JP3863827B2 - 空調機および空調機の運転方法 - Google Patents

空調機および空調機の運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調機の施工時において行なわれる既設配管の洗浄方法と、該洗浄方法の実施に直接利用する空調機の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空調機では、CFC(クロロフルオロカ−ボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカ−ボン)といった塩素系冷媒(以下、「従来冷媒」とする)が使用されていたが、近年では、分子中に含まれる塩素が成層圏でオゾン層を破壊するため、代替として非塩素系冷媒であるHFC(ハイドロフルオロカ−ボン)(以下、「新冷媒」とする)が使用されるようなった。この新冷媒への代替に伴い、建物の既設配管を利用したままに空調機(室外機・室内機)を新設する際には、圧縮機に使用される冷凍機油が異なるため、既設配管内の従来冷媒用の冷凍機油の残留物を除去する洗浄作業が行なわれている。この洗浄作業は、空調機を設置する前段階において、専用の配管洗浄装置を用いて行なわれている。
【0003】
そして、この洗浄作業における被洗浄物、即ち、従来冷媒用の冷凍機油等の残留物は、新冷媒に対して溶解しないため(図7に示す新冷媒と被洗浄物の非相溶性)、従来は、「冷媒の流れの乱れにより配管壁面に付着した被洗浄物を剥ぎ取る」という理論の元、冷媒を気液二相流で流すことで液単相又はガス単相で流す場合よりも冷媒の流れの乱れを大きくし、既設配管の洗浄を行なっていた。このように、従来は、既設配管を流れる冷媒の状態に着目した洗浄を行なっており、前述の配管洗浄装置では、冷媒を気液二相状態で既設配管内を流すべく、予め冷媒を配管洗浄装置内で気液二相状態とするための冷媒回路設計としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の既設配管は、建物内外に複雑に張り巡らされており、また、分岐点や角部も多く、冷媒の圧力変動が生じ易いものである。このように、洗浄装置内で気液二相状態とされた冷媒を、その気液二相状態を維持したままに既設配管の全区間を流すことは実際上極めて困難であるといえるとともに、既設配管内を流れる冷媒の状態を厳密に把握することも実際上極めて困難である。このようなことから、完全な気液二相状態で洗浄が行なわれる情況を作るのは困難であるといえる。
【0005】
そこで、既設配管内を流れる冷媒の液体・気体といった相の状態に依存することなく、上記被洗浄物を確実に剥ぎ取ることで、既設配管内を効果的に行なう手段の検討を行い、発明者らは、新冷媒を使用する冷媒回路にて使用される圧縮機の冷凍機油と、上述の被洗浄物である従来冷媒用の冷凍機油の相溶性に着目した(図7に示す冷凍機油(合成油)と被洗浄物の相溶性)。図8に示すグラフは、新冷媒(HFC系冷媒)の冷媒回路の圧縮機に用いられる合成油からなる冷凍機油と、従来冷媒(CFC系冷媒)の冷媒回路の圧縮機に用いられる鉱油からなる冷凍機油の相溶性の大小と、合成油からなる冷凍機油の温度の関係を示したグラフである。このグラフから解るように、鉱油からなる冷凍機油は、全温度範囲において合成油からなる冷凍機油に溶解するものであり、また、合成油からなる冷凍機油の温度が高くなるほど、両者の相溶性は大きくなることがいえる。本発明は、この両冷凍機油の相溶性に着目し、冷凍機油(合成油)にて鉱油からなる冷凍機油(被洗浄物)を溶解させることで、被洗浄物の管壁からの剥離性の向上、即ち、既設配管の洗浄性の向上を図るとともに、この既設配管の洗浄を専用の洗浄装置によらずに新設の空調機自体で行なおうとするものであり、この目的を実現すべく、既設配管内に流れる冷媒中に、敢えて、冷凍機油(合成油)を含有させる構成とした空調機を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
