JP3867988B2 - 画素処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画素処理装置に関し、より詳細には、電気的な画像データに含まれる画素データを処理することで画像(該画素データによって構成される。)を見やすくする画素処理装置に関する。
色覚異常を有する人々(所謂、色弱や色盲と呼ばれる人。以下、「色覚異常者」という。)が、画像に含まれる色彩を認識しやすくするように画素データを処理するためにも、本発明の画素処理装置は好適に用いられることができる。
現代人は、様々なものを目視することで、多くの情報を取得したり(例えば、地下鉄路線図、標識、インターネット通信網上に存する種々のホームページ等を見ることで役立つ多くの情報を取得したり、トマトの色を見てそれが熟れていることを知ったり、焼き肉で肉の焼け具合を知ることができる。)、心を和ませる(例えば、美しい花が咲いた風景や紅葉した山等を見ることで、その変化によって心が和む。)ことが多い。
このような目視は、言うまでもなく視覚により種々のものを認識することであるが、目視による認識においてはそのもの(輪郭)が見えるかどうか(通常、視力が充分かどうかによる。以下、「形状識別性」という。)のみならず色の違いを見分けることができるかどうか(通常、色覚が充分かどうかによる。以下、「色識別性」という。)も重要である。例えば、前述の例では、地下鉄路線図にはそれぞれの路線を区別するために各路線ごとに色分けされているものが多いが、示される路線数が増加すると(例えば、東京周辺の地下鉄路線図がよい例である。)色分けをうまく区別できず路線の状況把握が困難なことが多い。この地下鉄路線図の例では、形状識別性よりも色識別性が重要である。そして、トマトの色を見て熟し具合を把握することや、焼き肉の色を見て焼け具合を知ることも、形状識別性よりも色識別性が重要である。加えて、葉や枝が密集した生け垣の中に鮮やかな色の花が咲いたような場合に該花を見つけるときや紅葉を見るとき等も、形状識別性よりも色識別性が重要である。
このような色識別性が重要である中で、色覚異常者は、色覚異常を有さない者(以下、「色覚正常者」という。)よりも色識別性が低いことから、何らかの対策をとらなければ、前述したような色識別性を要する場合には目視による認識をうまく行うことができない。色覚異常は、網膜の視細胞である錐体の異常により生じ、長波長側に感度のピークを持つL錐体系に異常のある第1(赤)色覚異常と、中波長領域にピークを持つM錐体系に異常のある第2(緑)色覚異常と、を赤緑色覚異常と分類し、短波長側にピークのあるS錐体系に異常のある第3色覚異常を青黄色覚異常と分類する。これら3種類の錐体が全て欠けている場合は全色盲となるが、この全色盲のケースは非常に少なく、大部分の色覚異常は赤緑色覚異常で、日本人の場合男性の約5%、女性の約0.2%に相当すると言われている。このような色覚異常者の色識別性を高めるための対応として、色覚障害者用自動車運転用フィルタや色覚異常者用眼鏡レンズ等といった器具等も開発されているが(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)、濃い着色や特殊な反射膜を用いたフィルタやレンズを用いることに抵抗感を覚える色覚異常者も多く、あまり普及していない。
また、最近では、コンピュータを用いた画像処理技術も検討されている。例えば、画像処理等の方法で識別しにくい色を識別しやすい色に変換したり、境界に線を入れたりする方法も検討されているが、あくまで2色が異なることが認識できるのみであるので、例えば、赤緑色覚異常の人が、トマトを収穫する場合、画像処理等によって赤い熟れたトマトと緑のトマトとが識別できたとしても、どちらが赤い熟れたトマトかは分からず、様々な場面で利用できるものではない。
特開2004−34750号公報(請求項1、第3図) 特開2002−303830号公報(請求項1)
そこで、本発明においては、様々なものを見る際に色識別性を向上させることができるコンピュータによる画像処理技術を用いた画素処理装置を提供することを目的とする。特に、色覚異常者が、画像に含まれる色彩を認識しやすくするように画素データを処理するのにも好適に用いられる装置を提供する。
本発明の画素処理装置(以下、「本装置」という。)は、輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分のうち、第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段を、備えるものである、画素処理装置である。
均等色空間とは、等しい大きさに知覚される色差が、空間内の等しい距離にほぼ対応するように意図した色空間をいい、幾つかのものが知られている。例えば、コンピュータなどのディスプレイの発色特性(分光分布)の測定値と3種類の錐体の分光吸収特性から各錐体の刺激値を求めたもの(LMS Color Space、以下「LMS」という。)や、さらに錐体から脳に信号が伝達される過程で行われる演算を考慮して、LMS値から脳が知覚する色感覚を求めたもの(Opponent Color Space、以下「OCS」という。)や、CIE L*u*v* 色空間(以下、「Luv色空間」という。)や、CIE L*a*b* 色空間(以下、「Lab色空間」という。)等が例示できる。
これらの均等色空間のうち、今回はOCS、Luv色空間及びLab色空間等のように、輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間を用いる。
なお、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸とは、均等色空間がLuv色空間であればu軸(正方向が赤色を、負方向が緑色を示す。)及びv軸(正方向が黄色を、負方向が青色を示す。)であり、均等色空間がLab色空間であればa軸(正方向が赤色を、負方向が緑色を示す。)及びb軸(正方向が黄色を、負方向が青色を示す。)である。
そして、これら第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸を選択軸とする。
このような均等色空間における位置データとして示された画素データは、輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分を含み、これら3の成分により該画素データの均等色空間における位置が特定される。
本装置の色覚変換処理手段は、画素データが含む選択軸(第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸)方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う。なお、ここに「選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる」とは、輝度軸方向の成分の変化量が、選択軸方向の成分の絶対値に対して単調増加であることをいう。
こうすることで均等色空間における位置データとして示された画素データは、該画素データの選択軸方向の成分に応じて、該画素データの輝度軸方向の成分が変化されるので、選択軸方向の成分を輝度軸方向の成分として観察することができる。即ち、選択軸方向の成分の差による色の違い(例えば、Luv色空間のu軸方向の成分の差による色の違い。この場合、実際は赤緑間の色の違いになる。)を輝度軸方向の成分の差(即ち、輝度の差)として観察できるので、第1軸及び第2軸とのうちその成分の差による色の違いを認識しにくい方の軸を選択軸にすれば(即ち、選択軸方向の成分差による色識別性が低い)、選択軸方向の成分差を輝度軸方向の成分(輝度差)として色の違いを認識することができる。
選択軸方向の成分が第1所定値よりも大きい場合と、選択軸方向の成分が該第1所定値よりも小さい場合と、のいずれか一方の場合には輝度軸方向の成分を減少させると共に、いずれか他方の場合には輝度軸方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行うもの(以下、「増減両処理装置」という。)であってもよい。
こうすることで選択軸方向の成分が第1所定値を境に、一方では輝度軸方向の成分を減少させると共に、他方では輝度軸方向の成分を増加させるので、第1所定値を境として一方側と他方側とで選択軸方向の成分差を輝度軸方向の成分差として一層はっきりと認識することができる。
なお、第1所定値は、第1軸を選択軸とする場合と、第2軸を選択軸とする場合と、で異なっても同一でもいずれでもよい。
また、選択軸方向の成分が第1所定値に等しいときは、輝度軸方向の成分を変化させないようにすればよい。
増減両処理装置の場合、前記選択軸が、正方向に赤成分を示し負方向に緑成分を示す軸であり、前記選択軸方向の成分が、前記第1所定値よりも赤成分が大きい場合には輝度軸方向の成分を増加させ、前記第1所定値よりも赤成分が小さい場合には輝度軸方向の成分を減少させるように色覚変換処理を行うものであってもよい。
こうすることで赤緑色覚異常の色覚異常者が、より赤い色の画素データは輝度軸方向の成分がより増加して高輝度になり、より緑色の画素データは輝度軸方向の成分がより減少して低輝度になることから、赤緑間の色の違いを輝度軸方向の成分差として一層はっきりと認識することができる。
なお、ここで選択軸たる正方向に赤成分を示し負方向に緑成分を示す軸としては、均等色空間がLuv色空間であればu軸であり、均等色空間がLab色空間であればa軸である。
増減両処理装置の場合、前記選択軸が、正方向に黄成分を示し負方向に青成分を示す軸であり、前記選択軸方向の成分が、前記第1所定値よりも黄成分が大きい場合には輝度軸方向の成分を減少させ、前記第1所定値よりも黄成分が小さい場合には輝度軸方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行うものであってもよい。
こうすることで青黄色覚異常の色覚異常者が、より青色の画素データは輝度軸方向の成分がより増加して高輝度になり、より黄色の画素データは輝度軸方向の成分がより減少して低輝度になることから、青黄間の色の違いを輝度軸方向の成分差として一層はっきりと認識することができる。
なお、ここで選択軸たる正方向に黄成分を示し負方向に青成分を示す軸としては、均等色空間がLuv色空間であればv軸であり、均等色空間がLab色空間であればb軸である。
前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分が、前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分の絶対値に対して前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分の絶対値を単調増加させる単調増加関数によって前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分を変換することで決定されるもの(以下、「選択軸成分残留装置」という。)であってもよい。
ここに「色覚変換処理前の選択軸方向の成分の絶対値に対して前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分の絶対値を単調増加させる単調増加関数」とは、色覚変換処理前の選択軸方向の成分の任意の絶対値a、b(ただし、aよりbが大きい)を考えると、aに係る画素データを色覚変換処理した後の選択軸方向の成分の絶対値Aと、bに係る画素データを色覚変換処理した後の選択軸方向の成分の絶対値Bと、がBの方がAよりも大きい関係を満たすことをいう。
こうすることで色覚変換処理後の選択軸方向の成分の大小が、色覚変換処理前の選択軸方向の成分の大小の順番と同じ順番になることから、元の画素の色合いを残したまま特定の種類の色を明るく又は暗くするように色覚変換処理するので、色覚変換処理後の画素の色合いから色覚変換処理前の元の画素の色合いを認識することができる。
選択軸成分残留装置の場合、画素データが含む輝度軸方向の成分と選択軸方向の成分とのデータ組である選択データ組のうち、選択軸方向の成分が第2所定値より大きい選択データ組と、選択軸方向の成分が該第2所定値より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組を、選択軸と輝度軸とを含む選択面にて選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったときに該選択面に存する凸関数と凹関数とのいずれか一方の関数を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組をいずれか他方の関数を満足させるように変換するもの(以下、「凹凸関数変換装置」という。)であってもよい。
「選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったときに選択面に存する凸関数」とは、選択軸と輝度軸とを含む選択面を考え、選択面上に選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったとき、上に凹の曲線(無論、選択面上に存する。)により示される関数をいう。同様に、「選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったときに選択面に存する凹関数」とは、選択軸と輝度軸とを含む選択面を考え、選択面上に選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったとき、上に凸の曲線(無論、選択面上に存する。)により示される関数をいう。
このような選択データ組(画素データが含む輝度軸方向の成分及び選択軸方向の成分の両成分により構成される。)のうち、選択軸方向の成分が第2所定値より大きい選択データ組と、選択軸方向の成分が該第2所定値より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組を、凸関数と凹関数とのいずれか一方の関数を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組をいずれか他方の関数を満足させるように色覚変換処理にて変換するので、凸関数と凹関数とによって元の画素の色合いをどの程度、色覚変換処理後の画素の色合いに反映させるかを決めることができる。
凹凸関数変換装置の場合、輝度軸方向の成分が同じ場合、選択軸方向の成分が前記第2所定値を示す直線上に中心が存する第1の楕円の楕円周の一部により形成される前記第2所定値より大きい範囲に存する第1楕円周と、選択軸方向の成分が前記第2所定値を示す直線上に中心が存する第2の楕円の楕円周の一部により形成される前記第2所定値未満に存する第2楕円周と、によって前記凸関数と前記凹関数とが形成され、該第1楕円周の一端と該第2楕円周の一端とが前記第2所定値にて連結されているものであってもよい。
第1の楕円と第2の楕円とはいずれも、選択軸方向の成分が前記第2所定値を示す直線上に中心が存する。そして、第1楕円周は、第1の楕円の楕円周のうち前記第2所定値より大きい範囲に存する楕円周の部分によって構成される。第2楕円周は、第2の楕円の楕円周のうち前記第2所定値より小さい範囲に存する楕円周の部分によって構成される。これら第1楕円周の一端と第2楕円周の一端とが前記第2所定値にて連結されており、これら第1楕円周と第2楕円周との一方が前記凸関数と前記凹関数とのいずれか一方を形成し、第1楕円周と第2楕円周との他方が前記凸関数と前記凹関数とのいずれか他方を形成する。
このような第1楕円周と第2楕円周とにより前記凸関数と前記凹関数とを構成することで、色覚変換処理後の画素の色合いから色覚変換処理前の元の画素の色合いをうまく認識することができる。
前記色覚変換処理において選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量が、選択軸に係る成分に関する基準値である選択軸基準値に対する画素データの選択軸に係る成分の割合に応じて決定されるもの(以下、「選択軸基準値使用装置」という。)であってもよい。
ここに該変化量が該割合に応じて決定されるとは、該変化量が該割合に対して単調増加であることをいい、例えば、任意の該割合であるr1、r2(ただし、r1よりr2が大きい)を考えると、r2における該変化量Rr2が、r1における該変化量Rr1よりも大きい関係を満たす。
こうすることで所定の選択軸基準値に対する画素データの選択軸に係る成分の割合により成分の大きさの程度を評価することができ、その大きさの程度に応じて該変化量を決定するので、選択軸方向の成分の大きさの程度を輝度軸方向の成分変化としてうまく認識することができる。
選択軸基準値使用装置の場合、色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分の少なくとも一部の範囲においては、前記選択軸基準値が、前記選択軸に係る成分の表示可能な限界値であってもよい。
このように選択軸に係る成分の表示可能な限界値を選択軸基準値とすることで表示可能な限界値に対する成分の割合により成分の大きさの程度を評価するので、成分の大きさを限界に対してある程度標準化して評価することができ、選択軸方向の成分の大きさの程度を輝度軸方向の成分変化としてうまく認識することができる。
なお、選択軸に係る成分の表示可能な限界値は、いかなるものであってもよいが、輝度軸方向の成分値により変化することがあるので、輝度軸方向の成分値によって決定されてもよい。
選択軸基準値使用装置の場合、色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分の少なくとも一部の範囲においては、前記選択軸基準値が一定値であってもよい。
このように一定値の選択軸基準値とすることで、成分の大きさの程度をうまく評価することができるよう該一定値を定めれば、選択軸方向の成分の大きさの程度を輝度軸方向の成分変化としてうまく認識することができる。
選択軸基準値使用装置の場合、前記輝度軸方向の成分の変化量が、輝度軸に係る成分に関する基準値である輝度軸基準値と色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分との差に前記割合を乗じた値に応じて決定されるもの(以下、「輝度軸基準値使用装置」という。)であってもよい。
前記輝度軸方向の成分の変化量が、該乗じた値に応じて決定されるとは、該変化量が該乗じた値に対して単調増加であることをいい、例えば、任意の該乗じた値であるx1、x2(ただし、x1よりx2が大きい)を考えると、x2における該変化量Xx2が、x1における該変化量Xx1よりも大きい関係を満たす。なお、該乗じた値は、輝度軸に係る成分に関する基準値である輝度軸基準値y1と色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分Liとの差(y1−Li)に前記割合(例えば、(ui/um))を乗じた値(即ち、(y1−Li)×(ui/um))である。
こうすることで所定の輝度軸基準値y1と色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分Liとの差(y1−Li)により、色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分Liから所定の輝度軸基準値y1までの輝度軸方向の距離を評価し、その距離に比例する該乗じた値に応じて前記輝度軸方向の成分の変化量が決定されるので、輝度軸基準値y1に対する色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分Liの差により前記輝度軸方向の成分の変化量をうまく決定することができる。
輝度軸基準値使用装置及び凹凸関数変換装置の場合、凹凸関数変換装置における前記凸関数又は前記凹関数と、選択軸と輝度軸とを含む選択面における表示可能な範囲の境界線と、の交点の輝度軸に係る成分を前記輝度軸基準値とするものであってもよい。
選択軸と輝度軸とを含む選択面における表示可能な範囲の境界線とは、選択面における表示可能な範囲を選択面に示したとき、表示可能な範囲と表示不可能な範囲との境を示す境界線(通常、表示可能な範囲の外縁を示す線)をいう。
こうすることで変換後の選択データ組が満足する前記凸関数又は前記凹関数と、該表示可能な範囲の境界線と、の交点の輝度軸に係る成分を前記輝度軸基準値とすれば、前記輝度軸基準値を表示可能な限界値とすることができるので、表示可能な限界値と色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分との差は、色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分Liから輝度軸方向に移動可能な量を示す。従って、該輝度軸方向に移動可能な量に応じて前記輝度軸方向の成分の変化量をうまく決定することができる。
前記画素データのうち、前記第1軸及び前記第2軸とのうち選択軸以外の軸である非選択軸方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を、前記色覚変換処理手段がさらに行うもの(以下、「非選択軸処理装置」という。)であってもよい。
非選択軸は、第1軸及び第2軸とのうち選択軸ではない方の軸であり、例えば、第1軸が選択軸であれば第2軸が非選択軸であり、第2軸が選択軸であれば第1軸が非選択軸である。
このように非選択軸方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を行うことで、本装置により処理される前の画素データと、該画素データが本装置により処理された後の画素データと、の間で色相が大きく変化しないようにすることができる。
非選択軸処理装置の場合、選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量に応じて、非選択軸方向の成分の絶対値を減少させるものであってもよい。
「選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量に応じて、非選択軸方向の成分の絶対値を減少させる」とは、非選択軸方向の成分の絶対値の減少量zが、該輝度軸方向の成分の変化量wに対して単調増加であることをいい、例えば、任意の該変化量w1、w2(ただし、w1よりw2が大きい)を考えると、w2における該減少量Zz2が、w1における該減少量Zz1よりも大きい関係を満たす。
こうすることで輝度軸方向の成分変化量wに応じて非選択軸方向の成分の絶対値を減少させるので、本装置により処理される前の画素データと、該画素データが本装置により処理された後の画素データと、の間で色相の変化を一層うまく抑えることができる。
非選択軸処理装置の場合、画素データの非選択軸の成分が、非選択軸処理前と非選択軸処理後とで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分を0とするものであってもよい。
画素データの非選択軸の成分が、非選択軸処理前と非選択軸処理後とで正負が異なる場合は、非選択軸処理前と非選択軸処理後とで画素データの色が全く異なった色(色が反転する)になるため、これを防止するには、非選択軸処理後の非選択軸の成分を0としてもよい。
非選択軸処理装置の場合、非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値に修正するものであってもよい。
非選択軸処理により非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲を外れてしまうとその画素データは表示されなくなるので、表示可能な範囲を外れてしまう場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値に修正するようにしてもよい。
均等色空間が、Luv色空間又はLab色空間であってもよい。
前述のように、均等色空間とは、等しい大きさに知覚される色差が、空間内の等しい距離にほぼ対応するように意図した色空間をいい、例えば、OCS、Luv色空間及びLab色空間等が知られている。このような均等色空間を用いることで、人間が知覚する色感覚に近い状態で変換処理することができるので、より人間の色感覚に沿った変換をすることができる。
これらOCS、Luv色空間及びLab色空間のうち、Luv色空間及びLab色空間は、輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3次元で構成されており、ディスプレイ等に多く用いられているRGBカラー・モデル値やCIE XYZ値との間のデータ変換方法も規格化されていることから、非常に取扱が容易である。また、Luv色空間及びLab色空間のうちとりわけLuv色空間を用いると、色覚異常者が色の違いを輝度軸方向の成分差として一層はっきりと認識することができる。
RGBカラー・モデルにより示された元画素データを均等色空間における位置データに変換する均等色空間変換手段を、さらに備えてなるものであってもよい。
撮像や画像処理等において多用されているRGBカラー・モデルにより示された画素データが多く存在しており、このように多く存在するRGBカラー・モデルにより示された画素データを本装置にて処理することが多く求められる。このためRGBカラー・モデルにより示された元画素データを均等色空間における位置データに変換する均等色空間変換手段を本装置がさらに備えるようにしてもよく、こうすることで多く存在するRGBカラー・モデルにより示された元画素データを本装置にて円滑に処理することができる。
また、RGBカラー・モデルから均等色空間へのデータ変換方法は、前述のように規格化されており公知であるのでここでは説明を省略する。
色覚変換処理手段により処理された均等色空間における画素データをRGBカラー・モデルに変換した後、出力する均等色空間逆変換手段を、さらに備えてなるものであってもよい。
前述のようにRGBカラー・モデルは画像処理等において多用されているので、このように多用されているRGBカラー・モデルにより画素データを出力することが本装置に求められることがある。このため色覚変換処理手段により処理された均等色空間における画素データをRGBカラー・モデルに変換した後、出力する均等色空間逆変換手段を本装置がさらに備えるようにしてもよく、こうすることで多用されるRGBカラー・モデルにより示された画素データを本装置から円滑に出力することができる。
なお、均等色空間からRGBカラー・モデルへのデータ変換方法は、前述のように規格化されており公知であるのでここでは説明を省略する。
本装置は、所定のプログラムをコンピュータに実行させることで実現させることができ、さらに、かかるプログラムはコンピュータ読みとり可能な記憶媒体に記録することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
図1は、一実施形態の本発明の画素処理装置(本装置)11のハードウエア構成を示す概略ブロック図である。図1を参照して、一実施形態の本装置11のハードウエア構成について説明する。本装置11は、携帯電話(図示せず)の一部に組み込まれているものであり、該携帯電話に取り付けられたデジタルカメラ部13と、該携帯電話に取り付けられた表示部15と、が接続されている。なお、ここでは説明及び理解を容易にするため、該携帯電話のうち本装置11に関係する部分のみを示しているが、該携帯電話を用いた通話、電子メールの送受信、デジタルカメラ部13を用いた画像撮影は通常の携帯電話と同様に行うことができる。
本実施形態では、本装置11は、プログラムを内蔵させたコンピュータによって構成されており、前述の通り、本装置11にはデジタルカメラ部13と表示部15とが接続されている。
本装置11は、演算処理を行うCPU11a、CPU11aの作業領域等となるRAM11b、制御プログラム等を記録するROM11c、デジタルカメラ部13及び表示部15と情報のやり取りを行うためのインターフェイス11dと、を有する。なお、ここでは制御プログラム等はROM11cに記憶されているが、それ以外の記憶装置(例えば、ハードディスク等)に記憶するようにしてよいことは言うまでもない。
図2に、図1のハードウエアと主としてROM11cに記録されるプログラムにより実現される本装置11の大まかな基本構成を示す概略機能ブロック図を示す。図2を参照して、本装置11の基本構成について説明する。
本装置11は、機能的には、受付部21と色空間変換部31とデータ処理部41と色空間逆変換部51と出力部61とを備えている。
そして、デジタルカメラ部13は、撮影を命令する撮影命令信号(撮影命令信号をデジタルカメラ部13に向けて発する部分は図示していない。)を受け取ると、RGBカラー・モデルによる画像を撮像してその撮像した画像データを受付部21に送信する。受付部21は、デジタルカメラ部13からの画像データを受信するため常時待機しており、デジタルカメラ部13から画像データを受信すると、該受信した画像データを色空間変換部31に送信する。
受付部21からRGBカラー・モデルによる画像データ(以下、「RGB画像データ」という。)を受信した色空間変換部31は、RGB画像データをLuv色空間におけるデータ((L,u,v)=(Li,ui,vi)を含む。以下、「Luv画像データ」という。)に変換する。なお、RGB画像データからLuv画像データへの変換は、RGB画像データに含まれる全ての画素データをLuv画像データへ変換することによって行う。かかる変換の方法は、既知であるのでここでは説明を省略する。
色空間変換部31により変換されたLuv画像データは、色空間変換部31からデータ処理部41へ送信される。色空間変換部31からデータ処理部41へ送信されるLuv画像データの例を模式的に表1に示す。表1中では、画素番号(1、2、3、4・・・n(正の整数))と、(L,u,v)データ((Li,ui,vi))と、を含んでいる(なお、各画素データが、画像のどの位置に存するものかは、画素データが並んでいる順番によって決される。)。また、(L,u,v)のデータとして(L1,u1,v1)や(L2,u2,v2)のように記載しているが、これらLのデータ(L1、L2、L3・・・)、uのデータ(u1、u2、u3・・・)及びvのデータ(v1、v2、v3・・・)は実際には数字が入っている。このように画素番号iに係る画素(該画素のLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))の集合(即ち、iが1からn)によって画像が形成される。
