JP3871122B2 - スキューセンサ及び光ピックアップ並びに光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDやDVDのような光記録媒体の再生またはCD−RやCD−RWのような光記録媒体の記録/再生に使用されるスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6及び図7により従来のスキューセンサについて説明する。
図6及び図7において、スキューセンサ40は、CDやDVDのような光記録媒体38の傾き、すなわち、光記録媒体38の反りやターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光記録媒体38の信号記録面38aと図示省略した光ピックアップの光軸(対物レンズの光軸)とが直交しなくなる光記録媒体38の半径方向の傾きを検出するためのもので、光ピックアップの本体部分に所定の間隔をおいて配置したLEDからなる発光素子42及び2分割のフォトダイオード44A,44Bからなる受光素子44と、発光素子42から出射された光を平行光にして光記録媒体38の信号記録面38aに照射するとともに光記録媒体38の信号記録面38aで反射された光を受光素子44に集光させるレンズ46とを備えている。
【0003】
このような従来のスキューセンサ40において、光記録媒体38の半径方向の傾きを検出する場合は、発光素子42からの発散光をレンズ46により平行光にして光記録媒体38の信号記録面38aに対し斜め上方に向け照射する。そして、光記録媒体38の信号記録面から反射されてくる光をレンズ46により受光素子44上に集光する。
ここで、図6の実線に示すように、光記録媒体38に傾きがない場合は、受光素子44上に集光されるスポット光は受光素子44の中央箇所、すなわちフォトダイオード44Aと44Bの境界を中心にして両フォトダイオード44Aと44Bに均等に照射される。その結果、両フォトダイオード44Aと44Bとの出力信号差はゼロとなり、スキューエラー信号は出力されない。
【0004】
一方、図6の破線に示すように、光記録媒体38に傾きがある場合は、受光素子44上に集光されるスポット光はフォトダイオード44Aと44Bの境界より、何れか一方のフォトダイオード44Aまたは44B側に片寄って照射される。その結果、両フォトダイオード44Aと44Bの出力信号間には光記録媒体38の傾き量に応じた差信号が発生し、この差信号がスキューエラー信号として検出される。
したがって、スキューエラー信号により図示省略のスキューサーボ機構を制御して、図示省略の光ピックアップ全体を光記録媒体38の傾きと平行になるようにすれば、光ピックアップの光軸(対物レンズの光軸)と光記録媒体38の信号記録面38aとが直交した状態に保持できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光記録媒体38の信号記録面38aとスキューセンサ40との間の距離は、CD(保護層の厚さ:1.2mm)やDVD(保護層の厚さ:0.6mm)等の光記録媒体38の種類、光記録媒体38のターンテーブルへのチャッキング状態または光記録媒体38の反りなどにより変化する。このため、例えば、光記録媒体38が図7の実線に示す位置から破線に示す位置に変化した場合には、光記録媒体38の信号記録面38aとスキューセンサ40との間の距離は、L1からL2に変動する。このため、光記録媒体38の傾き量がゼロであっても、光記録媒体38の信号記録面38aからレンズ46を通して受光素子44上へ入射される反射光ビーム48の経路は図7の破線に示すようになり、受光素子44上に集光されるスポット光の位置は、フォトダイオード44Aと44Bの境界からフォトダイオード44B側へずれてしまう。その結果、このようなスキューセンサ40では、光記録媒体38傾き量がゼロであるにもかかわらず、光記録媒体38に傾きがあると判断され、正確なスキュー検出ができない。
また、光記録媒体38に傾きが生じている場合には、この傾き量に上記距離の変動による変動分が傾き量として加算された信号がスキューエラー信号としてスキューセンサ40から出力されてしまい、正確なスキュー検出ができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、センサと光記録媒体との間の距離が変化しても、これに左右されることなく光記録媒体の傾きを正確に検出できるようにしたスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子とを備え、前記光記録媒体の信号記録面からの検査用光の反射光を受光素子で受光することにより、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサであって、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、記録または再生用の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有する光ピックアップにおいて、前記スキューセンサは、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体に向け出射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、駆動手段により回転駆動される光記録媒体と、送り手段により前記光記録媒体の半径方向に移動される光ピックアップと、前記光記録媒体の回転と前記光ピックアップの移動とを記録及び/または再生動作に対応して制御する制御手段と、前記光ピックアップによる前記光記録媒体に対する記録及び/または再生動作の信号処理をする信号処理手段とを備える光ディスク装置であって、前記光ピックアップは、記録または再生用の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有し、前記スキューセンサは、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のスキューセンサ、光ピックアップ、光ディスク装置においては、光ビーム整形用光学素子が発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して光記録媒体の信号記録面に照射されるとともに、この光ビームは集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成される。
このため、光記録媒体の種類や光記録媒体のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光記録媒体の信号記録面の位置が変化しても集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームを得ることができる。これにより、スキューセンサと光記録媒体との間の距離の変化に左右されることない光記録媒体の傾きを正確に検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるスキューセンサ及びこのスキューセンサ用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置の実施の形態について、図1〜図3に基づき詳細に説明する。
図1(A)は本発明にかかるスキューセンサの一実施の形態を示す構成図、図1(B)は光ディスク102に傾きが生じた場合の説明図であり、図2は本発明にかかるスキューセンサを備えた光ピックアップの構成図、図3は本発明にかかるスキューセンサ及び光ピックアップを備えた光ディスク装置の構成を示すブロック図である。なお、図3に示す光ディスク装置は、以下に説明するスキューセンサ及び光ピックアップを搭載することが可能な記録・再生装置の一例である。
【0012】
まず、図3に示す光ディスク装置101の構成について説明する。
この光ディスク装置101は、再生専用のCD,DVDまたは記録可能なCD−R、あるいはデータの書き換え可能なCD−RWのような光記録媒体である光ディスク102を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、光ピックアップ104と、この光ピックアップ104を光ディスク102の半径方向に移動する駆動手段としての送りモータ105とを備えている。
