JP3874541B2 - 収穫機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は人参等の根菜類の収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圃場に植生している人参を走行中に連続的に引き抜き、その後にその人参の茎葉部を切除し、その根部を収容部に次々と送り込むように作動する収穫機は存在している。
この種の収穫機は、人参を引き抜いた後に、茎葉切断手段により、その茎葉部を切除するようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記収穫機により圃場から引き抜かれた人参には、泥(砂を含む)がその根部表面に付着するのが通常である。
この泥は成る可く圃場に落とすのが好ましいのであり、そのため、人手があれば収容部の近くに作業者が随伴して、根部に付着した泥を手作業により除去し地上に落とすようにしている。
しかし、このような処理は手間を要するものであって、収穫速度を制限する要因をなす。
【0004】
また、人参に付着した泥は収穫機に設けられる茎葉等の切断手段の損耗を著しく早めるものである。
本発明は、このような問題点を解消できるものとした収穫機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、圃場に植生している根菜茎葉部を左右一対の挟持無端帯3、3で後斜め上方へ挟持搬送することにより前記根菜を走行中に連続的に引き抜き、続いて前記挟持無端帯3、3による搬送中に根部の先部を根先切断手段35で切除し、次にその根菜Kの茎葉部を茎葉切断手段44で切除して、その根部を収容部に次々と送り込むように作動する収穫機において、前記根部が前記根先切断手段35に達するまでに、前記挟持無端帯3、3を張設する支持フレーム10に位置調節可能で且つ、伝動機構を内蔵した装置フレーム354を設け、該装置フレーム354から上方に向けて連設した前記根先切断手段35と前記装置フレーム354から前記機体前方側に向けて長短のブラシ毛で回転中心軸b1廻に螺旋溝mを形成した左右一対の回転ブラシ36a、36aを設け、該回転ブラシ36a、36aの前記機体前方の先端部を前記挟持無端帯3、3に近設して前記挟持無端帯3、3の挟持搬送方向と異なる傾斜角度で前後方向に向け且つ、前記先端部の左右間隔を後端に向かうほど狭く傾設して前記根菜の根部を摺擦して根部に付着した泥を落とすものとした泥落とし手段36を設けたものである。
【0006】
これによれば、回転ブラシは根部表面のほぼ全体をブラシ毛で効果的に摺擦し、また挟持無端帯により搬送されている根菜の茎葉部に螺旋溝で送り力を付与し且つ螺旋溝で送られる根部同士の衝突をブラシ毛の介在で阻止する。
【0007】
請求項2に記載したように、前記長いブラシ毛と前記短いブラシ毛を二条螺旋として前記回転中心軸b1廻りに植毛して左右対称に向かい合う螺旋溝mを設け、該螺旋溝mのリード角を収穫すべき根菜の根部の径によって異なる前記長いブラシ毛の巾c1と前記短いブラシ毛の巾c2とで形成した回転ブラシ36aを設け、該回転ブラシ36a、36aに設けた前記螺旋溝mのリード角によって根菜の根部に付与される移動速度を前記挟持無端帯3、3が茎葉部を搬送する速度と概ね一致させて前記根菜の搬送姿勢を上下状態で前記根先切断手段35に移行される構成にしたものである。
【0008】
このようにすれば、回転ブラシにより根菜の根部から泥が除去されているときに、挟持無端帯により搬送されている根菜の茎葉部に前後方向の過度な引張力が作用せず、根菜の根部は上下姿勢に保持されて円滑な泥落とし作用を付与される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図15を参照して、本発明の一実施例を説明する。
