JP3876956B2 - 軸受検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軸受検査装置に係り、特にハードディスクドライブに用いられる玉軸受等の振動検査に適した軸受検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
8には、回転時に玉軸受 140から生ずる振動を計測するための軸受検査装置150が示されている。玉軸受 140は、内輪 141の外周面に形成された内輪軌道面と、外輪 142の内周面に形成された外輪軌道面との間に多数の玉 143が配置されている。内輪 141,外輪 142は軌道輪、玉 143は転動体である。一方、軸受検査装置 150は、玉軸受 140の内輪 141が挿入されるとともにプーリ 151, 152およびベルト 153を介してモータ 154に回転駆動される回転軸 155と、回転軸 155に対して同軸回転可能に対向配置され、かつ、外輪 142の端面(図14中左方端面)を押圧する押圧部材 156と、玉軸受 140の外輪 142における外周面に接触して振動を計測する計測手段 157とを有している。
【0003】
この軸受検査装置 150は、回転軸 155を回転させながら、玉軸受 140の内輪 141を回転軸 155に挿入させ、外輪 142の端面に押圧部材 156を押圧させることにより玉軸受 140に予圧を与え、計測手段 157を外輪 142の外周面に接触させることにより内輪軌道面あるいは外輪軌道面と玉との間の転動部分に発生する振動を計測する。
【0004】
なお、図8に示す軸受検査装置 150は、計測手段 157を外輪 142の外周面に接触させることにより振動を計測しているが、回転軸 155の端部に設けたリブ付円盤状の挿入部に玉軸受 140の外輪 142を挿入して回転させるとともに、計測手段157を内輪 141の内周面に接触させることにより振動を計測する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した軸受検査装置 150は、玉軸受 140の検査にあたって、回転軸 155に対して内輪 141を挿入させるため、回転軸 155の軸線に対して内輪 141の軸線が傾いた状態で固定される場合があり、計測値に誤差が含まれる虞れがある。また、回転軸 155は、玉軸受 140の検査毎に内輪 141が着脱されるため、外周面に偏摩耗や変形等が生じ易く、前述した問題が一層起こり易い。このため、従来では、玉軸受 140の内輪 141に対してあらかじめ回転軸 155の周面や軸受内径面に極微量のグリースを塗油し、グリースの潤滑膜により内輪 141との金属接触を防ぎ、芯出しする手法が多用されている。
【0006】
ところで、近年、パーソナルコンピュータのハードディスクドライブ(以下、HDDと略す)等に用いられる玉軸受は、その用途上、各部材の表面全域が乾燥し、油分等が付着していないことが必須となっている。このため、HDDに用いられる玉軸受を検査するにあたっては、回転軸 155の外周面や軸受内径面にグリースを塗油する手法を用いることができない。
【0007】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は検査時に回転軸の外周面や軸受内径面に対してグリース等を用いることなく玉軸受を乾燥状態で芯出し可能な軸受検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、動作状態の玉軸受における玉と、外輪軌道面および内輪軌道面のうちの少なくとも一方との間に生ずる振動を計測するために、外輪および内輪のうちの一方を保持して回転させる回転軸と、前記回転軸に対して離れる方向から近づく方向に向かって延び、かつ、前記外輪および前記内輪のうちの固定軸となる軌道輪の端面を押圧可能な押え部材と、前記外輪および前記内輪のうちの固定軸となる軌道輪の周面に接触して振動を計測する計測手段とを有する軸受検査装置であって、前記回転軸が、前記外輪および前記内輪のうちの一方を挿脱可能に保持するとともに保持時に前記外輪および前記内輪のうちの一方との間に微小な隙間を有する保持面を有し、且つ、前記隙間に動圧を発生させる凹部が前記保持面に複数設けられていることを特徴としている。
