JP3872380B2 - 硬貨入出金機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨入出金機に関するものであり、さらに詳細には、小型化が可能で、かつ、低コストで製造することができ、新たに発行された金種の硬貨も、容易に、入金し、出金することができる硬貨入出金機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
入金された硬貨を、金種別に選別して、金種別の貯留ボックス内に、貯留し、金種別の貯留ボックス内に貯留された硬貨を、出金のために利用するように構成された硬貨入出金機が、たとえば、特許第2986912号公報などによって知られている。
【0003】
この硬貨入出金機は、硬貨入出金口から入金された硬貨の真偽および金種を判別するとともに、金額を算出して、入金された硬貨を、一時貯留ボックス内に一時的に貯留した後、オペレータが入金を指示したときは、入金された硬貨を、金種別に選別して、金種ごとに設けられた硬貨貯留ボックス内に貯留し、一方、オペレータから出金が指示されたときは、金種ごとに設けられた硬貨貯留ボックスに収納されている硬貨を、必要な枚数だけ、繰り出して、硬貨入出金口から、オペレータに払い出すように設けられている。
【0004】
かかる硬貨入出金機においては、硬貨の入金時に、入金された硬貨の真偽および金種を判別して、入金された硬貨を、金種別に選別して、金種ごとに設けられた硬貨貯留ボックス内に貯留しているため、金種ごとに設けられた硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を、出金のために利用する際に、改めて、硬貨の真偽および金種を判別する必要がなく、迅速に、かつ、誤りなく、金種ごとに設けられた硬貨貯留ボックス内に収納された硬貨を用いて、硬貨の払出しが可能になるという利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、硬貨の金種ごとに、硬貨貯留ボックスを設ける場合には、必然的に、硬貨入出金機が大型化するとともに、硬貨入出金機のコストアップが避けられないという問題があった。
【0006】
さらに、硬貨の金種によって、入金される硬貨の枚数および出金に利用される硬貨の枚数が大きく異なるため、金種ごとに、サイズの異なる硬貨貯留ボックスを設けることが必要不可欠であるが、金種ごとに、サイズの異なる硬貨貯留ボックスを設けた場合でも、いずれかの硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を収容する補充用硬貨貯留ボックスを設けないと、いずれかの硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を回収するため、硬貨入出金機の動作を頻繁に停止させなければならないという問題があり、その一方で、いずれかの硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を収容する補充用硬貨貯留ボックスを設ける場合には、硬貨入出金機がさらに大型化するとともに、硬貨入出金機のさらなるコストアップが避けられないという問題があった。
【0007】
加えて、かかる硬貨入出金機にあっては、新たな金種の硬貨が発行された場合には、新たに発行された金種の硬貨を貯留し、出金時に、貯留された硬貨を払い出す硬貨貯留ボックスを設けるスペースを確保することがきわめて困難であり、その一方で、新たに発行される金種の硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを設けるスペースを、あらかじめ確保しておくときは、硬貨入出金機が、より一層大型化するという問題があり、将来、新たな金種の硬貨が発行された場合に、対応することが困難であった。
【0008】
したがって、本発明は、小型化が可能で、かつ、低コストで製造することができ、新たに発行された金種の硬貨も、容易に、入金し、出金することができる硬貨入出金機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、硬貨を投入可能でかつ出金可能な硬貨入出金口と、硬貨通路に設けられ、硬貨が受入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別するとともに、硬貨の金種別の枚数を計数するセンサ手段と、受入れ可能な硬貨を貯留する単一の硬貨貯留ボックスと、機体の前部または後部に着脱可能に取り付けられ、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留されるべき硬貨を収容可能な硬貨カセットと、硬貨入出金機の動作を制御する制御手段を備え、前記制御手段が、硬貨の入出金処理の開始に先立って、前記硬貨カセットに収容された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、前記センサ手段が受け入れ可能と判別した硬貨を、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留させ、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、各金種ごとに、所定枚数の硬貨を、前記硬貨カセットに貯留させ、硬貨の出金処理に際して、前記硬貨カセットに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、前記硬貨入出金口に出金し、硬貨の入出金処理の完了後に、前記単一の硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記硬貨カセット内に収容させるように構成され、前記センサ手段によって、前記硬貨入出金口から投入された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させて、前記硬貨入出金口から投入された硬貨を、前記単一の硬貨貯留ボックス内に貯留するように構成されたことを特徴とする硬貨入出金機によって達成される。
【0010】
本発明によれば、硬貨入出金機は、硬貨を投入可能でかつ出金可能な硬貨入出金口と、硬貨通路に設けられ、硬貨が受入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別するとともに、硬貨の金種別の枚数を計数するセンサ手段と、受入れ可能な硬貨を貯留する単一の硬貨貯留ボックスと、機体の前部または後部に着脱可能に取り付けられ、単一の硬貨貯留ボックスに貯留されるべき硬貨を収容可能な硬貨カセットと、硬貨入出金機の動作を制御する制御手段を備え、制御手段が、硬貨の入出金処理の開始に先立って、硬貨カセットに収容された硬貨を繰り出させ、センサ手段によって、硬貨カセットから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、センサ手段が受け入れ可能と判別した硬貨を、単一の硬貨貯留ボックスに貯留させ、硬貨の出金処理に先立って、硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、センサ手段によって、硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、各金種ごとに、所定枚数の硬貨を、硬貨カセットに貯留させ、硬貨の出金処理に際して、硬貨カセットに貯留された硬貨を繰り出させ、センサ手段によって、硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、硬貨入出金口に出金し、硬貨の入出金処理の完了後に、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、硬貨カセット内に収容させるように構成され、センサ手段によって、硬貨入出金口から投入された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させて、硬貨入出金口から投入された硬貨を、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留するように構成されているから、硬貨カセットに貯留されている出金すべき硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留され、したがって、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0011】
また、本発明によれば、硬貨カセットに貯留されている出金すべき硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスのいずれかに貯留し切れなくなった硬貨を収容する補充用硬貨貯留ボックスを設ける必要がなく、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0012】
さらに、本発明によれば、硬貨カセットに貯留されている出金すべき硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、いずれかの金種の硬貨の入金枚数が過大になっても、硬貨貯留ボックス内に収容し切れなくなるということがなく、したがって、硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を回収するため、硬貨入出金機の動作を停止させる必要が生じることがないから、硬貨入出金機の処理効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0013】
また、本発明によれば、硬貨カセットに貯留されている出金すべき硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機の構造を簡素化することが可能となるとともに、硬貨入出金機の耐久性を向上させることが可能になる。
【0014】
さらに、本発明によれば、新たな金種の硬貨が発行された場合でも、新たに発行された金種の硬貨を貯留し、出金時に、貯留された硬貨を払い出す硬貨貯留ボックスを設けるスペースを確保する必要がなく、単に、制御手段の制御プログラムを変更するだけで、新たに発行された金種の硬貨を、硬貨入出金機に、入金し、硬貨入出金機から出金することが可能になるから、新たな金種の硬貨が発行される場合に備えて、無駄なスペースを確保しておく必要がなく、したがって、硬貨入出金機をより一層小型化することが可能になり、その一方で、将来、新たな金種の硬貨が発行された場合に、容易に対応することが可能になる。
また、本発明によれば、出金すべき硬貨を貯留する特別の手段を設けることなく、硬貨の出金処理に先立って、出金すべき硬貨を、業務の開始時に、単一の硬貨貯留ボックス内に貯留すべき硬貨を収容し、業務の終了時に、単一の硬貨貯留ボックス内に収容されていた硬貨を回収する硬貨カセットに貯留させるように構成されているから、より一層、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる
さらに、本発明によれば、硬貨カセットは、機体の前部または後部に着脱可能に取り付けられるから、業務の開始に先立って、硬貨入出金機に収納すべき硬貨を、硬貨カセットに収容させて、硬貨カセットを硬貨入出金機に取り付けることによって、容易に、出金に使用すべき硬貨を、硬貨貯留ボックス内に装填することが可能になるとともに、業務の終了後に、硬貨入出金機内に収容されている硬貨をすべて、硬貨カセット内に収容させて、容易に回収することが可能になる
【0015】
本発明の好ましい実施態様においては、前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、1回の出金処理によって、出金される最大出金額に等しい金額の硬貨を、一出金単位の硬貨として、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されている。
【0016】
本発明の好ましい実施態様によれば、制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、1回の出金処理によって、出金される最大出金額に等しい金額の硬貨を、一出金単位の硬貨として、硬貨カセットに貯留させるように構成されているから、顧客が指示する金額の硬貨を、確実に出金することが可能になる。
【0017】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、硬貨の合計枚数が最小になるように、金種別に、一出金単位の硬貨を選択し、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されている。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、硬貨の合計枚数が最小になるように、金種別に、一出金単位の硬貨を選択し、硬貨の出金処理に先立って、硬貨カセットに貯留させるように構成されているから、出金に際して、硬貨カセットから繰り出される硬貨の枚数が少なくなり、硬貨の処理効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0019】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、二以上の出金単位の硬貨を、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されている。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、二以上の出金単位の硬貨を、硬貨カセットに貯留させるように構成されているから、硬貨の出金処理が実行されるたびに、出金すべき硬貨を、硬貨カセットに補充する必要がなく、硬貨入出金機の硬貨の出金効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、出金処理の終了後に、前記硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記硬貨カセットに補充するように構成されている。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、出金処理の終了後に、硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、センサ手段によって、硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、硬貨カセットに補充するように構成されているから、硬貨カセット内には、つねに、一出金単位あるいは二以上の出金単位の硬貨が貯留され、したがって、出金すべき硬貨を、硬貨カセットに補充するために、硬貨の出金処理を中断させる必要がないから、硬貨入出金機の硬貨の出金効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0023】
本発明の別の好ましい実施態様においては、硬貨入出金機は、さらに、前記一出金単位の硬貨を貯留可能な少なくとも1つの硬貨貯留手段を備え、前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨カセットに、一出金単位の硬貨を貯留させるとともに、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に、一出金単位の硬貨を貯留させ、硬貨の出金処理に際して、前記硬貨カセットまたは前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に貯留された硬貨を、選択的に繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、前記硬貨入出金口に出金するように構成されている。
【0024】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、硬貨入出金機は、さらに、一出金単位の硬貨を貯留可能な少なくとも1つの硬貨貯留手段を備え、制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、硬貨カセットに、一出金単位の硬貨を貯留させるとともに、少なくとも1つの硬貨貯留手段に、一出金単位の硬貨を貯留させ、硬貨の出金処理に際して、硬貨カセットまたは少なくとも1つの硬貨貯留手段に貯留された硬貨を、選択的に繰り出させ、センサ手段によって、硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、硬貨入出金口に出金するように構成されているから、出金に際しては、一出金単位を構成する硬貨だけを、硬貨カセットあるいは少なくとも1つの硬貨貯留手段から、繰り出せばよく、したがって、出金処理を短時間に完了させることが可能になる。
【0025】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、出金処理の終了後に、前記硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、前記硬貨カセットから出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記硬貨カセットに補充し、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段から出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に補充するように構成されている。
【0026】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、出金処理の終了後に、硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、センサ手段によって、硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨カセットから出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、硬貨カセットに補充し、少なくとも1つの硬貨貯留手段から出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、少なくとも1つの硬貨貯留手段に補充するように構成されているから、硬貨カセットおよび少なくとも1つの硬貨貯留手段内には、つねに、一出金単位の硬貨が貯留され、したがって、出金すべき硬貨を、硬貨カセットあるいは少なくとも1つの硬貨貯留手段に補充するために、硬貨の出金処理を中断させる必要がないから、硬貨入出金機の硬貨の出金効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0027】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記センサ手段が、前記硬貨入出金口から投入された硬貨が受け入れ可能か否かおよび前記硬貨入出金口から投入された硬貨の金種を判別するとともに、前記硬貨入出金口から投入された硬貨の金種別の枚数を計数可能に構成され、前記硬貨貯留ボックスが、前記硬貨入出金口から投入され、前記センサ手段によって、受け入れ可能と判別された硬貨を貯留するように構成されている。
【0028】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨入出金機は、さらに、前記硬貨カセットおよび前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨を、前記センサ手段に向けて、移送する搬送ベルトを備え、前記搬送ベルトが、前記硬貨入出金口から投入され、前記センサ手段によって、受け入れ可能と判別された硬貨を、一時的に保持可能に構成されている。
【0031】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、前記硬貨カセットに収容された硬貨を、前記硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、前記硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、前記硬貨カセット内に収容させるように構成されている。
【0032】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、硬貨カセットに収容された硬貨を、硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、センサ手段によって、硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、硬貨カセット内に収容させるように構成されているから、業務の終了後に、硬貨入出金機内に収容されている硬貨をすべて、硬貨入出金機に着脱可能に取り付けられた硬貨カセット内に収容させて、容易に回収することが可能になる。
【0033】
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、前記硬貨カセットおよび前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に収容された硬貨を、前記硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、前記硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、前記硬貨カセット内に収容させるように構成されている。
【0034】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、硬貨カセットおよび少なくとも1つの硬貨貯留手段に収容された硬貨を、硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、センサ手段によって、硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、硬貨カセット内に収容させるように構成されているから、業務の終了後に、硬貨入出金機内に収容されている硬貨をすべて、硬貨入出金機に着脱可能に取り付けられた硬貨カセット内に収容させて、容易に回収することが可能になる。
【0035】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨入出金機は、さらに、外部からアクセス可能で、受け入れ不能な硬貨を回収する受け入れ不能硬貨回収ボックスを備え、前記制御手段が、前記センサ手段によって、受け入れ可能ではないと判別された硬貨を、前記受け入れ不能硬貨回収ボックスに収容させるように構成されている。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0037】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の内部機構を示す略斜視図であり、図2は、その略縦側面図である。
【0038】
図1および図3に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機は、本体の側部近傍の頂壁に、硬貨を、硬貨入出金機内に投入し、硬貨を、硬貨入出金機から出金するための硬貨入出金口1を備え、硬貨入出金口1の底部は、シャッタ2によって構成されている。
【0039】
硬貨入出金口1の下方には、硬貨入出金口1から落下した硬貨を、その上面で受け取る回転可能な回転円板3が配置されている。
【0040】
図3は、回転円板の近傍の詳細を示す略部分拡大図である。
【0041】
図3に示されるように、回転円板3の外周部のすぐ外側には、リング状ガイド4が固定され、リング状ガイド4には、処理すべき硬貨のうち、厚さが最大の硬貨より大きく、厚さが最小の硬貨の2倍未満の間隙を有するスロット5が形成されている。硬貨入出金口1から回転円板3上に落下した硬貨は、回転円板3の回転によって生成された遠心力によって、リング状ガイド4の内面に押しつけられ、これに沿って、スロット5から、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0042】
図1ないし図3に示されるように、スロット5には、硬貨通路6が接続され、硬貨通路6には、硬貨を硬貨通路6の上面に押圧しながら、矢印Aで示される方向に移動させる搬送ベルト7が設けられている。
