JP3866273B2 - アンテナおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波、ミリ波などの電磁波を利用した無線通信装置に利用されるアンテナに関する。本発明は、特に、携帯電話などの移動体通信端末やオフィスや家庭で利用される無線LAN(Local Area Network)に好適に用いられる。
マイクロ波からミリ波の周波数帯を利用した無線通信装置に利用される従来の高周波回路には、同軸線路や導波管を用いた回路と、平面基板を用いた回路がある。一般に、同軸線路や導波管を用いた回路は低損失であるが、重厚長大なシステムとなる。一方、マイクロストリップ回路やコプレーナ回路などの平面基板に形成する回路は、伝送損失が増加する傾向があるが、扁平・小型・軽量である。また、誘電体基板へのプリントで容易に形成できる、各種半導体デバイスが面実装できるなどの優れた特徴がある。従って、携帯電話や無線LANなどの移動体通信端末局の無線回路には、これらの特徴を活用したアンテナが利用される。
移動体通信端末局と基地局との間には遮蔽物や反射物などの電波障害物が存在することが多い。また、そのような電波障害物または移動体通信端末局の位置が変化することにより、電波伝搬環境が複雑に変化する場合も多い。更に、移動体通信端末局は、小型かつ軽量であることが求められているため、利用可能な電力も限られている。そのため、長時間の無線通信を実現するためには、消費電力を可能な限り、抑えることが望ましい。
上述のような環境のもとで、無線による通信状態を適切なレベルに維持するためには、移動体通信端末局のアンテナ放射特性(利得や指向性など)を状況に応じて適応的に変化できることが望ましい。具体的には、基地局のアンテナとの間で適切に接続できる方向へアンテナの指向性を動的に変化させることが好ましい。このことは、ミリ波など、特に高い周波数帯を用いる通信において特に強く求められる。
以下、図17を参照しながら、従来の平面アンテナの代表例であるマイクロストリップアンテナを説明する。マイクロストリップアンテナの従来例は、例えば、特許文献1に記載されている。
図17は、特許文献1に記載されているマイクロストリップアンテナを示す概略図である。図17に示されているアンテナは誘電体層701と、誘電体層701の上面側に配置された励振素子702と、誘電体層701の下面側に配置された接地導体703と、励振素子702に対向する位置に設けられた非励振素子704と、接地導体703の下方に位置する誘電体基板705と、誘電体基板705の下面に形成されたマイクロストリップ線路706とを備えている。接地導体703にはスロット707が形成されており、このスロット707は励振素子702とマイクロストリップ線路706との間に位置している。図17における励振素子702および非励振素子704は方形形状を有しているが、円形形状を有するものであっても良い。
図17からわかるように、励振素子702とマイクロストリップ線路706とは、接地導体703を挟むように配置され、スロット707は励振素子702の中心に対応する部分に配置されている。このため、マイクロストリップ線路706を伝搬してきたマイクロ波は、スロット707を介してアンテナ内部の磁界と結合し、アンテナ内部に基本モードの電磁界を励振する。図18は、このような励振が生じたときの放射パターンを示している。
特開平5−343915号公報 特開昭62−196903号公報
前述のように、移動体通信端末局を使用して無線通信を行う場合や、人が行き来する室内で無線通信を行う場合は、遮蔽や反射など電波の伝搬環境の変化が次々と起こるため、良好な通信状態を維持するためには適応的にアンテナ特性を制御できることが望ましい。
しかしながら、図17に示すような従来のアンテナでは、指向性、利得、効率などの諸特性が固定されたアンテナ形状によって決まるため、電波の伝搬環境の変化に応じてアンテナの諸特性を動的に変化させることが困難である。
また、仮に動的にアンテナ特性を変化させることが必要のない場合であって、種々の環境に応じて最適なアンテナ特性を決定するには、設計段階ではアンテナの形態を変化させながらアンテナ特性を評価できることが好ましい。
特許文献2は、全面に複数のマイクロストリップライン導体が配列された平面アンテナを開示している。この平面アンテナでは、マイクロストリップライン導体のアレイが形成された面と接地側導体との距離が状況に応じて変化させられる。しかし、このような構造を有する平面アンテナでは、接地側導体の全体を移動させることにより、上記の距離を変化させるため、アンテナ特性に影響を与えるパラメータが少なく、アンテナ特性の変化のレンジが狭く限定されてしまうという問題がある。
本発明では、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、電波の伝搬環境に応じてアンテナの指向性、利得、および効率などのパラメータを総合的に最適化できるアンテナを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、必要なアンテナ特性を発揮することができるアンテナを容易に設計できる装置および方法を提供することにある。
本発明のアンテナは、上面および下面を有する誘電体プレートからなる誘電体層と、前記誘電体層の上面側に配置された給電側導体パターンと、前記誘電体層の下面側に配置された接地側導体部とを備えたアンテナであって、前記接地側導体部の表面は、送受信する電磁波の波長より小さい寸法を有する複数の平面領域を有し、前記接地側導体部は、各々が前記複数の平面領域の各々を規定する複数の導体要素のアレイを含んでおり、ある仮想的な基準平面と前記複数の平面領域との間の距離が、個々の平面領域ごとに調節され、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させることができ、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させることができる駆動部を備え、前記駆動部は、前記複数の導体要素に含まれる個々の導体要素の位置を独立して変化させることができ、前記複数の導体要素の各々は、前記基準平面に平行な主面を有しており、前記駆動部は、前記主面を前記基準面に対して平行な状態を維持したまま、前記基準平面に垂直な方向に上下移動させることができることにより、前記接地側導体部は断面視において連続した凸凹を有するように前記接地側導体部の全体としての形態を任意に変化させることができる。
好ましい実施形態において、前記複数の導体要素の各々は、送受信する電磁波の波長より小さい寸法を有している。
好ましい実施形態において、前記駆動部は、MEMSによって形成されたアクチュエータを有している。