図1は根菜収穫機の側面図、図2は概略平面図、図3は正面図、図4は動力伝達系統の平面図、図5は動力伝達系統の説明図である。
【0010】
図2に示すように、走行機体1の下方に左右一対の走行クローラ2a、2bを配置し、走行機体1上で人参等の根菜Kの既掘起こし側(図2において上側、進行方向右側)の走行クローラ2bの外縁よりも内側(未掘起こし側)には、前端から操縦コラム4、運転座席5、エンジン6を配置し、走行機体1の後端には、図1に示すトランスミッション7を配置する。
エンジン6の動力は図4及び図5等に示すようにベルト伝動機構7aを介してトランスミッション7に伝達され、続いて前記左右一対の走行クローラ2a、2bの後端に配置された駆動輪8に伝達される。
【0011】
また走行機体における根菜Kの未掘起こし側(図2において下側)で、進行方向左側の走行クローラ2aの外縁より外側には、左右一対の挟持無端帯3、3からなる挟持搬送手段が配設されており、具体的には次のようになされている。
【0012】
即ち、図1に示す走行機体1の後部寄り部位の作業部回動支点9には支持フレーム10がブラケット10aを介して上下回動可能に支持されている。
この支持フレーム10に装着された図4に示す始端ホイール11、11及び後端ホイール12、12には、前記左右一対の挟持無端帯3、3が卷き掛けられ、各挟持無端帯3の前後中途部は多数の中間ホイール13により略一直線状に支持されている。
【0013】
図2及び図4に示すように、左右一対の挟持無端帯3、3による根菜Kの茎葉部の挟持搬送ラインHが、前記根菜Kの未掘起こし側の走行クローラ2aの外縁より外側に、平面視にて走行機体1の進行方向と並行状となるように配置されている。
この際、前記始端ホイール11、11と一体的に回転される大径の掻込ホイール3A(図15参照)を設けることにより、挟持搬送の開始部を構成する。
【0014】
上記した挟持搬送手段の左右一対の挟持無端帯3、3のうち、根菜Kの未掘起こし側前方の下部には、引き抜くべき根菜Kの茎葉部を、それより未掘起こし側の根菜Kの茎葉部と絡まないように分離するための分草装置14を備えている。
【0015】
この分草装置14は図4、図6〜図9に示してあって、即ち、回転駆動される無端ベルト64に基端を固定され且つ所定間隔で多数配置された分草タイン15が、走行機体1の進行方向の前面側において略垂直面上を前記圃場面19(図1参照)から上向きに移動するように構成されている。
【0016】
また前記左右一対の挟持無端帯3、3のうち、根菜Kの既掘起こし側の前方の下部には、引き抜くべき根菜Kの茎葉部を引き起こすための引起こし装置16が配置されている。
【0017】
この引起こし装置16は図4、図7〜図10に示してあって、即ち、回転駆動する無端ベルト641に基端を固定され且つ所定間隔にて多数配置されたタイン17が始端ホイール11の前面側において、前記分草装置14のタイン15と互いに略直交するように配置され、且つタイン17が圃場面19から上向きに移動するとき、当該タイン17の先端が分草装置14におけるタイン15の被作用側となるタインケース65側面と対峙するように配置されている。
【0018】
このように、分草装置14において略垂直面上で上向き移動されるタイン15と、この分草装置14のタインケース65側面に直交するような引起こし装置16のタイン17とにより、掘り起こすべき根菜Kにおける垂れ下がった茎葉部の左右両側を上向きに引き起こし掻き上げることができるから、始端ホイール11、11に卷き掛けられる左右一対の挟持無端帯3、3からなる挟持搬送手段の挟持搬送の開始部に、前記茎葉部を確実に挟持させることができる。
【0019】
