JP3872787B2 - 金属膜作製装置及び作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化すると共に、低温で高品質の金属膜を作製する金属膜作製装置及び作製方法に関する。
従来、金属膜を作製する方法として、塩化物又は有機金属の蒸気を還元して基板上に金属膜を作製する方法がある。この方法は熱CVD(化学蒸着)法と呼ばれ、反応活性種である、例えば金属ハロゲン化物を基板表面に供給、吸着させると共に、アンモニアや水素等の還元剤を供給して基板を加熱することにより、基板上に金属膜を作製する。
この方法では、還元反応を進めるために基板を600〜900℃以上の高温に加熱する必要があるが、高温の加熱により、予め基板に形成されたトランジスタ等の素子が損傷するおそれがあるという問題がある。
これに対して、還元剤であるアンモニア分子又は水素分子を予め振動励起させてから、基板に供給する方法が考案されている(下記、特許文献1を参照)。この方法によれば、基板に吸着した金属ハロゲン化物からハロゲンを脱離させるのに必要な活性化エネルギーとして、振動励起された還元剤分子のエネルギーを利用することにより、熱エネルギーを与える、すなわち基板を加熱する必要はあまりない。
特開平8−193267号公報(段落[0005]、[0017]〜[0019]等)
しかしながら、上記方法では、基板を加熱する必要があまりないとはいえ、未だ400℃もの加熱が必要であり、基板の高温加熱により、素子劣化を招くおそれがある。素子の劣化を避けようと基板温度を比較的低く設定した場合には、従来方法では、金属膜中の還元反応が十分に進まずに、不純物が金属膜中に残留して膜質の低下を招く。
また、成膜原理として、金属膜の原料となる金属ハロゲン化物と、この金属ハロゲン化物を還元するための還元剤とを供給する必要があるため、成膜装置の複雑化、肥大化及び成膜コストの増大の原因となっていた。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、低温で高品質の金属膜を作製し、かつ金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化した金属膜作製装置及び作製方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製方法は、
基板が収容されるチャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給し、
当該金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製方法である。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製方法は、
基板が収容されるチャンバの外部において金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製方法である。
また、上記金属膜作製方法において、
前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製方法である。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製方法は、
基板が収容されるチャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給し、
当該第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させると共に、
前記チャンバの外部において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記第2の前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製方法である。
また、上記金属膜作製方法において、
更に、前記チャンバの内部にハロゲンガスを供給し、当該ハロゲンガスをプラズマ化するか、又は、前記チャンバの外部で供給されたハロゲンガスをプラズマ化し、当該プラズマを前記チャンバの内部に導入するか、少なくともいずれか一方を行って、より多くのハロゲンラジカルを発生させることを
特徴とする金属膜作製方法である。
また、上記金属膜作製方法において、
使用する金属ハロゲン化物ガス、常温常圧において固体又は液体である場合該金属ハロゲン化物ガスをガス化してから成膜に使用することを特徴とする金属膜作製方法である。
また、上記金属膜作製方法において、
使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することを特徴とする金属膜作製方法である。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製装置は、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製装置である。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製装置は、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
当該外部プラズマ発生室に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記外部プラズマ発生室において前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製装置である。
また、上記金属膜作製装置において、
前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製装置である。
