JP3875752B2 - ビシクロアミド誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビシクロアミド誘導体に関する。本発明により提供されるビシクロアミド誘導体は、抗ウイルス剤などの医薬として有用なカルボサイクリックヌクレオシド、例えばシクララジンの合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】
ヌクレオシドのフラノース環を構成する酸素がメチレン基で置き換えられた、いわゆるカルボサイクリックヌクレオシドは、天然のヌクレオシドとその構造が極めてよく似ているため、生体内酵素の基質や阻害剤となり得る。しかしながら、カルボサイクリックヌクレオシドは分子内にグリコシド結合を持たない点で天然のヌクレオシドと異なり、ホスホリラーゼやホスホトランスフェラーゼなどの加水分解酵素による開裂を受けず、また代謝経路も天然のヌクレオシドと異なるため、多彩な生理活性を示す。例えば、シクララジン[Cyclaradine;J.Med.Chem.、20巻、612頁(1977年)参照]は、抗ウイルス剤として使用されている9−β−アラビノフラノシルアデニン(9−β−arabinofuranosyladenine、ara−A)のフラノース環を構成する酸素がメチレン基で置き換えられたカルボサイクリックヌクレオシドであり、アデノシンデアミナーゼによる脱アミノ化に抵抗性を示し、ウイルス感染の処置と予防に有用である。
【0003】
従来、シクララジンの製法としては、▲1▼下記スキーム1で示される2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オンを原料とする方法[Tetrahedron Letters、35巻、3005頁(1976年)およびJ.Med.Chem.、20巻、612頁(1977年)参照]、▲2▼下記スキーム2で示される5−ノルボルネン−2−カルボン酸を原料とする方法[Liebigs Ann.Chem.、1313頁(1993年)参照]が知られている。
【0004】
【化2】
Figure 0003875752
【0005】
【化3】
Figure 0003875752
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼の方法は工程数が長い上、中間工程(エポキシ環を酸でジオールに開環する工程)での選択性が低いため、異性体を分離する必要があるという問題点があった。また、上記▲2▼の方法も、高価な試薬や四酸化オスミウムなどの有害な試薬を使用するため、シクララジンの工業的に有利な製法とは言い難い。
しかして、本発明の目的は、シクララジンなどのカルボサイクリックヌクレオシドを工業的に有利に製造するために有用な中間体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、一般式(1)
【0008】
【化4】
Figure 0003875752
【0009】
(式中、Rはアシル基またはアルコキシカルボニル基を表す)
で示されるビシクロアミド誘導体[以下、ビシクロアミド誘導体(1)と略記する]を提供することにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明においてRが表すアシル基としては、例えばアセチル基、イソブチリル基などの脂肪族アシル基;ベンゾイル基、p−ニトロベンゾイル基、p−フェニルベンゾイル基などの芳香族アシル基などが挙げられる。また、アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などの脂肪族アルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基などの芳香族アルコキシカルボニル基などが挙げられる。
【0011】
ビシクロアミド誘導体(1)は、一般式(2)
【0012】
【化5】
Figure 0003875752
【0013】
(式中、Rは前記定義のとおりである。)
で示される化合物を過酸でエポキシ化することにより製造することができる。
【0014】
原料として用いる一般式(2)で示される化合物は、例えば、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オンをアシル化剤またはアルコキシカルボニル化剤と反応させることにより得ることができる[Tetrahedron Asymmetry、4巻、1117頁(1993年)参照]。
【0015】
一般式(2)で示される化合物のエポキシ化に使用される過酸としては、例えば過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸などが挙げられる。これらの過酸は、一般式(2)で示される化合物1モルに対して0.5〜5.0モルの範囲が好ましく、0.8〜2.0モルの範囲がより好ましい。
【0016】
かかる反応は、溶媒の存在下または不存在下に行うことができる。使用する溶媒は、反応に悪影響を与えない限り特に制限されないが、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル;トルエン、キシレンなどの炭化水素などが挙げられる。これらは必要に応じて2種以上の混合物として用いることもできる。溶媒の使用量は、一般式(2)で示される化合物の溶解性によっても異なるが、一般式(2)で示される化合物に対して0.5〜1000重量倍の範囲が好ましく、1〜100重量倍の範囲がより好ましい。
【0017】
反応温度は−20〜100℃の範囲が好ましく、0〜80℃の範囲がより好ましい。反応時間は、反応条件によっても異なるが、通常1時間〜3日間が適当である。
【0018】
このようにして得られたビシクロアミド誘導体(1)の反応混合物からの単離・精製は常法にしたがって行うことができる。例えば、反応混合物を中和し、クロロホルムなどの溶媒により抽出し、その抽出液から溶媒を留去することにより行う。また、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの手段により純度を高めることができる。
【0019】
得られたビシクロアミド誘導体(1)はカルボサイクリックヌクレオシドの合成原料として使用できる。例えば、一般式(3)で示されるビシクロアミド誘導体[Rがアシル基であるビシクロアミド誘導体(1)]は、還元したのちアシル化することにより、一般式(4)で示される化合物に変換することができる。
【0020】
【化6】
Figure 0003875752
(式中、R1 はアシル基を表す)
【0021】
