JP3873514B2 - ムービングコイルユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ムービングコイルユニットに関し、例えばカメラのAF機構に使用されるムービングコイルユニットに好適である。
【0002】
【従来の技術】
ムービングコイルユニットは、小型機械等のアクチュエータとして使用されるもので、例えば図17に示すように、一端を固定したばね101の他端に連結され且つ電源に接続された円環状のムービングコイル102と、ムービングコイル102に磁界を作用させる2個の磁石103、104と、これらの磁石103、104のN極とS極を磁気的及び構造的に連結する上側ヨーク105、下側ヨーク106等から構成されている(図中の矢印Pは磁石103、104の各N、S極配置に対応する磁力線の方向を示している)。
【0003】
このようなムービングコイル102に上記電源から図中のQ方向に電流を流すと、ムービングコイル102にはフレミングの左手の法則による電磁力が働き、ムービングコイル102はばね101の弾性力に抗して図中のR方向に動き出す。一方、ムービングコイル102に流す電流の方向を上記Q方向と逆の方向とすると、ムービングコイル102は上記R方向と逆の方向に動き出す。そして、いずれの場合にも、外乱がなければ、この電磁力とばね101の弾性力とのつりあったところにムービングコイル102は静止する。したがって、ムービングコイル102の位置は、ムービングコイル102に流す電流で決まる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記ムービングコイルユニットでは、ばね101のばね定数のばらつき、ばね101のヒステリシスおよび組み付け誤差により接触した部材間の摩擦力の変化等により、ムービングコイル102の位置決め誤差が生じ易い。このことは、ばねの代わりに又はばねとともに空気ダンパを設けた場合、あるいは、部材間の摩擦力のみが作用する場合にも当てはまる。
【0005】
また自己保持機構を有さないムービングコイルユニットの場合、外乱振動が加わるとムービングコイル102が振動し、ムービングコイル102の保持精度が低下するという問題がある。例えばムービングコイル102をカメラの自動焦点合わせ(AF)機構に搭載した場合、ムービングコイル102の位置決めはAFアルゴリズムにより行うことができるが、保持精度の低下はピントのずれにつながる。
【0006】
一方、機械的な自己保持機構を有するムービングコイルユニットの場合、ユニットの寸法が大きくなるという問題がある。また、フォトインタラプタ等の位置検出手段を用いて位置情報をフィードバックする方法も考えられるが、位置検出手段をユニット外部に配置しなければならないので、この場合も寸法上の問題がある。例えば直径20mmの球体内にAF機構を搭載した光学系を配置する場合を想定してみれば、アクチュエータであるムービングコイルユニットはできるだけ小型であることが望ましいことが容易に理解できる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、外部に新たな装置を配置することなく、ムービングコイルの位置決め精度および外乱振動に対する保持精度を向上させることのできるムービングコイルユニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、環状に巻回され且つ電源に接続されたムービングコイルと、上記ムービングコイルに対向配置されて該ムービングコイルに磁界を作用させる磁石とからなるユニット本体を具備したムービングコイルユニットにおいて、励磁電源に接続された励磁コイルと当該励磁コイルに対向配置された検出コイルとを備え、上記励磁コイルと上記検出コイルの一方が上記ムービングコイルとともに移動するように設置される一方、上記励磁コイルと上記検出コイルの他方が上記磁石とともに静止するように設置され、上記磁石に対するムービングコイルの移動位置を、上記励磁コイルと上記検出コイル間の相対移動による電磁誘導作用により上記検出コイル側で検出する位置検出部を設置したことを特徴とするムービングコイルユニットとして構成されている。
【0009】
このような構成によれば、ムービングコイルの移動位置を電磁誘導作用を利用して検出する位置検出部がユニット本体内に配設されるので、ムービングコイルユニット外部に位置検出部を配置する必要がなくなり、ムービングコイルユニットを小型化できる。またムービングコイル外部に機械的な自己保持機構を取り付ける必要もないため、この点でもムービングコイルユニットを小型化できる。
【0010】
また、上記検出コイルと上記励磁コイルのうちのいずれか一方を上記ムービングコイル側に取り付け、かつ他方を上記磁石側に取り付けたので、ムービングコイルユニットにおける位置検出部の組み込みの自由性がある。
【0011】
