JP3877485B2 - 高風速エアワッシャ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体工場等における空気調和装置に係り、空気中の塵埃や有害ガスを除去するとともに、飽和効率の高い加湿を行なう外気処理用の高風速エアワッシャに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアワッシャとしては、例えば図23に示すものがある。このエアワッシャ110は、矩形の流路断面を有する本体ケーシング111の内部に、所定長さの水噴霧室112を有している。水噴霧室112は、その一端に形成した空気入口112aにおいてダクト(図示せず)に接続しており、このダクトから流入する空気Aが水噴霧室112の流路を通って他端に形成した空気出口112bから流出する。
【0003】
水噴霧室112には、空気入口112aに位置して第1ワッシャメディア113を配置し、水噴霧室112の流路の途中に位置して第2ワッシャメディア114を配置し、空気出口112bに位置して第3ワッシャメディア115を配置しており、第1ワッシャメディア113と第2ワッシャメディア114の間を第1段エアワッシャ部112cとし、第2ワッシャメディア114と第3ワッシャメディア115の間を第2段エアワッシャ部112dとしている。各ワッシャメディア113、114、115は、空気流の流路断面とほぼ等しい形状を有し、ポリ塩化ビニルデン系繊維やステンレスの線材等からなり、たとえば25mm〜50mm程度の厚みを有するマット状のものである。
【0004】
水噴霧室112の内部には、複数の第1段ノズル116を第1ワッシャメディア113より下流側の位置に配置するとともに、複数の第2段ノズル117を第2ワッシャメディア114より下流側の位置に配置している。第1段ノズル116は、空気流とは逆方向に向けて第1ワッシャメディア113に達する噴霧水を噴霧するものであり、第2段ノズル117は、空気流とは逆方向に向けて第2ワッシャメディア114に達しない噴霧水を噴霧するものである。
【0005】
水噴霧室112の下流側には、水噴霧室112を通過した空気に含まれる水滴等を除去するエリミネータ118が配置してあり、水噴霧室112の空気出口112bには、水噴霧室112と同様の流路断面形状を有する所定長さの冷却室119が接続してある。冷却室119の内部には冷却器として冷却コイル120が設けてあり、水噴霧室112の下流側には送風機(図示せず)が配置してあり、この送風機を作動することによって水噴霧室112の流路に空気を導く。
【0006】
水噴霧室112の内部に配置した複数の第1段ノズル116には、水噴霧室112の底部に配置した貯水槽(図示省略)に滞留する循環水を循環水供給系121によって供給する。第2段ノズル117には図示しない純水等の清浄水供給系を接続している。循環水供給系121は、貯水槽の下部に開口する吸込管122と、吸込管122に接続した循環ポンプ123と、循環ポンプ123を駆動するモータ124と、循環ポンプ124の吐出口に接続して水噴霧室112の上方にまで配置した吐出管125と、吐出管125から分岐して水噴霧室112に垂直方向に配設した複数の分岐管126とからなり、各分岐管126に第1段ノズル116を設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記したエアワッシャ110においては、水噴霧室112における風速が2.0〜2.5m/sであり、外形寸法の大きな形状を有するために、その形状に見合う大きな設置スペースが必要であり、設置場所が制限される。このため、水噴霧室における風速を高めることにより、必要な風量を確保しながら装置を小型化することが求められる。
【0008】
しかし、水噴霧室112における風速を高風速化すると、水噴霧室112を通過する空気と噴霧水との接触時間が短くなってガス除去性能および飽和加湿効率が低下し、風速の高まりに伴って噴霧水がワッシャメディアを通過して下流側へ飛散するキャリアオーバーが増大し、空気流の圧力損失が上昇して送風に必要な動力が増加するなどの問題があった。
