JP3875379B2 - サブピクチャー再生制御装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧縮された動画の主映像データ、字幕等のサブピクチャーデータ、そして音声データ等を記録した記録媒体を再生する方法及び装置に係るもので、特にサブピクチャー再生制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビデオテープレコーダや、LD(レーザーディスク)再生装置において、映画が再生される場合は、字幕も再生されることが有るが、スクリーン上に表示される字幕は主映像と不可分に記録されている。
【0003】
これに対して、最近は、小形化のコンパクトディスク(直径約12cm)に動画の映像データ、音声データ、サブピクチャーデータ(例えば字幕のデータ)を圧縮して記録し、しかも、音声や字幕に付いては、言語の異なるものを複数種記録しておき、再生時には、希望の言語の音声、字幕を任意に選択して再生できるシステムが開発されている。以下、この光ディスクをDVDと称する。
【0004】
ここで、サブピクチャーデータは、ランレングス方式により圧縮されユニット化されたデータであり、さらにこのサブピクチャーデータユニットが複数に分割されパケット化されて、ディスクに記録されている。サブピクチャーデータユニットには、これを復号し、画面上に映出される画像の色を決める色コードコマンド、主映像とのコントラストを決めるためのコマンド、色変化及びコントラスト変化を設定するためのコマンド、表示領域を決めるためのコマンド等が必要である。これらは表示シーケンス制御データと称される。
【0005】
ところで、上記のような光ディスク再生装置においても、種々の特殊再生機能が要望される。特殊再生機能としては、スチール再生、順送りスロー再生、ポーズ再生、高速順送り再生、高速逆送り再生などが有る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように光ディスク再生装置において特殊再生機能が要望される一方で、再生データのデコード処理のための時間管理が必要である。即ち、光ディスクから読み取った再生データ(パケット)をいつデコードして出力するかに関する時間管理が必要である。特に、例えば映画が記録されているDVDにおいては、主映像の他に、各種の言語のサブピクチャー(字幕)が記録されており、ユーザは再生装置で自由に字幕言語の選択を行うことができる。
【0007】
このような光ディスクの通常再生中に、例えばスチール再生や、スロー再生に切り替えた場合、上記サブピクチャーを主映像に同期させて再生するための時間管理が極めて困難である。また上記の光ディスクの通常再生中に、例えば高速順送り再生や、高速逆送り再生に切り替えた場合も、上記サブピクチャーを主映像に同期させて再生するための時間管理が極めて困難である。
【0008】
これは、主映像とサブピクチャーとが独立にパケット化されて記録されており、それぞれが独立したデコーダでデコードされる仕組みになっているからである。そして、サブピクチャーに関してはデコード時に所定数のパケットを集めて、完全なピクチャーユニットを構築したときに始めて安定して再生できるように設計されているからである。
【0009】
従って、この発明の目的は、独立したパケットにそれぞれ異なる圧縮方式で記録されている第1と第2の映像データ、例えば主映像とサブピクチャーとを再生したとき互いの同期を容易に得られるようにした映像データ再生制御装置及び再生制御方法を提供することにある。
【0011】
本発明はまた、独立したパケットにそれぞれ異なる圧縮方式で記録されている主映像とサブピクチャーとを、特殊再生したときサブピクチャーが安定して再生されるようにしたサブピクチャー再生に再生制御装置及び再生制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明では、主映像情報は、一定のデーターサイズのビデオパックに分割され、各ビデオパックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ、パケットヘッダ及びビデオデータを有し、前記主映像情報とともに同時再生可能な副映像情報は、副映像データユニットを構成し、更に前記副映像データユニットは、副映像ユニットヘッダと、ランレングス圧縮された副映像の画素データと、表示制御シーケンステーブルとを含み、前記副映像ユニットヘッダは前記表示制御シーケンステーブルの開始アドレス情報を含み、前記表示制御シーケンステーブルは、複数の表示制御シーケンスを含み、1個の上記表示制御シーケンスは、副映像の表示制御に関する開始時間情報と、アドレス情報と、1以上の表示制御コマンドとを含み、前記副映像データユニットは前記データーサイズの副映像パックに分割されて前記ビデオパックと混在され、前記副映像パックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ及びパケットヘッダを含み、前記副映像データユニット内の先頭の前記副映像パケットの前記パケットヘッダにのみ表示制御を開始する時刻を表現したプレゼンテーションタイムスタンプを含み、前記副映像の表示制御に関する開始時間情報は前記プレゼンテーションタイムスタンプに対する相対時間で記録され、前記アドレス情報は、次の表示制御シーケンスの位置を示すように構成され、上記の副映像パックを取り込み再生するために、内蔵タイマーカウント用クロックを計数し装置全体の基準時間を計数値で示すメインタイマーと、少なくとも前記メインタイマーの前記基準時間と、前記パックヘッダに含まれているシステムクロックリファレンスとを比較することにより、所定の関係にあるパケットを判定して取り込み、前記副映像データユニットを生成するデータユニット生成手段と、前記データユニット生成手段が1つの前記副映像データユニットを更新する毎にリセットされるサブタイマーと、前記副映像データユニットに含まれる前記プレゼンテーションタイムスタンプと前記メインタイマーの前記基準時間を比較し、前記メインタイマーの前記基準時間が前記プレゼンテーションタイムスタンプ以上の場合には、当該副映像データユニットをデコードするデコード処理手段と、前記デコード処理手段よりデコードされたデータの表示タイミングを、前記サブタイマーの計数値と前記副映像の表示制御に関する開始時間情報とが所定関係のときに制御する表示制御手段と、スチール又は間欠表示の特殊再生動作モードによる画像表示が行われるときは、少なくとも前記メインタイマーへ入力する前記タイマーカウント用クロックをオフ制御する期間を有し、通常再生動作モードに移行した場合は、前記メインタイマーを、最新に取り込んだパックの前記システムクロックリファレンスにより再設定するタイマー制御手段とを備える。
【0017】
また前記表示制御手段は、前記データユニット内に含まれる表示シーケンスタイムスタンプと前記サブタイマーの計数値とを比較し、前記サブタイマーの計数値が前記表示シーケンスタイムスタンプ以上の場合には、前記デコード手段によりデコードされたデータの表示状態をシーケンス制御データに従って制御する表示シーケンス制御手段を用いており、前記タイマー制御手段は、前記システムクロックリファレンス(SCR)により再設定が行われるときであっても、前記サブタイマーの計数動作を維持させる。
【0018】
上記の方法においても、特殊再生時にタイマーのカウント値に誤差が生じても通常再生に切り替わったときは正確なカウント値に復帰する。さらにサブタイマーはデータユニット更新時にクリアされるので、メインタイマーが正確であればデータユニットの切り替わりも正確になり、サブタイマーも正確となる。また、サブタイマーの計数動作を維持させることで、特殊再生から通常再生に切り替わった場合でも、安定してサブピクチャーのシーケンス制御が実行される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0029】
まず情報保持媒体にどの様なデータが記録されているかを説明する。
【0030】
図1は、情報保持媒体の一例としての光学式ディスク100の記録データ構造を概略的に示している。この光学式ディスク100は、たとえば片面に約5Gバイトの記憶容量をもつ2面貼合せディスクであり、ディスク内周側のリードインエリアからディスク外周側のリードアウトエリアまでの間に多数の記録トラックが配置されている。各トラックは多数の論理セクタで構成されており、それぞれのセクタに各種情報(適宜圧縮されたデジタルデータ)が格納されている。
【0031】
図2は、図1の光学式ディスク100のボリウム空間を示している。
【0032】
図2に示すように、ボリウム空間は、ボリウム及びファイル構成ゾーン、DVDビデオゾーン、他のゾーンから成る。ボリウム及びファイル構成ゾーンには、UDFブリッジ構成が記述されており、所定規格のコンピュータでもそのデータを読み取れるようになっている。DVDビデオゾーンは、ビデオマネージャー(VMG)、ビデオタイトルセット(VTS)を有する。ビデオマネージャー(VMG)、ビデオタイトルセット(VTS)は、それぞれ複数のファイルで構成されている。ビデオマネージャー(VMG)は、ビデオタイトルセット(VTS)を制御するための情報である。
【0033】
図3には、ビデオマネージャー(VMG)とビデオタイトルセット(VTS)との構造をさらに詳しく示している。
【0034】
ビデオマネージャー(VMG)は、ビデオタイトルセット等を制御する制御データとしてのビデオマネージャーインフォーメーション(VMGI)と、メニュー表示のためのデータとしてのビデオオブジェクトセット(VMGM__VOBS)とを有する。またバックアップ用のビデオマネージャーインフォーメーション(VMGI)を有する。
【0035】
ビデオタイトルセット(VTS)には、制御データとしてのビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)と、メニュー表示のためのデータとしてのビデオオブジェクトセット(VMGM__VOBS)と、映像表示のためのビデオオブジェクトセットである、ビデオタイトルセットのタイトルのためのビデオオブジェクトセット(VTSTT__VOBS)とが含まれる。またバックアップ用のビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)も含まれる。
【0036】
さらに、映像表示のためのビデオオブジェクトセットである(VTSTT__VOBS)は、複数のセル(Cell)で構成されている。各セル(Cell)にはセルID番号が付されている。
【0037】
図4には、上記のビデオオブジェクトセット(VOBS)とセル(Cell)との関係と、さらにセル(Cell)の中身とを階層的に示している。DVDの再生処理が行われるときは、映像態様の選択(シーンチェンジ、アングルチェンジ、ストーリーチェンジ等)や特殊再生に関しては、セル(Cell)単位またはこの下位の層であるビデオオブジェクトユニット(VOBU)単位で取り扱われるようになっている。
【0038】
ビデオオブジェクトセット(VOBS)は、まず、複数のビデオオブジェクト(VOB__IDN1〜VOB__IDNi)で構成されている。さらに1つのビデオオブジェクトは、複数のセル(C__IDN1 〜C__IDNj )により構成されている。さらに1つのセル(Cell)は、複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)により構成されている。そして1つのビデオオブジェクトユニット(VOBU)は、1つのナビゲーションパック(NV__PCK)、複数のオーディオパック(A__PCK)、複数のビデオパック(V__PCK)、複数のサブピクチャーパック(SP__PCK)で構成されている。
【0039】
ナビゲーションパック(NV__PCK)は、主として所属するビデオオブジェクトユニット内のデータの再生表示制御を行うための制御データ及びビデオオブジェクトユニットのデータサーチを行うための制御データとして用いられる。
【0040】
ビデオパック(V__PCK)は、主映像情報であり、MPEG等の規格で圧縮されている。またサブピクチャーパック(SP__PCK)は、主映像に対して補助的な内容を持つサブピクチャー情報である。オーディオパック(A__PCK)は、音声情報である。
【0041】
図5は、ビデオオブジェクト(VOB)とセルとの関係を示している。図5(A)に示す例は、1つのタイトル(例えば映画のシーン)が連続している状態のブロック配列であり、ブロック内のセルが連続して再生される。これに対して、図5(B)は、マルチシーンを記録した場合のセルの配列例を示している。即ち、DVDにおいては、同時進行するイベントであって、異なる角度から撮影した映像を記録してもよいという企画が定められている。例えば、野球の映画であった場合、バックネット裏から球場全体を撮影した映像と、審判の顔をズームアップした映像とを同時に取得し、それぞれの映像を複数のユニットに分割し、これらをインターリーブしてトラック上に記録するものである。図5(B)の例は、2つのシーンをユニットに分割して、各データユニットをインターリーブした例を示している。このようなディスクが再生される場合は、いずれか一方のデータユニットが飛び飛びに取得されて、再生されることになる。いずれのシーンを選択するかは、ユーザの操作により決定されるか、又は、優先順位が付されておりユーザ選択がない場合には優先度の高い方が再生される。
【0042】
図6には、プログラムチェーン(PGC)により、上記のセル(Cells)がその再生順序を制御される例を示している。
【0043】
プログラムチェーン(PGC)としては、データセルの再生順序として種々設定することができるように、種々のプログラムチェーン(PGC#1、PGC#2、PGC#3…)が用意されている。したがって、プログラムチェーンを選択することによりセルの再生順序が設定されることになる。
【0044】
プログラムチェーンインフォメーション(PGCI)として記述されているプログラム#1〜プログラム#nが実行される例を示している。図示のプログラムは、ビデオオブジェクトセット(VOBS)内の#s以降のセルを順番に指定する内容となっている。
【0045】
図7には、ビデオタイトルセット(VTS)の中のビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)を示している。ビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)の中にビデオタイトルセットプログラムチェーンインフォメーションテーブル(VTS__PGCIT)が記述されている。したがって、1つのビデオタイトルセット(VTS)内のビデオオブジェクトセット(VOBS)が再生されるときは、このビデオタイトルセットプログラムチェーンインフォメーションテーブル(VTS__PGCIT)で提示される複数のプログラムチェーンの中からユーザが選択したプログラムチェーンが利用される。
【0046】
VTSIの中には、そのほかに、次のようなデータが記述されている。
【0047】
VTSI__MAT…ビデオタイトルセット情報の管理テーブルであり、このビデオタイトルセットにどのような情報が存在するのか、また、各情報のスタートアドレスやエンドアドレスが記述されている。
【0048】
VTS__PTT__SRPT…ビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインターテーブルであり、ここでは、タイトルのエントリーポイント等が記述されている。
【0049】
