JP3870412B2 - ゲーム装置のプログラム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオゲームシステムに関し、特に、遊戯者の操作によって動作が制御されるキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」という。)と、対戦相手の遊戯者、又は、コンピュータにより制御されるキャラクタとを表示画面上で対戦させて遊ぶビデオゲームシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオゲームによる対戦ゲームシステムの例が、例えば、特願平11−51538(PCT/JP98/04060)に紹介されている。このシステムでは、遊戯者は自己のプレイヤキャラクタを操縦して他の遊戯者あるいはコンピュータが操縦するノンプレイヤキャラクタと対戦する。また、遊戯者と他の遊戯者又はコンピュータとがペアになり、その他の複数の遊戯者又はコンピュータとグループで対戦する。各遊戯者が操縦するゲーム装置相互間は、通信回線によって接続され、仮想空間内におけるゲーム展開を遊戯者各自の視点(各自の操縦するキャラクタの視点又はキャラクタ後方からの視点)で楽しむことが出来る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のビデオゲーム装置においては、各対戦毎にゲームが完結するので、当該ゲーム内において進行できる範囲はある程度限られたものとなる。遊戯者のゲーム技能の到達度に対応したゲームの提供や、ゲームステージに難易度を持たせて段階的にゲームステージが向上するようなゲームを提供することが望まれるが、不特定人を対象とするゲーム装置では、遊戯者個人の特定が困難であるため、遊戯者の成績結果を次のゲームに反映させることが難しい。
【0004】
よって、本発明は、前回の対戦ゲームと今回の対戦ゲームとの間に連続性を持たせた対戦ゲームを行えるゲームプログラムやゲーム装置を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、遊戯者のプレイデータを記録した情報記録媒体を使用することによって前回ゲームと今回ゲームとのゲームパラメータの連続性を保つようにしたゲームプログラムやゲーム装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、情報記録媒体に記録したゲームパラメータを活用するゲームを楽しめるゲームプログラムやゲーム装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のゲームプログラムは、少なくともゲームパラメータを含むプレイデータを記録可能な記録媒体を使用して、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタと遊戯者の操作によらずに動作するノンプレイヤキャラクタとを含む複数のキャラクタが参加するゲームを行うゲーム展開手段と、上記遊戯者の上記ゲームの内容に応じて上記プレイヤキャラクタのゲームパラメータを更新してプレイデータとするプレイデータ生成手段と、上記記録媒体に上記プレイデータを記録する記録手段と、上記ゲームにおいて所定の条件を満たしたとき、上記記録媒体に記録された上記プレイデータの一部又は全部を、上記ノンプレイヤキャラクタの動作、能力及び外観の少なくともいずれかを決定するパラメータの一部又は全部の設定に使用するノンプレイヤキャラクタ設定手段として、コンピュータシステムを機能させる。
【0008】
かかる構成とすることによって、遊戯者の操縦するプレイヤキャラクタのプレイデータをノンプレイヤキャラクタのプレイデータとして使用し、遊戯者のゲーム成績等が反映したノンプレイヤキャラクタをパートナー等としてゲームを楽しむことが可能となる。
【0009】
好ましくは、上記所定の条件が、上記記録媒体への上記プレイデータの記録回数、上記遊戯者によるプレイ回数、プレイ時間、上記ゲームをクリア又はゲームオーバとなった回数、上記ゲームにおける勝利又は敗北数、上記ゲームプレイによって得られる得点又は経験値、のいずれかを含む。それにより、一定の場合に限り、記録媒体の記録データをノンプレイヤキャラクタに設定するデータとして使用することができるようにする。例えば、プレイヤのカードの出撃可能な回数(ゲーム可能回数)が0になったとき、そのカードのパラメータをコンピュータや他の遊戯者によって操縦されるノンプレイヤキャラクタ(パートナーキャラクタ)のゲームパラメータとして設定するためのAIカードとして使用することが可能となる。コンバートしたカードは、それ以降AIカードとしてゲーム装置に使用することにより、プレイヤキャラクタのAIパートナーキャラクタとして機体を発進させることができる。
【0010】
また、本発明のゲームプログラムは、ゲームパラメータを含むプレイデータを記録可能な記録媒体を使用して、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタと遊戯者の操作によらずに動作するノンプレイヤキャラクタとを含む複数のキャラクタが参加する少なくとも第1及び第2のゲームの展開が可能であるゲーム展開手段と、上記遊戯者の上記第1のゲームの内容又はプレイ結果に応じて上記プレイデータを更新して上記記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体から上記プレイデータを読み出し、上記第1のゲームのプレイデータが予め定められた条件に該当するときに、上記ゲーム展開手段に上記第2のゲームの展開を行わせるゲーム選択手段として、コンピュータシステムを機能させる。
【0011】
かかる構成とすることによってそれにより、特定のゲーム成績を修めた遊戯者に特別のゲームステージ(第2のゲーム)を体験させることが可能となる。また、遊戯者のゲーム成績等の特性に対応したゲームステージの案内、例えば、特定の操縦操作の教練過程などへの参加の案内等を提供することが可能となる。
【0012】
また、本発明のゲームプログラムは、ゲームパラメータを含むプレイデータを記録可能な記録媒体を使用して、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタとCPUの制御により動作するノンプレイヤキャラクタとを含む複数のキャラクタが参加する少なくとも第1及び第2のゲームの展開が可能であるゲーム展開手段と、上記遊戯者による上記第1のゲームのプレイ内容又はプレイ結果に応じて上記プレイデータを更新して上記記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体から上記プレイデータを読み出し、上記第1のゲームのプレイデータが予め定められた条件に該当するときに、上記ゲーム展開手段に上記第2のゲームの展開を行わせるゲーム選択手段と、上記第2のゲームを所定の時間帯に展開させる時間制限手段として、コンピュータシステムを機能させる。
【0013】
かかる構成とすることによって、例えば、一人用モードを楽しみたいお客と、対戦を楽しみたいお客との双方の希望を実現するために、時間帯による強制対戦モードの実行の可否を設定することが可能となる。また、特別のゲームステージ(第2のゲーム)が利用者によって混雑する時間帯を避けて行われるようにすることが可能となる。
【0014】
好ましくは、更に、上記記録手段は、上記第2のゲームを実行したこと、実行回数、クリア/失敗したこと、クリア/失敗回数の少なくともいずれかを上記記録媒体にプレイデータとして記録する。それにより、過去の第2のゲーム結果の評価を行うことが可能となる。
【0015】
好ましくは、上記プレイヤキャラクタと上記ノンプレイヤキャラクタが共同してゲームを進行する。それにより、遊戯者は、ノンプレイヤキャラクタをパートナーとして対戦ゲームなどを楽しむことが可能となる。
【0016】
好ましくは、上記記録媒体は、磁気カード又はICカードを含む。それにより、記録媒体を携帯し、他の場所の(別の)ゲーム装置で累積したゲームデータを使用して連続性のあるゲームを楽しむことが可能となる。
【0017】
好ましくは、上記第1及び第2のゲームの少なくともいずれかは対戦ゲームであり、上記プレイヤキャラクタと上記ノンプレイヤキャラクタとは共同して他の参加者が操作するキャラクタ、又は制御手段の制御によって動作するキャラクタと戦う。
【0018】
好ましくは、上記ゲームパラメータは、上記プレイヤキャラクタの射撃攻撃、射撃防御、近接攻撃、近接防御、共闘適正及び適正機配置の各パラメータのうち少なくともいずれかを含む。それにより、プレイヤがプレイする内容を評価し、プレイヤキャラクタのゲームパラメータ値が更新あるいは累積されていく。ゲームパラメータはカード内に記録されるので、第1のゲームにおけるゲームパラメータを第2のゲームで設定して使用し、ゲームパラメータを向上させることを繰り返すことが可能となる。
【0019】
