JPH11209365A - β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法Info
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- JPH11209365A JPH11209365A JP1058598A JP1058598A JPH11209365A JP H11209365 A JPH11209365 A JP H11209365A JP 1058598 A JP1058598 A JP 1058598A JP 1058598 A JP1058598 A JP 1058598A JP H11209365 A JPH11209365 A JP H11209365A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 β,γ−不飽和カルボン酸誘導体を、純度お
よび収率良く製造する方法の提供。 【解決手段】 一般式(2) (式中、R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を、R
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体を酸触媒存在下、反応
するβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
よび収率良く製造する方法の提供。 【解決手段】 一般式(2) (式中、R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を、R
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体を酸触媒存在下、反応
するβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品中間体として
有用な一般式(1)[化3]
有用な一般式(1)[化3]
【化3】 (式中R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイル
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を製造する
方法に関する。
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】血栓症の発症に血小板が重要な役割を演
じていることが明らかになって以来、血小板の凝集を阻
害する種々の薬物が血栓症の治療に用いられてきた。近
年、6位にアミノ置換基を持つクロマン誘導体に強い血
小板凝集抑制作用があることが報告され(特開平08−
231486号公報、特開平09−124581号公
報)、医薬品もしくは医薬品の中間体となりうる6−ア
ミノクロマン誘導体についての合成法が数多く報告され
ている(特開平09−059234号公報、特開平09
−227548号公報、特開平09−227448号公
報)。
じていることが明らかになって以来、血小板の凝集を阻
害する種々の薬物が血栓症の治療に用いられてきた。近
年、6位にアミノ置換基を持つクロマン誘導体に強い血
小板凝集抑制作用があることが報告され(特開平08−
231486号公報、特開平09−124581号公
報)、医薬品もしくは医薬品の中間体となりうる6−ア
ミノクロマン誘導体についての合成法が数多く報告され
ている(特開平09−059234号公報、特開平09
−227548号公報、特開平09−227448号公
報)。
【0003】一般式(1)で表されるβ,γ−不飽和カ
ルボン酸誘導体の製造法としては、EP635492に
記載されている方法を利用し、γ−ヒドロキシカルボン
酸誘導体を酸触媒で脱水し、一般式(1)で表される
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体に変換することが出来
る。しかしながら、EP635492記載の方法では、
一般式(3)[化4]
ルボン酸誘導体の製造法としては、EP635492に
記載されている方法を利用し、γ−ヒドロキシカルボン
酸誘導体を酸触媒で脱水し、一般式(1)で表される
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体に変換することが出来
る。しかしながら、EP635492記載の方法では、
一般式(3)[化4]
【0004】
【化4】 (式中R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイル
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を示
す。)で表されるラクトン体を副生し、目的生成物の純
度及び収率の低下の原因となっていた。
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を示
す。)で表されるラクトン体を副生し、目的生成物の純
度及び収率の低下の原因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般式
(1)で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を、
純度および収率良く製造する方法を提供することを目的
とするものである。
(1)で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を、
純度および収率良く製造する方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一般式
(2)で表されるγ−アルコキシカルボン酸誘導体を、
酸触媒の存在下反応することにより、一般式(3)で表
されるラクトン体の副生を抑制し、一般式(1)で表さ
れるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を収率よく得る方
法を見いだし、本発明を完成するに至った。
(2)で表されるγ−アルコキシカルボン酸誘導体を、
酸触媒の存在下反応することにより、一般式(3)で表
されるラクトン体の副生を抑制し、一般式(1)で表さ
れるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を収率よく得る方
法を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、[1]一般式(1)
[化5]
[化5]