【0009】
ここで、保持面としては、玉軸受における内輪に挿入可能な回転軸の外周面、すなわち外径保持面や、あるいは玉軸受における外輪が挿入可能なリブ付円盤状の内周面、すなわち内径保持面等を例示できる。そして、外径保持面は、その外直径寸法を内輪の内径寸法よりも若干小さく設定しておけばよい。一方、内径保持面は、その内径寸法を外輪の外径寸法よりも若干大きく設定しておけばよい。
【0010】
また、凹部としては、外径保持面を採用する場合、外径保持面の母線方向,周方向および螺旋方向等に沿って形成された直線状,折れ線状,曲線状の溝等を例示できる。凹部としての溝は、外径保持面の軸心を中心とする放射均等位置に形成しておけばよく、連続方向端部が開放していることが好ましい。また、このような溝の断面形状は、例えば矩形状,多角形状,半円形状,半楕円形状等を選択でき、連続方向に沿った面を境界とする対称性の有無も任意である。このような溝は、例えば回転軸の外周面にエッチング加工,放電加工,転造加工,切削加工,サンドブラスト加工,ショットブラスト加工等の機械加工を施すことにより形成できる
【0011】
このように構成された軸受検査装置においては、保持面に複数の凹部が設けられているため、保持面に対して微少な隙間が生じるように、外輪の外径寸法あるいは内輪の内径寸法を適宜設定しておけば、回転軸を回転させてから玉軸受を挿入させることにより、各凹部により保持面と外輪の外周面あるいは内輪の内周面との間に空気膜が保持面の周方向に沿って均一に形成され、玉軸受および回転軸の相対周速度に応じて動圧が生じることになる。
【0012】
換言すれば、このような軸受検査装置においては、玉軸受における外輪の外周面あるいは内輪の内周面に対して接触しないように回転軸の保持面を形成しておいても、玉軸受を回転軸に対して確実に同軸状態に維持できる。従って、この軸受検査装置においては、従来のように、玉軸受を検査するにあたって内輪あるいは外輪が回転軸に対して傾いて固定されたり、あるいは回転軸に偏摩耗や変形等が生じる虞れが少ないことになる。
【0013】
また、この軸受検査装置においては、保持面に沿って均一に形成された空気膜を介して玉軸受を保持するため、従来のように回転軸の外周面や軸受内径面にグリースを塗油する手法と異なり、乾式で玉軸受を芯出しできるため、例えばHDDに用いられる玉軸受の検査にも適用できることになり、これらにより前述した目的を達成できることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、既に図8において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0015】
図1に示すように、本発明の第1実施形態である軸受検査装置10は、例えばHDD等に用いられる玉軸受 140から動作状態において生ずる振動を計測するために、従来の軸受検査装置と同様に、玉軸受 140の内輪 141に挿入される回転軸11と、回転軸11に対して離れる方向から近づく方向に向かって延び、かつ、玉軸受140の外輪 142における端面(図1中左方端面)を押圧可能な押え部材 156と、玉軸受 140の外輪 142における外周面に接触して振動を計測する計測手段 157とを含んで構成されている。
【0016】
回転軸11は、内輪 141の端面に面当接可能な鍔部12を有し、鍔部12から端部までの外周面13の外径寸法が内輪 141の内径寸法よりも若干小さく設定されている。そして、この回転軸11は、本発明に基づいて、回転軸11の保持面である外周面13に凹部として複数のヘリングボーン溝14が設けられている。
【0017】
図2にも示すように、ヘリングボーン溝14は、平面略V字状に屈曲する断面矩形状とされ、回転軸11の回転方向に向かって拡開するように設けられている。これらのヘリングボーン溝14は、連続方向一端側が外周面13の端部に設けられたテーパ面13Aから外部に開放するように形成されている。そして、回転軸11は、各ヘリングボーン溝14が回転軸11の周方向に沿って外周面13の全周に等間隔で形成されている。
【0018】
なお、図2において、
d:回転軸11の外径寸法
α:回転軸11の軸線に対する溝の平面交差角度(以下、溝角度と称す)
