JP3866072B2 - ラスタライズ処理装置、ラスタライズ処理方法、および記録媒体並びにプログラム - Google Patents

ラスタライズ処理装置、ラスタライズ処理方法、および記録媒体並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はページ記述言語で記述されたページデータを出力装置にて出力可能な形式のデータに変換するラスタライズ処理装置に関するものであり、特に出力装置の非動作時間を低減するためのラスタライズ処理装置、ラスタライズ処理方法、および記録媒体並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷・製版の分野において、画像処理装置が、PostScript(米アドビ・システムズ社の登録商標)や、PDF(Portable Document Format)に代表されるページ記述言語(以下PDLと称する)で記述されたページデータをラスタライズ処理して出力データを生成し、該ページデータが表現しているページ内容をイメージセッタやプレートライタ、デジタル印刷機などの出力機で、フィルムや刷版、紙葉などの記録媒体に出力することが一般的に行なわれている。
このようなページデータは、多くの場合2色以上の複数の版を有しており、ラスタライズ処理を行なうことで複数の版にそれぞれに対応する分版出力データが生成され、出力機での出力処理が行なわれることにより、ページデータに基づくカラー印刷が行なわれる。
【0003】
このような複数の版に対応する分版出力データを生成するためのラスタライズ処理としては、版順次処理と版同時処理の2種類のラスタライズ処理手法が存在する。版順次処理とは、ページデータに含まれる複数の版について順次ラスタライズ処理を行なうことで、複数の版に対応する分版出力データそれぞれを生成することである。版同時処理とは、ページデータに含まれる複数の版について同時にラスタライズ処理を行なうことで、複数の版に対応する分版出力データそれぞれを生成することである。
【0004】
版順次処理では、複数の版に対応する分版出力データのうち最初の一つを早く生成することができる。ただし、版に対するラスタライズ処理が順次行なわれるので、全ての分版出力データを作成するためにはページデータに含まれる版の数だけ時間を必要とする。
一方、版同時処理では、複数の版に対応する分版出力データそれぞれを早く生成することができる。しかし、ページデータに含まれる複数の版それぞれに対応する分版出力データを一括して作成するため、分版出力データの最初の一つを早急に必要とする場合など、特定の版に対応する分版出力データのみを出力することができない。
このような特徴を踏まえて、オペレータは、必要に応じてこのいずれかのラスタライズ処理を選択する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ページデータのラスタライズ処理を行なうラスタライズ処理装置に出力機が接続されており、直接出力機に分版出力データを送信する場合、印刷・製版工程の効率化を考慮して、版順次処理、版同時処理を選択する必要がある。すなわち、ラスタライズ処理装置の効率のみならず、出力機における出力動作についても効率化を考慮しなければならない。
【0006】
また、工程の効率を考える上では、ラスタライズ処理のみならず、出力機に出力動作の効率をも考慮しなければならない。すなわち、出力機における出力処理において、出力に時間がかかるような分版出力データもあれば、短時間で出力が終了するような分版出力データも存在する。出力機での出力処理が短時間で終了する場合には、出力機が動作していない時間、すなわち非動作時間が発生する可能性が高いため、出力機の動作効率は低下することになる。
このようなことも踏まえて、ラスタライズ処理装置におけるラスタライズ処理手法を選択しなければならず、この選択プロセスはオペレータに過大な負担をかけていた。
【0007】
そこで本発明の目的は、従来技術の欠点を除去し、出力機の非動作時間を短縮することができるような効率のよいラスタライズ処理手法を適宜選択することのできるラスタライズ処理装置、ラスタライズ処理方法、および記録媒体並びにプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決する為に、請求項1に係る発明は、ページ記述言語で記述された複数の版からなるページを含むページデータをラスタライズ処理するに際して、前記ページデータを構成する複数の版を同時にラスタライズ処理する版同時処理と、前記ページデータを構成する複数の版を順次ラスタライズ処理する版順次処理と、を選択可能なラスタライズ処理装置が出力装置に接続されており、前記ラスタライズ処理装置は、前記出力装置が動作中である場合に、該出力装置の動作が終了するまでの時間を取得する出力動作終了時間取得手段と、前記ページデータを構成する複数の版について版同時処理でラスタライズ処理を行なうのに必要な時間を算出するラスタライズ処理時間算出手段と、前記取得した出力動作終了時間と前記算出した版同時ラスタライズ処理時間とを比較する処理時間比較手段と、前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が短い場合、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択し、それ以外の場合には版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択するラスタライズ処理選択手段と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載のラスタライズ処理装置は、出力装置の動作状態および出力装置における出力動作の終了までの時間とを取