JP3875004B2 - ニキビ治療シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニキビの治療効果に優れたシート状製剤に関する。
さらに詳しくは、透明でニキビの治療していることが目立たず、冷却効果による炎症抑制効果と、ニキビ治療成分の持続的な投与効果に優れたニキビ治療シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ニキビの治療には、イオウ、レゾルシン、過酸化ベンゾイルなどの殺菌剤を配合した軟膏を用いるのが一般的であった。近年、不織布に膏体を塗工したタイプのハップ剤に殺菌剤を配合したタイプのシート状製剤が発売され注目されている。特に特開2000−119129号公報にはパルプ又はレーヨンからなる繊維層と透明なフィルムとを積層した支持体の前記繊維層に、含水ゲル層を積層したニキビケアシートが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記軟膏タイプは持続性に問題があり、また不織布タイプの製品は持続性はあるものの外観が不透明であるために外見上目立ちやすく、使用時に恥ずかしさを伴う問題があった。また、前記ニキビケアシートは透明な樹脂フィルム上に製品を形成しているため、柔軟性に乏しい樹脂フィルムの影響で肌に対して違和感が生じてしまう問題があった。また、このニキビケアシートは樹脂フィルムが水分を蒸散させにくいため、冷却効果に劣る問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、外観が透明または半透明の含水ゲル体からなるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とするシート状製剤が冷却効果に優れ、かつ透明な外観であるため使用時に目立ちにくく、さらにシートが柔軟性に富み圧迫感が少ないことに注目し、ここにニキビ治療成分を添加してみたところ、シートが水分を失う過程でニキビ治療成分が持続的に患部に供給され、かつ強い冷却効果によるニキビの炎症抑制効果により、ニキビの治療が効果的に行えること、そして圧迫感が少なく、気持ちよく製品の使用が可能であることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、少なくとも網目構造を有し、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子から構成され、外観が透明または半透明の含水ゲル体からなるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させてあり、ニキビ治療成分を含むニキビ治療シートであり、同シートの一方の表面が、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有する非粘着処理剤を施すことによって非粘着面とされていることを特徴とするニキビ治療シートに関する。
【0006】
第2の本発明は、前記シートに、保湿成分が含まれていることを特徴とする前記のニキビ治療シートにある。
【0007】
第3の本発明は、前記シートに、美白成分が含まれていることを特徴とする前記のニキビ治療シートにある。
【0008】
第4の本発明は、前記シートの表面が、水を含む液体成分で覆われていることを特徴とする前記のニキビ治療シートにある。
【0009】
第5の本発明は、前記シートの表面を、使用時に水を含む液体成分で覆わせることを特徴とする前記のニキビ治療シートにある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のニキビ治療シートは、外観が透明または半透明の含水ゲル体からなるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させてあり、ニキビ治療成分を含むことを特徴とする。
【0011】
ここで透明または半透明とは、黒色線(幅2mm)を引いた白色紙にニキビ治療シート状を貼り付けた時に、肉眼で黒色線がはっきりと認識できるものを透明とし、ぼんやり認識できるものを半透明とし、認識できないものを不透明とする基準によって判断する。
また、上記でいう開口率が十分に大きい編織布または不織布とは、編織布または不織布を通しても10ポイントの黒色活字を判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをいう。例えば、ナイロンやポリエステル製のメッシュなどが好ましく用いられる。
【0012】
本発明で用いるニキビ治療成分としては、従来公知の成分を用いることができる。ニキビ治療成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシフェノール、イオウ、レゾルシン、レゾルシン配糖体、他のレゾルシノール誘導体、過酸化ベンゾイル、ヘキサクロロフェン,ポリフェノール化合物、エストラジオール、ビタミンA、アビエチン酸、サルファ剤、硫酸アルミニウムカリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、コウジ酸、ヒノキチオール、感光素201号、グリチルリチン酸、アラントイン、インドメタシン、酸化亜鉛、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン、イルガサンDP−300(商品名、チバガイギー社製)、カンフル、ヒドロタルサイト、イソプロピルメチルフェノール、レブリン酸又その塩、スフィンゴシン類リン酸エステル、ティートリー油、ローズマリーエキス、タチジャコウソウエキス、セージエキス、シラカバエキス、オウゴンエキス、ウコンエキス、ワレモコウエキス、ギンナンエキス、クジンエキス、ユーカリエキス、ラベンダーエキス、ショウガエキス、ドクダミエキス、ゴボウエキス、シャクヤクエキス、トウキンセンカ、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ビワエキス、ボリジエキス、タイムエキス、リュウゼツランエキス、サイザルエキス、ヤグルマギクエキス、ペンタデカン酸、パルミトレイン酸およびそのグリセリルエステル、トラネキサム酸メチルアミドおよびその塩、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物、ピリドキシン類、L−オルニチン、L−アルギニンなどが挙げられる。