なお、(L,u,v)を構成するL軸が輝度軸であり(Liが輝度を示し)、u軸(正方向が赤色を、負方向が緑色を示す。)及びv軸(正方向が黄色を、負方向が青色を示す。)がクロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸である。
(表1) Luv画像データの例
画素番号 (L,u,v)
1 (L1,u1,v1)
2 (L2,u2,v2)
3 (L3,u3,v3)
4 (L4,u4,v4)
・ ・
・ ・
n (Ln,un,vn)
図3は、データ処理部41の詳細を示す詳細機能ブロック図である。図3を参照して、データ処理部41の詳細について説明する。
データ処理部41は、機能的には、データ記憶部42と対象画像データ抽出部43と変換部44と変換種別記憶部45とパラメータ記憶部46と数式記憶部47と読出部48とを有してなる。
色空間変換部31から送信されたLuv画像データ(表1に示すようなデータ)は、データ処理部41のデータ記憶部42によって受信される。Luv画像データを受信したデータ記憶部42は、該受信したLuv画像データを記憶すると共に、該受信したLuv画像データを変換部44へ送信する。
Luv画像データを受信した変換部44は、変換種別記憶部45にアクセスし変換種別記憶部45が記憶している変換種別を読み出すことで、第1変換(第1及び第2色覚異常用)又は第3変換(第3色覚異常用)のいずれの変換が指定されているかを判断し、第1変換(第1及び第2色覚異常用)が指定されていると判断した場合は以下述べる「第1変換」を行い、第3変換(第3色覚異常用)が指定されていると判断した場合は以下述べる「第3変換」を行う。なお、本装置11に接続されたキーボードやタッチパネル等(いずれも図示せず)を通じて本装置11の使用者が所望する処理種別(具体的には、第1変換(第1及び第2色覚異常用)又は第3変換(第3色覚異常用)の別)が変換種別記憶部45に入力され、変換種別記憶部45に予め記憶されている。
そして、以下述べるように、Luv画像データに含まれる全ての画素に関するデータ(表1においては同じ画素番号に係る画素番号、(L,u,v)が一つの画素に関するデータである。従って、例えば、表1において全ての画素に関するデータとは、画素番号1から画素番号nまでのn個のデータ全部である。)について第1変換(第1及び第2色覚異常用)又は第3変換(第3色覚異常用)を行う(即ち、Luv画像データに含まれる全ての画素データについて該指定された変換(第1又は第3変換のいずれか)が完了するまで、Luv画像データに含まれる個々の画素データについて該指定された変換(第1又は第3変換のいずれか)を続ける。)。
(第1変換(第1及び第2色覚異常用))
第1変換(第1及び第2色覚異常用)が指定されていると判断した変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出して変換部44へ送信する命令信号(以下、「読み出し命令信号」という。)を対象画像データ抽出部43に送信する。変換部44からの読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ(即ち、画素番号iに係る画素データとして、画素番号i及びLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)(ただしiは正の整数)の情報を1単位とする。)読み出し取得する。そして、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42から該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する。ここで変換部44から読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43が、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存しない(即ち、全ての画素データが読み出され、読み出されていない画素データがなくなった)と判断した場合には、読出部48へ起動信号を送信する。なお、対象画像データ抽出部43から変換部44へ送信されこれから処理される画素データを「対象画素データ」という。
対象画素データを対象画像データ抽出部43から受信した変換部44は、まず、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値(ui)が0より大きいか否か判断し、大きいと判断した場合、次の「uが正の場合の処理」を行う。なお、u値(ui)が0より大きいと判断しない場合、Luvデータのu値(ui)が0より小さいか否か判断し、小さいと判断した場合、次の「uが負の場合の処理」を行い、0より小さいと判断しない場合(即ち、この場合はu値(ui)が0である。)、後述のように何らの変換も行わない。
また、ここでは理解を容易にするため、対象画素データの具体例として、図4に示すようにu値が0より大きい対象画素データ(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、前述のようにu5は0より大きい。また、図4中、該対象画素データの位置を点p5により示す。)を用いる。
(uが正の場合の処理)
u値(ui)が0より大きいと判断した変換部44は、Luv画像データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてuとLとの2軸直交軸における次の楕円の式(1)を作成する。この式(1)により示される楕円は、uL平面(図4にて示したように互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、u軸とL軸との2軸を含む平面をいう。)上に存し、中心(u,L)=(0,100)であり、長径(L軸方向の径)が(100−Li)であり、そして短径(u軸方向の径)が(Pumax×(100−Li)/100)である。後述するように、対象画素データのu値とL値とが、この式(1)によって示される楕円の円周上(楕円周上)に存する点の座標となるように対象画素データのu値とL値とを変換する。
式(1)
/(Pumax×(100−Li)/100)+(L−100)/(100−Li)=1
なお、式(1)中、Pumaxはパラメータである。本装置11に接続されたキーボードやタッチパネル等(いずれも図示せず)を通じて本装置11の使用者がPumaxの値を予めパラメータ記憶部46に入力し、パラメータ記憶部46がPumaxの値を記憶している。このため変換部44が式(1)を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得する。
そして、式(1)を変形すると、Lは0より大きく100より小さいので、式(1.1)が得られる。なお、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであり、この場合は後述するuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。
式(1.1)
L=100ー(100−Li)×(1−u/(Pumax×(100−Li)/100)0.5
図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5は0より大きい。図4中、点p5)に関して式(1)を作成すれば、次の式(1.2)になる。
式(1.2)
/(Pumax×(100−L5)/100)+(L−100)/(100−L5)=1
この式(1.2)にて示される楕円を図5に示した。また、図5には、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示した。なお、ディスプレイが表示し得る範囲の求め方については、後述するディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われる。そして、図5中、実線F1により式(1.2)にて示される該楕円を示したが、該楕円のうち、ディスプレイが表示し得る範囲内の部分(即ち、図5中、点線により囲まれた範囲内の部分)がここの処理に関係するため該範囲内に存し、かつここではuが正の場合を扱うためuが正の部分のみを示している。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が53.3以上であるか否か判断し、L値(Li)が53.3以上であると判断した場合はそのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最大値を第1基準値umとする。かかるu値の最大値(ここでは第1基準値umとされる。)は、次の式(2)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入して求められるuの値とする。また、かかる式(2)の導出方法については、後述するディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われ、導出された式(2)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、L値(Li)が53.3以上であると判断した場合には数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(2)を読み出し取得する。
式(2)
u=ー0.00038119×L+0.121971×Lー15.5168×L+713.514
一方、変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が53.3以上であるか否か判断し、L値(Li)が53.3以上であると判断しない場合(即ち、L値(Li)が53.3未満)は、第1基準値umは175.0213とする。
図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)を考えれば、L値(L5)が53.3以上であると変換部44が判断した場合には、第1基準値um5は次の式(2.1)にて算出される。このようにして算出した第1基準値um5を図5に示した。
式(2.1)
um5=ー0.00038119×L5+0.121971×L5ー15.5168×L5+713.514
一方、L値(L5)が53.3以上であると変換部44が判断しない場合(即ち、L値(L5)が53.3未満)は、第1基準値um5は175.0213とされる。このようにL値(L5)が53.3以上であると判断しない場合に第1基準値um5とされる175.0213も図5に示した。
そして、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値uiが、上記のようにして決定された第1基準値umに対する割合Sc(=ui/um)を求める。
例えば、図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)を例に挙げれば、Luvデータのu値u5が、決定された第1基準値um5に対する割合Sc5=u5/um5を求める。
続いて、変換部44は、式(1.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点を(Lm,uem)とし、このuemを求める。例えば、図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)を例に挙げれば、図5に点M5(Lm5,uem5)として示した。図5から理解されるように、点M5(Lm5,uem5)は、図5に示された式(1.1)によって示される楕円(実線F1)の楕円周上の点のうち、図5に示されたディスプレイが表示し得る範囲(点線にて囲まれた範囲)内に存するものでL値が最大の点である。以下、uemの算出方法を説明する。
(uemの算出方法)
第1に、式(3)を考える。
式(3)
/(Pumax)+(L−100)/(100)=1
この式(3)にて示される楕円(以下、「楕円3」という。)を図6に示した。また、図6には、図5と同様、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示し、式(1)によって示される楕円(以下、「楕円1」という。)も同様に示した。
第2に、この式(3)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点を(Lm0,uem0)とするとこのuem0を次の式(4)を用いて変換部44が求める。なお、該最大の点(Lm0,uem0)を、図6中、点M0(Lm0,uem0)として示した。式(4)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(4)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(4)を読み出し取得した後、uem0を算出する。
式(4)は、式(3)と式(2)(uが正におけるディスプレイが表示し得るu値の最大値を与える。)とのuが正における交点のu座標uem0をGNU Octave(Free Software Foundation(団体名)からGNUプロジェクトにて管理及び配布されているソフトウエアの名称。以下、同様。)を用いて求めることで得た。具体的には、GNU Octaveを使って、式(3)のPumaxを10から100まで0.2間隔で変化させ、それぞれの場合について式(3)と式(2)との交点(L,u)を求める。その結果、(Pumax,L,u)の3つの値の組が451個得られる。続いて、GNU Octaveを使って、この中の2つの値(Pumax,u)の関係式(近似式)である式(4)を得た。
式(4)
uem0=ー0.000675336×(Pumax)+1.02361×(Pumax)ー0.252138
第3に、変換部44は、第2において求められたuem0を次の式(5)に代入してuemを求める。式(5)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(5)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(5)を読み出し取得した後、uemを算出する。
ここに式(5)は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が0より大きく100より小さい際にuem0を用いてuemを近似する近似式である(なお、式(5)中のLiは、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)である。また、前述したように、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであるので、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。)。uL平面においてディスプレイが表示し得るuが正におけるLの最大値を示す境界線(即ち、式(2)により近似される線)は、(L,u)=(100,0)を通過する直線(即ち、L=a×u+100、但しaは定数)によりほぼ近似することができ、該直線の式:L=a×u+100を用いて式(3)のLを消去するとuem0が得られ、そして該直線の式を用いて式(1)のLを消去するとuemが得られ、それらから式(5)が得られる。なお、式(5)は、小さな誤差により極めてうまく近似することができる。
式(5)
uem=uem0×(100−Li)/100
例えば、図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)を例に挙げれば、この具体例に関するuemであるuem5は次の式(5.1)により算出される。
式(5.1)
uem5=uem0×(100−L5)/100
その後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。かかる変換後のL値(Lt)の算出方法は、ディスプレイが表示可能な色範囲内で、ある輝度における赤さの度合に応じて輝度を増加させるように行われるものであり、(Lm−Li)に対する、変換によってL値が増加する量(変換後のL値Ltと変換前のL値Liとの差、即ち(Lt−Li))の割合(即ち、(Lt−Li)/(Lm−Li))が、上記したSc(=ui/um)に等しくなるようにL値(Lt)を定める。なお、(Lm−Li)は、L=Liである全ての色の中で、本変換処理で最も高輝度に変換される色の変換後のL値Lmと、変換前のL値Liと、の差を示している。
具体的には、Ltは式(6)にて示される。
式(6)
(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=ui/um)
式(6)を変形すると、式(6.1)が得られる。
式(6.1)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
なお、式(6.1)中のLmは、上述したように式(1.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm,uem)のL値である。ここに点(Lm,uem)は式(1.1)によって示される楕円の楕円周上の点であるから、次の式(7)を満たす。
式(7)
Lm=100ー(100−Li)×(1−uem/(Pumax×(100−Li)/100)0.5
そして、式(5)を式(7)に代入すると式(8)が得られる。
式(8)
Lm=100ー(100−Li)×(1−uem0/Pumax0.5
この式(8)を式(6.1)に代入すると式(9)が得られる。
式(9)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
=Li+(100−Li)×Sc×(1ー(1−uem0/Pumax0.5
この式(9)を用いて変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。なお式(9)は予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(9)を読み出し取得した後、Ltを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得する。)。
引き続き、変換部44は、該対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのu値(ut)を求める。変換後のLuvデータのL値(Lt)とu値(ut)とは、式(1.1)により示される楕円の楕円周上の点であるから、u値(ut)は上述のように求められたL値(Lt)を用い、式(1.1)を変形した次の式(10)(なお、utは0より大)から計算される。なお式(10)も予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(10)を読み出し取得した後、utを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得する。)。
式(10)
ut=Pumax/100×((1ーLi)ー(Lt−100)0.5
図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)に含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを(それぞれLt5及びut5)図6中に示した。図6中の点po(L,u)=(L5,u5)は、該対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5))の点をuL平面(u軸とL軸とを含む平面)上に投影した点である。
かかる点po(L,u)=(L5,u5)は、図6に示すようにuL平面上において、(Lm5−L5)に対する、変換によってL値が増加する量(変換後のL値Lt5と変換前のL値L5との差、即ち(Lt5ーL5))の割合(即ち、(Lt5−L5)/(Lm5−L5))が、上記のSc5(=u5/um5)に等しくなるようにL値(Lt5)が定められ、該定めれたL値(Lt5)に応じた楕円1の楕円周上の点pt(L,u)=(Lt5,ut5)に変換される。このように対象画素データのLuvデータ(L5,u5,v5)のL値及びu値がそれぞれLt5及びut5に変換されることで、より赤い色が高輝度に変換(即ち、u値が大きいものほどL値が増加する。)される。
次いで、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正か0以下かを判断し、viが正(>0)であれば、式(11)にて変換後のLuvデータのv値(vt)の値を求める。そして変換部44は、求めたv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し負であると判断した場合はvt=0とする(こうすることでviからvtへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
一方、変換部44が、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが0以下(0又は<0)であれば、式(12)にてvtの値を求める。そして変換部44は、求めたv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し正であると判断した場合はvt=0とする(こうすることでviからvtへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
式(11)
vt=viー(Lt−Li)
式(12)
vt=vi+(Lt−Li)
なお式(11)及び式(12)のいずれも予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(11)及び式(12)のいずれかを読み出し取得した後、vtを算出する。
その後、このように決定したvt(式(11)及び式(12)のいずれかによって計算された値か、又は0)の値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はvt値を次のように補正する。該補正の基本的な考え方は、変換後のLtの値と、後述する図10のv2、v5の基準軸範囲、および後述の図11のv1〜v6の近似式により、L=Ltにおけるvの最小値、最大値が決まる。なお、これら図10及び図11に示すデータは、予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から自由に読み出し取得することができる。該決定したvtの値がこの最小値から最大値までの範囲から外れる場合、ディスプレイが表示し得る範囲内に存しないと変換部44は判断し、vt値を、変換後のLtの値における最小値または最大値(変換後のvtが近い方)に置き換えることで補正する。具体的に述べれば、(1)vt>0の場合、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のv1の式を用い、Ltが87.8以上かつ97.0未満(87.8≦Lt<97.0)の時には図11のv2の式を用い、Ltが97.0以上かつ100以下(97.0≦Lt≦100)の時には図11のv3の式を用いてvの最大値を求め、vtがそれより大きい時は、その最大値をvtの値とする。(2)vtが0以下(vt≦0)の場合、Ltが60.4より大きくかつ100以下(60.4<Lt≦100)の時には図11のv4の式を用い、Ltが32.4より大きく60.4以下(32.4<Lt≦60.4)の時には図11のv5の式を用い、Ltが0以上32.4以下(0≦Lt≦32.4)の時には図11のv6の式を用いてvの最小値を求め、vtがそれより小さい時は、その最小値をvtの値とする。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)(以下、「変換後データ」という。)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。さらに、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
以上説明したような変換によって、図4にて示した対象画素データの具体例(画素番号5、Luvデータ(L,u,v)=(L5,u5,v5)、ただし、u5>0)が、どのように変換されるかを図7に示した。なお、u値L値がどのように変換されるか(点po(L5,u5)から点pt(Lt5,ut5)への変換)は、既に詳しく図6を用いて説明したのでそれに関しては図6及びその説明を参照されたい。
ここに図7中には、v5が正(>0)である場合の変換後の位置を点p5a(Lt5,ut5,vt5)として示し、v5が0以下(0又は<0)である場合の変換後の位置を点p5b(Lt5,ut5,vt5)として示した。ただし、点p5aのvt5=v5ー(Lt5−L5)であり、点p5bのvt5=v5+(Lt5−L5)である。
このように変換後のv座標を式(11)又は式(12)にて算出することで、変換前と変換後で、色相が大きく変化するのを抑止できる(変換の前後で色合いが大きく変わったと感じさせない。)。
なお、上記の処理に用いる式(2)等(上述したように図10及び図11に示すデータや数式等を含む。)は、本装置11の動作とは関係なく導出等され、予め数式記憶部47に入力され記憶される。この数式記憶部47に入力されるものは、次のようなディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順、境界線の近似式の導出手順を経て導出される。
(ディスプレイ色範囲の算出手順)
RGBカラー・モデルにおけるR値、G値、B値それぞれがとりうる値は0から255の整数であるので、RGBカラー・モデルによる1の画素データの場合は256×256×256=16777216通りがある。これら全ての場合についてLuv色空間におけるデータに変換する。
このように16777216通り全てについて変換したLuv色空間におけるデータのL値、u値、v値それぞれの最大値と最小値とを抽出する。このようにしてL値に関しては最小値0及び最大値100が求められ、u値に関しては最小値ー83.0667及び最大値175.0213が求められ、v値に関しては最小値ー134.0896及び最大値107.4177が求められる。
(境界線上の色座標値の算出手順)
次いで、通常のコンピュータ等のディスプレイにおける表示信号として用いられているRGBカラー・モデルによって示され得るLuv色空間の範囲を求める。上記したディスプレイ色範囲の算出手順において示したように、RGBカラー・モデルにより示される16777216通りのそれぞれの場合をLuv色空間(L軸、u軸及びv軸の直交3軸空間)にプロットする。次いで、これらプロットされた16777216個の各点を、Lu平面(互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、u軸とL軸とを含む平面をいう。)及びLv平面(互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、v軸とL軸とを含む平面をいう。)に投影する。このLu平面への投影を図8に示し、Lv平面への投影を図9に示す。これら図8及び図9において、斜線を付した領域が16777216個の各点が投影される領域(以下、Lu平面へ投影される領域を「Lu投影領域」といい、Lv平面へ投影される領域を「Lv投影領域」という。)である。
Lu投影領域及びLv投影領域について、その領域の境界線を示す近似式を求める。この境界線は、図8及び図9に示したように複数の線(線u1、u2、u3、u4、u5、v1、v2、v3、v4、v5、v6)によって構成する。
この近似式を求める方法を、図8に示した線u1を例にとって説明する。
第1に、求める線(以下、「対象線」という。ここでは線u1。)が示す2軸(線u1においては、u軸とL軸)のうち一方(線u1においてはu軸)に対する他方(線u1においてはL軸)の変化が該他方に対する該一方の変化よりも小さいものの該一方を基準軸(線u1においてはu軸)とし、該他方を変化軸(線u1においてはL軸)とする。また、該2軸に対して垂直な軸を任意軸(線u1においてはv軸)とする。
第2に、対象線(ここでは線u1)上の変化軸(線u1においてはL軸)における値が、対象とする領域(ここではLu投影領域)の最大値か最小値のいずれを示すか判断する(境界線の意味)。線u1を例にとれば、線u1上の変化軸(L軸)における値はLu投影領域の最小値を示している(線u1はLu投影領域の下端である。)。
第3に、基準軸(線u1においてはu軸)の値を、対象とする領域(ここではLu投影領域)の最小値から最大値(基準軸が、L軸であれば最小値0から最大値100、u軸であれば最小値ー83.0667から最大値175.0213、v軸であれば最小値ー134.0896から最大値107.4177)まで0.1ずつ増加させ(以下、「基準軸仮定値」という。)、それぞれの場合において以下の(イ)についてチェックする。
(イ)第2における判断が最小値と判断されれば、変化軸(線u1においてはL軸)の値を「ディスプレイ色範囲の算出手順」において求められた最小値(変化軸がL軸であれば最小値0、u軸であれば最小値ー83.0667及びv軸であれば最小値ー134.0896)から0.1ずつ増加させて、以下の(ロ)に従って対象とする領域(ここではLu投影領域)に最初に含まれる値を求める。逆に、第2における判断が最大値と判断されれば、変化軸(線u1においてはL軸)の値を「ディスプレイ色範囲の算出手順」において求められた最大値(変化軸がL軸であれば最大値100、u軸であれば最大値175.0213及びv軸であれば最大値107.4177)から0.1ずつ減少させて、以下の(ロ)に従って対象とする領域(ここではLu投影領域)に最初に含まれる値を求める。このようにして求められる対象とする領域(ここではLu投影領域)に最初に含まれる値(変化軸の値)と、該最初に含まれる値(変化軸の値)における基準軸の値(該最初に含まれる値(変化軸の値)を計算したときの基準軸仮定値)と、が境界線上の座標とする。
