JP2010261521A - 油圧シリンダの電子クッション制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃を低減しつつ、設定された吊り能力を最大限に発揮した円滑な荷吊り作業を可能とする電子クッション制御を実現する。
【解決手段】油圧ショベルのブームシリンダ45への作動油の給排量を調整することにより、シリンダ本体45aのストロークエンドに近づくピストンロッド45bを減速させる電子クッション制御装置である。ブームシリンダ45への作動油の供給量を変化させるための電磁比例弁11と、電磁比例弁11の作動を制御する制御ユニット7と、ブーム15の作業が荷吊り作業であるか否かを認識する作業状態認識部と、を備えている。制御ユニット7は、作業状態認識部によってブーム15の作業が荷吊り作業であると認識されたときは、電磁比例弁11を作動させないように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電気的に制御される給排量調整手段により、シリンダ本体のストロークエンドに近づくピストンを減速させる油圧シリンダの電子クッション制御装置に関するものである。
従来から、シリンダ本体のストロークエンドにおいて、ストロークエンドに近づくピストンの速度を減速させて、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃を低減するようにした油圧シリンダの電子クッション制御装置知られている。
例えば、特許文献1には、シリンダのヘッド側及びロッド側の油室にそれぞれ圧油の給排を行う配管と、シリンダに内装されてストロークエンドを検出するストローク端検出装置と、当該ストローク端検出装置の検出信号により切り替わって、上記配管のうち高圧側の配管をタンクへの戻り配管と接続させる流路切替装置とを備えたクッション装置が開示されている。このクッション装置によれば、流路切替装置が高圧側の配管を直接タンクに戻すことで、系内で無駄なエネルギーが消費されるのを防止することが可能となるとされている。
特開昭58−134203号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているもののような従来の電子クッション制御装置を、建設機械の作業アタッチメントを駆動させる油圧シリンダに用いた場合には、以下のような問題がある。すなわち、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃は、作業アタッチメントの作業動作が速いほど大きくなるが、荷吊り作業のように作業アタッチメントの作業動作が極めて遅いときには、ほとんど問題とならない。
にも拘わらず、従来の電子クッション制御装置では、作業アタッチメントの作業動作が遅い荷吊り作業においてもクッション制御を行うことから、例えば荷を吊りながらブームを起こしている最中に、ピストンがストロークエンドに近づくと、高圧側の配管とタンクとが連通するので、設定された最大吊り能力に応じた量の圧油が油圧シリンダに供給されなくなる。より具体的には、例えば最大吊り能力が1(t)の場合、1(t)の荷を吊りながらブームを起こしているときに、ピストンが電子クッション制御装置の作動領域に入ると、例えば0.8(t)の荷しか吊れないような量の圧油しか油圧シリンダに供給されなくなる。
そうして、ブームが微視的に下がり、即ち、ピストンが上記作動領域から少しでも外れると、高圧側の配管とタンクとが連通が閉じられて1(t)の荷を吊れるような能力を取り戻すが、ブームを起こせば、再び0.8(t)の荷しか吊れなくなる。このように、電子クッション制御装置を建設機械のブームシリンダやアームシリンダに用いた場合、ブーム及び/又はアームの角度が一定以上になると、設定された最大吊り能力を発揮できないという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建設機械の作業アタッチメントの油圧シリンダの電子クッション制御装置において、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃を低減しつつ、設定された最大吊り能力を発揮した円滑な荷吊り作業を可能とする技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明では、作業アタッチメントの作業が荷吊り作業であるか否かを認識することにより、シリンダ本体のストロークエンド近傍でピストンを減速させるか、又は建設機械の吊り能力を最大限に発揮させるか、を選択するようにしている。
第1の発明は、シリンダ本体と当該シリンダ本体内を摺動するピストンを有し、建設機械の作業アタッチメントを駆動させるための油圧シリンダと、当該油圧シリンダへの作動油の給排量を変化させるための給排量調整手段と、当該給排量調整手段の作動を電気的に制御するコントローラとを備え、上記コントローラが上記給排量調整手段を作動させることで、上記油圧シリンダへの作動油の給排量を調整し、上記シリンダ本体のストロークエンドに近づく上記ピストンを減速させるクッション制御を行う油圧シリンダの電子クッション制御装置であって、上記作業アタッチメントの作業が荷吊り作業であるか否かを認識する作業状態認識手段をさらに備えており、上記コントローラは、上記作業状態認識手段によって上記作業アタッチメントの作業が荷吊り作業であると認識されたときには、上記給排量調整手段を作動させないように構成されていることを特徴とするものである。
