JP3869420B2 - ジャッキ駆動単軸型のシールド機 - Google Patents

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Description

本発明は、隔壁に支持された単一の回転・支持部材を駆動ジャッキにより回転駆動し、この回転・支持部材によりカッタヘッドを回転させ、このカッタヘッドに設けられた多数のカッタビットにより切羽を掘削する、いわゆるジャッキ駆動単軸型のシールド機に関する。
この種、ジャッキ駆動単軸型のシールド機は従来から本発明の出願人等により技術開発が進められ、実用化が図られている。
図10は従来技術の一例を示す縦断側面図、図11は図10のE−E線断面図である。
これら図10および図11に示す従来のシールド機1は、シールド筒2と、隔壁3と、フード4と、前面に多数のカッタビット6を有しかつ後面には複数本の攪拌羽根7を有するカッタヘッド5と、隔壁3に設けられた軸受8に回転可能に支持されたカッタ回転軸9と、このカッタ回転軸9の後方に設けられかつ軸受11に支持されたクランク軸12を有するクランク10と、クランク軸12に取り付けられた連結部材13と、前記連結部材13に対して放射方向に配置された複数本としての3本の駆動ジャッキ14a,14b,14cと、前記隔壁3とフード4とカッタヘッド5とに囲まれた空間に形成されたチャンバ20と、排土装置21と、複数台の推進ジャッキ22等を備えている。
前記カッタ回転軸9には、中実のコーン型の部分と、直状の部分とを一体化したものが用いられている。
前記駆動ジャッキ14a,14b,14cには、流体圧を利用したものが用いられている。そして、前記3本の駆動ジャッキ14a,14b,14cのうちの、1本の駆動ジャッキ14aのシリンダエンドは、連結部材13に設けられたジャッキ固着部18に、一体に固着されている。また、この駆動ジャッキ14aのロッドエンドは、シールド筒2の内部に固定されたジャッキ取り付け部16に取り付けピン17を介して取り付けられている。
一方、他の2本の駆動ジャッキ14b,14cのロッドエンドは、それぞれ前記連結部材13に連結ピン15を介して連結されている。そして、前記2本の駆動ジャッキ14b,14cのシリンダエンドは、シールド筒2の内部に固定された取り付け部16に取り付けピン17を介して取り付けられている。
前述のごとく、複数本としての3本の駆動ジャッキ14a,14b,14cのうちの、1本の駆動ジャッキ14aの一端部を、連結部材13に設けられたジャッキ固着部18に一体に固着しているので、この駆動ジャッキ14aは連結部材13と一体となって動作する。一方、他の駆動ジャッキ14b,14cは、連結部材13に連結ピン15を介して連結されているため、連結部材13の軌跡に従って動作する。
なお、この種シールド機の特許文献としては、次のようなものがある。
特開2001−303892号公報 特許第2883325号公報
前述のごとき従来のシールド機1では、掘削土砂に作泥土材を注入し混練りすることで泥土に変換し、その泥土を加圧充満しておく、チャンバ20に臨む位置に介装されたシール部材に、チャンバ20内の土砂や泥水が浸入することに対して配慮されていない。その結果、シール部材を通して回転部と固定部間のすき間に、泥土に含まれる土粒子や泥水が入り込んでしまい、回転部が円滑に回転しなくなると言う課題があった。
また、従来の単軸型のシールド機では切羽の掘削時にカッタヘッドに加わる大きな衝撃力を単一の回転・支持部材で受け止めている。したがって、カッタヘッドの回転・支持部材の剛性を大きくする必要がある。このため、従来技術ではカッタヘッド5の回転・支持部材であるカッタ回転軸9の根元部分をコーン型に形成している。
しかしながら、従来技術ではカッタ回転軸9のコーン型の部分を中実に形成しているので、この部分の重量が嵩み、その分、軸受8に掛かる負荷が大きくなるという課題があった。
また、前記従来技術ではカッタヘッド5の後面に、複数本の攪拌羽根7を設け、チャンバ20に取り込んだ掘削土砂と作泥土材とを混練し、掘削土砂に所定の塑性流動性を与えるようにしている。
ところが、単にカッタヘッド5の後面に設けられた複数本の攪拌羽根7で攪拌するだけでは、この種単軸型のシールド機の場合、特にカッタヘッド5の中心部付近の、カッタ回転軸9に接した部分で、掘削土砂はカッタと共に移動しようとするため、掘削土砂と作泥土材との混練作用が落ちる傾向があり、カッタヘッド5の中心部付近の掘削土砂が固着してしまうおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、掘削土砂等を取り込むチャンバに臨むシール部材のシール機能を強化し、シール部材によって回転部と固定部間のすき間、また相対的に回転している回転部間への、掘削土砂や粒子の浸入を有効に阻止し得るジャッキ駆動単軸型のシールド機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、切羽の掘削時にカッタヘッドに加わる掘削抵抗力を良好に支持でき、しかもカッタヘッドの回転・支持部材の軽量化を図り得るジャッキ駆動単軸型のシールド機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、チャンバ内におけるカッタヘッドの中心部付近においても、掘削土砂と作泥土材を混練して泥土に変換するために良好に混練し得るジャッキ駆動単軸型のシールド機を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の発明では、ジャッキ駆動単軸型のシールド機31において、掘削土砂等を取り込むチャンバ47に臨む位置で、回転体と固定部の間、相対的に回転している回転部と回転部との間である回転軸部に、シール部材を介装し、少なくとも作泥土材供給管62、液圧配管64a,64bおよび給脂管63をシールド筒32の内部側からスイベルジョイント65を通し回転部に挿設し、前記給脂管63から前記シール部材に油脂を供給可能に配管し、前記作泥土材供給管62を通じてカッタヘッド42から作泥土材を切羽ないしはチャンバ47に添加可能に配管し、前記液圧配管64a,64bを通じてカッタヘッド42に設けられた油圧装置に圧力油を供給・排出可能に配管している。