VTSM__PGCI__UT…ビデオタイトルセットメニュープログラムチェーンインフォメーションユニットテーブルであり、ここには、各種の言語で記述されるビデオタイトルセットのメニューが記述されている。したがって、どの様なビデオタイトルセットが記述されており、どのようなスタイルの再生順序で再生できるのか記述されているのかをメニューで確認できる。
【0050】
VTS__TMAPT…ビデオタイトルセットタイムマップテーブルであり、このテーブルには、プログラムチェーン内で管理されるVOBUの記録位置の情報が記述されている。
【0051】
VTSM__C__ADT…ビデオタイトルセットメニューセルアドレステーブルであり、ビデオタイトルセットメニューを構成するセルのスタート及びエンドアドレス等が記述されている。
【0052】
VTSM__VOBU__ADMAP…ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップであり、このマップにはメニュー用のビデオオブジェクトユニットのスタートアドレスが記述されている。
【0053】
VTS__C__ADT…ビデオタイトルセットセルアドレステーブルであり、ビデオタイトルセット本体を構成するセルのスタート及びエンドアドレス等が記述されている。
【0054】
VTS__VOBU__ADMAP…ビデオタイトルセットビデオオブジェクトユニットアドレスマップであり、このマップには、タイトル本体のビデオオブジェクトユニットのスタートアドレスが記述されている。
【0055】
再生装置においては、プログラムチェーンが選択されると、そのプログラムチェーンによりセルの再生順序が設定される。また再生においては、ビデオオブジェクトユニットに含まれるNV__PCKが参照される。NV__PCKは、表示内容、表示タイミングを制御するための情報や、データサーチのための情報を有する。したがって、このNV__PCKテーブルの情報に基づいてV__PCKの取り出しと、デコードが行われる。また他のパックの取り出し及びデコードが行われるが、その場合は、ユーザが指定しているところの言語のA__PCK、SP__PCKの取り出しが行われる。
【0056】
図8には、1つのパックとパケットの構成例を示している。
【0057】
1パックは、パックヘッダ、パケットで構成される。パックヘッダ内には、パックスタートコード、システムクロックリファレンス(SCR)等が記述されている。パックスタートコードは、パックの開始を示すコードであり、システムクロックリファレンス(SCR)は、装置全体に対して再生経過時間における所在時間を示す情報である。1パックの長さは、2048バイトであり、光ディスク上の1論理ブロックとして規定され、記録されている。
【0058】
1パケットは、パケットヘッダとビデオデータまたはオーディオデータ又はサブピクチャーデータまたはナビゲーションデータで構成されている。パケットのパケットヘッダには、スタッフィングが設けられる場合もある。またパケットのデータ部にはパディングが設けられる場合もある。
【0059】
図9には、NV__PCKを取り出して示している。
【0060】
NV__PCKは、基本的には表示画像を制御するためのピクチャーコントロールインフォーメーション(PCI)パケットと、同じビデオオブジェクト内に存在するデータサーチインフォメーション(DSI)パケットを有する。各パケットにはパケットヘッダとサブストリームIDが記述され、その後にそれぞれデータが記述されている。各パケットヘッダにはストリームIDが記述され、NV__PCKであることを示し、サブストリームIDは、PCI、DSIの識別をおこなっている。また各パケットヘッダには、パケットスタートコード、ストリームID、パケット長が記述され、続いて各データが記述されている。
【0061】
PCIパケットは、このパケットが属するビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のビデオデータの再生に同期して、表示内容を変更するためのナビゲーションデータである。
【0062】
PCIパケットには、一般情報であるPCIジェネラルインフォメーション(PCI__GI)と、ノンシームレスアングルインフォメーション(NSML__ANGLI)と、ハイライトインフォメーション(HLI)と、記録情報であるレコーディングインフォーメーション(RECI)が記述されている。
【0063】
図10には再生制御一般情報(PCI__GI)を示している。
【0064】
PCI__GIには、このPCIの一般的な情報であり以下のような情報を記述されている。このナビゲーションパックのアドレスである論理ブロックナンバー(NV__PCK__LBN)、このPCIで管理されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の属性を示すビデオオブジェクトユニットカテゴリー(VOBU__CAT)、このPCIで管理されるビデオオブジェクトユニットの表示期間におけるユーザの操作禁止情報であるユーザオペレーションコントロール(VOBU__UOP__CTL)、ビデオオブジェクトユニットの表示の開始時間である(VOBU__S__PTM)、ビデオオブジェクトユニットの表示の終了時間である(VOBU__E__PTM)を含む。VOBU__S__PTMによって指定される最初の映像は、MPEGの規格におけるIピクチャーである。さらにまた、ビデオオブジェクトユニットの最後のビデオの表示時間を示すビデオオブジェクトユニットシーケンスエンドプレゼンテーションタイム(VOBU__SE__E__PTM)や、セル内の最初のビデオフレームからの相対表示経過時間を示すセルエラプスタイム(C__ELTM)等も記述されている。
【0065】
また、PCI内に記述されている、NSML__ANGLIは、アングルチェンジがあったときの目的地(行き先)のアドレスを示している。つまり、ビデオオブジェクトユニットは、異なる角度から撮像した映像をも有する。そして、現在表示しているアングルとは異なるアングルの映像を表示させるためにユーザからの指定があったときは、次に再生を行うために移行するVOBUのアドレスが記述されている。
【0066】
HLIは、画面内で特定の領域を矩形状に指定し、この領域の輝度やここに表示されるサブピクチャーのカラー等を可変するための情報である。この情報には、ハイライトジェネラルインフォーメーション(HL__GI)、ユーザにカラー選択のためにボタン選択を行わせるためのボタンカラーインフォーメーションテーブル(BTN__COLIT)、また選択ボタンのためのボタンインフォーメーションテーブル(BTNIT)が記述されている。
【0067】
RECIは、このビデオオブジェクトユニットに記録されているビデオ、オーディオ、サブピクチャーの情報であり、それぞれがデコードされるデータがどようなものであるかを記述している。例えば、その中には国コード、著作権者コード、記録年月日等がある。
【0068】
DSIパケットは、ビデオオブジェクトユニットのサーチを実行させるためのナビゲーションデータである。
【0069】
DSIパケットには、一般情報であるDSIジェネラルインフォーメーション(DSI__GI)と、シームレスプレイバックインフォーメーション(SML__PBI)、シームレスアングルインフォメーション(SML__AGLI)、ビデオオブジェクトユニットサーチインフォメーション(VOBU__SRI)、同期情報(SYNCI)が記述されている。
【0070】
図11に示すようにDSI__GIには、次のような情報が記述されている。
【0071】
NV__PCKのデコード開始基準時間を示すシステムクロックリファレンスであるNV__PCK__SCR、NV__PCKの論理アドレスを示す(NV__PCK__LBN)、このNV__PCKが属するビデオオブジェクトユニットの終了アドレスを示す(VOBU__EA)が記述されている。さらにまた、最初にデコードするための第1の基準ピクチャー(Iピクチャー)の終了アドレス(VOBU__1STREF__EA)、最初にデコードするための第2の基準ピクチャー(Pピクチャー)の終了アドレス(VOBU__2NDREF__EA)、最初にデコードするための第3の基準ピクチャー(Pピクチャー)の終了アドレス(VOBU__3RDREF__EA)が記述されている。さらにまた、このDSIが属するVOBのID番号(VOBU__VOB__IDN)、またこのDSIが属するセルのID番号(VOBU__C__IDN)、セル内の最初のビデオフレームからの相対経過時間を示すセルエラプスタイム(C__ELTM)も記述されている。
【0072】
図12に示すようSMI__PBIには、次のような情報が記述されている。
【0073】
このDSIが属するVOBUはインターリーブドされたユニット(ILVU)であるか、ビデオオブジェクトの接続を示す基準となるプリユニット(PREU)であるかを示すビデオオブジェクトユニットシームレスカテゴリー(VOBU__SML__CAT)、インターリーブドユニットの終了アドレスを示す(ILVU__EA)、次のインターリーブドユニットの開始アドレスを示す(ILVU__SA)、次のインターリーブドユニットのサイズを示す(ILVU__SZ)、ビデオオブジェクト(VOB)内でのビデオ表示開始タイムを示す(VOB__V__S__PTM)、ビデオオブジェクト(VOB)内でのビデオ表示終了タイムを示す(VOB__V__E__PTM)、ビデオオブジェクト(VOB)内でのオーディオ停止タイムを示す(VOB__A__STP__PTM)、ビデオオブジェクト(VOB)内でのオーディオギャップ長を示す(VOB__A__GAP__LEN)等がある。
【0074】
図13に示すようにシームレスアングル情報(SML__AGLI)には、次のような情報が記述されている。
【0075】
各アングルにおける次に移行目的とするインターリーブドユニットのアドレス及びサイズ(SML__AGL__Cn__DSTA)(n=1〜9)である。アングルの変更があった場合はこの情報が参照される。
【0076】
図14に示すようにVOBUサーチ情報(VOBU__SRI)としては次のような情報が記述されている。
【0077】
この情報は、現在のビデオオブジェクトユニット(VOBU)の開始時間よりも(0.5×n)秒前及び後のVOBUの開始アドレスを記述している。即ち、当該DSIを含むVOBUを基準にしてその再生順にしたがってフォワードアドレス(FWDINn)として+1から+20、+60、+120及び+240までのVOBUのスタートアドレス及びそのユニットにビデオパックが存在することのフラッグが記述されている。スタートアドレスは、当該VOBUの先頭の論理セクタから相対的な論理セクタ数で記述されている。この情報を利用することにより、再生したいVOBUを自由に選択することができる。
【0078】
図15に示すように同期情報(SYNC)にはDSIが含まれるVOBUのビデオデータの再生開始時間と同期して再生すべきサブピクチャー及びオーディオデータのアドレスが記述されている。アドレスは、DSIが含まれるNV__PCKからの相対的な論理セクタ数で目的とするパックの開始位置を示している。オーディオストリームが複数(最大8)ある場合にはその数だけ同期情報が記載されている。またサブピクチャーが複数(最大32)ある場合には、その数だけ同期情報が記述される。
【0079】
上記の説明は、ビデオ、オーディオ、ナビゲーションデータ、サブピクチャー等のパック構造の説明であった。
【0080】
ここで、各パックのそれぞれの集合体について説明する。
【0081】
図16はビデオオブジェクトユニット(VOBU)とこのユニット内のビデオパックとの関係を示している。VOBU内のビデオデータは、1つ以上のGOPにより構成している。エンコードされたビデオデータは、例えばISO/IEC13818−2に準拠している。VOBUのGOPは、Iピクチャー、Bピクチャーで構成され、このデータの連続が分割されビデオパックとなっている。
【0082】
図17には、オーディオストリームとオーディオパックとの関係を示している。オーディオストリームとしては、リニアPCM、ドルビーAC−3、MPEG等のデータがある。
【0083】
図18には、エンコード(ランレングス圧縮)されたサブピクチャーのパックの論理構造を例示している。
【0084】
図18の上部に示すように、ビデオデータに含まれるサブピクチャー(副映像)の1パックはたとえば2048バイト(2kB)で構成される。サブピクチャーの1パックは、先頭のパックヘッダのあとに、1以上のサブピクチャーパケット(SP__PCK)を含んでいる。パックヘッダには、それぞれファイル全体の再生を通じて基準となる時間時刻(SCR;System Clock Reference)情報が付与されており、システムタイマーの時間時刻と所定の関係にあり、かつ同じ時間時刻情報のSCRが付与されているサブピクチャー情報のパック内のサブピクチャーパケットが後述するデコーダへ転送されるようになっている。第1のサブピクチャーパケットは、そのパケットヘッダのあとに、後述するサブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)とともにランレングス圧縮されたサブピクチャーデータを含んでいる。同様に、第2のサブピクチャーパケットは、そのパケットヘッダのあとに、ランレングス圧縮されたサブピクチャーデータを含んでいる。
【0085】
このような複数のサブピクチャーデータをランレングス圧縮の1単位分に渡って集めたものがサブピクチャーデータユニット30である。サブピクチャーデータユニット30には、サブピクチャーユニットヘッダ31が付与されている。このサブピクチャーユニットヘッダ31の後に、1ユニット分の映像データ(たとえば2次元表示画面の1水平ライン分のデータ)をランレングス圧縮した画素データ32、および各サブピクチャーパックの表示制御シーケンス情報を含むテーブル33が続く。
【0086】
サブピクチャーデータユニット30は、サブピクチャー表示用の各種パラメータが記録されているサブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)31と、ランレングス符号からなる表示データ(圧縮された画素データ;PXD)32と、表示制御シーケンステーブル(DCSQT)33とで構成されることになる。
【0087】
図19は、図18で例示した1単位分のランレングス圧縮データ30のうち、サブピクチャーユニットヘッダ31の内容の一部を例示している。
【0088】
サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)31には、画素データ(PXD)32のTV画面上での表示サイズすなわち表示開始位置および表示範囲(幅と高さ)(SPDSZ;2バイト)と、サブピクチャーデータパケット内の表示制御シーケンステーブル33の記録開始アドレス(SP__DCSQT__SA;2バイト)とが記録されている。
【0089】
さらに説明すると、サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)31には、図19に示すように、以下の内容を持つパラメータが記録されている。
【0090】
(1)この表示データのモニタ画面上における表示開始位置および表示範囲(幅および高さ)を示す情報(SPDSZ)と;
(2)パケット内の表示制御シーケンステーブル33の記録開始位置情報(サブピクチャーの表示制御シーケンステーブル開始アドレスSP__DCSQT__SA)。
【0091】
図20は、再度、サブピクチャーユニットのデータ構造を示す。
【0092】
サブピクチャーユニットは、複数のサブピクチャーパケットにより構成されている。即ち、ビデオデータに含まれるサブピクチャー情報の1パックはたとえば2048バイト(2kB)で構成され、サブピクチャー情報の1パックは、先頭のパックヘッダのあとに、1以上のサブピクチャーパケットを含んでいる。パックヘッダには、それぞれファイル全体の再生を通じて基準となる時間時刻(SCR;System Clock Reference)情報が付与されており、同じ時間時刻情報のSCRが付与されているサブピクチャーパック内のパケットが後述するデコーダへ転送されるようになっている。