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化トリメトキシホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウムなどを使用することができる。かかる反応は、メタノール、エタノールなどのアルコール;ジメチルホルムアミドなどのアミド;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシドなどの溶媒中で行われる。また、アシル化剤としては、無水酢酸、無水安息香酸などの酸無水物;塩化アセチル、塩化ベンゾイルなどの酸ハロゲン化物などが使用される。アシル化反応は、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基の存在下に行うことが好ましい。得られた一般式(4)で示される化合物は、文献記載の方法にしたがって、式(5)で示されるシクララジンに誘導できる[J.Med.Chem.、20巻、612頁(1977年)参照]。
【0022】
また、一般式(6)で示されるビシクロアミド誘導体[Rがアルコキシカルボニル基であるビシクロアミド誘導体(1)]は、還元し、酸処理したのち、加水分解することにより、式(7)で示される化合物に変換することができる。
【0023】
【化7】
Figure 0003875752
(式中、R2 はアルコキシカルボニル基を表す)
【0024】
還元反応で使用される還元剤および溶媒としては、一般式(3)で示されるビシクロアミド誘導体の還元に使用されると同様のものが使用される。酸処理は、三フッ化ホウ素エーテル錯体などのルイス酸を使用し、アセトニトリル、塩化メチレンなどの溶媒中で行われる。また、加水分解反応は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメチラートなどのアルカリ金属アルコラートなどの塩基を使用し、メタノール、エタノールなどのアルコール;水などの溶媒中で行われる。得られた式(7)で示される化合物は、文献記載の方法にしたがって、式(5)で示されるシクララジンに誘導できる[J.Med.Chem.、20巻、612頁(1977年)参照]。
【0025】
これらの例から明らかなように、本発明のビシクロアミド誘導体を使用することにより、カルボサイクリックヌクレオシドの合成を効率よく行うことができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0027】
参考例1
2−アセチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オンの合成
2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン2.18g(20mmol)をジクロロメタン40mlに溶解し、アルゴン気流下、トリエチルアミン2.8mlおよび4,4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)1.87g(15mmol)のジクロロメタン溶液(10ml)を加えた。次いで氷冷撹拌下、無水酢酸4.08g(40mmol)を加え、室温で4時間反応させた。反応液をクロロホルムで希釈し、氷水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残渣を蒸留することにより、2−アセチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン2.35gを得た(収率78%)。
bp:60〜61℃/0.1mmHg
1H−NMR(CDCl3 )δ:
2.00〜2.50(2H,m),2.33(3H,s,Me),3.47(1H,m),5.33(1H,m),6.70(1H,m),6.98(1H,m)
【0028】
実施例1
2−アセチル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オンの合成
2−アセチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン2.30g(15.2mmol)をクロロホルム25mlに溶解し、氷冷撹拌下、m−クロロ過安息香酸3.92g(22.8mmol)を加え、均一層になるまで撹拌し、その後室温で48時間放置した。析出した結晶を吸引濾取し、濾液を炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量70g)に付した。ヘキサン−酢酸エチル(3:1)にて溶出することにより、2−アセチル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン1.60gを得た(収率63%)。
p:61〜63℃
H−NMR(CDCl)δ:
1.65(1H,m),1.82(1H,m),2.42(3H,s,Me),3.12(1H,m),3.62(1H,m),3.75(1H,m),4.97(1H,m)
【0029】
参考例2
(±)−2β,3α−ジアセトキシ−4β−アセトキシメチル−1β−アセチルアミノシクロペンタンの合成
2−アセチル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン1.0g(6mmol)をメタノール25mlに溶解し、氷冷撹拌下、水素化ホウ素ナトリウム680mg(18mmol)を加え、室温に戻して30分間反応させた。反応液を酢酸で中和し、減圧下に溶媒を留去した。残渣に無水酢酸5mlおよびピリジン5mlを加え、室温で1時間反応させた。減圧下に溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、不溶物を濾した。減圧下に濾液を濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量90g)に付した。酢酸エチルにて溶出し、(±)−2β,3α−ジアセトキシ−4β−アセトキシメチル−1β−アセチルアミノシクロペンタン1.18gを得た(収率63%)。酢酸エチルで再結晶することにより、(±)−2β,3α−ジアセトキシ−4β−アセトキシメチル−1β−アセチルアミノシクロペンタンの無色針状晶を得た。
mp:137〜138℃
H−NMR(CDCl)δ:
2.00(3H,s),2.07(6H,s),3.13(3H,s),2.20〜2.29(1H,m),2.29〜2.41(2H,m),4.06〜4.20(2H,m),4.59(1H,m),4.91(1H,m),5.10(1H,m),5.63(1H,m,NH)
IR(CHCl)cm−1
3460,3010,1740,1673
【0030】
参考例3
2−t−ブトキシカルボニル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オンの合成
2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン2.18g(20mmol)をジクロロメタン40mlに溶解し、アルゴン気流下、トリエチルアミン2.8mlおよびDMAP1.87g(15mmol)のジクロロメタン溶液(10ml)を加えた。氷冷撹拌下、ジ−t−ブチル ジカーボネート8.72g(40mmol)を加え、室温で5時間反応させた。反応液をクロロホルムで希釈し、氷水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量70g)に付した。ヘキサン−酢酸エチル(3:1)にて溶出することにより、2−t−ブトキシカルボニル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン3.14gを得た(収率75%)。