得し、ページデータを構成する複数の版をラスタライズ処理するのに必要な時間とを算出し、出力動作終了時間と版同時ラスタライズ処理時間とを比較することにより、版順次処理もしくは版同時処理によるラスタライズ処理を選択することができるので、出力装置の動作時間を最大限に保ち、印刷・製版工程の効率が向上したラスタライズ処理装置を提供することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のラスタライズ処理装置であって、前記ラスタライズ処理時間算出手段が、前記版順次処理による版順次ラスタライズ処理時間も算出し、前記ページデータを構成する複数の版のうち一つの版をラスタライズ処理して作成された分版出力データを前記出力装置で出力するのに必要な出力時間を算出する出力データ出力時間算出手段と、を備え、前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が長い場合に、前記算出された版順次ラスタライズ処理時間と版同時ラスタライズ処理時間との差が、前記算出された出力時間により求められる前記ページデータを構成する複数の版より作成された分版出力データそれぞれを出力するのに必要な時間と前記ページデータを構成する複数の版のうち一つの版より作成された分版出力データを出力するのに必要な時間との差よりも大なるとき、前記ラスタライズ処理選択手段が、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択すること、を特徴としている。
【0011】
請求項2に記載のラスタライズ処理装置は、版同時処理ラスタライズ処理時間が出力動作終了時間よりも長い場合に、ページデータを構成する複数の版のうち一つの版をラスタライズ処理して得られた分版出力データを出力装置で出力するのに必要な時間を算出し、複数の版それぞれを出力するのに必要な時間と一つの版を出力するのに必要な時間との差と、版順次処理によるラスタライズ処理時間と版同時処理によるラスタライズ処理時間との差との関係から、版順次もしくは版同時処理によるラスタライズ処理を選択することができるので、さらに出力装置の動作時間を最大限に保つことができ、印刷・製版工程の効率が向上したラスタライズ処理装置を提供することができる。
【0012】
更に請求項3に係る発明は、請求項1に記載のラスタライズ処理装置であって、前記出力装置が動作していない場合には、前記ラスタライズ処理選択手段は、前記ページデータに対して版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択すること、を特徴としている。
【0013】
請求項3に記載のラスタライズ処理装置は、出力装置が動作していない場合には、版順次処理によるラスタライズ処理を実行するため、版順次処理もしくは版同時処理の選択を実行せずに済み、ラスタライズ処理装置における印刷・製版工程の効率を向上することができる。
【0014】
また請求項4に係る発明は、ページ記述言語で記述された複数の版からなるページを含むページデータをラスタライズ処理するに際して、前記ページデータを構成する複数の版を同時にラスタライズ処理する版同時処理と、前記ページデータを構成する複数の版を順次ラスタライズ処理する版順次処理と、を選択可能なラスタライズ処理装置が出力装置に接続されており、前記ラスタライズ処理装置のラスタライズ処理方法は、前記出力装置が動作中である場合に、該出力装置の動作が終了するまでの時間を取得する出力動作終了時間取得工程と、前記ページデータを構成する複数の版について版同時処理でラスタライズ処理を行なうのに必要な時間を算出するラスタライズ処理時間算出工程と、前記取得した出力動作終了時間と前記算出した版同時ラスタライズ処理時間とを比較する処理時間比較工程と、前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が短い場合、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択し、それ以外の場合には版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択するラスタライズ処理選択工程と、を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載のラスタライズ処理方法は、出力装置の動作状態および出力装置における出力動作の終了までの時間とを取得し、ページデータを構成する複数の版をラスタライズ処理するのに必要な時間とを算出し、出力動作終了時間と版同時ラスタライズ処理時間とを比較することにより、版順次処理もしくは版同時処理によるラスタライズ処理を選択することができるので、出力装置の動作時間を最大限に保ち、印刷・製版工程の効率が向上したラスタライズ処理装置を提供することができる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のラスタライズ処理装置を一般的なコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0017】
請求項5に記載の記録媒体は、請求項1に記載のラスタライズ処理装置を実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体なので、一般的に使用されているコンピュータで請求項1に記載のラスタライズ処理装置を実現することができる。
【0018】
加えて請求項6に係る発明は、請求項1に記載のラスタライズ処理装置を一般的なコンピュータで実現するためのプログラムである。
【0019】
