JP3877868B2 - 角パイプの接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、角パイプの接続部を接合する構造に関し、特に角パイプの接続部内面に中子を嵌入することにより有機的に角パイプ同士を接合する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、角パイプ同士を接続する手段としては、一般的に溶接により溶着されているが、この溶接手段では溶接設備を必要とするため大がかりになる上に、又、溶接時に角パイプの接続部を合致させて接合端に段部が表出しないようにしなければならず、更に溶接後のバリ・焼け後等の後処理のため研削や研磨を行わなければならないなどの不都合がある。
【0003】
上記不都合を解決するために、特開平8−68405号に開示されているパイプジョイントを用いる接続構造がある。
【0004】
このパイプジョイントを用いる接合構造は、角パイプ同士の接続において、当接部材である背中合わせに対向配置した2個のパイプ内側面当接片の本体をボルトで接続し、パイプ内側面当接片の本体から拡開状に四方に延びる先端縁はそれぞれ角パイプの隣接する2面で形成され軸線方向に伸延する隅部に当接するようになっており、ボルトを回転させて2枚のパイプ内側面当接片を相対的に離隔する方向へ移動することにより角パイプの内側面を押圧して角パイプ同士を接続する構造である。
【0005】
しかしながら、この接続構造においては、ボルトを利用するものであるから、角パイプの外側面にボルト用の孔を穿設しなければならず、該ボルト用の孔が角パイプの外側面に表出するため外観上見苦しいという不都合がある。
【0006】
又、ボルトの回転量によりパイプ内側面当接片による押圧量を加減して、角パイプの接続部のズレを調節して、角パイプの外側面を面一状態にしなければならないという煩わしさによる不都合もある。
【0007】
更に、接続部に角パイプを切断した時の切断面が現れるため、その切断面により手や指にケガを負ってしまうのを防ぐために、切断面の面取りを確実に実施しなければならないという不都合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような角パイプの接続部に中子を嵌入することにより角パイプ同士を接続する構造において、機械的にかつ容易に接続でき、その接続部の外面は滑らかな面一の接続状態となると共に曲げやねじれの外力に対しても接続部が外れることなく確実に保持固定でき、かつ外観的に見苦しくない角パイプの接続構造を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の底板板面を長手方向にコの字状切り抜きを形成した切り抜き板を底板から外方向に立ち上がる立上部と該立上部から曲成して内方向底板側に折り返す内縁部に連設させた凹陥底部とし、この凹陥底部から再び立ち上がる外縁部に形成して切起部とし該切起部を角パイプ接続部の接合端の位置決め当接受け具としたことを特徴とする角パイプの接続構造である。
【0010】
請求項2の発明では、2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の底板をコの字状に切り起こして長手方向に垂直な突出片を形成し、該突出片に当接するフランジを内設しかつ角パイプ外側面を被覆する大きさの外周部を有する目隠部材を形成し、角パイプの接続部を目隠部材の外周部で被覆したことを特徴とする角パイプの接続構造である。
【0011】
請求項3の発明では、2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の側板をコの字状に切り欠き長手方向に係止溝を形成し、該係止溝に嵌合する幅のフランジを内設しかつ角パイプ外側面を被覆する大きさの外周部を有する目隠部材を形成し、角パイプの接続部を目隠部材の外周部で被覆したことを特徴とする角パイプの接続構造である。
【0012】
本発明の上記の手段は次のように作用する。
中子の側板は、底板の両端から同一方向に曲折して角パイプ隅部に向けてS字状に曲成して延びる左右対称の左右の側板から形成されている、即ち,左右対称に内方に傾けた第1側板とこれに続く第2側板が、左右対称に外向きに屈曲させて略S字形状に成形されているため、中子に2本の角パイプの各接続部を嵌入すると、略S字形状の側板の先端部が角パイプ内面で形成される隅部に当接することとなるから強制的に上記側板が縮小されることとなり、これが嵌入後において生じる側板の弾撥力即ち復元力により角パイプの両接続部の隅部を押圧して生じる抗力により角パイプの両接続部同士が中子で接続され、かつ、角パイプと中子との位置関係が適正に保たれ、角パイプと中子の同軸性が保たれる。