【0009】
また、複数の第1段ノズル116および第2段ノズル117は複数の分岐管126を通して循環水供給系121や清浄水供給系(図示省略)に接続しており、その配管が複雑となる。また、配管は水噴霧室112の壁体を貫通して行うので、配管貫通部における水漏対策に手数と高い費用を要する問題があった。
【0010】
本発明は上記した課題を解決するものであり、高風速化と小型化を図りながらも、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を具現でき、配管のために水噴霧室の壁体を貫通する個所を最小限にすることができる高風速エアワッシャを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、請求項1に係る本発明の高風速エアワッシャは、断面形状が円形もしくは直方形(正方形もしくは長方形)の通風路をなし、一側の空気入口から他側の空気出口に向かって高風速の空気流が流れる水噴霧室と、水噴霧室内の空気流方向に沿って所定距離を隔てた複数箇所に列状に配置した多頭噴霧水ノズルと、各多頭噴霧水ノズルを相互に連結する連結管と、水噴霧室の空気出口に配置する気液接触メディアと、流下する噴霧水を受け止める貯水槽と、貯水槽に連通し、循環水を各多頭噴霧水ノズルに循環供給する循環水供給系とを備え、前記連結管で相互に直列に連結する各多頭噴霧水ノズルが前記連結管の軸線廻りに放射状に、かつ空気流方向の斜め上流方向に向けて組み付けた複数の小口径の噴霧口から空気流に向けて放射状に噴霧水を高圧噴霧し、かつ各位置の多頭噴霧水ノズルから多段に噴霧する構成としたものである。
【0012】
上記した構成により、水噴霧室の空気入口から流入する空気流に対し、その流れに対向するように貯水槽からの水を多頭噴霧水ノズルの各小口径の噴霧口から放射状に高圧噴霧し、各位置の多頭噴霧水ノズルから噴霧水を空気流に向けて多段に噴霧する。
【0013】
噴霧水は空気中の塵埃や有害ガスに衝突し、衝突した空気中の塵埃や有害ガスが噴霧水とともに空気流に乗って気液接触メディアに達し、気液接触メディアが塵埃や有害ガスを伴った噴霧水を捕捉する。気液接触メディアに達した噴霧水は、気液接触メディアに付着した塵埃を洗い流して流下するとともに有害ガスを取り込んで貯水槽へ流入する。この貯水槽に滞留する循環水を、循環水供給系を通って再び多頭噴霧水ノズルから噴霧する。
【0014】
このように噴霧水は、多頭噴霧水ノズルから放射状で広範囲に、かつ細かな噴霧水粒径(平均60〜90μm)で噴霧し、各位置の多頭噴霧水ノズルから空気流に向けて多段に繰り返し噴霧することで、空気流と噴霧水の接触効率が高くなるので、水噴霧室に空気流を高風速(5〜6m/s)で通風し、空気流量に対する噴霧水量の割合を低く設定しても、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができ、高風速化(従来の2〜3倍)と小型化(水噴霧室の空気通過断面積が従来の1/2〜1/3)を実現できる。
【0015】
噴霧水を微細化することにより、ガス除去性能と飽和加湿効率を満たす噴霧水量が従来の1/3〜1/6の少ない噴霧水量(空気流重量の0.08〜0.16%)となり、噴霧水圧(0.4〜0.8MPa)が低くなるので、噴霧に要する消費動力を低減できる。
【0016】
しかも、微細な噴霧水を多段に噴霧して空気流と噴霧水の接触効率を高くしているので、気液接触メディアは、その設置数を少なくできる。また、気液接触メディアは、その気液接触面が空気流方向に対して傾斜する円錐形もしくはV字形の形状を有するので、水噴霧室の空気流通過断面積に対して大きな気液接触面積を得ることができる。このため、気液接触メディアにおける噴霧水の捕捉率が高まるので、水噴霧室の空気出口にのみに設置しても十分に噴霧水を捕捉することができ、水噴霧室に空気流を高風速で通風しても、圧力損失とキャリアオーバーを従来と同等程度以下に抑制することができる。
【0017】