請求項6に記載のプログラムは、請求項1に記載のラスタライズ処理装置を実現するためのプログラムなので、一般的に使用されているコンピュータで請求項1に記載のラスタライズ処理装置を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、説明を行なう。
図1は、本発明に係わるラスタライズ処理装置1の構成を説明するための図である。ラスタライズ処理装置1は、一般的に使用されているパーソナルコンピュータであり、CPU11、表示部12、入力部13、ネットワークI/F14、メディアドライブ15、記憶部16、メモリ17より構成されている。CPU11は、ラスタライズ処理装置1全体を制御し、特にメディアドライブ15に挿入されたメディアディスク18に記録されているプログラムをメモリ17において実行することによって、ラスタライズ処理装置1の機能を実現している。表示部12は、ラスタライズ処理に必要な情報を表示するために使用される。入力部13は、マウスやキーボードで構成されており、ラスタライズ処理装置1に対してオペレータが指示を入力するために使用する。ネットワークI/F14は、ラスタライズ処理装置1と図示しないネットワークとを接続するためのものである。ネットワークI/F14を介して、ラスタライズ処理装置1はネットワークに接続されている図示しない端末からページデータPDを受信することができる。また、図示しないサーバより、ラスタライズ処理装置1の機能を実現するプログラムをダウンロードすることも可能である。さらに、出力機2がネットワークを介してラスタライズ処理装置1と接続されている場合には、このネットワークI/F14を介して、出力機2に分版出力データDRPDを送信する。メディアドライブ15は、メディアディスク18に記録されているプログラムを読み取るために使用する。メディアドライブ15で読み取られたプログラムにより、ラスタライズ処理装置1の機能が実現される。記憶部16は、メディアドライブ15で読み取られたプログラムを格納する。また、記憶部16は、ページデータPD、分版出力データDRPDを格納する。
また、通信線CLは出力機2と接続されており、通信線CLを介して、ラスタライズ処理装置1はラスタライズ処理の結果生成された分版出力データDRPDを送信し、逆に、出力機2より送信される動作状態情報AD、出力仕様情報SDなどを受信する。
出力機2は、ラスタライズ処理装置1で生成された分版出力データDRPDを記録媒体に出力するためのものであり、イメージセッタやプリンタ、プレートレコーダやデジタル印刷機などで構成することができる。
【0021】
メモリ17は、記憶部16によって記憶されたプログラムをCPU11が実行するためのワークエリアである。CPU11によってプログラムが実行された結果、メモリ17において、ページデータ分版部171、出力機情報取得部172、RIP部173、出力時間算出部174、RIP処理選択部175の機能が実現する。
【0022】
ページデータ分版部171は、ページデータに含まれる複数の版をそれぞれ単一の版として分版する。後述するプロセスにより、版順次処理によるラスタライズ処理を行なう場合には、ページデータ分版部171により、ページデータPDに含まれる複数の版それぞれ一つずつを分離しなければならない。そこで、ページデータ分版部171が、ページデータPDに含まれる複数の版をそれぞれ単一の版として分離し、ラスタライズ処理を行なう。
また、後述するプロセスで、版順次処理によるラスタライズ処理時間と版同時処理によるラスタライズ処理時間との関係から、ラスタライズ処理を選択するためにも、ページデータ分版部171は、ページデータPDより複数の版をそれぞれ単一の版として分離する。
【0023】
出力情報取得部172は、通信線CLを介して接続している出力機2に関する情報を取得する。出力情報取得部172が取得する出力機2の情報としては、出力機2の状態(動作/非動作)、動作中の場合出力機2の出力動作が終了するまでの時間(出力動作終了時間)などから構成されている動作状態情報AD、また出力機2の出力能力(1秒辺りの出力線数/面積)、現在出力を行なっている先行出力データRPDのデータサイズなどを含んでいる出力仕様情報SDである。出力情報取得部172は、通信線CLを介して接続している出力機2より前述の情報を取得し、一時的に該情報を格納する。
【0024】
RIP部173はページデータPDに対してラスタライズ処理を行ない、出力データRPDを生成する。RIP部173は、ページ記述言語で記述されたページデータPDのスクリプトを解析し、出力機2で出力可能なビットマップ形式の出力データRPDを作成する。この時、ページデータPDに複数の版が含まれている場合、例えばY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の4版が含まれていたならば、RIP部173は各版に対応する分版出力データDRPDy、DRPDm、DRPDc、DRPDkを作成する。出力機2において、分版出力データDRPDy、DRPDm、DRPDc、DRPDkに基づく出力を行なうことにより、ページデータPDの表現内容が記録媒体にて表現されることになる。
また、RIP部173は、ページデータPDのラスタライズ処理前に、分版出力データDRPDのデータサイズを算出する。RIP部173は、ページデータPDより分離された版についてのスクリプトを解析し、該版をラスタライズ処理する際の解像度および該版に含まれる描画オペレータおよび図形の数から、分版出力データDRPDのデータサイズを算出する。算出された分版出力データのデータサイズは、後述する出力時間算出部174による出力時間算出に使用される。
【0025】