h0:溝の深さ寸法
ΔR:(内輪内径寸法−回転軸外径寸法d)/2=半径隙間寸法(軸受隙間)
H:h0/ΔR=溝深さ比
δ1:溝の幅寸法
δ2:ランド幅寸法
γ:δ2/δ1=溝幅比
1,l2:屈曲部から母線に沿った溝の長さ寸法(以下、溝の長さ寸法と称す)
L:外周面の軸方向長さ寸法(l1+l2
とされている。
【0019】
次に、本発明に係る軸受検査装置10による検査手順を説明する。まず、モータ 154を起動させて回転軸11を軸回転させるとともに、回転軸11に対して適宜な手段により玉軸受 140を同軸配置し、次に回転軸11に対して玉軸受140の内輪 141を軽く挿入し、押圧可能な押え部材 156で回転軸11の鍔部12の端面との間で予圧を与える。このとき、同軸配置はVブロック等を用いることにより可能である。この際、回転軸11および内輪 141間に極めて小さな隙間が生じているとともに、回転軸11および内輪 141が相対的に回転し、かつ、回転軸11の外周面13に複数のヘリングボーン溝14が形成されているため、各ヘリングボーン溝14に対応した動圧が発生し、これにより回転軸11に対して内輪 141が同軸配置、すなわち内輪141が芯出しされる。
【0020】
ここで、各ヘリングボーン溝14により回転軸と内輪 141の内周面との間に発生する圧力p0は、次式により求められる。
(p0−pa)=P・6ηωR2/(ΔR)2
P:凹部の平面形状(幾何学形状)により決まる値
pa:周囲圧
η:潤滑剤粘度(乾燥状態では空気の粘度)
ω(2πn):回転角速度(nは回転速度:min-1(rpm))
【0021】
ところで、回転する回転軸11に対して内輪 141を挿入する際、半径隙間寸法ΔRが小さいほど発生する動圧が大きくなるため、回転軸11に対する内輪 141の同芯度が高くなるが、半径隙間寸法ΔRが小さすぎると回転軸11および内輪 141が接触する可能性が高くなる。このため、半径隙間寸法ΔRは、2μm〜10μmが好ましい。
【0022】
なお、動圧の発生圧力は、外周面13の軸方向長さ寸法Lが大きいほど多くなるが、実用上、内輪 141の幅寸法により決定される。さらに、溝深さ比Hおよび溝幅比γは、H≒1およびγ≒1が最大値となるが、通常はH= 0.5〜2,γ= 0.5〜2の範囲から選択する。また、溝角度αは、溝深さ比Hおよび溝幅比γにより異なるが、通常はα=15度〜45度( 0.26rad〜0.97rad )の範囲から選択する。そして、外周面13の軸方向長さ寸法Lは、l≒l2とする。
【0023】
なお、溝角度αは、α>45度(0.97rad )に設計すると動圧の発生が少なくなるのであまり用いられないが、α≒90度(1.6rad)に設計すると各溝ヘリングボーン14が平行となってダム効果が現れるので、α=15度〜45度( 0.26rad〜0.97rad )に設計した場合と同様に用いられる。また、ヘリングボーン溝14の数Nは、一定数以下だと溝とランドとの間の圧力差が大きくなって動圧効果が小さくなり、一定数以上だと加工時の形状誤差が発生し易くなるため、N>5が好ましい。そして、ヘリングボーン溝14の数Nは、ヘリングボーン溝14の幅寸法δ1およびランド幅寸法δ2が 0.2mm以上となるように設定することが一般的であるため、N=5〜15とする。
【0024】
以上のことを考慮して、この第1実施形態における回転軸の仕様は、加工上のばらつき等を考慮して、
ΔR=2μm〜10μm
H= 0.5〜2
γ= 0.5〜2
α=15度〜45度( 0.26rad〜0.97rad )
1=l2
となっている。
【0025】
前述したような軸受検査装置10によれば、回転軸11の保持面である外周面13に複数の溝14が設けられているため、玉軸受 140を構成する内輪 141の内径寸法をよりも外周面13の外径寸法を若干小さく設定しておくとともに、回転軸11を回転させた状態で内輪 141に対して回転軸11が相対的に挿入するように取り付ければ、各ヘリングボーン溝14により動圧が生じ、空気膜を介して回転軸11に対して内輪 141が同軸状態に維持される。すなわち、この軸受検査装置10によれば、玉軸受 140を検査するにあたって内輪 141が回転軸11に対して傾いて固定されたり、あるいは回転軸11に偏摩耗や変形等が生じる虞れを従来に比較して少なくできる。