例えば上記位置検出部が、環状に巻回された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとを具備し、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものであるあるか(請求項2)、あるいは、上記位置検出部が、第1、第2のループとして上記ムービングコイルの移動方向に並設され、互いに逆極性に励磁電源に接続された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとからなり、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものであるとしてもよい(請求項3)
【0012】
さらに、上記ムービングコイルが、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちのいずれか一方を該ムービングコイルの中央に配置したものであるとするか(請求項)、又は/及び、上記磁石が同一平面内に平行配置された2個の磁石からなり、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちの他方を該2個の磁石の中間に配置したものであるとしてもよい(請求項)。このように、ムービングコイルユニットにおける位置検出部の組み込みの自由性がある。
【0013】
さらに、上記検出された起電力に基づいて上記ムービングコイルに流す電流を制御する電流制御手段を具備すれば(請求項)、ムービングコイルの位置情報がフィードバックされるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を向上させることができる。例えばAF用アクチュエータとして用いる場合、ムービングコイルの保持精度を向上させることにより、ピントのずれを抑えることができる。
【0014】
さらに、上記検出された起電力中の位相情報を検波処理によって直流成分をキャンセルするように抽出する位相検波器を具備し、上記電流制御手段は、上記位相検波器により抽出される位相情報に基づいてムービングコイルに流す電流を制御することとすれば(請求項)、検出信号から直流成分を除去されたムービングコイルの位置情報が得られるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を一層向上させることができる。
【0015】
さらに、上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を比例動作としてフィードバック処理するものであるとするか(請求項)、又は/及び、上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を微分動作としてフィードバック処理するものであるとすれば(請求項)、適正な制御特性が得られるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を一層向上させることができる。
【0016】
その結果、外部に新たな装置を配置することなく、ムービングコイルの位置決め精度および外乱振動に対する保持精度を向上させることのできるムービングコイルユニットを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は本発明を具体化したもの一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0018】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1にかかるムービングコイルユニットの概略構成図である。同図1に示すように、本発明の実施形態1にかかるムービングコイルユニット(以下、「本ユニット」という。)1は、同一平面内に平行配置された2個の永久磁石2、3と、磁石2、3に対向配置され、円環状に巻回されたムービングコイル4と、ムービングコイル4に流す電源電流を制御する電流制御手段5とを具備している点で従来例と共通する。しかし、本ユニット1は、第1、第2ループをなすように平面視8の字状に巻回された励磁コイル6と、励磁コイル6に対向配置され、平面視0の字状に巻回された検出コイル7と、励磁コイル6の両ループに互いに逆極性に接続された交流印加手段(励磁電源に相当)8と、交流印加手段8により励磁コイル6の両ループにそれぞれ交流が印加されたときに検出コイル7に発生する起電力を検出する起電力検出手段9とを備えるとともに、励磁コイル6の縦方向と平行に検出コイル7が励磁コイル6に対して相対的に移動可能となるように検出コイル7をムービングコイル4内側に取り付け、かつ励磁コイル6を磁石2、3側に取り付けた点で従来例と異なっている。なお、ここでは励磁コイル6の両ループは、平面視で略等しい面積の2つの空間領域を有しており、これら2つの空間領域が線対称に形成されている。また、励磁コイル6と検出コイル7とで、ムービングコイル4の位置を検出する位置検出部10を構成しているが、この構成については、上記した8の字状コイルと0の字状コイルとの組み合わせの他にも種々のものがある。
【0019】
以下、本ユニット1をカメラの自動焦点合わせ(AF)機構に搭載したときの詳細構成について図2〜図5を参照して説明する。図2〜図5は実施形態1のムービングコイルユニットを搭載したカメラのAF機構の構造を示す図で、図2は正面図、図3は側面図、図4は上面図及び図5は側断面図である。図中には、直径約20mmの球体20内に本ユニット1を搭載したAF機構が配置されている。球体20にはこの他にも図示しないアクチュエータが配置されており、寸法的余裕はない。
