JP3867412B2 - 周波数変調信号受信方法及び装置 - Google Patents

周波数変調信号受信方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振幅依存性のある周波数変調信号の復調処理を用いた信号受信装置、特に鉄道における軌道回路を用いた列車検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の信号制御では、列車の検出を行う方法として、線路の軌道を軌道回路と呼ばれる区間に電気的に分割して、各軌道回路毎に列車の有無を検出する方法がある。このような軌道回路では、一端から信号を送信して他端で前記信号の受信を行い、列車が対象軌道回路内に存在するときには列車の車輪が左右の軌道を短絡して受信信号が低下することを利用して、受信信号のレベル変化を観測し、受信レベルと列車ありと判定する任意のしきい値とを比較することで列車の有無を判定するというものである。
【0003】
受信レベルは軌道回路毎の長さの違いや周囲の環境によって影響を受け、列車が存在しない状態のレベルも異なり、列車の車輪による短絡の影響が前記受信レベルに与える影響の状態も異なるため、任意のしきい値は各軌道回路個別に設定可能にする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
受信レベル値はフィルタ特性で決まる周波数帯域の信号成分全ての影響を受けるため、近傍の周波数帯域を使用する他の機器などが存在する場合、これらの装置が用いる信号の雑音としての影響を排除することが困難である。このような雑音の影響が大きい場合、例えば列車が対象軌道回路内の範囲に存在しているにも関わらず、受信信号レベルが雑音の影響によって列車検知レベルより大きい値となった場合には、列車の有無の判断を誤ってしまう可能性がある。
【0005】
このような列車を検知するための信号として周波数変調信号を用いる方法として、特願平9−125261 号のものがあり、この出願によれば周波数変調信号を用いると、受信した信号レベルの他にも受信信号に含まれる情報の正否を用いて列車有無の判断が出来るので、雑音かどうかの判断をより正確に行うことができる。しかし、受信信号に関して、列車の有無で変化する条件は受信信号のレベル変化だけであるため、周波数変調信号を用いる場合、受信部が復調処理を行うためには、振幅の変化により、復調の可否を決定するような振幅依存性を有する復調方法を使用する必要がある。このような条件を満たす復調処理方法として、例えばPLL処理を用いる方法が考えられる。PLL処理は設計時に入力信号の振幅を予め設定し、入力振幅が小さくなると同期可能な周波数範囲が小さくなり、この周波数範囲が周波数変調信号の変調範囲を満足できなくなると同期条件が満足できなくなることが定性的に示されている。これより同期条件を満たせずに復調出来なくなるときの受信信号レベルである復調下限レベルを計算で求めることができ、列車検知レベルと復調下限レベルを一致するようにPLL処理を設計するというものである。
【0006】
しかし、列車検知レベルは軌道回路毎に異なるため、復調下限レベルも軌道回路個別に設定する必要がある。しかし全ての軌道回路個別に復調限界レベルを設定したPLL処理を作成することは生産性の点から現実には困難である。
【0007】
本発明の目的は、雑音に対して、より耐性の高い列車検出装置の生産性を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、復調処理に振幅依存性のある復調処理を行い、列車判定の信号レベルのしきい値である列車検知レベルを任意に設定する方法として、復調処理を適用する際に、復調処理の前段に、信号の振幅を増幅するゲイン処理と、ゲイン処理の出力信号の振幅を復調処理の設計入力振幅と等しい一定値に制限するリミッタと、リミッタ処理によって発生する高調波を除去するフィルタ処理を行うことにより、復調可能な信号レベルの下限値をゲインの値を変化させて列車検知レベルと同じ値に設定することにより達成される。
【0009】
更に、フィルタ処理は、フィルタ処理のサンプリング周波数が処理対象の周波数に対して、サンプリング周波数の奇数分の一の倍数となるように設定し、かつフィルタの通過帯域を復調に必要な信号帯域より広い値に設定し、かつ通過帯域を前記サンプリング周波数の奇数分の一とすることにより、リミッタ処理で生じる高調波のうち、奇数次の高調波の影響を最も効率的に除去することができる。これにより、フィルタ処理の増加による受信処理全体の処理量の増加を低減することが出来る。
【0010】