第1の発明では、作業状態認識手段が、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識したときには、コントローラの指示により給排量調整手段が作動しないので、最大吊り荷重に対応して設定された範囲内で、荷を吊り上げるのに必要な量の圧油が油圧シリンダに供給される。これにより、設定された吊り能力を最大限に発揮した円滑な荷吊り作業を行うことが可能となる。また、荷吊り作業時には、作業アタッチメントはゆっくり動くので、ストロークエンド近傍でクッション制御を行わなくても、大きな衝撃は発生し難い。
一方、作業状態認識手段が、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業ではないと認識したときは、コントローラの指示により電子クッション制御が行われるので、作業アタッチメントの作業動作が速くても、ストロークエンド近傍でピストンをゆっくりと停止させることができる。
以上により、建設機械の作業アタッチメントの油圧シリンダの電子クッション制御装置において、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃を低減しつつ、設定された最大吊り能力を発揮した円滑な荷吊り作業を行うことができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記建設機械には、当該建設機械の作業モードを、荷吊り作業を行うための荷吊りモードとその他の作業を行うための非荷吊りモードとに切換えるモード切換スイッチが設けられており、上記作業状態認識手段は、作業モードが荷吊りモードのときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、設定された最大吊り能力を十分に活用したいときは、モード切換スイッチの切換えにより作業モードを荷吊りモードとすることで、実際に荷吊り作業をしているか否かに拘わらず、作業状態認識手段が作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識し、これに伴って給排量調整手段の作動が禁止される。これにより、簡単な構成で、設定された最大吊り能力を発揮した円滑な荷吊り作業を行うことができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記油圧シリンダの保持圧を検出する保持圧検出手段をさらに備えており、上記作業状態認識手段は、上記保持圧検出手段により検出される上記油圧シリンダの保持圧が、上記作業アタッチメントの自重によって生じる当該油圧シリンダの保持圧として設定された閾圧よりも高いときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とするものである。
ところで、モード切換スイッチに基づいて荷吊り作業であるか否かを認識する場合には、一度荷吊りモードに設定すると、非荷吊りモードに切換えられるまでは、作業状態認識手段は作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識し続けることから、常に電子クッション制御が行われないことになる。このため、荷吊り作業における一連の動きの中で、例えば、吊り荷を降ろした後作業アタッチメントを速く動かしたときには、ストロークエンド近傍でピストンをゆっくりと停止させることが困難となり、大きな衝撃が発生するおそれがある。
ここで、第3の発明では、実際に荷吊り作業をしているときには、保持圧検出手段が閾圧(作業アタッチメントの自重によって生じる油圧シリンダの保持圧)よりも高い保持圧を検出し、これに基づいて、作業状態認識手段が作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するので、実際に荷吊り作業が行われているか否かを明確に認識することが可能となる。
一方、例えば吊り荷を降ろした後作業アタッチメントを速く動かしたときは、保持圧検出手段が閾圧と同じ保持圧を検出するので、作業状態認識手段は、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識しない。したがって、電子クッション制御が行われ、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃が緩和される。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記作業アタッチメントの回動角速度を検出する角速度検出手段をさらに備えており、上記作業状態認識手段は、上記保持圧検出手段により検出される上記油圧シリンダの保持圧が上記閾圧よりも高く、且つ、上記角速度検出手段により検出される当該作業アタッチメントの回動角速度が設定された閾速度よりも低いときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とするものである。
ところで、油圧シリンダでは、作業アタッチメントの動きが速かったり、作業アタッチメントの動きを急に止めたりすることで、油の流れが急激に変化した場合には、流体の運動エネルギーが圧力エネルギーに変わり、圧力の急激な変動が生じることがある。そして、このようにして生じた圧力を保持圧検出手段が検出すると、実際には荷吊り作業が行われていないにも拘わらず、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると作業状態認識手段が誤認識し、作業アタッチメントが速く動いているのに電子クッション制御が行われないおそれがある。
ここで、第4の発明では、保持圧検出手段により検出される油圧シリンダの保持圧のみならず、角速度検出手段により検出される作業アタッチメントの回動角速度をも認識要素に加えている。これにより、保持圧検出手段が閾圧よりも高い保持圧を検出した場合にも、作業アタッチメントの回動角速度が閾速度以上のときは、作業状態認識手段が作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識することがないので、より一層確実な作業状態の認識が可能となる。