この中でも特に水溶性の成分が製剤に導入しやすく、かつシートのゲルからの持続的な供給が可能であることから好ましい。
これらのニキビ治療成分はそれぞれの成分の効果濃度によって製剤への配合量が決定されるが、配合量(エキス等は乾燥残分換算)としては、後述の支持体、介在シートなどを除いたニキビ治療シート中の化粧料部分(以下ゲル体と呼ぶ)に対して、通常0.0001〜2.0質量%の範囲から適宜選択される。例えば、イソプロピルメチルフェノールの配合量は、ゲル体の質量に対して0.001〜1.0質量%が好ましく、更に好ましくは0.05〜0.1質量%である。
【0013】
また、本発明のシートは保湿成分を含んでいることが好ましい。保湿成分は肌の異常な水分蒸散を抑制する効果が高い。
本発明で言う保湿成分としては、多価アルコール、糖類、糖アルコール類、糖誘導体、植物エキスなどが挙げられる。例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、トレハロースやラフィノースなどの各種誘導体、サイクロデキストリン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ヒアルロン酸およびその塩等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが好ましい。
保湿成分の配合量としては、保湿成分の固形分換算で、ゲル体に対して、好ましくは0.01〜80質量%、より好ましくは0.1〜60質量%である。
【0014】
本発明のシートでは、美白成分を配合していることが好ましい。美白成分はニキビの炎症による色素沈着を抑制する効果がある。これらの成分としては、各種の植物抽出成分や合成系、微生物系の成分が好ましい。美白効果を有する成分としては、例えば、アルブチン、エラグ酸、コウジ酸、プラセンタエキス、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン酸誘導体、グルタチオン、リノール酸、リノレン酸、乳酸、トラネキサム酸、ビフェニル化合物、パンテテイン−S−スルホン酸カルシウム、イオウ、油溶性甘草エキス(グラブリジン)、ラズベリーケトングルコシド、ウワウルシエキス、カンゾウエキス、アルモンドエキス、アロエエキス、イチョウエキス、イブキトラノオエキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウレンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、海藻エキス、カミツレエキス、カッコン(クズ)エキス、キハダエキス、クチナシエキス、クララ(クジン)エキス、クランベリーエキス、クロレラエキス、黒砂糖抽出物、クワ(ソウハクヒ)エキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、ゴバイシエキス、コムギエキス、コメ胚芽油、コメヌカエキス、サイシンエキス、サンシンエキス、サンショウエキス、シソエキス、シャクヤクエキス、スイカズラエキス、セージエキス、センキュウエキス、ダイズエキス、チャエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、ニンニクエキス、ハマメリス抽出液、ビワエキス、ベニバナエキス、ボタンエキス、マツホドエキス、マロニエエキス、メリッサエキス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシタエキス、ワレモコウ(ジュ)エキス、ヨモギエキス、火棘エキス、ハイビスカスエキスなどが挙げられる。この内特にプラセンタエキス、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸グルコシド、油溶性甘草エキス(グラブリジン)、上記植物エキスが汎用性や安定性に富むことから好ましい。
美白成分の配合量(エキス、抽出液は固形分換算)としては、ゲル体に対して、0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。
【0015】
本発明のシートでは、シートの表面が、事前に水を含む液体成分で覆われているか、もしくはシートの表面が、使用時に水を含む液体成分で覆われる構造をとることが好ましい。使用時にシートの表面が水を含む液体成分で覆われていることで、物理的な刺激でニキビの炎症を悪化させることを最小限に留めることができる。さらに液体水による冷却効果が効果的に得られるメリットがある。
本発明では、上記の各成分以外に各種の添加剤を加えることが可能である。例えば、香料、着色料、安定剤、酸化防止剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐剤等が挙げられる。
【0016】