ここで、スピンドルモータ103及び送りモータ105は、システムコントローラ107からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部109により所定の回転数で駆動制御される構成になっている。
【0013】
図3に示す信号変復調器&ECCブロック108は、信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ104は、信号変復調器&ECCブロック108の指令に従って、回転する光ディスク102の信号記録面に対して、それぞれ光ビームの照射を行う。この光ビームの照射により光ディスク102に対する記録または再生が行われる。
また、光ピックアップ104は、光ディスク102の信号記録面からの反射光ビームに基づいて各種の信号をプリアンプ120に供給する。
【0014】
前記プリアンプ120は、各光ビームに対応する信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成できるように構成されている。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御部109、信号変復調器&ECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
【0015】
また、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号がオーディオ・ビジュアル用であれば、D/A,A/D変換器112のD/A変換部でデジタル/アナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部113に供給される。そして、このオーディオ・ビジュアル処理部113でオーディオ・ビデオ信号処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器に伝送される。
上記光ピックアップ104には、例えば光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動させるための送りモータ105が接続されている。スピンドルモータ103の制御と、送りモータ105の制御と、光ピックアップ104の対物レンズを保持する二軸アクチュエータのフォーカシング方向及びトラッキング方向の制御は、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ104におけるレーザ光源22を制御するものであり、特に本例ではレーザ光源22の出力パワーを記録モード時と再生モード時に制御する構成になっている。
【0016】
また、図3において、115は光ディスク102の傾き、すなわち光ディスク102の種類、光ディスク102の反りやターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面と光ピックアップ104の光軸(対物レンズの光軸)とが直交しなくなる光ディスク102の傾きを検出するためのスキューセンサであり、このスキューセンサ115は光ディスク102の信号記録面に対向して光ピックアップ104の本体部分に設けられている。
さらに、前記スキューセンサ115で検出されたスキューエラー信号を処理する信号処理部116、光ピックアップ104を、その光軸(対物レンズの光軸)が光ディスク102の信号記録面に直交するように揺動させるスキュー用駆動手段であるスキューアクチュエータ117、及びこのスキューアクチュエータ117を信号処理部116からのスキューエラー信号に基づいて駆動制御するスキュー用のサーボ制御部118(請求項に記載したスキュー用制御手段に相当する)を備える。上記サーボ制御部118は、システムコントローラ107からの制御指令に基づいても制御できるように構成されている。
【0017】
次に、図1により本発明にかかるスキューセンサ115の構成について説明する。
スキューセンサ115は、図1に示すように、光ディスク102に対向して光ピックアップ104の本体部分に所定の間隔をおいて配置したLEDからなる傾き検査用の発光素子12及び2分割のフォトダイオード14A,14Bからなる受光素子14とを備え、発光素子12からは光ディスク102の信号記録面102Aに対して斜め上方に向け検査用の光が出射される。また、受光素子14は、光ディスク102の信号記録面102Aにより反射される検査用光の反射方向に配設されている。
【0018】
前記発光素子12の光出射側には、発光素子12からの検査用光を平行な光ビームB1に変換して光ディスク102の信号記録面102Aに向け出射する、例えばコリメータレンズやシリンドリカルレンズなどからなる光ビーム整形用光学素子16が配設されている。また、前記受光素子14の光入射側には、光ディスク102の信号記録面102Aから反射されてくる反射光ビームB2を受光素子14のフォトダイオード14A,14B上に集光する、例えば集光レンズなどからなる集光用光学素子18が配設されている。
【0019】
前記光ビーム整形用光学素子16は、これから出射される平行光ビームB1の出射光ビーム径d1を集光用光学素子18への入射ビームである反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きくする。
すなわち、CDやDVDのような光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変位し、この信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置が光ディスク102の半径方向(図1の矢印X方向)に移動しても、この照射位置の光ビーム照射領域S1内に集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が含まれるように、光ビーム整形用光学素子16の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きく形成する。例えば、光ビームB1の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2の2倍程度にする。
【0020】
次に、図2により本発明にかかる光ピックアップ104の構成について説明する。
光ピックアップ104は、図2に示すように、記録・再生用の光ビームを出射するレーザ光源22と、前記レーザ光源22の光ビーム出射方向に配置されたビームスプリッタ24、前記ビームスプリッタ24を透過したレーザ光源22からの光ビームを平行光にするコリメータレンズ26と、前記コリメータレンズ26で平行光とされた光ビームを集光して光ディスク102に照射する対物レンズ(光集光手段)28と、前記ビームスプリッタ24の反射方向に対向して配置され、ビームスプリッタ24で分離された反射光ビームを受光して電気信号に変換するフォトディテクタ(光検出手段)30とを備えており、これらの各光学部品は図示省略のホルダ本体にマウントされる構成になっている。
【0021】
このような本実施の形態に示すスキューセンサ115において、図1(A)の実線に示すように、光ディスク102に傾きがない場合は、受光素子14上に集光用光学素子18で集光されるスポット光は受光素子14の中央箇所、すなわちフォトダイオード14Aと14Bの境界を中心にして両フォトダイオード14Aと14Bに均等に照射される。その結果、両フォトダイオード14Aと14Bとの出力信号差はゼロであるため、信号処理部116からはスキューエラー信号が出力されない。
【0022】
また、CDやDVDのように光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102が図1(A)に示す実線の状態から一点鎖線または二点鎖線に示すように変化することで、光ディスク102の信号記録面102Aとスキューセンサ115との間の距離がL0からL1、L2のように変化した場合、これにつれて、各信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置も光ディスク102の半径方向(矢印Xの方向)に移動される。この場合、光ビームB1の出射光ビーム径d1は反射光ビームB2の入射ビーム径d2の2倍程度になっているため、光ビームB1の照射による各信号記録面102Aの照射位置の光ビーム照射領域S1内には集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が包含される。これにより、集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射光ビームB2を確保でき、かつ常に集光用光学素子18には入射ビーム径d2で決まる一定光束の反射光ビームB2を入射させることができる。
