JP3864796B2 - 描画パターンデータ生成方法、描画パターンデータ生成装置並びにこれを備えた機能液滴吐出装置、液晶表示装置の製造方法、有機el装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、pdp装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機elの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法 - Google Patents

描画パターンデータ生成方法、描画パターンデータ生成装置並びにこれを備えた機能液滴吐出装置、液晶表示装置の製造方法、有機el装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、pdp装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機elの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに基づき、機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータ生成方法、描画パターンデータ生成装置並びにこれを備えた機能液滴吐出装置、液晶表示装置の製造方法、有機EL装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタなど、画像データに基づき、機能液滴吐出ヘッド(印刷ヘッド)からワークに機能液滴(インク)を選択的に吐出することで描画(印刷)を行う機能液滴吐出装置は、モザイク配列、ストライプ配列、デルタ配列など規則的な一定配列を有するドットパターンに基づいて描画を行っていた。このため、機能液滴吐出ヘッドを駆動するための描画パターンデータは、一定配列を発生するアルゴリズムを有したプログラムにより、直接最終形式(ヘッド駆動装置が受信可能なバイナリ形式)のデータを生成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなプログラムにより描画パターンデータを生成する方法では、一定配列を有しないドットパターンを描画することができなかった。
【0004】
本発明は、一定配列を有しないドットパターンも描画可能な描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成方法、描画パターンデータ生成装置並びにこれを備えた機能液滴吐出装置、液晶表示装置の製造方法、有機EL装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の描画パターンデータ生成方法は、画像データに基づき、複数のノズルを有する機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成方法であって、画像データに基づいて、複数のノズルに対応する1配列分のセル数と機能液滴吐出ヘッドの吐出分解能に対応するセル数とをそれぞれ列・行方向に配列したマトリクスから成る、描画パターンデータの配列領域を確保し、画像データに基づいて生成された、色情報、ドットサイズ情報、ドット重なり回数情報のうち、少なくとも2以上の情報を含む描画イメージ情報を、配列領域の対応する各セルに書き込むことで、1配列分のパターンデータを生成し、1配列分のパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成することを特徴とする。
【0006】
本発明の描画パターンデータ生成装置は、画像データに基づき、複数のノズルを有する機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成装置であって、画像データに基づいて、複数のノズルに対応する1配列分のセル数と機能液滴吐出ヘッドの吐出分解能に対応するセル数とをそれぞれ列・行方向に配列したマトリクスから成る、描画パターンデータの配列領域を確保する配列領域確保手段と、画像データに基づいて生成された、色情報、ドットサイズ情報、ドット重なり回数情報のうち、少なくとも2以上の情報を含む描画イメージ情報を、配列領域の対応する各セルに書き込むことで、1配列分のパターンデータを生成するパターンデータ生成手段と、1配列分のパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、画像データに基づいて配列領域を確保し、これに描画イメージ情報を書き込むことで、パターンデータを生成し、さらにこのパターンデータをバイナリ出力することで、機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための、バイナリ化された描画パターンデータを生成することができる。すなわち、一定配列を発生するアルゴリズムを有したプログラムにより、直接最終形式(バイナリ形式)のデータを生成するものではないため、一定配列を有するか否かに関わらず、あらゆるドットパターンを描画することができる。
【0008】
上記において、機能液滴吐出ヘッドが印刷方向に対して所定角度の傾きを有している場合、パターンデータに対し、所定角度に対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータを生成し、シフトパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成することが好ましい。
【0009】
上記において、機能液滴吐出ヘッドが印刷方向に対して所定角度の傾きを有している場合、パターンデータに対し、所定角度に対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータを生成するシフトパターン生成手段を更に備え、描画パターンデータ生成手段は、シフトパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、パターンデータに対して、機能液滴吐出ヘッドの印刷方向に対する所定角度の傾きに対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータを生成し、これをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成するため、描画されるイメージが機能液滴吐出ヘッドの傾きによって傾斜することがない。すなわち、元の画像データに近い描画結果が得られる描画パターンデータを生成することができる。
【0011】
この場合、パターンデータを、複数のノズルに対応した1配列毎に回転シフト処理を行うことで1配列毎のシフトパターンデータを生成し、1配列毎のシフトパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成することが好ましい。
【0012】
この場合、シフトパターンデータ生成手段は、パターンデータを、複数のノズルに対応した1配列毎に回転シフト処理を行うことで1配列毎のシフトパターンデータを生成し、描画パターンデータ生成手段は、1配列毎のシフトパターンデータをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成することが好ましい。
【0013】
この構成によれば、パターンデータを、機能液滴吐出ヘッドに配列された複数のノズルに対応した1配列毎に回転シフト処理を行うことで1配列毎のシフトパターンデータを生成し、これをバイナリ出力することで描画パターンデータを生成するため、回転シフト処理(演算処理)が複雑化することなく、容易に行うことができる。
【0014】
上記において、描画イメージ情報が色情報を有する場合、パターンデータには、色情報が書き込まれ、色情報に基づき、描画パターンデータは、色別にバイナリ出力されることが好ましい。
【0015】
上記において、描画イメージ情報が色情報を有する場合、パターンデータ生成手段には、色情報を書き込む手段が含まれ、描画パターンデータ生成手段は、色情報に基づき、描画パターンデータを、色別にバイナリ出力することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、描画イメージ情報が色情報を有する場合、すなわち、画像データがカラーである場合、パターンデータには、この色情報が書き込まれるため、1のパターンデータで、吐出または不吐出に関するデータだけでなく、色に関する情報(データ)も保持することができる。すなわち、1のパターンデータに多値の情報を効率よく保持させることができる。また、描画パターンデータは、色別にバイナリ出力されるため、機能液滴吐出ヘッドからカラーの機能液滴を効率よく吐出させることができる。
【0017】
上記において、描画イメージ情報がドットサイズ情報を有する場合、パターンデータには、ドットサイズ情報が書き込まれ、ドットサイズ情報に基づき、描画パターンデータには、ドットサイズを制御可能なパラメータが書き込まれることが好ましい。
【0018】
上記において、描画イメージ情報がドットサイズ情報を有する場合、パターンデータ生成手段には、ドットサイズ情報を書き込む手段が含まれ、描画パターンデータ生成手段は、ドットサイズ情報に基づき、ドットサイズを制御可能なパラメータを描画パターンデータに書き込むことが好ましい。
【0019】
この構成によれば、描画イメージ情報がドットサイズ情報を有する場合、パターンデータには、このドットサイズ情報が書き込まれるため、1のパターンデータで、吐出または不吐出に関するデータだけでなく、ドットサイズに関する情報(データ)も保持することができる。すなわち、1のパターンデータに多値の情報を効率よく保持させることができる。また、ドットサイズ情報に基づき、描画パターンデータには、ドットサイズを制御可能なパラメータが書き込まれるため、機能液滴吐出ヘッドから様々な量の機能液滴を吐出させることができる。
【0020】
上記において、描画イメージ情報がドット重なり回数情報を有する場合、パターンデータには、ドット重なり回数情報が書き込まれ、描画パターンデータは、ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、バイナリ出力されることが好ましい。
【0021】
上記において、描画イメージ情報がドット重なり回数情報を有する場合、パターンデータ生成手段には、ドット重なり回数情報を書き込む手段が含まれ、描画パターンデータ生成手段は、ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、描画パターンデータをバイナリ出力することが好ましい。
【0022】
この構成によれば、描画イメージ情報がドット重なり回数情報を有する場合、すなわち、パターンデータには、このドット重なり回数情報が書き込まれるため、1のパターンデータで、吐出または不吐出に関するデータだけでなく、ドットの重なり回数に関する情報(データ)も保持することができる。すなわち、1のパターンデータに多値の情報を効率よく保持させることができる。また、描画パターンデータは、ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、バイナリ出力されるため、機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を効率よく吐出させることができる。
