JP3865580B2 - 可変絞りを備えたスキャナ・ナビゲーション・システム - Google Patents

可変絞りを備えたスキャナ・ナビゲーション・システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にポータブル・イメージ・スキャナに関し、より具体的には可変絞りを備えたポータブル・スキャナ・ナビゲーション・システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式スキャナ装置は、当技術分野では周知であり、写真や文字印刷ページなどの走査対象物を表す機械読取り可能な画像データ信号を生成する。代表的なスキャナの応用例において、光学式スキャナによって生成された画像データ信号をパーソナル・コンピュータが使用して、走査対象物の画像をCRTやプリンタなどの適切な表示装置上に再生することができる。
【0003】
手持ち式スキャナまたはポータブル・スキャナは、走査する対象物または文書を横切って手で移動するように設計された光学式スキャナである。手持ち式スキャナは、データ・ケーブルによって別のコンピュータに直接接続されることがある。そのような場合、手持ち式スキャナによって生成されたデータ信号は、「実行中」、すなわち画像データを収集しているときに別のコンピュータに転送されることがある。代替として、ポータブル・ハンドスキャナは、画像データを記憶する内蔵データ記憶システムを含む。次に、走査作業を完了した後で、都合のよい手段によって画像データを別のコンピュータにアップロードすることができる。
【0004】
手持ち式またはポータブル光学式スキャナは、当技術分野において周知であり、その様々な構成要素は、「Hand-Held Scanner having Adjustable Light Path」と題するMcConicaの米国特許第5,552,597号、「Optical Wave Guide for Hand-Held Scanner」と題するMcConicaらの米国特許第5,586,212号、「Hand-Held Optical Scanner with Onboard Battery Recharging Assembly」と題するKochisらの米国特許第5,381,020号、および「Manually Operated Hand-Held Optical Scanner with Tactile Speed Control Assembly」と題するMcConicaらの米国特許第5,306,908号に開示されており、これらの特許はすべて、それらが開示しているすべての事柄に関して参照により本明細書に援用される。
【0005】
代表的な手持ち式光学式スキャナは、対象物の走査を遂行するために照明システムと光学システムを含むことがある。照明システムは、対象物の一部分(一般に「走査領域」と呼ばれる)を照明し、光学システムは、照明した走査領域から反射した光を収集し、照明した走査領域のうちの小さい領域(一般に「走査線」と呼ばれる)の像をスキャナ内にある光電検出器の表面に集束させる。次に、通常は手持ち式スキャナを対象物に対して移動させて、対象物全体に走査線を掃引することにより、対象物全体を表す画像データを得ることができる。例として、照明システムは、光源(たとえば、1つの蛍光燈か白熱電球、または発光ダイオード(LED)のアレイ)を含むことがある。光学システムは、照明した走査線の像を検出器の表面に導き集束するレンズおよび/またはミラー・アセンブリを含むことがある。光学システムは、また、反射光をきわめて小さい検出器上に縮小する縮小光学システムを含むことがある。
【0006】
光学システムによって集束された画像光を検出するために使用される光電検出器は、接触式イメージセンサ、すなわち走査線の像を捕捉するために供に動作する光検出器のアレイでよい。典型的な個々の光検出器は、光が当たったときに電気容量を変化させる。像から光検出器に反射した光の強さが変化すると、光検出器を流れる電流が変化する。これにより、光検出器を使用して像の明るい部分と暗い部分を検出することができる。
【0007】
本明細書で使用する「画像光(image light)」という用語は、光学システムによって検出器アレイの表面に集束される光のことを指す。スキャナの種類と文書の種類により、画像光は、走査している文書または対象物から反射される場合もあり、対象物または文書を透過する場合もある。画像光は、本質的に3つの段階を踏んでディジタル信号すなわち画像データに変換することができる。最初に、各光検出器は、受け取った光を電荷に変換する。次に、光検出器からの電荷が、アナログ増幅器によってアナログ電圧に変換される。最後に、アナログ電圧が、アナログ・ディジタル(A/D)変換器によってディジタル化される。そして、必要に応じて、ディジタル画像データを処理しかつ/または記憶することができる。
【0008】
また、典型的なポータブル・スキャナは、対象物に対するスキャナの位置を追跡するために位置検出システムすなわちナビゲーション・システムを含むことがある。このナビゲーション・システムにより、ポータブル・スキャナは、走査した像の細片または帯を1つの画像に結合することによって、スキャナよりも大きく幅の広い対象物または文書を画像化することができる。ポータブル・スキャナを対象物の端から端まで移動させて対象物のすべての領域を走査するとき、ナビゲーション・システムはスキャナの位置を追跡する。次に、位置検出システムが収集した位置情報を使用して、走査した様々な帯を「ステッチする」ことができる。
【0009】
あるタイプのナビゲーション・システムは、対象物の表面の2次元部分を表す画像データを生成する光検出器を使用する。光検出器は、対象物上のいくつかの目標位置の像を捕捉する。対象物から反射した光を光検出器上に集束し導くために、各光検出器の近傍に光学レンズと固定絞りが配置される。プロセッサが、画像データを分析し、光センサに対する対象物の表面にある独特な特徴の位置を識別する。スキャナが、対象物に対して移動されるとき、それに伴い光センサに対するそのような独特な特徴の位置が移動する。プロセッサは、そのような位置の変化を測定して、対象物の表面に対する走査装置の動きの変位および方向を決定する。また、プロセッサは、この変位を微分して対象物の表面に対するスキャナの速度を求めることができる。対象物の2次元領域を画像化する位置センサすなわちナビゲータの例は、「Navigation Technique for Detecting Movement of Navigation Sensors Relative to an Object」と題するAllenらの米国特許第5,644,139号、および「Freehand Image Scanning Device Which 30 Compensates for Non-linear Movement」と題するAllenらの米国特許第5,578,813号に開示されており、この両方の特許は、その開示しているすべての事柄に関して参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上で説明したタイプのポータブル・スキャナに問題がないわけではない。たとえば、このナビゲーション・システムの有効性は、対象物の内容と材質によって大きく変化する。ナビゲーション・システムに影響を及ぼす要因には、対象物の色、質感、コーティングおよび内容がある。白色のプリンタ用紙は、一般に約80%の反射率を有するが、黒色で光沢のあるマガジン紙は、約3%未満の反射率しかない。また、光沢のある対象物は、反射率のわりに正反射成分が大きいので、対象物上への入射角が大きい表面すれすれの(grazing)照明を必要とする。したがって、対象物からナビゲータ光検出器に反射される光の量は、黒い対象物よりも白い対象物の方がはるかに多い。
