JP3876988B2 - 垂直循環式駐車装置 - Google Patents

垂直循環式駐車装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3876988B2
JP3876988B2 JP2003088243A JP2003088243A JP3876988B2 JP 3876988 B2 JP3876988 B2 JP 3876988B2 JP 2003088243 A JP2003088243 A JP 2003088243A JP 2003088243 A JP2003088243 A JP 2003088243A JP 3876988 B2 JP3876988 B2 JP 3876988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hanger
cage
guide roller
vertical circulation
circulation parking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003088243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004293193A (ja
Inventor
晃 高野
Original Assignee
新明和エンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新明和エンジニアリング株式会社 filed Critical 新明和エンジニアリング株式会社
Priority to JP2003088243A priority Critical patent/JP3876988B2/ja
Publication of JP2004293193A publication Critical patent/JP2004293193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3876988B2 publication Critical patent/JP3876988B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願に係る発明は、垂直循環式駐車装置に関し、特に、普通車用のケージとハイルーフ車用のケージとが混在する垂直循環式駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
垂直循環式駐車装置は、建築構造体(塔屋)に取り付けられた上スプロケットと、下スプロケットとを備え、これら両スプロケットの間に複数のリンクが無端で連結されて構成された主務チェーンが掛け渡されている。主務チェーンにおいて、ケージ(自動車を格納するケージ)を取り付けるリンクには、外側に張り出したアタッチメントが形成されており、ケージはこのアタッチメントに取り付けられている。(以下、アタッチメントが形成されたリンクをケージアタッチメントリンクと言う。)
垂直循環式駐車装置には、普通車用ケージとハイルーフ車用ケージとが混在するものがある。このような垂直循環式駐車装置では、主務チェーンにおいて普通車用ケージが取り付けられている箇所の取り付け間隔と、ハイルーフ車用ケージが取り付けられている箇所の取り付け間隔とは異なる。例えば、普通車用ケージは4リンク間隔で、ハイルーフ車用ケージは5リンク間隔で取り付けられている。普通車用ケージを5リンク間隔で取り付けることもできるが、主務チェーンになるべく多くのケージを取り付けるようにするために、各ケージの大きさに合わせて最小のリンク間隔で取り付けるのが通常である。
【0003】
図12は、上下に同種の2台のケージが連続して配置された場合の、ケージの側面図であり、(a)は2台の普通車用ケージ160が連続する場合を、(b)は2台の普通車用ケージ170が連続する場合を、(c)は2台のハイルーフ車用ケージ180が連続する場合を、それぞれ示す。符号162,172,182は、各ケージをケージアタッチメントリンクに取り付けるための懸垂軸である。普通車用ケージ160,170の配置間隔よりも、ハイルーフ車用ケージ180の配置間隔の方が大きいことがわかる。
【0004】
図13は、普通車用ケージの正面図(垂直循環式駐車装置の入り口側から見たときの図)であり、図13(a)は図12(a)のケージ160の正面図であり、図13(b)は図12(b)のケージ170の正面図である。
【0005】
ケージの底板から、ケージアタッチメントリンクに取り付けるための懸垂軸までの高さは、普通車用ケージ160,170も、ハイルーフ車用ケージ180も略同一である。これは、主務チェーンにおける最下位置に各ケージが位置したときに、普通車用ケージの底板もハイルーフ車用ケージの底板も、垂直循環式駐車装置の乗り入れ面と略一致した高さとなるようにするためである。
【0006】
ケージ160もケージ170も普通車用のケージであるが、両者は同一構造のものではない。ケージ160のハンガー161は、ハイルーフ車用のケージ180のハンガー181と同じ大きさである。ケージ160は、ハンガー161の上端近傍に、ケージアタッチメントリンクに取り付けるための懸垂軸162を有している。ハンガー161の両肩部には、ガイドローラ163が取り付けられている。このガイドローラ163は、垂直循環式駐車装置における循環の上側反転位置、または、下側反転位置に設けられたガイドレールと係合するローラである。このガイド機構(ガイドローラ163やガイドレールによるガイド機構)によって、ケージ160は上側反転位置や下側反転位置においても、左右に大きく振れることなく安定するのである。ガイドローラ163は、懸垂軸162と略同一の高さに位置する。
【0007】
ケージ170のハンガー171は、ケージ160のハンガー161よりも高さが低い。ハンガー171には吊下部材175が取り付けられている。吊下部材175は、ハンガー171の上端近傍と、懸垂軸172との間に介在する。ハンガー171の両肩部には、そこから上方に伸延するようにしてガイドローラ支持部材174が設けられており、ガイドローラ支持部材174の上端にガイドローラ173が取り付けられている。ガイドローラ173は、懸垂軸172と略同一の高さに位置する。
【0008】
普通車用ケージとハイルーフ車用ケージとが混在する垂直循環式駐車装置には、普通車用ケージとしてケージ160のような構造のケージを採用するものもあるし、ケージ170のような構造のケージを採用するものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
図12(a)(b)には、各ケージのハンガー外面を線100Jで、有効格納長さ(自動車を格納するのに有効に使用できる空間の前後方向の長さ)の前後端を線100Kで示している。(a)(b)の比較からも明らかなように、(a)では線100Jと線100Kにはある程度の間隔があり、(b)では線100Jと線100Kとは略一致する。このことから、普通車用ケージとしては、ケージ160よりもケージ170の方が、車長の長い自動車を格納できるということがわかる。つまり、ケージの有効格納長さを長くとることができるのである。
【0010】