【0023】
本発明の機能液滴吐出装置は、上記のいずれかに記載の描画パターンデータ生成装置を備えたことを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、一定配列を有するか否かに関わらず、あらゆるドットパターンを描画可能な機能液滴吐出装置を提供することができる。
【0025】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、カラーフィルタの基板上に多数のフィルタエレメントを形成する液晶表示装置の製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、フィルタ材料を選択的に吐出して多数の前記フィルタエレメントを形成することを特徴とする。
【0026】
本発明の有機EL装置の製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上の多数の絵素ピクセルにそれぞれEL発光層を形成する有機EL装置の製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、発光材料を選択的に吐出して多数のEL発光層を形成することを特徴とする。
【0027】
本発明の電子放出装置の製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、電極上に多数の蛍光体を形成する電子放出装置の製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを電極に対し相対的に走査し、蛍光材料を選択的に吐出して多数の蛍光体を形成することを特徴とする。
【0028】
本発明のPDP装置の製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、背面基板上の多数の凹部にそれぞれ蛍光体を形成するPDP装置の製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを背面基板に対し相対的に走査し、蛍光材料を選択的に吐出して多数の蛍光体を形成することを特徴とする。
【0029】
本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、電極上の多数の凹部に泳動体を形成する電気泳動表示装置の製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色の泳動体材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを電極に対し相対的に走査し、泳動体材料を選択的に吐出して多数の泳動体を形成することを特徴とする。
【0030】
このように、上記の機能液滴吐出装置を、液晶表示装置の製造方法、有機EL(Electro-Luminescence)装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP(Plasma Display Panel)装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法に適用することにより、各装置に求められるフィルタ材料や発光材料等を、適切な位置に適切な量を選択的に供給することができる。なお、液滴吐出ヘッドの走査は、一般的には主走査および副走査となるが、いわゆる1ラインを単一の液滴吐出ヘッドで構成する場合には、副走査のみとなる。また、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置を含む概念である。
【0031】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数のフィルタエレメントを配列して成るカラーフィルタを製造するカラーフィルタの製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、フィルタ材料を選択的に吐出して多数のフィルタエレメントを形成することを特徴とする。
この場合、多数のフィルタエレメントを被覆するオーバーコート膜が形成されており、フィルタエレメントを形成した後に、複数の機能液滴吐出ヘッドに透光性のコーティング材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、コーティング材料を選択的に吐出してオーバーコート膜を形成することが、好ましい。
【0032】
本発明の有機ELの製造方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、EL発光層を含む多数の複数の絵素ピクセルを基板上に配列して成る有機ELの製造方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、発光材料を選択的に吐出して多数のEL発光層を形成することを特徴とする。
この場合、多数のEL発光層と基板との間には、EL発光層に対応して多数の画素電極が形成されており、複数の機能液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、液状電極材料を選択的に吐出して多数の画素電極を形成することが、好ましい。
この場合、多数のEL発光層を覆うように対向電極が形成されており、EL発光層を形成した後に、複数の機能液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、液状電極材料を選択的に吐出して対向電極を形成することが、好ましい。
【0033】
本発明のスペーサ形成方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを形成するスペーサ形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドにスペーサを構成する粒子材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを少なくとも一方の基板に対し相対的に走査し、粒子材料を選択的に吐出して基板上にスペーサを形成することを特徴とする。
【0034】
本発明の金属配線形成方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上に金属配線を形成する金属配線形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに液状金属材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、液状金属材料を選択的に吐出して金属配線を形成することを特徴とする。
【0035】
本発明のレンズ形成方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数のマイクロレンズを形成するレンズ形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドにレンズ材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、レンズ材料を選択的に吐出して多数のマイクロレンズを形成することを特徴とする。
【0036】
本発明のレジスト形成方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上に任意形状のレジストを形成するレジスト形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドにレジスト材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、レジスト材料を選択的に吐出してレジストを形成することを特徴とする。
【0037】
本発明の光拡散体形成方法は、上記した機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数の光拡散体を形成する光拡散体形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッドに光拡散材料を導入し、機能液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、光拡散材料を選択的に吐出して多数の光拡散体を形成することを特徴とする。
【0038】
このように、上記の機能液滴吐出装置を、カラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法に適用することにより、各電子デバイスや各光デバイスに求められるフィルタ材料や発光材料等を、適切な位置に適切な量を選択的に供給することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。機能液滴吐出装置は、その機能液滴吐出ヘッドに配列された複数のノズルから、微小な液滴をドット状に精度良く吐出することができることから、機能液に特殊なインクや感光性・発光性の樹脂等を用いることにより、各種部品の製造分野への応用が期待されている。
【0040】
本実施形態の描画パターンデータ生成装置およびこれを備えた機能液滴吐出装置は、例えば液晶表示装置や有機EL装置等の、いわゆるフラットディスプレイの製造装置に適用され、その複数の機能液滴吐出ヘッドからフィルタ材料や発光材料等の機能液を吐出して(インクジェット方式)、液晶表示装置におけるR.G.Bのフィルタエレメントや、有機EL装置における各画素のEL発光層および正孔注入層を形成するものである。そこで、本実施形態では、有機EL装置の製造装置等に組み込まれる描画パターンデータ生成装置および機能液滴吐出装置について説明する。
【0041】
図1の模式図に示すように、機能液滴吐出装置10は、X軸テーブル23およびこれに直交するY軸テーブル24と、Y軸テーブル24に設けたメインキャリッジ25と、メインキャリッジ25に搭載したヘッドユニット26とを有している。詳細は後述するが、ヘッドユニット26には、サブキャリッジ41を介して、複数の機能液滴吐出ヘッド7が搭載されている。また、この複数の機能液滴吐出ヘッド7に対応して、X軸テーブル23の吸着テーブル28上に基板(ワーク)Wがセットされるようになっている。
【0042】
本実施形態の機能液滴吐出装置10では、機能液滴吐出ヘッド7の駆動(機能液滴の選択的吐出)に同期して基板Wが移動する構成であり、機能液滴吐出ヘッド7のいわゆる主走査は、X軸テーブル23のX軸方向への往復の両動作により行われる。また、これに対応して、いわゆる副走査は、Y軸テーブル24により機能液滴吐出ヘッド7のY軸方向への往動動作により行われる。なお、上記の主走査をX軸方向への往動(または復動)動作のみで行うようにしてもよい。
【0043】