好ましくは、上記記録媒体に記録されるプレイデータの更新可能な回数を所定回数に制限し、上記プレイデータの更新された回数、又は上記更新可能な回数の残りを上記記録媒体に記録する。それにより、特定の遊戯者がゲーム装置の使用を長時間独占することを可及的に回避する。
【0020】
好ましくは、当該記録媒体(例えば、磁気カードやICカード等)にゲームキャラクタの画像等を印刷等によって形成可能とする。更に、記録媒体に記録するキャラクタに対応した絵柄が印刷された記録媒体を払い出すようにしてもよい。これによって、記録媒体に記録されたキャラクタ(機体)の種類を識別可能とすることもできる。また、記録媒体自体(各種のキャラクタ)の収集という楽しみも増える。
【0021】
なお、上記記録媒体に記録された上記プレイデータを用いた上記ノンプレイヤキャラクタの設定可能な回数を所定回数に制限することもできる。それにより、特定の遊戯者のプレイデータがノンプレイヤキャラクタの設定データとして拡散することを回避することとしてもよい。
【0022】
また、本発明のゲームプログラムは、少なくともゲームの使用を制限する制限条件及びゲームパラメータを含むプレイデータを記録可能な記録媒体を使用して遊戯者が操作するプレイヤキャラクタと遊戯者の操作によらずに動作するノンプレイヤキャラクタとを含む複数のキャラクタが参加するゲームを行うゲーム展開手段と、上記遊戯者の上記ゲームの結果に応じて上記プレイデータを更新して上記記録媒体に上記プレイデータを記録する記録手段と、上記ゲームの使用が上記記録媒体に記録された制限条件に該当したときに、上記記録媒体に上記ノンプレイヤキャラクタのゲームデータとして上記プレイデータに対応するAIレベル値、上記プレイヤキャラクタのゲームパラメータの一部又は全部、及び上記ノンプレイヤキャラクタを動作させるAIプログラムのうち少なくともいずれかを記録して上記記録媒体をAIノンプレイヤキャラクタ制御用の記録媒体とするノンプレイヤキャラクタ設定手段として、コンピュータシステムを機能させる。
【0023】
かかる構成とすることによって、所定回数使用される等の条件に該当することよって使用済みとなった記録媒体を活用してノンプレイヤキャラクタのゲームパラメータ等を記録し、これをAIキャラクタのゲームデータ等の記録媒体として使用することによって遊戯者の支援機体(AIキャラクタ)に動作性能等として反映させることが可能となる。
【0024】
好ましくは、上記制限条件は、ゲーム可能回数を含む。それにより、遊戯者のゲーム数が発行された記録媒体に記録されたゲーム回数を超えるとゲームの終了とすることが可能となる。また、使用終了した記録媒体を識別可能とし、使用済み記録媒体の利用を可能とする。
【0025】
本発明のゲームプログラムは、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタと、上記プレイヤキャラクタに共同するようにCPUによって制御されるパートナーキャラクタとが、他の遊戯者の操作ないしCPUによって制御される敵キャラクタと対戦する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段と、上記遊戯者の上記ゲームのプレイ内容またはプレイ結果に基づいてプレイデータを生成するプレイデータ生成手段と、上記プレイデータに基づいて、上記パートナーキャラクタのデータを設定する、パートナーキャラクタデータ設定手段と、遊戯者のプレイデータを記録可能な記録媒体に上記プレイデータ及び上記パートナーキャラクタのデータを記録する記録手段として、コンピュータシステムを機能させる。
【0026】
好ましくは、上記パートナーキャラクタデータが上記パートナーキャラクタのレベルを含み、上記パートナーキャラクタの制御プログラムが複数用意され、上記パートナーキャラクタのレベルに基づいて上記制御プログラムが選択される。
【0027】
好ましくは、上記パートナーキャラクタデータが上記パートナーキャラクタのレベルを含み、上記パートナーキャラクタの制御プログラムが、上記パートナーキャラクタに設定された能力パラメータごとに複数用意され、上記パートナーキャラクタのレベルに基づいて上記制御プログラムを上記能力パラメータごとに選択し、選択された上記制御プログラムを組み合わせて、上記パートナーキャラクタの制御プログラムを生成する。
【0028】
好ましくは、上記パートナーキャラクタデータ設定手段が、上記記録媒体に記録された上記プレイデータに基づいて、上記パートナーキャラクタの種類、能力及び外観の少なくともいずれかを決定するパラメータを設定する。
【0029】
好ましくは、上記プレイデータが所定の条件を満たしたとき、上記パートナーキャラクタデータ設定手段がパートナーキャラクタのパラメータの設定を行う。
【0030】
好ましくは、上記所定の条件が、上記記録媒体への上記プレイデータの記録回数、上記遊戯者によるプレイ回数、プレイ時間、上記ゲームをクリア又はゲームオーバとなった回数、上記ゲームにおける勝利又は敗北数、上記ゲームプレイによって得られる得点又は経験値、のいずれかが所定の値に達した場合である。
【0031】
好ましくは、上記記録媒体に記録されるプレイデータの更新可能な回数を所定回数に制限し、上記更新可能な回数が上記所定回数に達するまでゲームプレイを可能とするゲームプレイ可能回数制限手段を含む。
【0032】
好ましくは、上記記録手段が、上記プレイデータの更新された回数または上記更新可能な回数の残りを上記記録媒体に記録する。
【0033】
好ましくは、上記プレイデータの更新回数が上記所定回数に達したとき、上記記録媒体に記録されたプレイデータを第2の記録媒体に引き継ぎ、上記第2の記録媒体によってゲームプレイを可能とするゲームプレイ継続制御手段を含む。
【0034】
好ましくは、上記プレイデータの更新回数が上記所定回数に達したとき、上記記録媒体をパートナーキャラクタデータ記録媒体とするパートナーキャラクタデータ記録媒体生成手段と、上記ゲームプレイにおける所定のタイミングにおいて上記パートナーキャラクタデータ記録媒体からパートナーキャラクタデータを読み出し、上記ゲームプレイにおけるパートナーキャラクタのデータとするパートナーキャラクタデータ更新手段とを含む。
【0035】
好ましくは、上記パートナーキャラクタデータ記録媒体の生成可能な回数を所定回数に制限するパートナーキャラクタデータ記録媒体生成回数制御手段を更に含む。
【0036】
好ましくは、上記プレイデータが上記所定の条件を満たした場合、上記ゲームと異なる第2のゲームを展開するゲーム選択手段を含む。
【0037】
好ましくは、上記第2のゲームのプレイ結果に応じて、上記パートナーキャラクタデータ記録媒体の生成可能回数を変化させる。
【0038】
好ましくは、上記第2のゲームを所定の時間帯に展開する展開時間帯制御手段を含む。
【0039】
好ましくは、更に、上記記録手段は、上記第2のゲームを実行したこと、実行回数、クリア/失敗したこと、クリア/失敗回数の少なくともいずれかを上記記録媒体にプレイデータとして記録する。
【0040】
本発明のビデオゲーム装置は、上述したゲームプログラムを実装している。
【0041】
本発明の情報記録媒体は、上述したゲームプログラムを記録している。
【0042】
また、本発明のビデオゲーム装置は、CPUが、遊戯者が操作する操作手段からの操作信号に基づいてプレイヤキャラクタを制御すると共に、上記プレイヤキャラクタに共同するようにパートナーキャラクタを制御し、他の遊戯者の操作ないしCPUによって制御される敵キャラクタと対戦する対戦ゲームを実行するビデオゲーム装置において、上記遊戯者のゲームのプレイ内容またはプレイ結果に応じてプレイデータを生成するプレイデータ生成手段と、上記プレイデータに基づいて、上記パートナーキャラクタのデータを生成するパートナーキャラクタデータ生成手段と、記録媒体に上記プレイデータ及び上記パートナーキャラクタのデータを記録する記録手段と、を有する。
【0043】
好ましくは、上記記録媒体は、磁気カード、ICカード、ICメモリ、PCMCIAカード、携帯型電話機、オンラインサーバのいずれかを含む。
【0044】
また、上記目的を達成するため本発明のゲーム装置は、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタと、上記遊戯者の操作によらずに動作するノンプレイヤキャラクタと、を含む複数のキャラクタが参加するゲームを行うゲーム装置において、上記遊戯者のゲームプレイ内容に応じて上記プレイヤキャラクタのゲームパラメータの一部又は全部を更新してプレイデータとするプレイデータ生成手段と、上記ゲーム装置にセットされる記録媒体に上記プレイデータを記録する記録手段と、上記ゲームにおいて所定の条件を満たしたとき、上記記録媒体に記録された上記プレイデータの一部又は全部を、上記ノンプレイヤキャラクタの動作、能力及び外観の少なくともいずれかを決定するパラメータの一部又は全部の設定に使用するノンプレイヤキャラクタ設定手段と、を有することを特徴とする。
【0045】