さらに、RIP部173は、RIP時間算出部1731を備えている。RIP時間算出部1731は、ページデータPDを版同時処理でラスタライズ処理を行なった場合の処理時間を算出する。また、版順次処理でページデータPDをラスタライズ処理した場合の処理時間についても、RIP時間算出部1731は算出を行う。RIP時間算出部1731は、ページデータPDを記述しているページ記述言語のスクリプトを解析し、該スクリプトに含まれる描画コマンドの個数や描画コマンドの種類から、ラスタライズ処理時間の算出を行なうことができる。そのため、RIP時間算出部1731は、描画コマンドの種類それぞれに対応したコマンド処理時間が格納された処理時間テーブルTBを備えている。
【0026】
出力時間算出部174は、ページデータPDに含まれる複数の版のうち一つをラスタライズ処理した結果生成された分版出力データDRPDを出力機2で出力する場合に必要な時間を算出する。出力時間算出部174は、出力情報取得部172が取得した出力機2の出力能力と、ページデータPDに含まれる複数の版のうち一つをラスタライズ処理した結果生成された分版出力データDRPDのデータサイズと比較することにより、出力機2において該分版出力データDRPDを出力するのに必要な時間を算出する。
【0027】
RIP処理選択部175は、ページデータPDをラスタライズ処理するに際して、版順次処理もしくは版同時処理を選択する。RIP処理選択部175は、出力情報取得部172が取得した出力機2に関する情報のうち、出力機2の動作状態および出力機2が出力動作している場合該出力の終了までの時間を参照する。RIP処理選択部175は、出力機2が非動作状態である場合、ラスタライズ処理について版順次処理を実行することを選択し、RIP部173に対して、ページデータPDについて版順次処理でラスタライズ処理を行なうよう指示を行なう。
出力機2が動作状態である場合、RIP処理選択部175は、出力動作の終了までの時間とRIP時間算出部1731で算出した版同時処理によるラスタライズ処理時間とを比較する。その結果、出力動作の終了までの時間よりも版同時処理によるラスタライズ処理時間の方が短い場合、RIP処理選択部175は、ラスタライズ処理について版同時処理を実行するものとして、RIP部173に対して指示を行なう。それにより、RIP部173は、ページデータPDについて版同時処理によるラスタライズ処理を実行する。
また、RIP処理選択部175は、版同時ラスタライズ処理時間が出力終了動作時間よりも長い場合に、RIP時間算出部1731により算出された版順次処理によるラスタライズ処理時間と版同時処理によるラスタライズ処理時間とを比較し、さらに出力時間算出部174で算出した分版出力データDRPDの出力時間との関係から、ラスタライズ処理を選択する。
【0028】
このとき、RIP処理選択部175は、次の式で表される版順次ラスタライズ処理時間と版同時ラスタライズ処理時間との比較、および分版出力データDRPDの出力時間との関係から、ラスタライズ処理を選択する。
(1) (n−1)E<nr−R
ただし、
n :ページデータPDを構成する版の数
E :分版出力データDRPDの出力時間
nr:版順次ラスタライズ処理時間
R :版同時ラスタライズ処理時間
の条件を満たしたとき、RIP処理選択部175は版同時処理により、ページデータPDをラスタライズ処理するような選択を行なう。
【0029】
この式は、版順次ラスタライズ処理時間と版同時ラスタライズ処理時間との差が、ページデータPDより作成した分版出力データDRPDそれぞれを出力する時間と一つの分版出力データDRPDを出力する時間との差よりも大なる場合には、版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを意味している。版順次処理によるラスタライズ処理で一つの分版出力データDRPDを作成する時間の方が一つの分版出力データDRPDを出力する時間よりも大なる時、続く分版出力データDRPDの出力を行なうための時間との関係で、ラスタライズ処理について版順次処理か版同時処理かを選択する必要がある。すなわち、版順次処理によるラスタライズ処理時間と版同時処理によるラスタライズ処理時間との差が、続く分版出力データDRPDの出力時間よりも大なる場合には、版同時処理によるラスタライズ処理の方が効率がよいため、RIP処理選択部175は、式(1)による判定を行ない、ラスタライズ処理を選択するのである。
【0030】
図2は、図1に示したラスタライズ処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS1において、ラスタライズ処理装置1は、ラスタライズ処理を行なうためのページデータPDを取得する。図示しない端末より、ネットワークを経て、ネットワークI/F14を介して、ラスタライズ処理装置1はページデータPDを受信する。また、図示しないページデータ作成部により、ラスタライズ処理装置1がページデータPDを作成してもよい。ページデータPDは、ラスタライズ処理装置1の記憶部16へ格納される。
【0031】
ステップS2では、出力機情報取得部172が、通信線CLを介して、出力機2の動作状態を確認する。出力機情報取得部172は、出力機2より動作状態情報ADを取得し、出力機2が動作中であるか否かを判定する。出力機2が動作していない場合には、ラスタライズ処理装置1の処理はステップS10へ移行する。
出力機2が動作している場合には、ステップS3へ移行する。
【0032】
ステップS3において、出力機情報取得部172が、動作状態情報ADおよび出力仕様情報SDを取得し、出力機2において行なわれている出力動作が終了するまでの時間を算出する。出力機情報取得部172は、出力機2より出力仕様情報SDを取得し、出力機2の出力能力(1秒辺りの出力線数/面積)および出力機2において出力されている出力データRPDのデータサイズから、出力機2における先行出力データRPDの出力終了までの時間である出力動作終了時間REを算出する。すなわち、出力機情報取得部172は、取得した出力機2の出力能力より、出力機2の1秒辺りの出力データサイズを求め、該1秒辺りの出力データサイズと出力を行なっている先行出力データRPDの総データサイズとを比較することにより、出力機2で行なわれている先行出力データRPDの出力動作終了時間REを算出することができる。