図12(b)にも示されるように、吊下部材175は屈曲している。吊下部材175がこのように屈曲しているのは、ガイドレールと大きく干渉することを回避するためである。図12(b)において、線100Mは主務チェーンの中心線を示すのであるが、ガイドローラ(図12では図示せず)やガイドレール(図12では図示せず)は、線100Mと線100Jとの間に位置する。よって吊下部材175が屈曲していないと、ガイドレールと大きく干渉してしまうのである。
【0011】
図14は、ケージ170を備えた垂直循環式駐車装置の下側反転位置近傍の正面図である。ケージ170は、主務チェーンの最下位置に位置している。そして、左側のガイドローラ173が左のガイドレール116に対して係合しようとしている。換言すれば、ケージ170が右のガイドレール116から左のガイドレール116に乗り換えようとしている。図14において、一点鎖線100Lは、吊下部材175のはみ出し限界線である。つまり、この限界線100Lが、下スプロケット103の回転中心を中心として、ガイドレール116よりも内側になければ、吊下部材175がガイドレール116と干渉してしまうのである。
【0012】
一般に垂直循環式駐車装置の主構造体は、鉄骨構造などによって構成される。また一般に、垂直循環式駐車装置の上スプロケットは主構造体に対して上下方向には変動できないように取り付けられており、下スプロケットは主構造体に対して上下方向に変動可能に取り付けられている。よって、下スプロケットは主務チェーンを介して上スプロケットから吊り下げられた状態に支持されている。仮に、経年変化による主務チェーンの伸びや、垂直循環式駐車装置の満車に近い状態における自動車の重さによる主務チェーンの伸びが生じても、伸び長さの約半分の距離だけ下スプロケットは下方に変位する。よって、主務チェーンにはたるみができないのである。
【0013】
一方、図15は、下側反転位置に設けられるガイドレールを示す図である。ガイドレールは上レールと下レールとの組合せにより構成されている。図中の円形の部材は、ケージのガイドローラを示す。(a)のガイドレール216は、その下端において上レール216aよりも下レール216bの方が長く伸びたガイドレールであり、(b)のガイドレール316は、その下端において下レール316bよりも上レール316aの方が長く伸びたガイドレールである。
【0014】
一般に、垂直循環式駐車装置では、(a)のようなガイドレールではなく、(b)のようなガイドレールが採用される。その理由は次のとおりである。つまり、垂直循環式駐車装置は、下スプロケットを回転可能に支持する構造体が、主構造体に対して上下方向に変動可能に取り付けられている。これにより、下スプロケットが主構造体に対して上下方向に変動可能となっている。そして、ガイドレールは、主構造体に一体化して取り付けられている。主務チェーンの伸びなどによって下スプロケットが下方に変位すると、ケージのガイドローラの移動軌跡もガイドレールに対して下方に変位する。かかる事態になったとしても、ケージが左右のガイドレール間を円滑に乗り換えることができるようにするためには、(a)のようなガイドレールよりも、(b)のようなガイドレールの方が有利なのである。
【0015】
すなわち、吊下部材、懸垂軸、主務チェーンなどは、ケージやそこに格納された自動車の重量を支持するため、強固な強度を有している。一方、ガイドローラ支持部材やガイドローラは、ケージ反転位置でのケージの偏心荷重を負担するにすぎない部品であるため、ケージやそこに格納された自動車の重量を支持することができるほどの強度はない。(a)のようなガイドレールの構造では、主務チェーンに伸びが生じている場合、駐車装置が停止位置(乗り入れ位置)にあるとき、ガイドローラ支持部材やガイドローラにケージやそこに格納された自動車の重量が作用してしまうため、強度上の問題が生ずる。また、ガイドローラによりスプロケットを上方に押し上げることになるため、ケージが左右のガイドレール間を円滑に乗り換えることができなくなることがある。このため、(a)のようなガイドレールよりも、(b)のようなガイドレールの方が有利なのである。
【0016】
ところが、図14のように吊下部材175を有するケージ170を主務チェーンに吊り下げると、吊下部材175がガイドレール116と干渉しないようにしなければならない。つまり、吊下部材175のはみ出し限界線100Lが、下スプロケット103の回転中心を中心として、ガイドレール116よりも内側になければならない。そのためには、図15(b)のようなガイドレールを採用することができず、図15(a)のようなガイドレールを採用しなければならない。図14のガイドレール116は、図15(a)のガイドレール216と同様に、下レールの方が上レールよりも長く伸びている。
【0017】
しかし、主務チェーンの伸びなどによってガイドローラの移動軌跡がガイドレールに対して下方に変位すると、下レールの方が上レールよりも長く伸びたガイドレールでは、前述した理由により、強度上の問題が生じたり、ケージが左右のガイドレール間を円滑に乗り換えることができなくなることがある。
【0018】
そこで、図14の垂直循環式駐車装置では、ガイドレール116が、下スプロケット103を回転可能に支持する構造体に一体化して取り付けられている。これにより、ガイドレール116は、下スプロケット103が上下方向に変位すると、これに追随するように上下方向に変位する。よって、主務チェーンに伸びが生じても、強度上の問題が生ずることがなく、また、ケージ170は左右のガイドレール間を円滑に乗り換えることができる。
【0019】
【特許文献1】
実開昭61−203958号公報(1頁、第3図)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図14の垂直循環式駐車装置のように、ガイドレール116を、下スプロケット103を回転可能に支持する上下方向に変位可能な構造体に一体化して取り付けるようにすると、その構造が大掛かりとなり、製造費用も高騰する。
【0021】
本願発明は、普通車用ケージとして吊下部材を有するケージを採用しながらも、下側反転位置のガイドレールを、下スプロケットを回転可能に支持する構造体に一体化して取り付ける必要のないような、垂直循環式駐車装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この出願発明に係る垂直循環式駐車装置は、上スプロケットと下スプロケットとの間に掛け渡された主務チェーンに、懸垂軸によって複数のケージが懸垂状態に取り付けられた垂直循環式駐車装置であって、該複数のケージの少なくとも一のケージが第1ケージであり、該第1ケージは入口側ハンガーと奥側ハンガーとを有し、該奥側ハンガーは吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられ、該入口側ハンガーと該奥側ハンガーとにガイドローラが設けられ、該奥側ハンガーのガイドローラは、該奥側のハンガーの両肩部近傍であって、懸垂軸よりも低い位置に設けられ、該入口側ハンガーのガイドローラは、該奥側ハンガーのガイドローラよりも高い位置に設けられ、該入口側ハンガーのガイドローラを導くガイドレールが入口側の上下の反転位置のうち上側反転位置にのみ設けられ、該奥側ハンガーのガイドローラを導くガイドレールが奥側の上下の反転位置のうち下側反転位置にのみ設けられている(請求項1)。
【0023】
かかる構造によれば、下側反転位置のガイドレールを十分に低い位置に設けることができる。このため、吊下部材と下側反転位置のガイドレールの干渉は生じない。