さらに、図1〜図4、図11に示すように、掘起こし要部を昇降操作するための昇降リンク機構としての上リンク22及び下リンク23の各々の基端側の回動支点20、21は、前記作業部回動支点9よりも前方である走行機体1の内面側に配置されており、該上下回動支点20、21を中心にして上下回動可能な並行リンクとしての上リンク22及び下リンク23の先端側に縦支持杆24が連結され、この縦支持杆24の下端に、掘起こし刃25が固定されている。
【0020】
そして、図1、図2及び図5に示すように、前記上部の回動支点20の入力軸20aに固定したプーリ28と、前記エンジン6の出力プーリ27とに無端帯29を卷き掛けて入力軸20aを回転させるようになし、この入力軸20aに被嵌した偏心ボス(図示せず)を介して前記上リンク22の基端を連結し、この上リンク22を上下方向に振動駆動させるようになしてある。
これにより、圃場面19から差し込んだ掘起こし刃25を根菜Kの根部より下方で上下や前後に振動させ、走行機体1の前進移動中における根菜Kの根部の引抜きを容易となす。
【0021】
また、図1、図4及び図5に示すように、前記下部のリンク23の基端と走行機体1との間に装着された油圧シリンダ26により前記並行な上下リンク22、23を昇降回動させるように構成してある。
【0022】
また図1、図2及び図4に示すように、前記作業部回動支点9と同芯軸上に設けたパイプ状の動力伝達横フレーム30の外方端に前向きパイプフレーム31が連結してある。
この前向きパイプフレーム31の先端には、左右一対の挟持無端帯3、3の長手方向中途部の上方において根菜Kの既掘起こし側に向かって横向きに延びる引起こし用伝達パイプ32を連結し、この引起こし用伝達パイプ32の未掘起こし側端部から前方向へ延びる伝達ケース33を設け、この伝達ケース33を、前記分草装置14の上部に固定された分草用伝達ケース34と連結している。
【0023】
また前記作業部回動支点9の前方で左右一対の挟持無端帯3、3の長手方向概ね中間部の下方には左右一対の水平回転する回転刃35a、35aを備えた切断手段35が設けてあり、またこの切断手段35の前方に図12に示すように一対の回転ブラシ36a、36aを備えた泥落とし手段36が設けてある。
【0024】
そして図1、図2、図4及び図5に示すように、エンジン6の動力が、前記上部の回動支点20と同軸の入力軸20aに固定したプーリ37から、ベルト38を介して前記作業部回動支点9と同芯軸上であって動力伝達フレーム30内に嵌挿される入力軸39の突出端に固定したプーリ40に伝達され、さらに、前向きパイプフレーム31、引起こし用伝達パイプ32、伝達ケース33及び分草用伝達ケース34内の伝達軸31a、32a、34a及びチェン33a等の伝達機構を介して、引起こし装置16及び分草装置14に伝達される一方、入力軸39の外方端に固定されたプーリ351、ベルト352及び、根先切断手段35に保持されている入力軸353aに固定されたプーリ353を介して根先切断手段35に伝達され、この切断手段35から泥落とし手段36に伝達される構成としてある。
【0025】
また、前記トランスミッション7のPTO出力軸36からベルト47aを介して、前記作業部回動支点9と同芯軸である別の入力軸39a(図5参照)に固定されたプーリ401にもエンジン6の動力が伝達されるようになしてある。
このプーリ401の回転は、チェン41を介して後部伝動ケース42に伝達されると共に、チェン410を介して前記左右一対の挟持無端帯3、3における両後端ホイール12と同軸の入力部に伝達されて両挟持無端帯3、3を回動させると共に、前記両後端ホイール12より下部にて、根菜Kの茎葉部を水平後方に搬送するための左右一対で上下に配置された無端搬送帯43a、43aからなる茎葉排出装置43及び左右一対の水平回転する回転刃44a、44aからなる茎葉切断手段44に伝達される構成となしてある。
【0026】
前記両後端ホイール12より下部には、図13及び図14に示すように、根菜Kの根部の上端を水平後方向に案内することにより、前記茎葉排出装置43へ茎葉部を受け継がせるための左右一対の肩揃え案内杆45が配置してある。
