JP3876855B2 - オートミックスシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続されている制御機器と音響機器との間においてオートミックスを行うオートミックスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シーケンサーとミキサやエフェクタとを接続し、演奏中のシーケンサーの時間経過に合わせて、ミキサやエフェクタにおけるフェーダ等の操作子を操作し、操作子の操作量を時々刻々とメモリする機能がオートミックスとして知られている。オートミックスは、次のように使用することができる。例えば、ある楽曲Aを作成した際に、オートミックスを記録状態にしてシーケンサーで楽曲Aを再生しながら、楽曲Aの展開に合わせてフェーダを操作する。すると、フェーダを操作した時刻のタイムスタンプが付与された操作イベントがメモリに記録されるようになる。そこで、このようにオートミックスした楽曲Aを再びシーケンサーで再生すると、操作子を操作したタイミングでフェーダが操作される楽曲が再生されるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
シーケンサーソフトウェアをパーソナルコンピュータ(パソコン)にインストールして実行させことにより、パソコンをシーケンサーとして動作させることができる。このようなパソコンとミキサ等をネットワークに接続してオートミックスする際には、パソコンとミキサ等との間においてネットワークで採用されている通信規格により通信を行うことになる。この場合、操作イベントを送信するミキサ等ににおいては、操作イベントのデータを通信規格で送信するように送信処理を施している。そして、パソコンが操作イベントを受信すると、その時刻をタイムスタンプとして操作イベントに付与して記録するようになる。このため、タイムスタンプと操作イベントの生起時間との間にはミキサ等における送信処理に要する時間分のずれが生じてしまっていた。また、ネットワークに接続されている複数台のミキサやエフェクタ等の音響機器とパソコン等の制御機器とは、それぞれの機器が自らの時刻で動作しており相互の時刻の同期をとっていなかった。これらの理由により、楽曲を再生した際に楽曲にオートミックスした操作イベントの生起時刻がずれてしまうという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、複数台の音響機器と制御機器との時刻の同期をとることができると共に、オートミックスした際に時間ずれを生じることなく操作イベントを記録することができるオートミックスシステムを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のオートミックスシステムは、時間情報データをネットワーク上に送出し、この時間情報データを受信することによりネットワークに接続されている制御機器と音響機器との時刻が相互に同期するようになされている。そして、音響機器は操作子を操作した際の時刻情報をネットワーク上から受信した時間情報データに基づいて取得して操作イベントにタイムスタンプとして付与している。タイムスタンプが付与された操作イベントは、音響機器から制御機器へネットワークを介して送信される。これにより、音響機器と制御機器との間に時間ずれを生じることなく操作イベントを記録することができるようになる。また、タイムスタンプが付与された操作イベントが記録されている楽曲データにおける、該操作イベントの演奏タイミングに先だって、操作イベントに生起時刻情報を付与して音響機器へ送信しておくことにより、音響機器において当該音響機器のサイクルタイムに基づく生起時刻の検出を行なうことができ、制御機器の演奏に正確に同期して操作イベントが実行されるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかるオートミックスシステムの構成を図1に示し、その物理的な接続形態の一例を図2に示す。
これらの図に示すように、パソコン(PC)10、ミキサA11、エフェクタ12、鍵盤14、ADコンバータ15、レコーダ16、スピーカ17、ミキサB18は後述するIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1394規格のシリアルバスである1394バス19に接続されている。PC10にはアプリケーションソフトウェアとして少なくともシーケンサーソフトウェアがインストールされており、PC10はシーケンサーとして動作可能とされている。ミキサA11およびミキサB18は、PC10によるシーケンサーが楽曲データを再生している際に、搭載されているフェーダの操作子を操作することにより、再生されている楽曲データのミキシング操作を行うことができる。また、エフェクタ12は、PC10によるシーケンサーが楽曲データを再生している際に、搭載されているエフェクトの操作子を操作することにより、再生されている楽曲データのエフェクト操作を行うことができる。ミキサA11、ミキサB18やエフェクタ12の操作子を操作した際の操作イベントは生起時のタイムスタンプが付与されたMIDIメッセージとされ、1394バス規格のパケットとされて1394バス19を介してPC10に送信される。ここでオートミックスが指示されている場合は、PC10において受信されたタイムスタンプが付与されたMIDIメッセージが、PC10の制御の基で楽曲データを構成しているいずれかのトラックに記録されるようになる。鍵盤14は、PC10によるシーケンサーへの演奏情報の入力装置として機能させることができる。この場合、鍵盤14を用いて演奏した際の操作イベントは生起時のタイムスタンプが付与されたMIDIメッセージとされ、1394バス規格のパケットとされて1394バス19を介してPC10に送信される。そして、PC10において受信されたタイムスタンプが付与されたMIDIメッセージが、PC10の制御の基で楽曲データを構成するいずれかのトラックに記録されるようになる。