かかる構成とすることによって、遊戯者の操縦するプレイヤキャラクタのプレイデータをノンプレイヤキャラクタのプレイデータとして使用し、遊戯者のゲーム成績等が反映したノンプレイヤキャラクタをパートナー等としてゲームを楽しむことが可能となる。
【0046】
好ましくは、上記所定の条件が、上記記録媒体への上記プレイデータの記録回数、上記遊戯者によるプレイ回数、プレイ時間、上記ゲームをクリア又はゲームオーバとなった回数、上記ゲームにおける勝利又は敗北数、上記ゲームプレイによって得られる得点又は経験値、のいずれかである。それにより、一定の場合に限り、記録媒体の記録データをノンプレイヤキャラクタに設定するデータとして使用することができるようにする。例えば、プレイヤのカードの出撃可能な回数(ゲーム可能回数)が0になったとき、そのカードのパラメータをコンピュータや他の遊戯者によって操縦されるノンプレイヤキャラクタ(パートナーキャラクタ)のゲームパラメータとして設定するためのAIカードとして使用することが可能となる。コンバートしたカードは、それ以降AIカードとして出撃するときに、プレイヤキャラクタのパートナーキャラクタとして発進させることができる。
【0047】
好ましくは、上記プレイデータが、予め定められた条件に該当するときに、上記条件に対応した第2のゲームが実行される。それにより、特定のゲーム成績を修めた遊戯者に特別のゲームステージを体験させることが可能となる。また、遊戯者のゲーム成績等の特性に対応したゲームステージの案内、例えば、特定の操縦操作の教練過程などへの参加の案内等を提供することが可能となる。
【0048】
好ましくは、上記所定の条件に、更に、上記第2のゲームの実行回数又はクリア/失敗回数のいずれかを含む。それにより、過去の第2のゲーム結果の評価を行うことが可能となる。
【0049】
好ましくは、上記第2のゲームが予め定められた時間帯にのみプレイ可能である。それにより、例えば、一人用モードを楽しみたいお客と、対戦を楽しみたいお客との双方の希望を実現するために、時間帯による強制対戦モードの実行の可否を設定することが可能となる。また、特別のゲームステージ(第2のゲーム)が利用者によって混雑する時間帯を避けて行われるようにすることが可能となる。
【0050】
好ましくは、上記第2のゲームを実行したこと、実行回数、クリア/失敗したこと、クリア/失敗回数の少なくともいずれかを上記記録媒体にプレイデータとして記録する。
【0051】
好ましくは、上記ノンプレイヤキャラクタが上記ゲーム装置におけるゲーム制御手段よって制御されるキャラクタであって、前記プレイヤキャラクタと共同してゲームを進行する。それにより、遊戯者は、ノンプレイヤキャラクタをパートナーとして対戦ゲームなどを楽しむことが可能となる。
【0052】
好ましくは、上記記録媒体は、磁気カード、ICカード、ICメモリ、PCMCIAカード、携帯型電話機、オンラインサーバのいずれかを含む。それにより、記録媒体を携帯し、あるいはオンラインサーバにアクセスすることによって、他の場所の(別の)ゲーム装置で累積したゲームデータを使用して連続性のあるゲームを楽しむことが可能となる。
【0053】
好ましくは、上記ゲーム及び上記第2のゲームの少なくともいずれかは対戦ゲームであり、上記プレイヤキャラクタと上記ノンプレイヤキャラクタとは共同して他の参加者が操作するキャラクタと戦う。
【0054】
好ましくは、上記ゲームパラメータは、上記プレイヤキャラクタの射撃攻撃、射撃防御、近接攻撃、近接防御、共闘適正及び適正機配置の各パラメータのうち少なくともいずれかを含む。それにより、プレイヤがプレイする内容を評価し、プレイヤキャラクタのゲームパラメータ値が更新あるいは累積されていく。ゲームパラメータはカード内に記録されるので、第1のゲームにおけるゲームパラメータを第2のゲームで設定して使用し、ゲームパラメータを向上させることを繰り返すことが可能となる。
【0055】
好ましくは、上記記録媒体に記録されるプレイデータの更新可能な回数を所定回数に制限し、上記更新可能な回数の残りを上記記録媒体に記録する。それにより、特定の遊戯者がゲーム装置の使用を長時間独占することを可及的に回避する。
【0056】
なお、上記記録媒体に記録された上記プレイデータを用いた上記ノンプレイヤキャラクタの設定が可能な回数を所定回数に制限することができる。それにより、特定の遊戯者のプレイデータがノンプレイヤキャラクタの設定データとして拡散することを回避することとしてもよい。
【0057】
好ましくは、上記ゲームパラメータが予め定められた条件に該当するときに、上記第2のゲームとして上記条件に対応する内容又は難易度のゲームが選ばれる。
【0058】
また、本発明のゲームシステムは、ゲームパラメータを含む情報を記録可能な記録媒体の発行と該記録情報の表示とが可能なターミナルと、上記記録媒体を使用してプレイヤキャラクタとパートナーキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)とを含む複数機体が参加するゲームを行い、上記記録媒体に記録されているプレイヤキャラクタのゲームパラメータを更新するゲーム装置と、を含むゲームシステムにおいて、上記ターミナルは上記記録媒体に記録されたプレイヤキャラクタのゲームパラメータが予め定められた条件に該当するときに、特定のゲームの実行命令を上記記録媒体に設定し、上記ゲーム装置はこの記録媒体を読み取って該当するゲームを提供する。
【0059】
好ましくは、上記ターミナルは、特定のゲームが可能であることを遊戯者に案内し、遊戯者が参加意思を示した場合に上記実行命令の設定を行う。
【0060】
かかる構成とすることによって、特定の条件が揃うと、遊戯者はターミナルに召喚され、例えば、通常の一人モード用とは異なるタイプの一人用ミッション等に挑戦する権利を得る。遊戯者が参加する意思を表明した場合、カードにそのミッションの参加フラグ(実行命令)を記録する。遊戯者がゲーム装置に、そのカードを挿入すると、そのスペシャルミッションを選択することができる。
【0061】
また、本発明は、コンピュータシステムを上述したゲーム装置として機能させるプログラムに関する。このプログラムは、CD−ROM、MO(光磁気)記録ディスク、FD、磁気テープ、ROM、カセット、PCMCIAカード、各種のメモリカード(ICカード)、携帯型電話機、携帯型情報機器(PDA)、ネットワークに接続されたサーバ、等の情報の記録媒体に保持され得る。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0063】
図1乃至図3は、本発明に係るビデオゲームシステムを説明する説明図である。このビデオゲームシステムは、複数人がゲームに参加していわゆる対戦を行うものである。好ましくは、ツインのゲーム装置が1台又は2台設けられて、二人又は四人でゲームを行う。通信型ゲーム装置であるのでゲーム装置を追加してそれよりも多くの人数でゲームを行うことが可能である。
【0064】
ゲームには、情報の記録媒体として、磁気カードが使用されるが、他のもの、例えば、ICカードなどであっても良く、磁気カードに限定されない。
【0065】
図1は、カード発行等を行うターミナル(端末装置)10を示している。ターミナル10は、ゲームシステムにおいて、カードの発行、カードデータの継続手続き、カード内情報の閲覧、遊戯者(パイロット)の昇格・降格、新機体の授与などの役割を担っている。ターミナル10は、CRT又はLCD等による表示器11、キーボードスイッチ等のスイッチ類を備える入力操作装置12、カード発行、カードデータの読取り、書込み等を行うカード装置13、ターミナルの動作を制御する制御回路を備える後述の制御部14等を備えている。表示器11の画面111には、カード発行に関する各種の案内、データ入力用の仮想キーボード、カード内容の表示、後述の仮想司令部として機能する各種の表示等が行われる。入力操作装置12は遊戯者が氏名等の各種データの入力、ゲームステージの選択、ターミナル10との応答などに使用される。また、入力操作装置12には、コインの投入口121が設けられている。コインは硬貨の他、ゲーム用のメダルなどであっても良い。カード装置13は、カード口131から挿入される後述の情報記録カード20を読取り、データを更新して排出する。また、内蔵のするトレイに未使用のカードを蓄積して、遊戯者による購入に対応して新規カード20を発行する。
【0066】
図2は、カード20を示しており、好ましくは磁気記録カードであるが、ICカードやその他の記録媒体であっても良く、ディスク状であっても良い。カード20には、情報や案内が印刷される更新可能な表示領域201が形成されている。例えば、遊戯者名(パイロット名)、階級、使用キャラクタ名などが表示される。
【0067】
図3は、ビデオゲーム装置30を示しており、この例では2台のビデオゲーム装置30が組み合わされたツイン筐体となっているが、前述したように、4台等の複数台であっても良い。ビデオゲーム装置30は、対戦プレイ、一人用プレイ、練習プレイ、「緊急連絡の発生」等を行うことができる。