【0093】
上述したパケットのパケットヘッダには、再生システムがそのサブピクチャーデータユニットの表示制御を開始すべき時刻がプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS;Presentation Time Stamp)として記録されている。ただし、この PTSは、図21に示すように、各サブピクチャーデータユニット(Y,W)内の先頭のサブピクチャーデータパケットのヘッダにだけ記録されるようになっている。このPTSは、所定の再生時刻SCRを参照して再生される複数のサブピクチャーデータユニットにおいて、その通常の再生順を示す値が各サブピクチャーデータユニットに対して記述されている。
【0094】
図22は、1以上のサブピクチャーパケットで構成されるサブピクチャーユニットの直列配列状態(n、n+1)と、そのうちのサブピクチャーユニット(n+1)のパケットヘッダに記述されたプレゼンテーションタイムスタンプPTSと、そのサブピクチャーユニット(n+1)の表示制御の経過状態とを例示している。即ち、PTSの処理時点と、サブピクチャーユニット(n)の表示クリア期間と、これから表示するサブピクチャーユニット(n+1)の表示開始時点との関係を示している。
【0095】
図23に示すように、サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)31には、サブピクチャーユニットのサイズ(2バイトのSPU__SZ)と、パケット内の表示制御シーケンステーブル33の記録開始アドレス(2バイトのSP__DCSQT__SA)とが記録されている。
【0096】
SPU__SZは、1つのサブピクチャーユニットのサイズをバイト数で記述しており、最大サイズは53248バイトである。SP__DCSQT__SAは、サブピクチャーユニットの最初のバイトからの相対バイト数により表示制御シーケンステーブル(SP__DCSQT)の開始アドレスを記述している。
【0097】
図24に示すように、表示制御シーケンステーブル(SP__DCSQT)33には、1つ以上のサブピクチャー表示シーケンス(SP__DCSQ0、SP__D CSQ1、…SP__DCSQn)が実行順に記述されている。表示制御シーケンステーブル(SP__DCSQT)33は、サブピクチャーユニットの有効期間中に、サブピクチャーの表示開始/停止と、属性を変更するための表示シーケンス情報である。
【0098】
図25は上記のサブピクチャー表示制御シーケンス(SP__DCSQ)の1つの内容を示している。このSP__DCSQのパラメータとしては以下のような内容が記述されている。
【0099】
映像データ表示制御の実行が開始される時刻を示すサブピクチャー表示制御スタートタイム(SP__DCSQ__STM;Sub-Picture Display Control Sequence Start Time)と、次のサブピクチャー表示制御シーケンス(SP__DCSQ )の記述先を表すアドレス(SP__NXT__DCSQ__SA;Address of Next SP DCSQ )と、サブピクチャーデータの表示制御コマンド(SP__COMMAND;Sub-Picture Display Control Command )(SP__COMMAND1、SP__COMMAND2、SP__COMMAND3、…)とが記録される。
【0100】
ここで、パケットヘッダ(図20、図21参照)内のプレゼンテーションタイムスタンプPTSは、たとえばファイル先頭の再生開始時間のような、ファイル全体の再生を通じて基準となる時間(SCR;System Clock Reference)からの相対時間で規定されている。このSCRは、パケットヘッダの手前に付与されているパックヘッダ内に記述されていることは先に説明した。
【0101】
更に、表示制御シーケンス実行開始時間を設定しているサブピクチャー表示制御タイム(SP__DCSQ__STM)は、パケットヘッダに記述されている上記PTSからの相対時間(相対PTM)で規定される。
【0102】
したがって、(SP__DCSQ__STM)とサブタイマーの計数値とが比較され、サブタイマーの計数値が表示制御シーケンスタイム以上の場合には、デコード手段によりデコードされた出力データの表示状態が、シーケンス制御データに従って制御される。
【0103】
実際には(SP__DCSQ__STM)である実行開始時間が記述された後の最初に表示されるビデオフレームに対して、そのビデオフレーム内で表されるサブピクチャーに対して表示のための制御が開始される。最初に実行される表示制御シーケンスタイム(SP__DCSQ__STM)には「0000h」を記述される。こ の実行開始時間の値は、サブピクチャーパケットヘッダに記述されているPTSと等しいかあるいはそれ以上であり、0又は正の整数値である。この表示制御開始時間に基づいて、1つの(SP__DCSQ)内のコマンドが実行処理されると、次に指定されている(SP__DCSQ)内のコマンドが、その表示制御開始時間になったときに実行処理を開始する。
【0104】
SP__NXT__DCSQ__SAは、最初のサブピクチャーユニットからの相対バイト数で示され、次のSP__DCSQのアドレスを示している。次のSP__DCSQが存在しない場合には、このSP__DCSQの当該サブピクチャーユニットの最初のバイトからの相対バイト数で、最初のSP__DCSQの開始アドレスが記述されている。SP__DCCMDnは、1つまたはそれ以上の表示制御シーケンスを記述している。
【0105】
図26には、表示制御を行うための表示制御コマンド(SP__DCCMD)の1つの内容を示している。
【0106】
表示制御コマンド(SP__DCCMD)の内容は、画素データの強制的な表示開始タイミングをセットする命令(FSTA__DSP)、画素データの表示開始タイミングをセットする命令(STA__DSP)、画素データの表示終了タイミングをセットする命令(STP__DSP)、画素データのカラーコードをセットする命令(SET__COLOR)、画素データと主映像間のコントラストをセットする命令(SET__CONTR)、画素データの表示エリアをセットする命令(SET__DAREA)、画素データの表示開始アドレスをセットする命令(SET__DSPXA)、画素データのカラー及びコントラストの変化制御をセットする命令(CHG__COLCON)、表示制御の終了のコマンド(CMD__END)がある。それぞれのコードと拡張フィールドは、図にも示すように次の通りである。
【0107】
即ち、強制的な表示開始タイミング命令(FSTA__DSP)のコードは00hであり拡張フィールドは0バイトである。この命令が記述されていた場合、サブピクチャーの表示状態のオンオフにかかわらず、このコードを有するサブピクチャーユニットの強制的な表示が実行される。
【0108】
表示開始タイミング命令(STA__DSP)のコードは00hであり拡張フィールドは0バイトである。この命令はサブピクチャーユニットの表示開始命令である。この命令はサブピクチャーの表示オフの操作が為されているときは無視される。
【0109】
表示停止タイミング命令(STP__DSP)のコードは02hであり拡張フィールドは0バイトである。この命令はサブピクチャーユニットの表示停止命令である。サブピクチャーは先の表示開始命令により再表示することができる。
【0110】
カラーコード設定命令(SET__COLOR)のコードは03hであり拡張フィールドは2バイトである。この命令は画素データの各画素の色を決める命令であり、パレットコードで拡張フィールドに記述されている。また各画素のためのパレットコードとして第2強調画素用(4ビット)、第1強調画素用(4ビット)、パターン画素用(4ビット)、背景画素用(4ビット)のための各パレットコードが記述されている。
【0111】
ここで、この命令(SET__COLOR)が当該サブピクチャーユニットに存在しない場合には、その前の最後に用いられたものが維持されおり、この命令が利用される。この命令は各ラインの最初に指定される。
【0112】
コントラスト設定命令(SET__CONTR)のコードは04hであり拡張フィールドは2バイトである。この命令は画素データと主映像との混合比を設定する命令であり、コントラスト指定データで拡張フィールドに記述されている。また画素のコントラスト指定データとしては、第2強調画素用(4ビット)、第1強調画素用(4ビット)、パターン画素用(4ビット)、背景画素用(4ビット)があるので各画素のためのコントラスト指定データkが記述されている。
【0113】
主映像のコントラストが(16−k)/16で規定されるものとすると、サブピクチャーのコントラストはk/16となる。16は階調である。値は“0”の場合もあり、このときはサブピクチャーは存在しても画面には現れない。そして値が“0”でない場合には、kは(値+1)として扱われる。
【0114】
ここで、この命令(SET__CONTR)が当該サブピクチャーユニットに存在しない場合には、その前の最後に用いられたものが維持されおり、この命令が利用される。この命令は各ラインの最初に指定される。
【0115】
表示エリア設定命令(SET__DAREA)のコードは05hであり拡張フィールドは6バイトである。この命令は、画面上に四角形の画素データの表示エリアを設定するための命令である。この命令では、画面上のX軸座標の開始位置(10ビット)と終了位置(10ビット)、Y軸座標の開始位置(10ビット)と終了位置(10ビット)が記述されている。6バイトのうち残りのビットや予約で確保されている。X軸座標の終了位置の値からX軸座標の開始位置の値を減算し+1を行うと、1ライン上の表示画素数と同じである筈である。Y軸座標の原点はライン番号0である。またX軸座標の原点も0である。画面上では左上のコーナーに対応する。Y軸座標値は、2〜479(525本/60HzのTVの場合)、または2〜574(625本/50HzのTVの場合)であり、これによりサブピクチャーラインが指定され、X軸座標値は0〜719の値が記述され、これにより画素番号が指定される。
【0116】
ここで、この命令(SET__DAREA)が当該サブピクチャーユニットに存在しなかった場合、先行して送られてきた最後のサブピクチャーユニットに含まれている命令がそのまま利用される。
【0117】
表示開始アドレス設定命令(SET__DSPXA)のコードは06hであり拡張フィールドは4バイトである。この命令は、表示する画像データの最初のアドレスを示す命令である。サブピクチャーユニットの先頭からの相対バイト数で奇数フィールド(16ビット)と偶数フィールド(16ビット)の最初のアドレスが記述されている。このアドレスで示される位置の第1の画素データは、ラインの左端の第1の画素を含むランレングス圧縮コードを示している。
【0118】
ここで、この命令(SET__DSPXA)が当該サブピクチャーユニットに存在しなかった場合、先行して送られてきた最後のサブピクチャーユニットに含まれていた命令がそのまま利用される。
【0119】
カラー及びコントラスト変化制御命令(CHG__COLON)のコードは07hであり、拡張フィールドは(画素制御データサイズ+2バイト)である。
【0120】
ここで上記の(画素制御データ(PXCD)サイズ+2バイト)の全体のバイト数は、制御内容によって変化し、データ量が非常に多くなる場合がある。この制御データに関しては、さらに後で詳しく説明する。
【0121】
(CMD__END)のコードはFFhであり拡張バイトは0バイトである。
【0122】
図27は、上記の(CHG__COLON)の拡張フィールドに記述される画素制御データ(PXCD;Pixel Control Data)の内容を示している。
【0123】
このPXCDは、サブピクチャーとして表示されている画素の色やコントラストを表示期間中に制御するデータである。PXCDに記述された命令は、サブピクチャー表示制御スタートタイム(SP__DCSQ__STM)が記述された後の第1のビデオフレームから各ビデオフレームで実行され、次の新しいPXCDがセットされるまで実行される。新しいPXCDが更新された時点で以前のPXCDが取り消される。
【0124】
図27に示すライン制御情報(LN__CTLI;Line Control Information)は、サブピクチャーの変化制御が行われるラインを指定する。同様な変換制御が行われる複数のラインを指定することができる。また画素制御情報(PX__CTLI;Pixcel Control Information) は変化制御が行われるライン上の指定位置を記述している。1つ以上の画素制御情報(PX__CTLI) は、変換制御が行われるライン上で複数の位置指定ができる。
【0125】
画素制御データ(PXCD)の終了コードとしては(0FFFFFFFh)がLN__CTLIが記述されている。この終了コードのみが存在するようなPXCDが到来したときは、(CHG__COLON)命令自体の終了を意味する。
【0126】
図28を参照して、さらに続けて上記各命令について説明する。
【0127】
LN__CTLIは4バイトからなり、サブピクチャーの変化を開始するライン番号(10ビット)、変化数(4ビット)、そして終了ライン番号(10ビット)を記述している。変化開始ライン番号は、画素制御内容の変化が開始されるところのライン番号であり、これはサブピクチャーのライン番号で記述されている。また終了ライン番号は、画素制御内容による制御状態をやめるところのライン番号であり、これもサブピクチャーのライン番号で記述されている。また変化数は、変化位置の数でありグループ内の画素制御情報(PX__CTLI)数に等しいことになる。このときのライン番号は、当然のことながら、2〜479(テレビシステムは525本/60Hzのとき)、または2〜574(テレビシステムは625本/50Hzのとき)である。
【0128】
次に、1つの画素制御情報(PX__CTLI)は、6バイトからなり、変化開始画素番号(10ビット)、その画素に続く各画素の色及びコントラストを変化させるための制御情報が記述されている。
【0129】
画素のためのパレットコードとして第2強調画素用(4ビット)、第1強調画素用(4ビット)、パターン画素用(4ビット)、背景画素用(4ビット)のための各パレットコードが記述されている。また画素のためのコントラスト指定データとして第2強調画素用(4ビット)、第1強調画素用(4ビット)、パターン画素用(4ビット)、背景画素用(4ビット)のコントラスト指定データが記述されている。
【0130】
上記の変化開始画素番号は、表示順の画素番号で記述されている。これが零のときはSET__COLOR及びSET__CONTRが無視される。カラー制御情報としてはカラーパレットコードが記述され、コントラスト制御情報としては先に述べたようなコントラスト指定データで記述されている。
【0131】
上記の各制御情報において変化が要求されていない場合には、初期値と同じコードが記述される。初期値とは、当該サブピクチャーユニットに使用されるべき最初から指定されているカラーコード及びコントラスト制御データのことである。
【0132】
次に、このディスクでは、上記の表示制御シーケンステーブルとして記録(または伝送)されるコマンドは、データ量が極めて多くなる点に着目している。このような表示制御シーケンスコマンドを各サブピクチャーユニット毎に付加して記録(または伝送)したのでは、記録媒体または伝送路の容量を有効に使う上では好ましくない。そこで、コマンドの内容に変わりがない場合には、再生(又は受信)側では前回用いたコマンドを有効に活用し、記録媒体にサブピクチャーユニットごとに繰り返して記録(または伝送)しないようにしている。