【0007】
ADコンバータ15は、入力された複数チャンネルのアナログ波形をディジタル波形データに変換するADコンバータであり、複数チャンネルのアナログ波形をディジタル波形データに変換することが可能とされている。なお、変換されたディジタル波形データはレコーダ16に記録することができる。レコーダ16は、ディジタル波形データやMIDI等のフォーマットとされている楽曲データを記録することができるレコーダである。スピーカ17は、アクティブスピーカとされPC10によるシーケンサーにより再生された楽音を放音する。なお、IEEE1394のトポロジーは、ディジーチェーン、ツリー型、スター型と自由とされている。図2に示す例では、ミキサB18,スピーカ17,レコーダ16,PC10,ミキサA11,ADコンバータ15,鍵盤14がディジーチェーンで接続されており、ミキサA11から分岐してエフェクタ12が接続されている。また、これらの各機器間を接続するケーブルには、2組の差動信号線が含まれている。
【0008】
次に、IEEE1394について次に説明すると、IEEE1394では、あらかじめ帯域を確保して時間的な遅延が保証されたリアルタイム性の高いデータ転送を行なうことが可能なアイソクロナス(Isochronous)転送と、非同期でデータ転送を行う非同期(asynchronous)転送によりデータを送受信することができる。ここで、1394バス19上を流れるパケットの配置例を図3に示す。図3に示すように、1394バス19上にはサイクルスタートパケット101、アイソクロナスパケット102および非同期(asynchronous)パケット103の3種類のパケットが送出される。サイクルスタートパケット101は、名目上の基準期間(nominal cycle period)105毎にサイクルマスターとなった機器から1394バス19上に送出されるパケットであり、このサイクルスタートパケット101により新たな伝送サイクルが開始される。このサイクルタイマーの名目上の基準期間は、125μsec(8kHz)とされている。
【0009】
サイクルマスターは精密なクロック源を有しており、このクロック源からのサイクルタイマーのタイミングの時間間隔(125μsec)でサイクルスタートパケット101を基本的に送信するのであるが、そのときに、他のパケットの転送が進行中であるときには、その転送が終了するまでサイクルスタートパケット101の送信は待たされるようになされている。遅延時間(start delay)104はこの遅延時間を示すものであり、この遅延時間104はサイクルスタートパケット101の中に符号化されて各機器に送出される。なお、機器から送信されたパケットは同一のクロック期間内に他の機器に受信されることが保証されている。
【0010】
IEEE1394バス規格の各機器は32ビットのサイクルタイマーレジスタを備えている。このサイクルタイマーレジスタは、システムの基準クロックである24.576MHzのクロック信号(周期40.7nsec)を、最下位の12ビットにより3072を法として計数することにより基準サイクルの8KHz(125μsec)を発生させ、下位の13ビットにより8KHzの基準サイクルの計数を行い、上位の拡張された7ビットにより秒を計数するようになされている。そして、サイクルマスターは、サイクルスタートパケット101を用いて自己のサイクルタイマーレジスタにおける基準クロックの12ビットの計数値、基準サイクルの13ビットの計数値および秒の計数値の内の下位の7ビットの内容をすべての機器のサイクルタイマーレジスタにコピーさせ、すべての機器を一定の位相差以内に同期させている。このようにして、このIEEE1394においては共通の時間基準が保証されている。
【0011】
アイソクロナスパケット102は、デジタルサウンド、ビデオあるいは演奏データなどの精密なタイミング参照を必要とするデータを転送させるために用いられるチャンネルであり、これらアイソクロナスパケット102は、各伝送サイクル内において最大100μsの長さで最大63チャンネル伝送されることが保証されている。また、非同期パケット103は、アイソクロナスパケット102の伝送が終了した後に当該伝送サイクルに空き時間があるときに非同期に伝送されるパケットであり、非同期パケットの長さは最大75μsとされている。この場合、非同期パケットの転送はそのパケットが終了するまで転送されるので、サイクルタイマーの周期を越えて転送されることが起きる。
ところで、本発明にかかるオートミックスシステムにおける各機器では、サイクルタイマーレジスタの上位に、さらに12ビットのタイマーレジスタを備えている。この12ビットのタイマーレジスタは、サイクルタイマーレジスタから128秒毎に出力されるクロックを計数する。すなわち、タイマーレジスタは約145時間の連続する時刻をオーバフローすることなく計数することができるようになる。
【0012】
次に、各機器におけるレジスタ空間を図4に示す。
各機器におけるレジスタ空間には、サイクルスタートパケット101により送られてきた時刻情報を格納するサイクルタイマーレジスタとタイマーレジスタからなるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21、他の機器から自機へ送信されたコマンドが書き込まれるコマンドレジスタ(COMMAND_REGISTER)22、他の機器にコマンドを送信した際に、そのコマンドに対する自機へのレスポンスが書き込まれるレスポンスレジスタ(RESPONSE_REGISTER)の各レジスタが設定されている。コマンドレジスタ22およびレスポンスレジスタ23は、それぞれ512バイトとされており、サイクルレジスタ21は32ビットのサイクルタイマーレジスタと、12ビットのタイマーレジスタとの44ビットとされている。サイクルタイマーレジスタは、図3に示す遅延時間104のオフセット時間を示す12ビットのサイクルオフセット(Cycle_offset)と、基準サイクル(125μsec)の計数値である13ビットのサイクルカウント(Cycle _count)21cと、秒の計数値である7ビットの第2セコンドカウント(Second_count2)21bから構成され、タイマーレジスタは第2セコンドカウント21bの上位の秒の計数値である12ビットの第1セコンドカウント(Second_count1)21aから構成されている。