好ましい実施形態において、前記複数の導体要素は、行および列からなるマトリクス状に配列されている。
好ましい実施形態において、前記複数の導体要素は、いずれも矩形の主面を有しており、各主面のサイズは略等しい。
好ましい実施形態において、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素は接地され、接地導体部を形成する。
好ましい実施形態において、前記給電側導体パターンは、信号線ストリップを含んでいる。
本発明の装置は、上記いずれかのアンテナと、前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路とを備えている。
本発明の他の装置は、上記いずれかのアンテナと、前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路と、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する制御部とを備えている。
本発明によるアンテナ制御システムは、上記のいずれかの平面型アンテナと、前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路と、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御するアンテナ形態制御部と、前記回路を動作させることよって前記アンテナによる電磁波の送信および/または受信を行ない、前記アンテナのアンテナ特性を評価するアンテナ特性評価手段とを備え、前記アンテナ特性評価手段によって得られたアンテナ特性に基づいて、前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定し、前記アンテナの形態を制御する。
本発明によるアンテナの製造方法は、上記のいずれかの平面型アンテナを用意する工程(a)と、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(b)と、前記アンテナのアンテナ特性を評価する工程(c)と、前記(b)および前記(c)を少なくとも1回行なうことにより得られたアンテナ特性に基づいて前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定する工程(d)とを含む。
本発明によるアンテナの制御方法は、上記のいずれかの平面型アンテナを用意する工程(a)と、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(b)と、前記アンテナのアンテナ特性を評価する工程(c)と、前記(b)および前記(c)を少なくとも1回行なうことにより得られたアンテナ特性に基づいて前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定する工程(d)と、前記(d)で決定した距離に基づいて、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(e)とを含む。
本発明のアンテナは、電波伝搬環境に応じた放射特性を発揮しうるため、携帯電話や無線LANなどの移動体通信端末のアンテナとして有用である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
前述のように、従来の一般的な平面型アンテナにおける設計は、電流・磁流を決定するアンテナ形状の設計自由度によって制限されていた。例えばマイクロストリップアンテナのアンテナ特性を最適化しようとする試みは、一般に給電側導体パターンの形状を最適化することによって実行されてきた。なお、給電側の導体パターンとは、誘電体層の上面側に設けられた特定形状の導体部(信号線および共振構造)である。通常の平面型のアンテナでは、誘電体層の上面側に給電側導体パターンが配置され、その誘電体層の下面側に接地導体部が配置される。誘電体層は、通常は誘電性を有する固体材料から形成されるが、空気などの流体であることもありえる。
このような平面型のアンテナを設計する場合、従来、接地導体部は、アンテナ特性を最適化するために行う形態設計の対象から外れていた。しかしながら、このような接地導体部にも、給電側導体パターンを流れる電流・磁流と共役な関係を有する電流・磁流が流れている。本願発明者は、この事実に着目し、接地側導体の形状変更によっても電流・磁流の制御が可能であり、それによってアンテナ特性を変化させることができることを見出して、本発明を想到するに至った。
なお、ストリップ線路と接地導体の距離を変化させることにより、マイクロストリップ線路の実効的な誘電率が変化することは公知であり、このことは、例えば前述の特開昭62−196903号公報に開示されている。この文献に開示されている先行技術は、導波する電磁波の電気長の変化を利用しているが、本発明では接地導体の形状を変更させることによってアンテナ特性を調整している。一般に、アンテナを含む有限空間をVとするとき、ベクトルポテンシャルA、および磁気ベクトルポテンシャルAmは、電流密度J,磁流密度Mとの間で以下の数式1〜2に示す関係を有している。
Figure 0003866273
Figure 0003866273
ここで、rはアンテナから遠くはなれた点、r’は有限空間V内部の点、傍線付rは単位ベクトル、kは波数、jは虚数単位を表す。本発明では、接地導体の形状を調節することにより、上記の積分が有限値になるようにアンテナを設計している。上記のベクトルポテンシャルAおよび磁気ベクトルポテンシャルAmが有限の値をとるとき、遠方まで電磁界が放射される。
本発明の好ましい実施形態によれば、複数のストリップ線路を設置したり、ストリップ線路側に特定の形状を持たせたりする必要はなく、接地導体部の形状を任意に設計することにより、アンテナの放射特性(周波数や指向性など)を制御することができる。
さらに、本発明の好ましい実施形態では、接地側導体の表面形状を動的に変化できる可動機構を接地側の導体部に付与することにより、アンテナの指向性や利得、共振周波数などの放射特性を随時変化させることができるため、電波の伝搬環境に応じて放射特性を制御し、常に最適な特性を発揮させることが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
(実施形態1)
まず、図1(a)および(b)を参照しながら、本発明によるアンテナの第1の実施形態を説明する。図1(a)は、本実施形態のアンテナを示す分解斜視図であり、図1(b)は、アンテナの断面図である。
