JP3877871B2 - クレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法 - Google Patents

クレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法に関するものであり、特に、油圧ホース破損時の安全対策バルブを備えたクレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は油圧ショベルのアタッチメント10を示し、ブーム11の先端にアーム13が連結され、アーム13の先端にバケット15が装着されている。作業内容によっては、アタッチメント10の先端部に吊りフック22を装着し、この吊りフック22に吊り荷を係止してクレーンとして使用する場合がある。このようなクレーン仕様の油圧ショベルは、角度センサにてブーム角度とアーム角度を検出するとともに、圧力センサにてブームシリンダ12のボトム圧とロッド圧を検出し、各検出値から吊り荷重と定格荷重を演算し、吊り荷重が定格荷重を超えたときに警報を発するようにしている。
【0003】
図示は省略するが、前記クレーン仕様の油圧ショベルには、ブーム下げラインに油圧ホース破損時の安全対策バルブを装備することが義務づけられている。該安全対策バルブはチェックバルブ及び切換バルブ等から構成され、ブームシリンダ12の近くに設けられている。そして、万一油圧ホースが破損して作動油が漏出した場合であっても、該安全対策バルブ内部のチェックバルブにてブーム下げラインの作動油を遮断し、アタッチメント10と吊り荷の落下を防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アタッチメント10の動きを停止してブーム11を保持しているときに、前記安全対策バルブの切換バルブから僅かな漏れがあり、この漏れによりブームシリンダ12の圧力が徐々に低下して、シリンダロッドの摩擦力の限界を超えた時点でブーム11が少量だけ下降する。このように、安全対策バルブの漏れによってブーム11の保持圧が低下するため、アタッチメント10を停止して保持時間が長くなると、同一の吊り荷であっても吊り荷重の演算値が停止直後より小さくなる。従って、吊り荷重が定格荷重を僅かに超えて警報が発せられた場合、この状態でアタッチメント10を停止して放置すると、時間の経過に伴って警報が停止するという不具合があった。
【0005】
一方、アタッチメント10の動きが停止したときは、上記理由から吊り荷重の新たな演算を中止し、そのときまでに演算した吊り荷重を保持することも考えられる。しかし、図6に示すように、アタッチメント10の停止中に吊り荷を追加したり、或いは吊り荷を減少した場合であっても、吊り荷重の新たな演算を行わないため、吊り荷を増減した後に吊り荷重の表示値が変わらず、万一、実際の吊り荷重が定格荷重を超えたとしても警報が発せられないという危険がある。
【0006】
そこで、クレーン仕様の油圧ショベルに於いて、アタッチメントの動きを停止したときに、安全対策バルブから作動油の漏れがあった場合や吊り荷を増減した場合であっても、吊り荷重を正確に演算して安全性を確保するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、アタッチメントの先端部に吊りフックを装着するとともに、ブーム下げラインに油圧ホース破損時の安全対策バルブを備え、ブーム角度とアーム角度の検出値並びにブームシリンダのボトム圧とロッド圧の検出値から吊り荷重と定格荷重を演算し、吊り荷重が定格荷重を超えたときに警報を発するように構成したクレーン仕様の油圧ショベルに於いて、前記ブームシリンダのボトム圧とロッド圧の検出値の変化が所定の割合以下の場合をアタッチメントの停止状態とし、該アタッチメントが所定時間以上停止状態になった場合は停止状態での吊り荷重の増減を判別し、該停止状態で吊り荷重の増減がないときは、そのときまでに演算した吊り荷重の演算値を保持して新たな演算を中断し、一方、該停止状態で吊り荷重の増減があったときは吊り荷重を新たに演算するクレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。尚、説明の都合上、従来公知の構成部分についても同時に説明する。図1はクレーン仕様の油圧ショベルに於ける制御回路を示し、アタッチメント10にはブーム11を上下動させるブームシリンダ12と、アーム13を回動させるアームシリンダ14と、バケット15を開閉させるバケットシリンダ16が設けられており、ブーム11の回動基部に角度センサ17を設けるとともに、アーム13の回動基部に角度センサ18を設け、夫々の角度センサ17,18の検出信号をコントローラ19へ入力してブーム角度θ1 とアーム角度θ2 を検出する。また、ブームシリンダ12のボトム側とロッド側に夫々圧力センサ20,21を設け、夫々の検出信号をコントローラ19へ入力してブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 を検出する。