そして図2に示すように茎葉排出装置43の後方には前記後部伝動ケース42から湾曲状のガイド板gが後向きへ突出させてある。
【0027】
前記切断手段44の下方には、茎葉部を切除分離された根菜Kの根部を受け止め、走行機体1の後端の側方(根菜Kの掘起こし側)に搬送するため、選別ンベア46が配置されており、入力軸39に固定されたプーリ461からベルト47bを介して選別コンベア46への入力部46aのプーリ462に動力伝達される構成としてある。
【0028】
この選別コンベア46は、一対の無端チェン間に多数の棒状スラット46bが一定間隔にて張り渡されているものであり、走行機体1の後端にて歩行する作業者が、選別コンベア46上の根菜Kのうち不良品を選り分ける。
【0029】
選別コンベア46の排出端には、図2に示すように、良品の根菜Kを受け止めて蓄積するためのコンテナ48を載置するものとした前後長手のコンテナ台49がある。
このコンテナ台49は走行機体1の側面に対して基端が蝶番を介して上下回動可能に連結され、非作業時には、上向きへ回動し、作業時には略水平となるように姿勢保持されるようになされている。
【0030】
なお、前記茎葉切断手段44にて切断されて落下する根菜Kの根部が選別コンベア46において隣接したスラット46bの隙間に刺さり込まないように寝かせた状態に姿勢変更させると共に、落下する根部が金属製等の固いスラット46bに直接激突しないように作用するものとした図13に示すゴム板製の緩衝材50が根部の落下経路に配置されている。
【0031】
また、前述のように、前記左右一対の挟持無端帯3、3、引起こし装置16及び分草装置14は、前記作業部回動支点9を中心にして一体的に上下回動するように各装置部のフレーム同士は連結されており、図3及び図4に示すように、それらの前部側から前向きに突出させた支持杆51の前端に装着された接地前輪52により圃場面19上で支持されるようになされている。
【0032】
そして、非作用時や路上走行時には、前記掘起こし刃5や、前記左右一対の挟持無端帯3、3、引起こし装置16及び分草装置14の下端が地面に緩衝しないようにこれらの部分を上昇位置に保持するための機構が形成してある。
【0033】
この機構は具体的には、次のようになす。即ち、図11において油圧シリンダ26を伸張作動させると、昇降リンク機構である並行状の上下リンク22、23の前端側が上向き回動するようになす。
【0034】
この回動作動のとき、下リンク23の側面に設けた押上げ用の回転可能なローラ53の上面が、前記一対の挟持無端3、3の支持フレーム10の下面側等に設けた側面視「へ」字状のガイドレール54の下面に沿って移動し、この移動により、掘起こし刃25と共に挟持無端帯3、3、引起こし装置16及び分草装置14の下端を一体的に圃場面19より上方に大きく持ち上げる構成となす。
【0035】
図13及び図14に示すように、上方に茎葉切断手段44、茎葉排出装置43、挟持無端帯3が配置される選別コンベア46の搬送側下方の走行機体1上にコンテナ載置台76を介して不良品の根菜を収容するため屑コンテナ77を載置し、選別コンベア46上で作業者によって選り分けた不良品の根菜を屑コンテナ77に収容収集すると共に、作業部回動支点9の上方を覆い、挟持無端帯3によって挟持搬送される根菜Kから落ちる土が作業部回動支点9に付着積載してこの回動を阻害するのを防止するための屋根形の支点カバー78を設ける。
【0036】
この支点カバー78の頂上部から後下がりに傾斜するカバー78のカバー後面79の先端を前記屑コンテナ77の前側上方に延設し、カバー後面79の上方に位置する挟持無端帯3から茎葉排出装置43への受継ぎ部において、未成熟で茎葉部が短いために受継ぎミスで落下する未成熟の根茎の殆どをカバー後面79で受け止め屑コンテナ77内に案内することにより、不良品の根菜や未成熟の根菜等、屑野菜を圃場に放出することなく回収し、作業後の圃場に屑野菜が散乱し、収穫後の圃場の体裁を悪化させるのを防止するように構成している。
