JP3874775B2 - 凝集性アルコール発酵酵母の生産方法及び凝集性アルコール発酵酵母 - Google Patents

凝集性アルコール発酵酵母の生産方法及び凝集性アルコール発酵酵母 Download PDF

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Description

本発明は、 凝集性アルコール発酵酵母の生産方法及び凝集性アルコール発酵酵母に関する。
発酵法によるアルコール生産は、発酵酵母であるサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の中で、特にアルコール生産性の高い株(以下、アルコール発酵酵母という)を用いて、回分発酵法という手法に基づき実施されている。その中でも、凝集性酵母を用いた繰り返し回分発酵法は、アルコール生産における作業効率及び生産効率を向上させることが可能である。
凝集性酵母とは、個々の細胞が非性的に相互作用して凝集塊を形成し、静置状態の培地中で液底に沈降する性質(以下、この性質を凝集性という)を有する酵母である。自然界から得られる凝集性酵母は、アルコール生成能が不十分であることが多く、工業用アルコール生産における酵母として実用化するのは困難であった。そこで、本発明者らは、非凝集性アルコール発酵酵母である396−9−6V株(工業技術院微生物工業技術研究所(現・産業技術総合研究所内特許生物寄託センター)受託番号:FERM P−12804)に凝集性遺伝子FLO1を導入したセルフクローニング株であるFSC27株(同受託番号:FERM P−16023)を作成した(特許文献1)。
特許第3040959号明細書
FSC27株の生成エタノール濃度は、親株の396−9−6V株と同等であったが、発酵速度が396−9−6V株よりも遅いという問題点があった。この問題点は、URA3座位にFLO1を導入したFCS27株がウラシル要求性となったことに起因するものである。適切な量のウラシルを添加した培地でFSC27株を培養することにより、発酵速度は396−9−6V株と同等になるものの、この方法は実用的ではない。
したがって、本発明の目的は、ウラシルを含まない培地中で充分なエタノール生成能及び発酵速度を示す凝集性アルコール発酵酵母を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子を導入する工程を備える、ウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の生産方法を提供する。URA3遺伝子をLEU2座位に導入することで、高いアルコール生成能を維持したまま、酵母をウラシル非要求性に形質転換させることが可能となる。
本発明は、また、サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子が導入された、ウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母を提供する。ここで、凝集性アルコール発酵酵母はサッカロマイセス・セレビシエ FSCU−L18株(受託番号FERM P−20055)であることが好ましい。URA3遺伝子がLEU2座位に導入された酵母は、高いアルコール生成能とウラシル非要求性とを兼ね備える。特に、FSCU−L18株は、高いアルコール生成能を示すため、工業用アルコール生産における酵母として適している。
本発明によれば、FSC27株よりも優れたアルコール生成能及び発酵速度を有する、ウラシル非要求性の凝集性アルコール酵母を提供することが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の生産方法について説明する。本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の生産方法は、サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子を導入する工程を備えている。