したがって、スキューセンサ115と光ディスク102の信号記録面102Aとの間の距離が変化しても、これが信号処理部116のスキューエラー信号に影響を及ぼすことがなく、光ディスク102の傾きを正確に検出できる。
【0023】
一方、図1(B)に示すように、光ディスク102に傾きがある場合は、受光素子14上に集光されるスポット光はフォトダイオード14Aと14Bの境界より、何れか一方のフォトダイオード14Aまたは14B側に片寄って照射されることになる。その結果、この両フォトダイオード14A、14Bから出力される信号が信号処理部116に出力される。この信号処理部116では、両フォトダイオード14Aと14Bの出力信号を加算した和の信号と、両フォトダイオード14Aと14Bの出力信号の差の信号をそれぞれ算出し、この和信号と差信号との比から光ディスク102の傾きに相当するスキューエラー信号が算出される。このスキューエラー信号をサーボ制御部118に供給してスキューアクチュエータ117を駆動制御することにより、光ピックアップ104の光軸、すなわち対物レンズ28の光軸が光ディスク102の信号記録面102Aに直交するように光ピックアップ104を動作する。すなわち、光ピックアップ104全体を光ディスク102の傾きに合わせることにより、対物レンズ28の光軸と光ディスク102の信号記録面102Aとが直交された状態に保持する。これにより、光ピックアップ104の傾きによるトラッキングエラー信号に直流オフセットが生じるのを防止できる。
【0024】
また、この実施の形態に示す光ピックアップ104において、CD−RやCD−RWのような光ディスク102への記録時は、レーザ光源22から記録信号に応じて変化する30mW程度のパワーの大きい光ビームを発生させる。この光ビームはビームスプリッタ24を透過してコリメータレンズ26に入射され、このコリメータレンズ26で平行光にされて対物レンズ28に入射される。対物レンズ28では、平行光を小さなスポットに集光して光ディスク102に照射する。これにより、光ディスク102の記録膜を変質して光ディスク102に信号を記録する。
【0025】
また、記録中の光ビームは光ディスク102から反射され、その反射光は対物レンズ28及びコリメータレンズ26を透過した後、ビームスプリッタ24によりフォトディテクタ30へ反射され、入射される。フォトディテクタ30で受光された光信号は電気信号に変換され、RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等の各種情報信号として取り出される。
【0026】
また、CD−RやCD−RWまたはCDやDVDなどの光ディスク102の再生時には、1mW程度の一定強度の光ビームをレーザ光源22から発生させ、この光ビームを記録時と同じ光路で光ディスク102に照射する。これに伴い、光ディスク102の信号記録面から反射された反射光は対物レンズ28及びコリメータレンズ26を透過した後、ビームスプリッタ24によりフォトディテクタ30へ反射される。これにより、フォトディテクタ30に入射された光信号は電気信号に変換され、RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等の各種の情報信号として取り出される。
なお、対物レンズ28は、CD用とDVD用に兼用できるように2焦点レンズ方式またはレンズ切り換え方式などの構成になっている。
【0027】
このような本実施の形態に示すスキューセンサ115及びこれを用いた光ピックアップ104並びに光ディスク装置101によれば、光ディスク102の信号記録面102Aへの光ビームB1による照射位置の光ビーム照射領域S1内に集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が含まれるように、光ビーム整形用光学素子16の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きく形成する構成にしたので、光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変化し、この信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置が光ディスク102の半径方向に移動しても集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射光ビームB2を得ることができ、この反射光ビームB2を常に集光用光学素子18に入射できる。
このため、スキューセンサ115と光ディスク102の信号記録面102Aとの間の距離が変化しても、これが信号処理部116のスキューエラー信号に影響を及ぼすことがなく、光ディスク102の傾きを正確に検出することができる。
【0028】
次に、図4により本発明にかかるスキューセンサの他の実施の形態について説明する。
図4に示すスキューセンサ115において、図1(A)と同一の構成要素には同一符号付してその説明を省略し、図1(A)と異なる部分を重点に述べる。
この図4において、図1(A)と異なる点は、光ビーム整形用光学素子16の光出射側に光拡散板20(請求項に記載した光学手段に相当する)を設けたところにある。
この光拡散板20は、光ビーム整形用光学素子16から出射される平行光ビームB1の出射光ビーム径d1内での光量分布を均一にするためのもので、例えば表面に極めて小さい凹凸のある透明体またはガラスや酸化マグネシウム等の極めて小さい粒子を混入した透明体から構成される。なお、透明体としては、例えば、合成樹脂やガラスなどを用いることができる。
【0029】
発光素子12から出射される発散光の横断面方向の強度分布は、一般にガウス分布をしている。このため、図5に示すように、光ビーム整形用光学素子16の光出射側に光拡散板20がない場合は、発光素子12からの発散光が光ビーム整形用光学素子16で平行な光ビームB1に変換されても、この光ビームB1の出射光ビーム径d1内での光量分布はガウス分布となる。その結果、光ビーム整形用光学素子16の光ビームB1の光軸と直角な横断面方向の光量分布は、図5の特性曲線31に示すように、光ビームB1の中央部の光量レベルが高く、周辺部の光量レベルが低くなる不均一な特性となる虞がある。
【0030】
したがって、このような不均一な光量分布の光ビームB1で照明される光ディスク102の位置が図5の実線から1点鎖線、2点鎖線へと変化した場合、出射光ビーム径d1内における反射領域S2−1〜S2−3の光量分布は図5の特性曲線32〜34に示すように互いに異なる不均一なものとなり、集光用光学素子18の入射ビーム径d2と対応する反射領域S2−1〜S2−3にも前記光ビームB1の不均一な光量分布が反映される。このため、各反射領域S2−1〜S2−3における光量分布の変化が光ディスク102の傾き量の誤差として受光素子14で検出されてしまい、光ディスク102の傾きを正確に検出できないという不具合が生じる虞がある。
【0031】
しかるに、図4に示す実施の形態のスキューセンサ115においては、光拡散板20が設けられているため、光ビーム整形用光学素子16からの平行光ビームB1が光拡散板20で拡散透過されることにより、出射光ビーム径d1内での平行光ビームB1の光量分布は均一化され、その特性曲線35は図4に示すように平行光ビームB1の中央部及び周辺部を問わず、光量レベルの一定したフラットな特性となる。その結果、この平行光ビームB1で照明される光ディスク102の位置が図4の実線から1点鎖線、2点鎖線へと変化しても、それぞれの被照面において集光用光学素子18の入射ビーム径d2と対応する反射領域S2−1〜S2−3の光量分布は図4の特性曲線36〜38に示すように互いに同一なものとなる。
【0032】
したがって、この実施の形態によれば、光ビーム整形用光学素子16からの平行光ビームB1は光拡散板20で拡散透過されることにより光量分布の均一化された光ビームB1となって光ディスク102の信号記録面102Aに向け出射する構成にしたので、光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変化しても集光用光学素子18への反射光ビームB2の光量は一定となり、光ディスク102の傾きを更に正確に検出することができる。