【0011】
ナビゲータの絞りの固定サイズは、一般に、走査する様々なタイプの対象物の要件のバランスを取って決定される。さらに他に考慮すべきことは、ナビゲータに必要な被写界深度である。絞りが小さいほど、被写界深度は深くなる。したがって、絞りの小さいポータブル・スキャナは、対象物上でスキャナを傾けることにより生じる焦点誤差の影響をあまり受けない。しかしながら、固定された絞りは、すべてのタイプの対象物に関して理想的な量の光をナビゲータの光検出器に提供するわけではない。したがって、白色プリンタ用紙で適切に動作するポータブル・スキャナ・ナビゲーション・システムは、黒い光沢のあるマガジン紙上でのスキャナの動きを十分に追跡できないことがある。
【0012】
したがって、内容の異なる様々なタイプの対象物に使用されるときにこれまで以上に有効なポータブル・スキャナ・ナビゲーション・システムが必要である。さらに、様々なタイプの対象物に対する被写界深度を最適化することができるポータブル・スキャナ・ナビゲーション・システムが必要である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上述べた必要性を達成するために、発明者は、可変絞りを備えたナビゲーション・システムを有するポータブル・スキャナを考案した。絞りのサイズは、走査する対象物のタイプにより変更され、ある範囲のタイプの対象物に対するナビゲーション・システムの有効性が向上する。
【0014】
本発明は、少なくとも1つの位置検出器を有する文書画像化用のポータブル・スキャナを含むことができる。少なくとも1つの位置検出器は、光検出器と、光検出器の近傍の絞りアセンブリを含む。絞りアセンブリは、第1の絞りサイズと第2の絞りサイズを有する。絞りアセンブリは、第1の絞りサイズと第2の絞りサイズの間で調節可能である。
【0015】
本発明は、また、ポータブル・スキャナ内のナビゲータ光検出器に入射する光の強さを変化させる方法を含むことができる。この方法は、ポータブル・スキャナ内のナビゲータ光検出器の近傍に絞りアセンブリを提供することを含み、絞りアセンブリは、ナビゲータ光検出器に入射する光の強さ変化させるために調節することができる可変絞りサイズを有する。この方法は、また、ナビゲータ光検出器がポータブル・スキャナの位置を最も良く検出できるようにする最適な絞りサイズを決定することを含む。この方法は、また、可変絞りサイズが最適な絞りサイズに実質的に設定されるように絞りアセンブリを調節することを含む。
【0016】
本発明は、また、少なくとも1つの位置検出器と、位置検出器内に配置された光検出器と、光検出器までの光路の断面積を変化させる手段とを含む文書画像化用のポータブル・スキャナを含むことができる。
【0017】
本発明の実例となる現在の好ましい実施形態を図面に示す。
【0018】
【発明の実施の形態】
図と説明は、一般に、少なくとも1つの位置検出器44を有する文書画像化用のポータブル・スキャナ10を開示する。少なくとも1つの位置検出器44は、光検出器50と、光検出器50の近傍の絞りアセンブリ60とを含む。絞りアセンブリ60は、第1の絞りサイズ84と第2の絞りサイズ86とを有する。絞りアセンブリ60は、第1の絞りサイズ84と第2の絞りサイズ86とに調節可能である。
【0019】
また、図と説明は、ポータブル・スキャナ10内のナビゲータ光検出器44に入射する光64の強さを変化させる方法を開示する。この方法は、ポータブル・スキャナ10内のナビゲータ光検出器50の近傍に絞りアセンブリ60を提供し、絞りアセンブリ60は、ナビゲータ光検出器50に入射する光64の強さを変化させるように調節することができる可変絞りサイズを有する。この方法は、また、ナビゲータ光検出器50がポータブル・スキャナ10の位置を最もうまく検出できるようにする最適な絞りサイズを決定する段階を含む。この方法は、また、可変絞りサイズが実質的に最適な絞りサイズに設定されるように絞りアセンブリ60を調節する段階を含む。
【0020】
図と説明は、また、少なくとも1つの位置検出器44と、位置検出器44内に配置された光検出器50と、光検出器50までの光路46の断面積を変化させる手段とを含む文書画像化用のポータブル・スキャナ10を開示する。
【0021】
本発明による可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10(図1)は、上に文字22が書かれた文書20などの対象物16を走査するために使用することができる。たとえば、ポータブル・スキャナ10を文書20上を蛇行または曲線の走査経路24に沿って移動させることによって、文書20の全体を走査することができる。後で詳しく説明するように、可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10は、白色プリンタ用紙や光沢のある黒いマガジン紙などの幅広い様々な対象物16上を移動するように適合される。
【0022】
次に、図1、図2および図3を同時に参照すると、可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10の1つの実施形態は、イメージ・ヘッド部分30を結合している主ハウジング部分26を含む。ポータブル・スキャナ10の主ハウジング部分26は、ポータブル・スキャナ10の動作に必要な様々な電子部品やその他の装置(図示せず)を収容するようにサイズを決めることができる。たとえば、主ハウジング部分26は、ポータブル・スキャナ10の動作に必要かまたは望ましい様々な電子構成要素(図示せず)を収容する他に、ポータブル・スキャナ10の機能と動作を制御する様々なボタンまたはスイッチ34、36および38と共に表示装置32も備える。主ハウジング部分26は、また、ポータブル・スキャナ10に電力を提供するバッテリ(図示せず)などの適切な電源を収容するようにサイズを決めることができる。
【0023】
ポータブル・スキャナ10のイメージ・ヘッド部分30は、光学的撮像アセンブリと照明システム(図示せず)を収容するように構成される。イメージ・ヘッド部分30の前面または接触面40は、照明システムが対象物16上の目標領域を照明できるようにする細長い走査窓42を備えることがある。また、走査窓42は、光学的撮像アセンブリが目標領域から反射された画像光を受け取ることを可能にする。ポータブル・スキャナ10が、対象物16上で移動されるとき、光学的撮像アセンブリは、走査窓42を介して反射された画像光に基づいて画像信号を生成する。次に、画像信号に含まれる画像データを撮像システム(図示せず)が処理または操作して、対象物16を表す画像データを生成することができる。
【0024】
イメージ・ヘッド部分30は、また、対象物16上のポータブル・スキャナ10の動きを追跡するために、対象物16の表面構造を光学的に検出する1つまたは複数の位置検出器44および46すなわちナビゲータ(図3)を含む。ポータブル・スキャナ10が、対象物16上を移動するとき、ナビゲータ44および46は位置情報を生成する。ポータブル・スキャナ10が対象物16上の曲線走査経路24に沿って移動されるときに生成される画像データは、曲線の走査帯または細片を表し、これは、ナビゲータ44および46から提供される位置情報を使用してステッチングしなければならない。
【0025】