あるいは、先行出力データRPDの表現サイズと、出力機2の出力能力とから、出力動作終了時間REを算出するようにしてもよい。また、出力機2がインテリジェントタイプの出力機であり、自身で出力動作終了時間REを算出する機能が備わっている場合には、出力機情報取得部172は該出力機2で算出された出力動作終了時間REを、動作状態情報ADとして取得すればよい。
【0033】
ステップS4へ移行し、RIP時間算出部1731が、ページデータPDを版同時処理によりラスタライズ処理を行うのに必要な時間を算出する。RIP時間算出部1731は、記憶部16よりページデータPDを読み出し、ページデータPDのスクリプトを解析することにより、該ページデータPDのラスタライズ処理に必要な時間を算出することができる。このとき、RIP時間算出部1731は、版同時処理によるラスタライズ処理時間ARTを算出するので、ページデータPDを構成する複数の版を記述するスクリプトについて、複数の版ごとに解析する。
【0034】
図3に、ページデータPDの構成を示す。前述の通り、ページデータPDにおいて行なわれる表現は複数の版より成り立っており、ページデータPDはそのため該複数の版を含んでいる。具体的には、ページ記述言語で記述されたページデータPDは、複数の版、ここではY版、M版、C版、K版の4版から構成されており、それぞれの版に対応してページ記述言語のスクリプトにより、画像データ、線画データ、テキストデータの記述が行なわれている。
【0035】
RIP時間算出部1731は、版同時処理によるラスタライズ処理時間ARTを算出するに際して、Y版を記述するスクリプトを1行解析した後に、M版を記述するスクリプトを1行解析、続いてC版、K版と一行ずつ解析した後に、再度Y版を記述するスクリプトを解析……と、いう方式でページデータPDの解析を行なう。また、RIP処理時間算出部1731は、ページデータPDを解析するため、その記述を逐次解析することにより、画像データ、線画データ、テキストデータの記述を行なっている各描画オペレータの個数を種類別に取得し、また、ページデータPDに含まれる図形のサイズに関する情報をもあわせて取得する。
【0036】
図4は、ステップS4の処理により、RIP時間算出部1731がページデータPDの記述を逐次解析した場合の一例を示す図である。
図4(a)は、RIP時間算出部1731がページデータPDを解析し、ページデータPDに記述された各描画オペレータの個数を種類別に取得した場合の一例を示す図であり、ここでは、各描画オペレータ「erasepage」、「fill」、「eofill」、「stroke」……などの各描画オペレータの種類別に、その個数がそれぞれ1個、100個、100個、500個……と取得された場合を示している。
【0037】
図4(b)は、RIP時間算出部1731がページデータPDを解析し、該ページデータPDに含まれる各図形のサイズを取得した場合の一例を示す図である。ここではページデータPDに4つの図形が含まれていることと、各図形のサイズとが取得された場合を示している。
【0038】
RIP時間算出部1731は、各描画オペレータの種類別の個数および図形のサイズに関する情報を取得した後、該取得した各描画オペレータの種類別の個数および図形のサイズに関する情報に基づいて、ページデータPDの版同時処理によるラスタライズ処理に必要なラスタライズ処理時間ARTを算出する。
【0039】
版同時ラスタライズ処理時間ARTの算出については、次の式(2)によって算出される。
(2)ART=TS+TG
ここで、TSは各描画オペレータのうちストローク系オペレータのそれぞれを実行するのに必要な時間の総和であり、TGは各描画オペレータのうちイメージ系オペレータの実行に必要な時間の総和である。
【0040】
各描画オペレータの描画命令を一つ処理するのに必要な時間を表すパラメータは、それぞれRIP時間算出部1731が備えた処理時間テーブルTBに格納されている。また、各図形の単位サイズあたりの処理時間および回転角度に応じた処理時間を表すパラメータも処理時間テーブルTBに格納されているので、RIP時間算出部1731は処理時間テーブルTBを参照して、版同時ラスタライズ処理時間ARTを計算する。
【0041】
すなわち、ストローク系オペレータそれぞれを実行するのに必要な時間の総和TSは、一つの描画命令の処理時間にその命令の個数を乗じた値を、全ての描画命令について加算することにより、
(3)TS=Σ(TSi×Ni)
という計算により求めることができる。ここで、TSiは各描画命令を処理するのに必要な時間であり、Niは各描画命令の個数であり、Σは、i=1、2,……,M(Mは描画命令の種類数)までの総和を意味している。
【0042】
さらに、イメージ系のオペレータそれぞれを実行するのに必要な時間の総和TGは、各図形のサイズに依存することから、
(4)TG=ΣTGi=Σ(SZi×Ci×Di)
という計算で求めることができる。ここで、SZiは各図形のサイズであり、Ciは単位サイズあたりの処理時間であり、Diは図形の回転角度に応じて設定された回転係数である。すなわち、図形の描画処理時に回転を伴う場合、通常の描画処理時よりも大きな値となるため、回転角度に応じて設定された回転係数Diを乗ずることで、TGをより正確に算出することができる。
【0043】
RIP時間算出部1731は、前述の式(2)、(3)、(4)により、ページデータPDを版同時処理でラスタライズ処理するの必要な時間である版同時ラスタライズ処理時間ARTを算出する。算出された版同時処理ラスタライズ処理時間ARTは、RIP時間算出部1731にて一時的に格納される。なお、記憶部16に版同時処理ラスタライズ処理時間ARTを格納するようにしてもよい。