【0068】
各ビデオゲーム装置は、遊戯者が着座するシート301、仮想ゲーム空間におけるゲーム展開シーンを画面に表示する表示器302、操縦桿303とトリガスイッチ304、カード挿入口305、コイン投入口306、制御装置35等を備えている。各ビデオゲーム装置は通信回線によって接続され、対戦型ゲームを行うのに好適に構成されている。
【0069】
図4は、表示器302の対戦ゲームの画面表示例を示している。遊戯者の操縦するキャラクタ(プレイヤキャラクタ)P1と、他の遊戯者の操作又はCPU制御によって動作するパートナーキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)P2が、対戦相手の遊戯者の操作又はCPUの制御によって動作する敵キャラクタEN1、EN2と三次元の仮想ゲーム空間内にて戦う様子を適当な仮想カメラ位置の視点から映し出している。なお、パートナーキャラクタや敵キャラクタをCPUが制御するためのプログラムを、以下便宜的にコンピュータの人工知能(AI)と記載する。AIが操縦するパートナーキャラクタや敵キャラクタなどの、所謂AIキャラクタの動作例については後述する(図23)。
【0070】
図5は、ターミナル10の制御系を説明するブロック図である。前述したように、制御部14には、入力操作装置12、カード装置13が接続されている。CPU141は、メモリ142のプログラムエリアにROM143に記憶保持されたプログラムを導入して実行し、各種のデータメモリ142の所定領域に取り込み、各部の要求に対応して処理を行う。この内容は、画像を表示するための処理を行う表示インタフェース144を介してCRT等の表示装置145に表示される。入力操作装置12のキーボード等のスイッチ類122の出力は、DMA動作によってメモリ142の所定領域に書き込まれ、あるいはフラグ設定処理がなされ、CPU141によって処理される。遊戯者が投入したコインの受け入れや払い出し等をコントロールするコイン投入装置123、コインの真性、投入金額などを鑑別する鑑別装置124の出力も、DMA動作によって処理される。遊戯者がカード20をカード口131に挿入すると、カード装置13に内蔵されたカード読取り装置132によって記録データが読み出される。読み出されたデータはカードインタフェース134を介してメモリに142の所定領域に記憶される。また、カードインタフェース134は、メモリ142から出力されたデータをカード書込み装置133に送り、カード20の記録データを更新する。カード発行装置は、新規カードを収納しており、カード書込み装置に送って所定データを書込み、カードを発行する。
【0071】
図6は、新規カードの発行手順を説明するフローチャートである。遊戯者が、ターミナル10の画面11に表示される案内に従ってコインを投入口12に投入すると、コインが鑑別され、CPU141は所定のコインが投入されたことを判別する(S11)。CPU141は新規カード発行の手順を案内する(S12)。遊戯者はスイッチ類14を操作し、あるいは画面に表示される仮想キーボード等から自己の氏名を入力し(S13)、案内に従って複数の戦闘キャラクタの中から自己の使用する最初のキャラクタ(機体)を選択する(S14)。CPU141は、初めての遊戯者には、例えば、2等兵、後述するように、過去の遊戯者の遊戯データが反映される場合には、該当する階級を判別し、図2に示すように、カードにパイロットの氏名、階級、使用キャラクタの種類を記録し(S15)、また、カード外面の印字領域に印刷してカード出し入れ口13から排出する(S16)。
【0072】
図7は、ビデオゲーム装置30単体の制御系の構成例を示すブロック図である。制御部35には、前述した操縦装置303、操作スイッチ304、コイン投入装置323、コイン鑑別装置324が接される。また、カード読取り装置332、カード書込み装置333、カードインタフェース334等からなるカード装置33等が接続されている。CPU351は複数のCPUによって構成され、メモリ352のプログラムエリアにROM353に記憶保持されたゲームプログラムやその他の制御プログラムを導入して実行し、各種のデータをメモリ352の所定領域に取り込み、各部の要求に対応してゲーム処理を行う。また、他のアプリケーションを実行する。キャラクタがゲーム展開する仮想空間の様子は、三次元画像処理装置354によって画像化され、CRT等の画像表示装置302に表示される。操縦装置303や操作水スイッチ類304の出力は、DMA動作によってメモリ352の所定領域に書き込まれ、あるいはフラグ設定処理がなされ、CPU351によって処理される。
【0073】
ターミナル10と同様に、遊戯者が投入したコインの受け入れや払い出し等をコントロールするコイン投入装置123、コインの真偽、投入金額などを鑑別する鑑別装置124の出力も、DMA動作によって処理される。
【0074】
遊戯者がカード20をカード口305に挿入すると、カード装置33に内蔵されたカード読取り装置332によって記録データが読み出される。読み出されたデータはカードインタフェース334を介してメモリに352の所定領域に記憶される。また、カードインタフェース334は、メモリ352から出力されたデータをカード書込み装置333に送り、カード20の記録データを更新する。
【0075】
通信装置357は、対戦ゲームを行うため、他のゲーム装置とオンラインでデータ交換(通信)を行う。また、タイマ装置358は、コンピュータの時計の機能を持っている。後述の、ゲーム装置の動作態様を時間帯域で異なるモードに設定するために使用される。
【0076】
図8は、対戦ゲーム装置30における通常のゲームの流れを説明するフローチャートである。後述のように、一部のステップについては、付加的なモードが追加あるいは変更される。
【0077】
遊戯者がコインを投入すると、これをCPU351が判別し(S21)、ゲームの案内画面を表示し、遊戯者にカードの挿入を促す(S22)。遊戯者がターミナル10から新規に購入したカードを挿入すると、CPU351はカード内容を読取り、カードに記載されているキャラクタを登場させ、遊戯者の使用キャラクタとする。画面には、パイロットの名前、階級、キャラクタ名が表示される。図2の例では、画面の一部に「YANMA」(名前)、「軍曹」(階級)、「テムジン」(キャラクタ名)と表示される。なお、このゲームが最初の遊戯者は、例えば、「候補生」等となる(S23)。次に、CPU351は、ゲーム空間に画面を移行し、ゲームプログラムに従って、対戦を進行させる。この対戦中に、遊戯者の操縦するキャラクタのゲームパラメータが更新される。
【0078】
図9乃至図11は、遊戯者のゲームパラメータの例を示している。パラメータの種類としては、「射撃攻撃」、「射撃防御」、「近接攻撃」、「近接防御」、「思考クロック」、「共闘適正」等があり、これ等のものに限られない。「射撃攻撃」は、例えば、敵2体が遊戯者キャラクタからの射撃で受けたダメージ値を100で割った割数を経験値とする。この経験値が規定の経験値となったときに、所定のレベルアップの条件をクリアしていると、レベルLV値が増加する。レベルLV値は1〜15段階まで設定されている。例えば、LV値が「1」では、1つのゲームセットの中で、左の操縦桿(L)、右の操縦桿(R)、両方の操縦桿(B)を使用した三種類の攻撃を行ったことが条件とされる。他のパラメータについても同様である。ゲーム展開中の成績に応じて各パラメータ値が変化する(S24)。
【0079】
CPU351は、ゲームが終了したことを判別すると(S25)、カードにゲームパラメータを書き込み、パラメータを更新する。また、カードに記録されているゲーム出撃可能回数(例えば、初期値30)を1減ずる(S26)。
【0080】
パラメータには、上述した「射撃攻撃」等のLVレベル(15段階)、経験値の他にも、戦闘の適正距離(例えば、初期値は200である。)、後述する、AIカード発行枚数、AIバッテリ等がある。AI発行残枚数はAIカードを発行できる残り枚数を示す。AIバッテリはAIカードとして使用可能な出撃可能回数を示す。例えば、AIバッテリの初期値は250である。AIカードは、対戦ゲームのパートナーとしてAIで操縦されるパートナーキャラクタを選択したときに、AIカードに記録された遊戯者が獲得したゲームパラメータをパートナーキャラクタのAI動作に反映させるものである。後述するように、戦闘出撃が規定回数を越え、使用出来なくなったカードをAIカードとして使用することができる。
【0081】
なお、AIカードはカードに記載された遊戯者が獲得したゲームパラメータをそのままパートナーキャラクタに使用することができるが、遊戯者が獲得したゲームパラメータ(1つ又は複数のデータ)に対応する1つ又はパートナーキャラクタの能力パラメータごとのレベルをカードに記録し、パートナーキャラクタのAIプログラムやAIプログラム生成プログラム自体はゲーム装置本体のメモリ等に、パートナーキャラクタのレベルや能力パラメータごとに複数記録しておいて、パートナーキャラクタのレベルに基づいてパートナーキャラクタのAIプログラムを選択したり、選択したプログラムを組み合わせてAIプログラムを生成することとしても良い。これは、カードの記憶容量が小さい場合に都合がよい。
