JP3876846B2 - 絶縁膜の評価方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に用いられる絶縁膜の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の耐圧特性を高く維持するためには、半導体装置に備えられるシリコン酸化膜の膜質を維持することが必要である。これは、シリコン酸化膜の表面の凹凸部分に電界が集中することによって、半導体装置の耐圧特性が低下するためである。したがって、半導体装置の製造に際しては、通常、シリコン酸化膜の膜質の評価が行われる。
【0003】
こうした評価手法の一つとして、シリコン酸化膜を誘電体膜として用いたキャパシタを形成するとともに、同キャパシタを構成するシリコン酸化膜の絶縁耐圧を測定することでシリコン酸化膜の膜質を評価する手法がある。しかし、この手法による場合、たとえ不良な膜質のシリコン酸化膜を用いたとしても、上記膜質の影響が絶縁耐圧の低下として直接現れる確率はさほど大きなものではないことが発明者らによって確認されている。したがって、膜質が不良であるか否かを正確に判断するためには、評価にかかるシリコン酸化膜の面積の拡大や測定数そのものの増大が必要となる。
【0004】
また、シリコン酸化膜の膜質を直接的に評価する代わりに、シリコン酸化膜の膜質がシリコン基板表面の原子レベルの凹凸により影響を受けることに鑑み、シリコン基板の表面の凹凸を評価する手法も実施されてきた。これは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)でシリコン基板の断面を観察したり、シリコン基板の表面を探針で走査する走査トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)を用いてシリコン基板の断面の凹凸を測定したりすることで行われる。ただし、こうした手法によって評価される基板表面の領域は極めて狭いという問題がある。
【0005】
そこで従来は、下記特許文献1に見られるように、塩酸と過酸化水素水との混合液にシリコン基板を浸漬することでシリコン基板表面に形成される酸化膜中の電荷量を測定することにより、シリコン基板表面の凹凸を定量的に分析することも提案されている。これにより、シリコン基板表面の原子レベルの凹凸を同シリコン基板の広範囲の領域に渡って一度に評価することができるようになる。
【0006】
【特許文献1】
特開平05−063049号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ただし、上記特許文献1に記載の手法では、塩酸と過酸化水素水との混合液にシリコン基板を浸漬しなければならないことなどから、半導体装置の実際の製造工程に同手法による評価を取り入れることは困難なものとなっている。
【0008】
なお、上記シリコン酸化膜に限らず、絶縁膜を用いた半導体装置にあっては、その膜質の評価を適切に行うことが困難なこうした実情も概ね共通したものとなっている。
【0009】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、絶縁膜を用いた半導体装置にあって、その膜質の評価をより適切に行うことのできる絶縁膜の評価方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成すべく、請求項1記載の絶縁膜の評価方法では、半導体装置に用いられる絶縁膜上に薄膜抵抗体を形成する工程と、薄膜抵抗体の抵抗値の検出に基づいて前記絶縁膜の膜質を評価する工程とを有する。
【0011】
絶縁膜の膜質が悪いほど、換言すれば、絶縁膜の表面の凹凸が大きいほど、その上に形成される薄膜抵抗体の有効断面積が低下し、その抵抗値が大きくなる。この点、上記評価方法では、絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体の抵抗値を検出することで、絶縁膜の膜質を適切に評価することができるようになる。
【0012】
なお、「半導体装置に用いられる絶縁膜」とは、半導体装置に備えられる絶縁膜に限らず、同半導体装置に備えられる絶縁膜と同一工程にて形成される絶縁膜を含むものとする。
【0013】
