JP3865572B2 - 光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法 - Google Patents

光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬、農薬および機能性材料の重要中間体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類の前駆体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類は、医薬、農薬および機能性材料の重要中間体であり、その光学純度を向上させる精製方法としては(i)(iv)の方法が知られているが、工業的に簡便で且つ効率の良い精製方法ではなかった。
【0003】
(i) 光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルの再結晶精製において、ラセミ結晶が優先的に析出し母液の光学純度が向上することが報告されているが(Helvetica Chimica Acta, 67, 1843, 1984)、ラセミ結晶の融点が16℃であるため再結晶から濾過までの操作を低温下で行う必要があり、工業化において設備に負担がかかる。また、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを3,5−ジニトロベンゾエート体に誘導し再結晶精製する方法も知られているが、誘導化や加水分解が煩雑である。
【0004】
(ii) (±)−4,4,4−トリフルオロ−3−アセトキシ酪酸エチルをリパーゼにより不斉加水分解する方法が報告されているが(J. Org. Chem., 52, 3211, 1987)、この方法では高価な酵素を多量に必要とし、変換率41%における光学純度は96%ee(R)と必ずしも高くない。また、ラセミ体の光学分割であるため化学収率は50%を越えることがない。
【0005】
(iii) (±)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルをリパーゼにより不斉加水分解する方法が報告されているが(USP5716841号明細書)、この方法でも高価な酵素を多量に必要とし、スケールアップした場合の光学純度は96.7%ee(R)と必ずしも高くない。また、ラセミ体の光学分割であるため化学収率は50%を越えることがなく、実際30.1%と低い。
【0006】
(iv) (±)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸を光学活性α−フェニルエチルアミンにより光学分割する方法が報告されているが(EP-A-0424244号明細書)、この方法では高価な分割剤を多量に必要とし、精製効率は必ずしも高くない。また、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類を得るためには酸性水溶液による中和抽出やエステル化を必要する。
【0007】
一方、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類は、下記の式で示すベイヤー・ビリガー酸化により光学純度を損なうことなく光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸アリールエステル類に変換できるため、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を高い光学純度で得ることは、間接的に光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類の精製を意味する。
【0008】
【化2】
Figure 0003865572
【0009】
本発明で対象とする光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法としては、(±)−4,4,4−トリフルオロ−3−アセトキシ−1−フェニル−1−ブタノンをリパーゼにより不斉加水分解する方法が報告されているが(J. Org. Chem., 52, 3211, 1987)、この方法でも高価な酵素を多量に必要とし、変換率23%における光学純度は92%ee(R)と低い。また、ラセミ体の光学分割であるため化学収率は50%を越えることがない。さらに重要な問題点としてアセトキシ基の脱離が容易に起こり相当量のα,β−不飽和ケトンを副生し、工業的に簡便で且つ効率の良い精製方法ではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、医薬、農薬および機能性材料の重要中間体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類の前駆体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の光学純度を向上させることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を再結晶精製する際、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製前の光学純度が90%ee以上で、かつ種結晶として光学純度が99%ee以上の、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と同一の立体化学の結晶を用いる時に光学純度が著しく向上し、効率良く再結晶精製できることを見いだした。
【0012】
すなわち、本発明は、
一般式[1]
【0013】
【化3】
Figure 0003865572
【0014】
[式中、Xは、水素、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはハロゲン原子(F、Cl、BrまたはI)を示し、*は、不斉炭素を表す]で示される光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を再結晶精製することにより光学純度を向上させる精製方法において、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製前の光学純度が90%ee以上であり、かつ種結晶として光学純度が99%ee以上の、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と同一の立体化学の結晶を用いることを特徴とする、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法である。