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項2記載の発明では、シールド機31の隔壁33におけるシールド筒32のほぼ中心部に、回転フレーム35を回転可能に支持し、この回転フレーム35の前側に、ほぼコーン状に形成されたカッタ駆動体39を一体に取り付け、このカッタ駆動体39の前端部に、カッタヘッド42を一体に取り付け、このカッタヘッド42の後面に、攪拌羽根45を取り付け、前記隔壁33の前面に、前記コーン状のカッタ駆動体39の外面に沿って固定攪拌板46を取り付け、前記回転フレーム35の中心O1に対して所定の偏心距離Rdをおいた偏心位置O2に、クランク軸48を取り付け、このクランク軸48を、駆動ジャッキを用いた回転駆動装置51に連結している。
さらに、前記目的を達成するため、本発明の請求項3記載の発明では、前記固定攪拌板46を、その長さ方向と直交する方向の断面三角形、断面山形または断面T字形に形成している。
さらにまた、前記目的を達成するため、本発明の請求項4記載の発明では、シールド機81の隔壁83におけるシールド筒82のほぼ中心部に、回転盤85を回転可能に支持し、この回転盤85の前面に、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本の回転駆動脚87を一体に取り付け、前記複数本の回転駆動脚87の前端部に、共通にカッタヘッド88を一体に取り付け、前記回転盤85の中心O3に対して所定の偏心距離Rdをおいた偏心位置O4に、筒状の偏心軸93を一体に取り付け、この偏心軸93を駆動ジャッキを用いた回転駆動装置96に連結し、前記カッタヘッド88の後面における半径方向の外側寄りの位置に、攪拌羽根91を取り付け、前記偏心軸93の内部および回転盤85の中心部を通ってカッタヘッド88の中心部に、攪拌翼回転軸106をカッタヘッド88とは独立に回転可能に支持するとともに、この攪拌翼回転軸106におけるチャンバ92に位置する部分に、攪拌翼107を取り付け、前記攪拌翼回転軸106を固定フレーム104に固定された回転駆動装置108に連結している。
本発明の請求項1記載の発明では、回転部と固定部の間における掘削土砂等を取り込むチャンバ47に臨む位置に、シール部材を介装し、給脂管から前記シール部材に油脂を供給する。これにより、シール部材のシール機能を強化でき、回転部と固定部間のすき間に、泥土に含まれる土粒子や泥水が浸入するのを阻止できるので、これらのすき間に前記土粒子や泥水の粒子が浸入し付着することによって生ずるトラブルを未然に解消し得る効果がある。
また、本発明の請求項2記載の発明では、隔壁33におけるシールド筒32のほぼ中心部に、回転フレーム35を回転可能に支持し、この回転フレーム35の前側に、ほぼコーン状に形成されたカッタ駆動体39を一体に取り付け、このカッタ駆動体39の前端部にカッタヘッド42を一体に取り付けており、カッタ回転軸41の根元部分を中空のコーン状に形成しているので、切羽の掘削時にカッタヘッド42に加わる掘削抵抗力に対して、構造上、剛性が大きく、しかもこの根元部分の重量を大幅に軽減でき、したがってカッタヘッド42の回転・支持部材を支える軸受への負荷を大幅に軽減し得る効果がある。また、カッタ回転軸41の根元部分の空間を利用して、作泥土材供給管や液圧配管等の導入を簡便に行い得る効果がある。さらに、この請求項2記載の発明では、カッタヘッド42の後面に、攪拌羽根45を取り付け、隔壁33の前面に、カッタ駆動体39の外面に沿って固定攪拌板46を取り付けており、掘削土砂と作泥土材におけるチャンバ47内の外側寄りの区域は、攪拌羽根45により攪拌し、混練する。また、掘削土砂と作泥土材におけるチャンバ47内の内側寄りの区域、すなわちカッタヘッド42の中心部付近では、固定攪拌板46はカッタ駆動体39に対して相対的に移動することになり、泥土が固定攪拌板46を乗り越えて流れるようにし、泥土の流れを変えるようにしているので、前記固定攪拌板46と攪拌羽根45との相乗作用により、カッタヘッド42の中心部付近の掘削土砂を固着させず作泥土材と共に良好に攪拌し、混練し得る効果がある。これによって、掘削土砂は良好な泥土に変換され、チャンバ47内で混練され、チャンバ47内に混練りされた泥土を充満させることができる。
また、本発明の請求項3記載の発明では、前記固定攪拌板46を、長さ方向と直交する方向の断面三角形、断面山形または断面T字形に形成しており、そのいずれの固定攪拌板46共、掘削土砂や泥水と作泥土材の混練作用をより一層高めることができるという効果がある。