【0037】
また前記カバー後面79の途中から先部を篩い線79aで構成し、泥土のみをカバー後面79の下側に篩い落とし、カバー後面79に泥土が滞積し、屑根菜の流下を阻害するのを防止するように構成している。
【0038】
また選別コンベア46において落下してくる根菜Kが倒れる側のコンベアフレーム80の上面でその所定範囲にはゴム板製の緩衝材81が配置され、根部がコンベアフレーム80の金属面に倒伏当接し、この根部が損傷するのを防止するように構成している。
【0039】
次に上記収穫機の特徴部分について、さらに詳細に説明する。
図12及び図15に示すように、前記根先切断手段35は支持フレーム10に位置調整可能に固定された装置フレーム354を備えている。
この装置フレーム354は入力軸353aのほか縦向き出力軸a、a及び前向き出力軸b、bを具備すると共に、入力軸353aに伝達された動力をこれら出力軸a、bに伝達するための歯車機構を内蔵したものとなしてある。
【0040】
各縦向き出力軸a、aの上端には回転刃35aが固定してあり、これら回転刃35a、35aは矢印方向uへ回転するようになされている。
【0041】
また泥落とし装置36は前記前向き出力軸bの各々に回転ブラシ36aを固定したものとなしてある。
この際、一対の回転ブラシ36a、36aは前記出力軸bを延長した回転中心軸b1の、前後向き縦面上での傾斜角度を挟持無端帯3の前後向き縦面上での傾斜角度よりも小さくなすと共に、左右の各回転ブラシ36aの先端をその対応する左右の各挟持無端帯3に近接させる。
この際、一対の回転中心軸b1、b1は前方へ向かうに伴ってそれらの間隔が増大するようになすのがよい。
【0042】
また左右の回転ブラシ36aは長いブラシ毛と短いブラシ毛を二条配列として各回転中心軸b1に螺旋状に植設して左右対称に向かい合う螺旋溝mを形成したものとなされている。
この際、長いブラシ毛と短いブラシ毛の長さや、それら各々の巾c1、c2は収穫すべき根菜の根部の径との関連で決定し、また螺旋溝mのリードは、挟持無端帯3、3による根菜の搬送速度と、回転ブラシ36aの回転作動中において螺旋溝mが根菜を上方へ送るさいの送り速度とが概ね一致するように設定する。
【0043】
また一対の回転ブラシ36a、36aの回転方向はこれらの対向部においてブラシ毛が上から下へ向かうようになし、それらの回転速度は前述したようにリードの大きさとの関連で決定される。
また左右の回転ブラシ36a、36aは左右の螺旋溝m、mの山谷が合致するように同期して回転されるようになしてある。
【0044】
図13及び図14に示すように、前記茎葉切断手段44はチェン41(図5参照)から動力を伝達される入力軸441を具備した装置フレーム442を備えると共に、この装置フレーム442の上面から一対の縦向き出力軸d、dを突出させ、各出力軸dの先端に回転刃44aを固定したものとなしてある。
この際、各回転刃44aは肩揃え案内杆45の先部の傾斜に合致させると共に、単独で上下に微調整されるものとなす。
【0045】
装置フレーム442は、挟持搬送手段の支持フレーム10と同体のパイプフレーム443に固着された左右一対の板部材fに、平行リンク444、444を介して結合されている。
各平行リンク444は二本の平行なリンク部材h、hを有し、各リンク部材hの一端を板部材fに軸着し、他端を装置フレーム442の上下個所にそれぞれ軸着したものとなしてある。
【0046】
一方、パイプフレーム443に設けた軸受体e1には回転ハンドルの固定されたネジ軸e2が一定位置での回動自在に装着されており、このネジ軸e2が平行リンク444の一つのリンク部材hに装着したナット体e3に螺合されている。
【0047】