【0043】
さらに、硬貨通路6には、硬貨の径、表面パターンなど光学的性質を検出する光学センサおよび硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサを含むセンサユニット8が設けられており、センサユニット8によって検出された硬貨の検出データは、後述するコントロールユニット(図示せず)に出力され、コントロールユニットによって、硬貨入出金口1から投入された硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の硬貨か、あるいは、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨か否か、すなわち、受け入れ可能か否かが判別されるとともに、硬貨入出金口1から投入された硬貨の金種別の枚数が計数される。
【0044】
センサユニット8の下流側の硬貨通路6には、硬貨選別デバイス9が設けられている。
【0045】
図4は、硬貨選別デバイス9の略断面図である。
【0046】
図4に示されるように、硬貨選別デバイス9は、硬貨通路6の下面に対して、ほぼ垂直に接続されており、硬貨が、その内部を落下可能な硬貨選別通路10と、軸10aに枢着された円筒の一部を切り欠いた形状の選別ローラ10bを備えている。
【0047】
選別ローラ10bは、硬貨を、硬貨選別通路10内に落下させることなく、矢印Bで示される方向にそのまま通過させるときには、図4において、実線で示す位置に保持され、矢印Cで示すように、硬貨選別通路10内に落下させるときには、実線で示す位置から破線で示す位置まで回動され、硬貨選別通路10が開放されるように構成されている。
【0048】
図4に示されるように、硬貨選別通路10は、後述する入出金ベルト20に連通する第1のシュート11と後述する出金ベルト25に連通する第2のシュート12に分岐され、第1のシュート11からは、後述する硬貨カセット30に連通する第3のシュート13が分岐されている。
【0049】
第1のシュート11と第2のシュート12との分岐部には、硬貨を、入出金ベルト20あるいは出金ベルト25に案内する第1のゲート部材14が回動自在に設けられ、第1のシュート11と第3のシュート13との分岐部には、硬貨を、入出金ベルト20あるいは硬貨カセット30に案内する第2のゲート部材15が回動自在に設けられている。
【0050】
第1のゲート部材14は、通常は、硬貨選別通路10と第1のシュート11とが連通される位置に保持され、第2のゲート部材15は、第1のシュート11を介して、硬貨選別通路10と入出金ベルト20とを連通する位置に保持されている。
【0051】
図1および図2に示されるように、第1のシュート11は、硬貨を、硬貨入出金機の前後方向に延びる入出金ベルト20上に案内するように構成され、入出金ベルト20の下流端部には、入出金ベルト20から、硬貨を受け取り、受け取った硬貨を、回転円板3に送る硬貨リフトベルト21が設けられている。
【0052】
硬貨リフトベルト21には、硬貨を、硬貨入出金機の上部に配置された回転円板3上に持ち上げる際に、硬貨を係止するための桟(図示せず)が形成されている。
【0053】
図1および図2に示されるように、第2のシュート12は、硬貨を、硬貨入出金機の前後方向に延び、プーリ25a、25aに巻回された出金ベルト25上に案内するように構成され、硬貨入出金機の背部側の出金ベルト25の端部は、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨や、オペレータが取り忘れ、受領しなかった硬貨を回収する硬貨回収ボックス26に接続されている。
【0054】
一方、硬貨入出金機の前部側の出金ベルト25の端部には、出金ベルト25から、硬貨を受け取り、受け取った硬貨を、硬貨入出金口1に搬送する硬貨リフトベルト27が接続されている。硬貨リフトベルト27は、硬貨と、硬貨リフトベルト27の表面との間に生じる摩擦力によって、硬貨を、硬貨リフトベルト27の表面に保持して、硬貨入出金口1に搬送するように構成されている。
【0055】
出金ベルト25が巻回されたプーリ25a、25aは、正逆両方向に、選択的に回転可能に構成されており、硬貨を、硬貨回収ボックス26に搬送するときは、プーリ25a、25aが、図2において、反時計まわりに回転され、一方、硬貨を、硬貨入出金口1に送るときは、プーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転されるように構成されている。
【0056】
図1および図2に示されるように、第3のシュート13は、硬貨を、硬貨カセット30に送るように構成されている。
【0057】
硬貨カセット30は、硬貨入出金機の背部に着脱可能に取り付けられている。
【0058】
硬貨カセット30は、金庫の役割を果たすもので、業務の開始時に、硬貨入出金機に取り付けられて、硬貨カセット30に収容された硬貨が、硬貨カセット30から、硬貨入出金機内に、供給され、業務の終了時には、硬貨入出金機内の硬貨が、硬貨カセット30内に回収されて、硬貨カセット30が硬貨入出金機から取り外されるように構成されている。
【0059】
硬貨カセット30の下部には、硬貨カセット30内に収容された硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出す硬貨繰り出し手段(図示せず)が設けられている。
【0060】
後に詳述するように、本実施態様においては、硬貨カセット30は、出金すべき硬貨を貯留する機能を有している。
【0061】
図1および図2に示されるように、硬貨通路6の終端部には、第4のシュート34が接続され、硬貨通路6を通過した硬貨は、金種にかかわらず、すべて、第4のシュート34を介して、硬貨入出金機の略中央部に設けられた硬貨貯留ボックス40内に送られて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成されている。
【0062】
硬貨貯留ボックス40の下部には、硬貨貯留ボックス40内に貯留された硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出す硬貨繰り出し手段(図示せず)が設けられている。
【0063】
図5は、硬貨回収ボックス26の近傍の詳細を示す略斜視図である。
【0064】
図5に示されるように、硬貨回収ボックス26は、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を回収する受け入れ不能硬貨回収ボックス41と、硬貨入出金口1に出金されたが、オペレータが取り忘れて、受領しなかった硬貨を回収する不受領硬貨貯留ボックス42を備え、出金ベルト25の終端部には、硬貨回収通路43が接続されている。
【0065】
硬貨回収通路43は、第5のシュート44と第6のシュート45に分岐され、第5のシュート44は、受け入れ不能硬貨回収ボックス41に連通し、第6のシュート45は、不受領硬貨貯留ボックス42に連通している。。
【0066】
第5のシュート44と第6のシュート45との分岐部には、硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41あるいは不受領硬貨貯留ボックス42に案内する第3のゲート部材46が回動自在に設けられている。
【0067】
第3のゲート部材46は、通常は、硬貨回収通路43を、第5のシュート44を介して、受け入れ不能硬貨回収ボックス41に連通させる位置に保持されている。
【0068】
図6は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【0069】
図6に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系は、硬貨入出金機全体の動作を制御するコントロールユニット50と、制御プログラム、硬貨の金種別の基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データ、基準汚損レベルデータなどを記憶するROM51と、RAM52を備えている。
【0070】
図6に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の検出系は、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質を検出する光学センサおよび硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサを含み、コントロールユニット50に、検出信号を出力するセンサユニット8と、硬貨が、硬貨通路6に設けられた硬貨選別デバイス9に達したことを検出し、コントロールユニット50の硬貨検出信号を出力する硬貨センサ53を備えている。
【0071】
図6に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の駆動系は、シャッタ2と、回転円板3を回転させる回転円板モータ54と、搬送ベルト7を駆動する搬送ベルトモータ55と、入出金ベルト20を駆動する第1のモータ56と、硬貨リフトベルト21を駆動する第2のモータ57と、出金ベルト25のプーリ25a、25aを正逆方向に選択的に回転させる第3のモータ58と、硬貨リフトベルト27を駆動する第4のモータ59と、選別ローラ10bを駆動する選別ローラ駆動ソレノイド60と、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aを駆動する第1の繰り出しモータ61と、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aを駆動する第2の繰り出しモータ62と、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66と、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67と、第3のゲート部材46を駆動する第3のソレノイド68を備えている。
【0072】
図6に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の入力系は、入金処理スタートスイッチ70と、硬貨の入金を指示する入金指示スイッチ71と、硬貨の入金取り消しを指示する入金取消しスイッチ72と、硬貨の出金を指示する出金指示スイッチ73と、硬貨カセット30に収容されている硬貨の硬貨入出金機内への装填を指示する硬貨装填指示スイッチ74と、硬貨入出金機内の硬貨の硬貨カセット30内への回収を指示する硬貨回収指示スイッチ75と、硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を確認する硬貨収納枚数確認処理を指示する硬貨枚数確認スイッチ76と、出金すべき金額を入力可能なテンキー77を備えている。
【0073】
図6に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の表示系は、液晶ディスプレイパネルや有機ELパネルなどによって構成された表示パネル78を備えている。
【0074】
以上のように構成された本実施態様にかかる硬貨入出金機は、紙幣入出金機と併設されて、使用され、業務の開始時においては、硬貨カセット30から、硬貨が、硬貨入出金機内に収納される。
図7は、機体の背部に取付けられた硬貨カセット30から、硬貨を、硬貨入出金機内に装填する硬貨装填処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0075】
まず、所定枚数の硬貨が収容された硬貨カセット30が、硬貨入出金機に取り付けられ、硬貨装填指示スイッチ74が操作される。
【0076】
硬貨装填指示スイッチ74が操作されると、硬貨装填指示信号が、コントロールユニット50に入力される。
【0077】
硬貨装填指示信号が入力されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力するとともに、第3のモータ58に逆回転信号を出力する。
【0078】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転され、さらに、出金ベルト25が巻回されたプーリ25a、25aが、反時計まわりに回転される。
【0079】
次いで、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、繰り出させる。
【0080】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0081】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0082】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0083】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別し、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域に書き込む。
【0084】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0085】
硬貨センサ53から、硬貨検出信号を受けると、コントロールユニット50は、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出し、その硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力し、選別ローラ10bを回動させて、硬貨選別通路10を開放させるとともに、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に、駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とが連通する位置に回動させる。
【0086】
その結果、硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第2のシュート12に導かれ、出金ベルト25上に送られる。
【0087】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は、何の信号も出力しない。
【0088】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別デバイス9を通過し、硬貨通路6の終端部に接続された第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0089】
出金ベルト25上に送られた受け入れ不能な硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力されて、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0090】
受け入れ不能な硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と受け入れ不能硬貨回収ボックス41とを連通させる位置に保持されているため、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収される。
【0091】
こうして、硬貨カセット30内に収容されたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に送られて、収容されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第2の繰り出しモータ62に、駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、出金ベルト25、硬貨リフトベルト21および硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させて、硬貨装填処理を終了させる。
【0092】
その結果、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域には、硬貨入出金機の硬貨貯留ボックス40内に貯留されている金種別の硬貨の枚数が記憶される。
【0093】
本実施態様においては、出金すべき硬貨は、硬貨カセット30に貯留されるように構成されており、業務の開始にあたって、まず、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理が実行され、出金すべき硬貨が、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30に送られて、収納される。
【0094】
したがって、硬貨カセット30に収容されたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に送られて、収容され、硬貨装填処理が終了すると、コントロールユニット50は、出金すべき硬貨を、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30に収納させる。
【0095】
本実施態様にかかる硬貨入出金機は、紙幣入出金機と併設されるように構成されているから、1回の出金処理で、硬貨入出金機から、出金される硬貨の最大金額は、流通している最小金額の紙幣の額から、最小金額の硬貨の額を差し引いた金額であり、したがって、1回の出金処理によって、出金される最大出金額に等しい金額の硬貨を、一出金単位Uとして、一以上の出金単位Uの硬貨が、1回の出金硬貨収納処理で、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30に収納されるように構成されている。
【0096】
たとえば、日本において流通している最小金額の紙幣は、1000円札であるので、999円が、日本において、本実施態様にかかる硬貨入出金機を使用する場合の一出金単位とされる。
【0097】
ここに、2種類以上の金種の硬貨が流通しているときは、一出金単位Uの硬貨は、異なる金種の硬貨の2以上の組み合わせを含み得るが、本実施態様においては、硬貨の枚数が最小になるように、異なる金種の硬貨の枚数が決定されるように構成されている。
【0098】
たとえば、日本において流通している硬貨の金種は、1円貨、5円貨、10円貨、50円貨、100円貨、500円貨であるので、日本において、本実施態様にかかる硬貨入出金機を使用する場合には、1枚の500円貨、4枚の100円貨、1枚の50円貨、4枚の10円貨、1枚の5円貨および4枚の1円貨によって、一出金単位Uの硬貨が構成されている。
【0099】
業務の開始に先立って、一出金単位Uの硬貨を、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30に収納するだけのときは、硬貨が出金されるたびに、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理を実行することが必要不可欠になり、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理の実行中は、硬貨の入金処理を実行することが不可能になるから、本実施態様においては、業務の開始に先立って、三出金単位Uの硬貨が、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30に収納されるように構成されている。
図8は、硬貨貯留ボックス40から、機体の背部に取付けられた硬貨カセット30に、出金すべき硬貨を収納する出金硬貨収納処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0100】
硬貨カセット30に収容されたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に送られて、収容され、硬貨装填処理が終了すると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0101】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0102】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0103】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0104】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0105】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、次々に、硬貨通路6に送り出される。
【0106】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0107】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込む。
【0108】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0109】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0110】
その結果、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0111】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、硬貨貯留ボックス40内に収容しているのは、硬貨貯留ボックス40に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、硬貨カセット30への硬貨の収納処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあるからである。
【0112】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、コントロールユニット50は何の信号も出力しない。
【0113】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第3のシュート13を通って、硬貨カセット30内に収容される。
【0114】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別し、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている判別した金種の硬貨の枚数を更新する。
【0115】
その結果、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたある金種の硬貨の枚数が、三出金単位Uに含まれるべきその金種の硬貨の枚数に等しくなった後に、センサユニット8から入力された検出信号に基づいて、その金種の硬貨が検出されたときは、コントロールユニット50は、その金種の硬貨の計数を実行せず、その金種の硬貨を、硬貨センサ53が検出し、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されたときは、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させ、その硬貨を、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に回収させる。
【0116】
こうして、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた各金種の硬貨の枚数が、三出金単位Uに含まれるべき各金種の硬貨の枚数に等しくなると、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させる。
【0117】