【0024】
上記垂直循環式駐車装置において、該第1ケージの該入口側ハンガーが吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられていてもよい(請求項2)。入口側には上側反転位置のガイドローラのみ設けられるので、吊下部材を設けてもガイドレールとの干渉は起こらない。
【0025】
また上記垂直循環式駐車装置において、該入口側ハンガーと該奥側ハンガーが略同一高さのハンガーであってもよい(請求項3)。
【0026】
また上記垂直循環式駐車装置において、該入口側ハンガーのガイドローラが、該入口側ハンガーの両肩位置から上方に伸延するように形成されたガイドローラ支持部材の上端近傍に設けられていてもよい(請求項4)。
【0027】
また上記垂直循環式駐車装置において、該入口側ハンガーのガイドローラが、懸垂軸と略同一高さの高さ位置、または、懸垂軸よりも高い高さ位置に設けられていてもよい(請求項5)。
【0028】
また上記垂直循環式駐車装置において、該奥側ハンガーのガイドローラが、該奥側ハンガーの両肩位置近傍に設けられていてもよい(請求項6)。
【0029】
また上記垂直循環式駐車装置において、該複数のケージの少なくとも一のケージが第2ケージであり、該第2ケージは該第1ケージよりも車高の高い車輌を収容可能であり、該第2ケージは入口側ハンガーと奥側ハンガーとを有し、該第2ケージの入口側ハンガーの高さは、該第1ケージの奥側ハンガーの高さよりも高く、該第2ケージの入口側ハンガーのガイドローラが、該第1ケージの入口側ハンガーのガイドローラと略同一高さ位置に設けられ、該第2ケージの奥側ハンガーのガイドローラが、該第1ケージの奥側ハンガーのガイドローラと略同一高さ位置に設けられていてもよい(請求項7)。例えば、該第2ケージがハイルーフ車用ケージであってもよい。
【0030】
また上記垂直循環式駐車装置において、該第2ケージの奥側ハンガーが吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられていてもよい(請求項8)。
【0031】
【発明の実施の形態】
この出願発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0032】
図1は、本願発明の一実施形態たる垂直循環式駐車装置Aの概略外観図である。垂直循環式駐車装置Aの建築構造体は、鉄骨構造物たる塔屋1である。
【0033】
この塔屋1の上部に上スプロケット2が取り付けられ、塔屋1の下部には下スプロケット3が取り付けられている。上スプロケット2と下スプロケット3には、主務チェーン4が掛け渡されている。さらに塔屋1の上部には、駆動源たるモータ5が取り付けられている。
【0034】
モータ5と上スプロケット2とはギア機構によって連結されており、モータ5を回転駆動させることにより上スプロケット2が回転し、ひいては主務チェーン4の全体が上スプロケット2と下スプロケット3に掛け渡された状態で回転するようになっている。なお、符号6,7は、モータ5と上スプロケット2とを連結するためのギア機構が収納されるギアボックスである。また、前方のギアボックス7と後方のギアボックス7とは、シャフト9により連結されている。
【0035】
図1では、主務チェーン4に吊り下げられて最下位置(乗り入れ位置)に来たケージ70と、乗り入れ面Bとが示されている。ケージ70が乗り入れ位置に来ると、ケージ70の車両載置面Uが、乗り入れ面Bと、略同一の高さになる。
【0036】
この垂直循環式駐車装置Aの主務チェーン4には、他にも複数のケージが吊り下げられているのであるが、図1では省略されている。
【0037】
図2は、図1の垂直循環式駐車装置Aにおける、上スプロケット2、下スプロケット3、主務チェーン4、ケージ70,80の結合構造を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から入口側を見た図である。
【0038】
図3は、図1の垂直循環式駐車装置Aにおける、上スプロケット2、下スプロケット3、主務チェーン4、ケージ70,80の結合構造を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から奥側を見た図である。
【0039】
これら図(図2,3)において、塔屋1、モータ5等は省略されている。
【0040】
図2,3からわかるように、主務チェーン4は複数のリンク4a,4bがエンドレスに連結されることによって構成されている。この主務チェーン4には、複数台(5台)の普通車用ケージ70が連続して取り付けられ、また、複数台(7台)のハイルーフ車用ケージ80が連続して取り付けられている。普通車用ケージ70は、主務チェーン4に対して4リンク間隔で取り付けられており、ハイルーフ用ケージ80は、主務チェーン4に対して5リンク間隔で取り付けられている。なお、普通車用ケージ70とハイルーフ車用ケージ80とが隣接するところでは、5リンクの間隔が設けられている。
【0041】
主務チェーン4は、直線状のリンク4aとT字型のリンク4bとを有する。このT字型のリンク4bを、以下、「ケージアタッチメントリンク4b」と呼ぶ。ケージアタッチメントリンク4b以外のリンク(直線上のリンク)4aには、ケージアタッチメントリンク4bのような張り出し部分はない。
【0042】
図2,3において、符号Bは乗り入れ面を示す。ケージ70,80が最下位置(乗り入れ位置)に来たとき、そのケージ70,80の車両載置面Uの高さは、この乗り入れ面Bの高さに略一致する。
【0043】
垂直循環式駐車装置Aの主構造物は鉄骨構造物たる塔屋1であるが、上スプロケット2はこの塔屋1に対して上下方向には変動できないように取り付けられており、下スプロケット3は塔屋1に対して上下方向に変動可能に取り付けられている。よって、下スプロケット3は主務チェーン4を介して上スプロケット2から吊り下げられた状態に支持されている。
【0044】
より具体的には、下スプロケット3はこれを回転可能に支持する下スプロケット支持部材(図示せず)に取り付けられており、この下スプロケット支持部材が塔屋1に対して上下方向に変位可能なように、塔屋1に取り付けられているのである。仮に、経年変化による主務チェーン4の伸びや、垂直循環式駐車装置Aの満車に近い状態における自動車の重さによる主務チェーン4の伸びが生じても、下スプロケット支持部材が伸び長さの約半分の距離だけ下方に変位するので、下スプロケット3もこれに伴い下方に変位する。よって、主務チェーン4にはたるみができない。
【0045】
垂直循環式駐車装置Aでは、主務チェーン4に沿ってケージ70,80が循環するが、ケージ70,80は主務チェーン7の最上位置と最下位置とで反転する。そして、反転時のケージ70,80の移動を円滑にするために、垂直循環式駐車装置Aの入口側において上スプロケット2近傍には上側ガイドレール15が、垂直循環式駐車装置Aの奧側において下スプロケット3近傍には下側ガイドレール16が設けられている。そして、各ケージ70,80に取り付けられたガイドローラがこのガイドレール15,16に導かれて移動する。これによりケージ70,80が反転するときに左右に振れることが防止される。
【0046】
上側ガイドレール15も下側ガイドレール16も塔屋1に固定されている。よって、下スプロケット3が塔屋1に対して上下方向に変位したとしても、上側ガイドレール15や下側ガイドレール16が塔屋1に対して上下方向に変位することはない。
