JP3663017B2 - 再生装置と再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧縮された動画データや音声データ等の目的や種類の違うデータを記録する光ディスク等の記録媒体からデータを再生する再生装置、その記録媒体からのデータの再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、圧縮されたデータとして、動画データ(ビデオデータ)とこの動画データと同じ時間帯に再生される副映像データ(字幕などの静止画)や音声データが記録されている光ディスク(たとえばディジタル・バーサタイル・ディスク;DVD)等の記録媒体から各データを再生する再生装置が開発されている。
【0003】
このような再生装置が有する設定項目として、タイトルの選択、プログラムチェーン(チャプタ)番号の選択、副映像チャンネル(副映像ストリーム番号)の選択、オーディオチャンネル(オーディオストリーム番号)の選択、パレンタルレベルの選択、オンスクリーンディスプレイ(OSD)の表示状況(シャープネス、明るさ)の選択等、多くの設定項目がある。
【0004】
このような再生装置では、デフォルト状態(あらかじめ設定されている初期設定状態、あるいは光ディスクの種類にかかわらず直前に再生したときの設定状態をそのまま継続する)を用いて、光ディスクの再生が行われるようになっている。
【0005】
しかし、このような再生装置では、装填される光ディスクによって、各設定状態を自分の好みに合わせて変えたい場合に、例えばこの光ディスクは日本語、この光ディスクは英語といったように、音声チャンネルを変えたいような場合は、自分で設定し直す必要がある。
【0006】
このような操作を、光ディスクが過去に装填したものであっても、装填するたびに、好みに合わせた各設定をし直さなければならず、大変不便で、操作性の悪いものとなっているという欠点がある。
【0007】
また、途中まで再生していた光ディスクを、再度装填して再生しようとした際に、その途中の再生位置を利用者が自分で見付け出さなければならず、大変不便で、操作性の悪いものとなっているという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、記録媒体ごとに種々の設定をいちいち行なわなければならず、大変不便で、操作性の悪いものとなっているという欠点を除去するもので、記録媒体ごとに種々の設定をいちいち行なわなくて良く、操作性の良い再生装置と再生方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、途中まで再生していた記録媒体を、再度装填して再生しようとした際に、その途中の再生位置を利用者が自分で見付け出さなければならず、大変不便で、操作性の悪いものとなっているという欠点を除去するもので、途中まで再生していた記録媒体を、再度装填して再生しようとした際に、その途中の再生位置から自動的に再生することができ、操作性の良い再生装置と再生方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の再生装置は、リードイン領域及びリードアウト領域間に定められ、論理セクタの境界で区分されている少なくとも1つ以上のタイトル・セット領域から構成されるデータ記録領域を有し、前記タイトル・セット領域には、時系列的に再生対象とされ、その各々が一定時間範囲内で再生される複数のデータユニットが記録され、このデータユニットがその先頭に配置されたナビゲーションデータパック並びにこれに続いて配置されたビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックを含むデータパック列から構成されている光ディスクにおいて、上記ビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックは、それぞれ1つのパックヘッダ及び1つのデータパケットから構成され、各データパケットがパケットヘッダとデータ領域とから構成され、上記ビデオデータパックのデータ領域には、MPEG規格に定められたビデオストリームのデータが格納され、また、Iピクチャーを有するビデオデータが格納され、上記副映像データパックのデータ領域には、副映像ユニットヘッダとランレングスデータで構成される画素データと表示制御シーケンスとからなる副映像ユニットの一部が格納され、上記表示制御シーケンスには、次の表示制御シーケンスのスタートアドレスと表示制御コマンドとが格納され、上記オーディオデータパックのデータ領域には、オーディオデータが格納され、上記ナビゲーションデータパックは、1つのパックヘッダ及び第1、第2のデータパケットから構成され、上記第1のデータパケットには、上記データユニットの再生を制御する再生制御情報が格納され、上記第2のデータパケットには、上記データユニットのデータをサーチするデータサーチ情報とシステム時刻基準参照値が格納されている光ディスクから上記データパック列を単位として上記パックを読取る手段と、この手段により読取ったパックヘッダの次のデータによりナビゲーションデータパック、ビデオデータパック、副映像データパック、オーディオのデータパックいずれであるかを判別する手段と、この手段により上記ナビゲーションデータパックを判別した際に、このナビゲーションデータパックからデータパケットのシステム時刻基準参照値を判断する手段と、上記判別された上記ビデオデータパックのビデオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードするビデオデコーダ部と、上記判別された上記副映像データパックの副映像データをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードする副映像デコーダ部と、上記判別された上記オーディオデータパックのオーディオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードするオーディオデコーダ部と、上記ビデオデコーダ部でデコードされたビデオデータを再生出力する手段と、上記副映像デコーダ部でデコードされた副映像データを上記ビデオデータと合成して再生出力する手段と、上記オーディオデコーダ部でデコードされたオーディオデータを再生出力する手段と、上記光ディスクの装填時、あらかじめ設定されている固有コードの複数の識別方法の1つの識別方法を選択する選択手段と、この選択手段により選択されている1つの識別方法を用いて光ディスクを特定する固有コードを生成する生成手段と、この生成手段により生成された固有コードに基づいて上記光ディスクからデータを再生している際の再生状態を記憶する記憶手段と、電源断時、あるいは光ディスクの取り外し時に、上記光ディスクの固有コードに対応してビデオ、オーディオ及び副映像デコーダに対する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスとを上記記憶手段に記憶する第1の処理手段と、光ディスクの装填時、この光ディスクの固有コードと一致する固有コードが上記記憶手段に存在するか否かを判断する判断手段と、この判断手段により一致する固有コードの在りを判断した際に、上記固有コードに対応する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスと再生状態とを上記記憶手段から読取る読取手段と、この読取手段により読取った再生スタートアドレスに基づくビデオタイトルセットのビデオ・オーディオ及び副映像データの読み込みを開始する第2の処理手段と、この第2の処理手段により読み込まれたビデオ・オーディオ及び副映像データを上記読取手段により読取った再生スタート時間に基づいて上記ビデオ、オーディオ及び副映像デコーダの各システム時刻基準参照値を更新することによりデコードする手段と、上記読取手段により読み込まれた再生状態に設定する設定手段とから構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施例に係る光ディスク再生装置を説明する。
【0023】
図1は、この発明の一実施例に係る光ディスクからデータを再生する光ディス再生装置のブロックを示し、図2は、図1に示された光ディスクをドライブするディスクドライブ部のブロックを示し、図3は、図1及び図2に示した光ディスクの構造を示している。
【0024】
図1に示すように光ディスク再生装置は、キー操作/表示部4、モニター部6及びスピーカー部8を具備している。ここで、ユーザがキー操作/表示部4を操作することによって光ディスク10から記録データが再生される。記録データは、映像データ、副映像データ及び音声データを含み、これらは、ビデオ信号及びオーディオ信号に変換される。モニタ部6は、オーディオ信号によって映像を表示し、スピーカ部8は、オーディオ信号によって音声を発生している。
【0025】
既に知られるように光ディスク10は、種々の構造がある。この光ディスク10には、例えば、図3に示すように、高密度でデータが記録される読み出し専用ディスクがある。図3に示されるように光ディスク10は、一対の複合層18とこの複合ディスク層18間に介挿された接着層20とから構成されている。この各複合ディスク層18は、透明基板14及び記録層、即ち、光反射層16から構成されている。このディスク層18は、光反射層16が接着層20の面上に接触するように配置される。この光ディスク10には、中心孔22が設けられ、その両面の中心孔22の周囲には、この光ディスク10をその回転時に押さえる為のクランピング領域24が設けられている。中心孔22には、光ディスク装置にディスク10が装填された際に図2に示されたスピンドルモータ12のスピンドルが挿入され、ディスクが回転される間、光ディスク10は、そのクランピング領域24でクランプされる。
【0026】
図3に示すように、光ディスク10は、その両面のクランピング領域24の周囲に光ディスク10に情報を記録することができる情報領域25を有している。各情報領域25は、その外周領域が通常は情報が記録されないリードアウト領域26に、また、クランピング領域24に接するその内周領域が同様に、通常は情報が記録されないリードイン領域27に定められ、更に、このリードアウト領域26とリードイン領域27との間がデータ記録領域28に定められている。
【0027】
情報領域25の記録層16には、通常、データが記録される領域としてトラックがスパイラル状に連続して形成され、その連続するトラックは、複数の物理的なセクタに分割され、そのセクタには、連続番号が付され、このセクタを基準にデータが記録されている。情報記録領域25のデータ記録領域28は、実際のデータ記録領域であって、後に説明するように再生情報、ビデオデータ(主映像データ)、副映像データ及びオーディオデータが同様にピット(即ち、物理的状態の変化)として記録されている。読み出し専用の光ディスク10では、透明基板14にピット列が予めスタンパーで形成され、このピット列が形成された透明基板14の面に反射層が蒸着により形成され、その反射層が記録層16として形成されることとなる。また、この読み出し専用の光ディスク10では、通常、トラックとしてのグルーブが特に設けられず、透明基板14の面に形成されるピット列がトラックとして定められている。
【0028】
このような光ディスク装置12は、図1に示されるように更にディスクドライブ部30、システムCPU部50、システムROM/RAM部52、システムプロッセッサ部54、データRAM部56、ビデオデコータ部58、オーディオデコーダ部60、副映像デコーダ部62及びD/A及びデータ再生部64から構成されている。システムプロッセッサ部54は、システムタイムクロック54A及びレジスタ54Bを備え、また、ビデオデコータ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62は、同様にシステムタイムクロック(STC)58A、60A、62Aを備えている。
【0029】
システムROM/RAM部52には、再生状態テーブル52Aが記憶されるようになっている。この再生状態テーブル52Aは、装填された各光ディスク10ごとの固有コードに対応した種々の設定状態等の再生状態を記憶するテーブルであり、たとえば、図4に示すように、固有コードに対応して、タイトルの選択状態、チャプターの選択状態、オーディオデータの選択状態、副映像の選択状態、アングルの選択状態、国別対応の状態、パレンタルレベルの選択状態、オンスクリーンディスプレイの表示状況、中断位置(中断時刻、再生スタート時間)が記憶されるようになっている。再生状態テーブル52Aの容量は、項目数、各項目のデータ長、および過去の何のデータの再生履歴情報を格納するかというセット仕様によって決定される。また、再生状態テーブル52Aへのデータ格納方法はFIFO方式やユーザの指定時に記憶する方式等自由である。
【0030】
固有コードは、光ディスク10を特定するためのもので、以下の1〜8に示すものの少なくとも1つ、あるいは複数の組合わせで構成されている。たとえば、単に繋げたり、加減乗除の演算等により得られるようにしても良い。
【0031】
1.後述するリードインエリア27内のコントロールデータエリア27Bに記述されるデータエリア82のエンドセクタ番号(3バイト構成)。
【0032】
2.後述するボリューム及びファイル構造領域70内に記述されるマイクロUDFのプライマリボリュームディスクリプタの各項目のデータ。
【0033】
3.後述するボリューム及びファイル構造領域70内に記述されるISO9660のプライマリボリュームディスクリプタの各項目のデータ。
【0034】
4.後述するビデオ管理情報管理テーブル(VMGI_MAT)78内に記述されるプロバイダユニークID(PVR_ID)。
【0035】
5.後述するビデオ管理情報管理テーブル(VMGI_MAT)78内に記述される各項目(VMG_ID等)のスタートアドレス。
【0036】
6.後述するビデオタイトルセット情報管理テーブル(VTSI_MAT)98内に記述されるオーディオストリームの数(VTS_AST_Ns)、副映像ストリームの数(VTS_SPST_Ns)。
【0037】
7.後述するビデオタイトルセット情報管理テーブル(VTSI_MAT)98内に記述される各項目(VTS_ID等)のスタートアドレス。
【0038】
8.後述するビデオタイトルセット(VTS)72内のビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96の開始セクタ(ナビゲーションパック86に対応)の次のセクタ(先頭から2セクタ目:ビデオパック88に対応)の1024バイト目と1025バイト目の2バイトのデータ。
【0039】
この8番目のデータが固有データとして有効な理由は、このセクタのデータがビデオパックのビデオデータである可能性が極めて高い、また、このビデオデータはMPEG圧縮されているデータのため、同じ値をとる確率が低く、さらに、セクタの中央のデータは、パケットヘッダやスタッフィングの可能性がなく、ビデオデータそのものであるためである。
【0040】
なお、上記例では、1024バイト目と1025バイト目の2バイトのデータを用いたが、パケットヘッダやスタッフィングの可能性がない部分であれば、必ずしもこの部分である必要はない。
【0041】
また、ビデオタイトルセット(VTS)72が複数存在する場合、先頭のものを用いるが、各ビデオタイトルセット(VTS)72ごとに固有コードを付与できるようにし、各タイトルごとに設定の記憶、変更が行えるようにしても良い。
【0042】
タイトルの選択状態としては、どのタイトルが選択されているかが記憶されるようになっている。
【0043】
チャプターの選択状態としては、どのチャプターが記憶されるようになっている。
【0044】
オーディオデータの選択状態としては、どのオーディオデータが記憶されるようになっている。
【0045】
副映像の選択状態としては、どの副映像が選択されているかが記憶されるようになっている。
【0046】
アングルの選択状態としては、どのアングルが選択されているかが記憶されるようになっている。
【0047】
国別対応の状態としては、システムCPU部50により管理されている国コードと一致する、後述するパレンタルマネージャ情報テーブル(PTL_MAIT)内に記述される国コードに対応するパレンタルレベル数の読出し状態が記憶されるようになっている。
【0048】
パレンタルレベルの選択状態としては、選択可能な複数のパレンタルレベルのどれが選択されているかが記憶されるようになっている。
【0049】
オンスクリーンディスプレイの表示状況としては、オンスクリーンディスプレイのオン/オフ、複数の表示形式がある場合はその表示形式の状態、モニタ部6におけるシャープネスや明るさなどの調整結果が記憶されるようになっている。
【0050】
中断位置は、光ディスク10の取出し時の再生時刻(システムタイムクロック54Aの時刻)に対応する、VOBUのスタートアドレス(LBN of Navigation Pack)、セルIDナンバー、プログラムナンバー、プログラムチェーンナンバー、ビデオタイトルセットナンバーが記憶されるようになっている。
【0051】
パレンタルとは、たとえば、国、宗教、年齢によって視聴を制限されているものがある。例えばアメリカでは、映画によって、誰でも視聴できる映画(レベル5)、子供(G)が視聴できる映画(レベル4)、親同伴に限り未成年者(PG)が視聴できる映画(レベル3)、親同伴に限り13才以上の未成年者(PG13)が視聴できる映画(レベル2)、成人(R)が視聴できる映画(レベル1)等の5段階に分かれている。このように、ソフトの内容により視聴できる対象者が制限され、あるいは映像により部分的に視聴できる対象者が制限されることをパレンタルと呼んでいる。
【0052】
また、ハンディキャップ・パーソンとしての「目が不自由」「耳が不自由」に対応する機能、言語学習モードとしてのオーディオデータと副映像データの選択言語などの設定も考慮するようにしても良い。
【0053】
上記光ディスク10を識別する方法として、上記1〜8に示すものを単独に用いて生成される固有コード、あるいは複数の組合わせを用いて生成される固有コードを識別するようにしたり、それらの種々の固有コードにそれぞれ優先順位を設定して識別するようにしても良い。この場合、上記1〜8に示すものを単独に用いて生成される固有コード、あるいは複数の組合わせを用いて生成される固有コードを用いるか、あるいは優先順位を設定して識別するかについて、出荷時等にあらかじめ設定され、この設定内容が上記システムCPU部50によりシステム用ROM・RAM部52に記憶されるようにしている。また、図示しないディップスイッチにより設定できるようにしても良い。
【0054】
図2に示すようにディスクドライブ部30は、モータドライブ回路11、スピンドルモータ12、光学ヘッド32(即ち、光ピックアップ)、フィードモータ33、フォーカス回路36、フィードモータ駆動回路37、トラッキング回路38、ヘッドアンプ40及びサーボ処理回路44を具備している。光ディスク10は、モータ駆動回路11によって駆動されるスピンドルモータ12上に載置され、このスピンドルモータ12によって回転される。光ディスク10にレーザビームを照射する光学ヘッド32が光ディスク10の下に置かれている。また、この光学ヘッド32は、ガイド機構(図示せず)上に載置されている。フィードモータ駆動回路37がフィードモータ33に駆動信号を供給する為に設けられている。モータ33は、駆動信号によって駆動されて光学ヘッド32を光ディスク10の半径方向に移動している。光学ヘッド32は、光ディスク10に対向される対物レンズ34を備えている。対物レンズ34は、フォ―カス回路36から供給される駆動信号に従ってその光軸に沿って移動される。
【0055】
上述した光ディスク10からデータを再生するには、光学ヘッド32が対物レンズ34を介してレーザビームを光ディスク10に照射される。この対物レンズ34は、トラッキング回路38から供給された駆動信号に従って光ディスク10の半径方向に微動される。また、対物レンズ34は、その焦点が光ディスク10の記録層16に位置されるようにフォーカシング回路36から供給された駆動信号に従ってその光軸方向に沿って微動される。その結果、レーザビームは、最小ビームスポットをスパイラルトラック(即ち、ピット列)上に形成され、トラックが光ビームスポットで追跡される。レーザビームは、記録層16から反射され、光学ヘッド32に戻される。光ヘッド32では、光ディスク10から反射された光ビームを電気信号に変換し、この電気信号は、光ヘッド32からヘッドアンプ40を介してサーボ処理回路44に供給される。サーボ処理回路44では、電気信号からフォ―カス信号、トラッキング信号及びモータ制御信号を生成し、これらの信号を夫々フォーカス回路36、トラッキング回路38、モータ駆動回路11に供給している。
【0056】
従って、対物レンズ34がその光軸及び光ディスク10の半径方向に沿って移動され、その焦点が光ディスク10の記録層16に位置され、また、レーザビームが最小ビームスポットをスパイラルトラック上に形成する。また、モータ駆動回路11によってスピンドルモータ12が所定の回転数で回転される。その結果、光ディスク10のピット列が光ビームで、例えば、線速一定で追跡される。
【0057】
図1に示されるシステムCPU部50からアクセス信号としての制御信号がサーボ処理回路44に供給される。この制御信号に応答してサーボ処理回路44からヘッド移動信号がフィードモータ駆動回路37に供給されてこの回路37が駆動信号をフィードモータ33に供給することとなる。従って、フィードモータ33が駆動され、光ヘッド32が光ディスク10の半径方向に沿って移動される。そして、光学ヘッド32によって光ディスク10の記録層16に形成された所定のセクタがアクセスされる。再生データは、その所定のセクタから再生されて光学ヘッド32からヘッドアンプ40に供給され、このヘッドアンプ40で増幅され、ディスクドライブ部30から出力される。
【0058】
出力された再生データは、システム用ROM及びRAM部52に記録されたプログラムで制御されるシステムCPU部50の管理下でシステムプロセッサ部54によってデータRAM部56に格納される。この格納された再生データは、システムプロセッサ部54によって処理されてビデオデータ、オーディオデータ及び副映像データに分類され、ビデオデータ、オーディオデータ及び副映像データは、夫々ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に出力されてデコードされる。デコードされたビデオデータ、オーディオデータ及び副映像データは、D/A及び再生処理回路64でアナログ信号としてのビデオ信号、オーディオ信号に変換されるとともにミキシング処理されてビデオ信号及び副映像信号がモニタ部6に、また、オーディオ信号がスピーカ部8に夫々供給される。その結果、ビデオ信号及び副映像信号によってモニタ部6に映像が表示されるとともにオーディオ信号によってスピーカ部8から音声が再現される。
【0059】
図1に示す光ディスク再生装置においては、ユーザが本体のフロントパネルのキー操作及び表示部4、あるいは本体内のリモートコントロールレシーブ部4Aと赤外線による光通信により接続されている遠隔操作装置としてのリモートコントロール5を操作することによって光ディスク10から記録データ、即ち、映像データ、副映像データ及び音声データが再生され、装置内でオーディオ(音声)信号及びビデオ信号に変換されて装置外のモニタ部6及びスピーカ部8で映像及び音声として再現される。
【0060】
上記キー操作及び表示部4は、図5に示すように、電源キー4a、マイクの入力端子4b、再生キー4c、一時停止キー4d、停止キー4e、早送り後戻りキー4f、光ディスク10の取り込み取り外しを指示するオープン/クローズキー4g、表示器4h、光ディスク10の挿入、取出口4i等により構成されている。