【0009】
油圧ポンプ25から吐出される作動油は、ブーム用のコントロールバルブ30とバケット用のコントロールバルブ40に供給されるほか、アーム用のコントロールバルブ(図示せず)にも供給される。前記ブーム用のコントロールバルブ30はリモコンバルブ31の操作にて制御され、ブームシリンダ12のボトムラインL1 に安全対策バルブとしてHBCV(ホースバーストチェックバルブ)32をブームシリンダ12に接近して設置し、該HBCV32とコントロールバルブ30との間に保持バルブ33を介装する。
【0010】
該HBCV32には2つのチェックバルブ34と35が並列に設けられており、一方のパイロット式のチェックバルブ34は、パイロットラインL3 のパイロット圧P3 がゼロになったときに逆流が可能となる。更に、該チェックバルブ34のポンプ側に切換バルブ36を介装してある。該切換バルブ36は通常時は閉止位置36aにあって、パイロットポート37にパイロット圧が掛かると絞り位置36bに切り換わる。然るときは、前記パイロットラインL3 がタンク50に連通してパイロット圧P3 がゼロになる。尚、該切換バルブ36のパイロットポート37には、リモコンバルブ31のブーム下げ側のパイロットラインL5 が接続されている。また、符号38はリリーフバルブであり、前記ボトムラインL1 が規定以上の高圧になったときに開放する。
【0011】
そして、前記リモコンバルブ31がブーム上げ側31aに操作されたときはパイロットラインL4 にパイロット圧P4 が発生し、前記コントロールバルブ30が上げ位置30aに切り換わる。然るときは、作動油がブームシリンダ12のボトムラインL1 へ導出され、保持バルブ33を通ってHBCV32に至り、該HBCV32のチェックバルブ35を通過してブームシリンダ12のボトム側に供給される。従って、ブームシリンダ12が伸長し、ブームシリンダ12のロッド側の作動油はロッドラインL2 を通ってタンク50に戻る。斯くして、ブーム11が上昇する。
【0012】
これに対して、リモコンバルブ31がブーム下げ側31bに操作されたときはパイロットラインL5 にパイロット圧P5 が発生し、前記コントロールバルブ30が下げ位置30bに切り換わる。然るときは、作動油がロッドラインL2 へ導出されてブームシリンダ12のロッド側へ供給される。従って、ブームシリンダ12が収縮し、ブームシリンダ12のボトム側の作動油は前記ボトムラインL1 を通って前記HBCV32に至る。
【0013】
前述したように、切換バルブ36のパイロットポート37にはパイロットラインL5 が接続されており、ブーム下げ時はパイロット圧P5 によって切換バルブ36が絞り位置36bに切り換わるため、パイロットラインL3 のパイロット圧P3 がゼロになってチェックバルブ34が開き、前記ボトムラインL1 の逆流が可能となる。従って、ボトム側の作動油がチェックバルブ34及び切換バルブ36を通過し、保持バルブ33及びコントロールバルブ30を通ってタンク50に戻る。斯くして、ブーム11が下降する。
【0014】
一方、前記バケット用のコントロールバルブ40はリモコンバルブ41の操作にて制御され、該リモコンバルブ41がバケット閉じ側41aに操作されたときはパイロットラインL6 にパイロット圧P6 が発生し、前記コントロールバルブ40が閉じ位置40aに切り換わる。然るときは、作動油がバケットシリンダ16のボトムラインL8 へ導出され、バケットシリンダ16が伸長して図示したようにバケット15が閉じ姿勢となる。
【0015】
これに対して、リモコンバルブ41がバケット開き側41bに操作されたときはパイロットラインL7 にパイロット圧P7 が発生し、前記コントロールバルブ40が開き位置40bに切り換わる。然るときは、作動油がバケットシリンダ16のロッドラインL9 へ導出され、図示は省略するが、バケットシリンダ16が収縮してバケット15が開き姿勢となる。