図に示されるように、本実施形態のアンテナは、上面(給電線路側:a front side)および下面(接地導体側:a back side)を有する誘電体層102と、誘電体層102の上面側に配置され信号線ストリップ(給電側導体パターン)101と、誘電体層102の下面側に配置された接地側導体部104と、接地側導体部104を支持する支持部材103とを備えている。
本実施形態における接地側導体部104は、ある仮想的な基準平面からの距離が位置によって異なる「表面」を有している点に第1の特徴を有している。接地側導体部104における、本実施形態におけるこの「表面」は、接地側導体部104の有する全表面のうち、誘電体層102の下面に対向または接している部分である。上記の「基準平面」は、本実施形態において誘電体層102の上面、または、この上面に平行な平面に相当している。
本実施形態における接地側導体部104は、四角枠状の突出部を有する支持部材103の凹部に配列されたN個(Nは2以上の整数)の導体要素104−1〜104−Nを有している。本実施形態の導体要素104−1〜104−Nは、上記基準平面からの距離が変化可能なように支持されており、接地側導体部104の前記「表面」は、導体要素104−1〜104−Nの上面によって構成される。
本実施形態では、N個の導体要素104−1〜104−Nを独立して上下方向に(基準平面に対して垂直な方向)に移動させることができるため、個々の導体要素104−1〜104−Nの上面と基準平面との距離を調節することにより、接地側導体部104の全体としての形態を変化させ、それによってアンテナ特性を制御することができる。
図1の例では、図1(b)から明らかなように、接地側導体部104の上面と誘電体層102の下面との間隔は、導体要素の位置によって異なっている。簡単のため、図1(b)では、接地側導体部104と支持部材103とを一体的に記載しているが、現実には、支持部材103は、接地側導体部の一部として機能する必要はなく、絶縁体から作製されていても良い。また、支持部材103のうち、少なくとも誘電体層102の下面に対向または接触する部分には導電性を付与し、その導電性部分を接地側導体部103の一部として機能させてもよい。図1(a)および(b)に示す例では、誘電体層102の下面のサイズと、支持部材104の外形サイズとが等しく設計されているが、本発明のアンテナは、このような例に限定されない。例えば、支持部材104の外形サイズを相対的に多く設計し、導体要素104−1〜104−Nの上面の合計が誘電体層102の下面に略等しくなるようにしてもよい。
本実施形態では、図1(a)に示すように導体要素104−1〜104−Nの各々は、正方形の上面を有しており、かつ、それらのサイズも相互に等しい。また、導体要素104−1〜104−Nは、n行×m列のマトリクス状に配列されている(N=n×m、nおよびmは正の整数)。
各導体要素104−1〜104−Nの上面は、送受信する電波の波長よりも小さい寸法を有しており、例えば数mm×数mm程度、電波の周波数によっては1mm×1mmの以下である。ただし、各導体要素104−1〜104−Nの上面形状は、正方形に限定されず、三角形またはM角形(Mは5以上の整数)であってもよい。
導体要素104−1〜104−Nの上面は、輪郭の一部または全部が曲線から形成されていてもよい。さらには、1つの接地側導体部104を構成する複数の導体要素104−1〜104−Nの上面形状は1種類に限定されない。すなわち、導体要素の形状や大きさが全ての要素にわたって同じである必要はなく、各々が異なる形状を有する導体要素104−1〜104−Nの配列であっても良い。また、隣接する導体要素は、隙間無く配列されている必要はなく、導体要素が存在しない領域が支持部材103上に存在しても良い。
図2は、5行×5列のマトリクス状に配列された導体要素104−1〜104−N(N=25)を示す平面レイアウト図である。図2には、紙面に垂直な方向をz軸、信号線ストリップ101が延びる方向をX軸とするx−y−z座標が示されている。
図2の例では、25個の導体要素104−1〜104−Nの各々がz軸方向に変位することができる。導体要素104−1〜104−Nのz軸方向変位を可能にする機構には、多種多様なものがあり得る。例えば、支持部材103に、導体要素104−1〜104−Nの各々に対応する微細な凹部の配列を形成し、各凹部に導体要素104−1〜104−Nを挿入するようにしてもよい。このとき、各導体要素104−1〜104−Nのz軸方向における位置を任意の位置で仮固定するようにしても良い。このようにする場合に、導体要素104−1〜104−Nのz軸方向位置を変化させる機構はアンテナ自身に付与されていない。したがって、導体要素104−1〜104−Nのz軸方向位置を変化させるには、アンテナの外部から導体要素104−1〜104−Nのいずれかに対して、そのz軸方向位置を変化させる外力(z軸方向の力)を付加する必要がある。例えば、導体要素104−1〜104−Nと支持部材103の凹部内壁面との間に生じる摩擦力によって両者の位置関係が固定される場合は、この摩擦力に抗する外力を選択された導体要素に付与することにより、その導体要素を移動させることができる。
このような方法によらず、任意の導体要素のz軸方向位置を動的かつ適応的に変化させるには、アンテナまたはアンテナモジュールが可動機構(アクチュエータなどの駆動部)を備えていることが好ましい。小さな導体要素を高い制御で動作する駆動部は、例えば、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)によって好適に作製され得る。
以下、図3から図5を参照しながら、このような可動機構の例を説明する。
まず、図3を参照する。図3のアンテナは、ネジ901−1〜901−N、ナット902−1〜902−N、および弾性バネ903−1〜903−Nを有する可動機構を備えている。ネジ901−1〜901−Nの各々は、対応するアクチュエータを備えた制御部904によって回転するように駆動される。制御部904は、選択された任意の位置におけるアクチュエータを駆動する信号を送出する回路を含んでおり、各導体要素104−1〜104−NのZ軸方向位置を独立して変位させることができる。
図4は、他のタイプの可動機構を備えたアンテナを示している。図4に示される可動機構は、ソレノイドコイル1001−1〜1001−Nと、可変抵抗1002−1〜1002−Nと、バネ1003−1〜1003−Nと、スイッチ1004−1〜1004−Nとを備えている。各ソレノイドコイル1001−1〜1001−Nを流れる電流の大きさを制御することにより、各ソレノイドコイル1001−1〜1001−Nに生じる磁場の大きさを制御し、それによって導体要素104−1〜104−NのZ軸方向位置を独立して変位させることができる。