【0133】
今、サブピクチャー表示制御コマンド(以下これをSP__DCCMD__SAMPLEと記す)の1つが用意され、このコマンドとして43バイトのものが必要であったとする。そしてこのコマンドと同一の内容が複数のサブピクチャーユニット(SPU)のために用いられるものとする。するとこのような場合は、最初のサブピクチャーユニットに(SP__DCCMD__SAMPLE)付加して伝送(または記録)し、以降のサブピクチャーユニットに対しては省略することになる。
【0134】
このようにした場合、{43バイト×(サブピクチャーユニット数−1)}のデータ量を省略することができ、伝送路や記録媒体の容量を有効に活用できることになる。
【0135】
次に、サブピクチャーの圧縮方法について説明する。
【0136】
図29はサブピクチャーの画素データ(ランレングスデータ)が、作成されるときのランレングス圧縮規則1〜6を示している。この規則により、サブピクチャーユニットのデータ長(可変長)が決まる。そして、決まったデータ長でエンコード(ランレングス圧縮)およびデコード(ランレングス伸張)が行われる。
【0137】
図29は、先のサブピクチャー画素データ(ランレングスデータ)32部分が2ビットの画素データで構成される場合において、一実施の形態に係るエンコード方法で採用されるランレングス圧縮規則1〜6を説明するものである。
【0138】
また、図30は、サブピクチャー画素データ(ランレングスデータ)32部分が2ビットの画素データで構成される場合において、上記圧縮規則1〜6を具体的に説明するための図である。
【0139】
図29の1列目に示す規則1では、同一画素が1乃至3個続く場合、4ビットデータでエンコード(ランレングス圧縮)データの1単位を構成する。この場合、最初の2ビットで継続画素数を表し、続く2ビットで画素データ(画素の色情報など)を表す。
【0140】
たとえば、図30の上部に示される圧縮前の映像データPXDの最初の圧縮データ単位CU01は、2個の2ビット画素データd0、d1=(0000)bを含んでいる(bはバイナリであることを指す)。この例では、同一の2ビット画素データ(00)bが2個連続(継続)している。
【0141】
この場合、図30の下部に示すように、継続数「2」の2ビット表示(10)bと画素データの内容(00)bとを繋げたd0、d1=(1000)bが、圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU01*となる。
【0142】
換言すれば、規則1によってデータ単位CU01の(0000)bがデータ単位CU01*の(1000)bに変換される。この例では実質的なビット長の圧縮は得られていないが、たとえば同一画素(00)bが3個連続するCU01=(000000)bならば、圧縮後はCU01*=(1100)bとなって、2ビットの圧縮効果が得られる。
【0143】
図29の2列目に示す規則2では、同一画素が4〜15個続く場合、8ビットデータでエンコードデータの1単位を構成する。この場合、最初の2ビットで規則2に基づくことを示す符号化ヘッダを表し、続く4ビットで継続画素数を表し、その後の2ビットで画素データを表す。
【0144】
たとえば、図30の上部に示される圧縮前の映像データPXDの2番目の圧縮データ単位CU02は、5個の2ビット画素データd2、d3、d4、d5、d6=(0101010101)bを含んでいる。この例では、同一の2ビット画素データ(01)bが5個連続(継続)している。
【0145】
この場合、図30の下部に示すように、符号化ヘッダ(00)bと、継続数「5」の4ビット表示(0101)bと画素データの内容(01)bとを繋げたd2〜d6=(00010101)bが、圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU02*となる。
【0146】
換言すれば、規則2によってデータ単位CU02の(0101010101)b(10ビット長)がデータ単位CU02*の(00010101)b(8ビット長)に変換される。この例では実質的なビット長圧縮分は10ビットから8ビットへの2ビットしかないが、継続数がたとえば15(CU02の01が15個連続する30ビット長)の場合は、これが8ビットの圧縮データ(CU02*=00111101)となり、30ビットに対して22ビットの圧縮効果が得られる。つまり、規則2に基づくビット圧縮効果は、規則1のものよりも大きい。しかし、解像度の高い微細な画像のランレングス圧縮に対応するためには、規則1も必要となる。
【0147】
図29の3列目に示す規則3では、同一画素が16〜63個続く場合、12ビットデータでエンコードデータの1単位を構成する。この場合、最初の4ビットで規則3に基づくことを示す符号化ヘッダを表し、続く6ビットで継続画素数を表し、その後の2ビットで画素データを表す。
【0148】
たとえば、図30の上部に示される圧縮前の映像データPXDの3番目の圧縮データ単位CU03は、16個の2ビット画素データd7〜d22=(101010………1010)bを含んでいる。この例では、同一の2ビット画素データ(10)bが16個連続(継続)している。
【0149】
この場合、図30の下部に示すように、符号化ヘッダ(0000)bと、継続数「16」の6ビット表示(010000)bと画素データの内容(10)bとを繋げたd7〜d22=(000001000010)bが、圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU03*となる。
【0150】
換言すれば、規則3によってデータ単位CU03の(101010………1010)b(32ビット長)がデータ単位CU03*の(000001000010)b(12ビット長)に変換される。この例では実質的なビット長圧縮分は32ビットから12ビットへの20ビットであるが、継続数がたとえば63(CU03の10が63個連続するので126ビット長)の場合は、これが12ビットの圧縮データ(CU03*=000011111110)となり、126ビットに対して114ビットの圧縮効果が得られる。つまり、規則3に基づくビット圧縮効果は、規則2のものよりも大きい。
【0151】
図29の4列目に示す規則4では、同一画素が64〜255個続く場合、16ビットデータでエンコードデータの1単位を構成する。この場合、最初の6ビットで規則4に基づくことを示す符号化ヘッダを表し、続く8ビットで継続画素数を表し、その後の2ビットで画素データを表す。
【0152】
たとえば、図30の上部に示される圧縮前の映像データPXDの4番目の圧縮データ単位CU04は、69個の2ビット画素データd23〜d91=(111111………1111)bを含んでいる。この例では、同一の2ビット画素データ(11)bが69個連続(継続)している。
【0153】
この場合、図30の下部に示すように、符号化ヘッダ(000000)bと、継続数「69」の8ビット表示(00100101)bと画素データの内容(11)bとを繋げたd23〜d91=(0000000010010111)bが、圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU04*となる。
【0154】
換言すれば、規則4によってデータ単位CU04の(111111………1111)b(138ビット長)がデータ単位CU04*の(0000000010010111)b(16ビット長)に変換される。この例では実質的なビット長圧縮分は138ビットから16ビットへの122ビットであるが、継続数がたとえば255(CU01の11が255個連続するので510ビット長)の場合は、これが16ビットの圧縮データ(CU04*=0000001111111111)となり、510ビットに対して494ビットの圧縮効果が得られる。つまり、規則4に基づくビット圧縮効果は、規則3のものよりも大きい。
【0155】
図29の5列目に示す規則5では、エンコードデータ単位の切換点からラインの終わりまで同一画素が続く場合に、16ビットデータでエンコードデータの1単位を構成する。この場合、最初の14ビットで規則5に基づくことを示す符号化ヘッダを表し、続く2ビットで画素データを表す。
【0156】
たとえば、図30の上部に示される圧縮前の映像データPXDの5番目の圧縮データ単位CU05は、1個以上の2ビット画素データd92〜dn=(000000………0000)bを含んでいる。この例では、同一の2ビット画素データ(00)bが有限個連続(継続)しているが、規則5では継続画素数が1以上いくつでも良い。
【0157】
この場合、図30の下部に示すように、符号化ヘッダ(00000000000000)bと、画素データの内容(00)bとを繋げたd92〜dn=(0000000000000000)bが、圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU05*となる。
【0158】
換言すれば、規則5によってデータ単位CU05の(000000………0000)b(不特定ビット長)がデータ単位CU05*の(0000000000000000)b(16ビット長)に変換される。規則5では、ラインエンドまでの同一画素継続数が16ビット長以上あれば、圧縮効果が得られる。
【0159】
図29の6列目に示す規則6では、エンコード対象データが並んだ画素ラインが1ライン終了した時点で、1ライン分の圧縮データPXDの長さが8ビットの整数倍でない(すなわちバイトアラインでない)場合に、4ビットのダミーデータを追加して、1ライン分の圧縮データPXDがバイト単位になるように(すなわちバイトアラインされるように)している。
【0160】
たとえば、図30の下部に示される圧縮後の映像データPXDのデータ単位CU01*〜CU05*の合計ビット長は、必ず4ビットの整数倍にはなっているが、必ずしも8ビットの整数倍になっているとは限らない。
【0161】
たとえばデータ単位CU01*〜CU05*の合計ビット長が1020ビットでありバイトアラインとするために4ビット不足しているなら、図29の下部に示すように、4ビットのダミーデータCU06*=(0000)bを1020ビットの末尾に付加して、バイトアラインされた1024ビットのデータ単位CU01*〜CU06*を出力する。
【0162】
なお、1単位の最後に配置される2ビット画素データは、必ずしも4種類の画素色を表示するものではない。画素データ(00)bがサブピクチャーの背景画素を意味し、画素データ(01)bがサブピクチャーのパターン画素を意味し、画素データ(10)bがサブピクチャーの第1強調画素を意味し、画素データ(11)bがサブピクチャーの第2強調画素を意味するようにしても良い。
【0163】
このようにすると、2ビットの画素データの内容により、ランレングスされているデータが背景画素、サブピクチャーのパターン画素、サブピクチャーの第1強調画素、サブピクチャーの第2強調画素のいずれであるかを判断することができる。
【0164】
画素データの構成ビット数がもっと多ければ、より他種類のサブピクチャー画素を指定できる。たとえば画素データが3ビットの(000)b〜(111)bで構成されているときは、ランレングスエンコード/デコードされるサブピクチャーデータにおいて、最大8種類の画素色+画素種類(強調効果)を指定できる。
【0165】
次に、上記の光ディスクの記録情報を読取り処理する再生装置について説明することにする。
【0166】
図31において、光学式ディスク(DVD)100は、ターンテーブル(図示せず)上に載置され、クランパーによりクランプされ、モータ101により回転駆動される。今、再生モードであるとすると、光学式ディスク100に記録された情報は、ピックアップ部102によりピックアップされる。ピックアップ部102は、サーボ部103によりディスク半径方向への移動制御、フォーカス制御、トラッキング制御されている。またサーボ部103は、ディスクモータ駆動部104にも制御信号を送り、モータ101の回転(即ち、光学式ディスク100)の回転制御を行っている。
【0167】
ピックアップ部102の出力は、復調/エラー訂正部105に入力されて復調される。ここで復調された復調データは、バッファ106を介してデマルチプレクサ107に入力される。また復調データは、入力バッファ108を介してDSIデコーダ109に入力される。DSIデコーダ109には、バッファ110が接続されている。デコードしたDSI(データサーチ情報)は、システム制御部200に送られる。また復調データは、システムバッファ111を介してシステム制御部200に送られる。このシステムバッファ111を通ってシステム制御部200に取りこまれるデータとしては、例えば管理情報等がある。
【0168】
デマルチプレクサ107では、各パックの分離処理が行われる。
【0169】
デマルチプレクサ107から取り出されたビデオパック(V__PCK)はバッファ121を介してビデオデコーダ123に入力されてデコードされる。ビデオデコーダ123にはバッファ124が接続されている。ビデオデコーダ123から出力されたビデオ信号は、合成器125に入力される。
【0170】
また、デマルチプレクサ107から取り出されたサブピクチャーパック(SP__PCK)はバッファ126を介してサブピクチャーデコーダ127に入力されてデコードされる。サブピクチャーデコーダ127にはバッファ128が接続されている。サブピクチャーデコーダ127から出力されたサブピクチャーは、合成器125に入力される。これにより合成器125からは主映像信号にサブピクチャーがスーパーインポーズされた信号が得られ、ディスプレイに供給される。
【0171】
また、デマルチプレクサ107から取り出されたオーディオパック(A__PCK)はバッファ129を介してオーディオデコーダ130に入力されてデコードされる。オーディオデコーダ130にはバッファ131が接続されている。オーディオデコーダ130の出力はスピーカに供給される。
【0172】
また、デマルチプレクサ107から取り出されたPCIパックはバッファ132を介してPCIデコーダ133に入力されてデコードされる。PCIデコーダ133にはバッファ134が接続されている。PCIデコーダ133の出力は、ハイライト情報(HLI)処理部135に入力される。
【0173】
デマルチプレクサ107においては、主映像情報、サブピクチャー(字幕及び文字)情報、音声情報、制御情報等を分離して導出することなる。つまり光学式ディスク100には、映像情報に対応してサブピクチャー(字幕及び文字)情報、音声情報、管理情報、制御情報等が記録されているからである。
【0174】
この場合、サブピクチャー情報である字幕及び文字情報や、音声情報としては、各種の言語を選択することができ、これはシステム制御部200の制御に応じて選択される。システム制御部200に対しては、ユーザによる操作入力が操作部201を通して与えられる。
【0175】
よって主映像情報をデコードするビデオデコーダ123では、表示装置の方式に対応したデコード処理が施される。例えば主映像情報は、NTSC、PAL、SECAM、ワイド画面、等に変換処理される。またオーディオデコーダ130には、ユーザにより指定されているストリームのオーディオ情報が入力されてデコードされることになる。またサブピクチャーも、ユーザにより指定されているストリームのサブピクチャーデータが、サブピクチャーデコーダ127に入力されてデコードされる。
【0176】
次に、上記の再生装置の通常再生動作について説明する。
【0177】