【0033】
なお、図4に示す実施の形態では、光拡散板20を光ビーム整形用光学素子16の光出射側に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、光拡散板20を光ビーム整形用光学素子16の光入射側に設けてもよい。この場合、光拡散板20は発光素子12からの発散光を拡散透過して光ビーム整形用光学素子16に入射するようになっている。
また、本発明において光量分布の均一化用光学手段は、実施の形態に示すような光拡散板20に限らず、光ビーム整形用光学素子16を構成する材質中に極めて小さいガラス粒子等の拡散材を添加することにより構成されるものであってもよい。
また、本実施の形態では前記光記録媒体が、CD,DVD,CD−R、CD−RWである場合について説明したが、本発明は、DVD±R、DVD±RW、DVD−RAMまたはBLU−RAY DISCなどのその他の光ディスクにも広く適用される。
また、本発明にかかるスキューセンサ及び光ピックアップは、上記実施の形態に示す構成のものに限定されるものではなく、請求項に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲において種々に変更し変形することは勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置によれば、光ビーム整形用光学素子が発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して光記録媒体の信号記録面に照射するとともに、この光ビームを集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成したので、光記録媒体の種類や光記録媒体のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光記録媒体の信号記録面の位置が変化しても集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームを得ることができる。これにより、スキューセンサと光記録媒体との間の距離の変化に左右されることない光記録媒体の傾きを正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明にかかるスキューセンサの一実施の形態を示す構成図、(B)は光ディスクに傾きが生じた場合の説明図である。
【図2】本発明にかかるスキューセンサを備えた光ピックアップを示す構成図である。
【図3】本発明にかかるスキューセンサを具備する光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかるスキューセンサの他の実施の形態を示す構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるスキューセンサを説明するための説明図である。
【図6】従来におけるスキューセンサの構成説明図である。
【図7】従来におけるスキューセンサの説明図である。
【符号の説明】
12……発光素子、14……受光素子、14A,14B……フォトダイオード、16……光ビーム整形用光学素子、18……集光用光学素子、20……光拡散板、22……レーザ光源、24……ビームスプリッタ、26……コリメータレンズ、28……対物レンズ、30……フォトディテクタ、102……光ディスク、103……スピンドルモータ、104……光ピックアップ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDやDVDのような光記録媒体の再生またはCD−RやCD−RWのような光記録媒体の記録/再生に使用されるスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6及び図7により従来のスキューセンサについて説明する。
図6及び図7において、スキューセンサ40は、CDやDVDのような光記録媒体38の傾き、すなわち、光記録媒体38の反りやターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光記録媒体38の信号記録面38aと図示省略した光ピックアップの光軸(対物レンズの光軸)とが直交しなくなる光記録媒体38の半径方向の傾きを検出するためのもので、光ピックアップの本体部分に所定の間隔をおいて配置したLEDからなる発光素子42及び2分割のフォトダイオード44A,44Bからなる受光素子44と、発光素子42から出射された光を平行光にして光記録媒体38の信号記録面38aに照射するとともに光記録媒体38の信号記録面38aで反射された光を受光素子44に集光させるレンズ46とを備えている。
【0003】
このような従来のスキューセンサ40において、光記録媒体38の半径方向の傾きを検出する場合は、発光素子42からの発散光をレンズ46により平行光にして光記録媒体38の信号記録面38aに対し斜め上方に向け照射する。そして、光記録媒体38の信号記録面から反射されてくる光をレンズ46により受光素子44上に集光する。
ここで、図6の実線に示すように、光記録媒体38に傾きがない場合は、受光素子44上に集光されるスポット光は受光素子44の中央箇所、すなわちフォトダイオード44Aと44Bの境界を中心にして両フォトダイオード44Aと44Bに均等に照射される。その結果、両フォトダイオード44Aと44Bとの出力信号差はゼロとなり、スキューエラー信号は出力されない。
【0004】
一方、図6の破線に示すように、光記録媒体38に傾きがある場合は、受光素子44上に集光されるスポット光はフォトダイオード44Aと44Bの境界より、何れか一方のフォトダイオード44Aまたは44B側に片寄って照射される。その結果、両フォトダイオード44Aと44Bの出力信号間には光記録媒体38の傾き量に応じた差信号が発生し、この差信号がスキューエラー信号として検出される。
したがって、スキューエラー信号により図示省略のスキューサーボ機構を制御して、図示省略の光ピックアップ全体を光記録媒体38の傾きと平行になるようにすれば、光ピックアップの光軸(対物レンズの光軸)と光記録媒体38の信号記録面38aとが直交した状態に保持できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光記録媒体38の信号記録面38aとスキューセンサ40との間の距離は、CD(保護層の厚さ:1.2mm)やDVD(保護層の厚さ:0.6mm)等の光記録媒体38の種類、光記録媒体38のターンテーブルへのチャッキング状態または光記録媒体38の反りなどにより変化する。このため、例えば、光記録媒体38が図7の実線に示す位置から破線に示す位置に変化した場合には、光記録媒体38の信号記録面38aとスキューセンサ40との間の距離は、L1からL2に変動する。このため、光記録媒体38の傾き量がゼロであっても、光記録媒体38の信号記録面38aからレンズ46を通して受光素子44上へ入射される反射光ビーム48の経路は図7の破線に示すようになり、受光素子44上に集光されるスポット光の位置は、フォトダイオード44Aと44Bの境界からフォトダイオード44B側へずれてしまう。その結果、このようなスキューセンサ40では、光記録媒体38傾き量がゼロであるにもかかわらず、光記録媒体38に傾きがあると判断され、正確なスキュー検出ができない。
