JP3875400B2 - 撥水撥油剤組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撥水撥油剤組成物に関し、さらに詳しく述べると、艶出し剤を封入したマイクロカプセルを含有する撥水撥油剤組成物に関する。本発明の撥水撥油剤組成物を革靴等の皮革製品の防水処理に使用すると、撥水撥油剤が皮革に浸透して満足し得る撥水性及び撥油性を発揮することができるととともに、撥水撥油剤の浸透及び乾燥の後に皮革表面を乾いた布等で磨くと、優れた光沢及びしたがって艶出し効果を発現させることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮革製品に撥水性及び撥油性を付与するため、フッ素樹脂等の撥水撥油成分を溶剤に溶解させた後、これを皮革に塗布し、浸透させ、さらに乾燥して溶剤を蒸発させることが一般的に行われている。また、このような撥水撥油剤組成物において、得られる撥水性及び撥油性をより向上させるため、いろいろな種類の組成物が提案されている。例えば、本願出願人は、特許第2516899号公報において、(イ)式:Rf−Q−A〔式中、Rfはフルオロ脂肪族部分を表し、Aは脂肪族部分を表し、そしてQは有機基を表す〕により表されるフロオロケミカル化合物及び(ロ)ビヒクルからなることを特徴とする、皮革、織物及びセルロース材料を、それらに高い撥水撥油性を与えるように処理するための組成物を提案している。この撥水撥油剤組成物を皮革等の処理に使用すると、皮革等に対して耐久性のある撥水撥油性を与える一方で、皮革等の外観、感触、手触り及び他の望ましい品質に悪影響を及ぼさないという効果が得られる。
【0003】
また、特に革靴等の皮革製品において艶出し効果を発現させるために、従来より、固形ワックス、ペースト、エマルジョン等、いろいろなタイプの艶出し剤が提案されている。これらの従来の艶出し剤はいずれも、それを皮革表面に直接塗布し、次いで乾燥した布等を用いて皮革表面を磨き、艶出し効果を得るものである。
【0004】
さらに、皮革製品において撥水撥油効果と艶出し効果を同時に具現するために最も多く用いられている方法は、2成分系組成物を使用する方法、すなわち、溶剤系撥水撥油剤製品を最初に適用して乾燥した後に布で一度拭き、その後でさらに艶出し剤を塗布して乾燥させた布で磨くことからなっている方法である。この方法では、2工程の作業が必須であり、手間及び時間がかかり、1工程で処理を行い得る撥水撥油剤製品を提供することが望まれている。
【0005】
1工程で処理を行い得る撥水撥油剤製品として、撥水撥油剤組成物に対してシリコーンオイルを直接添加した製品が上市されているが、艶出し効果の面で十分な効果を得ることができず、さらなる改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、革靴等の皮革製品に対する撥水撥油処理と艶出し処理を1つの撥水撥油剤組成物で同時に行うことができ、従って、処理作業に手間及び時間がかからず、しかも、得られる撥水撥油効果及び艶出し効果がどちらも優れたレベルにあるような撥水撥油剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を解決するために鋭意研究の結果、このたび、撥水撥油剤を主たる成分として含有する撥水撥油剤組成物において、艶出し剤を封入したマイクロカプセルをその撥水撥油剤中に分散せしめることによって、所期の目的を達成し得るということを見い出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による撥水撥油剤組成物は、上記したように、撥水撥油剤を主たる成分として含有するものであり、特に、その撥水撥油剤中に、艶出し剤を封入したマイクロカプセルが均一に分散せしめられていることを特徴としている。