mp:55〜57℃
1H−NMR(CDCl3 )δ:
1.50(9H,s),2.23(1H,m),2.33(1H,m),3.42(1H,m),5.00(1H,m),6.70(1H,m),6.93(1H,m)
【0031】
実施例2
2−t−ブトキシカルボニル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オンの合成
2−t−ブトキシカルボニル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン1.05g(5mmol)をクロロホルム8mlに溶解し、氷冷撹拌下、m−クロロ過安息香酸1.29g(7.5mmol)を加え、溶解するまで撹拌し、その後室温で48時間放置した。析出した結晶を吸引濾取し、濾液を炭酸水素ナトリウムで中和したのち、水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量55g)に付し、ヘキサン−酢酸エチル(4:1)で溶出することにより2−t−ブトキシカルボニル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン0.844gを得た(収率75%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することにより、2−t−ブトキシカルボニル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オンの無色針状晶を得た。
mp:123〜125℃
1H−NMR(CDCl3 )δ:
1.50(9H,s),1.70(1H,m),1.76(1H,m),3.05(1H,m),3.60(1H,m),3.77(1H,m),4.61(1H,m)
IR(CHCl3 )cm-1
1715,1790,2790
【0032】
参考例4
(±)−1β−t−ブトキシカルボニルアミノ−2α,3α−エポキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタンの合成
2−t−ブトキシカルボニル−5,6−エポキシ−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン225mg(1mmol)をメタノール5mlに溶解し、氷冷撹拌下、水素化ホウ素ナトリウム114mg(3mmol)を加え、室温に戻して30分間反応させた。反応液を酢酸で中和し、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量20g)に付した。ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出することにより、(±)−1β−t−ブトキシカルボニルアミノ−2α,3α−エポキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタン193mgを得た(収率85%)。エーテル−ヘキサンで再結晶することにより、(±)−1β−t−ブトキシカルボニルアミノ−2α,3α−エポキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタンの無色針状晶を得た。
mp:118〜119℃
1H−NMR(CDCl3 )δ:
0.42(1H,m),1.45(9H,s),1.65(1H,dd),2.25〜2.58(1H,m),2.35(1H,s,OH),3.43(2H,s),3.68(1H,brd),3.94(1H,brd),4.23(1H,dd),5.88(1H,br,NH)
IR(CHCl3 )cm-1
1699,2990,3010,3080〜3700
【0033】
参考例5
2,3,3aα,6aα−テトラヒドロ−6α−ヒドロキシ−5β−ヒドロキシメチル−2−オキソシクロペンタ[d]オキサゾールの合成
(±)−1β−t−ブトキシカルボニルアミノ−2α,3α−エポキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタン114mg(0.3mmol)をアセトニトリル2mlに溶解し、氷冷撹拌下、三フッ化ホウ素エーテル錯体71mg(0.5mmol)を加え、室温で4時間反応させた。反応液を炭酸水素ナトリウムで中和し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル量15g)に付した。酢酸エチル−メタノール(7:1)で溶出することにより、2,3,3aα,6aα−テトラヒドロ−6α−ヒドロキシ−5β−ヒドロキシメチル−2−オキソシクロペンタ[d]オキサゾール80mgを得た(収率72%)。メタノールで再結晶することにより、2,3,3aα,6aα−テトラヒドロ−6α−ヒドロキシ−5β−ヒドロキシメチル−2−オキソシクロペンタ[d]オキサゾールの無色針状晶を得た。
mp:129〜130℃
1H−NMR(CDCl3 )δ:
1.45〜1.60(1H,ddd),1.90〜2.03(1H,m),2.15〜2.25(1H,ddd),3.60(2H,m),4.15(1H,m),4.20(1H,m),5.00(1H,d)
【0034】
参考例6
(±)−1β−アミノ−2β,3α−ジヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタンの合成
2,3,3aα,6aα−テトラヒドロ−6α−ヒドロキシ−5β−ヒドロキシメチル−2−オキソシクロペンタ[d]オキサゾール118mg(0.68mmol)をメタノール1mlに溶解し、10%水酸化カリウム1mlを加え、70℃で2時間撹拌した。塩酸で中和し、減圧下に溶媒を留去し、(±)−1β−アミノ−2β,3α−ジヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチルシクロペンタン100mg(収率100%)を得た。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、抗ウイルス剤などの医薬として有用なカルボサイクリックヌクレオシド、例えばシクララジンを工業的に有利に製造するために有用なビシクロアミド誘導体が提供される。

Claims (1)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003875752
    (式中、Rはアシル基またはアルコキシカルボニル基を表す)
    で示されるビシクロアミド誘導体。
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