FSC27株は、凝集性遺伝子FLO1遺伝子の導入に伴いURA3遺伝子が破壊されており、ウラシル要求性である。したがって、FSC27株の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子を導入することにより、FSC27株のウラシル非要求性の形質転換体が得られる。ここで、導入するURA3遺伝子はサッカロミセス・セレビシエ由来であるため、この組換えはセルフクローニングとなる。したがって、組換えDNA実験指針等の規制の対象外となり、既存の設備を利用したアルコール生産に得られた形質転換体を利用できるなど、実用に適している。
サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子は、染色体から単離して調製するか、又は既にプラスミド上に単離されたものを利用することもできる。かかるプラスミドとしては、例えば、YIp5などが利用可能である。また、ダブルフュージョンPCRを用いて、全長URA3遺伝子を含むLEU2破壊用DNA断片を調製することが可能である(ダブルフュージョンPCRの詳細については、実施例を参照)。次に、URA3遺伝子を酢酸リチウム法などの公知の方法でFSC27株に導入する。
そして、得られた形質転換体を、ウラシルを含まない培地で培養して形質転換体を選択する工程を経ることにより、LEU2座位の一方のみにURA3遺伝子を導入した形質転換体のみを得ることができる。
このようにして得られたLEU2座位の一方のみにURA3遺伝子が導入された形質転換体に対して、実施例に記載したアルコール発酵試験を行い、特にアルコール生成能に優れた株を選び出すことが可能である。また、得られた形質転換体の凝集性の確認も、実施例に記載した方法により行うことが可能である。
次に、本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母について説明する。本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母は、サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子が導入されている。かかる酵母は、前述の本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の生産方法により生産することが可能である。
本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母は、ウラシルを含まない培地中で培養した場合もFSC27株酵母よりも優れた発酵速度及びアルコール生成量を示す。したがって、本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母は工業的アルコール生産に利用することが可能である。
本発明のウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の中でもサッカロマイセス・セレビシエ FSCU−L18株は、特にアルコール生成能が優れているため、工業的アルコール生産への利用が適している。
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験方法)
(1)プラスミド
YIp5及びYRpGL10の2種類のプラスミドを使用した。YIp5は、一般的な酵母−大腸菌シャトルベクターであり、サッカロマイセス・セレビシエのURA3配列を選択マーカーとして持つが、酵母での自律複製配列やセントロメア配列は持たない。YRpGL10は、一般的な酵母−大腸菌シャトルベクターであるYRp7にサッカロマイセス・セレビシエのLEU2配列及びG418薬剤耐性遺伝子配列を選択マーカーとして加えたものである。
(2)酵母
396−9−6V株及びFSC27株を使用した。396−9−6V株は、非凝集性のアルコール発酵用酵母である。FSC27株は、396−9−6V株の染色体上のURA3座位に凝集性遺伝子FLO1を導入した株であり、凝集性のアルコール発酵用酵母である(特許第3040959号明細書を参照)。
(3)培地
酵母の培養は、YPD培地、SD培地(グルコース最小培地)及び糖みつ培地(16〜24%糖濃度、発酵試験用)で行った。各培地の組成を以下に示す。YPD培地:10g/L バクトイーストエキス(Difco社)、20g/L バクトペプトン(Difco社)、10g/L グルコース、pH5.5。YM培地:3g/L バクトイーストエキス、3g/L バクトモルトエキス(Difco社)、3g/L バクトペプトン(Difco社)、10g/L グルコース、pH4.5。SD培地(グルコース最小培地):6.7g/L Yeast nitrogen base without amino acids(Difco社)、20g/L グルコース、pH5.4。糖みつ培地:タイまたはインドネシア産糖みつを還元糖濃度16〜24%になるように水で希釈したもの。