次いで、三出金単位Uに含まれるべき各金種の硬貨が、硬貨カセット30内に収納され、硬貨繰り出し手段40aの駆動が停止された時点で、硬貨貯留ボックス40から、すでに、入出金ベルト20上に繰り出されていた硬貨カセット30に収納されるべき硬貨に後続するすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に、回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第2のソレノイド67および第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させ、回転円板3の回転を停止させるとともに、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させ、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理を終了させる。
【0118】
硬貨カセット30への硬貨の収納処理が終了すると、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に、硬貨カセット30に貯留されている金種別の硬貨の枚数が記憶され、硬貨入出金機は、硬貨の入金および出金が可能になる。
【0119】
図9は、硬貨入出金口1から、投入された硬貨を、硬貨貯留ボックス40内に受け入れる硬貨受け入れ処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0120】
硬貨の受け入れにあたっては、まず、オペレータによって、硬貨が、硬貨入出金口1内に投入され、入金処理スタートスイッチ70が操作される。
【0121】
入金処理スタートスイッチ70が操作されると、入金処理スタート信号が、コントロールユニット50に入力される。
【0122】
入金処理スタート信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に、回動させて、硬貨選別通路10を開放させる。
【0123】
次いで、コントロールユニット50は、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第4のモータ59に駆動信号を出力するとともに、第3のモータ58に正回転信号を出力し、さらに、シャッタ2に開放信号を出力する。
【0124】
その結果、回転円板3が回転され、搬送ベルト7および硬貨リフトベルト27が駆動されるとともに、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転され、硬貨入出金口1のシャッタ2が開放されて、硬貨入出金口1に投入された硬貨が、回転されている回転円板3上に落下する。
【0125】
次いで、コントロールユニット50は、シャッタ2に閉鎖信号を出力して、硬貨入出金口1のシャッタ2を閉鎖させる。
【0126】
硬貨入出金口1から、回転円板3上に落下した硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0127】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0128】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨と判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の入金硬貨枚数メモリ領域に書き込む。
【0129】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0130】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と第2のシュート12を連通させる位置に移動させる。
【0131】
その結果、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第2のシュート12を通って、出金ベルト25上に送られる。
【0132】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は何の信号も出力しない。
【0133】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第1のシュート11を通って、入出金ベルト20上に送られる。
【0134】
入出金ベルト20上に送られた硬貨は、入出金ベルト20上で、一時的に、保持される。
【0135】
一方、受け入れ不能と判別され、出金ベルト25上に送られた硬貨は、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転されているため、出金ベルト25によって、硬貨入出金口1に向かって、搬送され、硬貨リフトベルト27に受け渡される。
【0136】
硬貨リフトベルト27に受け渡された硬貨は、硬貨入出金口1のシャッタ2上に送り返される。
【0137】
こうして、硬貨入出金口1に投入されたすべての硬貨が、回転円板3から送り出され、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨が、入出金ベルト20上に、一時的に、保持され、一方、受け入れ不能と判別された硬貨が、硬貨入出金口1のシャッタ2上に送り返されると、コントロールユニット50は、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第3のモータ58および選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させ、搬送ベルト7および出金ベルト25の駆動を停止させるとともに、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0138】
次いで、コントロールユニット50は、RAM52の入金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている金種別の硬貨の枚数にしたがって、硬貨入出金口1に投入された硬貨の合計金額を算出し、表示パネル78に表示させるとともに、硬貨を、確定的に入金するときは、入金指示スイッチ71を操作し、硬貨の入金を取り消すときは、入金取消しスイッチ72を操作すべき旨のメッセージを表示させる。
【0139】
その後、オペレータが、入金指示スイッチ71を操作すると、入金指示信号がコントロールユニット50に入力される。
【0140】
図10は、硬貨入出金口1から、投入され、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨を、確定的に、入金する入金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0141】
入金指示信号を受けると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21を駆動させるとともに、回転円板3を回転させる。
【0142】
その結果、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨は、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0143】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0144】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0145】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨の金種を判別して、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域に記憶された硬貨入出金機に収納されている硬貨の金種別の枚数を書き換える。
【0146】
硬貨は、搬送ベルト7によって、さらに、硬貨通路6内を送られ、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0147】
こうして、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に収容されると、コントロールユニット50は、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第1のモータ56および第2のモータ57に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21の駆動を停止させて、入金処理を終了させる。
【0148】
一方、受け入れ不能と判別され、硬貨入出金口1のシャッタ2上に、返却された硬貨は、オペレータによって回収される。
【0149】
これに対して、入金取消しスイッチ72が操作されたときは、入金取消信号がコントロールユニット50に入力される。
【0150】
図11は、硬貨入出金口1から、投入され、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨を、硬貨入出金口1に返却する入金取消処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0151】
入金取消信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に、回動させて、硬貨選別通路10を開放させるとともに、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12が連通する位置に位置させる。
【0152】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に、それぞれ、駆動信号を出力して、回転円板3を回転させ、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および硬貨リフトベルト27を駆動させるとともに、第3のモータ58に正回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、時計まわりに回転させる。
【0153】
その結果、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨は、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0154】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0155】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0156】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨の金種を判別して、RAM52の入金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている入金硬貨の金種別の枚数から、減算し、RAM52の入金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた入金硬貨枚数データを書き換える。
【0157】
硬貨は、搬送ベルト7によって、さらに、硬貨通路6内を送られ、硬貨選別通路10が開放状態に保持されているため、硬貨選別通路10内に落下する
ここに、入金取消処理においては、硬貨選別通路10が、第2のシュート12に連通するように、第1のゲート部材14が位置させられているから、硬貨選別通路10内に落下した硬貨は、第2のシュート12を通って、出金ベルト25上に送られる。
【0158】
出金ベルト25上に送られた硬貨は、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転されているため、出金ベルト25によって、硬貨入出金口1に向かって、搬送され、硬貨リフトベルト27に受け渡される。
【0159】
硬貨リフトベルト27に受け渡された硬貨は、硬貨入出金口1のシャッタ2上に返却される。
【0160】
こうして、入出金ベルト20上に、一時的に保持されていた硬貨がすべて、硬貨入出金口1のシャッタ2上に返却されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨リフトベルト27の駆動を停止させる。
【0161】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させるとともに、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動停止信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第1のシュート11が連通する位置に位置させ、入金取消処理を終了させる。
【0162】
図12は、硬貨入出金機から、硬貨を出金する出金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0163】
硬貨入出金機から、硬貨を出金するにあたっては、まず、テンキー77に、出金すべき金額が入力される。
【0164】
出金すべき金額が、テンキー77に入力されると、テンキー77から、出金金額指定信号が、コントロールユニット50に出力され、出金金額指定信号が入力されると、コントロールユニット50は、出金金額指定信号に基づき、出金すべき各金種の硬貨の枚数を算出して、金種別の出金枚数データを生成し、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に、金種別の出金枚数データを保存する。
【0165】
次いで、出金指示スイッチ73が操作される。
【0166】
出金指示スイッチ73が操作されると、出金指示信号が、コントロールユニット50に入力される。
【0167】
出金指示信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放させる。
【0168】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、回転円板3を回転させ、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および硬貨リフトベルト27を駆動させるとともに、第3のモータ58に正回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、時計まわりに回転させる。
【0169】
さらに、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、次々に、繰り出させる。
【0170】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0171】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0172】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0173】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0174】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0175】
硬貨センサ53から、硬貨検出信号を受けると、コントロールユニット50は、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出し、その硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と、第3のシュート13とを連通させる位置に位置させる。
【0176】
その結果、硬貨選別通路10が開放されているため、受け入れ不能と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第3のシュート13を介して、硬貨カセット30に返却される。
【0177】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、硬貨カセット30に返却しているのは、硬貨カセット30に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、出金処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあり、その一方で、受け入れ不能と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収する場合には、出金ベルト25上に送って、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、反時計まわりに回転させる必要があり、硬貨の出金処理を妨げることになるからである。
【0178】
これに対して、その硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別されているときは、コントロールユニット50は、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置させる。
【0179】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能と判別されている硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第2のシュート12を介して、出金ベルト25上に送られる。
【0180】
現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されて、出金ベルト25上に送られた硬貨は、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転されているため、出金ベルト25によって、硬貨入出金口1に向かって、搬送され、硬貨リフトベルト27に受け渡される。
【0181】
硬貨リフトベルト27に受け渡された硬貨は、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金される。
【0182】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、受け入れ可能な硬貨と判別したときは、その硬貨の金種を判別して、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚づつ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0183】
こうして、次々に、RAM52に書き込まれた金種別の出金枚数データを書き換えた結果、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれているある金種の出金すべき硬貨の枚数データがゼロになった後は、センサユニット8から入力された検出信号に基づいて、その金種の硬貨が検出されても、コントロールユニット50は、その金種の硬貨の計数を実行せず、その金種の硬貨を、硬貨センサ53が検出し、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されたときに、コントロールユニット50は、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と、第3のシュート13とを連通させる位置に位置させる。
【0184】
その結果、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金すべき硬貨の枚数データがゼロになっている金種の硬貨は、硬貨選別通路10内に落下して、第3のシュート13を介して、硬貨カセット30に返却される。
【0185】
こうして、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたすべての金種の出金すべき硬貨の枚数データがゼロになると、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動停止信号を出力して、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させる。
【0186】
次いで、出金すべき硬貨が、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金され、硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止された時点で、硬貨カセット30から、すでに入出金ベルト20上に繰り出されていた出金すべき硬貨に後続するすべての硬貨が、硬貨カセット30内に回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨リフトベルト27の駆動を停止させる。
【0187】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0188】
さらに、コントロールユニット50は、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている出金硬貨枚数データに基づいて、RAM52の貯留硬貨枚数メモリ領域に記憶されている硬貨入出金機に収納されている金種別の硬貨の枚数を書き換え、出金処理を終了させる。
【0189】
出金処理を終了させると、コントロールユニット50は、硬貨カセット30への硬貨の収納処理を実行して、出金された金種の硬貨を補充する。
【0190】
すなわち、出金処理が終了すると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0191】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0192】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0193】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0194】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0195】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0196】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0197】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0198】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0199】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出し、その硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0200】
その結果、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0201】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、硬貨貯留ボックス40内に収容しているのは、硬貨貯留ボックス40に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、硬貨カセット30への硬貨の収納処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあるからである。
【0202】
これに対して、その硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、コントロールユニット50は何の信号も出力しない。
【0203】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第3のシュート13を通って、硬貨カセット30内に収容される。
【0204】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別し、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている金種別の出金枚数データ中の判別した金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0205】
