JP3871397B2 - 雨水マスシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、雨水等を集めて排水するための雨水マスシステム関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地下水保全のために、雨水を雨水マスから地中へ浸透させるようにしている。そして、浸透させることができなかった分を排水溝へ排水させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は雨水マスの部分のみから地中へ浸透させるようにしているため、浸透量が少なくて、地下水保全の目的を充分に達し得ないばかりでなく、排水溝へ排水する量が多くなって、排水溝はあふれ易くなり、浸水被害が生じることがしばしばあった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、地中へ浸透される雨水の量を増やす雨水マスシステムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、筒状を成すマスの周壁の上下位置にそれぞれ複数の接続口を形成し、各接続口には横方向に延びる通水管をそれぞれ接続し、下部の通水管の周壁にはその長さ方向に沿って複数個の小孔から成る排水孔を透設した雨水マスシステムにおいて、排水孔がマスから遠ざかるのに従って下部に位置することをその要旨とする。これにより、雨水をマスから離れた地中へ浸透させることができる。
【0006】
請求項2に記載の発明は、筒状を成すマスの周壁の上下位置にそれぞれ複数の接続口を形成し、各接続口には横方向に延びる通水管をそれぞれ接続した雨水マスシステムにおいて、前記通水管の代わりにキャップ、金網もしくはメッシュ状のキャップが接続できることをその要旨とする。
【0007】
尚、以下に述べる発明の実施形態において、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に記載の「マス」は雨水マスに対応する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
雨水マスシステム1は、雨水マス2,ソケット3,上部通水管4,下部通水管5から構成されている。
【0009】
図1に示す雨水マス2は、マス本体6,継手7,蓋受け8,蓋9,底板10,金網11,ごみ受け用ザル12から構成され、マス本体6,継手7,蓋受け8,蓋9,底板10は合成樹脂により形成されている。
【0010】
マス本体6は、上端口13と下端口14を有した略円筒形状を成している。マス本体6の上下方向の中央部にはくびれ部15が形成されている。くびれ部15の上部には上部通水管接合部16が設けられ、下部には下部通水管接合部17が設けられている。
【0011】
マス本体6の上端口13には継手7及び蓋受け8を介して蓋9が取り付けられている。蓋9は複数個の蓋孔9aを有している。
マス本体6の下端口14には底板10が取り付けられている。底板10は複数個の底孔10aを有している。
【0012】
前記上部通水管接合部16の対向する2箇所には、円筒形状を成した上部通水管接合口18が突設されている。各上部通水管接合口18には、合成樹脂製のソケット3を介して上部通水管4がそれぞれ嵌合されている。
【0013】
図1においては、上部通水管接合口18を2箇所に設けた例が示されているが、前述のように、この上部通水管接合口18は上部通水管4を接続するものである。そして、図2から明らかなように、マス本体6には上部通水管4が2本または3本接続されることが多い。場合によっては、上部通水管4が1本または4本ということもある。よって、雨水マス2として、上部通水管接合口18が1〜4箇所に備えられたマス本体6がそれぞれ用意される。
【0014】
マス本体6の下部通水管接合部17の4箇所には、等間隔をおいて円筒形状を成した導出口19が突設されている。
上部通水管接合口18と上下に対応する2個の導出口19には、ソケット3を介してそれぞれ下部通水管5が嵌合されている。下部通水管5が接続されていない2個の導出口19にはそれぞれ金網11が取り付けられている。導出口19に下部通水管5が接続されるか、金網11が取り付けられるかは、任意に決められる。
【0015】
下部通水管5の周壁には小孔よりなる複数個の排水孔20が透設されている。雨水マス2に接合される下部通水管5の端部付近では上部に排水孔20cが透設されている。下部通水管5の端部から少し離れた位置では排水孔20cより少し低い位置に排水孔20bが透設されている。更に、下部通水管5の端部から離れた位置では排水孔20bより更に低い位置に排水孔20aが透設されている。
【0016】
雨水マス2の内部には金属製のごみ受け用ザル12が備え付けられている。ごみ受け用ザル12は縁部12aと取手12bとを有している。ごみ受け用ザル12は、縁部12aをマス本体6のくびれ部15に乗せられている。
【0017】
次に、雨水マスシステム1の設置について説明する。図2に示すように、建物22の周辺の地中21へ複数個の雨水マス2を埋設する。雨水マス2は蓋9が地面に露出する深さに埋設する。一部の雨水マス2の上部通水管接合部16には上部通水管接合口18と同一高さ位置に接合口(図示しない)が設けられ、その接合口には建物22の屋根に設けられた樋22aから延びる雨水導入管22bが接続される。
【0018】