図32には、再生動作を開始するときのフローチャートを示している。電源が投入されると、システム制御部200は、予め備えられているROMのプログラムを立ち上げて、モータ101を駆動し、データの読取りを開始する(ステップS1)。最初にISO−9660等に準拠してボリウム及びファイル構造部(図2に示す)のデータが読み出される。この読み出されたデータは、システム制御部200のメモリに一旦格納される。これによりシステム制御部200は、光ディスク上のデータの種類や記録位置などを把握する。
【0178】
これによりシステム制御部200は、ピックアップ部102等を制御してビデオマネ−ジャー(VMG)及びそのマネージャーインフォメーション(VMGI)を取得する。VMGIには、ビデオマネージャーマネジメントテーブル(VMGI__MAT)等の記録信号に関する各種の管理情報が記録されているので、この管理情報に基づいて、ディスクにどのような情報が記録されているかをメニュー形式で表示させることができるようになる(ステップS2、S3)。そしてユーザからの指定を待つことになる(ステップS4)。この指定は、例えばビデオタイトルセットの指定である。
【0179】
ユーザからの操作入力により指定があると、指定されたビデオタイトルセットの再生が開始される(ステップS5)。所定時間経過しても、ユーザからの指定がない場合は、予め定めているビデオタイトルセットの再生が行われる(ステップS6)。そして再生が終了すると終了ステップに移行する(ステップS7、S8)。
【0180】
図33には、ビデオタイトルセットが指定されたときの動作をフローチャートでさらに示している。
【0181】
ビデオタイトルセットが指定されると、そのタイトルセットの制御データ(ビデオタイトルセットインフォメーションVTSI)が読取られる(ステップS11)。この中には、図7で説明したように、プログラムチェーン(PGC)に関する情報、及びプログラムチェーン選択のためのメニューも含まれている。よってシステム制御部200はビデオタイトルセットの制御情報を認識することができる(ステップS12)。ユーザは、メニュー画面をみて、プログラムチェーンを選択する(ステップS13)。この場合、メニュー画面はなく自動的にプログラムチェーンが決まってもよい。プログラムチェーンが選択により決まると、その選択されたプログラムチェーンにしたがってセルの再生順序がきまり、再生が実行される(ステップS14)。自動的にプログラムチェーンが決まった場合、あるいは所定時間内にプログラムチェーンの選択情報が入力されなかった場合は、予め設定したセルの再生順序で再生が行われる(ステップS15)。
【0182】
次に、早送り再生(ファーストフォワード;FF)モードが設定された場合の動作について説明する。
【0183】
通常1GOPは、約0.5秒で再生される。10倍速を得るには10GOP分離れた位置のビデオデータを0.5秒間ずつ次々と再生すると実現できる。このためには、現在再生中のビデオオブジェクトユニットから離れた位置のビデオオブジェクトのアドレスを把握しなければならない。
【0184】
そこでこのためには、VOBUのサーチ情報(VOBU__SRI)が活用される。即ち、現在のVOBUに含まれているPCIパケットから、次に再生すべきVOBUのスタートアドレスを読み取りそのアドレスにジャンプする。このような動作が繰り替えされることにより早送り再生が実現される。この処理により、セルから他のセルへの移行があった場合、プログラムチェーンの管理状況も更新されることになる。
【0185】
図34は、例えば10倍速のFFモードのときのフローチャートである。
【0186】
まず、取り込んでおいたFIFOメモリから現在のVOBU__SRIを参照してFWD10のVOBUのアドレスを把握し、このアドレス情報に基づいて進VOBUをサーチする(ステップA11〜A14)。そして目的の新VOBUが読取られると、このVOBUに含まれる新しいVOBU__SRIがFIFOに改めて取り込まれる。また同時に新しく取り込んだVOBUのIピクチャーのデコード及び表示が行われる(ステップA15、A16)。次に、FFの停止操作があったかどうか、またはVOBが終了時点となっているいるかどうかの判定が行われる(ステップA17)。FF停止操作がなく、またVOBが終了していない場合には、FIFOメモリ内の最後に取り込んだVOBU__SRIを参照して、FWD10のアドレス情報を得る。つまりステップA13に戻る。
【0187】
FF停止操作があった場合、またVOBが終了している場合には、最後の映像のスチル再生に移行し、次の操作モードの設定を待つことになる。
【0188】
上記のフローチャートは、簡略化して示しているが、実際には、先に説明したプログラムチェーンが存在するので、プログラムチェーンにより予め設定されているセル間を跨がった高速再生が実行されることになる。また、プログラムチェーンのセル管理状態も更新されることになる。
【0189】
また上記のフローチャートは、高速早送り再生について示しているが、高速逆送り再生についても同様な処理で実現される。高速逆送り再生では、BWDIが参照されることになる。
【0190】
さらに上記の装置には、単独のスチル再生機能やスロー再生機能が設けられる。スチル再生はここではスチル再生操作が行われた時点で、再生中の映像がフレームメモリに格納され、そのまま繰り返し読み出されて表示されることを言うものとする。この状態では、デコード処理は、現在のVOBUのデコード処理が繰り返し行われるか、または次のVOBUのでコード処理が行われる。光ディスクに対する読取りは進行しない状態とされる。
【0191】
図35にはスチル再生時の動作をフローチャートで示している。スチル再生の指定があると、再生中の映像データがフレームメモリに格納され(ステップB11、B12)、繰り返し表示される(ステップB13)。スチル再生の解除があると通常再生に移行する(ステップB14、B15)。
【0192】
図36にはこま送り再生時の動作をフローチャートで示している。
【0193】
こま送り再生の場合は、スチル再生が繰り返し行われ、上記のスチル再生が行われた後に、次のVOBUがデコードされる(ステップC11、C12、C13)。そしてこのVOBUのIピクチャーが暫くの間スチル再生され、次のVOBUのデコードに移行する。このようにスチル再生、次のVOBUのデコードという動作が繰り返し行われる。こま送り再生が解除された場合は、通常再生に移行する(ステップC14、C15)。こま送り再生は、自動的なこま送り再生モードと、ユーザの操作毎にこま送りが実行されるモードとがある。ユーザの操作によりこま送りが実行される場合は、ステップC14において、こま送り続行か否かのユーザの操作入力を待つ待機状態となる。
【0194】
図37にはスロー再生時の動作をフローチャートで示している。
【0195】
スロー再生は、再生中のVOBUのデコードが繰り返して行われ、その間に得られる画像データが次々と、フレームメモリに送られる(ステップD11、D12)。しかしこの場合、フレームメモリでは、通常の蓄積期間の数倍の期間画像データが蓄積されて、繰り返し表示される(ステップD13、D14、D15)。次に一定時間(スロー速度に見合う時間)が経過すると、現在表示している画像データはVOBUの最後のもの(最後のGOP)かどうかの判定が行われる(ステップD16)。最後のフレームの画像データでない場合は、次の画像データが指定され(ステップD17)、フレームメモリへの取り込みが行われる。最後の画像データであった場合は、次のVOBUの指定が行われ、次のVOBUのデコードが実行される。スロー再生が解除されている場合は、通常再生に移行することになる。
【0196】
映画などによっては、高速再生、高速逆送り、スチル再生、スロー再生などを禁止しているものもある。このような映画が記録されているディスクにおいては、プログラムチェーン情報(PGCI)内に、プログラムチェーン一般情報(PGCI__GI)というものがあり、この情報の中にユーザの操作を許可または禁止することを示す記述領域があり、この領域に特定のラッグ”1b”が記述されている。この情報は、プログラムチェーンユーザオペレーションコントロール(PGC__UOP__CTL)と称される。また、同様な目的の領域が、再生制御情報(PCI)に含まれる再生制御一般情報(PCI__GI)の中にも確保されており、ここに特定のフラッグが記述されるようになっている。この領域の情報はビデオオブジェクトユニット ユーザオペレーション コントロール(VOBU__UOP__CTL)と称される。
【0197】
図38を参照して、サブピクチャーデコーダ127について説明する。
【0198】
まず再生するビデオタイトルが選択されると、そのプログラムチェーンが決まるか、または選択により設定される。そして、ビデオオブジェクトの再生が実行されるまえに、システムの制御部200において各デコーダのメインタイマー221の初期設定が行われる。メインタイマー221は、この初期設定の後、タイマーカウンタ用クロッククロックの計数を開始する。
【0199】
メインタイマーは、再生装置全体の基準時間を設定するためにタイマーカウンタ用クロック(例えば90KHz)をカウントする。デコーダは、このメインタイマーのカウント値を基準時間として動作している。即ちデコーダは、各パケットのシステムクロックリファレンス(SCR)と基準時間とを比較して、所定の関係にあるときにパケットの取り込みや、デコードのタイミングを得ている。
【0200】
このような時間管理が行われている中で、特殊再生を行うと、当然、基準時間の補正が必要となってくる。このために、スチール再生、スロー再生のときは、メインタイマーをオン/オフ制御する方法がとられる。例えばスチール再生を行うときはメインタイマーのカウント動作を停止し、スロー再生のときは、メインカウンターのカウント動作の停止、続行を繰り返すような制御である。このために特にメインカウンターのカウント動作の停止、続行が繰り返されるとカウント値に狂いが生じてしまうことがある。
【0201】
このカウント値に狂いが生じると、通常再生に切り替わったときに正常な再生が得られなくなる。
【0202】
また、上記の光ディスク再生装置には、高速順送り再生機能、高速逆送り再生機能が要求される。この機能は、光ディスクのデータを飛び飛びにピックアップしてデコードするものである。この場合は、予め設定されている手順でデータをデコードし表示するので、この高速順送りや逆送り再生機能が動作しているときはメインタイマーの基準時間は利用されない。そして、通常再生動作に切り替わったときにメインタイマーの基準時間が改めて設定されるようになっている。
【0203】
一方、サブピクチャーの時間管理に対しては、サブタイマー222の計数値が利用される。サブピクチャーは、さきにも説明したように表示シーケンス制御データにより表示タイミングが制御される。この場合の基準参照時間は、サブタイマー222の時刻が参照される。
【0204】
サブタイマー222は、サブピクチャーのデータユニットが切り替わる毎にリセットされてタイマーカウンタ用クロックを計数し、単一のデータユニットの処理経過時間を計数値で示す。サブピクチャーデコーダ制御部211は、データユニット内に含まれる表示制御シーケンスタイムとサブタイマー222の計数値とを比較し、サブタイマー222の計数値が表示制御シーケンスタイム以上の場合には、デードされたデータの表示状態をシーケンス制御データに従って表示タイミングを制御する。
【0205】
即ち、デマルチプレクサ107から取り出されたサブピクチャーパック(SP__PCK)はバッファ126を介してサブピクチャーデコーダ127に入力されてデコードされる。パックの識別は、パケットヘッダに記述されているストリームIDにより行われる。
【0206】
一方、指定ストリームID(サブストリームID)は、ユーザの操作に応答するシステム制御200、サブピクチャーデコーダ制御部211に入力され、そしてレジスタ212に格納されている。バッファ126に取り込まれたパケットのうち、指定ストリームIDと入力したサブストリームIDが一致しているところのパケットが、一旦メモリ213に送られ格納される。
【0207】
上記の処理によりメモリ213には、1つ以上のサブピクチャーユニット(図18〜図20参照)が蓄積されることになる。このサブピクチャーユニットに含まれるサブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)がサブピクチャーデコーダ制御部211により参照され、サイズやアドレスが認識される。これにより、ランレングス圧縮されたデータ(PXD)はランレングスデコーダ214へ送られ、表示制御シーケンステーブル(SP__DCSQT)はシーケンス制御部216へ送られる。
【0208】
そしてランレングスデータ(PXD)は、ランレングスデコーダ214によりデコードされる。このデコード処理は先に説明した規則(図28)により実行される。デコードされた画素データは、バッファメモリ215に蓄積され、出力タイミングを待つことになる。
【0209】
一方、サブピクチャーユニットに含まれる表示制御シーケンステーブル(SP__SCQT)は、シーケンス制御部216に入力されて解析される。
【0210】
シーケンス制御部216は、先に説明したように各種制御命令を保持するための複数のコマンドレジスタ217を有する。シーケンス制御部216では、コマンドレジスタ217のコマンドに応じて、次に出力される画素に対してどの様な色及び又はコントラストを設定するかを決定する。この決定信号は、出力制御部218に与えられる。またシーケンス制御部216は、バッファメモリ215に保持されている画素データの読み出しタイミング信号及びアドレスも与えている。
【0211】
出力制御部218では、バッファメモリ215からの画素データに対して、シーケンス制御部216からのコマンドに応じてカラーコード及び又はコントラストデータを付加して出力することになる。この出力されたサブピクチャーは、主映像にスーパーインポーズされる。
【0212】
ここで上記サブピクチャーデコーダ127は、次々と伝送されてくるサブピクチャーユニットに、表示制御コマンド(SP__DCCMD)が含まれていない場合があっても、前回の表示制御コマンドをコマンドレジ217に維持しており再度利用することができる。このような機能を持たせた場合、サブピクチャーデータ全体の記録容量や伝送容量を大幅に低減できるからである。
【0213】
表示制御についてさらに説明する。
【0214】
表示制御においては、コマンドSET__DAREAによりサブピクチャーの表示位置および表示領域が設定され、コマンドSET__COLORによりサブピクチャーの表示色が設定され、コマンドSET__CONTRにより主映像に対するサブピクチャーのコントラストが基本的に設定される。これらは基本コマンドである。
【0215】
そして、表示開始タイミング命令STA__DSPを実行してから別の表示制御シーケンスDCSQで表示終了タイミング命令STP__DSPが実行されるまで、表示中は、カラー及びコントラスト切換コマンドCHG__COLCONに準拠した表示制御を行いつつ、ランレングス圧縮されている画素データPXDのデコードが行われる。
【0216】
メインタイマー221とサブタイマー222が設けられておりタイマーカウンタ用クロックSTCCLKをカウントしている。メインタイマー221は、再生時にビデオオブジェクトの最初のパケットがデコードされるときに初期化されてタイマーカウンタ用クロックを計数している基準時間である。
【0217】
初期値が設定されたときや、オフセットがあったときには、メインタイマー221に基準時間の初期値がセットされる。この初期値がセットされた後は、タイマーカウンタ用クロック(90KHz)を計数して基準時間の計測を行う。
【0218】