【0044】
ステップS5において、RIP時間算出部1731にて算出された版同時処理ラスタライズ処理時間ARTと、出力機情報取得部172が取得した出力機2の出力動作終了時間REとを、RIP処理選択部175が比較する。その結果、版同時処理ラスタライズ処理時間ARTが出力動作終了時間REよりも小さい場合には、ラスタライズ処理装置1の動作はステップS9へ移行する。逆に、版同時処理ラスタライズ処理時間ARTが出力動作終了時間REよりも大きい場合には、ラスタライズ処理装置1の動作はステップS6へ移行する。
【0045】
ステップS6では、RIP時間算出部1731が、ページデータPDを版順次処理によりラスタライズ処理を行なうのに必要な時間を算出する。版順次処理によるラスタライズ処理時間CRTを算出するため、まずページデータ分版部171がページデータPDに含まれる複数の版を分版する。例えば、ページデータPDがY、M、C、Kの四版から構成されている場合には、ページデータ分版部171は、ページデータPDから、Y版を記述するスクリプト、M版を記述するスクリプト、C版を記述するスクリプト、K版を記述するスクリプトを分離することにより、ページデータPDの分版を実行することができる。その上で、RIP時間算出部1731は、ページデータPDから分版された版DVを一つ選択し、該分版された版DVを記述するスクリプトを解析して、画像データ、線画データ、テキストデータの記述を行なっている各描画オペレータの個数を種類別に取得し、また、分版された版DVに含まれる図形のサイズに関する情報をもあわせて取得し、ステップS4の式(2)、(3)、(4)により、分版された版DVのラスタライズ処理時間を算出する。
【0046】
このとき、算出されるのはページデータPDを分版して得られた版DVをラスタライズ処理するための時間なので、RIP時間算出部1731は、ページデータPDを構成する版の数を、分版された版DVのラスタライズ処理時間を乗算することにより、版順次ラスタライズ処理時間CRTを算出することができる。
なお、RIP時間算出部1731が、分版された版DVごとにラスタライズ処理時間を計算し、それらを加算することにより、版順次ラスタライズ処理時間CRTを算出するようにしてもよい。
【0047】
ステップS7において、出力時間算出部174が、ページデータPDより分版された版DVをラスタライズ処理した場合に得られた分版出力データDRPDについて、出力機2における出力時間STを算出する。出力時間STを算出するため、まずRIP部173が、分版された版DVについて、ラスタライズ処理を行なった結果生成される分版出力データDVのデータサイズを算出する。RIP部173は、分版された版DVの記述に含まれる描画スクリプトの個数、および分版された版DVに含まれる図形の数、並びに分版出力データDRPDを生成するときの解像度とから、ラスタライズ処理を行なうことなく、分版された版DVより生成される分版出力データDRPDのデータサイズを得ることができる。
そして、出力時間算出部174が、RIP部173で得られた分版出力データDRPDのデータサイズと、出力機情報取得部172が取得した出力機2の出力仕様情報SDとから、出力時間STを算出する。出力時間算出部174は、出力機情報取得部172が取得した出力仕様情報SDより、出力機2の出力能力(1秒辺りの出力線数/面積)およびRIP部173で得られた分版出力データDRPDのデータサイズとから、出力機2において分版出力データDRPDの出力を行なう場合に出力終了に必要な時間を算出する。すなわち、出力機情報取得部172は、取得した出力機2の出力能力より、出力機2の1秒辺りの出力データサイズを求め、該1秒辺りの出力データサイズと分版出力データDRPDのデータサイズとを比較することにより、出力機2で分版出力データDRPDを出力する場合に出力終了に必要な時間を出力時間STとして算出することができる。
【0048】
あるいは、分版出力データDRPDの表現サイズと、出力機2の出力能力とから、出力時間STを算出するようにしてもよい。
また、出力機2において行なわれた出力についての出力時間を出力機情報取得部172が繰り返し取得し、該取得した出力時間を平均化した値を出力時間STとしてもよい。
【0049】
ステップS8で、RIP処理選択部175は、版順次ラスタライズ処理時間CRTと版同時ラスタライズ処理時間ARTとの関係、および出力時間STとの関係から、ページデータPDのラスタライズ処理手法を選択する。式(5)で表される次の条件を満たしたとき、RIP処理選択部175は、ステップS9へ移行し、版同時処理によりページデータPDをラスタライズ処理する。この条件を満たさなかった場合には、RIP処理選択部175は、版順次処理によりページデータPDをラスタライズ処理するため、ステップS10へ移行する。
(5) (n−1)ST<CRT−ART
ただし、
ST:出力時間算出部174が算出した、分版出力データDRPDの出力時間
n:ページデータPDを構成する版の数
CRT:RIP時間算出部1731が算出した版順次ラスタライズ処理時間
ART:RIP時間算出部1731が算出した版同時ラスタライズ処理時間
【0050】
前述の通り、式(5)で表現された条件を満たした場合には、版同時処理によりページデータPDをラスタライズ処理した方が効率がよいので、ステップS9へ移行する。
【0051】
ステップS9では、RIP処理選択部175が、ページデータPDをラスタライズ処理するに際して、版同時処理を行なうことを選択する。RIP処理選択部175の選択に従い、RIP部173は、ページデータPDを版同時処理でラスタライズ処理を行ない、複数の版それぞれに対応する分版出力データDRPDを生成する。生成された分版出力データDRPDは、記憶部16へそれぞれ格納される。