こうして、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれているある金種の出金すべき硬貨の枚数がゼロになった後は、センサユニット8から入力された検出信号に基づき、その金種の硬貨が検出されても、コントロールユニット50は、その金種の硬貨の硬貨の計数を実行せず、その金種の硬貨を、硬貨センサ53が検出して、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されたときに、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0206】
その結果、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金すべき硬貨の枚数がゼロになっている金種の硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に回収される。
【0207】
こうして、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたすべての金種の出金すべき硬貨の枚数がゼロになると、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させる。
【0208】
次いで、硬貨カセット30内に補充されるべき硬貨が、硬貨カセット30内に収納され、硬貨繰り出し手段40aの駆動が停止された時点で、すでに、硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出されていた硬貨カセット30内に補充されるべき硬貨に後続する硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に、回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨リフトベルト27の駆動を停止させる。
【0209】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させ、硬貨カセット30への硬貨の補充処理を終了させる。
【0210】
通常は、業務の終了時に、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、硬貨の金種ごとの枚数を計数し、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収しつつ、硬貨入出金機内に収容されている硬貨がすべて、硬貨カセット30内に回収され、硬貨カセット30が、硬貨入出金機から取り外されて、硬貨入出金機内に収容されている硬貨が回収され、一方、業務の開始時には、硬貨カセット30が、硬貨入出金機に取り付けられ、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、硬貨の金種ごとの枚数を計数し、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収しつつ、硬貨カセット30内に収容されている硬貨が、硬貨入出金機内に装填されるため、業務の終了時には、硬貨入出金機内に収容されていた硬貨の金種別の枚数を、正確に把握することができ、業務の開始時には、硬貨入出金機内に収容されている硬貨の金種別の枚数を、正確に把握することができる。
【0211】
しかしながら、業務の終了時に、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、硬貨の金種ごとの枚数を計数し、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収しつつ、硬貨入出金機内に収容されている硬貨をすべて、硬貨カセット30内に回収し、硬貨カセット30を、硬貨入出金機から取り外して、硬貨を硬貨入出金機から回収し、業務の開始時に、硬貨カセット30を、硬貨入出金機に取り付けて、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、硬貨の金種ごとの枚数を計数し、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収しつつ、硬貨カセット30に収容されている硬貨を硬貨入出金機内に装填しない場合には、業務の終了時において、硬貨入出金機内に収容されていた硬貨の金種別の枚数を、正確に把握することはできず、また、業務の開始時においても、硬貨入出金機内に収容されている硬貨の金種別の枚数を、正確に把握することができなくなる。
【0212】
そこで、本実施態様にかかる硬貨入出金機は、さらに、硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を定期的に確認する硬貨収納枚数確認処理を実行可能に構成されている。
【0213】
硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を確認する硬貨収納枚数確認処理を実行するに際しては、硬貨枚数確認スイッチ76が操作され、硬貨収納枚数確認信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0214】
硬貨収納枚数確認信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21を駆動させるとともに、回転円板3を回転させる。
【0215】
次いで、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、繰り出させる。
【0216】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0217】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0218】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0219】
ここに、硬貨カセット30から繰り出された硬貨はすべて、硬貨貯留ボックス40内に収容され、硬貨貯留ボックス40から、硬貨が繰り出される際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0220】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨選別デバイス9に送られるが、選別ローラ10bは、通常、硬貨選別通路10を閉鎖する位置に保持されているから、硬貨は、硬貨選別デバイス9を通過して、硬貨通路6の終端部に接続されている第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0221】
こうして、硬貨カセット30に貯留されていたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40に送られて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第2の繰り出しモータ62に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0222】
この結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別され、硬貨入出金機中に収納されている硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に貯留される。
【0223】
真正で、汚損レベルが基準レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別され、硬貨入出金機中に収納されている硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0224】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力するとともに、第3のモータ58に逆回転信号を出力する。
【0225】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転され、さらに、出金ベルト25が巻回されたプーリ25a、25aが、反時計まわりに回転される。
【0226】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0227】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0228】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0229】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0230】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域に書き込む。
【0231】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0232】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置させる。
【0233】
その結果、受け入れ不能と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第2のシュート12に導かれ、出金ベルト25上に送られる。
【0234】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は、何の信号も出力しない。
【0235】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第3のシュート13に導かれ、硬貨貯留カセット30内に送られて、貯留される。
【0236】
一方、受け入れ不能と判別されて、出金ベルト25上に送られた硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力されて、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0237】
受け入れ不能な硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と受け入れ不能硬貨回収ボックス41とを連通させる位置に保持されているため、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収される。
【0238】
以上のようにして、硬貨貯留ボックス40に貯留されていたすべての硬貨が、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収納されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、および搬送ベルトモータ55および第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0239】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖するとともに、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と、第1のシュート11とを連通させる位置に復帰させる。
【0240】
こうして、硬貨貯留ボックス40に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収納されると、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域には、硬貨入出金機に収納されている硬貨の金種別の枚数が記憶される。
【0241】
次いで、硬貨カセット30に収納されたすべての硬貨が、硬貨装填処理と同様にして、硬貨貯留ボックス40内に移送され、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0242】
ただし、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域には、すでに、硬貨入出金機に貯留されている硬貨の金種別の枚数が記憶されており、受け入れ不能硬貨はすべて受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収されて、硬貨カセット30内には、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収すべき硬貨は存在しないから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0243】
硬貨カセット30内に収納されていたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40に移送されて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されると、コントロールユニット50は、硬貨カセット30への出金すべき硬貨の出金硬貨収納処理を実行し、三出金単位の硬貨が、硬貨カセット30に送られて、硬貨カセット30内に貯留される。
図13は、硬貨入出金口1に出金された硬貨あるいは硬貨入出金口1に返却された硬貨を、オペレータが受け取り忘れた場合に、硬貨を硬貨入出金機内に回収する不受領硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の前後方向縦断面図である。
【0244】
硬貨入出金口1のシャッタ2上に、硬貨を出金した後、あるいは、入金された硬貨を送り返した後、所定の時間が経過しても、硬貨入出金口1のシャッタ2上に、硬貨が残されているときは、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放させる。
【0245】
次いで、コントロールユニット50は、第1のゲート部材14を駆動させる第1のソレノイド66および第3のゲート部材46を駆動させる第3のソレノイド68に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置させるとともに、第3のゲート部材46を、硬貨回収通路43と、第6のシュート45とを連通させる位置に位置させる。
【0246】
さらに、コントロールユニット50は、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、回転円板3を回転させ、搬送ベルト7を駆動するとともに、第3のモータ58に、逆回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、反時計まわりに回転させる。
【0247】
次いで、コントロールユニット50は、シャッタ2に開放信号を出力して、シャッタ2を開放させる。
【0248】
その結果、回転円板3が回転され、搬送ベルト7および硬貨リフトベルト27が駆動されるとともに、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、時計まわりに回転され、硬貨入出金口1のシャッタ2が開放されて、硬貨入出金口1に残留している硬貨が、回転されている回転円板3上に落下する。
【0249】
次いで、コントロールユニット50は、シャッタ2に閉鎖信号を出力して、硬貨入出金口1のシャッタ2を閉鎖させる。
【0250】
硬貨入出金口1から、回転円板3上に落下した硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0251】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0252】
ここに、本実施態様においては、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金され、あるいは、硬貨入出金口1のシャッタ2上に送り返されたにもかかわらず、オペレータが受け取り忘れた硬貨は、すべて、不受領硬貨貯留ボックス42内に収容されて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨および硬貨カセット30内に収容されている硬貨とは、別個に回収されるように構成されているから、コントロールユニット50は、不受領硬貨回収処理に際しては、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0253】
硬貨は、搬送ベルト7によって、さらに、硬貨通路6内を搬送され、選別ローラ10bが、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動されて、硬貨選別通路10が開放されているため、硬貨選別通路10内に落下する。
【0254】
硬貨選別通路10内に落下した硬貨は、第1のゲート部材14が、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置しているため、第2のシュート12を介して、出金ベルト25上に送られる。
【0255】
出金ベルト25上に送られた硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力され、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0256】
硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と、第6のシュート45とを連通させる位置に位置しているため、第6のシュート45を介して、不受領硬貨貯留ボックス42内に送られて、回収される。
【0257】
以上のようにして、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金され、あるいは、硬貨入出金口1のシャッタ2上に返却されたにもかかわらず、オペレータが取り忘れたすべての硬貨が、不受領硬貨貯留ボックス42内に送られて、回収されると、コントロールユニット50は、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第3のモータ58に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7および出金ベルト25の駆動を停止させる。
【0258】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させるとともに、第1のゲート部材14を駆動させる第1のソレノイド66および第3のゲート部材46を駆動させる第3のソレノイド68に駆動停止信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第1のシュート11とを連通させる位置に復帰させ、第3のゲート部材46を、硬貨回収通路43と、第5のシュート44とを連通させる位置に復帰させて、不受領硬貨回収処理を終了させる。
【0259】
図14は、業務の終了後に、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット30内に回収する硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0260】
業務の終了後、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット30内に回収するにあたっては、硬貨回収指示スイッチ75が操作される。
【0261】
硬貨回収指示スイッチ75が操作されると、硬貨回収指示信号が、コントロールユニット50に出力され、硬貨回収指示信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21を駆動させるとともに、回転円板3を回転させる。
【0262】
次いで、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、繰り出させる。
【0263】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0264】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0265】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0266】
ここに、硬貨カセット30から繰り出された硬貨はすべて、硬貨貯留ボックス40内に収容され、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30内に回収される際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0267】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9を通過し、硬貨通路6の終端部に接続された第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0268】
こうして、硬貨カセット30内に収容されたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に送られて、収容されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第3のソレノイド68および第2の繰り出しモータ62に、駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、出金ベルト25、硬貨リフトベルト21および硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0269】
次いで、硬貨貯留ボックス40内に貯留されているすべての硬貨が、硬貨カセット30内に回収される。
【0270】
まず、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0271】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0272】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0273】
さらに、コントロールユニット50は、第3のモータ58に、逆回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、反時計まわりに回転させる。
【0274】
次いで、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0275】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0276】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0277】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0278】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の回収硬貨枚数メモリ領域に書き込む。
【0279】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0280】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出して、その硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に、駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とが連通する位置に回動させる。
【0281】
その結果、硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第2のシュート12に導かれ、出金ベルト25上に送られる。
【0282】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は、何の信号も出力しない。
【0283】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、第2のゲート部材15が、硬貨選別通路10と、第3のシュート13を連通させる位置に保持されているため、第3のシュート13を通って、硬貨カセット30に送られて、硬貨カセット30内に回収される。
【0284】
受け入れ不能な硬貨と判別され、出金ベルト25上に送られた硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力されて、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図2において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0285】