糖みつ培地以外の培地は、調製後、121℃、15分間オートクレーブ処理した。培地の固形化は、2%の寒天を加えてプレートを作成することにより行った。上記培地にアミノ酸を加える場合は、適当濃度のアミノ酸溶液(無菌)を作成し、オートクレーブ処理した上記培地が60〜70℃に冷えたところで、20μg/mLの濃度になるように添加した。
プレート培養の場合、白金耳を用いて画線して、あるいはスプレッダーを用いて塗抹して、30℃で2〜3日間倒置培養した。液体培養の場合、中試験管に2mLあるいはモノー試験管に10mLの培地を入れ、滅菌した竹串あるいは爪楊枝を用いてプレート上の単一のコロニーを拾って植菌し、30℃で1〜2日間振とう培養した。
(4)酵母の形質転換
酢酸リチウム法により酵母の形質転換を行った。より詳細には、以下の(6)に示すPCR法により増幅したPCR産物10〜100μgを、酢酸リチウム法によりFSC27株に導入して形質転換した。形質転換後、酵母をSD培地で培養することにより、ウラシル要求性が回復した株を選択した。
なお、酢酸リチウム法は、H. Itoら(Journal of Bacteriology, vol. 153, pp. 163-168 (1983))の方法に従った。詳細には、10mLのYPD培地を入れたモノー試験管にプレートから1白金耳の宿主菌体を植菌し、30℃で1晩培養した。この培養液を滅菌した遠心チューブに移し、3000rpmで5分間遠心してTEバッファー(10mM TRIS−HCl、1mM EDTA、pH7.5)に懸濁して洗浄した。この洗浄操作を2回繰り返し、遠心集菌した菌体を0.25mLのTEバッファー及び0.25mLの0.2M 酢酸リチウムに懸濁し、よく撹拌後、30℃で2時間振とうした。この懸濁液を100μLずつ滅菌したチューブに分取し、10μLのDNA溶液を加え穏やかに混和し、30℃で30分間静置した。100μLの70%ポリエチレングリコール4000(ナカライテスク社)を加えてよく撹拌し、30℃に1時間静置した。42℃で5分間静置し、室温に放置後、1mLの滅菌水を加えて撹拌し、8000rpmで1分間遠心した。上清を取り除き、沈殿を100μLの滅菌水で懸濁し、選択用のプレート培地に撒いた。プレートは30℃で3〜5日間培養した。
(5)酵母の全DNAの調製並びにサザン解析
酵母の全DNAの調製は、P. Philippsenら(Methods in Enzymology, vol. 194, pp. 169-182 (1990))の方法に従って行った。10mLの培地を入れたL字型試験管に、1晩培養した菌液を500μL植菌した。定常期になるまで30℃で1晩、振とう培養した後、培地を遠心チューブに移し、3000rpmで5分間遠心し、上清を捨て、沈殿を1mLの1.2M ソルビトール水溶液に懸濁し、エッペンドルフチューブに移した。15000rpmで1分間遠心し、上清を捨て、沈殿を500μLの1.2Mソルビトール−50mM Tris−HCl溶液(pH7.5)に懸濁した。これに10μLのβ−メルカプとエタノールと50μLのZymolyase溶液(5mg/mL Zymolyase 20T、50mM Tris−HCl、pH7.5)を加え混和し、30℃で1時間静置し、プロトプラスト化させた。5000rpmで1分間遠心して上清を捨て、500μLの0.2% SDS−50mM EDTA溶液(pH8.0)を加えて混和し、70℃で15分間静置した。適当量のプロテイナーゼKを加え混和し、37℃で1時間放置した。100μLの5M 酢酸カリウム(pH4.8)を加え穏やかに混合し、30分間氷冷した。8000rpmで1分間遠心し、上清を別のチューブに移し、500μLのTE飽和フェノールを加えてよく懸濁し、4℃、15000rpmで10分間遠心し、上層(水相)を別のチューブに移した。500μLのフェノール−クロロホルムを加えてよく懸濁し、15000rpmで5分間遠心し、水相を別のチューブに移した。チューブの口までイソプロパノールを加えよく懸濁し、30分間放置後15000rpmで5分間遠心し、上清を捨てた。沈殿を70%エタノールで洗浄後、乾燥させ、50μg/mLのRNase Aを含むTEバッファー 20μLに溶解した。30分間室温に放置後、80μLのTEバッファー、100μLの5M 酢酸アンモニウムを加えて混和し、氷中に30分間静置した。4℃、15000rpmで10分間遠心し、上清を別のチューブに移し1mLのエタノールを加えてドライアイス中に10分間置いた。4℃、15000rpmで10分間遠心し、上清を捨て、沈殿を70%エタノールで洗浄後、乾燥させ、20μLのTEバッファーに溶解した。