さらに、本発明の請求項4記載の発明では、隔壁83に回転盤85を回転可能に支持し、この回転盤85の前面に、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本の回転駆動脚87を一体に取り付け、これらの回転駆動脚87の前端部に、共通にカッタヘッド88を一体に取り付けており、この発明においても、カッタヘッド88の回転・支持部材を、その構造上、剛性が大きく、かつ軽量化を図り得るので、前記カッタヘッド88の回転・支持部材を支える軸受に加わる負荷を軽減し得る効果がある。さらにまた、この請求項4記載の発明では、回転盤85に筒状の偏心軸93を一体に取り付け、カッタヘッド88の後面における半径方向の外側寄りの位置に攪拌羽根91を取り付け、前記偏心軸93の内部および回転盤85の中心部を通ってカッタヘッド88の中心部に、攪拌翼回転軸106をカッタヘッド88とは独立に回転可能に支持し、この攪拌翼回転軸106におけるチャンバ92に位置する部分に攪拌翼107を取り付けている。そして、掘削土砂と作泥土材におけるチャンバ92内の外側寄りの区域は、攪拌羽根91により攪拌し、混練する。また、掘削土砂と作泥土材におけるチャンバ92内の内側寄りの区域、すなわちカッタヘッド88の中心部付近では、攪拌翼107により積極的に攪拌し、混練するようにしているので、前記攪拌翼107の作用により、カッタヘッド88の中心部付近の掘削土砂と作泥土材とを良好に攪拌し、混練し得る効果がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1から図6は本発明の実施例1を示すもので、その図1は縦断側面図、図2および図3は図1のA−A線およびB−B線断面図、図4は図2に示す固定攪拌板のC−C線断面図であり、かつ固定攪拌板の作用説明図、図5および図6は固定攪拌板の他の断面形状を示す図である。
これらの図に示す実施例1のシールド機31は、シールド筒32を備えている。このシールド筒32の前部には、隔壁33が取り付けられている。この隔壁33の前部には、フード34が取り付けられている。
前記隔壁33におけるシールド筒32のほぼ中心部には、ほぼ円盤状に形成された回転フレーム35が回転可能に支持されている。この回転フレーム35には、点検孔36が設けられている。前記回転フレーム35の外周と隔壁33間には、軸受37と、シール部材38とが設けられている。このシール部材38は、後述のチャンバ47に臨む位置に介装されている。また、前記シール部材38には後述の給脂管63または/および63′を通じて給脂するようになっている。
前記回転フレーム35の前側には、ほぼコーン状で中空に形成されたカッタ駆動体39が一体に取り付けられている。このカッタ駆動体39と回転フレーム35とに囲まれた空間には、スラット状の補強板40が円周方向に等間隔をおいて複数枚、配置されている。各補強板40は、溶接等により前記カッタ駆動体39と回転フレーム35とに一体に取り付けられている。
前記カッタ駆動体39の中心部には、カッタ回転軸41が一体に取り付けられている。
前記カッタ回転軸41の前部側には、カッタヘッド42が一体に取り付けられている。
前記カッタヘッド42の前面には、センタカッタ43と、多数のカッタビット44とが設けられている。
前記カッタヘッド42の後面には、互いに所定の間隔をおいて複数個の攪拌羽根45が取り付けられている。
一方、前記隔壁33の前面には、固定攪拌板46がこの実施例では複数個、配置されている。各固定攪拌板46は、隔壁33から前記コーン型のカッタ駆動体39の外面に沿うように、長さ方向にほぼ倒ヘ字形に形成されている。また、各固定攪拌板46は長さ方向と直交する方向の断面形状が、図4に示す例では三角形に形成され、図5に示す例では山形に形成され、図6に示す例ではT字形に形成されている。そして、各固定攪拌板46は根元部分を隔壁33の前面に溶接等の手段で固定することによって、前記カッタ駆動体39の外面に沿って取り付けられている。なお、この固定攪拌板46を1個取り付けてもよい。
前記カッタヘッド42には、図1に示すように、オーバカッタ64cが設けられている。このオーバカッタ64cは、ピストンロッドを介して、油圧装置としての液圧ジャッキ64dにより突出・没入操作されるようになっている。この液圧ジャッキ64dは、取り付け台64eを介してカッタヘッド42の内部に設置されている。また、前記液圧ジャッキ64dには後述の液圧配管64a,64bを通じて液圧(圧力油)を供給・排出するようにしている。
前記隔壁33とフード34とカッタヘッド42とに囲まれた空間には、チャンバ47が形成されている。このチャンバ47には、掘削土砂等を取り込むようになっている。
前記回転フレーム35には、クランク軸48が取り付けられている。このクランク軸48には、中空軸状のものが用いられている。また、このクランク軸48は回転フレーム35の中心O1に対して、所定の偏心距離Rdをおいた偏心位置O2に取り付けられている。
前記クランク軸48の後端部には、連結部材49が装着されている。この連結部材49は、この実施例では星型に形成されている。また、この連結部材49の内周とクランク軸48の外周間には、軸受50が設けられている。
前記連結部材49には、クランク軸48の回転駆動装置51が連結されている。
前記回転駆動装置51は、この実施例では連結部材49とシールド筒32間に配置された5本の駆動ジャッキ51a〜51eを備えて構成されている。各駆動ジャッキ51a〜51eには、流体圧を利用したものを用いている。その流体圧として、主に油圧を用いる。
前記駆動ジャッキ51a〜51eのロッドエンドは、連結ピン53を介して前記連結部材49に連結されている。また、前記駆動ジャッキ51a〜51eのシリンダエンドは、シールド筒32の内壁に固定された当該ブラケット52に取り付けピン54により取り付けられている。さらに、各駆動ジャッキ51a〜51eは、流体圧ユニットに設けられた制御器に、流体圧配管(いずれも図示せず)を通じて接続され、各駆動ジャッキの伸び縮みを検出できるセンサによって電磁切換弁をそれぞれ切り替えて制御することや、回転フレーム35の回転位置を検出して電磁切換弁を切り替え制御することで、連結部材49を介してクランク軸48に、図3に示す回転運動軌跡55に沿って回転運動を与えるようになっている。