上記課題を解決する本発明に係る金属膜作製装置は、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給する第1の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
当該外部プラズマ発生室に第2の金属ハロゲン化物ガスを供給する第2の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記外部プラズマ発生室において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記温度制御手段により前記第1及び第2の前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製装置である。
また、上記金属膜作製装置において、
更に、前記チャンバの内部又は/及び前記外部プラズマ発生室にハロゲンガスを供給するハロゲンガス供給手段を設け、
当該ハロゲンガスをプラズマ化して、より多くのハロゲンラジカルを発生させることを特徴とする金属膜作製装置である。
また、上記金属膜作製装置において、
温常圧において固体又は液体である金属ハロゲン化物ガスを使用できるように金属ハロゲン化物をガス化するガス化手段を設けたことを特徴とする金属膜作製装置である。
また、上記金属膜作製装置において、
使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することを特徴とする金属膜作製装置である。
本発明に係る金属膜作製方法によれば、
基板が収容されるチャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給し、
当該金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することとしたので、
従来よりも低温で高品質の金属膜を作製することができる。また、金属ハロゲン化物ガスの解離により生成したハロゲンラジカルが還元剤として機能するため、従来例のように別途還元剤を供給する必要がなくなり、金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化して、成膜装置の複雑化、肥大化及び成膜コストの増大を解消することができる。
本発明に係る金属膜作製方法によれば、
基板が収容されるチャンバの外部において金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することとしたので、
基板がプラズマに晒されることがなくなり、プラズマによる基板の損傷を防ぐことができる。例えば、既に薄膜が成膜された基板に別材料で成膜を行う場合には、既に成膜された薄膜を損傷させることなく別材料の成膜が可能である。
また、上記金属膜作製方法において、
前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することとしたので、
上述する効果に加え、ガス種を増やすという簡単な操作で、合金を成膜することができる。
本発明に係る金属膜作製方法によれば、
基板が収容されるチャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給し、
当該第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させると共に、
前記チャンバの外部において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
前記第2の前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することとしたので、
合金を成膜することができると共に、ガス種により異なるハロゲン化度やイオン化エネルギーに合わせて、電磁波強度を調整して、適切に成膜反応を進行させることができる。この結果、成膜された金属膜中の残留ハロゲン濃度を低減することができ、高品質な金属膜を成膜することができる。
また、上記金属膜作製方法において、
更に、前記チャンバの内部にハロゲンガスを供給し、当該ハロゲンガスをプラズマ化するか、又は、前記チャンバの外部で供給されたハロゲンガスをプラズマ化し、当該プラズマを前記チャンバの内部に導入するか、少なくともいずれか一方を行って、より多くのハロゲンラジカルを発生させることとしたので、
プラズマアンテナからの電磁波強度が弱い場合に、基板に吸着した前駆体を還元するに不十分となりやすいハロゲンラジカルを補うことができる。この結果、電磁波強度を弱くして、残留ハロゲン濃度を低減させた高品質な金属膜を成膜することができるので、成膜コストを低減させることができる。
また、上記金属膜作製方法において、
使用する金属ハロゲン化物ガス、常温常圧において固体又は液体である場合該金属ハロゲン化物ガスをガス化してから成膜に使用することとしたので、
使用可能な金属ハロゲン化物の選択の幅を広げ、成膜可能な金属種を増やして、種々の金属膜に対応することができる。
また、上記金属膜作製方法において、
使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することとしたので、
半導体の技術分野で特に必要とされている金属種の薄膜を、上述する効果を得つつ、成膜することができる。
本発明に係る金属膜作製装置によれば、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とすることとしたので、
従来よりも低温で高品質の金属膜を作製することができる。また、金属ハロゲン化物ガスの解離により生成したハロゲンラジカルが還元剤として機能するため、従来例のように別途還元剤を供給する必要がなくなり、金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化して、成膜装置の複雑化、肥大化及び成膜コストの増大を解消することができる。