【0020】
AF機構は、ピント検出部、演算制御部およびレンズ駆動部からなる。このうちピント検出部は、いわゆるAFモジュールと呼ばれる要素で、図2〜図5に示すように、検出光学系(AFレンズ)21と検出素子(CCD)22で構成されている。演算制御部は、CCD22からの像情報およびAFレンズ21からのレンズ情報を所定のAFアルゴリズムにしたがって高速演算するものである。レンズ駆動部は、演算制御部の演算結果に基づいてAFレンズ21の進退、フォーカシングを駆動する機構で、本ユニット1は、そのようなレンズ駆動部のアクチュエータとして使用される。
【0021】
本ユニット1を搭載したAF機構では、AFレンズ21を内部配置した鏡胴23をカメラ本体24上に弾性的に支持する板状のばね25、26を備えており、本ユニット1のムービングコイル4はこれらのばね25、26の弾性力に抗して鏡胴23を前後方向に駆動するようになっている。磁石2、3は上側ヨーク11の下面に取り付けられており、さらに下方に配置された下側ヨーク12との間に有意な隙間dを形成している。この隙間dにムービングコイル4が移動可能に挿入されている。上側ヨーク11と下側ヨーク12は、接続部27を介してカメラ本体24にビス止め等の適当な方法にてしっかりと固定されている。そして、磁石2、3のN極とS極を磁気的及び構造的に連結する役割を果たし、磁石2、3の磁界による磁束分布を所望の形に近づける。ムービングコイル4はこの磁束中に配置されている(上記図17参照)。
【0022】
一方、ばね25、26は円筒形の鏡胴23をその前後(すなわちAFレンズ21の進退方向)で挟み込むように配置され、両者で平行ばねを形成している。したがって、ばね25、26はAFレンズ21の進退方向にのみたわませることができる。ムービングコイル4は円環状に巻回されることによって、コイルだけで移動子をなすものであり、鏡胴23を跨ぐようにコイル両端部から接続部28、29がそれぞれ下方に延設され、鏡胴22の両側面に固定されている。したがって、ムービングコイル4は鏡胴23の前後に配置されたばね25、26を介してカメラ本体24に弾性的に連結され、いわゆる自己保持機構を有さない。
【0023】
ムービングコイル4に電源からの電流を図中のAA方向に流すと、ムービングコイル4にはフレミングの左手の法則による電磁力が働いてムービングコイル4は図中のBB方向に動き出す。一方、ムービングコイル4に上記AA方向と逆の方向に電流を流すと、ムービングコイル4は上記BB方向と逆の方向であるCC方向に動き出す。いずれの場合にも、外乱がなければ、この電磁力とばね25、26の弾性力とのつりあったところにムービングコイル4は静止する。したがって、ムービングコイル4の位置は、ムービングコイル4に流す電流で決まる。この点については、従来例で説明した通りである。しかし、本実施形態1では、カメラ本体24に上側ヨーク11等を介して取り付けられた磁石2、3に対するムービングコイル4の移動量を、電磁誘導作用を利用して、検出する位置検出部10をユニット本体内に備えたので、従来例のような不具合を解消することができる。以下、本ユニット1の位置検出部10について詳述する。
【0024】
(1)位置検出部の構成
図1においては、励磁コイル6は上側ヨーク11または磁石2、3間に接着材等の適当な方法にて振動時にも脱落しないようにしっかりと固定されている。一方、検出コイル7はムービングコイル4の円環内に上記と同様の方法にて固定されている。励磁コイル6、検出コイル7、上側ヨーク11、下側ヨーク12、ムービングコイル4より位置検出部10が構成され、各構成要素の中心13は、ムービングコイル4に電流を流す前である初期状態では一致するように調整されている。この初期状態における励磁コイル6と検出コイル7との位置関係は、平面視では、図6に示すようになっており、検出コイル7は、図中の矢印XXで示す移動方向においては励磁コイル6の長さよりも検出コイル7の前後移動ストローク分(すなわちムービングコイル4の前後移動ストローク分)S、Sだけ短いか、または、それ以上短くなっている。また、移動方向XXと直角の矢印YYで示す非移動方向においては励磁コイル6の長さと等しいか、または、それ以下の長さとなっている。したがって、検出コイル7は、そのループの内側に励磁コイル6の外形に対して平面視で少なくともその移動ストローク分だけ小さい面積の空間領域を有することになる。以下、このような構成を有する位置検出部10の動作原理等について説明する。
【0025】
(2)位置検出部の動作原理等
図7〜図9に検出原理を示す。励磁コイル6に交流を入力すると、8の字状コイルの各空間領域に交流磁界が発生する。いま、図7(a)に示すように、励磁コイル6の図面上で左側のコイルには反時計回りに電流が流れているとすると、この左側のコイル内側の領域Iには一定の密度分布で上向きの磁束30が発生する。また、これと同時に励磁コイル6の図面上で右側のコイルには時計回りに電流が流れているとすると、この右側のコイル内側の領域IIには一定の密度分布で下向きの磁束31が発生する。検出コイル7が励磁コイル6の中心にある初期状態では、検出コイル6内側の図面上で左側の領域IIIaを通る上向きの磁束30の量と、図面上で右側の領域IIIbを通る下向きの磁束31の量はほぼ等しいので、磁気的バランスが保たれて検出コイル7には起電力が生じない。