前記隔壁33の前面には、チャンバ47内の土圧を計測する土圧計56が設けられている。
前記シールド筒32の内部からチャンバ47に臨ませて、排土装置57が設置されている。この排土装置57には、本実施例ではスクリューコンベアを用いている。
前記シールド筒32の内部には、複数台の推進ジャッキ58が設置されている。この推進ジャッキ58は、予め組み立てられたセグメント59に反力を取って、シールド筒32を推進させるようにしている。
前記シールド筒32の後端部には、テールシール60が設けられている。
前記シールド筒32の内部側から、クランク軸48の方向に管束61が導入されている。この管束61は、この実施例では図1に示すように、作泥土材供給管62と、給脂管63と、液圧配管64a,64bとを一束にまとめて形成されている。この管束61は、途中でスイベルジョイント65に接続されている。そして、このスイベルジョイント65を通じて、作泥土材供給管62は作泥土材の供給源に、給脂管63は油脂供給源に、液圧配管64a,64bは液圧ユニットにそれぞれ連絡されている。また、この管束61の前半部は、クランク軸48の中心部、回転フレーム35とカッタ駆動体39とに囲まれた空間部およびカッタ回転軸41の中心部を経てカッタヘッド42の内部に挿設されている。さらに、この管束61におけるシールド筒32内に配置されている部分の途中は、排土装置57の上部に設けられた支持台66上に載置され、固定具67により固定されている。なお、シールド筒32内の上部に吊り下げ支持具(図示せず)を降ろし、これに管束61の途中を吊り下げて支持するようにしてもよい。
前記作泥土材供給管62からは、センタカッタ43に設けられた作泥土材添加孔68と、カッタヘッド42の内部において半径方向に形成された作泥土材供給配管69を通り、カッタヘッド42に設けられた作泥土材添加孔70とにベントナイト等の作泥土材を圧送し、これらの作泥土材添加孔68,70からカッタヘッド42の前方の切羽80または/およびチャンバ47内に取り込まれた掘削土砂に作泥土材を添加するようにしている。
前記給脂管63からは、給脂配管71を通じて、回転フレーム35の外周と隔壁33間に介装されたシール部材38にグリース等の油脂を供給するようにしている。そして、前記回転フレーム35の外周と隔壁33間のすき間を通じて、軸受37に油脂を供給するようにしている。
また、前記隔壁33には図1に示すように、給脂管63′が設けられている。この給脂管63′からも、シールド筒32の内部側から前記シール部材38に油脂を供給し得るようになっている。
前記液圧配管64a,64bからは、カッタヘッド42に組み込まれたオーバカッタ64cの液圧ジャッキ64dに液圧(圧力油)を供給・排出し、オーバカッタ64cを作動させるようにしている。
しかして、この実施例1のシールド機31では、各駆動ジャッキの伸び縮みを検出できるセンサによって電磁切換弁をそれぞれ切り替えて制御することや、回転フレーム35の回転位置を検出して電磁切換弁を切り替え制御することで、クランク軸用の回転駆動装置51の各駆動ジャッキ51a〜51eを伸長または縮小する方向に操作し、連結部材49を介してクランク軸48に回転力を与える。
前記クランク軸48に回転力を与えると、このクランク軸48が回転フレーム35の中心O1を回転中心とし、かつ偏心距離Rdを回転半径として、図3に示す回転運動軌跡55に従って旋回する。
前述のごとく、クランク軸48が旋回駆動されることによって、回転フレーム35、カッタ駆動体39およびカッタ回転軸41が回転フレーム35の中心O1を回転中心として一体となって回転し、カッタヘッド42を回転させる。
前述のごとく、カッタヘッド42が回転することによって、これに設けられたセンタカッタ43と、多数のカッタビット44とにより切羽80を掘削する。
かかる切羽80の掘削時、作泥土材供給管62から作泥土材添加孔68と、作泥土材供給配管69を経て作泥土材添加孔70とに作泥土材を圧送し、その作泥土材を前記作泥土材添加孔68,70からカッタヘッド42の前方の切羽80に添加する。
また、給脂管63から給脂配管71または/および給脂管63′を通じて、回転フレーム35と隔壁33間に介装されたシール部材38に油脂を供給し、シール機能を強化する。これにより、回転部である回転フレーム35と、固定部である隔壁33間のすき間に、チャンバ47内の泥土に含まれる土粒子や泥水が浸入するのを阻止することができる。その結果、回転部と固定部間のすき間に、前記土粒子や泥水の粒子が浸入し、付着することによって生ずるトラブルを未然に解消することができる。
なお、前記回転フレーム35と隔壁33間のすき間を通じて、軸受37に油脂を供給し、潤滑する。
前記作泥土材を添加した掘削土砂等をチャンバ47に取り込み、カッタヘッド42の後面に取り付けられた攪拌羽根45により、掘削土砂と作泥土材におけるチャンバ47内の外側寄りの区域を攪拌して混練し、掘削土砂に所定の塑性流動性を与える。