次に上記収穫機で根菜Kの収穫作業を行う場合の使用例及び作動について説明する。
圃場に列状に植生された人参等の根菜Kをその1列毎に収穫するのであって、このため、オペレータは運転座席5に座ってエンジン6を駆動し、走行機体1を走行させながら、油圧シリンダ26のピストンロッドを短縮作動させることにより、収穫すべき列の位置の地面に掘起こし刃25を押し込み、この一方では走行機体1の向きを調節し、左右一対の挟持無端帯3、3を卷き掛けている左右一対の始端ホイール11、11の間が前記味掘り起こし側の根菜Kの列に位置するように位置合わせする。
【0048】
走行機体1の進行につれて、分草装置14の下端のタイン15の上昇移動により、掘り起こすべき根菜Kの茎葉部と、それより未掘起こし側の根菜Kの茎葉部とが絡まないように分離される。
また前記上部リンク22の基部の偏心ボスの回転により上下揺動される掘起こし刃25が心土をほぐして収穫すべき列の根菜Kの根部より下方を掘り起こす。
【0049】
次いで、引起こし装置16のタイン17の回動により、茎葉部が挟持無端帯3、3の始端ホイール11、11の個所で、前記引き起こされた茎葉部を挟持開始し、このとき前記一対の挟持無端帯3、3がこの茎葉部を走行機体1の後方に行くに従って上昇するように搬送するので、その茎葉部の根部は圃場から軽い力で引き抜かれる。
【0050】
一対の挟持無端帯3、3の挟持搬送ラインHに沿って走行機体1の後方に向けて揚上される根菜Kの根部は回転ブラシ36a、36aのブラシ毛で表面を摺擦されて付着泥や、枯れ葉等の垂れ下がった残葉を掻き落とされた後、回転刃35a、35aで徒長した先部を切除され長さを均等化される。
【0051】
このように切除された根部はさらに揚上されて肩揃え案内杆45に達する。
ここで、根菜Kの根部は肩部をこの案内杆45の下面個所にて拘束されて、略水平後方に移動され、それより上方の茎葉部は、茎葉排出装置43の左右一対及び上下の搬送帯43b、43bにより挟持されながら走行機体1の後方に移動させられる。
その途中、茎葉切断装置44の左右一対の回転刃44a、44aにより、根菜Kは根部と茎葉部との間を切断される。
【0052】
こうして切断分離された根部は自由落下し、緩衝材50に一旦受け止められ緩衝された後、選別コンベア46に載って横移動され、コンテナ台49後部のコンテナ48に集積されて収穫される。
【0053】
この実施例において、泥落とし手段36を根先切断手段35の前方に関連させて設けたことは、根先切断手段35の伝動機構の殆どを泥落とし手段36のそれとして兼用することを可能となすと共に回転刃35a、35aが泥を切断するのを阻止するものとなる。
【0054】
各回転ブラシ36a、36aの回転中心軸b1の前後向き縦面上での傾斜角度を、挟持無端帯3、3の前後向き縦面上での傾斜角度よりも小さくなすと共に、左右各側の回転ブラシ36aの先端をこれに対応した側の挟持無端帯3に近接させたことは、挟持搬送ラインH上で挟持搬送される根菜Kの根部が回転ブラシ36a、36a間を通過するまでにその肩部から先までブラシ毛で摺擦されて全体的な泥落としが行われるものとなす。
【0055】
一対の回転中心軸b1、b1及び前向き出力軸b、bが機体前方へ向かうに伴ってそれらの間隔が増大していることは、根菜Kの根部を一対の回転ブラシ36a、36a間に円滑に進入させるものとなる。
【0056】
各回転ブラシ36aが長いブラシ毛と短いブラシ毛を二条配列として回転中心軸b1に螺旋状に植設したものであることは、ブラシ毛の螺旋溝mによる楔作用により根菜Kの根部に挟持無端帯3、3による挟持搬送作用と同じ方向へ向かう送り力を付与すると共に、挟持無端帯3、3間において次々と搬送される根菜Kの根部を一定間隔を保持して移動させ、根部同士の衝突を発生させないように作用する。
【0057】