(ロ)上記の基準軸仮定値と変化軸(線u1においてはL軸)の値とにおいて、任意軸(線u1においてはv軸)の値を「ディスプレイ色範囲の算出手順」にて求めた最小値から最大値(基準軸が、L軸であれば最小値0から最大値100、u軸であれば最小値ー83.0667から最大値175.0213、v軸であれば最小値ー134.0896から最大値107.4177)まで0.1ずつ増加させ、それぞれの値(L,u,v)をRGBカラー・モデルに変換する。RGBカラー・モデルに変換されたときのR値、G値、B値のいずれもが0以上255以下となるような任意軸(線u1においてはv軸)の値が1つでも存在する場合には、そのときの基準軸仮定値と変化軸(線u1においてはL軸)の値との組合せは、対象とする領域(ここではLu投影領域)に最初に含まれる値とする。
なお、図8及び図9において示した各線u1〜u5、v1〜v6についての基準軸、変化軸、基準軸範囲、境界線の意味について図10にまとめて示す。
(境界線の近似式の導出手順)
上記した「境界線上の色座標値の算出手順」に従って求められた境界線上の座標を使用して、Lu投影領域及びLv投影領域の境界線を構成する複数の線(具体的には、線u1〜u5、v1〜v6)を示す近似式を求める。
この複数の線(線u1〜u5、v1〜v6)を示す近似式は、種々の方法により導出されてよいが、ここでは前述のGNU Octaveを用いた。
このようにして求めた、複数の線(線u1〜u5、v1〜v6)を示す近似式を図11にまとめて示す。
前述の式(2)は、具体的には、前述した図11のu2に関する式を用いた。
このようにして図10及び図11に示すデータや数式等は、本装置11の動作とは関係なく予め導出等され、予め数式記憶部47に入力され記憶される。
(uが負の場合の処理)
u値(ui)が0より大きいと判断しなかった変換部44は、さらにu値(ui)が0より小さいか否か判断し、u値(ui)が0より小さいと判断した場合、以下説明する「uが負の場合の処理」を行う。
u値(ui)が0より小さいと判断した変換部44は、Luv画像データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてuとLとの2軸直交軸における次の楕円の式(13)を作成する。この式(13)により示される楕円は、uL平面(図12にて示すように互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、u軸とL軸との2軸を含む平面をいう。)上に存し、中心(u,L)=(0,0)であり、長径(L軸方向の径)がLiであり、そして短径(u軸方向の径)が(Pumin×Li/100)である。後述するように、対象画素データのu値とL値とが、この式(13)によって示される楕円の円周上(楕円周上)に存する点の座標となるように対象画素データのu値とL値とを変換する。
式(13)
/(Pumin×Li/100)+L/Li=1
なお、式(13)中、Puminはパラメータである。前述のPumaxと同様、本装置11に接続されたキーボードやタッチパネル等(いずれも図示せず)を通じて本装置11の使用者がPuminの値を予めパラメータ記憶部46に入力し、パラメータ記憶部46がPuminの値を記憶している。このため変換部44が式(13)を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得する。
そして、式(13)を変形すると、Lは0より大きく100より小さい値であるので、式(13.1)が得られる。なお、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであるので、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。
式(13.1)
L=Li×(1−u/(Pumin×Li/100)0.5
また、ここでは理解を容易にするため、対象画素データの具体例として、図12に示すようにu値が0より小さい対象画素データ(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、前述のようにu7は0より小さい。また、図12中、該対象画素データの位置を点p7により示す。)を用いる。
図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、前述のようにu7は0より小さい。)に関して式(13)を作成すれば、次の式(13.2)になる。
式(13.2)
/(Pumin×L7/100)+L/L7=1
この式(13.2)にて示される楕円を図13に示した。また、図13には、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示した。なお、ディスプレイが表示し得る範囲の求め方については、前述したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われる。そして、図13中、実線F2により式(13.2)にて示される該楕円を示したが、該楕円のうち、ディスプレイが表示し得る範囲内の部分(即ち、図13中、点線により囲まれた範囲内の部分)がここの処理に関係するため該範囲内に近い部分であって、かつここではuが負の場合を扱うためuが負の部分のみを示している。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合はそのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最小値を第1基準値umとする。かかるu値の最小値(ここでは第1基準値umとされる。)は、次の式(14)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入して求められるuの値とするが、かかる式(14)の導出方法については、既に説明したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われ、導出された式(14)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている(具体的には、式(14)は、図11中の線u5の式)。このため変換部44が、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合には数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(14)を読み出し取得する。
式(14)
u=ー0.945026×Lー0.0931042
一方、変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し、L値(Li)が87.8未満であると判断しない場合(即ち、L値(Li)が87.8以上)は、第1基準値umはー83.0667(ディスプレイが表示し得るu値の最小値)とされる。
図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)を考えれば、L値(L7)が87.8未満であると変換部44が判断した場合には、第1基準値um7は次の式(14.1)にて算出される。このようにして算出した第1基準値um7を図13に示した。
式(14.1)
um7=ー0.945026×L7ー0.0931042
一方、L値(L7)が87.8以上であると変換部44が判断した場合(L値(L7)が87.8未満であると変換部44が判断しない場合)は、第1基準値um7はー83.0667とされる。このようにL値(L7)が87.8以上であると判断した場合(L値(L7)が87.8未満であると変換部44が判断しない場合)に第1基準値um7とされるー83.0667も図13に示した。
そして、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値uiが、上記のようにして決定された第1基準値umに対する割合Sc(=ui/um)を求める。
例えば、図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)を例に挙げれば、Luvデータのu値u7が、決定された第1基準値um7に対する割合Sc7=u7/um7を求める。
続いて、変換部44は、式(13.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点を(Lm,uem)とし、このuemを求める。例えば、図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)を例に挙げれば、図13に点M7(Lm7,uem7)として示した。図13から理解されるように、点M7(Lm7,uem7)は、図13に示された式(13.1)によって示される楕円の楕円周(実線F2)上の点のうち、図13に示されたディスプレイが表示し得る範囲(点線にて囲まれた範囲)内に存するものでL値が最小の点である。以下、uemの算出方法を説明する。
(uemの算出方法)
第1に、式(15)を考える。
式(15)
/(Pumin)+L/(100)=1
この式(15)にて示される楕円(以下、「楕円15」という。)を図14に示した。また、図14には、図13と同様、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示し、式(13)によって示される楕円(以下、「楕円13」という。)も同様に示した。
第2に、この式(15)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点を(Lm0,uem0)とするとこのuem0を次の式(16)にて求める。なお、該最小の点(Lm0,uem0)を、図14中、点M0(Lm0,uem0)として示した。式(16)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(16)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(16)を読み出し取得した後、uem0を算出する。
式(16)は、式(15)と式(14)(uが負におけるディスプレイが表示し得るu値の最小値を与える。)とのuが負における交点のu座標uem0をGNU Octaveを用いて求めることで得た。具体的には、GNU Octaveを使って、式(15)のPuminをー80からー10まで0.2間隔で変化させ、それぞれの場合について式(15)と式(14)との交点(L,u)を求める。その結果、(Pumin,L,u)の3つの値の組が351個得られる。続いて、GNU Octaveを使って、この中の2つの値(Pumin,u)の関係式(近似式)である式(16)を得た。
式(16)
uem0=0.00422958×(Pumin)+1.11416×(Pumin)+0.962955
第3に、変換部44は、第2において求められたuem0を次の式(17)に代入してuemを求める。式(17)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(17)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(17)を読み出し取得した後、uemを算出する。
ここに式(17)は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が0より大きく100より小さい際にuem0を用いてuemを近似する近似式である(なお、式(17)中のLiは、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)である。また、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであるので、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。)。uL平面においてディスプレイが表示し得るuが負におけるLの最小値を示す境界線(即ち、式(14)により近似される線)は、(L,u)=(0,0)を通過する直線(即ち、L=a×u、但しaは定数)によりほぼ近似することができ、該直線の式:L=a×uを用いて式(15)のLを消去するとuem0が得られ、そして該直線の式を用いて式(13)のLを消去するとuemが得られ、それらから式(17)が得られる。なお、式(17)は、小さな誤差により極めてうまく近似することができる。
式(17)
uem=uem0×Li/100
図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)を例に挙げれば、この具体例に関するuemであるuem7は次の式(17.1)により算出される。
式(17.1)
uem7=uem0×L7/100
その後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。かかる変換後のL値(Lt)の算出方法は、ディスプレイが表示可能な色範囲内で、ある輝度における緑色の度合に応じて輝度を減少させるように行われるものであり、(Lm−Li)に対する、変換によってL値が減少する量(変換後のL値Ltと変換前のL値Liとの差、即ち(Lt−Li))の割合(即ち、(Lt−Li)/(Lm−Li))が、上記したSc(=ui/um)に等しくなるようにL値(Lt)を定める。なお、(Lm−Li)は、L=Liである全ての色の中で、本変換処理で最も低輝度に変換される色の変換後のL値Lmと、変換前のL値Liと、の差である。
具体的には、Ltは式(18)にて示される。
式(18)
(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=ui/um)
式(18)を変形すると、式(18.1)が得られる。
式(18.1)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
なお、式(18.1)中のLmは、上述したように式(13.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm,uem)のL値である。ここに点(Lm,uem)は式(13.1)によって示される楕円の楕円周上の点であるから、次の式(19)を満たす。
式(19)
Lm=Li×(1−uem/(Pumin×Li/100)0.5
そして、式(19)のuemに式(17)を代入し、それによって得られる式をさらに式(18.1)に代入すると式(20)が得られる。
式(20)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
=Li×(1−Sc×(1−(1−uem0/(Pumin)0.5))
この式(20)を用いて変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。なお式(20)は予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(20)を読み出し取得した後、Ltを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得する。)。
引き続き、変換部44は、該対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのu値(ut)を求める。変換後のLuvデータのL値(Lt)とu値(ut)とは、式(13.1)により示される楕円の楕円周上の点であるから、u値(ut)は上述のように求められたL値(Lt)を用い、式(13.1)を変形した次の式(21)(なお、utは0より小)から計算される。なお式(21)も予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(21)を読み出し取得した後、utを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得する。)。
式(21)
ut=Pumin/100×(LiーLt0.5
図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)に含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを(それぞれLt7及びut7)図14中に示した。図14中の点po(L,u)=(L7,u7)は、該対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)の点をuL平面(u軸とL軸とを含む平面)上に投影した点である。
かかる点po(L,u)=(L7,u7)は、図14に示すようにuL平面上において、(Lm7−L7)に対する、変換によってL値が減少する量(変換後のL値Lt7と変換前のL値L7との差、即ち(Lt7ーL7))の割合(即ち、(Lt7−L7)/(Lm7−L7))が、上記のSc7(=u7/um7)に等しくなるようにL値(Lt7)が定められ、該定めれたL値(Lt7)に応じた楕円13の楕円周上の点pt(L,u)=(Lt7,ut7)に変換される。このように対象画素データのLuvデータ(L7,u7,v7)のL値及びu値がそれぞれLt7及びut7に変換されることで、より緑色が低輝度に変換(即ち、u値が小さいものほどL値が減少する。)される。
次いで、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正か0以下かを判断し、viが正(>0)であれば、式(22)にて変換後のLuvデータのv値(vt)の値を求める。そして変換部44は、求めたv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し負であると判断した場合はvt=0とする(こうすることでviからvtへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
一方、変換部44が、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが0以下(0又は<0)であれば、式(23)にてvtの値を求める。そして変換部44は、求めたv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し正であると判断した場合はvt=0とする(こうすることでviからvtへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
式(22)
vt=viー(Li−Lt)
式(23)
vt=vi+(Li−Lt)
なお式(22)及び式(23)のいずれも予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(22)及び式(23)のいずれかを読み出し取得した後、vtを算出する。
その後、このように決定したvt(式(22)及び式(23)のいずれかによって計算された値か、又は0)の値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はvt値を次のように補正する。該補正の基本的な考え方は、変換後のLtの値と、図10のv2、v5の基準軸範囲、および図11のv1〜v6の近似式により、L=Ltにおけるvの最小値、最大値が決まる。なお、これら図10及び図11に示すデータは、予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から自由に読み出し取得することができる。該決定したvtの値がこの最小値から最大値までの範囲から外れる場合、ディスプレイが表示し得る範囲内に存しないと変換部44は判断し、vt値を、変換後のLtの値における最小値または最大値(変換後のvtが近い方)に置き換えることで補正する。具体的に述べれば、(1)vt>0の場合、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のv1の式を用い、Ltが87.8以上かつ97.0未満(87.8≦Lt<97.0)の時には図11のv2の式を用い、Ltが97.0以上かつ100以下(97.0≦Lt≦100)の時には図11のv3の式を用いてvの最大値を求め、vtがそれより大きい時は、その最大値をvtの値とする。(2)vtが0以下(vt≦0)の場合、Ltが60.4より大きくかつ100以下(60.4<Lt≦100)の時には図11のv4の式を用い、Ltが32.4より大きく60.4以下(32.4<Lt≦60.4)の時には図11のv5の式を用い、Ltが0以上32.4以下(0≦Lt≦32.4)の時には図11のv6の式を用いてvの最小値を求め、vtがそれより小さい時は、その最小値をvtの値とする。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)(以下、変換後データという。)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。さらに、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
以上説明したような変換によって、図12にて示した対象画素データの具体例(画素番号7、Luvデータ(L,u,v)=(L7,u7,v7)、ただし、u7<0)が、どのように変換されるかを図15に示した。なお、u値L値がどのように変換されるか(点po(L7,u7)から点pt(Lt7,ut7)への変換)は、既に詳しく図14を用いて説明したのでそれに関しては図14及びその説明を参照されたい。
ここに図15中には、v7が正(>0)である場合の変換後の位置を点p7a(Lt7,ut7,vt7)として示し、v7が0以下(0又は<0)である場合の変換後の位置を点p7b(Lt7,ut7,vt7)として示した。ただし、点p7aのvt7=v7ー(L7ーLt7)であり、点p7bのvt7=v7+(L7ーLt7)である。
このように変換後のv座標を式(22)又は式(23)にて算出することで、変換前と変換後で、色相が大きく変化するのを抑止できる(変換の前後で色合いが大きく変わったと感じさせない。)。
(uが0の場合)
u値(ui)が0より大きいと判断しなかった変換部44は、さらにu値(ui)が0より小さいか否か判断し、u値(ui)が0より小さいと判断しない場合(即ち、uiが0である。)、対象画素データに係るLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)をそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(即ち、uiが0の場合、Luvデータ(Li,ui,vi)は変更されない。)。なお、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。
その後、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
前述したように、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を変換部44から受信すると、対象画像データ抽出部43はデータ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つずつ読み出し取得した後、該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する。これにより、変換部44へ送信された画素データは対象画素データとして処理されるので、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データは1つずつ処理を受ける。
読み出し命令信号を変換部44から受信した対象画像データ抽出部43が、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存しない(即ち、全ての画素データが読み出され、読み出されていない画素データがなくなった)と判断した場合には、読出部48へ起動信号を送信する。
該起動信号を対象画像データ抽出部43から受信した読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶している変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読み出し取得し、該読み出し取得した変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を色空間逆変換部51へ送信する。その後、読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42の記憶を消去する。
変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読出部48(データ処理部41)から受信した色空間逆変換部51は、Luv色空間におけるデータとして示された変換後データ(Lt,ut,vt)全て(n個)をRGB画像データに変換する。なお、Luv色空間におけるデータ(Lt,ut,vt)からRGB画像データへの変換は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)の画素データをRGB画像データへ変換することによって行う(n個ある画素データそれぞれ変換する。)。かかる変換の方法は、既知であるのでここでは説明を省略する。
n個の変換後データ(Lt,ut,vt)全てをRGB画像データへ変換した色空間逆変換部51は、該変換したn個のRGB画像データを出力部61へ送信する。
該変換したn個のRGB画像データを色空間逆変換部51から受信した出力部61は、該RGB画像データに基づいて表示部15に画像を表示する。
(第3変換(第3色覚異常用))
第3変換(第3色覚異常用)が指定されていると判断した変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出して変換部44へ送信する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する。変換部44からの読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ(即ち、画素番号iに係る画素データとして、画素番号i及びLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)(ただしiは正の整数)の情報を1単位とする。)読み出し取得する。そして、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42から該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する。ここで変換部44から読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43が、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存しない(即ち、全ての画素データが読み出され、読み出されていない画素データがなくなった)と判断した場合には、読出部48へ起動信号を送信する。なお、上記の第1変換と同様、対象画像データ抽出部43から変換部44へ送信されこれから処理される画素データを「対象画素データ」という。
対象画素データを対象画像データ抽出部43から受信した変換部44は、まず、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値(vi)が0より大きいか否か判断し、大きいと判断した場合、次の「vが正の場合の処理」を行う。なお、v値(vi)が0より大きいと判断しない場合、Luvデータのv値(vi)が0より小さいか否か判断し、小さいと判断した場合、次の「vが負の場合の処理」を行い、0より小さいと判断しない場合(即ち、この場合はv値(vi)が0である。)、後述のように何らの変換も行わない。
また、ここでは理解を容易にするため、対象画素データの具体例として、図16に示すようにv値が0より大きい対象画素データ(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、前述のようにv6は0より大きい。また、図16中、該対象画素データの位置を点p6により示す。)を用いる。
(vが正の場合の処理)
v値(vi)が0より大きいと判断した変換部44は、Luv画像データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてvとLとの2軸直交軸における次の楕円の式(24)を作成する。この式(24)により示される楕円は、vL平面(図16にて示したように互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、v軸とL軸との2軸を含む平面をいう。)上に存し、中心(v,L)=(0,0)であり、長径(L軸方向の径)がLiであり、そして短径(v軸方向の径)が(Pvmax×Li/100)である。後述するように、対象画素データのv値とL値とが、この式(24)によって示される楕円の円周上(楕円周上)に存する点の座標となるように対象画素データのv値とL値とを変換する。
式(24)
/(Pvmax×Li/100)+L/Li=1
なお、式(24)中、Pvmaxはパラメータである。本装置11に接続されたキーボードやタッチパネル等(いずれも図示せず)を通じて本装置11の使用者がPvmaxの値を予めパラメータ記憶部46に入力し、パラメータ記憶部46がPvmaxの値を記憶している。このため変換部44が式(24)を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得する。
そして、式(24)を変形すると、Lは0より大きく100より小さいので式(24.1)が得られる。なお、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであり、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。 式(24.1)
L=Li×(1−v/(Pvmax×Li/100)0.5
図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6は0より大きい。図16中、点p6)に関して式(24)を作成すれば、次の式(24.2)になる。