【0015】
本発明で対象とする4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類は、同一分子内に水素結合に関与するヒドロキシル基とカルボニル基を併せ持ち、ラセミ結晶と光学的に純粋な結晶(R体またはS体のみから構成される結晶を指す)では水素結合の仕様が異なることを単結晶のX線構造解析により明らかにした。すなわち、ラセミ結晶では、R体とS体の互いのヒドロキシル基とカルボニル基の間で2つの水素結合を形成し安定な結晶をつくる。
一方、光学的に純粋な結晶では、2分子のヒドロキシル基の間で一つの水素結合を形成するだけでラセミ結晶より安定性が劣る。このような安定性の違いは結晶の融点に現れ、下表に示す通り、ラセミ結晶の方が光学的に純粋な結晶より高くなる。
【0016】
【表1】
Figure 0003865572
【0017】
このような場合、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の光学純度を再結晶により上げようとしても、大きな安定化エネルギーを獲得できるラセミ結晶が優先的に析出し、結晶の光学純度を上げることはできない。
【0018】
例えば、参考例1に示す通り、49.5%eeの(R)−1−aをn−ヘキサンから再結晶しても、析出した結晶の光学純度は25.1%ee(R)で精製前よりも下がり、逆に母液の光学純度は94.0%ee(R)に上がる。一般に、光学活性体を再結晶精製することにより結晶の光学純度を上げる手法はよく使われるが、本発明で対象とする光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類には適用できない。ところが、該光学活性ブタノン類の光学純度が90%ee以上のもので、かつ種結晶として光学純度が99%ee以上の、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と同一の立体化学の結晶を用いて再結晶した場合には、もはやラセミ結晶の析出は優先せず、準安定系の極めて光学純度の高い結晶が析出することを見出した。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法について詳細に説明する。
【0020】
本発明の一般式[1]で示される光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類において、Xは、水素または置換基を示し、置換基の位置は、オルト位またはパラ位のものが好ましく、特に、パラ位のものがより好ましい。置換基としては、炭素数1〜6の直鎖または分岐状の低級アルキル基または低級アルコキシ基およびハロゲン原子が挙げられる。低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられる。低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチロキシ、n−ヘキシロキシ等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、*は、不斉炭素を表し、その立体化学にはR体またはS体があり、その光学純度が90%ee以上のものを用いる。該光学活性ブタノン類は、どのような方法で製造されたものでもよく、例えば、光学活性ビナフトール−チタン錯体の存在下、α−メトキシスチレン類とフルオラールを反応させることにより得られるフリーデル−クラフツ型生成物を酸加水分解することにより容易に得ることができる。
【0021】
本発明で用いられる再結晶溶媒としては、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と反応しないものであれば、特に制限はなく、精製前の光学純度または目標とする精製後の光学純度および回収率等により適宜決めればよい。かかる再結晶溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、c−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系、水等が挙げられる。その中でも、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、塩化メチレン、t−ブチルメチルエーテル、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、メタノール、エタノール、i−プロパノールが好ましく、特に、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、t−ブチルメチルエーテル、アセトン、酢酸エチル、i−プロパノールがより好ましい。これらの溶媒は単独または組み合わせて用いることができる。
【0022】
再結晶溶媒の使用量としては、精製前の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類が、熱時、完全にまたは部分的に溶解する範囲であれば、特に制限はなく、精製前の光学純度または目標とする精製後の光学純度および回収率等により適宜決めればよい。通常、精製前の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類に対して、1容量以上使用すればよく、1〜200容量が好ましく、特に、1〜100容量がより好ましい。
【0023】
本発明の再結晶精製の温度条件は、使用する溶媒の沸点および凝固点により適宜決めることができ、通常、室温(25℃)から再結晶溶媒の沸点付近の温度で、精製前の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を溶解させ、−40〜80℃で結晶を析出させることができる。例えば、再結晶溶媒として、n−ヘキサン(凝固点−94℃、沸点69℃)を使用する場合には、30〜69℃で精製前の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を溶解させ、−20〜65℃で結晶を析出させるのが好ましい。
【0024】