本発明に係る油圧シリンダの電子クッション制御装置によれば、作業状態認識手段が、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識したときは、コントローラの指示により給排量調整手段が作動しないので、設定された最大吊り能力を十分に発揮できる。また、荷吊り作業時には、作業アタッチメントはゆっくり動くので、ストロークエンド近傍でクッション制御を行わなくても、大きな衝撃が発生し難い一方、作業状態認識手段が、作業アタッチメントの作業を荷吊り作業ではないと認識したときは、コントローラの指示により電子クッション制御が行われるので、ストロークエンド近傍でピストンをゆっくりと停止させることができる。したがって、シリンダ本体とピストンとの衝突による衝撃を低減しつつ、設定された最大吊り能力を発揮した円滑な荷吊り作業を行うことができる。
本発明に係る油圧シリンダの電子クッション制御装置を備えた油圧ショベルを模式的に示す側面図である。 実施形態1に係る電子クッション制御装置の構成を模式的に示す図である。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 制御ユニットの制御処理を示すフローチャートである。 実施形態2に係る電子クッション制御装置の構成を模式的に示す図である。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 制御ユニットの制御処理を示すフローチャートである。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 制御ユニットの制御処理を示すフローチャートである。 その他の実施形態に係る電子クッション制御装置の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る油圧シリンダの電子クッション制御装置を備えた油圧ショベルの側面図を示す。油圧ショベル(建設機械)1は、ショベル本体3と、当該ショベル本体3に起伏可能に取り付けられている作業アタッチメント5とを備えている。
ショベル本体3は、クローラ23aを装着した下部走行体23と、当該下部走行体23の上部に旋回自在に搭載されている、運転室を備えた上部旋回体13とを有している。
作業アタッチメント5は、ショベル本体3における前端部に配置されており、ショベル本体3に起伏可能に取り付けられるブーム15と、当該ブーム15の先端部に連結ピン25aを介して回動可能に連結されたアーム25と、当該アーム25の先端部に回動可能に連結されたバケット35とを有している。なお、バケット35の下面には、フック35aが設けられており、当該フック35aに玉掛けワイヤーロープ85等を引っ掛けることで、油圧ショベル1は、掘削作業のみならず、玉掛けされた荷75を吊り上げる荷吊り作業も行えるようになっている。
ブーム15は、上側に円弧状に膨らむ湾曲部を有する略ブーメラン状をなしていて、上部旋回体13に対してブームフットピン15aを介して連結されている。また、ブーム15の湾曲部の下側には、上部旋回体13に対して回動可能に連結される、当該ブーム15を起伏させるためのブームシリンダ(油圧シリンダ)45が連結ピンを介して回動可能に連結されている。ブームシリンダ45は、シリンダ本体45aと当該シリンダ本体45a内を摺動するピストンロッド45bを有していて、当該ピストンロッド45bがシリンダ本体45a内に収まったり、シリンダ本体45aから飛び出したりすることで、伸長及び縮小する。そうして、このブームシリンダ45の伸長及び縮小に伴って、ブーム15がブームフットピン15aを中心として起伏動作(上げ下げ)を行うようになっている。
一方、ブーム15の湾曲部の上側前方には、アームシリンダ55が回動可能に連結されており、当該アームシリンダ55の伸長及び縮小に伴って、アーム25が連結ピン25aを中心として回動するようになっている。同様に、バケット35は、バケットシリンダ65の伸長及び縮小に伴って、アーム25の先端部を中心として回動するようになっている。
油圧ショベル1の運転室には、モード切換スイッチ9(図2参照)が設けられており、当該モード切換スイッチ9の切換操作によって、油圧ショベル1の作業モードを、荷吊り作業を行うためのクレーンモード(荷吊りモード)と掘削作業を行うためのショベル作業モード(非荷吊りモード)とに切換えることが可能となっている。クレーンモードを選択すると、バケット操作がロックされたり、エンジン回転数を下げて作業速度(旋回スピード等)を減速させたり、ディスプレイ(図示せず)に現在吊っている荷75の重量を表示(クレーン表示)したりするようになっており、油圧ショベル1のクレーン作業における安全性が確保されるようになっている。
次に、上記ブームシリンダ45の制御回路について図2を用いて説明する。エンジン(図示せず)を駆動源として油圧ポンプ27が駆動すると、この油圧ポンプ27から圧油が吐出され、吐出された圧油はコントロールバルブ33に供給される。そして、運転室に設けられた操作レバー(図示せず)を運転者が操作すると、それに応じて不図示のマニプレータからコントロールバルブ33に信号が送られ、当該信号によって圧油の方向および流量が制御された後、ピストンロッド45bのピストン45cにより2室に区画されたシリンダ本体45aのロッド側油室45d又はヘッド側油室45eに圧油が供給されて、ブームシリンダ45が伸長及又は縮小する。なお、図2では、シリンダ本体45aのロッド側油室45d又はヘッド側油室45eに至る配管をコントロールバルブ33から延びる1本の配管41で略記している。