多頭噴霧水ノズルは、水噴霧室内に空気流方向に沿って配置した連結管によって相互に連結するので、配管が非常に簡単となり、配管のために水噴霧室の壁体を貫通する個所を最小限にすることができ、水漏れ対策を施す手間を大幅に省くことができ、製作コストが安価となる。
【0018】
請求項2に係る本発明の高風速エアワッシャは、各多頭噴霧水ノズルが複数の小口径の噴霧口を空気流方向に沿った斜め上流方向および斜め下流方向に向けて設けた構成としたものである。
【0019】
請求項3に係る本発明の高風速エアワッシャは、気液接触メディアが、円錐形もしくはV字形をなし、空気流方向の上流側の頂部から水噴霧室の壁体に向けて傾斜面をなす構成としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図7に示すように、エアワッシャ11は、円形(直方形でも良い)の流路断面を有する本体ケーシング12の内部に、所定長さ(1.5〜1.8m)の水噴霧室13を有している。水噴霧室13は、その一端に形成した空気入口13aにおいてダクト(図示せず)に接続しており、このダクトから流入する空気Aが水噴霧室13の流路を通って他端に形成した空気出口13bから流出する。
【0021】
水噴霧室13には、空気入口13aに空気流を旋回させるガイドベーン14を配置し、空気出口13bに位置して気液接触メディア15を配置しており、気液接触メディア15は、空気流方向に対して傾斜面をなす円錐形もしくはV字形の形状をなし、ポリ塩化ビニルデン系繊維等の合成樹脂やステンレスの線材等の金属繊維からなり、たとえば50mm程度の厚みを有するマット状のものである。
【0022】
水噴霧室13の内部には、空気流に向けて噴霧水を高圧噴霧する複数の多頭噴霧水ノズル16が、水噴霧室13の空気流方向に沿って所定距離を隔てた複数箇所に列状に配置してあり、各多頭噴霧水ノズル16は水噴霧室13の内部に空気流方向に沿って配置した連結管17によって相互に直列に連結してある。
【0023】
水噴霧室13に配置する多頭噴霧水ノズル16の内で、最上流位置に配置する先頭の多頭噴霧水ノズル16は、図6に示すように、空気流方向の下流側部位に連結管17に対する接続口16aを有し、小口径の噴霧口16bを有する複数のノズルチップ16cを連結管17の軸線廻りに放射状に、かつ空気流方向の斜め上流方向および空気流に対向する上流方向に向けて設けている。
【0024】
中間および最下流位置に配置する多頭噴霧水ノズル16は、図7に示すように、空気流方向の下流側部位および上流側部位に連結管17に対する接続口16a、16dを設けている。
【0025】
図4および図5に示すように、連結管17は先端側を保持する支持部材17aによって水噴霧室13の流路の中心位置に配置しており、支持部材(円形枠)17aは水噴霧室13の内壁面に摺接して空気流方向へ移動可能なリング体17bと、連結管17を回転自在に保持するハブ17cと、リング体17bとハブ17cを連結するスポーク17dとからなる。組み立て時には、多頭噴霧水ノズル16を装着した連結管17を支持部材17aに装着した状態で水噴霧室13に挿入し、接続管24に接続する。この構成によって、水噴霧室13が狭い空間である場合にも容易に組み立て作業を行うことができる。
【0026】
水噴霧室13の下流には、流下する噴霧水を受け止める貯水槽18が設けてあり、貯水槽18に滞留する循環水を多頭噴霧水ノズル16に循環供給する循環水供給系19が水噴霧室13の下部に連通して設けてある。
【0027】
循環水供給系19は、貯水槽18の下部に開口する吸込管20と、吸込管20に接続した循環ポンプ21と、循環ポンプ21を駆動するモータ22と、循環ポンプ21の吐出口に接続して水噴霧室13の上方にまで延びる吐出管23と、吐出管23から水噴霧室12に垂直方向に配設した接続管24とからなり、接続管24を最下流位置の多頭噴霧水ノズル16に接続している。
【0028】