式(24.2)
/(Pvmax×L6/100)+L/L6=1
この式(24.2)にて示される楕円を図17に示した。また、図17には、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示した。なお、ディスプレイが表示し得る範囲の求め方については、前記したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われる。そして、図17中、実線F3により式(24.2)にて示される該楕円を示したが、該楕円のうち、ディスプレイが表示し得る範囲内の部分(即ち、図17中、点線により囲まれた範囲内の部分)がここの処理に関係するため該範囲内に存し、かつここではvが正の場合を扱うためvが正の部分を示している。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合はそのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最大値を第1基準値vmとする。かかるv値の最大値(ここでは第1基準値vmとされる。)は、次の式(25)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入して求められるvの値とするが、かかる式(25)の導出方法については、既に説明したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われ、導出された式(25)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている(具体的には、式(25)は、図11中の線v1の式)。このため変換部44が、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合には数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(25)を読み出し取得する。
式(25)
v=1.22208×L+0.124972
一方、変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し、L値(Li)が87.8未満であると判断しない場合(即ち、L値(Li)が87.8以上)は、第1基準値vmは107.4177(ディスプレイが表示し得るv値の最大値)とされる。
図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)を考えれば、L値(L6)が87.8未満であると変換部44が判断した場合には、第1基準値vm6は次の式(25.1)にて算出される。このようにして算出した第1基準値vm6を図17に示した。
式(25.1)
vm6=1.22208×L6+0.124972
一方、L値(L6)が87.8以上であると変換部44が判断した場合(L値(L6)が87.8未満であると変換部44が判断しない場合)は、第1基準値vm6は107.4177とされる。このようにL値(L6)が87.8以上であると判断した場合(L値(L6)が87.8未満であると変換部44が判断しない場合)に第1基準値vm6とされる107.4177も図17に示した。
そして、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値viが、上記のようにして決定された第1基準値vmに対する割合Sc(=vi/vm)を求める。
例えば、図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)を例に挙げれば、Luvデータのv値v6が、決定された第1基準値vm6に対する割合Sc6=v6/vm6を求める。
続いて、変換部44は、式(24.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点を(Lm,vem)とし、このvemを求める。例えば、図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)を例に挙げれば、図17に点M6(Lm6,vem6)として示した。図17から理解されるように、点M6(Lm6,vem6)は、図17に示された式(24.1)によって示される楕円(実線F3)の楕円周上の点のうち、図17に示されたディスプレイが表示し得る範囲(点線にて囲まれた範囲)内に存するものでL値が最小の点である。以下、vemの算出方法を説明する。
(vemの算出方法)
第1に、式(26)を考える。
式(26)
/(Pvmax)+L/(100)=1
この式(26)にて示される楕円(以下、「楕円26」という。)を図18に示した。また、図18には、図17と同様、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示し、式(24)によって示される楕円(以下、「楕円24」という。)も同様に示した。
第2に、この式(26)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点を(Lm0,vem0)とするとこのvem0を次の式(27)にて求める。なお、該最小の点(Lm0,vem0)を、図18中、点M0(Lm0,vem0)として示した。式(27)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(27)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(27)を読み出し取得した後、vem0を算出する。
式(27)は、式(26)と式(25)(vが正におけるディスプレイが表示し得るv値の最大値を与える。)とのvが正における交点のv座標vem0をGNU Octaveを用いて求めることで得た。具体的には、GNU Octaveを使って、式(26)のPvmaxを10から100まで0.2間隔で変化させ、それぞれの場合について式(26)と式(25)との交点(L,v)を求める。その結果、(Pvmax,L,v)の3つの値の組が451個得られる。続いて、GNU Octaveを使って、この中の2つの値(Pvmax,v)の関係式(近似式)である式(27)を得た。
式(27)
vem0=ー0.00323344×(Pvmax)+1.10944×(Pvmax)ー1.11198
第3に、変換部44は、第2において求められたvem0を次の式(28)に代入してvemを求める。式(28)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(28)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(28)を読み出し取得した後、vemを算出する。
ここに式(28)は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が0より大きく100より小さい際にvem0を用いてvemを近似する近似式である(なお、式(28)中のLiは、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)である。また、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであり、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。)。vL平面においてディスプレイが表示し得るvが正におけるLの最小値を示す境界線(即ち、式(25)により近似される線)は、(L,v)=(0,0)を通過する直線(即ち、L=a×v、但しaは定数)によりほぼ近似することができ、該直線の式:L=a×vを用いて式(26)のLを消去するとvem0が得られ、そして該直線の式を用いて式(24)のLを消去するとvemが得られ、それらから式(28)が得られる。なお、式(28)は、小さな誤差により極めてうまく近似することができる。
式(28)
vem=vem0×Li/100
図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)を例に挙げれば、この具体例に関するvemであるvem6は次の式(28.1)により算出される。
式(28.1)
vem6=vem0×L6/100
その後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。かかる変換後のL値(Lt)の算出方法は、ディスプレイが表示可能な色範囲内で、ある輝度における黄色の度合に応じて輝度を減少させるように行われるものであり、(Lm−Li)に対する、変換によってL値が減少する量(変換後のL値Ltと変換前のL値Liとの差、即ち(Lt−Li))の割合(即ち、(Lt−Li)/(Lm−Li))が、上記したSc(=vi/vm)に等しくなるようにL値(Lt)を定める。なお、(Lm−Li)は、L=Liである全ての色の中で、本変換処理で最も低輝度に変換される色の変換後のL値Lmと、変換前のL値Liと、の差である。
具体的には、Ltは式(29)にて示される。
式(29)
(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=vi/vm)
式(29)を変形すると、式(29.1)が得られる。
式(29.1)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
なお、式(29.1)中のLmは、上述したように式(24.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm,vem)のL値である。ここに点(Lm,vem)は式(24.1)によって示される楕円の楕円周上の点であるから、次の式(30)を満たす。
式(30)
Lm=Li×(1−vem/(Pvmax×Li/100)0.5
そして、式(30)のvemに式(28)を代入し、それによって得られる式をさらに式(29.1)に代入すると式(31)が得られる。
式(31)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
=Li×(1−Sc×(1−(1−vem0/(Pvmax)0.5))
この式(31)を用いて変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。なお式(31)は予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(31)を読み出し取得した後、Ltを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得する。)。
引き続き、変換部44は、該対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのv値(vt)を求める。変換後のLuvデータのL値(Lt)とv値(vt)とは、式(24.1)により示される楕円の楕円周上の点であるから、v値(vt)は上述のように求められたL値(Lt)を用い、式(24.1)を変形した次の式(32)(なお、vtは0より大)から計算される。なお式(32)も予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(32)を読み出し取得した後、vtを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得する。)。
式(32)
vt=Pvmax/100×(LiーLt0.5
図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)に含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを(それぞれLt及びvt)図18中に示した。図18中の点po(L,v)=(L6,v6)は、該対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)の点をvL平面(v軸とL軸とを含む平面)上に投影した点である。
かかる点po(L,u)=(L6,u6)は、図18に示すようにvL平面上において、(Lm6−L6)に対する、変換によってL値が減少する量(変換後のL値Lt6と変換前のL値L6との差、即ち(Lt6ーL6))の割合(即ち、(Lt6−L6)/(Lm6−L6))が、上記のSc6(=v6/vm6)に等しくなるようにL値(Lt6)が定められ、該定めれたL値(Lt6)に応じた楕円24の楕円周上の点pt(L,v)=(Lt7,vt7)に変換される。このように対象画素データのLuvデータ(L6,u6,v6)のL値及びv値がそれぞれLt6及びvt6に変換されることで、より黄色が低輝度に変換(即ち、v値が大きいものほどL値が減少する。)される。
次いで、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正か0以下かを判断し、uiが正(>0)であれば、式(33)にて変換後のLuvデータのu値(ut)の値を求める。そして変換部44は、求めたu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し負であると判断した場合はut=0とする(こうすることでuiからutへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
一方、変換部44が、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが0以下(0又は<0)であれば、式(34)にてutの値を求める。そして変換部44は、求めたu値(ut)の値が正(ut>0)か否か判断し正であると判断した場合はut=0とする(こうすることでuiからutへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
式(33)
ut=uiー(Li−Lt)
式(34)
ut=ui+(Li−Lt)
なお式(33)及び式(34)のいずれも予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(33)及び式(34)のいずれかを読み出し取得した後、utを算出する。
その後、このように決定したut(式(33)及び式(34)のいずれかによって計算された値か、又は0)の値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はut値を次のように補正する。該補正の基本的な考え方は、変換後のLtの値と、図10のu2、u4の変化軸範囲(ただし、図10では基準軸範囲しか示していないが、領域の範囲は全RGB値をLuv値に変換することにより求めているので、変化軸範囲も同時に求めている。変化軸Lの範囲は、u2は53.3〜100.0、u4は87.8〜91.2である。)、および図11のu1〜u5の近似式により、L=Ltにおけるuの最小値、最大値が決まる。なお、これら図10及び図11に示すデータは、予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から自由に読み出し取得することができる。該決定したutの値がこの最小値から最大値までの範囲から外れる場合、ディスプレイが表示し得る範囲内に存しないと変換部44は判断し、ut値を、変換後のLtの値における最小値または最大値(変換後のutが近い方)に置き換えることで補正する。具体的に述べれば、(1)ut>0の場合、Ltが0以上かつ53.3未満(0≦Lt<53.3)の時には図11のu1の式を用い、Ltが53.3以上かつ100.0以下(53.3≦Lt≦100)の時には図11のu2の式を用いてuの最大値を求め、utがそれより大きい時は、その最大値をutの値とする。(2)utが0以下の場合、Ltが91.2以上かつ100以下(91.2≦Lt≦100)の時には図11のu3の式を用い、Ltが87.8以上かつ91.2未満(87.8≦Lt<91.2)の時には図11のu4の式を用い、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のu5の式を用いてuの最小値を求め、utがそれより小さい時は、その最小値をutの値とする。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)(以下、変換後データという。)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。さらに、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
以上説明したような変換によって、図16にて示した対象画素データの具体例(画素番号6、Luvデータ(L,u,v)=(L6,u6,v6)、ただし、v6>0)が、どのように変換されるかを図19に示した。なお、v値L値がどのように変換されるか(点po(L6,v6)から点pt(Lt6,vt6)への変換)は、既に詳しく図18を用いて説明したのでそれに関しては図18及びその説明を参照されたい。
ここに図19中には、u6が正(>0)である場合の変換後の位置を点p6a(Lt6,ut6,vt6)として示し、u6が0以下(0又は<0)である場合の変換後の位置を点p6b(Lt6,ut6,vt6)として示した。ただし、点p6aのut6=u6ー(L6ーLt6)であり、点p6bのut6=u6+(L6ーLt6)である。
このように変換後のu座標を式(33)又は式(34)にて算出することで、変換前と変換後で、色相が大きく変化するのを抑止できる(変換の前後で色合いが大きく変わったと感じさせない。)。
(vが負の場合の処理)
v値(vi)が0より大きいと判断しなかった変換部44は、さらにv値(vi)が0より小さいか否か判断し、v値(vi)が0より小さいと判断した場合、以下説明する「vが負の場合の処理」を行う。
v値(vi)が0より小さいと判断した変換部44は、Luv画像データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてvとLとの2軸直交軸における次の楕円の式(35)を作成する。この式(35)により示される楕円は、vL平面(図20にて示したように互いに直交する3軸であるL軸、u軸及びv軸のうち、v軸とL軸との2軸を含む平面をいう。)上に存し、中心(v,L)=(0,100)であり、長径(L軸方向の径)が(100−Li)であり、そして短径(v軸方向の径)が(Pvmin×(100−Li)/100)である。後述するように、対象画素データのv値とL値とが、この式(35)によって示される楕円の円周上(楕円周上)に存する点の座標となるように対象画素データのv値とL値とを変換する。
式(35)
/(Pvmin×(100−Li)/100)+(L−100)/(100−Li)=1
なお、式(35)中、Pvminはパラメータである。本装置11に接続されたキーボードやタッチパネル等(いずれも図示せず)を通じて本装置11の使用者がPvminの値を予めパラメータ記憶部46に入力し、パラメータ記憶部46がPvminの値を記憶している。このため変換部44が式(35)を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得する。
そして、式(35)を変形すると、Lは0より大きく100より小さいので、式(35.1)が得られる。なお、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであり、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。
式(35.1)
L=100ー(100−Li)×(1−v/(Pvmin×(100−Li)/100)0.5
図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9は0より小さい。図20中、点p9)に関して式(35)を作成すれば、次の式(35.2)になる。
式(35.2)
/(Pvmin×(100−L9)/100)+(L−100)/(100−L9)=1
この式(35.2)にて示される楕円を図21に示した。また、図21には、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示した。なお、ディスプレイが表示し得る範囲の求め方については、前記したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われる。そして、図21中、実線F4により式(35.2)にて示される該楕円を示したが、該楕円のうち、ディスプレイが表示し得る範囲内の部分(即ち、図21中、点線により囲まれた範囲内の部分)がここの処理に関係するため該範囲内に存し、かつここではvが負の場合を扱うためvが負の部分を示している。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が60.4より大きいか否か判断し、L値(Li)が60.4より大きいと判断した場合はそのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最小値を第1基準値vmとする。かかるv値の最小値(ここでは第1基準値vmとされる。)は、次の式(36)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入して求められるvの値とするが、かかる式(36)の導出方法については、既に説明したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われ、導出された式(36)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている(具体的には、式(36)は、図11中の線v4の式)。このため変換部44が、L値(Li)が60.4より大きいと判断した場合には数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(36)を読み出し取得する。
式(36)
v=2.78401×Lー278.237
そして、変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が60.4より大きいと判断しない場合(即ち、L値(Li)が60.4以下)は、さらにL値(Li)が39.0より大きいか否か判断し、39.0より大きいと判断した場合は、そのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最小値を第1基準値vmとする。かかるv値の最小値(ここでは第1基準値vmとされる。)は、次の式(37)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入して求められるvの値とするが、かかる式(37)の導出方法については、既に説明したディスプレイ色範囲の算出手順、境界線上の色座標値の算出手順及び境界線の近似式の導出手順によって行われ、導出された式(37)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている(具体的には、式(37)は、図11中の線v5の式)。このため変換部44が、L値(Li)が60.4より大きいと判断せずかつ39.0より大きいと判断した場合には数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(37)を読み出し取得する。
式(37)
v=ー0.000944111×L+0.186393×Lー10.2379×L+37.5197
さらに、変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が60.4より大きいと判断しない場合(即ち、L値(Li)が60.4以下)は、さらにL値(Li)が39.0より大きいか否か判断し、39.0より大きいと判断しない場合(即ち、L値(Li)が39.0以下)は、第1基準値vmはー134.0896(ディスプレイが表示し得るv値の最小値)とされる。
図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)を考えれば、L値(L9)が60.4より大きいと変換部44が判断した場合には、第1基準値vm9は次の式(36.1)にて算出される。このようにして算出した第1基準値vm9を図21に示した。
式(36.1)
vm9=2.78401×L9ー278.237
一方、L値(L9)が60.4より大きいと判断せずかつ39.0より大きいと変換部44が判断した場合には、第1基準値vm9は次の式(37.1)にて算出される。このようにして算出した第1基準値vm9を図21に示した。
式(37.1)
vm9=ー0.000944111×L9+0.186393×L9ー10.2379×L9+37.5197
そして、L値(L9)が60.4より大きいと判断せず、さらに39.0より大きいと判断しない場合(即ち、L値(Li)が39.0以下)には、第1基準値vm6はー134.0896とされる。このようにL値(L9)が39.0以下であると判断した場合に第1基準値vm9とされるー134.0896も図21に示した。
そして、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値viが、上記のようにして決定された第1基準値vmに対する割合Sc(=vi/vm)を求める。
例えば、図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)を例に挙げれば、Luvデータのv値v9が、決定された第1基準値vm9に対する割合Sc9=v9/vm9を求める。
続いて、変換部44は、式(35.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点を(Lm,vem)とし、このvemを求める。例えば、図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)を例に挙げれば、図21に点M9(Lm9,vem9)として示した。図21から理解されるように、点M9(Lm9,vem9)は、図21に示された式(35.1)によって示される楕円(実線F4)の楕円周上の点のうち、図21に示されたディスプレイが表示し得る範囲(点線にて囲まれた範囲)内に存するものでL値が最大の点である。以下、vemの算出方法を説明する。
(vemの算出方法)
第1に、式(38)を考える。
式(38)
/(Pvmin)+(L−100)/(100)=1
この式(38)にて示される楕円(以下、「楕円38」という。)を図22に示した。また、図22には、図21と同様、ディスプレイが表示し得る範囲を点線によって囲って示し、式(35)によって示される楕円(以下、「楕円35」という。)も同様に示した。
第2に、この式(38)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点を(Lm0,vem0)とするとこのvem0を次の式(39)にて求める。なお、該最大の点(Lm0,vem0)を、図22中、点M0(Lm0,vem0)として示した。式(39)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(39)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(39)を読み出し取得した後、vem0を算出する。
式(39)は、式(38)と式(36)(vが負におけるディスプレイが表示し得るv値の最小値を与える。)とのvが負における交点のv座標vem0をGNU Octaveを用いて求めることで得た。具体的には、GNU Octaveを使って、式(38)のPvminをー100からー10まで0.2間隔で変化させ、それぞれの場合について式(38)と式(36)との交点(L,v)を求める。その結果、(Pvmin,L,v)の3つの値の組が451個得られる。続いて、GNU Octaveを使って、この中の2つの値(Pvmin,v)の関係式(近似式)である式(39)を得た。
式(39)
vem0=0.000945382×(Pvmin)+1.04221×(Pvmin)+0.515752
第3に、変換部44は、第2において求められたvem0を次の式(40)に代入してvemを求める。式(40)の導出方法については、以下述べる通りであるが、導出された式(40)は予め数式記憶部47に入力され記憶されている。このため変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(40)を読み出し取得した後、vemを算出する。
ここに式(40)は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が0より大きく100より小さい際にvem0を用いてvemを近似する近似式である(なお、式(40)中のLiは、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)である。また、L(Li)が0又は100になるのは、u(ui)=v(vi)=0のときであり、この場合はuが0の場合の処理又はvが0の場合の処理が行われることから、ここではLは0より大きく100より小さい。)。vL平面においてディスプレイが表示し得るvが負におけるLの最大値を示す境界線(即ち、式(36)により近似される線)は、(L,u)=(100,0)を通過する直線(即ち、L=a×v+100、但しaは定数)によりほぼ近似することができ、該直線の式:L=a×v+100を用いて式(38)のLを消去するとvem0が得られ、そして該直線の式を用いて式(35)のLを消去するとvemが得られ、それらから式(40)が得られる。なお、式(40)は、小さな誤差により極めてうまく近似することができる。
式(40)
vem=vem0×(100−Li)/100
図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)を例に挙げれば、この具体例に関するvemであるvem9は次の式(40.1)により算出される。
式(40.1)
vem9=vem0×(100−L9)/100