また、請求項1記載の絶縁膜の評価方法ではさらに、前記絶縁膜との比較対象とする絶縁膜であるレファレンス絶縁膜を所定の平坦化処理を施しつつ形成する工程を更に有し、前記絶縁膜上に薄膜抵抗体を形成する工程において、前記薄膜抵抗体と略同一形状の薄膜抵抗体を前記レファレンス絶縁膜上に同時に形成し、前記絶縁膜の膜質の評価を、前記絶縁膜上と前記レファレンス絶縁膜上とのそれぞれに形成される薄膜抵抗体の抵抗値の比較に基づいて行うようにした。
【0014】
上記評価方法では、評価対象とする絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体とレファレンス絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体との抵抗値の比較に基づいて評価対象とする絶縁膜の膜質を評価する。これにより、レファレンス絶縁膜上に形成された薄膜抵抗体の抵抗値よりも評価対象とする絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体の抵抗値の方が大きいほど、評価対象とする絶縁膜の膜質がレファレンス絶縁膜の膜質よりも悪いと評価することができる。
【0015】
ここで、レファレンス絶縁膜は、所定の平坦化処理を施しつつ形成されたものである。したがって、この所定の平坦化処理によってレファレンス絶縁膜の表面の凹凸を予め所望とする値に設定するなら、上記抵抗値の比較によって、レファレンス絶縁膜の膜質を基準としつつ評価対象とする絶縁膜の膜質を評価することもできる。
【0016】
更に、レファレンス絶縁膜上と評価対象とする絶縁膜上とに略同一形状の薄膜抵抗体を同時に形成するために、上記評価結果に対するこれら薄膜抵抗体の形成時のプロセスばらつきの影響を好適に抑制することができる。
【0017】
なお、上記請求項1記載の絶縁膜の評価方法は、請求項2記載の絶縁膜の評価方法によるように、前記所定の平坦処理を、前記絶縁膜の形成時よりも高温の熱処理としてもよい。
【0018】
すなわち、評価対象とする絶縁膜の形成時よりも高温の熱処理を施すことで、レファレンス絶縁膜の表面は平坦化されやすくなる。このため、レファレンス絶縁膜は、評価対象とする絶縁膜と比較して、その膜質を良好なものとするのに有利な条件で形成されることとなる。そして、こうした膜質が良好なものとなりやすいレファレンス絶縁膜と比較することで、評価対象とする絶縁膜の膜質の評価を好適に行うことができる。
【0019】
また、請求項3記載の絶縁膜の評価方法では、前記レファレンス絶縁膜を形成する工程を、当該半導体装置において用いられる絶縁膜の形成と同一の工程とした。
【0020】
これにより、上記評価を行うために、新たにレファレンス絶縁膜を形成する工程を設けることを回避でき、半導体装置の製造工程におけるその工数の増大を抑制することができるようになる。
【0021】
また、請求項4記載の絶縁膜の評価方法では、前記絶縁膜を、半導体基板の表面が熱酸化されることで形成されるものとした。
半導体基板の表面が熱酸化されることで形成される絶縁膜は、半導体基板の表面の凹凸の影響を受けやすい。
【0022】
この点、上記評価方法のように、こうした絶縁膜を対象として膜質の評価を行うことで、同絶縁膜が半導体基板の凹凸の影響を受けている場合であれ、これを適切に評価することができるようになる。
【0023】
また、請求項5記載の絶縁膜の評価方法では、前記絶縁膜を、半導体基板の表面のうちバッファードフッ酸溶液により浸漬された領域上に形成されるものとした。
【0024】
半導体基板の表面のうち、バッファードフッ酸によって浸漬された領域には、凹凸が生じやすいことが発明者らによって確認されている。
この点、上記評価方法によれば、バッファードフッ酸によって浸漬された領域上に形成される絶縁膜を評価対象とすることで、バッファードフッ酸によって浸漬されることで半導体基板表面に凹凸が生じていたとしても、同半導体基板表面の凹凸の影響を適切に評価することができる。
【0025】
また、請求項6記載の絶縁膜の評価方法では、前記薄膜抵抗体を形成する工程を、当該半導体装置において用いられる薄膜抵抗体の形成と同一の工程とした。