図5は、更に他のタイプの可動機構を備えたアンテナを示している。図5に示される可動機構は、導体要素を支持する支持棒1101−1〜1101−Nと、支持棒1101−1〜1101−Nに結合した圧電素子1103−1〜1103−Nと、圧電素子1103−1〜1103−Nに印加する電圧を調節する可変定電圧源1102−1〜1102−Nおよびスイッチ1104−1〜1104−Nとを備えている。
圧電素子1103−1〜1103−Nは、圧電係数の異なる二種類の材料を張り合わせて形成された素子であり、印加電圧に応じて曲げ角度が変化する。可変定電圧源1102−1〜1102−Nおよびスイッチ1104−1〜1104−Nを調節することにより、圧電素子1103−1〜1103−Nに印加する電圧を素子ごとに変化させることができる。その結果、支持棒1101−1〜1101−Nのz軸方向位置を個別に調節することが可能になる。
上記の各可動機構によれば、各導体要素104−1〜104−Nを支持部材103に対して垂直方向に変位でき、また、変位した任意の位置で固定できる。なお、本発明によるアンテナは、図3〜5に示す可動機構以外の可動機構を備えていてもよい。例えば、静電気や形状記憶合金などを利用して個々の導体要素を変位させてもよい。
本発明のアンテナにおいて、複数の導体要素104−1〜104−Nの組み合わせによって接地側導体部104を形成するには、それらの導体要素104−1〜104−Nの少なくとも一部を接地する必要がある。このような接地は、例えば、隣接する導体要素を直接的に相互接続することによって行なっても良い。あるいは、隣接する導体要素は電気的に分離していても、可動機構などを介して個々の導体要素を接地電極と直接的に接続しても良い。また、行列状に配列されている導体要素のすべてが接地される必要はなく、一部の導体要素を接地せず、浮遊状態にしてもよい。
本実施形態のアンテナによれば、接地側導体部104の表面形状を変化させることにより、アンテナ面内における電磁界の2次元的な分布を変化させ、それによって接地導体部を流れる電流・磁流パターンを変化させることができる。特に、接地側導体部104を複数の導体要素に分割したアレイ構造を採用することにより、これらの導体要素を個別に変位させることが可能となる。また、複数の導体要素の変位を個別に調節することにより、多様な電磁界分布を実現することができる。例えば、特定の共振周波数を持つ溝構造、実効誘電率を分布させて給電する電磁波の波面を変える構造、あるいは、これらを組み合わせた構造などを実現できる。そして、それらのアンテナ形状の違いによって放射電磁波の周波数や指向性を制御できる。
このように、本実施形態では、電波信号の周波数やアンテナ周囲の電波伝搬の環境に応じてアンテナ特性を適正な状態に変化させることが可能になる。
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施形態に係るアンテナの実施例を説明する。
まず、図6(a)および(b)を参照する。図6(a)は、本実施例の導体要素の変位パターンを示しており、図6(b)は、導体要素の上面(接地側導体部の表面に含まれる複数の平面領域)が基準平面に対して同じ距離に位置している比較例を示している。
本実施例における各導体要素104−1〜104−Nの上面は、それぞれの一辺が0.6ミリメートルの正方形であり、5行×5列のマトリクス状に配列されている。導体要素104−1〜104−Nのアレイの外側には、支持部材103の額縁状の突出部が存在している。この突出部の上面には導体層が形成されており、導体要素上面と共に接地側導体部の「表面」を形成している。この接地側導体部の表面は、全体として、一辺が10ミリメートルの正方形である。
図6(b)に示す比較例では、接地側導体部の表面は実質的に平坦であり、基準平面からの距離が位置によらず略一定である。これに対し、図6(a)に示す実施例では、接地側導体部の表面は、その位置に応じて、基準平面からの距離が異なっている。すなわち、接地側導体部の表面は、送受信する電磁波の波長より小さい寸法を有する複数の平面領域を有しており、ある仮想的な基準平面と複数の平面領域との間の距離が、個々の平面領域ごとに調節されている。具体的には、各導電体要素の上面は、図6(b)に示す接地側導体部の「表面」よりも、誘電体層(不図示)から遠ざかる方向に変位している。個々の導体要素の上面の変位量は、0.00、0.25、0.50、0.75、1.00、および1.25(単位mm)のいずれかである。
図6(a)および(b)では、参考のため、誘電体層の上面に形成されているストリップ線路の位置を破線で示している。この図からわかるように、ストリップ線路は接地側導体部の中央を横切るようにX軸方向に沿って延びている。ストリップ線路への給電は、x軸の負方向側に設けられたポートから行い、ストリップ線路のx軸正方向側のポートは無反射に設定している。
誘電体層は、接地側導体部に対してz軸の正方向側に配置されている。本実施例の誘電体層は、誘電率3.5の材料から形成された基板であり、その厚さは0.3mmである。
周波数60GHzにおける各アンテナのxz面内の遠方界指向性およびyz面内の遠方界指向性を評価した。図7は、xz面内の遠方界指向性を示すグラフであり、図8は、yz面内の遠方界指向性を示すグラフである。
図7からわかるように、導体要素を全く変位させない場合(図6(b))、x軸正方向(Elevation角が正)の指向性は強い傾向があるが、全般に指向性は広い方位に分布している。一方、導体要素を変位させたアンテナ(図6(a))では、Elevation角−15度の指向性を示している。
また、図8からわかるように、導体要素を変位させない場合(図6(b))、yz面内の指向性はElevation角0度に対して対称である。これに対して、導体要素を変位させた場合(図6(a))、Elevation角−45度方向に向いた指向性が生じている。
このように、図6(a)に示すアンテナによれば、図6(b)に示すアンテナでは得られなかった指向性を発現させることができている。この指向性は、接地側導体部の形態を変化させることにより、接地側導体部を流れる電流・磁流を変化させ、それによって生じた放射特性の変化によって得られたものである。
導体要素104−1〜104−Nの変位パターンを変更すれば、アンテナの放射特性を多様に調節することができるため、電波伝搬の環境変化に応じてアンテナの放射特性を動的かつ適応的に最適化することが可能になる。
(実施例2)
以下、本発明の第1の実施形態に係るアンテナの他の実施例を説明する。
図9(a)から(b)は、本実施例における接地側導体要素104−1〜104−25の変位パターンの例を示している。図9(b)および(c)において、斜線でハッチングされた導体要素の位置(表面のレベル)は、基準面よりも1.2mmだけ低くなっている。より具体的に説明すると、図9(a)に示す例では、全ての導体要素104−1〜104−25の表面は、基準面と同一レベルにあり、変位していない。したがって、図9(a)は、比較例を示している。一方、図9(b)および(c)に示す例では、それぞれ、L字型に配列された8個または7個の導体要素の表面が基準面よりも1.2mm低下しているが、他の導体要素の表面は基準面と同一レベルにある。