本発明では、撥水撥油剤中にマイクロカプセル化した艶出し剤を分散させているので、撥水撥油剤中に艶出し剤を直接分散させた時の次のような不都合を回避することができる:撥水撥油剤が皮革中に浸透する時に、艶出し剤も同時に皮革の内部に浸透してしまい、皮革表面に十分な量の艶出し剤を適用することが不可能となり、したがって艶出し効果も期待できない。その上に、撥水撥油剤と一緒に皮革中に浸透していった艶出し剤が撥水撥油性能を阻害することになり、さらに、組成物中の艶出し剤の添加量が増加すると、層分離を起こしてしまう。層分離が発生すると、その組成物はもはや、皮革製品に対して均一に適用することが困難となる。
【0009】
本発明による撥水撥油剤組成物において用いられる、艶出し剤を封入したマイクロカプセルは、したがって、基本的に、上記したような不都合を回避できる限りにおいて特に限定されるものではない。すなわち、艶出し剤封入マイクロカプセルは、その内部に内包された艶出し剤が撥水撥油剤組成物中に含まれる溶剤中に溶出せず、かつマイクロカプセルの保護皮膜がそのような溶剤中で安定である限りにおいて、特に限定されるものではない。例えば、マイクロカプセルを構成する保護皮膜は、好ましくは、重合により形成された縮重合物の皮膜であり、さらに好ましくは、アミノプラスト樹脂などの縮重合物の皮膜である。これらの皮膜の中でも、尿素−ホルムアルデヒド縮合物を有利に使用することができる。艶出し剤封入マイクロカプセルは、公知のマイクロカプセル化技術を利用して形成することができる。
【0010】
マイクロカプセル中に封入されるべき艶出し剤は、常用の艶出し剤を包含し、艶出し効果がある限りにおいて特に限定されないけれども、カプセル化のプロセスを考慮した場合、油溶性であることが必要である。適当な艶出し剤は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、パラフィンワックス、シリコーンオイル、ろう、天然油脂などである。このような艶出し剤は、通常、マイクロカプセルの全量を基準にして50〜99重量%の量で使用される。
【0011】
マイクロカプセルの形状及び寸法は、広い範囲で変更することができるけれども、好ましくは、球形であり、また、その寸法は、直径(保護皮膜の外径)についてみると、通常、50〜2500μmの範囲であり、好ましくは、100〜1500μmの範囲である。このマイクロカプセルの寸法が大きすぎると、小さな圧力がかかっただけで破壊され、内容物が不用意に出てきてしまい、反対に小さすぎると、皮膜の強度が強すぎるので、適度な圧力を加えただけでは内容物を取り出すことができない。また、マイクロカプセルの寸法が大きすぎても小さすぎても、カプセルの均一な分散を達成することができない。
【0012】
艶出し剤封入マイクロカプセルは、撥水撥油剤組成物中において、その撥水撥油剤組成物の1回の適用において艶出し剤の通常必要とされる量あるいは望ましい量が皮革製品に適用されるのを保証するのに十分な量で、使用される。
さらに、本発明者の知見によると、撥水撥油剤組成物中におけるマイクロカプセルの均一な分散を達成するため、主成分として使用する撥水撥油剤を増粘させることが好ましい。適当な増粘手段としては、例えば、増粘剤等の分散助剤の併用を挙げることができ、また、適当な増粘剤としては、以下に列挙するものに限定されないけれども、溶剤に可溶であるかもしくは溶剤中で膨潤可能な高分子化合物、イオン結合による疑似ネットワークを形成可能な化合物、例えば、多価金属アルコキシドとアルキル酸性燐酸エステルとの混合物などを挙げることができる。
【0013】
艶出し剤封入マイクロカプセルが分散せしめられるべき撥水撥油剤は、それが溶剤に溶解可能で、皮革に適用した時に変色等の悪影響を引き起こすことがなく、さらに十分な撥水撥油機能を付与することができる限りにおいて特に限定されるものではない。適当な撥水撥油剤の一例として、例えば、フッ素系アクリル共重合体、フッ素系アルコールと脂肪酸の反応生成物、ペルフルオロエチレンオキシド多量体などを挙げることができる。このような撥水撥油剤は、通常、有機溶剤に溶解した状態で使用される。適当な有機溶剤としては、例えば、塩素化炭化水素、例えばテトラクロロエタン、トリクロロエタン等、炭化水素系溶剤、例えばイソパラフィン系炭化水素、アルコール類、例えばイソプロピルアルコール等、ケトン類、例えばメチルエチルケトン等、あるいはその混合物を挙げることができる。
【0014】