その後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。かかる変換後のL値(Lt)の算出方法は、ディスプレイが表示可能な色範囲内で、ある輝度における青色の度合に応じて輝度を増加させるように行われるものであり、(Lm−Li)に対する、変換によってL値が増加する量(変換後のL値Ltと変換前のL値Liとの差、即ち(Lt−Li))の割合(即ち、(Lt−Li)/(Lm−Li))が、上記したSc(=vi/vm)に等しくなるようにL値(Lt)を定める。なお、(Lm−Li)は、L=Liである全ての色の中で、本変換処理で最も高輝度に変換される色の変換後のL値Lmと、変換前のL値Liと、の差を示す。
具体的には、Ltは式(41)にて示される。
式(41)
(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=vi/vm)
式(41)を変形すると、式(41.1)が得られる。
式(41.1)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
なお、式(41.1)中のLmは、上述したように式(35.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm,vem)のL値である。ここに点(Lm,vem)は式(35.1)によって示される楕円の楕円周上の点であるから、次の式(42)を満たす。
式(42)
Lm=100ー(100−Li)×(1−vem/(Pvmin×(100−Li)/100)0.5
そして、式(42)のvemに式(40)を代入し、それによって得られる式をさらに式(41.1)に代入すると式(43)が得られる。
式(43)
Lt=Sc×(Lm−Li)+Li
=Li+(100−Li)×Sc×(1−(1−vem0/(Pvmin)0.5
この式(43)を用いて変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))を第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める。なお式(43)は予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(43)を読み出し取得した後、Ltを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得する。)。
引き続き、変換部44は、該対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのv値(vt)を求める。変換後のLuvデータのL値(Lt)とv値(vt)とは、式(35.1)により示される楕円の楕円周上の点であるから、v値(vt)は上述のように求められたL値(Lt)を用い、式(35.1)を変形した次の式(44)(なお、vtは0より小)から計算される。なお式(44)も予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(44)を読み出し取得した後、vtを算出する(また、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得する。)。
式(44)
vt=Pvmin/100×((1−Li)ー(Lt−100)0.5
図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)に含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを(それぞれLt及びvt)図22中に示した。図22中の点po(L,v)=(L9,v9)は、該対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)の点をvL平面(v軸とL軸とを含む平面)上に投影した点である。
かかる点po(L,u)=(L9,u9)は、図22に示すようにvL平面上において、(Lm9−L9)に対する、変換によってL値が増加する量(変換後のL値Lt9と変換前のL値L9との差、即ち(Lt9ーL9))の割合(即ち、(Lt9−L9)/(Lm9−L9))が、上記のSc9(=v9/vm9)に等しくなるようにL値(Lt9)が定められ、該定めれたL値(Lt9)に応じた楕円35の楕円周上の点pt(L,v)=(Lt9,vt9)に変換される。このように対象画素データのLuvデータ(L9,u9,v9)のL値及びv値がそれぞれLt9及びvt9に変換されることで、より青い色が高輝度に変換(即ち、v値が小さいものほどL値が増加する。)される。
次いで、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正か0以下かを判断し、uiが正(>0)であれば、式(45)にて変換後のLuvデータのu値(ut)の値を求める。そして変換部44は、求めたu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し負であると判断した場合はut=0とする(こうすることでuiからutへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
一方、変換部44が、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが0以下(0又は<0)であれば、式(46)にてutの値を求める。そして変換部44は、求めたu値(ut)の値が正(ut>0)か否か判断し正であると判断した場合はut=0とする(こうすることでuiからutへ変換することによって色相が反転することを防止する。)。
式(45)
ut=uiー(Lt−Li)
式(46)
ut=ui+(Lt−Li)
なお式(45)及び式(46)のいずれも予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(45)及び式(46)のいずれかを読み出し取得した後、utを算出する。
その後、このように決定したut(式(45)及び式(46)のいずれかによって計算された値か、又は0)の値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はut値を次のように補正する。該補正の基本的な考え方は、変換後のLtの値と、図10のu2、u4の変化軸範囲(ただし、図10では基準軸範囲しか示していないが、領域の範囲は全RGB値をLuv値に変換することにより求めているので、変化軸範囲も同時に求めている。変化軸Lの範囲は、u2は53.3〜100.0、u4は87.8〜91.2である。)、および図11のu1〜u5の近似式により、L=Ltにおけるuの最小値、最大値が決まる。なお、これら図10及び図11に示すデータは、予め数式記憶部47に入力され記憶されているので、変換部44が、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から自由に読み出し取得することができる。該決定したutの値がこの最小値から最大値までの範囲から外れる場合、ディスプレイが表示し得る範囲内に存しないと変換部44は判断し、ut値を、変換後のLtの値における最小値または最大値(変換後のutが近い方)に置き換えることで補正する。具体的に述べれば、(1)ut>0の場合、Ltが0以上かつ53.3未満(0≦Lt<53.3)の時には図11のu1の式を用い、Ltが53.3以上かつ100.0以下(53.3≦Lt≦100)の時には図11のu2の式を用いてuの最大値を求め、utがそれより大きい時は、その最大値をutの値とする。(2)utが0以下の場合、Ltが91.2以上かつ100以下(91.2≦Lt≦100)の時には図11のu3の式を用い、Ltが87.8以上かつ91.2未満(87.8≦Lt<91.2)の時には図11のu4の式を用い、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のu5の式を用いてuの最小値を求め、utがそれより小さい時は、その最小値をutの値とする。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)(以下、変換後データという。)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。さらに、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
以上説明したような変換によって、図20にて示した対象画素データの具体例(画素番号9、Luvデータ(L,u,v)=(L9,u9,v9)、ただし、v9<0)が、どのように変換されるかを図23に示した。なお、v値L値がどのように変換されるか(点po(L9,v9)から点pt(Lt9,vt9)への変換)は、既に詳しく図22を用いて説明したのでそれに関しては図22及びその説明を参照されたい。
ここに図23中には、u9が正(>0)である場合の変換後の位置を点p9a(Lt9,ut9,vt9)として示し、u9が0以下(0又は<0)である場合の変換後の位置を点p9b(Lt9,ut9,vt9)として示した。ただし、点p9aのut9=u9ー(Lt9−L9)であり、点p9bのut9=u9+(Lt9−L9)である。
このように変換後のu座標を式(45)又は式(46)にて算出することで、変換前と変換後で、色相が大きく変化するのを抑止できる(変換の前後で色合いが大きく変わったと感じさせない。)。
(vが0の場合)
v値(vi)が0より大きいと判断しなかった変換部44は、さらにv値(vi)が0より小さいか否か判断し、v値(vi)が0より小さいと判断しない場合(即ち、viが0である。)、対象画素データに係るLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)をそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(即ち、viが0の場合、Luvデータ(Li,ui,vi)は変更されない。)。なお、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に記憶させる順番は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データの順番と同じ順番である(即ち、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる元の画素データの順番通りに、変換後データ(Lt,ut,vt)はデータ記憶部42に記憶される。なお、変換後データ(Lt,ut,vt)がデータ記憶部42に記憶される記憶領域は、Luv画像データに含まれる元の画素データの記憶領域とは異なる。)。
その後、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
前述したように、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を変換部44から受信すると、対象画像データ抽出部43はデータ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つずつ読み出し取得した後、該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する。これにより、変換部44へ送信された画素データは対象画素データとして処理されるので、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データは1つずつ処理を受ける。
読み出し命令信号を変換部44から受信した対象画像データ抽出部43が、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存しない(即ち、全ての画素データが読み出され、読み出されていない画素データがなくなった)と判断した場合には、読出部48へ起動信号を送信する。
該起動信号を対象画像データ抽出部43から受信した読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶している変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読み出し取得し、該読み出し取得した変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を色空間逆変換部51へ送信する。その後、読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42の記憶を消去する。
変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読出部48(データ処理部41)から受信した色空間逆変換部51は、Luv色空間におけるデータとして示された変換後データ(Lt,ut,vt)全て(n個)をRGB画像データに変換する。なお、Luv色空間におけるデータ(Lt,ut,vt)からRGB画像データへの変換は、変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)の画素データをRGB画像データへ変換することによって行う(n個ある画素データそれぞれ変換する。)。かかる変換の方法は、既知であるのでここでは説明を省略する。
n個の変換後データ(Lt,ut,vt)全てをRGB画像データへ変換した色空間逆変換部51は、該変換したn個のRGB画像データを出力部61へ送信する。
該変換したn個のRGB画像データを色空間逆変換部51から受信した出力部61は、該RGB画像データに基づいて表示部15に画像を表示する。
続いて、本装置11の動作について説明する。
図24は、本装置11の動作を説明するフローチャートである。図24を参照して、本装置11の動作について説明する。
まず、受付部21は、デジタルカメラ部13からの画像データを受信したか否か判断し(s101)、画像データを受信したと判断した場合(YES)には該受信した画像データを色空間変換部31に送信する(s102)。受付部21が、s101にて画像データを受信したと判断しない場合(NO)には、再びs101へ戻る。
s102にて受付部21から送信されたRGB画像データを受信した色空間変換部31は、RGB画像データをLuv画像データに変換した後、該変換したLuv画像データをデータ処理部41へ送信する(s103)。
s103にて色空間変換部31から送信されたLuv画像データを、データ処理部41のデータ記憶部42は受信し、Luv画像データを受信したデータ記憶部42は、該受信したLuv画像データを記憶する(s104)。s104の後、データ記憶部42は、該受信したLuv画像データを変換部44へ送信する(s105)。
s105にてデータ記憶部42から送信されたLuv画像データを受信した変換部44は、変換種別記憶部45にアクセスし変換種別記憶部45が記憶している変換種別を読み出し(s106)、第1変換(第1及び第2色覚異常用)又は第3変換(第3色覚異常用)のいずれの変換が指定されているかを判断した後、該指定されていると判断した変換(具体的には、第1変換(第1及び第2色覚異常用)又は第3変換(第3色覚異常用)のいずれか)を行う(s107)。なお、s107の変換(第1変換(第1及び第2色覚異常用)、第3変換(第3色覚異常用))についての動作は、後で詳しく述べる。
s107にて変換(第1変換(第1及び第2色覚異常用)、第3変換(第3色覚異常用))された変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)は、データ処理部41の読出部48から色空間逆変換部51へ送信され、該変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を受信した色空間逆変換部51は、Luv色空間におけるデータとして示された変換後データ(Lt,ut,vt)全て(n個)をRGB画像データに変換した後、該変換したn個のRGB画像データを出力部61へ送信する(s108)。
s108にて色空間逆変換部51から送信された該変換したn個のRGB画像データを受信した出力部61は、該RGB画像データに基づいて表示部15に画像を表示させる(s109)。
s109の後、作業終了か否か判断し(s110)、作業終了であると判断すれば(YES)作業を終了し(END)、作業終了であると判断しなければ(NO)再びs101へ戻る。
図25は、上記したs107の動作のうち、s106にて第1変換(第1及び第2色覚異常用)が指定されていると判断した場合の動作を説明するフローチャートである。図25を参照して、第1変換(第1及び第2色覚異常用)に係るs107の本装置11(特に、データ処理部41)の動作について説明する。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)が指定されていると判断した変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出して変換部44へ送信する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(s201)。
s201にて変換部44から送信された読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存するか否か判断する(s202)。s202にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断した場合(YES)、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し取得し、そして、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42から該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する(s203。なお、対象画像データ抽出部43から変換部44へ送信されこれから処理される画素データを「対象画素データ」という。)。一方、s202にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断しない場合(NO)、対象画像データ抽出部43は読出部48へ起動信号を送信する(s209)。
s203にて対象画像データ抽出部43から送信された対象画素データを受信した変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値(ui)が0より大きいか否か判断し(s204)、大きいと判断した場合(YES)、「uが正の場合の処理」(s205)を行う。なお、s205の「uが正の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
s204にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのu値(ui)が0より大きいと判断しない場合(NO)、Luvデータのu値(ui)が0より小さいか否か判断し(s206)、小さいと判断した場合(YES)、「uが負の場合の処理」(s207)を行う。なお、s207の「uが負の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
s206にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのu値(ui)が0より小さいと判断しない場合(NO。即ち、この場合はu値(ui)が0である。)、「uが0の場合の処理」(s208)を行う。なお、s208の「uが0の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
前述したように、s202にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断しない場合(NO)には、s209にて対象画像データ抽出部43が読出部48へ起動信号を送信するが、s209にて発せられた該起動信号を受信した読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶している変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読み出し取得し、該読み出し取得した変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を色空間逆変換部51へ送信する(s210)。s210の後、読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42の記憶を消去する(s211)。s211の後、s108へ行く。
図26は、上記したs205の「uが正の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図26を参照して、s205の「uが正の場合の処理」の動作について説明する。
s204にて対象画素データに含まれるLuvデータのu値(ui)が0より大きいと判断(YES)した変換部44は、対象画素データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてuとLとの2軸直交軸における楕円の式(具体的には、前述の式(1)及び式(1.1))を作成する(s301)。なお、変換部44が楕円の式を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPumaxの値を適宜読み出し取得する。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が53.3以上であるか否か判断し(s302)、L値(Li)が53.3以上であると判断した場合(YES)は変換部44が数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(2)を読み出し取得する(s303)。そして、変換部44は、s303にて取得した式(2)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入してuの値を算出し(s304)、該算出したuの値(L値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最大値)を第1基準値umと記憶する。
一方、s302において変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が53.3以上であると判断しない場合(NO)は、変換部44は、第1基準値umとして175.0213を記憶する(s305)。
s304又はs305の後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値uiが、s304又はs305にて決定された第1基準値umに対する割合Sc(=ui/um)を求める(s306)。
s306の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(4)を読み出し取得し(s307)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得した後、uem0を算出する(s308)。なお、uem0は、前述の通り、上記式(3)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm0,uem0)のu座標である。
s308の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(5)を読み出し取得した後(s309)、s309にて取得した式(5)に、s308にて算出したuem0と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を代入してuemを算出する(s310)。
s310の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(9)を読み出し取得し(s311)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得した後、s311にて取得した式(9)に、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、s306にて算出したScと、s308にて算出したuem0と、を代入して対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める(s312)。
図27は、上記したs205の「uが正の場合の処理」の動作のうちs313以降の動作を説明するフローチャートである。図27を参照して、s313以降の「uが正の場合の処理」の動作について説明する。
s312にてL値(Lt)を算出した後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(10)を読み出し取得し(s313)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPumaxの値を読み出し取得した後、s312にて算出されたL値(Lt)と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を式(10)に代入して対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのu値(ut)を求める(s314)。
s314の後、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正か否かを判断し(s315)、viが正(>0)であれば(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(11)を読み出し取得し(s316)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のv値vi及びL値Liと、s312にて算出したLtと、を式(11)に代入してvtの値を求める(s317)。その後、変換部44は、s317にて算出したv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し(s318)、負であると判断した場合(YES)はvt=0とする(s319)。なお、s318にて変換部44が、s317にて算出したv値(vt)の値が負(vt<0)であると判断しない場合(NO)は、s317にて算出したv値(vt)の値のままにする(v値(vt)変更せず)。
一方、変換部44が、s315にて対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正(>0)であると判断しない場合(NO。即ち、viが0以下(0又は<0))、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(12)を読み出し取得し(s320)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のv値vi及びL値Liと、s312にて算出したLtと、を式(12)に代入してvtの値を求める(s321)。その後、変換部44は、s321にて算出したv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し(s322)、正であると判断した場合(YES)はvt=0とする(s323)。なお、s322にて変換部44が、s321にて算出したv値(vt)の値が正(vt>0)であると判断しない場合(NO)は、s321にて算出したv値(vt)の値のままにする(v値(vt)変更せず)。
図28は、上記したs205の「uが正の場合の処理」の動作のうちs351以降の動作を説明するフローチャートである。図28を参照して、s351以降の「uが正の場合の処理」の動作について説明する。
上記のようにしてv値(vt)を求めた後(s319、s318にてv値(vt)の値が負(vt<0)であると判断しなかった場合(NO)、s323、s322にてv値(vt)の値が正(vt>0)であると判断しなかった場合(NO)、のいずれかの後)、変換部44は、vt>0か否か判断し(s351)、vt>0であると判断した場合(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるvの最大値を求める式を読み出し取得する(s352)。具体的には、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のv1の式を、Ltが87.8以上かつ97.0未満(87.8≦Lt<97.0)の時には図11のv2の式を、そしてLtが97.0以上かつ100以下(97.0≦Lt≦100)の時には図11のv3の式をs352において読み出し取得する。s352において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してvの最大値を求める(s353)。その後、s353にて算出したvの最大値よりもvtが大きいか否か判断し(s354)、vの最大値よりもvtが大きいと判断した場合(YES)には、s353にて求めたvの最大値をvtとする(s355)。s354にてvの最大値よりもvtが大きいと判断しない場合(NO)には、vtを変更しない。
一方、s351にてvt>0であると判断しない場合(NO)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるvの最小値を求める式を読み出し取得する(s356)。具体的には、Ltが60.4より大きくかつ100以下(60.4<Lt≦100)の時には図11のv4の式を、Ltが32.4より大きく60.4以下(32.4<Lt≦60.4)の時には図11のv5の式を、そしてLtが0以上32.4以下(0≦Lt≦32.4)の時には図11のv6の式をs356において読み出し取得する。s356において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してvの最小値を求める(s357)。その後、s357にて算出したvの最小値よりもvtが小さいか否か判断し(s358)、vの最小値よりもvtが小さいと判断した場合(YES)には、s357にて求めたvの最小値をvtとする(s359)。s358にてvの最小値よりもvtが小さいと判断しない場合(NO)には、vtを変更しない。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後データ(Lt,ut,vt)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s360)。