貯水槽18には、オバーフロー管25と、補給水として清浄水を供給する補給水供給管26が連通している。水噴霧室13の下流側には、水噴霧室13の空気出口13bに接続して冷却室27を設けており、冷却室27の内部には冷却器として冷却コイル28を設け、冷却室27の下方にドレンパン29を形成している。水噴霧室13の下流側には送風機(図示せず)が配置してあり、この送風機を作動することによって水噴霧室13の流路に空気を導く。
【0029】
上記した構成における作用を説明する。空気Aは空気入口13aからガイドベーン14を通して水噴霧室13に流入する。空気流はガイドベーン14に案内されて旋回し、旋回空気流となって水噴霧室13を流れる。
【0030】
この旋回空気流に向けて、貯水槽18からの循環水を多頭噴霧水ノズル16の噴霧口16bから放射状に、0.4〜0.8MPaの噴霧水圧で噴霧し、かつ各位置の多頭噴霧水ノズル16から多段に噴霧する。
【0031】
噴霧水は空気中の塵埃や有害ガスに衝突し、衝突した空気中の塵埃や有害ガスが噴霧水とともに旋回空気流に乗って気液接触メディア15に達し、気液接触メディア15が塵埃や有害ガスを伴った噴霧水を捕捉する。
【0032】
気液接触メディア15に達した噴霧水は、気液接触メディア15に付着した塵埃を洗い流して流下するとともに有害ガスを取り込んで貯水槽18へ流入する。この貯水槽18に滞留する循環水を、循環水供給系19を通って再び多頭噴霧水ノズルから噴霧する。
【0033】
このように噴霧水を、多頭噴霧水ノズル16から放射状で広範囲に、かつ高圧噴霧することで平均60〜90μmの細かな噴霧水粒径で噴霧し、各位置の多頭噴霧水ノズル16から旋回空気流に向けて多段に繰り返し噴霧することで、空気流と噴霧水の接触効率が高くなる。
【0034】
このため、水噴霧室13に空気流を5〜6m/sの高風速で通風し、空気流量に対する噴霧水量の割合を低く設定しても、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができ、従来の2〜3倍の高風速化と、水噴霧室13の空気通過断面積を従来の1/2〜1/3とする小型化を実現できる。
【0035】
噴霧水を微細化することにより、ガス除去性能と飽和加湿効率を満たす噴霧水量が空気流重量の0.08〜0.16%でよく、従来の1/3〜1/6の少ない噴霧水量となることで、噴霧に要するモータ22の消費動力は従来と同程度以下である。
【0036】
多頭噴霧水ノズル16は、水噴霧室13の内部に空気流方向に沿って配置した連結管17によって相互に連結するので、配管が非常に簡単となり、配管のために水噴霧室13の壁体を貫通する個所を最小限にすることができ、水漏れ対策を施す手間を大幅に省くことができ、製作コストが安価となる。
【0037】
気液接触メディア15は、水噴霧室13の下流のみに設置し、その気液接触面が空気流方向に対して傾斜する円錐形もしくはV字形の形状を有するので、水噴霧室13の空気流通過断面積に対して大きな気液接触面積を得ることができる。このため、気液接触メディアにおける噴霧水の捕捉率が高まるので、水噴霧室13の空気出口13bにのみに設置しても十分に噴霧水を捕捉することができ、水噴霧室13に旋回空気流を高風速で通風しても、圧力損失とキャリアオーバーを従来と同等程度に抑制することができる。気液接触メディア15を通過した空気は、浄化して十分に加湿した清浄な空気として空気出口13bから冷却室27に導き、冷却コイル28によって所定温度に冷却する。
【0038】
上述した過程において、循環水は空気の加湿に伴って減少するので、この循環水の減少量を補うとともに、循環水中の有害ガス濃度を一定値以下に維持するために必要な必要補給水量の補給水を補給水供給管26から供給する。
【0039】
図8〜図10は本発明の他の実施の形態を示すものであり、先の実施の形態と同様の作用を行なう部材については同一番号を付して説明を省略する。図8〜図10において、冷却室27の上流側にはそれぞれ独立した複数の水噴霧室13を設け、各水噴霧室13にガイドベーン14、気液接触メディア15、多頭噴霧水ノズル16を設けている。
【0040】