本実施例における各導体要素104−1〜104−25の上面は、それぞれの一辺が0.9ミリメートルの正方形であり、5行×5列のマトリクス状に配列されている。導体要素104−1〜104−25のアレイの外側には、基準面と同一レベルの表面を有する導体領域が存在している。この接地側導体部の表面は、全体として、一辺が10ミリメートルの正方形である。
このように本実施例のアンテナは、周波数30GHzの電磁波に対して高い感度を示すように設計されている。これに対して、前述の実施例1のアンテナは、周波数60GHzの電磁波に対して高い感度を示すように設計されている。
図9(a)から(c)では、参考のため、誘電体層の上面に形成されているストリップ線路の位置を破線で示している。この図からわかるように、ストリップ線路は接地側導体部の中央を横切るようにX軸方向に沿って延びている。ストリップ線路への給電は、x軸の負方向側に設けられたポートから行い、ストリップ線路のx軸正方向側のポートは無反射に設定している。ストリップ線路の幅は0.3mmである。
誘電体層(図9において不図示)は、接地側導体部に対してz軸の正方向側に配置されている。本実施例の誘電体層は、誘電率3.5の材料から形成された基板であり、その厚さは0.3mmである。
図9(a)〜(c)に示す形態の各アンテナについて、周波数30GHzにおける各アンテナのxz面内の遠方界指向性およびyz面内の遠方界指向性を評価した。図10(a)は、xz面内の遠方界指向性を示すグラフであり、図10(b)は、yz面内の遠方界指向性を示すグラフである。最大放射方向の指向性が0dBとなるように規格化している。
図10(a)からわかるように、図9(a)に示す形態を有するアンテナによれば、+x方向に指向性が生じている(Elevation角80度程度)。また、図9(b)および(c)に示す形態を有するアンテナによれば、天頂付近で最も高い指向性が生じている。
また、図10(b)からわかるように、図9(a)に示す形態を有するアンテナによれば、−90度から+90度にかけて略一様な指向性が存在している。また、図9(b)に示す形態を有するアンテナによれば、−40度付近に強い指向性が表れ、図9(c)に示す形態を有するアンテナによれば、+40度付近に強い指向性が表れている。
このように、それぞれの導体要素を個別に変位させることにより、接地側導体の表面形態を調整すると、アンテナの指向性を制御することができる。
導体要素104−1〜104−25の変位パターンを変更すれば、実施例1と実施例2の比較からわかるように、放射する電磁波の周波数を変えることもでき、アンテナの放射特性を多様に調節することができる。この放射特性の柔軟な可変性は、接地導体を導体要素の2次元的なアレイ構造とし、それらを個別に変位させる構造によって初めて実現する特性である。従って、電波伝搬の環境変化に応じてアンテナの放射特性を動的かつ適応的に最適化することが可能になる。
参考形態
次に、本発明によるアンテナの第参考形態を説明する。
まず、図11(a)および(b)を参照する。図11(a)は、本参考形態のアンテナの下面を示す斜視図であり、図11(b)は、本参考形態のアンテナの断面図である。
参考形態における接地側導体部501も、第1の実施形態における接地側導体部104と同様に、ある仮想的な基準平面からの距離が位置によって異なる表面を有している。ただし、本参考形態のアンテナが第1の実施形態におけるアンテナと大きく異なっている点は、接地側導体部501が複数の導体要素に分かれていない点にある。
以下、図12(a)から(c)を参照しながら、図11に示すアンテナの製造方法の好ましい参考形態を説明する。
まず、図12(a)に示すように、上面に信号線ストリップを設けた誘電体層102を用意する。この誘電体層102は、例えばアルミナ、サファイアなどのセラミック、ガリウム砒素、シリコンなどの半導体材料、フッ素樹脂などのプラスチック材料、デュロイドなどのコンポジット材料、およびエポキシなどの材料から形成された誘電体基板であり(参考文献 R. Garg et al., Microstrip Antenna Design Handbook, Artech House, Norwood, MA, 2001)、その厚さは、例えば0.1〜1.0mm程度の範囲内に設定される。この後、誘電体層102の他方の面(下面)をエッチングなどの方法によって加工し、図12(b)に示す構造の誘電体層102を得る。
次に、スパッタリング法などの薄膜堆積技術やメッキ技術により、誘電体層102の加工面をメタライズして加工面上に接地側導体部501を作成する。接地側導体部501は例えば銅、銀、金、アルミなどの材料から形成され、その厚さは例えば0.01〜0.1mm程度の範囲に設定される。
なお、スパッタリング法によって堆積される接地側導体部501の厚さは、誘電体層102の位置によらず略一定であるが、導体部501の厚さは必ずしも一様である必要はない。また、接地側導体部501を形成するために堆積する膜の段差被覆性が悪い場合は、加工面の段差部分で接地側導体部501が極めて薄くなったり、存在しない場合がある。このような状態でも不都合がないように設計が行なわれることもあり得るが、段差被覆性を高め、導体部501の段切れを抑制するためには、加工面の段差にテーパを与えることが好ましい。
接地側導体部501は、誘電体層102の加工面の全体を覆っている必要はなく、意図的に導体部501が存在しないよう領域を設けてもよい。そのようにする場合は、例えば接地側導体部501となる導電体膜を誘電体層102の加工面上に形成した後、その導電体膜をパターニングすればよい。
加工面を有する誘電体層102を作製する方法は、上記のような平板な誘電体基板をエッチングする方法に限られない。平板な誘電体基板を用意した後、その片面の選択された領域に誘電体材料を形成しても良い。具体的には、誘電体基板の片面に誘電体の膜を堆積した後、その誘電体の膜の不要部分をエッチングによって除去しても良い。この場合、最初に用意した誘電体基板はエッチングされても、されなくても良い。誘電体基板と誘電体膜との間にエッチングストップ層を介在させても良いし、誘電体基板と誘電体膜とをエッチング選択比の高い材料から形成しても良い。