【0013】
これにより、サイクルタイマーレジスタにおける7ビットの秒の計数値(128sec)で表すには不足する一曲の演奏時間における各時刻を、12ビットのタイマーレジスタにより最大約145時間まで表すことができるようになる。なお、サイクルマスターが送出するサイクルスタートパケットのビット数は、遅延時間104のオフセット時間を示すサイクルオフセットの12ビット、基準サイクル(125μsec)の計数値であるサイクルカウント21cの13ビット、秒の計数値である第2セコンドカウント21bの7ビットの合計32ビットとされている。この32ビットが、サイクルスタートパケットを受信した各機器のサイクルタイマーレジスタに格納される。そこで、各機器においては第2セコンドカウント21bがオーバフローする毎に、タイマーレジスタである第1セコンドカウント21aの計数値を1ずつインクリメントしている。
【0014】
次に、コマンドレジスタ22に書き込まれることにより送信されるAV/Cコマンドパケットの構成を図5に示す。
AV/CコマンドはIEEE1394バスに接続されているAV機器をリモートで制御するためのコマンドセットとされている。コマンドセットの内の本発明で使用するAV/Cコマンドは、AV/Cヘッダ31、種別&ベンダID32a,32b、タイムスタンプ33a,33b、コマンド種別34およびコマンド35から構成されている。なお、タイムスタンプ33a,33bのビット数は32ビットとされている。この32ビットのタイムスタンプの構成の第1の例を図6(a)に示す。この図に示す第1の例においては、基準サイクル(125μsec)の計数値であるサイクルカウント(Cycle _count)41bが13ビットとされ、秒の計数値であるセコンドカウント(Second_count)41aが19ビットとされている。なお、タイムスタンプにおけるサイクルカウント41bのカウント値は、サイクルタイマーレジスタ21におけるサイクルカウント21cの13ビットのレジスタ値のコピーであり、セコンドカウント(Second_count)41aのカウント値は、タイマーレジスタにおける第1セコンドカウント21aの12ビットを上位とし、サイクルタイマーレジスタにおける第2セコンドカウント21bの7ビットを下位として合計した19ビットのレジスタ値のコピーである。
【0015】
次に、32ビットのタイムスタンプの構成の第2の例を図6(b)に示す。この図に示す第2の例においては、基準サイクル(125μsec)の計数値であるサイクルカウント(Cycle _count)42bが13ビットとされ、秒の計数値であるセコンドカウント(Second_count)42aが18ビット、有効/無効を示すフラグビットF41cが1ビットとされている。なお、タイムスタンプにおけるサイクルカウント41bのカウント値は、サイクルタイマーレジスタ21におけるサイクルカウント21cの13ビットのレジスタ値のコピーであり、セコンドカウント(Second_count)41aのカウント値は、タイマーレジスタにおける第1セコンドカウント21aの12ビットを上位とし、サイクルタイマーレジスタにおける第2セコンドカウント21bの7ビットを下位として合計した19ビットの内の下位18ビットのレジスタ値のコピーである。
【0016】
次に、本発明にかかるオートミックスシステムにおいて、シーケンサのトラックの再生を行いつつ、オートミックスのトラックの記録を行う際の動作を図7に示すタイミング図を参照して説明する。
図7に示すタイミング図は、トラック1およびトラック2がオートミックスの記録トラックとされてPC10によるシーケンサーによりトラック3およびトラック4に記録されている演奏データが再生されている際のタイミング図とされている。時刻tsはPC10によるシーケンサーが演奏を開始する開始タイミングであり、この開始タイミングにおいてシーケンサーがトラック3およびトラック4から演奏データを読み出して、この演奏データに応じた楽音を生成している。楽音を生成する際に、PC10における図示しないCPU(Central Processing Unit)は、このPC10のシーケンサーにおける図示しない音源手段に演奏タイミングで読み出された演奏データに基づく音源パラメータ情報を供給すると共に、発音の開始指示を出す。音源パラメータ情報は、割り当てチャンネル、ピッチデータ、エンベロープパラメータなどとされる。ここで、PC10の音源手段で生成された楽音は、IEEE1394のアイソクロナス転送により、他の機器、例えばミキサA11に転送することができる。
【0017】