各回転ブラシ36aの螺旋溝のリードが挟持無端帯3、3による根菜Kの搬送速度と、回転ブラシ36a、36aの回転作動中に前記リードが根菜Kを上方へ送るさいの送り速度とが概ね一致するように設定してあることは、挟持無端帯3、3による根菜Kの搬送中における根部の送り移動が速すぎたり遅すぎたりして茎葉部に過度な搬送方向の引張力が作用する現象を阻止するものとなる。
【0058】
さらに一対の回転ブラシ36a、36aの回転方向がこれらの対向部においてブラシ毛が上から下へ向かうようになしたことは、挟持無端帯3、3により搬送されている根菜Kの根部の泥落とし処理が安定的に行われるものとなす。
【0059】
また、肩揃え案内杆45に案内されて回転刃44a、44aに達した根菜Kの茎葉部の切除位置の高さを変更するときは、回転ハンドル(ネジ軸e)を回転操作する。これにより、一対の回転刃44a、44aは上下へ移動されて希望する任意位置に設定され、根部は希望する高さ位置を切断される。
【0060】
上記回転ハンドルを操作したとき、一対の回転刃44a、44aは装置フレーム442と同体に移動されるため常に一定相対配置を保持され、しかも平行リンク444により平行移動される。
従って、一対の回転刃44a、44aはどのような高さとなされても回転刃44a、44a相互の隙間は一定であって再調整する必要はなく、常に一定の切断性能を発揮し得るのであり、また一対の回転刃44a、44aの面傾斜は肩揃え案内杆45と平行を保持され、根菜Kは回転刃44a、44aによりその根部の縦中心に対し概ね直角に切断されるものとなる。
【0061】
【発明の効果】
以上に説明した本発明によれば、圃場に植生している根菜茎葉部を左右一対の挟持無端帯3、3で後斜め上方へ挟持搬送することにより前記根菜を走行中に連続的に引き抜き、続いて前記挟持無端帯3、3による搬送中に根部の先部を根先切断手段35で切除し、次にその根菜Kの茎葉部を茎葉切断手段44で切除して、その根部を収容部に次々と送り込むように作動する収穫機において、前記根部が前記根先切断手段35に達するまでに、前記挟持無端帯3、3を張設する支持フレーム10に位置調節可能で且つ、伝動機構を内蔵した装置フレーム354を設け、該装置フレーム354から上方に向けて連設した 前記根先切断手段35と前記装置フレーム354から前記機体前方側に向けて長短のブラシ毛で回転中心軸b1廻に螺旋溝mを形成した左右一対の回転ブラシ36a、36aを設け、該回転ブラシ36a、36aの前記機体前方の先端部を前記挟持無端帯3、3に近設して前記挟持無端帯3、3の挟持搬送方向と異なる傾斜角度で前後方向に向け且つ、前記先端部の左右間隔を後端に向かうほど狭く傾設して前記根菜の根部を摺擦して根部に付着した泥を落とすものとした泥落とし手段36を設けたことにより、根菜の根部表面に付着した泥を機械的に除去してその根部を収容部に蓄積させることができ、従って人手により泥を落とす手間が省けて能率的な収穫が可能となると共に、根部表面のほぼ全体がブラシ毛で効果的に摺擦されるため根部表面全体の泥を綺麗に除去することができ、また回転ブラシの螺旋溝が根菜の根部に送り力を付与するようになるため、回転ブラシは泥落とし中、挟持無端帯による根菜の搬送を損ねないものとなり、また挟持無端帯により前後に隣接して搬送される根菜の根部群の各根部は回転ブラシによる泥落とし中、その螺旋溝で他の根部から離れた状態を保持され他の根部との衝突を防止され、従って泥落とし中において根部同士の衝突によるその割れは発生しないものとなり、また根部は泥を除去された後に、根先切断手段や茎葉切断手段で切除されるため、切断手段の泥による損耗が防止されるものとなる。
さらに、根菜Kの根部を一対の回転ブラシ36a、36a間に円滑に進入させるものとなる。
【0062】
