JP3867710B2 - 外壁施工構造 - Google Patents
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Description
該外壁施工構造9においては、上下左右の外壁板4の四方合決り接合部48に配置した留め付け金具95によって、外壁板4を構造躯体92に留め付けている。
そこで、外壁板4の横ずれを防止する横ずれ防止手段を、留め付け金具に設けたり、該留め付け金具と重ねて用いるシール金具に設けたりする技術が開示されている(特許文献1、2参照)。
また、各機能を充分に発揮できるように金具(留め付け金具やシール金具等)を適切な位置に配設する必要があるため、必ずしも施工が容易であるとはいえない場合もある。
上記外壁板は、該外壁板の上端部及び下端部に配した留め付け金具によって上記金属下地組に留め付けられており、
上記留め付け金具は、上記金属胴縁への固定面を構成する基板部と、該基板部から前方に立設された支承部と、該支承部から斜め上方へ屈曲した上板係止部と、上記支承部から斜め下方へ屈曲した下板係止部とを有し、下側に配された上記外壁板の上端部を上記下板係止部によって係止し、上側に配された上記外壁板の下端部を上記支承部によって支承すると共に上記上板係止部によって係止することにより、上記外壁板を上記金属下地組に留め付けており、
4枚の上記外壁板の上下左右接合部には、上記外壁板の横ずれを防止する横ずれ防止金具を配設してあり、該横ずれ防止金具は、平板状の固定板部と、該固定板部に対して略直角に立設された当接板部とを有し、該当接板部を上記外壁板の側端面に当接させつつ上記固定板部を上記金属下地組に固定しており、
上記金属胴縁は、平板状の背板と、該背板の幅方向の端部から前方へ立設された一対の立設板と、各立設板の前端から互いに向き合う方向に屈曲された一対の前板とを有すると共に、各前板の先端部の間には前面開口部が一定の幅をもって上下方向に連続形成されており、
また、上記外壁板の左右接合部の後方には、上記金属胴縁が2本並列して配設されており、該2本の金属胴縁のうち左側に配設される金属胴縁については、左側の上記前板を横方向の幅の狭い幅狭前板とし、右側の上記前板を左側の上記幅狭前板よりも横方向の幅が広い幅広前板としており、右側に配設される金属胴縁については、右側の上記前板を横方向の幅の狭い幅狭前板とし、左側の上記前板を右側の上記幅狭前板よりも横方向の幅が広い幅広前板としていることを特徴とする外壁施工構造にある(請求項1)。
上記外壁施工構造は、上記横ずれ防止金具を上述のごとく配設してある。そのため、上記外壁板が左右方向へずれることを防ぐことができる。
また、上記外壁施工構造は、上記留め付け金具とは別部材として、上記横ずれ防止金具を配設してなる。そのため、上記留め付け金具及び上記横ずれ防止金具の個々の形状を簡素化することができ、製作コストを低減することができる。これにより、外壁施工構造全体としても、施工コストを低減することができる。
また、このように、一つの部材に多くの機能を持たせることをしないので、施工時における配設位置等の配設態様の自由度が比較的高くなり、施工が容易となる。
上記外壁板としては、例えば窯業系外壁板等を用いることができる。
即ち、上記前方平板部と上記2つの弾性部材と上記外壁板の下部上実との間に通水路が形成される。これにより、上記横ずれ防止金具の上側の2枚の外壁板の間の接合隙間部を伝って落下する雨水は、外壁板の上下左右接合部において、上記通水路を通り、更に、下側の2枚の外壁板の間の接合隙間部を伝って下方へ流下する。
また、上記上下左右接合部において、左右方向へ移動しようとする雨水は上記弾性部材により堰き止められ、雨水が外壁施工構造の内部にまで浸入することがない。
なお、上記弾性部材としては、例えば、EPDM等からなる独立気泡の発泡体等を用いることができる。
これにより、上記一対の前板を利用して留め付け金具を固定することができる。そのため、外壁板を容易に金属下地組に留め付けることができる。
これにより、各金属胴縁に固定した上記留め付け金具の間に充分な間隔を設け、左右の外壁板をそれぞれ確実に留め付けることができると共に、2つの留め付け金具の間に、上記横ずれ防止金具を容易に配設することができる。
本発明の実施例にかかる外壁施工構造につき、図1〜図12を用いて説明する。
上記外壁施工構造1は、図3に示すごとく、複数の金属胴縁3によって構築された金属下地組2に、上部下実411、下部上実421、横下実431、及び横上実441を有する複数の外壁板4(図4)を四方合決り接合しつつ留め付けてなる。
上記留め付け金具5は、図6、図7に示すごとく、上記金属胴縁3への固定面を構成する基板部51と、該基板部51からこれに続いて前方に立設された支承部52と、該支承部52から斜め上方へ屈曲した上板係止部53と、上記支承部52から斜め下方へ屈曲した下板係止部54とを有する。そして、下側に配された外壁板4の上端部41を上記下板係止部54によって係止し、上側に配された外壁板4の下端部42を上記支承部52によって支承すると共に上記上板係止部53によって係止している。