【0047】
図2から理解されるように、入口側には上側ガイドレール15が設けられているが、下側ガイドレールは設けられていない。また、図3から理解されるように、奥側には下側ガイドレール16が設けられているが、上側ガイドレールは設けられていない。
【0048】
図4は、普通車用ケージ70の図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。(なお、(b)ではガイドローラ及びガイドローラ支持部材は省略されている。)図4から理解されるように、普通車用ケージ70は、底板79と、底板79の入口側端部と奥側端部とに取り付けられたハンガー71と、両ハンガー71の頂部同士を直線的に連結する連結部材78と、ハンガー71の頂部近傍に取り付けられた吊下部材75と、吊下部材75の上端近傍に取り付けられた懸垂軸72とを有する。入口側のハンガー71と奥側のハンガー71とは、略同一の高さを有しており、その高さは約160cmである。
【0049】
懸垂軸72は主務チェーン4のケージアタッチメントリンク4bに取り付けられて、ケージ70を懸垂状態で支持する部材である。よって、ハンガー71は吊下部材75を介して懸垂軸72に支持される状態になる。
【0050】
さらに普通車用ケージ70は、入口側のハンガー71の両肩部近傍から上方に伸延するように形成されたガイドローラ支持部材74を有しており、このガイドローラ支持部材74の上端近傍にガイドローラ73が回転可能に取り付けられている。
【0051】
一方、奥側のハンガー71も、その両肩部近傍にはガイドローラ支持部材76が形成されており、このガイドローラ支持部材76にガイドローラ73が回転可能に取り付けられている。奥側のガイドローラ支持部材76は、入口側のガイドローラ支持部材74と異なり、ハンガー71の両肩部近傍から上方に大きく伸延するようには形成されていない。よって、奥側のガイドローラ73は、奥側のハンガー71の両肩部近傍に位置する。
【0052】
普通車用ケージ70は、このガイドローラ支持部材74,76やガイドローラ73に関する構造を除いて、前後対称の構造である。
【0053】
普通車用ケージ70はこのような構造であるから、奥側のハンガー71のガイドローラ73は、懸垂軸72よりも低い箇所に位置している。奥側のハンガー71のガイドローラ73と懸垂軸72との高さの差は、5cm以上とするのが好ましい。入口側のハンガー71のガイドローラ73は、懸垂軸72と略同一高さの箇所に、または、懸垂軸72よりも高い箇所に位置しているのが望ましいのであるが、本実施形態においては、入口側のハンガー71のガイドローラ73は、懸垂軸72と略同一高さの箇所に位置している。よって、入口側のハンガー71のガイドローラ73は、奥側のハンガー71のガイドローラ73よりも高い箇所に位置する。
【0054】
図5は、ハイルーフ車用ケージ80の図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。(なお、(b)ではガイドローラ及びガイドローラ支持部材は省略されている。)図5から理解されるように、ハイルーフ車用ケージ80は、底板89と、底板89の入口側端部と奥側端部とに取り付けられたハンガー81と、両ハンガー81の頂部同士を直線的に連結する連結部材88と、ハンガー81の頂部近傍に取り付けられた懸垂軸82とを有する。入口側のハンガー81と奥側のハンガー81とは、略同一の高さを有しており、その高さは約180cmである。つまり、普通車用ケージ70のハンガー71よりも約20cm高い。ハイルーフ車用ケージ80は、普通車用ケージ70が有するような吊下部材を有しない。
【0055】
ハイルーフ車用ケージ80では、入口側のハンガー81の両肩部近傍にガイドローラ支持部材84が形成されており、このガイドローラ支持部材84にガイドローラ83が回転可能に取り付けられている。入口側のガイドローラ支持部材84は、ハンガー81の両肩部近傍から大きく伸延するようには形成されていない。よって、入口側のガイドローラ83は、入口側のハンガー81の両肩部近傍に位置する。
【0056】
一方、ハイルーフ車用ケージ80は、奥側のハンガー81の両肩部近傍から下方に伸延するように形成されたガイドローラ支持部材86を有しており、このガイドローラ支持部材86の下端近傍にガイドローラ83が回転可能に取り付けられている。
【0057】
ハイルーフ車用ケージ80は、ガイドローラ支持部材84,86やガイドローラ83に関する構造を除いて、前後対称の構造である。
【0058】
ハイルーフ車用ケージ80はこのような構造であるから、奥側のハンガー81のガイドローラ83は、懸垂軸82よりも低い箇所に位置している。入口側のハンガー81のガイドローラ83は、懸垂軸82と略同一高さの箇所に、または、懸垂軸82よりも高い箇所に位置しているのが望ましいのであるが、本実施形態においては、入口側のハンガー81のガイドローラ83は、懸垂軸82と略同一高さの箇所に位置している。よって、入口側のハンガー81のガイドローラ83は、奥側のハンガー81のガイドローラ83よりも高い箇所に位置する。
【0059】
ハイルーフ車用ケージ80における、入口側のガイドローラ83の高さ位置と、普通車用ケージ70における、入口側のガイドローラ73の高さ位置とは、略同一である。また、ハイルーフ車用ケージ80における、奥側のガイドローラ83の高さ位置と、普通車用ケージ70における、奥側のガイドローラ73の高さ位置とは、略同一である。
【0060】
図6は、垂直循環式駐車装置Aの上スプロケット2、上側ガイドレール15、普通車用ケージ70を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から入口側を見た図である。普通車用ケージ70は上側反転位置に達しており、右のガイドローラ73は右のガイドレール15に導かれている。図6から理解されるように、各ガイドレール15は上レール15aと下レール15bとの組合せにより構成されている。そして各ガイドレール15の上端において、下レール15bよりも上レール15aの方が長く伸びている。このように下レール15bを短くすることにより、吊下部材75とガイドレール15との干渉や、懸垂軸72とガイドレール15との干渉を回避している。つまり、図6の紙面に直交する方向において、吊下部材75とガイドレール15の位置は略一致しており、また、懸垂軸72の長さ方向の略中央がガイドレール15の位置に略一致しているので、下レール15bを短くすることによりこれらの干渉を避けているのである。
【0061】
図7は、垂直循環式駐車装置Aの上スプロケット2、上側ガイドレール15、ハイルーフ車用ケージ80を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から入口側を見た図である。ハイルーフ車用ケージ80は上側反転位置に達しており、右のガイドローラ83は右のガイドレール15に導かれている。なお、図7の紙面に直交する方向において、ハンガー81とガイドレール15の位置は食い違っているので、両者の干渉は生じない。また前述したように、各ガイドレール15の上端において下レール15bが短くされていることから、ガイドレール15と懸垂軸82も干渉しない。
【0062】
