JP3869719B2 - 螢光x線分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、螢光X線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
螢光X線を用いた分析の一つに、X線管から射出される一次X線をコリメータなどでしぼって試料に照射し、発生した螢光X線をX線検出器で収集することで、X線を照射したポイントの元素情報を得て、元素の分布測定(マッピング)を行うものがある。そして、マッピングに用いる螢光X線分析装置は、従来、前記試料をXYステージに載せ、XYステージをXY方向に移動させることにより、試料の各ポイントの螢光X線を収集するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の構成では、XYステージに載せることのできる試料の大きさ、重さに限度があり、また、移動が困難な試料は、XYステージに載せることができないため、大型、大重量および移動が困難な試料のマッピングを行うことができなかった。
【0004】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、大型、大重量および移動が困難な試料のマッピングを行うことが可能な螢光X線分析装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の螢光X線分析装置は、X線発生器,X線収束手段およびX線検出器を一体的に組み込んだユニットと、前記ユニットを三次元方向に移動させるための移動手段と、前記移動手段を制御するための制御部とを備え、前記移動手段が、ユニットを保持する保持部と、この保持部を移動させるために前記保持部に接続される支持アーム部とを有し、この支持アーム部は、試料の上方、下方あるいは側方などの各方向からのX線照射での分析が行えるよう互いに直交する二つの軸芯を有して回動可能に設けられ、また、前記ユニットを保持する前記保持部は、前記ユニットを試料に対して左右前後上下方向に移動させるよう設けられた複数のねじ機構を有し、当該移動手段で前記ユニットを三次元方向に移動させ、試料のX線が照射されたポイントの三次元座標と前記X線検出器での検出データーに基づいて元素の分布測定を行うように構成したことを特徴としている(請求項1)。
【0006】
上記の構成によれば、大型、大重量および移動が困難な試料のマッピングを行うことが可能な螢光X線分析装置を提供することができる。
【0007】
また、前記移動手段を運搬するための運搬手段を設けた場合には、(請求項2)、より簡易にユニットを適当な位置に配置することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の詳細について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施例である螢光X線分析装置Dの構成を概略的に示す概略説明図である。
螢光X線分析装置Dは、X線管などのX線発生器2,コリメータなどのX線収束手段3およびX線検出器4を一体的に組み込んだユニット1と、前記ユニット1を三次元方向に移動させるための移動手段Mと、前記移動手段Mを制御するための制御部であるコントローラ1’とを備えている。なお、前記X線収束手段3としては、コリメータの他に、例えばXGT(X線ガイドチューブ)を用いてもよい。
【0009】
また、前記X線発生器2はX線制御部2’に、前記X線検出器4はX線信号処理部4’に、そして、前記ユニット1は、ユニット1を上下および前後左右の方向に移動させるクレーンなどの前記移動手段Mを介してコントローラ1’に接続され、X線制御部2’、X線信号処理部4’およびコントローラ1’は、CPU5に接続されている。
【0010】
次に、螢光X線分析装置Dを用いた分析方法について説明する。
まず、螢光X線分析装置Dのユニット1を、適当な位置にまで移動させて、試料Sを分析できる状態としたあと、X線発生器2から射出される一次X線11をX線収束手段3によりしぼり、試料Sに照射する。そして、発生した螢光X線12をX線検出器4で収集すれば、X線が照射されたポイントの元素情報を得ることができる。
【0011】
ここで、X線発生器2、X線収束手段3およびX線検出器4を組み込んだ前記ユニット1は、ユニット1に接続されている移動手段Mの操作によってXYZ方向に移動可能となるように構成されているため、試料Sを動かすことなくユニット1を動かすことで、試料SのXYZ座標と螢光X線のデータを用いて、元素の分布を知ることができる。
【0012】
図2は、上記螢光X線分析装置Dの構成を概略的に示す斜視図である。
前記移動手段Mは、ユニット1を保持する保持部9と、この保持部9を移動させるために一端側に前記保持部9が接続される支持アーム部14とを備えており、この支持アーム部14の他端は、前記コントローラ1’およびCPU5を内蔵した操作部6の背面側に接続されている。そして、前記支持アーム部14を適宜に屈曲・回動させることにより、前記操作部6を移動させることなく、前記ユニット1をある程度任意に動かすことが可能となっている。また、前記操作部6の下部には、前記操作部6(移動手段M)ひいては螢光X線分析装置D全体を運搬するための運搬手段となるキャスター13が設けられていて、これにより、前記操作部6(移動手段M)ひいては螢光X線分析装置D全体を任意の場所に簡単に移動(運搬)させることが可能となっている。
【0013】
前記支持アーム部14は、操作部6の背面に接続され、その軸芯aが背面方向に延びるように形成されたアーム回動部15と、このアーム回動部15に接続され、その軸芯bがアーム回動部15と垂直をなす方向に延びるように形成された第一ブーム回動部16と、この第一ブーム回動部16を一端に設けてある第一ブーム17と、この第一ブーム17の他端に設けられ、その軸芯cが前記第一ブーム回動部16の軸芯bと平行となる第二ブーム回動部18と、この第二ブーム回動部18を一端に設けてある第二ブーム19と、この第二ブーム19の他端に設けられ、その軸芯dが前記第二ブーム回動部18の軸芯cと平行となる保持部回動部20とから構成されている。