残念ながら、様々なタイプの対象物16の反射率は大きく異なり、ナビゲータ44および46の動作を妨げることがある。白色プリンタ用紙は、約80%の反射率を有するが、光沢のある黒いマガジン紙は、約3%未満の反射率しかなく、用紙上の固有のまたは印刷された特徴を検出するために表面すれすれの照明を必要とする。このため、1つの静的ナビゲータの設計が、様々なタイプの対象物16上でうまく動作するのは困難である。ナビゲータ44および46は、信号対雑音比を高めるために、強い信号を発することができるように対象物16から十分な反射光を受け取る必要がある。しかしながら、ナビゲータ44および46に入射する光が多すぎるとナビゲータが飽和する。信号対雑音比が小さすぎると、ポータブル・スキャナ10は、対象物16上の特徴を識別することができず、そのナビゲーション情報を失うことになる。一方、ナビゲータ44および46が受け取る光が多すぎると、光検出器(たとえば、50)が飽和し、細部がほとんどない明るく色のさめた画像になる。白色プリンタ用紙と光沢がある暗いマガジン紙の両方で機能するように設計された固定式絞りナビゲータは、その両方である程度うまく動作するがどちらにも優れていないようにして妥協している。さらに、暗い対象物上で動作するために必要な広い絞りは、被写界深度が浅く、ポータブル・スキャナ10が少しでも傾くとナビゲータ44および46の焦点が合わなくなる。
【0026】
対象物16から反射されナビゲータ44および46に入射した光の強さは、ナビゲータの発光ダイオード(LED)(たとえば、54)からの照明の量を調整することにより変化させることができるが、この解決策は、照明のサイズ、出力および必要角度の制約によって大きく制限される。
【0027】
また、ナビゲータ44および46に入射する光の強さは、積分時間を調整することによって変化させることができる。ポータブル・スキャナ10が対象物16上を移動するとき、ナビゲータ44および46は、一連の個別の像を捕捉する。積分時間は、各像に関してナビゲータ44および46内の光検出器から情報を収集する時間の長さである。しかしながら、より明るい画像を作成するために積分時間を長くするほど、ポータブル・スキャナ10を対象物16上でゆっくりと移動させなければならない。長い積分時間を使用し、ポータブル・スキャナ10の動きが早すぎる場合は、ナビゲーション画像がぼやけ、ポータブル・スキャナ10がナビゲーション情報を得ることができない。
【0028】
可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10は、幅広い様々な反射率値を有する対象物16に使用することができる。可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10が対象物16上を移動するとき、絞りのサイズは、低反射率領域では大きくされ、高反射率領域では小さくされる。したがって、ナビゲータ44および46に最適な信号レベルが維持され、被写界深度は、対象物16上の様々な反射率値を有する各領域上で可能な限り深くされる。
【0029】
可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10は、上に文字22が書かれた文書20などの対象物16を走査するために以下のように操作することができる。第1のステップとして、ユーザ(図示せず)は、特定のスキャナ装置の特定の操作シーケンスに従って適切なボタンまたはスイッチ(たとえば、34、36、38)を押すことにより、走査作業を実行するようにポータブル・スキャナ10をセットアップまたは初期化する。
【0030】
ユーザは、ポータブル・スキャナ10の接触面40または前面を文書20に向けて保持し、走査作業を開始する。次に、ユーザは、光学的撮像アセンブリならびにナビゲータ44および46が走査帯と位置情報を捕捉するように、ポータブル・スキャナ10を文書20を横切って移動させる。ポータブル・スキャナ10または外部コンピュータにおいて、ステッチング・ソフトウェアが、光学的撮像アセンブリによって捕捉された走査帯とナビゲータ44および46によって捕捉された位置情報から、文書20の一体化画像を再び組み立てることができる。ステッチング・アルゴリズムの例は、前述の「Freehand Image Scanning Device which Compensates for Non-Linear Movement」と題するAllenらの米国特許第5,578,813号に開示されている。しかしながら、ステッチング・アルゴリズムの詳細は、本発明を理解し実施するために必ずしも必要でないため、可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10で利用することができる特定のステッチング・アルゴリズムについては、これ以上詳しく説明しない。
【0031】
可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10ならびにその重要な特徴と利点の一部について簡単に説明したが、次に、ポータブル・スキャナ10の様々な実施形態を詳細に説明する。しかしながら、詳細な説明を行う前に、本明細書に示し説明する可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10の構成が、例示的なものであることを注意されたい。また、本明細書では、ポータブル・スキャナ10は、文字22が書かれた文書20などの対象物16を走査するために使用するように示し説明するが、これは、特定のタイプの対象物16に使用されるように制限されるものではないことに注意されたい。実際に、ポータブル・スキャナ10は、ほとんど任意のタイプの画像化可能な対象物を走査するために使用することができる。
【0032】
次に、主に、図4〜図7を参照すると、可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10の好ましい実施形態は、ポリカーボネート材料からなるハウジング26を含む。ハウジング26は、ディジタル画像を処理し、記憶し、操作し、伝送する電子システムを含む。表示装置32は、ハウジング26内に配置され、走査した画像を表示して、ユーザがポータブル・スキャナ10を使いやすくする。表示パネル32は、ハウジング26にはめられ、制御ボタン34、36、38などの他の必要な要素に十分な空間を残すようにサイズが決められる。表示パネル32は、走査画像とユーザ・インタフェース(メニュー、命令など)を表示するのに十分な解像度を有する低コストの白黒液晶ディスプレイ(LCD)であることが好ましい。
【0033】
代替として、表示パネル32は、薄膜トランジスタ(TFT)ディスプレイやガス・プラズマ・ディスプレイなどの別のタイプのディスプレイを含んでもよいし、また、必要に応じて、カラーでも白黒でも良い。
【0034】
イメージ・ヘッド部分30は、ハウジング26内に配置され、ポータブル・スキャナ10の接触面40にある走査窓42を介して導かれる光学的撮像アセンブリ(図示せず)と照明システム(図示せず)を含む撮像システムを含む。
【0035】
照明システムは、走査窓42を介して対象物16上の目標領域を照明する複数の光線を生成する。照明システムは、複数の光線を提供するのに適した様々な光源のうちのいずれを含んでもよい。たとえば、好ましい1つの実施形態において、照明システムは、イメージ・ヘッド部分30に離間した関係で配置された複数の発光ダイオードを含む。各発光ダイオード74は、カリフォルニア州パロアルトのヒューレット・パッカード社から入手可能な部品番号HSMA−S690のLEDを含むことができる。
【0036】
光学的撮像アセンブリは、対象物16から反射した光に応答する。光学的撮像アセンブリは、対象物16を表す画像信号を生成する。光学的撮像アセンブリは、走査する対象物16から反射される画像光に関する画像データを生成するのに適した現在既知のあるいは将来開発される可能性のある様々な撮像システムのうちのいずれも含むことができる。したがって、本発明は、任意の特定タイプの撮像システムまたは画像システムの構成に限定されると考えられるべきでない。しかしながら、たとえば、本発明の好ましい1つの実施形態に利用される光学的撮像アセンブリは、光検出器とその光検出器上に画像光を導くためのレンズとを含む。光検出器は、テキサス州プレーノのTexas Advanced Optoelectronic Solutions, Inc.,から入手可能なタイプTS1301などの解像度300dpi(ドット/インチ)のCCDアレイを含むことができる。代替として、同じかまたは他の解像度を有する他のタイプの検出器を利用することができる。