本発明のニキビ治療シートの製造例の詳細を以下に示す。本発明のニキビ治療シートは、少なくとも網目構造を有する合成高分子と水を含む溶媒とから構成され、そして、無色、または着色された透明ないしは半透明であり、かつ保形性を有することを特徴としている。ニキビ治療シートの構造は、単層であっても二層以上の複数の層を持っていても構わない。網目構造を有する合成高分子の配合量としては、ゲル体に対して、1〜50質量%であるのが好ましい。
【0017】
ゲル体における水の割合は1〜99質量%であるのが好ましい。ゲル体に占める水の割合が1質量%を下回ると、ゲル体中に配合される薬効成分等の各種添加剤等を容易に溶かすことができなくなるおそれがある。逆に、ゲル体に占める水の割合が99質量%を超えると、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。ゲル体に占める水の割合は、上記範囲の中でも特に5〜95質量%であるのが好ましく、10〜85質量%であるのがより好ましい。
【0018】
上記ゲル体を構成する溶媒としては、水のほか、水と相分離を起こさないものであり、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経皮用途として使用されている溶媒であれば構わない。かかる溶媒としては、例えばエチルアルコール等のモノアルコール類、1、3−ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
ゲル体に占める水以外の溶媒の割合は98質量%以下であるのが好ましい。かかる割合が98質量%を超えると、ゲル体中に配合される各種の添加剤等を容易に溶解できなくなるおそれがある。さらに、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。
【0020】
前記ゲル体を構成する、網目構造を有する合成高分子としては、水と親和性があり、少なくとも60℃で1ヶ月保存した後においてもゲル構造が保持され、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経皮用途として使用されているものであるほかは特に限定されず、種々の合成高分子を用いることができる。
【0021】
中でも、製造が容易であるとの観点から、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体
が好適に用いられる。
【0022】
側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコール等が挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸等の酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウム等が挙げられる。
【0023】
上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変成した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基等を導入したり、酸やアルカリ等の試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0024】
重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドン等が、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0025】
架橋性不飽和単量体としては、例えばN,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール等が挙げられる。
【0026】
架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
このうち多価金属イオン化合物としては、例えばアルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等が挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0027】
本発明のニキビ治療シートをつくる単一の合成高分子ゲル体において、当該ゲル体を構成する、網目構造を有する合成高分子の配合量は、ゲル体に対して1〜50質量%であるのが好ましい。
前記合成高分子の配合量が1質量%を下回ると、ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、50質量%を超えると、ゲル強度は強くなるものの、ゲル体の高分子構造が密になりすぎて、ゲル体中に保持できる溶媒や薬効成分等の量が少なくなりすぎるおそれがある。合成高分子の配合量は、上記範囲の中でも特に、3〜30質量%であるのが好ましく、5〜25質量%であるのがより好ましい。
【0028】
網目構造を有する合成高分子として前記(a)の共重合体を用いる場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5質量%であるのが好ましい。配合量が0.005質量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5質量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0029】
一方、網目構造を有する合成高分子として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(b)の架橋構造体を用いる場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10質量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5質量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3質量%であるのが好ましい。