【0026】
また、この軸受検査装置10によれば、空気膜を介して回転軸11に対して内輪 141が同軸状態に維持されるため、従来のように回転軸11の外周面や軸受内径面にグリースを塗油する手法と異なり、乾式で玉軸受 140の内輪 141を芯出しできるため、HDDに用いられる玉軸受の検査にも適用できる。
【0027】
には、本発明に係る第実施形態が示されている。この第2実施形態を含む以下の各実施形態は、回転軸のみが前述した第1実施形態との相違点であるため、回転軸についてのみ説明し、他は省略する。実施形態の回転軸41は、前述した第1実施形態と同様に、凹部として平面略V字状に屈曲するヘリングボーン溝44が外周面43に複数設けられている。そして、この回転軸41は、外周面43において各ヘリングボーン溝44が軸方向に所定間隔を空けて2列設けられている。このような第実施形態においても、前述した第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0028】
には、本発明に係る第実施形態が示されている。第実施形態の回転軸51は、凹部として外周面53に沿って螺旋方向に連続する溝54が採用されている。これらの溝54は、軸方向に所定間隔を空けて2列設けられていて、各列が回転軸51の径方向に沿った面を境界として対称に形成されている。そして、外周面53の母線に対する各溝54の交差角度は、15度〜45度( 0.26rad〜0.97rad )の範囲で選択されている。このような第実施形態においても、前述した第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0029】
には、本発明に係る第実施形態が示されている。第実施形態の回転軸91は、第1実施形態に示した動圧を利用したものと、静圧を利用したものとを組み合わせた形態となっている。具体的には、回転軸91は、外周面93における鍔部92寄りに複数のヘリングボーン溝14が設けられているとともに、図示しない基端部から軸線に沿った所定位置まで中空部35が設けられ、かつ、この中空部35に連通する吹き出し孔36が外周面93におけるテーパ面93A寄りに配置されている。このような第実施形態においても、所望の効果が得られる。
【0030】
には、本発明に係る第実施形態が示されている。第実施形態の回転軸101は、第3実施形態に示したしたものと、静圧を利用したものとを組み合わせた形態となっている。具体的には、回転軸 101は、外周面 103における軸方向に所定間隔を空けて溝104が2列設けられているとともに、図示しない基端部から軸線に沿った所定位置まで中空部35が設けられ、かつ、この中空部35に連通する吹き出し孔36が外周面93における各溝 104の列間に配置されている。このような第実施形態においても、所望の効果が得られる。
【0031】
次に、内輪の内径寸法,外輪の外径寸法および幅寸法が異なる第1の玉軸受および第2の玉軸受に対して、本発明に基づいて製作された複数種類の回転軸を用いて振動測定を行うとともに、グリースを塗油する従来の回転軸用いて振動測定を行った結果を図に示す。なお、図における実施例1、実施例2および従来例1〜従来例4の緒元を表1に示す
【0032】
【表1】
Figure 0003876956
【0033】
ここで、第1の玉軸受は、内輪の内径寸法5mm,外輪の外径寸法13mmおよび幅寸法3mmであり、第2の玉軸受は、内輪の内径寸法4mm,外輪の外径寸法9mmおよび幅寸法 2.3mmとされている。
【0034】
そして、実施例1および実施例2は、前述した第1実施形態に準じて製作された回転軸を用い、それぞれ第1の玉軸受および第2の玉軸受における振動測定した。実施例1および実施例2の回転軸は、玉軸受の内輪の内径寸法に対応した直径寸法を有し、それぞれの外周面に設けられたヘリングボーン溝の溝角度αが30度(0.52rad ),溝の深さ寸法h0が約3μm,溝幅比γが1,ヘリングボーン溝の数Nが10,半径隙間寸法ΔRが2μm〜5μmとされている。
【0035】