また、光記録媒体38に傾きが生じている場合には、この傾き量に上記距離の変動による変動分が傾き量として加算された信号がスキューエラー信号としてスキューセンサ40から出力されてしまい、正確なスキュー検出ができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、センサと光記録媒体との間の距離が変化しても、これに左右されることなく光記録媒体の傾きを正確に検出できるようにしたスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子とを備え、前記光記録媒体の信号記録面からの検査用光の反射光を受光素子で受光することにより、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサであって、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、記録または再生用の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有する光ピックアップにおいて、前記スキューセンサは、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体に向け出射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、駆動手段により回転駆動される光記録媒体と、送り手段により前記光記録媒体の半径方向に移動される光ピックアップと、前記光記録媒体の回転と前記光ピックアップの移動とを記録及び/または再生動作に対応して制御する制御手段と、前記光ピックアップによる前記光記録媒体に対する記録及び/または再生動作の信号処理をする信号処理手段とを備える光ディスク装置であって、前記光ピックアップは、記録または再生用の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有し、前記スキューセンサは、光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のスキューセンサ、光ピックアップ、光ディスク装置においては、光ビーム整形用光学素子が発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して光記録媒体の信号記録面に照射されるとともに、この光ビームは集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成される。
このため、光記録媒体の種類や光記録媒体のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光記録媒体の信号記録面の位置が変化しても集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームを得ることができる。これにより、スキューセンサと光記録媒体との間の距離の変化に左右されることない光記録媒体の傾きを正確に検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるスキューセンサ及びこのスキューセンサ用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置の実施の形態について、図1〜図3に基づき詳細に説明する。
図1(A)は本発明にかかるスキューセンサの一実施の形態を示す構成図、図1(B)は光ディスク102に傾きが生じた場合の説明図であり、図2は本発明にかかるスキューセンサを備えた光ピックアップの構成図、図3は本発明にかかるスキューセンサ及び光ピックアップを備えた光ディスク装置の構成を示すブロック図である。なお、図3に示す光ディスク装置は、以下に説明するスキューセンサ及び光ピックアップを搭載することが可能な記録・再生装置の一例である。
【0012】
まず、図3に示す光ディスク装置101の構成について説明する。
この光ディスク装置101は、再生専用のCD,DVDまたは記録可能なCD−R、あるいはデータの書き換え可能なCD−RWのような光記録媒体である光ディスク102を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、光ピックアップ104と、この光ピックアップ104を光ディスク102の半径方向に移動する駆動手段としての送りモータ105とを備えている。
ここで、スピンドルモータ103及び送りモータ105は、システムコントローラ107からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部109により所定の回転数で駆動制御される構成になっている。
【0013】
図3に示す信号変復調器&ECCブロック108は、信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ104は、信号変復調器&ECCブロック108の指令に従って、回転する光ディスク102の信号記録面に対して、それぞれ光ビームの照射を行う。この光ビームの照射により光ディスク102に対する記録または再生が行われる。
また、光ピックアップ104は、光ディスク102の信号記録面からの反射光ビームに基づいて各種の信号をプリアンプ120に供給する。
【0014】
前記プリアンプ120は、各光ビームに対応する信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成できるように構成されている。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御部109、信号変復調器&ECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
【0015】
また、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号がオーディオ・ビジュアル用であれば、D/A,A/D変換器112のD/A変換部でデジタル/アナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部113に供給される。そして、このオーディオ・ビジュアル処理部113でオーディオ・ビデオ信号処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器に伝送される。
上記光ピックアップ104には、例えば光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動させるための送りモータ105が接続されている。スピンドルモータ103の制御と、送りモータ105の制御と、光ピックアップ104の対物レンズを保持する二軸アクチュエータのフォーカシング方向及びトラッキング方向の制御は、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ104におけるレーザ光源22を制御するものであり、特に本例ではレーザ光源22の出力パワーを記録モード時と再生モード時に制御する構成になっている。
【0016】
また、図3において、115は光ディスク102の傾き、すなわち光ディスク102の種類、光ディスク102の反りやターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面と光ピックアップ104の光軸(対物レンズの光軸)とが直交しなくなる光ディスク102の傾きを検出するためのスキューセンサであり、このスキューセンサ115は光ディスク102の信号記録面に対向して光ピックアップ104の本体部分に設けられている。
さらに、前記スキューセンサ115で検出されたスキューエラー信号を処理する信号処理部116、光ピックアップ104を、その光軸(対物レンズの光軸)が光ディスク102の信号記録面に直交するように揺動させるスキュー用駆動手段であるスキューアクチュエータ117、及びこのスキューアクチュエータ117を信号処理部116からのスキューエラー信号に基づいて駆動制御するスキュー用のサーボ制御部118(請求項に記載したスキュー用制御手段に相当する)を備える。上記サーボ制御部118は、システムコントローラ107からの制御指令に基づいても制御できるように構成されている。
【0017】
次に、図1により本発明にかかるスキューセンサ115の構成について説明する。
スキューセンサ115は、図1に示すように、光ディスク102に対向して光ピックアップ104の本体部分に所定の間隔をおいて配置したLEDからなる傾き検査用の発光素子12及び2分割のフォトダイオード14A,14Bからなる受光素子14とを備え、発光素子12からは光ディスク102の信号記録面102Aに対して斜め上方に向け検査用の光が出射される。また、受光素子14は、光ディスク102の信号記録面102Aにより反射される検査用光の反射方向に配設されている。
【0018】
前記発光素子12の光出射側には、発光素子12からの検査用光を平行な光ビームB1に変換して光ディスク102の信号記録面102Aに向け出射する、例えばコリメータレンズやシリンドリカルレンズなどからなる光ビーム整形用光学素子16が配設されている。また、前記受光素子14の光入射側には、光ディスク102の信号記録面102Aから反射されてくる反射光ビームB2を受光素子14のフォトダイオード14A,14B上に集光する、例えば集光レンズなどからなる集光用光学素子18が配設されている。