本発明に係る金属膜作製装置によれば、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
当該外部プラズマ発生室に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記外部プラズマ発生室において前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とすることとしたので、
基板がプラズマに晒されることがなくなり、プラズマによる基板の損傷を防ぐことができる。例えば、既に薄膜が成膜された基板に別材料で成膜を行う場合には、既に成膜された薄膜を損傷させることなく別材料の成膜が可能である。
また、上記金属膜作製装置において、
前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することとしたので、
上述する効果に加え、ガス種を増やすという簡単な操作で、合金を成膜することができる。
本発明に係る金属膜作製装置によれば、
基板が収容されるチャンバと、
前記チャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給する第1の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
当該外部プラズマ発生室に第2の金属ハロゲン化物ガスを供給する第2の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
前記外部プラズマ発生室において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
前記温度制御手段により前記第1及び第2の前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することとしたので、
合金を成膜することができると共に、ガス種により異なるハロゲン化度やイオン化エネルギーに合わせて、プラズマアンテナからの電磁波強度を調整して、適切に成膜反応を進行させることができる。この結果、成膜された金属膜中の残留ハロゲン濃度を低減することができ、高品質な金属膜を成膜することができる。
また、上記金属膜作製装置において、
更に、前記チャンバの内部又は/及び前記外部プラズマ発生室にハロゲンガスを供給するハロゲンガス供給手段を設け、
当該ハロゲンガスをプラズマ化して、より多くのハロゲンラジカルを発生させることとしたので、
プラズマアンテナからの電磁波強度が弱い場合に、基板に吸着した前駆体を還元するに不十分となりやすいハロゲンラジカルを補うことができる。この結果、電磁波強度を弱くして、残留ハロゲン濃度を低減させた高品質な金属膜を成膜することができるので、成膜コストを低減させることができる。
また、上記金属膜作製装置において、
温常圧において固体又は液体である金属ハロゲン化物ガスを使用できるように金属ハロゲン化物をガス化するガス化手段を設けたので、
使用可能な金属ハロゲン化物の選択の幅を広げ、成膜可能な金属種を増やして、種々の金属膜に対応することができる。
また、上記金属膜作製装置において、
使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することとしたので、
半導体の技術分野で特に必要とされている金属種の薄膜を、上述する効果を得つつ、成膜することができる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。同図に示すように、筒形状に形成されたチャンバ1の底部近傍には支持台2が設けられ、支持台2には基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が350℃以下に維持される温度)に制御される。
チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は絶縁材製(例えば、セラミックス製)の板状の天井板25によって塞がれている。天井板25の上方にはチャンバ1の内部に供給されたガスをプラズマ化するためのプラズマアンテナ27が設けられ、プラズマアンテナ27は天井板25の面と平行な平面リング状に形成されている。
プラズマアンテナ27には整合器10及び電源11が接続されて高周波電流が供給される(プラズマ発生手段)。天井板25によって塞がれたチャンバ1の内部は真空装置8により所定の圧力に維持される。
チャンバ1の上方側壁には、チャンバ1の内部に金属ハロゲン化物ガスとしての四塩化チタンガス(TiCl4)18(He,Ar等で四塩化チタンのガス濃度が≦50%、好ましくは10%程度に希釈される)を供給するノズル12が設けられている。
ノズル12はチャンバ1の上方側壁において、チャンバ1の中心に向けて開口し、ノズル12には流量制御器13を介してガス18が送られる。成膜に関与しないガス等は排気口17から排気される。ノズル12と流量制御器13とにより金属ハロゲン化物ガス供給手段が構成されている。
上述した金属膜作製装置では、以下に詳説する方法で金属膜であるチタン(Ti)膜を作製する。
まず、チャンバ1の内部にノズル12からガス18を供給すると共に、プラズマアンテナ27から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、四塩化チタンガスをイオン化して、前駆体15である価数の低い不安定な塩化チタン及び塩素プラズマを発生させる。プラズマは、プラズマ14で図示する領域に発生する。このときの反応は、例えば、次式で表すことができる。
TiCl4(g) → TiClX(g)+(4-X)Cl* ・・・・(1)