サザン解析は、ECL direct nucleic acid labelling and detection system(アマシャム社)に従って行った。ハイブリダイゼーション操作及びプローブの標識は、プローブとするDNAを100℃で5分間処理した後、氷中で急冷して変性させ、DNA標識試薬及びグルタルアルデヒドで37℃にて10分間反応させ、ペルオキシダーゼで標識した。Gold hybridization buffer中にメンブランを置き、42℃で20分間以上プレハイブリダイゼーションを行った。これにプローブを加え1晩ハイブリダイゼーションを行った。メンブランを洗浄バッファー(0.5×SSC、6M 尿素、0.4% SDS)中、42℃、20分間で2回洗浄した。さらに2×SSCで5分間の洗浄を2回行い、ECL検出試薬を加え混和した。プローブとハイブリッドを形成したメンブラン上のDNAは、プローブ中のペルオキシダーゼと検出試薬中の過酸化水素との反応の結果、検出試薬中のルミノールを酸化、発光させ、これをフィルムに感光させることによりシグナルとして検出した。
サザン解析において、ブロッティング操作は、VacuGene XL Vaccum Blotting System(ファルマシア社)を用いた。すなわち、電気泳動後のゲルをナイロンメンブランHybond N+(アマシャム社)の上に載せ、ブロッティング装置にセットし、各種溶液中、50ミリバールで吸引ブロッティングを行った。使用した溶液及び処理時間は、(1)酸処理溶液:0.25M塩酸、7分、(2)変性溶液:1.5M塩化ナトリウムを含む0.5M水酸化ナトリウム水溶液、7分、(3)中和溶液:1.5M塩化ナトリウムを含む1.0Mトリス緩衝液(pH7.5)、7分、(4)トランスファー溶液:20×SSC、30分である。ブロッティング後、メンブランのアルカリ固定処理を行った。
(6)PCR法
PCRは、GeneAmpTM PCR System 9600(パーキンエルマー社)を用いて行った。得られたPCR産物はアガロースゲル電気泳動により精製した後、形質転換等の試験に用いた。以下に、PCR産物ごとの詳しいPCRの条件を以下に示す。
(6−1)URA3 ORF
鋳型:YIp5のPstI断片(実験室酵母由来URA3を含む)
プライマー:
URA3P1:ATGTCGAAAGCTACATATAAGGA(配列番号1)
URA3P2:TTAGTTTTGCTGGCCGCATC(配列番号2)
DNAポリメラーゼ:ExpandTM High Fidelity enzyme mix(ベーリンガーマンハイム社)
反応液組成(合計50μL):
10mM PCRヌクレオチドミックス(ベーリンガーマンハイム) 1μL
鋳型DNA(0.1μg/μL) 1μL
50μMプライマー URA3P1 1μL
50μMプライマー URA3P2 1μL
10×PCRバッファー 5μL
DNAポリメラーゼ 0.75μL
水 40.25μL
反応条件:
94℃、2分間

(94℃、15秒間→60℃、30秒間→72℃、90秒間)×25サイクル

72℃、7分間
(6−2)LEU2 ORF
鋳型:YRpGL10BamHI断片(実験室酵母由来LEU2を含む)
プライマー:
L2ORFP1:ATGTCTGCCCCTAAGAAGATCGT(配列番号3)
L2ORFP2:AAGCAAGGATTTTCTTAACTTCT(配列番号4)
DNAポリメラーゼ:TAKARA Ex Taq(宝酒造社)
反応液組成(合計50μL):
10mM PCRヌクレオチドミックス 1μL
鋳型DNA(0.1μg/μL) 1μL
50μMプライマー L2ORFP1 1μL
50μMプライマー L2ORFP2 1μL
10×PCRバッファー 5μL
DNAポリメラーゼ 0.5μL
水 40.5μL
反応条件:
94℃、2分間