ここで、タイミングt1まで進んだ時点でミキサA11のフェーダを操作してトラック3の再生楽音とトラック4の再生楽音とのミキシング割合を変更したとすると、フェーダを操作した操作イベントの生起時刻である時刻t1のタイムスタンプがフェーダ操作イベント(A)に付与される。このタイムスタンプが付与されたフェーダ操作イベント(A)がミキサA11で送信処理されてアイソクロナスパケット102とされて1394バス19を介してPC10に送信される。このアイソクロナスパケット102を受信したPC10は、アイソクロナスパケット102から取り出したタイムスタンプが付与されているフェーダ操作イベント(A)をトラック1に記録する。この場合に、本発明において特徴的なことはフェーダが操作された際のミキサA11におけるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21で示される時刻が、フェーダ操作イベント(A)にタイムスタンプとして付与されていることである。このように、PC10により受け取られた時刻がタイムスタンプとして操作イベントに付与されることに替えて、操作イベントが発生される機器における時刻がタイムスタンプとして操作イベントに付与されるようになる。そして、1394バス19に接続されている機器はサイクルスタートパケット101によりサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21の時刻が互いに一致していることから、各機器の送信処理による時間ずれが生じることのない正確な時刻のタイムスタンプが操作イベントに付与されることになる。
【0018】
さらに、タイミングt2まで進んだ時点でミキサB18のパン操作子を操作して再生楽音の定位状態を変更したとすると、パン操作子における操作イベントの生起時刻である時刻t2のタイムスタンプがパン操作イベント(B)付与される。このタイムスタンプが付与されたパン操作イベント(B)がミキサB18で送信処理されてアイソクロナスパケット102とされて1394バス19を介してPC10に送信される。このアイソクロナスパケット102を受信したPC10は、アイソクロナスパケット102から取り出したタイムスタンプが付与されているパン操作イベント(B)をトラック2に記録する。この場合においても、パン操作子が操作された際のミキサB18におけるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21で示される時刻が、パン操作イベント(B)にタイムスタンプとして付与されている。さらにまた、タイミングt3まで進んだ時点でミキサA11のエフェクト操作子を操作して再生楽音のエフェクトを変更したとすると、そのイベントの生起時刻である時刻t3のタイムスタンプが付与される。このタイムスタンプが付与されたエフェクト操作イベント(A)がミキサA11で送信処理されてアイソクロナスパケット102とされて1394バス19を介してPC10に送信される。このアイソクロナスパケット102を受信したPC10は、アイソクロナスパケット102から取り出したタイムスタンプが付与されているエフェクト操作イベント(A)をトラック1に記録する。この場合においても、エフェクト操作子が操作された際のミキサA11におけるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21で示される時刻が、エフェクト操作イベント(A)にタイムスタンプとして付与されている。なお、1394バス19に接続されている機器には機器に一意のユニークIDがそれぞれ付与されており、このユニークIDがアイソクロナスパケット102に付加されて送信されることから、PC10は操作イベントを送信した機器を識別して該当するトラックに操作イベントを記録することができる。
【0019】
このように、PC10により操作イベントが受け取られた時刻がタイムスタンプとして付与されることに替えて、操作イベントが発生される機器における時刻がタイムスタンプとして操作イベントに付与されるようになる。そして、1394バス19に接続されている機器はサイクルスタートパケット101によりサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21の時刻が互いに一致していることから、各機器の送信処理による時間ずれが生じることのない正確な時刻のタイムスタンプが操作イベントに付与されることになる。従って、図7に示すようにタイムスタンプが付与されたフェーダ操作イベント(A)、パン操作イベント(B)、エフェクト操作イベント(A)がオートミックスのトラックに記録された、例えばMIDIフォーマットとされている楽曲データをPC10によるシーケンサーが再生した際に、各操作子を操作した正確なタイミングでミキシングの割り合い、定位状態およびエフェクトが自動的に変更される楽音が再生されるようになる。
【0020】
次に、本発明にかかるオートミックスシステムにおいて、オートミックス時に制御機器で実行される操作イベント記録開始処理と、音響機器で実行される記録開始時刻通知コマンド受信処理のフローチャートを図8に示す。ただし、以下の説明では制御機器をPC10として、音響機器をミキサA11およびミキサB18として説明する。
図8において、オートミックスが指示されるとPC10において操作イベント記録開始処理がスタートされる。そして、ステップS10にてPC10におけるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21に格納されているサイクルカウント21c(13ビット)と、第2セコンドカウント21b(7ビット)と、第1セコンドカウント21a(12ビット)の合計32ビットからなる現在のサイクルタイムがCTとされる。次いで、ステップS11にてこのCTを記録開始時刻として通知するコマンドが送信される。このコマンドは、図1および図2に示すようにミキサA11およびミキサB18のコマンドレジスタ22に書き込まれる。この場合、第2セコンドカウント21b(7ビット)と第1セコンドカウント21a(12ビット)の合計19ビットからなる現在のサイクルタイムをCTとしてコマンドレジスタ22に書き込むようにしてもよい。このようにしてもサイクルスタートパケットにより、サイクルカウント21c(13ビット)は各機器に送られていることから時刻のずれは生じない。
【0021】