以上のようにして1の対象画素データに関するs205の「uが正の場合の処理」の動作が終了する。
s360の後、s201へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
図29は、上記したs207の「uが負の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図29を参照して、s207の「uが負の場合の処理」の動作について説明する。
s206にて対象画素データに含まれるLuvデータのu値(ui)が0より小さいと判断(YES)した変換部44は、対象画素データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてuとLとの2軸直交軸における楕円の式(具体的には、前述の式(13)及び式(13.1))を作成する(s401)。なお、変換部44が楕円の式を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPuminの値を適宜読み出し取得する。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し(s402)、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合(YES)は変換部44が数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(14)を読み出し取得する(s403)。そして、変換部44は、s403にて取得した式(14)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入してuの値を算出し(s404)、該算出したuの値(L値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最小値)を第1基準値umと記憶する。
一方、s402において変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であると判断しない場合(NO)は、変換部44は、第1基準値umとしてー83.0667(ディスプレイが表示し得るu値の最小値)を記憶する(s405)。
s404又はs405の後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのu値uiが、s404又はs405にて決定された第1基準値umに対する割合Sc(=ui/um)を求める(s406)。
s406の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(16)を読み出し取得し(s407)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得した後、uem0を算出する(s408)。なお、uem0は、前述の通り、上記の式(15)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm0,uem0)のu座標である。
s408の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(17)を読み出し取得した後(s409)、s409にて取得した式(17)に、s408にて算出したuem0と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を代入してuemを算出する(s410)。
s410の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前記の式(20)を読み出し取得し(s411)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得した後、s411にて取得した式(20)に、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、s406にて算出したScと、s408にて算出したuem0と、を代入して対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める(s412)。
図30は、上記したs207の「uが負の場合の処理」の動作のうちs413以降の動作を説明するフローチャートである。図30を参照して、s413以降の「uが負の場合の処理」の動作について説明する。
s412にてL値(Lt)を算出した後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(21)を読み出し取得し(s413)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPuminの値を読み出し取得した後、s412にて算出されたL値(Lt)と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を式(21)に代入して対象画素データを第1変換(第1及び第2色覚異常用)した後のLuvデータのu値(ut)を求める(s414)。
s414の後、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正か否かを判断し(s415)、viが正(>0)であれば(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(22)を読み出し取得し(s416)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のv値vi及びL値Liと、s412にて算出したLtと、を式(22)に代入してvtの値を求める(s417)。その後、変換部44は、s417にて算出したv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し(s418)、負であると判断した場合(YES)はvt=0とする(s419)。なお、s418にて変換部44が、s417にて算出したv値(vt)の値が負(vt<0)であると判断しない場合(NO)は、s417にて算出したv値(vt)の値のままにする(v値(vt)変更せず)。
一方、変換部44が、s415にて対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のv値viが正(>0)であると判断しない場合(NO。即ち、viが0以下(0又は<0))、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(23)を読み出し取得し(s420)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のv値vi及びL値Liと、s412にて算出したLtと、を式(23)に代入してvtの値を求める(s421)。その後、変換部44は、s421にて算出したv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し(s422)、正であると判断した場合(YES)はvt=0とする(s423)。なお、s422にて変換部44が、s421にて算出したv値(vt)の値が正(vt>0)であると判断しない場合(NO)は、s421にて算出したv値(vt)の値のままにする(v値(vt)変更せず)。
図31は、上記したs207の「uが負の場合の処理」の動作のうちs451以降の動作を説明するフローチャートである。図31を参照して、s451以降の「uが負の場合の処理」の動作について説明する。
上記のようにしてv値(vt)を求めた後(s419、s418にてv値(vt)の値が負(vt<0)であると判断しなかった場合(NO)、s423、s422にてv値(vt)の値が正(vt>0)であると判断しなかった場合(NO)、のいずれかの後)、変換部44は、vt>0か否か判断し(s451)、vt>0であると判断した場合(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるvの最大値を求める式を読み出し取得する(s452)。具体的には、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のv1の式を、Ltが87.8以上かつ97.0未満(87.8≦Lt<97.0)の時には図11のv2の式を、そしてLtが97.0以上かつ100以下(97.0≦Lt≦100)の時には図11のv3の式をs452において読み出し取得する。s452において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してvの最大値を求める(s453)。その後、s453にて算出したvの最大値よりもvtが大きいか否か判断し(s454)、vの最大値よりもvtが大きいと判断した場合(YES)には、s453にて求めたvの最大値をvtとする(s455)。s454にてvの最大値よりもvtが大きいと判断しない場合(NO)には、vtを変更しない。
一方、s451にてvt>0であると判断しない場合(NO)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるvの最小値を求める式を読み出し取得する(s456)。具体的には、Ltが60.4より大きくかつ100以下(60.4<Lt≦100)の時には図11のv4の式を、Ltが32.4より大きく60.4以下(32.4<Lt≦60.4)の時には図11のv5の式を、そしてLtが0以上32.4以下(0≦Lt≦32.4)の時には図11のv6の式をs456において読み出し取得する。s456において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してvの最小値を求める(s457)。その後、s457にて算出したvの最小値よりもvtが小さいか否か判断し(s458)、vの最小値よりもvtが小さいと判断した場合(YES)には、s457にて求めたvの最小値をvtとする(s459)。s458にてvの最小値よりもvtが小さいと判断しない場合(NO)には、vtを変更しない。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後データ(Lt,ut,vt)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s460)。
以上のようにして1の対象画素データに関するs207の「uが負の場合の処理」の動作が終了する。
s460の後、s201へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
図32は、上記したs208の「uが0の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図32を参照して、s208の「uが0の場合の処理」の動作について説明する。
s206にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのu値(ui)が0より小さいと判断しない場合(NO。即ち、この場合はu値(ui)が0である。)、変換部44は、対象画素データに係るLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)をそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s501)。即ち、u値(ui)が0である場合には、対象画素データのLuvデータ(Li,ui,vi)がそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に記憶される。
これにより1の対象画素データに関するs208の「uが0の場合の処理」の動作が終了する。
s501の後、s201へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
図33は、上記したs107の動作のうち、s106にて第3変換(第3色覚異常用)が指定されていると判断した場合の動作を説明するフローチャートである。図33を参照して、第3変換(第3色覚異常用)に係るs107の本装置11(特に、データ処理部41)の動作について説明する。
第3変換(第3色覚異常用)が指定されていると判断した変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出して変換部44へ送信する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(s601)。
s601にて変換部44から送信された読み出し命令信号を受信した対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものが存するか否か判断する(s602)。s602にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断した場合(YES)、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し取得し、そして、対象画像データ抽出部43は、データ記憶部42から該読み出し取得した1の画素データを変換部44へ送信する(s603。なお、対象画像データ抽出部43から変換部44へ送信されこれから処理される画素データを「対象画素データ」という。)。一方、s602にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断しない場合(NO)、対象画像データ抽出部43は読出部48へ起動信号を送信する(s609)。
s603にて対象画像データ抽出部43から送信された対象画素データを受信した変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値(vi)が0より大きいか否か判断し(s604)、大きいと判断した場合(YES)、「vが正の場合の処理」(s605)を行う。なお、s605の「vが正の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
s604にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのv値(vi)が0より大きいと判断しない場合(NO)、Luvデータのv値(vi)が0より小さいか否か判断し(s606)、小さいと判断した場合(YES)、「vが負の場合の処理」(s607)を行う。なお、s607の「vが負の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
s606にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのv値(vi)が0より小さいと判断しない場合(NO。即ち、この場合はv値(vi)が0である。)、「vが0の場合の処理」(s608)を行う。なお、s608の「vが0の場合の処理」についての動作は、後で詳述する。
前述したように、s602にて対象画像データ抽出部43が未だ読み出されていないものが存すると判断しない場合(NO)には、s609にて対象画像データ抽出部43が読出部48へ起動信号を送信するが、s609にて発せられた該起動信号を受信した読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42が記憶している変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を読み出し取得し、該読み出し取得した変換後のデータ(Lt,ut,vt)全て(n個)を色空間逆変換部51へ送信する(s610)。s610の後、読出部48は、データ記憶部42にアクセスし、データ記憶部42の記憶を消去する(s611)。s611の後、s108へ行く。
図34は、上記したs605の「vが正の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図34を参照して、s605の「vが正の場合の処理」の動作について説明する。
s604にて対象画素データに含まれるLuvデータのv値(vi)が0より大きいと判断(YES)した変換部44は、対象画素データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてvとLとの2軸直交軸における楕円の式(具体的には、前述の式(24)及び式(24.1))を作成する(s701)。なお、変換部44が楕円の式を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvmaxの値を適宜読み出し取得する。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であるか否か判断し(s702)、L値(Li)が87.8未満であると判断した場合(YES)は変換部44が数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(25)を読み出し取得する(s703)。そして、変換部44は、s703にて取得した式(25)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入してvの値を算出し(s704)、該算出したvの値(L値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最大値)を第1基準値vmと記憶する。
一方、s702において変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が87.8未満であると判断しない場合(NO)は、変換部44は、第1基準値vmとして107.4177を記憶する(s705)。
s704又はs705の後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値viが、s704又はs705にて決定された第1基準値vmに対する割合Sc(=vi/vm)を求める(s706)。
s706の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(27)を読み出し取得し(s707)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得した後、vem0を算出する(s708)。なお、vem0は、前述の通り、上記式(26)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm0,vem0)のv座標である。
s708の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(28)を読み出し取得した後(s709)、s709にて取得した式(28)に、s708にて算出したvem0と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を代入してvemを算出する(s710)。
s710の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前記の式(31)を読み出し取得し(s711)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得した後、s711にて取得した式(31)に、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、s706にて算出したScと、s708にて算出したvem0と、を代入して対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める(s712)。
図35は、上記したs605の「vが正の場合の処理」の動作のうちs713以降の動作を説明するフローチャートである。図35を参照して、s713以降の「vが正の場合の処理」の動作について説明する。
s712にてL値(Lt)を算出した後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(32)を読み出し取得し(s713)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvmaxの値を読み出し取得した後、s712にて算出されたL値(Lt)と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を式(32)に代入して対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのv値(vt)を求める(s714)。
s714の後、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正か否かを判断し(s715)、u値uiが正(>0)であれば(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(33)を読み出し取得し(s716)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のu値ui及びL値Liと、s712にて算出したLtと、を式(33)に代入してutの値を求める(s717)。その後、変換部44は、s717にて算出したu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し(s718)、負であると判断した場合(YES)はut=0とする(s719)。なお、s718にて変換部44が、s717にて算出したu値(ut)の値が負(ut<0)であると判断しない場合(NO)は、s717にて算出したu値(ut)の値のままにする(u値(ut)変更せず)。
一方、変換部44が、s715にて対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正(>0)であると判断しない場合(NO。即ち、u値uiが0以下(0又は<0))、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(34)を読み出し取得し(s720)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のu値ui及びL値Liと、s712にて算出したLtと、を式(34)に代入してutの値を求める(s721)。その後、変換部44は、s721にて算出したu値(ut)の値が正(vt>0)か否か判断し(s722)、正であると判断した場合(YES)はut=0とする(s723)。なお、s722にて変換部44が、s721にて算出したu値(ut)の値が正(vt>0)であると判断しない場合(NO)は、s721にて算出したu値(ut)の値のままにする(u値(ut)変更せず)。
図36は、上記したs605の「vが正の場合の処理」の動作のうちs751以降の動作を説明するフローチャートである。図36を参照して、s751以降の「vが正の場合の処理」の動作について説明する。
上記のようにしてu値(ut)を求めた後(s719、s718にてu値(ut)の値が負(ut<0)であると判断しなかった場合(NO)、s723、s722にてu値(ut)の値が正(ut>0)であると判断しなかった場合(NO)、のいずれかの後)、変換部44は、ut>0か否か判断し(s751)、ut>0であると判断した場合(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるuの最大値を求める式を読み出し取得する(s752)。具体的には、Ltが0以上かつ53.3未満(0≦Lt<53.3)の時には図11のu1の式を、Ltが53.3以上かつ100.0以下(53.3≦Lt≦100)の時には図11のu2の式をs752において読み出し取得する。s752において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してuの最大値を求める(s753)。その後、s753にて算出したuの最大値よりもutが大きいか否か判断し(s754)、uの最大値よりもutが大きいと判断した場合(YES)には、s753にて求めたuの最大値をutとする(s755)。s754にてuの最大値よりもutが大きいと判断しない場合(NO)には、utを変更しない。
一方、s751にてut>0であると判断しない場合(NO)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるuの最小値を求める式を読み出し取得する(s756)。具体的には、Ltが91.2以上かつ100以下(91.2≦Lt≦100)の時には図11のu3の式を、Ltが87.8以上かつ91.2未満(87.8≦Lt<91.2)の時には図11のu4の式を、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のu5の式をs756において読み出し取得する。s756において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してuの最小値を求める(s757)。その後、s757にて算出したuの最小値よりもutが小さいか否か判断し(s758)、uの最小値よりもutが小さいと判断した場合(YES)には、s757にて求めたuの最小値をutとする(s759)。s758にてuの最小値よりもutが小さいと判断しない場合(NO)には、utを変更しない。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後データ(Lt,ut,vt)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s760)。
以上のようにして1の対象画素データに関するs605の「vが正の場合の処理」の動作が終了する。
s760の後、s601へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
図37は、上記したs607の「vが負の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図37を参照して、s607の「vが負の場合の処理」の動作について説明する。
s606にて対象画素データに含まれるLuvデータのv値(vi)が0より小さいと判断(YES)した変換部44は、対象画素データのLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)に含まれるLの数値Liを用いてvとLとの2軸直交軸における楕円の式(具体的には、前述の式(35)及び式(35.1))を作成する(s801)。なお、変換部44が楕円の式を作成する際には、変換部44がパラメータ記憶部46にアクセスしてパラメータ記憶部46からPvminの値を適宜読み出し取得する。
次いで、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が60.4より大きいか否か判断し(s802)、L値(Li)が60.4より大きいと判断した場合(YES)は変換部44が数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(36)を読み出し取得する(s803)。そして、変換部44は、s803にて取得した式(36)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入してvの値を算出し(s804)、該算出したvの値(L値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最小値)を第1基準値vmと記憶する。
一方、s802において変換部44が、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのL値(Li)が60.4より大きいと判断しない場合(NO)は、L値(Li)が39.0より大きいか否か判断し(s881)、39.0より大きいと判断した場合(YES)は、変換部44が数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(37)を読み出し取得する(s882)。そして、変換部44は、s882にて取得した式(37)中のL値に対象画素データのL値(Li)を代入してvの値を算出し(s883)、該算出したvの値(L値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最小値)を第1基準値vmと記憶する。
s881にてL値(Li)が39.0より大きいと判断しない場合(NO)は、変換部44は、第1基準値vmとしてー134.0896(ディスプレイが表示し得るv値の最小値)を記憶する(s884)。
s804、s883又はs884の後、変換部44は、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータのv値viが、s804、s883又はs884にて決定された第1基準値vmに対する割合Sc(=vi/vm)を求める(s806)。
s806の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(39)を読み出し取得し(s807)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得した後、vem0を算出する(s808)。なお、vem0は、前述の通り、上述の式(38)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm0,vem0)のv座標である。
s808の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から式(40)を読み出し取得した後(s809)、s809にて取得した式(40)に、s808にて算出したvem0と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を代入してvemを算出する(s810)。