【0061】
上記リモートコントロール5は、図6に示すように、電源キー5a、数字キー5b、停止キー5c、再生キー5d、一時停止キー5e、メモリキー5f、光ディスク10の取り込み取り外しを指示するオープン/クローズキー5g、早送り後戻りキー5h、キー5i、リピートの指示と範囲を指示するリピートキー5j、メニュー画面の表示を指示するメニューキー5k、タイトルメニュー画面の表示を指示するタイトルキー5l、メニュー画面表示時の項目を選択する際に用いる上下左右のセレクトキー5m等により構成されている。
【0062】
図1に示す光ディスク装置の詳細な動作については、次に説明する光ディスク10の論理フォーマットを参照して後により詳細に説明する。
【0063】
図1に示される光ディスク10のリードインエリア27からリードアウトエリア26までのデータ記録領域28は、図7に示されるようなボリューム及びファイル構造を有している。この構造は、論理フォーマットとして特定の規格、例えば、マイクロUDF(micro UDF)及びISO9660に準拠されて定められている。データ記録領域28は、既に説明したように物理的に複数のセクタに分割され、その物理的セクタには、連続番号が付されている。下記の説明で論理アドレスは、マイクロUDF(micro UDF)及びISO9660で定められるように論理セクタ番号(LSN)を意味し、論理セクタは、物理セクタのサイズと同様に2048バイトであり、論理セクタの番号(LSN)は、物理セクタ番号の昇順とともに連続番号が付加されている。
【0064】
リードインエリア27は、図8に示すように、再生開始時のエラー訂正用の2つのECCブロック(セクタ番号2F000h)が記述されているリファレンスコードエリア27Aと光ディスク10のサイズや構造等の特徴データが記述されるコントロールデータエリア27Bとを有している。コントロールデータエリア内には、データ記録領域28のエンドセクタ番号が記述されているエンドセクタ番号エリア27Cを有している。
【0065】
図7に示されるようにこのボリューム及びファイル構造は、階層構造を有し、ボリューム及びファイル構造領域70、ビデオマネージャー71、少なくとも1以上のビデオタイトルセット72及び他の記録領域73を有している。これら領域は、論理セクタの境界上で区分されている。ここで、従来のCDと同様に1論理セクタは、2048バイトと定義されている。同様に、1論理ブロックも2048バイトと定義され、従って、1論理セクタは、1論理ブロックと定義される。
【0066】
ファイル構造領域70は、マイクロUDF及びISO9660に定められる管理領域に相当し、この領域の記述を介してビデオマネージャー71がシステムROM/RAM部52に格納される。
【0067】
ファイル構造領域70には、マイクロUDFとISO9660の両方のプライマリーボリュームディスクリプターが記述されている。
【0068】
マイクロUDFのプライマリボリュームディスクリプタは、図9に示すように、ディスクリプタタグ、ボリュームディスクリプタシーケンス数、プライマリボリュームディスクリプタナンバー、ボリューム番号、ボリュームシーケンス数、最大ボリュームシーケンス数、インターチェンジレベル、最大インターチェンジレベル、キャラクタセットリスト、最大キャラクタセットリスト、ボリュームセット番号、ディスクリプタキャラクタセット、エクスプラナトリキャラクタセット、ボリュームアブストラクト、ボリュームコピーライト通知、アプリケーション番号、レコーディング日付と時間、インプレメーション番号、インプレメーションユース、プレディシサーボリュームディスクリプタシーケンスロケーション、フラグが記述されている。
【0069】
ISO9660のプライマリボリュームディスクリプタは、図10に示すように、ディスクリプタタイプ、スタンダード番号、ボリュームディスクリプタバージョン、システム番号、ボリューム番号、ボリュームスペースサイズ、ボリュームセットサイズ、ボリュームシーケンス数、ロジカルブロック数、パーステーブルサイズ、タイプLパーステーブル発生ロケーション、タイプLパーステーブルオプション発生ロケーション、タイプMパーステーブル発生ロケーション、タイプMパーステーブルオプション発生ロケーション、ロットディレクトリによるディレクトリレコード、ボリュームセット番号、パブリッシャ番号、データプレパー番号、アプリケーション番号、コピーライトファイル番号、アブストラクトファイル番号、ビブリオグラフィックファイル番号、ボリュームクリエーション日付と時間、ボリュームモディフィケーション日付と時間、ボリュームエクスピィレーション日付と時間、ボリュームエフェクティブ日付と時間、ファイルストラクチャーバージョン、アプリケーションユースが記述されている。
【0070】
ビデオマネージャー71には、図11を参照して説明するようにビデオタイトルセットを管理する情報が記述され、ファイル#0から始まる複数のファイル74から構成されている。また、各ビデオタイトルセット72には、後に説明するように圧縮されたビデオデータ、オーディオデータ及び副映像データ及びこれらの再生情報が格納され、同様に複数のファイル74から構成されている。ここで、複数のビデオタイトルセット72は、最大99個に制限され、また、各ビデオタイトルセット72を構成するファイル74(File#jからFile#j+9)の数は、最大10個に定められている。これらファイルも同様に論理セクタの境界で区分されている。
【0071】
他の記録領域73には、上述したビデオタイトルセット72を利用可能な情報が記録されている。この他の記録領域73は、必ずしも設けられなくとも良い。
【0072】
図11に示すようにビデオマネージャー71は、夫々が各ファイル74に相当する3つの項目を含んでいる。即ち、ビデオマネージャー71は、ビデオマネージャー情報(VMGI)75、ビデオマネージャー情報メニューの為のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76及びビデオマネージャー情報のバックアップ(VMGI_BUP)77から構成されている。ここで、ビデオマネージャー情報(VMGI)75及びビデオマネージャー情報のバックアップ77(VMGI_BUP)77は、必須の項目とされ、ビデオマネージャー情報メニューの為のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76は、オプションとされている。このVMGM用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76には、ビデオマネージャー71が管理する当該光ディスクのビデオに関するメニューのビデオデータ、オーディオデータ及び副映像データが格納されている。
【0073】
このVMGM用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76によって後に説明されるビデオの再生のように当該光ディスクのボリューム名、ボリューム名表示に伴う音声及び副映像の説明が表示されるとともに選択可能な項目が副映像で表示される。例えば、VMGM用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76によって当該光ディスクがあるボクサーのワールドチャンピョンに至るまでの試合を格納したビデオデータである旨、即ち、ボクサーXの栄光の歴史等のボリューム名とともにボクサーXのファイティングポーズがビデオデータで再生されるとともに彼のテーマソングが音声で表示され、副映像で彼の年表等が表示される。また、選択項目として試合のナレーションを英語、日本語等のいずれの言語を選択するかが問い合わされるとともに副映像で他の言語の字幕を表示するか、また、いずれの言語の字幕を選択するか否かが問い合わされる。このVMGM用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76によってユーザは、例えば、音声は、英語で副映像として日本語の字幕を採用してボクサーXの試合のビデオを鑑賞する準備が整うこととなる。
【0074】
ここで、図12を参照してビデオオブジェクトセット(VOBS)82の構造について説明する。図12は、ビデオオブジェクトセット(VOBS)82の一例を示している。このビデオオブジェクトセット(VOBS)82には、2つのメニュー用及びタイトル用として3つのタイプのビデオオブジェクトセット(VOBS)76がある。即ち、ビデオオブジェクトセット(VOBS)82は、後に説明するようにビデオタイトルセット(VTS)72中にビデオタイトルセットのメニュー用ビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95及び少なくとも1つ以上のビデオタイトルセットのタイトルの為のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96があり、いずれのビデオオブジェクトセット82もその用途が異なるのみで同様の構造を有している。
【0075】
図12に示すようにビデオオブジェクトセット(VOBS)82は、1個以上のビデオオブジェクト(VOB)83の集合として定義され、ビデオオブジェクトセット(VOBS)82中のビデオオブジェクト83は、同一の用途の供される。通常、メニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)82は、1つのビデオオブジェクト(VOB)83で構成され、複数のメニュー用の画面を表示するデータが格納される。これに対してタイトルセット用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)82は、通常、複数のビデオオブジェクト(VOB)83で構成される。
【0076】
ここで、ビデオオブジェクト(VOB)83は、上述したボクシングのビデオを例にすれば、ボクサーXの各試合の映像データに相当し、ビデオオブジェクト(VOB)を指定することによって例えば、ワールドチャンピョンに挑戦する第11戦をビデオで再現することができる。また、ビデオタイトルセット72のメニュー用ビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95には、そのボクサーXの試合のメニューデータが格納され、そのメニューの表示に従って、特定の試合、例えば、ワールドチャンピョンに挑戦する第11戦を指定することができる。尚、通常の1ストーリの映画では、1ビデオオブジェクト(VOB)83が1ビデオオブジェクトセット(VOBS)82に相当し、1ビデオストリームが1ビデオオブジェクトセット(VOBS)82で完結することとなる。また、アニメ集、或いは、オムニバス形式の映画では、1ビデオオブジェクトセット(VOBS)82中に各ストーリに対応する複数のビデオストリームが設けられ、各ビデオストリームが対応するビデオオブジェクトに格納されている。従って、ビデオストリームに関連したオーディオストリーム及び副映像ストリームも各ビデオオブジェクト(VOB)83中で完結することとなる。
【0077】
ビデオオブジェクト(VOB)83には、識別番号(IDN#j)が付され、この識別番号によってそのビデオオブジェクト(VOB)83を特定することができる。ビデオオブジェクト(VOB)83は、1又は複数のセル84から構成される。通常のビデオストリームは、複数のセルから構成されることとなるが、メニュー用のビデオストリーム、即ち、ビデオオブジェクト(VOB)83は、1つのセル84から構成される場合もある。同様にセルには、識別番号(C_IDN#j)が付され、このセル識別番号(C_IDN#j)によってセル84が特定される。後に説明するアングルの変更時には、このセル番号を特定することによってアングルが変更される。
【0078】
ここでアングルとは、映像の分野において見る角度を代えることを意味し、ボクシングの例では、同一のノックアウトの場面をチャンピョン側から見たシーン、挑戦者側から見たシーン、ジャッジの側から見たシーン等様々な角度からのシーンを見ることができることを意味する。アングルの選定は、ユーザーの好みに応じて選定することができる場合、或いは、ストーリーの流れの中で自動的に同一シーンがアングルを変えて繰り返される場合がある。また、アングルを選定する場合、同一シーンの始めに戻ってアングルが変わる場合、例えば、ボクサーがカウンターを入れる瞬間のシーンでアングルが変わり、再びカウンターが入る場合と、そのシーンに続くシーンでアングルが変わる場合、例えば、ボクサーがカウンターを入れた後のパンチが入った瞬間にアングルが変わる場合とがある。いずれのアングルの変更も実現できるように後に詳述するナビゲーションパック86がビデオオブジェクトユニット(VOBU)83中に設けられている。
【0079】
図12に示すように各セル84は、1又は複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85、通常は、複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85から構成される。ここで、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85は、1つのナビゲーションパック(NVパック)86を先頭に有するパック列として定義される。即ち、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85は、あるナビゲーションパック86から次のナビゲーションパックの直前まで記録される全パックの集まりとして定義される。このビデオオブジェクトユニット(VOBU)の再生時間は、図13に示すようにビデオオブジェクトユニット(VOBU)中に含まれる単数又は複数個のGOPから構成されるビデオデータの再生時間に相当し、その再生時間は、0.4秒以上であって1秒より大きくならないように定められる。MPEGでは、1GOPは、通常0.5秒であってその間に15枚程度の画像が再生する為の圧縮された画面データであると定められている。
【0080】
図12に示すようにビデオオブジェクトユニットがビデオデータを含む場合には、MPEG規格に定められたビデオパック(Vパック)88、副映像パック(SPパック)90及びオーディオパック(Aパック)91から構成されるGOPが配列されてビデオデータストリームが構成されるが、このGOPの数とは、無関係にGOPの再生時間を基準にしてビデオオブジェクト(VOBU)83が定められ、その先頭には、常にナビゲーションパック(NVパック)86が配列される。また、オーディオ及び/又は副映像データのみの再生データにあってもこのビデオオブジェクトユニットを1単位として再生データが構成される。即ち、オーディオパックのみでビデオオブジェクトユニットが構成されても、ビデオデータのビデオオブジェクトと同様にそのオーディオデータが属するビデオオブジェクトユニットの再生時間内に再生されるべきオーディオパックがそのビデオオブジェクトユニットに格納される。これらパックの再生の手順に関しては、ナビゲーションパック(NVパック)86とともに後に詳述する。
【0081】
再び図11を参照してビデオマネージャー71について説明する。ビデオマネージャー71の先頭に配置されるビデオ管理情報75は、タイトルをサーチする為の情報、ビデオマネージャーメニューの再生の為の情報のようなビデオタイトルセット(VTS)72を管理する情報が記述され、図11に示す順序で少なくとも5つのテーブル78、79、80、81、130が記録されている。この各テーブル78、79、80、81、130は、論理セクタの境界に一致されている。第1のテーブルであるビデオ管理情報管理テーブル(VMGI_MAT)78は、必須のテーブルであってビデオマネージャー71のサイズ、このビデオマネージャー71中の各情報のスタートアドレス、ビデオマネージャヤーメニュー用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76に関する属性情報等が記述されている。
【0082】
また、ビデオマネージャー71の第2のテーブルであるタイトルサーチポインターテーブル(TT_SRPT)79には、装置のキー及び表示部4からのタイトル番号の入力あるいはリモートコントローラ5によるタイトル番号の選択に応じて選定可能な当該光ディスク10中のボリュームに含まれるビデオタイトルのエントリープログラムチェーン(EPGC)が記載されている。
【0083】
ここで、プログラムチェーン87とは、図13に示すようにあるタイトルのストーリーを再現するプログラム89の集合であってプログラムチェーンが連続して再現されることによってある1タイトルの映画が完結される。従って、ユーザーは、プログラムチェーン87内のプログラム89を指定することによって映画の特定のシーンからその映画を鑑賞することができる。
【0084】
ビデオマネージャー71の第3のテーブルであるビデオタイトルセット属性テーブル(VTS_ATRT)80には、当該光ディスクのボリューム中のビデオタイトルセット(VTS)72に定められた属性情報が記載される。即ち、属性情報としてビデオタイトルセット(VTS)72の数、ビデオタイトルセット(VTS)72の番号、ビデオの属性、例えば、ビデオデータの圧縮方式等、オーディオストリームの属性、例えば、オーディオの符号化モード等、副映像の属性、例えば、副映像の表示タイプ等がこのテーブルに記載されている。
【0085】
ビデオマネージャー71の第4のテーブルであるビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81には、ビデオマネージャーメニュー用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76に関する情報が記載される。
【0086】
ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81は、ビデオマネージャーメニュー用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76にビデオマネージャーメニュー(VMGM)が存在する際には、必須のテーブルである。
【0087】
ビデオマネージャー71の第5のテーブルであるパレンタルマネージャー情報テーブル(PTL_MAIT)130には、パレンタルに関する情報が記載される。
【0088】
パレンタルマネージャー情報テーブル(PTL_MAIT)130は、オプションのテーブルである。
【0089】
ビデオ管理情報管理テーブル(VMGI_MAT)78及びタイトルサーチポインターテーブル(TT_SRPT)79に記載の記述内容の詳細について、図14、図15、図16及び図17を参照して次に説明する。
【0090】
図14に示すようにビデオ管理情報管理テーブル(VMGI_MAT)78には、ビデオマネージャー71の識別子(VMG_ID)、論理ブロック(既に説明したように1論理ブロックは、2048バイト)の数でビデオ管理情報のサイズ(VMGI_SZ)、当該光ディスク、通称、ディジタルバーサタイルディスク(ディジタル多用途ディスク:以下、単にDVDと称する。)の規格に関するバージョン番号(VERN)及びビデオマネージャー71のカテゴリー(VMG_CAT)が記載されている。
【0091】
ここで、ビデオマネージャー71のカテゴリー(VMG_CAT)には、このDVDビデオデイレクトリーがコピーを禁止であるか否かのフラグ等が記載される。また、このテーブル(VMGI_MAT)78には、ビデオセットの識別子(VLMS_ID)、ビデオタイトルセットの数(VTS_Ns)、このディスクに記録されるデータの供給者の識別子(PVR_ID)、ビデオマネージャーメニューの為のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76のスタートアドレス(VNGM_VOBS_SA)、ビデオマネージャー情報の管理テーブル(VMGI_MAT)78の終了アドレス(VMGI_MAT_EA)、タイトルサーチポインターテーブル(TT_SRPT)79のスタートアドレス(TT_SRPT_SA)が記載されている。また、このテーブル78には、ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81のスタートアドレス(VMGM_PGCI_UT_SA)が記載されている。ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81がない場合には、その開始アドレスには、“00000000h”が記載される。VMGI_MAT78の終了アドレス(VMGI_MAT_EA)及びTT_SRPT79のスタートアドレス(TT_SRPT_SA)は、先頭の論理ブロックからの相対的な論理ブロック数で記載されている。
【0092】
更に、このテーブル78には、ビデオタイトルセット(VTS)72の属性テーブル(VTS_ATRT)80のスタートアドレス(VTS_ATRT_SA)がVMGIマネージャーテーブル(VMGI_MAT)71の先頭バイトからの相対的なバイト数で記載され、ビデオマネージャーメニュー(VMGM)のビデオ属性(VMGM_V_ATR)が記載されている。更にまた、このテーブル78には、ビデオマネージャーメニュー(VMGM)のオーディオストリームの数(VMGM_AST_Ns)、ビデオマネージャーメニュー(VMGM)のオーディオストリームの属性(VMGM_AST_ATR)、ビデオマネージャーメニュー(VMGM)の副映像ストリームの数(VMGM_SPST_Ns)及びビデオマネージャーメニュー(VMGM)の副映像ストリームの属性(VMGM_SPST_ATR)が記載されている。
【0093】
タイトルサーチポインターテーブル(TT_SRPT)79には、図15に示すように始めにタイトルサーチポインターテーブルの情報(TT_SRPTI)92が記載され、次に入力番号1からn(n≦99)に対するタイトルサーチポインタ(TT_SRP)が必要な数だけ連続的に記載されている。この光ディスクのボリューム中に1タイトルの再生データ、例えば、1タイトルのビデオデータしか格納されていない場合には、1つのタイトルサーチポインタ(TT_SRP)93しかこのテーブル(TT_SRPT)79に記載されない。
【0094】
タイトルサーチポインターテーブル情報(TT_SRPTI)92には、図16に示されるようにタイトルサーチポインタの数(TT_Ns)及びタイトルサーチポインターテーブル(TT_SRPT)79の終了アドレス(TT_SRPT_EA)が記載されている。このアドレス(TT_SRPT_EA)は、このタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)79の先頭バイトからの相対的なバイト数で記載される。また、図17に示すように各タイトルサーチポインタ(TT_SRP)には、チャプタ数(プログラム数)としてのパートオブタイトル数(PTT_Ns)、ビデオタイトルセット番号(VTSN)、ビデオタイトルセット72のタイトル番号(VTS_TTN)及びビデオタイトルセット72のスタートアドレス(VTS_SA)が記載されている。
【0095】
このタイトルサーチポインタ(TT_SRP)93の内容によって再生されるビデオタイトルセット(VTS)72が特定されるとともにそのビデオタイトルセット72の格納位置が特定される。ビデオタイトルセット72のスタートアドレス(VTS_SA)は、ビデオタイトルセット番号(VTSN)で指定されるタイトルセットを論理ブロック数で記載される。
【0096】
ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81に記載の記述内容の詳細について、図18、図19、図20、図21、図22及び図23を参照して次に説明する。