本発明の撥水撥油剤組成物は、主たる成分としての撥水撥油剤及び艶出し剤封入マイクロカプセルに加えて、必要に応じて、常用の添加剤、例えば柔軟剤、老化防止剤、栄養剤、香料、抗菌・防カビ剤、消臭剤などを含有していてもよい。これらの追加の有効成分及び添加剤の量は、所望とする結果に応じて広く変更することができる。
【0015】
本発明の撥水撥油剤組成物は、それを革靴等の皮革製品の処理に使用する場合、いろいろな手順で適用することができる。例えば、好ましい1手順を示すと、まず最初に、皮革製品の表面に塗布し、撥水撥油剤成分を皮革の内部まで浸透させる。この塗布作業には、刷毛などの塗布手段を使用してもよく、さもなければ、好ましくは、撥水撥油剤組成物を収容した容器の口の部分に取り付けたスポンジ等の塗布手段を使用してもよい。撥水撥油剤組成物の浸透の結果として、優れた撥水撥油を皮革に対して付与することができる。この段階では、撥水撥油剤組成物中の艶出し剤含有マイクロカプセルは、その大部分が皮革表面に残存している。次いで、溶剤を蒸発及び乾燥させた後、皮革表面に残存する艶出し剤含有マイクロカプセルを乾燥した布等で擦ることにより破壊し、内包された艶出し剤を皮革表面に放出させる。同時に、放出された艶出し剤を、先の作業で使用したものと同じ乾燥した布等で擦ることにより、皮革表面に顕著な光沢を付与することができる。
【0016】
【実施例】
次いで、本発明をその実施例についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
実施例1
艶出し剤封入マイクロカプセルの調製
215gの尿素−ホルムアルデヒド予備縮合物、71gの水及び29gの硫酸ナトリウムをステンレス鋼製反応器に充填し、内容物を攪拌した。さらに、激しい攪拌下、0.05gのカルボキシメチルセルロースを増粘剤として添加した。次いで、104gのシリコーンオイル(商品名「KF96−500」、信越化学工業社製)を艶出し剤として添加し、その際、温度及び混合速度を正確に制御しながら攪拌を行った。クエン酸水溶液を添加して、内容物のpHを6に調整した。生成したマイクロカプセルを濾過により分離し、洗浄し、さらに乾燥した。ほぼ球形で、平均直径423μmのシリコーンオイル封入マイクロカプセルが得られた。
撥水撥油剤組成物の調製
撥水撥油剤として、市販品、ScotchgardTM革靴用防水ジェル(米国ミネソタ州セントポール在のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社製)を用意した。この防水ジェルは、フッ素樹脂、炭化水素系溶剤、ミネラルオイル及び増粘剤を主成分とするものである。
【0017】
用意したScotchgardTM革靴用防水ジェルに、先の工程で調製したシリコーンオイル封入マイクロカプセルを下記の第1表に記載のように異なる添加量(1.0、3.0、5.0及び10.0重量部)で配合し、均一になるように混合し、分散させた。マイクロカプセルが均一に分散した透明褐色のジェルが得られた。なお、下記の第1表は、この調製工程における処方の安定性について目視により評価した結果である。
撥水撥油剤組成物の評価
得られた撥水撥油剤組成物の性能を評価するため、表面が平滑な天然なめし牛革(30cm×30cm)を皮革試料として用意した。皮革試料の平滑な表面にマイクロカプセルが破壊しないように注意を払いながら、供試撥水撥油剤組成物を薄く塗布し、約1時間にわたって自然乾燥させた。皮革試料の表面にベタつきがなくなってから、その部分を乾燥した布で擦りながらカプセルを破壊した。布で擦っている間に、皮革表面に光沢が発現した。なお、この光沢の度合い(光沢度)は艶出し剤の添加量に応じて変化した。
【0018】
本例では、皮革表面の光沢度の変化を市販の光沢度計、micro−TRI−gloss(商品名、Gardener社製)を用いて測定した。添付の図1は、艶出し剤の添加量と光沢度の変化率(処理前の皮革試料の表面の光沢度を100とした時の、光沢度の増加率)との関係をプロットしたグラフである。このグラフから明らかなように、艶出し剤の添加量の増加とともに、光沢度も向上させることが可能である。
比較例1