【0037】
光検出器の表面に画像光を導いて集束させるために使用されるレンズは、日本板硝子株式会社の登録商標のSELFOCという名前で販売されているタイプのような光学システムを含むことができる。代替として、レンズおよび/またはリフレクタを含む投影撮像システムなどの他のタイプの撮像システムを使用することもできる。
【0038】
イメージ・ヘッド部分30は、1つまたは複数の位置検出器すなわちナビゲータを含むナビゲーション・システム12を含む。好ましい実施形態において、ナビゲーション・システム12は、走査窓42と平行でかつ走査窓42によって形成される線の端の内側に配置された2つのナビゲータ44および46を含む。
【0039】
次に、図4〜図7を参照すると、ナビゲータ44は、光検出器50、レンズ52、LED54、および絞りアセンブリ60を含む。LED54は、対象物16のナビゲータ44の下の部分を照明する光線(たとえば56)を生成する。画像光64は、対象物16から反射され、レンズ52によって光検出器50上に集束され導かれる。
【0040】
LED54は、照明光56が対象物16に約5度〜約30度(好ましくは20度)の角度66の低い角度で入射するようにイメージ・ヘッド部分30に取り付けられる。この低い角度の照明により、対象物16からの正反射を減少させて、表面の凹凸による拡散反射を顕著にする。
【0041】
レンズ52は、画像光64を光検出器50上に集束し縮小するための円形の透明なすりガラスまたは成形プラスチック要素を含むことが好ましい。レンズ52は、約1.4の倍率を有することが好ましく、それにより対象物16上の約2mm2の領域が検出器50の2.88mm2に集束される。レンズ52は、支持部材74によって光検出器50の下に支持される。支持部材74は、画像光64を遮るのを防ぎかつ重量とコストを少なくするために、レンズ52の上下にレンズ52から後方に角度が付けられる。ほぼU字形のフランジ76が、レンズ52の縁80を囲んで支持する。支持部材74は、黒色のガラス繊維が30%充填されたポリカーボネート材料で成形される。支持部材74は、必要に応じて特定のポータブル・スキャナ10とイメージ・ヘッド部分30に適合するように形成することができる。代替として、レンズ52を、光検出器50の下に任意の適切な方法で支持してもよい。
【0042】
光検出器50は、単一の半導体ダイ上に作製された独立した光センサの2次元アレイであることが好ましい。光検出器50は、1組のワイヤボンド(たとえば、72)によってプリント回路基板(PCB)70に電気的に接続される。代替として、光検出器50は、表面実装はんだ接続やその他の適切な方法でPCB70に取り付けることができる。光検出器50は、走査している対象物16の小さい2次元領域62から画像データを生成する。ポータブル・スキャナ10内のコンピュータ・プロセッサは、その画像データを受け取り、対象物16上の独特な特徴を識別する。対象物16が文字22を印刷した紙の文書20である例では、独特な特徴は、紙繊維や印刷文字の縁などの紙の表面の固有の不規則性である。ナビゲータ44および46に対するそのような独特な特徴の位置は、メモリ装置に記憶される。ポータブル・スキャナ10が対象物16に対して移動されるとき、そのような独特な特徴の位置は、ナビゲータ44および46に対して移動する。プロセッサは、そのような独特な特徴の新しい位置を、メモリ装置に記憶されている位置と比較する。そのような比較に基づいて、プロセッサは、ナビゲータ44および46が取り付けられたポータブル・スキャナ10の対象物16に対する位置、移動方向および速度を決定することができる。これにより、プロセッサは、走査帯の互いの位置を容易に決定することができるので、光学的撮像アセンブリによって画像化された走査帯をステッチングすることができる。
【0043】
絞りアセンブリ60は、光検出器50とレンズ52の間に位置決めされ、支持部材74上のガイド・レール(図示せず)によってスライド式に支持される。絞りアセンブリ60は、複数の固定絞り(たとえば84および86)を有するプレート82を含む。好ましい実施形態において、プレート82は、大きい絞り84と小さい絞り86の2つの円形絞りを含む。プレート82は、低コストの精密薄板金プレス品であることが好ましい。プレート82は、代替として、プラスチックの射出成形部品でもよい。
【0044】
暗い対象物16に使用される大きい絞り84は、約1.5mmの直径110を有することが好ましく、明るい対象物16に使用される小さい絞り86は、約1.0mmの直径112を有することが好ましく、その結果大きい絞り84は小さい絞り86の約2倍の画像光64を通す。代替として、絞り84および86の直径110および112は、所望の量のナビゲータ画像光64を通すようにサイズを決めることができる。
【0045】
絞り84および86は、また、支持部材74の近くのレンズ52の縁を通る画像光64を遮ることができるような小さいサイズに決められる。たとえば、最も大きい絞り84は、支持部材74から1/2mm以内を通る光以外のすべての画像光64を通すようにサイズが決められる。
【0046】
プレート82は、絞り84または86からだけ画像光64を通し、レンズ52からの望ましくない画像光64を遮るのに十分な幅114を有する。また、プレート82は、同時に1つの絞り84または86から画像光64だけを通し、レンズ52からの望ましくない画像光64を遮るのに十分な長さ116を有する。好ましい実施形態において、プレート82は、約5.0mmの幅114と約10.0mmの長さ116を有する。
【0047】
プレート82の側面92に、アクチュエータ90がロッド94によって接続される。アクチュエータは、ニュージャージー州リングウッドのRMB Miniature Bearings社から入手可能なSmoovy(R)リニアモータ、部品番号APH59001などの線形アクチュエータを含むことが好ましい。アクチュエータ90は、導線96によってPCB70に電気的に接続されてもよく、またはPCB70に表面実装はんだ付けされてもよい。ポータブル・スキャナ10内の制御電子回路は、線96に電気信号を送ることによってアクチュエータ90を制御する。アクチュエータ90は、PCB70によって支持されてもよく、あるいは支持部材74によって支持されてもよい。アクチュエータ90は、ロッド94を伸縮させることによってプレート82を光検出器50の下で方向100と102に前後に摺動させる。
【0048】
支持部材74に接続された止めブロック104および106は、プレート82を位置合わせし、光検出器50の下に大きい絞り84か小さい絞り86のどちらかを位置決めしやすいようにする。
【0049】
次に、主に図6と図7を参照すると、プレート82は、約1mmの厚さ120を有する。また、絞り84および86の内壁には、絞り84および86が本質的に画像光64にとってできるだけ薄く見えるように面取り部122が設けられる。絞り84および86が厚すぎると、画像光64は、絞り壁の2次反射によって劣化する。さらに、絞り壁が厚いと、画像光64の角度により有効絞りサイズが変化する。
【0050】
図6に示した好ましい実施形態では、絞り壁の上縁が面取りされており、そのため、内側絞り壁がプレート82の底面にあり、約0.25mmの厚さ124を有する。面取り部は、約30度〜約60度の角度130で切削されることが好ましい。
【0051】