ヘッドユニット26は、サブキャリッジ41と、サブキャリッジ41に搭載した複数個(12個)の機能液滴吐出ヘッド7とを備えている。12個の機能液滴吐出ヘッド7は、6個づつ左右に二分され、主走査方向に対し所定の角度傾けて配設されている。なお、本実施形態の機能液滴吐出ヘッド7は、ピエゾ圧電効果を応用した精密ヘッドが使用され、微小液滴を着色層形成領域に選択的に吐出するものである。
【0044】
また、各6個の機能液滴吐出ヘッド7は、副走査方向に対し相互に位置ずれして配設され、12個の機能液滴吐出ヘッド7の全吐出ノズル38(後述する)が副走査方向において連続する(一部重複)ようになっている。すなわち、実施形態のヘッド配列は、サブキャリッジ41上において、同一方向に傾けて配置した6個の機能液滴吐出ヘッド7を2列としたものであり、且つ各ヘッド列間において機能液滴吐出ヘッド7が相互に180°回転した配置となっている。また、各機能液滴吐出ヘッド7には、2本のノズル列37,37が相互に平行に列設されており、各ノズル列37は、等ピッチで並べた180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル38で構成されている。
【0045】
ここで、機能液滴吐出装置10の一連の動作を簡単に説明する。先ず、準備段階として、作業に供する基板用のヘッドユニット26が機能液滴吐出装置10に運び込まれ、これがメインキャリッジ25にセットされる。ヘッドユニット26がメインキャリッジ25にセットされると、Y軸テーブル24がヘッドユニット26を、図外のヘッド認識カメラの位置に移動させ、ヘッド認識カメラによりヘッドユニット26が位置認識される。ここで、この認識結果に基づいて、ヘッドユニット26がθ補正され、且つヘッドユニット26のX軸方向およびY軸方向の位置補正がデータ上で行われる。位置補正後、ヘッドユニット(メインキャリッジ25)26はホーム位置に戻る。
【0046】
一方、X軸テーブル23の吸着テーブル28上に基板(この場合は、導入される基板毎)Wが導入されると、この位置(受渡し位置)で図外の基板認識カメラが基板を位置認識する。ここで、この認識結果に基づいて、基板Wがθ補正され、且つ基板WのX軸方向およびY軸方向の位置補正がデータ上で行われる。位置補正後、基板(吸着テーブル28)Wはホーム位置に戻る。
【0047】
このようにして準備が完了すると、実際の機能液滴吐出作業では、先ずX軸テーブル23が駆動し、基板Wを主走査方向に往復動させると共に複数の機能液滴吐出ヘッド7を駆動して、機能液滴の基板Wへの選択的な吐出動作が行われる。基板Wが復動した後、今度はY軸テーブル24が駆動し、ヘッドユニット26を1ピッチ分、副走査方向に移動させ、再度基板Wの主走査方向への往復移動と機能液滴吐出ヘッド7の駆動が行われる。そしてこれを、数回繰り返すことで、基板Wの端から端まで(全領域)機能液滴吐出が行われる。
【0048】
なお、本実施形態では、ヘッドユニット26に対し、その吐出対象物である基板Wを主走査方向(X軸方向)に移動させるようにしているが、ヘッドユニット26を主走査方向に移動させる構成であってもよい。また、ヘッドユニット26を固定とし、基板Wを主走査方向および副走査方向に移動させる構成であってもよい。
【0049】
次に、図2を参照し、機能液滴吐出装置10の制御構成について説明する。機能液滴吐出装置10は、機能液滴吐出ヘッド7(圧電素子駆動インクジェットヘッド)と、これを接続するためのヘッドインターフェース基板111とを有するヘッド部110と、波形・パターン記憶回路基板121と、これを接続するためのインターフェース基板122と、波形・パターン記憶回路基板121にトリガパルスを伝送するトリガ基板123とを有し、機能液滴吐出ヘッド7を駆動する駆動部120と、直流電源131を有し、波形・パターン記憶回路基板121に電源を供給する電源部130と、リニアスケール141を有し、スキャンの送りを検出する送り検出部140と、装置全体を制御する第1PC151と、主に機能液滴吐出ヘッド7の駆動を制御する第2PC152とを有する制御部150と、により構成されている。
【0050】
ヘッド部110の機能液滴吐出ヘッド7は、上記した構成であり、1ヘッド当たり180個のノズル列が2列使用されている。ヘッドインターフェース基板111は、波形・パターン記憶回路基板121から送信された信号を差動信号変換し、機能液滴吐出のためのピエゾ圧電素子を駆動するピエゾ圧電素子駆動信号と、後述する描画パターンデータ80を機能液滴吐出ヘッド7に送る。
【0051】
駆動部120の波形・パターン記憶回路基板121は、第2PC152からピエゾ圧電素子の駆動信号を受けて駆動波形を生成する。また、リニアスケール141からの信号に基づいて機能液滴吐出距離をカウントするトリガ基板123により、トリガパルスが作成され、波形・パターン記憶回路基板121は、このトリガパルスを受けて予め第2PC152から送られ、格納していた描画パターンデータ記憶領域から描画パターンデータを順次取り出す。さらに、波形・パターン記憶回路基板121は、予め第2PC152から送られ、格納していた波形パラメータに応じたピエゾ素子駆動波形を、トリガパルスと同期して生成する。また、波形・パターン記憶回路基板121は、電源部131の直流電源131より(ヘッド駆動用として)電源が供給される。
【0052】
送り検出部140のリニアスケール141は、0.5μmピッチでスキャンの送りを検出し、位置パルスをトリガ基板123に伝送する。また、制御部150の第2PC152は、第1PC151とシリアル通信回線(RS−232C)により接続され、第1PC151からのコマンドを受けて機能液滴吐出ヘッド7の駆動結果等に関するデータを返信する。また、第2PC152は、後述するパターンデータ60(描画パターンデータ80の元となるデータ)を生成し、インターフェース基板122を介して波形・パターン記憶回路基板121に転送制御信号および吐出パターンデータ60を送ると共に、トリガ基板123にトリガ制御信号および吐出制御信号を送る。
【0053】
次に、図3のフローチャートを参照して、機能液滴吐出ヘッド7からワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータ80の生成方法について説明する。ここでは、図11に示すような画像データ50に基づいて機能液滴吐出ヘッド7の駆動データとなるバイナリ化された描画パターンデータ80(図7参照)を生成するものとする。
【0054】
まず、画像データ50に基づいて、描画パターンデータ80の配列領域を確保する(S11)。具体的には、図4(a)に示す配列の領域を確保するものであり、各セルは全て初期値(機能液滴不吐出に相当;「0」にて図示)となっている。ここで、列方向はノズル列(1−180)、行方向は吐出分解能(1μm単位で設定可能)を示す。
【0055】
次に、画像データ50に基づいて生成された描画イメージ情報を同図(a)の配列領域に書き込むことで、パターンデータ60を生成する(S12)。描画イメージ情報とは、同図(b)に示すところの、数値0、1、2、3および9を示すものであり、これらはそれぞれ、「0:不吐出」「1:R(レッド)吐出」、「2:G(グリーン)吐出」、「3:B(ブルー)吐出」および「9:ALL吐出(RGB全吐出)」を指している。
【0056】
なお、このパターンデータ60における各セルに代入される情報は、これらの色情報のみに留まらず、ドットサイズ(機能液滴吐出量)やドット重なり回数(機能液滴吐出数)などに関する情報を代入するようにしても良い。この構成によれば、一つの配列データで効率よく情報を保持させることができる。なお、各セルは、8ビット(1バイト;0−255)の情報を保持させることが可能であるが、記憶容量の許す限り、情報量を増加させるようにしても良い。
【0057】
次に、パターンデータ60に対し、機能液滴吐出ヘッド7の傾きに対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータ70を生成する(S13)。上記の通り、機能液滴吐出ヘッド7は、印刷方向(主走査方向)に対し所定角度の傾きを有している。すなわち、パターンデータ60をそのままバイナリ化して、駆動データとしても描画される画像は所定の角度だけ傾いてしまう。したがって、図5に示すように、パターンデータ60に対して回転シフト処理を行い、シフトパターンデータ70を生成し、これに基づいて描画パターンデータ80を生成することで同図に示すような、所望する描画結果が得られる。なお、機能液滴吐出ヘッド7が、印刷方向(主走査方向)に対して傾きを有しない場合(垂直方向である場合)、シフトパターンデータ70の生成を行う必要がないことは言うまでもない。
【0058】
次に、シフトパターンデータ70をバイナリ出力することで描画パターンデータ80を生成する(S14)。描画パターンデータ80は、パターンデータ60(シフトパターンデータ70)に含まれる色情報に基づいて色別にバイナリ出力される。色別の分割方法は図6に示すとおりであり、図4(b)のパターンデータ60を、3つ(R吐出,G吐出,B吐出)のパターンデータ60に分割する。なお、色の分割はこれに限らず、更なる多色に分割しても良い。
【0059】
描画パターンデータ80は、機能液滴吐出ヘッド7を駆動可能なバイナリデータであり、その一部(1吐出分解能分)を図7に示した。ここでは、シフトパターンデータ70をノズル列(1−180)に対応する1配列分毎にバイナリ化して1配列分の描画パターンデータ81を生成し、1度ファイルにまとめて、波形・パターン記憶回路基板121のRAMに転送するようにしている。これにより、バイナリデータの生成が容易になる。なお、パターンデータ60からのシフトパターンデータ70の生成も、1配列毎に行うようにしてもよい。この構成によれば、回転シフト処理の演算が複雑化することなく容易にシフトパターンデータ70を生成することができる。
【0060】
なお、パターンデータ60にドットサイズ(機能液滴吐出量)に関する情報が含まれている場合は、これに基づいて、ドットサイズを制御可能なパラメータを描画パターンデータ80に書き込む。具体的には、バイナリ化された描画パターンデータ80中のSPxxデータのxx部分を変化させる(図7参照)。これにより、多種のドットサイズによって構成された画像を描画可能である。
【0061】
また、パターンデータ60にドット重なり回数(機能液滴吐出数)に関する情報が含まれている場合には、ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、バイナリ出力することにより、描画パターンデータ80を生成する。例えば、図8(a)に示すような、ドット重なり回数に関する情報がパターンデータ60に含まれている場合は、最多重なり回数が「3回」であるため、同図(b)に示すように、1回目吐出用のデータ、2回目吐出用のデータ、3回目吐出用のデータの分割してバイナリ出力を行う。これにより、同じ場所に(場合によっては1回の吐出量を絞って(ドットサイズを小さくして))複数回の吐出が可能となり、より見栄えの良い階調表現を実現することができる。
【0062】
上記の要領で作成した描画パターンデータ80に基づき、描画(画像形成)を行うが、図9を参照してその描画方法を簡単に説明する。なお、実際には、上記したとおり、機能液滴吐出ヘッド7に対してワーク(X軸テーブル23)が移動することにより描画を行うが、ここでは説明を容易にするため、ワーク上を機能液滴吐出ヘッド7が移動するものとして説明する。