【化5】 (式中R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイル
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を製造する
方法において、一般式(2)[化6]
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を製造する
方法において、一般式(2)[化6]
【化6】 (式中、R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を、R3
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体を、酸触媒の存在下、
反応することを特徴とする、一般式(1)で表される
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法である。
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を、R3
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体を、酸触媒の存在下、
反応することを特徴とする、一般式(1)で表される
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において炭素数1〜4の低級アルキル基とは、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基をい
う。
本発明において炭素数1〜4の低級アルキル基とは、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基をい
う。
【0009】出発原料である、一般式(2)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体は、例えば次のような
方法で製造することが出来る。特開平9−227548
号公報記載の一般式(4)[化7]
γ−アルコキシカルボン酸誘導体は、例えば次のような
方法で製造することが出来る。特開平9−227548
号公報記載の一般式(4)[化7]
【化7】 (式中、R2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキ
ル基を示す)で表されるγ−ヒドロキシカルボン酸誘導
体を、既知の方法によりベンジルオキシカルボニルクロ
リド、p−シアノベンゾイルクロリド、アセチルクロリ
ドと塩基存在下、反応させることにより、一般式(5)
[化8]
ル基を示す)で表されるγ−ヒドロキシカルボン酸誘導
体を、既知の方法によりベンジルオキシカルボニルクロ
リド、p−シアノベンゾイルクロリド、アセチルクロリ
ドと塩基存在下、反応させることにより、一般式(5)
[化8]
【化8】 (式中R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイル
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるγ−ヒドロキシカルボン酸誘導体に変換し、
酸触媒の存在下、一般式(6)[化9]
アミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R2
は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるγ−ヒドロキシカルボン酸誘導体に変換し、
酸触媒の存在下、一般式(6)[化9]
【化9】R4C(OR5)3 (6) (式中、R4は水素原子、炭素数1から4の低級アルキ
ル基、R5は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるオルソエステル誘導体と反応させ、一般式
(2)で表される化合物に変換する事ができる。
ル基、R5は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)
で表されるオルソエステル誘導体と反応させ、一般式
(2)で表される化合物に変換する事ができる。
【0010】これらの反応に用いられる塩基及び酸触媒
は、塩基としてはトリエチルアミン、N−メチルモルホ
リン、ピリジンなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどの無機塩基が挙げられ、酸触媒としては、
塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸類、メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有
機酸類、アンバーリスト15,ダウエックス50などの
カチオン性樹脂類、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩
化アルミニウム、四塩化スズなどのルイス酸等が挙げら
れる。
は、塩基としてはトリエチルアミン、N−メチルモルホ
リン、ピリジンなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどの無機塩基が挙げられ、酸触媒としては、
塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸類、メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有
機酸類、アンバーリスト15,ダウエックス50などの
カチオン性樹脂類、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩
化アルミニウム、四塩化スズなどのルイス酸等が挙げら
れる。
【0011】オルソエステル誘導体としては、オルソギ
酸メチル、オルソギ酸エチル、オルソ酢酸メチル、オル
ソ酢酸エチルなどが挙げられる。
酸メチル、オルソギ酸エチル、オルソ酢酸メチル、オル
ソ酢酸エチルなどが挙げられる。
【0012】反応溶媒としては水、メタノール、エタノ
ール等のプロトン性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げら
れ、これらは単独または混合して用いられる。
ール等のプロトン性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げら
れ、これらは単独または混合して用いられる。
【0013】反応温度は通常−20〜溶媒の沸点の範囲