図11〜図14は本発明の他の実施の形態を示すものであり、先の実施の形態と同様の作用を行なう部材については同一番号を付して説明を省略する。図11〜図14において、多頭噴霧水ノズル16は、矩形の水噴霧室13の内部に空気流方向に沿って所定距離を隔てた複数箇所に列状に、かつ平行な複数の列状に配置している。ガイドベーン14は、多頭噴霧水ノズル16の各列に対応して複数箇所に配置し、図14に示すように、隣接するガイドベーン16を気流旋回方向が相互に逆方向となるように形成している。
【0041】
この構成により、水噴霧室13の内部に複数の旋回空気流が生起し、隣接する旋回空気流が相互に逆方向に旋回することで、空気流の旋回が互いに阻害されることがなく、多頭噴霧水ノズル16から広範囲に噴霧する噴霧水と空気流との接触効率が高くなり、水噴霧室13に空気流を高風速で通風する状態においても、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができ、高風速化と小型化を実現できる。
【0042】
図15〜図18は本発明の他の実施の形態を示すものであり、先の実施の形態と同様の作用を行なう部材については同一番号を付して説明を省略する。図15〜図18において、多頭噴霧水ノズル16は、空気流方向に沿って所定距離を隔てた複数箇所に列状に、かつ平行な複数の列状に配置している。ガイドベーン14は多頭噴霧水ノズル16の各列に対応して複数箇所に配置しており、水噴霧室13の内部には個々のガイドベーン14に対応する通風路を形成する干渉防止メディア31を多頭噴霧水ノズル16の各列の間に配置している。この干渉防止メディア31は、金網もしくはパンチングメタルで形成する。図18に示すように、隣接するガイドベーン16は気流旋回方向が相互に逆方向となるように形成している。
【0043】
この構成により、水噴霧室13の内部に複数の旋回空気流が生起し、干渉防止メディア31によって相互の干渉を防止する状態で、各旋回空気流が各通風路を流れることで、多頭噴霧水ノズル16から広範囲に噴霧する噴霧水と空気流との接触効率が高くなる。しかも、干渉防止メディアに衝突した噴霧水が更に微細化するので、水噴霧室13に空気流を高風速で通風する状態においても、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができ、高風速化と小型化を実現できる。
【0044】
図19〜図20は本発明の他の実施の形態を示すものであり、先の実施の形態と同様の作用を行なう部材については同一番号を付して説明を省略する。図19〜図20において、最上流に配置する多頭噴霧水ノズル16はノズルチップ16cを空気流方向に沿った斜め上流方向、斜め下流方向、空気流方向に対向する方向に向けて設けている。また、図21〜図22に示すように、下流に配置する多頭噴霧水ノズル16にもノズルチップ16cを空気流方向に沿った斜め上流方向、斜め下流方向に向けて設けることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、噴霧水を多頭噴霧水ノズルから放射状で広範囲に、かつ細かな噴霧水粒径で噴霧し、各位置の多頭噴霧水ノズルから多段に繰り返し噴霧することで、空気流と噴霧水との接触効率が高くなるので、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができ、高風速化と小型化を実現できる。気液接触メディアを円錐形もしくはV字形の形状として気液接触面積を増加して噴霧水の捕捉率を高めることで、高風速化しても圧力損失とキャリアオーバーを従来と同等程度に抑制することができる。ガイドベーンによって空気流を旋回させることにより、噴霧水と空気流との接触効率をさらに高めることができ、確実なガス除去性能と高い飽和加湿効率を得ることができる。小型化によって設置場所の制約がなくなり、既設のダクトの途中に本装置を設置することで、既設の空気調和装置の機能向上を図れる。
【0046】
多頭噴霧水ノズルは、水噴霧室内に空気流方向に沿って配置した連結管によって相互に連結するので、配管が非常に簡単となり、配管のために水噴霧室の壁体を貫通する個所を最小限にすることができ、水漏れ対策を施す手間を大幅に省くことができ、製作コストが安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すエアワッシャの平断面図である。