【0026】
図7(b)はこのときに検出コイル7に発生する起電力の大きさと位相とをそれぞれを示している。励磁コイル6の領域I、II周りのそれぞれのコイル部分に印加される交流はその大きさが同一で逆位相となっているため、領域I、IIで上向きの磁束と下向きの磁束が同量づつ発生している。ここで検出コイル7は領域I、IIに均等にかかっているので、領域IIIa、IIIbにも上向きの磁束と下向きの磁束が同量づつ通過することになり、大きさが同一で逆位相の起電力が発生する。これらの起電力が時間軸で変化する様子を図中の上段(領域IIIa)と中段(領域IIIb)にそれぞれ示している。よって、検出コイル全体の領域(IIIa+IIIb)を通過する上向きの磁束量と下向きの磁束量は等しくなる。その結果、検出コイル7には起電力が生ぜず、検出コイル7の出力は0となる。その様子を図中の下段(領域IIIa+IIIb)に示している。
【0027】
次に、図8(a)に示すように、検出コイル7が励磁コイル6に対して図面上で左側にずれた場合、磁気的なバランスがくずれて検出コイル7を通る上向きの磁束量と下向きの磁束量とに差が生じる。すると、電磁誘導によって生じる起電力の向きは、その誘導電流のつくる磁束がもとの磁束の増減を妨げる方向に生じるというレンツの法則にしたがい、この磁束量の差により検出コイル7には起電力が生じる。図8(b)はこのときに検出コイル7に発生する起電力の大きさと位相とを示している。上記初期状態と同様、励磁コイル6の領域I、II周りのそれぞれのコイル部分に印加される交流はその大きさが同一で逆位相となっているため、領域I、IIで上向きの磁束と下向きの磁束が同量づつ発生している。しかし、ここでは検出コイル7の領域IIIaは励磁コイル6の領域Iの方により多くかかり、検出コイル7の領域IIIbは励磁コイル6の領域IIの方により少なくかかっているので、検出コイル全体を通過する上向きの磁束量と下向きの磁束量は等しくなくなる。これらの起電力が時間軸で変化する様子を図中の上段(領域IIIa)と中段(領域IIIb)にそれぞれ示している。よって、検出コイル全体の領域(IIIa+IIIb)を通過する上向きの磁束量と下向きの磁束量は等しくなくなる。その結果、検出コイル7には起電力が発生する。その様子を図中の下段(領域IIIa+IIIb)に示している。
【0028】
ここで、図9(a)は検出コイル7の移動量を変化させたときの検出コイル7の領域IIIaを通る上向きの磁束量と検出コイル7の領域IIIbを通る下向きの磁束量の差が変化する様子を示したものである。図9(b)はこのときに検出コイル7の全体領域(IIIa+IIIb)に発生する起電力の大きさと位相とを示している。図9(a)より、検出コイル7の領域IIIaは励磁コイル6の領域Iの方により多くかかり、検出コイル7の領域IIIbは励磁コイル6の領域IIの方により少なくかかっているが、そのかかり具合の程度が同図中の符号a、b、cのように変化するので、検出コイル全体を通過する上向きの磁束量と下向きの磁束量の差も変化する。これと対応して、図9(b)に示すように、検出コイル7に発生する起電力も符号a、b、cのように変化し、検出コイル7の出力は検出コイル7の移動量に応じたものとなることが分かる。検出コイル7が励磁コイル6に対して図面上で右側にずれた場合も同様である。
【0029】
すなわち、検出コイル7の起電力の大きさは検出コイル7の移動量に相当する。また、交流の励磁信号と起電力の検出信号の位相差(同相であるかまたは逆相であるか)が移動方向に相当する。この位相差(同相であるかまたは逆相であるか)は、位相検波後は正信号と負信号に変換される。このようにして、検出コイル7に生じる起電力によりムービングコイル4の位置(固定側の励磁コイル6に対する移動側の検出コイル7の相対的な位置)を検出することができる。
【0030】
このようにして、本ユニット1では、ユニット本体の内側に位置検出部10である励磁コイル6と検出コイル7を組み込んでいるので、ユニット本体の外部にあらためて位置検出部を配置する必要がなくなり、ムービングコイルユニットを小型化できる。またムービングコイル外部に機械的な自己保持機構を取り付ける必要もないため、この点でもムービングコイルユニットを小型化できる。
【0031】
(3)本ユニットの電気回路構成及び動作
上記のような位置検出部10を備えた本ユニット1は以下のような電気回路構成とすることができる。図10は位置検出部の電気回路構成を示すブロック図、図11、図12は位相検波の原理を示す説明図である。
【0032】