受け入れ不能と判別された硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と受け入れ不能硬貨回収ボックス41とを連通させる位置に保持されているため、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収される。
【0286】
こうして、硬貨貯留ボックス40内に貯留されていたすべての硬貨が、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収容されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第3のソレノイド68および第1の繰り出しモータ61に、駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、出金ベルト25、硬貨リフトベルト21および硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0287】
以上のようにして、硬貨入出金機内の硬貨がすべて、硬貨カセット30内に回収されると、硬貨カセット30が、硬貨入出金機から取り外され、硬貨入出金機から、硬貨が回収される。
【0288】
一方、受け入れ不能と判別され、受け入れ不能硬貨回収ボックス41および不受領硬貨回収ボックス42内に回収された硬貨は、受け入れ不能硬貨回収ボックス41および不受領硬貨回収ボックス42を開閉する開閉部材(図示せず)が操作されて、硬貨入出金機から、回収される。
【0289】
本実施態様によれば、硬貨カセット30に収容された三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0290】
また、本実施態様によれば、硬貨カセット30に収容された三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスのいずれかに貯留し切れなくなった硬貨を収容する補充用硬貨貯留ボックスを設ける必要がなく、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0291】
さらに、本実施態様によれば、硬貨カセット30に収容された三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、いずれかの金種の硬貨の入金枚数が過大になっても、硬貨貯留ボックス40に収容し切れなくなるということがなく、したがって、硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を回収するため、硬貨入出金機の動作を停止させる必要が生じることがないから、硬貨入出金機の処理効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0292】
また、本実施態様によれば、硬貨カセット30に収容された三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機の構造を簡素化することが可能となるとともに、硬貨入出金機の耐久性を向上させることが可能になる。
【0293】
さらに、本実施態様によれば、新たな金種の硬貨が発行された場合でも、新たに発行された金種の硬貨を貯留し、出金時に、貯留された硬貨を払い出す硬貨貯留ボックスを設けるスペースを確保する必要がなく、単に、コントロールユニット50の制御プログラムを変更するだけで、新たに発行された金種の硬貨を、硬貨入出金機に、入金し、硬貨入出金機から出金することが可能になるから、新たな金種の硬貨が発行される場合に備えて、無駄なスペースを確保しておく必要がなく、したがって、硬貨入出金機をより一層小型化することが可能になり、その一方で、将来、新たな金種の硬貨が発行された場合に、容易に対応することが可能になる。
【0294】
図15は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の内部機構を示す略縦側面図である。
【0295】
図15に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機は、一出金単位の出金すべき硬貨を貯留可能な第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81を備え、第1の硬貨貯留筒80、第2の硬貨貯留筒81および硬貨カセット30内に、それぞれ、一出金単位の出金すべき硬貨が貯留され、出金処理にあたっては、第1の硬貨貯留筒80、第2の硬貨貯留筒81および硬貨カセット30のいずれかから、硬貨が、硬貨入出金口1に出金されるように構成されている。
【0296】
図16は、硬貨選別デバイスの略断面図である。
【0297】
図16に示されるように、本実施態様においては、硬貨カセット30内に連通する第3のシュート13から、第1の硬貨貯留筒80内に連通する第7のシュート82が分岐され、第7のシュート82から、さらに、第2の硬貨貯留筒81内に連通する第8のシュート83が分岐されている。
【0298】
第3のシュート13と第7のシュート82の分岐部には、硬貨を、硬貨カセット30および第7のシュート82の一方に案内する第4のゲート部材84が設けられ、第7のシュート82と第8のシュート83の分岐部には、硬貨を、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81の一方に案内する第5のゲート部材85が設けられている。
【0299】
本実施態様においては、第4のゲート部材84は、通常、第3のシュート13と硬貨カセット30内を連通される位置に保持され、第5のゲート部材85は、通常、第7のシュート82と第1の硬貨貯留筒80内を連通させる位置に保持されるように構成されている。
【0300】
図17は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【0301】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系も、硬貨入出金機全体の動作を制御するコントロールユニット50と、制御プログラム、硬貨の金種別の基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データ、基準汚損レベルデータなどを記憶するROM51と、RAM52を備えている。
【0302】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の検出系も、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質を検出する光学センサおよび硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサを含み、コントロールユニット50に、検出信号を出力するセンサユニット8と、硬貨が、硬貨通路6に設けられた硬貨選別デバイス9に達したことを検出し、コントロールユニット50の硬貨検出信号を出力する硬貨センサ53を備えている。
【0303】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の駆動系は、シャッタ2と、回転円板3を回転させる回転円板モータ54と、搬送ベルト7を駆動する搬送ベルトモータ55と、入出金ベルト20を駆動する第1のモータ56と、硬貨リフトベルト21を駆動する第2のモータ57と、出金ベルト25のプーリ25a、25aを正逆方向に選択的に回転させる第3のモータ58と、硬貨リフトベルト27を駆動する第4のモータ59と、選別ローラ10bを駆動する選別ローラ駆動ソレノイド60と、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aを駆動する第1の繰り出しモータ61と、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aを駆動する第2の繰り出しモータ62と、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66と、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67と、第3のゲート部材46を駆動する第3のソレノイド68と、第1の硬貨貯留筒80の下部に設けられた硬貨繰り出し手段86を駆動する第3の繰り出しモータ87と、第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88を駆動する第4の繰り出しモータ89と、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94と、第5のゲート部材85を駆動する第5のソレノイド95を備えている。
【0304】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の入力系も、入金処理スタートスイッチ70と、硬貨の入金を指示する入金指示スイッチ71と、硬貨の入金取り消しを指示する入金取消しスイッチ72と、硬貨の出金を指示する出金指示スイッチ73と、硬貨カセット30に収容されている硬貨の硬貨入出金機内への装填を指示する硬貨装填指示スイッチ74と、硬貨入出金機内の硬貨の硬貨カセット30内への回収を指示する硬貨回収指示スイッチ75と、硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を確認する硬貨収納枚数確認処理を指示する硬貨枚数確認スイッチ76と、出金すべき金額を入力可能なテンキー77を備えている。
【0305】
図17に示されるように、本実施態様にかかる硬貨入出金機の表示系も、液晶ディスプレイパネルや有機ELパネルなどによって構成された表示パネル78を備えている。
【0306】
以上のように構成された本実施態様にかかる硬貨入出金機も、紙幣入出金機と併設されて、使用され、本実施態様にかかる硬貨入出金機においても、前記実施態様にかかる硬貨入出金機と同様にして、機体の背部に取付けられた硬貨カセット30から、硬貨が、硬貨入出金機内に装填される。
【0307】
本実施態様においては、出金すべき硬貨は、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されるように構成されており、硬貨装填処理が完了すると、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81への出金硬貨収納処理が実行され、出金すべき硬貨が、硬貨貯留ボックス40から、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81に送られて、収納される。
【0308】
本実施態様においては、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内には、それぞれ、一出金単位の出金すべき硬貨が貯留されるように構成されている。
【0309】
硬貨装填処理が完了すると、コントロールユニット50によって、まず、硬貨カセット30への出金すべき硬貨の出金硬貨収納処理が実行される。
図18は、硬貨貯留ボックス40から、機体の背部に取付けられた硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81に、硬貨を収納する硬貨収納処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0310】
コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0311】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0312】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0313】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0314】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0315】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、次々に、硬貨通路6に送り出される。
【0316】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0317】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込む。ここに、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域は、硬貨カセット30に貯留されている金種別の硬貨の枚数を記憶させる領域である。
【0318】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0319】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0320】
その結果、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0321】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、硬貨貯留ボックス40内に収容しているのは、硬貨貯留ボックス40に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあるからである。
【0322】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、コントロールユニット50は何の信号も出力しない。
【0323】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第3のシュート13を通って、硬貨カセット30内に収容される。
【0324】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別し、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている判別した金種の硬貨の枚数を更新する。
【0325】
こうして、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたある金種の硬貨の枚数が、一出金単位Uに含まれるべきその金種の硬貨の枚数に等しくなったときは、硬貨カセット30内には、すでに、一出金単位Uに含まれるべき枚数のその金種の硬貨が貯留されているから、その後に、センサユニット8から入力された検出信号に基づき、その金種の硬貨が検出されたときは、コントロールユニット50は、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込む。ここに、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域は、第1の硬貨貯留筒80に貯留されている金種別の硬貨の枚数を記憶させる領域である。
【0326】
その金種の硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、硬貨が検出されて、硬貨検出信号が、硬貨センサ53から入力されると、コントロールユニット50は、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94に駆動信号を出力して、第4のゲート部材84を、第3のシュート13と第7のシュート82とを連通させる位置に移動させる。
【0327】
その結果、硬貨カセット30内に、すでに、一出金単位Uに含まれるべき枚数が貯留されたその金種の硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第1のシュート11、第3のシュート13および第7のシュート82を介して、第1の硬貨貯留筒80内に送られて、収容される。
【0328】
一方、センサユニット8によって、出金単位に含まれるべき他の金種の硬貨が検出されたときは、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたその金種の硬貨の枚数が、一出金単位Uに含まれるべきその金種の硬貨の枚数に等しくなるまでは、コントロールユニット50は、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれているその金種の硬貨の枚数を更新するとともに、その金種の硬貨を、硬貨選別通路10、第1のシュート11および第3のシュート13を介して、硬貨カセット30に送って、硬貨カセット30内に収容させ、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたその金種の硬貨の枚数が、一出金単位Uに含まれるべきその金種の硬貨の枚数に等しくなると、硬貨カセット30内には、すでに、一出金単位Uに含まれるべき枚数のその金種の硬貨が貯留されているから、センサユニット8から入力された検出信号に基づき、その金種の硬貨が検出されたときは、コントロールユニット50は、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込む。
【0329】
その金種の硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、硬貨が検出されて、硬貨検出信号が、硬貨センサ53から入力されると、コントロールユニット50は、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94に駆動信号を出力して、第4のゲート部材84を、第3のシュート13と第7のシュート82とを連通させる位置に移動させる。
【0330】
その結果、硬貨カセット30内に、すでに、一出金単位Uに含まれるべき枚数が貯留されたその金種の硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第1のシュート11、第3のシュート13および第7のシュート82を介して、第1の硬貨貯留筒80内に送られて、収容される。
【0331】
以上のようにして、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金単位に含まれるべきすべての金種の硬貨の枚数が、一出金単位に含まれるべき各金種の硬貨の枚数に等しくなると、コントロールユニット50は、硬貨カセット30への硬貨の収納を終了させる。
【0332】
さらに、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたある金種の硬貨の枚数が、一出金単位Uに含まれるべきその金種の硬貨の枚数に等しくなったときは、硬貨カセット30および第1の硬貨貯留筒80内には、それぞれ、一出金単位Uに含まれるべき枚数のその金種の硬貨がすでに貯留されているから、その後に、センサユニット8から入力された検出信号に基づき、その金種の硬貨が検出されたときは、コントロールユニット50は、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の第3の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込む。ここに、RAM52の第3の出金可能硬貨枚数メモリ領域は、第2の硬貨貯留筒81に貯留されている金種別の硬貨の枚数を記憶させる領域である。
【0333】
その金種の硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、硬貨が検出されて、硬貨検出信号が、硬貨センサ53から入力されると、コントロールユニット50は、第5のゲート部材85を駆動する第5のソレノイド95に駆動信号を出力して、第5のゲート部材85を、第7のシュート82と第8のシュート83とを連通させる位置に移動させる。
【0334】
その結果、硬貨カセット30および第1の硬貨貯留筒80内に、それぞれ、すでに、一出金単位Uに含まれるべき枚数が貯留されたその金種の硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第1のシュート11、第3のシュート13、第7のシュート82および第8のシュート83を介して、第2の硬貨貯留筒81内に送られて、収容される。
【0335】
こうして、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金単位に含まれるべき全ての金種の硬貨の枚数、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金単位に含まれるべき全ての金種の硬貨の枚数およびRAM52の第3の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金単位に含まれるべき全ての金種の硬貨の枚数が、それぞれ、一出金単位Uに含まれるべき各金種の硬貨の枚数に等しくなると、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させる。
【0336】
次いで、一出金単位Uに含まれるべき各金種の硬貨が、第2の硬貨貯留筒81内に収納され、硬貨繰り出し手段40aの駆動が停止された時点で、硬貨貯留ボックス40から、すでに、入出金ベルト20上に繰り出されていた第2の硬貨貯留筒81に収納されるべき硬貨に後続するすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第2のソレノイド67に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21の駆動を停止させ、回転円板3の回転を停止させるとともに、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させ、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81への出金すべき硬貨の出金硬貨収納処理を終了させる。
【0337】
硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81への出金すべき硬貨の出金硬貨収納処理が終了すると、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81に貯留されている金種別の硬貨の枚数が記憶され、硬貨入出金機は、硬貨の入金および出金が可能になる。
【0338】
本実施態様にかかる硬貨入出金機においても、前記実施態様にかかる硬貨入出金機と全く同様にして、硬貨が硬貨入出金機内に入金される。
【0339】
本実施態様にかかる硬貨入出金機から、硬貨を出金するときは、まず、テンキー77に、出金すべき金額が入力される。
【0340】
出金すべき金額が、テンキー77に入力されると、テンキー77から、出金金額指定信号が、コントロールユニット50に出力され、出金金額指定信号が入力されると、コントロールユニット50は、出金金額指定信号に基づき、出金すべき各金種の硬貨の枚数を算出して、金種別の出金枚数データを生成し、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に、金種別の出金枚数データを保存する。
【0341】
次いで、出金指示スイッチ73が操作され、出金指示信号が、コントロールユニット50に入力される。
【0342】
本実施態様にかかる硬貨入出金機は、硬貨を、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のいずれからも、出金可能に構成されているが、硬貨を、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のいずれかから、出金した後、未だ、硬貨貯留ボックス40からの出金すべき硬貨の補充が完了しておらず、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80あるいは第2の硬貨貯留筒81に一出金単位の硬貨が貯留されていないことがあり得るから、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のうち、一出金単位の硬貨が貯留されている硬貨の貯留部から、つねに、硬貨が出金されることを保証するため、出金指示信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域、第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域および第3の出金可能硬貨枚数メモリ領域にアクセスして、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている金種別の硬貨の枚数を読み出し、一出金単位の硬貨が貯留されているか否かを判定する。