図8は、垂直循環式駐車装置Aの下スプロケット3、下側ガイドレール16、普通車用ケージ70を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から奥側を見た図である。普通車用ケージ70は下側反転位置に達しており、そのガイドローラ73はガイドレール16に導かれている。図8から理解されるように、各ガイドレール16は上レール16aと下レール16bとの組合せにより構成されている。そして各ガイドレール16の下端において、下レール16bよりも上レール16aの方が長く伸びている。
【0063】
前述したとおり、下スプロケット3は塔屋1に対して上下方向に変動可能であり、下側ガイドレール16は塔屋1に一体化して取り付けられている。主務チェーン4の伸びなどによって下スプロケット3が下方に変位しても、下側ガイドレール16は変位しないのであるが、各ガイドレール16の下端において、下レール16bよりも上レール16aの方を長く伸ばしているので、普通車用ケージ70は右(又は左)のガイドレール16から反対側のガイドレール16に円滑に乗り換えることができる。また、ガイドローラ73に過度の重量が作用することもない。
【0064】
このように上レール16aが下レール16bよりも長く伸びているが、吊下部材75とガイドレール16とは干渉しない。その理由は、普通車用ケージ70において懸垂軸72よりもガイドローラ73が下方に位置しており、下側ガイドレール16がそのガイドローラ73の移動軌跡に合うような高さに設けられているからである。つまり、懸垂軸72とガイドローラ73の高さが略同一であるような場合よりも、下側ガイドレール16の設置高さ(塔屋1に対する設置高さ)が低くなっているのである。
【0065】
図4から理解されるように、普通車用ケージ70の吊下部材75は屈曲しておらず、平板状である。よって、図8の紙面に直交する方向において、吊下部材75全体の位置が、下側ガイドレール16の位置と略一致している。しかし、下側ガイドレール16が十分に低い位置に設置されているので、吊下部材75と下側ガイドレール16とは干渉しない。また、懸垂軸72と下側ガイドレール16も干渉しない。
【0066】
図9は、垂直循環式駐車装置Aの下スプロケット3、下側ガイドレール16、ハイルーフ車用ケージ80を示す図であり、垂直循環式駐車装置Aの内側(塔内側)から奥側を見た図である。ハイルーフ車用ケージ80は下側反転位置に達しており、そのガイドローラ83は下側ガイドレール16に導かれている。なお、図9の紙面に直交する方向において、ハンガー81と下側ガイドレール16の位置は食い違っているので、両者の干渉は生じない。また、下側ガイドレール16が十分に低い位置に設置されているので、懸垂軸82と下側ガイドレール16も干渉しない。
【0067】
また、ハンガー81の両肩部近傍から下方に伸延するガイドローラ支持部材86の下端近傍にガイドローラ83が取り付けられているので、ガイドローラ83は低い位置に設置された下側ガイドレール16に係合する。
【0068】
以上、図1〜9を参照しつつ、本願発明の一実施形態たる垂直循環式駐車装置Aを説明した。垂直循環式駐車装置Aでは、普通車用ケージ70は、入口側および奥側のハンガー71が吊下部材75を介して懸垂軸72に支持される構造であるので、ケージ70の入口側においても奥側においても、有効格納長さを長く確保できる。しかも、下側反転位置のガイドレール(下側ガイドレール)を、下スプロケットを回転可能に支持する構造体に一体化して取り付ける必要がない。
【0069】
図10は、ハイルーフ車用ケージ90の図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。(なお、(b)ではガイドローラ及びガイドローラ支持部材は省略されている。)図1〜3の垂直循環式駐車装置Aのハイルーフ車用ケージ80(特に図5参照)に代えて、図10のハイルーフ車用ケージ90を用いても良い。
【0070】
図10から理解されるように、ハイルーフ車用ケージ90は、底板99と、底板99の入口側端部に取り付けられたハンガー81と、奥側端部に取り付けられたハンガー71と、ハンガー71の頂部近傍に取り付けられた吊下部材95と、ハンガー81の頂部と吊下部材95の上端近傍を直線的に連結する連結部材98と、ハンガー81の頂部近傍に取り付けられた懸垂軸92と、吊下部材95の上端近傍に取り付けられた懸垂軸92とを有する。入口側のハンガー81の高さは約180cmであり、奥側のハンガー71の高さは約160cmである。両懸垂軸92の高さ位置は略同一である。ハンガー71は吊下部材95を介して奥側の懸垂軸92に支持される状態になる。
【0071】
ハイルーフ車用ケージ90では、入口側のハンガー81の両肩部近傍にガイドローラ支持部材94が形成されており、このガイドローラ支持部材94にガイドローラ93が回転可能に取り付けられている。入口側のガイドローラ支持部材94は、ハンガー81の両肩部近傍から大きく伸延するようには形成されておらず、よって、入口側のガイドローラ93は、入口側のハンガー81の両肩部近傍に位置する。
【0072】
同様に、奥側のハンガー71の両肩部近傍にもガイドローラ支持部材94が形成されており、このガイドローラ支持部材94にガイドローラ93が回転可能に取り付けられている。奥側のガイドローラ支持部材94も、ハンガー71の両肩部近傍から大きく伸延するようには形成されておらず、よって、奥側のガイドローラ93は、奥側のハンガー71の両肩部近傍に位置する。
【0073】
ハイルーフ車用ケージ90はこのような構造であるから、奥側のハンガー71のガイドローラ93は、懸垂軸92よりも低い箇所に位置している。入口側のハンガー81のガイドローラ93は、懸垂軸92と略同一高さの箇所に、または、懸垂軸92よりも高い箇所に位置しているのが望ましいのであるが、本実施形態においては、入口側のハンガー81のガイドローラ93は、懸垂軸92と略同一高さの箇所に位置している。よって、入口側のハンガー81のガイドローラ93は、奥側のハンガー71のガイドローラ93よりも高い箇所に位置する。
【0074】
図10のハイルーフ車用ケージ90における、入口側のガイドローラ93の高さ位置と、図5のハイルーフ車用ケージ80における、入口側のガイドローラ83の高さ位置とは、略同一である。また、図10のハイルーフ車用ケージ90における、奥側のガイドローラ93の高さ位置と、図5のハイルーフ車用ケージ80における、奥側のガイドローラ83の高さ位置とは、略同一である。よって、図1〜3の垂直循環式駐車装置Aのハイルーフ車用ケージ80に代えて、図10のハイルーフ車用ケージ90を用いることができる。
【0075】
図10のハイルーフ車用ケージ90において、奥側のハンガー71の高さは、図4に示す普通車用ケージ70のハンガー71と略同一であるが、ハイルーフ車用ケージ90にハイルーフ車を格納するにあたり、ほとんど支障が生ずることはない。なぜなら、ほとんどのハイルーフ車は、図10の仮想線で示すように、その前端近傍部分が屋根の高さよりもかなり低くなっているからである。奥側のハンガー71はハイルーフ車の前端近傍部分を跨ぐことができ、よって、ケージ90の奥側の部分においても、有効格納長さを十分に長く確保できる。
【0076】