ここで、gはガス状態、Cl*は塩素ラジカルを表す。なお、プラズマアンテナ27からの電磁波の強さにより、四塩化チタンの解離度は異なり、前駆体15としてTiClX(X=0〜3)が生成する。
温度制御手段6により基板3の温度をプラズマ14のガス温度よりも低い温度(例えば350℃)に設定する。この結果、前駆体15である塩化チタンは基板3に吸着される。このときの反応は、例えば次式で表される。
TiClX(g) → TiClX(ad) ・・・・(2)
ここで、adは吸着状態を表す。
基板3に吸着した塩化チタンは、塩素ラジカルにより還元されてチタンとなる。このときの反応は、例えば次式で表される。
TiClX(ad)+XCl*→Ti(s)+XCl2↑ ・・(3)
このように、四塩化チタンガス18の解離により生成した塩素ラジカルが還元剤として機能するため、従来例のように別途還元剤を供給する必要がなくなり、金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化して、成膜装置の複雑化、肥大化及び成膜コストの増大を解消することができる。
以上の反応を、四塩化チタンガス18を構成するチタンが基板3に成膜されるまでについてまとめると、例えば、次式で表される。
TiCl4(g) →TiClX(g)+(4-X)Cl*
→TiClX(ad)+(4-X)Cl*
→Ti(s)+XCl2+(4-2X)Cl* ・・・(4)
前述した成膜反応は、チャンバ内で起こりうる反応の一例である。例えば、他に起こりうる反応としては、次の反応が挙げられる。上式(1)において発生した価数の低い不安定な塩化チタンの一部は、基板3に吸着する(上式(2)参照)前に、塩素ラジカルにより還元されてガス状態のチタンとなる。その後、ガス状態のチタンは基板3に吸着して、成膜される。このときの反応は、例えば、次式で表される。
TiClX(g)+XCl* → Ti(g)+XCl2↑ ・・(5)
Ti(g) → Ti(ad) → Ti(s) ・・・・・(6)
以上より、基板3上にチタンの薄膜を成膜することができる。上述する反応形態により作製したチタン膜は、残留塩素濃度が低い。しかも基板3の温度が比較的低温であっても成膜することができるので、例えば、半導体素子等が形成された基板に成膜する場合にも、素子の加熱劣化のおそれをなくして成膜することができる。
図2は、本実施形態に係る金属膜作製方法により成膜された金属膜における残留塩素と基板温度との関係図である。同図に示すように、従来例においても本実施形態においても、成膜時における基板温度を高くするほど残留塩素濃度の低い金属膜を成膜することができる。これは、従来例では、基板温度が高いほど還元剤による基板に吸着した塩化金属の還元反応が起こりやすいためであり、本実施形態では、基板温度が高いほど塩素ラジカルによる基板に吸着した塩化金属の還元反応(上式(3)参照)が起こりやすいためである。
一方、従来例においても本実施形態においても、成膜時における基板温度を低くするほど残留塩素濃度の高い金属膜となるが、これは、上述する塩化金属の還元反応が起こりにくくなるためである。
また、同図に示すように、いずれの基板温度においても、本実施形態の方が低い残留塩素濃度であることが分かる。すなわち、従来例と本実施形態とで同じ基板温度で成膜した場合には、残留塩素濃度について、本実施形態の方がより高品質の金属膜を成膜することができるし、従来例と本実施形態とで残留塩素濃度について同品質の金属膜を成膜する場合には、本実施形態の方がより基板温度を低くして金属膜を成膜することができる。
基板温度については、金属膜中の残留塩素濃度の許容量によって異なるが、好ましくは200〜350℃であり、より好ましくは250〜300℃である。
なお、本実施形態では、金属ハロゲン化物ガスとして四塩化チタンガス(TiCl4)の例を説明したが、同様に使用出来るガスとして、成膜を望む金属のハロゲン化物のガスであればよい。なお、常温でガス状態であることが好ましいが、常温で固体又は液体であっても加熱等によりガス化して(ガス化手段)からチャンバに供給しても良い。
ここで、ハロゲンとしては塩素のほかにフッ素(F)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等があげられる。また、金属ハロゲン化物の金属成分としてはチタンのほかにアルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等があげられる。例えば、TiCl4の他にAlCl3、TaCl5、WCl6、MoCl5等があげられる。
<第1の実施形態の変形例1>
次に、第1の実施形態の変形例1について説明する。第1の実施形態では、金属ハロゲン化物ガス18について同種のガスを供給する例(例えばチャンバ1にはTiCl4のみが供給される。)を示したが、複数種類のガスを供給することにより、合金の金属膜を作製することができる。
例えば、四塩化チタン(TiCl4)を供給するノズルと五塩化タンタル(TaCl5)を供給するノズルとをチャンバ1の上方側壁に設けて、成膜することにより、チタン(Ti)とタンタル(Ta)の合金膜を作製することができる。
複数種類のガスを供給するノズルは、種類ごとにそれぞれ別のノズルとしても良い。異なるガス同士が反応性を有する場合や、ガスごとの供給量を比較的正確に制御したい場合に好ましい。一方、同一のノズルにより複数種類のガスを混合して供給しても良い。この場合には、装置構成を簡便なものとし、装置コストを削減することができる。
<第1の実施形態の変形例2>
次に、第1の実施形態の変形例2について説明する。第1の実施形態では、金属ハロゲン化物ガス18をプラズマアンテナ27からの電磁波によりプラズマ化して、成膜に必要な前駆体15である価数の低い不安定な塩化チタンと塩素ラジカルとを発生させていた(上式(1)参照)。