請求項1においては、圧縮機と、該圧縮機が吐出した冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを備え、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするためのバイパス回路を備えた空調機であって、配管洗浄運転時に、前記パイパス回路により、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするように制御する手段を設けたものである。
【0007】
請求項2においては、請求項1記載の空調機において、一又は複数台のオイルセパレータを備え、バイパス回路の制御手段として、前記各オイルセパレータへの吸入側配管に開閉弁を設け、配管洗浄運転時に、前記各開閉弁を一つ以上、閉鎖するものである。
【0008】
請求項3においては、請求項1記載の空調機において、室外機配管を流れる圧縮機吐出後の冷媒に、圧縮機潤滑用の冷凍機油を添加する添加装置を設けたものである。
【0009】
請求項4においては、空調機の施工時において、既設配管の洗浄を行う際の空調機の運転方法であって、既設配管内に新冷媒を通過させるとともに、前記新冷媒が、新冷媒用の冷凍機油を含有した状態で既設配管内を流れるように、吐出冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを、洗浄運転時はバイパスさせるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用したエンジンヒートポンプの冷媒回路図、図2は制御装置及び作動装置類の構成を示すブロック図、図3はオイルセパレータでの制御の第一の実施形態の構成を示す図、図4は同じく第二の実施形態の構成を示す図、図5は同じく第三の実施形態の構成を示す図、図6は冷凍機油の添加装置による回路構成を示す図、図7は冷凍機油(合成油)と被洗浄物の相溶性を示す図、図8は冷凍機油の相溶性の大小と、温度の関係を示したグラフである。
【0011】
図1に示す冷媒回路図は、エンジン3で圧縮機2を駆動するエンジンヒートポンプの室外機1に備えた構成の実施例を示すものである。尚、以下の説明では、エンジンヒートポンプの室外機1の実施例とするが、本発明は、「エンジンヒートポンプ」に限らず、「電気エアコン」等、空調機全般に適用可能である。
【0012】
図1において、空調機の室外機1は、空調を必要とする建物等の外に設置されるものであり、圧縮機2、エンジン廃熱回収器4、室外熱交換器5、アキュムレータ6、リキッドレシーバ7等の装置と、四方弁8、室外機配管81・82、オイルセパレータ10等の弁・配管・フィルタ類より冷媒回路を形成している。前記圧縮機2は、クラッチ33によるエンジン3の駆動の断接により内部の回転体を駆動する構成としており、このクラッチ33は電磁クラッチより構成され、その断接は、室外機1を運転制御するコントローラ25により制御されるようにしている。また、前記エンジン廃熱回収器4は、圧縮機2の吸入側、即ち、圧縮機2に吸入される冷媒の流れにおいて、圧縮機2の上流側に設けられている。尚、このエンジン廃熱回収器4は、エンジンヒートポンプにて本発明を実施する場合において適用されるものであり、電気エアコンにおいて実施する際は、電熱ヒータ等によりエンジン廃熱回収器4と同等の機能を代替させる構成とするものである。
【0013】
また、室外機1には、ラジエータ11と、冷却水三方弁12、サーモスタット13、冷却水ポンプ14、排ガス熱交換器15、冷却水管16が備えられ、前記エンジン3とともに、エンジン冷却水回路を構成している。
【0014】
また、図1に示すごとく、前記アキュムレータ6の底部には、回収弁28を設けた排出管19が接続され、該排出管19の排出口側には、回収器27が設けられている。また、アキュムレータ6内にはU字管83を設け、該U字管83の下部壁面には、通常運転時において、オイルセパレータ10では分離されなかった圧縮機2の冷凍機油を、圧縮機2へ吸入させるための油吸入孔24が設けられている。
【0015】