図11は、普通車用ケージ60の図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。(なお、(b)ではガイドローラ及びガイドローラ支持部材は省略されている。)図1〜3の垂直循環式駐車装置Aの普通車車用ケージ70(特に図4参照)に代えて、図11の普通車用ケージ60を用いても良い。
【0077】
図11から理解されるように、普通車用ケージ60は、底板69と、底板69の入口側端部に取り付けられたハンガー81と、奥側端部に取り付けられたハンガー71と、ハンガー71の頂部近傍に取り付けられた吊下部材65と、ハンガー81の頂部とハンガー71の頂部とを連結する連結部材68と、ハンガー81の頂部近傍に取り付けられた懸垂軸62と、吊下部材65の上端近傍に取り付けられた懸垂軸62とを有する。入口側のハンガー81の高さは約180cmであり、奥側のハンガー71の高さは約160cmである。両懸垂軸62の高さ位置は略同一である。ハンガー71は吊下部材65を介して奥側の懸垂軸62に支持される状態になる。
【0078】
普通車用ケージ60では、入口側のハンガー81の両肩部近傍にガイドローラ支持部材64が形成されており、このガイドローラ支持部材64にガイドローラ63が回転可能に取り付けられている。入口側のガイドローラ支持部材64は、ハンガー81の両肩部近傍から大きく伸延するようには形成されておらず、よって、入口側のガイドローラ63は、入口側のハンガー81の両肩部近傍に位置する。
【0079】
同様に、奥側のハンガー71の両肩部近傍にもガイドローラ支持部材64が形成されており、このガイドローラ支持部材64にガイドローラ63が回転可能に取り付けられている。奥側のガイドローラ支持部材64も、ハンガー71の両肩部近傍から大きく伸延するようには形成されておらず、よって、奥側のガイドローラ63は、奥側のハンガー71の両肩部近傍に位置する。
【0080】
普通車用ケージ60はこのような構造であるから、奥側のハンガー71のガイドローラ63は、懸垂軸62よりも低い箇所に位置している。入口側のハンガー81のガイドローラ63は、懸垂軸62と略同一高さの箇所に、または、懸垂軸62よりも高い箇所に位置しているのが望ましいのであるが、本実施形態においては、入口側のハンガー81のガイドローラ63は、懸垂軸62と略同一高さの箇所に位置している。よって、入口側のハンガー81のガイドローラ63は、奥側のハンガー71のガイドローラ63よりも高い箇所に位置する。
【0081】
図11の普通車用ケージ60における、入口側のガイドローラ63の高さ位置と、図4の普通車用ケージ70における、入口側のガイドローラ73の高さ位置とは、略同一である。また、図11の普通車用ケージ60における、奥側のガイドローラ63の高さ位置と、図4の普通車用ケージ70における、奥側のガイドローラ73の高さ位置とは、略同一である。よって、図1〜3の垂直循環式駐車装置Aの普通車用ケージ70に代えて、図11の普通車用ケージ60を用いることができる。
【0082】
図11の普通車用ケージ60では、入口側のハンガー81は吊下部材を介することなく懸垂軸62に支持される構造である。よって、この普通車用ケージ60が垂直循環式駐車装置において主務チェーンに連続して取り付けられると、図4の普通車用ケージ70が連続して取り付けられた場合に比べて、入口側において確保できる有効格納長さが短くなる。
【0083】
しかし、図11の普通車用ケージ60は、奥側のハンガー71が吊下部材65を介して懸垂軸62に支持される構造であるので、ケージ60の奥側において確保できる有効格納長さは、図4の普通車用ケージ70と同様に長くすることができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0085】
すなわち、普通車用ケージとして吊下部材を有するケージを採用しながらも、下側反転位置のガイドレールを、下スプロケットを回転可能に支持する上下方向に変位可能な構造体に一体化して取り付ける必要をなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態たる垂直循環式駐車装置の概略外観図である。
【図2】図1の垂直循環式駐車装置における、上スプロケット、下スプロケット、主務チェーン、ケージの結合構造を示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から入口側を見た図である。
【図3】図1の垂直循環式駐車装置における、上スプロケット、下スプロケット、主務チェーン、ケージの結合構造を示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から奥側を見た図である。
【図4】普通車用ケージの図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。
【図5】ハイルーフ車用ケージの図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。
【図6】垂直循環式駐車装置の上スプロケット、上側ガイドレール、普通車用ケージを示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から入口側を見た図である。
【図7】垂直循環式駐車装置の上スプロケット、上側ガイドレール、ハイルーフ車用ケージを示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から入口側を見た図である。
【図8】垂直循環式駐車装置の下スプロケット、下側ガイドレール、普通車用ケージを示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から奥側を見た図である。
【図9】垂直循環式駐車装置の下スプロケット、下側ガイドレール、ハイルーフ車用ケージを示す図であり、垂直循環式駐車装置の内側(塔内側)から奥側を見た図である。
【図10】ハイルーフ車用ケージの図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。
【図11】普通車用ケージの図であり、(a)はその正面図(入口側から見た図)、(b)はその右側面図、(c)はその背面図(奥側から見た図)である。
【図12】上下に同種の2台のケージが連続して配置された場合の、ケージの側面図であり、(a)(b)は2台の普通車用ケージが連続する場合を、(c)は2台のハイルーフ車用ケージが連続する場合を、それぞれ示す。
【図13】普通車用ケージの正面図(入口側から見た図)であり、(a)は図12(a)のケージの正面図であり、(b)は図12(b)のケージの正面図である。
【図14】ケージを備えた垂直循環式駐車装置の下側反転位置近傍の正面図である。
【図15】下側反転位置に設けられるガイドレールを示す図である。
【符号の説明】
A 垂直循環式駐車装置
1 塔屋
2 上スプロケット
3 下スプロケット
4 主務チェーン
4a リンク
4b ケージアタッチメントリンク
5 モータ
15 上側ガイドレール
15a 上レール
15b 下レール
16 下側ガイドレール
16a 上レール
16b 下レール
60,70 普通車用ケージ
80,90 ハイルーフ車用ケージ
71,81 ハンガー
62,72,82,92 懸垂軸
63,73,83,93 ガイドローラ
64,74,76,84,86,94 ガイドローラ支持部材
65,75,95 吊下部材
68,78,88,98 連結部材
69,79,89,99 底板
U 車両載置面
B 乗り入れ面