これにより、上記評価を行うために、新たに薄膜抵抗体を形成する工程を設けることを回避でき、半導体装置の製造工程におけるその工数の増大を抑制することができるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる絶縁膜の評価方法をシリコン酸化膜の評価方法に適用した一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1及び図2に、本実施形態にかかる半導体装置の製造工程、及び同製造工程の工程管理としてのシリコン酸化膜の評価工程を示す。本実施形態にかかる半導体装置は、バイポーラ集積回路を備える構成となっている。そして、図1及び図2には、複数の半導体装置が形成される半導体ウエハにおいて、これら各半導体装置へと分離する際のカットライン上、或いは同半導体ウエハにあって実際の製品とはならないテスト用のチップ上の領域を示している。これら領域には、半導体装置の製造工程において、実際の半導体装置に形成される素子と近似した素子が形成される。
【0028】
この一連の工程においては、まず図1(a)に示すように、例えば単結晶シリコンからなるとともにP型の導電型を有する半導体ウエハ1の表面に、N型の導電型を有する埋込層2を拡散法にて形成した後、半導体ウエハ1表面にN型の導電型を有する層をエピタキシャル成長させる。そして、エピタキシャル成長した層を複数のN型の導電型を有するN層3に分離すべく、その一部にP型の導電型の不純物を拡散させ、P層4を形成する。
【0029】
ここで、N層3には、周知技術により、バイポーラトランジスタ等が形成される。また、埋込層2は、上記バイポーラトランジスタのコレクタ直列抵抗を下げるために設けている。
【0030】
更に、上記エピタキシャル成長による層の形成された半導体ウエハ1である半導体基板の表面に、同図1(a)に示すように、熱化学気相成長法(熱CVD法)による成膜及び成膜された後のリフローによる平坦化処理を経てPSG膜10を形成する。このときの形成温度は、例えば「1000℃」程度とする。
【0031】
次に、図1(b)に示す工程において、上記PSG膜10のうち、所定のN層3に対応した領域の上面をエッチングすることでその膜厚を低減させる。そして、PSG膜10のうちこの上面のエッチングされた領域の上方から例えばリン(P)を堆積して拡散させることで、上記N層3の上面に同N層3よりも不純物濃度の大きなN型の拡散層である高濃度N層5を形成する。なお、この図1(b)に示す工程において、半導体ウエハ1のうち、実際の半導体装置を形成する領域では、上記高濃度N層5の形成に対応してキャパシタの電極が形成される。
【0032】
次に、図1(c)に示す工程において、バッファードフッ酸(HF及びNH4Fの混合液)により高濃度N層5の上面を覆う上記PSG膜10を除去する。続く図2(a)に示す工程において、上記バッファードフッ酸に浸漬されることで表面の露出した半導体基板(高濃度N層5の表面)に熱酸化膜11を形成する。このときの熱処理温度は、例えば「850℃」程度とする。
【0033】
こうして形成された熱酸化膜11が本実施形態における評価対象となるシリコン酸化膜である。以下、図2(b)及び図2(c)は、この熱酸化膜11の膜質を評価するための工程を示す。
【0034】
すなわちまず、図2(b)に示す工程において、熱酸化膜11上及びPSG膜10上に互いに略同一形状となる薄膜抵抗体20、21を形成する。これは、例えばCrSi膜をスパッタ法により例えば膜厚「150Å」にて堆積した後、リソグラフィ技術にてパターニングすることで形成すればよい。
【0035】
次に、図2(c)に示す工程において、薄膜抵抗体20及び薄膜抵抗体21のそれぞれについて、その2点を外部に引き出すべく、例えばアルミニウム(Al)からなる配線30を形成する。
【0036】
なお、これら図2(b)及び図2(c)に示す工程においては、実際に半導体装置が形成される領域上に形成されるキャパシタ電極上には薄膜抵抗体を形成しない。
【0037】
こうして配線30を形成すると、これら薄膜抵抗体20の抵抗値Rsと、薄膜抵抗体21の抵抗値Rfとを測定することで、薄膜抵抗体20の形成される熱酸化膜11の膜質を評価する。詳しくは、薄膜抵抗体21の抵抗値Rfに対する薄膜抵抗体20の抵抗値Rsの比R0(Rf/Rs)が「1」に近いほど熱酸化膜11の膜質がよく、上記比R0が「0」に近いほど同熱酸化膜11の膜質が悪いとする。これは以下の理由による。
【0038】