種々の深さを有する凹凸を加工面上に形成するには、場所に応じてエッチング時間を変更すればよい。具体的には、例えば、誘電体基板の選択された領域を覆うマスクパターンを形成した後、このマスクパターンで被われてない領域を所定の深さまでエッチングする処理を行なう。このエッチングは、イオンビームエッチングやサンドブラストによる物理的なエッチングであってもよいし、誘電体基板に対して反応性を有するガスや薬液を用いた化学的なエッチングであってもよい。異なる深さ/高さを有する凹凸を形成するには、マスクパターンの形成工程→エッチング工程→異なるマスクパターンの形成→エッチング工程→・・・のシーケンスを繰り返せばよい。
なお、誘電体層102として樹脂材料からなる層を用いる場合、所望形状の加工面を有する誘電体層102を射出成形などによって形成してもよい。こうして所望形状の加工面を有する誘電体層102が得られた場合は、その後に信号線ストリップおよび接地導体部を誘電体層102上に作製することになる。
上記プロセスにより、アンテナの接地側導体部の表面形状を柔軟に設計することができる。上記設計により、接地側導体部の2次元的な電磁界の分布を変化させ、それによって接地側導体部を流れる電流・磁流パターンを変化させることができる。このため、送受信する電波信号の周波数やアンテナ周囲の環境に応じて、アンテナ特性を最適化することが可能になる。
上記プロセスによれば、アンテナ作製後に接地側導体部の形状を動的に変化させることはできない。しかし、各種用途や使用環境に応じて最適化したアンテナを実現することができる。また、本参考形態のアンテナにおける接地側導体部の形態は、このアンテナが使用される電波環境を想定した状況において、第1の実施形態のアンテナを用いて最適化するように決定しておくことが好ましい。
第1の実施形態のアンテナを用いて接地側導体部の形態を最適化する場合、最終的に製造されるアンテナにおける接地側導体部の表面は、図1に示す導体要素104−1〜104−Nの配列パターンの影響を受ける。すなわち、接地側導体部501が形成される誘電体層102の表面は、行および列からなるマトリクス状に配列された複数の単位領域(各単位領域の寸法は、送受信する電磁波の波長より小さい)を含み、単位領域の各々の表面と基準平面との距離が単位領域ごとに予め設定された大きさを有するように設計される。この場合、各単位領域の表面は、典型的には、基準面に略平行である。
参考例
次に、図13(a)および(b)を参照しながら参考形態1の実施例(参考例)を説明する。
図13(a)および(b)は、2種類のアンテナについて、接地側導体部の表面形態を示している。この接地側導体部は、表面に複数の溝が形成された基板と、この基板の表面に形成された導電層とから構成されている。基板の外形は一辺が10ミリメートルの正方形であり、厚さは約0.3mmである。図13(a)および(b)には、それぞれ、yz面に平行な断面図とxz面に平行な断面図が示されている。
図13(a)のアンテナでは、長さA1〜A5、幅B、深さCの溝が間隔Dでx軸方向に配列されている。各溝の中心は、ストリップ線路の位置からy方向に距離Eだけシフトしている。一方、図13(b)のアンテナでは、長さA、幅B、深さCの溝が間隔Dでx軸方向に配列されている。各溝の中心は、ストリップ線路の位置からy方向に距離Eだけシフトしている。
誘電体層およびストリップ線路は、前述した実施例におけるものと同一である。本参考例においても、ストリップ線路への給電はx軸正方向側のポートから行い、ストリップ線路のx軸負方向側ポートは無反射に設定している。
参考例でも、実施例1について行なったように、周波数60GHzにおける各アンテナのxz面内の遠方界指向性およびyz面内の遠方界指向性を評価した。図14は、xz面内の遠方界指向性を示すグラフであり、図15は、yz面内の遠方界指向性を示すグラフである。なお、図14および図15における曲線(c)および(d)は、それぞれ、図13(a)のアンテナおよび図13(b)のアンテナについてのデータを示している。
図14からわかるように、図13(b)のアンテナの場合、Elevation角−25度で、ヌル点が見られるが、図13(a)のアンテナの場合、前方上方(Elevation角が−90〜0度)の指向性だけが残り、後方(Elevation角が正)への指向性が弱くなっている。
また、図15からわかるように、図13(a)のアンテナの場合、図13(b)に比べると、指向性はほぼ全方向で低下し、前方上方への放射指向性が強い。このように、接地側導体部の表面に溝状凹部を形成し、その形態や配置関係を変化させることにより、アンテナの放射指向性を変化させることができる。
参考形態では、図13(a)および(b)に示すように、誘電体基板の下面に溝を形成しているが、図6に示すような凹凸パターンを誘電体基板の下面に形成しても良い。また、逆に、実施例1の導体要素を用いて、図13(a)および(b)に示すような接地側導体部の形態を実現することも可能である。そのようにする場合は、溝の形状や配置関係を動的かつ適応的に変化させることができるため、電波の伝搬環境に応じたアンテナの放射特性を実現することができるようになる。
上記の実施形態及び参考形態では、固体の誘電体材料から誘電体層102を形成しているが、誘電体層102は流体(例えば空気)の層であってもよいし、異なる誘電体材料が層状に積層されたものであってもよい。また、誘電体層102は平坦である必要はなく、湾曲していてもよい。給電側導体パターンも図示されているストリップ状のパターンに限定されない。支持部材103も、図示されている形態は一例に過ぎず、額縁上の突出部分が実質的に存在しない形状や、より複雑な形状を有するものであってもよい。
(実施形態
以下、本発明の第1の実施形態に係るアンテナを用いて、接地側導体部の形態を最適化する方法を説明する。
図16は、本発明によるアンテナを備えた装置の実施形態を示すブロック図である。
本実施形態の装置は、図16に示すように、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ50と、アンテナ50に接続された通信回路61と、アンテナ50における接地側導体部の形態(以下、「アンテナ形態」)を制御する制御部とを備えている。
アンテナ50に含まれる導電要素のz軸方向位置を変化させることができる駆動部51と、アンテナ形態を決定する設計部53と、駆動部51を制御する形態設計制御部54と、アンテナに関する情報を格納する記憶部55を更に備えている。記憶部55が格納するアンテナに関する情報は、例えば導体要素や誘電体基板のサイズや接地側導体部の形態に関する初期条件などを含む。
この装置は、更に、アンテナ50が送受信する信号のレベルを検出するためのレベル検出部71と、レベル検出部71で検出された信号のレベルに基づいてアンテナ50の指向性を測定するための指向性判別部72と、検出された信号のレベルから利得を測定するための利得判別部73と、検出された信号のレベルからアンテナ50や通信回路61のインピーダンス整合性を決定するためのインピーダンス判別部74とを備えている。