また、前記室外熱交換器5とリキッドレシーバ7を接続する室外機配管81には、暖房用膨張弁21が設けられ、暖房時において室外熱交換器5に流入する直前にて冷媒の圧力制御を行なうようにしている。
【0016】
また、アキュムレータ6のU字管83の一端は、上方を開口してアキュムレータ6の容器40内の上部空間内に開放し、U字管83の他端は圧縮機2の吸入側に主吐出管84を介して通じており、該主吐出管84には吐出管電磁開閉弁29が設けられている。また、前記主吐出管84おいて、吐出管電磁開閉弁29の設置箇所よりも圧縮機2側(下流側)には、副吐出管85の一端が接続されており、該副吐出管85の他端はアキュムレータ6の容器40内に挿入されて、該容器40の上部内空間に通じている。また、これら主吐出管84と、副吐出管85には、それぞれ、オイルセパレータ10の底部と連通する配管10a・10bが接続されており、オイルセパレータ10にて分離された冷凍機油は、主吐出管84・副吐出管85に流れ、再び圧縮機2へと供給されるようになっている。また、副吐出管85には、前記回収器27の上部内空間に通じるガス冷媒戻り管86が接続され、該ガス戻り管86には、戻り管電磁開閉弁94が設けられている。
【0017】
また、前記オイルセパレータ10と四方弁8とを結ぶ室外機配管77には、第一冷媒バイパス弁61を設けた第一冷媒バイパス管71が接続され、圧縮機2から吐出してオイルセパレータ10を通過した高温高圧ガス冷媒の一部を圧縮機2の吸入側の配管となる主吐出管84に導くようにしている。
【0018】
以上の室外機1の構成に対し、室内機30は、空調を必要とする建物内等に設置されるものであり、室内熱交換器31、室内機ファン30f、室内熱交換器用膨張弁32等を備え、既設配管20に接続される。尚、図においては、一機の室内機30を設置した構成としているが、台数については、特に限定されるものではなく、二以上の室内機を配設する構成であってもよい。
【0019】
図2は、エンジンヒートポンプの運転を制御する制御装置と、作動装置類の構成を示すものであり、制御装置であるコントローラ25は、電磁弁からなる暖房用膨張弁21、回収弁28、吐出管電磁開閉弁29、戻り管電磁開閉弁94、室内熱交換器用膨張弁32、冷却水三方弁12と接続され、これらの弁の開閉制御を行い、更には、冷却水ポンプ14のON・OFF、エンジン3の回転数の制御、前記四方弁8の流路切換や、前記クラッチ33の断接の制御を行なう構成としている。また、これらに加え、後述する冷媒回路の実施形態に応じオイルセパレータバイパス三方弁50、オイルセパレータバイパス弁51、オイルセパレータ流入制御弁52・53、冷凍機油添加制御弁54の開度調整を行なう構成としている。
【0020】
そして、図1に示すごとく、以上の室外機1と室内機30とを、第一開閉弁17・第二開閉弁18にて既設配管20を介して連通し、該既設配管20に新冷媒を循環させるとともに、コントローラ25による四方弁8の制御により、循環冷媒の流路を変更することで、暖房運転及び冷房運転を行なう構成としている。
【0021】
以上のように構成したエンジンヒートポンプにおいて行なう暖房運転について説明すると、図1に示すごとく、圧縮機2により圧縮された冷媒は、高温高圧過熱蒸気の状態として、暖房方向に切換えられた四方弁8を経由して、室外機配管82を通り、第一開閉弁17から既設配管20内を通って室内熱交換器31へ送出される。室内熱交換器31においては、高温高圧過熱蒸気状態の冷媒から室内空気に熱が放出されて、冷媒は高圧液体状態となる。この熱放出により室内の暖房が行われる。
【0022】
高圧液体状態の冷媒は、第二開閉弁18を通過して室外機配管81へ戻り、リキッドレシーバ7、室外機配管72’・79を経由した後に、暖房用膨張弁21にて急激に膨張して、低温低圧蒸気状態の冷媒となり、室外熱交換器5を通過する間に、外気より熱を得て過熱状態の蒸気となる。そして、過熱状態の蒸気は、四方弁8を経由し、エンジン廃熱回収器4にて蒸発してガス冷媒となってアキュムレータ6に流入し、圧縮機2に吸入され、上述の運転を繰り返す。
【0023】