前記実施例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較のため、シリコーンオイル封入マイクロカプセルに代えて、それよりも艶出し効果に優れることが予想されるシリコーンオイル(商品名「KF96−10000」、信越化学工業社製)をScotchgardTM革靴用防水ジェルに直接配合し、均一になるように混合し、分散させた。本例でも、シリコーンオイルの添加量は、1.0重量部、3.0重量部、5.0重量部及び10.0重量部であった。
【0019】
前記実施例1と同様にして、本例におけるシリコーンオイルの処方の安定性について目視により評価したところ、下記の第1表に記載のような結果が得られた。また、前記実施例1と同様にして、艶出し剤の添加量と光沢度の変化率との関係を測定したところ、添付の図1にプロットしたようなグラフが得られた。このグラフから明らかなように、本例の場合、使用したシリコーンオイルの優れた艶出し効果のため、比較的に少量のシリコーンオイルの添加でも光沢度の高い変化率を達成することができ、しかし、同等もしくはそれ以上の効果は、前記実施例1でも、艶出し剤の添加量の増加により達成することができる。
【0020】
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、革靴等の皮革製品に対する撥水撥油処理と艶出し処理を1つの撥水撥油剤組成物で同時に行うことができ、従って、処理作業に手間及び時間がかからず、しかも、得られる撥水撥油効果及び艶出し効果をどちらも優れたレベルまで向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】艶出し剤の添加量と光沢度の変化率の関係をプロットしたグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は撥水撥油剤組成物に関し、さらに詳しく述べると、艶出し剤を封入したマイクロカプセルを含有する撥水撥油剤組成物に関する。本発明の撥水撥油剤組成物を革靴等の皮革製品の防水処理に使用すると、撥水撥油剤が皮革に浸透して満足し得る撥水性及び撥油性を発揮することができるととともに、撥水撥油剤の浸透及び乾燥の後に皮革表面を乾いた布等で磨くと、優れた光沢及びしたがって艶出し効果を発現させることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮革製品に撥水性及び撥油性を付与するため、フッ素樹脂等の撥水撥油成分を溶剤に溶解させた後、これを皮革に塗布し、浸透させ、さらに乾燥して溶剤を蒸発させることが一般的に行われている。また、このような撥水撥油剤組成物において、得られる撥水性及び撥油性をより向上させるため、いろいろな種類の組成物が提案されている。例えば、本願出願人は、特許第2516899号公報において、(イ)式:Rf−Q−A〔式中、Rfはフルオロ脂肪族部分を表し、Aは脂肪族部分を表し、そしてQは有機基を表す〕により表されるフロオロケミカル化合物及び(ロ)ビヒクルからなることを特徴とする、皮革、織物及びセルロース材料を、それらに高い撥水撥油性を与えるように処理するための組成物を提案している。この撥水撥油剤組成物を皮革等の処理に使用すると、皮革等に対して耐久性のある撥水撥油性を与える一方で、皮革等の外観、感触、手触り及び他の望ましい品質に悪影響を及ぼさないという効果が得られる。
【0003】
また、特に革靴等の皮革製品において艶出し効果を発現させるために、従来より、固形ワックス、ペースト、エマルジョン等、いろいろなタイプの艶出し剤が提案されている。これらの従来の艶出し剤はいずれも、それを皮革表面に直接塗布し、次いで乾燥した布等を用いて皮革表面を磨き、艶出し効果を得るものである。
【0004】
さらに、皮革製品において撥水撥油効果と艶出し効果を同時に具現するために最も多く用いられている方法は、2成分系組成物を使用する方法、すなわち、溶剤系撥水撥油剤製品を最初に適用して乾燥した後に布で一度拭き、その後でさらに艶出し剤を塗布して乾燥させた布で磨くことからなっている方法である。この方法では、2工程の作業が必須であり、手間及び時間がかかり、1工程で処理を行い得る撥水撥油剤製品を提供することが望まれている。