一般に、単軸型のシールド機の場合、カッタヘッドの中心部付近において、掘削土砂と作泥土材の混練作用が落ちる傾向がある。かかる傾向に対処するため、この実施例1ではカッタ駆動体39の外面に沿って固定攪拌板46を取り付け、図4に示すように、チャンバ47内の掘削土砂と作泥土材とが固定攪拌板46を乗り越えて流れるようにしている。すなわち、カッタヘッド42の中心部付近では、固定攪拌板46はカッタ駆動体39に対して相対的に移動することになり、泥土が固定攪拌板46を乗り越えて流れるようにし、泥土の流れを変えるようにしているので、前記固定攪拌板46と攪拌羽根45との相乗作用により、カッタヘッド42の中心部付近の掘削土砂を固着させずに作泥土材と共に良好に攪拌し、混練することができる。これによって、掘削土砂は良好な泥土に変換され、チャンバ47内で混練りされ、チャンバ47内に良好に混練された泥土を充満させることができる。
しかも、この実施例1では図4,図5,図6に示すごとく、固定攪拌板46を断面三角形、断面山形または断面T字形に形成しており、掘削土砂や泥水と作泥土材の流れ方向をより効果的に変えることができるので、そのいずれにおいても、掘削土砂と作泥土材とをより一層良好に攪拌し、混練することができる。
前述のごとく、カッタヘッド42に設けられたセンタカッタ43と多数のカッタビット44とにより切羽80を掘削し、その掘削土砂と作泥土材をチャンバ47に取り込み、カッタヘッド42の後面に取り付けられた攪拌羽根45と、カッタ駆動体39の外面に沿って取り付けられた固定攪拌板46とにより混練し、掘削土砂に所定の塑性流動性を与えた後、土圧計56によりチャンバ47内の土圧を計測し、チャンバ47内を切羽80の崩壊を防止するために必要な圧力に保持しつつ、掘削土砂を排土装置57により取り込み、シールド筒32の後方に排出する。
このようにして、切羽80を所定距離、掘削した後、推進ジャッキ58を伸長させ、セグメント59に反力を取って、シールド筒32を推進させる。
ついで、推進ジャッキ58を縮小させ、シールド筒32の後方に資材としてのセグメントを搬入し、組み立てる。
以上の作業工程を繰り返して行い、トンネルを掘進して行く。
ところで、この実施例1ではカッタ回転軸41の根元部分を、円盤状の回転フレーム35と、この回転フレーム35の前側に、ほぼコーン状で中空に形成されたカッタ駆動体39を一体に取り付けるとともに、前記回転フレーム35とカッタ駆動体39間に、補強板40を取り付けて補強している。その結果、カッタヘッドの回転・支持部材であるカッタ回転軸41の根元部分の剛性を、構造上、大きくすることができる。したがって、前記カッタ回転軸41の根元部分で、切羽80の掘削時にカッタヘッド42に加わる掘削抵抗力を良好に支持することができる。
しかも、前記カッタ回転軸41の根元部分をほぼコーン状で中空に構成しているので、カッタヘッドの回転・支持部材であるカッタ回転軸41の根元部分の軽量化を図ることができ、したがってカッタ回転軸41の根元部分を支える軸受37に対する負荷を軽減することができる。さらに、図1からも分かるように、カッタ回転軸41の根元部分の空間を利用して、必要な配管を簡便に行うことができる。
ついで、曲線施工時等で必要となる曲線の内外側の余掘りを行うために、シールド機31のフード34の外径よりも大径の断面形状を掘削するときは、液圧配管64aを通じて液圧ジャッキ64dのピストン室側に液圧(圧力油)を供給し、ピストンロッドを介してオーバカッタ64cを突出させ、このオーバカッタ64cによりフード34の外側に当たる地山を掘削することで、カッタの回転と液圧ジャッキ64の作動を制御することで定められたシールド機側面の内側、外側の範囲を掘削することができる。
前記オーバカッタ64cの使用後は、液圧配管64bから液圧ジャッキ64dのピストンロッド室側に液圧を供給し、ピストンロッドを介してオーバカッタ64cを没入させる。
次に、図7は実施例2を示すもので、固定攪拌筒の一実施例を示す斜視図である。
この図7に示す固定攪拌筒72は、取り付け用フランジ73の前部に、スリーブ74が一体に形成されている。このスリーブ74は、図1に示すカッタ駆動体39の外周に沿うほぼコーン状に形成されている。
前記スリーブ74の外周には、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本の攪拌突起75が設けられている。各攪拌突起75は、この実施例では正面から見て三角形に形成されているが、山形またはT字形に形成してもよい。また、前記攪拌突起75はこの実施例ではスリーブ74の法線に沿って直状に設けられているが、スパイラルに設けてもよい。
前記固定攪拌筒72は、スリーブ74を図1に示すカッタ駆動体39の外側に重ね合わせ、取り付け用フランジ73を隔壁33の前面に当接させ、溶接、ボルト・ナットまたはリベット等により固定して使用する。
そして、前記固定攪拌筒72はその使用時に、図1に示すチャンバ47内におけるカッタヘッド42の中心部付近の、掘削土砂と作泥土材の流れ方向を変え、前記掘削土砂や泥水と作泥土材とを攪拌し、混練を促進する。
ついで、図8は本発明の実施例3を示す縦断側面図、図9は図8のD−D線断面図である。
これら図8および図9に示す実施例におけるシール機81は、シールド筒82を備えている。このシールド筒82の前部には、隔壁83が取り付けられている。この隔壁83の前部には、フード84が取り付けられている。
前記隔壁83におけるシールド筒82のほぼ中心部には、回転盤85が回転可能に支持されている。この回転盤85と隔壁83間には、軸受86が設けられている。
前記回転盤85の前面には、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本として例えば4本の回転駆動脚87が一体に取り付けられている。
前記複数本の回転駆動脚87の前端部には、共通にカッタヘッド88が一体に取り付けられている。このカッタヘッド88の前面には、センタカッタ89と、多数のカッタビット90とが設けられている。