次に、冷房運転について説明すると、図1に示すごとく、圧縮機2により圧縮された冷媒は、高温高圧過飽和蒸気の冷媒(高温高圧ガス冷媒)となり、オイルセパレータ10、四方弁8を経由して室外熱交換器5に圧送される。冷媒は、室外熱交換器5の冷却フィンを通過する間に室外ファン5fにより冷却されて、高温高圧過熱状態から高圧液相状態に液化する。
【0024】
室外熱交換器5にて高圧液相状態になった冷媒は、リキッドレシーバ7にて気液分離され、室外機配管81を通り、第二開閉弁18に接続された既設配管20内を通って、室内機30へ送られる。この室内機30においては、室内熱交換器用膨張弁32にて減圧された後、室内熱交換器31にて室内空気から熱を吸収して蒸発することにより室内空気を冷却し、室内機ファン30fにより室内に送風して冷房効果をもたらすようにしている。その後、室内熱交換器31にて蒸発した冷媒が、既設配管20内を通って、第一開閉弁17を通過し、四方弁8を経由して、アキュムレータ6に戻り、ガス冷媒となって圧縮機2に吸入され、上述の運転を繰り返す。
【0025】
そして、上記構成とすることにより、エンジンヒートポンプ自体で既設配管20の洗浄を行なえる構成となっているものであり、具体的には、エンジンヒートポンプの施工の際において、冷房運転又は暖房運転を行い、既設配管20内に冷媒を通過させ、冷媒及び冷媒中に含有させる冷凍機油(合成油)にて既設配管20に付着した被洗浄物を剥ぎ取り、剥ぎ取られた被洗浄物を冷媒とともにエンジン廃熱回収器4へ流し、該エンジン廃熱回収器4にて冷媒を蒸発させてガス冷媒とする一方、被洗浄物を液体又は固体(不溶解物)のままにしてアキュムレータ6へ流入させ、アキュムレータ6へ流入した被洗浄物を、排出管19より回収器27へ排出するものである。以上のように、アキュムレータ6にて被洗浄物を分離し、該被洗浄物を回収器27にて回収する構成として、専用の配管洗浄装置によらず、エンジンヒートポンプ自体にて既設配管20の洗浄を行なう構成としている。
【0026】
以上が本発明を適用したエンジンヒートポンプの概要であって、以下では、本発明の課題とするところ、即ち、既設配管20に新冷媒用の冷凍機油(合成油)を含有させることにより、空調機の施工時において行なう既設配管20の洗浄をより確実にするための構成について説明する。既設配管20内に新冷媒用の冷凍機油(合成油)を含有させる手段としては、「オイルセパレータのバイパス制御」と、「冷凍機油の添加装置による添加量制御」の二形態があり、以下これらについて説明する。
【0027】
(1)「オイルセパレータのバイパス制御」
本制御では、オイルセパレータ10での冷凍機油の分離に着目し、冷媒がオイルセパレータ10をバイパスするためのバイパス回路を形成するとともに、冷媒のオイルセパレータへの吸入量を制御することで、オイルセパレータ10よりも下流側となる既設配管20内を流れる冷媒中の冷凍機油の含有量を制御する、つまりは、冷媒中に冷凍機油(合成油)を敢えて含有させ、冷凍機油(合成油)の鉱油の冷凍機油に対する溶解性の向上を図り、既設配管20の洗浄性の向上を図ろうとするものである。
【0028】
このバイパス制御を行なう実施形態には、以下に述べる三つの実施の形態があり、第一の実施形態として、図3に示す「オイルセパレータバイパス三方弁50の制御によるオイルセパレータ10のバイパス制御」、第二の実施形態として、図4に示す「オイルセパレータバイパス弁51及びオイルセパレータ流入制御弁52の制御によるオイルセパレータ10のバイパス制御」、第三の実施形態として、図5に示す「一又は複数台のオイルセパレータ10のバイパス制御」である。
【0029】
(1−1)第一の実施形態