ミキサA11およびミキサB18においては、記録開始時刻を通知するコマンドがコマンドレジスタ22に書き込まれてコマンドを受信したことにより記録開始時刻通知コマンド受信処理が開始される。そして、ステップS20にて通知された記録開始時刻がRTとされる。この場合、記録開始時刻RTは32ビットとされており、通知された記録開始時刻が19ビットで表されている場合は、下位に自機のサイクルカウント21c(13ビット)を付加することにより32ビットとしている。次いで、ステップS21にて音響機器におけるサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21に格納されている現在のサイクルタイムがCTとされる。この場合のサイクルタイムCTのビット数は、サイクルカウント21c(13ビット)と、第2セコンドカウント21b(7ビット)と、第1セコンドカウント21a(12ビット)の合計32ビットとされる。次いで、ステップS22にて現在時刻CTから記録開始時刻RTが差し引かれてオフセットタイムOTとされる。このオフセットタイムOTは、PC10からの上記コマンドにより通知された記録開始時刻と、そのコマンドをミキサA11あるいはミキサB18が受信したときの記録開始時刻とのタイム差とされる。
【0022】
次に、ステップS23に進み記録終了コマンドを制御機器から受信したか否かが判断されるが、この時点においては未だ記録終了コマンドは受信されていないことからNOと判断されてステップS24に進む。ステップS24では、音響機器とされているミキサA11あるいはミキサB18に備えられているフェーダ、パンあるいはエフェクトの操作子が操作されて操作イベントが発生したか否かが判断される。ここで、操作子が操作されて操作イベントが発生したと判断された場合は、ステップS25に進んで現在のサイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21に格納されているサイクルタイムがCTとされる。この場合のサイクルタイムCTのビット数は、サイクルカウント21c(13ビット)と、第2セコンドカウント21b(7ビット)と、第1セコンドカウント21a(12ビット)の合計32ビットとされる。次いで、この現在時刻CTとステップS22にて算出したオフセットタイムOTとの差分がステップS26にて算出されて、32ビットのタイムスタンプSTとされる。このように、PC10とミキサA11あるいはミキサB18との間の記録開始時間の時間差を現在時刻CTから差し引いてPC10における現在時刻に換算した時刻が、タイムスタンプSTとされている。
【0023】
次いで、ステップS24において検出された操作イベントにステップS26にて算出されたSTをタイムスタンプとしてステップS27にて付加し、タイムスタンプSTが付加された操作イベントのコマンドをPC10に送信する。そして、ステップS23に戻り、ステップS23ないしステップS27の処理が繰り返し行われるようになる。また、ステップS24にて操作イベントのコマンドが受信されなかったと判断された場合は、ステップS23へ戻りステップS23およびステップS24の処理が繰り返し行われる。このように繰り返し行われる処理は、記録終了コマンドをPC10から受信するまで繰り返し行われる。これにより、ミキサA11およびミキサB18において操作子を操作したことによる操作イベントに正確なタイムスタンプが付加されてPC10へ順次送信されるようになる。そして、ステップS23において記録終了コマンドを受信した際に、ミキサA11およびミキサB18とされる音響機器で実行される記録開始時刻通知コマンド受信処理が終了する。
【0024】
一方、PC10においてはステップS11からステップS12へ進み、操作イベントの記録を終了したか否かが判断されるが、この場合は操作イベントの記録は終了していないのでNOと判断されてステップS13に進む。ステップS13では、ミキサA11あるいはミキサB18から操作イベントのコマンドが受信されたか否かが判断される。ここで、ミキサA11あるいはミキサB18から操作イベントのコマンドが受信されたと判断された場合は、ステップS14に進んで操作イベントのコマンドに付加されていた32ビットのタイムスタンプがRTとされる。次いで、ステップS15にてタイムスタンプRTから32ビットの記録開始時刻CTを差し引いた時刻をイベント生起時間として所定のトラックに記録する。このイベント生起時間は、図7に示す開始時刻tsからの経過時間である相対時間とされる。次いで、ステップS16にてコマンド中の操作イベント内容を図7に示すように楽曲データの所定のトラックに記録する。
【0025】
そして、ステップS12に戻り、ステップS12ないしステップS16の処理が繰り返し行われるようになる。また、ステップS13にて操作イベントのコマンドが受信されなかったと判断された場合は、ステップS12へ戻りステップS12およびステップS13の処理が繰り返し行われる。これにより、ステップS13においてミキサA11およびミキサB18から操作イベントを受信する毎に、この操作イベントを記録する処理が行われる。そして、PC10においてシーケンサーによる楽曲の再生が終了すると、ステップS12にて操作イベント記録終了と判断されてステップS17に分岐し、ステップS17にて記録終了のコマンドがミキサA11およびミキサB18に送信される。次いで、PC10において操作イベント記録開始処理が終了する。なお、記録終了のコマンドがミキサA11およびミキサB18において受信された際には、受信したことの処理が前述したステップS23にて行われて、実行されている記録開始時刻通知コマンド受信処理が終了するようになる。
【0026】