これにより、外壁板4を金属胴縁3に留め付けている。
そして、図1、図2に示すごとく、該ビス孔611にビス13を挿通すると共に金属胴縁3にねじ込むことにより、横ずれ防止金具6を金属下地組2に固定している。なお、固定に当って、ビス13は、上記2箇所のビス孔611を使って2箇所に固定してもよいし、1箇所だけに固定してもよい。
該2本の金属胴縁3のうち左側に配設される金属胴縁3については、左側の前板を横方向の幅の狭い幅狭前板33とし、右側の前板を左側の幅狭前板33よりも横方向の幅が広い幅広前板330としている。また、右側に配設される金属胴縁3については、右側の前板を横方向の幅の狭い幅狭前板33とし、左側の前板を右側の幅狭前板よりも横方向の幅が広い幅広前板330としている。
図1に示すごとく、上記横ずれ防止金具6は、この幅広前板330に固定されている。
上記ビス孔311は、金属胴縁3の端部付近に2個形成されており、そのうちの1個は、上記前面開口部34の後方に形成されている。他の1個は、幅広前板330の後方に形成されている。そして、このビス孔311の前方における上記幅広前板330には、上記ビス孔311にビス13を配置したりビスねじ込み用のドライバ等を挿通させたりするためのビス導入孔331が形成されている。
また、幅狭前板33の幅は約11mm、幅広前板330の幅は約58mm、前面開口部34の幅は約21mmである。
また、上記留め付け金具5及び上記横ずれ防止金具6の材質は、上記金属胴縁3と同様であり、厚み約1.0mmの鋼板を用いている。
また、留め付け金具5は、背面に突出した背面リブ57を円弧状に形成してなる。該背面リブ57の外周面は、金属胴縁3の前面開口部34に嵌め合わされている。これにより、留め付け金具5の左右のずれを防止している。
また、図6、図7に示すごとく、留め付け金具5には、基板部51において前方へ隆起した連続隆起部511が、その左右辺及び下辺に沿って連続して絞り成形されている。そして、図6に示すごとく、該連続隆起部511に、外壁板4の裏側面46が当接している。
なお、上記コーキング材49は、外壁板4の下部上実421及び横上実441の裏側面に打設してあってもよい。
上記外壁施工構造1は、横ずれ防止金具6を上述のごとく外壁板4の側端面432に当接させた状態で配設してある。そのため、外壁板4が左右方向へずれることを防ぐことができる。
また、上記外壁施工構造1は、留め付け金具5とは別部材として、上記横ずれ防止金具6を配設してなる。そのため、留め付け金具5及び横ずれ防止金具6のそれぞれの形状を簡素化することができ、それぞれの製作コストを低減することができる。これにより、外壁施工構造1全体としても、施工コストを低減することができる。
また、このように、一つの部材に多くの機能を持たせることをしないので、施工時における配設位置等の配設態様の自由度が比較的高くなり、施工が容易となる。
本例は、図13に示すごとく、外壁板4の左右接合部47の後方に、金属胴縁3を裏向きに配設し、該金属胴縁3の背板31に横ずれ防止金具6を固定した例である。
上記金属胴縁3は、背板31を前方(外壁板4側)に向け、前板33を後方(構造躯体側)に向けた状態で配設される。
また、この金属胴縁3の左右にそれぞれ留め付け金具5を固定するための金属胴縁3を配設する。該金属胴縁3は表向き、即ち前板33が前方となるように配設する。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図14〜図19に示すごとく、固定板部61よりも前方において該固定板部61に略平行に配された前方平板部64を設けてなる横ずれ防止金具6aを用いた外壁施工構造1の例である。
図17〜図19に示すごとく、前方平板部64の左右端における前面には弾性部材65が配されている。図15、図16に示すごとく、上記前方平板部64は上側の外壁板4の横下実431の下端部と下側の上記外壁板4の横下実431の上端部との突合せ部分を前方から覆うように配されている。そして、上記弾性部材65を上側の外壁板4の下部上実421の裏側面に密着させている。
また、前方平板部64の前面は、上記傾斜面423、413以外の横下実431の前面よりも後退した位置に配置されている。
なお、上記弾性部材65としては、EPDMからなる独立気泡の発泡体を用いることができる。
その他は、実施例1と同様である。
即ち、前方平板部64と2つの弾性部材65と外壁板4の下部上実421裏面との間に通水路14が形成される。これにより、図16に示すごとく、横ずれ防止金具6aの上側の2枚の外壁板4の間の接合隙間部47を伝って落下する雨水7は、外壁板4の上下左右接合部48において、上記通水路14を通り、更に、下側の2枚の外壁板4の間の接合隙間部47を伝って下方へ流下する。
また、上記上下左右接合部48において、左右方向に移動しようとする雨水7は上記弾性部材65により堰き止められ、雨水7が外壁施工構造1の内部にまで浸入することがない。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図20、図21に示すごとく、上記実施例3の横ずれ防止金具6aの形状を変化させた横ずれ防止金具6bの例である。