s810の後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前記の式(43)を読み出し取得し(s811)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得した後、s811にて取得した式(43)に、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、s806にて算出したScと、s808にて算出したvem0と、を代入して対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのL値(Lt)を求める(s812)。
図38は、上記したs607の「vが負の場合の処理」の動作のうちs813以降の動作を説明するフローチャートである。図38を参照して、s813以降の「vが負の場合の処理」の動作について説明する。
s812にてL値(Lt)を算出した後、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(44)を読み出し取得し(s813)、さらに変換部44がパラメータ記憶部46からPvminの値を読み出し取得した後、s812にて算出されたL値(Lt)と、対象画素データに含まれるLuvデータのL値(Li)と、を式(44)に代入して対象画素データを第3変換(第3色覚異常用)した後のLuvデータのv値(vt)を求める(s814)。
s814の後、変換部44は、対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正か否かを判断し(s815)、u値uiが正(>0)であれば(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(45)を読み出し取得し(s816)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のu値ui及びL値Liと、s812にて算出したLtと、を式(45)に代入してutの値を求める(s817)。その後、変換部44は、s817にて算出したu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し(s818)、負であると判断した場合(YES)はut=0とする(s819)。なお、s818にて変換部44が、s817にて算出したu値(ut)の値が負(ut<0)であると判断しない場合(NO)は、s817にて算出したu値(ut)の値のままにする(u値(ut)変更せず)。
一方、変換部44が、s815にて対象画素データのLuv画像データ(L,u,v)=(Li,ui,vi)のu値uiが正(>0)であると判断しない場合(NO。即ち、u値uiが0以下(0又は<0))、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47から前述の式(46)を読み出し取得し(s820)、対象画素データのLuv画像データ(Li,ui,vi)のu値ui及びL値Liと、s812にて算出したLtと、を式(46)に代入してutの値を求める(s821)。その後、変換部44は、s821にて算出したu値(ut)の値が正(ut>0)か否か判断し(s822)、正であると判断した場合(YES)はut=0とする(s823)。なお、s822にて変換部44が、s821にて算出したu値(ut)の値が正(ut>0)であると判断しない場合(NO)は、s821にて算出したu値(ut)の値のままにする(u値(ut)変更せず)。
図39は、上記したs607の「vが負の場合の処理」の動作のうちs851以降の動作を説明するフローチャートである。図39を参照して、s851以降の「vが負の場合の処理」の動作について説明する。
上記のようにしてu値(ut)を求めた後(s819、s818にてu値(ut)の値が負(ut<0)であると判断しなかった場合(NO)、s823、s822にてu値(ut)の値が正(ut>0)であると判断しなかった場合(NO)、のいずれかの後)、変換部44は、ut>0か否か判断し(s851)、ut>0であると判断した場合(YES)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるuの最大値を求める式を読み出し取得する(s852)。具体的には、Ltが0以上かつ53.3未満(0≦Lt<53.3)の時には図11のu1の式を、Ltが53.3以上かつ100.0以下(53.3≦Lt≦100)の時には図11のu2の式をs852において読み出し取得する。s852において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してuの最大値を求める(s853)。その後、s853にて算出したuの最大値よりもutが大きいか否か判断し(s854)、uの最大値よりもutが大きいと判断した場合(YES)には、s853にて求めたuの最大値をutとする(s855)。s854にてuの最大値よりもutが大きいと判断しない場合(NO)には、utを変更しない。
一方、s851にてut>0であると判断しない場合(NO)、変換部44は、数式記憶部47にアクセスして数式記憶部47からL=Ltにおけるuの最小値を求める式を読み出し取得する(s856)。具体的には、Ltが91.2以上かつ100以下(91.2≦Lt≦100)の時には図11のu3の式を、Ltが87.8以上かつ91.2未満(87.8≦Lt<91.2)の時には図11のu4の式を、Ltが0以上かつ87.8未満(0≦Lt<87.8)の時には図11のu5の式をs856において読み出し取得する。s856において読み出し取得した式を用い、該式のLにLtを代入してuの最小値を求める(s857)。その後、s857にて算出したuの最小値よりもutが小さいか否か判断し(s858)、uの最小値よりもutが小さいと判断した場合(YES)には、s857にて求めたuの最小値をutとする(s859)。s858にてuの最小値よりもutが小さいと判断しない場合(NO)には、utを変更しない。
以上のようにして、対象画素データ(画素番号i、Luvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi))に含まれるLuvデータ(Li,ui,vi)は、変換後データ(Lt,ut,vt)に変換される。
その後、変換部44は、この変換後データ(Lt,ut,vt)をデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s860)。
以上のようにして1の対象画素データに関するs607の「vが負の場合の処理」の動作が終了する。
s860の後、s601へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
図40は、上記したs608の「vが0の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。図40を参照して、s608の「vが0の場合の処理」の動作について説明する。
s606にて変換部44が、対象画素データに含まれるLuvデータのv値(vi)が0より小さいと判断しない場合(NO。即ち、この場合はv値(vi)が0である。)、変換部44は、対象画素データに係るLuvデータ(L,u,v)=(Li,ui,vi)をそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に送信しデータ記憶部42に記憶させる(s901)。即ち、v値(vi)が0である場合には、対象画素データのLuvデータ(Li,ui,vi)がそのまま変換後のデータ(Lt,ut,vt)としてデータ記憶部42に記憶される。
これにより1の対象画素データに関するs608の「vが0の場合の処理」の動作が終了する。
s901の後、s601へ戻り、変換部44は、データ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる画素データのうち未だ読み出されていないものを1つ読み出し送信するよう命令する読み出し命令信号を対象画像データ抽出部43に送信する(これによりデータ記憶部42が記憶しているLuv画像データに含まれる次の画素データが対象画素データとなり、処理される。)。
以上説明したように、本装置11は、輝度を表す輝度軸(L軸)と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸(u軸)及び第2軸(v軸)と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間たるLuv色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分Li、第1軸方向の成分ui及び第2軸方向の成分viのうち、第1軸(u軸)及び第2軸(v軸)とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理(Ltへと変化させる。)である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段たるデータ処理部41を、備えるものである、画素処理装置である。
なお、第1変換(第1及び第2色覚異常用)を行う際には第1軸(u軸)を選択軸とし、第3変換(第3色覚異常用)を行う際には第2軸(v軸)を選択軸とする。
そして、第1変換(第1及び第2色覚異常用)を行う際には、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が第1所定値たる0よりも大きい場合と、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が該第1所定値たる0よりも小さい場合と、のいずれか一方の場合(ここでは該第1所定値たる0よりも小さい場合)には輝度軸(L軸)方向の成分を減少させると共に、いずれか他方の場合(ここでは該第1所定値たる0よりも大きい場合)には輝度軸(L軸)方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行う。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)を行う際には、選択軸(第1軸(u軸))が、正方向に赤成分を示し負方向に緑成分を示す軸であり、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が、前記第1所定値たる0よりも赤成分が大きい場合には輝度軸(L軸)方向の成分を増加させ、前記第1所定値たる0よりも赤成分が小さい場合には輝度軸(L軸)方向の成分を減少させるように色覚変換処理を行う。
また、第3変換(第3色覚異常用)を行う際には、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が第1所定値たる0よりも大きい場合と、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が該第1所定値たる0よりも小さい場合と、のいずれか一方の場合(ここでは該第1所定値たる0よりも大きい場合)には輝度軸(L軸)方向の成分を減少させると共に、いずれか他方の場合(ここでは該第1所定値たる0よりも小さい場合)には輝度軸(L軸)方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行う。
第3変換(第3色覚異常用)を行う際には、選択軸(第2軸(v軸))が、正方向に黄成分を示し負方向に青成分を示す軸であり、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が、前記第1所定値たる0よりも黄成分が大きい場合には輝度軸(L軸)方向の成分を減少させ、前記第1所定値たる0よりも黄成分が小さい場合には輝度軸(L軸)方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行う。
前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分が、前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分の絶対値に対して前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分の絶対値を単調増加させる単調増加関数によって前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分を変換することで決定される。これに関し、それぞれの場合について以下説明する。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu>0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utが、色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiを用いて次のように決定される。Sc=ui/umであるから、上述のようにum>0のときには、uiにScは正比例して増加する。このとき色覚変換処理後の輝度軸(L軸)方向の成分Ltは、Lt=Sc×(Lm−Li)+Liにて決定されるので、色覚変換処理前の輝度軸(L軸)方向の成分Liが一定であれば、Lmも一定である(Lmは、式(1.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm,uem)のL座標であるので、Liが一定であればLmも一定である。)。そして、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu>0の場合には、(Lm−Li)>0であるので、uiが増加(正で絶対値が増加する)するとScが増加し、それによりLtも増加する。そして、utは、ut=Pumax/100×((1ーLi)ー(Lt−100)0.5にて決定されるので、Liが一定であればLtの増加によりutが増加する(Pumax>0、0<Lt<100)。即ち、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu>0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utが、色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiの絶対値に対して色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utの絶対値を単調増加させる単調増加関数によって色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiを変換することで決定されている。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu<0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utが、色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiを用いて次のように決定される。Sc=ui/umであるから、上述のようにum<0のときには、uiが小さくなる(負で絶対値が増加する)につれてScは正比例して増加する。このとき色覚変換処理後の輝度軸(L軸)方向の成分Ltは、Lt=Sc×(Lm−Li)+Liにて決定されるので、色覚変換処理前の輝度軸(L軸)方向の成分Liが一定であれば、Lmも一定である(Lmは、式(13.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm,uem)のL座標であるので、Liが一定であればLmも一定である。)。そして、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu<0の場合には、(Lm−Li)<0であるので、uiが小さくなる(負で絶対値が増加する)につれてScが増加し、それによりLtも減少する。そして、utは、ut=Pumin/100×(LiーLt0.5にて決定されるので、Liが一定であればLtの減少によりutが減少(負で絶対値が増加する)する(Pumin<0、0<Lt<100)。即ち、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu<0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utが、色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiの絶対値に対して色覚変換処理後の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分utの絶対値を単調増加させる単調増加関数によって色覚変換処理前の選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiを変換することで決定されている。
第3変換(第3色覚異常用)においてv>0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtが、色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viを用いて次のように決定される。Sc=vi/vmであるから、上述のようにvm>0のときには、viにScは正比例して増加する。このとき色覚変換処理後の輝度軸(L軸)方向の成分Ltは、Lt=Sc×(Lm−Li)+Liにて決定されるので、色覚変換処理前の輝度軸(L軸)方向の成分Liが一定であれば、Lmも一定である(Lmは、式(24.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最小の点(Lm,vem)のL座標であるので、Liが一定であればLmも一定である。)。そして、第3変換(第3色覚異常用)においてv>0の場合には、(Lm−Li)<0であるので、viが増加(正で絶対値が増加する)するとScが増加し、それによりLtは減少する。そして、vtは、vt=Pvmax/100×(LiーLt0.5にて決定されるので、Liが一定であればLtの減少によりvtが増加する(Pvmax>0、0<Lt<100)。即ち、第3変換(第3色覚異常用)においてv>0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtが、色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viの絶対値に対して色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtの絶対値を単調増加させる単調増加関数によって色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viを変換することで決定されている。
第3変換(第3色覚異常用)においてv<0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtが、色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viを用いて次のように決定される。Sc=vi/vmであるから、上述のようにvm<0のときには、viが小さくなる(負で絶対値が増加する)につれてScは正比例して増加する。このとき色覚変換処理後の輝度軸(L軸)方向の成分Ltは、Lt=Sc×(Lm−Li)+Liにて決定されるので、色覚変換処理前の輝度軸(L軸)方向の成分Liが一定であれば、Lmも一定である(Lmは、式(35.1)によって示される楕円の楕円周上の点のうちディスプレイが表示し得る範囲内に存するものでL値が最大の点(Lm,vem)のL座標であるので、Liが一定であればLmも一定である。)。そして、第3変換(第3色覚異常用)においてv<0の場合には、(Lm−Li)>0であるので、viが小さくなる(負で絶対値が増加する)につれてScが増加し、それによりLtは増加する。そして、vtは、vt=Pvmin/100×((1−Li)ー(Lt−100)0.5にて決定されるので、Liが一定であればLtの増加によりvtが減少(負で絶対値が増加する)する(Pvmin<0、0<Lt<100)。即ち、第3変換(第3色覚異常用)においてv<0の場合には、色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtが、色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viの絶対値に対して色覚変換処理後の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分vtの絶対値を単調増加させる単調増加関数によって色覚変換処理前の選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viを変換することで決定されている。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)においては、画素データが含む輝度軸(L軸)方向の成分Liと選択軸(第1軸(u軸))方向の成分uiとのデータ組である選択データ組(Li,ui)のうち、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が第2所定値たる0より大きい選択データ組と、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が該第2所定値たる0より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組(ここでは該第2所定値たる0より大きい選択データ組)を、選択軸(第1軸(u軸))と輝度軸(L軸)とを含む選択面(uL平面)にて選択軸(第1軸(u軸))を横軸にとり輝度軸(L軸)を縦軸にとったときに該選択面(uL平面)に存する凸関数(図5中、実線F1により式(1)にて示される楕円)と凹関数(図13中、実線F2により式(13)にて示される楕円)とのいずれか一方の関数(ここでは該凸関数)を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組(ここでは該第2所定値たる0より小さい選択データ組)をいずれか他方の関数(ここでは該凹関数)を満足させるように変換する。
そして、輝度軸(L軸)方向の成分Liが同じ場合、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が前記第2所定値たる0を示す直線(ここではL軸)上に中心が存する第1の楕円(式(1)にて示される楕円)の楕円周の一部により形成される前記第2所定値たる0より大きい範囲に存する第1楕円周(図5中、実線F1)と、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分が前記第2所定値たる0を示す直線(ここではL軸)上に中心が存する第2の楕円(式(13)にて示される楕円)の楕円周の一部により形成される前記第2所定値たる0未満に存する第2楕円周(図13中、実線F2)と、によって前記凸関数と前記凹関数とが形成され、該第1楕円周(図5中、実線F1)の一端と該第2楕円周(図13中、実線F2)の一端とが前記第2所定値たる0(u=0)にて連結されている。
第3変換(第3色覚異常用)においては、画素データが含む輝度軸(L軸)方向の成分Liと選択軸(第2軸(v軸))方向の成分viとのデータ組である選択データ組(Li,vi)のうち、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が第2所定値たる0より大きい選択データ組と、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が該第2所定値たる0より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組(ここでは該第2所定値たる0より大きい選択データ組)を、選択軸(第2軸(v軸))と輝度軸(L軸)とを含む選択面(vL平面)にて選択軸(第2軸(v軸))を横軸にとり輝度軸(L軸)を縦軸にとったときに該選択面(vL平面)に存する凸関数(図21中、実線F4により式(35)にて示される楕円)と凹関数(図17中、実線F3により式(24)にて示される楕円)とのいずれか一方の関数(ここでは該凹関数)を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組(ここでは該第2所定値たる0より小さい選択データ組)をいずれか他方の関数(ここでは該凸関数)を満足させるように変換する。
そして、輝度軸(L軸)方向の成分Liが同じ場合、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が前記第2所定値たる0を示す直線(ここではL軸)上に中心が存する第1の楕円(式(24)にて示される楕円)の楕円周の一部により形成される前記第2所定値たる0より大きい範囲に存する第1楕円周(図17中、実線F3)と、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分が前記第2所定値たる0を示す直線(ここではL軸)上に中心が存する第2の楕円(式(35)にて示される楕円)の楕円周の一部により形成される前記第2所定値たる0未満に存する第2楕円周(図21中、実線F4)と、によって前記凸関数と前記凹関数とが形成され、該第1楕円周(図17中、実線F3)の一端と該第2楕円周(図21中、実線F4)の一端とが前記第2所定値たる0(v=0)にて連結されている。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)においては、前記色覚変換処理において選択軸(第1軸(u軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)が、選択軸(第1軸(u軸))に係る成分に関する基準値である選択軸基準値umに対する画素データの選択軸(第1軸(u軸))に係る成分uiの割合Sc(=ui/um)に応じて決定される。具体的には、(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=ui/um)であるので、該変化量(Lt−Li)は割合Sc(=ui/um)に(Lm−Li)を乗じて決定される。
また、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においては、前記輝度軸(L軸)方向の成分の変化量(Lt−Li)が、輝度軸(L軸)に係る成分に関する基準値である輝度軸基準値Lmと色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分Liとの差(Lm−Li)に前記割合Sc(=ui/um)を乗じた値に応じて決定される。そして、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においては、輝度軸基準値Lmは、前記凸関数(図5中、実線F1により式(1)にて示される楕円)又は前記凹関数(図13中、実線F2により式(13)にて示される楕円)と、選択軸(第1軸(u軸))と輝度軸(L軸)とを含む選択面(uL平面)における表示可能な範囲の境界線(図5及び図13中、点線にて示す。)と、の交点(図5中のM5、図13中のM7)の輝度軸(L軸)に係る成分である。
そして、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu>0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が53.3以上)においては、前記選択軸基準値umが、前記選択軸(第1軸(u軸))に係る成分の表示可能な限界値(そのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最大値)である。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu>0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が53.3未満)においては、前記選択軸基準値umが一定値175.0213である。
また、第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu<0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が87.8未満)においては、前記選択軸基準値umが、前記選択軸(第1軸(u軸))に係る成分の表示可能な限界値(そのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るu値の最小値)である。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてu<0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が87.8以上)においては、前記選択軸基準値umが一定値ー83.0667である。
第3変換(第3色覚異常用)においては、前記色覚変換処理において選択軸(第2軸(v軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)が、選択軸(第2軸(v軸))に係る成分に関する基準値である選択軸基準値vmに対する画素データの選択軸(第2軸(v軸))に係る成分viの割合Sc(=vi/vm)に応じて決定される。具体的には、(Lt−Li)/(Lm−Li)=Sc(=vi/vm)であるので、該変化量(Lt−Li)は割合Sc(=vi/vm)に(Lm−Li)を乗じて決定される。