【0019】
前記光ビーム整形用光学素子16は、これから出射される平行光ビームB1の出射光ビーム径d1を集光用光学素子18への入射ビームである反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きくする。
すなわち、CDやDVDのような光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変位し、この信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置が光ディスク102の半径方向(図1の矢印X方向)に移動しても、この照射位置の光ビーム照射領域S1内に集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が含まれるように、光ビーム整形用光学素子16の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きく形成する。例えば、光ビームB1の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2の2倍程度にする。
【0020】
次に、図2により本発明にかかる光ピックアップ104の構成について説明する。
光ピックアップ104は、図2に示すように、記録・再生用の光ビームを出射するレーザ光源22と、前記レーザ光源22の光ビーム出射方向に配置されたビームスプリッタ24、前記ビームスプリッタ24を透過したレーザ光源22からの光ビームを平行光にするコリメータレンズ26と、前記コリメータレンズ26で平行光とされた光ビームを集光して光ディスク102に照射する対物レンズ(光集光手段)28と、前記ビームスプリッタ24の反射方向に対向して配置され、ビームスプリッタ24で分離された反射光ビームを受光して電気信号に変換するフォトディテクタ(光検出手段)30とを備えており、これらの各光学部品は図示省略のホルダ本体にマウントされる構成になっている。
【0021】
このような本実施の形態に示すスキューセンサ115において、図1(A)の実線に示すように、光ディスク102に傾きがない場合は、受光素子14上に集光用光学素子18で集光されるスポット光は受光素子14の中央箇所、すなわちフォトダイオード14Aと14Bの境界を中心にして両フォトダイオード14Aと14Bに均等に照射される。その結果、両フォトダイオード14Aと14Bとの出力信号差はゼロであるため、信号処理部116からはスキューエラー信号が出力されない。
【0022】
また、CDやDVDのように光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102が図1(A)に示す実線の状態から一点鎖線または二点鎖線に示すように変化することで、光ディスク102の信号記録面102Aとスキューセンサ115との間の距離がL0からL1、L2のように変化した場合、これにつれて、各信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置も光ディスク102の半径方向(矢印Xの方向)に移動される。この場合、光ビームB1の出射光ビーム径d1は反射光ビームB2の入射ビーム径d2の2倍程度になっているため、光ビームB1の照射による各信号記録面102Aの照射位置の光ビーム照射領域S1内には集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が包含される。これにより、集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射光ビームB2を確保でき、かつ常に集光用光学素子18には入射ビーム径d2で決まる一定光束の反射光ビームB2を入射させることができる。
したがって、スキューセンサ115と光ディスク102の信号記録面102Aとの間の距離が変化しても、これが信号処理部116のスキューエラー信号に影響を及ぼすことがなく、光ディスク102の傾きを正確に検出できる。
【0023】
一方、図1(B)に示すように、光ディスク102に傾きがある場合は、受光素子14上に集光されるスポット光はフォトダイオード14Aと14Bの境界より、何れか一方のフォトダイオード14Aまたは14B側に片寄って照射されることになる。その結果、この両フォトダイオード14A、14Bから出力される信号が信号処理部116に出力される。この信号処理部116では、両フォトダイオード14Aと14Bの出力信号を加算した和の信号と、両フォトダイオード14Aと14Bの出力信号の差の信号をそれぞれ算出し、この和信号と差信号との比から光ディスク102の傾きに相当するスキューエラー信号が算出される。このスキューエラー信号をサーボ制御部118に供給してスキューアクチュエータ117を駆動制御することにより、光ピックアップ104の光軸、すなわち対物レンズ28の光軸が光ディスク102の信号記録面102Aに直交するように光ピックアップ104を動作する。すなわち、光ピックアップ104全体を光ディスク102の傾きに合わせることにより、対物レンズ28の光軸と光ディスク102の信号記録面102Aとが直交された状態に保持する。これにより、光ピックアップ104の傾きによるトラッキングエラー信号に直流オフセットが生じるのを防止できる。
【0024】
また、この実施の形態に示す光ピックアップ104において、CD−RやCD−RWのような光ディスク102への記録時は、レーザ光源22から記録信号に応じて変化する30mW程度のパワーの大きい光ビームを発生させる。この光ビームはビームスプリッタ24を透過してコリメータレンズ26に入射され、このコリメータレンズ26で平行光にされて対物レンズ28に入射される。対物レンズ28では、平行光を小さなスポットに集光して光ディスク102に照射する。これにより、光ディスク102の記録膜を変質して光ディスク102に信号を記録する。
【0025】
また、記録中の光ビームは光ディスク102から反射され、その反射光は対物レンズ28及びコリメータレンズ26を透過した後、ビームスプリッタ24によりフォトディテクタ30へ反射され、入射される。フォトディテクタ30で受光された光信号は電気信号に変換され、RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等の各種情報信号として取り出される。
【0026】
また、CD−RやCD−RWまたはCDやDVDなどの光ディスク102の再生時には、1mW程度の一定強度の光ビームをレーザ光源22から発生させ、この光ビームを記録時と同じ光路で光ディスク102に照射する。これに伴い、光ディスク102の信号記録面から反射された反射光は対物レンズ28及びコリメータレンズ26を透過した後、ビームスプリッタ24によりフォトディテクタ30へ反射される。これにより、フォトディテクタ30に入射された光信号は電気信号に変換され、RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等の各種の情報信号として取り出される。
なお、対物レンズ28は、CD用とDVD用に兼用できるように2焦点レンズ方式またはレンズ切り換え方式などの構成になっている。
【0027】
このような本実施の形態に示すスキューセンサ115及びこれを用いた光ピックアップ104並びに光ディスク装置101によれば、光ディスク102の信号記録面102Aへの光ビームB1による照射位置の光ビーム照射領域S1内に集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射領域S2が含まれるように、光ビーム整形用光学素子16の出射光ビーム径d1を反射光ビームB2の入射ビーム径d2より大きく形成する構成にしたので、光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより、光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変化し、この信号記録面102Aへの光ビームB1の照射位置が光ディスク102の半径方向に移動しても集光用光学素子18の入射ビーム径d2に相当する反射光ビームB2を得ることができ、この反射光ビームB2を常に集光用光学素子18に入射できる。