また、雑音に対して耐性の高い列車検知装置の生産性を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例を説明する。ここでは、本発明を適用した装置として、鉄道における軌道回路を用いた列車検知装置の受信装置を考え、かつ振幅依存性のある周波数変調信号復調処理としてPLL処理を用いる場合を例に説明する。
【0012】
図1に本方式によるシステム構成を示す。列車が走行する軌道は一つ以上の軌道回路で構成される。各軌道回路は一端に周波数変調信号である列車検知信号を送信する送信装置2と、他端に列車検知信号を受信する受信装置3が接続してある。そして列車検知装置1はこの送信装置と受信装置にネットワーク等の伝送路を介して接続してある。
【0013】
このシステムの各装置間の処理概要を説明する前に本システムが行う処理の原理について説明する。
【0014】
列車が軌道回路の範囲内に存在する場合、列車の車軸によって軌道が短絡されるため、受信装置が受信する列車検知信号の受信信号レベルは、列車が軌道回路の範囲内に存在しない状態と比較して、低いレベルとなる。この時、受信信号レベルが低下して列車ありと判断する場合のしきい値となる受信信号レベルを列車検知レベルと呼ぶ。
【0015】
列車検知レベルは各軌道回路毎に任意の値を設定できることが必要なので、列車検知レベルに合わせて復調出来る下限値である復調下限レベルを各軌道回路個別に任意に設定する方法として、PLL処理部の前段でゲイン処理部,リミッタ処理部,高調波除去フィルタ処理部の順で処理を行う。
【0016】
まず、ゲイン処理部では、列車検知レベルを復調下限レベルに合致させる信号増幅を行い、信号増幅に必要な増幅率をゲイン情報としてゲイン情報保持部より受け取る。
【0017】
そしてリミッタ処理部では、増幅率によってPLL処理部が過大な入力を受けないように振幅を制限する。
【0018】
そして高調波除去フィルタ処理部では、リミッタ処理で発生する高調波成分を除去する。
【0019】
列車の検知は、以下の手順で行う。まず列車検知装置の送信情報作成部が送信情報を作成し、送信装置にネットワークを介して送信する。この送信情報は列車検知装置内の受信情報照合部にも送られる。
【0020】
次に、送信装置はネットワークを介して受けた送信情報を、周波数変調処理部で列車検知信号に変換して軌道回路に送信する。
【0021】
受信装置3は軌道回路を介して受信した列車検知信号に対して、まず雑音除去フィルタ処理部31で受信信号に含まれる雑音を除去する。次にゲイン情報保持部33よりゲイン情報を用いてゲイン処理部32で受信信号の増幅を行う。次にリミッタ処理部34で受信信号の振幅を制限する。次に、高調波成分除去フィルタ処理部35で列車検知信号に含まれる高調波成分を除去する。次にPLL処理部36で受信した列車検知信号の変調成分を検出する。そして最後に受信情報作成部37で変調成分より受信情報を作成して列車検知装置にネットワーク等の伝送路を介して送信する。
【0022】
最後に列車検知装置は受信情報照合部で送信情報と受信情報を照合して軌道回路の範囲内の列車の有無を検出し、検出結果を表示部に与えて表示し、また信号制御部に送って信号の制御を行う。
【0023】
図2に受信信号レベルと復調下限レベルの関係についてレベルダイヤを示す。まず、列車検知レベルと復調下限レベルを合わせる手順を示す。これは図2の (1)の特性に当たる。PLL処理部の特性はPLL処理に対する入力信号である受信信号の振幅に依存するので、最初に入力信号の振幅を定めてPLL処理部を設計し、復調下限レベルを導く。例えば入力信号の振幅を1.0 として設計した場合に、復調下限レベルが0.316 であったとする。ここで入力信号の振幅の設計値1.0 を0[dB]とすると、PLL処理は−10[dB]以上の信号レベルでは復調可能であることになる。
【0024】
そして受信信号に対し、まずゲイン処理部では、PLL処理の復調下限レベルと列車検知レベルを合わせるための増幅率を各軌道回路毎に設定し、ゲイン情報としてゲイン情報保持部で保持する。例えば軌道回路の範囲内に列車が存在しないときの受信レベルが3.16(+10[dB]に相当)で、列車検知レベルでの振幅が0.0316(−30[dB]に相当)であったとすると、復調下限レベルが0.316(−10[dB])であることより、ゲイン情報として10.0(+20[dB]に相当)を設定すればよいことになる。
【0025】