図10に示すように、本ユニット1の電気回路は上記交流印加手段8に相当する励磁信号発生部40と、上記起電力検出手段9に相当する信号処理部50とからなっている。このうち励磁信号発生部40は、さらにクロック41と、分周回路42と、バンドパスフィルタ43と、第1アンプ44とからなり、信号処理部50は、さらに第2アンプ51と、位相検波器52と、ローパスフィルタ53(又は二重積分型A/D変換器54)とからなる。すなわち、上記電流制御手段5は、アナログ制御とデジタル制御のいずれかを適用可能であり、アナログ制御時には、ローパスフィルタ53を構成要素とし、デジタル制御時には、二重積分型A/D変換器54を使用するものとする。いずれの制御を適用するかは、制御対象の特性によるが、ローパスフィルタ53を用いたアナログ制御は後述するように信号処理精度の点で、二重積分型A/D変換器54を用いたデジタル制御に劣る。
【0033】
以下、このような構成を有する電気回路の動作について説明する。なお、説明の便宜上、図中には各処理段階での信号波形を併記している。
【0034】
励磁信号発生部40では、まずクロック41からのクロック信号を分周回路42により適当な周波数に分周して方形波状の励磁信号となす。この励磁信号をバンドパスフィルタ43による所定バンド域でのフィルタリング処理をして、もとの励磁信号と同一周波数の正弦波信号を生成する。この正弦波信号を第1アンプ44により増幅して、励磁コイル6に入力する。したがって、この増幅後の正弦波信号が上記交流に相当する。第1アンプ44としては定電圧回路または定電流回路を使用できる。
【0035】
信号処理部50では、まず検出コイル7の起電力出力である検出信号を第2アンプ51により増幅する。第2アンプ51としては差動増幅回路が使用できる。位相検波器52は先に分周回路42により分周された励磁信号を取り込み、ここで第2アンプ51により増幅された検出信号を上記励磁信号の周期で位相検波する。これにより、検出コイル7の位置情報(信号成分)を抽出する。そして、上記電流制御手段5によりムービングコイル4をアナログ制御するときは、位相検波後の信号をローパスフィルタ36に通して用いる。またデジタル制御するときは、位相検波後の信号を二重積分型A/D変換器37に通して用いる。二重積分型A/D変換器では、入力電圧の積分時間と基準電圧の積分時間の比で、出力デジタル量が決定されるため、積分回路の時定数の影響を受けず、信号処理上は、この二重積分型A/D変換器を用いた方が精度はよい。
【0036】
ここで位相検波の原理を示す。磁石2、3による磁界とムービングコイル4への通電時に発生する磁界は、励磁信号および検出信号に対しては直流成分として影響することが考えられる。しかし図11のように、位相検波器52で励磁信号と検出信号を乗算し、この出力をさらにローパスフィルタ処理(アナログ制御の場合)あるいは二重積分型A/D変換処理(デジタル制御の場合)をして位置情報を得るので、検出信号に重畳した直流成分を殆どなくすことができる。具体的には図12は、磁石2、3の磁界が直流成分として検出信号にのった場合を示すが、ここでは上記したような位相検波後の信号にも直流成分の影響が見られる。しかし、この出力をさらにローパスフィルタ処理(アナログ制御の場合)あるいは二重積分型A/D変換処理(デジタル制御の場合)をして積分することにより位置情報を得る過程で直流成分がキャンセルされる。このようにして直流成分は位相検波により取り除かれるので、位置情報においてノイズとして影響しなくなる。
【0037】
また励磁コイル6、検出コイル7の製作誤差および組み付け誤差により、ムービングコイル4のホームポジション(初期状態)において磁気的バランスがくずれることが考えられる。この問題は、ホームポジションでの検出値をオフセット値として扱うことにより解決できる。つまり、オフセットを補正するアルゴリズムもしくは回路を付加すればよい。このようにして、得られた位置情報においてはオフセットの影響もなくなる。このことは、初期状態として、励磁コイル6と検出コイル7の各中心を必ずしも一致させておく必要はないことを意味する。したがって、ここに製作上のメリットがある。
【0038】
このような電気回路では、上記電流制御手段5が、信号処理部50により得られた位置情報に基づいてムービングコイル4に流す電流を制御するものとすれば、好適なフィードバック制御がなされるので、ムービングコイル4の位置決め精度及び保持精度を向上させることができる。例えばAF用アクチュエータとして用いる場合、ムービングコイル4の保持精度を向上させることにより、ピントのずれを抑えることができる。
【0039】
さらに、信号処理部50の検出信号中の位相情報を検波処理によって抽出すれば、検出信号からのノイズとしての直流成分を除去できるので、一層ムービングコイル4の位置決め精度及び保持精度を向上させることができる。
【0040】
(実施形態2)
上記実施形態1の電気回路では、フィードバック制御を行うこととしているが、例えば以下のような単一ループによる回路構成とすることができる。図13はそのような位置決め制御系のブロック図である。ここでは上記実施形態1と共通する要素には同一符号を付してその説明を省略することとした。
【0041】
図13に示すように、本実施形態2にかかる位置決め制御系(以下、「本位置決め制御系」という。)はムービングコイル4と、検出コイル7と、信号処理部50と、上記電流制御手段5に相当するコントローラ60と、第3アンプとからなる。コントローラ60は比例ゲインKpと、微分時間Tdにラプラス演算子Sを乗じたTdSとからなるPDコントローラであり、各ゲインを調整することによって比例動作、微分動作を適宜実行可能である。なお、比例ゲインKpのみからなるPコントローラや、上記PDコントローラに積分動作を加えたPIDコントローラ等を使用してもよいのは勿論である。このような構成を有する本位置決め制御系は以下のように動作する。