代替として、図7に示したように、絞り壁の上縁と下縁を両方とも面取りして絞り壁126がプレート82のほぼ中間点になるようにしてもよい。この代替の実施形態は、より薄い有効な絞りを提供するが、1つではなく2つ面取り部を切削しなければならないため製造が複雑になる。さらに、図6に示した第1の実施形態の製造方法であるようなドリリングよりも図7に示したような面取り部の切削の方が、絞りの直径を精密に制御するのが困難である。
【0052】
絞りアセンブリ60は、光検出器50上あるいは光検出器50の近くまたはその上に取り付けることができる別の光レベル検出器(図示せず)上に入射する光のレベルなどの1つまたは複数の制御変数にしたがってポータブル・スキャナ10内のファームウェアによって制御される。この実施形態においては、絞りアセンブリ60は、光のレベルが高くなったときに小さい絞りサイズに調節され、光のレベルが下がったときに大きい絞りサイズに調節される。
【0053】
しかしながら、好ましい制御変数は、次に詳しく考察するようなナビゲーション画像の処理中に生成される相関係数に関係する計量である「ボウル深さ(bowl depth)」である。
【0054】
次に図8を参照すると、ポータブル・スキャナ10の動きは、サンプル・フレームまたは画像を、サンプル・フレームよりも前に取得され次にシフトされた基準フレームと関連付けることによって決定される。基準フレーム140は、最初に記憶される。この例において、基準フレーム140は、対象物16のT字形の特徴142を含む。
【0055】
基準フレーム140が記憶され、ポータブル・スキャナ10が後に少し移動した後で、対象物16の同じT字形の特徴142を示すサンプル・フレーム144が記憶される。ポータブル・スキャナ10が対象物16の左下にシフトするため、基準フレーム140の中心に示されたT字形の特徴142は、サンプル・フレーム144の右上にシフトする。基準フレーム140を記憶してからサンプル・フレーム144を記憶するまでの時間は、ポータブル・スキャナ10が画素幅の半分以上移動しないように十分に短いことが好ましい。しかしながら、図8の動きは、分かりやすくするために誇張されている。
【0056】
次に、サンプル・フレーム144は、基準フレーム140のシフトしたバージョン(たとえば、150と152)と結合され、サンプル・フレーム144とシフトした基準フレーム(たとえば、150と152)との相関関係の程度が決定される。基準フレーム140を既知の方向と距離にシフトさせ、次にシフトした基準フレーム(たとえば、150と152)のどれがサンプル・フレーム144と最も近い相関関係を持つかを決定することによって、ポータブル・スキャナ10の実際の動きを決定することができる。たとえば、基準フレーム140が左に1画素だけシフトされ、サンプル・フレーム144が、左にシフトされた基準フレーム140と正確に相関する場合は、基準フレーム140とサンプル・フレーム144が記憶された時間の間にポータブル・スキャナ10が右に1画素だけ移動しているということになる。
【0057】
図8のシフト図146に示したように、8つのシフトされた基準フレーム(たとえば、150と152)と1つのシフトされていない基準フレームが作成される。基準フレーム140は、8つの隣り合った画素にシフトされる。位置「1」150において、基準フレーム140は、左上隣りの画素にシフトされる。位置「2」152において、基準フレーム140は、上隣りの画素にシフトされる。位置「0」は、シフトされてない基準フレーム140である。これにより、9つの位置(0〜8)の基準フレームが作成される。次に、サンプル・フレーム144が、作成された9つの基準フレームと結合されて、結合フレーム154の3x3のアレイが形成される。位置「3」における結合フレームは、最少数の影付きの画素(5個)を有し、したがって相関性が最も高く、位置「7」における結合フレームは、最大数の影をつけた画素(10個)を有し、したがって相関性が最も低い。
【0058】
差を平方し総和を求める以下の式にしたがって、アレイ154内の9つの結合フレームについて1組の相関係数を計算する。
【0059】
【数1】
Figure 0003865580
【0060】
ここで、Sijは、サンプル・フレーム144の位置ijにおいて光検出器50によって測定された値、Rijは、方向kにシフトされた基準フレーム140の位置ij+kにおいて光検出器50によって測定された値である。この式により、相関性の最も高い結合フレーム、このケースでは位置「3」は、最も低い係数を有し、それよりも相関性の低い結合フレームは、それよりも高い相関係数を有する。
【0061】
実施において、ポータブル・スキャナ10が1全画素幅だけ移動する前にサンプル・フレーム144が記憶されており、またポータブル・スキャナ10が、シフトされた基準フレーム(たとえば、150と152)の1つがシフトされた方向とまったく同じ方向に移動される可能性は極めて低いため、サンプル・フレーム144は、シフトされた基準フレーム(たとえば、150と152)のどれとも完全には相関しない。しかしながら、ポータブル・スキャナ10の実際の動きは、相関係数間の補間によって計算することができる。
【0062】
図8の例に続き、図9に、9つの相関係数の棒グラフを示す。最も高い相関係数156および160は、図8の位置「8」と「7」に対応し、最も低い相関係数162は、図8の位置「3」に対応する。9つの相関係数に関して、図10に示したように、滑らかな最良適合面164が計算される。次に、ボウル深さ(凹部の深さ)166(図11)が決定される。ボウル深さ166は、最高点から最低点まで最良適合面164の断面をとることにより求めることができる。
【0063】
この例では、基準フレーム140の記憶とサンプル・フレーム144の記憶の間にポータブル・スキャナ10を1全画素分移動させることができたので、図11に示した断面はボウル形でないことに注意されたい。しかしながら、実施において、サンプル・フレーム144は、ポータブル・スキャナ10が半画素幅分以上移動する前に記憶され、したがって位置「0」で相関係数が最も小さくなる。滑らかな最良適合面164には、ボウル形をなす面164の中心近くに低い点があるが、ポータブル・スキャナ10がまったく移動しなかった場合は、低い点は、面164の中心だけになる。
【0064】
最も小さい相関係数162と残りの相関係数(たとえば、156と160)の平均値との間の高さとしてボウル深さ166を決定することが有利な場合がある。
【0065】
ボウル深さ166の計算について説明したが、次に、図4と図5に示した可変絞り14を備えたナビゲーション・システム12を有するポータブル・スキャナ10の動作についてさらに詳しく説明する。前に考察したように、ポータブル・スキャナ10は、対象物16に対して配置され、走査動作が初期化される。走査動作の初期化中に、絞りアセンブリ60は、白色プリンタ用紙のデフォルト位置に配置される。ポータブル・スキャナ10内のファームウェアは、線96を介してアクチュエータ90に電気信号を送り、それによりアクチュエータ90は、プレート82に取り付けられたロッド94を延ばす。それにより、プレート82は、左側の止めブロック104に達するまで方向100に滑り、小さい絞り86が光検出器50の下に位置決めされる。
【0066】
ポータブル・スキャナ10が対象物16を横切って移動され、ナビゲータ44がその動きを追跡するとき、ファームウェアは、画像光64の強さかまたはボウル深さ166のどちらかの所望の制御変数を監視する。制御変数が、対象物16が大きい絞りを必要とするほど暗いことを示す所定の値に達すると、絞りアセンブリ60が調節される。ファームウェアは、線96を介してアクチュエータ90に信号を送り、それによりアクチュエータ90は、プレート82に取り付けられたロッド94を引っ込める。それにより、プレート82は、右側の止めブロック106に達するまで方向102にスライドし、大きい絞り84を光検出器50の下に位置決めする。