前記カッタヘッド88の後面には、カッタヘッド88の半径方向の外側寄りの位置に、互いに所定の間隔をおいて、複数本の攪拌羽根91が取り付けられている。
前記隔壁83とフード84とカッタヘッド88とに囲まれた空間には、チャンバ92が形成されている。このチャンバ92には、掘削土砂等を取り込むようになっている。
前記回転盤85の後面には、偏心軸93が一体に取り付けられている。この偏心軸93は、筒状に形成され、かつ回転盤85の中心O3に対して所定の偏心距離Rdをおいた偏心位置O4に取り付けられている。
前記偏心軸93の外周には、軸受94が装着されている。この軸受94の外周には、偏心駆動環95が嵌着されている。
前記偏心駆動環95には、偏心軸用の回転駆動装置96が連結されている。この回転駆動装置96は、本実施例ではシールド筒82の内部において、円周方向に互いに所定の間隔をおいて配置された複数本としての5本の駆動ジャッキ96a〜96eを備えて構成されている。
前記駆動ジャッキ96a〜96eには、流体圧として主に油圧を利用したものが用いられている。各駆動ジャッキ96a〜96eのロッドエンドは、偏心駆動環95に設けられたジャッキ固着部97に連結ピン99を介して連結されている。また、各駆動ジャッキ96a〜96eのシリンダエンドは、シールド筒82の内壁に固定されたブラケット98に取り付けピン100を介して取り付けられている。そして、この実施例においても各駆動ジャッキの伸び縮みを検出できるセンサによって電磁切換弁をそれぞれ切り替えて制御することや、偏心駆動環95の回転位置を検出して電磁切換弁を切り替え制御することで、偏心駆動環95を介して偏心軸93に、図8に示す回転運動軌跡101に沿って回転運動を与えるようになっている。
前記回転盤85の中心部には、前記筒状の偏心軸93の内部を通して筒軸102が一体に取り付けられている。一方、前記カッタヘッド88の中心部には、前軸受103が設けられている。
前記隔壁83の後面には、偏心軸93を跨いで固定フレーム104が取り付けられている。この固定フレーム104には、攪拌翼回転軸用の後軸受105と回転駆動装置108が設けられている。
前記前軸受103と筒軸102と後軸受105にわたって、攪拌翼回転軸106が支持されている。この攪拌翼回転軸106は、前記回転盤85とは独立に回転可能に設けられている。
前記攪拌翼回転軸106におけるチャンバ92内に位置する部分には、攪拌翼107が取り付けられている。この攪拌翼107は、1本でもよいが、図8に示すごとく、複数本取り付けてもよい。
しかして、前記攪拌羽根91は、チャンバ92内の掘削土砂と作泥土材における回転駆動脚87の外側の区域を攪拌し、前記攪拌翼107は同チャンバ92内の掘削土砂と作泥土材における回転駆動脚87の内側の区域、すなわちカッタヘッド88の中心部付近を攪拌するようになっている。
前記攪拌翼回転軸106と筒軸102間のすき間におけるチャンバ92に臨む位置には、シール部材123が設けられている。このシール部材123には、後述の給脂管124と、攪拌回転軸106の内部からシール部材123に配管された給脂配管125を通じてグリース等の油脂を供給するようにしている。
前記カッタヘッド88の内部には、オーバカッタ118cが組み込まれている。このオーバカッタ118cは、カッタヘッド88の内部に設置された液圧ジャッキ118dにピストンロッドを介して出没可能に連結されている。前記液圧ジャッキ118dは、カッタヘッド88の内部に固定された取り付け台118eに固定されている。そして、液圧ジャッキ118dには後述の液圧配管118a,118bを通じて液圧を供給・排出するようにしている。
前記攪拌回転軸106は、回転駆動装置108に連結されている。この回転駆動装置108は、固定フレーム104の外側に支持された回転駆動源109と、この回転駆動源109の出力軸に連結されかつ固定フレーム104の内側に配置されたピニオン110と、攪拌回転軸106の後端部に取り付けられかつ前記ピニオン110に噛み合わされたギヤ111とを有している。前記回転駆動源109には、電動機や油圧モータ等が用いられている。そして、この回転駆動装置108では回転駆動源109を回転駆動させることにより、ピニオン110が回転し、その回転をギヤ111により減速して攪拌翼回転軸106を回転させるようにしている。
前記隔壁83の前面には、チャンバ92内の土圧を計測する土圧計112が設けられている。
前記シールド筒82の内部からチャンバ92に臨ませて、排土装置113が設置されている。この排土装置113には、本実施例ではスクリューコンベアが用いられている。
前記シールド筒82の内部には、複数台の推進ジャッキ114が設置されている。この推進ジャッキ114は、予め組み立てられたセグメント115に反力を取って、シールド筒82を推進させるようになっている。
前記シールド筒82の後端部には、テールシール116が設けられている。
前記シールド筒82内には、攪拌翼回転軸106に向かって、作泥土材供給管117と、オーバカッタ用の液圧配管118a,118bと、給脂管124とが導入されている。これら作泥土材供給管117と液圧配管118a,118bと給脂管124の途中には、スイベルジョイント119が設けられている。また、作泥土材供給管117と液圧配管118a,118bの前半部は、攪拌翼回転軸106の内部を通り、カッタヘッド88の内部に挿設されている。前記給脂管124は、攪拌翼回転軸106の内部を経て、給脂配管125に給脂可能な位置まで挿設されている。