【0097】
図18に示すビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81は、ビデオマネージャーメニュー用のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76が設けられる場合には、必須項目とされ、各言語毎に設けられたビデオマネージャーメニュー(VMGM)を再現するためのプログラムチェーンについての情報が記述されている。このビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81を参照することによってビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76中の指定した言語のプログラムチェーンを獲得してメニューとして再現することができる。
【0098】
このビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81は、図18に示すようにビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル情報(VMGM_PGCI_UTI)81A、n個のビデオマネージャーメニュー言語ユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)81B、n個のビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cから構成され、その順序で記述されている。
【0099】
ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル情報(VMGM_PGCI_UTI)81Aには、このテーブル81の情報が記述され、ビデオマネージャーメニューPGCIユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)81Bには、#1から#nまでのビデオマネージャーメニューに対応した順序で記述され、言語コードが記述がされているとともに#1から#nまでのビデオマネージャーメニューに対応した順序で記述されたビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cを検索するポインタに関する記述がされている。また、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cの夫々には、対応するビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンのカテゴリーと開始アドレスが記述されている。
【0100】
より詳細には、ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル情報(VMGM_PGCI_UTI)81Aには、図19に示すように、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cの数がパラメータ(VMGM_LU_Ns)として記載され、また、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cの終了アドレスがパラメータ(VMGM_PGCI_UT_EA)として記載されている。また、図20に示すように、ビデオマネージャーメニューPGCIユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)81Bには、ビデオマネージャーメニュー言語コードがパラメータ(VMGM_LCD)として記載され、また、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cの開始アドレスがパラメータ(VMGM_LU_SA)として記述されている。更に、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81Cには、図21に示すようにこのビデオマネージャーメニュー言語ユニット情報(VMGM_LUI)81D、ビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポイント(VMGM_PGCI_SRP)81E、ビデオマネージャーメニューPGC情報(VMGM_PGCI)81Fから構成され、その順序で記述されている。ビデオマネージャーメニュー言語ユニット情報(VMGM_LUI)81Dには、このテーブル81Cの情報が記述され、(VMGM_PGCI_SRP)81Eには、#1から#nまでのビデオマネージャーメニューに対応した順序で記述され、ビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンのカテゴリーが記述がされているとともに#1から#nまでのビデオマネージャーメニューに対応した順序で記述されたビデオマネージャーメニューPGC情報サーチ情報(VMGM_PGCI)81Fを検索するポインタに関する記述がされている。
【0101】
ビデオマネージャーメニューPGC情報サーチ情報(VMGM_PGCI)81Fは、ビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンに関する情報、即ち、VMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)を記述している。
【0102】
より詳細には、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット情報(VMGM_LUI)81Dには、図22に示すように、VMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの数がパラメータ(VMGM_PGCI_Ns)として記載され、また、ビデオマネージャーメニュー言語ユニット情報(VMGM_LUI)81Dの終了アドレスがパラメータ(VMGM_LUI_EA)として記載されている。また、図23に示すように、ビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポイント(VMGM_PGCI_SRP)81Eには、ビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンのカテゴリーがパラメータ(VMGM_PGC_CAT)として記載され、またVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの開始アドレスがパラメータ(VMGM_PGCI_SA)として記載されている。
【0103】
ビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンのカテゴリー(VMGM_PGC_CAT)には、このPGCがエントリーされているか否かを示すフラグ、およびメニューかを示すメニューIDが記述されている。このメニューIDとしては、“0010”が記述される場合、タイトルメニューを意味している。
【0104】
パレンタルマネージャー情報テーブル(PTL_MAIT)130は、図24に示すように、パレンタルマネージャー情報テーブル情報(PTL_MAITI)130A、n個のパレンタルマネージャー情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP)130B、n個のパレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)130C、n個のパレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NMI)130Dから構成され、その順序で記述されている。
【0105】
パレンタルマネージャー情報テーブル情報(PTL_MAITI)130Aには、このテーブル130の情報が記述されている。パレンタルマネージャー情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP)130Bには、#1から#nまでのパレンタルマネージャー情報に対応した順序で記述された、パレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)130Cを検索するポインタに関する記述がされている。パレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)130Cには、パレンタルレベル情報(PTL_LVLI)が記述されている。パレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NMI)130Dには、パレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)130Cのパレンタルレベル情報(PTL_LVLI)に合わせてそれぞれつけることができる名前(パレンタルレベルネーム)が記述されている。 より詳細には、パレンタルマネージャー情報テーブル情報(PTL_MAITI)130Aには、図25に示すように、VMGI内の異なるパレンタルシステムの国の数がパラメータ(CTY_Ns)として記載され、また、ビデオタイトルセットの数がパラメータ(VTS_Ns)として記載され、また、パレンタルマネージャー情報テーブル130の終了アドレスがパラメータ(PTL_MAIT_EA)として記載されている。
【0106】
パレンタルマネージャー情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP)130Bには、図26に示すように、国コードがパラメータ(CTY_CD)として記載され、パレンタルレベルの数がパラメータ(PTL_LVL_Ns)として記載され、パレンタルマネージャー情報のスタートアドレスがパラメータ(PTL_MAI_SA)として記載され、パレンタルレベルネームのスタートアドレスがパラメータ(PTL_LVL_NMI_SA)として記載されている。
【0107】
パレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)130Cには、図27に示すように、パレンタルレベル情報(PTL_LVLI)が記載されている。パレンタルレベル情報(PTL_LVLI)には、図28に示すように、ビデオマネージャーのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VMG)とm個のビデオタイトルセットのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VTS)とが記載されている。
【0108】
ビデオマネージャーのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VMG)、ビデオタイトルセットのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VTS)には、図29に示すように、パレンタルIDフィールドのプログラムチェーンに関する情報(PTL_ID_FLD)が記述されている。
【0109】
この(PTL_ID_FLD)は、図30に示すように、16ビットのPTL_IDにより構成されている。この16ビットのPTL_IDにより、図31に示すように、8つのパレンタルレベルが表現できるようになっている。図31の場合には、パレンタルレベル8〜6が共通で、パレンタルレベル4〜1が共通となっており、3段階のパレンタルが設定されている。
【0110】
パレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NMI)130Dには、図32に示すように、パレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NM)で使用するキャラクタを指定するキャラクタセット(CHRS)と、パレンタルレベルに対応する名前としてのパレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NM)が記述されている。
【0111】
次に、図7に示されたビデオタイトルセット(VTS)72の論理フォーマットの構造について図33を参照して説明する。各ビデオタイトルセット(VTS)72には、図33に示すようにその記載順に4つの項目94、95、96、97が記載されている。また、各ビデオタイトルセット(VTS)72は、共通の属性を有する1又はそれ以上のビデオタイトルから構成され、このビデオタイトル72についての管理情報、例えば、エントリーサーチポイントの為の情報、ビデオオブジェクトセット96を再生する為の情報、タイトルセットメニュー(VTSM)を再生する為の情報及びビデオタイトルセット72の属性情報がビデオタイトルセット情報(VTSI)に記載されている。
【0112】
このビデオタイトルセット情報(VTSI)94のバックアップ(VTSI_BUP)97がビデオタイトルセット(VTS)72に設けられている。ビデオタイトルセット情報(VTSI)94とこの情報のバックアップ(VTSI_BUP)97との間には、ビデオタイトルセットメニュー用のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95及びビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96が配置されている。いずれのビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS及びVTSTT_VOBS)95、96は、既に説明したように図12に示す構造を有している。
【0113】
ビデオタイトルセット情報(VTSI)94、この情報のバックアップ(VTSI_BUP)97及びビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96は、ビデオタイトルセット72にとって必須の項目され、ビデオタイトルセットメニュー用のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95は、必要に応じて設けられるオプションとされている。
【0114】
ビデオタイトルセット情報(VTSI)94は、図33に示すように5つのテーブル98、99、100、101、111から構成され、5つのテーブル98、99、100、101、111は、論理セクタ間の境界に一致されている。第1のテーブルであるビデオタイトルセット情報管理テーブル(VTSI_MAT)98は、必須のテーブルであってビデオタイトルセット(VTS)72のサイズ、ビデオタイトルセット(VTS)72中の各情報の開始アドレス及びビデオタイトルセット(VTS)72中のビデオオブジェクトセット(VOBS)82の属性が記述されている。
【0115】
第2のテーブルであるビデオタイトルセットダイレクトアクセスポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT)99は、必要に応じて設けられるオプションのテーブルであって、装置のキー操作/表示部4からのタイトル番号の入力あるいはリモートコントローラ5によるタイトル番号の選択に応じて選定可能な当該ビデオタイトルセット72中に含まれるプログラムチェーン(PGC)及び又はプログラム(PG)が記載されている。
【0116】
第3のテーブルであるビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT)100は、必須のテーブルであってVTSプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)を記述している。
【0117】
第4のテーブルであるビデオタイトルセットタイムサーチマップテーブル(VTS_MAPT)101は、必要に応じて設けられるオプションのテーブルであって表示の一定時間に対するこのマップテーブル(VTS_MAPT)101が属するタイトルセット72の各プログラムチェーン(PGC)内のビデオデータの記録位置に関する情報が記述されている。
【0118】
第5のテーブルであるビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)111は、ビデオタイトルセットメニュー用のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95が設けられる場合には、必須項目とされ、各言語毎に設けられたビデオタイトルセットメニュー(VTSM)を再現するためのプログラムチェーンについての情報が記述されている。このビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)111を参照することによってビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95中の指定した言語のプログラムチェーンを獲得してメニューとして再現することができる。
【0119】
次に、図33に示したビデオタイトル情報マネージャーテーブル(VTSI_MAT)98及びビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT)100について図34から図55を参照して説明する。
【0120】
図34は、ビデオタイトル情報マネージャーテーブル(VTSI_MAT)98の記述内容を示している。このテーブル(VTSI_MAT)98には、記載順にビデオタイトルセット識別子(VTS_ID)、ビデオタイトル情報のサイズ(VTSI_SZ)、このDVDビデオ規格のバージョン番号(VERN)、タイトルセット72の属性(VTS_CAT)が記載される。また、このテーブル(VTSI_MAT)98には、VTSメニュー(VTSM)のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95の開始アドレス(VTSM_VOBS_SA)がこのビデオタイトルセット(VTS)72の先頭論理ブロックからの相対論理ブロック(RLBN)で記述され、ビデオタイトルセット(VTS)におけるタイトルの為のビデオオブジェクトセットのスタートアドレス(VTSTT_VOBS_SA)がこのビデオタイトルセット(VTS)72の先頭論理ブロックからの相対論理ブロック(RLBN)で記述される。
【0121】
更に、このテーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセット情報管理テーブル(VTSI_MAT)98の終了アドレス(VTSI_MAT_EA)がそのテーブル(VTSI_MAT)98の先頭バイトからの相対ブロック数で記載され、ビデオタイトルセットダイレクトアクセスポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT)99のスタートアドレス(VTS_SRPT_SA)がビデオタイトルセット情報(VTSI)94の先頭バイトからの相対ブロック数で記載されている。
【0122】
更にまた、このテーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル(PGCIT)100のスタートアドレス(VTS_PGCIT_SA)がビデオタイトルセット情報(VTSI)94の先頭バイトからの相対ブロック数で記載され、ビデオタイトルセット(VTS)のタイムサーチマップ(VTS_TMAPT)101のスタートアドレス(VTS_TMAPT_SA)がこのビデオタイトルセット(VTS)72の先頭論理セクタからの相対論理セクタで記述される。このテーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)のスタートアドレス(VTSM_PGCI_UT_SA)がビデオタイトルセット情報(VTSI)94の先頭バイトからの相対ブロック数で記載されている。ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81がない場合には、その開始アドレスには、“00000000h”が記載される。
【0123】
このテーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセット(VTS)72中のビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の為のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95及びビデオタイトルセット(VTS)のタイトル(VTSTT)の為のビデオオブジェクトセット(VTST_VOBS)96のビデオ属性(VTS_V_ATR)及びこのビデオタイトルセット(VTS)72中のビデオタイトルセットのタイトル(VTSTT)の為のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96のオーディオストリームの数(VTS_AST_Ns)が記載されている。
【0124】
ここで、ビデオ属性(VTS_V_ATR)には、ビデオの圧縮モード、TVシステムのフレームレート及び表示装置に表示する際の表示のアスペクト比等が記載されている。
【0125】
テーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセット(VTS)72中のビデオタイトルセット(VTS)72のタイトル(VTSTT)の為のビデオオブジェクトセット(VTST_VOBS)96のオーディオストリーム属性(VTS_AST_ATR)が記載されている。この属性(VTS_AST_ATR)には、どのようにオーディオを符号化したかを記載したオーディオの符号化モード、オーディオの量子化を何ビットで実行したか、オーディオのチャネル数、オーディオの言語コード等が記載される。更に、テーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセット(VTS)72中のこのタイトル(VTSTT)の為のビデオオブジェクトセット(VTST_VOBS)96の副映像ストリームの数(VTS_SPST_Ns)及び各副映像ストリームの属性(VTS_SPST_ATR)が記載されている。この各副映像ストリームの属性(VTS_SPST_ATR)には、副映像の符号化モード及び副映像の表示タイプ、副映像の言語コード等が記載される。
【0126】
また、このテーブル(VTSI_MAT)98には、ビデオタイトルセットメニュー(VTSM)のオーディオストリーム数(VTSM_AST_Ns)、オーディオストリーム属性(VTSM_AST_ATR)、副映像ストリームの数(VTSM_SPST_Ns)、及び副映像ストリームの属性(VTSM_SPST_ATR)が記述されている。
【0127】
ビデオタイトルセット(VTS)のオーディオストリームの属性(VTS_AST_ATR)には、図35に示されるようにビット番号b63からビット番号b48にオーディオコーディングモード、マルチチャンネルの拡張、オーディオタイプ、オーディオのアプリケーションID、量子化、サンプリング周波数、予約、及びオーディオチャネルの数が記述され、ビット番号b47からビット番号b40及びビット番号b39からビット番号b32には、特定コードとしてこのオーディオストリームの言語コードが記述され、ビット番号b31からビット番号b24には、特定コードの為の予約が設けられている。また、ビット番号b23からビット番号b8は、今後の為に予約として空けられ、ビット番号b7からビット番号b0には、応用情報が記述されている。ここで、VTSメニュー用ビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95がない場合、或いは、そのビデオオブジェクトセットにオーディオストリームがない場合には、ビット番号b63からビット番号b0の各ビットに“0”が記述される。