また、油圧ポンプ27から吐出された圧油は、その流体圧が、油圧システムとして予め設定された設定圧を超えると、リリーフ弁29を介してタンク31に戻されるようになっている。換言すると、油圧ショベル1の最大吊り能力は、このリリーフ弁29によって設定されている。
電子クッション制御装置は、図2に示すように、ブームシリンダ45への作動油の供給量を変化させるための電磁比例弁(給排量調整手段)11と、当該電磁比例弁11の作動を電気的に制御する制御ユニット(コントローラ)7と、上記モード切換スイッチ9と、を備え、制御ユニット7が電磁比例弁11を作動させることで、ブームシリンダ45への作動油の供給量を調整し、シリンダ本体45aのストロークエンドに近づくピストンロッド45bを減速させるクッション制御を行うように構成されている。
より詳しくは、油圧ポンプ27から吐出された圧油がシリンダ本体45aのヘッド側油室45e(又はロッド側油室45d)に供給されることで、ピストンロッド45bのピストン45cがシリンダ本体45aのロッド側(又はヘッド側)の端部(ストロークエンド)に向かって動くと、それに伴ってブーム15が起き上がるようにブームフットピン15a周りに回動する。このとき、ブームフットピン15aに設けられたアングルセンサー19がブーム15の回動角度を検出するようになっており、当該アングルセンサー19によって検出されたブーム15の回動角度は、図3に示すように、制御ユニット7内のストロークエンド検出部7cに入力される。
このストロークエンド検出部7cには、シリンダ本体45aのロッド側又はヘッド側の端とピストンロッド45bのピストン45cとの間隔が所定値以下になるときのブーム15の回動角度である上限角度及び下限角度が記憶されている。そうして、ストロークエンド検出部7cは、アングルセンサー19によって検出されたブーム15の回動角度が、上限角度以上又は下限角度以下になると、ピストンロッド45bのピストン45cがストロークエンドに近づいていることを検出し、当該検出情報は制御ユニット7内の作動制御部7eに入力される。
作動制御部7eは、ストロークエンド検出部7cから検出情報が入力されると、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和するために、上記電磁比例弁11を作動させる。
電磁比例弁11は、マニプレータとコントロールバルブ33とを繋ぐパイロットライン43に設けられていて、コントロールバルブ33のパイロットポート33aに接続されている。この電磁比例弁11が作動すると、操作レバーの操作によるマニプレータからのコントロールバルブ33への信号が遮断される。そうして、電磁比例弁11は、コントロールバルブ33に設けられたスプールを中立位置からゆっくりと変位させることで、油圧ポンプ27から吐出された圧油の一部を、タンク37に逃がすように構成されている。
このように、圧油をヘッド側油室45e(又はロッド側油室45d)とタンク37とに分配して、ヘッド側油室45e(又はロッド側油室45d)への圧油の供給量を減少させることで、ピストンロッド45bが減速し、あたかも運転者が操作する如くゆっくりと停止する。これにより、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和することが可能となる。
ここで、シリンダ本体45aとピストンロッド45bとの衝突による衝撃は、ブーム15の作業動作が速いほど大きくなるが、荷吊り作業のようにブーム15の作業動作が極めて遅いときには、ほとんど問題とならない。にも拘わらず、従来の電子クッション制御装置では、ブーム15の作業動作が遅い荷吊り作業においても、例えば、シリンダ本体45aのロッド側の端とピストンロッド45bのピストン45cとの間隔が所定値以下になると、クッション制御を行う。このため、荷を吊りながらブーム15を起こしている最中にピストン45cがストロークエンドに近づくと、電磁比例弁11によって油圧ポンプ27から吐出された圧油の一部がタンク37に分配されることになり、リリーフ弁29によって設定された最大吊り能力に応じた量の圧油がブームシリンダ45に供給されなくなる。
そこで、本実施形態の電子クッション制御装置は、例えば、ブーム15を速く動作させることが少ない荷吊り作業において、運転者が油圧ショベル1の最大吊り能力を十分に活用したい場合には、電子クッションを作用させないように構成されている。
具体的には、制御ユニット7内の作業状態認識部7bは、上記モード切換スイッチ9の切換えにより、作業モードがクレーンモードとなった場合には、作業アタッチメント5の作業(動き)を荷吊り作業であると認識し、上記作動制御部7eは、当該作業状態認識部7bによってブーム15の作業が荷吊り作業であると認識されたときは、電磁比例弁11を作動させないように構成されている。
より詳しくは、モード切換スイッチ9の切換えによるモード情報は、制御ユニット7内の作業モード判定部7aに入力される。作業モード判定部7aは、エンジンキースイッチのON操作が行われたときや、モード切換スイッチ9が切換えられたときに、作業モードがクレーンモードか否かを判定するように構成されており、当該作業モード判定部7aによるモード情報は作業状態認識部7bに入力される。