このため、スキューセンサ115と光ディスク102の信号記録面102Aとの間の距離が変化しても、これが信号処理部116のスキューエラー信号に影響を及ぼすことがなく、光ディスク102の傾きを正確に検出することができる。
【0028】
次に、図4により本発明にかかるスキューセンサの他の実施の形態について説明する。
図4に示すスキューセンサ115において、図1(A)と同一の構成要素には同一符号付してその説明を省略し、図1(A)と異なる部分を重点に述べる。
この図4において、図1(A)と異なる点は、光ビーム整形用光学素子16の光出射側に光拡散板20(請求項に記載した光学手段に相当する)を設けたところにある。
この光拡散板20は、光ビーム整形用光学素子16から出射される平行光ビームB1の出射光ビーム径d1内での光量分布を均一にするためのもので、例えば表面に極めて小さい凹凸のある透明体またはガラスや酸化マグネシウム等の極めて小さい粒子を混入した透明体から構成される。なお、透明体としては、例えば、合成樹脂やガラスなどを用いることができる。
【0029】
発光素子12から出射される発散光の横断面方向の強度分布は、一般にガウス分布をしている。このため、図5に示すように、光ビーム整形用光学素子16の光出射側に光拡散板20がない場合は、発光素子12からの発散光が光ビーム整形用光学素子16で平行な光ビームB1に変換されても、この光ビームB1の出射光ビーム径d1内での光量分布はガウス分布となる。その結果、光ビーム整形用光学素子16の光ビームB1の光軸と直角な横断面方向の光量分布は、図5の特性曲線31に示すように、光ビームB1の中央部の光量レベルが高く、周辺部の光量レベルが低くなる不均一な特性となる虞がある。
【0030】
したがって、このような不均一な光量分布の光ビームB1で照明される光ディスク102の位置が図5の実線から1点鎖線、2点鎖線へと変化した場合、出射光ビーム径d1内における反射領域S2−1〜S2−3の光量分布は図5の特性曲線32〜34に示すように互いに異なる不均一なものとなり、集光用光学素子18の入射ビーム径d2と対応する反射領域S2−1〜S2−3にも前記光ビームB1の不均一な光量分布が反映される。このため、各反射領域S2−1〜S2−3における光量分布の変化が光ディスク102の傾き量の誤差として受光素子14で検出されてしまい、光ディスク102の傾きを正確に検出できないという不具合が生じる虞がある。
【0031】
しかるに、図4に示す実施の形態のスキューセンサ115においては、光拡散板20が設けられているため、光ビーム整形用光学素子16からの平行光ビームB1が光拡散板20で拡散透過されることにより、出射光ビーム径d1内での平行光ビームB1の光量分布は均一化され、その特性曲線35は図4に示すように平行光ビームB1の中央部及び周辺部を問わず、光量レベルの一定したフラットな特性となる。その結果、この平行光ビームB1で照明される光ディスク102の位置が図4の実線から1点鎖線、2点鎖線へと変化しても、それぞれの被照面において集光用光学素子18の入射ビーム径d2と対応する反射領域S2−1〜S2−3の光量分布は図4の特性曲線36〜38に示すように互いに同一なものとなる。
【0032】
したがって、この実施の形態によれば、光ビーム整形用光学素子16からの平行光ビームB1は光拡散板20で拡散透過されることにより光量分布の均一化された光ビームB1となって光ディスク102の信号記録面102Aに向け出射する構成にしたので、光ディスク102の種類や光ディスク102のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光ディスク102の信号記録面102Aが光ピックアップ104の光軸方向に変化しても集光用光学素子18への反射光ビームB2の光量は一定となり、光ディスク102の傾きを更に正確に検出することができる。
【0033】
なお、図4に示す実施の形態では、光拡散板20を光ビーム整形用光学素子16の光出射側に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、光拡散板20を光ビーム整形用光学素子16の光入射側に設けてもよい。この場合、光拡散板20は発光素子12からの発散光を拡散透過して光ビーム整形用光学素子16に入射するようになっている。
また、本発明において光量分布の均一化用光学手段は、実施の形態に示すような光拡散板20に限らず、光ビーム整形用光学素子16を構成する材質中に極めて小さいガラス粒子等の拡散材を添加することにより構成されるものであってもよい。
また、本実施の形態では前記光記録媒体が、CD,DVD,CD−R、CD−RWである場合について説明したが、本発明は、DVD±R、DVD±RW、DVD−RAMまたはBLU−RAY DISCなどのその他の光ディスクにも広く適用される。
また、本発明にかかるスキューセンサ及び光ピックアップは、上記実施の形態に示す構成のものに限定されるものではなく、請求項に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲において種々に変更し変形することは勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるスキューセンサ及びこれを用いた光ピックアップ並びに光ディスク装置によれば、光ビーム整形用光学素子が発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して光記録媒体の信号記録面に照射するとともに、この光ビームを集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成したので、光記録媒体の種類や光記録媒体のターンテーブルへのチャッキング状態などにより光記録媒体の信号記録面の位置が変化しても集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームを得ることができる。これにより、スキューセンサと光記録媒体との間の距離の変化に左右されることない光記録媒体の傾きを正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明にかかるスキューセンサの一実施の形態を示す構成図、(B)は光ディスクに傾きが生じた場合の説明図である。
【図2】本発明にかかるスキューセンサを備えた光ピックアップを示す構成図である。
【図3】本発明にかかるスキューセンサを具備する光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかるスキューセンサの他の実施の形態を示す構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるスキューセンサを説明するための説明図である。
【図6】従来におけるスキューセンサの構成説明図である。
【図7】従来におけるスキューセンサの説明図である。
【符号の説明】
12……発光素子、14……受光素子、14A,14B……フォトダイオード、16……光ビーム整形用光学素子、18……集光用光学素子、20……光拡散板、22……レーザ光源、24……ビームスプリッタ、26……コリメータレンズ、28……対物レンズ、30……フォトディテクタ、102……光ディスク、103……スピンドルモータ、104……光ピックアップ。
Claims (23)
- 光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子とを備え、前記光記録媒体の信号記録面からの検査用光の反射光を受光素子で受光することにより前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサであって、
前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの検査用光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、
前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、
前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射ビーム径に形成するように構成されている、