第3変換(第3色覚異常用)においては、前記輝度軸(L軸)方向の成分の変化量(Lt−Li)が、輝度軸(L軸)に係る成分に関する基準値である輝度軸基準値Lmと色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分Liとの差(Lm−Li)に前記割合Sc(=vi/vm)を乗じた値に応じて決定される。そして、第3変換(第3色覚異常用)においては、輝度軸基準値Lmは、前記凸関数(図21中、実線F4により式(35)にて示される楕円)又は前記凹関数(図17中、実線F3により式(24)にて示される楕円)と、選択軸(第2軸(v軸))と輝度軸(L軸)とを含む選択面(vL平面)における表示可能な範囲の境界線(図17及び図21中、点線にて示す。)と、の交点(図17中のM6、図21中のM9)の輝度軸(L軸)に係る成分である。
そして、第3変換(第3色覚異常用)においてv>0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が87.8未満)においては、前記選択軸基準値vmが、前記選択軸(第2軸(v軸))に係る成分の表示可能な限界値(そのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最大値)である。第3変換(第3色覚異常用)においてv>0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が87.8以上)においては、前記選択軸基準値vmが一定値107.4177である。
また、第3変換(第3色覚異常用)においてv<0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が39.0より大きい)においては、前記選択軸基準値vmが、前記選択軸(第2軸(v軸))に係る成分の表示可能な限界値(そのL値(Li)においてディスプレイが表示し得るv値の最小値。なお、ここではL値(Li)が60.4より大きいか否かで該最小値を算出するための式が異なる。)である。第3変換(第3色覚異常用)においてv<0の場合、色覚変換処理される前の輝度軸(L軸)方向の成分の少なくとも一部の範囲(ここではL値(Li)が39.0以下)においては、前記選択軸基準値vmが一定値ー134.0896である。
第1変換(第1及び第2色覚異常用)において、画素データのうち、第1軸(u軸)及び第2軸(v軸)とのうち選択軸(第1軸(u軸))以外の軸である非選択軸(v軸)方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を、前記色覚変換処理手段たるデータ処理部41がさらに行う。
具体的には、非選択軸処理は次のように行う。
(1)uが正の場合
viが正(>0)であればvt=viー(Lt−Li)にて非選択軸(v軸)方向の成分vtを算出する。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてuiが正であれば(Lt−Li)>0であるから、viの絶対値よりもvtの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)に応じて、非選択軸(v軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し負であると判断した場合はvt=0とすることで、画素データの非選択軸(v軸)の成分が、非選択軸処理前viと非選択軸処理後vtとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分vtを0としている。
viが0以下(0又は<0)であればvt=vi+(Lt−Li)にて非選択軸(v軸)方向の成分vtを算出する。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてuiが正であれば(Lt−Li)>0であるから、viの絶対値よりもvtの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)に応じて、非選択軸(v軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し正であると判断した場合はvt=0とすることで、画素データの非選択軸(v軸)の成分が、非選択軸処理前viと非選択軸処理後vtとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分vtを0としている。
viが正(>0)とviが0以下(0又は<0)のいずれも、最後に、このように決定したvtの値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はvt値を、変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値(変換後のvtが近い方)に置き換えることで補正する。これにより非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値(変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値)に修正している。
(2)uが負の場合
viが正(>0)であればvt=viー(Li−Lt)にて非選択軸(v軸)方向の成分vtを算出する。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてuiが負であれば(Li−Lt)>0であるから、viの絶対値よりもvtの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Li−Lt)に応じて、非選択軸(v軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたv値(vt)の値が負(vt<0)か否か判断し負であると判断した場合はvt=0とすることで、画素データの非選択軸(v軸)の成分が、非選択軸処理前viと非選択軸処理後vtとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分vtを0としている。
viが0以下(0又は<0)であればvt=vi+(Li−Lt)にて非選択軸(v軸)方向の成分vtを算出する。第1変換(第1及び第2色覚異常用)においてuiが負であれば(Li−Lt)>0であるから、viの絶対値よりもvtの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第1軸(u軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Li−Lt)に応じて、非選択軸(v軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたv値(vt)の値が正(vt>0)か否か判断し正であると判断した場合はvt=0とすることで、画素データの非選択軸(v軸)の成分が、非選択軸処理前viと非選択軸処理後vtとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分vtを0としている。
viが正(>0)とviが0以下(0又は<0)のいずれも、最後に、このように決定したvtの値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はvt値を、変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値(変換後のvtが近い方)に置き換えることで補正する。これにより非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値(変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値)に修正している。
第3変換(第3色覚異常用)において、画素データのうち、第1軸(u軸)及び第2軸(v軸)とのうち選択軸(第2軸(v軸))以外の軸である非選択軸(u軸)方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を、前記色覚変換処理手段たるデータ処理部41がさらに行う。
具体的には、非選択軸処理は次のように行う。
(1)vが正の場合
uiが正(>0)であればut=uiー(Li−Lt)にて非選択軸(u軸)方向の成分utを算出する。第3変換(第3色覚異常用)においてviが正であれば(Li−Lt)>0であるから、uiの絶対値よりもutの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Li−Lt)に応じて、非選択軸(u軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し負であると判断した場合はut=0とすることで、画素データの非選択軸(u軸)の成分が、非選択軸処理前uiと非選択軸処理後utとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分utを0としている。
uiが0以下(0又は<0)であればut=ui+(Li−Lt)にて非選択軸(u軸)方向の成分utを算出する。第3変換(第3色覚異常用)においてviが正であれば(Li−Lt)>0であるから、uiの絶対値よりもutの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Li−Lt)に応じて、非選択軸(u軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたu値(ut)の値が正(ut>0)か否か判断し正であると判断した場合はut=0とするとすることで、画素データの非選択軸(u軸)の成分が、非選択軸処理前uiと非選択軸処理後utとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分utを0としている。
uiが正(>0)とuiが0以下(0又は<0)のいずれも、最後に、このように決定したutの値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はut値を、変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値(変換後のutが近い方)に置き換えることで補正する。これにより非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値(変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値)に修正している。
(2)vが負の場合
uiが正(>0)であればut=uiー(Lt−Li)にて非選択軸(u軸)方向の成分utを算出する。第3変換(第3色覚異常用)においてviが負であれば(Lt−Li)>0であるから、uiの絶対値よりもutの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)に応じて、非選択軸(u軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたu値(ut)の値が負(ut<0)か否か判断し負であると判断した場合はut=0とすることで、画素データの非選択軸(u軸)の成分が、非選択軸処理前uiと非選択軸処理後utとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分utを0としている。
uiが0以下(0又は<0)であればut=ui+(Lt−Li)にて非選択軸(u軸)方向の成分utを算出する。第3変換(第3色覚異常用)においてviが負であれば(Lt−Li)>0であるから、uiの絶対値よりもutの絶対値が小さくなる。即ち、選択軸(第2軸(v軸))方向の成分に応じて輝度軸(L軸)方向の成分を変化させる変化量(Lt−Li)に応じて、非選択軸(u軸)方向の成分の絶対値を減少させる。そして、求めたu値(ut)の値が正(ut>0)か否か判断し正であると判断した場合はut=0とするとすることで、画素データの非選択軸(u軸)の成分が、非選択軸処理前uiと非選択軸処理後utとで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分utを0としている。
uiが正(>0)とuiが0以下(0又は<0)のいずれも、最後に、このように決定したutの値が、ディスプレイが表示し得る範囲内に存するか否かを変換部44はチェックをし、該範囲内に存しないと判断した場合はut値を、変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値(変換後のutが近い方)に置き換えることで補正する。これにより非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値(変換後のLtの値におけるディスプレイが表示し得る範囲の最小値または最大値)に修正している。
そして、本装置11は、RGBカラー・モデルにより示された元画素データを均等色空間たるLuv色空間における位置データに変換する均等色空間変換手段たる色空間変換部31を、さらに備えてなる。
さらに、本装置11は、色覚変換処理手段たるデータ処理部41により処理された均等色空間における画素データ(Lt,ut,vt)をRGBカラー・モデルに変換した後、出力する均等色空間逆変換手段(ここでは色空間逆変換部51と出力部61とにより構成される。)を、さらに備えてなる。
さらに、本装置11は、所定のプログラムをコンピュータに実行させることで構成されるものであり(図1を参照されたい。)、さらに、かかるプログラムはコンピュータに読みとり可能な記憶媒体に記録することができる。
以上のような本装置11を発明した過程において、考慮した事項を参考のため以下記述しておく。
画像データを構成する各画素の色について、元の画像の色合いを残したまま特定の種類の色を明るく、または暗くするような色変換は、人間が知覚する色感覚に近い色空間の中で行う必要がある。
そのような色空間の例として、コンピュータなどのディスプレイの発色特性(分光分布)の測定値と3種類の錐体の分光吸収特性から各錐体の刺激値を求めたもの(LMS Color Space)がある。
また、さらに錐体から脳に信号が伝達される過程で行われる演算を考慮して、LMS値から脳が知覚する色感覚を求めたもの(Opponent Color Space)などがある。
このような色空間を使用することにより、コンピュータによる色覚異常の人々の色の見え方をシミュレートすることも可能になっている。
しかし、これら色空間を使うためには、使用するディスプレイ毎に発色特性を測定し、色変換のためのパラメータ値を計算する必要がある。
また、仮にこれら色空間を使ったとしても、色覚異常の人々が元の色を推測することを補助するような色変換を考える場合、色覚異常の程度が様々であったり、軽度の色覚異常の原因がL錐体とM錐体のうちの一方がそれらの中間的な特性を示すことであったりするため、全ての人々にとって目的を果たすような色変換は困難である。
これらを考慮し、本色変換は CIE L*u*v* 色空間(以降、Luv色空間)で行うことにした。
Luv色空間はOpponent Color Spaceと同様に輝度軸、赤緑軸、黄青軸の3次元で構成されており、ディスプレイがsRGBに従っているという前提であればRGB値とCIE XYZ値の相互変換方法は規格化されている(CIE XYZとLuv空間の変換方法も規格化されている。)。
Luv色空間と類似した CIE L*a*b* 色空間も使用できるが、前記のシミュレーション結果を2つの色空間に変換してみた結果、Luv色空間の方がより2次元平面に近い結果を示した(知覚できる色の範囲が三色型色覚の人々とほぼ同じ軸と、知覚できる色の範囲が極めて少ない軸が、より明確であった。)。
この結果より、色覚異常の人々を考慮した色変換を行うためには、Luv色空間の方が使いやすいと判断した。
一実施形態の本発明の画素処理装置(本装置)のハードウエア構成を示す概略ブロック図である。 本装置の大まかな基本構成を示す概略機能ブロック図である。 データ処理部の詳細を示す詳細機能ブロック図である。 対象画素データの例を示す図である。 対象画素データに含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを示すuL平面のグラフである。 対象画素データに含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを示すuL平面のグラフである。 対象画素データがどのように変換されるかを示したグラフである。 RGBカラー・モデルにより示される16777216通りの各点をLu平面へ正投影したときにこれらの点が存する範囲を示すグラフである。 RGBカラー・モデルにより示される16777216通りの各点をLv平面へ正投影したときにこれらの点が存する範囲を示すグラフである。 図8及び図9において示した各線u1〜u5、v1〜v6についての基準軸、変化軸、基準軸範囲、境界線の意味についてまとめた図である。 図8及び図9において示した各線u1〜u5、v1〜v6についての近似式を示す図である。 対象画素データの例を示す図である。 対象画素データに含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを示すuL平面のグラフである。 対象画素データに含まれるL値及びu値がどのように変換されるかを示すuL平面のグラフである。 対象画素データがどのように変換されるかを示したグラフである。 対象画素データの例を示す図である。 対象画素データに含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを示すvL平面のグラフである。 対象画素データに含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを示すvL平面のグラフである。 対象画素データがどのように変換されるかを示したグラフである。 対象画素データの例を示す図である。 対象画素データに含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを示すvL平面のグラフである。 対象画素データに含まれるL値及びv値がどのように変換されるかを示すvL平面のグラフである。 対象画素データがどのように変換されるかを示したグラフである。 本装置の動作を説明するフローチャートである。 s107の動作のうち、s106にて第1変換(第1及び第2色覚異常用)が指定されていると判断した場合の動作を説明するフローチャートである。 s205の「uが正の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。 s205の「uが正の場合の処理」の動作のうちs313以降の動作を説明するフローチャートである。 s205の「uが正の場合の処理」の動作のうちs351以降の動作を説明するフローチャートである。 s207の「uが負の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。 s207の「uが負の場合の処理」の動作のうちs413以降の動作を説明するフローチャートである。 s207の「uが負の場合の処理」の動作のうちs451以降の動作を説明するフローチャートである。 s208の「uが0の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。 s107の動作のうち、s106にて第3変換(第3色覚異常用)が指定されていると判断した場合の動作を説明するフローチャートである。 s605の「vが正の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。 s605の「vが正の場合の処理」の動作のうちs713以降の動作を説明するフローチャートである。 s605の「vが正の場合の処理」の動作のうちs751以降の動作を説明するフローチャートである。 s607の「vが負の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。 s607の「vが負の場合の処理」の動作のうちs813以降の動作を説明するフローチャートである。 s607の「vが負の場合の処理」の動作のうちs851以降の動作を説明するフローチャートである。 s608の「vが0の場合の処理」の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
11 本装置
11a CPU
11b RAM
11c ROM
11d インターフェイス
13 デジタルカメラ部
15 表示部
21 受付部
31 色空間変換部
41 データ処理部
42 データ記憶部
43 対象画像データ抽出部
44 変換部
45 変換種別記憶部
46 パラメータ記憶部
47 数式記憶部
48 読出部
51 色空間逆変換部
61 出力部

Claims (23)

  1. 輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分のうち、第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段を、備えるものであり、
    選択軸方向の成分が第1所定値よりも大きい場合と、選択軸方向の成分が該第1所定値よりも小さい場合と、のいずれか一方の場合には輝度軸方向の成分を減少させると共に、いずれか他方の場合には輝度軸方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行うものである、画素処理装置。
  2. 前記選択軸が、正方向に赤成分を示し負方向に緑成分を示す軸であり、
    前記選択軸方向の成分が、前記第1所定値よりも赤成分が大きい場合には輝度軸方向の成分を増加させ、前記第1所定値よりも赤成分が小さい場合には輝度軸方向の成分を減少させるように色覚変換処理を行うものである、請求項1に記載の画素処理装置。
  3. 前記選択軸が、正方向に黄成分を示し負方向に青成分を示す軸であり、
    前記選択軸方向の成分が、前記第1所定値よりも黄成分が大きい場合には輝度軸方向の成分を減少させ、前記第1所定値よりも黄成分が小さい場合には輝度軸方向の成分を増加させるように色覚変換処理を行うものである、請求項1に記載の画素処理装置。
  4. 前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分が、前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分の絶対値に対して前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分の絶対値を単調増加させる単調増加関数によって前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分を変換することで決定されるものである、請求項1乃至3のいずれか1に記載の画素処理装置。
  5. 画素データが含む輝度軸方向の成分と選択軸方向の成分とのデータ組である選択データ組のうち、選択軸方向の成分が第2所定値より大きい選択データ組と、選択軸方向の成分が該第2所定値より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組を、選択軸と輝度軸とを含む選択面にて選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったときに該選択面に存する凸関数と凹関数とのいずれか一方の関数を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組をいずれか他方の関数を満足させるように変換するものである、請求項4に記載の画素処理装置。
  6. 輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分のうち、第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段を、備えるものであり、
    前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分が、前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分の絶対値に対して前記色覚変換処理後の選択軸方向の成分の絶対値を単調増加させる単調増加関数によって前記色覚変換処理前の選択軸方向の成分を変換することで決定され、
    画素データが含む輝度軸方向の成分と選択軸方向の成分とのデータ組である選択データ組のうち、選択軸方向の成分が第2所定値より大きい選択データ組と、選択軸方向の成分が該第2所定値より小さい選択データ組と、のいずれか一方の選択データ組を、選択軸と輝度軸とを含む選択面にて選択軸を横軸にとり輝度軸を縦軸にとったときに該選択面に存する凸関数と凹関数とのいずれか一方の関数を満足させるように変換すると共に、いずれか他方の選択データ組をいずれか他方の関数を満足させるように変換するものである、画素処理装置。
  7. 輝度軸方向の成分が同じ場合、選択軸方向の成分が前記第2所定値を示す直線上に中心が存する第1の楕円の楕円周の一部により形成される前記第2所定値より大きい範囲に存する第1楕円周と、選択軸方向の成分が前記第2所定値を示す直線上に中心が存する第2の楕円の楕円周の一部により形成される前記第2所定値未満に存する第2楕円周と、によって前記凸関数と前記凹関数とが形成され、
    該第1楕円周の一端と該第2楕円周の一端とが前記第2所定値にて連結されているものである、請求項5又は6に記載の画素処理装置。
  8. 前記色覚変換処理において選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量が、選択軸に係る成分に関する基準値である選択軸基準値に対する画素データの選択軸に係る成分の割合に応じて決定されるものである、請求項1乃至7のいずれか1に記載の画素処理装置。
  9. 輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分のうち、第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段を、備えるものであり、
    前記色覚変換処理において選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量が、選択軸に係る成分に関する基準値である選択軸基準値に対する画素データの選択軸に係る成分の割合に応じて決定されるものである、画素処理装置。
  10. 色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分の少なくとも一部の範囲においては、前記選択軸基準値が、前記選択軸に係る成分の表示可能な限界値である、請求項8又は9に記載の画素処理装置。
  11. 色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分の少なくとも一部の範囲においては、前記選択軸基準値が一定値である、請求項8乃至10のいずれか1に記載の画素処理装置。
  12. 前記輝度軸方向の成分の変化量が、輝度軸に係る成分に関する基準値である輝度軸基準値と色覚変換処理される前の輝度軸方向の成分との差に前記割合を乗じた値に応じて決定されるものである、請求項8乃至11のいずれか1に記載の画素処理装置。
  13. 請求項5乃至7のいずれか1に記載の前記凸関数又は前記凹関数と、選択軸と輝度軸とを含む選択面における表示可能な範囲の境界線と、の交点の輝度軸に係る成分を前記輝度軸基準値とするものである、請求項12に記載の画素処理装置。
  14. 前記画素データのうち、前記第1軸及び前記第2軸とのうち選択軸以外の軸である非選択軸方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を、前記色覚変換処理手段がさらに行うものである、請求項1乃至13のいずれか1に記載の画素処理装置。
  15. 輝度を表す輝度軸と、クロマティクネス指数を示す2の軸である第1軸及び第2軸と、の3の直交座標軸系によって示される均等色空間における位置データとして示された画素データが含む輝度軸方向の成分、第1軸方向の成分及び第2軸方向の成分のうち、第1軸及び第2軸とのいずれか一方の軸である選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる処理である色覚変換処理を行う色覚変換処理手段を、備えるものであり、
    前記画素データのうち、前記第1軸及び前記第2軸とのうち選択軸以外の軸である非選択軸方向の成分の絶対値を減少させる処理である非選択軸処理を、前記色覚変換処理手段がさらに行うものである、画素処理装置。
  16. 選択軸方向の成分に応じて輝度軸方向の成分を変化させる変化量に応じて、非選択軸方向の成分の絶対値を減少させるものである、請求項14又は15に記載の画素処理装置。
  17. 画素データの非選択軸の成分が、非選択軸処理前と非選択軸処理後とで正負が異なる場合には、非選択軸処理後の非選択軸の成分を0とするものである、請求項14乃至16のいずれか1に記載の画素処理装置。
  18. 非選択軸処理後の画素データが表示可能な範囲か否か判断し、表示可能でないと判断した場合には、非選択軸の成分を表示可能限界値に修正するものである、請求項14乃至17のいずれか1に記載の画素処理装置。
  19. 均等色空間が、Luv色空間又はLab色空間である、請求項1乃至18のいずれか1に記載の画素処理装置。
  20. RGBカラー・モデルにより示された元画素データを均等色空間における位置データに変換する均等色空間変換手段を、さらに備えてなるものである、請求項1乃至19のいずれか1に記載の画素処理装置。
  21. 色覚変換処理手段により処理された均等色空間における画素データをRGBカラー・モデルに変換した後、出力する均等色空間逆変換手段を、さらに備えてなるものである、請求項1乃至20のいずれか1に記載の画素処理装置。
  22. 請求項1乃至21のいずれかに記載の画素処理装置をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  23. 請求項1乃至21のいずれかに記載の画素処理装置をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記憶媒体。
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