【0067】
アクチュエータ90は、ナビゲーション・プロセスが中断されないように十分に素早くプレート82を移動させなければならない。絞りアセンブリ60は、ナビゲーション・プロセスを中断させないように、サンプル・フレーム144と基準フレーム140を規則的かつ定期的に捕捉し記憶する間に調節されることが好ましい。代替として、サンプル・フレーム144と基準フレーム140の規則的でかつ定期的な捕捉と記憶を中断させないほど十分に素早く絞りアセンブリ60が移動できない場合は、絞りの調節の前後のナビゲーション情報を補間することによって十分な結果を得ることができる。
【0068】
したがって、絞りアセンブリ60は、ポータブル・スキャナ10が対象物16を横切って移動するときに、必要に応じて大きい絞り84と小さい絞り86の間で前後に移動して調節される。代替として、絞りアセンブリ60を走査動作の最初に一方の絞り84または86に調節し、全体の走査動作中その位置のままにすることもできる。
【0069】
別の実施形態(図示せず)において、アクチュエータ90を取り外し、ロッド94をポータブル・スキャナ10の外側のレバーまで延ばすことによって、絞りアセンブリ60を手動で制御することができる。この場合、必要に応じてまたはポータブル・スキャナ10の指示に応じて、走査作業前に、絞りアセンブリ60を、明るい対象物か暗い対象物のために手動で設定することができる。
【0070】
次に、図12、図13および図14を同時に参照すると、可変絞りを備えたナビゲータ244のもう1つの実施形態は、光検出器250、レンズ252、LED254、および絞りアセンブリ260を含む。LED254、レンズ252、および光検出器250は、図4に関して前に説明したのと同じように動作する。レンズ252は、支持部材274によって支持され、光検出器250は、前述のようにPCB270に取り付けられる。
【0071】
絞りアセンブリ260は、光検出器250とレンズ252の間に位置し、支持部材274上のガイド・レール(図示せず)によってスライド式に支持される。絞りアセンブリ260は、重なって移動可能な1対のプレート282および283を含む。(絞りアセンブリ260は、必要に応じて、任意の複数のプレートで構成することができる。) 対になったプレート282および283は、支持部材274に保持され、プレート282および283がまわりを回転するピボット・ピン291によって互いに保持される。プレート282および283は、クリップ293によってピボット・ピン291に保持される。プレート282および283はそれぞれ、開口部285および287を有し、この開口部285および287は組み合わさって、プレート282および283をピボット・ピン291のまわりに旋回させることによってサイズを変更することができる絞り壁を形成する。開口部285および287は、プレート282および283の近い側の縁にそれぞれ配置され、ほぼU字形であり、それにより、閉じた位置で絞りが円形(図13を参照)になり、それより開いた位置で絞りがほぼ長円形(図14を参照)になる。U字形の開口部285および287の底辺は、ほぼ半円を形成する。U字形の開口部285および287の直線部(arm)は、90度よりもわずかに大きい角度311および313をなすことが好ましく、それにより開いた位置にあるときの絞りの縁がなめらかになる。プレート282および283をはさみの動き(scissor-type movement)のように互いに近づけ離すように動かすことによって、絞りのサイズを滑らかに変化させることができる。
【0072】
プレート282および283からそれぞれ延びる2つの柱297と301の間に収縮ばね295が取り付けられる。収縮ばね295は、プレート282および283に力をかけ、プレートを、閉じた位置に引っ張る。ピボット・ピン291と反対にありプレート282および283の互いに最も近い位置にある角部307および309は、約135度の角度303で傾斜し、それにより傾斜した端部がV字形のノッチを形成する。三角形のプランジャ305が、アクチュエータ・ロッド294の端部に取り付けられ、V字形のノッチと噛み合う。ロッド294が、プレート282および283の方に押されるとき、プランジャ305は、傾斜角部307および309に当たり、プレート282および283を引き離して絞りを広げる(図14を参照)。ロッド293が縮められるとき、プランジャ305は、傾斜角部307および309から離れ、プレート282および283は、ばね295によって閉じられる(図13を参照)。
【0073】
プレート282および283を自動的に開閉するために、アクチュエータ290が、アクチュエータ・ロッド294とプランジャ305に接続される。アクチュエータ290は、導線296によってPCB270に電気的に接続されてもよく、またはPCB270に表面実装ではんだ付けされてもよい。アクチュエータ290は、図4に関して前に説明したように制御される。
【0074】
図15に、本明細書で説明した絞りアセンブリ60および260の要素の好ましい垂直方向の間隔を示す。対象物16は、レンズ52の下面よりも約3.5mm下の距離315に配置される。レンズ52は、約2.2mmの厚さ317を有する。絞りアセンブリ60の下面は、レンズ52の上面よりも約0.5mmの距離319に配置される。絞りアセンブリ60は、約1mmの厚さ120を有する。最後に、検出器50は、絞りアセンブリ60の上面よりも約3.6mm上の距離321に配置される。この好ましい垂直方向の間隔を有する実施形態において、レンズ52は、約1.4の倍率を有し、検出器50は、約2.88mm2の面積を有する。
【0075】
次に、図16と図17を参照すると、ナビゲータ244内のプレート382および383を、円盤形圧電アクチュエータ390によって作動させ開くことができる。プレート382および383は長方形に形成され、収縮ばね395が、プレート382および383から延びる柱397および401に取り付けられて、プレート382および383を閉じた位置に片寄らせる。長方形のノッチ421と423は、それぞれピボット柱391の近くのプレート382および383の側面に切削され、重なっているプレート382および383に長方形の穴を形成する。円盤形アクチュエータ390は長方形の穴の側面に取り付けられ、それにより下面が、一方のプレート383のノッチ423に対して位置し、アクチュエータ390の上部の圧電膨脹ディスクが、他方のプレート382のノッチ421を押す。したがって、円盤形アクチュエータ390の上部が膨脹するとき、アクチュエータ390は、ノッチ421および423の方に大きくなり、プレート382および383を押し広げる。
【0076】
この実施形態において、長方形のノッチ425および427は、ピボット柱391から最も遠い端部でプレート382および383の側面に切り欠かれ、ほぼ長方形の絞りを形成する。
【0077】
次に、図18と図19を参照すると、ナビゲータ244内のプレート482および483を、バイモルフ圧電アクチュエータ490またはバイメタルストリップアクチュエータによって作動させることができる。アクチュエータ490は、図18と図19において端面で示され、電気信号がアクチュエータ490に印加されるときに、ピボット柱491に対して離れたり近づいたりする。プレート482および483は、ピボット柱491の近くで互いに最も近い側にスロット521および523が切削されている。スロット521および523は、ピボット柱491の方に後方に傾斜され、それにより重ねられたときに、アクチュエータ490が挿入されるほぼ菱形の穴が形成される。したがって、アクチュエータ490がピボット柱491に向かって方向400に動かされるとき(図18を参照)、アクチュエータ490は傾斜したスロット521および523の壁面を押し、プレート482および483は小さい絞りを形成する。アクチュエータ490がピボット柱491から方向402に離されるとき(図19を参照)、アクチュエータ490は傾斜したスロット521および523の壁面を押し、プレート482および483は大きい絞りを形成する。