【0030】
多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0031】
前記ニキビ治療シートは、シートの一方の表面が弱い粘着性を有しており、一方の表面が非粘着性であり、両表面の粘着度合いが異なっていることが好ましい。片面を非粘着剤処理してあることで、使用時に手にニキビ治療シートがくっついたり、指の先でくっつきあって絡まることが防げるため、使用感を向上させることができる。非粘着剤処理の方法としては、例えば、かかる合成高分子ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上げる架橋性因子を含むものであって、その処理を施した表面(以下、非粘着面という)の粘着性を、処理を施していない他方の表面(以下、粘着面という)に比べて低下させることができるもの(以後非粘着処理剤と呼ぶ)を塗布する方法が挙げられる。非粘着処理剤は、かかる非粘着処理剤が有する架橋性因子が上記ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上げることに特徴を有するため、上記ゲル体中には、非粘着処理剤が有する架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子を必要とする。かかる合成高分子は、それ自体がゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子であってもよいし、ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子とは別に、ゲル体中にその溶媒と共にゲル体に包含された未架橋の合成高分子であっても構わない。
【0032】
上記非粘着処理剤とゲル体との組み合わせとしては、製造が容易であるとの観点から、(c)非粘着処理剤として、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有するものからなり、かつ、(d)ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子(すなわち、上記(c)の架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子)からなるものの組み合わせを用いる。
【0033】
上記(d)における、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子が、網目構造を有する方法としては、例えば、かかる親水性合成高分子を製造する際に、
(e)上記重合性不飽和単量体のほか架橋性不飽和単量体と伴わせて共重合によって製造する方法や、
(f)上記重合性不飽和単量体を重合した後、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子と反応させて架橋構造を製造する方法等が挙げられる。
【0034】
前述のように、上記(d)記載の、側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコール等が挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸等の酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウム等が挙げられる。
【0035】
また前述のように、上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変成した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基等を導入したり、酸やアルカリ等の試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0036】
また前述のように、上記(d)記載の、重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドン等が、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0037】
さらに上記(e)記載の、架橋性不飽和単量体としては、前述のように、例えばN,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール等が挙げられる。
【0038】
また上記(f)記載の、架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
【0039】
このうち、前述のように多価金属イオン化合物としては、例えばアルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等が挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0040】
網目構造を有する方法として前記(e)の共重合によって製造する場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5質量%であるのが好ましい。配合量が0.005質量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5質量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0041】