ここで、第1の実施形態で説明したように、電磁波の強さにより四塩化チタンの解離度は異なり、前駆体15としてTiClX(X=0〜3)が生成する。すなわち、前駆体15としてTiCl3が生成した場合には1個の塩素ラジカルが生成し、TiCl2が生成した場合には2個の塩素ラジカルが、TiClが生成した場合には3個の塩素ラジカルが生成する。
例えば、電磁波の力が弱い、またはチャンバ内においてプラズマ化効率が悪い場所にガス18が供給される等の理由により、TiCl3が生成した場合には、1個の塩素ラジカルしか生成しない。このとき、基板3に吸着したTiCl3を還元する塩素ラジカルは1個であるため、上式(3)で説明する塩素ラジカルによる塩化チタンの還元反応が十分に起こらず、成膜された金属膜の残留塩素濃度が高くなってしまうおそれがある。
そこで、変形例2では別途塩素ガスを供給するノズル(ハロゲンガス供給手段)をチャンバ1に設ける。当該ノズルからチャンバ1内に供給された塩素ガスは、四塩化チタンガス18と同様に、プラズマアンテナ27からの電磁波によりプラズマ化されるため、チャンバ1内に生成する塩素ラジカルの量が多くなるように制御することができる。この結果、基板3に吸着した塩化チタンを確実に還元することができ、金属膜の残留塩素濃度を低くすることができる。
また、上述する他に、基板に吸着したハロゲン化金属を十分に還元できない場合として、例えば、イオン化エネルギーが高い(解離しにくい)、又はWCl6等ようにハロゲン化度が高い金属ハロゲン化物ガスを使用する場合が挙げられる。このようにイオン化エネルギーが高い、又はハロゲン化度が高い金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、生成した前駆体を還元するのに十分なハロゲンラジカルを生成させるためには、プラズマアンテナ27からの電磁波を比較的強くする必要がある。このような場合にも、別途ハロゲンガスを供給することにより、比較的弱い電磁波で残留ハロゲン濃度を低くした金属膜を作製することができる。
なお、変形例2の別途塩素ガスをチャンバに供給する構成は、変形例1の合金膜を作製するときにも適用することができる。
<第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。以下、本実施形態を説明するが、図1に示した成膜装置と同種部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図1に示した成膜装置におけるプラズマアンテナ27及びアンテナ27に給電する電源11、整合器10をなくすと共に、図1に示す成膜装置におけるノズル12、流量制御器13の代わりに、予め金属ハロゲン化物ガスとしての六塩化タングステンガス(WCl6)38をチャンバ1の外部でプラズマ化した後にチャンバ1内に供給する「外部プラズマ発生室」を設けてある。以下、外部プラズマ発生室について詳細に説明する。
チャンバ1の上方側壁には、スリット状の開口部31が形成され、開口部31には筒状の通路32の一端がそれぞれ固定されている。通路32の途中部には絶縁体製の筒状の励起室33が設けられ、励起室33の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ34が設けられ、プラズマアンテナ34は整合器10及び電源11に接続されて高周波電流が供給される。
通路32の他端側には流量制御器37(金属ハロゲン化物ガス供給手段に相当する。)が接続され、流量制御器37を介して通路32内に六塩化タングステンガス38が供給される。本実施形態では、通路32と励起室33とプラズマアンテナ34と整合器10と電源11とから構成されるプラズマ発生手段を有し、特にチャンバ1の外部に設置されていることから「外部プラズマ発生室」という。
本実施形態における成膜原理は、第1の実施形態と略同様であるが、前駆体15である価数の低い不安定な塩化タングステン及び塩素プラズマの発生については多少異なるため、以下説明を加える。
流量制御器37を介して通路32内に供給された六塩化タングステンガス38は、励起室33に送り込まれる。次に、プラズマアンテナ34から電磁波を励起室33の内部に入射することで、六塩化タングステンガス38をイオン化して、価数の低い不安定な塩化タングステン及び塩素ガスのプラズマ35を発生させる。
真空装置8によりチャンバ1内の圧力と励起室33の圧力とに所定の差圧が設定されているため、励起室33内のプラズマ35である価数の低い塩化タングステンと塩素ラジカルは開口部31からチャンバ1内の基板3に送られる。そして、価数の低い塩化タングステンが基板3に吸着すると共に、塩素ラジカルにより基板3に吸着した塩化タングステンが還元されることにより、基板3にタングステン膜が成膜される。
このように、六塩化タングステン38の解離により生成した塩素ラジカルが還元剤として機能するため、従来例のように別途還元剤を供給する必要がなくなり、金属膜の成膜に用いられる反応材料を簡素化して、成膜装置の複雑化、肥大化及び成膜コストの増大を解消することができる。
また、本実施形態のように、チャンバ1と隔絶した(チャンバ1の外部に設けた)励起室33において金属ハロゲン化物ガス38をプラズマ化してからチャンバ1内に供給する構成とすることにより、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。例えば、既に薄膜が成膜された基板3に別材料で成膜を行う場合には、既に成膜された薄膜を損傷させることなく別材料の成膜が可能である。
なお、励起室33でプラズマ35を発生させる手段としては、マイクロ波、レーザ、電子線、放射光等を用いることも可能である。
<第2の実施形態の変形例1>