Claims (8)

  1. 上スプロケットと下スプロケットとの間に掛け渡された主務チェーンに、懸垂軸によって複数のケージが懸垂状態に取り付けられた垂直循環式駐車装置であって、
    該複数のケージの少なくとも一のケージが第1ケージであり、
    該第1ケージは入口側ハンガーと奥側ハンガーとを有し、
    該奥側ハンガーは吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられ、
    該入口側ハンガーと該奥側ハンガーとにガイドローラが設けられ、
    該奥側ハンガーのガイドローラは、該奥側のハンガーの両肩部近傍であって、懸垂軸よりも低い位置に設けられ、
    該入口側ハンガーのガイドローラは、該奥側ハンガーのガイドローラよりも高い位置に設けられ、
    該入口側ハンガーのガイドローラを導くガイドレールが入口側の上下の反転位置のうち上側反転位置にのみ設けられ、
    該奥側ハンガーのガイドローラを導くガイドレールが奥側の上下の反転位置のうち下側反転位置にのみ設けられた、垂直循環式駐車装置。
  2. 該第1ケージの該入口側ハンガーが吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられた、請求項1記載の垂直循環式駐車装置。
  3. 該入口側ハンガーと該奥側ハンガーが略同一高さのハンガーである、請求項2記載の垂直循環式駐車装置。
  4. 該入口側ハンガーのガイドローラが、該入口側ハンガーの両肩位置から上方に伸延するように形成されたガイドローラ支持部材の上端近傍に設けられた、請求項2又は3記載の垂直循環式駐車装置。
  5. 該入口側ハンガーのガイドローラが、懸垂軸と略同一高さの高さ位置、または、懸垂軸よりも高い高さ位置に設けられた、請求項1乃至4のいずれか一の項に記載の垂直循環式駐車装置。
  6. 該奥側ハンガーのガイドローラが、該奥側ハンガーの両肩位置近傍に設けられた、請求項1乃至5のいずれか一の項に記載の垂直循環式駐車装置。
  7. 該複数のケージの少なくとも一のケージが第2ケージであり、
    該第2ケージは該第1ケージよりも車高の高い車輌を収容可能であり、
    該第2ケージは入口側ハンガーと奥側ハンガーとを有し、
    該第2ケージの入口側ハンガーの高さは、該第1ケージの奥側ハンガーの高さよりも高く、
    該第2ケージの入口側ハンガーのガイドローラが、該第1ケージの入口側ハンガーのガイドローラと略同一高さ位置に設けられ、
    該第2ケージの奥側ハンガーのガイドローラが、該第1ケージの奥側ハンガーのガイドローラと略同一高さ位置に設けられた、請求項1乃至6のいずれか一の項に記載の垂直循環式駐車装置。
  8. 該第2ケージの奥側ハンガーが吊下部材を介して懸垂軸に吊り下げられた、請求項7記載の垂直循環式駐車装置。
JP2003088243A 2003-03-27 2003-03-27 垂直循環式駐車装置 Expired - Lifetime JP3876988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003088243A JP3876988B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 垂直循環式駐車装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003088243A JP3876988B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 垂直循環式駐車装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004293193A JP2004293193A (ja) 2004-10-21
JP3876988B2 true JP3876988B2 (ja) 2007-02-07