一方、網目構造を有する方法として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(f)の架橋構造を製造する場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10質量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5質量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3質量%であるのが好ましい。
【0042】
多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0043】
また上記(c)記載の、架橋性因子については、後述の多価カチオンのほか、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0044】
さらにニキビ治療シートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に施す非粘着処理のための、上記(d)記載の親水性合成高分子と上記(c)記載の架橋性因子の好適な組み合わせは、製造がさらに容易であるとの観点から、かかる親水性合成高分子として、少なくともアニオン性官能基を有する重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなり、かつ、かかる架橋性因子として、少なくとも多価カチオンを有するものの組み合わせがよい。
【0045】
上記アニオン性官能基とは、水中でカチオンと化学結合を有する能力のある官能基全般であり、製造が容易であるとの観点から、−COOH、−COOX(X;対イオン)で示されるカルボキシル基が好ましい。
【0046】
また上記多価カチオンとは、二価以上のカチオン全般であり、架橋反応効率の観点から、例えばAl3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+等の三価以上のイオンが好適である。
【0047】
多価カチオンの形態は、例えば塩化アルミニウムのように水中で可溶性な塩となるものであっても、例えば合成ケイ酸アルミニウムのように水中で難溶性な塩となるものであってもかまわない。これらの塩の可溶性/難溶性の選択は、その製造方法に最も適したものを選ぶ。すなわち、かかる非粘着処理を即効で行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に可溶性な塩の形態で選べばよく、逆に、かかる非粘着処理を例えば1時間以上かけて行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に難溶性な塩の形態を選べばよい。
【0048】
ニキビ治療シートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に処理を施す非粘着処理剤は、上記架橋性因子を含むほか溶媒を含んでもよく、かかる溶媒としては例えば水やエチルアルコール等のモノアルコール類、1,3−ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられる。前述のように、かかる溶媒に上記架橋性因子が溶解していても、スラリーのように溶解しなくてもよい。さらに、非粘着処理剤には必要に応じて各種添加剤を含んでも構わない。
【0049】
非粘着処理剤のゲル体表面に処理する処理量は、ゲル体表面平方センチメートルあたり、架橋性因子の架橋当量で、1×10-10当量/cm2〜1×10-2当量/cm2であるのが好ましい。処理量が1×10-10当量/cm2より小さくなると、非粘着面と粘着面との粘着の差が顕著に現れず、使用時に取り扱いが悪くなる。また、処理量が1×10-2当量/cm2より大きくなると、もはや非粘着面の非粘着処理は十分に施され、それ以上有効に作用することはない。
なお、ここでいう架橋性因子の架橋当量とは、架橋性因子の架橋点の量をモル数で表わしたものをいう。
【0050】
ニキビ治療シートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に非粘着処理剤を施す場合、かかる表面に対しては、一面に均一な処理量で処理を施しても構わないし、また、部分的に処理量が不均一になってもかまわない。したがって、上記好ましい処理量の範囲内で、かかる表面を不均一に処理を施しても構わない。
【0051】
本発明で用いるシートの厚みについては、その使用状況に応じて適宜設定すればよく、全体に均一であっても、部分的に厚さが異なっていてもよいが、皮膚に貼り付けたときの違和感や強度を考慮すると、0.1〜10mm、さらに好ましくは0.5〜5mmの範囲であるのが好ましい。シート全体の厚みが0.1mmを下回るとニキビ治療シートの強度が弱くなり、冷却効果が弱くなる。一方、10mmを超えると、シートの自重が大きくなりすぎるため、肌に密着しなくなる問題がある。
【0052】
本発明で用いるニキビ治療シートにおいては、ニキビ治療シートの透明性を損なわせることなく、ニキビ治療シートの引裂強度と取扱い性とを向上させることを目的として、ゲル体内部に開口率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させる。ここで言う内在させるとは、ゲル体の厚み方向の略中間層に内在させたもの以外に、ゲル体の表面層に含浸内在するものも言う。
【0053】
上記開口率が十分に大きい編織布または不織布とは、編織布または不織布を通しても10ポイントの黒色活字を判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをいう。
【0055】