【0005】
1工程で処理を行い得る撥水撥油剤製品として、撥水撥油剤組成物に対してシリコーンオイルを直接添加した製品が上市されているが、艶出し効果の面で十分な効果を得ることができず、さらなる改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、革靴等の皮革製品に対する撥水撥油処理と艶出し処理を1つの撥水撥油剤組成物で同時に行うことができ、従って、処理作業に手間及び時間がかからず、しかも、得られる撥水撥油効果及び艶出し効果がどちらも優れたレベルにあるような撥水撥油剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を解決するために鋭意研究の結果、このたび、撥水撥油剤を主たる成分として含有する撥水撥油剤組成物において、艶出し剤を封入したマイクロカプセルをその撥水撥油剤中に分散せしめることによって、所期の目的を達成し得るということを見い出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による撥水撥油剤組成物は、上記したように、撥水撥油剤を主たる成分として含有するものであり、特に、その撥水撥油剤中に、艶出し剤を封入したマイクロカプセルが均一に分散せしめられていることを特徴としている。
本発明では、撥水撥油剤中にマイクロカプセル化した艶出し剤を分散させているので、撥水撥油剤中に艶出し剤を直接分散させた時の次のような不都合を回避することができる:撥水撥油剤が皮革中に浸透する時に、艶出し剤も同時に皮革の内部に浸透してしまい、皮革表面に十分な量の艶出し剤を適用することが不可能となり、したがって艶出し効果も期待できない。その上に、撥水撥油剤と一緒に皮革中に浸透していった艶出し剤が撥水撥油性能を阻害することになり、さらに、組成物中の艶出し剤の添加量が増加すると、層分離を起こしてしまう。層分離が発生すると、その組成物はもはや、皮革製品に対して均一に適用することが困難となる。
【0009】
本発明による撥水撥油剤組成物において用いられる、艶出し剤を封入したマイクロカプセルは、したがって、基本的に、上記したような不都合を回避できる限りにおいて特に限定されるものではない。すなわち、艶出し剤封入マイクロカプセルは、その内部に内包された艶出し剤が撥水撥油剤組成物中に含まれる溶剤中に溶出せず、かつマイクロカプセルの保護皮膜がそのような溶剤中で安定である限りにおいて、特に限定されるものではない。例えば、マイクロカプセルを構成する保護皮膜は、好ましくは、重合により形成された縮重合物の皮膜であり、さらに好ましくは、アミノプラスト樹脂などの縮重合物の皮膜である。これらの皮膜の中でも、尿素−ホルムアルデヒド縮合物を有利に使用することができる。艶出し剤封入マイクロカプセルは、公知のマイクロカプセル化技術を利用して形成することができる。
【0010】
マイクロカプセル中に封入されるべき艶出し剤は、常用の艶出し剤を包含し、艶出し効果がある限りにおいて特に限定されないけれども、カプセル化のプロセスを考慮した場合、油溶性であることが必要である。適当な艶出し剤は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、パラフィンワックス、シリコーンオイル、ろう、天然油脂などである。このような艶出し剤は、通常、マイクロカプセルの全量を基準にして50〜99重量%の量で使用される。
【0011】
マイクロカプセルの形状及び寸法は、広い範囲で変更することができるけれども、好ましくは、球形であり、また、その寸法は、直径(保護皮膜の外径)についてみると、通常、50〜2500μmの範囲であり、好ましくは、100〜1500μmの範囲である。このマイクロカプセルの寸法が大きすぎると、小さな圧力がかかっただけで破壊され、内容物が不用意に出てきてしまい、反対に小さすぎると、皮膜の強度が強すぎるので、適度な圧力を加えただけでは内容物を取り出すことができない。また、マイクロカプセルの寸法が大きすぎても小さすぎても、カプセルの均一な分散を達成することができない。
【0012】