そしてリミッタ処理部では、ゲイン処理部で増幅率を付加された受信信号について振幅を制限し、PLL処理部の入力信号の最大振幅がPLL処理部の設計時の振幅に合致する値にする。例えば列車検知レベルでの振幅が0.0316(−30[dB])、復調下限レベルが0.316(−10[dB])、増幅率が10.0(+20 [dB])の場合、軌道回路の範囲内に列車が存在しないときの受信レベルが 3.16(+10[dB])の状態では、ゲイン処理部の出力信号の振幅は3.16(+30[dB])となる。これに対してPLL処理部は入力振幅の設定値は 1.0(0[dB])であるため、過大レベル入力となり、PLL処理が設計値に従って動作することが困難となる。これに対してリミッタ処理部では、PLL処理の入力振幅の設定値である1.0(0[dB])を超える値を1.0(0[dB])に押さえて、PLL処理部に対する過大レベル入力を回避する。このためリミッタ処理部の入力振幅と出力振幅の関係は、PLL処理部の設計時の振幅以下の範囲では入力振幅と出力振幅の値は等しく、PLL処理部の設計時の振幅を上回る場合では出力振幅をPLL処理部の設計時の振幅に等しい値となる。この関係を図3に示す。
【0026】
そして高調波除去フィルタ処理部では、リミッタ処理部で発生した高調波を除去する。リミッタ処理部の出力信号は、受信レベルがPLL処理部の設計時の振幅を上回る場合には矩形波に近い状態となるため、高調波成分が含まれている。リミッタ処理部の出力信号を高調波を含んだ状態のままPLL処理部に入力すると、高調波成分はPLL処理部に対して雑音成分となって影響を与え、PLL処理部が設計した特性を満足できなくなる。そのため高調波除去フィルタ処理部で高調波成分を除去することで、PLL処理部が設計に従って処理を行うようにする。
【0027】
この結果、PLL処理部は復調下限レベルと列車検知レベルが合致した入力信号を受けることが出来る。
【0028】
次に、軌道回路の範囲内に列車が存在する場合と存在しない場合について考える。例えば列車検知レベルでの振幅が0.0316(−30[dB])、増幅率が10.0(+20[dB])、PLL処理部の設計時の入力振幅の設定値が1.0(0[dB])、復調下限レベルが0.316(−10[dB])の場合について、それぞれ以下に記す。
【0029】
まず列車が軌道回路に存在する場合について考える。例えば受信レベルが0.0177(−35[dB])であったとする。この時の特性は図2の(2)に相当する。受信レベルは列車検知レベルの0.0316 より小さい値となる。この時、ゲイン処理部の出力は0.177(−15[dB])となり、0.316(−10[dB])より小さい値となる。
【0030】
一方、リミッタ処理部の出力振幅の最大値は、PLL処理部の入力振幅の設定値と等しい値で1.0(0[dB])であるため、ゲイン処理部の出力は影響を受けない。このためリミッタ処理部の出力は高調波成分が生じないため、高調波除去フィルタ処理部にも影響を受けない。この結果PLL処理部には振幅0.316(−10[dB])より小さいレベルの信号である0.177(−15[dB])の信号が入力される。これに対してPLL処理部の復調下限レベルは0.316 (−10[dB])であるため、復調することは出来ない。つまり列車検知レベルより小さい振幅の信号については復調しないことになる。このため受信情報作成部は受信情報を作成しないため、列車検知装置の受信情報照合部で送信情報と受信情報が合致せず、軌道回路に列車が存在することが検出できる。
【0031】
次に存在しない場合について考える。例えば受信レベルが3.16(+10[dB])であるとする。この時の特性は図2の(3)に相当する。受信レベルは列車検知レベルの0.0316(−30[dB])より大きい値となる。この時、ゲイン処理部の出力は0.316(−10[dB])より大きい値である3.16 (+30[dB])となる。これに対してリミッタ処理の出力振幅の最大値は PLL処理部の入力振幅の設定値と等しい値の1.0(0[dB])であるため、ゲイン処理部の出力のうち、1.0(0[dB])を超えるレベルは影響を受けて振幅を制限され、リミッタ処理部の出力信号は矩形波に似た信号となり、その振幅は1.0(0[dB])となる。このためリミッタ処理部の出力には高調波成分が含まれる。しかし高調波成分は、高調波除去フィルタ処理部で除去されるので、高調波除去フィルタ処理部の出力信号は高調波の除去された信号となり、振幅はリミッタ処理部の出力信号と同じ値となり、最大で1.0(0[dB])である。この結果PLL処理部には振幅0.316(−10[dB])より大きく1.0(0[dB])より小さい値の信号が入力される。これに対してPLL処理部の復調下限レベルは0.316(−10[dB])であり、かつPLL処理部は入力振幅の設定値は1.0(0[dB])であるため、復調することが出来る。つまり列車検知レベルより大きい振幅の信号については復調することになる。このため受信情報作成部は受信情報を作成するため、列車検知装置の受信情報照合部で送信情報と受信情報が合致する。これより軌道回路に列車が存在しないことが検出できる。