【0078】
この実施形態において、プレート482および483の側面にT字形のノッチ525および527が切削される。プレート482および483の閉じた位置では(図18を参照)、T字形ノッチ525および527の胴部(body)だけが重なり、正方形または長方形の絞りとなる。プレート482および483の開いた位置では(図19を参照)、T字形ノッチ525および527のさらに多くの部分が重なり、大きい十字形またはプラス記号の形の絞りとなる。必要に応じて、最も広い絞りが最も小さい絞りの2倍の面積を持つように、ノッチ525および527の寸法を決めることができる。
【0079】
次に、図20を参照すると、ナビゲータ244の別の実施形態は、バイモルフ圧電アクチュエータ590および592またはバイメタルストリップアクチュエータに取り付けられた1対の長方形のプレート582および583を含む。アクチュエータ590および592が逆方向501および503に移動するとき、プレート582および583が部分的に重なり、互いに近づいたり離れたりすることができる。
【0080】
プレート582と583はそれぞれ、開口部585および587を備え、開口部585および587は組合わさって、プレート582および583を501または503の方向に互いに近づけたり遠ざけたりすることによってサイズを変更することができる絞りの壁を形成する。開口部585および587は、ほぼU字形であり、それにより閉じた位置で絞りが円形になり、開いた位置で絞りはほぼ長円形になる。
【0081】
次に、図21を参照すると、ナビゲータ244の別の実施形態は、バイモルフ圧電アクチュエータ690、691、692および693またはバイメタル板アクチュエータに取り付けられた4つの長方形のプレート682、683、684および685を含むことができる。プレート682、683、684および685は、部分的に重なり、アクチュエータ690、691、692および693が、反対の方向601、602、603および604に動くときに互いに近づいたり離れたりすることができる。プレート682、683、684および685は、ノッチがなく、プレート682、683、684および685が反対の方向に等しい距離だけ移動された場合にサイズを変わる正方形の絞りを形成する。プレート682、683、684および685は、必要に応じて異なる距離を移動して長方形の絞りを作成することができる。
【0082】
次に図22〜図26を参照すると、可変絞りを有するナビゲータ244の別の実施形態は、光検出器750、レンズ752、LED754および絞りアセンブリ760を含む。LED754、レンズ752および光検出器750は、図4に関して前に説明したものと同じように動作する。レンズ752は、支持部材774によって支持され、光検出器750は、前述のようにPCB770に取り付けられる。
【0083】
絞りアセンブリ760は、光検出器750とレンズ752の間に位置し、支持部材774によって支持される。絞りアセンブリ760は、エレクトロクロミック(electro-chromic)被膜800がその上に形成された実質的に透明な基板782を含む。エレクトロクロミック被膜800は、PCB770から線796を介して基板782に送られる電気信号によって、実質的な透明と実質的な不透明とに変化する。
【0084】
2つの絞りサイズを備えた可変絞りを形成するために、図23に示したように、円形透明部分(たとえば、800と804)を除いて、基板782の外縁に不透明な被膜802が付着される。環状のエレクトロクロミック被膜800は、その中心に被覆されていない透明部分804を残して、不透明な被膜802の内側に配置される。導体(たとえば、806)を介して環状のエレクトロクロミック被膜800に電圧が印加されるとき、エレクトロクロミック被膜800は透明になり、領域800および804が結合した大きい絞りが形成される。エレクトロクロミック被膜800に電圧が印加されないときは、不透明になり、被膜のない小さい中心部分804からなる小さい絞りが形成される。
【0085】
図24に示したように、エレクトロクロミック被膜800によって形成される絞りは、3つ以上の絞りサイズを有する環状でもよい。エレクトロクロミック線810のアレイが環状に配置され、円形の絞りの中心は、光検出器750の中心に合わせられる。最も小さい円形絞りを選択するときは、アレイ810内のすべてのエレクトロクロミック線への電力を断って不透明にする。これにより、画像光764は、エレクトロクロミック被膜800が付着されていない円形の絞りの中心812だけを通ることができる。順に大きい円形絞りを選択するときは、アレイ810のエレクトロクロミック線に、アレイ810の内側から始まり外側に向かって、順次電圧が印加される。
【0086】
また、エレクトロクロミック被膜800を、必要に応じて正方形パターン814(図25)またはバスケットウィーブ・パターン816(図26)で基板782に付着させ、正方形または長方形の様々な絞りを形成することができる。
【0087】
エレクトロクロミック被膜800は、集積回路製造方法のような任意の適切な方法で基板782に付着される。
【0088】
本明細書において本発明の実例となる現在好ましい実施形態について詳細に説明したが、この発明の概念を他の状況で様々なかたちで実施し実現することができ、併記の特許請求の範囲は、従来技術によって制限されるものを除き、そのような変形を含むように意図して構成されていることを理解されたい。開示した発明の概念から逸脱することなく、様々な絞り形状ならびに様々なアクチュエータを本明細書で示した例以外の異なる組合せで使用することができることに注意されたい。
【0089】
本発明は例として以下の実施態様を含む。
【0090】
(1)文書を画像化するためのポータブル・スキャナ(10)であって、前記ポータブル・スキャナに少なくとも1つの位置検出器(44)を含み、前記少なくとも1つの位置検出器が、光検出器(50)と、前記光検出器の近傍の絞りアセンブリ(60)とを含み、前記絞りアセンブリが、第1の絞りサイズ(84)および第2の絞りサイズ(86)を有し、前記絞りアセンブリが、前記第1の絞りサイズおよび前記第2の絞りサイズの間で調節可能なポータブル・スキャナ(10)。
【0091】
(2)前記絞りアセンブリ(60)が、固定サイズの複数の絞りを有するプレート(82)を含み、前記複数の絞りがそれぞれ、異なる固定絞りサイズを有し、前記絞りアセンブリが、前記複数の絞りのそれぞれを前記光検出器(50)の近くに位置決めするように調節可能である上記(1)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0092】
(3)前記絞りアセンブリ(260)が、複数の可動プレート(282および283)を含み、前記複数の可動プレートがそれぞれ開口部(285および287)を有し、前記複数の可動プレートが重なり、それにより前記開口部の一部分が位置合わせされて前記絞りアセンブリ内に可変絞りを形成し、前記複数の可動プレートを個々または一緒にスライドさせて前記可変絞りのサイズを滑らかに変化させる上記(1)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0093】
(4)前記複数の可動プレート(482および483)が近いときに前記可変絞りが実質的に長方形であり、前記複数の可動プレートが離れているときに実質的に十字形である上記(3)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0094】