【0128】
特定コードは、b47からb40及びb39からb32に記載されるが、ここには、オーディオストリームのタイプが言語、即ち、音声である場合には、ISO−639で定められたその言語のコードが言語シンボルで記載される。オーディオストリームのタイプが言語、即ち、音声でない場合には、この領域は、予約とされる。
【0129】
VTSTTの為のビデオオブジェクトセット(VTST_VOBS)96の副映像ストリーム属性(VTS_SPST_ATR)においては、図36示すようにビット番号b47からビット番号B40に副映像コード化モード、予約、副映像表示タイプ、副映像タイプが記述され、ビット番号b39からビット番号b32及びにビット番号b31からビット番号b24に特定コードとしてこの副映像ストリームの言語コードが記述され、ビット番号b23からビット番号b16が特定コードの予約とされ、ビット番号b15からビット番号b8が特定コードの拡張が記述されている。更に、ビット番号b7からビット番号b0は、予約とされている。
【0130】
VTSプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT)100は、図37に示すような構造を備えている。この情報テーブル(VTS_PGCIT)100には、VTSプログラムチェーン(VTS_PGC)に関する情報(VTS_PGCI)が記載され、始めの項目としてVTSプログラムチェーン(VTS_PGC)に関する情報テーブル(VTS_PGCIT)100の情報(VTS_PGCIT_I)102が設けられている。この情報(VTS_PGCIT_I)102に続いてこの情報テーブル(VTS_PGCIT)100には、この情報テーブル(VTS_PGCIT)100中のVTSプログラムチェーン(VTS_PGC)の数(#1から#n)だけVTSプログラムチェーン(VTS_PGC)をサーチするVTS_PGCIサーチポインタ(VTS_PGCIT_SRP)103が設けられ、最後にVTSプログラムチェーン(VTS_PGC)に対応した数(#1から#n)だけ各VTSプログラムチェーン(VTS_PGC)に関する情報(VTS_PGCI)104が設けられている。
【0131】
VTSプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT)100の情報(VTS_PGCIT_I)102には、図38に示されるようにVTSプログラムチェーン(VTS_PGC)の数(VTS_PGC_Ns)が内容として記述され及びこのテーブル情報(VTS_PGCIT_I)102の終了アドレス(VTS_PGCIT_EA)がこの情報テーブル(VTS_PGCIT)100の先頭バイトからの相対的なバイト数で記述されている。
【0132】
また、VTS_PGCITサーチポインタ(VTS_PGCIT_SRP)103には、図39に示すようにビデオタイトルセット(VTS)72のプログラムチェーン(VTS_PGC)の属性(VTS_PGC_CAT)及びこのVTS_PGC情報テーブル(VTS_PGCIT)100の先頭バイトからの相対的バイト数でVTS_PGC情報(VTS_PGCI)のスタートアドレス(VTS_PGCI_SA)が記述されている。ここで、VTS_PGC属性(VTS_PGC_CAT)には、属性として例えば、最初に再生されるエントリープログラムチェーン(エントリーPGC)か否かが記載される。通常、エントリプログラムチェーン(PGC)は、エントリープログラムチェーン(PGC)でないプログラムチェーン(PGC)に先だって記載される。
【0133】
ビデオタイトルセッ内のPGC情報(VTS_PGCI)104には、図40に示すように4つの項目が記載されている。このPGC情報(VTS_PGCI)104には、始めに必須項目のプログラムチェーン一般情報(PGC_GI)105が記述され、これに続いてビデオオブジェクトがある場合だけ必須の項目とされる少なくとも3つの項目106、107、108が記載されている。即ち、その3つの項目としてプログラムチェーンプログラムマップ(PGC_PGMAP)106、セル再生情報テーブル(C_PBIT)107及びセル位置情報テーブル(C_POSIT)108がPGC情報(VTS_PGCI)104に記載されている。
【0134】
プログラムチェーン一般情報(PGC_GI)105には、図41に示すようにプログラムチェーン(PGC)のカテゴリー(PGC_CAT)、プログラムチェーン(PGC)の内容(PGC_CNT)及びプログラムチェーン(PGC)の再生時間(PGC_PB_TIME)が記載されている。PGCのカテゴリー(PGCI_CAT)には、当該PGCのコピーが可能であるか否か及びこのPGC中のプログラムの再生が連続であるか或いはランダム再生であるか否か等が記載される。PGCの内容(PGC_CNT)には、このプログラムチェーンの構成内容、即ち、プログラム数、セルの数、このプログラムチェーン中のアングルの数が記載される。PGCの再生時間(PGC_PB_TIME)には、このPGC中のプログラムのトータル再生時間等が記載される。この再生時間は、再生手順には無関係に連続してPGC内のプログラムを再生する場合のプログラムの再生時間が記述される。アングルモードがある場合には、アングルセル番号1の再生時間がそのアングルの再生時間を表すこととなる。
【0135】
また、プログラムチェーン一般情報(PGC_GI)105には、PGC副映像ストリーム制御(PGC_SPST_CTL)、PGCオーディオストリーム制御(PGC_AST_CTL)及びPGC副映像パレット(PGC_SP_PLT)が記載されている。PGC副映像ストリーム制御(PGC_SPST_CTL)には、PGCで使用可能な副映像数が記載され、PGCオーディオストリーム制御(PGC_AST_CTL)には、同様にPGCで使用可能なオーディオストリームの数が記載される。PGC副映像パレット(PGC_SP_PLT)には、このPGCの全ての副映像ストリームで使用する所定数のカラーパレットのセットが記載される。
【0136】
更に、PGC一般情報(PGC_GI)105には、セル再生情報テーブル(C_PBIT)107のスタートアドレス(C_PBIT_SA)及びセル位置情報テーブル(C_POSIT)108のスタートアドレス(C_POSIT_SA)が記載されている。いずれのスタートアドレス(C_PBIT_SA及びC_POSIT_SA)もVTS_PGC情報(VTS_PGCI)の先頭バイトからの相対的な論理ブロック数で記載される。
【0137】
プログラムチェーン(PGC)のカテゴリー(PGC_CAT)は、メニュー用のプログラムチェーン(PGC)の場合、図42に示すようにビット番号b31にエントリータイプとしてPGCエントリーかノンPGCエントリーかが記述され、ビット番号b30からビット番号b28は、今後の為に予約として空けられ、ビット番号b27からビット番号b24にはメニューの種別を示すメニューIDが記述され、ビット番号b23からビット番号b22にはPGCブロックモードが記述され、ビット番号b21からビット番号b20にはPGCブロックタイプが記述され、ビット番号b19からビット番号b16にはプログラムプレイバックコントロールが記述され、ビット番号b15からビット番号b14にはコピーフラグが記述され、ビット番号b13からビット番号b12にはプレイバックシステムマネジメントが記述され、ビット番号b11からビット番号b8にはアプリケーションタイプが記述され、ビット番号b7からビット番号b0は、今後の為に予約として空けられている。
【0138】
メニューIDとしては、“0010”の場合、ビデオマネージャー情報メニュー(VMGM)で用いるタイトルメニューを示し、“0011”の場合、ロットメニューを示し、“0100”の場合、ビデオタイトルセットメニュー(VTSM)で用いる副映像メニューを示し、“0101”の場合、ビデオタイトルセットメニュー(VTSM)で用いるオーディオメニューを示し、“0110”の場合、ビデオタイトルセットメニュー(VTSM)で用いるアングルメニューを示し、“0111”の場合、ビデオタイトルセットメニュー(VTSM)で用いるプログラムメニューを示している。
【0139】
プログラムチェーン(PGC)のカテゴリー(PGC_CAT)が、タイトル用のプログラムチェーン(PGC)の場合には、ビット番号b30からビット番号b24に、ビデオタイトルセット(VTS)72の1〜99のタイトル数(VTS_TTN)が記述される。
【0140】
プログラムチェーン(PGC)の内容(PGC_CNT)は、図43に示すようにビット番号b23は予約として空けられ、ビット番号b22からビット番号b16に、このプログラムチェーン(PGC)における1〜99のプログラム数が記述され、ビット番号b15からビット番号b8に、このプログラムチェーン(PGC)における1〜255のセル数が記述され、ビット番号b7からビット番号b4は、今後の為に予約として空けられ、ビット番号b3からビット番号b0に、このプログラムチェーン(PGC)における1〜9のアングル数が記述される。
【0141】
プログラムチェーンプログラムマップ(PGC_PGMAP)106は、図44に示すようにPGC内のプログラムの構成を示すマップである。このマップ(PGC_PGMAP)106には、図44及び図45に示すようにプログラムの開始セル番号であるエントリーセル番号(ECELLN)がセル番号の昇順に記述されている。また、エントリーセル番号の記述順にプログラム番号が1から割り当てられている。従って、このマップ(PGC_PGMAP)106の最初のエントリーセル番号は、#1でなければならない。
【0142】
セル再生情報テーブル(C_PBIT)107は、PGCのセルの再生順序を定義している。このセル再生情報テーブル(C_PBIT)107には、図46に示すようにセル再生情報(C_PBIT)が連続して記載されている。基本的には、セルの再生は、そのセル番号の順序で再生される。セル再生情報(C_PBIT)には、図45に示されるようにセルカテゴリー(C_CAT)が記載される。このセルカテゴリー(C_CAT)には、セルがセルブロック中のセルであるか、また、セルブロック中のセルであれば最初のセルであるかを示すセルブロックモード、セルがブロック中の一部ではない、或いは、アングルブロックであるかを示すセルブロックタイプ、システムタイムクロック(STC)の再設定の要否を示すSTC不連続フラグが記載される。ここで、セルブロックとは、ある特定のアングルのセルの集合として定義される。アングルの変更は、セルブロックを変更することによって実現される。即ち、野球を例にとれば、外野からのシーンを撮影したアングルブロックから内野からのシーンを撮影したアングルブロックの変更がアングルの変更に相当する。
【0143】
また、このセルカテゴリー(C_CAT)には、セル内では連続して再生するか或いはセル内の各ビデオオブジェクトユニット(VOBU)単位で静止するかを示すセル再生モード、セルの再生の後に静止させるか否か或いはその静止時間を示すセルナビゲーション制御が記載されている。
【0144】
また、図47に示すようにセル再生情報テーブル(C_PBIT)107は、PGCの全再生時間を記述したセル再生時間(C_PBTM)を含んでいる。アングルセルブロックがPGC中にある場合には、そのアングルセル番号1の再生時間がそのアングルブロックの再生時間を表している。更に、セル再生情報テーブル(C_PBIT)107には、当該セルが記録されているビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の先頭論理セクタからの相対的な論理セクタ数でセル中の先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)が記載され、また、当該セルが記録されているビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の先頭論理セクタからの相対的な論理セクタ数でセル中の最終ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_LVOBU_SA)が記載される。
【0145】
セル位置情報テーブル(C_POSI)108は、PGC内で使用するセルのビデオオブジェクト(VOB)の識別番号(VOB_ID)及びセルの識別番号(C_ID)を特定している。セル位置情報テーブル(C_POSI)には、図48に示されるようにセル再生情報テーブル(C_PBIT)107に記載されるセル番号に対応するセル位置情報(C_POSI)がセル再生情報テーブル(C_PBIT)と同一順序で記載される。このセル位置情報(C_POSI)には、図49に示すようにセルのビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の識別番号(C_VOB_IDN)及びセル識別番号(C_IDN)が記述されている。
【0146】
図33に示すビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の言語ごとの情報を記述したビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)111は、図50に示すようにビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル情報(VTSM_PGCI_UTI)111A、n個のビデオタイトルセットメニュー言語ユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)111B、n個のビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cから構成され、その順序で記述されている。
【0147】
ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル情報(VTSM_PGCI_UTI)111Aには、このテーブル111の情報が記述され、ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)111Bには、#1から#nまでのビデオタイトルセットメニューに対応した順序で記述され、言語コードが記述がされているとともに#1から#nまでのビデオタイトルセットメニューに対応した順序で記述されたビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cを検索するポインタに関する記述がされている。また、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cの夫々には、対応するビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンのカテゴリーと開始アドレスが記述されている。
【0148】
より詳細には、ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル情報(VTSM_PGCI_UTI)111Aには、図51に示すように、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cの数がパラメータ(VTSM_LU_Ns)として記載され、また、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cの終了アドレスがパラメータ(VTSM_PGCI_UT_EA)として記載されている。また、図52に示すように、ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)111Bには、ビデオタイトルセットメニュー言語コードがパラメータ(VTSM_LCD)として記載され、また、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cの開始アドレスがパラメータ(VTSM_LU_SA)として記述されている。更に、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111Cには、図53に示すようにこのビデオタイトルセットメニュー言語ユニット情報(VTSM_LUI)111D、ビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチポイント(VTSM_PGCI_SRP)111E、ビデオタイトルセットメニューPGC情報(VTSM_PGCI)111Fから構成され、その順序で記述されている。ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット情報(VTSM_LUI)111Dには、このテーブル111Cの情報が記述され、(VTSM_PGCI_SRP)111Eには、#1から#nまでのビデオタイトルセットメニューに対応した順序で記述され、ビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンのカテゴリーが記述がされているとともに#1から#nまでのビデオタイトルセットメニューに対応した順序で記述されたビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチ情報(VTSM_PGCI)111Fを検索するポインタに関する記述がされている。
【0149】
ビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチ情報(VTSM_PGCI)111Fは、ビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンに関する情報、即ち、VTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)を記述している。
【0150】
より詳細には、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット情報(VTSM_LUI)111Dには、図54に示すように、VTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)111Fの数がパラメータ(VTSM_PGCI_Ns)として記載され、また、ビデオタイトルセットメニュー言語ユニット情報(VTSM_LUI)111Dの終了アドレスがパラメータ(VTSM_LUI_EA)として記載されている。また、図55に示すように、ビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチポイント(VTSM_PGCI_SRP)111Eには、ビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンのカテゴリーがパラメータ(VTSM_PGC_CAT)として記載され、またVTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)111Fの開始アドレスがパラメータ(VTSM_PGCI_SA)として記載されている。
【0151】
ビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンのカテゴリー(VTSM_PGC_CAT)には、このPGCがエントリーされているか否かを示すフラグ、およびメニューかを示すメニューIDが記述されている。このメニューIDとしては、“0100”が記述される場合、副映像メニューを意味し、“0101”が記述される場合、オーディオメニューを意味し、“0110”が記述される場合、アングルメニューを意味し、“0111”が記述される場合、プログラムメニューを意味している。
【0152】
図12を参照して説明したようにセル84は、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の集合とされ、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85は、ナビゲーション(NV)パック86から始まるパック列として定義される。従って、セル84中の最初のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)は、NVパック86のスタートアドレスを表すこととなる。このNVパック86は、図56に示すようにパックヘッダ110、システムヘッダ111及びナビゲーションデータとしての2つのパケット、即ち、再生制御情報(PCI)パケット116及びデータサーチ情報(DSI)パケット117から成る構造を有し、図56に示すようなバイト数が各部に付り当てられ、1パックが1論理セクタに相当する2048バイトに定められている。また、このNVパックは、そのグループオブピクチャー(GOP)中の最初のデータが含まれるビデオパックの直前に配置されている。オブジェクトユニット85がビデオパックを含まない場合であってもNVパックがオーディオパック又は/及び副映像パックを含むオブジェクトユニットの先頭に配置される。このようにオブジェクトユニットがビデオパックを含まない場合であってもオブジェクトユニットがビデオパックを含む場合と同様にオブジェクトユニットの再生時間は、ビデオが再生される単位を基準に定められる。
【0153】
ここで、GOPとは、MPEGの規格で定められ、既に説明したように複数画面を構成するデータ列として定義される。即ち、GOPとは、圧縮されたデータに相当し、この圧縮データを伸張させると動画を再生することができる複数フレームの画像データが再生される。パックヘッダ110及びシステムヘッダ111は、MPEG2のシステムレーヤで定義され、パックヘッダ110には、パック開始コード、システムクロックリファレンス(SCR)及び多重化レートの情報が格納され、システムヘッダ111には、ビットレート、ストリームIDが記載されている。PCIパケット116及びDSIパケット117のパケットヘッダ112、114には、同様にMPEG2のシステムレーヤに定められているようにパケット開始コード、パケット長及びストリームIDが格納されている。
【0154】
他のビデオ、オーディオ、副映像パック88、90、91は、図57に示すようにMPEG2のシステムレーヤに定められるように同様にパックヘッダ120、パケットヘッダ121及び対応するデータが格納されたパケット122から構成され、そのパック長は、2048バイト(1論理セクタ)に定められている。これらの各パックは、論理ブロックの境界に一致されている。上記ビデオ、オーディオ、副映像パック88、90、91は、パックの最終部分に追加されるパデイングバイト、あるいはパックヘッダ内に追加されるスタッフィングバイトにより、パック長が2048バイトになるように調整されている。
【0155】
PCIパケット116のPCIデータ(PCI)113は、VOBユニット(VOBU)85内のビデオデータの再生状態に同期してプレゼンテーション、即ち、表示の内容を変更する為のナビゲーションデータである。即ち、PCIデータ(PCI)113には、図58に示されるようにPCI全体の情報としてのPCI一般情報(PCI_GI)アングル変更時における各飛び先アングル情報としてのアングル情報(NSLS_AGLI)及びハイライト情報(HLI)が記述されている。PCI一般情報(PCI_GI)には、図59に示されるようにPCI113が記録されているVOBU85の論理セクタからの相対的論理ブロック数でそのPCI113が記録されているNVパック(NV_PCK)86のアドレス(NV_PCK_LBN)が記述されている。また、PCI一般情報(PCI_GI)には、VOBU85のカテゴリー(VOBU_CAT)、VOBU85のスタートPTM(VOBU_SPTM)及び終了PTM(VOBU_EPTM)が記述されている。ここで、VOBU85のスタートPTM(VOBU_SPTM)は、当該PCI113が含まれるVOBU85中のビデオデータの再生開始時間(スタートプレゼンテーションタイムスタンプ(SPTM))を示している。この再生開始時間は、VOBU85中の最初の再生開始時間である。通常は、最初のピクチャーは、MPEGの規格におけるIピクチャー(Intra−Picture)の再生開始時間に相当する。VOBU85の終了PTM(VOBU_EPTM)は、当該PCI113が含まれるVOBU85の再生終了時間(終了プレゼンテーションタイムスタンプ(EPTM))を示している。