【0032】
つまり列車検知レベル以下の信号レベルでは復調せず、列車検知レベル以上の信号レベルでは復調することを定性的に示すことが出来る。以上述べたように PLL処理部の前段にゲイン処理部とリミッタ処理部と高調波除去フィルタ処理部を合わせた方法を用いることによって、列車検知レベルに併せて復調の可否を設定することが可能となる。受信レベルと復調の可否の関係を図4に示す。
【0033】
そして、この構成では、軌道回路毎に設定する値はゲイン処理の増幅率だけであるため、PLL処理部は設計を共通とすることが出来るため、生産性を高めることが実現出来る。複数の軌道回路に適用する場合の例を、図7に示す。
【0034】
高調波フィルタ処理部はリミッタ処理部で生じる入力信号の高調波成分を除去するため、主に矩形波成分である奇数次高調波の影響を低減することが求められる。
【0035】
一般にディジタル処理でフィルタ処理を行う場合では、サンプリング周波数の4分の1の周波数を通過帯域の中心周波数に設定すると、最も低い処理量で必要な特性が得られることが知られている。
【0036】
しかしサンプリング周波数の半分でエイリアス現象が生じるので、サンプリング周波数の4分の1の周波数を入力周波数として通過帯域を設定すると、サンプリング周波数の4分の1の周波数にある通過帯域と同じ特性がサンプリング周波数の4分の3の周波数を中心とした帯域にも存在する。このフィルタ特性に対して矩形波を入力すると、奇数次高調波の周波数がサンプリング周波数の4分の1の周波数にある通過帯域とサンプリング周波数の4分の3に生じる通過帯域に重なるため、必要な減衰が得られない。
【0037】
このため入力周波数をサンプリング周波数の4分の1には合致しない帯域に設定する必要がある。しかし、サンプリング周波数の4分の1からの差分が大きい帯域を通過帯域とするフィルタは、一般により多くの処理量が必要となる。これはディジタル回路の処理量を増大させてコストの増加に繋がるため、差分はなるべく少ない値とすることが求められる。
【0038】
そこでリミッタ処理で生じる矩形波成分は主に奇数次高調波であることを利用して、入力周波数の値を、サンプリング周波数の奇数次分の一の倍数に設定することとし、かつ通過帯域を入力周波数を中心としたサンプリング周波数の奇数次分の一より小さい帯域に設定し、阻止帯域を入力周波数を中心としたサンプリング周波数の奇数次分の一以外の全ての帯域とすることにより、高調波を効率的に除去するフィルタ処理を実現する。
【0039】
例えば入力周波数を2[kHz]、復調に必要な帯域を入力周波数を中心に ±300[Hz]、フィルタの通過帯域をサンプリング周波数の7分の2の帯域に設定する場合について考える。図5にフィルタ特性を示す。この例では、サンプリング周波数は7[kHz]となり、通過帯域の中心周波数は2[kHz]となる。この場合、通過帯域の幅はサンプリング周波数の7分の1より小さい帯域とする必要があるが、復調に必要な帯域は入力周波数2[kHz]を中心とした±300[Hz]の帯域幅であることより、復調に必要な帯域を損なうことはない。ここでは、通過帯域を2[kHz]を中心とした±300[Hz]の帯域とする。一方、阻止帯域は入力周波数2[kHz]を中心としたサンプリング周波数の7分の1以外の全ての帯域であるため、2[kHz]を中心とした1[kHz]の帯域幅以外の全ての帯域とする必要がある。ここでは、1.5[kHz]以下の周波数帯域と、2.5[kHz]以上の周波数帯域を阻止帯域とする。
【0040】
これに対してエイリアスによる通過帯域が存在するので、サンプリング周波数の半分である3.5[kHz]を超える周波数では、3.5[kHz]以下の周波数特性が折り返しの状態で再現される。このため通過帯域と同じ特性が3.5[kHz]以上の帯域にも存在する。その通過帯域特性は、通過帯域である2.0 [kHz]を中心とした±300[Hz]以下の帯域を、サンプリング周波数の半分である3.5[kHz]で折り返した5.0[kHz]を中心とした±300[Hz]以下の帯域となる。一方、阻止帯域特性も同様に折返しとなるので、サンプリング周波数の2分の1に当たる3.5[kHz]から4.5[kHz]までの範囲と、5.5[kHz]からサンプリング周波数である7[kHz]までの範囲が相当になる。
【0041】