作業状態認識部7bは、作業モードがクレーンモードである場合には、実際に作業アタッチメント5による荷吊り作業が行われていなくても、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識する一方、作業モードがショベル作業モードである場合には、実際に作業アタッチメント5による荷吊り作業が行われていても、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業ではない(非荷吊り作業である)と認識する。この作業状態認識部7bによる認識情報は、制御許可禁止部7dに入力される。なお、本実施形態では、作業モードが荷吊りモードのときは、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識する作業状態認識手段は、作業モード判定部7a及び作業状態認識部7bに対応する。
制御許可禁止部7dは、作業状態認識部7bが作業アタッチメント5の作業を非荷吊り作業であると認識した場合には、作動制御部7eに電磁比例弁11の作動を許可する許可指令を出す一方、作業状態認識部7bが作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識した場合には、作動制御部7eに電磁比例弁11の作動を禁止する禁止指令を出す。
作動制御部7eは、制御許可禁止部7dから禁止指令が入力されると、電磁比例弁11の作動を禁止する。換言すると、作動制御部7eは、作業状態認識部7bが荷吊り作業であると認識したときは、ストロークエンド検出部7cがピストンロッド45bのピストン45cがストロークエンドに近づいていると認識しても、電磁比例弁11を作動させない。これにより、電磁比例弁11によって圧油の一部がタンク37に逃がされることがなくなるので、油圧ショベル1の有する最大吊り能力を十分に活用した円滑な荷吊り作業が可能となる。
一方、制御許可禁止部7dから許可指令が入力されると、作動制御部7eは、ストロークエンド検出部7cによるピストンロッド45bのピストン45cがストロークエンドに近づいているとの検出情報に基づいて、電磁比例弁11を作動させて、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和させる。
−制御ユニットの動作−
ここで、制御ユニット7の処理動作について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1では、上記作業モード判定部7aが、上記油圧ショベル1の作業モードがクレーンモードか否かを判定する。このステップS1の判定がNOであるとき、すなわち、作業モードがショベル作業モードであると判定されたときは、ステップS4に進んで、上記作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を非荷吊り作業であると認識し、しかる後にリターンする。すなわち、ステップS1からステップS4に進みリターンする場合には、上記作動制御部7eは、通常通り、ピストンロッド45bのピストン45cがストロークエンドに近づいているとのストロークエンド検出部7cからの検出情報に基づいて、電磁比例弁11を作動させて、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和させる電子クッション制御を実行する。
一方、ステップS1の判定がYESであるときには、ステップS2に進んで、作業状態認識部7bが、実際にブーム15による荷吊り作業が行われているか否かに拘わらず、ブーム15の作業を荷吊り作業であると認識し、しかる後にステップS3に進む。
ステップS3では、上記制御許可禁止部7dが作動制御部7eに電磁比例弁11の作動を禁止する禁止指令を出し、これを受けた上記作動制御部7eが電磁比例弁11の作動を禁止し、しかる後にリターンする。
なお、電磁比例弁11の作動禁止状態は、モード切換スイッチ9の切換えによって作業モードがショベル作業モードになるまで継続する。
−効果−
本実施形態によれば、設定された最大吊り能力を十分に活用したいときは、モード切換スイッチ9の切換えにより作業モードをクレーンモードとすることで、実際に荷吊り作業をしているか否かに拘わらず、作業状態認識部7bが作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識し、これに伴って電磁比例弁11の作動が禁止される。これにより、最大吊り荷重に対応して設定された範囲内で、荷を吊り上げるのに必要な量の圧油がブームシリンダ45に供給される。したがって、簡単な構成で、設定された吊り能力を最大限に発揮した円滑な荷吊り作業を行うことが可能となる。また、荷吊り作業時には、作業アタッチメント5はゆっくり動くので、ストロークエンド近傍でクッション制御を行わなくても、大きな衝撃が発生し難い。
一方、作業状態認識部7bが、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業ではないと認識したときは、制御ユニット7により電子クッション制御が行われるので、ブーム15の作業動作が速くても、ストロークエンド近傍でピストンロッド45bをゆっくりと停止させることができる。
以上により、油圧ショベル1のブームシリンダ45に用いられる電子クッション制御装置において、シリンダ本体45aとピストンロッド45bとの衝突による衝撃を低減しつつ、設定された最大吊り能力を発揮した円滑な荷吊り作業を行うことができる。
(実施形態2)
本実施形態は、制御ユニット7の構成及び荷吊り作業であるか否かの認識手順が実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
上記実施形態1では、作業状態認識部7bがブーム15の作業を荷吊り作業であると認識すると、実際に荷吊り作業をしているか否かに拘わらず、電磁比例弁11の作動を禁止したのに対し、本実施形態では、実際に荷吊り作業をしていると認識したときに、電磁比例弁11の作動を禁止するようにしている。