【0156】
アングル情報(NSML_AGLI)には、図60に示すようにアングルの数だけ飛び先のアングルセルの開始アドレス(NSML_AGL_C_DSTA)が記載され、その開始アドレスは、PCI113が記録されたNVパック86の論理セクタからの相対的論理セクタで記述されている。このアングル情報(NSML_AGLI)に基づくアングルの変更の場合には、図61に示すように当該PCI113が記録されているVOBU85の再生時間と等しい他のアングルブロック内のVOBU85のスタートアドレス、或いは、再生時間が手前の最も近い再生時間を有する他のアングルブロック内のVOBU85のスタートアドレス(NSML_AGL_C_DSTA)がこのアングル情報(NSML_AGLI)に記述される。
【0157】
このようなアングルセルの開始アドレス(NSML_AGL_C_DSTA)の記述によれば、具体的には、次のようなアングルの変更が実現される。ここで、野球の試合でピッチヤーが投げてからバッターが打ち、その打球がホームランとなるまでの一連の時間が連続した場面を想定してアングルの変更を説明する。ここで、PCI113によって制御されるアングルセル(ANG_C#j)は、図61に示すようにビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の単位で変更することができる。図61には、再生順序に従ってビデオオブジェクトユニット(VOBU)85に再生順序に従った番号が付されているが、あるアングルセル(ANG_C#j)の再生番号nに相当するビデオオブジェクトユニット(VOBU#n)85は、他のアングルセル(ANG_C#1)84或いは、アングルセル(ANG_C#9)84に相当する再生番号nのビデオオブジェクトユニット(VOBU#n)85とは、同一時刻或いはそれ以前の最も近い異なるシーンに関するビデオデータが格納されている。あるアングルセル(ANG_C#j)84には、ピッチヤー及びバッターの入った全景が画面に映し出され、一連の動作が映し出されるビデオデータとしてVOBU85が連続して配列され、また、アングルセル(ANG_C#1)84には、打者の打撃フォームを鑑賞する為にバッターのみが画面に映し出されるビデオデータとしてVOBU85が連続して配列され、更に、アングルセル(ANG_C#9)には、ピッチャーの表情のみが画面に映し出されるビデオデータとしてVOBU85が連続して配列されていると仮定する。始めにアングルセル#j(AGL_C#j)をユーザが鑑賞していて打った瞬間にアングルセル#1に変更すると、即ち、打った瞬間にアングルを打者のみが映し出されるアングルに変更すると、打った後の打者のみの画面に変更されないで、打撃が始まる前の打者がバットを振り始めてからの画面に変更されることとなる。また、始めにアングルセル#j(AGL_C#i)を鑑賞していて打った瞬間にアングルセル#9に変更すると、即ち、打った瞬間にアングルをピッチヤーのみが映し出されるアングルに変更すると、打った瞬間の打たれたピッチヤーの表情が画面に表示され、ピッチヤーの心理的な変化を鑑賞することができる。
【0158】
図56に示したDSIパケット117のDSIデータ(DSI)115は、VOBユニット(VOBU)85のサーチを実行する為のナビゲーションデータである。DSIデータ(DSI)115には、図62に示すようにDSI一般情報(DSI_GI)、アングル情報(SML_AGLI)、VOBユニットのサーチ情報(VOBU_SRI)及び同期再生情報(SYNCI)が記述されている。
【0159】
DSI一般情報(DSI_GI)は、そのDSI115全体の情報が記述されている。即ち、図63に示すようにDSI一般情報(DSI_GI)には、NVパック86のシステム時刻基準参照値(NV_PCK_SCR)が記載されている。このシステム時刻基準参照値(NV_PCK_SCR)は、図1に示す各部に組み込まれているシステムタイムクロック(STC)に格納され、このSTCを基準にビデオ、オーディオ及び副映像パックがビデオ、オーディオ及び副映像デコーダ部58、60、62でデコードされ、映像及び音声がモニタ部6及びスピーカ部8で再生される。DSI一般情報(DSI_GI)には、DSI115が記録されているVOBセット(VOBS)82の先頭論理セクタからの相対的論理セクタ数(RLSN)でDSI115が記録されているNVパック(NV_PCK)86のスタートアドレス(NV_PCK_LBN)が記載され、VOBユニット(VOBU)の先頭論理セクタからの相対的論理セクタ数(RLSN)でDSI115が記録されているVOBユニット(VOBU)85中の最終パックのアドレス(VOBU_EA)が記載されている。
【0160】
更に、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSI115が記録されているVOBユニット(VOBU)の先頭論理セクタからの相対的論理セクタ数(RLSN)でこのVOBU内での最初のIピクチャーの最終アドレスが記録されているVパック(V_PCK)88の終了アドレス(VOBU_IP_EA)が記載され、当該DSI115が記録されているVOBU83の識別番号(VOBU_IP_IDN)及び当該DSI115が記録されているセルの識別番号(VOBU_C_IDN)が記載されている。
【0161】
アングル情報(SML_AGLI)には、PCI113のアングル情報(NSML_AGLI)と同様に図64に示すようにアングルの数だけ飛び先のアングルセルの開始アドレス(SML_AGL_C_DSTA)が記載され、その開始アドレスは、当該DSI115が記録されたNVパック86の論理セクタからの相対的論理セクタで記述されている。このアングル情報(SML_AGLI)に基づくアングルの変更の場合には、図65に示すように当該DSI115が記録されているVOBU85の再生時間以後の他のアングルブロック内のセル84のスタートアドレスがこのアングル情報(SML_AGLI)に記述される。
【0162】
DSIのアングル情報(SML_AGLI)を用いた場合には、PCIがビデオオブジェクトユニット(VOBU)で変更可能なのに対してセル単位でアングルが変更され、時間的に連続してシーンが変更される。即ち、PSIのアングル情報(SML_AGLI)が時間的に不連続なアングルの変更が記述されるに対してDSIのアングル情報(SML_AGLI)には、時間的に連続するアングルの変更が記述される。上述した野球の例を用いてアングルの具体例を説明すれば次のようなアングルの変更が実現される。アングルセル#j(AGL_C#j)84は、ピッチャーが投げてこの球をバッターが打ち、この打球がホームランとなるシーンの連続が内野側から撮影された画像データのストリームであり、アングルセル#1は、同様の場面が外野側から撮影された画像データストリームであるとする。また、アングルセル#9は、同様の場面についてバッターが属するチームの様子を撮影した画像データストリームであるとする。アングルセル#j(AGL_C#j)を鑑賞していて打った瞬間にアングルセル#1に変更すると、即ち、打った瞬間に外野側からのシーンに変更すると、バッターの打撃の後に時間的に連続する外野に打球が飛んでくる画面に変更することができる。また、始めにアングルセル#j(AGL_C#i)を鑑賞していてホームランとなった瞬間にアングルセル#9に変更すると、即ち、バッターの属するチームの様子が映し出されるアングルに変更すると、ホームランで大騒ぎとなったチームの様子及び監督の表情が画面に表示される。このようにPCI113のアングル情報(NSML_AGLI)とDSI115のアングル情報(SML_AGLI)を用いた場合には、明らかに異なるシーンが再現されることとなる。
【0163】
VOBU85のサーチ情報(VOBU_SI)には、図66に示すようにセル内の先頭アドレスを特定する為の情報が記述される。即ち、VOBU85のサーチ情報(VOBU_SI)には、図66に示すように当該DSI115を含むVOBユニット(VOBU)85を基準にその再生順序に従ってフォワードアドレス[データ](FWDANn)として+1から+20、+60、+120及び+240までのVOBユニット(VOBU)85の[有無及びある場合にはその]スタートアドレス(A_FWDn)が当該VOBユニットの先頭論理セクタからの相対的な論理セクタ数で記載されている。
【0164】
このフォワードアドレス(FWDANn)は、図67に示すように32ビットで表現され、ビット番号29(b29)からビット番号0(b0)には、そのアドレス、例えば、フォワードアドレス10(FWDA10)のアドレスが記述され、そのフォワードアドレス(FWDANn)の先頭には、ビデオデータがそのフォワードアドレス(FWDANn)に相当するビデオオブジェクトユニット(VOBU)85内にビデオデータがあるかを示すフラグ(V_FWD_Exist1)及び当該ビデオオブジェクトとフォワード先のビデオオブジェクトユニットとの間にビデオデータがあるかを示すフラグ(V_FWD_Exist2)が記述されている。即ち、V_FWD_Exist1がビット番号(b31)に相当し、このフラグが0である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたフォワードアドレス(FWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがない旨を意味し、このフラグが1である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたフォワードアドレス(FWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがある旨を意味している。例えば、フォワードアドレス10(FWDA10)にビデオデータがある場合には、ビット31番のV_FWD_Exist1には、1のフラグが立ち、そのアドレスにビデオデータがない場合には、ビット31番のV_FWD_Exist1には、0が記述される。また、V_FWD_Exist2がビット番号(b30)に相当し、このフラグが0である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたフォワードアドレス(FWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85とこのフォワードアドレスを記載しているDSI115が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85との間のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のいずれかにも、ビデオデータがない旨を意味し、このフラグが1である場合には、そのビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがその間のいずれかのビデオオブジェクトユニットある旨を意味している。例えば、フォワードアドレス10(FWDA10)のビデオオブジェクトユニットとフォワードアドレス0に相当するフォワードアドレス10を記述したDSI115が含まれるビデオオブジェクトユニット85との間のフォワード1からフォワード9に相当する複数のビデオオブジェクトユニットにビデオデータがある場合には、ビット30番のV_FWD_Exist2には、1のフラグが立ち、そのアドレスににビデオデータがない場合には、ビット30番のV_FWD_Exist2には、0が記述される。
【0165】
また、同様にVOBU85のサーチ情報(VOBU_SI)には、図66に示すように当該DSI115を含むVOBユニット(VOBU)85を基準にその再生順序とは逆方向にバックワードデータ(BWDA)として−1から−20、−60、−120及び−240までのVOBユニット(VOBU)85のスタートアドレス(A_BWDn)が当該VOBユニット(VOBU)85の先頭論理セクタからの相対的な論理セクタ数で記載されている。
【0166】
このバックワードアドレス(BWDANn)は、図68に示すように32ビットで表現され、ビット番号29(b29)からビット番号0(b0)には、そのアドレス、例えば、バックワードアドレス10(BWDA10)のアドレスが記述され、そのバックワードアドレス(BWDANn)の先頭には、ビデオデータがそのバックワードアドレス(BWDANn)に相当するビデオオブジェクトユニット(VOBU)85内にビデオデータがあるかを示すフラグ(V_BWD_Exist1)及び当該ビデオオブジェクトとバックワード先のビデオオブジェクトユニットとの間にビデオデータがあるかを示すフラグ(V_BWD_Exist2)が記述されている。即ち、V_BWD_Exist1がビット番号(b31)に相当し、このフラグが0である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたバックワードアドレス(BWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがない旨を意味し、このフラグが1である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたバックワードアドレス(BWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがある旨を意味している。例えば、バックワードアドレス10(BWDA10)にビデオデータがある場合には、ビット31番のV_BWD_Exist1には、1のフラグが立ち、そのアドレスにビデオデータがある場合には、ビット31番のV_BWD_Exist1には、0が記述される。また、V_BWD_Exist2がビット番号(b30)に相当し、このフラグが0である場合には、ビット番号29からビット番号0に記述されたバックワードアドレス(BWDANn)で指定されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)85とこのバックワードアドレスを記載しているDSI115が含まれるビデオオブジェクトユニットとの間のビデオオブジェクトユニットのいずれも、ビデオデータがない旨を意味し、このフラグが1である場合には、そのビデオオブジェクトユニット(VOBU)85には、ビデオデータがある旨を意味している。例えば、バックワードアドレス10(BWDA10)のビデオオブジェクトユニットとバックワードアドレス0に相当するバックワードアドレス10との間のビデオオブジェクトユニット85のいずれかにビデオデータがある場合には、ビット30番のV_BWD_Exist2には、1のフラグが立ち、そのアドレスにビデオデータがない場合には、ビット30番のV_BWD_Exist2には、0が記述される。
【0167】
同期情報(SYNCI)には、DSI115が含まれるVOBユニット(VOBU)のビデオデータの再生開始時間と同期して再生する副映像及びオーディオデータのアドレス情報が記載される。即ち、図69に示すようにDSI115が記録されているNVパック(NV_PCK)86からの相対的な論理セクタ数(RLSN)で目的とするオーディオパック(A_PCK)91のスタートアドレス(A_SYNCA)が記載される。オーディオストリームが複数(最大8)ある場合には、その数だけ同期情報(SYNCI)が記載される。また、同期情報(SYNCI)には、目的とするオーディオパック(SP_PCK)91を含むVOBユニット(VOBU)85のNVパック(NV_PCK)86のアドレス(SP_SYNCA)がDSI115が記録されているNVパック(NV_PCK)86からの相対的な論理セクタ数(RLSN)で記載されている。副映像ストリームが複数(最大32)ある場合には、その数だけ同期情報(SYNCI)が記載される。
【0168】
図70を用いて複数の副映像パケットの副映像データにより構成される副映像ユニットについて説明する。1GOP内に十数画面分の静止画のデータ(たとえば字幕)としての副映像ユニットが記録できるようになっている。副映像ユニットは、副映像ユニットヘッダ(SPUH)、ランレングスデータで構成される画素データ(PXD)、表示制御シーケンステーブル(DCSQT)により構成されている。
【0169】
副映像ユニットヘッダ(SPUH)には、図71に示すように、副映像ユニットのサイズ(SPDSZ)と表示制御シーケンステーブルのスタートアドレス(SPDCSQTA)とが記述されている。
【0170】
表示制御シーケンステーブル(DCSQT)には、図72に示すように、経過時刻順に表示制御シーケンス(DCSQ)が記述されている。
【0171】
各表示制御シーケンス(DCSQ)には、図73に示すように、次の表示制御シーケンスのスタートアドレス(SPNDCSQA)、1つ以上の表示制御コマンド(SPDCCMD)が記述されている。
【0172】
表示制御コマンド(SPDCCMD)は、画素データの強制表示スタートタイミングを設定コマンド(FSTA DSP)、画素データの表示スタートタイミングを設定コマンド(STA DSP)、画素データの表示エンドタイミングを設定コマンド(STP DSP)、画素データのカラーコードを設定コマンド(SET COLOR)、画素データと主映像とのコントラスト比を設定コマンド(SET CONTR)、画素データの表示領域を設定コマンド(SET DAREA)、画素データの表示スタートアドレスを設定コマンド(SET DSPXA)、画素データの色変化およびコントラスト変化を設定コマンド(CHG COLCON)、表示制御コマンドの終了コマンド(CMD END)からなる。
【0173】
コマンド(STA DSP)は、副映像データの表示開始を指定する命令であり、副映像ユニットヘッダを含む副映像パケットに記述されているPTMからのオフセットPTMで記述される(スタートPTM)。コマンド(STP DSP)は、副映像データの表示停止を指定する命令であり、副映像ユニットヘッダを含む副映像パケットに記述されているPTMからのオフセットPTMで記述される(ストップPTM)。
【0174】
このスタートPTMとストップPTMは、同時時間帯に再生される主映像データやオーディオデータのPTMよりも任意の所定時間遅延して設定されている。
【0175】
図1に示す上記システムプロセッサ部54には、パケットの種別を判断してそのパケット内のデータを各デコーダへ転送するパケット転送処理部200を有している。このパケット転送処理部200は、図74に示すように、メモリインターフェース部(メモリI/F部)191、スタッフィング長検知部192、パックヘッダ終了アドレス算出部193、パック種別判別部194、パケットデータ転送制御部195、およびデコーダインターフェース部(デコーダI/F部)196により構成されている。
【0176】
メモリI/F部191は、データRAM部56からのパックデータをデータバスによりスタッフィング長検知部192、パック種別判別部194、パケットデータ転送制御部195、およびデコーダI/F部196へ出力するものである。
【0177】
スタッフィング長検知部192は、メモリI/F部191から供給されるパックデータ中のパックヘッダ120内のスタッフィング長が何バイトであるかを検知するものであり、この検知結果はパックヘッダ終了アドレス算出部193に出力される。
【0178】
パックヘッダ終了アドレス算出部193は、スタッフィング長検知部192から供給されるスタッフィング長により、パックヘッダ終了アドレスを算出するものであり、この算出結果はパック種別判別部194およびパケットデータ転送制御部195に出力される。
【0179】
パック種別判別部194は、パックヘッダ終了アドレス算出部193から供給されるパックヘッダ終了アドレスに従って、上記メモリI/F部191から供給されるパックデータ中のそのアドレスの次に供給される4バイトのデータの内容により、ビデオパック88、オーディオパック91、副映像パック90、NVパック86のいずれであるかを判別するものであり、この判別結果はパケットデータ転送制御部195に出力される。
【0180】
パケットデータ転送制御部195は、パックヘッダ終了アドレス算出部193から供給されるパックヘッダ終了アドレスとパック種別判別部194から供給されるパック種別の判別結果に応じて、転送先とパケットスタートアドレスを判断し、さらに供給されるパックデータのパケットヘッダ121内のパケット長を判断するものである。さらに、パケットデータ転送制御部195は、転送コントロール信号としての転送先を示す信号をデコーダI/F部196に供給し、パケットスタートアドレスからパケット終了アドレスがメモリI/F部191に供給されるようになっている。
【0181】
デコーダI/F部196は、パケットデータ転送制御部195から供給される転送コントロール信号に応じて、メモリI/F部191からパケットデータ転送制御部195に制御されて供給されるパケットヘッダ121を含むパケットデータとしての、ビデオデータ、オーディオデータ、副映像データを、対応するデコーダ部58、60、62に出力したり、パケットデータとしてのナビゲーションデータ及びコンピュータデータをデータRAM部56に出力するものである。
【0182】
次に、パケット転送処理部200の処理を説明する。
【0183】
すなわち、データRAM部56から読出されたパックデータがメモリI/F部191を介してスタッフィング長検知部192、パック種別判別部194、パケットデータ転送制御部195、およびデコーダI/F部196に供給される。
【0184】
これにより、スタッフィング長検知部192によって、スタッフィング長が検知され、そのスタッフィング長を示すデータがパックヘッダ終了アドレス算出部193に出力される。
【0185】
パックヘッダ終了アドレス算出部193は供給されるスタッフィング長により、パックヘッダ終了アドレスを算出し、このパックヘッダ終了アドレスがパック種別判別部194、パケットデータ転送制御部195に供給される。
【0186】
パック種別判別部194は、供給されるパックヘッダ終了アドレスに従って、そのアドレスの次に供給される4〜6バイトのデータの内容により、NVパック86、ビデオパック88、ドルビーAC3のオーディオパック91、リニアPCMのオーディオパック91、副映像パック90のいずれであるかを判別し、この判別結果がパケットデータ転送制御部195に供給される。
【0187】
すなわち、プライベートストリーム2を示す1バイトのストリームIDが供給された場合、NVパック86と判別し、ビデオストリームを示す1バイトのストリームIDによりビデオパック88と判別し、プライベートストリーム1を示す1バイトのストリームIDによりドルビーAC3のオーディオパック91、リニアPCMのオーディオパック91、副映像パック90のいずれかであると判別する。
【0188】
また、ストリームIDがプライベートストリーム1の際に、パケットヘッダ121に続くサブストリームIDにより、リニアPCMのオーディオパック、ドルビーAC3のオーディオパック、あるいは副映像ストリームと判別するとともに、そのストリーム番号を判別する。
【0189】