次に、第2の実施形態の変形例1について説明する。第2の実施形態では、金属ハロゲン化物ガス38について同種のガスを供給する例(例えばチャンバ1にはWCl6のみが供給される。)を示したが、複数種類のガスを供給することにより、合金の金属膜を作製することができる。
例えば、六塩化タングステン(WCl6)を供給する外部プラズマ発生室と五塩化タンタル(TaCl5)を供給する外部プラズマ発生室とをチャンバ1の上方側壁に設けて、成膜することにより、タングステン(W)とタンタル(Ta)の合金膜を作製することができる。
複数種類のガスを供給する外部プラズマ発生室は、種類ごとにそれぞれ別の外部プラズマ発生室としても良い。異なるガス同士が反応性を有する場合や、ガスごとの供給量を比較的正確に制御したい場合に好ましい。また、ガスごとにイオン化エネルギーが極端に異なる、又はハロゲン化度が異なる場合に、ガスごとに与える電磁波の力を調整することができるので好ましい。一方、同一のノズルにより複数種類のガスを混合して供給しても良い。この場合には、装置構成を簡便なものとし、装置コストを削減することができる。
<第2の実施形態の変形例2>
次に、第2の実施形態の変形例2について説明する。第2の実施形態では、金属ハロゲン化物ガス38をプラズマアンテナ34からの電磁波によりプラズマ化して、成膜に必要な前駆体15である価数の低い不安定なハロゲン化タングステンとハロゲンラジカルとを発生させていた。
ここで、第2の実施形態で説明したように、電磁波の強さにより六塩化タングステンの解離度は異なり、前駆体15としてWClX(X=0〜5)が生成する。
例えば、電磁波の力が弱い、または励起室においてプラズマ化効率が悪い場所にガス38が供給される等の理由により、WCl5が生成した場合には、1個の塩素ラジカルしか生成しない。このため塩素ラジカルによる塩化タングステンの還元反応が十分に起こらず、成膜された金属膜の残留塩素濃度が高くなってしまうおそれがある。
そこで、変形例2では塩素ガスを外部プラズマ発生室に供給するノズル(ハロゲンガス供給手段)を設ける。当該ノズルから励起室33内に供給された塩素ガスは、六塩化タングステン38と同様に、プラズマアンテナ34からの電磁波によりプラズマ化されるため、生成する塩素ラジカルの量が多くなるように制御することができる。この結果、基板3に吸着した塩化タングステンを確実に還元することができ、金属膜の残留塩素濃度を低くすることができる。
また、上述する他に、基板に吸着したハロゲン化金属を十分に還元できない場合として、例えば、イオン化エネルギーが高い(解離しにくい)金属ハロゲン化物ガスを使用する場合が挙げられる。このようにイオン化エネルギーが高い金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、生成した前駆体を還元するのに十分なハロゲンラジカルを生成させるためには、プラズマアンテナ34からの電磁波を比較的強くする必要がある。このような場合にも、ハロゲンガスを供給することにより、比較的弱い電磁波で残留ハロゲン濃度を低くした金属膜を作製することができる。
なお、変形例2の塩素ガスを外部プラズマ発生室に供給する構成は、変形例1の合金膜を作製するときにも適用することができる。
<第3の実施形態>
図4は、本発明の第3の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。以下、本実施形態を説明するが、図1及び図3に示した成膜装置と同種部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に、チャンバ1の上面を塞ぐ絶縁材製の天井板25の上方に、平面リング状に形成されたプラズマアンテナ27が設けられ、プラズマアンテナ27には整合器10及び電源11が接続されて高周波電流が供給される(プラズマ発生手段)。
また、第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に、チャンバ1の内部に金属ハロゲン化物ガスとしての四塩化チタンガス(TiCl4)18を供給するノズル12が、チャンバ1の上方側壁に設けられており、ノズル12には流量制御器13を介してガス18が送られる。ノズル12と流量制御器13とから第1の金属ハロゲン化物ガス供給手段が構成される。
また、第3の実施形態では、第2の実施形態と同様に、予め金属ハロゲン化物ガスとしての六塩化タングステンガス(WCl6)38をチャンバ1の外部でプラズマ化した後にチャンバ1内に供給する「外部プラズマ発生室」を設けてある。外部プラズマ発生室は、通路32と励起室33とプラズマアンテナ34と整合器10と電源11とから構成され、チャンバ1の上方側壁に形成された開口部31に通路32の一端が固定されると共に、通路32の他端側には流量制御器37が接続され、流量制御器37を介して通路32内に六塩化タングステンガス38が供給される(第2の金属ハロゲン化物ガス供給手段)。
なお、図4では、四塩化チタンガス18を供給するノズル12よりも六塩化タングステンガス38をプラズマ化して供給する外部プラズマ発生室の方が、チャンバ1の側壁において下方側に位置しているが、同じ高さとなるように設置しても良い。
第3の実施形態では、チャンバ1内に供給された四塩化チタンガス18は、プラズマアンテナ27からの電磁波により、前駆体15である価数の低い不安定な塩化チタン及び塩素ラジカルに解離する。また、励起室33に供給された六塩化タングステンガス38は、プラズマアンテナ34からの電磁波により、前駆体15である価数の低い不安定な塩化タングステン及び塩素ラジカルに解離した後、圧力差により、チャンバ1内に送られる。
すなわち、チャンバ1内には、前駆体15としての価数の低い不安定な塩化チタン及び塩化タングステンと、塩素ラジカルが生成することになる。これらは、第1及び第2の実施形態で説明するように、前駆体15の基板3への吸着、及び塩素ラジカルによる還元反応が行われる結果、基板3にはチタン(Ti)とタングステン(W)の合金膜が成膜される。