具体的には、何も吊り上げていない状態で、作業アタッチメント5自体を動かすことによってシリンダ本体45aのヘッド側油室45eに生じる流体圧(保持圧)を閾圧とし、荷を吊り上げている状態で生じる保持圧が、当該閾圧よりも大きいときは、実際に荷吊り作業をしていると認識するような、以下の装置構成を採用している。
すなわち、電子クッション制御装置は、図5に示すように、上記モード切換スイッチ9に替えてブームシリンダ45の保持圧を検出する圧力センサー(保持圧検出手段)17をさらにを備え、また、制御ユニット7は、図6に示すように、上記作業モード判定部7aに替えて圧力判定部7fを有している。
圧力センサー17は、シリンダ本体45aに配設されていて、ブームシリンダ45の保持圧(当該ヘッド側油室45e内の流体圧)を検出するようになっており、当該圧力センサー17によって検出された保持圧は、制御ユニット7内の圧力判定部7fに入力される。
圧力判定部7fには、作業アタッチメント5自体を動かすための(作業アタッチメント5の自重によって生じる)保持圧として設定された閾圧が予め記憶されている。この圧力判定部7fは、圧力センサー17により検出されるブームシリンダ45の保持圧が、当該閾圧よりも高いか否かを判定するようになっている。この圧力判定部7fによる判定結果は、上記作業状態認識部7bに入力される。
作業状態認識部7bは、圧力判定部7fによって保持圧が閾圧よりも高いと判定された場合には、ブーム15の作業を荷吊り作業であると認識する一方、圧力判定部7fによって保持圧と設定圧とが略等しいと判定された場合には、ブーム15の作業を非荷吊り作業であると認識する。この作業状態認識部7bによる認識情報は、制御許可禁止部7dに入力され、上記実施形態1と全く同様に、電磁比例弁11が制御される。なお、本実施形態では、ブームシリンダ45の保持圧が閾圧よりも高いときは、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識する作業状態認識手段は、圧力判定部7f及び作業状態認識部7bに対応する。
−制御ユニットの動作−
ここで、制御ユニット7の処理動作について、図7のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS5では、上記圧力センサー17が、ブームシリンダ45の保持圧(ヘッド側油室45e内の流体圧)を検出する。
次のステップS6では、上記圧力判定部7fが、圧力センサー17によって検出された保持圧が閾圧よりも高いか否かを判定する。このステップS6の判定がNOであるとき、すなわち、保持圧と閾圧とがほぼ等しいときは、ステップS9に進んで、上記作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を非荷吊り作業であると認識し、しかる後にリターンする。すなわち、ステップS5、ステップS6、ステップS9と順に進みリターンする場合には、上記作動制御部7eは、通常通り、ピストン45cがストロークエンドに近づいているとのストロークエンド検出部7cからの検出情報に基づいて、電磁比例弁11を作動させて、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和させる電子クッション制御を実行する。
一方、ステップS6の判定がYESであるときには、ステップS7に進んで、作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を荷吊り作業であると認識し、しかる後にステップS8に進む。次ぎのステップS8では、上記制御許可禁止部7dが作動制御部7eに電磁比例弁11の作動を禁止する禁止指令を出し、これを受けた上記作動制御部7eが電磁比例弁11の作動を禁止し、しかる後にリターンする。
なお、電磁比例弁11の作動禁止状態は、ステップS6の判定がNOとなり、制御許可禁止部7dから作動制御部7eに許可指令が入力されるまで継続する。
−効果−
本実施形態によれば、実際に荷吊り作業をしているときには、圧力センサー17が閾圧よりも高い保持圧を検出し、これに基づいて、作業状態認識部7bが作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識するので、実際に荷吊り作業が行われている否かを明確に認識することが可能となる。
一方、例えば吊り荷を降ろした後、作業アタッチメント5を速く動かしたときには、圧力センサー17が閾圧と略等しい保持圧を検出するので、作業状態認識部7bは、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識しない。したがって、通常通り、電子クッション制御が行われ、シリンダ本体45aとピストンロッド45bとの衝突による衝撃が緩和される。
(実施形態3)
本実施形態は、制御ユニット7の構成が実施形態1及び2と異なるものである。以下、実施形態1及び2と異なる点について説明する。
上記実施形態2では、作業アタッチメント5自体を動かすための閾圧と、圧力センサー17により検出されるブームシリンダ45の保持圧とを比べることで、実際に荷吊り作業をしていると判定したのに対し、本実施形態では、荷吊り作業であるか否かをより確実に判定するために、以下のように、圧力とは異なるパラメータを判定要素とするようにしている。
すなわち、作業アタッチメント5の動きに伴って、油の流れが急激に変化した場合、流体の運動エネルギーが圧力エネルギーに変わり、圧力の急激な変動が生じることがあり、このように急激に変動した圧力が、圧力センサー17によって閾圧よりも高い保持圧として誤検出されることがある。そこで、本実施形態では、荷吊り作業時は吊り荷の揺れを防ぐために作業アタッチメント5をゆっくり動かすことに着目し、ブーム15の回動角速度を、荷吊り作業であるか否かを判定する際の判定要素とするような装置構成を採用している。