艶出し剤封入マイクロカプセルは、撥水撥油剤組成物中において、その撥水撥油剤組成物の1回の適用において艶出し剤の通常必要とされる量あるいは望ましい量が皮革製品に適用されるのを保証するのに十分な量で、使用される。
さらに、本発明者の知見によると、撥水撥油剤組成物中におけるマイクロカプセルの均一な分散を達成するため、主成分として使用する撥水撥油剤を増粘させることが好ましい。適当な増粘手段としては、例えば、増粘剤等の分散助剤の併用を挙げることができ、また、適当な増粘剤としては、以下に列挙するものに限定されないけれども、溶剤に可溶であるかもしくは溶剤中で膨潤可能な高分子化合物、イオン結合による疑似ネットワークを形成可能な化合物、例えば、多価金属アルコキシドとアルキル酸性燐酸エステルとの混合物などを挙げることができる。
【0013】
艶出し剤封入マイクロカプセルが分散せしめられるべき撥水撥油剤は、それが溶剤に溶解可能で、皮革に適用した時に変色等の悪影響を引き起こすことがなく、さらに十分な撥水撥油機能を付与することができる限りにおいて特に限定されるものではない。適当な撥水撥油剤の一例として、例えば、フッ素系アクリル共重合体、フッ素系アルコールと脂肪酸の反応生成物、ペルフルオロエチレンオキシド多量体などを挙げることができる。このような撥水撥油剤は、通常、有機溶剤に溶解した状態で使用される。適当な有機溶剤としては、例えば、塩素化炭化水素、例えばテトラクロロエタン、トリクロロエタン等、炭化水素系溶剤、例えばイソパラフィン系炭化水素、アルコール類、例えばイソプロピルアルコール等、ケトン類、例えばメチルエチルケトン等、あるいはその混合物を挙げることができる。
【0014】
本発明の撥水撥油剤組成物は、主たる成分としての撥水撥油剤及び艶出し剤封入マイクロカプセルに加えて、必要に応じて、常用の添加剤、例えば柔軟剤、老化防止剤、栄養剤、香料、抗菌・防カビ剤、消臭剤などを含有していてもよい。これらの追加の有効成分及び添加剤の量は、所望とする結果に応じて広く変更することができる。
【0015】
本発明の撥水撥油剤組成物は、それを革靴等の皮革製品の処理に使用する場合、いろいろな手順で適用することができる。例えば、好ましい1手順を示すと、まず最初に、皮革製品の表面に塗布し、撥水撥油剤成分を皮革の内部まで浸透させる。この塗布作業には、刷毛などの塗布手段を使用してもよく、さもなければ、好ましくは、撥水撥油剤組成物を収容した容器の口の部分に取り付けたスポンジ等の塗布手段を使用してもよい。撥水撥油剤組成物の浸透の結果として、優れた撥水撥油を皮革に対して付与することができる。この段階では、撥水撥油剤組成物中の艶出し剤含有マイクロカプセルは、その大部分が皮革表面に残存している。次いで、溶剤を蒸発及び乾燥させた後、皮革表面に残存する艶出し剤含有マイクロカプセルを乾燥した布等で擦ることにより破壊し、内包された艶出し剤を皮革表面に放出させる。同時に、放出された艶出し剤を、先の作業で使用したものと同じ乾燥した布等で擦ることにより、皮革表面に顕著な光沢を付与することができる。
【0016】
【実施例】
次いで、本発明をその実施例についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
実施例1
艶出し剤封入マイクロカプセルの調製
215gの尿素−ホルムアルデヒド予備縮合物、71gの水及び29gの硫酸ナトリウムをステンレス鋼製反応器に充填し、内容物を攪拌した。さらに、激しい攪拌下、0.05gのカルボキシメチルセルロースを増粘剤として添加した。次いで、104gのシリコーンオイル(商品名「KF96−500」、信越化学工業社製)を艶出し剤として添加し、その際、温度及び混合速度を正確に制御しながら攪拌を行った。クエン酸水溶液を添加して、内容物のpHを6に調整した。生成したマイクロカプセルを濾過により分離し、洗浄し、さらに乾燥した。ほぼ球形で、平均直径423μmのシリコーンオイル封入マイクロカプセルが得られた。
撥水撥油剤組成物の調製