一方、高調波成分は主に入力周波数の奇数倍の値に存在する。ここでは入力周波数がサンプリング周波数の7分の2であるので、高調波はサンプリング周波数の7分の2の帯域の奇数倍の帯域に存在することになる。以下に第15次高調波までの存在する帯域を記す。
【0042】
第1次高調波は、入力周波数と同じ周波数であり、PLL処理で処理対象となる周波数成分である。このため本フィルタ処理での通過帯域に当たる。この周波数成分は入力周波数と同じ2[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、サンプリング周波数の7分の2の帯域に相当する。
【0043】
第3次高調波は、入力周波数2[kHz]の3倍に当たる6[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では1[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の1の帯域に相当する。
【0044】
第5次高調波は、入力周波数2[kHz]の5倍に当たる10[kHz]を中心とした±300[Hz[の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では3[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の3の帯域に相当する。
【0045】
第7次高調波は、入力周波数2[kHz]の7倍に当たる14[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では0[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の0の帯域に相当する。
【0046】
第9次高調波は、入力周波数2[kHz]の9倍に当たる18[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では3[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の3の帯域に相当する。
【0047】
第11次高調波は、入力周波数2[kHz]の11倍に当たる22[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7 [kHz]の場合では1[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の1の帯域に相当する。
【0048】
第13次高調波は、入力周波数2[kHz]の13倍に当たる26[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では2[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の2の帯域に相当する。
【0049】
第15次高調波は、入力周波数2[kHz]の15倍に当たる30[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在し、これはサンプリング周波数7[kHz]の場合では2[kHz]を中心とした±300[Hz]の範囲に存在することと等価である。このためサンプリング周波数の7分の2の帯域に相当する。
【0050】
図6に高調波とフィルタ特性の関係を示す。通過帯域と合致する奇数次高調波は、第13次高調波以降の高調波となる。
【0051】
この影響について、入力信号を完全な矩形波としてフーリエ変換より求める。フーリエ変換より、第1次高調波に対する第13次高調波のレベルは、第1次高調波を0[dB]とすると、第13次高調波は約−24[dB]と求めることが出来る。これは例えばフィルタ処理の通過帯域の減衰が0[dB]であり、リミッタの出力振幅が最大で1.0 とすると、第1次高調波成分の振幅が1.0 であるのに対し、第13次高調波の成分は振幅に変換して0.07 以下になる。これより第13次高調波の影響によってフィルタ処理の出力振幅は最大で約1.07 となり、効果的に高調波を除去することができる。
【0052】
一方、通過帯域がサンプリング周波数の7分の2に存在するため、通過帯域がサンプリング周波数の4分の1との差は小さく、フィルタ処理量の増加を低く押さえることが出来る。これにより、効果的に高調波を除去できることが示された。
【0053】
以上述べた構成を用いることにより、雑音に対して耐性の高い列車検出装置の生産性を向上することが出来た。
【0054】
本方式の別の適用例として、水槽内の水質検知装置に適用する場合の装置構成を図8に示す。水槽に発光装置と受光装置を対に設置し、発光装置は送信装置に接続し、受光装置は受信装置に接続する。送信装置と受信装置はネットワークを介して水質検知装置に接続する。