【0016】
ここで、前記パイロットラインL7 の途中に電磁切換バルブ42を介装してあり、コントローラ19からの信号が入力されたときは、該電磁切換バルブ42が開放位置42aから閉止位置42bに切り換わる。従って、アタッチメント10に吊りフック22を装着してクレーン仕様にした場合は、該電磁切換バルブ42を閉止位置42bに切り換えて前記パイロットラインL7 を遮断し、リモコンバルブ41がバケット開き側41bに不慮操作された場合であっても、バケット15が開かないように規制しておく。
【0017】
尚、符号26は油圧ポンプ25の吐出圧を規制するリリーフバルブ、27はリモコンバルブの油圧源である。また、符号60は演算された吊り荷重WX や定格荷重WM 等を表示するモニタであり、61は警報を発するブザー、62は警報用のランプである。前記コントローラ19は、ブーム角度θ1 とアーム角度θ2 並びにブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 を検出して、各検出値の変化からアタッチメント10の動作状態を判断するとともに、夫々の状態で定格荷重WM と吊り荷重WX を演算する。また、演算された吊り荷重WX と定格荷重WM 並びに吊り支点までの距離dX 等を選択的若しくは同時に前記モニタ60に表示する。
【0018】
後述するように、コントローラ19にて吊り荷重WX と定格荷重WM を比較し、吊り荷重WX が定格荷重WM を超えたときは、ブザー61を鳴らすとともにランプ62を点灯若しくは点滅させて警報を発し、オペレータに過負荷であることを知らせるように構成されている。
【0019】
更に、通常のショベル仕様の作業とクレーン仕様の作業とを指定するスイッチ63を設け、オペレータは該スイッチ63によって作業仕様をコントローラ19に入力する。コントローラ19は該スイッチ63の操作によりショベル仕様かクレーン仕様かを判別し、ショベル仕様の場合は吊り荷重WX の演算処理や警報処理を実行しない。また、アタッチメント10をクレーン仕様にした場合は、予めオペレータがバケット15を最大閉じ状態にしておくが、コントローラ19はクレーン仕様と判別したときに前記電磁切換バルブ42へ信号を出力し、電磁切換バルブ42を閉止位置42bに切り換えてバケット15を閉じ姿勢に保持する。
【0020】
次に、吊り荷重WX を演算する手順について説明する。図2に示すように、アタッチメント10に作用している回転モーメントMは、ブームシリンダ12に掛かる力Fと、ブームフート11aからブームシリンダ12の軸線までの距離Dの積で表される。
【0021】
【数1】
Figure 0003877871
【0022】
アタッチメント10が図示した現在の姿勢で、吊り荷がないものと仮定した場合の回転モーメントM0 は、
【0023】
【数2】
Figure 0003877871
【0024】
1式及び2式から、吊り荷重WX により発生するモーメントMX は、
【0025】
【数3】
Figure 0003877871
【0026】
従って、吊り荷重WX は次式で表される。
【0027】
【数4】
Figure 0003877871
【0028】
また、クレーン仕様の油圧ショベルでは、各機種毎にアタッチメント10の姿勢に応じて、予め定格荷重WM が決められており、吊り支点までの距離dX が大きくなるほど定格荷重WM は小となる。
【0029】
ここで、図1に示したリモコンバルブ31を中立位置にしてブーム11の上下動を停止したときは、パイロットラインL5 にパイロット圧P5 が発生しないので、前記HBCV32内の切換バルブ36は閉止位置36aとなり、パイロットラインL3 にパイロット圧P3 が発生するのでチェックバルブ34が閉じ、ブームシリンダ12のボトム側からの逆流が阻止される。従って、前記ボトムラインL1 が遮断されてブーム11は停止状態に保持される。
【0030】
しかし、前記切換バルブ36は構造上僅かな漏れがあり、この漏れをなくすことは極めて難しい。このため、切換バルブ36が閉止位置36aにあるときでも、ブームシリンダ12のボトム側の作動油がチェックバルブ34のパイロットラインL3 から切換バルブ36を通ってタンク50へ漏出する。
【0031】