【0014】
そして、前記アーム回動部15の内部に設けられた伝動機構(図示せず)にはアーム回動モータ15’が接続されており、アーム回動モータ15’を操作することによって、第一ブーム回動部16およびそれに接続された第一ブーム17さらには第二ブーム19を、アーム回動部15に対してアーム回動部15の軸芯a回りに一体的に回動させることができる。
【0015】
また、前記第一ブーム回動部16の内部に設けられた伝動機構(図示せず)には第一ブーム回動モータ16’が接続されており、第一ブーム回動モータ16’を操作することによって、第一ブーム17を第一ブーム回動部16に対して第一ブーム回動部16の軸芯b回りに回動させることができる。
【0016】
さらに、前記第二ブーム回動部18の内部に設けられた伝動機構(図示せず)には第二ブーム回動モータ18’が接続されており、第二ブーム回動モータ18’を操作することによって、第二ブーム19を第二ブーム回動部18に対して第二ブーム回動部18の軸芯c回りに回動させることができる。
【0017】
また、保持部回動部20の内部に設けられた伝動機構(図示せず)には保持部回動モータ20’が接続されている。この保持部回動モータ20’を操作することによって、保持部9を保持部回動部20に対して保持部回動部20の軸芯d回りに回動させることができる。
【0018】
上記の構成により、ユニット1および保持部9を前記移動機構Mおよびこの移動機構Mを制御するコントローラ1’,CPU5を内蔵した操作部6によって3次元方向に移動させることができ、また、操作部6自体にも運搬手段であるキャスター13を設けていることから、より簡易にユニット1を試料Sに対し適当な位置に配置することができる。
【0019】
図3は、上記螢光X線分析装置Dのユニット1および保持部9の構成を概略的に示す縦断面図である。
ユニット1を保持する保持部9は、ユニット1を図3の左右方向(X方向)にスライドさせるねじ機構xと、ユニット1を図3の前後方向(Y方向)にスライドさせるねじ機構yと、ユニット1を図3の上下方向(Z方向)にスライドさせるねじ機構zとを備えており、これら3つのねじ機構x、y、zの各螺軸に連結したモータm1 、m2 、m3 (ただしモータm2 は図示せず。また、モータm3 は例えば3つある)を駆動することによって、ユニット1を上下および前後左右に自在に移動させることができる。
【0020】
上記の構成により、図4(A)に示すように、上方からのX線照射によって試料Sの水平方向にだけマッピングを行うのではなく、図4(B)に示すように、垂直方向にも行うことができる。さらに、図4(C)に示すように、ユニット1の上下を逆にすれば、下方からのX線照射での分析も行うことが可能となる。もちろん、これらに限るものではなく、保持部9および支持アーム部14からなる移動手段Mによって、あらゆる角度に対応したマッピングを行うことができる。
【0021】
また、試料Sとユニット1との距離を一定に保つために、前記保持部9に、試料Sとユニット1との距離を検出するセンサー10などを設けて、3つのモータm3 、m3 、m3 と連動するように構成してもよく、また、3つのモータm3 、m3 、m3 をそれぞれを調整することで、上下方向(Z方向)だけでなく、ユニット1の角度を適宜に調節できるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の螢光X線分析装置は、X線発生器、X線収束手段およびX線検出器を一体的に組み付けてなるユニットを、試料に対し三次元方向に移動自在としたことから、上方からのX線照射によって試料の水平方向にだけマッピングを行うのではなく、垂直方向にも、さらに、ユニットの上下を逆にすれば、下方からのX線照射での分析も行うことが可能となり、もちろん、これらに限るものではなく、移動手段によって、あらゆる角度に対応したマッピングを行うことができ、大型、大重量および移動が困難な試料のマッピングを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る螢光X線分析装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】 上記螢光X線分析装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】 上記螢光X線分析装置のユニット及び保持部の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図4】 上記螢光X線分析装置のユニットの使用状態を概略的に示す図であり、(A)はユニットを下向きに使用する状態、(B)はユニットを横向きに使用する状態、(C)はユニットを上向きに使用する状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1…ユニット、1’…コントローラ、2…X線発生器、3…X線収束手段、4…X線検出器、9…保持部、14…支持アーム部、D…螢光X線分析装置、M…移動手段、S…試料、a,c…軸芯、x、y、z…ねじ機構。
Claims (2)
- X線発生器,X線収束手段およびX線検出器を一体的に組み込んだユニットと、前記ユニットを三次元方向に移動させるための移動手段と、前記移動手段を制御するための制御部とを備え、前記移動手段が、ユニットを保持する保持部と、この保持部を移動させるために前記保持部に接続される支持アーム部とを有し、この支持アーム部は、試料の上方、下方あるいは側方などの各方向からのX線照射での分析が行えるよう互いに直交する二つの軸芯を有して回動可能に設けられ、また、前記ユニットを保持する前記保持部は、前記ユニットを試料に対して左右前後上下方向に移動させるよう設けられた複数のねじ機構を有し、当該移動手段で前記ユニットを三次元方向に移動させ、試料のX線が照射されたポイントの三次元座標と前記X線検出器での検出データーに基づいて元素の分布測定を行うように構成したことを特徴とする螢光X線分析装置。
- 前記移動手段を運搬するための運搬手段を設けた請求項1に記載の螢光X線分析装置。
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