【0082】
また、後述するように、大容量のICカードや携帯電話機の内蔵メモリ(ICカードを含む)、携帯電話機を介したオンラインデータベース等を当該AIカード(記録媒体)として使用する場合には、パートナーキャラクタのゲームパラメータのみならず、パートナーキャラクタのAIプログラム自体をも記録することとしても良い。
【0083】
CPU351は、カードのデータを更新すると、カードを機外に排出する(S27)。これで、カードを用いたゲームは終了する。なお、後述するように、カードデータの更新(S26)の際に、特定のメッセージ、例えば、「緊急連絡」が表示される場合がある。
【0084】
図12は、ターミナル10が遊戯者のカードの記録内容を閲覧表示する例を示している。遊戯者がターミナル10の案内画面から個人データ表示を選択し、カードを挿入すると、射撃攻撃などのゲームパラメータの状態が円グラフで示される。対戦の距離を示す適正距離パラメータが帯グラフで示される。
【0085】
図13(a)は、閲覧表示の状態表示が、AIカードデータによるパートナーキャラクタの出撃可能性(出撃可能回数)を表示している。AIバッテリが残っており、状況の欄に「出撃可能」と表示されている。同図(b)は、AIカードデータによるパートナーキャラクタの出撃回数が終了したことを表示している。AIバッテリ残がなく、状況の欄に「出撃不能」と表示されている。画面のメニュー(図示せず)からカード排出を選択すると、カードがターミナル10の外に排出される。
【0086】
図14は、ターミナル10におけるカード更新を説明するフローチャートである。後述するように(図15)、カードは予め所定回数、例えば、30回戦闘に出撃できる(30回ゲームができる)ように出撃回数パラメータが設定されており、一度出撃して、ゲームオーバとなる度に出撃回数残は1ずつ減少する。後述のように、出撃回数残はプレイデータの更新可能な回数に対応する。勝敗に関わらず、対戦が終了すると、出撃回数が減ぜられる。出撃回数が「30」、または出撃残が「0」になると、このカードでは、対戦を行うことが出来なくなる。このため、従来は、勝ち続けているプレイヤは最初のコイン投入で何試合も遊ぶことができるが、逆に、負け続けている初心者はコインを払い続けるという構図が生じ得たが、このゲームシステムでは、席に座ってプレイをし続ける(すなわち、何度も出撃する)プレイヤがカード更新のタイミングが早くなるようになる。また、負けてすぐに席を立つプレイヤは、一枚のカードで長くプレイすることができる。それにより、ゲーム負担の衡平が図られる。
【0087】
上記のように、カードを使用してプレイする際、出撃可能回数(ゲーム可能回数)が、一人用プレイで「−1」、対戦用プレイで「−1」減算される。残りが0回になると、それ以上そのカードではプレイできなくなる。このため、遊戯者は新たなカードを購入して戦闘に出撃する必要がある。この際、遊戯者が、使用済みカードのゲームパラメータを新たに購入したカードに移し、継続的にゲームパラメータのレベル向上を図ることができるようにするものである。また、出撃可能回数が0となった使用済みカードをパートナーキャラクタのレベル等を記録したパートナーキャラクタカード(以下AIカード)とすることができる。AIカードは、一人遊びのときに、コンピュータで操縦される味方のパートナーキャラクタのゲームパラメータを、遊戯者のゲームパラメータに基づいて設定することができる。
【0088】
ターミナル10において、遊戯者によって使用済みカードか挿入されると、CPU141は、カードデータを読取り、出撃回数が所定数(例えば30回)に達している(出撃可能回数が0である)ことを判別し、カード更新の案内を表示する(S31)。遊戯者が新たなカード購入のコインを投入し、カード更新を選択したか否かを判別する(S32)。選択しない場合には、本モードを終了する(S32;No)。選択した場合には(S32;Yes)、使用済みカードから読み取った氏名、階級、ゲームパラメータなどの記録データを新規カードに書き込む(S33)。データが記録されたカードを排出し、カードを発行する(S34)。これにより、ゲームパラメータなどを承継した、出撃回数が所定数の新規カードが得られる。
【0089】
CPU141は、使用済みカードをAIカードにするか、否かの案内表示を行う。遊戯者がAIカードを選択したときは(S35;Yes)、CPU141は、この遊戯者のAIカードの発行枚数が所定枚数(例えば、5枚)以内であるかどうかを判別する(S35)。これは、新規パイロットのカード発行の際にパラメータ「AIカード発行枚数」を「5」に設定し、以後、AIカードを発行するたびに「1」を減じ、このデータを更新の際に承継することによって行われる。AIカード発行枚数が5枚以内である場合には(S36;Yes)、使用済みカードのAIカードのフラグの欄をオンに設定する書込みを行う(S38)。その後、カードを外部に排出する(S39)。
【0090】
また、使用済みカードをAIカードとして使用することを選択しない場合には(S35;No)、記載されているデータの読み取り及びその表示のみが出来るデータカードとして使用されるようにデータカード設定のフラグ書込みを行い(S37)、カードを排出する(S39)。当該遊戯者(パイロット)についてAIカードの発行枚数が5枚を越えている場合(S36;No)、使用済みカードをデータカードとしてのみ機能させて機外に排出する(S37、S39)。
【0091】
このようにして、使用済みカードは、AIカードあるいはデータカードとして利用される。AIカード化される枚数を制限することによって、特定の高い技能レベルを持つ遊戯者のAIカードが他の遊戯者によって使用されるようになることを制限する。
【0092】
図15は、ゲーム装置におけるカードからのデータ読み取りの手順を説明するフローチャートである。同図においては、図8のステップ22から24間が詳述されている。
【0093】
コインが投入された後、キャラクタ選択の案内画面において、カードを使用する場合には、スロット305にカードを挿入するようにCPU351が表示を行う(S22)。遊戯者がカードをスロットに挿入すると、カードに記録されている出撃可能回数、AIバッテリ値が読み取られる。AIカードの場合、出撃可能回数は「0」である(S51)。
【0094】
CPU351は、出撃可能回数の残があると(S52;残有り)、カードからプレイヤキャラクタのゲームパラメータなどのデータを読み込む。このデータをキャラクタの性能のパラメータとして設定する(S53)。案内画面に「プレイヤキャラクタの機体データを読み込み完了」と表示し(S54)、既述ゲーム展開(S24)に移行する。その後、ゲームを終了する際にカードに記録されるゲームパラメータを更新する(図16,S26)。従って、上述した出撃可能回数(ゲーム可能回数)はカード(記録媒体)に記録されたゲームパラメータ(プレイデータ)の更新可能回数に対応しており、カードに記録された出撃可能回数はゲームを行う毎に1ずつ減じていく。既述のように、初期の出撃可能回数は、例えば、30回である。
【0095】
出撃可能回数の「残なし・AIバッテリ残あり」の場合(S52;残なし)、このカードはAIカードとして使用可能である。CPU35は、遊戯者の援護機体(コンピュータによって操作されるパートナーキャラクタ)のゲームパラメータとしてのみ使用可能であることを案内表示する(S55)。遊戯者が援護機体(パートナーキャラクタ)に使用しないことを選択すると(S56;No)、CPU351は、このAIカードを排出する(S63)。遊戯者が援護機体に使用することを選択すると(S56;Yes)、CPU351はAIゲームパラメータ等の読み込みを行って(S57)、このAIカードを排出する(S58)。このAIカードから読みとられたゲームデータは、パートナーキャラクタのゲームパラメータとして設定される。ステップS57はノンプレイヤキャラクタ設定手段に対応する。
【0096】
次に、CPU351は、遊戯者の操作するプレイヤキャラクタのカードを挿入するように案内する(S59)。カードが挿入されると、CPU351は記録されているゲームパラメータなどを読取り(S60)、カードに記録されている出撃可能回数の残りがあるかどうかを判別する(S61)。残りがある場合には(S61;Yes)、プレイヤキャラクタの性能パラメータとして読み取ったゲームパラメータをプレイヤキャラクタに設定し(S53)、ゲーム展開に移行する(S54、S24)。
【0097】
一方、出撃可能回数が0である場合、案内画面に「このカードは出撃回数が0です。プレイヤ機体として出撃できません。」等と表示し(S62)、カードを排出する(S63)。
【0098】