まず、第一の実施形態について説明すると、図3に示すごとく、圧縮機2吐出側と、四方弁8との間の室外機配管77にオイルセパレータ10を設け、オイルセパレータ10の吸入側配管87aと、吐出側配管87bとをオイルセパレータバイパス管88にて通じさせるとともに、該オイルセパレータバイパス管88と前記吸入側配管87aの接続部に、オイルセパレータバイパス三方弁50を設ける構成とするものである。この第一の実施形態では、上述の洗浄運転時において、オイルセパレータバイパス三方弁50による冷媒の流れ方向の制御により、オイルセパレータバイパス管88から室外機配管77に流れる回路、即ち、オイルセパレータ10に流入せずにバイパスして四方弁8へ流れる回路を形成するものである。このように、冷媒をバイパスさせることにより、冷媒は、冷凍機油(合成油)を含有した上で、即ち、高い洗浄力を持った上で既設配管20へ流入することになり、冷凍機油(合成油)の多い状態で既設配管20内の被洗浄物を溶かすように剥ぎ取ることで、管壁の洗浄を確実に行なうことができる。尚、オイルセパレータバイパス三方弁50については、分流式として、完全にオイルセパレータ10をバイパスする構成、又は、混合式として、一部の冷媒をバイパスさせる構成のいずれの構成であってもよく、特に限定されるものでない。
【0030】
(1−2)第二の実施形態
次に、第二の実施形態について説明すると、図4に示すごとく、圧縮機2吐出側と、四方弁8との間の室外機配管77にオイルセパレータ10を備え、オイルセパレータ10の吸入側配管87cと、吐出側配管87dとをオイルセパレータバイパス管88にて通じさせるとともに、該オイルセパレータバイパス管88にオイルセパレータバイパス弁51を、前記吸入側配管87cにオイルセパレータ流入制御弁52を設ける構成とするものである。この第二の実施形態では、上述の洗浄運転時において、オイルセパレータバイパス弁51及びオイルセパレータ流入制御弁52の開閉制御により、オイルセパレータバイパス管88から室外機配管77に流れる回路、即ち、オイルセパレータ10に流入せずにバイパスし、四方弁8へ流れる回路を形成し、上記第一の実施形態と同様、冷凍機油を含有することで洗浄力の高められた冷媒を既設配管20へ流すものである。
【0031】
(1−3)第三の実施形態
次に、第三の実施形態について説明すると、図5に示すごとく、圧縮機2吐出側と、四方弁8との間の室外機配管77に対して、一又は複数台のオイルセパレータ10A・10B・・・の吸入側配管87e・87e・・・、及び吐出側配管87f・87f・・・を並列に接続するとともに、各オイルセパレータ10A・10B・・・における吸入側配管87e・87e・・・、又は吐出側配管87f・87f・・・にオイルセパレータ流入制御弁53a・53b・・・を、また、室外機配管77において、各吸入側配管87eとの接続点と、吐出側配管87fとの接続点との間に、オイルセパレータバイパス弁51aを設ける構成とするものである。この第三の実施形態では、冷凍機油を含んだ冷媒を通過させるオイルセパレータ10A・10B・・・の台数を制御するで、これらオイルセパレータ10A・10B・・・通過後の冷媒における冷凍機油の含有量を制御し、上記第一の実施形態と同様、冷凍機油を含有することで洗浄力の高められた冷媒を既設配管20へ流すものである。具体的には、上述の洗浄運転時においては、コントローラ25が、オイルセパレータ10A・10B・・・を通過させる台数を減らすようにオイルセパレータ流入制御弁53a・53b・・・を閉じるとともに、オイルセパレータバイパス弁51a・51a・・・を開く制御を行い、既設配管20へ冷凍機油(合成油)の含有量の多い冷媒を送る一方、通常運転時においては、コントローラ25が、閉じていたオイルセパレータ流入制御弁53a・53b・・・を開くとともに、オイルセパレータバイパス弁51a・51a・・・を閉じることにより、冷媒がより多くの台数のオイルセパレータ10A・10B・・・を通過するようにすることで、確実に冷凍機油の分離を行なうものである。尚、オイルセパレータ10を一台とする場合には、オイルセパレータ10を完全にバイパスさせる形態と同様の形態となる。
【0032】
(2)「冷凍機油の添加装置による添加量制御」