そして、パケットデータ転送制御部195は、供給されるパック種別の判別結果とパックヘッダ終了アドレスに応じて、転送先とパケットスタートアドレスを判断し、さらに供給されるパックデータのパケットヘッダ121内のパケット長を判断する。これにより、パケットデータ転送制御部195は、転送コントロール信号としての転送先を示す信号をデコーダI/F部196に供給し、パケットスタートアドレスからパケット終了アドレスがメモリI/F部191に供給される。
【0190】
したがって、実質的に有効なパケットデータが、メモリI/F部191からデータバスを介して、デコーダI/F部196に供給され、その後、その種別に応じた転送先としての各デコーダ部58、60、62あるいはデータRAM部56に転送される。
【0191】
すなわち、ビデオデータのパケットデータはビデオデコーダ部58へ転送され、オーディオデータのパケットデータはオーディオデコーダ部60へ転送され、副映像データのパケットデータは副映像デコーダ部62へ転送される。
【0192】
この際、上記パックデータが一定長のため、データRAM部56での記憶状態がつまり開始アドレスが一定間隔なため、データRAM部56内のパックデータの先頭が常に同じ間隔のアドレスに保存される事となり、パックデータの管理がアドレス管理せずに、パック番号だけの管理で良い。
【0193】
尚、データの種別の判別過程では、データがビデオデータの再生位置等を示すNVデータとしてのPCIデータおよびDSIデータの場合には、このNVデータはデコーダへは転送されず、このNVデータは、データRAM部56に格納される。このNVデータは、システムCPU部50によって必要に応じて参照されてビデオデータの特殊再生をする際に利用される。この際、PCIデータとDSIデータとはそれらに付与されているサブストリームIDにより識別されるようになっている。
【0194】
また、1つのセルの再生が終了すると、次に再生するセル情報がプログラムチェーンデータ中のセル再生順序情報から取得し、同様にして再生が続けられる。
【0195】
次に、メニューの再生処理について、図1を参照して図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスク10を用いて説明する。尚、図1においてブロック間の実線の矢印は、データバスを示し、破線の矢印は、制御バスを示している。
【0196】
図1に示される光ディスク装置においては、電源が投入され、光ディスク10が装填されると、システム用ROM及びRAM部52からシステムCPU部50は、初期動作プログラムを読み出し、ディスクドライブ部30を作動させる。従って、ディスクドライブ部30は、リードイン領域27から読み出し動作を開始し、リードイン領域27に続く、ISOー9660等に準拠してボリュームとファイル構造を規定したボリューム及びファイル構造領域70が読み出される。即ち、システムCPU部50は、ディスクドライブ部30にセットされた光ディスク10の所定位置に記録されているボリューム及びファイル構造領域70を読み出す為に、ディスクドライブ部30にリード命令を与え、ボリューム及びファイル構造領域70の内容を読み出し、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に一旦格納する。システムCPU部50は、データRAM部56に格納されたパステーブル及びディレクトリレコードを介して各ファイルの記録位置や記録容量、サイズ等の情報やその他管理に必要な情報としての管理情報を抜き出し、システム用ROM&RAM部52の所定の場所に転送し、保存する。
【0197】
次に、システムCPU部50は、システム用ROM&RAM部52から各ファイルの記録位置や記録容量の情報を参照してファイル番号0番から始まる複数ファイルから成るビデオマネージャー71を取得する。即ち、システムCPU部50は、システム用ROM及びRAM部52から取得した各ファイルの記録位置や記録容量の情報を参照してディスクドライブ部30に対してリード命令を与え、ルートディレクトリ上に存在するビデオマネージャー71を構成する複数ファイルの位置及びサイズを取得し、このビデオマネージャー71を読み出し、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に格納する。
【0198】
この後、システムCPU部50は、図75、76のフローチャートに示すように、光ディスク10内の総タイトル数、各タイトルごとのチャプタ数(プログラム数)、各タイトルごとのオーディオストリーム数とオーディオストリームの言語、各タイトルごとの副映像ストリーム数と副映像ストリームの言語を検出する。
【0199】
すなわち、システムCPU部50は、ビデオマネージャー71の第2番目のテーブルであるタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)79がサーチされる(ステップS51)。システムCPU部50は、タイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)79内のタイトルサーチポインターテーブルの情報(TT_SRPTI)92に記載されているタイトルサーチポインタの数(TT_Ns)により光ディスク10内の総タイトル数を得る(ステップS52)。
【0200】
また、システムCPU部50は、タイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)79内の各タイトルサーチポインタ(TT_SRP)93に記載されているチャプタ数(プログラム数)としてのパートオブタイトル数(PTT_Ns)により各タイトルごとのチャプタ数(プログラム数)を得る(ステップS53)。
【0201】
また、システムCPU部50は、各タイトルサーチポインタ(TT_SRP)93に記載されているビデオタイトルセット72のスタートアドレス(VTS_SA)を用いて各ビデオタイトルセット72の第1番目のテーブルであるビデオタイトルセット情報(VTSI)94内のビデオタイトルセットダイレクトアクセスポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT)99がサーチされる(ステップS54)。システムCPU部50は、各ビデオタイトルセット72ごとのテーブル(VTS_DAPT)99に記載されているオーディオストリームの数(VTS_AST_Ns)により各タイトルごとのオーディオストリーム数を得、副映像ストリームの数(VTS_SPST_Ns)により各タイトルごとの副映像ストリームの数を得る(ステップS55)。
【0202】
また、システムCPU部50は、各ビデオタイトルセット72ごとのテーブル(VTS_DAPT)99のオーディオストリーム属性(VTS_AST_ATR)に記載されているオーディオストリームごとのオーディオの言語コードにより、各タイトルのオーディオストリームごとの言語を得る(ステップS56)。
【0203】
また、システムCPU部50は、各ビデオタイトルセット72ごとのテーブル(VTS_DAPT)99の副映像ストリーム属性(VTS_SPST_ATR)に記載されている副映像ストリームごとの副映像の言語コードにより、各タイトルの副映像ストリームごとの言語を得る(ステップS57)。
【0204】
また、システムCPU部50は、ビデオマネージャー71のビデオマネージャー情報(VMGM)75内の第4番目のテーブルであるビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)81がサーチされる(ステップS58)。このサーチによって再生装置に設定されている言語と同一の言語コードが記述されているビデオマネージャーメニューPGCIユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)81Bがサーチされる(ステップS59)。
【0205】
同一の言語コードが記述されているビデオマネージャーメニューPGCIユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)81Bがサーチされた際に、システムCPU部50は、そのポインタ(VMGM_LU_SRP)81Bに対応するビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)81C内のビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポインタ(VMGM_PGCI_SRP)81Eの各ビデオマネージャーメニューのプログラムチェーンのカテゴリー(VMGM_PGC_CAT)ごとに記載されているメニューIDをサーチし(ステップS60)、このサーチによりルートメニューとしてのメインメニューが存在しているか否かを判断するとともに、タイトルメニュー(ビデオタイトルセットメニュー)が存在しているか否かを判断する(ステップS61)。
【0206】
メインメニューが存在している場合、システムCPU部50は、そのルートメニューのメニューIDが記載されているビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポインタ(VMGM_PGCI_SRP)81Eの1つに記載されているVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの開始アドレスがパラメータ(VMGM_PGCI_SA)により、対応するVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの内容を読出し、このVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fに記載されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)をメインメニューのスタートアドレスとしてメモリテーブル56Aに記憶する(ステップS62)。
【0207】
また、タイトルメニューが存在している場合、システムCPU部50は、そのタイトルメニューのメニューIDが記載されているビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポインタ(VMGM_PGCI_SRP)81Eの1つに記載されているVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの開始アドレスがパラメータ(VMGM_PGCI_SA)により、対応するVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fの内容を読出し、このVMGMプログラムチェーン情報(VMGM_PGCI)81Fに記載されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)をタイトルメニューのスタートアドレスとしてメモリテーブル56Aに記憶する(ステップS63)。
【0208】
また、システムCPU部50は、各ビデオタイトルセット72ごとの第1番目のテーブルであるビデオタイトルセット情報(VTSI)94内のビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)111がサーチされる(ステップS64)。このサーチによって再生装置に設定されている言語と同一の言語コードが記述されているビデオタイトルセットメニューPGCIユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)111Bがサーチされる(ステップS65)。
【0209】
同一の言語コードが記述されているビデオタイトルセットメニューPGCIユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)111Bがサーチされた際に、システムCPU部50は、そのポインタ(VTSM_LU_SRP)111Bに対応するビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)111C内のビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチポインタ(VTSM_PGCI_SRP)111Eの各ビデオタイトルセットメニューのプログラムチェーンのカテゴリー(VTSM_PGC_CAT)ごとに記載されているメニューIDをサーチし(ステップS66)、このサーチにより副映像メニュー、オーディオメニュー、アングルメニュー、チャプター(プログラム)メニューが存在しているか否かを判断するとともに、タイトルメニューが存在しているか否かを判断する(ステップS67)。
【0210】
それらのメニューが存在している場合、システムCPU部50は、そのメニューIDが記載されているビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチポインタ(VTSM_PGCI_SRP)111Eの1つに記載されているVTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)111Fの開始アドレスがパラメータ(VTSM_PGCI_SA)により、対応するVTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)111Fの内容を読出し、このVTSMプログラムチェーン情報(VTSM_PGCI)111Fに記載されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を対応するメニューのスタートアドレスとしてメモリテーブル56Aに記憶する(ステップS68)。
【0211】
これにより、各ビデオタイトルセット72ごとの副映像メニュー、オーディオメニュー、アングルメニュー、チャプター(プログラム)メニューのスタートアドレスがメモリテーブル56Aに記憶される。
【0212】
この結果、メモリテーブル56Aには、図77に示すように、再生装置に設定されている言語に対応した各メニューに対応するスタートアドレスが記憶される。
【0213】
したがって、リモートコントロール5のメニューキー5kが投入された際、システムCPU部50は、メインメニューの再生を判断し、メインメニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、メインメニューが存在していると判断した場合、システムCPU部50は、メモリテーブル56Aのメインメニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応するメインメニューのデータを光ディスク10のビデオマネージャーメニュー(VMGM)75の為のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図78に示すような、メインメニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0214】
また、リモートコントロール5のタイトルキー5lが投入された際、あるいは上記メインメニューが再生されている状態で、タイトルに対応する「1」キーが投入された際、あるいは通常の再生の開始時に、システムCPU部50は、タイトルメニューの再生を判断し、タイトルメニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、タイトルメニューが存在していると判断した場合、メモリテーブル56Aのタイトルメニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応するタイトルメニューのデータを光ディスク10のビデオマネージャーメニュー(VMGM)75の為のビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)76に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図79の(a)に示すような、タイトルメニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0215】
また、メインメニューが再生されている状態で、チャプタに対応する「2」キーが投入された際、あるいは通常再生によりタイトルが選択された後、システムCPU部50は、現在選択されているタイトルに対応するチャプタメニューの再生を判断し、チャプタメニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、チャプタメニューが存在していると判断した場合、メモリテーブル56Aのチャプタメニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応するチャプタメニューのデータを光ディスク10のビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の為のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図79の(b)に示すような、チャプタメニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0216】
また、メインメニューが再生されている状態で、オーディオに対応する「3」キーが投入された際、あるいは通常再生によりタイトルが選択された後、システムCPU部50は、現在選択されているタイトルに対応するオーディオメニューの再生を判断し、オーディオメニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、オーディオメニューが存在していると判断した場合、メモリテーブル56Aのオーディオメニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応するオーディオメニューのデータを光ディスク10のビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の為のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図79の(c)に示すような、オーディオメニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0217】
また、メインメニューが再生されている状態で、副映像に対応する「4」キーが投入された際、あるいは通常再生によりタイトルが選択された後、システムCPU部50は、現在選択されているタイトルに対応する副映像メニューの再生を判断し、副映像メニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、副映像メニューが存在していると判断した場合、メモリテーブル56Aの副映像メニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応する副映像メニューのデータを光ディスク10のビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の為のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図79の(d)に示すような、副映像メニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0218】
また、メインメニューが再生されている状態で、アングルに対応する「5」キーが投入された際、あるいは通常再生によりタイトルが選択された後、システムCPU部50は、現在選択されているタイトルに対応するアングルメニューの再生を判断し、アングルメニューが存在しているか否かを判断する。この判断の結果、アングルメニューが存在していると判断した場合、メモリテーブル56Aのアングルメニューに対応して記憶されている先頭ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)を読出し、このアドレスに対応するアングルメニューのデータを光ディスク10のビデオタイトルセットメニュー(VTSM)の為のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95に対応する領域から読出し、再生する。この再生されたデータは、システムプロセッサ部54を介して、データRAM部56に入力される。このデータセル84は、再生時間情報を基にビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に与えられてデコードされ、D/A及び再生処理部64で信号変換されてモニタ部6に図79の(e)に示すような、アングルメニューの画像が再現されるとともにスピーカ部8から音声が再生される。
【0219】
したがって、システムCPU部50は、上記取得した各メニューの位置データをデータRAM56内のメニューテーブル56Aに格納しておくようにしたので、、このテーブルを用いて必要なメニューの再生を容易に行うことができる。
【0220】
尚、システムCPU部50は、ビデオマネージャー(VMGI)75の情報管理テーブル(VMGI_MAT)78に記述されたビデオマネージャーメニュー用のビデオ、オーディオ、副映像のストリーム数及びそれぞれの属性情報を取得して属性情報を基に、各々のビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62にビデオマネージャーメニュー再生のためのパラメータを設定している。
【0221】
また、国別対応やパレンタルレベルについても上記同様にメニューを用いて選択できるようになっている。国別対応の選択は、システムCPU部50により設定されている国別コードと光ディスク10から読み取った国別コードとを比較し、許可できる国別コードの1つを選択するものである。パレンタルレベルの選択は、システムCPU部50により設定されているパレンタルレベルと光ディスク10から読み取ったパレンタルレベルとを比較し、許可できるパレンタルレベルの1つを選択するものである。
【0222】
次に、上記メニューが再生される際の処理を、図80に示すフローチャートを参照しつつさらに詳細に説明する。
【0223】
すなわち、再生されるメニューに対するスタートアドレスとしてのセル中の最初のVOBUのスタートアドレス及びPGC番号、即ち、セル番号がシステム用ROM/RAM部52に格納される(ステップS71)。
【0224】
そして、ビデオタイトルセットの読み込み準備が整った時点でリードコマンドがシステムCPU部50からディスクドライブ部30に与えられ、上述したスタートアドレスを基に光ディスク10がディスクドライブ部30によってシークされる(ステップS72)。このリードコマンドによって光ディスク10からは、指定されたプログラムチェーン(PGC)に係るセルが次々に読み出され、システムCPU部50及びシステム処理部54を介してデータRAM部56に送られる(ステップS73)。この送られたセルデータは、図12に示すようにビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の先頭パックであるナビゲーションパック86からパックがデータRAM部56に格納される。その後、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のビデオパック88、オーディオパック91及び副映像パック90の各パケットデータは、上記パケット転送処理部200により夫々ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に転送され、ナビゲーションパック86のパケットデータとしてのPCIデータとDSIデータはデータRAM部56に送られる(ステップS74)。
【0225】