次に、オートミックストラックを含む、例えばMIDIフォーマットとされている楽曲データを制御機器において再生する際には、オートミックスの記録時にミキサA11およびミキサB18において行われた操作が、同じタイミングでミキサA11およびミキサB18において実行されるようになる。この場合に制御機器であるPC10において実行される操作イベント再生開始プリセット処理のフローチャートを図9に示す。
オートミックスのトラックを含む楽曲を制御機器において再生する際には、シーケンサのトラックの自動演奏が開始されると同時に図9に示す操作イベント再生開始プリセット処理が開始される。そして、ステップS31にて現在のサイクルタイムである再生開始時刻がPTとされる。この再生開始時刻PTは、13ビットの基準サイクル(125μsec)の計数値と19ビットの秒の計数値からなる32ビットで表されており、サイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21における32ビットの時刻から自動的に決定することができる。次いで、ステップS32にて再生開始時刻PTを通知するコマンドをミキサA11およびミキサB18に送信する。再生開始時刻PTのコマンドを受信したミキサA11およびミキサB18は、オートミックスの記録時と同様に現在のサイクルタイムCTとの差分(CT−PT)をオフセットタイムOTとして算出する。
【0027】
次に、ステップS33にて再生する楽曲データ中のオートミックスのトラックの操作イベントのサーチが開始され、一曲分の楽曲データのサーチが行われる。そして、ステップS34において、サーチされた結果、楽曲データ中に操作イベントが検出されたか否かが判断される。ここで、操作イベントが検出された場合はステップS35に進み、最初に検出された操作イベントに記録されている操作イベントの実行時刻が読み出されてEOTとされる。この実行時刻EOTは13ビットの基準サイクル(125μsec)の計数値と19ビットの秒の計数値からなる32ビットで表された相対時刻とされており、ステップS31で設定された再生開始時刻PTが実行時刻EOTに加算されて絶対時刻とされた実行時刻ETがステップS36で算出される。この実行時刻ETを、検出された操作イベントの実行時刻として該操作イベントとともに通知するコマンドを、その操作イベントを実行する機器、すなわち当該オートミックスのトラックに対応したミキサA11あるいはミキサB18にステップS37にて送信する。次いで、ステップS34に戻り次に検出された操作イベントがある場合は、ステップS35ないしステップS37の処理が再度実行される。このようにステップS34ないしステップS37の処理が繰り返し実行されて、一曲分の楽曲データにおける操作イベントの実行時刻ETを通知するコマンドが全て送信されると、ステップS34にて操作イベントはないと判断されて操作イベント再生開始プリセット処理は終了する。
【0028】
操作イベントと実行時刻ETのコマンドを受け取ったミキサA11あるいはミキサB18は、実行時刻ETにオフセットタイムOTを加算してその機器における実行時刻XTを算出する。そして、ミキサA11あるいはミキサB18のサイクルタイムCTがその算出された実行時刻XTに達したタイミングで、その操作イベントを実行する。このように、操作イベントを実行すべきミキサA11あるいはミキサB18のサイクルタイムCTによりその実行時刻を検出しているので、操作イベントが実行されるタイミングを正確なタイミングとすることができる。なお、オートミックスのトラックの操作イベントのサーチを一曲分を一気に行わず、再生する楽曲データにおける実行時刻EOTのタイミングに先行して少しずつ行うようにしてもよい。
【0029】
次に、前述した制御機器であるPC10において実行される操作イベント再生開始プリセット処理の他の例のフローチャートを図10に示す。
オートミックスのトラックを含む楽曲を制御機器において再生する際には、シーケンサのトラックの自動演奏が開始されると同時に図10に示す操作イベント再生開始プリセット処理が開始される。そして、ステップS41にて現在のサイクルタイムである再生開始時刻がPTとされる。この再生開始時刻PTは、13ビットの基準サイクル(125μsec)の計数値と19ビットの秒の計数値からなる32ビットで表されており、サイクルレジスタ(CYCLE_TIME)21の時刻から自動的に決定することができる。次いで、ステップS42にて再生開始時刻PTを通知するコマンドをミキサA11およびミキサB18に送信する。再生開始時刻PTのコマンドを受信したミキサA11およびミキサB18は、現在のサイクルタイムCTとの差分(CT−PT)をオフセットタイムOTとして算出する。
【0030】
次に、ステップS43にて再生する楽曲データ中のオートミックスのトラックの操作イベントのサーチが開始され、一曲分の楽曲データのサーチが行われる。そして、ステップS44において検出された操作イベントが操作対象機器毎にまとめられる。次いで、ステップS45において、サーチされた結果、楽曲データ中に操作イベントが検出された操作対象機器があるか否かが判断される。ここで、操作対象機機があると判断された場合はステップS46に進み、最初に検出された操作対象機器に記録されている操作イベントが全て送信完了したか否かが判断される。この場合は、送信完了していないことからステップS47に進み、ステップS44でまとめられた当該操作対象機器に記録されている操作イベントの内の最初の操作イベントの実行時刻が読み出されてEOTとされる。この実行時刻EOTは13ビットの基準サイクル(125μsec)の計数値と19ビットの秒の計数値からなる32ビットで表された相対時刻とされており、ステップS41で設定された再生開始時刻PTが実行時刻EOTに加算されて絶対時刻とされた実行時刻ETがステップS48で算出される。この実行時刻ETを、検出された操作イベントの実行時刻として該操作イベントとともに通知するコマンドを、その操作イベントを実行するミキサA11あるいはミキサB18にステップS49にて送信する。