ことを特徴とするスキューセンサ。 - 前記出射ビーム径は、前記光記録媒体の信号記録面の位置が前記記録/再生用光ビームの光軸方向に変化しても前記集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームが得られる大きさに形成されていることを特徴とする請求項1記載のスキューセンサ。
- 前記受光素子は2分割のフォトダイオードから構成されていることを特徴とする請求項1記載のスキューセンサ。
- 前記各フォトダイオードから出力される信号の和と差をそれぞれ算出し、これら和と差の信号の比から光記録媒体の傾きに相当するスキューエラーを算出する信号処理部を備えることを特徴とする請求項3記載のスキューセンサ。
- 前記光ビーム整形用光学素子は、前記光記録媒体の信号記録面に照射される光ビームの出射ビーム径内での光量分布が均一になるように光を拡散する光学手段を備えることを特徴とする請求項1記載のスキューセンサ。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子の光入射側もしくは光出射側に設けられた光拡散板であることを特徴とする請求項5記載のスキューセンサ。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子を構成する材質中に光を拡散する拡散材を添加することにより構成されることを特徴とする請求項5記載のスキューセンサ。
- 記録または再生用の光ビームを出射する光源と、
前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、
前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、
前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、
前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有する光ピックアップであって、
前記スキューセンサは、
光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、
前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、
前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、
前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、
前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されている、
ことを特徴とする光ピックアップ。 - 前記出射ビーム径は、前記光記録媒体の信号記録面の位置が前記記録/再生用光ビームの光軸方向に変化しても前記集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームが得られる大きさに形成されていることを特徴とする請求項8記載の光ピックアップ。
- 前記受光素子は2分割のフォトダイオードから構成されていることを特徴とする請求項8記載の光ピックアップ。
- 前記各フォトダイオードから出力される信号の和と差をそれぞれ算出し、これら和と差の信号の比から光記録媒体の半径方向の傾きに相当するスキューエラーを算出する信号処理部を備えることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ。
- 前記光ビーム整形用光学素子は、前記光記録媒体の信号記録面に照射される光ビームの出射ビーム径内での光量分布が均一になるように光を拡散する光学手段を備えることを特徴とする請求項8記載の光ピックアップ。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子の光入射側もしくは光出射側に設けられた光拡散板であることを特徴とする請求項12記載の光ピックアップ。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子を構成する材質中に光を拡散する拡散材を添加することにより構成されることを特徴とする請求項12記載の光ピックアップ。
- 駆動手段により回転駆動される光記録媒体と、
送り手段により前記光記録媒体の半径方向に移動される光ピックアップと、
前記光記録媒体の回転と前記光ピックアップの移動とを記録及び/または再生動作に対応して制御する制御手段と、
前記光ピックアップによる前記光記録媒体に対する記録及び/または再生動作の信号処理をする信号処理手段とを備える光ディスク装置であって、
前記光ピックアップは、
記録または再生用の光ビームを出射する光源と、
前記光源から出射された光ビームを集光して光記録媒体に照射する集光手段と、
前記光源から出射された前記光記録媒体への光ビームと前記光記録媒体からの反射光ビームとを分離する光分離手段と、
前記光分離手段により分離された前記反射光ビームを受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光ビームの光軸に対する前記光記録媒体の傾きを検出するスキューセンサとを有し、
前記スキューセンサは、
光記録媒体の信号記録面に対して斜め方向から検査用光を出射する発光素子と、
前記光記録媒体の信号記録面による前記検査用光の反射方向に設けられた受光素子と、
前記発光素子の光出射側に設けられ、該発光素子からの光を平行な光ビームに変換して前記光記録媒体の信号記録面に照射する光ビーム整形用光学素子と、
前記受光素子の光入射側に設けられ、前記光記録媒体の信号記録面から反射されてくる反射光ビームを前記受光素子上に集光する集光用光学素子とを備え、
前記光ビーム整形用光学素子は、前記平行な光ビームを前記集光用光学素子の入射ビーム径より大きい出射光ビーム径に形成するように構成されている、
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 前記出射ビーム径は、前記光記録媒体の信号記録面の位置が前記記録/再生用光ビームの光軸方向に変化しても前記集光用光学素子の入射ビーム径に相当する反射光ビームが得られる大きさに形成されていることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
- 前記受光素子は2分割のフォトダイオードから構成されていることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
- 前記各フォトダイオードから出力される信号の和と差をそれぞれ算出し、これら和と差の信号の比から光記録媒体の傾きに相当するスキューエラー信号を算出する信号処理部を備えることを特徴とする請求項17記載の光ディスク装置。
- 前記光ピックアップは、前記集光手段の光軸が前記光記録媒体の信号記録面と直交するように前記光ピックアップを動作させるスキュー用駆動手段を有し、前記受光素子は2分割のフォトダイオードから構成され、さらに、前記各フォトダイオードから出力される信号の和と差をそれぞれ算出し、これら和と差の信号の比から光記録媒体の傾きに相当するスキューエラー信号を算出する信号処理部と、前記信号処理部で算出されたスキューエラー信号により前記スキュー用駆動手段を制御するスキュー用制御手段とを備えることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
- 前記光ビーム整形用光学素子は、前記光記録媒体の信号記録面に照射される光ビームの出射ビーム径内での光量分布が均一になるように光を拡散する光学手段を備えることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子の光入射側もしくは光出射側に設けられた光拡散板であることを特徴とする請求項20記載の光ディスク装置。
- 前記光学手段は、前記光ビーム整形用光学素子を構成する材質中に光を拡散する拡散材を添加することにより構成されることを特徴とする請求項20記載の光ディスク装置。
- 前記光記録媒体は、CD,DVD,CD−R、CD−RW、DVD±R、DVD±RW、DVD−RAMまたはBLU−RAY DISCの何れかであることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
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