本発明のニキビ治療シートには、上記の各種成分以外に各種の添加剤を加えることが可能である。例えば 増粘剤、香料、着色料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤などが挙げられる。
【0056】
増粘剤としては、比較的少量で、配合液がある程度の粘度をもつものが好ましく、例えばポリエチレンオキサイド、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子が挙げられる。
【0057】
本発明では、シートの表面に上記の各種成分、特に水分と保湿剤を含む液体層を設けていることが好ましい。液体層はシートに液体成分を後添加して設けても良いし、ゲルを形成した後に塩類を塗布して、内部から液体成分をブリードさせて設けても良い。さらに、シートを塗布した時に液体層を形成するタイプでもよい。前の2者は製剤をつくる時の自由度が大きいメリットがあるが、製造工程が長くなる問題があり、後者は製造が容易であるメリットがあるものの、製剤上の自由度が低くなる問題があり、製剤の特性、大きさを見極めながらこれらの工程を適宜選択することが好ましい。
また、液体層には化粧品で使用可能な粘剤、接着剤成分を配合していても構わない。この液体層を設けることで冷感をより強く感じることができる。
【0058】
以下に本発明のニキビ治療シートの製造方法の例を示す。
ニキビ治療シートは当該ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体
であることが好ましい。
【0059】
上記(a)の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えばゲル体を構成する溶媒に重合性不飽和単量体、架橋性不飽和単量体および重合開始剤を加えて重合を行う方法が挙げれる。重合には加熱または光照射を施すか、あるいは重合開始剤の添加によって重合が始まる系を選択してもよい。
【0060】
一方、上記(b)の親水性合成高分子と架橋性因子とを反応させてできる架橋構造体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えばあらかじめ前述の方法と同様にして重合した親水性合成高分子を溶解し、この溶液に架橋性因子を添加して架橋反応を行う方法が挙げられる。架橋反応は加熱によって開始してもよく、反応開始剤の添加によって開始してもよい。また、架橋性因子の添加により直ちに架橋反応が始まる系を選択してもよい。
【0061】
前記(a)の不飽和単量体を重合してゲル体を得る場合において、前述の単量体および溶媒等を配合した溶液を用いて熱重合する場合には、アゾビスシアノ吉草酸やアゾビスアミノプロパン二塩酸塩等のアゾ系重合開始剤、あるいは硫酸第一鉄、亜二チオン酸塩、ピロ亜硫酸塩等の還元剤と過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ペルオキソ二硫酸塩等の過酸化物とからなるレドックス系重合開始剤を添加して重合することができる。これらのアゾ系重合開始剤およびレドックス系重合開始剤は、必要に応じて単独または混合して使用してもよい。なお、レドックス系重合開始剤を用いる場合には、加熱をせずに添加するだけで重合が始まる系としてもよい。また、光重合する場合は、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アゾ系等の光ラジカル重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等の光カチオン重合開始剤等を添加して重合することができる。
【0062】
ニキビ治療シートの厚み調整は、かかるゲル体の硬化が終了する前のゲル形成用配合物に対して、例えば押出機やドクターブレード等を用いて展延したり、所定の厚みをもった容器、例えばブリスター容器に充填したりすることで行われる。
【0063】
所定の厚みをもった容器に充填する後者の方法では、かかる容器の形状を使用時のニキビ治療シートの形状に合わせて形成しておけば、インライン製造プロセスが容易となり、製造工程上好ましいものとなる。さらに、長い帯状のゲル体を形成させこれから目的とする使用時の形状に打抜く方法に比べて、廃棄するゲルの発生量が抑えられること、またゲル体と打抜き刃の接触がないことから衛生的であること等の観点からも好適である。
【0064】
ニキビ治療シートの一方の表面に上記非粘着処理剤を用いて処理する方法としては、
(i)ゲル体の硬化が終了した後に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わないし、
(j)ゲル体の硬化が終了する前に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わない。
なお、本発明における「ゲル体の硬化が終了」とは、ゲル化前の配合物がゲル化反応を起こして保形性を有する状態になったことをいう。
【0065】
上記(i)の場合の製造方法としては、硬化が終了したゲル体の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0066】
また、上記(j)の場合の製造方法としては、前述の方法で厚み調整を行った硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0067】
ただし、上記(j)の場合の製造条件として、硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物は、ある程度以上粘度を有することが望ましい。かかる粘度としては、1,000センチポイズ以上が好ましい。すなわち、非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物の粘度が1,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造されるニキビ治療シートの両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。