【0013】
この場合、中子の底板にコ字状の切起部を形成したことにより、一方の角パイプに中子に嵌入した場合に、角パイプの先端を前記切起部に当接するまで押込むと、角パイプが所定の位置に自動的に位置決めされることとなる。
【0014】
更に、中子の外周に角パイプの外側面を被覆する目隠部材を具備させることにより、角パイプの両接続部に中子を嵌入した時、上記目隠部材に内設するフランジと中子に立設した突出片を当接させることにより、2本の角パイプの両接続部が嵌入される深さのバランスがとれ、接続部の強度の均一化が図れ、又、角パイプの両接続部の切断端側周面を被覆することにより、切断端面の面取り、角度切り等を正確に仕上げなくてもよいこととなる。
【0015】
更に、中子の側板をコの字状に切り欠き長手方向に係止溝を形成し、この係止溝の幅を目隠部材のフランジの幅としているので、目隠部材は該係止溝にフランジが嵌合することにより位置決めされ角パイプの接続部を確実に被覆することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態の角パイプ接続構造は、図1に示すように、接続すべき2本の角パイプ1、1の内面2の接続部4、4相互間に中子6を嵌装した構造よりなるものである。中子6は2個の中子素子の組み合わせから構成される。これらの中子素子は、角パイプ1の内径より短小な平板からなる底板7と、底板7の左右両端から同一側に曲って続く左右両側の第1側板12と、第1側板12に続く第2側板16からなっている。左右の第1側板12はそれぞれ左右対称に外方に膨出した湾曲部14と、この湾曲部14から内方に傾けた傾斜部15よりなっている。第1側板12に続く第2側板16は、左右対称に外向きに曲って延びる板体よりなり、第1側板12と第2側板16により略S字状の側板を形成し側板11はS字状部13を有している。そして側板11は先端部17を押すことによりこのS字状部13の部分で弾性的に撓んで外方に押圧力を生じる。角パイプ1が断面矩形である場合、この略S字状の側板11を左右両端に有している中子素子の2個を1組にして、各側板11を拡開状に放射方向に向くように各中子素子の底板7、7を背中合わせに当接して一体化して中子6とする。そしてこの当接一体化した中子6の一方の中子素子を第1中子素子8とし、他方の中子素子を第2中子素子9とする。第1中子素子8及び第2中子素子9の底板7、7は上記のとおり背中合わせに対向させ、第1中子素子8及び第2中子素子9に穿設した透孔19にリベット20を挿着して当接一体としている。なお、第1中子素子8及び第2中子素子9を当接一体とする手段としては、底板7をスポット溶接により溶着してもよい。
【0017】
ところで、中子6の第2側板16の先端部17の長手方向の両端近傍は底板7側に向いて両端に近づくにつれてテーパー状に形成してテーパー部18となっている。
側板11は第2側板16の先端部17が角パイプ1の軸線の長手方向21に伸びる隅部3に当接する長さに設定している。さらに、上下に拡開している2枚の側板からなる中子の上下幅22を対応する角パイプ内面の上下幅23より僅かに大きく設定している。中子6を角パイプ1に嵌入する場合、嵌入当初は第2側板16のテーパー部18が隅部3に当接することとなるので挿入が容易に行われ、挿入が進むに連れて第2側板16の先端部17が角パイプ1の内面の隅部3を押圧して嵌入されることとなり、側板11全体が角パイプ1の隅部3から反作用による抗力を受け内方に押されてS字状部13で撓んで変形することとなる。このため嵌入最終時点で中子6の側板11の先端部17が角パイプ1の内面の隅部3に強く嵌合し、中子6と角パイプ1の接続強度も向上することとなり、かつ接続した両角パイプ1は偏心することなく同軸性が確保されることとなる。
【0018】
次に上述のように構成した接続構造の2本の角パイプ1、1の接続方法を説明する。まず、両角パイプ1、1の接合端5、5を対向させて配置し、接合端5、5間に中子6を介在させた状態とし、一方の角パイプ1に中子6の長さの半分までを嵌入する。続いて他方の角パイプ1に、残りの長さの中子6を嵌入し、両角パイプ1、1の接合端5、5同士が当接するまで嵌入して両角パイプ1、1の接続は完了する。この場合、中子6の第2側板16の先端部17を角パイプ1の内面の各隅部3に当接させて嵌入することより両角パイプ1、1と中子6は、同軸的に位置することとなり偏心することがなく装着されるので、両角パイプ1、1の接合端5、5がズレて段差を生じることがない。
【0019】
また、嵌入状態の中子6と角パイプ1の関係は、図1の(a)に示すように、中子6は両角パイプ1、1の接続部4、4の内面に、中子6の長さの半分づつを嵌入すると共に角パイプ1の内面の隅部3に中子6の側板11の先端部17を押圧することにより、角パイプ1と中子6は圧着状態で接続されることになる。