【0343】
その結果、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に、いずれも、一出金単位の硬貨が貯留されていると判定したときは、コントロールユニット50は、硬貨の繰り出し部分と、センサユニット8との距離が最も短い第2の硬貨貯留筒81から、硬貨を出金させる。
【0344】
図19は、硬貨入出金機の第2の硬貨貯留筒81から、硬貨を出金する出金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0345】
コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放させる。
【0346】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、回転円板3を回転させ、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および硬貨リフトベルト27を駆動させるとともに、第3のモータ58に正回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図15において、時計まわりに回転させる。
【0347】
さらに、コントロールユニット50は、第4の繰り出しモータ89に駆動信号を出力して、第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88によって、第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、次々に、繰り出させる。
【0348】
第2の硬貨貯留筒81から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0349】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0350】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0351】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれている金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0352】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0353】
硬貨センサ53から、硬貨検出信号を受けると、コントロールユニット50は、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、コントロールユニット50は、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と第3のシュート13とを連通させる位置に移動させるとともに、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94に駆動信号を出力して、第4のゲート部材84を、第3のシュート13と第7のシュート82とを連通させる位置に移動させ、さらに、第5のゲート部材85を駆動する第5のソレノイド95に駆動信号を出力して、第5のゲート部材85を、第7のシュート82と、第8のシュート83とを連通させる位置に移動させる。
【0354】
その結果、硬貨選別通路10が開放されているため、受け入れ不能と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下して、第1のシュート11、第3のシュート13、第7のシュート82および第8のシュート83を介して、第2の硬貨貯留筒81内に返却される。
【0355】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、第2の硬貨貯留筒81に返却しているのは、第2の硬貨貯留筒81に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、出金処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあり、その一方で、受け入れ不能と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収する場合には、出金ベルト25上に送って、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図2において、反時計まわりに回転させる必要があり、硬貨の出金処理を妨げることになるからである。
【0356】
これに対して、その硬貨が現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別されているときは、コントロールユニット50は、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置させる。
【0357】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されている硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、第2のシュート12を介して、出金ベルト25上に送られる。
【0358】
現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されて、出金ベルト25上に送られた硬貨は、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図15において、時計まわりに回転されているため、出金ベルト25によって、硬貨入出金口1に向かって、搬送され、硬貨リフトベルト27に受け渡される。
【0359】
硬貨リフトベルト27に受け渡された硬貨は、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金される。
【0360】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別し、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚づつ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0361】
こうして、次々に、RAM52に書き込まれた金種別の出金枚数データを書き換えた結果、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれているある金種の出金すべき硬貨の枚数データがゼロになった後は、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、その金種の硬貨の判別も、計数も実行せず、その金種の硬貨を、硬貨センサ53が検出し、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されたときは、コントロールユニット50は、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と第3のシュート13とを連通させる位置に移動させるとともに、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94に駆動信号を出力して、第4のゲート部材84を、第3のシュート13と第7のシュート82とを連通させる位置に移動させ、さらに、第5のゲート部材85を駆動する第5のソレノイド95に駆動信号を出力して、第5のゲート部材85を、第7のシュート82と、第8のシュート83とを連通させる位置に移動させる。
【0362】
その結果、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金すべき硬貨の枚数データがゼロになっている金種の硬貨は、硬貨選別通路10内に落下して、第1のシュート11、第3のシュート13、第7のシュート82および第8のシュート83を介して、第2の硬貨貯留筒81内に返却される。
【0363】
こうして、RAM52の出金硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたすべての金種の出金すべき硬貨の枚数データがゼロになると、コントロールユニット50は、第4の繰り出しモータ89に駆動停止信号を出力して、第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88の駆動を停止させる。
【0364】
次いで、出金すべき硬貨が、硬貨入出金口1のシャッタ2上に出金され、硬貨繰り出し手段88の駆動を停止された時点で、第2の硬貨貯留筒81から、すでに入出金ベルト20上に繰り出されていた出金すべき硬貨に後続するすべての硬貨が、第2の硬貨貯留筒81内に回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨リフトベルト27の駆動を停止させる。
【0365】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0366】
さらに、コントロールユニット50は、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている出金硬貨枚数データに基づいて、RAM52の貯留硬貨枚数メモリ領域に記憶されている硬貨入出金機に収納されている金種別の硬貨の枚数を書き換え、出金処理を終了させる。
【0367】
こうして、出金処理が終了すると、コントロールユニット50は、第2の硬貨貯留筒81に、出金された金種の硬貨を補充する。
【0368】
すなわち、出金処理が終了すると、コントロールユニット50は、出金すべき硬貨の補充処理を開始し、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放させる。
【0369】
次いで、コントロールユニット50は、第2のゲート部材15を駆動する第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と第3のシュート13とを連通させる位置に移動させるとともに、第4のゲート部材84を駆動する第4のソレノイド94に駆動信号を出力して、第4のゲート部材84を、第3のシュート13と第7のシュート82とを連通させる位置に移動させ、さらに、第5のゲート部材85を駆動する第5のソレノイド95に駆動信号を出力して、第5のゲート部材85を、第7のシュート82と、第8のシュート83とを連通させる位置に移動させる。
【0370】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0371】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0372】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力して、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0373】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0374】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0375】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0376】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている金種別の出金枚数データ中のその金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0377】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0378】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0379】
その結果、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0380】
ここに、受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、受け入れ不能硬貨回収ボックス41ではなく、硬貨貯留ボックス40内に収容しているのは、硬貨貯留ボックス40に貯留されている硬貨は、すでに、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別されたものであり、第2の硬貨貯留筒81への硬貨の補充処理に際して、誤って、受け入れ不能な硬貨と判別されたおそれがあるからである。
【0381】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、コントロールユニット50は何の信号も出力しない。
【0382】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、第1のシュート11、第3のシュート13、第7のシュート82および第8のシュート83を介して、第2の硬貨貯留筒81内に収容される。
【0383】
コントロールユニット50は、センサユニット8から、検出信号が入力されるたびに、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、その受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別し、判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている金種別の出金枚数データ中の判別した金種の硬貨の出金すべき枚数を、1枚だけ、減じて、金種別の出金枚数データを書き換える。
【0384】
こうして、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれているある金種の出金すべき硬貨の枚数がゼロになった後は、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、その金種の硬貨の判別も、計数も実行せず、その金種の硬貨を、硬貨センサ53が検出して、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されたときは、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させる。
【0385】
その結果、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた出金すべき硬貨の枚数がゼロになっている金種の硬貨は、さらに、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を搬送され、第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に回収される。
【0386】
こうして、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に書き込まれたすべての金種の出金すべき硬貨の枚数がゼロになると、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させる。
【0387】
次いで、第2の硬貨貯留筒81内に補充されるべき硬貨が、第2の硬貨貯留筒81内に収納され、硬貨繰り出し手段40aの駆動が停止された時点で、硬貨貯留ボックス40から、すでに、入出金ベルト20上に繰り出されていた第2の硬貨貯留筒81内に補充されるべき硬貨に後続する硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に回収されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、第4のモータ59、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動停止信号を出力して、回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨リフトベルト27の駆動を停止させる。
【0388】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖させ、RAM52の第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域に書き込まれた金種別の出金可能な硬貨の枚数を、一出金単位に含まれるべき金種別の硬貨の枚数に書き換えて、第2の硬貨貯留筒81への出金すべき硬貨の補充処理を終了させる。
【0389】
本実施態様にかかる硬貨入出金機も、前記実施態様にかかる硬貨入出金機と同様にして、さらに、硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を確認する硬貨収納枚数確認処理を実行可能に構成されている。
【0390】
硬貨入出金機内に収納されている硬貨の金種別枚数を確認する硬貨収納枚数確認処理を実行するに際しては、硬貨枚数確認スイッチ76が操作され、硬貨収納枚数確認信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0391】
硬貨収納枚数確認信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21を駆動させるとともに、回転円板3を回転させる。
【0392】
次いで、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、繰り出させる。
【0393】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0394】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0395】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0396】
ここに、硬貨カセット30から繰り出された硬貨はすべて、硬貨貯留ボックス40内に収容され、硬貨貯留ボックス40から、硬貨が繰り出される際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0397】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨選別デバイス9に送られるが、選別ローラ10bは、通常、硬貨選別通路10を閉鎖する位置に保持されているから、硬貨は、硬貨選別デバイス9を通過して、硬貨通路6の終端部に接続されている第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0398】
センサユニット8から、最後に、検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、硬貨カセット30に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定し、第2の繰り出しモータ62に駆動停止信号を出力して、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させるとともに、第3の繰り出しモータ87に駆動信号を出力して、第1の硬貨貯留筒80の下部に設けられた硬貨繰り出し手段86を駆動して、第1の硬貨貯留筒80内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に、繰り出させる。
【0399】
第1の硬貨貯留筒80から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0400】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0401】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0402】
ここに、第1の硬貨貯留筒80から繰り出された硬貨はすべて、硬貨貯留ボックス40内に収容され、硬貨貯留ボックス40から、硬貨が繰り出される際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0403】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨選別デバイス9に送られるが、選別ローラ10bは、通常、硬貨選別通路10を閉鎖する位置に保持されているから、硬貨は、硬貨選別デバイス9を通過して、硬貨通路6の終端部に接続されている第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0404】
センサユニット8から、最後に、検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、第1の硬貨貯留筒80に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定して、第3の繰り出しモータ87に駆動停止信号を出力して、第1の硬貨貯留筒80の下部に設けられた硬貨繰り出し手段86の駆動を停止させるとともに、第4の繰り出しモータ89に駆動信号を出力して、第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88を駆動して、第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に、繰り出させる。
【0405】
第2の硬貨貯留筒81から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0406】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0407】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0408】
ここに、第2の硬貨貯留筒81から繰り出された硬貨はすべて、硬貨貯留ボックス40に貯留され、硬貨貯留ボックス40から繰り出される際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0409】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨選別デバイス9に送られるが、選別ローラ10bは、通常、硬貨選別通路10を閉鎖する位置に保持されているから、硬貨は、硬貨選別デバイス9を通過して、硬貨通路6の終端部に接続されている第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0410】
センサユニット8から、最後に、検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、第2の硬貨貯留筒81に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定して、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55および第4の繰り出しモータ89に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21および第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88の駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0411】
この結果、硬貨入出金機中に収納されているすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に貯留される。