【0042】
図13において、ムービングコイル4の位置情報は、検出コイル7により検出され、この検出信号から信号処理部50によって位置現在値が出力され、この位置現在値が位置目標値と比較される。偏差eはコントローラ60内で比例動作又は微分動作として作用させる。または比例動作と微分動作をともに作用させる。通常は、比例動作で十分と考えるが、制御対象により外乱に対し特に速い応答性を要する場合等には上記微分動作を使用することができる。これらの動作は、コントローラ60において、微分時間Tdと比例ゲインKpを適当に設定することにより、簡単に切り替えることができる。このコントローラ出力を第3アンプ61により増幅してムービングコイル4の駆動電流をつくる。なお、位置の目標値まではあるゲインで位置決め制御し、目標値に到達後はゲインを変えることにより、最適な制御を行うことも考えられる。
【0043】
以上のようにして、上記電流制御手段5が、位相検波器52により抽出された位置情報を比例動作又は微分動作としてフィードバック処理するか、あるいは、比例動作と微分動作の両方としてフィードバック処理するものとすれば、適正な制御特性が得られ、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を一層向上させることができる。
【0044】
(実施形態3)
上記実施形態2では、電気回路として単一ループによる回路構成を例示したが、さらに二重ループによる回路構成としてもよい。図14にそのようなAF制御系のブロック線図を示す。上記図2〜図5に示したカメラのAF機構においてはこの制御系が使用されている。ここでは上記実施形態1、2と共通する要素には同一符号を付してその説明を省略することとした。
【0045】
図14に示すように、本実施形態3にかかるAF制御系(以下、「本AF制御系」という。)は、上記位置決め制御系を基本構成とした二重ループのフィードバック制御系で構成されており、この外側ループは、CCD22と、論理回路71と、サンプルアンドホールド回路72とからなっている。このうち、論理回路71は所定のAFアルゴリズムを実行するためのもので、例えばマイクロコンピュータ等を使用できる。また、サンプルアンドホールド回路72はサンプル(デジタル)制御を行うためのもので、例えば仮想サンプラと0次ホールドから構成される。なお、この0次ホールドの代わりに1次、2次等の高次ホールド、あるいは、三角ホールド等を使用してもよい。このような構成を有する本AF制御系は以下のように動作する。
【0046】
図14において、AFの位置決めは、AFアルゴリズムによる外側ループで制御する。この外側ループでは、CCD22によりムービングコイル4の動作位置での撮像を行い、このCCD出力を論理回路71がAFアルゴリズムに従って所定の処理を行う。この処理結果である出力信号をサンプルアンドホールド回路72によりサンプリング処理して位置目標値となす。なお、サンプリング周期としては、論理回路71の出力信号の最高周波数成分の少なくとも2倍をとるか、あるいは、閉回路伝達関数のゲインに基づいて決定してもよい。内側ループは上記位置決め制御系のループと同様のものであるが、ここでは、上記外側ループとの双方の働きにより保持精度を上げるための制御を行う。
【0047】
ただし、保持精度を上げるだけならば、位置情報はダンパとして作用させるのみなので、位置検出部の検出精度は高くなくてもよい。つまり、精度を要するものは位置決め用、比較的精度の落ちるものは保持精度用として、位置検出部を使い分けることができる。
【0048】
なお、上記実施形態1では、励磁コイル6を固定側とし、検出コイル7を移動側としたが、逆に励磁コイル6を移動側とし、検出コイル7を固定側としてもよい。要は励磁コイル6に対して検出コイル7が相対的に移動するものとすればよい。
【0049】
また、上記実施形態1では、励磁コイル6は1本の電線(銅線)を平面視で8の字状に巻回しているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば図15に示すように、2個の0の字状のコイルA、Bからなり、これらのコイルA、Bをそれぞれ独立に交流を印加可能なものとしてもよい。その場合には、コイルA、Bにて発生する交流磁界をそれぞれ独立に調節できるので、コイル間でコイル径等の仕様が異なっていてもかまわないこととなり、ムービングコイルユニット1内での配置の制約が少なくなる。あるいは、例えば図16に示すように、励磁コイル6を検出コイル7と同様に0の字状のコイルからなるものとしてもよい。その場合には、形状が最も簡単となるので、本ユニット1のさらなる小型化を図ることができる。この他にも各コイルの形態としては種々のバリエーションが考えられるが、いずれにせよ本ユニット1内に組み込むためには、全体の厚さが磁石2、3あるいはムービングコイル4の厚さを越えない範囲に限られることはいうまでもない。
【0050】