【0063】
機能液滴吐出ヘッド7は、長さ1インチで180ノズルを有している(180dpi)が、これを数回に分割してスキャン(走査)することにより、画像の形成を行う。同図に示した例では3回に分割してスキャンしている。この場合、先ず主走査方向に機能液滴吐出ヘッド7を駆動して描画を行い、ワークの幅分のスキャンを終えると、ヘッドを元の位置に戻し、副走査方向に1インチ分移動する。これを3回繰り返すことにより、画像の形成を行う。
【0064】
なお、描画方法については、種々の仕様が考えられ、例えば、主走査方向における機能液滴吐出ヘッドの戻り動作においても描画を行うようにしても良いし、(吐出不良等を考慮して両端側の10ノズルを不使用にするような場合は)副走査方向において1インチ分移動するのではなく、1回目のスキャンと2回目のスキャンとが一部重なり合うように3/4インチずつ移動するようにしても良い。
【0065】
このように、本発明の描画パターンデータ80の生成方法によれば、画像データ50に基づいて配列領域を確保し、これに描画イメージ情報を書き込むことで、パターンデータ60を生成し、さらにこのパターンデータ60をバイナリ出力することで、描画パターンデータ80を生成することができる。すなわち、一定配列を発生するアルゴリズムを有したプログラムにより、直接最終形式(バイナリ形式)のデータを生成するものではないため、一定配列を有するか否かに関わらず、あらゆるドットパターンを描画することができる。
【0066】
また、パターンデータ60に対して、機能液滴吐出ヘッド7の傾きに対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータ70を生成し、これに基づいて描画パターンデータ80を生成するため、描画されるイメージが機能液滴吐出ヘッド7の傾きによって傾斜することがない。すなわち、元の画像データに近い描画結果が得られる描画パターンデータを生成することができる。
【0067】
次に、上記のバイナリ化された描画パターンデータ80に基づいて生成される可視データ90の生成方法について説明する。本発明の可視データ生成方法は、実際に機能液滴を吐出することなく、描画されるイメージを確認可能にするための方法であり、簡潔に言えば上記の描画パターンデータ生成方法と逆の手順により生成されるものである。以下、図10のフローチャートを参照し、順を追って説明する。なお、可視データ90は、図11の点線部を描画結果とする描画パターンデータに基づいて生成されるものとする。
【0068】
まず、描画パターンデータ80から、ノズル列37に対応する1列分(1ブロック分=1吐出分解能分)の描画パターンデータ81を抽出する(S21;図7参照)。次に、この1列分の描画パターンデータ81に基づき、ビット演算により1列分のパターンデータ61を生成する(S22;図4(b)参照)。そして、全列分のパターンデータ(全パターンデータ)60の生成が終了するまで(最後の列のパターンデータ61の生成が終了するまで)、S21およびS22の処理を繰り返す(S23;積層処理)。次に、生成した全パターンデータ60に対し、回転シフト処理を行う場合(S24:Yes)は、回転シフト処理を行い、シフトパターンデータ70を生成した(S25)後、可視化処理(テキスト化)を行うことにより、可視データを生成する(S26;図12参照)。一方、回転シフト処理を行わない場合(S24:No)は、そのまま、可視化処理を行うことにより、可視データを生成する(S26)。これにより、機能液滴吐出ヘッド7から正常に機能液滴が吐出されるか(生成された描画パターンデータ80に異常がないか)の確認を行うことができる。
【0069】
なお、パターンデータ60に対する回転シフト処理は、機能液滴吐出ヘッド7の傾きを考慮し、実際に描画されるイメージに近い可視データ90を生成するための処理である。すなわち、回転シフト処理を行うことで、図12に示したような、所定角度を有した可視データ90ではなく、図13に示すような、描画イメージに近い可視データ90を生成することができる。ここでは、上記の描画パターンデータ80の生成における回転シフト処理と逆のシフトとなるため、上記の描画パターンデータ80の生成において角度θの回転を行った場合は、−(マイナス)θの回転処理を行う。
【0070】
また、図12および図13は、パターンデータ60をテキスト化した可視データ90を、テキストエディタで表示したものであるが、ビットマップ化した可視データを生成するようにしても良い。この構成によれば、拡大して細密に表示したり、縮小して全体を見通したりすることが容易になると共に、より実際に描画される画像に近い可視データ90を得ることができる。
【0071】
このように、本発明の可視データ90の生成方法によれば、機能液滴吐出ヘッド7からワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するためのバイナリ化された描画パターンデータ80に基づき、ビット演算によりパターンデータ60を生成し、さらに、これに基づいて可視化プログラムにより可視化された可視データ90を生成することができる。したがって、実際に機能液滴吐出ヘッド7から機能液滴を吐出することなく、描画されるイメージを確認することができるため、時間と吐出材料の無駄を省くことができる。
【0072】
また、機能液滴吐出ヘッド7に配列された複数のノズル38に対応する1列分の描画パターンデータを抽出した後、1列分のパターンデータ61を生成し、これを積層させることにより全パターンデータ60を生成するため、全パターンデータ60の生成のための演算処理を容易に行うことができる。
【0073】
また、全パターンデータ60に対して、回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータ70を生成し、これに基づいて可視データ90を生成するため、生成された可視データ90が機能液滴吐出ヘッド7の傾きによって傾斜することがない。すなわち、実際に描画される画像に近い可視データを生成することができる。
【0074】
また、パターンデータをテキスト化する可視化プログラムによって、テキスト形式の可視データ90を生成することができる。すなわち、空白と任意の文字の組み合わせで画像を作成するといった文字列の処理を行う簡単なプログラムによって、容易に可視データを生成することができる。
【0075】
ところで、本発明の機能液滴吐出装置10は、前述の通り、各種フラットディスプレイの製造方法や、各種の電子デバイスおよび光デバイスの製造方法等にも適用可能である。そこで、この機能液滴吐出装置10を用いた製造方法を、液晶表示装置の製造方法および有機EL装置の製造方法を例に、説明する。
【0076】
図14は、液晶表示装置のカラーフィルタの部分拡大図である。図14(a)は平面図であり、図14(b)は図14(a)のB−B´線断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0077】
図14(a)に示されるように、カラーフィルタ400は、マトリクス状に並んだ画素(フィルタエレメント)412を備え、画素と画素の境目は、仕切り413によって区切られている。画素412の1つ1つには、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかのインク(フィルタ材料)が導入されている。この例では赤、緑、青の配置をいわゆるデルタ配列としたが、ストライプ配列、モザイク配列など、その他の配置でも構わない。
【0078】
図14(b)に示されるように、カラーフィルタ400は、透光性の基板411と、遮光性の仕切り413とを備えている。仕切り413が形成されていない(除去された)部分は、上記画素412を構成する。この画素412に導入された各色のインクは着色層421を構成する。仕切り413及び着色層421の上面には、オーバーコート層422及び電極層423が形成されている。
【0079】
図15は、本発明の実施形態によるカラーフィルタの製造方法を説明する製造工程断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0080】
膜厚0.7mm、たて38cm、横30cmの無アルカリガラスからなる透明基板411の表面を、熱濃硫酸に過酸化水素水を1重量%添加した洗浄液で洗浄し、純水でリンスした後、エア乾燥を行って清浄表面を得る。この表面に、スパッタ法によりクロム膜を平均0.2μmの膜厚で形成し、金属層414´を得る(図15:S1)。
【0081】
この基板をホットプレート上で、80℃で5分間乾燥させた後、金属層414´の表面に、スピンコートによりフォトレジスト層(図示せず)を形成する。この基板表面に、所要のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを密着させ、紫外線で露光をおこなう。次に、これを、水酸化カリウムを8重量%の割合で含むアルカリ現像液に浸漬して、未露光の部分のフォトレジストを除去し、レジスト層をパターニングする。続いて、露出した金属層を、塩酸を主成分とするエッチング液でエッチング除去する。このようにして所定のマトリクスパターンを有する遮光層(ブラックマトリクス)414を得ることができる(図15:S2)。遮光層414の膜厚は、およそ0.2μmである。また、遮光層414の幅は、およそ22μmである。
【0082】
この基板上に、さらにネガ型の透明アクリル系の感光性樹脂組成物415´をやはりスピンコート法で塗布する(図15:S3)。これを100℃で20分間プレベークした後、所定のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを用いて紫外線露光を行なう。未露光部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像液で現像し、純水でリンスした後スピン乾燥する。最終乾燥としてのアフターベークを200℃で30分間行い、樹脂部を十分硬化させることにより、バンク層415が形成され、遮光層414及びバンク層415からなる仕切り413が形成される(図15:S4)。このバンク層415の膜厚は、平均で2.7μmである。また、バンク層415の幅は、およそ14μmである。
【0083】
得られた遮光層414およびバンク層415で区画された着色層形成領域(特にガラス基板411の露出面)のインク濡れ性を改善するため、ドライエッチング、すなわちプラズマ処理を行なう。具体的には、ヘリウムに酸素を20%加えた混合ガスに高電圧を印加し、プラズマ雰囲気でエッチングスポットに形成し、基板を、このエッチングスポット下を通過させてエッチングする。
【0084】
次に、仕切り413で区切られて形成された画素412内に、上記R、G、Bの各インクをインクジェット方式により導入する(図15:S5)。機能液滴吐出ヘッド7(インクジェットヘッド)には、ピエゾ圧電効果を応用した精密ヘッドを使用し、微小インク滴を着色層形成領域毎に10滴、選択的に飛ばす。駆動周波数は14.4kHz、すなわち、各インク滴の吐出間隔は69.5μ秒に設定する。ヘッドとターゲットとの距離は、0.3mmに設定する。ヘッドよりターゲットである着色層形成領域への飛翔速度、飛行曲がり、サテライトと称される分裂迷走滴の発生防止のためには、インクの物性はもとよりヘッドのピエゾ素子を駆動する波形(電圧を含む)が重要である。従って、あらかじめ条件設定された波形をプログラムして、インク滴を赤、緑、青の3色を同時に塗布して所定の配色パターンにインクを塗布する。