メインタイマー221の基準時間の計数値は、サブピクチャーデコーダ制御部211に与えられ、バッファ126に取り込んだパケットのシステムクロックリファレンス(SCR)と比較される。そして、メインタイマー221の計数値とSCRとの値とを比較し、同一SCRを有するパケットがサブピクチャーユニット構築のためにメモリ213に格納される。
【0219】
メモリ213にサブピクチャーユニットが構築されると、図19で示したようにPTSに基づいたデコード処理が管理される。即ち、プレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)とメインタイマー221の計数値とが比較され、メインタイマー221の計数値がプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)以上の場合には、当該データユニットのデコードが行われる。そしてデコードされたデータは、シーケンス制御部216の制御のもとでバッファメモリ215、出力制御部218を介して出力され表示される。
【0220】
ここで、サブタイマー222は、サブピクチャーデータユニットが切り替わる毎に、サブピクチャーデコーダ制御部211からのリセットパルスでリセットされ、タイマーカウンタ用クロックを計数している。つまりこのサブタイマー222は、単一のサブピクチャーデータユニットの処理経過時間を計数値で示している。このサブタイマー222の時間経過を示す情報は、シーケンス制御部216で参照されている。シーケンス制御部216は、コマンドSET__DAREAによりサブピクチャーの表示位置および表示領域を設定し、コマンドSET__COLORによりサブピクチャーの表示色を設定し、コマンドSET__CONTRにより主映像に対するサブピクチャーのコントラストを基本的に設定する。そして、表示開始タイミング命令STA__DSPを実行してから別の表示制御シーケンスDCSQで表示終了タイミング命令STP__DSPが実行されるまで、表示中は、カラー及びコントラスト切換コマンドCHG__COLCONに準拠した表示制御を行う。
【0221】
図39には、上記のサブピクチャーデコーダ127の動作を概略的に示している。
【0222】
バッファ126から送られてきたサブピクチャーパケットは、高速書き込み読み出しメモリ213に格納される(ステップE1、E2、E3、E4、E5)。最低でもサブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)が構築されたかどうかの判定が行われ(ステップE6)る。1つ以上のサブピクチャーユニットがメモリ213に構築されると待機状態となる。
【0223】
一方、表示制御シーケンス動作は次のようになる。
【0224】
メモリ213に格納されているデータの分離処理が行われる。サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)がサブピクチャーデコーダ制御部211により参照されて、データの分離が行われ、ランレングスデータはランレングスデコーダ214に転送される(ステップE11、E12)。表示制御シーケンステーブル(SP__DCSQT)のデータはシーケンス制御部216に転送される。
【0225】
次に、サブピクチャーユニットの先頭のパケットで送られてきたPTSと、メインタイマー221の値との比較が行われ、表示制御を開始するかどうかの判定が行われる。ここで一致が得られ表示制御開始タイミングであることが決定されると(ステップE14)、具体的な表示制御処理(ステップE16)が実行されるようになる。このとき、各制御に移行してからの細かい制御タイミングは、各SP__DCSQに含まれるSP__DCSQ__STMにより管理される。このときの時間管理は、サブタイマー222のカウント値で実現される。
【0226】
ステップE14において、パケットで送られてきたPTSと、メインタイマーのカウンタ値とが不一致の場合は、ステップE15でデータの分離切り出しが完了しているかどうかの判定が行われ、完了している場合には、表示制御開始時刻になるまで待機状態となり、データの切り出しが完了していない場合にはステップE12に戻りデータ取り込み処理が行われる。
【0227】
ステップE16における表示制御期間中において、例えば垂直ブランキング期間に次の新しいサブピクチャーユニットのデータが到来しているかどうかのチェックが行われる。到来していない場合には、ステップE16による表示制御が行われる。到来している場合には、ステップE18において、新しいサブピクチャーユニットに付随した新しいSP__DCSQTが到来しているかどうかのチェックが行われる。
【0228】
ここで新しいSP__DCSQTが到来していない場合には、画素データのみが変わったことであるから、ステップE12に戻りメモリから新しいPXDの切り出しを行うことになる。もし、ステップE18において新しいSP__DCSQTが到来していることが判明すると、これはサブピクチャーユニット全体が更新されたことであるからステップE19において、表示制御開始タイミングであるかどうかの判定が行われる。この判定も、例えば垂直期間に行われ、当該サブピクチャーユニットの先頭のパケットで送られてきたPTSと、内部カウンタ値とが一致するかどうかの判定である。一致しない場合には、先の表示制御が続行され、一致した場合には、ステップE12に戻り新しいサブピクチャーユニットの処理に移行する切り換えが行われる。
【0229】
シーケンス制御部216のさらに細かい処理手順について説明を付加する。
【0230】
(1)まず、表示制御シーケンステーブルSP__DCSQTの最初のSP__DCSQ0 に記録されているサブピクチャー表示制御シーケンススタートタイム(SP__DCSQ__STM)が、サブピクチャーデコーダのサブタイマーのカウント値と比較される。
【0231】
(2)上記の比較の結果、サブタイマーのカウント値が表示制御シーケンススタートタイム(SP__DCSQ__STM)以上の場合には、表示制御シーケンステーブル内の全ての表示制御コマンドSP__COMMANDが実行され、表示制御終了コマンドCMD__ENDが現れるまで実行される。表示制御終了コマンドCMD__ENDがない場合は、同じ表示制御が繰り返して行われることになる。
【0232】
(3)表示制御が開始されたあとは、一定時間毎(たとえば垂直ブランキング期間毎)に、次の表示制御シーケンステーブルDCSQTに記録されているサブピクチャー表示制御タイムSP__DCSQ__STMと内部カウント値(サブタイマー)とを比較することにより、次のDCSQTに更新するか、つまりDCSQTポインタを次のDCSQTに移すかどうかが、判定される。
【0233】
ここで、表示制御シーケンステーブル内の表示制御シーケンススタートタイム(SP__DCSQ__STM)は、PTSが更新されてから(即ち、サブピクチャーデータユニットが更新されてから)の相対時間で記録されている。したがって、同じサブピクチャーデータを複数の異なる時刻で前回と同じように表示制御する場合でも全く同じ表示制御シーケンステーブルSP__DCSQTを用いることができる。つまり表示制御シーケンステーブルをリロケータブルとすることができる。
【0234】
上記デコード処理において表示制御終了コマンドCMD__ENDが実行されればサブピクチャーバッファメモリ内のサブピクチャーデータのデコード処理が終了する。このデコード処理は、終了コマンドCMD__ENDが実行されない限り反復継続される。
【0235】
次に、サブピクチャーデータユニットと、特殊再生と、タイマーとの関係を説明する。
【0236】
図40にはサブピクチャーのデータ構成を再度示している。
【0237】
複数のサブピクチャーパケットをランレングス圧縮の1単位分に渡って集めたものがサブピクチャーデータユニットである。
【0238】
サブピクチャーデータユニットには、サブピクチャーユニットヘッダが付与されている。このサブピクチャーユニットヘッダのあとに、映像データ(たとえば2次元表示画面の1水平ライン分のデータ)をランレングス圧縮した画素データ、および各サブピクチャーパックの表示制御シーケンス情報を含むテーブルが続く。
【0239】
サブピクチャーデータユニットは、サブピクチャー表示用の各種パラメータが記録されているサブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)と、ランレングス符号からなる表示データ(圧縮された画素データ;PXD)と、表示制御シーケンステーブル(DCSQT)とで構成されることになる。
【0240】
これらのデータユニットを構築するための時間管理は、メインタイマー221のカウント値が基準となる。これに対して、画素データをデコードして、実際に表示部に表示制御するための時間管理は、サブタイマー222のカウント値が基準となる。
【0241】
図41には、こま送り再生が実行された場合のフローチャートを示している。こま送りについては、図36においても説明したが、図41には、上記のメインタイマー221が制御されるステップを追加して示している。
【0242】
即ち、こま送り再生が指定されると、スチル再生が繰り返し行われ、上記のスチル再生が行われた後に、次のVOBUがデコードされる(ステップC11、C12、C13)。そしてこのVOBUのIピクチャーが暫くの間スチル再生され、次のVOBUのデコードに移行する。このようにスチル再生、次のVOBUのデコードという動作が繰り返し行われる。ここで、スチル再生中はメインタイマー221のクロックが、例えばシステム制御部200により、オフ(ステップC12b)されて、次のVOBUが読み取られるときにオン(ステップC12d)される。これにより、VOBUのSCRとメインタイマー221の計数値との比較が行われ、パケットの取り込み及びデコードが実現される。なおこのような動作においてもサブタイマー222の計数は持続されている。
【0243】
しかしこの動作が繰り返し、何回も行われると、メインタイマー221において、クロックの立上がりや立下がりの位置にクロックのオンオフが合致した場合、メインタイマー221の計数値に狂いが生じる。そこで通常再生に切り替わったときは、ステップC14aで、現在取り込んでいる最新のパックのSCRの値を初期値としてメインタイマー221を設定するようにしている。この設定は、図38に示すようにシステム制御部200が行ってもよく、またサブピクチャーデコーダ制御部211が行ってもよい。このような処理を行うことにより、通常再生に切り替わったときに、円滑な通常再生処理が得られるようになる。また、サブタイマー222の計数動作を維持させることで、特殊再生から通常再生に切り替わった場合でも、安定してサブピクチャーのシーケンス制御が実行される。
【0244】
図42には、スロー再生が実行された場合のフローチャートを示している。スロー再生については、図37においても説明したが、図42には、上記のメインタイマー221が制御されるステップを追加して示している。
【0245】
スロー再生は、再生中のVOBUのデコードが繰り返して行われ、その間に得られる画像データが次々と、フレームメモリに送られる(ステップD11、D12)。しかしこの場合、フレームメモリでは、通常の蓄積期間の数倍の期間,画像データが蓄積されており、これが繰り返し表示される(ステップD13、D14、D15)。次に一定時間(スロー速度に見合う時間)が経過すると、現在表示している画像データはVOBUの最後のもの(最後のGOP)かどうかの判定が行われる(ステップD16)。最後のフレームの画像データでない場合は、次の画像データが指定され(ステップD17)、フレームメモリへの取り込みが行われる。最後の画像データであった場合は、次のVOBUの指定が行われ、次のVOBUのデコードが実行される。スロー再生が解除されている場合は、通常再生に移行することになる。
【0246】
ここで、スロー再生が指定されるとまず、メインタイマー221のクロックがオフされる(ステップD11a)。そして次のVOBUを読み取るときにメインタイマー221のクロックがオンされる(ステップD18a)。これにより、VOBUのSCRとメインタイマー221の計数値との比較が行われ、パケットの取り込み及びデコードが実現される。なおこのような動作においてもサブタイマー222の計数は持続されている。
【0247】
上記の動作において、スロー再生が長時間行われると、クロックの立上がりや立下がりの位置にクロックのオンオフが合致した場合、メインタイマー221の計数値に狂いが生じる。そこで通常再生に切り替わったときは、ステップD19aで、現在取り込んでいる最新のパックのSCRの値を初期値としてメインタイマー221を設定するようにしている。この設定は、図38に示すようにシステム制御部200が行ってもよく、またサブピクチャーデコーダ制御部211が行ってもよい。このような処理を行うことにより、通常再生に切り替わったときに、円滑な通常再生処理が得られるようになる。また、この場合も、サブタイマー222の計数動作を維持させることで、特殊再生から通常再生に切り替わった場合でも、安定してサブピクチャーのシーケンス制御が実行される。
【0248】
図43は、高速早送り(FFモード)が行われたときのサブピクチャーの制御動作をフローチャートで示している。この制御動作は、例えばサブピクチャーデコーダ制御部211の制御のもとで実行される。
【0249】
FFモードにおける主映像の再生処理を図34に示す。主映像の高速再生中においては、メインタイマー221の内容は参照されなくなる。そして高速再生処理が終了した最終段階でメインタイマー221の値が設定される。この設定は、予め設定したプログラムチェーンによる設定でもよく、内部のシステム制御部200によるものであってもよい。
【0250】
主映像の高速早送りに平行して、サブピクチャーについてもデコード表示またはデコード表示なしを設定することができる。サブピクチャーをデコードするか否かは、例えば操作部201からその選択を行うことができる。
【0251】
FFモードが指定されると、サブピクチャーをデコード表示するかどうかの判定が行われる(ステップF1、F2)。サブピクチャーをデコードする場合には、メインタイマー221における値が強制的に例えば「111…1」に設定される(ステップF3)。逆に、サブピクチャーをデコードしない場合には、メインタイマー221における値が強制的に例えば「000…0」に設定される(ステップF4)。デコードしない場合には、シーケンス制御部216を通じて出力制御部218の出力が禁止される(ステップF5)。
【0252】
サブピクチャーのデコードが実行される場合には、ステップF6において、図39で示した処理が実行され、サブピクチャーのデコード及び表示が実現されることになる。
【0253】
サブピクチャーデコーダ制御部211は、取り込んだ表示制御シーケンステーブルSP DCSQTの最初のSP__DCSQ0に記録されているサブピクチャ ー表示制御シーケンススタートタイム(SP__DCSQ__STM)が、サブピクチャーデコーダのサブタイマー222のカウント値と比較される。サブタイマー222は、その計数が継続されており、サブピクチャーユニットが更新される毎にリセットされる。比較の結果、サブタイマー222のカウント値が表示制御シーケンススタートタイム(SP__DCSQ__STM)以上の場合には、表示制御シーケンステーブル内の全ての表示制御コマンドSP__COMMANDが実行され、表示制御終了コマンドCMD__ENDが現れるまで実行される。表示制御終了コマンドCMD__ENDがない場合は、同じ表示制御が繰り返して行われることになる。
【0254】
FFモードにおいても、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)が取り込まれるので、サブピクチャーのデコードは上記のように可能である。VOBU内には1〜12枚程度のサブピクチャー画面が圧縮されて含まれているからである。FFモードが解除された場合には、メインタイマー221に最新のパックのヘッダに含まれるSCRが例えばシステム制御部200からセットされる(ステップF7、F8)。