【0068】
また上記(j)の場合の製造方法として、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、かかるゲル形成用配合物に非粘着処理剤を施すことによって、製造されるニキビ治療シートの両表面の粘着度合いに差を生じさせることもできる。すなわち、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、非粘着処理剤を介在させることが可能なシート(以下、介在シートという)に、非粘着処理剤を一面に介在させ、かかる介在シートを硬化終了前のゲル形成用配合物の上に乗せた上で、ドクターブレードやスキージー等を用いて硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う。その結果、介在シートが保持していた非粘着処理剤をかかるゲル形成用配合物に転写することができ、これをゲル体の硬化の終了まで静置することで、目的とする両表面の粘着度合いが異なったニキビ治療シートを得ることができる。
【0069】
かかる製造方法の場合、厚み調整を行う直前のゲル形成用配合物の粘度は、10,000〜2,000,000センチポイズであることが好ましい。すなわち、10,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造されるニキビ治療シートの両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。また、2,000,000センチポイズより大きいと、かかるゲル形成用配合物の厚み調整自身が困難となる。
【0070】
なお介在シートとしては、非粘着処理剤を一面に介在させることができるものであればどんなものでもよく、例えば、プラスチックシート、スポンジシート、紙、織布、不織布等が挙げられる。介在シートは、使用時までにはニキビ治療シートから剥がすため、剥離が容易なプラスチックシート等が好ましい。
【0071】
また、介在シートに非粘着処理剤を介在させやすくするために、非粘着処理剤の中に増粘剤を加えることも可能である。
【0072】
ニキビ治療シートは、使用されるまでの間、少なくとも粘着面側にポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムをそのままの状態で、またはそのプラスチックフィルムの表面にシリコーン樹脂等の離型剤を塗布もしくは焼付けした状態で離型紙として貼り付けておくのが、衛生上好ましい。また、ニキビ治療シートの乾燥を防いだり、衛生上の配慮から、さらに非粘着面側にも上記離型紙を貼り付けるのが好ましい。
【0073】
なお、貼り付けられた離型紙は、その柔軟性が乏しいため指先の動きに十分追従することができないことから、使用時には剥がすことが好ましい。非粘着面に離型紙を貼り付けたままで使用すると、使用中に離型紙がニキビ治療シートから剥がれてしまい扱いにくくなる。上記離型紙は、ニキビ治療シートのゲル製造プロセスの際に下敷きや表面材として用いてもよいし、ニキビ治療シートの製造が終了した後で貼り付けてもよい。
【0074】
本発明のニキビ治療シートの形状としては、特に限定されないが、ニキビの大きさに合わせた直径が1〜3cmの円形や炎症がひどい場合に対応した短径が1〜5cmの角を丸くした長方形などの形態が好ましい。また、にきびのできやすいほほ、顎、額の形状に事前に打ち抜いたものも好ましく用いられる。
【0075】
また、本発明のニキビ治療シートの使用方法としては、まず患部を低刺激性の石鹸などでよく洗った後、水を軽く押し取り、その上からシートを貼りつける方法が挙げられる。本シートは、ゲルの保水力が失われて冷却効果がなくなると肌との密着性を失い自分から剥離するように設計されていることが好ましい。この場合、傷んだ肌に負担をかけずに除去が可能となるメリットがある。本発明のシートは徐々に水分を放出して行くと同時に薬効成分の患部への供給が高まり、水分がなくなったところで自然に剥離する形態を持つことが好ましい。この場合、夜に入浴後に使用すると朝までにはシートは役目を終えて自己剥離し、ニキビの炎症も抑制する。
【0076】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例および比較例で用いた評価方法は以下の通り。
【0077】
[皮膚有用性評価]
専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す(満点:50点)。尚、シートは平成12年6月に2週間、顔面に対して試験を実施した。
【0078】
[表1]
基 準 点 数
--------------------------------------------------
効果が高いように感じられる 5
効果が感じられる 4
効果はやや感じられる 3
効果はわずかしか感じられない 2
効果が感じられない 1
【0079】
実施例1
下記の製造方法により、ニキビ治療シートを作製した。ニキビ治療シートをつくる単一の合成高分子ゲル体のゲル形成用配合物と非粘着処理剤の組成を表2に示す。
【0080】
[表2]
組 成 質 量%
-------------------------------------------------------------------
<ゲル形成用配合物>
重合性不飽和単量体
アクリル酸 25.0
架橋性不飽和単量体
N,N' −メチレンビスアクリルアミド 0.1
重合開始剤