(5)前記複数の可動プレート(282および283)が、ピボット・ピン(291)に取り付けられ、前記複数の可動プレートを前記ピボット・ピンのまわりに回転させて個々または一緒にスライドさせ、前記可変絞りの前記サイズを変化させる上記(3)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0095】
(6)前記複数の可動プレート(582および583)が、複数の取付けアーム(590および592)に取り付けられ、前記複数の取付けアームを互いに近づけるかまたは遠ざけるように動かし、前記複数の可動プレートを個別または一緒にスライドさせて前記可変絞りの前記サイズを変化させる上記(3)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0096】
(7)前記絞りアセンブリ(760)が、エレクトロクロミック被膜(800)を備えた実質的に透明な基板(782)を含み、前記エレクトロクロミック被膜が、前記エレクトロクロミック被膜に電流が印加されたときにサイズを変化させることができる絞りを形成する上記(1)に記載のポータブル・スキャナ(10)。
【0097】
(8)ポータブル・スキャナ(10)内のナビゲータ光検出器(50)に入射する光の強さを変化させる方法であって、
前記ポータブル・スキャナ内の前記ナビゲータ光検出器の近傍に、前記ナビゲータ光検出器に入射する光の強さを変化させるために調節することができる絞りサイズが可変の絞りアセンブリ(60)を提供する段階と、
前記ナビゲータ光検出器が前記ポータブル・スキャナの位置を最も良く検出できる最適な絞りサイズを決定する段階と、
前記可変絞りサイズが前記最適な絞りサイズに実質的に設定されるように前記絞りアセンブリを調節する段階と、
を含む方法。
【0098】
(9)前記最適な絞りサイズを決定する段階が、
前記ナビゲータ光検出器(50)によって生成された現在の画像フレーム(144)を複数の前の画像フレーム(154)と結合し、前記複数の前の画像フレームが、前記ナビゲータ光検出器によって同時に捕捉され、前記複数の前の画像フレームのうちの1つ以外のすべての画像フレームが複数の方向にシフトされる段階と、
前記現在の画像フレームと前記複数の前の画像フレームとの相関の程度を示し、前記前の画像フレームを捕捉した時間から前記現在の画像フレームを捕捉した現在の時間までの間の動きの方向と大きさを示す複数の相関係数(たとえば、156、160、および162)を生成する段階と、
前記複数の相関係数のプロットに面(160)を当てはめる段階と、
前記面の最も高いポイントと最も低いポイントの間の高さの差に対応するボウル深さ(166)を計算する段階と、
前記ボウル深さが小さい場合に大きい方の最適な絞りサイズを選択し、前記ボウル深さが大きい場合に小さい方の最適な絞りサイズを選択する段階と、
を含む前記(8)に記載の方法。
【0099】
(10)文書画像化用のポータブル・スキャナ(10)であって、
少なくとも1つの位置検出器(44)と、
前記位置検出器内に配置された光検出器(50)と、
前記光検出器までの光路(64)の断面積を変化させる手段(60)と、
を含むポータブル・スキャナ(10)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 可変絞りを備えたナビゲーション・システムを有するポータブル・スキャナ装置の斜視図である。
【図2】 図1のポータブル・スキャナの平面図である。
【図3】 図1のポータブル・スキャナの底面図である。
【図4】 スライド式可変円形絞りを備えたポータブル・スキャナ・ナビゲータの断面側面図である。
【図5】 図4のスライド式可変円形絞りの平面図である。
【図6】 上縁に面取り部を有する絞りの側面図である。
【図7】 上縁と下縁に面取り部を有する絞りの側面図である。
【図8】 ポータブル・スキャナにおけるナビゲーション・プロセスの概念図である。
【図9】 図8のナビゲーション・プロセス中に生成される相関係数を示す図である。
【図10】 図9の図に対応する面である。
【図11】 図10の面のボウル深さを示す2次元グラフである。
【図12】 はさみ式可変円形絞りを有するポータブル・スキャナ・ナビゲータの断面側面図である。
【図13】 図12のはさみ式可変円形絞りの閉じた位置の平面図である。
【図14】 図12のはさみ式可変円形絞りの開いた位置の平面図である。
【図15】 ナビゲータの要素の垂直配置を示すポータブル・スキャナ・ナビゲータの立面図である。
【図16】 ディスク並進器によって作動されるはさみ式可変長方形絞りの平面図である。
【図17】 開いた位置の図16のはさみ式可変長方形絞りの平面図である。
【図18】 垂直に取り付けられたストリップ並進器によって作動されるさみ式可変長方形絞りの平面図である。
【図19】 開いた位置の図18のはさみ式可変長方形絞りの平面図である。
【図20】 2つのストリップ並進器に取り付けられた可変円形絞りの平面図である。
【図21】 4つのストリップ並進器に取り付けられた可変正方形絞りの平面図である。
【図22】 可変エレクトロクロミック絞りを備えたポータブル・スキャナ・ナビゲータの断面側面図である。
【図23】 2サイズ円形エレクトロクロミック絞りの図である。
【図24】 円形可変エレクトロクロミック絞りの図である。
【図25】 正方形可変エレクトロクロミック絞りの図である。
【図26】 正方形可変エレクトロクロミック絞りの図である。
【符号の説明】
10 ポータブル・スキャナ
44 位置検出器
50 光検出器
60 絞りアセンブリ
84 第1の絞りサイズ
86 第2の絞りサイズ
82 プレート

Claims (1)

  1. ポータブル・スキャナ内のナビゲータ光検出器に入射する光の強さを変化させる方法であって、
    前記ポータブル・スキャナ内の前記ナビゲータ光検出器の近傍に、前記ナビゲータ光検出器に入射する光の強さを変化させるために調節することができる絞りサイズが可変の絞りアセンブリを提供するステップと、
    前記ポータブル・スキャナの対象物からの光のレベルを、前記ナビゲータ光検出器により監視するステップと
    前記ナビゲータ光検出器が前記ポータブル・スキャナの位置を最も良く検出できる最適な絞りサイズであって、前記光検出器により検出された光のレベルに従って該最適な絞りサイズを決定するステップと
    前記可変絞りサイズが前記最適な絞りサイズに実質的に設定されるように前記絞りアセンブリを調節するステップと、を含み、
    最適な絞りサイズを決定する前記ステップは、さらに、
    前記ナビゲータ光検出器によって生成された現在の画像フレームを、基準フレームおよびシフトフレームのそれぞれと結合するステップであって、該シフトフレームのそれぞれは、該基準フレームを、対応する所定の方向にシフトすることにより生成される、ステップと、
    前記現在の画像フレームと、前記基準フレームおよびシフトフレームのそれぞれとの間の相関の程度を示す相関係数を算出するステップであって、該相関係数から、該基準フレームが捕捉された時間から前記現在の画像フレームが捕捉された現在時間までの間の、前記スキャナの動きの方向と距離が特定される、ステップと、
    前記相関係数のプロットに、面を当てはめるステップと、
    前記面の最も高いポイントと最も低いポイントの間の高さの差に対応するボウル深さを計算するステップと、
    前記ボウル深さが小さいときは大きい方の最適な絞りサイズを選択し、前記ボウル深さが大きいときは小さい方の最適な絞りサイズを選択するステップと、を含む、
    方法。
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