【0020】
上記の形態について、さらに、図3に示したもので説明する。上述の中子6の底板7にコの字状に切り抜きし、切り抜き板25を形成し、底板7に突出した切起部26を一体に付設したものである。この切起部26は、底板7と連続した立上部27から斜め上方に傾斜した細長い舌片状でその上下幅32は、中子6を角パイプ1に挿入したとき角パイプ1の上下壁の内面より僅か突出する高さに設定してある。切り抜き板25に配設した縁部31は立上部27と下方に突設させた内縁部28に連続する凹嵌底部29を有し、該凹嵌底部29から上方に立設した外縁部30を有してなるものであって、該外縁部30の先端は、側板11の先端部17より突出していると共に内縁部28の上下幅32と外縁部30の上下幅33は、内縁部28の上下幅32≧外縁部30の上下幅33の条件とするものである。
【0021】
また、外縁部30は中子6の長手方向21に対して垂直な向きの中子の中心線上に一致するものとし、従って、角パイプ1へ中子6を嵌入した場合、角パイプ1の接合端5は外縁部30と当接して自動的に固定位置を決定することとなる。
なお、立上部27は長手方向21の内外方向に弾性変形可能な素材、例えば金属から形成している。
【0022】
上述の切起部26を付設した中子6を使用して2本の角パイプ1、1を接続する方法を説明する。接続状態は、2本の角パイプ1、1の接合端5、5を対向させた間に中子6を介在させた状態に有るようにする。上述しているように角パイプ1の嵌入位置を自動的に決定する位置決め用の外縁部30を有する切起部26を中子6に付設しているので、先ず、切起部26の外縁部30側の一方の角パイプ1を嵌入し、その接合端5が切起部26の外縁部30に当接するまで押し込むと、角パイプ1は中子6の所定の位置、即ち中子6の中心位置に自動的に位置決めされることになる。
【0023】
次に、切起部26の立上部27側の他方の角パイプ1を中子6に嵌入すると、その接合端5は切起部26を底板7方向に押下げて切起部26の外表面を角パイプ1の内面に接触しながら嵌入が進行し、外縁部30に当接していた一方の角パイプ1の接合端5の当接状態が解除されたと同時に該他方の角パイプ1の接合端5が、一方の角パイプ1の接合端5に当接して両角パイプ1、1の接続が完了する。この最終状態では切起部26は角パイプ1の内面に内装された状態にある。このように本実施の形態によれば、両角パイプ1、1の接続部4、4の各嵌入長さは自動的に設定されることになる。
【0024】
さらに、第2の実施の形態を図4及び図5により説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態における中子6に目隠部材34を嵌装した構成のものであって、目隠部材34の材質は金属及び硬質性合成樹脂、例えばステンレス及びポリアセタールなどとする。尚、角パイプ1の長手方向に垂直な方向を目隠部材34の長手方向36とするものである。
【0025】
目隠部材34は外周部35の全体形状を角パイプ1の外周形状に対応する相似形状とし、この目隠部材34の長手方向36の内周面の各内壁40の中心域に隔壁37を全周にわたって垂設していると共にその四隅の隅部38には、中子6の側板11の先端部17が当接しないための溝39が円弧状に形成されている。そして、目隠部材34の各内壁40に設けられている隔壁37から延出して目隠部材34の外周部35に平行でかつ目隠部材34の各内壁40の長さより短小な板状のフランジ41が設けられている。このフランジ41は、目隠部材34の長手方向に平行でかつ外側方向に傾斜して突設している突設部43と、この縁である端縁42とを有している。そして、角パイプ1の四辺の接合端5が嵌め合うための凹溝44が隔壁37を挟んで両側に目隠部材34の内壁40とフランジ41の間で形成されている。以上の構成であるので、フランジ41は、中子6の左右及び上下の第2側板16同士の間に挿嵌できる幅で目隠部材34の内周面上に対向状態で設けられている。
【0026】
他方、目隠部材34のフランジ41が当接する突出片53が中子6の底板7の板面から切り起こされて設けられている。突出片53が切り起こされて曲折して立ち上がる位置は中子6の長手方向21に対して垂直でかつ中子6の長手方向の略半ばの線上に一致する位置に設けられている。また、必要に応じ、図5に見られるように、目隠部材34の外周部35の角パイプ1の長手方向の端部45側の周囲は外面側を面取りして肉厚を薄くして角パイプ1上に突然に突出することのないようにしている。
【0027】