ここで、六塩化タングステンガス38は、プラズマアンテナ34からの電磁波により解離するだけでなく、その後チャンバ1内に送られてから、プラズマアンテナ27からの電磁波によっても解離される。このため、ハロゲン化度が高い金属ハロゲン化物であっても、合金膜中の残留ハロゲン濃度を高める原因となることはない。
<第3の実施形態の変形例>
次に、第3の実施形態の変形例について説明する。第3の実施形態では、金属ハロゲン化物ガス18,38をプラズマアンテナ27,34からの電磁波によりプラズマ化して、成膜に必要な前駆体15である価数の低い不安定な塩化チタン、塩化タングステンと塩素ラジカルとを発生させていた。
ここで、第1及び第2の実施形態で説明したように、電磁波の強さにより四塩化チタン、六塩化タングステンの解離度は異なり、前駆体15としてTiClX(X=0〜3)、WClX(X=0〜5)が生成する。
例えば、電磁波の力が弱い、またはチャンバ内や励起室においてプラズマ化効率が悪い場所にガス18,38が供給される等の理由により、TiCl3やWCl5が生成した場合には、各前駆体あたり1個の塩素ラジカルしか生成しない。このため塩素ラジカルによる塩化チタン、塩化タングステンの還元反応が十分に起こらず、成膜された合金膜の残留塩素濃度が高くなってしまうおそれがある。
そこで、変形例では塩素ガスをチャンバ1に供給するノズル(ハロゲンガス供給手段)を設ける。当該ノズルからチャンバ1内に供給された塩素ガスは、四塩化チタン18と同様に、プラズマアンテナ24からの電磁波によりプラズマ化されるため、生成する塩素ラジカルの量が多くなるように制御することができる。この結果、基板3に吸着した塩化チタン、塩化タングステンを確実に還元することができ、合金膜の残留塩素濃度を低くすることができる。
また、上述する他に、基板に吸着したハロゲン化金属を十分に還元できない場合として、例えば、イオン化エネルギーが高い(解離しにくい)金属ハロゲン化物ガスを使用する場合が挙げられる。このような場合にも、ハロゲンガスを供給することにより、比較的弱い電磁波で残留ハロゲン濃度を低くした合金膜を作製することができる。
なお、塩素ガスは、外部プラズマ発生室に供給するようにしても良い。
上記各実施形態においては、基板3に吸着した前駆体15の還元促進のために供給するガスとして、塩素ガスを例に挙げて説明したが、塩素ガスを単独で用いたり、HClガスを適用することも可能である。すなわち、塩素を含有するガスであればよく、HClガスと塩素ガスとの混合ガスを用いることも可能である。さらに、一般的には塩素ガスに限らず、ハロゲンガスであれば利用することができる。ハロゲンとしては、フッ素、臭素及びヨウ素などを適用することが可能である。
また、成膜装置としては、図1,4に示す形態以外にも、プラズマアンテナ27の代わりにチャンバ1の周囲に巻回させたコイルでプラズマアンテナを構成した成膜装置でも良い。この場合には、チャンバ1は例えばセラミック製とし、チャンバ周囲から発生する電磁波によりガスをプラズマ化する。
本発明の第1の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。 第1の実施形態に係る金属膜作製方法により成膜された金属膜における残留塩素と基板温度との関係図である。 本発明の第2の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。 本発明の第3の実施形態に係る金属膜作製方法を実施する金属膜作製装置の概略透視構造図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
8 真空装置
10 整合器
11 電源
12 ノズル
13 流量制御器
14 プラズマ
15 前駆体
17 排気口
18 ガス
25 天井板
27 プラズマアンテナ
31 開口部
32 通路
33 励起室
34 プラズマアンテナ
35 プラズマ
37 流量制御器
38 ガス

Claims (14)

  1. 基板が収容されるチャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給し、
    当該金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
    前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製方法。
  2. 基板が収容されるチャンバの外部において金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
    前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
    前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製方法。
  3. 請求項1又は2に記載する金属膜作製方法において、
    前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
    複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製方法。
  4. 基板が収容されるチャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給し、
    当該第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させると共に、
    前記チャンバの外部において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させ、