また、実施例1および実施例2の回転軸は、玉軸受の内輪の内径寸法に対応した直径寸法を有し、グラファイトポーラス材による微細な凹部が外周面全域にわたって設けられていて、気体の供給圧力Psが44.1Ps×104Pa( 4.5kgf/cm2),軸受隙間ΔRが5μm〜10μmとされている。
【0036】
一方、比較例1および比較例2は、従来の回転軸を用い、回転軸の外周面にグリースを塗油することなく第1の玉軸受および第2の玉軸受における振動測定を行った。さらに、比較例3および比較例4は、従来の回転軸を用いるとともに、回転軸の外周面にグリースを塗油して第1の玉軸受および第2の玉軸受における振動測定を行った。
【0037】
これらの実施例1、実施例2および比較例1〜比較例4は、第1の玉軸受に対するアキシアル予圧を2.45N(0.25kgf),第2の玉軸受に対するアキシアル予圧を4.90N( 0.5kgf)とし、回転軸を3600min-1(rpm)で回転させてそれぞれ10個の玉軸受の振動測定を行い、その平均値を得た。図は、比較例3の平均値を基準として相対値を示したグラフである。
【0038】
によれば、実施例1ないし実施例は、比較例1ないし比較例4に比較して測定結果の平均値が低く、回転軸の外周面に凹部を設けることの有効性が判る
【0039】
なお、本発明の軸受検査装置は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である
【0040】
その他、前述した各実施形態において例示した玉軸受,外輪,内輪,回転軸,押え部材,計測手段,保持面,凹部等の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、前記隙間に動圧を発生させる凹部が前記保持面に複数設けられているため、回転軸を回転させながら微少な隙間を介して保持面に玉軸受を保持させれば、各凹部により生じた動圧により軸受を回転軸に対して確実に同軸状態に維持できる。 従って、この軸受検査装置によれば、従来のように、玉軸受を検査するにあたって内輪あるいは外輪が回転軸に対して傾いて固定されたり、あるいは回転軸に偏摩耗や変形等が生じる虞れが少ないとともに、乾式で玉軸受を芯出しできるため、例えばHDDに用いられる玉軸受の検査にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態を示す全体模式図,要部断面図および要部斜視図である。
【図2】第1実施形態の回転軸を示す拡大図である。
【図】本発明に係る第実施形態を示す要部断面図および要部斜視図である。
【図】本発明に係る第実施形態を示す要部断面図および要部斜視図である。
【図】本発明に係る第実施形態を示す要部断面図および要部斜視図である。
【図】本発明に係る第実施形態を示す要部断面図および要部斜視図である。
【図】各実施例および各比較例における測定結果の平均値を相対的に示すグラフ図である。
【図8】従来の軸受検査装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
10, 130 軸受検査装置
11 41,51 91, 101 回転軸
13 43,53 93, 103 外周面(保持面)
14,44,94 ヘリングボーン溝(凹部)
54, 104 溝(凹部)
140 玉軸受
141 内輪
142 外輪
143 玉
156 押え部材
157 計測手段

Claims (1)

  1. 動作状態の玉軸受における玉と、外輪軌道面および内輪軌道面のうちの少なくとも一方との間に生ずる振動を計測するために、外輪および内輪のうちの一方を保持して回転させる回転軸と、前記回転軸に対して離れる方向から近づく方向に向かって延び、かつ、前記外輪および前記内輪のうちの固定輪となる軌道輪の端面を押圧可能な押え部材と、前記外輪および前記内輪のうちの固定輪となる軌道輪の周面に接触して振動を計測する計測手段とを有する軸受検査装置であって、
    前記回転軸が、前記外輪および前記内輪のうちの一方を挿脱可能に保持するとともに保持時に前記外輪および前記内輪のうちの一方との間に微小な隙間を有するように形成された保持面を有し、且つ、
    前記隙間に動圧を発生させる凹部が前記保持面に複数設けられていることを特徴とする軸受検査装置。
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