本発明の再結晶精製においては、種結晶として光学純度が99%ee以上の、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と同一の立体化学の結晶を用いることにより、円滑に且つ効率良く結晶を析出させることができる。種結晶の使用量としては、通常、精製前の光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類に対して、1/10〜1/10000重量の添加が好ましく、特に、1/20〜1/5000重量の添加がより好ましい。
【0025】
本発明の再結晶精製の結晶の析出方法は、通常、静置で析出させるが、撹拌しながら析出させることもできる。
【0026】
本発明の再結晶精製においては、析出した結晶の光学純度が向上するため、析出した結晶を濾過等で回収することにより、高い光学純度の4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を得ることができる。また、再結晶精製を繰り返すことにより、さらに高い光学純度のものを得ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0028】
実施例に示した光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の絶対配置は、旋光度の実測値の符号と文献値の符号を比較して決定した。実施例にある%eeは、エナンチオマー過剰率を表し、キラル液クロ(ダイセルOD−HまたはAS)により決定した。また、全ての化合物の化学純度は、ガスクロ(CP−Chirasil−DeX CB)により決定した。
【0029】
「実施例1−3」 (R)−1−a(X=H)/光学純度が90%ee以上の場合
(R)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−1−ブタノン5gをn−ヘキサンに65℃で加熱溶解し、室温下、光学的に純粋なR体の種結晶(100%ee)を1/100重量加え、二日間静置した。析出した結晶を濾過し、少量のn−ヘキサンで洗浄し、真空乾燥後、下式に示す構造の結晶と母液を回収した。実施例1−3の再結晶条件および結果を下表にまとめた。回収率は、化学純度と光学純度を考慮したものである。
【0030】
【化4】
Figure 0003865572
【0031】
【表2】
Figure 0003865572
【0032】
「参考例1」 (R)−1−a(X=H)/光学純度が90%ee以下の場合
(R)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−1−ブタノン1.1g(化学純度98.7%、光学純度49.5%ee)をn−ヘキサン45ml(40ml/g)に65℃で加熱溶解し、室温下、光学的に純粋なR体の種結晶(100%ee)を1/200重量加え、二日間静置した。析出した結晶を濾過し、少量のn−ヘキサンで洗浄し、真空乾燥後、下式に示す構造の結晶0.7gと母液0.4gを回収した。結晶の化学純度と光学純度は、それぞれ99.7%、25.1%ee(R)であった。化学純度と光学純度を考慮した回収率は、67%であった。また、母液の化学純度と光学純度は、それぞれ97.7%、94.0%ee(R)であった。
【0033】
【化5】
Figure 0003865572
【0034】
「参考例2」 ベイヤー・ビリガー酸化
実施例1で再結晶精製した(R)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−1−ブタノン2g(9.17mmol、1eq、化学純度99.7%、光学純度99.8%ee)を塩化メチレン20mlに溶解し、0℃でトリフルオロ過酢酸の塩化メチレン(20ml)溶液(27.52mmol、3eq)を添加した(トリフルオロ過酢酸は予め無水トリフルオロ酢酸15.41g(73.39mmol、8eq)を塩化メチレン20mlに溶解し、0℃で60%過酸化水素水1.56g(27.52mmol、3eq)を添加し、室温で15分間撹拌し調製した)。室温で24時間撹拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水で中和、塩化メチレンで抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮、真空乾燥し、下式に示す構造の粗生成物1.82gを得た(収率85%)。光学純度は99.8%ee(R)であった。
【0035】
【化6】
Figure 0003865572
【0036】
【発明の効果】
医薬、農薬および機能性材料の重要中間体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル類の前駆体である光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を工業的に簡便で且つ効率良く高い光学純度に精製できる。

Claims (2)

  1. 一般式[1]
    Figure 0003865572
    [式中、Xは、水素、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはハロゲン原子(F、Cl、BrまたはI)を示し、*は、不斉炭素を表す]で示される光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類を再結晶精製することにより光学純度を向上させる精製方法において、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製前の光学純度が90%ee以上であり、かつ種結晶として光学純度が99%ee以上の、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類と同一の立体化学の結晶を用いることを特徴とする、光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の精製方法。
  2. 光学活性4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−アリール−1−ブタノン類の*の立体化学がR体またはS体であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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