従って、図3に示すように、ブームシリンダのボトム圧P1 が徐々に低下し、シリンダロッドの摩擦力fの限界を超えた時点tでブーム11が少量だけ下降する。摩擦力fについて述べれば、ブーム11の動きを停止した直後は、それまで動いていた動摩擦力のみであるため、摩擦力fは極めて小さい。これに対して、ブーム11を停止して保持時間が長くなると動摩擦から静摩擦に変わり、且つ、前述したHBCV32内の油漏れにより、時間の経過に伴ってボトム圧P1 が低下するため、シリンダロッドが動きだす直前に摩擦力fが最大となる。
【0032】
そして、ブーム11の下降によってブームシリンダ12のボトム側の容積が減少し、この容積減により再びボトム圧P1 が上昇するのでブーム11の下降は停止する。このように、アタッチメント10の動きを停止してブーム11を保持した状態では、ブームシリンダのボトム圧P1 が前記変動を繰り返す。
【0033】
ここで、シリンダロッドの摩擦力fを考慮すれば、前述した回転モーメントMは次式で表される。
【0034】
【数5】
Figure 0003877871
【0035】
しかし、作業中に刻々と変化するシリンダロッドの摩擦力fを検出することは不可能であるので、前述した1式によって回転モーメントMを演算する。このため、アタッチメント10の動きを停止した直後は吊り荷重WX を正確に演算できるが、停止後の時間の経過に伴って前記ボトム圧P1 が低下するので吊り荷重WX を正確に演算できなくなる。アタッチメント10の動きを停止してから、摩擦力fの限界を超えてブーム11が下降し始める時点tまでの時間は、油圧ショベルの機種や吊り荷重によって異なるが、本願出願人の実験結果では数分でブーム11が下降し始めることが判明している。
【0036】
従って、本発明では吊り荷重WX を正確に演算するため、図4に示すフローチャートに従って吊り荷重WX の演算を行う。先ず、角度センサ17,18にてブーム角度θ1 とアーム角度θ2 を検出し(ステップ1)、圧力センサ20,21にてブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 を検出する(ステップ2)。各検出値に基づき、1式からアタッチメント10の回転モーメントMを演算するとともに(ステップ3)、アタッチメント10の姿勢を判別して吊り支点までの距離dX を演算する(ステップ4)。クレーン仕様の油圧ショベルでは、各機種毎にアタッチメント10の姿勢に応じて、予め定格荷重WM が決められており、吊り支点までの距離dX が分かればその状態での定格荷重WM を演算できる(ステップ5)。
【0037】
次に、ブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 の変化を読み取ってアタッチメント10の動作状態を監視する。ボトム圧P1 とロッド圧P2 が一定の割合で僅かに変化しているときは、前述したようにブーム11を保持しているときに発生するHBCV32内の油漏れが原因であり、アタッチメント10の動きが停止している。然るときは、タイマにてアタッチメント10停止後の経過時間を計測し、所定時間(n秒)以上停止状態が継続したか否かを判別する(ステップ6)。
【0038】
ここで、ステップ6に於いて、ブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 が刻々と変化してアタッチメント10が作動中である場合や、或いは、アタッチメント10が停止した場合でも停止時間がn秒未満である場合には、前述した4式によって吊り荷重WX を演算する(ステップ8)。一方、アタッチメント10がn秒以上停止状態になったときはステップ7へ進み、前記ボトム圧P1 とロッド圧P2 の急激な変化の有無をみて、停止状態で吊り荷重の増減があったか否かを判別する。もし、ステップ7に於いて、停止状態で吊り荷重の増減があったときはステップ8へ進み、吊り荷重WX を新たに演算する。
【0039】
これに対しステップ7に於いて、停止状態で吊り荷重の増減がないとき、即ち、アタッチメント10がn秒以上停止状態になってブーム11を保持しているときは、前述したように、停止後の時間経過に伴って吊り荷重WX を正確に演算できなくなる虞があるため、そのときまでに演算した吊り荷重の演算値を保持して新たな演算を中断し、ステップ9へジャンプする。尚、n秒の所定時間は、油圧ショベルの機種や吊り荷重によって異なるが、おおよそ30秒程度に設定する。
【0040】