以上のとおりに構成した目隠部材34と中子6を用いて2本の角パイプ1、1を接続する方法を説明する。中子6の突出片53に目隠部材34のフランジ41の端縁42が当接するまで目隠部材34に中子6を嵌挿しておき、接合する2本の角パイプ1、1の接合端5、5を対向させた間に、上記状態の中子6を介在させる。そして先ず、目隠部材34のフランジ41の端縁42と中子6の突出片53が当接している側と反対側に位置している一方の角パイプ1の内面に中子6を嵌入させて、角パイプ1が目隠部材34の凹溝44に嵌入した後、角パイプ1の接合端5が目隠部材34の隔壁37に当接するまで角パイプ1を押し込む。
【0028】
次に、他方の角パイプ1に中子6の他端を嵌入させ、かつ目隠部材34の凹溝44に角パイプ1の接合端5を嵌入させ、その接合端5が隔壁37に当接するまで嵌入を進める。以上により2本の角パイプ1、1の接続は完了する。
【0029】
本実施の形態によれば、2本の角パイプ1、1の両接続部4、4に中子6が嵌入する深さは何れも略同一でバランスがとれるため、接続部4、4の強度は均一となり、さらに、接合端5、5の継目46は目隠部材34の外周部35で包囲するので隠れて見えることがない。従って、2本の角パイプ1、1の接合端5、5を綺麗に見せるために、切断面の正確な仕上げ或いは面取りは省略できる。
【0030】
次に、図6に示す第3のの実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態の目隠部材34の変形例であり、材質は軟質性合成樹脂、例えばエチレンプロピレンゴム、或いはニトリルゴム等のゴム或いはエラストマーとするのが好ましい。本実施の形態は、目隠部材34の四内周面の隅部38を除く部分にフランジ41をそれぞれ設けた第2の実施の形態に示したものと異なり、隔壁37と同様に全内周面にわたってフランジ41を設けたものである。
【0031】
その構成について説明すると、目隠部材34の外周部35の形状は接続すべき2本の角パイプ1、1に対応する相似形状とする。そして外周部35の内周面に角パイプ1の長手方向に対して垂直な中心域に細幅の隔壁37を全内周にわたって垂設すると共に、この隔壁37の内面に隔壁37の両外側に端が突出している幅広のフランジ41を設ける。このように構成したことで角パイプ1の接合端5の4辺を嵌入する凹溝44が外周部35とフランジ41間に隔壁37を挟んだ両側に設けられている。
【0032】
他方、中子6の第2側板16には、中子6の長手方向に対して垂直な向きの中心線を跨いで、目隠部材34のフランジ41の先端が係止する係止溝47を切欠いて設ける。この係止溝幅49はフランジ41のフランジ幅48と略同幅に設けてある。
【0033】
上記の構成の中子6と目隠部材34を使用して2本の角パイプ1、1同士を接続する方法を説明する。先ず、中子6を目隠部材34の4周のフランジ41内に通して、中子6の係止溝47に目隠部材34のフランジ41を係止させた状態とする。次いで、2本の角パイプ1、1の接合端5、5を対向させた間に、上記状態の中子6を介在させて一方の角パイプ1に中子6を嵌入し、角パイプ1の接合端5を目隠部材34の凹溝44に嵌入させ、さらに目隠部材34の凹溝44の奥の隔壁37に当接するまで角パイプ1を押し込む。次に以上と同様にして、他方の角パイプ1に中子6を嵌入させて、目隠部材34の凹溝44に角パイプ1の接合端5を嵌入し、さらに、隔壁37に当接するまで押し込むことにより、2本の角パイプ1、1の接続を完了する。本実施の形態は、第2の実施の形態と同様の作用効果を有する。しかし、2本の角パイプ1、1の嵌入順序に制限はない。
【0034】
最後に、第1〜第3の各実施の形態に記載している構成部品の寸法・材質・形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限り、本発明の範囲のそれのみに限定するものではない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の拡開状の側板で角パイプの内面隅部を押圧する中子による角パイプの接続構造とすることにより、(1)ボルトを全く使用しないので、角パイプの外周面にボルトヘッドが現れたり或いは角パイプ内の中子とのボルト締めのための孔が外周面に形成されることがなく、角パイプの外観の見苦しさが解消でき、(2)角パイプの内面隅部を押圧するため同軸性が保たれるたるため、角パイプの接合端相互間にズレや段差を生じることがなく、面一状態で接続でき、(3)角パイプの接続部の中子の嵌入深さが所定の位置に自動的に位置決めでき2本の角パイプの接続部長さが均等となるので、曲げやねじれの外力に対して均等で十分な強度を有するものとなり、(4)目隠部材を具備したことにより、切断面の確実な仕上げが不要となり、かつ、角パイプの接合端の切断角度も正確な切断加工を必要としないため、汎用の角パイプをそのまま採用でき、(5)構造が簡単であるからコスト面で安価である等、従来にない優れた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の角パイプの接続構造を示す図で(a)は斜視図、(b)は長手方向に垂直な断面図である。