であり、反応時間は1〜24時間の範囲で反応すれば十
分である。
であり、反応時間は1〜24時間の範囲で反応すれば十
分である。
【0014】このようにして得られた一般式(2)で表
されるγ−アルコキシカルボン酸誘導体は、酸触媒の存
在下反応し、一般式(1)で表されるβ,γ−不飽和カ
ルボン酸誘導体に容易に変換することが出来る。
されるγ−アルコキシカルボン酸誘導体は、酸触媒の存
在下反応し、一般式(1)で表されるβ,γ−不飽和カ
ルボン酸誘導体に容易に変換することが出来る。
【0015】酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸等の
無機酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、カンファースルホン酸等の有機酸類、アンバーリス
ト15,ダウエックス50などのカチオン性樹脂類、四
塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩
化スズなどのルイス酸等が挙げられる。
無機酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、カンファースルホン酸等の有機酸類、アンバーリス
ト15,ダウエックス50などのカチオン性樹脂類、四
塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩
化スズなどのルイス酸等が挙げられる。
【0016】酸触媒の使用量は、一般式(2)で表され
る化合物に対して、0.01〜20当量、好ましくは
0.5〜1当量である。
る化合物に対して、0.01〜20当量、好ましくは
0.5〜1当量である。
【0017】反応温度は通常0〜150℃の範囲で、好
ましくは60〜120℃であり、反応時間は1〜24時
間である。
ましくは60〜120℃であり、反応時間は1〜24時
間である。
【0018】反応溶媒としては、反応に影響を与えない
限り特に限定はしないが、例えば、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げら
れ、これらの溶媒を単独または混合して用いることが出
来る。
限り特に限定はしないが、例えば、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げら
れ、これらの溶媒を単独または混合して用いることが出
来る。
【0019】また、本反応には脱水剤として3Åモレキ
ュラーシーブス、4Åモレキュラーシーブス、無水硫酸
マグネシウムなどを加えることもできる。
ュラーシーブス、4Åモレキュラーシーブス、無水硫酸
マグネシウムなどを加えることもできる。
【0020】かくして得られる本発明の一般式(1)で
表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体は、通常の分
離精製手段、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、再結晶、
カラムクロマトグラフィーなどの手段を用いることによ
り単離精製することが出来る。
表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体は、通常の分
離精製手段、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、再結晶、
カラムクロマトグラフィーなどの手段を用いることによ
り単離精製することが出来る。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 [6−(ベンジルオキシカルボキサミド)−4−メトキ
シ−3,4−ジヒドロベンゾピラン−3−イル]酢酸
メチルの合成 (1−1)(6−ニトロ−4−オキソ−3,4−ジヒド
ロ−2H−1−ベンゾピラン−3−イリデン)酢酸 メ
チル(273.7g)をメタノール(2010.6g)
に懸濁し、反応系内を窒素で置換した後、5%パラジウ
ム/炭素(54.2g)を加え、水素圧7kg/c
m2、70℃にて3時間攪拌した。パラジウム/炭素を
濾去し、(6−アミノ−4−ヒドロキシ−3,4−ジヒ
ドロ−2H−ベンゾピラン−3−イル)酢酸 メチルの
メタノール溶液(2662.7g)を得た。 (1−2)工程(1−1)で得た反応液(2662.7
g)を、−10℃に冷却した。その中にトリエチルアミ
ン(102.7g)を滴下し、次いでベンジルオキシカ
ルボニルクロリド(168.4g)を同温で滴下した
後、そのままの温度で1時間撹拌し、[6−(ベンジル
オキシカルボキサミド)−4−ヒドロキシ−3,4−ジ
ヒドロベンゾピラン−3−イル]酢酸 メチルのメタノ
ール溶液(2933.8g)を得た。 (1−3)工程(1−2)で得た反応液(2933.8
g)に、オルソギ酸トリメチル(534g)、アンバー
リスト15(116.8g)、を加え、60℃で2時間
加熱還流する。得られた反応液の溶媒留去した後、キシ
レン(2181g)、セライト(100.3g)を加
え、再度濃縮し、メタノールを留去した。濃縮後、反応
液を室温で2時間攪拌し、固形物を濾過する。得られた
濾液を減圧濃縮し、[6−(ベンジルオキシカルボキサ
ミド)−4−メトキシ−3,4−ジヒドロベンゾピラン
−3−イル]酢酸 メチルのキシレン溶液(2181
g)を得た。 (1−4)工程(1−3)で得た反応液(2181g)
に、アンバーリスト15(139.2g)、3Åモレキ
ュラーシーブス(109.1g)を加え、120℃で5
時間反応した。反応終了後、固形物を濾別し、得られた
濾液を減圧濃縮し、6−(ベンジルオキシカルボキサミ
ド)−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]酢酸 メチ
ル(100g)を得た。 mp:91〜92℃1 H−NMR(270MHz,DMSO−d6):9.5
7(s,1H),7.43−7.33(m,5H),
7.15−7.11(m,2H),6.70(d,1
H,J=8.1Hz),6.36(s,1H),5.1
2(s,2H),4.67(s,2H),3.63
(s,3H),3.29(s,2H)
シ−3,4−ジヒドロベンゾピラン−3−イル]酢酸
メチルの合成 (1−1)(6−ニトロ−4−オキソ−3,4−ジヒド
ロ−2H−1−ベンゾピラン−3−イリデン)酢酸 メ
チル(273.7g)をメタノール(2010.6g)
に懸濁し、反応系内を窒素で置換した後、5%パラジウ
ム/炭素(54.2g)を加え、水素圧7kg/c