【0031】
次いで、ステップS46に戻り次に検出された操作イベントがある場合は、ステップS47ないしステップS49の処理が再度実行される。このようにステップS46ないしステップS49の処理が繰り返し実行されて、最初に検出された操作対象機器における一曲分の楽曲データにおける操作イベントの実行時刻ETを通知するコマンドが全て送信されると、ステップS46にて操作イベントの実行時刻ETは全て送信されたと判断されてステップS45に戻る。そして、次に検出された操作対象機器においてまとめられている一曲分の楽曲データにおける操作イベントが、ステップS46ないしステップS49の処理が繰り返し実行されることにより、前述したように操作イベントの実行時刻ETを通知するコマンドが時系列に操作対象機器に送信される。この結果、まとめられた操作イベントの実行時刻ETを通知するコマンドを送信していない操作対象機器がないとステップS45で判断されると、操作イベント再生開始プリセット処理は終了する。操作イベントと実行時刻ETのコマンドを受け取ったミキサA11あるいはミキサB18は、そのサイクルタイムCTに基づいてオフセットタイムOTの加味された実行時刻ETのタイミングを検出し、その操作イベントを実行する。
【0032】
上述した図9あるいは図10に示す操作イベント再生開始プリセット処理により、PC10において楽曲のシーケンサトラックの再生開始とともに、オートミックストラックが再生開始されるようになる。そして、操作イベントの開始時刻ETにより示されるタイミングが、ミキサA11,ミキサB18,エフェクタ12等において検出され、その操作イベントが実行されるようになる。この場合、1394バス19に接続されている機器においては、サイクルスタートパケットにより、相互にサイクルタイマーレジスタの時刻の同期がとられていると共に実行時刻ETは上記したように本来の操作イベントの生起時刻とずれが生じない時刻とされていることから、PC10で再生されている楽曲に同期して操作イベントが正確に実行されるようになる。
【0033】
なお、操作イベント再生時にコマンドに付与するタイムスタンプや、再生開始時刻をユーザから任意に設定可能にしても良い。また、PC10から操作イベントを再生する際、このコマンドを受信するミキサA11あるいはミキサB18等の音響機器が受信バッファを管理して、バッファが一杯になった場合の通知コマンド、ならびにバッファが空いた場合の、操作イベントの要求コマンドといった各コマンドをPC10に対して送信し、PC10がこれに応じるようにしても良い。さらに、PC10から操作イベントを再生する際、以上の説明では楽曲データ中に時系列で登場する操作イベントを音響機器に逐次送信していたが、音響機器単位でまとめた操作イベントを送信してもよい。さらにまた、コマンドに付与するタイムスタンプが有効か無効かのフラグをコマンドに組み込んでも良い。さらにまた、PC10で記録される楽曲データのフォーマットをMIDIフォーマットとすると、そのまま汎用のシーケンサーで再生することができるようになる。
【0034】
以上の説明では、記録される操作イベントの生起時刻を曲の先頭からの相対時間としたが、本発明はこれに限ることはなく操作イベントの生起時刻を一つ前の操作イベント間との時間間隔としてもよい。また、オートミックスする際にPC10において時刻をSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)やMTC(MIDI Time Code)フォーマットに変換して記録するようにしても良い。また、時間情報データをネットワーク上に送出するタイミングを、制御機器や音響機器がネットワークの通信を開始したタイミング、制御機器の記録手段が記録を開始するタイミング、音響機器や制御機器のいずれかの機器の拡張された時刻が所定の時刻に達したタイミング等とするようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、時間情報データをネットワーク上に送出し、この時間情報データを受信することによりネットワークに接続されている制御機器と音響機器との時刻が相互に同期するようになされている。そして、音響機器は操作子を操作した際の時刻情報をネットワーク上から受信した時間情報データに基づいて取得して操作イベントにタイムスタンプとして付与している。タイムスタンプが付与された操作イベントは、音響機器から制御機器へネットワークを介して送信される。これにより、音響機器と制御機器との間に時間ずれを生じることなく操作イベントを記録することができるようになる。また、タイムスタンプが付与された操作イベントが記録されている楽曲データにおける、該操作イベントの演奏タイミングに先だって、操作イベントに生起時刻情報を付与して音響機器へ送信しておくことにより、音響機器において当該音響機器のサイクルタイムに基づく生起時刻の検出を行なうことができ、制御機器の演奏に正確に同期して操作イベントが実行されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかるオートミックスシステムの構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態にかかるオートミックスシステムの物理的な接続形態を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態にかかるオートミックスシステムにおける1394バス上を流れるパケットの配置例を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおける機器のレジスタ空間の構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおけるAV/Cコマンドパケットの構成を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおけるタイムスタンプの構成の例を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおけるオートミックスする際の動作を示すタイミング図である。