挿入されたカードの出撃可能回数が0であり、AIバッテリの値も0であるとき(S52;回数残なし・AIバッテリもなし)、CPU351は、案内画面に「このカードは出撃可能回数が0です。プレイヤ機体として出撃することが出来ません。AIのバッテリも0です。援護機体としても出撃できません」等と表示する(S64)。その後、カードを排出する(S63)。
【0099】
このようにして、プレイヤキャラクタ用の通常のカード、パートナーキャラクタ用のAIカードの読み取りと、読み取りデータの設定とが行われる。なお、上記の実施例ではパートナーキャラクタ用のAIカードの読み取り後にプレイヤキャラクタ用のカードの読み取りを行ったが、先にプレイヤキャラクタ用のカードの読み取りを行って、プレイヤキャラクタが出撃可能となった後に、続けてパートナーキャラクタ用のAIカードの読み取りを行い、AIバッテリが切れていた場合には、予め用意されているデフォルトのパートナーキャラクタを使用するように構成してもよい。また、AIバッテリを採用せず、AIパートナーキャラクタカードとしたAIカードは何度でも使用可能、即ちAIパートナーキャラクタは何度でも出撃可能としてもよい。
【0100】
図16乃至図20は、特定の条件をクリアした遊戯者が特別のゲームステージを体験できるようにした、スペシャルミッションを説明する説明図である。
【0101】
前述したようにカードを使用することによってゲームパラメータなどの値を累積することによって従来の一回完結型のゲームでは到達できなかった各種のレベルに遊戯者は到達可能となっている。
【0102】
図16は、既述図8のステップ25〜ステップ27間を詳述している。
【0103】
既述したゲームが展開されて(S24)、ゲームが終了すると(S25)、CPU351は、ゲームパラメータ等をチェックし、ミッション発生条件に該当しているかどうかを判別する。例えば、図17に示すように、総戦闘時間が、2時間、6時間、10時間、…に該当するときに、一級強行偵察指令の発生条件に該当する。また、ゲーム中に、Vディスク(アイテム)を5枚取得した場合には、特一級特令の発生条件に該当する。なお、既に、遊戯者のカードに当該ミッションが体験済みまたはクリア済みであることが記録されていると、同じミッション発生は行わないようにすることができる。
【0104】
ミッション発生条件に該当していると(S71;Yes)、CPU351は、案内画面に「緊急連絡」を表示し、遊戯者にカードを持ってターミナル10に行くように案内する(S72)。CPU351は、カードに該当ミッションを設定するフラグの設定を追加し(S73)、カードのデータを更新し(S26)、カードを排出する(S27)。ミッション発生条件に該当していない(S71;No)、通常通り、カードデータを更新して(S26)、カードを排出する(S27)。
【0105】
図18は、ターミナル10における、スペシャルミッションを説明するフローチャートである。
【0106】
ターミナル10のCPU141は、遊戯者が挿入したカードを読み取り(S81)、スペシャルミッションのフラグが設定されていると(S82;Yes)、該当ミッションの指令を案内画面に表示する(S83)。例えば、カードに「一級強行偵察指令」のフラグが設定されていた場合、図19に示すような、案内画面を表示する。遊戯者がボタンを操作するなどして参加の意思を示すと(S84;Yes)、カードにミッションのフラグを書き込む(S85)。カードを排出する(S86)。遊戯者が参加の不参加の意思を示すと(S84;No)、ミッションフラグを書き込むことなく、終了する。
【0107】
図20は、上記ミッションフラグが設定されたカードについてのゲーム装置30側の対応を説明するフローチャートである。
【0108】
カードは、図15に示すフローに従って読み取られ、カード読み込み案内画面に至る(S54)。スペシャルミッションフラグが設定されていると(S92;Yes)、該当するスペシャルミッションのゲームを展開し(S93)、ゲームを終了する(S25)。また、スペシャルミッションフラグが設定されていないと(S92;No)、通常ミッションの対戦ゲームが展開され(S94)、ゲームの終了に至る(S25)。
【0109】
このようにして、カードに累積されたゲームパラメータなどのプレイデータが一定条件に達すると、通常遊戯者が自由には選択できない、スペシャルミッションを体験することができるようになる。条件の例としては、記録媒体へのプレイデータの記録回数、遊戯者によるプレイ回数、プレイ時間、ゲームをクリア又はゲームオーバとなった回数、ゲームにおける勝利又は敗北数、ゲームプレイによって得られる得点又は経験値、スペシャルミッションのゲームの実行回数又はクリア/失敗回数、等がある。
【0110】
図21は、スペシャルミッションなどの遊戯者が個人で体験するゲームの発生を制限する例を説明するフローチャートである。
【0111】
アミューズメントセンターでは、通常、複数の対戦ゲーム装置を通信回線で接続して複数人同時対戦を可能にしている。複数の遊戯者が対戦中に他の遊戯者が加わると、いわゆる、乱入者が加わることになり、ゲームを面白くする。従って、スペシャルミッションのような、個人に向けたゲームが行われると、ほとんどのミッションで乱入が規制され、同時にゲームに参加できる遊戯者が減り、他の遊戯者を待たせることになる。
【0112】
そこで、対戦ゲーム装置が遊戯者個人に向けたゲームを行える時間を遊戯者の比較的に少ない時間帯に設定可能とすることが望まれる。
【0113】
図21において、係員が所定の操作をしてCPU351にテストプログラムモードを実行させる。このプログラムで、時間モードを実行するフラグをオンに設定し(S101)、強制対戦がオンになる時間を設定する(S102)。次に、強制対戦がオフになる時間を設定する(S103)。すると、図22に示されるように、時間規制の内容が表示される。この例では、「17:00〜00:00」まで強制対戦モードが「オン」に設定されている。CPU351は、動作中定期的に、この設定時間範囲と、タイマ358の時間とを比較し、該当時間内では、他の遊戯者がゲームに参加することができる強制対戦モードが実行され、他の遊戯者がゲームに参加することのできない(乱入不可)、個人(一人の遊戯者)を対象としたスペシャルミッションの如きゲームを規制する。
【0114】
図23は、コンピュータプログラムによる人工知能(AI)によって制御されるパートナーキャラクタ(AIキャラクタ)のゲーム展開場面(S24)における動作例を説明するものである。なお、敵キャラクタについても同様に敵キャラクタのAIプログラムによって制御するようにしてもよい。
【0115】
既述のように、遊戯者がAIカードを使用すると、AIパートナーキャラクタのゲームパラメータがゲーム装置30に読みとられ、メモリ352の所定場所に記憶される(S57)。このゲームパラメータには、パートナーキャラクタのAI思考能力を設定するレベル値(AI値)が含まれる。
【0116】
ゲーム装置30のCPU351は、表示画面のフレーム周期でゲームシミュレーションを繰り返し実行してゲームを進行するゲーム展開(S24)の実行プログラム中において、所定のタイミングで仮想空間におけるAIパートナーキャラクタの制御ルーチンを実行する(S200)。
【0117】
まず、ゲーム空間においてAIパートナーキャラクタが現在行動しているかどうかをAIパートナーキャラクタについての状態フラグの値によって判別する(S202)。AIパートナーキャラクタが現在何らかの行動(例えば、射撃動作中、ジャンプ下降中等)を行っている等、他の動作ができる状態か否かを判別するため、現在の状態を判別する。例えば、AIパートナーキャラクタには1024の状態を示すフラグが割り当てられ、メモリ352に記憶された状態フラグの値を参照することでゲーム進行に必要な情報が得られるようになされている。また、AI制御に関連する各種ゲームパラメータのレベル値もメモリ352に記憶されている。AIパートナーキャラクタが行動していると(S202;Yes)、AIパートナーキャラクタの行動が終了したかどうかを状態フラグによって判別する(S204)。AIパートナーキャラクタの行動が終了すると(S204;Yes)、AIパートナーキャラクタの行動中を示す状態フラグをオフに設定する(S206)。AIパートナーキャラクタの行動が終了しないと(S204;Yes)、新たな動作は設定できないので、今回のフレームでのキャラクタ制御は終了する。
【0118】
AIパートナーキャラクタが行動中でないとき(S202;No)、行動中を示す状態フラグをオフに設定したとき(S206)には、次に、AIパートナーキャラクタの状態フラグをチェックし、AIパートナーキャラクタの状態を判別する。上述のように、AIパートナーキャラクタの状態を示す1024の状態フラグを読みとることによってAIパートナーキャラクタの仮想空間における状態が把握可能である(S208)。次に、AIパートナーキャラクタに敵キャラクタからの攻撃が接近しているかどうかをAIパートナーキャラクタから所定の範囲(あるいは距離)内の仮想空間をサーチすることによって判別する(S210)。敵キャラクタからの攻撃、例えば、弾丸やミサイル等が接近していると(S210;Yes)、AIパートナーキャラクタは対応する行動を選択して実行する。例えば、AIパートナーキャラクタは敵の弾丸を避けるべく、「ジャンプする」などの危険回避行動をとる。このようなAIパートナーキャラクタの危険判別能力や対応行動の選択にゲームパラメータを反映させる(S212)。