【0412】
硬貨入出金機中に収納されているすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に貯留されると、コントロールユニット50は、まず、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0413】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力するとともに、第3のモータ58に逆回転信号を出力する。
【0414】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転され、さらに、出金ベルト25が巻回されたプーリ25a、25aが、反時計まわりに回転される。
【0415】
さらに、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0416】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0417】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0418】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0419】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、受け入れ可能な硬貨と判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域に書き込む。
【0420】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0421】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出し、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とを連通させる位置に位置させる。
【0422】
その結果、受け入れ不能と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第2のシュート12に導かれ、出金ベルト25上に送られる。
【0423】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は、何の信号も出力しない。
【0424】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能と判別された硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第3のシュート13に導かれ、硬貨貯留カセット30内に送られて、貯留される。
【0425】
一方、受け入れ不能と判別されて、出金ベルト25上に送られた硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力されて、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図15において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0426】
受け入れ不能な硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と受け入れ不能硬貨回収ボックス41とを連通させる位置に保持されているため、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収される。
【0427】
以上のようにして、硬貨貯留ボックス40に貯留されていたすべての硬貨が、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収納されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、および搬送ベルトモータ55および第1の繰り出しモータ61に駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、硬貨リフトベルト21、出金ベルト25および硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0428】
次いで、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動停止信号を出力して、選別ローラ10bを、図4において、実線で示す位置に復帰させて、硬貨選別通路10を閉鎖するとともに、第2のゲート部材15を、硬貨選別通路10と、第1のシュート11とを連通させる位置に復帰させる。
【0429】
こうして、硬貨貯留ボックス40に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収納されると、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域には、硬貨入出金機に収納されている硬貨の金種別の枚数が記憶される。
【0430】
次いで、硬貨カセット30に収納されたすべての硬貨が、硬貨装填処理と同様にして、硬貨貯留ボックス40内に移送され、硬貨貯留ボックス40内に収容される。
【0431】
こうして、硬貨を、硬貨カセット30から硬貨貯留ボックス40に移送するときには、RAM52の硬貨貯留枚数メモリ領域には、すでに、硬貨入出金機に貯留されている硬貨の金種別の枚数が記憶されており、受け入れ不能な硬貨はすべて、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収されて、硬貨カセット30内には、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収すべき硬貨は存在しないから、センサユニット8から、検出信号が入力されても、コントロールユニット50は、硬貨の判別も、計数も実行しない。
【0432】
硬貨カセット30内に収納されていたすべての硬貨が、硬貨貯留ボックス40に移送されて、硬貨貯留ボックス40内に貯留されると、コントロールユニット50は、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81への出金すべき硬貨の出金硬貨収納処理を実行し、一出金単位づつの硬貨が、それぞれ、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81に送られて、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留される。
【0433】
本実施態様においても、硬貨入出金口1に出金された硬貨あるいは硬貨入出金口1に返却された硬貨を、オペレータが受け取り忘れた場合には、前記実施態様と同様にして、図13に示されるように、取り忘れられた硬貨が、不受領硬貨回収ボックス42内に回収される。
【0434】
図20は、業務の終了後に、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット30内に回収する硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【0435】
業務の終了後、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット30内に回収するにあたっては、硬貨回収指示スイッチ75が操作される。
【0436】
硬貨回収指示スイッチ75が操作されると、硬貨回収指示信号が、コントロールユニット50に出力され、硬貨回収指示信号を受けると、コントロールユニット50は、まず、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21を駆動させるとともに、回転円板3を回転させる。
【0437】
さらに、コントロールユニット50は、第3のモータ58に、逆回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図15において、反時計まわりに回転させる。
【0438】
次いで、コントロールユニット50は、第2の繰り出しモータ62に駆動信号を出力し、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aによって、硬貨カセット30内に収容されている硬貨を、入出金ベルト20上に、1枚づつ、繰り出させる。
【0439】
硬貨カセット30から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0440】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0441】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0442】
ここに、硬貨カセット30から繰り出されたすべての硬貨は、硬貨貯留ボックス40に貯留され、硬貨貯留ボックス40から繰り出された際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から検出信号を受けても、コントロールユニット50は、硬貨の判別、計数は実行しない。
【0443】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨デバイス9を通過し、硬貨通路6の終端部に接続された第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0444】
センサユニット8から、最後に、硬貨検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、硬貨検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、硬貨カセット30に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定して、第2の繰り出しモータ62に駆動停止信号を出力して、硬貨カセット30の下部に設けられた硬貨繰り出し手段30aの駆動を停止させるとともに、第3の繰り出しモータ87に駆動信号を出力して、第1の硬貨貯留筒80の下部に設けられた硬貨繰り出し手段86を駆動して、第1の硬貨貯留筒80内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に、繰り出させる。
【0445】
第1の硬貨貯留筒80から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0446】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0447】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0448】
ここに、第1の硬貨貯留筒80から繰り出されたすべての硬貨は、硬貨貯留ボックス40に貯留され、硬貨貯留ボックス40から繰り出された際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から検出信号を受けても、コントロールユニット50は、硬貨の判別、計数は実行しない。
【0449】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨デバイス9を通過し、硬貨通路6の終端部に接続された第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0450】
センサユニット8から、最後に、硬貨検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、硬貨検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、第1の硬貨貯留筒80に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定して、第1の硬貨貯留筒80の下部に設けられた硬貨繰り出し手段86の駆動を停止させるとともに、第4の繰り出しモータ89に駆動信号を出力して、第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88を駆動して、第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、次々に、入出金ベルト20上に、繰り出させる。
【0451】
第2の硬貨貯留筒81から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0452】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0453】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、センサユニット8によって、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0454】
ここに、第2の硬貨貯留筒81から繰り出されたすべての硬貨は、硬貨貯留ボックス40に貯留され、硬貨貯留ボックス40から繰り出された際に、硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種が判別されるから、センサユニット8から検出信号を受けても、コントロールユニット50は、硬貨の判別、計数は実行しない。
【0455】
硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨デバイス9を通過し、硬貨通路6の終端部に接続された第4のシュート34を介して、硬貨貯留ボックス40内に送られて、貯留される。
【0456】
センサユニット8から、最後に、硬貨検出信号が入力されてから、所定時間にわたって、硬貨検出信号が入力されないときは、コントロールユニット50は、第2の硬貨貯留筒81に貯留されていた硬貨がすべて、硬貨貯留ボックス40内に移送されたと判定して、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第3のソレノイド68および第4の繰り出しモータ89に、駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、出金ベルト25、硬貨リフトベルト21および第2の硬貨貯留筒81の下部に設けられた硬貨繰り出し手段88の駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0457】
次いで、硬貨貯留ボックス40内に貯留されているすべての硬貨が、硬貨カセット30内に回収される。
【0458】
まず、コントロールユニット50は、選別ローラ駆動ソレノイド60および第2のソレノイド67に駆動信号を出力して、選別ローラ10bを、図16において、実線で示す位置から破線で示す位置に回動させて、硬貨選別通路10を開放し、第2のゲート部材15を駆動して、硬貨選別通路10を、第3のシュート13に連通させる。
【0459】
次いで、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、回転円板モータ54および搬送ベルトモータ55に駆動信号を出力する。
【0460】
その結果、搬送ベルト7、入出金ベルト20および硬貨リフトベルト21が駆動されるとともに、回転円板3が回転される。
【0461】
さらに、コントロールユニット50は、第3のモータ58に、逆回転信号を出力して、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aを、図15において、反時計まわりに回転させる。
【0462】
次いで、コントロールユニット50は、第1の繰り出しモータ61に駆動信号を出力し、硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aによって、硬貨貯留ボックス40内に貯留されている硬貨を、1枚づつ、入出金ベルト20上に繰り出させる。
【0463】
硬貨貯留ボックス40から、入出金ベルト20上に繰り出された硬貨は、入出金ベルト20から、硬貨リフトベルト21に受け渡され、硬貨リフトベルト21によって、回転円板3上に送られる。
【0464】
回転円板3上に送られた硬貨は、回転円板3の回転によって生じる遠心力によって、リング状ガイド4の内面に沿って、移動され、スロット5を介して、1枚づつ、硬貨通路6に送り出される。
【0465】
硬貨通路6内に送り出された硬貨は、搬送ベルト7によって、硬貨通路6の上面に押圧されつつ、矢印Aで示される方向に搬送され、硬貨が、硬貨通路6に設けられたセンサユニット8に達すると、硬貨の径、表面パターンなどの光学的性質および硬貨の磁気的な性質が、センサユニット8によって検出され、検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0466】
コントロールユニット50は、検出信号を受けると、ROM51に記憶された金種ごとの基準径データ、基準表面パターンデータ、基準磁気データおよび基準汚損レベルデータを読み出して、センサユニット8から入力された検出信号と比較し、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨か否かを判別し、受け入れ可能な硬貨と判別したときは、その硬貨の金種を判別して、その判別結果を、RAM52の判別結果メモリ領域に書き込むとともに、硬貨の金種別の枚数をカウントし、RAM52の回収硬貨枚数メモリ領域に書き込む。
【0467】
硬貨が、搬送ベルト7によって、硬貨通路6内を、さらに下流側に向けて、搬送され、硬貨選別デバイス9の近傍の硬貨通路6に設けられた硬貨センサ53によって、検出されると、硬貨検出信号が、コントロールユニット50に出力される。
【0468】
コントロールユニット50は、硬貨センサ53から、硬貨検出信号が入力されると、RAM52に書き込まれた硬貨の判別結果を読み出して、硬貨が、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別されているときは、第1のゲート部材14を駆動する第1のソレノイド66に、駆動信号を出力して、第1のゲート部材14を、硬貨選別通路10と、第2のシュート12とが連通する位置に回動させる。
【0469】
その結果、硬貨は、硬貨選別通路10内に落下し、硬貨選別通路10から、第2のシュート12に導かれ、出金ベルト25上に送られる。
【0470】
これに対して、硬貨が、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨であると判別しているときは、コントロールユニット50は、何の信号も出力しない。
【0471】
その結果、現に流通している真正な硬貨で、汚損レベルが基準汚損レベル以下の受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、第2のゲート部材15が、硬貨選別通路10と、第3のシュート13を連通させる位置に保持されているため、第3のシュート13を通って、硬貨カセット30に送られて、硬貨カセット30内に回収される。
【0472】
受け入れ不能と判別され、出金ベルト25上に送られた硬貨は、第3のモータ58に逆回転信号が出力されて、出金ベルト25が巻回されているプーリ25a、25aが、図15において、反時計まわりに回転されているため、硬貨回収ボックス26に向かって、送られる。
【0473】
受け入れ不能と判別された硬貨は、出金ベルト25から、硬貨回収通路43に送られ、第3のゲート部材46が、硬貨回収通路43と受け入れ不能硬貨回収ボックス41とを連通させる位置に保持されているため、受け入れ不能硬貨回収ボックス41内に回収される。
【0474】
こうして、硬貨貯留ボックス40内に貯留されていたすべての硬貨が、硬貨カセット30あるいは受け入れ不能硬貨回収ボックス41に送られて、収容されると、コントロールユニット50は、第1のモータ56、第2のモータ57、第3のモータ58、回転円板モータ54、搬送ベルトモータ55、第3のソレノイド68および第1の繰り出しモータ61に、駆動停止信号を出力して、搬送ベルト7、入出金ベルト20、出金ベルト25、硬貨リフトベルト21および硬貨貯留ボックス40の下部に設けられた硬貨繰り出し手段40aの駆動を停止させるとともに、回転円板3の回転を停止させる。
【0475】
以上のようにして、硬貨入出金機内の硬貨がすべて、硬貨カセット30内に回収されると、硬貨カセット30が、硬貨入出金機から取り外され、硬貨入出金機から、硬貨が回収される。
【0476】
一方、受け入れ不能と判別され、受け入れ不能硬貨回収ボックス41および不受領硬貨回収ボックス42内に回収された硬貨は、受け入れ不能硬貨回収ボックス41および不受領硬貨回収ボックス42を開閉する開閉部材(図示せず)が操作されて、硬貨入出金機から、回収される。
【0477】
本実施態様によれば、硬貨入出金機から出金されるべき硬貨は、それぞれ、一出金単位づつ、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されているから、出金に際しては、一出金単位を構成する硬貨だけを、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80あるいは第2の硬貨貯留筒81から、繰り出せばよく、したがって、出金処理を短時間に完了させることが可能になる。
【0478】
さらに、本実施態様によれば、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている最大三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0479】
また、本実施態様によれば、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている最大三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスのいずれかに貯留し切れなくなった硬貨を収容する補充用硬貨貯留ボックスを設ける必要がなく、硬貨入出金機を小型化することが可能になるとともに、硬貨入出金機のコストを大幅に低減させることが可能になる。
【0480】
さらに、本実施態様によれば、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている最大三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、いずれかの金種の硬貨の入金枚数が過大になっても、硬貨貯留ボックス40に収容し切れなくなるということがなく、したがって、硬貨貯留ボックス内に貯留し切れなくなった硬貨を回収するため、硬貨入出金機の動作を停止させる必要が生じることがないから、硬貨入出金機の硬貨処理効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0481】
また、本実施態様によれば、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81内に貯留されている最大三出金単位の硬貨を除くすべての硬貨は、単一の硬貨貯留ボックス40内に貯留されるように構成され、硬貨入出金機は、金種別に、硬貨を貯留する硬貨貯留ボックスを備えていないから、硬貨入出金機の構造を簡素化することが可能となるとともに、硬貨入出金機の耐久性を向上させることが可能になる。
【0482】
さらに、本実施態様によれば、新たな金種の硬貨が発行された場合でも、新たに発行された金種の硬貨を貯留し、出金時に、貯留された硬貨を払い出す硬貨貯留ボックスを設けるスペースを確保する必要がなく、単に、コントロールユニット50の制御プログラムを変更するだけで、新たに発行された金種の硬貨を、硬貨入出金機に、入金し、硬貨入出金機から出金することが可能になるから、新たな金種の硬貨が発行される場合に備えて、無駄なスペースを確保しておく必要がなく、したがって、硬貨入出金機をより一層小型化することが可能になり、その一方で、将来、新たな金種の硬貨が発行された場合に、容易に対応することが可能になる。
【0483】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0484】