この結果、ビデオデコード部58でデコードされた主映像データは、D/A&再生処理部64内の画像合成部64Aに供給され、副映像デコード部62内でデコードされた副映像データは、D/A&再生処理部64内の画像合成部64Aに供給される。これにより、画像合成部64Aで主映像データと副映像データが合成され、その合成された画像がモニタ部6で表示される(ステップS75)。
【0226】
また、オーディオデコード部60でデコードされたオーディオデータは、D/A&再生処理部64に供給されることにより、スピーカ部8から上記メニューあるいは主映像に対応した音声が再生される(ステップS75)。
【0227】
次に、上記のようなメニューによりタイトル等が選択された状態において、図1を参照して図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスク10からのムービーデータの再生動作について、図81から図85に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0228】
すなわち、上述したメニューに対する設定処理が行われた際に、つまりメニューによりタイトル等が選択が行われる前に、システムCPU部50は、システム用ROM・RAM部52に設定されている固有コードとしてどの識別方法を用いるかを示すデータを読出し、固有コードの識別方法を判別する。すなわち、上記光ディスク10を識別する方法として、上述した1〜8に示すものを単独に用いて生成される固有コード、あるいは複数の組合わせを用いて生成される固有コードを識別するようにしたり、それらの種々の固有コードにそれぞれ優先順位を設定して識別するのかを判別する(ステップS1)。
【0229】
この判別結果として、上述した8番目に示す、ビデオタイトルセット(VTS)72内のビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96の開始セクタ(ナビゲーションパック86に対応)の次のセクタ(先頭から2セクタ目:ビデオパック88に対応)の1024バイト目と1025バイト目の2バイトのデータを固有コードとして識別する場合が選択されていると判断した際(ステップS2)、システムCPU部50は、ビデオタイトルセット(VTS)72内のビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96の開始セクタ(ナビゲーションパック86に対応)の次のセクタ(先頭から2セクタ目:ビデオパック88に対応)のデータを取込む(ステップS3)。
【0230】
ついで、システムCPU部50は、取込んだセクタ内の1024バイト目と1025バイト目の2バイトのデータで、固有コードを生成し(ステップS4)、この固有コードと再生状態テーブル52Aの固有コードとを比較し、一致する固有コードが存在する否かを判断し(ステップS5)、一致する固有コードが存在する場合、その固有コードに対応した種々の設定状態としてのタイトルの選択状態、チャプターの選択状態、オーディオデータの選択状態、副映像の選択状態、アングルの選択状態、国別対応の状態、パレンタルレベルの選択状態、オンスクリーンディスプレイの表示状況、中断位置(中断時刻、再生スタート時間)を読出す(ステップS6)。
【0231】
これにより、システムCPU部50は、それらの各選択状態と前回の中断位置からの再生を行うか否かの確認画面をモニタ部6を用いて案内表示する(ステップS7)。
【0232】
この案内表示に応じて、確認が指示された際(ステップS8)、システムCPU部50は、上記各選択状態に応じた設定状態にし、再生スタート時間がシステムプロセッサ部54、ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62のシステムタイムクロック(STC)54A、58A、60A、62Aに設定される(ステップS9)。また、スタートアドレスとしてのセル中の最初のVOBUのスタートアドレス及びPGC番号、即ち、セル番号がシステム用ROM/RAM部52に格納される(ステップS9)。
【0233】
ついで、ステップS17に示すようにビデオタイトルセットの読み込み準備が整った時点でリードコマンドがシステムCPU部50からディスクドライブ部30に与えられ、上述したスタートアドレスを基に光ディスク10がディスクドライブ部30によってシークされる。このリードコマンドによって光ディスク10からは、指定されたプログラムチェーン(PGC)に係るセルが次々に読み出され、システムCPU部50及びシステム処理部54を介してデータRAM部56に送られる。この送られたセルデータは、図12に示すようにビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の先頭パックであるナビゲーションパック86からパックがデータRAM部56に格納される。その後、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のビデオパック88、オーディオパック91及び副映像パック90が夫々ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に分配され、夫々のデコーダでデコードされてD/A及びデータ再生部64に送られる。その結果、モニタ部6に映像信号が送られ、スピーカ部8に音声信号が送られ、副映像を伴った映像の表示が開始されるとともに音声の再現が開始される。
【0234】
また、上記ステップS5で一致する固有コードが存在しない場合、および上記ステップS8で確認が指示されなかった場合、ビデオマネージャー情報(VMGI)75がシステムCPU部50によってサーチされてシステムROM/RAM部52に格納される(ステップS12)。同様にこのビデオマネージャー情報(VMGI)75に基づいてビデオタイトルセット(VTS)72のビデオタイトルセット情報(VTSI)94が読み込まれるとともにビデオタイトルセットメニューがそのビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)95を利用して上述したようにモニタ部6に表示される。この表示を基にステップS13で示すように再生すべきタイトルセット72及び再生条件の等をユーザーが決定する。この決定したタイトルセット72をキー操作/表示部4を用いて選択すると、ステップS14に示すように選択したタイトルセット72中の図33に示すプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT)100から図40、図46及び図47に示すセル再生情報テーブル(C_PBIT)107のデータがシステムCPU部50によって読み込まれ、これがシステムROM/RAM部52に格納される。
【0235】
システムCPU部50は、ステップS15に示すように、キー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5から入力された再生条件に応じて再生を開始するプログラムチェーン番号(VTS_PGC_Ns)、アングル番号(ANGNs)、オーディオストリーム番号及び副映像ストリーム番号が上述したような各メニューを用いて決定される。例えば、プログラムチェーンとしてボクシングのワールドチャンピョン第11戦がタイトルとして選定され、英語のナレーションの基に副映像として日本語の字幕を映し出すことを決定する。また、アングルとして常に両者の戦いが良く鑑賞できる映像に決定する等の選択がユーザによって実行される。この決定された副映像番号及びオーディオストリーム番号がステップS16に示すようにシステムプロセッサ部54のレジスタ54Bに設定される。同様に、再生スタート時間がシステムプロセッサ部54、ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62のシステムタイムクロック(STC)54A、58A、60A、62Aに設定される。また、スタートアドレスとしてのセル中の最初のVOBUのスタートアドレス及びPGC番号、即ち、セル番号がシステム用ROM/RAM部52に格納される。
【0236】
ステップS17に示すようにビデオタイトルセットの読み込み準備が整った時点でリードコマンドがシステムCPU部50からディスクドライブ部30に与えられ、上述したスタートアドレスを基に光ディスク10がディスクドライブ部30によってシークされる。このリードコマンドによって光ディスク10からは、指定されたプログラムチェーン(PGC)に係るセルが次々に読み出され、システムCPU部50及びシステム処理部54を介してデータRAM部56に送られる。この送られたセルデータは、図12に示すようにビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の先頭パックであるナビゲーションパック86からパックがデータRAM部56に格納される。その後、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のビデオパック88、オーディオパック91及び副映像パック90が夫々ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60及び副映像デコーダ部62に分配され、夫々のデコーダでデコードされてD/A及びデータ再生部64に送られる。その結果、モニタ部6に映像信号が送られ、スピーカ部8に音声信号が送られ、副映像を伴った映像の表示が開始されるとともに音声の再現が開始される。
【0237】
このような映像及び音声の再生中においては、キー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5からの割り込み処理があった場合には、その得られたキーデータがシステムRAM/ROM部52に格納される。キーデータがない場合には、ステップS19に示すようにドライブ部からの再生終了の割り込みがあったか否かがチェックされる。再生終了の割り込みがない場合には、ステップS20に示すようにナビゲーションパック86の転送を待つこととなる。ナビゲーションパック86の転送が終了している場合には、ステップS21に示すようにナビゲーションパック86中の論理セクタ番号(NV_PCK_LSN)を現在の論理ブロック番号(NOWLBN)としてシステムRAM/ROM部52に格納される。
【0238】
NVパック86の転送が終了すると、そのセル内の最終NVパック86かがチェックされる。即ち、ステップS22に示すようにセル84中の最終ナビゲーションパック86であるか否かがチェックされる。このチェックは、図47に示すセル再生情報テーブル(C_PBI)107のC_LVOBUのスタートアドレス(C_LVOBU_SA)とナビゲーションパック86のアドレス(V_PCK_LBN)を比較することによってチェックされる。NVパック86がセル内での最終でない場合には、再びステップ19に戻される。NVパック86がセル84内での最終である場合には、ステップS23に示すようにアングルの変更があるか否かがチェックされる。アングルの変更は、キー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5からシステムCPU部50にアングル変更の入力があるか否かに基づいて判断される。アングルの変更がない場合には、ステップS24に示すようにそのセル84が属するプログラムチェーン(PGC)の最終セルであるかがチェックされる。このチェックは、図40及び図46に示すそのセル84がセル再生情報テーブル(C_PBIT)107の最終セルであるかによって判断される。即ち、プログラムチェーンを構成するセル数及び再生されたセルの識別番号によってチェックされる。セルがプログラムチェーン(PGC)の最終セルに相当しない場合には、再びステップS19に戻される。
【0239】
セル84がプログラムチェーン(PGC)の最終セルである場合には、そのプログラムチェーンが終了したとして、次のプログラムチェーン(PGC)が指定される。特別な場合を除き、プログラムチェーンは、その番号順に再生されることから、ステップS25に示すように再生が終了したプログラムチェーンの番号に1を加えることによって次に再生すべきプログラムチェーン番号が設定される。この設定されたプログラムチェーン番号のプログラムチェーンがあるか否かがステップS26でチェックされる。次に再生されるプログラムチェーンがない場合には、後に説明される図84に示す再生終了の手続きのフローに移行される。設定されたプログラムチェーンがある場合には、ステップS27に示すようにその再設定されたプログラムチェーンのセルのアドレス、即ち、図47に示すセル再生情報(C_PBI)107中のC_FVOBU85のスタートアドレス(C_FVOBU_SA)が現在の論理ブロック番号として獲得される。ステップS28に示すようにこのスタートアドレス(C_FVOBU_SA)が既に再生した前のプログラムチェーンのセル84の最終アドレス(ENDLBN)に1を加えたアドレスに等しいかがチェックされる。等しければ、アドレスが連続したセルの再生であるから、再びステップS18に戻される。アドレスが等しくない場合には、ステップS29に示すようにセルアドレスが連続しないことからシステムCPU部50は、現在のビデオオブジェクトユニットの終了アドレスを指示するリード終了アドレスコマンドを発し、指定したアドレスで一時的にディスクドライブ部30に読み出し動作を中止させる。その後、ステップS30に示すように再びシステムCPU部50からリードコマンドがディスクドライブ部30に与えられるとともにスタートアドレスがディスクドライブ部30に与えられ、再びステップS19に戻され、ナビゲーションパック86のシークが開始される。
【0240】
ステップS19において再生終了である場合、或いは、ステップS26において次に再生されるプログラムチェーンがない場合には、図84のステップS31に示すようにPCI113の一般情報(PCI−GI)に記載されるエンドPTM(VOBU_EPTM)が参照され、このエンドPTM(VOBU_EPTM)がシステムタイムクロック(STC)に一致すると、ステップ32に示されるようにモニタ6の画面の表示が中止され、ステップS33に示すようにシステムCPU部50からディスクドライブ部30にデータ転送中止コマンドが与えられ、データ転送が中止され、再生動作が終了される。
【0241】
ステップS23においてキー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5からアングル変更の入力があると、図85のステップS40に示すようにアングルデータがあるかがチェックされる。このアングルの有無は、ナビゲーションパック86のPCIデータ113及びDSIデータ115のいずれにもアングル情報(NSML−AGLI、SML_AGLI)として記載されている。ここで、キー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5からの入力に応じていずれかの情報がシステムCPU部50によって調べられる。このステップ40において変更の対象とされるアングルがない場合には、ステップS41に示すようにアングルデータがない旨がキー操作/表示部4或いはモニタ部6に表示される。このアングルデータ無しの表示があった後に、ステップS24に移行される。アングルデータがある場合には、ステップS42に示すようにキー操作/表示部4あるいはリモートコントローラ5から変更されるべきアングル番号が指定される。ここで、既に述べるようにPCIデータ及びDSIデータのアングル情報(NSML_AGLI、SML_AGLI)のいずれを利用するアングルの変更かが指定される。但し、一方のアングル情報のみしかない場合には、その選択は、一方に限られることとなる。アングル番号が指定されると、図60及び図61に示すように指定されたアングル番号に相当するアングルセルの目的のアドレス(NSML_AGL_C_DSTA、SML_ANL_C_DSTA)がステップS43で獲得される。このアドレスでセルがサーチされ、そのアドレスをシークすべき論理ブロック番号(NOWLBN)として設定する。ここで、特にPCIを利用したアングル変更の際には、アングル変更動作に伴ってシステムCPU部50は、ビデオ及びオーディオデータの再生に対してミュート処理を施すと共に副映像の再生に対してポーズ処理を施す。この処理に伴い再生装置各部のシステムタイムクロック(STC)をストップさせ、既にビデオ、オーディオ及び副映像デコーダ部58、60、62内のバッファをクリアーして変更されたアングルデータの受け入れを可能とする状態とする(ステップS44)。同時にステップ45に示すようにシステムCPU部50は、リード終了アドレスコマンドを発し、一時的にディスクドライブ部30に読み出し動作を中止させる。その後、ステップS46に示すようにシステムCPU部50からリードコマンドがディスクドライブ部30に与えられ、設定したシークすべき論理ブロック番号、即ち、選択したアングルセルのスタートアドレスでセルがサーチされて選定したアングルセルデータの転送が開始される。
【0242】
転送の開始に伴って再び変更アングル先である初めてのセルのナビゲーションパックの転送を待つこととなる。ステップS48に示すようにデータ転送に伴うナビゲーションパックの転送の終了があるか否かがチェックされ、ナビゲーションパックの転送がない場合には、再びステップ47に戻ることとなる。ナビゲーションパック86の転送があると、ナビゲーションパック86のDSI一般情報(DSIG)に記載のNVパック86のSCR(NV_PCK_SCR)を参照して各システムタイムクロック(STC)がセットされる。その後、ステップS44で設定されたビデオ及びオーディオのミュート状態及び副映像のポーズ状態が解除され、システムタイムクロック(STC)の動作がスタートされる。その後、通常再生と同様に図82に示すステップS21が実行される。
【0243】
また、上記ステップS5で一致する固有コードが存在しない場合、システムCPU部50は、ビデオタイトルセット(VTS)72内のビデオタイトルセットタイトル用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)96の開始セクタ(ナビゲーションパック86に対応)の次のセクタのデータ内の、1024バイト目と1025バイト目の2バイトのデータで、固有コードを生成し(ステップS10)、この固有コードと上述したように、各メニューにより選択されたタイトルの選択状態、チャプターの選択状態、オーディオデータの選択状態、副映像の選択状態、アングルの選択状態、国別対応の状態、パレンタルレベルの選択状態、オンスクリーンディスプレイの表示状況を再生状態テーブル52Aに登録する(ステップS11)。
【0244】
また、上記ステップS33の再生動作が終了された後、電源断時あるいは光ディスク10の取外し時に(ステップS34)、そのときの再生終了位置に対応する中断位置も上記固有コードに対応させて再生状態テーブル52Aに登録する(ステップS35)。
【0245】
上記例では、固有コードに対応した種々の設定状態を確認してから再生する場合について説明したが、確認せずに前回の状態から再生を自動的に行うようにしても良い。
【0246】
また、上記固有コードを用いた光ディスクの識別に基づいた種々の設定状態への変更を行う機能のオン−オフを、切り換えられるようにしても良い。
【0247】
上記したように、過去に使用した光ディスクの固有データとその時の再生装置の各設定状態(音声チャンネルや副映像チャンネル等)を記憶しておくことにより、今回使用しようとする光ディスクが過去に使用したことがあり、光ディスクから読み出した固有データと過去の固有データが一致した場合、過去に使用したときの再生装置の各設定状態に自動設定するようにしたものである。
【0248】
また、設定状態には過去の使用状況も含むことができる。これは過去の再生時に光ディスクのどのデータを使用していたか、どこまで使用したかという情報であり、今回再生する場合には、過去の使用時の続きから行うことも可能である。
【0249】
これにより、過去に再生された光ディスクを使用する場合、音声チャンネルや副映像チャンネル等の装置の設定項目が前回の使用時と同じ環境に自動設定され、使い勝手が向上する。もちろん、自動設定機能が不要な場合は機能を停止することも可能である。
【0250】
上述した説明においては、ビデオオブジェクトユニットは、ビデオ、オーディオ及び副映像を含むデータ列として説明したが、ビデオ、オーディオ及び副映像のいずれかが含まれれば良く、オーディオパックのみ或いは副映像パックのみで構成されても良い。
【0251】
また、光ディスクごとに設定を記憶、変更する例を説明したが、これに限らず、1枚の光ディスク中に複数のタイトルが含まれる場合、各タイトルごとに設定を記憶、変更する場合も同様に実施できる。
【0252】
また、再生状態テーブルへのデータ(再生履歴情報)の記憶方法も、FIFO方式やユーザの指定時に記憶する方式等自由である。再生状態テーブルに記憶できる項目は、多数の項目があるが、その全部あるいは一部を使用するようにしても良い。
【0253】
また、上記例では、記録媒体が、再生専用の光ディスク(DVD−ROM)について説明したが、これに限らず、1回だけ書き込みができるライトワンスの光ディスクや記録再生ができる光ディスク(DVD−RAM)の場合も同様に実施できる。このような記録のできる光ディスクを用いた装置の場合には、固有データ情報から光ディスクを特定し、独自にライトプロテクト情報を持つことで、不要なデータを書き込んだり、上書きして必要なデータを消去したりしないようセキュリティ対策にも使用することができる。
【0254】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、記録媒体ごとに種々の設定をいちいち行なわなくて良く、操作性の良い再生装置と再生方法を提供できる。
【0255】
また、途中まで再生していた記録媒体を、再度装填して再生しようとした際に、その途中の再生位置から自動的に再生することができ、操作性の良い再生装置と再生方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例に係る光ディスク装置の概略を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示したディスクドライブ装置の機構部の詳細を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1に示したディスクドライブ装置に装填される光ディスクの構造を概略的に示す斜視図である。
【図4】図4は、図1に示したシステム用ROM・RAM部内の再生状態テーブルの構成を説明するための図である。
【図5】図5は、図1に示したキー操作及び表示部の概略構成を示す図である。
【図6】図6は、図1に示したリモートコントロールの概略構成を示す図である。
【図7】図7は、図3に示す光ディスクの論理フォーマットの構造を示す図である。
【図8】図8は、図7に示すリードインエリアの構造を示す図である。
【図9】図9は、図7に示すボリューム及びファイル構造領域内のUDFのプライマリボリュームディスクリプタを示す図である。
【図10】図10は、図7に示すボリューム及びファイル構造領域内のISO9660のプライマリボリュームディスクリプタリードインエリアの構造を示す図である。
【図11】図11は、図7に示されるビデオマネージャーの構造を示す。
【図12】図12は、図7に示されるビデオオブジェクトセット(VOBS)の構造を示す例である。
【図13】図13は、図12に示されたビデオオブジェクトユニットの構造を示す説明図である。
【図14】図14は、図11に示されたビデオマネージャ(VMGI)内のビデオマネージャ情報管理テーブル(VMGI_MAT)のパラメータ及び内容を示す。
【図15】図15は、図11に示されたビデオマネージャ(VMGI)内のタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)の構造を示す。