ステップ9では、ステップ5で演算した定格荷重WM と、ステップ8で演算した吊り荷重WX とを比較し、万一、吊り荷重WX が定格荷重WM を超えたときは、前述したように、ブザー61を鳴らすとともにランプ62を点灯若しくは点滅させて警報を発し(ステップ10)、オペレータに過負荷であることを知らせる。一方、ステップ9で吊り荷重WX が定格荷重WM 以内であれば、ステップ11へジャンプする。そして、ステップ11では、前記吊り荷重WX と定格荷重WM 並びに吊り支点までの距離dX 等を選択的若しくは同時に前記モニタ60に表示する。尚、ステップ9に於いて、吊り荷重WX が定格荷重WM 以下であっても定格荷重WM に接近したときは、警報の前段階として注意報を発するようにしてもよい。警報と注意報はブザー61の吹鳴パターン及びランプ62の点灯色を変えることによって区別する。
【0041】
ここで、ステップ6に於いて、ブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 の変化によりアタッチメント10が動作中であるか停止しているかを判別しているが、このほか、ブーム角度θ1 とアーム角度θ2 の変化から、アタッチメント10の動作状態を判別することもできる。また、アタッチメント10が動作中のときは、ブームシリンダ12のボトム圧P1 とロッド圧P2 が安定しないため、この間は吊り荷重WX の演算を行わず、アタッチメント10が停止してからn秒までの間に吊り荷重WX を演算するようにしてもよい。
【0042】
而して、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0043】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、油圧ホース破損時の安全対策バルブを装備したクレーン仕様の油圧ショベルに於いて、アタッチメントが所定時間以上停止状態になったときは、吊り荷重の新たな演算を中断するように構成したので、アタッチメントを保持しているときに安全対策バルブから作動油の漏れが生じた場合であっても、吊り荷重を正確に演算することができる。また、アタッチメントが停止状態であっても、吊り荷が増減されたときは吊り荷重を新たに演算するため、アタッチメント停止時での吊り荷重の変化を正確に検出できる。
【0044】
斯くして、吊り荷重の演算誤差による警報停止がなくなり、クレーン仕様の油圧ショベルに於ける作業の安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】クレーン仕様の油圧ショベルに於ける制御回路図。
【図2】アタッチメントに作用する回転モーメントと吊り荷重を示す解説図。
【図3】ブームシリンダのボトム圧とシリンダロッドの摩擦力の変化を示すグラフ。
【図4】吊り荷重の演算手順を示すフローチャート。
【図5】クレーン仕様のアタッチメントを示す側面図。
【図6】停止中のアタッチメントに吊り荷を増加する状態の側面図。
【符号の説明】
10 アタッチメント
11 ブーム
12 ブームシリンダ
13 アーム
15 バケット
17,18 角度センサ
19 コントローラ
20,21 圧力センサ
22 吊りフック
32 HBCV(ホースバーストチェックバルブ)
61 ブザー
62 ランプ
θ1 ブーム角度
θ2 アーム角度
1 ボトム圧
2 ロッド圧

Claims (1)

  1. アタッチメントの先端部に吊りフックを装着するとともに、ブーム下げラインに油圧ホース破損時の安全対策バルブを備え、ブーム角度とアーム角度の検出値並びにブームシリンダのボトム圧とロッド圧の検出値から吊り荷重と定格荷重を演算し、吊り荷重が定格荷重を超えたときに警報を発するように構成したクレーン仕様の油圧ショベルに於いて、前記ブームシリンダのボトム圧とロッド圧の検出値の変化が所定の割合以下の場合をアタッチメントの停止状態とし、該アタッチメントが所定時間以上停止状態になった場合は停止状態での吊り荷重の増減を判別し、該停止状態で吊り荷重の増減がないときは、そのときまでに演算した吊り荷重の演算値を保持して新たな演算を中断し、一方、該停止状態で吊り荷重の増減があったときは吊り荷重を新たに演算することを特徴とするクレーン仕様の油圧ショベルに於ける吊り荷重演算方法。
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