一般に、絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体は、同絶縁膜の表面の凹凸が大きいほど、上記凹凸に起因してその有効断面積(電流の流通に寄与する断面積)が小さくなるため、その抵抗値が大きくなる。ここで、上記PSG膜10は、高温処理によるリフローにより平坦化がなされた膜である。したがって、その表面は滑らかであり膜質が良好であると考えられるため、このPSG膜10上に形成された薄膜抵抗体21の抵抗値も上記有効断面積に起因した抵抗値の増大が小さいと考えられる。したがって、この薄膜抵抗体21の抵抗値Rfは、良好な絶縁膜上に形成された場合の抵抗値と考えられる。したがって、同薄膜抵抗体21と同時に略同一形状にて形成される薄膜抵抗体20の抵抗値Rsは、熱酸化膜11の膜質が良好なほど薄膜抵抗体21の抵抗値Rfに近づくと考えられる。
【0039】
ちなみに、薄膜抵抗体20と薄膜抵抗体21とは、同一工程にて略同一形状に形成する。これは、上記抵抗値の比R0から、薄膜抵抗体20、21を形成する際のプロセスばらつきによる影響を極力排除するためである。また、上記薄膜抵抗体20の膜厚は、極力薄くすることが望ましい。これは、熱酸化膜11の表面の凹凸に対する薄膜抵抗体20の抵抗値Rsの変化の度合いを大きくするためである。
【0040】
こうした評価方法によれば、熱酸化膜11の膜質を適切に評価することができる。すなわち、薄膜抵抗体20は、例えば上述した走査型電子顕微鏡(SEM)等を用いて測定されるシリコン基板の表面の領域の面積よりも大きな面積を有して形成することが簡易である。したがって、膜質の評価を行う熱酸化膜11の面積を適切なものとすることができる。更に、同薄膜抵抗体20の形成工程は、半導体装置の製造工程に簡易に取り入れることができるものでもある。
【0041】
また、特に、先の図1(c)に示した工程においては、バッファードフッ酸による半導体基板の表面の浸漬により半導体基板の表面に凹凸が生じやすいため、熱酸化膜11の膜質の評価は重要なものともなっている。
【0042】
図3に、バッファードフッ酸によるエッチング処理時間と上記抵抗値の比R0(百分率表記)との関係を示す。ちなみに、ここで、△、○、□は、それぞれウエハ面内の別の箇所(詳しくは、○がウエハ面の中央、△、□がその両サイド)での計測結果である。同図3に示されように、バッファードフッ酸による処理時間が長いほど抵抗値の比R0が小さくなる。換言すれば、バッファードフッ酸による処理時間が長いほど熱酸化膜11の膜質が悪化している。ちなみに、バッファードフッ酸による処理時間が「210秒」及び「540秒」のときにおける半導体基板の表面の凹凸の原子間力顕微鏡(AFM)による解析結果は、それぞれ「0.25nm」及び「1.42nm」であった。このように、バッファードフッ酸による処理時間が長いほど、半導体基板の表面が荒くなり、ひいては、その上に形成された熱酸化膜の表面も荒くなることがわかる。
【0043】
こうして算出された抵抗値の比R0が所定値以下である場合には、熱酸化膜11の膜質が許容範囲になく、耐圧特性を維持した半導体装置を実現できないと判断する。
【0044】
なお、上記PSG膜10や、薄膜抵抗体20、21、配線30の製造工程は、半導体装置における絶縁膜の製造工程や薄膜抵抗体の製造工程と同一とすることが望ましい。
【0045】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)熱酸化膜11上に形成される薄膜抵抗体20の抵抗値を検出することで、熱酸化膜11の膜質を適切に評価することができるようになる。
【0046】
(2)PSG膜10上と熱酸化膜11上とに略同一形状の薄膜抵抗体20、21を同時に形成し、熱酸化膜11上に形成される薄膜抵抗体20とPSG膜10上に形成される薄膜抵抗体21との抵抗値の比較に基づいて熱酸化膜11の膜質を評価した。これにより、上記評価結果に対するこれら薄膜抵抗体20、21の形成時のプロセスばらつきの影響を好適に抑制することができる。
【0047】
(3)バッファードフッ酸によって浸漬された領域上に形成される熱酸化膜11を評価対象とすることで、バッファードフッ酸によって浸漬されることで半導体基板表面に凹凸が生じていたとしても、同半導体基板表面の凹凸の影響を適切に評価することができる。
【0048】