【図16】図16は、図15に示したタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)のタイトルサーチポインタテーブルの情報(TT_SRPTI)のパラメータ及び内容を示す。
【図17】図17は、図15に示したタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)の入力番号に対応したタイトルサーチポインタ(TT_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図18】図18は、図11に示されたビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)の構造を示す。
【図19】図19は、図18に示されるビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル情報(VMGM_PGCI_UTI)のパラメータ及び内容を示す。
【図20】図20は、図18に示されるビデオマネージャーメニューPGCIユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図21】図21は、図18に示されるビデオマネージャーメニュー言語ユニット(VMGM_LU)の構造を示す。
【図22】図22は、図21に示されるビデオマネージャーメニュー言語ユニット情報(VMGM_LUI)のパラメータ及び内容を示す。
【図23】図23は、ビデオマネージャーメニューPGC情報サーチポイント(VMGM_PGCI_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図24】図24は、図11に示されたパレンタルマネージャー情報テーブル(PTL_MAIT)の構造を示す。
【図25】図25は、図24に示されたパレンタルマネージャー情報テーブル情報(PTL_MAITI)の構造を示す。
【図26】図26は、図24に示されたパレンタルマネージャー情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP)の構造を示す。
【図27】図27は、図24に示されたパレンタルマネージャー情報(PTL_MAI)の構造を示す。
【図28】図28は、図27に示されたパレンタルレベル情報(PTL_LVLI)の構造を示す。
【図29】図29は、図28に示されたビデオマネージャーのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VMG)、ビデオタイトルセットのパレンタルIDフィールド(PTL_ID_FLD_VTS)の構造を示す。
【図30】図30は、図29に示されたパレンタルIDフィールドのプログラムチェーンに関する情報(PTL_ID_FLD)の構造を示す。
【図31】図31は、図30に示されたパレンタルレベルの構造を示す。
【図32】図32は、図24に示されたパレンタルレベルネーム(PTL_LVL_NMI)の構造を示す。
【図33】図33は、図7に示したビデオタイトルセットの構造を示す。
【図34】図34は、図33に示したビデオタイトルセット情報(VTSI)のビデオタイトルセット情報の管理テーブル(VTSI_MAT)のパラメータ及び内容を示す。
【図35】図35は、図7に示したビデオタイトルセット(VTS)のオーディオストリームの属性(VTS_AST_ATR)の内容を示す。
【図36】図36、図7に示したビデオタイトルセット(VTS)の副映像ストリーム属性(VTS_SPST_ATR)の内容を示す。
【図37】図37は、図33に示したビデオタイトルセット(VTS)のビデオタイトルセットプログラムチェーン情報のテーブル(VTS_PGCIT)の構造を示す。
【図38】図38は、図37に示したビデオタイトルセットプログラムチェーン情報のテーブル(VTS_PGCIT)の情報(VTS_PGCIT_I)のパラメータ及び内容を示す。
【図39】図39は、図37に示したビデオタイトルセットプログラムチェーン情報のテーブル(VTS_PGCIT)のプログラムチェーンに対応したサーチポインタ(VTS_PGCIT_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図40】図40は、図37に示したビデオタイトルセットプログラムチェーン情報のテーブル(VTS_PGCIT)のプログラムチェーンに対応したビデオタイトルセットの為のプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)の構造を示す。
【図41】図41は、図40に示したプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)のプログラムチェーンの一般情報(PGC_GI)のパラメータ及び内容を示す。
【図42】図42は、図41に示したプログラムチェーンの一般情報(PGC_GI)のプログラムチェーン(PGC)のカテゴリー(PGC_CAT)の構造を示す。
【図43】図43は、図41に示したプログラムチェーンの一般情報(PGC_GI)のの内容(PGC_CNT)の構造を示す。
【図44】図44は、図40に示したプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)のプログラムチェーンのマップ(PGC_PGMAP)の構造を示す。
【図45】図45は、図40に示したプログラムチェーンのマップ(PGC_PGMAP)に記述されるプログラムに対するエントリーセル番号(ECELLN)のパラメータ及び内容を示す。
【図46】図46は、図40に示したプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)のセル再生情報テーブル(C_PBIT)の構造を示す。
【図47】図47は、図46に示したセル再生情報(C_PBI)のパラメータ及び内容を示す。
【図48】図48は、図41に示したプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)のセル位置情報(C_POSI)の構造を示す。
【図49】図49は、図48に示したセル位置情報(C_POSI)のパラメータ及び内容を示す。
【図50】図50は、図33に示したビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)の構造を示す。
【図51】図51は、図50に示したビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル情報(VTSM_PGCI_UTI)のパラメータ及び内容を示す。
【図52】図52は、図50に示したビデオタイトルセットメニューPGCIユニットサーチポインタ(VTSM_LU_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図53】図53は、図50に示したビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU)の構造を示す。
【図54】図54は、図50に示したビデオタイトルセットメニュー言語ユニット情報(VTSM_LUI)のパラメータ及び内容を示す。
【図55】図55は、ビデオタイトルセットメニューPGC情報サーチポイント(VTSM_PGCI_SRP)のパラメータ及び内容を示す。
【図56】図56は、図12に示したナビゲーションパックの構造を示す。
【図57】図57は、図12に示したビデオパック、オーディオパック、または副映像パックの構造を示す。
【図58】図58は、図56に示されるナビゲーションパックの再生制御情報(PCI)のパラメータ及び内容を示す。
【図59】図59は、図58に示される再生制御情報(PCI)中の一般情報(PCI_GI)のパラメータ及び内容を示す。
【図60】図60は、図58に示される再生制御情報(PCI)中のアングル情報(NSML_AGLI)のパラメータ及び内容を示す。
【図61】図61は、図60に示される再生制御情報(PCI)中のアングル情報(NSML_AGLI)を利用してアングル変更を実施する際の説明図である。
【図62】図62は、図56に示されるナビゲーションパックのディスクサーチ情報(DSI)のパラメータ及び内容を示す。
【図63】図63は、図62に示されるディスクサーチ情報(DSI)のDSI一般情報(DSI_GI)のパラメータ及び内容を示す。
【図64】図64は、図62に示されるディスクサーチ情報(DSI)のアングル情報 (SML_AGLI)のパラメータ及び内容を示す。
【図65】図65は、図64に示されるディスクサーチ情報(DSI)中のアングル情報(SML_AGLI)を利用してアングル変更を実施する際の説明図である。
【図66】図66は、図62に示されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)のサーチ情報(VOBU_SRI)のパラメータ及びその内容を示す。
【図67】図67は、図62に示されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)のサーチ情報(VOBU_SRI)のフォワードアドレス(FWDA)を記述するビットマップを示す。
【図68】図68は、図62に示されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)のサーチ情報(VOBU_SRI)のバックワードアドレス(BWDA)を記述するビットマップを示す。
【図69】図69は、図62に示されるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の同期再生情報(SYNCI)のパラメータ及びその内容を示す。
【図70】図70は、副映像ユニットの構成を示す。
【図71】図71は、図70に示される副映像ユニットの副映像ユニットヘッダ(SPUH)のパラメータ及びその内容を示す。
【図72】図72は、図70に示される副映像ユニットの表示制御シーケンステーブル(DCSQT)のパラメータ及びその内容を示す。
【図73】図73は、図72に示される表示制御シーケンス(DCSQ)のパラメータ及びその内容を示す。
【図74】図74は、パケット転送処理部の構成を示す。
【図75】図75は、光ディスク内の総タイトル数、各タイトルごとのチャプタ数(プログラム数)、各タイトルごとのオーディオストリーム数とオーディオストリームの言語、各タイトルごとの副映像ストリーム数と副映像ストリームの言語を検出する際のフローチャートを示す。
【図76】図76は、光ディスク内の総タイトル数、各タイトルごとのチャプタ数(プログラム数)、各タイトルごとのオーディオストリーム数とオーディオストリームの言語、各タイトルごとの副映像ストリーム数と副映像ストリームの言語を検出する際のフローチャートを示す。
【図77】図77は、メモリテーブルの記憶例を示す図。
【図78】図78は、メインメニューの画像の再生例を示す図。
【図79】図79は、タイトルメニュー、チャプタメニュー、オーディオメニュー、副映像メニュー、アングルメニューの画像の再生例を示す図。
【図80】図80は、メニューが再生される際の処理手順を示すフローチャートを示す。
【図81】図81は、図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスクにおいてビデオデータを通常モードで再生する手順を示すフローチャートを示す。
【図82】図82は、図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスクにおいてビデオデータを通常モードで再生する手順を示すフローチャートを示す。
【図83】図83は、図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスクにおいてビデオデータを通常モードで再生する手順を示すフローチャートを示す。
【図84】図84は、図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスクにおいてビデオデータを通常モードで再生する手順を示すフローチャートを示す。
【図85】図85は、図7から図69に示す論理フォーマットを有する光ディスクにおいてビデオデータの再生中におけるアングルを変更する手順を示すフローチャートを示す。
【符号の説明】
4…キー操作/表示部
5…リモートコントロール
6…モニタ部
8…スピーカ部
10…光ディスク
27…リードインエリア
27C…エンドセクタ番号エリア
30…ディスクドライブ部
50…システムCPU部
52…システム用ROM&RAM部
52A…再生状態テーブル
56…データRAM部
56A…メモリテーブル
64…D/A及び再生処理部
70…ボリューム及びファイル構造領域
71…ビデオマネージャー
72、〜…ビデオタイトルセット
76…ビデオマネージャーメニューのビデオオブジェクトセット
79…タイトルサーチポインタテーブル
81…ビデオマネージャーメニューPGCIユニットテーブル
86…NVパック
88…ビデオパック
90…副映像パック
91…オーディオパック
94…ビデオタイトルセット情報
95…ビデオタイトルセットメニューのビデオオブジェクトセット
96…タイトルセットにおけるタイトルのビデオオブジェクトセット
98…ビデオタイトルセット情報の管理テーブル
111…ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル
Claims (4)
- リードイン領域及びリードアウト領域間に定められ、論理セクタの境界で区分されている少なくとも1つ以上のタイトル・セット領域から構成されるデータ記録領域を有し、前記タイトル・セット領域には、時系列的に再生対象とされ、その各々が一定時間範囲内で再生される複数のデータユニットが記録され、このデータユニットがその先頭に配置されたナビゲーションデータパック並びにこれに続いて配置されたビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックを含むデータパック列から構成されている光ディスクにおいて、
上記ビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックは、それぞれ1つのパックヘッダ及び1つのデータパケットから構成され、各データパケットがパケットヘッダとデータ領域とから構成され、
上記ビデオデータパックのデータ領域には、MPEG規格に定められたビデオストリームのデータが格納され、また、Iピクチャーを有するビデオデータが格納され、
上記副映像データパックのデータ領域には、副映像ユニットヘッダとランレングスデータで構成される画素データと表示制御シーケンスとからなる副映像ユニットの一部が格納され、
上記表示制御シーケンスには、次の表示制御シーケンスのスタートアドレスと表示制御コマンドとが格納され、
上記オーディオデータパックのデータ領域には、オーディオデータが格納され、
上記ナビゲーションデータパックは、1つのパックヘッダ及び第1、第2のデータパケットから構成され、上記第1のデータパケットには、上記データユニットの再生を制御する再生制御情報が格納され、上記第2のデータパケットには、上記データユニットのデータをサーチするデータサーチ情報とシステム時刻基準参照値が格納されている光ディスク
から上記データパック列を単位として上記パックを読取る手段と、
この手段により読取ったパックヘッダの次のデータによりナビゲーションデータパック、ビデオデータパック、副映像データパック、オーディオのデータパックいずれであるかを判別する手段と、
この手段により上記ナビゲーションデータパックを判別した際に、このナビゲーションデータパックからデータパケットのシステム時刻基準参照値を判断する手段と、
上記判別された上記ビデオデータパックのビデオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードするビデオデコーダ部と、
上記判別された上記副映像データパックの副映像データをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードする副映像デコーダ部と、
上記判別された上記オーディオデータパックのオーディオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、デコードするオーディオデコーダ部と、
上記ビデオデコーダ部でデコードされたビデオデータを再生出力する手段と、
上記副映像デコーダ部でデコードされた副映像データを上記ビデオデータと合成して再生出力する手段と、
上記オーディオデコーダ部でデコードされたオーディオデータを再生出力する手段と、
上記光ディスクの装填時、あらかじめ設定されている固有コードの複数の識別方法の1つの識別方法を選択する選択手段と、
この選択手段により選択されている1つの識別方法を用いて光ディスクを特定する固有コードを生成する生成手段と、
この生成手段により生成された固有コードに基づいて上記光ディスクからデータを再生している際の再生状態を記憶する記憶手段と、
電源断時、あるいは光ディスクの取り外し時に、上記光ディスクの固有コードに対応してビデオ、オーディオ及び副映像デコーダに対する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスとを上記記憶手段に記憶する第1の処理手段と、
光ディスクの装填時、この光ディスクの固有コードと一致する固有コードが上記記憶手段に存在するか否かを判断する判断手段と、
この判断手段により一致する固有コードの在りを判断した際に、上記固有コードに対応する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスと再生状態とを上記記憶手段から読取る読取手段と、
この読取手段により読取った再生スタートアドレスに基づくビデオタイトルセットのビデオ・オーディオ及び副映像データの読み込みを開始する第2の処理手段と、
この第2の処理手段により読み込まれたビデオ・オーディオ及び副映像データを上記読取手段により読取った再生スタート時間に基づいて上記ビデオ、オーディオ及び副映像デコーダの各システム時刻基準参照値を更新することによりデコードする手段と、
上記読取手段により読み込まれた再生状態に設定する設定手段と、
を具備したことを特徴とする再生装置。 - 上記固有コードの複数の識別方法が、光ディスクの複数の特定データを単独に用いて生成される固有コード、あるいは複数の組合わせを用いて生成される固有コード、あるいは種々の固有コードにそれぞれ優先順位を設定するものであることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- リードイン領域及びリードアウト領域間に定められ、論理セクタの境界で区分されている少なくとも1つ以上のタイトル・セット領域から構成されるデータ記録領域を有し、前記タイトル・セット領域には、時系列的に再生対象とされ、その各々が一定時間範囲内で再生される複数のデータユニットが記録され、このデータユニットがその先頭に配置されたナビゲーションデータパック並びにこれに続いて配置されたビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックを含むデータパック列から構成されている光ディスクにおいて、
上記ビデオデータパック、副映像データパック、及びオーディオデータパックは、それぞれ1つのパックヘッダ及び1つのデータパケットから構成され、各データパケットがパケットヘッダとデータ領域とから構成され、
上記ビデオデータパックのデータ領域には、MPEG規格に定められたビデオストリームのデータが格納され、また、Iピクチャーを有するビデオデータが格納され、
上記副映像データパックのデータ領域には、副映像ユニットヘッダとランレングスデータで構成される画素データと表示制御シーケンスとからなる副映像ユニットの一部が格納され、
上記表示制御シーケンスには、次の表示制御シーケンスのスタートアドレスと表示制御コマンドとが格納され、
上記オーディオデータパックのデータ領域には、オーディオデータが格納され、
上記ナビゲーションデータパックは、1つのパックヘッダ及び第1、第2のデータパケットから構成され、上記第1のデータパケットには、上記データユニットの再生を制御する再生制御情報が格納され、上記第2のデータパケットには、上記データユニットのデータをサーチするデータサーチ情報とシステム時刻基準参照値が格納されている光ディスク
から上記データパック列を単位として上記パックを読取る工程と、
この工程により読取ったパックヘッダの次のデータによりナビゲーションデータパック、ビデオデータパック、副映像データパック、オーディオのデータパックいずれであるかを判別する工程と、
この工程により上記ナビゲーションデータパックを判別した際に、このナビゲーションデータパックからデータパケットのシステム時刻基準参照値を判断する工程と、
上記判別された上記ビデオデータパックのビデオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、ビデオデータデコーダによりデコードする工程と、
上記判別された上記副映像データパックの副映像データをシステム時刻基準参照値に基づいて、副映像データデコーダによりデコードする工程と、
上記判別された上記オーディオデータパックのオーディオデータをシステム時刻基準参照値に基づいて、オーディオデータデコーダによりデコードする工程と、
上記デコードされたビデオデータを再生出力する工程と、
上記デコードされた副映像データを上記ビデオデータと合成して再生出力する工程と、
上記デコードされたオーディオデータを再生出力する工程と、
上記光ディスクの装填時、あらかじめ設定されている固有コードの複数の識別方法の1つの識別方法を選択する選択工程と、
この選択工程により選択されている1つの識別方法を用いて光ディスクを特定する固有コードを生成する生成工程と、
この生成工程により生成された固有コードに基づいて上記光ディスクからデータを再生している際の再生状態を記憶手段に記憶する記憶工程と、
電源断時、あるいは光ディスクの取り外し時に、上記光ディスクの固有コードに対応してビデオ、オーディオ及び副映像デコーダに対する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスとを上記記憶手段に記憶する工程と、
光ディスクの装填時、この光ディスクの固有コードと一致する固有コードが上記記憶手段に存在するか否かを判断する判断工程と、
この判断工程により一致する固有コードの在りを判断した際に、上記固有コードに対応する再生スタート時間と光ディスクの再生スタートアドレスと再生状態とを上記記憶工程から読取る読取工程と、
この読取工程により読取った再生スタートアドレスに基づくビデオタイトルセットのビデオ・オーディオ及び副映像データの読み込みを開始する工程と、
この工程により読み込まれたビデオ・オーディオ及び副映像データを上記読取工程により読取った再生スタート時間に基づいて上記ビデオ、オーディオ及び副映像デコーダの各システム時刻基準参照値を更新することによりデコードする工程と、
上記読取工程により読み込まれた再生状態に設定する設定工程と、
を有することを特徴とする再生方法。 - 上記固有コードの複数の識別方法が、光ディスクの複数の特定データを単独に用いて生成される固有コード、あるいは複数の組合わせを用いて生成される固有コード、あるいは種々の固有コードにそれぞれ優先順位を設定するものであることを特徴とする請求項3に記載の再生方法。
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