たとえば、図1ないし図14に示された実施態様においては、硬貨カセット30に収容されたすべての硬貨を、硬貨貯留ボックス40内に移送し、硬貨貯留ボックス40に貯留された硬貨のうちから、三出金単位の出金すべき硬貨のみを、硬貨カセット30に収納させて、硬貨カセット30から、硬貨を出金するように構成されているが、硬貨カセット30に収容されたすべての硬貨を、硬貨貯留ボックス40内に移送し、硬貨貯留ボックス40内の貯留されたすべての硬貨を、再度、硬貨カセット30に移送して、収容させ、硬貨カセット30に収納された硬貨のうちから、三出金単位の出金すべき硬貨のみを、硬貨貯留ボックス40に貯留させて、硬貨貯留ボックス40から、硬貨を出金するように構成することもできる。
【0485】
また、図1ないし図14に示された実施態様においては、出金処理後に、ただちに、出金すべき硬貨を硬貨カセット30に補充するために、硬貨の出金硬貨収納処理が実行されているが、業務の開始に先立って、硬貨カセット30には、三出金単位の硬貨が収納されているから、硬貨の出金後に、ただちに、硬貨を硬貨カセット30に補充するために、硬貨の出金硬貨収納処理を実行することは必ずしも必要ではなく、コントロールユニット50が、RAM52の出金可能硬貨枚数メモリ領域に記憶された硬貨カセット30に貯留されているいずれかの金種の硬貨の枚数が、一出金単位に含まれるべき硬貨の枚数未満になったと判定したときに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている出金硬貨枚数データに基づいて、コントロールユニット50によって、硬貨カセット30への硬貨の出金硬貨収納処理を実行するように構成することもできる。
【0486】
さらに、図1ないし図14に示された実施態様においては、硬貨カセット30内に、三出金単位の出金すべき硬貨を貯留させているが、硬貨カセット30内に、三出金単位の出金すべき硬貨を貯留させることは必ずしも必要でなく、出金処理に先立って、少なくとも一出金単位の出金すべき硬貨が、硬貨カセット30内に貯留されているように構成されていればよい。
【0487】
また、図1ないし図14に示された実施態様においては、硬貨選別通路10から、第1のシュート11と第2のシュート12が分岐し、第1のシュート11から、第3のシュート13が分岐され、第1のシュート11を介して、硬貨が、入出金ベルト20上に送られ、第2のシュート12を介して、硬貨が、出金ベルト25上に送られるとともに、第3のシュート13を介して、硬貨が、硬貨カセット30内に、また、硬貨選別通路10とは、独立して設けられた第4のシュート34を介して、硬貨が、硬貨貯留ボックス40内に送られるように構成されているが、硬貨通路6に送られた硬貨が、選択的に、入出金ベルト25上、出金ベルト20上、硬貨カセット30内あるいは硬貨貯留ボックス40内に送られるように構成されていれば、任意の機械的構成を採用することができる。
【0488】
さらに、図1ないし図14に示された実施態様においては、硬貨貯留ボックス40は、硬貨入出金機の略中央部に設けられているが、硬貨入出金機の前部に設けることもでき、その位置は限定されるものではない。
【0489】
また、前記実施態様においては、硬貨通路6が、回転円板3から、硬貨入出金機内を略水平に延びるように設けられ、出金ベルト25に隣り合って、硬貨を、硬貨入出金口1の高さまで、持ち上げる硬貨リフトベルト27が設けられているが、硬貨通路6を、回転円板3から、硬貨入出金機内を略水平に延びるように設け、出金ベルト25に隣り合って、硬貨を、硬貨入出金口1の高さまで、持ち上げる硬貨リフトベルト27を設けることは必ずしも必要でなく、特開2001−43420号公報に示されるように、硬貨通路の一部を、スプロケットホイールに巻回されたエンドレスなチェーンと、水平方向に対して、傾きをもって、機体に取り付けられ、硬貨を支持する支持板とによって構成し、硬貨通路によって、硬貨を、硬貨入出金口1の高さまで持ち上げるように構成することもできる。
【0490】
さらに、図15ないし図20に示された実施態様においては、硬貨入出金機は、出金すべき硬貨を貯留するように構成された硬貨カセット30に加えて、出金すべき硬貨を貯留する第1の硬貨貯留筒80と第2の硬貨貯留筒81を備えているが、出金すべき硬貨を貯留するように構成された硬貨カセット30に加えて、出金すべき硬貨を貯留する2つの硬貨貯留筒80、81を設けることは必ずしも必要でなく、出金すべき硬貨を貯留するように構成された硬貨カセット30に加えて、出金すべき硬貨を貯留する単一の硬貨貯留筒を設けてもよいし、出金すべき硬貨を貯留するように構成された硬貨カセット30に加えて、出金すべき硬貨を貯留する3以上の硬貨貯留筒を設けてもよい。
【0491】
また、図15ないし図20に示された実施態様においては、出金処理後に、ただちに、出金すべき硬貨を、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80あるいは第2の硬貨貯留筒81に補充するために、硬貨の出金硬貨収納処理が実行されているが、業務の開始に先立って、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81には、それぞれ、一出金単位の硬貨が収納されているから、硬貨の出金後に、ただちに、出金すべき硬貨を、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80あるいは第2の硬貨貯留筒81に補充するために、硬貨の出金硬貨収納処理を実行することは必ずしも必要ではなく、コントロールユニット50が、RAM52の第1の出金可能硬貨枚数メモリ領域、第2の出金可能硬貨枚数メモリ領域および第3の出金可能硬貨枚数メモリ領域に記憶された金種別の硬貨の貯留枚数に基づき、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のいずれにも、一出金単位の硬貨が貯留されていないと判定したときに、RAM52の補充硬貨枚数メモリ領域に保存されている出金硬貨枚数データに基づいて、コントロールユニット50によって、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80あるいは第2の硬貨貯留筒81への硬貨の出金硬貨収納処理を実行するように構成することもできる。
【0492】
さらに、図15ないし図20に示された実施態様においては、出金処理にあたって、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のいずれにも、一出金単位の硬貨が貯留されていると判定したときに、コントロールユニット50は、第2の硬貨貯留筒81から、硬貨を繰り出して、硬貨入出金口1に出金するように構成されているが、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81のいずれにも、一出金単位の硬貨が貯留されている場合に、硬貨カセット30から、硬貨を繰り出して、硬貨入出金口1に出金するように構成することもできるし、第1の硬貨貯留筒80から、硬貨を繰り出して、硬貨入出金口1に出金するように構成することもできる。
【0493】
また、図15ないし図20に示された実施態様においては、第1の硬貨貯留筒80および第2の硬貨貯留筒81に、出金すべき硬貨を貯留させているが、出金すべき硬貨が、小容積の貯留部に貯留されていれば足り、出金すべき硬貨を、筒状の貯留部に貯留させることは必ずしも必要でない。
【0494】
さらに、前記実施態様においては、硬貨入出金機の硬貨回収ボックス26は、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨を回収する受け入れ不能硬貨回収ボックス41と、硬貨入出金口1に出金されたが、オペレータが取り忘れて、受領しなかった硬貨を回収する不受領硬貨貯留ボックス42を備えているが、受け入れ不能硬貨回収ボックス41を、第1の受け入れ不能硬貨回収ボックスと第2の受け入れ不能硬貨回収ボックスとに分割し、硬貨装填処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、第1の受け入れ不能硬貨回収ボックスに回収し、硬貨回収処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、第2の受け入れ不能硬貨回収ボックスに回収するように構成することもできる。硬貨装填処理時においては、硬貨入出金機に装填すべき硬貨中に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨が含まれている可能性があるから、硬貨装填処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、受け入れ不能硬貨として、回収することが必要不可欠であるが、硬貨入出金機の硬貨貯留ボックス40、硬貨カセット30、第1の硬貨貯留筒81、第2の硬貨貯留筒82に貯留された硬貨は、貯留時に、受け入れ可能と判別されたものであるから、硬貨回収処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨は、何らかの原因で、誤って、受け入れ不能と判別されたおそれがあり、したがって、硬貨装填処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨と、硬貨回収処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨とを、単一の受け入れ不能硬貨回収ボックス41に回収する場合には、改めて、硬貨を判別し直す必要が生じ得るが、このように、第1の受け入れ不能硬貨回収ボックスと第2の受け入れ不能硬貨回収ボックスとに分割し、硬貨装填処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、第1の受け入れ不能硬貨回収ボックスに回収し、硬貨回収処理時に、偽造硬貨、外国硬貨、汚損レベルが基準汚損レベルを越えた汚損硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別された硬貨を、第2の受け入れ不能硬貨回収ボックスに回収するように構成する場合には、かかる不必要な判別動作が要求されることがないという利点がある。
【0495】
本発明において、手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウエアによって実現される場合も、本発明は包含する。さらに、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実現されても、また、二以上の手段の機能が一つの物理的手段により実現されてもよい。
【0496】
【発明の効果】
本発明によれば、小型化が可能で、かつ、低コストで製造することができ、新たに発行された金種の硬貨も、容易に、入金し、出金することができる硬貨入出金機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の内部機構を示す略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の内部機構を示す略縦側面図である。
【図3】図3は、回転円板の近傍の詳細を示す略部分拡大図である。
【図4】図4は、硬貨選別デバイスの略断面図である。
【図5】図5は、硬貨回収ボックスの近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【図7】図7は、機体の背部に取付けられた硬貨カセットから、硬貨を硬貨入出金機内に装填する硬貨装填処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図8】図8は、硬貨貯留ボックスから、機体の背部に取付けられた硬貨カセットに、出金すべき硬貨を収納する出金硬貨収納処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図9】図9は、硬貨入出金口から、投入された硬貨を、硬貨貯留ボックス内に受け入れる硬貨受け入れ処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図10】図10は、硬貨入出金口から、投入され、入出金ベルト上に、一時的に保持されていた硬貨を、確定的に、入金する入金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図11】図11は、硬貨入出金口から、投入され、入出金ベルト上に、一時的に保持されていた硬貨を、硬貨入出金口に返却する入金取消処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図12】図12は、硬貨入出金機から、硬貨を出金する出金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図13】図13は、硬貨入出金口に出金された硬貨あるいは硬貨入出金口に返却された入金された硬貨を、オペレータが受け取り忘れた場合に、硬貨を硬貨入出金機内に回収する不受領硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の前後方向縦断面図である。
【図14】図14は、業務の終了後に、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット内に回収する硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図15】図15は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の内部機構を示す略縦側面図である。
【図16】図16は、硬貨選別デバイスの略断面図である。
【図17】図17は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨入出金機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【図18】図18は、硬貨貯留ボックスから、機体の背部に取付けられた硬貨カセット、第1の硬貨貯留筒および第2の硬貨貯留筒に、出金すべき硬貨を収納する出金硬貨収納処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図19】図19は、硬貨入出金機の第2の硬貨貯留筒から、硬貨を出金する出金処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【図20】図20は、業務の終了後に、硬貨入出金機に収容されている硬貨を、硬貨カセット内に回収する硬貨回収処理のプロセスを示す硬貨入出金機の略縦断面図である。
【符号の説明】
1 硬貨入出金口
2 シャッタ
3 回転円板
4 リング状ガイド
5 スロット
6 硬貨通路
7 搬送ベルト
8 センサユニット
9 硬貨選別デバイス
10 硬貨選別通路
10a 軸
10b 選別ローラ
11 第1のシュート
12 第2のシュート
13 第3のシュート
14 第1のゲート部材
15 第2のゲート部材
20 入出金ベルト
21 硬貨リフトベルト
25 出金ベルト
25a プーリ
26 硬貨回収ボックス
27 硬貨リフトベルト
30 硬貨カセット
30a 硬貨繰り出し手段
34 第4のシュート
40 硬貨貯留ボックス
40a 硬貨繰り出し手段
41 受け入れ不能硬貨回収ボックス
42 不受領硬貨貯留ボックス
43 硬貨回収通路
44 第5のシュート
45 第6のシュート
46 第3のゲート部材
50 コントロールユニット
51 ROM
52 RAM
53 硬貨センサ
54 回転円板モータ
55 搬送ベルトモータ
56 第1のモータ
57 第2のモータ
58 第3のモータ
59 第4のモータ
60 選別ローラ駆動ソレノイド
61 第1の繰り出しモータ
62 第2の繰り出しモータ
66 第1のソレノイド
67 第2のソレノイド
68 第3のソレノイド
70 入金処理スタートスイッチ
71 入金指示スイッチ
72 入金取消しスイッチ
73 出金指示スイッチ
74 硬貨装填指示スイッチ
75 硬貨回収指示スイッチ
76 硬貨枚数確認スイッチ
77 テンキー
78 表示パネル
80 第1の硬貨貯留筒
81 第2の硬貨貯留筒
82 第7のシュート
83 第8のシュート
84 第4のゲート部材
85 第5のゲート部材
86 硬貨繰り出し手段
87 第3の繰り出しモータ
88 硬貨繰り出し手段
89 繰り出しモータ
94 第4のソレノイド
95 第5のソレノイド

Claims (11)

  1. 硬貨を投入可能でかつ出金可能な硬貨入出金口と、硬貨通路に設けられ、硬貨が受入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別するとともに、硬貨の金種別の枚数を計数するセンサ手段と、受入れ可能な硬貨を貯留する単一の硬貨貯留ボックスと、機体の前部または後部に着脱可能に取り付けられ、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留されるべき硬貨を収容可能な硬貨カセットと、硬貨入出金機の動作を制御する制御手段を備え、前記制御手段が、硬貨の入出金処理の開始に先立って、前記硬貨カセットに収容された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、前記センサ手段が受け入れ可能と判別した硬貨を、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留させ、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、各金種ごとに、所定枚数の硬貨を、前記硬貨カセットに貯留させ、硬貨の出金処理に際して、前記硬貨カセットに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、前記硬貨入出金口に出金し、硬貨の入出金処理の完了後に、前記単一の硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記硬貨カセット内に収容させるように構成され、前記センサ手段によって、前記硬貨入出金口から投入された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させて、前記硬貨入出金口から投入された硬貨を、前記単一の硬貨貯留ボックス内に貯留するように構成されたことを特徴とする硬貨入出金機。
  2. 前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、1回の出金処理によって、出金される最大出金額に等しい金額の硬貨を、一出金単位の硬貨として、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨入出金機。
  3. 前記制御手段が、硬貨の合計枚数が最小になるように、金種別に、一出金単位の硬貨を選択し、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の硬貨入出金機。
  4. 前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、二以上の出金単位の硬貨を、前記硬貨カセットに貯留させるように構成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の硬貨入出金機。
  5. 前記制御手段が、出金処理の終了後に、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記単一の硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記硬貨カセットに補充するように構成されたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の硬貨入出金機。
  6. さらに、前記一出金単位の硬貨を貯留可能な少なくとも1つの硬貨貯留手段を備え、前記制御手段が、硬貨の出金処理に先立って、前記硬貨カセットに、一出金単位の硬貨を貯留させるとともに、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に、一出金単位の硬貨を貯留させ、硬貨の出金処理に際して、前記硬貨カセットまたは前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に貯留された硬貨を、選択的に繰り出させ、前記センサ手段によって、前記硬貨カセットから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、硬貨を、前記硬貨入出金口に出金するように構成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の硬貨入出金機。
  7. 前記制御手段が、出金処理の終了後に、前記単一の硬貨貯留ボックスに貯留された硬貨を繰り出させ、前記センサ手段によって、前記単一の硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記センサ手段の判別および計数結果に基づいて、前記硬貨カセットから出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記硬貨カセットに補充し、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段から出金された硬貨と金種別の枚数が等しい硬貨を、前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に補充するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の硬貨入出金機。
  8. さらに、前記硬貨カセットおよび前記単一の硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨を、前記センサ手段に向けて、移送する搬送ベルトを備え、前記搬送ベルトが、前記硬貨入出金口から投入され、前記センサ手段によって、受け入れ可能と判別された硬貨を、一時的に保持可能に構成されたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の硬貨入出金機。
  9. 前記制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、前記硬貨カセットに収容された硬貨を、前記単一の硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、前記単一の硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記センサ手段によって、前記単一の硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記単一の硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、前記硬貨カセット内に収容させるように構成されたことを特徴とする請求項1ないし5および8に記載の硬貨入出金機。
  10. 前記制御手段が、硬貨の入出金処理の完了後に、前記硬貨カセットおよび前記少なくとも1つの硬貨貯留手段に収容された硬貨を、前記硬貨貯留ボックス内に移送して、貯留させ、前記硬貨貯留ボックス内に貯留された硬貨を繰り出して、前記センサ手段によって、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された硬貨が受け入れ可能か否かおよび受け入れ可能なときは、硬貨の金種を判別させるとともに、硬貨の金種別の枚数を計数させ、前記硬貨貯留ボックスから繰り出された受け入れ可能な硬貨を、前記硬貨カセット内に収容させるように構成されたことを特徴とする請求項6ないしに記載の硬貨入出金機。
  11. さらに、外部からアクセス可能で、受け入れ不能な硬貨を回収する受け入れ不能硬貨回収ボックスを備え、前記制御手段が、前記センサ手段によって、受け入れ不能と判別された硬貨を、前記受け入れ不能硬貨回収ボックスに収容させるように構成されたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の硬貨入出金機。
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