撥水撥油剤として、市販品、ScotchgardTM革靴用防水ジェル(米国ミネソタ州セントポール在のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社製)を用意した。この防水ジェルは、フッ素樹脂、炭化水素系溶剤、ミネラルオイル及び増粘剤を主成分とするものである。
【0017】
用意したScotchgardTM革靴用防水ジェルに、先の工程で調製したシリコーンオイル封入マイクロカプセルを下記の第1表に記載のように異なる添加量(1.0、3.0、5.0及び10.0重量部)で配合し、均一になるように混合し、分散させた。マイクロカプセルが均一に分散した透明褐色のジェルが得られた。なお、下記の第1表は、この調製工程における処方の安定性について目視により評価した結果である。
撥水撥油剤組成物の評価
得られた撥水撥油剤組成物の性能を評価するため、表面が平滑な天然なめし牛革(30cm×30cm)を皮革試料として用意した。皮革試料の平滑な表面にマイクロカプセルが破壊しないように注意を払いながら、供試撥水撥油剤組成物を薄く塗布し、約1時間にわたって自然乾燥させた。皮革試料の表面にベタつきがなくなってから、その部分を乾燥した布で擦りながらカプセルを破壊した。布で擦っている間に、皮革表面に光沢が発現した。なお、この光沢の度合い(光沢度)は艶出し剤の添加量に応じて変化した。
【0018】
本例では、皮革表面の光沢度の変化を市販の光沢度計、micro−TRI−gloss(商品名、Gardener社製)を用いて測定した。添付の図1は、艶出し剤の添加量と光沢度の変化率(処理前の皮革試料の表面の光沢度を100とした時の、光沢度の増加率)との関係をプロットしたグラフである。このグラフから明らかなように、艶出し剤の添加量の増加とともに、光沢度も向上させることが可能である。
比較例1
前記実施例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較のため、シリコーンオイル封入マイクロカプセルに代えて、それよりも艶出し効果に優れることが予想されるシリコーンオイル(商品名「KF96−10000」、信越化学工業社製)をScotchgardTM革靴用防水ジェルに直接配合し、均一になるように混合し、分散させた。本例でも、シリコーンオイルの添加量は、1.0重量部、3.0重量部、5.0重量部及び10.0重量部であった。
【0019】
前記実施例1と同様にして、本例におけるシリコーンオイルの処方の安定性について目視により評価したところ、下記の第1表に記載のような結果が得られた。また、前記実施例1と同様にして、艶出し剤の添加量と光沢度の変化率との関係を測定したところ、添付の図1にプロットしたようなグラフが得られた。このグラフから明らかなように、本例の場合、使用したシリコーンオイルの優れた艶出し効果のため、比較的に少量のシリコーンオイルの添加でも光沢度の高い変化率を達成することができ、しかし、同等もしくはそれ以上の効果は、前記実施例1でも、艶出し剤の添加量の増加により達成することができる。
【0020】
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、革靴等の皮革製品に対する撥水撥油処理と艶出し処理を1つの撥水撥油剤組成物で同時に行うことができ、従って、処理作業に手間及び時間がかからず、しかも、得られる撥水撥油効果及び艶出し効果をどちらも優れたレベルまで向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】艶出し剤の添加量と光沢度の変化率の関係をプロットしたグラフである。
Claims (3)
- 撥水撥油剤を主たる成分として含有する撥水撥油剤組成物において、艶出し剤を封入したマイクロカプセルが前記撥水撥油剤中に分散せしめられていることを特徴とする撥水撥油剤組成物。
- 前記艶出し剤を内包したマイクロカプセルの保護皮膜が重合により形成された縮重合物の皮膜であることを特徴とする請求項1に記載の撥水撥油剤組成物。
- 前記撥水撥油剤が増粘されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撥水撥油剤組成物。
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