請求項2に記載したものによれば、前記長いブラシ毛と前記短いブラシ毛を二条螺旋として前記回転中心軸b1廻りに植毛して左右対称に向かい合う螺旋溝mを設け、該螺旋溝mのリード角を収穫すべき根菜の根部の径によって異なる前記長いブラシ毛の巾c1と前記短いブラシ毛の巾c2とで形成した回転ブラシ36aを設け、該回転ブラシ36a、36aに設けた前記螺旋溝mのリード角によって根菜の根部に付与される移動速度を前記挟持無端帯3、3が茎葉部を搬送する速度と概ね一致させて前記根菜の搬送姿勢を上下状態で前記根先切断手段35に移行される構成にしたことにより、回転ブラシによる根部の泥落とし中に、回転ブラシが茎葉部に過度な前後向きの力を及ぼすことがなくなり、また根部が上下姿勢に保持されるため円滑な泥落とし処理が行われるものとなる。
しかも、根先切断手段35で根菜部の先端を削除する際の姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る収穫機の側面図である。
【図2】 前記収穫機の概略平面図である。
【図3】 前記収穫機の正面図である。
【図4】 前記収穫機の動力伝達系統の平面図である。
【図5】 前記収穫機の動力伝達系統の説明図である。
【図6】 前記収穫機の分草装置の側面図である。
【図7】 前記収穫機の茎葉処理部の正面図である。
【図8】 前記収穫機のタインケースの断面図である。
【図9】 前記収穫機の茎葉処理部の側面図である。
【図10】 前記収穫機の引起こし装置の正面図である。
【図11】 前記収穫機の昇降機構の側面図である。
【図12】 前記収穫機の根先切断手段の平面図である。
【図13】 前記収穫機の選別コンベア部の側面図である。
【図14】 前記収穫機の選別コンベア部の背面図である。
【図15】 前記収穫機の根先切断手段の側面視説明図である。
【符号の説明】
3 挟持無端帯
10 支持フレーム
35 根先切断手段
36 泥落とし手段
36a 回転ブラシ
44 茎葉切断手段
48 コンテナ(収容部)
354 装置フレーム
b1 回転中心軸
c1 長いブラシ毛巾
c2 短いブラシ毛巾
K 根菜
m 螺旋溝

Claims (2)

  1. 圃場に植生している根菜茎葉部を左右一対の挟持無端帯3、3で後斜め上方へ挟持搬送することにより前記根菜を走行中に連続的に引き抜き、続いて前記挟持無端帯3、3による搬送中に根部の先部を根先切断手段35で切除し、次にその根菜Kの茎葉部を茎葉切断手段44で切除して、その根部を収容部に次々と送り込むように作動する収穫機において、前記根部が前記根先切断手段35に達するまでに、前記挟持無端帯3、3を張設する支持フレーム10に位置調節可能で且つ、伝動機構を内蔵した装置フレーム354を設け、該装置フレーム354から上方に向けて連設した前記根先切断手段35と前記装置フレーム354から前記機体前方側に向けて長短のブラシ毛で回転中心軸b1廻に螺旋溝mを形成した左右一対の回転ブラシ36a、36aを設け、該回転ブラシ36a、36aの前記機体前方の先端部を前記挟持無端帯3、3に近設して前記挟持無端帯3、3の挟持搬送方向と異なる傾斜角度で前後方向に向け且つ、前記先端部の左右間隔を後端に向かうほど狭く傾設して前記根菜の根部を摺擦して根部に付着した泥を落とすものとした泥落とし手段36を設けたことを特徴とする収穫機。
  2. 前記長いブラシ毛と前記短いブラシ毛を二条螺旋として前記回転中心軸b1廻りに植毛して左右対称に向かい合う螺旋溝mを設け、該螺旋溝mのリード角を収穫すべき根菜の根部の径によって異なる前記長いブラシ毛の巾c1と前記短いブラシ毛の巾c2とで形成した回転ブラシ36aを設け、該回転ブラシ36a、36aに設けた前記螺旋溝mのリード角によって根菜の根部に付与される移動速度を前記挟持無端帯3、3が茎葉部を搬送する速度と概ね一致させて前記根菜の搬送姿勢を上下状態で前記根先切断手段35に移行される構成にしたことを特徴とする請求項1記載の収穫機
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