4%過硫酸アンモニウム水溶液 5.0
2%ピロ亜硫酸カリウム水溶液 5.0
pH調整剤
10%水酸化ナトリウム水溶液 40.0
保湿剤
グリセリン 10.0
トリエチレングリコール 10.0
防腐剤
パラベン 0.13
薬効成分
イソプロピルメチルフェノール(ニキビ治療成分) 0.1
l−メントール 0.2
dl−カンフル(ニキビ治療成分) 0.1
ダイズエキス(美白成分) 1.0
精製水 残 量
合計 100.0
<非粘着処理剤>
架橋性因子
塩化アルミニウム六水和物(Al含有量:11%) 10.0
溶媒等
エチルアルコール 50.0
ラベンダーエキス(ニキビ治療成分) 1.0
精製水 残 量
合計 100.0
【0081】
表2に示すゲル形成用配合物のうち重合開始剤(4%過硫酸アンモニウム水溶液および2%ピロ亜硫酸カリウム水溶液)を除く成分を、精製水およびグリセリン(保湿剤)を溶媒として溶解混合した後、前記重合開始剤を加えてよく攪拌して、ゲル形成用配合物を得た。次いで、表面にシリコーン樹脂(離型剤)が焼付けされたポリエチレンテレフタレートシート(厚さ50μm)上に厚さ1.3mmのスペーサーを設置し、当該スペーサーで囲まれた範囲に前記ゲル形成用配合物を流し込んだ。なお、流し込んだゲル形成用配合物の厚み方向の中間層に15デニールのナイロン製チュールの織布(開口率が十分に大きいもの)を浸漬した。さらに、当該配合物の表面を、表面にシリコーン樹脂(離型剤)が焼付けされたポリエチレンテレフタレートシート(厚さ100μm)で覆い、70℃で5分間加熱して重合を行うことにより、ゲル体の硬化を終了させて、合成高分子ゲル体を形成した。
【0082】
上記合成高分子ゲル体から、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートシートを剥がして、その剥がしたゲル体表面に、表2に示す架橋性因子(塩化アルミニウム六水和物)を溶媒(エチルアルコールおよび精製水)に溶解した非粘着処理剤とニキビ治療成分との混合液をハケを用いて均一に、20mg/cm2(すなわち架橋当量で、1×10-5当量/ cm2)で塗って処理した。
さらに、この非粘着処理剤で処理したゲル体表面に厚さ50μmのポリプロピレンシートを乗せて直径2cmの円形にハーフカットし、周囲の余ったゲルを巻き取った後、一つの台紙に9個(3個×3列)の製品が載るように打ち抜いた。次いで水分の非透過性に富む紫外線遮断樹脂フィルム(表面透明、裏面は印刷により不透明としたもの)であって、チャック可能な袋にこの台紙を投入し目的とする最終製品を得た。本製品はシート表層に水を含む液体成分を担時していた。
【0083】
比較例1
市販の不織布に膏体を塗工したタイプのニキビ治療用製品を以って比較例とした。尚、殺菌剤としてはイソプロピルメチルフェノールが使用されていた。本製品はシート表層に液体成分を担時していなかった。
【0084】
比較例2
透明ポリプロピレンフィルムに膏体を塗工したタイプの製品を以って比較例とした。尚、殺菌剤としてはイソプロピルメチルフェノールを0.1質量%配合した。本製品はシート表層に液体成分を担時していない。
【0085】
比較例3
市販のイオウとレゾルシンを配合したニキビ用軟膏を以って比較例とした。
【0086】
表3に実施例および比較例の評価結果を示す。
【0087】
【0088】
表3の結果より、本発明の実施例は比較例と比べて、冷感、ニキビの炎症改善効果に優れ、使用時の圧迫感が少なく、使用している時も目立ちにくい特性全般を有していることが判る。これに対して、比較例1は冷感、ニキビの炎症改善、圧迫感のなさにまあまあの評価が得られたが、通常の不織布を使用したことで外観が目立ってしまう問題があった。比較例2は外観が透明であるが、樹脂フィルムを支持体として使用したため、柔軟性に欠け、特に頬部に使用した場合に圧迫感やつっぱり感を感じる例が多かった。比較例3は軟膏であるが、冷感がなく、表面がシートで保護されていないため、つい患部にさわってしまうといった問題が見られた。
【0089】
【発明の効果】
以上の結果から、本発明は、透明でニキビの治療していることが目立たず、冷却効果による炎症抑制効果と、ニキビ治療成分の持続的な投与効果に優れたニキビ治療シートを提供することは明らかである。
Claims (5)
- 少なくとも網目構造を有し、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子から構成され、外観が透明または半透明の含水ゲル体からなるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させてあり、ニキビ治療成分を含むニキビ治療シートであり、同シートの一方の表面が、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有する非粘着処理剤を施すことによって非粘着面とされていることを特徴とするニキビ治療シート。
- 前記シートに、保湿成分が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のニキビ治療シート。
- 前記シートに、美白成分が含まれていることを特徴とする請求項1または2記載のニキビ治療シート。
- 前記シートの表面が、水を含む液体成分で覆われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに1項に記載のニキビ治療シート。
- 前記シートの表面を、使用時に水を含む液体成分で覆わせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のニキビ治療シート。
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