【0085】
インク(フィルタ材料)としては、例えばポリウレタン樹脂オリゴマーに無機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてシクロヘキサノンおよび酢酸ブチルを、高沸点溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、さらに非イオン系界面活性剤0.01重量%を分散剤として添加し、粘度6〜8センチポアズとしたものを用いる。
【0086】
次に、塗布したインクを乾燥させる。まず、自然雰囲気中で3時間放置してインク層416のセッティングを行った後、80℃のホットプレート上で40分間加熱し、最後にオーブン中で200℃で30分間加熱してインク層416の硬化処理を行って、着色層421が得られる(図15:S6)。
【0087】
上記基板に、透明アクリル樹脂塗料をスピンコートして平滑面を有するオーバーコート層422を形成する。さらに、この上面にITO(Indium Tin Oxide)からなる電極層423を所要パターンで形成して、カラーフィルタ400とする(図15:S7)。なお、このオーバーコート層422を、機能液滴吐出ヘッド7(インクジェットヘッド)によるインクジェット方式で、形成するようにしてもよい。
【0088】
図16は、本発明の製造方法により製造される電気光学装置(フラットディスプレイ)の一例であるカラー液晶表示装置の断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0089】
このカラー液晶表示装置450は、カラーフィルタ400と対向基板466とを組み合わせ、両者の間に液晶組成物465を封入することにより製造される。液晶表示装置450の一方の基板466の内側の面には、TFT(薄膜トランジスタ)素子(図示せず)と画素電極463とがマトリクス状に形成されている。また、もう一方の基板として、画素電極463に対向する位置に赤、緑、青の着色層421が配列するようにカラーフィルタ400が設置されている。
【0090】
基板466とカラーフィルタ400の対向するそれぞれの面には、配向膜461、464が形成されている。これらの配向膜461、464はラビング処理されており、液晶分子を一定方向に配列させることができる。また、基板466およびカラーフィルタ400の外側の面には、偏光板462、467がそれぞれ接着されている。また、バックライトとしては蛍光灯(図示せず)と散乱板の組合わせが一般的に用いられており、液晶組成物465をバックライト光の透過率を変化させる光シャッターとして機能させることにより表示を行う。
【0091】
なお、電気光学装置は、本発明では上記のカラー液晶表示装置に限定されず、例えば薄型のブラウン管、あるいは液晶シャッター等を用いた小型テレビ、EL表示装置、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイ、FED(Field Emission Display)パネル等の種々の電気光学手段を用いることができる。
【0092】
次に、図17ないし図29を参照して、有機EL装置(有機EL表示装置)とその製造方法を説明する。
【0093】
図17ないし図29は、有機EL素子を含む有機EL装置の製造プロセスと共にその構造を表している。この製造プロセスは、バンク部形成工程と、プラズマ処理工程と、正孔注入/輸送層形成工程及び発光層形成工程からなる発光素子形成工程と、対向電極形成工程と、封止工程とを具備して構成されている。
【0094】
バンク部形成工程では、基板501に予め形成した回路素子部502上及び電極511(画素電極ともいう)上の所定の位置に、無機物バンク層512aと有機物バンク層512bを積層することにより、開口部512gを有するバンク部512を形成する。このように、バンク部形成工程には、電極511の一部に、無機物バンク層512aを形成する工程と、無機物バンク層の上に有機物バンク層512bを形成する工程が含まれる。
【0095】
まず無機物バンク層512aを形成する工程では、図17に示すように、回路素子部502の第2層間絶縁膜544b上及び画素電極511上に、無機物バンク層512aを形成する。無機物バンク層512aは、例えばCVD法、コート法、スパッタ法、蒸着法等によって第2層間絶縁膜544b及び画素電極511の全面にSiO2、TiO2等の無機物膜を形成する。
【0096】
次にこの無機物膜をエッチング等によりパターニングして、電極511の電極面511aの形成位置に対応する下部開口部512cを設ける。このとき、無機物バンク層512aを電極511の周縁部と重なるように形成しておく必要がある。このように、電極511の周縁部(一部)と無機物バンク層512aとが重なるように無機物バンク層512aを形成することにより、発光層510bの発光領域を制御することができる。
【0097】
次に有機物バンク層512bを形成する工程では、図18に示すように、無機物バンク層512a上に有機物バンク層512bを形成する。有機物バンク層512bをフォトリソグラフィ技術等によりエッチングして、有機物バンク層512bの上部開口部512dを形成する。上部開口部512dは、電極面511a及び下部開口部512cに対応する位置に設けられる。
【0098】
上部開口部512dは、図18に示すように、下部開口部512cより広く、電極面511aより狭く形成することが好ましい。これにより、無機物バンク層512aの下部開口部512cを囲む第1積層部512eが、有機物バンク層512bよりも電極511の中央側に延出された形になる。このようにして、上部開口部512d、下部開口部512cを連通させることにより、無機物バンク層512a及び有機物バンク層512bを貫通する開口部512gが形成される。
【0099】
次にプラズマ処理工程では、バンク部512の表面と画素電極の表面511aに、親インク性を示す領域と、撥インク性を示す領域を形成する。このプラズマ処理工程は、予備加熱工程と、バンク部512の上面(512f)及び開口部512gの壁面並びに画素電極511の電極面511aを親インク性を有するように加工する親インク化工程と、有機物バンク層512bの上面512f及び上部開口部512dの壁面を、撥インク性を有するように加工する撥インク化工程と、冷却工程とに大別される。
【0100】
まず、予備加熱工程では、バンク部512を含む基板501を所定の温度まで加熱する。加熱は、例えば基板501を載せるステージにヒータを取り付け、このヒータで当該ステージごと基板501を加熱することにより行う。具体的には、基板501の予備加熱温度を、例えば70〜80℃の範囲とすることが好ましい。
【0101】
次に、親インク化工程では、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)を行う。このO2プラズマ処理により、図19に示すように、画素電極511の電極面511a、無機物バンク層512aの第1積層部512e及び有機物バンク層512bの上部開口部512dの壁面ならびに上面512fが親インク処理される。この親インク処理により、これらの各面に水酸基が導入されて親インク性が付与される。図19では、親インク処理された部分を一点鎖線で示している。
【0102】
次に、撥インク化工程では、大気雰囲気中で4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理(CF4プラズマ処理)を行う。CF4プラズマ処理により、図20に示すように、上部開口部512d壁面及び有機物バンク層の上面512fが撥インク処理される。この撥インク処理により、これらの各面にフッ素基が導入されて撥インク性が付与される。図20では、撥インク性を示す領域を二点鎖線で示している。
【0103】
次に、冷却工程では、プラズマ処理のために加熱された基板501を室温、またはインクジェット工程(機能液滴吐出工程)の管理温度まで冷却する。プラズマ処理後の基板501を室温、または所定の温度(例えばインクジェット工程を行う管理温度)まで冷却することにより、次の正孔注入/輸送層形成工程を一定の温度で行うことができる。
【0104】
次に、発光素子形成工程では、画素電極511上に正孔注入/輸送層及び発光層を形成することにより発光素子を形成する。発光素子形成工程には、4つの工程が含まれる。即ち、正孔注入/輸送層を形成するための第1組成物を各前記画素電極上に吐出する第1機能液滴吐出工程と、吐出された前記第1組成物を乾燥させて前記画素電極上に正孔注入/輸送層を形成する正孔注入/輸送層形成工程と、発光層を形成するための第2組成物を前記正孔注入/輸送層の上に吐出する第2機能液滴吐出工程と、吐出された前記第2組成物を乾燥させて前記正孔注入/輸送層上に発光層を形成する発光層形成工程とが含まれる。
【0105】
まず、第1機能液滴吐出工程では、インクジェット法(機能液滴吐出法)により、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を電極面511a上に吐出する。なお、この第1機能液滴吐出工程以降は、水、酸素の無い窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。(なお、画素電極上にのみ正孔注入/輸送層を形成する場合は、有機物バンク層に隣接して形成される正孔注入/輸送層は形成されない)
【0106】
図21に示すように、インクジェットヘッド(機能液滴吐出ヘッド7)Hに正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを下部開口部512c内に位置する電極面511aに対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された第1組成物滴510cを電極面511a上に吐出する。
【0107】
ここで用いる第1組成物としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)等の混合物を、極性溶媒に溶解させた組成物を用いることができる。極性溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルブタノール、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)及びその誘導体、カルビト−ルアセテート、ブチルカルビト−ルアセテート等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。なお、正孔注入/輸送層形成材料は、R・G・Bの各発光層510bに対して同じ材料を用いても良く、発光層毎に変えても良い。
【0108】