該横ずれ防止金具6bは、当接板部62の上方において、固定板部61から略水平方向に水平立設部66を立設している。該水平立設部66の前端に前方平板部64が配設されている。また、上記水平立設部66の右側上方における固定板部61において2個のビス13により横ずれ防止金具6bを金属胴縁3に固定している。
また、ビス13を配設する部分の周囲には、固定板部61を補強するために絞り加工による凸条部612が形成されている。
また、図21に示すごとく、上記前方平板部64の前面に配設された弾性部材65は、上記水平立設部66の上面にまで延設されている。
その他は、実施例2と同様である。
その他、実施例2と同様の作用効果を有する。
本例は、図22、図23に示すごとく、実施例4の横ずれ防止金具6bの形状を変化させた横ずれ防止金具6cの例である。
該横ずれ防止金具6cは、当接板部62の上方において、固定板部61から略水平方向に水平立設部66を立設しており、該水平立設部66の前端に前方平板部64が配設されている。また、上記水平立設部66の上方における固定板部61においてビス13により横ずれ防止金具6cを金属胴縁3に固定している。
また、図23に示すごとく、上記前方平板部64の前面に配設された弾性部材65は、上記水平立設部66の上面にまで延設されている。
その他は、実施例2と同様である。
その他、実施例2と同様の作用効果を有する。
本例は、図24、図25に示すごとく、実施例5の横ずれ防止金具6cの形状を変化させた横ずれ防止金具6dの例である。
該横ずれ防止金具6dは、当接板部62の上方において、固定板部61から略水平方向に水平立設部66を立設しており、該水平立設部66の前端に前方平板部64が配設されている。また、上記水平立設部66の下方右側における固定板部61において2個のビス13により横ずれ防止金具6dを金属胴縁3に固定している。
また、図25に示すごとく、上記前方平板部64の前面に配設された弾性部材65は、上記水平立設部66の上面にまで延設されている。
その他は、実施例2と同様である。
その他、実施例2と同様の作用効果を有する。
2 金属下地組
3 金属胴縁
4 外壁板
41 上端部
411 上部下実
42 下端部
421 下部上実
431 横下実
432 側端面
441 横上実
5 留め付け金具
51 基板部
52 支承部
53 上板係止部
54 下板係止部
6 横ずれ防止金具
61 固定板部
62 当接板部
Claims (2)
- 複数の金属胴縁によって構築された金属下地組に、上部下実、下部上実、横下実、及び横上実を有する複数の外壁板を四方合決り接合しつつ留め付けてなる外壁施工構造であって、
上記外壁板は、該外壁板の上端部及び下端部に配した留め付け金具によって上記金属下地組に留め付けられており、
上記留め付け金具は、上記金属胴縁への固定面を構成する基板部と、該基板部から前方に立設された支承部と、該支承部から斜め上方へ屈曲した上板係止部と、上記支承部から斜め下方へ屈曲した下板係止部とを有し、下側に配された上記外壁板の上端部を上記下板係止部によって係止し、上側に配された上記外壁板の下端部を上記支承部によって支承すると共に上記上板係止部によって係止することにより、上記外壁板を上記金属下地組に留め付けており、
4枚の上記外壁板の上下左右接合部には、上記外壁板の横ずれを防止する横ずれ防止金具を配設してあり、該横ずれ防止金具は、平板状の固定板部と、該固定板部に対して略直角に立設された当接板部とを有し、該当接板部を上記外壁板の側端面に当接させつつ上記固定板部を上記金属下地組に固定しており、
上記金属胴縁は、平板状の背板と、該背板の幅方向の端部から前方へ立設された一対の立設板と、各立設板の前端から互いに向き合う方向に屈曲された一対の前板とを有すると共に、各前板の先端部の間には前面開口部が一定の幅をもって上下方向に連続形成されており、
また、上記外壁板の左右接合部の後方には、上記金属胴縁が2本並列して配設されており、該2本の金属胴縁のうち左側に配設される金属胴縁については、左側の上記前板を横方向の幅の狭い幅狭前板とし、右側の上記前板を左側の上記幅狭前板よりも横方向の幅が広い幅広前板としており、右側に配設される金属胴縁については、右側の上記前板を横方向の幅の狭い幅狭前板とし、左側の上記前板を右側の上記幅狭前板よりも横方向の幅が広い幅広前板としていることを特徴とする外壁施工構造。 - 請求項1において、上記横ずれ防止金具は、上記固定板部よりも前方において該固定板部に略平行に配された前方平板部を設けてなると共に、該前方平板部の左右端における前面には弾性部材が配されており、上記前方平板部は上側の上記外壁板の横下実の下端部と下側の上記外壁板の横下実の上端部との突合せ部分を前方から覆うように配されていると共に、上記弾性部材を上側の上記外壁板の下部上実の裏側面に密着させていることを特徴とする外壁施工構造。
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