【0119】
例えば、射撃防御に関して、AIの育成レベル(AI値)に応じて以下のような「敵弾(自分に対して脅威となる弾)」を定め、各ゲーム画面の表示フレーム毎にAIパートナーキャラクタのゲーム処理を行い、弾発見処理を行う。例えば、AI値がレベル1であるとき、自分に対して飛んできている敵の弾を発見できる確率は2%に設定される。AI値がレベル7であるとき、自分に対して飛んできている敵の弾を発見できる確率は10%に設定される。AI値がレベル15であるとき、自分に対して飛んできている敵の弾を発見できる確率は30%に設定される。これらのAI値の中間値については確率を比例配分して決定する。このような確率の配分の下に自分に向かって飛んできている弾丸の発見の有無を判定する。
【0120】
すなわち、ゲーム展開の時間軸上においてあと30フレームでAIパートナーキャラクタに当たる軌道を飛んでいる敵の弾がAIパートナーキャラクタの視認(あるいは認識)できる範囲に入ると、AIパートナーキャラクタは、各フレーム毎に敵の攻撃のチェック(S210)を行うので、30回発見のチャンスが有るが、各回の発見する確率が射撃防御パラメータのレベルによって異なる。レベルの低いAIパートナーキャラクタは敵弾を発見するのが遅れたり、見つけられなかったりして被弾することが多くなる。射撃防御パラメータのレベルの高いAIパートナーキャラクタは敵弾を早期に発見する確率は高いので、かなりの頻度で敵弾を回避する行動を選択することができる。敵弾を発見しない場合には、AIパートナーキャラクタに弾が当たってダメージを受け、ゲームパラメータの一種であるダメージ値が増加することになる。
【0121】
敵キャラクタからの攻撃を検出しない場合(S210;No)や危険回避動作を行った後、あるいは被弾した後(S212)、当該AIパートナーキャラクタから攻撃可能な範囲に敵キャラクタが存在するかどうかを判別する(S214)。存在すると(S214;Yes)、AIキャラクタが敵キャラクタに攻撃を加えることができる所定の条件(あるいはモード)にあるかどうかを、該当フラグをチェックして判別する(S216)。攻撃可能であると(S216;Yes)、AIパートナーキャラクタは敵キャラクタに対する攻撃行動を選択し、攻撃を行う(S218)。例えば、ゲームパラメータで示される、レーザ銃、機関砲、ミサイル、レーザ剣等のAIパートナーキャラクタに設定されている武器や、ゲーム中で獲得したアイテムの中から攻撃手段を選択して敵キャラクタを攻撃する。敵キャラクタへの攻撃の成否はゲームパラメータに反映される。敵キャラクタが存在しないとき(S214;No)、AIキャラクタが攻撃しないとき(S216;No)、攻撃が終了したとき(S218)は、AIパートナーキャラクタの仮想空間内の移動が選択される。例えば、敵を探すために次の領域にAIパートナーキャラクタを移動させる(S220)。その後、本ルーチンを終了して元の処理に戻る。このようなルーチン(S200〜S220)を各画像フレーム毎に繰り返し、AIパートナーキャラクタの各種行動の選択や実行にゲームパラメータを反映した制御、すなわち、「各種行動選択/実行」の処理においてより「正しい行動」をより「早く選択」するというキャラクタ動作がAIレベルによって変化するようになされる。
【0122】
なお、上述の例では、AIパートナーキャラクタの射撃防御行動について各フレーム毎に実行し(S210,S212)、AI値に応じて敵の攻撃の発見確率をその都度設定してAI値をパートナーキャラクタの機体の動作あるいは性能に反映させているが、AI値に応じて敵攻撃の接近(S210)をチェックする頻度を設定するようにしても良い。例えば、AI値が低いと10フレームに1回しか敵攻撃の接近をチェックしないがAI値が高いと全フレームで敵攻撃の接近をチェックするようにする。このようにしても、AIレベルによるキャラクタの動作性能を表現可能である。
【0123】
また、上記の例では、AIパートナーキャラクタと敵キャラクタとの関係でAIパートナーキャラクタの行動を判別しているが、更に、AIパートナーキャラクタがプレイヤキャラクタや、プレイヤキャラクタに対する敵キャラクタの行動を観察し、プレイヤキャラクタを支援するかどうかを判別して支援行動をとるようにしても良い。
【0124】
上述したプレイヤキャラクタとAIパートナーキャラクタとが共同してゲームを展開する他の実施例として「タッグマッチ形式のプロレスゲーム」、「ダブルスのテニス/卓球ゲーム」、「キャディをアドバイザとするゴルフゲーム」「サッカーやバレーボール、バスケットボール等の集団球技における、一人のプレイヤキャラクタとCPU制御による複数のチームメイトキャラクタ」等がある。
【0125】
プロレスゲームの場合、ゲームパラメータとして、「キャラクタが繰り出す技の種類(例えば、打撃技、投げ技、寝技等)」、「パートナーキャラクタの基本性格(例えば、攻撃的、フォロー重視、特定の相手に対して特に好戦的等)」、「パートナーキャラクタとの間の親密度」等が挙げられる。それにより、AI成長に伴うAIパートナーキャラクタの変化として「適正な行動をとる確率」等が変化する。
【0126】
例えば、遊戯者(プレイヤキャラクタ)や敵キャラクタの戦い方(技の傾向、プレイ時間等)とその結果(勝敗、技の成否等)に応じてAIパートナーキャラクタが変化する。具体的には、プレイヤキャラクタが敵キャラクタにフォールされたとき、カットに入る早さや確率(この確率が低いと場外で勝手に戦っていたりする)、所定の条件でプレイヤキャラクタとAIパートナーキャラクタとで技を仕掛けるツープラトン技が発生する確率、その威力、技の種類等が考えられる。上記所定の条件としては、例えば、プレイヤキャラクタが相手の体力が所定の値以下になったとき等に所定の技を出したとき、自動的にパートナーキャラクタがフォローに入ってツープラトン技に派生するようになされる。
【0127】
ダブルスのテニスゲームの場合、ゲームパラメータとして、「打てる弾の種類(例えば、打撃技、投げ技、寝技等)」、「足の速さ」、「相手の球に対する反応速度」、「AIパートナーキャラクタの基本的性格(例えば、攻撃的、フォロー重視、特定の相手に対して特に好戦的等)」、「AIパートナーキャラクタとの間の親密度」等が挙げられる。それにより、AI成長に伴うAIパートナーキャラクタの「適切な行動を行う確率」等が変化する。
【0128】
例えば、プレイヤキャラクタや敵キャラクタの戦い方、具体的には、打つ球や狙う場所の傾向、プレイ時間等と、その結果(例えば、勝敗、攻撃の成否等)に応じてAIパートナーキャラクタが変化する。
【0129】
また、「ゴルフゲーム」の場合には、ゲームパラメータとして、「打てる球の種類(例えば、距離を飛ばすのが得意、狙った所に正確に落とすのが得意、スライスし易い等)」、「AIパートナーキャラクタの基本性格(例えば、攻撃的、フォロー重視等)」、「パートナーキャラクタとの間の親密度」等がある。それにより、AI成長に伴うAIパートナーキャラクタの「適切な行動を行う確率」、「適切なアドバイスを送る確率」等が変化する。
【0130】
それにより、プレイヤキャラクタの戦い方(行動の傾向、プレイ時間等)とその結果(勝敗、行動選択の成否等)に応じてAIパートナーキャラクタが変化する。
【0131】
なお、AIキャラクタの変化の仕方を変えることが考えられる。例えば、対戦のバランスを重視して各AIキャラクタの基本性能パラメータ(例えば、武器の威力、体力等)についてはAIキャラクタを成長(経験を積んで賢くなっていくこと)させても変化させず、AIキャラクタの「適切な行動をとる確率」が高くなっていくことでAIキャラクタの成長を表現するようにすることができる。また、AIキャラクタの基本性能そのものが変化する(例えば、体力が増える、技が増える等)ようにすることもできる。上述した各実施例においては、AIキャラクタの「基本性能パラメータ」及び「適切な行動をとる確率」のうちいずれかを変化させてもよく、これ等の両方を変化させることとしても良い。また、上記を実現できる構成であれば、本願のゲーム機ならびにゲームプログラムは業務用・家庭用のいずれに適用することもできる。
【0132】
上述した本発明の実施例によれば、カードなどの情報記録媒体を使用してゲームパラメータなどのデータを累積する構成としたので、一回限りで完結する対戦ゲームでは楽しめないゲームの連続性を遊戯者に体験させることが可能となる。
【0133】
また、プレイヤの遊技技能に応じて「階級」が付与されるので、相手のレベルが客観的に判別でき、対戦相手として同じ腕前の者の選択や、上級者へのチャレンジがし易くなる。
【0134】
また、プレイヤは自己のカードに記載された情報をターミナルで随時閲覧可能となる。それにより、総戦闘数、総戦闘時間、レスキュー成功回数等、プレイに関する様々な数値(ゲームパラメータ)を知ることが可能となり、ゲームを楽しめる。