制御ユニット7は、図8に示すように、アングルセンサー19によって検出されたブーム15の回動角度からブーム15の回動角速度を算出する角速度算出部7gと、当該角速度算出部7gにより算出されたブーム15の回動角速度が所定の閾速度よりも低いか否かを判定する角速度判定部7hをさらに有している。なお、ブーム15の回動角速度を検出する、本発明で言うところの角速度検出手段は、アングルセンサー19及び角速度算出部7gに対応する。
アングルセンサー19によって検出されたブーム15の回動角度は、制御ユニット7内の角速度算出部7gに入力される。角速度算出部7gは、アングルセンサー19からの角度情報と、ブーム15の駆動時間とからブーム15の回動角速度を算出する。算出された回動角速度は、圧力センサー17によって検出された保持圧とともに、上記圧力判定部7fと角速度判定部7hとからなる制御ユニット7内の荷吊り作業判定部に入力される。なお、本実施形態では、作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識する作業状態認識手段は、圧力判定部7f、角速度判定部7h及び作業状態認識部7bに対応する。
圧力判定部7fは、圧力センサー17により検出されるブームシリンダ45の保持圧が閾圧よりも高いか否かを判定する。一方、角速度判定部7hには、荷吊り作業時のブーム15の回動角速度として設定された閾速度が予め記憶されており、当該角速度判定部7hは、入力された回動角速度が当該閾速度よりも低いか否かを判定するようになっている。これらの判定結果は、共に上記作業状態認識部7bに入力される。
作業状態認識部7bは、圧力センサー17により検出されたブームシリンダ45の保持圧が閾圧よりも高いと判定され、且つ、ブーム15の回動角速度が所定の閾速度よりも低いと判定された場合にのみ、ブーム15の作業を荷吊り作業であると認識するように構成されている。この作業状態認識部7bによる認識情報は、制御許可禁止部7dに入力され、上記実施形態1と全く同様に、電磁比例弁11が制御される。
−制御ユニットの動作−
ここで、制御ユニット7の処理動作について、図9のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS5では、上記圧力センサー17が、ブームシリンダ45の保持圧(ヘッド側油室45e内の流体圧)を検出し、次のステップS10では、上記アングルセンサー19が、ブームフットピン15aを中心として起伏動作を行うブーム15の回動角度を検出する。
ステップS11では、上記角速度算出部7gが、ステップS10で検出されたブーム15の回動角度に基づいて、当該ブーム15の回動角速度を算出する。
次のステップS12では、上記圧力判定部7fが、圧力センサー17によって検出された保持圧が閾圧よりも高いか否かを判定する。このステップS6の判定がNOであるとき、すなわち、保持圧と閾圧とがほぼ等しいときは、ステップS16に進んで、上記作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を非荷吊り作業であると認識し、しかる後にリターンする。
一方、ステップS12の判定がYESであるときには、ステップS13に進んで、上記角速度判定部7hが、ステップS11で算出されたブーム15の回動角速度が閾速度よりも低いか否かを判定する。このステップS13の判定がNOであるとき、すなわち、ブーム15の回動角速度が閾速度以上であるときは、ステップS16に進んで、上記作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を非荷吊り作業であると認識し、しかる後にリターンする。
このように、ステップS12及びステップS13の判定が共にYESであるとき以外は、上記作動制御部7eは、通常通り、ストロークエンド検出部7cからの検出情報に基づいて、電磁比例弁11を作動させて、ピストンロッド45bとシリンダ本体45aとの衝突による衝撃を緩和させる電子クッション制御を実行する。
一方、ステップS13の判定がYESであるときには、ステップS14に進んで、作業状態認識部7bが、ブーム15の作業を荷吊り作業であると認識し、しかる後にステップS15に進む。次ぎのステップS15では、上記制御許可禁止部7dが作動制御部7eに電磁比例弁11の作動を禁止する禁止指令を出し、これを受けた上記作動制御部7eが電磁比例弁11の作動を禁止し、しかる後にリターンする。
なお、電磁比例弁11の作動禁止状態は、ステップS12又はステップS13の判定がNOとなり、制御許可禁止部7dから作動制御部7eに許可指令が入力されるまで継続する。
−効果−
本実施形態によれば、圧力センサー17により検出されるブームシリンダ45の保持圧のみならず、アングルセンサー19及び角速度算出部7gにより検出されるブーム15の回動角速度をも認識要素に加えていることから、圧力センサー17が閾圧よりも高い保持圧を検出した場合にも、ブーム15の回動角速度が閾速度以上のときは、作業状態認識部7bが作業アタッチメント5の作業を荷吊り作業であると認識しないので、より一層確実な作業状態の認識が可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、電子クッション制御装置をブームシリンダ45に用いたが、これに限らず、例えば、アームシリンダ55に用いてもよい。
また、上記各実施形態では、電子クッション制御装置を油圧ショベル1の作業アタッチメント5に用いたが、これに限らず、油圧シリンダによって荷吊り作業を行う建設機械であれば、様々なタイプの建設機械に適用できる。