前記作泥土材供給管117からは、センタカッタ89に設けられた作泥土材添加孔120と、カッタヘッド88の内部に設けられた作泥土材供給配管121を通って、カッタヘッド88に設けられた作泥土材添加孔122に、ベントナイト等の作泥土材が圧送され、その作泥土材を前記作泥土材添加孔120,122から掘削土砂に添加するようになっている。
前記液圧配管118a,118bからは、カッタヘッド88に組み込まれたオーバカッタ118cの液圧ジャッキ118dに液圧(圧力油)を供給・排出し、オーバカッタ118cを作動させるようになっている。
前記給脂管124からは、給脂配管125を通じてシール部材123に油脂を供給し、シール部材123のシール機能を強化するようにしている。
そして、この実施例3のシールド機81では、各駆動ジャッキの伸び縮みを検出できるセンサにより電磁切換弁をそれぞれ切り替えて制御することや、偏心駆動環95の回転位置を検出して電磁切換弁を切り替え制御することで、偏心軸用の回転駆動装置96の駆動ジャッキ96a〜96eを伸長または縮小させることにより、偏心駆動環95を介して偏心軸93に回転力を与える。
前記偏心軸93に回転力を与えると、この偏心軸93が回転盤85の中心O3を回転中心とし、しかも偏心距離Rdを回転半径として、図9に示す回転運動軌跡101に従って旋回する。
前述のごとく、偏心軸93を旋回駆動させることによって、回転盤85および回転駆動脚87が回転盤85の中心O3を回転中心として回転し、カッタヘッド88を回転させる。
前記カッタヘッド88が回転することによって、これに設けられたセンタカッタ89と多数のカッタビット90とにより切羽80を掘削する。
かかる切羽80の掘削時、シールド筒82側の作泥土材供給管117から、スイベルジョイント119を通り、作泥土材添加孔120と、カッタヘッド88の内部に設けられた作泥土材供給配管121を経て作泥土材添加孔122とに作泥土材を圧送し、その作泥土材を前記作泥土材添加孔120,122を通じて掘削土砂に添加する。
前記作泥土材を添加した掘削土砂をチャンバ92に取り込む。
そして、カッタヘッド88を回転させ、このカッタヘッド88の後面に取り付けられた攪拌羽根91を一緒に回転させる。かかる攪拌羽根91により、チャンバ92内における回転駆動脚87の外側の区域の掘削土砂と作泥土材とを攪拌し、混練する。
また、切羽80の掘削時に、回転駆動装置108を駆動し、この回転駆動装置108により攪拌翼回転軸106を回転させ、攪拌翼107を回転させる。このように、攪拌翼107を回転させることによって、この攪拌翼107によりチャンバ92内における回転駆動脚87の内側の区域の掘削土砂と作泥土材とを積極的に攪拌する。これにより、カッタヘッド88の中心部付近の掘削土砂と作泥土材とを良好に攪拌し、混練することができる。したがって、掘削土砂は良好な泥土に変換され、チャンバ92内に混練りされた良好な泥土を充満させることができる。
前述のごとく、カッタヘッド88に設けられたセンタカッタ89と多数のカッタビット90とにより切羽80を掘削し、その掘削土砂と作泥土材とをチャンバ92内に取り込み、カッタヘッド88の後面に取り付けられた攪拌羽根91と、攪拌翼回転軸106に取り付けられた攪拌翼107とにより攪拌して混練し、掘削土砂に所定の塑性流動性を与える。また、土圧計112によりチャンバ92内の土圧を計測する。そして、チャンバ92内を切羽80の崩壊を防止するために必要な圧力に保持しつつ、掘削土砂を排土装置113に取り込み、シールド筒82の後方に排土する。
このようにして、切羽80を所定距離、掘削後、推進ジャッキ114を伸長させ、セグメント115に反力を取って、シールド筒82を推進させる。
ついで、推進ジャッキ114を縮小させ、シールド筒82の後方に資材としてのセグメントを搬入し、組み立てる。
以上の作業工程を繰り返して行い、トンネルを掘進して行く。
また、この実施例ではシールド筒82の内部側から給脂管124、スイベルジョイント119および給脂配管125を通じて、シール部材123にグリース等の油脂を供給し、シール部材123のシール機能を強化する。これにより、チャンバ92内の泥土に含まれる土粒子や泥水が攪拌翼回転軸106と筒軸102間のすき間に入り込み、付着してしまう不具合を解消することができる。
さらに、この実施例においても、曲線施工時等で必要となる曲線の内外側の余掘りを行うときは、シールド筒82の内部側からスイベルジョイント119および攪拌翼回転軸106内に挿設されかつカッタヘッド88の内部を経て液圧ジャッキ118dに接続された液圧配管118a,118bのうちの、液圧配管118aを通じて液圧ジャッキ118dのピストン室側に液圧を供給し、ピストンロッドを介してオーバカッタ118cを突出させ、このオーバカッタ118cによりフード84の外側に当たる地山を掘削するもので、カッタの回転と液圧ジャッキ118dの作動を制御することで定められたシールド機側面の内側、外側の範囲を掘削することができる。
そして、オーバカッタ118cの使用後は、液圧配管118bを通じて液圧ジャッキ118dのピストンロッド室側に液圧を供給し、オーバカッタ118cを没入させる。
前述のごとく、この実施例3では回転盤85の前面に、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本の回転駆動脚87を一体に取り付け、これら複数本の回転駆動脚87の前端部に、共通にカッタヘッド88を一体に取り付けているので、カッタヘッド88の回転・支持部材に、必要な剛性を付与したうえで、この回転・支持部材の軽量化を図ることができる。