【0135】
なお、AIカードは、一人遊びのときに、相棒としてコンピュータによって操作されるAIパートナー(ノンプレイヤ)キャラクタのゲームパラメータの設定の他、二人で遊ぶときに相棒の遊戯者の操作するパートナーキャラクタのゲームパラメータの設定に使用することもできる。
【0136】
また、AIカードは、AIカードを作成した時点で遊戯者のカードのゲームパラメータが記録されるとその後更新されないので、AIキャラクタはそれ以上成長しないが、これをAIキャラクタ自身のゲーム展開によってゲームパラメータが更新されるようにしてもよい。それにより、AIキャラクタが独自に成長する楽しみを提供することができる。
【0137】
また、図2を参照して説明したように、記録媒体としてのカード20に薄い磁気記録カードを使用した場合にはこのカードへの記録情報量が限られる。そこで、記憶容量の低いカードをAIカードとして使用する場合に、AIキャラクタのレベルをこのカードに記録する。そして、ゲーム装置30側に各AIレベル毎に予めAIプログラムやゲームパラメータのセットを用意しておく。ゲーム装置30はカードに記載されたAIレベルを元にして各AIキャラクタの行動について対応するAIプログラムやゲームパラメータを選択し組み合わせて使用する。それにより、AIキャラクタの動作や性能にAIレベルが反映された行動(表現)が実現される。
【0138】
また、記録媒体として磁気カードやICカードを使用する場合には、その外表面にゲームのキャラクタ等を印刷することによってよりゲームを楽しめるようにすることができる。例えば、カード発行機において予め印刷されたカードをデザイン選択可能にあるいはランダムに発行するようにすることができる。更に、記録媒体に記録するキャラクタに対応した絵柄が印刷された記録媒体を払い出すようにしても良い。これによって、記録媒体に記録されたキャラクタ(機体)の種類を識別可能とすることもできる。
【0139】
カード20がICカード(情報記憶媒体)のように記憶容量が大きい場合、あるいはカード20と等価な手段として携帯電話機の内蔵メモリ(ICカードを含む)や携帯電話機を介してオンラインデータベースのサーバ(情報記憶媒体)からデータをダウンロードする場合には、当該カードや携帯機器(カード等という)には、上記「AIレベル」ではなく、AIキャラクタのゲームパラメータや、ゲーム装置30がAIキャラクタを制御するAIプログラム自体をこのカード等に記憶させることができる。こうすれば、他の場所に設置されたゲーム装置30において同じAIパートナーキャラクタを相棒として、あるいはゲームで獲得した特別の機体(プレミアム)のAIパートナーキャラクタを相棒として対戦ゲームを楽しむことができる。
【0140】
また、上述したゲームプログラムをサーバに保存し、インターネットや公衆回線などの通信ネットワークを介してコンピュータシステム、端末装置、ゲーム装置等にダウンロードすることができる。このような行為は、「電気通信回線を通じた提供」に該当するものである。
【0141】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のゲームプログラムやゲーム装置では、カード(ゲームデータの記録媒体)を用いることによって遊戯者の対戦成績を累積し、更新することが可能となり、前回の対戦ゲームと連続性のあるゲームを楽しめるようになる。
【0142】
また、使用済みカードをノンプレイヤキャラクタ(例えば、コンピュータによって操縦されるキャラクタ)の能力設定用カードとして使用できるので具合がよい。
【0143】
また、カードのデータの累積によって特定のゲームを楽しめる機会を得ることが可能となる。
【0144】
また、特定の時間帯における特定のゲームの実行を制限することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、カード発行、カード更新を行い、また、ミッションを指令する司令部となるターミナルを説明する斜視図である。
【図2】図2は、ゲームパラメータ等のデータを記録するカードの例を説明する説明図である。
【図3】図3は、ツインゲーム装置を説明する斜視図である。
【図4】図4は、2対2の対戦ゲームを説明する説明図である。
【図5】図5は、ターミナルの制御系を説明するブロック図である。
【図6】図6は、ターミナルによるカード発行手順を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、ツインゲーム装置の1台の分のゲーム装置の制御系を説明する説明図である。
【図8】図8は、ツインゲーム装置のカードを用いた動作手順を説明するフローチャートである。
【図9】図9は、ゲームパラメータの射撃攻撃と射撃防御を説明する説明図である。
【図10】図10は、ゲームパラメータの近接攻撃と近接防御を説明する説明図である。
【図11】図11は、ゲームパラメータの思考クロックと共闘適正を説明する説明図である。
【図12】図12は、ターミナルによってカードに記録されているデータを表示した例を説明する説明図である。
【図13】図13は、自己の遊戯によって蓄積したAIデータを用いてAI動作のパートナーキャラクタのカードを作ることが出来るかを説明する説明図である。
【図14】図14は、ターミナルにおけるカードの更新の手順を説明するフローチャートである。
【図15】図15は、ツインゲーム装置におけるカードプレイの例を説明するフローチャートである。
【図16】図16は、スペシャルミッションの条件クリアを説明する説明図である。
【図17】図17は、スペシャルミッションの発生条件の例を説明する説明図である。
【図18】図18は、ターミナルにおけるスペシャルミッションの設定を背津呂井するフローチャートである。
【図19】図19は、ターミナルにおけるスペシャルミッションの案内画面表示の例を説明する説明図である。
【図20】図20は、ゲーム装置におけるスペシャルミッションの実行例を説明するフローチャートである。
【図21】図21は、テストモードによって特定ゲームの時間規制を行う例を説明するフローチャートである。
【図22】図22は、設定されたゲームの時間規制画面の例を示す説明図である。
【図23】図23は、AIキャラクタの動作例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 ターミナル
20 カード
30 ツインゲーム装置
Claims (4)
- プレイヤが操作するプレイヤキャラクタとコンピュータが制御するAIキャラクタとを使用してゲームを展開するゲーム装置のプログラムであって、
前記プレイヤが操作するプレイヤキャラクタに設定すべき遊戯データを記録したプレイヤの記録媒体であって、ゲーム可能回数、AI記録媒体発行可能回数、プレイヤの過去の遊戯データを記録したプレイヤの記録媒体を読取り装置によって読み取って前記ゲーム可能回数の残がないときに使用済み記録媒体と判断して記録媒体更新の案内を表示する使用済み記録媒体判別手段と、
前記記録媒体更新が選択されたときに、新規ゲーム可能回数、前記使用済み記録媒体の過去の遊戯データ及び前記AI記録媒体発行可能回数を新規記録媒体に記録して新規記録媒体を発行する新規記録媒体発行手段と、
前記使用済み記録媒体を、前記コンピュータが制御するAIキャラクタに設定すべき遊戯データを記憶したAI記録媒体として使用するかどうかの案内を表示して選択の有無を判別するAI記録媒体化判別手段と、
前記AI記録媒体として使用する選択が行われたとき、前記AI記録媒体発行可能回数が所定回数以内かどうかを判別するAI記録媒体発行制限手段と、
前記AI記録媒体発行可能回数が所定回数以内のときに、前記使用済み記録媒体を前記AI記録媒体として発行すべく、前記使用済み記録媒体にAI記録媒体として機能させる書き込みを行うAI記録媒体フラグ設定手段と、
前記AI記録媒体の発行に対応して前記新規記録媒体の前記AI記録媒体発行可能回数を減ずるAI記録媒体発行可能回数更新手段と、
前記新規記録媒体及び前記AI記録媒体を外部に排出する排出手段、
としてコンピュータシステムを機能させるプログラム。 - 前記AI記録媒体化判別手段がAI記録媒体として使用する選択が行われなかったと判別したとき、又は前記AI記録媒体発行制限手段が前記AI記録媒体発行可能回数が所定回数以内ではないと判別したときに、前記使用済み記録媒体をデータの閲覧のみを可能とする書き込みを行うデータ記録媒体化手段を更に備える請求項1に記載のプログラム。
- 更に、前記AI記録媒体には前記AIキャラクタを使用することができる回数が記録され、この記録に基づいて前記AIキャラクタの使用が制限される、請求項1又は2に記載のプログラム。
- 前記記録媒体は、磁気カード、ICカード及びICメモリのいずれかを含む請求項1乃至3のいずれかに記載のプログラム。
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