m2、70℃にて3時間攪拌した。パラジウム/炭素を
濾去し、(6−アミノ−4−ヒドロキシ−3,4−ジヒ
ドロ−2H−ベンゾピラン−3−イル)酢酸 メチルの
メタノール溶液(2662.7g)を得た。 (1−2)工程(1−1)で得た反応液(2662.7
g)を、−10℃に冷却した。その中にトリエチルアミ
ン(102.7g)を滴下し、次いでベンジルオキシカ
ルボニルクロリド(168.4g)を同温で滴下した
後、そのままの温度で1時間撹拌し、[6−(ベンジル
オキシカルボキサミド)−4−ヒドロキシ−3,4−ジ
ヒドロベンゾピラン−3−イル]酢酸 メチルのメタノ
ール溶液(2933.8g)を得た。 (1−3)工程(1−2)で得た反応液(2933.8
g)に、オルソギ酸トリメチル(534g)、アンバー
リスト15(116.8g)、を加え、60℃で2時間
加熱還流する。得られた反応液の溶媒留去した後、キシ
レン(2181g)、セライト(100.3g)を加
え、再度濃縮し、メタノールを留去した。濃縮後、反応
液を室温で2時間攪拌し、固形物を濾過する。得られた
濾液を減圧濃縮し、[6−(ベンジルオキシカルボキサ
ミド)−4−メトキシ−3,4−ジヒドロベンゾピラン
−3−イル]酢酸 メチルのキシレン溶液(2181
g)を得た。 (1−4)工程(1−3)で得た反応液(2181g)
に、アンバーリスト15(139.2g)、3Åモレキ
ュラーシーブス(109.1g)を加え、120℃で5
時間反応した。反応終了後、固形物を濾別し、得られた
濾液を減圧濃縮し、6−(ベンジルオキシカルボキサミ
ド)−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]酢酸 メチ
ル(100g)を得た。 mp:91〜92℃1 H−NMR(270MHz,DMSO−d6):9.5
7(s,1H),7.43−7.33(m,5H),
7.15−7.11(m,2H),6.70(d,1
H,J=8.1Hz),6.36(s,1H),5.1
2(s,2H),4.67(s,2H),3.63
(s,3H),3.29(s,2H)
【0023】比較例 以下の比較例は、実施例1の工程(1−2)で得られる
γーヒドロキシカルボン酸エステルをキシレンに溶解し
た液と、実施例1の工程(1−2)で得られるγーアル
コキシカルボン酸エステルのメタノール溶液を濃縮後、
キシレンに溶解し、実施例1の工程(1−4)と同様な
操作を行い、反応液をサンプリングし、HPLCで分析
して、β,γ−不飽和カルボン酸エステルとラクトン体
の生成量を比較したものである。表1に結果を示す。
γーヒドロキシカルボン酸エステルをキシレンに溶解し
た液と、実施例1の工程(1−2)で得られるγーアル
コキシカルボン酸エステルのメタノール溶液を濃縮後、
キシレンに溶解し、実施例1の工程(1−4)と同様な
操作を行い、反応液をサンプリングし、HPLCで分析
して、β,γ−不飽和カルボン酸エステルとラクトン体
の生成量を比較したものである。表1に結果を示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明は上記の実施例、比較例の結果か
らも明らかなように、γーアルコキシカルボン酸誘導体
を原料として、酸触媒下、脱アルコキシ化を行うことに
より、ラクトン体の生成が著しく抑制され、収率が向上
するものである。
らも明らかなように、γーアルコキシカルボン酸誘導体
を原料として、酸触媒下、脱アルコキシ化を行うことに
より、ラクトン体の生成が著しく抑制され、収率が向上
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 充彦 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 福原 信裕 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を示
す)で表されるβ,γ−不飽和カルボン酸誘導体を製造
する方法において、一般式(2)[化2] 【化2】 (式中、R1はアセチルアミノ基、p−シアノベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基を、R
2は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基を、R3
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
γ−アルコキシカルボン酸誘導体を、酸触媒の存在下、
反応することを特徴とする、一般式(1)で表される
β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。 - 【請求項2】一般式(2)において、R1がベンジルオ
キシカルボニルアミノ基、R2がメチル基、R3がメチル
基で表されるγ−アルコキシカルボン酸エステルを原料
として、一般式(1)において、R1がベンジルオキシ
カルボニルアミノ基、R3がメチル基で表される化合物
を製造する、請求項1記載のβ,γ−不飽和カルボン酸
エステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1058598A JPH11209365A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1058598A JPH11209365A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209365A true JPH11209365A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11754333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1058598A Pending JPH11209365A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | β,γ−不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11209365A (ja) |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP1058598A patent/JPH11209365A/ja active Pending
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