    前記第2の前駆体と前記ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くすることにより、
    前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載する金属膜作製方法において、
    更に、前記チャンバの内部にハロゲンガスを供給し、当該ハロゲンガスをプラズマ化するか、又は、前記チャンバの外部で供給されたハロゲンガスをプラズマ化し、当該プラズマを前記チャンバの内部に導入するか、少なくともいずれか一方を行って
    より多くのハロゲンラジカルを発生させることを特徴とする金属膜作製方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載する金属膜作製方法において、
    使用する金属ハロゲン化物ガス、常温常圧において固体又は液体である場合該金属ハロゲン化物ガスをガス化してから成膜に使用することを特徴とする金属膜作製方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載する金属膜作製方法において、
    使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することを特徴とする金属膜作製方法。
  8. 基板が収容されるチャンバと、
    前記チャンバの内部に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
    前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
    前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
    前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製装置。
  9. 基板が収容されるチャンバと、
    前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
    当該外部プラズマ発生室に金属ハロゲン化物ガスを供給する金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
    前記外部プラズマ発生室において前記金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、前記温度制御手段により前記前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
    前記金属ハロゲン化物ガスを構成する金属成分を前記基板に成膜することを特徴とする金属膜作製装置。
  10. 請求項8又は9に記載する金属膜作製装置において、
    前記金属ハロゲン化物ガスは、複数種類の金属ハロゲン化物ガスであり、
    複数種類の金属成分を前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製装置。
  11. 基板が収容されるチャンバと、
    前記チャンバの内部に第1の金属ハロゲン化物ガスを供給する第1の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
    前記第1の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化して、前記チャンバの内部により価数の低い金属ハロゲン化物である第1の前駆体と、ハロゲンラジカルとを発生させるプラズマ発生手段と、
    前記チャンバの内部に連通する外部プラズマ発生室と、
    当該外部プラズマ発生室に第2の金属ハロゲン化物ガスを供給する第2の金属ハロゲン化物ガス供給手段と、
    前記基板の温度を前記プラズマのガス温度よりも低くする温度制御手段とを備え、
    前記外部プラズマ発生室において第2の金属ハロゲン化物ガスをプラズマ化することにより発生した、より価数の低い金属ハロゲン化物である第2の前駆体と、ハロゲンラジカルとを前記チャンバの内部に供給し、
    前記温度制御手段により前記第1及び第2の前駆体を前記基板に吸着させ、前記ハロゲンラジカルにより当該吸着した前駆体を還元することにより、
    前記第1の金属ハロゲン化物ガスを構成する第1の金属成分と、前記第2の金属ハロゲン化物ガスを構成する第2の金属成分とを前記基板に成膜して、合金膜を作製することを特徴とする金属膜作製装置。
  12. 請求項8ないし11のいずれかに記載する金属膜作製装置において、
    更に、前記チャンバの内部又は/及び前記外部プラズマ発生室にハロゲンガスを供給するハロゲンガス供給手段を設け、
    当該ハロゲンガスをプラズマ化して、より多くのハロゲンラジカルを発生させることを特徴とする金属膜作製装置。
  13. 請求項8ないし12のいずれかに記載する金属膜作製装置において、
    温常圧において固体又は液体である金属ハロゲン化物ガスを使用できるように金属ハロゲン化物をガス化するガス化手段を設けたことを特徴とする金属膜作製装置。
  14. 請求項8ないし13のいずれかに記載する金属膜作製装置において、
    使用する金属ハロゲン化物ガスとして、1種類用いる場合には、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタル、塩化タングステン又は塩化モリブデンのガスのいずれか1つを使用し、又、複数種用いる場合には、これらから複数種選択して使用することを特徴とする金属膜作製装置。
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