次に、この装置の動作を説明する。
まず、形態設計部53は、記憶部55に格納されている情報に基づいて、初期のアンテナ形態を決定する。この形態設計部53の設計結果に基づき、形態設計制御部54は、アンテナ50における接地側導体部の形態が設計通りの形態になるように駆動部51を制御する。駆動部51は、アンテナ50における接地側導体部の各導体要素が所望のアンテナ形態を形成するようにアクチュエータなどを駆動する。
アンテナ50は送信用としても受信用としても用いることができるので、アンテナ50の形態の最適化は、アンテナを送信用として機能させた場合と、アンテナを受信用として機能させた場合との双方において独立して行なうことが望ましい。
以下、アンテナ50を送信用アンテナとして用いる場合の形態の調整手順について説明する。
まず、通信回路61がアンテナ50に送信用の信号を送る。その信号は、レベル検出部71にも入力される。本実施形態では、通信回路61とアンテナ50との間の信号経路中に、高周波信号に対する方向性結合用の部材を設けている。このため、通信回路61からアンテナ50に信号が流れても、アンテナ50から通信回路61に反射される信号が戻らないように調整することができる。レベル検出部71は、通信回路61からアンテナ50に送られる信号のレベルと、アンテナ50で反射される信号のレベルの双方を検出することができる。
指向性判別部72は、レベル検出部71が検出した高周波信号のレベルに基づき、送信時におけるアンテナ50の指向性が許容範囲にあるか否かを判別する。具体的には、アンテナ50の向きによってアンテナ50から反射される信号のレベルが異なる場合には、各向きにおける反射信号のレベルの差がある範囲に入っていれば指向性が許容範囲にあると判別され、ある範囲になければ指向性が許容範囲にないと判別される。これによって、アンテナ50の送信時の指向性の良否が判別される。この場合、指向性ができるだけ小さい方が望ましい場合と、逆に指向性が高い方が望ましい場合とがあるので、良否を判定する範囲はアンテナが用いられる機器の種類や用途、受信・送信の別などによって変化する。
利得判別部73は、通信回路61から送られる送信信号のレベルと、アンテナ50から反射される信号のレベルとの比が許容範囲にあるか否かなどに基づいて、アンテナ50の利得の良否を判別する。一般的には、送信信号のレベルと反射信号のレベルとの比ができるだけ大きいことが望ましいので、この比がある値以上であれば、利得が良好であると判定されることになる。
インピーダンス判別部74は、通信回路61から出力される信号と、アンテナ50から反射されてくる信号とのレベル比が許容範囲にあるか否かなどに基づいて、通信回路61とアンテナ50との間のインピーダンス整合の良否を判別する。一般的には、アンテナ50への入力信号に対する反射信号のレベル比が大きいことは、インピーダンス整合が取れていないことを意味する。したがって、このレベル比がある値以上であれば、インピーダンス整合性が良好であると判定することになる。
好ましくは、指向性、利得性、インピーダンス整合性のすべてが良好であると判定されるまで、形態設計部53においてアンテナの形態の設計をやり直し、形態設計制御部54および駆動部51を通じてアンテナ50の形態を動的に再構成する。そして、最終的にアンテナ50の指向性、利得性、入力インピーダンス整合性のすべてが良好であると判定されると、その形態に関する情報(データ)が記憶部55に記憶される。
なお、指向性、利得性、インピーダンス整合性の全てが良好と判断されなくともよい場合がある。指向性を重視し、利得性を無視するモードで、アンテナ50の形態を最適化する場合もある。
上記の例では、アンテナ形態の変更とアンテナ特性の評価とを繰り返しているが、前もって、電波環境に応じたアンテナ形態の複数のパターンを記憶部に格納しておき、電波環境の変化を検出すると、適切なアンテナ形態を上記の複数のパターンから選択するようにしてもよい。この選択は、装置が自動的に行なっても良いし、装置のユーザが選択してもよい。
このように、導体要素の駆動部を制御する回路をアンテナと一体化したアンテナモジュールを携帯端末や携帯電話などの装置に組み込めば、アンテナの特性を動的かつ適応的に最適化できる装置が得られる。
本発明によれば、ストリップ線路が特定の共振周波数を有する放射構造を持たなくても、接地側導体の形状制御により、放射する電磁波の周波数を設定することができる。従って、ストリップ線路のパターンによらずに、放射する電磁波の周波数帯域や指向性を設計することが可能である。例えば、接地側導体面に端面短絡の矩形導波管型共振構造が作成できる。同様にして、共振周波数の異なる共振構造を同時に作製したり、接地側導体の形状を変えることによった共振周波数を変えることができる。これにより放射する電磁波の周波数が変化する。
また、共振型のアンテナだけでなく、非共振型として例えば漏れ波アンテナとして設計することも可能である。上記のような共振構造と漏れ波を発生する構造を切り替えることも可能である。なお、放射のメカニズムは、導波管型共振や漏れ波によるものに限定されない。
上記の導波管型共振器などの放射構造のほかに、共振周波数には大きく寄与しない部分の構造を可変することによっても指向性を変えることができる。また放射構造と給電線路との位置関係や、基板面内の位置の設計によっても指向性や利得の変化が得られる。
更に、多数の放射構造を具備し、それらの合成として生じる電磁波の指向性制御をすることも可能である。
なお、前述のように、接地側導体を流れる電流および磁流から、数式1および数式2を用いてベクトルポテンシャルと磁気ベクトルポテンシャルが決定される。ベクトルポテンシャルと磁気ベクトルポテンシャルが有限値をとるための形状をアンテナに付与する必要があるが、本発明の構造により、これらのポテンシャルが有限値を取り得る様々の特性をアンテナに付与できる。このように多様なアンテナ特性を持たせることが可能であるため、周波数帯域や指向性などの各々の仕様を最も満足できるような接地導体の形状を探索し、実現して使用することができる。
本発明のアンテナは、電波伝搬環境に応じた放射特性を発揮しうるため、携帯電話や無線LANなどの移動体通信端末のアンテナとして有用である。