Family

ID=33402429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003088243A Expired - Lifetime JP3876988B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 垂直循環式駐車装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3876988B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108824885A (zh) * 2018-07-06 2018-11-16 浙江双友物流器械股份有限公司 一种立体停车库的停车架

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6239439B2 (ja) * 2014-05-13 2017-11-29 Ihi運搬機械株式会社 垂直循環式駐車装置の改造方法とこれによる垂直循環式駐車装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108824885A (zh) * 2018-07-06 2018-11-16 浙江双友物流器械股份有限公司 一种立体停车库的停车架

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004293193A (ja) 2004-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4440967B2 (ja) スライドドア装置
EP1947048A1 (en) Drive means for elevator
JP3876988B2 (ja) 垂直循環式駐車装置
US20050044794A1 (en) Guide assembly for sliding doors or pivotable sliding doors of vehicles and sliding door or pivotable sliding door
CN110116954A (zh) 双层电梯系统
JP4176220B2 (ja) プラットホームドア装置
US2078770A (en) Parking tower
CN110616930A (zh) 一种垂直循环停车库
CN1693114A (zh) 为残疾人配置在车辆上的升降装置
HUT71437A (en) Chain guided parking system
JP4376668B2 (ja) 垂直循環式駐車装置およびそのケージ
JP5191371B2 (ja) ロープ牽引式輸送設備のロープ誘導装置
JPH0296060A (ja) 狭幅員垂直循環式駐車装置
JP2008190281A (ja) 垂直循環式駐車装置
CN213892476U (zh) 一种乘人运输吊椅用自动存储循环装置
JP2007056481A (ja) 引戸装置
CN215904348U (zh) 一种移动双向换电站
EP0461448B1 (en) Roof of a railway wagon
JP4778479B2 (ja) 自動車整備用リフト装置
KR102087790B1 (ko) 주차설비용 차량 진입 발판 장치
CN209761140U (zh) 用于塞拉门的吊轨机构和车辆
KR20060006406A (ko) 자동차용 도어 윈도우 레귤레이터
SE507774C2 (sv) Lasthiss för lastfordon
JP2003089492A (ja) 乗客コンベア
JPH0721829Y2 (ja) バン型車両におけるオーバーヘッドシャッター扉の開閉機構

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3876988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151110

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151110

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151110

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151110

Year of fee payment: 9

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151110

Year of fee payment: 9

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term