また、上記実施形態1では、ムービングコイル4等を円環状としたが、必ずしも平面視でラウンドにする必要はなく、環状であれば直線的な形状の組み合わせであって角部があるものでもよい。また、上記実施形態1では、磁石2,3をムービングコイル4の上面に配置しているが、逆にその下面にのみ、あるいは、上下両面に配置してもよい。また磁石の数は2個に限らず1個、あるいは、3個以上としてもよい。要は、上記図17に示したような磁力線(磁界)が得られればよい。また磁石は電磁石であってもよい。
【0051】
さらに上記実施形態1〜3は、ムービングコイルユニットをカメラのAFモジュールに組み込んだものを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限られず、例えばカメラの絞り機構やその他カメラ以外でもムービングコイルを使用可能なあらゆる分野に応用できることはいうまでもない。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ムービングコイルの移動位置を電磁誘導作用を利用して検出する位置検出部がユニット本体内に配設されるので、ムービングコイルユニット外部に位置検出部を配置する必要がなくなり、ムービングコイルユニットを小型化できる。またムービングコイル外部に機械的な自己保持機構を取り付ける必要もないため、この点でもムービングコイルユニットを小型化できる。
【0053】
また、上記検出コイルと上記励磁コイルのうちのいずれか一方を上記ムービングコイル側に取り付け、かつ他方を上記磁石側に取り付けたので、ムービングコイルユニットにおける位置検出部の組み込みの自由性がある。
【0054】
例えば上記位置検出部が、環状に巻回された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとを具備し、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものであるあるか(請求項2)、あるいは、上記位置検出部が、第1、第2のループとして上記ムービングコイルの移動方向に並設され、互いに逆極性に励磁電源に接続された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとからなり、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものであるとしてもよい(請求項3)
【0055】
さらに、上記ムービングコイルが、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちのいずれか一方を該ムービングコイルの中央に配置したものであるとするか(請求項)、又は/及び、上記磁石が同一平面内に平行配置された2個の磁石からなり、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちの他方を該2個の磁石の中間に配置したものであるとしてもよい(請求項)。このように、ムービングコイルユニットにおける位置検出部の組み込みの自由性がある。
【0056】
さらに、上記検出された起電力に基づいて上記ムービングコイルに流す電流を制御する電流制御手段を具備すれば(請求項)、ムービングコイルの位置情報がフィードバックされるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を向上させることができる。例えばAF用アクチュエータとして用いる場合、ムービングコイルの保持精度を向上させることにより、ピントのずれを抑えることができる。
【0057】
さらに、上記検出された起電力中の位相情報を検波処理によって直流成分をキャンセルするように抽出する位相検波器を具備し、上記電流制御手段は、上記位相検波器により抽出される位相情報に基づいてムービングコイルに流す電流を制御することとすれば(請求項)、ムービングコイルの位置情報から直流成分を除去できるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を一層向上させることができる。
【0058】
さらに、上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を比例動作としてフィードバック処理するものであるとするか(請求項)、又は/及び、上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を微分動作としてフィードバック処理するものであるとすれば(請求項)、適正な制御特性が得られるので、ムービングコイルの位置決め精度及び保持精度を一層向上させることができる。
【0059】
その結果、外部に新たな装置を配置することなく、ムービングコイルの位置決め精度および外乱振動に対する保持精度を向上させることのできるムービングコイルユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1にかかるムービングコイルユニットの概略構成図である。
【図2】 実施形態1のムービングコイルユニットを搭載したカメラのAF機構の構造を示す正面図である。