(94℃、15秒間→55℃、30秒間→72℃、90秒間)×25サイクル

72℃、7分間
(6−3)396−9−6V株のLEU2
鋳型:396−9−6V株の全DNA
プライマー
LEU2NP1:CGCCTGACGGATATACCTTN(配列番号5)
LEU2NP2:GCCTACCCTATGAACATATN(配列番号6)
DNAポリメラーゼ:ExpandTM High Fidelity enzyme mix
反応液組成(合計50μL):
10mM PCRヌクレオチドミックス 1μL
鋳型DNA(0.1μg/μL) 1μL
50μMプライマー LEU2NP1 1μL
50μMプライマー LEU2NP2 1μL
10×PCRバッファー 5μL
DNAポリメラーゼ 0.75μL
水 40.25μL
反応条件:
94℃、2分間

(94℃、15秒間→46℃、30秒間→68℃、90秒間)×30サイクル

72℃、7分間
(6−4)URA3全長を含んだLEU2破壊用DNA断片
組換えDNA技術ではなく、ダブルフュージョンPCR法(D.C.Ambergら、Yeast、11巻、1275−1280頁、1995年)により、標記DNA断片を増幅した。PCR用DNAポリメラーゼは、伸長時にエラーを生じにくいExpandTM High Fidelity enzyme mixを用いた。増幅した中間PCR産物は必要に応じて、アガロースゲル電気泳動による分画及びゲルからのDNA回収を行い、フェノール・クロロホルム処理及びエタノール沈殿による精製を行った。
ダブルフュージョンPCRの概略は次の通りである(図1を参照)。まず、ステップ1において通常のPCR反応を3回行い、ステップ2において1回目のフュージョンPCRを行い、ステップ3において2回目のフュージョンPCRを行った。ステップ1では、LEU2の上流250bp(LEU2のORF以前の領域)と融合(フュージョン)の糊代となるURA3上流末端20bpとを含むDNA断片(以下、断片Aという)、URA3全長を含むDNA断片(以下、断片Bという)、融合の糊代となるURA3下流末端20bpとLEU2下流250bp(LEU2のORF内のC末端側の領域)とを含むDNA断片(以下、断片Cという)の3種類のDNA断片をPCRで増幅した。ステップ2では、断片B及びCを混合鋳型としてフュージョンPCRを行って融合断片BCを増幅した。ステップ3では、断片A及び融合断片BCを混合鋳型としてフュージョンPCRを行って融合断片ABCを増幅した。
各ステップで使用した鋳型DNA及びプライマー(URA3に相当する配列を下線で示す)は以下の通りである。
ステップ1
断片A
鋳型:YRpGL10 BamHI断片
プライマー:
P1:TTTCAACTGAAAAATTGGGA(配列番号7)
P3:ATGAATTGAATTGAAAAGCTCATAGGGGCAGACATTAGAA(配列番号8)
アニーリング温度:50℃
断片B
鋳型:YIp5 HindIII断片
プライマー:
P5:AGCTTTTCAATTCAATTCAT(配列番号9)
P6:AGCTTTTTCTTTCCAATTTT(配列番号10)
アニーリング温度:46℃
断片C
鋳型:YRpGL10 BamHI断片
プライマー:
P2:TTTCAACTGAAAAATTGGGA(配列番号11)
P4:AAAATTGGAAAGAAAAAGCTTTTGTACGAACCATGCCACG(配列番号12)
アニーリング温度:50℃
ステップ2
鋳型:DNA断片B及びC
プライマー:P2及びP5
アニーリング温度:50℃
ステップ3
鋳型:DNA断片A及び融合DNA断片BC
プライマー:P1及びP2
アニーリング温度:56℃
各ステップの反応液組成は以下の通りである。
ステップ1
反応液組成(合計50μL):
10mM PCRヌクレオチドミックス 1μL
鋳型DNA(0.1μg/μL) 1μL
50μM フォワードプライマー 1μL
50μM リバースプライマー 1μL
10×PCRバッファー 5μL
ExpandTM High Fidelity enzyme mix 0.75μL
水 40.25μL
ステップ2及び3
反応液組成(合計50μL):
10mM PCRヌクレオチドミックス 1μL
鋳型DNA(各断片0.5μg/μLを等モル濃度に混合) 5μL
50μM フォワードプライマー 0.5μL
50μM リバースプライマー 0.5μL
10×PCRバッファー 5μL