【図2】 中子の斜視図で、(a)は組み立ての説明図、(b)は組み立てた中子を示す図である。
【図3】 切起部を有する中子を示し、(a)は全体の斜視図で、(b)は切起部の側面形状を示す切断図である。
【図4】 目隠部材を用いた角パイプの接続構造を説明する図で、(a)は組上がり図、(b)は分解斜視図で、(c)は目隠部材近傍の接続構造の一部断面で示す説明図である。
【図5】 図4に示す目隠し部材を示す図で、(a)は正面図で、(b)は切断平面図で、(c)は切断側面図である。
【図6】 さらに他の目隠部材を用いた角パイプの接続構造を説明する図で、(a)は分解斜視図、(b)は組上がり図で、(c)は目隠部材近傍の接続構造の一部断面で、(d)は目隠部材と角パイプの接続状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 角パイプ
3 隅部
4 接続部
5 接合端
6 中子
7 底板
8 第1中子素子
9 第2中子素子
11 側板
12 第1側板
13 S字状部
16 第2側板
26 切起部
31 縁部
34 目隠部材
35 外周部
37 隔壁
38 隅部
39 溝
41 フランジ
42 端縁
44 凹溝
45 端部
46 継目
47 係止溝
48 フランジ幅
49 係止溝幅
53 突出片
Claims (3)
- 2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の底板板面を長手方向にコの字状切り抜きを形成した切り抜き板を底板から外方向に立ち上がる立上部と該立上部から曲成して内方向底板側に折り返す内縁部に連設させた凹陥底部とし、この凹陥底部から再び立ち上がる外縁部に形成して切起部とし該切起部を角パイプ接続部の接合端の位置決め当接受け具としたことを特徴とする角パイプの接続構造。
- 2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の底板をコの字状に切り起こして長手方向に垂直な突出片を形成し、該突出片に当接するフランジを内設しかつ角パイプ外側面を被覆する大きさの外周部を有する目隠部材を形成し、角パイプの接続部を目隠部材の外周部で被覆したことを特徴とする角パイプの接続構造。
- 2本の角パイプ接続部のパイプ内壁に介在させた中子により相互に接続する角パイプ接続構造であり、角パイプ長手方向に垂直な断面における角パイプ中心部に位置するパイプ径より短小な平板からなる底板と該底板の両端から同一側に曲りかつ角パイプ隅部に向いてS字状部に曲成して延びる左右対称の左右の側板とから中子素子を形成し、該中子素子の複数個を各側板が拡開状に放射方向に向けて背中合わせに対向配置して当接一体化して中子に形成し、該中子を角パイプの接続部に嵌入して各側板の端を角パイプ隅部に当接押圧せしめた角パイプからなる接続構造において、該構造に付加して、中子の側板をコの字状に切り欠き長手方向に係止溝を形成し、該係止溝に嵌合する幅のフランジを内設しかつ角パイプ外側面を被覆する大きさの外周部を有する目隠部材を形成し、角パイプの接続部を目隠部材の外周部で被覆したことを特徴とする角パイプの接続構造。
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ID=14671351
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11579898A Expired - Lifetime JP3877868B2 (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 角パイプの接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3877868B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4414283Y1 (ja) * | 1965-01-23 | 1969-06-17 | ||
JPS5035734B1 (ja) * | 1970-07-11 | 1975-11-18 |
-
1998
- 1998-04-24 JP JP11579898A patent/JP3877868B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11311221A (ja) | 1999-11-09 |
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