【図2】同エアワッシャの縦断面図である。
【図3】同エアワッシャの正面図である。
【図4】同エアワッシャの要部横断面図である。
【図5】同エアワッシャの要部縦断面図である。
【図6】同エアワッシャにおける最上流の多頭噴霧水ノズルを示すもので、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図7】同エアワッシャにおける中間および最下流の多頭噴霧水ノズルを示すもので、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示すエアワッシャの平断面図である。
【図9】同エアワッシャの縦断面図である。
【図10】同エアワッシャの正面図である。
【図11】本発明の他の実施形態を示すエアワッシャの平断面図である。
【図12】同エアワッシャの縦断面図である。
【図13】同エアワッシャの正面図である。
【図14】同エアワッシャにおける空気流の旋回方向を示す模式図である。
【図15】本発明の他の実施形態を示すエアワッシャの平断面図である。
【図16】同エアワッシャの縦断面図である。
【図17】同エアワッシャの正面図である。
【図18】同エアワッシャにおける空気流の旋回方向を示す模式図である。
【図19】本発明の他の実施形態を示すエアワッシャの縦断面図である。
【図20】同エアワッシャにおける最上流の多頭噴霧水ノズルを示すもので、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【図21】本発明の他の実施形態を示すエアワッシャの縦断面図である。
【図22】同エアワッシャにおける中間および最下流の多頭噴霧水ノズルを示すもので、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【図23】従来のエアワッシャの構成を示す平断面図である。
【符号の説明】
11 エアワッシャ
12 本体ケーシング
13 水噴霧室
13a 空気入口
13b 空気出口
14 ガイドベーン
15 気液接触メディア
16 多頭噴霧水ノズル
16a、16d 接続口
16b 噴霧口
16c ノズルチップ
17 連結管
17a 支持部材
17b リング体
17c ハブ
17d スポーク
18 貯水槽
19 循環水供給系
20 吸込管
21 循環ポンプ
22 モータ
23 吐出管
24 接続管
25 オバーフロー管
26 補給水供給管
27 冷却室
28 冷却コイル
29 ドレンパン
31 干渉防止メディア

Claims (3)

  1. 断面形状が円形もしくは直方形の通風路をなし、一側の空気入口から他側の空気出口に向かって高風速の空気流が流れる水噴霧室と、水噴霧室内の空気流方向に沿って所定距離を隔てた複数箇所に列状に配置した多頭噴霧水ノズルと、各多頭噴霧水ノズルを相互に連結する連結管と、水噴霧室の空気出口に配置する気液接触メディアと、流下する噴霧水を受け止める貯水槽と、貯水槽に連通し、循環水を各多頭噴霧水ノズルに循環供給する循環水供給系とを備え、前記連結管で相互に直列に連結する各多頭噴霧水ノズルが前記連結管の軸線廻りに放射状に、かつ空気流方向の斜め上流方向に向けて組み付けた複数の小口径の噴霧口から空気流に向けて放射状に噴霧水を高圧噴霧し、かつ各位置の多頭噴霧水ノズルから多段に噴霧することを特徴とする高風速エアワッシャ。
  2. 各多頭噴霧水ノズルが複数の小口径の噴霧口を空気流方向に沿った斜め上流方向および斜め下流方向に向けて設けたことを特徴とする請求項1に記載の高風速エアワッシャ。
  3. 気液接触メディアは、円錐形もしくはV字形をなし、空気流方向の上流側の頂部から水噴霧室の壁体に向けて傾斜面をなすことを特徴とする請求項1または2に記載の高風速エアワッシャ。
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