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・半導体装置及びその製造工程としては、先の図1及び図2等に示したものに限らない。半導体装置としては、例えばバイポーラ集積回路の代わりに、CMOS集積回路を搭載するものであってもよい。また、半導体装置の製造工程としては、例えば半導体ウエハの表面にシリコン半導体層をエピタキシャル成長させる工程を有しなくてもよい。こうした場合であれ、半導体ウエハの表面、すなわち、半導体基板の表面の凹凸に起因した熱酸化膜の膜質の悪化を評価することは有効である。
【0049】
・半導体基板の表面に堆積させるシリコン酸化膜としては、熱酸化膜に限らない。
・評価対象となる絶縁膜としては、シリコン酸化膜にも限らない。また、評価対象となる絶縁膜は半導体基板の表面に堆積されるものでなくてもよい。
【0050】
・評価対象となる絶縁膜との比較対象とする絶縁膜であるレファレンス絶縁膜の形成手法としては、評価対象となる絶縁膜の形成時の温度よりも高温の熱処理を行うものに限らない。要は、所望の膜質が得られるように、レファレンス絶縁膜の形成に際しては、所定の平坦化処理を施すようにすればよい。
【0051】
・評価対象となる絶縁膜や、レファレンス絶縁膜、更にはその上に形成される薄膜抵抗体等は、半導体装置とする領域に直接形成してもよい。そして、この際、これら薄膜抵抗体等は、半導体装置内に搭載される回路の一部を構成することが望ましい。
【0052】
・評価対象となる絶縁膜上に形成される薄膜抵抗値の抵抗値の検出に基づく同絶縁膜の評価としては、レファレンス絶縁膜上に形成される薄膜抵抗体との比較に基づくものに限らない。例えば、評価対象となる絶縁膜上に形成される薄膜抵抗値の抵抗値が所定値以上となることで、当該半導体装置の耐圧特性を十分に満たすことのできない絶縁膜であると判断するようにしてもよい。なお、上記所定値は、「評価対象となる絶縁物の表面の凹凸が、当該半導体装置の耐圧特性を満足することができないことを示す値」として実験的又は理論的に把握するものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる絶縁膜の評価方法を熱酸化膜の評価方法に適用した一実施形態における評価工程を示す断面図。
【図2】同実施形態における評価工程を示す断面図。
【図3】バッファードフッ酸による半導体基板の浸漬時間とその上に形成された熱酸化膜上の薄膜抵抗体の抵抗値との関係を示す図。
【符号の説明】
1…半導体ウエハ、2…埋込層、3…N層、4…P層、5…高濃度N層、10…PSG膜、11…熱酸化膜、20、21…薄膜抵抗体、30…配線。
Claims (6)
- 半導体装置に用いられる絶縁膜上に薄膜抵抗体を形成する工程と、前記薄膜抵抗体の抵抗値の検出に基づいて前記絶縁膜の膜質を評価する工程とを有する絶縁膜の評価方法であって、
前記絶縁膜との比較対象とする絶縁膜であるレファレンス絶縁膜を所定の平坦化処理を施しつつ形成する工程を更に有し、
前記絶縁膜上に薄膜抵抗体を形成する工程において、前記薄膜抵抗体と略同一形状の薄膜抵抗体を前記レファレンス絶縁膜上に同時に形成し、
前記絶縁膜の膜質の評価を、前記絶縁膜上と前記レファレンス絶縁膜上とのそれぞれに形成される薄膜抵抗体の抵抗値の比較に基づいて行う
ことを特徴とする絶縁膜の評価方法。 - 前記所定の平坦処理が、前記絶縁膜の形成時よりも高温の熱処理である
請求項1記載の絶縁膜の評価方法。 - 前記レファレンス絶縁膜を形成する工程は、当該半導体装置において用いられる絶縁膜の形成と同一の工程である
請求項1又は2記載の絶縁膜の評価方法。 - 前記絶縁膜は、半導体基板の表面が熱酸化されることで形成されるものである
請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁膜の評価方法。 - 前記絶縁膜は、半導体基板の表面のうちバッファードフッ酸溶液により浸漬された領域上に形成される
請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁膜の評価方法。 - 前記薄膜抵抗体を形成する工程は、当該半導体装置において用いられる薄膜抵抗体の形成と同一の工程である
請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁膜の評価方法。
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