【0055】
水質検知装置は水槽内の水質について、発光装置の発生する光の強さが、水質の透過率によって減衰され、受光装置の受ける光の強さが一定値以下になった場合に表示部に警告を表示し、かつ水質制御部に水質の改善を指令する。
【0056】
水質検知のしきい値は、発光装置と受光装置の設置距離等によって変化するため、各発光装置と受光装置の組毎に個別に定める必要がある。
【0057】
ここで、本方式を受信装置に適用することで、水質検知のしきい値を各受信装置のゲイン情報として設定することにより、水質検知のしきい値を任意の値に設定可能なことは明らかである。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明による装置は構成をとることによって、雑音に対して耐性の高い列車検出装置の生産性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、列車検知装置の構成を示した図である。
【図2】本発明の実施例において、受信装置の処理構成と受信信号レベルの関係を示した図である。
【図3】本発明の実施例において、リミッタ処理の入力レベルと出力レベルのPLL処理の入力振幅の設計値に対する関係を示した図である。
【図4】本発明の実施例において、列車検知レベルと復調可否の関係を示した図である。
【図5】本発明の実施例において、フィルタ処理の周波数特性を示した図である。
【図6】本発明の実施例において、フィルタ処理の周波数特性と奇数次高調波の関係を示した図である。
【図7】本発明を複数の軌道回路に適用する場合の一実施例である。
【図8】水槽内の水質検知装置に適用する場合の装置構成である。
【符号の説明】
1…列車検知装置、2…送信装置、3…受信装置、31…雑音除去フィルタ処理部、32…ゲイン処理部、33…ゲイン情報保持部、34…リミッタ処理部、35…高調波除去フィルタ処理部、36…PLL処理部、37…受信情報作成部。

Claims (4)

  1. 周波数変調信号である入力信号に対してPLL処理を用いて復調処理を行う周波数変調信号受信方法であって、
    対象を検知する場合のしきい値となるレベルの入力信号を、前記復調処理の復調下限レベルまで増幅するための増幅率を設定するゲイン処理を行い、前記復調処理の入力信号の基準値以上のレベルの信号を基準値以内に押さえるリミッタ処理を行い、該リミッタ処理で生じる高調波を除去するフィルタ処理を行い、該フィルタ処理の後に復調処理を行う周波数変調信号受信方法。
  2. 請求項1記載の周波数変調信号受信方法であって、
    前記フィルタ処理をディジタル処理で行う場合のサンプリング周波数を、処理対象の周波数が当該サンプリング周波数の奇数分の一の倍数となるように設定し、同時に復調に必要な帯域幅を含む前記フィルタの通過帯域幅を、前記サンプリング周波数の奇数分の一の倍数を中心とした前記サンプリング周波数の奇数分の一より小さい帯域となるように設定し、かつ阻止帯域を前記サンプリング周波数の奇数分の一の倍数を中心とした前記サンプリング周波数の奇数分の一の帯域以外の全ての帯域とする周波数変調信号受信方法。
  3. 入力信号である周波数変調信号に対してPLL処理を用いて復調処理を行う周波数変調受信装置であって、
    対象を検知する場合のしきい値となるレベルの入力信号を、前記復調処理の復調下限レベルまで増幅するための増幅率を設定するゲイン処理部と、
    前記復調処理の入力信号の基準値以上のレベルの信号を基準値以内に押さえるリミッタ処理部と、
    該リミッタ処理部により処理した結果生じる高調波を除去するフィルタ処理部と、
    該フィルタ処理部で処理した信号を復調する復調処理部とを有する周波数変調信号受信装置。
  4. 請求項3記載の周波数変調信号受信装置であって、
    前記フィルタ処理部は、前記フィルタ処理をディジタル処理で行う場合のサンプリング周波数を、処理対象の周波数が当該サンプリング周波数の奇数分の一の倍数となるように設定し、同時に復調に必要な帯域幅を含む前記フィルタの通過帯域幅を、前記サンプリング周波数の奇数分の一の倍数を中心とした前記サンプリング周波数の奇数分の一より小さい帯域となるように設定し、かつ阻止帯域を前記サンプリング周波数の奇数分の一の倍数を中心とした前記サンプリング周波数の奇数分の一の帯域以外の全ての帯域とする周波数変調信号受信装置。
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