図21に示すように、吐出された第1組成物滴510cは、親インク処理された電極面511a及び第1積層部512e上に広がり、下部、上部開口部512c、512d内に満たされる。電極面511a上に吐出する第1組成物量は、下部、上部開口部512c、512dの大きさ、形成しようとする正孔注入/輸送層の厚さ、第1組成物中の正孔注入/輸送層形成材料の濃度等により決定される。また、第1組成物滴510cは1回のみならず、数回に分けて同一の電極面511a上に吐出しても良い。
【0109】
次に正孔注入/輸送層形成工程では、図22に示すように、吐出後の第1組成物を乾燥処理及び熱処理して第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させることにより、電極面511a上に正孔注入/輸送層510aを形成する。乾燥処理を行うと、第1組成物滴510cに含まれる極性溶媒の蒸発が、主に無機物バンク層512a及び有機物バンク層512bに近いところで起き、極性溶媒の蒸発に併せて正孔注入/輸送層形成材料が濃縮されて析出する。
【0110】
これにより図22に示すように、乾燥処理によって電極面511a上でも極性溶媒の蒸発が起き、これにより電極面511a上に正孔注入/輸送層形成材料からなる平坦部510aが形成される。電極面511a上では極性溶媒の蒸発速度がほぼ均一であるため、正孔注入/輸送層の形成材料が電極面511a上で均一に濃縮され、これにより均一な厚さの平坦部510aが形成される。
【0111】
次に第2機能液滴吐出工程では、インクジェット法(機能液滴吐出法)により、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出する。この第2機能液滴吐出工程では、正孔注入/輸送層510aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層510aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
【0112】
しかしその一方で正孔注入/輸送層510aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出しても、正孔注入/輸送層510aと発光層510bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層510bを均一に塗布できないおそれがある。そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層510aの表面の親和性を高めるために、発光層を形成する前に表面改質工程を行うことが好ましい。
【0113】
そこでまず、表面改質工程について説明する。表面改質工程は、発光層形成の際に用いる第1組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質用溶媒を、インクジェット法(機能液滴吐出法)、スピンコート法またはディップ法により正孔注入/輸送層510a上に塗布した後に乾燥することにより行う。
【0114】
例えば、インクジェット法による塗布は、図23に示すように、インクジェットヘッドHに、表面改質用溶媒を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを基板(すなわち、正孔注入/輸送層510aが形成された基板)に対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルHから表面改質用溶媒510dを正孔注入/輸送層510a上に吐出することにより行う。そして、図24に示すように、表面改質用溶媒510dを乾燥させる。
【0115】
次に第2機能液滴吐出工程では、インクジェット法(機能液滴吐出法)により、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出する。図25に示すように、インクジェットヘッドHに、青色(B)発光層形成材料を含有する第2組成物を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを下部、上部開口部512c、512d内に位置する正孔注入/輸送層510aに対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された第2組成物滴510eとして吐出し、この第2組成物滴510eを正孔注入/輸送層510a上に吐出する。
【0116】
発光層形成材料としては、ポリフルオレン系高分子誘導体や、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、あるいは上記高分子に有機EL材料をドープして用いる事ができる。例えば、ルブレン、ペリレン、9,10-ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等をドープすることにより用いることができる。
【0117】
非極性溶媒としては、正孔注入/輸送層510aに対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロへキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。このような非極性溶媒を発光層510bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層510aを再溶解させることなく第2組成物を塗布できる。
【0118】
図25に示すように、吐出された第2組成物510eは、正孔注入/輸送層510a上に広がって下部、上部開口部512c、512d内に満たされる。第2組成物510eは1回のみならず、数回に分けて同一の正孔注入/輸送層510a上に吐出しても良い。この場合、各回における第2組成物の量は同一でも良く、各回毎に第2組成物量を変えても良い。
【0119】
次に発光層形成工程では、第2組成物を吐出した後に乾燥処理及び熱処理を施して、正孔注入/輸送層510a上に発光層510bを形成する。乾燥処理は、吐出後の第2組成物を乾燥処理することにより第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発して、図26に示すような青色(B)発光層510bを形成する。
【0120】
続けて、図27に示すように、青色(B)発光層510bの場合と同様にして、赤色(R)発光層510bを形成し、最後に緑色(G)発光層510bを形成する。なお、発光層510bの形成順序は、前述の順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。
【0121】
次に対向電極形成工程では、図28に示すように、発光層510b及び有機物バンク層512bの全面に陰極503(対向電極)を形成する。なお,陰極503は複数の材料を積層して形成しても良い。例えば、発光層に近い側には仕事関数が小さい材料を形成することが好ましく、例えばCa、Ba等を用いることが可能であり、また材料によっては下層にLiF等を薄く形成した方が良い場合もある。また、上部側(封止側)には下部側よりも仕事関数が高いものが好ましい。これらの陰極(陰極層)503は、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等で形成することが好ましく、特に蒸着法で形成することが、発光層510bの熱による損傷を防止できる点で好ましい。
【0122】
また、フッ化リチウムは、発光層510b上のみに形成しても良く、更に青色(B)発光層510b上のみに形成しても良い。この場合、他の赤色(R)発光層及び緑色(G)発光層510b、510bには、LiFからなる上部陰極層503bが接することとなる。また陰極12の上部には、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成したAl膜、Ag膜等を用いることが好ましい。また、陰極503上に、酸化防止のためにSiO2、SiN等の保護層を設けても良い。
【0123】
最後に、図29に示す封止工程では、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中で、有機EL素子504上に封止用基板505を積層する。封止工程は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。大気中で行うと、陰極503にピンホール等の欠陥が生じていた場合にこの欠陥部分から水や酸素等が陰極503に侵入して陰極503が酸化されるおそれがあるので好ましくない。そして最後に、フレキシブル基板の配線に陰極503を接続するとともに、駆動ICに回路素子部502の配線を接続することにより、本実施形態の有機EL装置500が得られる。
【0124】
なお、画素電極511および陰極(対向電極)503の形成において、インクジェットヘッドHによるインクジェット方式を採用してもよい。すなわち、液体の電極材料をインクジェットヘッドHにそれぞれ導入し、これをインクジェットヘッドHから吐出して、画素電極511および陰極503をそれぞれ形成する(乾燥工程を含む)。
【0125】
同様に、本実施形態の機能液滴吐出装置10は、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法等に、適用することができる。
【0126】
電子放出装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7にR、G、B各色の各色の蛍光材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、電極上に多数の蛍光体を形成する。なお、電子放出装置は、FED(電界放出ディスプレイ)を含む上位の概念である。
【0127】
PDP装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7にR、G、B各色の各色の蛍光材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、背面基板上の多数の凹部にそれそれ蛍光体を形成する。
【0128】
電気泳動表示装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7に各色の泳動体材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、インク材料を選択的に吐出して、電極上の多数の凹部にそれぞれ泳動体を形成する。なお、帯電粒子と染料とから成る泳動体は、マイクロカプセルに封入されていることが、好ましい。
【0129】
一方、本実施形態の機能液滴吐出装置10は、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法等にも、適用可能である。
【0130】
スペーサ形成方法は、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを形成するものであり、複数の機能液滴吐出ヘッド7にスペーサを構成する粒子材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、粒子材料を選択的に吐出して少なくとも一方の基板上にスペーサを形成する。例えば、上記の液晶表示装置や電気泳動表示装置における2枚の基板間のセルギャップを構成する場合に有用であり、その他この種の微小なギャップを必要とする半導体製造技術に適用できることはいうまでもない。