【図8】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおける制御機器で実行される操作イベント記録開始処理と、音響機器で実行される記録開始時刻通知コマンド受信処理のフローチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおける制御機器において実行される操作イベント再生開始プリセット処理のフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態にかかるネットワークシステムにおける制御機器において実行される操作イベント再生開始プリセット処理の他のフローチャートである。
【符号の説明】
10 PC、11 ミキサA、12 エフェクタ、14 鍵盤、15 ADコンバータ、16 レコーダ、17 スピーカ、18 ミキサB、19 1394バス、21 サイクルタイマーレジスタ、21a 第1セコンドカウント、21b第2セコンドカウント、21c サイクルカウント、22 コマンドレジスタ、23 レスポンスレジスタ、31 AV/Cヘッダ、32a 種別&ベンダID、32b ベンダID、33a,33b タイムスタンプ、34 コマンド種別、35 コマンド、41a セコンドカウント、41b サイクルカウント、101 サイクルスタートパケット、102 アイソクロナスパケット、103非同期パケット、104 遅延時間
Claims (4)
- ネットワークに接続された複数の機器からなるオートミックスシステムであって、前記ネットワークにおいては、接続された複数の機器のうちのいずれか1つの機器が、所定間隔毎に当該機器の計時手段の計時する時刻を示す前記時間情報データを前記ネットワーク上に送出し、その他の機器は、受信した該時間情報データに基づいて当該機器の計時手段の計時する時刻を補正することにより、前記ネットワークに接続された各機器の計時手段の計時する時刻が相互に同期するようになされており、前記オートミックスシステムを構成する機器は、
前記計時手段の計時する時刻を拡張する拡張計時手段と、操作子の操作イベントが発生した際の時刻情報を前記拡張計時手段により拡張された時刻に基づいて取得し、前記操作子の操作イベントにタイムスタンプとして付与するタイムスタンプ付与手段と、該タイムスタンプを付与した前記操作イベントを前記ネットワークを介して制御機器へ送信する送信手段を備える音響機器と、
前記計時手段の計時する時刻を拡張する拡張計時手段と、前記タイムスタンプ付きの操作イベントを前記ネットワークを介して受信する受信手段と、受信した前記タイムスタンプ付きの前記操作イベントを記録する記録手段とを備える制御機器とを含み、
前記制御機器と前記音響機器とのいずれか1つの機器が、所定のタイミングで拡張時間情報データを前記ネットワーク上に送出し、他方の機器が該時間情報データを受信することにより前記制御機器と前記音響機器との前記拡張された時刻を相互に同期できるようになされていることを特徴とするオートミックスシステム。 - ネットワークに接続された複数の機器からなるオートミックスシステムであって、前記ネットワークにおいては、接続された複数の機器のうちのいずれか1つの機器が、所定間隔毎に当該機器の計時手段の計時する時刻を示す前記時間情報データを前記ネットワーク上に送出し、その他の機器は、受信した該時間情報データに基づいて当該機器の計時手段の計時する時刻を補正することにより、前記ネットワークに接続された各機器の計時手段の計時する時刻が相互に同期するようになされており、前記オートミックスシステムを構成する機器は、
前記計時手段の計時する時刻を拡張する拡張計時手段と、それぞれ操作イベントの生起時刻を示すタイムスタンプが付与された操作子の操作イベントが複数記録されている記憶手段と、拡張された時刻に基づき、複数の操作イベントをその付与されたタイムスタンプの示すタイミングに先立って前記記憶手段から読み出す読み出し手段と、前記記憶手段から読み出された前記操作イベントに付与して前記ネットワークを介して音響機器に送信する送信手段とを備える制御機器と、
前記計時手段の計時する時刻を拡張する拡張計時手段と、前記タイムスタンプ付きの操作イベントを前記ネットワークを介して受信する受信手段と、前記拡張された時刻に基づいて受信した前記操作イベントに付与されたタイムスタンプに対応したタイミングを検出する検出手段と、検出されたタイミングで前記操作イベントを実行する実行手段とを備える音響機器とを含み、
前記制御機器と前記音響機器とのいずれか1つの機器が、所定のタイミングで拡張時間情報データを前記ネットワーク上に送出し、他方の機器が該時間情報データを受信することにより前記制御機器と前記音響機器との前記拡張された時刻を相互に同期できるようになされていることを特徴とするオートミックスシステム。 - 前記操作イベントは、前記音響機器毎にまとめられて該当するそれぞれの音響機器へ送信されるようにしたことを特徴とする請求項2記載のオートミックスシステム。
- 前記所定のタイミングは、前記制御機器ないし前記音響機器が前記ネットワークの通信を開始したタイミング、前記制御機器の前記記録手段が記録を開始するタイミング、前記音響機器ないし前記制御機器のいずれかの機器の前記拡張された時刻が所定の時刻に達したタイミング、等のタイミングであることを特徴とする請求項1、2に記載のオートミックスシステム。
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