【図3】 実施形態1のムービングコイルユニットを搭載したカメラのAF機構の構造を示す側面図である。
【図4】 実施形態1のムービングコイルユニットを搭載したカメラのAF機構の構造を示す上面図である。
【図5】 実施形態1のムービングコイルユニットを搭載したカメラのAF機構の構造を示す側断面図である。
【図6】 実施形態1のムービングコイルユニットにおける励磁コイルと検出コイルとの位置関係を示す説明図である。
【図7】 検出原理の説明図である。
【図8】 検出原理を示す説明図である。
【図9】 検出原理の説明図である。
【図10】 位置検出部回路のブロック図である。
【図11】 位相検波の原理を示す説明図である。
【図12】 位相検波の原理を示す説明図である。
【図13】 位置決め制御系のブロック線図である。
【図14】 AF制御系のブロック線図である。
【図15】 本ユニットの変形例を示す説明図である。
【図16】 本ユニットの変形例を示す説明図である。
【図17】 基本的なムービングコイルユニットの概略構成図である。
【符号の説明】
1 ムービングコイルユニット
2、3 磁石
4 ムービングコイル
5 電流制御手段
6 励磁コイル
7 検出コイル
8 交流印加手段
9 起電力検出手段
10 位置検出部
11 上側ヨーク
12 下側ヨーク
13 中心
21 AFレンズ
22 CCD
23 鏡胴
24 カメラ本体
25、26 ばね
27〜29 接続部
30、31 磁束
40 励磁信号発生部
41 クロック
42 分周回路
43 バンドパスフィルタ
44 第1アンプ
50 信号処理部
51 第2アンプ
52 位相検波器
53 ローパスフィルタ
54 二重積分型A/D変換器
60 コントローラ
61 第3アンプ
71 論理回路
72 サンプルアンドホールド回路

Claims (9)

  1. 環状に巻回され且つ電源に接続されたムービングコイルと、上記ムービングコイルに対向配置されて該ムービングコイルに磁界を作用させる磁石とからなるユニット本体を具備したムービングコイルユニットにおいて、
    励磁電源に接続された励磁コイルと当該励磁コイルに対向配置された検出コイルとを備え、上記励磁コイルと上記検出コイルの一方が上記ムービングコイルとともに移動するように設置される一方、上記励磁コイルと上記検出コイルの他方が上記磁石とともに静止するように設置され、上記磁石に対するムービングコイルの移動位置を、上記励磁コイルと上記検出コイル間の相対移動による電磁誘導作用により上記検出コイル側で検出する位置検出部を設置したことを特徴とするムービングコイルユニット。
  2. 上記位置検出部が、環状に巻回された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとを具備し、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものである請求項1記載のムービングコイルユニット。
  3. 上記位置検出部が、第1、第2のループとして上記ムービングコイルの移動方向に並設され、互いに逆極性に励磁電源に接続された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイルとからなり、上記励磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力を検出するものである請求項1記載のムービングコイルユニット。
  4. 上記ムービングコイルが、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちのいずれか一方を該ムービングコイルの中央に配置したものであることを特徴とする請求項2又は3記載のムービングコイルユニット。
  5. 上記磁石が同一平面内に平行配置された2個の磁石からなり、上記励磁コイルと上記検出コイルのうちの他方を該2個の磁石の中間に配置したものであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のムービングコイルユニット。
  6. 上記検出された起電力に基づいて上記ムービングコイルに流す電流を制御する電流制御手段を具備したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のムービングコイルユニット。
  7. 上記検出された起電力中の位相情報を検波処理によって直流成分をキャンセルするように抽出する位相検波器を具備し、上記電流制御手段は、上記位相検波器により抽出される位相情報に基づいてムービングコイルに流す電流を制御することを特徴とする請求項6記載のムービングコイルユニット。
  8. 上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を比例動作としてフィードバック処理するものであることを特徴とする請求項7記載のムービングコイルユニット。
  9. 上記電流制御手段が、上記位相検波器により抽出された位置情報を微分動作としてフィードバック処理するものであることを特徴とする請求項7又は8記載のムービングコイルユニット。
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