ExpandTM High Fidelity enzyme mix 0.75μL
水 37.25μL
各ステップにおいて、アニーリング温度以外の反応条件は共通であり、以下の通りである。
反応条件:
94℃、2分間

(94℃、15秒間→アニーリング温度、30秒間→72℃、90秒間)×25サイクル

72℃、7分間
(7)酵母の凝集性の安定性確認試験
酵母細胞を5mLのYPD培地(2%グルコース)中で一晩振とう培養した後、0.1mLの培地を新しい培地に植え継ぐことを繰り返し、酵母の凝集性を調べた。凝集性の強さは目視で評価し、FSC27株の示す凝集性を非常に強い凝集性(レベル5)とし、非凝集性(レベル0)までの6段階で評価した。なお、培養は2連で行った。
(8)試験管発酵試験
L字型試験管に10mLのYPD培地(糖濃度24%)及び糖みつ培地を加え、一晩培養した前培養液0.5mLを植菌し、32℃、80rpmにて144時間振とう培養した。培養終了後のエタノール濃度はガスクロマトグラフィーで測定した。
(9)フラスコ発酵試験
マイセル氏発酵管付三角フラスコ内の24%糖みつ培地(全糖50.68%)285mLに、全培養液(YM培地、32℃で24時間培養(FSC27株のみ48時間培養))を15mL(酒母量5%)接種し、32℃でスターラーバーによる連続撹拌培養を6日間行った。なお、培養は2連で行った。
分析項目及び分析方法は以下の通りである。
アルコール濃度:ガスクロマトグラフィー
全糖濃度:レーン法
残糖濃度:ソモギー変法
酸度:0.1N水酸化ナトリウム水溶液による滴定
pH:pHメーターによる測定
酵母濃度:血球計数器による計測
発酵速度:ガスメーターによる二酸化炭素発生量の経時変化(重量測定)
試留液中の不純物:ガスクロマトグラフィー
(10)繰り返し回分発酵試験
YM培地20mLに、斜面培地から菌株を1白金耳植菌し、32℃で24時間(FSC27株のみ48時間)振とう培養を行い、これを前々培養した。糖液230mL(糖濃度16%)に前々培養液10mLを植菌し、32℃で24時間(FSC27株のみ48時間)振とう培養を行い、これを前培養とした。次に、発酵容器として容量3Lのジャーファーメンター(実量2L)を用い、糖みつ培地(全糖:50.68%、第10サイクルのみ48.41%)に全培養液を植菌して、30℃、150rpmにて本培養を行った。
本培養は以下の通りである。なお、第1サイクルは0.05VVMで30時間、第2〜10サイクルは0.05VVMで2時間、通気を行った。
第1サイクル:糖液1800mL(糖濃度18%)に前培養液200mLを植菌し、48時間培養した。
第2サイクル:酒母残量20%とし、糖液1600mL(糖濃度18%)を添加し、24時間培養した。
第3サイクル:酒母残量20%とし、糖液1600mL(糖濃度20%)を添加し、24時間培養した。
第4〜10サイクル:酒母残量20%とし、糖液1600mL(糖濃度22%)を添加し、24時間培養した。
各サイクルにおいて、以下の項目について分析を行った。
アルコール濃度:ガスクロマトグラフィー、酒精計
全糖濃度:レーン法
残糖濃度:ソモギー変法
酸度:0.1N水酸化ナトリウム水溶液による滴定
pH:pHメーターによる測定
総酵母数:血球計数器による計測
生菌率:メチレンブルー染色法
発酵速度:ガスメーターによる二酸化炭素発生量の経時変化(重量測定)
(実施例1:FSC27株のLEU2座位へのURA3の導入)
FSC27株のURA3座位以外の場所にURA3全長を含むDNA断片を導入することを検討し、LEU2を標的に選んだ。FSC27株は倍数性であるため、LEU2遺伝子を複数もつと考えられる。本実施例では、複数のLEU2遺伝子のうち1つをURA3導入により破壊し、FSC27株のウラシル要求性を回復することとした。遺伝子導入後に遺伝子変換を起こすことが予想されたが、形質転換体をSD最小培地で維持することにより防げると考えた。なお、図2に本実施例のストラテジーを表した。
a.396−9−6V株及びFSC27株における複数のLEU2遺伝子の存在の確認及び実験室酵母由来LEU2との相同性の確認
実験室酵母のLEU2の塩基配列を基に、LEU2 ORFを増幅するようにプライマーを設計した(L2ORFP1及びL2ORFP2)。このプライマーを用いてプラスミドYRpGL10上のLEU2(実験室酵母由来)を鋳型としてPCRを行ったところ、約1kbのDNA断片が増幅された。このPCR産物を各種制限酵素(EcoRI、EcoRV、HinfI)で消化したところ、ほぼ目的通りの大きさの断片が得られ、このPCR産物がLEU2 ORFを含むDNA断片であることが確認された。