【0255】
上記のように、特殊再生時にタイマーのカウント値に誤差が生じても通常再生に切り替わったときは正確なカウント値に復帰する。さらにサブタイマーはデータユニット更新時にクリアされるので、メインタイマーが正確であればデータユニットの切り替わりも正確になり、サブタイマーも正確となる。また、サブタイマーの計数動作を維持させることで、特殊再生から通常再生に切り替わった場合でも、安定してサブピクチャーのシーケンス制御が実行される。
【0256】
さらにまた、PTSとタイマーとの関係が正常に保たれていない状況にあっても、サブピクチャーをデコードするか、マスクするかを任意に設定することができるようになる。これにより、通常再生あるいは高速順(または逆)送り再生中であってもサブピクチャーの表示が可能である。さらにまた、通常再生あるいは高速順(または逆)送り再生の途中であってもサブピクチャーの表示を禁止することも可能である。
【0257】
上記の考え方は、ポーズ動作についても適用できることは勿論であり、上記した実施の形態に限定されるものではない。
【0258】
ここで、この発明では上記したサブピクチャーの表示方法において、更に改善が加えられる。
【0259】
図43のステップF3において、強制的にメインタイマーの値を大きな値に設定し、強制的にサブピクチャーのデコード及び表示を行うと、サブピクチャーユニットのバッファメモリへの取り込み取得状況によっては、表示イメージが断続的になる場合がある。
【0260】
以下、このような状態が生じる理由を図面を参照して説明する。
【0261】
図44には、高速順送り再生あるいは高速逆送り再生が行われる場合のサブピクチャーユニットの読み取り状態の例を示している。高速順送り再生あるいは高速逆送り再生が行われる場合には、主映像に関しては、図16で示したIピクチャーが取り込まれて再生され、このIピクチャーが、次のIピクチャーが取り込まれるまで、再生されるという手法が取られている。一方、サブピクチャーに関しては、Iピクチャーの付近に位置するサブピクチャーパケットが取り込まれ、バッファ126(図38)に送られる。この結果、図44に示すように、不完全なサブピクチャーユニットも取り込まれる場合がある。
【0262】
即ち、図44の例であるとサブピクチャーユニットNはその途中から取り込まれ、サブピクチャーユニット(N+1),(N+2)は正常に取り込まれ、サブピクチャーユニット(N+3)は、その途中までが取り込まれている。
【0263】
このようなサブピクチャーユニット列が取込まれた場合、メモリ231には、PTSが存在するサブピクチャーユニット(N+1),(N+2)と,サブピクチャーユニット(N+3)の途中までが転送されることになる。そして、デコードが行われるが、サブピクチャーユニット(N+1),(N+2)までは正常にデコードされて表示されるが、サブピクチャーユニット(N+3)のデコードに移ると、データが最後まで存在しないために、表示が禁止されることになる。つまり図38で示したサブピクチャーデコーダ制御部211は、データ切り出しが正常に得られないために、出力制御部218を制御して出力を禁止する。
【0264】
このようなサブピクチャーの表示制御が行われた場合、サブピクチャーユニット(N+2)の表示が行われるフィールドまでは正常であるが、次のフィールドではサブピクチャーの表示が行われない。この状態、つまり画面上のサブピクチャーの非表示は、ピックアップのジャンプがあり、再度、次のIピクチャー付近のサブピクチャーパケットが読み取られ、図44に示すようなサブピクチャーユニットの蓄積が得られるまで、続くということである。この結果、サブピクチャーの表示イメージが断続的になる場合がある。
【0265】
そこでこのような現象を無くすために、この発明の装置では、次のような手段が設けられている。
【0266】
図45に示すように、高速順送り再生時や高速逆送り再生時には、メインタイマーの計数値が強制的に大きな値とされる(ステップF3)。そして、この次に、メモリ213内のサブピクチャーユニットが所定の構成に完結しているかどうかの判定が行われる(ステップF11)。つまり、図44に示したサブピクチャーユニットの例であると、サブピクチャーユニット(N+1)、(N+2)、(N+3)の状態が判定される。サブピクチャーユニットが完結している場合には、そのサブピクチャーユニットのデコードが行われる(ステップF12)。しかし、次のサブピクチャーユニットが完結していない場合には、現在デコードし表示しているサブピクチャーユニットが再度用いられ、デコードされ表示される(ステップF13)。この処理により、サブピクチャーユニット(N+1),(N+2)とがデコードされ、表示された次は、サブピクチャーユニット(N+3)は途中までしかデータが存在しないために、このサブピクチャーユニット(N+3)のデコード及び表示が中止され、代わりに直前のサブピクチャーユニット(N+2)の表示が維持される。
【0267】
サブピクチャーユニットが完結しているかどうかの判断は、そのサブピクチャーユニットにPTSが存在し、かつSP__DCSQが存在するかどうかを調べることにより容易に判定することができる。ステップF12、F13の詳細は、図39で説明したステップE12乃至E16とほぼ同様である。
【0268】
図46には、図45の処理手順を更に詳しく示している。次のサブピクチャーユニットが完結している場合には、そのサブピクチャーユニットに含まれるヘッダ、DCSQ,PXDの分離処理が行われ、デコードされた画素データはバッファメモリ215で表示タイミングを待つことになる。表示開始時間になると、出力制御部218を介してディスプレイに供給される。そして表示制御コマンドによる表示位置、色、輝度などの制御が行われる。終了コマンドが実行されると、メモリ213に次の新しいIピクチャー及びサブピクチャーユニットが取込まれたか否かの判定が行われる。新しいサブピクチャーユニットが取込まれている場合には、次に処理すべきサブピクチャーユニットを決めてステップF11に戻る。新しいサブピクチャーユニットが取込まれていない場合には、ステップF11に戻る。ステップF11で次のサブピクチャーユニットが完結していない場合には、直前のサブピクチャーユニットの読み出しアドレスを維持し該直前のサブピクチャーユニットの表示を維持する。
【0269】
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0270】
上記の実施の形態では、サブピクチャーユニットが完結していれば、完結しているすべてのサブピクチャーユニットを表示するように動作させた。しかし、高速順送り再生、高速逆送り再生では、Iピクチャーのみが飛び飛びに再生されるので、各Iピクチャーに対応する例えば1フィールド分(サブピクチャーユニットの1個分)のサブピクチャーを再生するようにしても良い。
【0271】
図47には、光ディスクが高速再生されたとき、サブピクチャーが飛び飛びに取得される様子を例示している。ここでサブピクチャーユニットSPU(N),SPU(N+1),SPU(N+2),SPU(N+3)は、IピクチャーI(N)に対応するものとする。また、SPU(M),SPU(M+1),SPU(M+2),SPU(M+3)は、IピクチャーI(M)に対応し、SPU(L),SPU(L+1),SPU(L+2),SPU(L+3)は、IピクチャーI(L)に対応するものとする。
【0272】
このような場合、サブピクチャーの再生対象は、図47(B)に示すように、各Iピクチャーに対応するサブピクチャーユニットのうち完結している最初のサブピクチャーユニットSPU(N+1)、SPU(M+1),SPU(L+1)のみをデコード及び表示の対象としても良い。この場合は、次の新しいIピクチャー及びサブピクチャーユニットが取得されるまでは、その前のサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御が維持される。このように処理すると、高速再生中においてサブピクチャーの表示が中断すること無く円滑な表示状態を得ることができる。
【0273】
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0274】
図48には更に、ピックアップが高速再生などの特殊再生のためにジャンプし、次のサブピクチャーユニットの取り込みを始めたときに、それまでのサブピクチャユニットをバッファ126やメモリ213でクリアするのではなく、以前のサブピクチャユニットのデータ終端をポインタとして一時格納し、このポインターに連続させて次のPTSを有するサブピクチャーユニットを書き込むようにしても良い。このようにすると、次のサブピクチャーユニットに対応する主映像のデコードが完了するまでは、以前のサブピクチャーユニットのデコード及び表示を行い、画面が切り替わったときに次のサブピクチャーユニットのデコード及び表示を行うことができる。
【0275】
図48にはトラックジャンプなどが行われた場合に取得されるサブピクチャーユニットの様子を示している。サブピクチャーユニットSPU(N),SPU(N+1),SPU(N+2),SPU(N+3)は、トラック(TN)に記録されているものとする。また、SPU(M),SPU(M+1),SPU(M+2),SPU(M+3)は、トラック(TM)に記録されているものとする。
【0276】
このような再生が行われた場合に、それまでのサブピクチャユニットをバッファ126やメモリ213でクリアするのではなく、以前のサブピクチャユニットのデータ終端をポインタとして一時格納し、このポインターのアドレスに連続させて次のトラックから取得したPTSを有するサブピクチャーユニットを書き込むものである。そして、次のサブピクチャーユニットに対応する主映像のデコードが完了するまでは、以前のサブピクチャーユニットのデコード及び表示を行い、画面が切り替わったときに、先のポインターを参照して次のサブピクチャーユニットのデコード及び表示を行うものである。このようにすると、例えば、トラックジャンプに時間がかかったとしてもサブピクチャの表示を連続させることができる。なお主映像の表示形態としては、種々の形態がある。トラックジャンプの期間は例えば直前のフィールドの映像をフリーズ再生する、あるいは、全く別の映像(例えばFF,REWサーチ中という表示が得られる映像やメッセージの映像)を挿入して表示するなどである。
【0277】
更にDVDシステムにおいては、シームレス再生モードという独特の再生形態がある。シームレス再生のときはメインカウンタは計数を維持され、そのカウンタの再度の設定を行う場合には、ナビゲーションデータなどにより指定されている。
【0278】
このシームレス再生は、例えば、図5で説明したように、ディスクの記録トラックにインターリーブブロックが存在する場合、再生装置ではシーン切換操作を行うことができる。この操作が行われると、今まで再生していたビデオオブジェクトとは別のビデオオブジェクトのセルの再生を実行するようになる。つまり別のアングルの画像再生状態となる。
【0279】
一方、サブピクチャーデータは、次々とメモリ213に転送されており、アングル切換操作があると、ただちに当該アングルの情報が記録されているインターリーブドユニットのデータが取り込まれるようになる。すると、サブピクチャーのPTSがシステムタイマーの計数値以下の関係になることがあり、以前のアングルの主映像の表示が完結していないときに、次の切換後のアングルの主映像のためのサブピクチャが先行してデコード及び表示されてしまうことがある。
【0280】
そこでこの発明では、以下のような対策が図られている。
【0281】
図49を参照して、まず、現在のシステムはアングル切換に伴うシームレス再生状態にあるのかどうかを、サブピクチャーデコーダ制御部211が判断する手法に付いて説明する。
【0282】
図49において、同図(A)には時間経過t1、t2、t3、…を示し、同図(B)には切換前のアングルの映像の表示すべき期間を示している。即ち、(TN)は切換前のアングルの最後のサブピクチャーユニットのPTSであり、(TD)はこのPTSに対して、当該サブピクチャーユニットに含まれる最後のSP__DCSQのSP__DCSQ__STM(表示制御シーケンスの開始時刻)を加算した時間に相当する。SP__DCSQ__STMは、先にも説明したように表示制御コマンドの実行開始時刻をPTSからの相対時間で記述している。従って、最後の表示制御コマンドの実行が終了する間でには、例えば時間(t6)までが必要である。この時間はサブピクチャーデコーダ制御部211により把握されている。
【0283】
更に図49(C)、(D)、(E)、(F)、(G)には、それぞれアングル切換後に読み取られた最初のサブピクチャーユニットのPTSが示す時間(TS1、TS2、TS3、TS4、TS5)を種々示している。図49(C)、(D)、(E)、(F)に示す時間TS1,TS2,TS3,TS4は、いずれも(TD)以下の値である。このような場合には、サブピクチャーデコーダ制御部211は、今取込んだサブピクチャーユニットはアングル切換に伴うシームレス再生のためのサブピクチャーユニットであると判定する。このような場合には、時間(t6)までは、切換前のサブピクチャーの表示を行う必要があるので、当該サブピクチャーのデコード及び表示制御を維持する。よってこの間は、サブタイマーの計数動作も維持される。これらの判定は、例えば垂直ブランキング期間に実行される。そして時間(t6)と同時に、サブピクチャーデコーダ制御部211による指令が出力され、新しく取込んだサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を実行する。またこれと同時に、図43のステップF8で説明したようにメインタイマーに関しては最新のSCRが設定されることになる。この後は、次のアングル切換が行われる間では、通常再生と同じである。
【0284】
図50には、上記の処理をわかり易く示したフローチャートを示している。即ちPTS+SP__DCSQのSP__DCSQ__STMが次のアングルで表示されるべきサブピクチャーユニットのPTS以上の場合には、現在のサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を維持し、サブピクチャーデコーダ制御部211からシームレス再生切換指令があるまではこのサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を維持する。
【0285】
上記した処理を行っても、比較的に安定してサブピクチャーのスムーズな切り替わりが行われるが、ときとして、早目にサブピクチャーが切り替わる場合もある。
【0286】
このことは、図49の(G)に示すような関係が生じたときである。即ち、アングル切換え操作が行われ、サブピクチャーユニットが取込まれたときに、(TS5)のように切換後に表示すべきサブピクチャーユニットのPTSの値がTDより大きい場合である。この場合はシームレス再生とは判定せずに、直ちに、サブピクチャーユニットのデコード及び表示制御が開始されるので、時点(t6)以前、つまり切換前の映像の表示が完結していない状態で、切換後に表示されるべきサブピクチャーの表示が開始されてしまう。
【0287】
このような状態を回避するには、次に説明する実施の形態が好ましい。
【0288】