埋設された各雨水マス2をソケット3を介して各通水管4,5を用いて地中21で接続する。上部通水管4の終端部は敷地外の排水溝23に接続される。下部通水管5は複数の雨水マス2を介して環状に接続される。水はけを向上させるため、下部通水管5の周囲には砕石24を敷き詰める。
【0019】
続いて、前記のように構成された雨水マスシステム1の作用について説明する。建物22の屋根に設けられた樋22aによって集められた雨水は、雨水道入管22bを介して雨水マス2の上部通水管接合部16に流れ込む。上部通水管接合部16に流れ込んだ雨水はくびれ部15に備え付けられたごみ受け用ザル12を通って下部通水管接合部17に流れ落ちる。このとき、雨水に混入していた小石、木の葉等のごみは、ごみ受け用ザル12によって取り除かれる。ごみ受け用ザル12で受け止められたごみは雨水マス2の蓋9を開け、ごみ受け用ザル12を取り外すことにより容易に取り除くことができる。
【0020】
下部通水管接合部17に流れ落ちた雨水は、下端口14に取り付けられた底板10の底孔10aから地中21へ浸透される。また、金網11が取り付けられている導出口19からも地中21へ浸透される。
【0021】
さらに、雨水は、下部通水管接合部17内に溜まり、下部通水管5に流れ込む。下部通水管5に流れ込んだ雨水は、排水孔20から地中21へ浸透される。さらに、雨水は下部通水管5によって接続された他の雨水マス2へ流れ込み、他の雨水マス2の底孔10aと下部通水管5の排水孔20から地中21へ浸透される。このように、雨水は敷地全体において地中21へ浸透される。
【0022】
雨水の量が多い場合は、下部通水管5の内部の雨水の水位が上昇され、排水孔20aより高い位置の排水孔20bや、排水孔20cから排出されて、地中21に浸透される。高いところに位置している排水孔20b,20cほど雨水マス2に近い位置に透設されている。このように、雨水の下部通水管5から地中21への浸透はマス本体6から離れたところから順に行われる。
【0023】
雨水の量が多いために、水位が上部通水管接合部16まで達した場合、その雨水は上部通水管4へ流れ込み、上部通水管4から雨水マス2を介して排水溝23へ流れ込み、排水される。
【0024】
このように、本実施形態によれば、以下の作用及び効果を得ることができる。
・雨水マス2に排水孔20を透設した下部通水管5を設けたことにより、雨水量が多少多くても、その雨水を地中21へ確実に浸透させることができる。従って、地下水保全に有効であるとともに、雨水が排水溝からあふれるおそれを少なくすることができる。
【0025】
・雨水マス2から離れた排水孔20ほど低いところに位置していることにより、雨水は雨水マス2より離れたところから順に浸透される。従って、雨水の浸透域が広くなり、その浸透を確実に行うことができる。
【0026】
尚、上記本実施形態は以下のように変更してもよく、その場合でも同様の作用及び効果を得ることができる。
・マス本体6の導出口19を1〜3箇所にそれぞれ開口した複数種類のマスを用意する。
【0027】
このようにすれば、雨水排水システム1の下部通水管5の分岐態様を実現することができる。
・マス本体6のくびれ部15にごみ受け用ザル12の代わりに小孔付きバスケットを備え付ける。
【0028】
このようにすれば、ごみ受け用ザル12では受けることの出来ない小さなごみが下部通水管5に流れ込むことによって排水孔20が詰まることを防ぐことができる。また、バスケットの脱着が可能なため、溜まったごみの掃除を容易にすることができる。
【0029】
・上部通水管接合部16に上部通水管接続口18を封じるキャップが接続できるようにする。
このようにすれば、上部通水管4の配設の自由度を向上させることができる。
【0030】
・下部通水管接続口19にメッシュ状のキャップを接続できるようにする。
このようにすれば、下部通水管接合口19へ金網11よりも容易に勘合させることができる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、排水孔を有する下部通水管を設けたことにより、地中へ浸透させる雨水の量を増やすことができ、浸水被害を減少させることができる。
【0032】
また、下部通水管に透設される排水孔の透設位置を雨水マスから遠ざかるに従って低くすることにより、雨水を広い範囲にわたって地中に浸透させることができる。
【0033】
請求項2に記載の発明によれば、通水管の代わりにキャップや、金網、メッシュ状のキャップを接続可能にしたことにより、雨水マスシステムの配設の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の分解斜視図。
【図2】一実施形態の設置状態の平面図。
【図3】一実施形態の断面図。
【符号の説明】
1…雨水マスシステム、2…マスとしての雨水マス、4…上部通水管、5…下部通水管、20…排水孔。
Claims (2)
- 筒状を成すマスの周壁の上下位置にそれぞれ複数の接続口を形成し、各接続口には横方向に延びる通水管をそれぞれ接続し、下部の通水管の周壁にはその長さ方向に沿って複数個の小孔から成る排水孔を透設した雨水マスシステムにおいて、
排水孔がマスから遠ざかるのに従って下部に位置する雨水マスシステム。 - 筒状を成すマスの周壁の上下位置にそれぞれ複数の接続口を形成し、各接続口には横方向に延びる通水管をそれぞれ接続した雨水マスシステムにおいて、
前記通水管の代わりにキャップ、金網もしくはメッシュ状のキャップが接続できる雨水マスシステム。
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