なお、この実施例3において、作泥土材をカッタヘッド88の前方の切羽80または/およびチャンバ92内の掘削土砂に作泥土材を供給可能に配管してもよい。
さらには、前記シール部材123のほかにも、回転部と固定部間のすき間におけるチャンバ92に臨む位置に、シール部材を介装し、そのシール部材にシールド筒82の内部側からグリース等の油脂を供給可能に給脂管を設けてもよい。
本発明の実施例1を示す縦断側面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図2に示す固定攪拌板のC−C線断面図であって、かつ作用説明図である。 固定攪拌板の異なる形状の断面図である。 固定攪拌板のさらに異なる形状の断面図である。 本発明の実施例2を示すもので、固定攪拌筒の斜視図である。 本発明の実施例3を示す縦断側面図である。 図8のD−D線断面図である。 従来技術を示す縦断側面図である。 図10のE−E線断面図である。
符号の説明
31 シールド機
32 シールド筒
33 隔壁
34 フード
35 回転フレーム
38 シール部材
39 カッタ駆動体
40 補強板
41 カッタ回転軸
42 カッタヘッド
45 攪拌羽根
46 固定攪拌板
47 チャンバ
48 クランク軸
51 クランク軸の回転駆動装置
62 作泥土材供給管
63 給脂管
64a,64b 液圧配管
64c オーバカッタ
64d オーバカッタ用の液圧ジャッキ
68 作泥土材添加孔
69 作泥土材供給配管
70 作泥土材添加孔
71 給脂配管
72 固定攪拌筒
73 取り付け用フランジ
74 スリーブ
75 固定攪拌突起
80 切羽
81 シールド機
82 シールド筒
83 隔壁
84 フード
85 回転盤
87 回転駆動脚
88 カッタヘッド
91 攪拌羽根
92 チャンバ
93 偏心軸
96 偏心軸の回転駆動装置
106 攪拌翼回転軸
107 攪拌翼
108 攪拌翼回転軸の回転駆動装置
117 作泥土材供給管
118a,118b 液圧配管
118c オーバカッタ
118d オーバカッタ用の液圧ジャッキ
120 作泥土材添加孔
121 作泥土材供給配管
122 作泥土材添加孔
123 シール部材
124 給脂管
125 給脂配管

Claims (4)

  1. ジャッキ駆動単軸型のシールド機(31)において、
    掘削土砂等を取り込むチャンバ(47)に臨む位置で、回転体と固定部の間、相対的に回転している回転部と回転部との間である回転軸部に、シール部材を介装し、
    少なくとも作泥土材供給管(62)、液圧配管(64a),(64b)および給脂管(63)をシールド筒(32)の内部側からスイベルジョイント(65)を通し回転部に挿設し、
    前記給脂管(63)から前記シール部材に油脂を供給可能に配管し、前記作泥土材供給管(62)を通じてカッタヘッド(42)から作泥土材を切羽ないしはチャンバ(47)に添加可能に配管し、前記液圧配管(64a),(64b)を通じてカッタヘッド(42)に設けられた油圧装置に圧力油を供給・排出可能に配管した、
    ことを特徴とするジャッキ駆動単軸型のシールド機。
  2. シールド機(31)の隔壁(33)におけるシールド筒(32)のほぼ中心部に、回転フレーム(35)を回転可能に支持し、
    この回転フレーム(35)の前側に、ほぼコーン状に形成されたカッタ駆動体(39)を一体に取り付け、
    このカッタ駆動体(39)の前端部に、カッタヘッド(42)を一体に取り付け、
    このカッタヘッド(42)の後面に、攪拌羽根(45)を取り付け、
    前記隔壁(33)の前面に、前記コーン状のカッタ駆動体(39)の外面に沿って固定攪拌板(46)を取り付け、
    前記回転フレーム(35)の中心(O1)に対して所定の偏心距離(Rd)をおいた偏心位置(O2)に、クランク軸(48)を取り付け、
    このクランク軸(48)を、駆動ジャッキを用いた回転駆動装置(51)に連結した、
    ことを特徴とする請求項1記載のジャッキ駆動単軸型のシールド機。
  3. 前記固定攪拌板(46)を、その長さ方向と直交する方向の断面三角形、断面山形または断面T字形に形成したことを特徴とする請求項2記載のジャッキ駆動単軸型のシールド機。
  4. シールド機(81)の隔壁(83)におけるシールド筒(82)のほぼ中心部に、回転盤(85)を回転可能に支持し、
    この回転盤(85)の前面に、円周方向に所定の間隔をおいて、複数本の回転駆動脚(87)を一体に取り付け、
    前記複数本の回転駆動脚(87)の前端部に、共通にカッタヘッド(88)を一体に取り付け、
    前記回転盤(85)の中心(O3)に対して所定の偏心距離(Rd)をおいた偏心位置(O4)に、筒状の偏心軸(93)を一体に取り付け、
    この偏心軸(93)を駆動ジャッキを用いた回転駆動装置(96)に連結し、
    前記カッタヘッド(88)の後面における半径方向の外側寄りの位置に、攪拌羽根(91)を取り付け、
    前記偏心軸(93)の内部および回転盤(85)の中心部を通ってカッタヘッド(88)の中心部に、攪拌翼回転軸(106)をカッタヘッド(88)とは独立に回転可能に支持するとともに、この攪拌翼回転軸(106)におけるチャンバ(92)に位置する部分に、攪拌翼(107)を取り付け、
    前記攪拌翼回転軸(106)を固定フレーム(104)に固定された回転駆動装置(108)に連結した、
    ことを特徴とする請求項1記載のジャッキ駆動単軸型のシールド機。
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