図51(A)に示すように、サブピクチャーデコーダのメモリ213の前段にバッファメモリ213Aを設ける。このバッファメモリ213Aは、メモリ213の容量が充分であれば必ずしも必要ではない。メモリ213には、このバッファメモリ213Aから切り出された1つ又は複数のサブピクチャーユニットが転送される。ここで、アングル切換え操作が行われると、次のアングルのためのインターリーブドユニットからサブピクチャーパケットが読み取られ、サブピクチャーユニットの構築が行われる。ここで、この実施の形態では、図51(B)に示すように、現在のアングルのためのサブピクチャーユニットと、次のアングルのためのサブピクチャーユニットとの区別を行うために、その境目にポインタを設定し、ここにフラッグを挿入するようにしている(このフラッグの位置をここでは拡張ビットと呼ぶことにし、アングル切換えにより生じた次の再生のためのサブピクチャーユニットとの境界に挿入されたデータを例えばアクティブ”1”とし、通常の連続再生時の境界に挿入されているデータをインアクティブ”0”とする)。このように設定し、アングル切換えがあってもサブピクチャーデコーダ制御部211は、先に説明した時間(t6)になるまでは、切換え前の最後のサブピクチャーユニットのデコードを繰り返すようにしている。この間は、サブタイマーの計数動作も維持される。そして時間(t6)と同時に、サブピクチャーデコーダ制御部211による指令が出力され、新しく取込んだサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を実行する。またこれと同時に、メインタイマーに関しては最新のSCRが設定されることになる。この後は、次のアングル切換が行われる間では、通常再生と同じである。なお時間(t6)のような情報は、新しいサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を開始したときに、サブピクチャーデコーダ制御部211がPTS(表示開始時間)とSP__DCSQ__STM(表示開始からの相対時間)との加算を行い、把握されている。
【0289】
図52は上記の処理を説明するためのフローチャートである。
【0290】
即ち、拡張ビットがアクティブであれば、システムクロック(STC)が不連続であると判定(この判定は例えば垂直ブランキング期間に行われる)し、PTSとSTCとの比較結果を無視し、現在のサブピクチャーユニットとのデコード及び表示制御を維持する。この間は、サブタイマーの計数動作も維持される。次に、時間t6が経過し、サブピクチャーデコーダ制御部211からシームレス切換え指令があったかどうかの判定が行われる。時間(t6)と同時に、サブピクチャーデコーダ制御部211による指令が出力され、次の拡張ビット以降のサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御を実行する。またこれと同時に、メインタイマーに関しては最新のSCRが設定されることになる。この後は、次のアングル切換が行われる間では、通常再生と同じである。
【0291】
この発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。図50に示した実施の形態では、現在のPTSとSP__DCSQのSP__DCSQ__STMとの加算値と、次のPTSとの比較を行ったが、厳密な制御を必要としない場合には、現在のPTSと次のユニットのPTSとの比較を行い、その結果を用いるようにしても良い。
【0292】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明は、独立したパケットにそれぞれ異なる圧縮方式で記録されている第1と第2の映像データ、例えば主映像データとサブピクチャーデータとを再生したとき互いの表示の同期を安定して得られる。
【0293】
またこの発明は、特殊再生中において、第1の映像データ例えば主映像データが再生状態にあるのに対して、第2の映像データ例えばサブピクチャーデータを任意に再生またはマスクすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に関わる光学式ディスクの説明図。
【図2】上記光学式ディスクに記録されている論理フォーマットであるボリウム空間の説明図。
【図3】上記ボリウム空間のおけるビデオマネージャー(VMG)とビデオタイトルセット(VTS)の構造を示す説明図。
【図4】上記ビデオオブジェクトセット(VOBS)とセル(Cell)との関係と、さらにセル(Cell)の中身を示す説明図。
【図5】ビデオオブジェクトとセルとの関係を示す説明図。
【図6】プログラムチェーン(PGC)によりセル(Cells)がその再生順序を制御される例を示す説明図。
【図7】ビデオタイトルセット(VTS)の中のビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)の説明図。
【図8】1つのパックとパケットの構成例を示す図。
【図9】ナビゲーションパック(NV__PCK)の説明図。
【図10】ピクチャー制御情報(PCI)の一般情報の説明図。
【図11】データサーチ情報(DCI)の一般情報の説明図。
【図12】シームレス再生情報の説明図。
【図13】シームレスアングル情報の説明図。
【図14】データサーチインフォメーション内をさらに詳しく示すアドレス情報の説明図。
【図15】同期情報の説明図。
【図16】ビデオオブジェクトユニットの説明図。
【図17】オーディオストリームの説明図。
【図18】サブピクチャーユニットの説明図。
【図19】同じくサブピクチャーユニットの説明図。
【図20】同じくサブピクチャーユニットの説明図。
【図21】サブピクチャーユニットの連続構成を示す説明図。
【図22】サブピクチャーユニットの表示タイミングを示す説明図。
【図23】サブピクチャーユニットのヘッダー構成を示す説明図。
【図24】サブピクチャー表示制御シーケンステーブルの説明図。
【図25】同じくサブピクチャー表示制御シーケンステーブルの説明図。
【図26】サブピクチャー表示制御コマンドの説明図。
【図27】同じくサブピクチャー表示制御コマンドの説明図。
【図28】サブピクチャー表示制御コマンドの内容の説明図。
【図29】ランレングス圧縮規則の説明図。
【図30】ランレングス圧縮されたデータの例を示す説明図。
【図31】この発明に係わる再生装置の構成説明図。
【図32】上記再生装置のメニュー再生動作を示すフローチャート。
【図33】同じく再生装置のタイトル再生動作を示すフローチャート。
【図34】同じく再生装置の高速再生動作を示すフローチャート。
【図35】同じく再生装置のスチル再生動作を示すフローチャート。
【図36】同じく再生装置のこま送り再生動作を示すフローチャート。
【図37】同じく再生装置のスロー再生動作を示すフローチャート。
【図38】同じく再生装置のサブピクチャデコーダの構成を示す図。
【図39】上記サブピクチャデコーダの動作を示すフローチャート。
【図40】サブピクチャと基準タイマーとの関係を示す図。
【図41】こま送り再生時のサブピクチャデコーダの動作を示すフローチャート。
【図42】スロー再生時のサブピクチャデコーダの動作を示すフローチャート。
【図43】高速再生時のサブピクチャデコーダの動作を中心に示すフローチャート。
【図44】サブピクチャーユニットのメモリへの取込み例を示す説明図。
【図45】メモリに取込まれたサブサブピクチャーユニットのデコード処理の説明図。
【図46】サブピクチャーユニットのデコード及び表示制御処理を説明するためのフローチャート。
【図47】高速再生が行われるときのサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御処理を説明するためのフローチャート。
【図48】同じく高速再生が行われるときのサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御処理を説明するための図。
【図49】シームレス再生におけるアングル切換えが行われたときのサブピクチャーユニットの時間管理を説明するための説明図。
【図50】シームレス再生におけるアングル切換えが行われたときのサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御処理を説明するための図。
【図51】シームレス再生におけるアングル切換えが行われたときのサブピクチャーユニットのメモリへの取込み動作を説明するための図。
【図52】シームレス再生におけるアングル切換えが行われたときのサブピクチャーユニットのデコード及び表示制御処理の他の例を説明するための図。
【符号の説明】
100…光学式ディスク
101…モータ
102…ピックアップ部
103…サーボ部
104…ディスクモータ行動部
105…復調/エラー訂正部
106…バッファ
107…デマルチプレクサ
108…入力バッファ
109…DSIデコーダ
110…バッファ
111…システムバッファ
121、126、129、132…バッファ
123…ビデオデコーダ
125…合成器
127…サブピクチャーデコーダ
130…オーディオデコーダ
133…PCIデコーダ
135…ハイライト処理部
200…システム制御部
201…操作部
211…サブピクチャーデコーダ制御部
212…レジスタ
213…メモリ
213A…バッファメモリ
214…ランレングスデコーダ
215…バッファメモリ
216…シーケンス制御部
217…コマンドレジスタ
218…出力制御部
221…メインタイマー
222…サブタイマー。
Claims (3)
- 主映像情報は、一定のデーターサイズのビデオパックに分割され、各ビデオパックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ、パケットヘッダ及びビデオデータを有し、
前記主映像情報とともに同時再生可能な副映像情報は、副映像データユニットを構成し、更に前記副映像データユニットは、副映像ユニットヘッダと、ランレングス圧縮された副映像の画素データと、表示制御シーケンステーブルとを含み、前記副映像ユニットヘッダは前記表示制御シーケンステーブルの開始アドレス情報を含み、前記表示制御シーケンステーブルは、複数の表示制御シーケンスを含み、1個の上記表示制御シーケンスは、副映像の表示制御に関する開始時間情報と、アドレス情報と、1以上の表示制御コマンドとを含み、
前記副映像データユニットは前記データーサイズの副映像パックに分割されて前記ビデオパックと混在され、前記副映像パックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ及びパケットヘッダを含み、
前記副映像データユニット内の先頭の前記副映像パケットの前記パケットヘッダにのみ表示制御を開始する時刻を表現したプレゼンテーションタイムスタンプを含み、前記副映像の表示制御に関する開始時間情報は前記プレゼンテーションタイムスタンプに対する相対時間で記録され、前記アドレス情報は、次の表示制御シーケンスの位置を示すように構成され、
上記の副映像パックを取り込み再生するために、
内蔵タイマーカウント用クロックを計数し装置全体の基準時間を計数値で示すメインタイマーと、
少なくとも前記メインタイマーの前記基準時間と、前記パックヘッダに含まれているシステムクロックリファレンスとを比較することにより、所定の関係にあるパケットを判定して取り込み、前記副映像データユニットを生成するデータユニット生成手段と、
前記データユニット生成手段が1つの前記副映像データユニットを更新する毎にリセットされるサブタイマーと、
前記副映像データユニットに含まれる前記プレゼンテーションタイムスタンプと前記メインタイマーの前記基準時間を比較し、前記メインタイマーの前記基準時間が前記プレゼンテーションタイムスタンプ以上の場合には、当該副映像データユニットをデコードするデコード処理手段と、
前記デコード処理手段よりデコードされたデータの表示タイミングを、前記サブタイマーの計数値と前記副映像の表示制御に関する開始時間情報とが所定関係のときに制御する表示制御手段と、
スチール又は間欠表示の特殊再生動作モードによる画像表示が行われるときは、少なくとも前記メインタイマーへ入力する前記タイマーカウント用クロックをオフ制御する期間を有し、通常再生動作モードに移行した場合は、前記メインタイマーを、最新に取り込んだパックの前記システムクロックリファレンスにより再設定するタイマー制御手段と、
を具備したことを特徴とするサブピクチャー再生制御装置。 - 前記特殊再生状態に切換えられたときは、
前記プレゼンテーションタイムスタンプと前記メインタイマーの前記基準時間との比較結果にかかわらず、前記デコード処理手段に転送されて来た新副映像データユニットが所定の構成に完結しているかどうかを判定し、完結しているときは当該転送されて来た新副映像データユニットを前記デコード処理手段に供給し、完結していないときは、すでにデコードされ現在表示に供している副映像データユニットを再度用いてデコードし表示する手段と、を具備したことを特徴とする請求項1記載のサブピクチャー再生制御装置。 - 主映像情報は、一定のデーターサイズのビデオパックに分割され、各ビデオパックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ、パケットヘッダ及びビデオデータを有し、
前記主映像情報とともに同時再生可能な副映像情報は、副映像データユニットを構成し、更に前記副映像データユニットは、副映像ユニットヘッダと、ランレングス圧縮された副映像の画素データと、表示制御シーケンステーブルとを含み、前記副映像ユニットヘッダは前記表示制御シーケンステーブルの開始アドレス情報を含み、前記表示制御シーケンステーブルは、複数の表示制御シーケンスを含み、1個の上記表示制御シーケンスは、副映像の表示制御に関する開始時間情報と、アドレス情報と、1以上の表示制御コマンドとを含み、
前記副映像データユニットは前記データーサイズの副映像パックに分割されて前記ビデオパックと混在され、前記副映像パックは、システムクロックリファレンスを含むパックヘッダ及びパケットヘッダを含み、
前記副映像データユニット内の先頭の前記副映像パケットの前記パケットヘッダにのみ表示制御を開始する時刻を表現したプレゼンテーションタイムスタンプを含み、前記副映像の表示制御に関する開始時間情報は前記プレゼンテーションタイムスタンプに対する相対時間で記録され、前記アドレス情報は、次の表示制御シーケンスの位置を示すように構成され、
上記の副映像パックを取り込み再生するために、
メインタイマーにより、内蔵タイマーカウント用クロックを計数し装置全体の基準時間を計数値で示し、
データユニット生成部により、少なくとも前記メインタイマーの前記基準時間と、前記パックヘッダに含まれているシステムクロックリファレンスとを比較することにより、所定の関係にあるパケットを判定して取り込み、前記副映像データユニットを生成し、
前記副映像データユニットを更新する毎にサブタイマーをリセットし、
デコード処理手段により、前記副映像データユニットに含まれる前記プレゼンテーションタイムスタンプと前記メインタイマーの前記基準時間を比較し、前記メインタイマーの前記基準時間が前記プレゼンテーションタイムスタンプ以上の場合には、当該副映像データユニットをデコードし、
表示制御手段により、前記デコードされたデータの表示タイミングを、前記サブタイマーの計数値と前記副映像の表示制御に関する開始時間情報とが所定関係のときに制御し、
タイマー制御手段により、スチール又は間欠表示の特殊再生動作モードによる画像表示が行われるときは、少なくとも前記メインタイマーへ入力する前記タイマーカウント用クロックをオフ制御する期間を有し、通常再生動作モードに移行した場合は、前記メインタイマーを、最新に取り込んだパックの前記システムクロックリファレンスにより再設定する
ことを特徴とするサブピクチャー再生制御方法。
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