このPCR産物をアガロースゲル電気泳動法により精製したものをプローブとして用い、各種制限酵素で消化した396−9−6V株及びFSC27株の全DNAに対するサザン解析を行った。396−9−6V株の解析結果を図3に示す(両株は同じパターンを示したため、396−9−6V株の結果のみを示す)。両株において、LEU2 ORFにハイブリダイズするシグナルが認められ、両株にLEU2相同遺伝子が存在することが確認された。また、両株のシグナルパターンは同一であった。実験室酵母のLEU2 ORF内に切断部位を1つ持つ制限酵素であるEcoRI(レーン3)及びEcoRV(レーン2)で消化した場合3〜4本のシグナルが認められ、一方、実験室酵母のLEU2 ORF内に切断部位を持たない制限酵素で消化した場合1〜2本のシグナルが認められた。396−9−6V株及びFSC27株のLEU2が1コピーである場合は、EcoRI及びEcoRVで消化した場合に1〜2本のシグナルが出現するはずであり、3本以上のシグナルが出現することはない。よって、396−9−6V株及びFSC27株のLEU2は2コピー以上存在すると推察された。本ストラテジーは、FSC27株のLEU2が実験室酵母のLEU2と相同性があり、かつ、2コピー以上存在することを前提としている。この結果より、実施の可能性を確認できたため、以後の実験を行った。
b.PCRによるURA全長を含んだLEU2破壊用DNA断片の増幅
ダブルフュージョンPCR法を用いて、URA3全長を含んだLEU2破壊用DNA断片を構築した。最終的なPCR産物を制限酵素(PstI、SmaI及び両者の混合物)で消化したところ目標通りの切断パターンが得られ、URA3全長を含んだLEU2破壊用DNA断片の増幅が確認できた。
c.FSC27株の形質転換及び得られた形質転換体の選択
bで構築したDNA断片を0、10、50、100μg用い、酢酸リチウム法によりFSC27株の形質転換を行った。2回の実験で、合計147株のウラシル要求性が回復した形質転換体(FSCU−L株と名付けた)を取得できた。形質変換の頻度を表1にまとめた。
Figure 0003874775
得られた147株のうち任意に選んだ25株をSD培地で培養したところ、すべての株で凝集性が認められた。凝集性の強さは、親株であるFSC27株と同程度の、非常に強い凝集性(レベル5)であった。
d.形質転換体の確認
凝集性を確認した25のFSCU−L株のうち3株について、LEU2 ORFをプローブとするサザン解析を行った。サザン解析の結果を図4に示す。FSC27株及び396−9−6V株において認められるシグナルと同じ大きさのシグナル強度が弱まり、それと異なる大きさにシフトしたシグナルが検出された。これは、複数あるLEU2のうちの一つに目的遺伝子が導入されたことを示している。また、URA3 ORFをプローブとしてサザン解析を行ったところ、FSCU−L株において、FSC27株には認められないシグナルが検出された。すなわち、外来のURA3が導入されたことを示している。pBR322をプローブとしてサザン解析を行ったところ、FSCU−L株において、FSC27株及び396−9−6V株と同様にシグナルが検出されなかった。すなわち、これらの株が大腸菌由来のDNAが導入されていないセルフクローニング系であることを示している。以上の結果から、FSCU−L株において目的どおりの遺伝子の組込が生じたこと、また、その組込がセルフクローニング系であることを確認できた。
e.形質転換体の凝集性の維持の確認
凝集性を確認した25のFSCU−L株の中から任意に選んだ3株を、SD培地及びYPD培地に培養し、植え継ぎを20回繰り返し、継代前後の酵母の凝集性を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0003874775
いずれの培地で培養した場合も、20回の継代後においても酵母の凝集性は維持されたままであった。
(試験例1:FSCU−L株の発酵性能評価試験)