【0131】
金属配線形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7に液状金属材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、液状金属材料を選択的に吐出して、基板上に金属配線を形成する。例えば、上記の液晶表示装置におけるドライバと各電極とを接続する金属配線や、上記の有機EL装置におけるTFT等と各電極とを接続する金属配線に適用することができる。また、この種のフラットディスプレイの他、一般的な半導体製造技術に適用できることはいうまでもない。
【0132】
レンズ形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7にレンズ材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、レンズ材料を選択的に吐出して、透明基板上に多数のマイクロレンズを形成する。例えば、上記のFED装置におけるビーム収束用のデバイスとして適用可能である。また、各種の光デバイスに適用可能であることはいうまでもない。
【0133】
レジスト形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド7にレジスト材料を導入し複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、レジスト材料を選択的に吐出して、基板上に任意形状のフォトレジストを形成する。例えば、上記の各種表示装置おけるバンクの形成は元より、半導体製造技術の主体を為すフォトリソグラフィー法において、フォトレジストの塗布に広く適用可能である。
【0134】
光拡散体形成方法では、基板上に多数の光拡散体を形成する光拡散体形成方法であって、複数の機能液滴吐出ヘッド7に光拡散材料を導入し、複数の機能液滴吐出ヘッド7を主走査および副走査し、光拡散材料を選択的に吐出して多数の光拡散体を形成する。この場合も、各種の光デバイスに適用可能であることはいうまでもない。
【0135】
【発明の効果】
以上のように、本発明の描画パターンデータ生成方法、描画パターンデータ生成装置並びにこれを備えた機能液滴吐出装置によれば、一定配列を発生するアルゴリズムを有したプログラムにより、直接最終形式(バイナリ形式)のデータを生成するものではないため、一定配列を有するドットパターンはもちろん、一定配列を有しないドットパターンも描画することができる、などの効果を奏する。
【0136】
一方、本発明の液晶表示装置の製造方法、有機EL装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法によれば、各装置におけるフィルタ材料や発光材料等に適した機能液滴吐出ヘッドを簡単に導入することができるため、製造効率を向上させることができる。
【0137】
また、本発明のカラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法によれば、各電子デバイスや各光デバイスにおけるフィルタ材料や発光材料等に適した機能液滴吐出ヘッドを簡単に導入することができため、製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る機能液滴吐出装置の模式図である。
【図2】 実施形態に係る機能液滴吐出装置の制御系のブロック図である。
【図3】 実施形態に係る描画パターンデータ生成方法を示すフローチャートである。
【図4】 実施形態に係るパターンデータを示す図である。
【図5】 実施形態に係るパターンデータ、シフトパターンデータおよびこれに基づく描画結果を示す図である。
【図6】 実施形態に係るパターンデータの色別の分割方法を示す図である。
【図7】 実施形態に係るバイナリ化された描画パターンデータを示す図である。
【図8】 実施形態に係るパターンデータのドット重なり回数別の分割方法を示す図である。
【図9】 実施形態に係る描画方法を示す図である。
【図10】 実施形態に係る可視データ生成方法を示すフローチャートである。
【図11】 実施形態に係る画像データを示す図である。
【図12】 実施形態に係るテキスト化された可視データを示す図である。
【図13】 実施形態に係るテキスト化されたシフト可視データを示す図である。
【図14】 実施形態のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタの部分拡大図である。
【図15】 実施形態のカラーフィルタの製造方法を模式的に示す製造工程断面図である。
【図16】 実施形態のカラーフィルタの製造方法により製造される液晶表示装置の断面図である。
【図17】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるバンク部形成工程(無機物バンク)の断面図である。
【図18】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるバンク部形成工程(有機物バンク)の断面図である。
【図19】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるプラズマ処理工程(親水化処理)の断面図である。
【図20】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるプラズマ処理工程(撥水化処理)の断面図である。
【図21】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における正孔注入層形成工程(機能液滴吐出)の断面図である。
【図22】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における正孔注入層形成工程(乾燥)の断面図である。
【図23】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における表面改質工程(機能液滴吐出)の断面図である。
【図24】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における表面改質工程(乾燥)の断面図である。
【図25】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるB発光層形成工程(機能液滴吐出)の断面図である。
【図26】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるB発光層形成工程(乾燥)の断面図である。
【図27】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法におけるR・G・B発光層形成工程の断面図である。
【図28】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における対向電極形成工程の断面図である。
【図29】 実施形態に係る有機EL装置の製造方法における封止工程の断面図である。
【符号の説明】
7 機能液滴吐出ヘッド 10 機能液滴吐出装置
23 X軸テーブル 24 Y軸テーブル
25 メインキャリッジ 26 ヘッドユニット
28 吸着テーブル 37 ノズル列
38 ノズル 41 サブキャリッジ
50 画像データ 60 パターンデータ
70 シフトパターンデータ 80 描画パターンデータ
90 可視データ 110 ヘッド部
120 駆動部 130 電源部
140 送り検出部 150 制御部
151 第1PC 152 第2PC
400 カラーフィルタ 412 画素
415 バンク層 416 インク層
422 オーバーコート層 466 基板
500 有機EL装置 501 基板
502 回路素子部 504 有機EL素子
510a 正孔注入/輸送層 510b 発光層
W 基板

Claims (28)

  1. 画像データに基づき、複数のノズルを有する機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成方法であって、
    前記画像データに基づいて、前記複数のノズルに対応する1配列分のセル数と前記機能液滴吐出ヘッドの吐出分解能に対応するセル数とをそれぞれ列・行方向に配列したマトリクスから成る、前記描画パターンデータの配列領域を確保し、
    前記画像データに基づいて生成された、色情報、ドットサイズ情報、ドット重なり回数情報のうち、少なくとも2以上の情報を含む描画イメージ情報を、前記配列領域の対応する各セルに書き込むことで、前記1配列分のパターンデータを生成し、
    前記1配列分のパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成することを特徴とする描画パターンデータ生成方法。
  2. 前記機能液滴吐出ヘッドが印刷方向に対して所定角度の傾きを有している場合、
    前記パターンデータに対し、前記所定角度に対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータを生成し、
    前記シフトパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の描画パターンデータ生成方法。
  3. 前記パターンデータを、前記複数のノズルに対応した1配列毎に前記回転シフト処理を行うことで1配列毎のシフトパターンデータを生成し、
    前記1配列毎のシフトパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成することを特徴とする請求項2に記載の描画パターンデータ生成方法。
  4. 前記描画イメージ情報が色情報を有する場合、
    前記パターンデータには、前記色情報が書き込まれ、
    前記色情報に基づき、前記描画パターンデータは、色別にバイナリ出力されることを特徴とする請求項1、2または3に記載の描画パターンデータ生成方法。
  5. 前記描画イメージ情報がドットサイズ情報を有する場合、
    前記パターンデータには、前記ドットサイズ情報が書き込まれ、
    前記ドットサイズ情報に基づき、前記描画パターンデータには、ドットサイズを制御可能なパラメータが書き込まれることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の描画パターンデータ生成方法。
  6. 前記描画イメージ情報がドット重なり回数情報を有する場合、
    前記パターンデータには、前記ドット重なり回数情報が書き込まれ、
    前記描画パターンデータは、前記ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、バイナリ出力されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の描画パターンデータ生成方法。