【0052】
ステップS10では、RIP処理選択部175が、ページデータPDをラスタライズ処理するに際して、版順次処理を行なうことを選択する。RIP処理選択部175の選択に従い、ページデータ分版部171がページデータPDに含まれる複数の版をそれぞれ分版する。RIP部173は、分版された版DVそれぞれを版順次処理でラスタライズ処理を行ない、ページデータPDに含まれる複数の版それぞれに対応する分版出力データDRPDを生成する。生成された分版出力データDRPDは、記憶部16へそれぞれ格納される。
【0053】
図5は、ページデータPDについて、ステップS2によりステップS8を経て、複数の版Y、M、C、Kを有するページデータPDについて、版順次処理によるラスタライズ処理を行なった場合のラスタライズ処理装置1と出力機2の動作との関係を示し、版順次処理もしくは版同時処理による印刷・製版工程の効率を説明するための図である。
図5(a)は、ステップS2において、出力機2が動作していない状態における、ラスタライズ処理装置1の動作を説明するための図である。出力機2が動作していない場合には、ラスタライズ処理装置1は版順次処理もしくは版同時処理、いずれのラスタライズ処理を実行してもよいが、通常は版順次処理によるラスタライズ処理の方が出力機2の非動作時間を短くすることができる。版順次処理によるラスタライズ処理によりページデータPDから分版出力データDRPDを作成する場合、ページデータPDより一つの版についての分版出力データDRPDを最先で得ることができるため、出力機2をすぐに動作させることができる。一方、版同時処理によるラスタライズ処理においては、分版出力データDRPDを同時に作成するため、分版出力データDRPDすべてを作成しなければならず、その時間は出力機2の非動作時間となってしまうためである。
【0054】
従って、出力機2が動作していない状態では、ラスタライズ処理装置1はステップS2の判定によって、版順次処理により、ページデータPDをラスタライズ処理して分版出力データDRPDを生成する方が、出力機2の非動作時間を短縮することができるので、印刷・製版工程の効率は向上する。
【0055】
図5(b)は、出力機2が動作している状態において、ステップS5によるラスタライズ処理装置1の動作を説明するための図である。ステップS5では、出力機2が動作しており、該出力機2が先行出力データRPDを出力終了のために必要な時間REと、版同時処理によるラスタライズ処理に必要な時間ARTとを比較している。この時、版同時処理ラスタライズ処理時間ARTが出力機2の出力動作終了時間REよりも小さい場合、出力機2による出力が終了するまでに、ラスタライズ処理装置1のラスタライズ処理が終了するので、出力機2における非動作時間を発生させることがない。
【0056】
従って、ラスタライズ処理装置1は、出力機2が動作しており、その動作終了までに版同時処理によるラスタライズ処理が終了するならば、ステップS5の判定によって、版同時処理により、ページデータPDをラスタライズ処理して分版出力データDRPDを生成する方が、出力機2の非動作時間を短縮することができるので、印刷・製版工程の効率は向上する。
【0057】
図5(c)は、出力機2が動作している状態において、ステップS8によるラスタライズ処理装置1の動作を説明するための図である。ステップS8では、版同時処理によるラスタライズ処理時間ARTが出力動作終了時間REよりも大きいため、先行出力データRPDの出力終了時に、版同時処理によりラスタライズ処理された分版出力データDRPDの作成は終了しない。しかし、分版出力データDRPDの出力時間STが充分短い場合には、版同時処理によるラスタライズ処理で分版出力データDRPDを作成する方が、ラスタライズ処理装置1と出力機2の全体から見れば、効率のよい出力処理を行なえることになる。
【0058】
従って、ラスタライズ処理装置1は、出力機2が動作しており、その動作終了までに版同時処理によるラスタライズ処理が終了しない場合であっても、分版出力データDRPDの出力時間が充分短い場合には、ステップS8の判定によって、版同時処理により、ページデータPDをラスタライズ処理して分版出力データDRPDを生成する方が、出力機2の非動作時間を短縮することができるので、印刷・製版工程の効率は向上する。
【0059】
図5(d)は、ステップS10に至り、版順次処理でページデータPDに対してラスタライズ処理を行なったラスタライズ処理装置1と出力機2との動作を説明するための図である。図示しているように、版同時ラスタライズ処理時間ARTが、出力機2の先行出力データRPDの出力動作終了時間REよりも長く、分版出力データDRPDの出力時間STが充分長い場合には、版順次処理により、ページデータPDをラスタライズ処理して分版出力データDRPDを生成する方が、出力機2の非動作時間を短縮することができるので、印刷・製版工程の効率は向上する。
【0060】
ステップS9乃至ステップS10の処理が終了し、ページデータPDより分版出力データDRPDがそれぞれ生成されたならば、ラスタライズ処理装置1は記憶部16より分版出力データDRPDをそれぞれ読出し、通信線CLを介して、出力機2に分版出力データDRPDをそれぞれ送信することにより、出力機2は、分版出力データDRPDがそれぞれ表現する内容を記録媒体に出力する。
【0061】
このように、図1に示したラスタライズ処理装置1が図2に示したフローチャートのように動作することで、従来技術の欠点を除去し、出力機の非動作時間を短縮することができ、効率のよい印刷・製版工程を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるラスタライズ処理装置1の構成を説明するための図である。