糖濃度24%のYPD培地を用いて、凝集性を確認したFSCU−L株25株について試験管発酵試験を行い、生成アルコール濃度が高い10株を選択した。さらに、糖濃度24%の糖みつ培地を用いて、これら10株について試験管発酵試験を行って生成アルコール濃度を測定した。各培地において総合的に生成アルコール濃度が高い3株(FSCU−L18,20及び21株)を最終的に選択した。
この3株について、糖みつ培地を用いたフラスコ発酵試験を行い、詳細な発酵性能を評価した。二酸化炭素発生量の経時変化を図5に示し、発酵もろみの分析結果を表3に示し、試留液中の不純物の分析結果を表4に示した。
Figure 0003874775
Figure 0003874775
図5から明らかなように、3株のFSCU−L株の発酵速度は、396−9−6V株とほぼ同等であり、ウラシル要求性に起因するFSC27株の発酵速度の低下が、FSC27株の改良株であるFSCU−L株で改善された。また、表3から分かるように、酵母数についてもFSCU−L株で改善された。生成エタノール濃度については、FSCU−L株はいずれもFSC27株及び396−9−6V株を上回り、FSCU−L18株が最も高かった。糖みつ中での凝集性についても、FSCU−L株3株全てが強い凝集性を示した。さらに、表4から分かるように、試留液中の不純物については、全ての株でほぼ同様の組成であった。以上の結果から、FSCU−L株の発酵性能は、396−9−6V株を若干上回ることが確認された。
(試験例2:FSCU−L株の実用化への検討)
FSCU−L18株の実用化を検討するため、ジャーファーメンターによる繰り返し回分発酵試験を行った(対照としてFSC27株を使用)。二酸化炭素発生量を図6及び7に示し、発酵もろみ分析結果を表5に示し、発酵所要時間を図8に示す。
Figure 0003874775
FSCU−L18株の生成エタノール濃度、発酵歩合及び発酵速度は、親株であるFSC27株を上回っており、ウラシル要求性が回復した効果が認められた。FSCU−L18株の酵母数及び生菌率は高く、また、凝集性も強かった(凝集フロックの大きさ:直径0.5〜2mm;凝集フロックの状態:しっかり固まり粒を形成している)。
ダブルフュージョンPCRの概略図である。 LEU2座位へURA3を導入するストラテジーを表す図である。 396−9−6V株のサザン解析の結果を表す図である。レーン1:YRpGL10/BamHI、レーン2:EcoRV、レーン3:EcoRI、レーン4:HindIII、レーン5:BamHI、レーン6:PstI。 FSCU−L株のサザン解析の結果を表す図である。(a)はURA3 ORFをプローブとして用いた場合、(b)はLEU2 ORFをプローブとして用いた場合、(c)はpBR322/HindIIIをプローブとして用いた場合の結果を表す。レーンM:YRpGL10、レーン1:FSC27株、レーン2:FSCU−L18株、レーン3:FSCU−L20株、レーン4:FSCU−L21株。 FSCU−L株のフラスコ発酵試験における、二酸化炭素発生量を表すグラフである。 FSCU−L18株を用いた繰り返し回分発酵における、二酸化炭素発生量を表すグラフである。 FSC27株を用いた繰り返し回分発酵における、二酸化炭素発生量を表すグラフである。 FSCU−L18株及びFSC27株を用いた繰り返し回分発酵における、発酵所要時間を表すグラフである。

Claims (3)

  1. サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株(受託番号FERM P−16023)の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子を導入する工程を備える、ウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母の生産方法。
  2. サッカロマイセス・セレビシエ FSC27株(受託番号FERM P−16023)の染色体上に2つ存在するLEU2座位の一方のみに、サッカロミセス・セレビシエ由来のURA3遺伝子が導入された、ウラシル非要求性の凝集性アルコール発酵酵母。
  3. 前記凝集性アルコール発酵酵母がサッカロマイセス・セレビシエ FSCU−L18株(受託番号FERM P−20055)であることを特徴とする、請求項2に記載の凝集性アルコール発酵酵母。
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