  7. 画像データに基づき、複数のノズルを有する機能液滴吐出ヘッドからワークに機能液滴を選択的に吐出して描画するための描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成装置であって、
    前記画像データに基づいて、前記複数のノズルに対応する1配列分のセル数と前記機能液滴吐出ヘッドの吐出分解能に対応するセル数とをそれぞれ列・行方向に配列したマトリクスから成る、前記描画パターンデータの配列領域を確保する配列領域確保手段と、
    前記画像データに基づいて生成された、色情報、ドットサイズ情報、ドット重なり回数情報のうち、少なくとも2以上の情報を含む描画イメージ情報を、前記配列領域の対応する各セルに書き込むことで、前記1配列分のパターンデータを生成するパターンデータ生成手段と、
    前記1配列分のパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成する描画パターンデータ生成手段と、
    を備えたことを特徴とする描画パターンデータ生成装置。
  8. 前記機能液滴吐出ヘッドが印刷方向に対して所定角度の傾きを有している場合、
    前記パターンデータに対し、前記所定角度に対応した回転シフト処理を行うことで、シフトパターンデータを生成するシフトパターン生成手段を更に備え、
    前記描画パターンデータ生成手段は、前記シフトパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成することを特徴とする請求項7に記載の描画パターンデータ生成装置。
  9. 前記シフトパターンデータ生成手段は、前記パターンデータを、前記複数のノズルに対応した1配列毎に前記回転シフト処理を行うことで1配列毎のシフトパターンデータを生成し、
    前記描画パターンデータ生成手段は、前記1配列毎のシフトパターンデータをバイナリ出力することで前記描画パターンデータを生成することを特徴とする請求項8に記載の描画パターンデータ生成装置。
  10. 前記描画イメージ情報が色情報を有する場合、
    前記パターンデータ生成手段には、前記色情報を書き込む手段が含まれ、
    前記描画パターンデータ生成手段は、前記色情報に基づき、前記描画パターンデータを、色別にバイナリ出力することを特徴とする請求項7、8または9に記載の描画パターンデータ生成装置。
  11. 前記描画イメージ情報がドットサイズ情報を有する場合、
    前記パターンデータ生成手段には、前記ドットサイズ情報を書き込む手段が含まれ、
    前記描画パターンデータ生成手段は、前記ドットサイズ情報に基づき、ドットサイズを制御可能なパラメータを前記描画パターンデータに書き込むことを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記載の描画パターンデータ生成装置。
  12. 前記描画イメージ情報がドット重なり回数情報を有する場合、
    前記パターンデータ生成手段には、前記ドット重なり回数情報を書き込む手段が含まれ、
    前記描画パターンデータ生成手段は、前記ドット重なり回数情報から得られる最多重なり回数に分割して、前記描画パターンデータをバイナリ出力することを特徴とする請求項7ないし11のいずれかに記載の描画パターンデータ生成装置。
  13. 請求項7ないし12のいずれかに記載の描画パターンデータ生成装置を備えたことを特徴とする機能液滴吐出装置。
  14. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、カラーフィルタの基板上に多数のフィルタエレメントを形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記フィルタ材料を選択的に吐出して多数の前記フィルタエレメントを形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  15. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上の多数の絵素ピクセルにそれぞれEL発光層を形成する有機EL装置の製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記発光材料を選択的に吐出して多数の前記EL発光層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  16. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、電極上に多数の蛍光体を形成する電子放出装置の製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記電極に対し相対的に走査し、前記蛍光材料を選択的に吐出して多数の前記蛍光体を形成することを特徴とする電子放出装置の製造方法。
  17. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、背面基板上の多数の凹部にそれぞれ蛍光体を形成するPDP装置の製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記背面基板に対し相対的に走査し、前記蛍光材料を選択的に吐出して多数の前記蛍光体を形成することを特徴とするPDP装置の製造方法。
  18. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、電極上の多数の凹部に泳動体を形成する電気泳動表示装置の製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色の泳動体材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記電極に対し相対的に走査し、前記泳動体材料を選択的に吐出して多数の前記泳動体を形成することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
  19. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数のフィルタエレメントを配列して成るカラーフィルタを製造するカラーフィルタの製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記フィルタ材料を選択的に吐出して多数の前記フィルタエレメントを形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  20. 前記多数のフィルタエレメントを被覆するオーバーコート膜が形成されており、
    前記フィルタエレメントを形成した後に、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに透光性のコーティング材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記コーティング材料を選択的に吐出して前記オーバーコート膜を形成することを特徴とする請求項19に記載のカラーフィルタの製造方法。
  21. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、EL発光層を含む多数の絵素ピクセルを基板上に配列して成る有機ELの製造方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記発光材料を選択的に吐出して多数の前記EL発光層を形成することを特徴とする有機ELの製造方法。
  22. 多数の前記EL発光層と前記基板との間には、前記EL発光層に対応して多数の画素電極が形成されており、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記液状電極材料を選択的に吐出して多数の前記画素電極を形成することを特徴とする請求項21に記載の有機ELの製造方法。
  23. 多数の前記EL発光層を覆うように対向電極が形成されており、
    前記EL発光層を形成した後に、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記液状電極材料を選択的に吐出して前記対向電極を形成することを特徴とする請求項22に記載の有機ELの製造方法。
  24. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを形成するスペーサ形成方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドにスペーサを構成する粒子材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを少なくとも一方の前記基板に対し相対的に走査し、前記粒子材料を選択的に吐出して前記基板上に前記スペーサを形成することを特徴とするスペーサ形成方法。
  25. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上に金属配線を形成する金属配線形成方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに液状金属材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記液状金属材料を選択的に吐出して前記金属配線を形成することを特徴とする金属配線形成方法。
  26. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数のマイクロレンズを形成するレンズ形成方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドにレンズ材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記レンズ材料を選択的に吐出して多数の前記マイクロレンズを形成することを特徴とするレンズ形成方法。
  27. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上に任意形状のレジストを形成するレジスト形成方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドにレジスト材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記レジスト材料を選択的に吐出して前記レジストを形成することを特徴とするレジスト形成方法。
  28. 請求項13に記載の機能液滴吐出装置を用い、基板上に多数の光拡散体を形成する光拡散体形成方法であって、
    複数の前記機能液滴吐出ヘッドに光拡散材料を導入し、
    前記機能液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走査し、前記光拡散材料を選択的に吐出して多数の前記光拡散体を形成することを特徴とする光拡散体形成方法。
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