【図2】図1に示したラスタライズ処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】ページデータPDの構成を説明するための図である。
【図4】ステップS4の処理により、RIP時間算出部1731がページデータPDの記述を逐次解析した場合の一例を示す図である。
【図5】ラスタライズ処理装置1における、版順次処理もしくは版同時処理による印刷・製版工程の効率を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ラスタライズ処理装置
2 出力機
11 CPU
12 表示部
13 入力部
14 ネットワークI/F
15 メディアディスク
16 記憶部
17 メモリ
18 メディアディスク
171 ページデータ分版部
172 出力機情報取得部
173 RIP部
174 出力時間算出部
175 RIP処理選択部
1731 RIP時間算出部
AD 動作状態情報
ART 版同時ラスタライズ処理時間
CRT 版順次ラスタライズ処理時間
DV 分版された版
DRPD 分版出力データ
PD ページデータ
RE 出力動作終了時間
RPD 先行出力データ
SD 出力仕様情報
ST 出力時間

Claims (6)

  1. ページ記述言語で記述された複数の版からなるページを含むページデータをラスタライズ処理するに際して、前記ページデータを構成する複数の版を同時にラスタライズ処理する版同時処理と、前記ページデータを構成する複数の版を順次ラスタライズ処理する版順次処理と、を選択可能なラスタライズ処理装置が出力装置に接続されており、
    前記ラスタライズ処理装置は、
    前記出力装置が動作中である場合に、該出力装置の動作が終了するまでの時間を取得する出力動作終了時間取得手段と、
    前記ページデータを構成する複数の版について版同時処理でラスタライズ処理を行なうのに必要な時間を算出するラスタライズ処理時間算出手段と、
    前記取得した出力動作終了時間と前記算出した版同時ラスタライズ処理時間とを比較する処理時間比較手段と、
    前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が短い場合、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択し、それ以外の場合には版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択するラスタライズ処理選択手段と、
    を備えることを特徴とするラスタライズ処理装置。
  2. 前記ラスタライズ処理時間算出手段が、前記版順次処理による版順次ラスタライズ処理時間も算出し、前記ページデータを構成する複数の版のうち一つの版をラスタライズ処理して作成された分版出力データを前記出力装置で出力するのに必要な出力時間を算出する出力データ出力時間算出手段と、
    を備え、
    前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が長い場合に、前記算出された版順次ラスタライズ処理時間と版同時ラスタライズ処理時間との差が、前記算出された出力時間により求められる前記ページデータを構成する複数の版より作成された分版出力データそれぞれを出力するのに必要な時間と前記ページデータを構成する複数の版のうち一つの版より作成された分版出力データを出力するのに必要な時間との差よりも大なるとき、前記ラスタライズ処理選択手段が、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択すること、を特徴とする請求項1に記載のラスタライズ処理装置。
  3. 前記出力装置が動作していない場合には、前記ラスタライズ処理選択手段は、前記ページデータに対して版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択すること、を特徴とする請求項1に記載のラスタライズ処理装置。
  4. ページ記述言語で記述された複数の版からなるページを含むページデータをラスタライズ処理するに際して、前記ページデータを構成する複数の版を同時にラスタライズ処理する版同時処理と、前記ページデータを構成する複数の版を順次ラスタライズ処理する版順次処理と、を選択可能なラスタライズ処理装置が出力装置に接続されており、
    前記ラスタライズ処理装置のラスタライズ処理方法は、
    前記出力装置が動作中である場合に、該出力装置の動作が終了するまでの時間を取得する出力動作終了時間取得工程と、
    前記ページデータを構成する複数の版について版同時処理でラスタライズ処理を行なうのに必要な時間を算出するラスタライズ処理時間算出工程と、
    前記取得した出力動作終了時間と前記算出した版同時ラスタライズ処理時間とを比較する処理時間比較工程と、
    前記出力動作終了時間よりも前記算出された版同時ラスタライズ処理時間の方が短い場合、前記ページデータに対して版同時処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択し、それ以外の場合には版順次処理によるラスタライズ処理を行なうことを選択するラスタライズ処理選択工程と、
    を備えることを特徴とするラスタライズ処理方法。
  5. 請求項1に記載のラスタライズ処理装置を一般的なコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 請求項1に記載のラスタライズ処理装置を一般的なコンピュータで実現するためのプログラム。
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