(a)は、本発明によるアンテナの第1の実施形態の斜視図であり、(b)は断面図である。 本発明の第1の実施形態における接地側導体部の概略構成を示す平面図である。 ネジを利用する導体要素の可動機構の概略図である。 ソレノイドコイルを利用する導体要素の可動機構の概略図である。 圧電素子を利用する導体要素の可動機構の概略図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の具体的な実施例1における接地側導体部の形態を示す図であり、(b)は、その比較例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の実施例1に関するxz面指向性を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態の実施例1に関するyz面指向性を示すグラフである。 (a)は、本発明の第1の実施形態の実施例2における接地側導体部の導体要素の表面レベルが変位していない状態(比較例)を示す図であり、(b)および(c)は、それぞれ、特定の導体要素の表面レベルが1.2mmだけ変位した例を示す図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の実施例2に関するxz面指向性を示すグラフであり、(b)は、実施例2に関するyz面指向性を示すグラフである。 (a)は、本発明によるアンテナの参考形態を示す斜視図であり、(b)は、その断面図である。 (a)から(c)は、本発明の参考形態の製造方法を示す斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の参考形態の具体的な実施例(参 考例)を示す図である。 本発明の参考例に関するxz面指向性を示すグラフである。 本発明の参考例に関するyz面指向性を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナを備えた装置例のブロック図である。 従来のマイクロストリップアンテナの概略図である。 従来のマイクロストリップアンテナの指向性の図である。

Claims (11)

  1. 上面および下面を有する誘電体プレートからなる誘電体層と、
    前記誘電体層の上面側に配置された給電側導体パターンと、
    前記誘電体層の下面側に配置された接地側導体部と
    を備えたアンテナであって、
    前記接地側導体部の表面は、送受信する電磁波の波長より小さい寸法を有する複数の平面領域を有し、前記接地側導体部は、各々が前記複数の平面領域の各々を規定する複数の導体要素のアレイを含んでおり、
    ある仮想的な基準平面と前記複数の平面領域との間の距離が、個々の平面領域ごとに調節され、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させることができ
    前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させることができる駆動部を備え、
    前記駆動部は、前記複数の導体要素に含まれる個々の導体要素の位置を独立して変化させることができ、
    前記複数の導体要素の各々は、前記基準平面に平行な主面を有しており、
    前記駆動部は、前記主面を前記基準面に対して平行な状態を維持したまま、前記基準平面に垂直な方向に上下移動させることができることにより、
    前記接地側導体部は断面視において連続した凸凹を有するように前記接地側導体部の全体としての形態を任意に変化させることができ平面型アンテナ。
  2. 前記駆動部は、MEMSによって形成されたアクチュエータを有している請求項に記載の平面型アンテナ。
  3. 前記複数の導体要素は、行および列からなるマトリクス状に配列されている、請求項1に記載の平面型アンテナ。
  4. 前記複数の導体要素は、いずれも矩形の主面を有しており、各主面のサイズは略等しい、請求項に記載の平面型アンテナ。
  5. 前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素は接地され、接地導体部を形成する、請求項1に記載の平面型アンテナ。
  6. 前記給電側導体パターンは、信号線ストリップを含んでいる請求項1に記載の平面型アンテナ。
  7. 請求項1に記載の平面型アンテナと、
    前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路と、を備えている装置。
  8. 請求項1に記載の平面型アンテナと、
    前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路と、
    前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御するアンテナ形態制御部と、
    前記回路を動作させることよって前記アンテナによる電磁波の送信および/または受信を行ない、前記アンテナのアンテナ特性を評価するアンテナ特性評価手段と、
    を備え、
    前記アンテナ特性評価手段によって得られたアンテナ特性に基づいて、前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定し、前記アンテナの形態を制御する、アンテナ制御システム。
  9. 請求項1に記載の平面型アンテナと、
    前記アンテナの前記給電側導体パターンと接地側導体部に電気的に接続された回路と、
    前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する制御部と、
    を備えている装置。
  10. 請求項1に記載の平面型アンテナを用意する工程(a)と、
    前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(b)と、
    前記アンテナのアンテナ特性を評価する工程(c)と、
    前記(b)および前記(c)を少なくとも1回行なうことにより得られたアンテナ特性に基づいて前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定する工程(d)と、
    を含むアンテナの製造方法。
  11. 請求項1に記載の平面型アンテナを用意する工程(a)と、
    前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(b)と、
    前記アンテナのアンテナ特性を評価する工程(c)と、
    前記(b)および前記(c)を少なくとも1回行なうことにより得られたアンテナ特性に基づいて前記複数の導体要素と前記基準平面との距離を決定する工程(d)と、
    前記(d)で決定した距離に基づいて、前記複数の導体要素から選択された少なくとも1つの導体要素と前記基準平面との距離を変化させるように前記アンテナの形態を制御する工程(e)と、
    を含むアンテナの制御方法。
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