さらに、上記各実施形態1及び2では、ピストンロッド45bのピストン45cがシリンダ本体45aのストロークエンドに近づいているか否かを、アングルセンサー19及びストロークエンド検出部7cによって検出するようにしたが、これに限らず、例えば、シリンダ本体45aの端部に形成された孔に挿入され、且つバネの付勢力で当該端部から油室内に突出するとともに、ピストンが当接すると当該孔に収容されるようなピン部材を設け、このピン部材の変位により、ピストンがシリンダ本体45aのストロークエンドに近づいているか否かを検出するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、電磁比例弁11によってコントロールバルブ33に設けられたスプールを変位させることで、油圧ポンプ27から吐出された圧油の一部をタンク37に逃がすように構成したが、これに限らず、例えば図10にお示すように、制御ユニット7により制御されるアンロードバルブ21を用いて、油圧ポンプ27から吐出された圧油の一部をタンク37に逃がすように構成してもよい。
さらに、上記各実施形態では、ブームシリンダ45への圧油の供給量を調整することにより、シリンダ本体45aのストロークエンドに近づくピストンロッド45bを減速させるようにしたが、これに限らず、例えば、ブームシリンダ45からの圧油の排出量を調整することにより、ピストンロッド45bを減速させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、制御ユニット7の内部に、各種判定部及び認識部等を設けたが、これに限らず、例えば、クッション制御を行う際に電磁比例弁11の作動を制御する、ストロークエンド検出部7c、制御許可禁止部7d及び作動制御部7eをその内部に有し、外部に設けられた作業モード判定部7a、作業状態認識部7b、圧力判定部7f、角速度算出部7g及び角速度判定部7hから各種情報を受けるように制御ユニット7を構成してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、建設機械の作業アタッチメントに用いられる油圧シリンダの電子クッション制御装置等について有用である。
1 油圧ショベル(建設機械)
7 制御ユニット(コントローラ)
7a 作業モード判定部(作業状態認識手段)
7b 作業状態認識部(作業状態認識手段)
7c ストロークエンド検出部(コントローラ)
7d 制御許可禁止部(コントローラ)
7e 作動制御部(コントローラ)
7f 圧力判定部(作業状態認識手段)
7g 角速度算出部(角速度検出手段)
7h 角速度判定部(作業状態認識手段)
9 モード切換スイッチ
11 電磁比例弁(給排量調整手段)
15 ブーム(作業アタッチメント)
17 圧力センサー(保持圧検出手段)
19 アングルセンサー(角速度検出手段)
21 アンロードバルブ(給排量調整手段)
25 アーム(作業アタッチメント)
35 バケット(作業アタッチメント)
45 ブームシリンダ(油圧シリンダ)
45a シリンダ本体
45b ピストンロッド(ピストン)
45c ピストン

Claims (4)

  1. シリンダ本体と当該シリンダ本体内を摺動するピストンを有し、建設機械の作業アタッチメントを駆動させるための油圧シリンダと、当該油圧シリンダへの作動油の給排量を変化させるための給排量調整手段と、当該給排量調整手段の作動を電気的に制御するコントローラとを備え、上記コントローラが上記給排量調整手段を作動させることで、上記油圧シリンダへの作動油の給排量を調整し、上記シリンダ本体のストロークエンドに近づく上記ピストンを減速させるクッション制御を行う油圧シリンダの電子クッション制御装置であって、
    上記作業アタッチメントの作業が荷吊り作業であるか否かを認識する作業状態認識手段をさらに備えており、
    上記コントローラは、上記作業状態認識手段によって上記作業アタッチメントの作業が荷吊り作業であると認識されたときには、上記給排量調整手段を作動させないように構成されていることを特徴とする油圧シリンダの電子クッション制御装置。
  2. 請求項1記載の油圧シリンダの電子クッション制御装置において、
    上記建設機械には、当該建設機械の作業モードを、荷吊り作業を行うための荷吊りモードとその他の作業を行うための非荷吊りモードとに切換えるモード切換スイッチが設けられており、
    上記作業状態認識手段は、作業モードが荷吊りモードのときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とする油圧シリンダの電子クッション制御装置。
  3. 請求項1記載の油圧シリンダの電子クッション制御装置において、
    上記油圧シリンダの保持圧を検出する保持圧検出手段をさらに備えており、
    上記作業状態認識手段は、上記保持圧検出手段により検出される上記油圧シリンダの保持圧が、上記作業アタッチメントの自重によって生じる当該油圧シリンダの保持圧として設定された閾圧よりも高いときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とする油圧シリンダの電子クッション制御装置。
  4. 請求項3記載の油圧シリンダの電子クッション制御装置において、
    上記作業アタッチメントの回動角速度を検出する角速度検出手段をさらに備えており、
    上記作業状態認識手段は、上記保持圧検出手段により検出される上記油圧シリンダの保持圧が上記閾圧よりも高く、且つ、上記角速度検出手段により検出される当該作業アタッチメントの回動角速度が設定された閾速度よりも低いときは、上記作業アタッチメントの作業を荷吊り作業であると認識するように構成されていることを特徴とする油圧シリンダの電子クッション制御装置。
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