本制御では、新冷媒用の冷凍機油(合成油)の被洗浄物との相溶性に着目し、室外機配管を流れる圧縮機吐出後の冷媒に、圧縮機潤滑用の冷凍機油の添加する添加手段を設け、圧縮機2吐出後であって、オイルセパレータ10通過後の冷媒(新冷媒)に、敢えて、新冷媒用の冷凍機油を添加して、冷媒中に冷凍機油を含有させることで、添加された冷凍機油による被洗浄物の溶解性能、即ち、洗浄力を元に、既設配管20の配管洗浄を行なうことを目的とするものである。この制御を行なうべく、図6に示すごとく、圧縮機2吐出側と、既設配管20への冷媒の流入側となる開閉弁、即ち、第一開閉弁17又は第二開閉弁18との間の回路に、冷凍機油添加制御弁54を介して、新冷媒用の冷凍機油を充填した容器である添加装置55を接続した構成とするものである。以上の構成で、上述の洗浄運転時においては、コントローラ25が、冷凍機油添加制御弁54の開度調整を行い、既設配管20へ向かう冷媒に、敢えて、添加装置55より冷凍機油を添加することで、冷媒中に冷凍機油を含有させ、この冷凍機油(合成油)を含有した冷媒にて、既設配管20内を洗浄する。そして、コントローラ25は、所定時間経過後、又は、添加装置55内の冷凍機油の残量がなくなったのを確認後、洗浄運転の終了を決定し、上記冷凍機油添加制御弁54を閉じる。尚、添加装置55に所謂「点滴機構」を設けることで、冷凍機油添加制御弁54を用いない構成とすることも可能である。
【0033】
以上のようにして、冷凍機油(合成油)を冷媒に含有させ、冷媒の洗浄力を高めた上で、既設配管20を洗浄することが可能となるものであるが、本構成においては、圧縮機2の潤滑油である冷凍機油と全く同一の組成の冷凍機油を添加して洗浄力を高めるものであり、本発明を適用する空調機にて必須の流体(潤滑油)を添加している点で、従来とは一線を画するものである。即ち、他の組成の添加物を加えた場合に生じ得る既設配管20内での予期せぬ化学変化や、冷凍サイクルの損傷といった不具合が生じる余地がないといった点で、特に有効な洗浄方法となるものである。
【0034】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。
即ち、請求項1に記載のごとく、圧縮機と、該圧縮機が吐出した冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを備え、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするためのバイパス回路を備えた空調機であって、配管洗浄運転時に、前記パイパス回路により、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするように制御する手段を設けたので、冷媒はオイルセパレータをバイパスし、冷凍機油(合成油)を含有した上で、即ち、高い洗浄力を持った上で既設配管へ流入し、冷凍機油(合成油)の多い状態で既設配管内の被洗浄物を溶かすように剥ぎ取ることから、管壁の洗浄が確実に行なわれる。
【0035】
請求項2の如く、請求項1記載の空調機において、一又は複数台のオイルセパレータを備え、バイパス回路の制御手段として、前記各オイルセパレータへの吸入側配管に開閉弁を設け、配管洗浄運転時に、前記各開閉弁を一つ以上、閉鎖するので、冷媒のオイルセパレータへの吸入量の制御が可能となり、冷媒を冷凍機油(合成油)を含有した上で、即ち、高い洗浄力を持った上で既設配管へ流入させ、冷凍機油(合成油)の多い状態で既設配管内の被洗浄物を溶かすように剥ぎ取り、管壁の洗浄を確実に行なうことができる。
【0036】
請求項3の如く、請求項1記載の空調機において、室外機配管を流れる圧縮機吐出後の冷媒に、圧縮機潤滑用の冷凍機油を添加する添加装置を設けたので、冷凍機油(合成油)を冷媒に含有させ、冷媒の洗浄力を高めた上で、既設配管内を洗浄することが可能となる。
【0037】
請求項4の如く、空調機の施工時において、既設配管の洗浄を行う際の空調機の運転方法であって、既設配管内に新冷媒を通過させるとともに、前記新冷媒が、新冷媒用の冷凍機油を含有した状態で既設配管内を流れるように、吐出冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを、洗浄運転時はバイパスさせるので、合成油からなる冷凍機油にて鉱油からなる従来冷媒用の冷凍機油(被洗浄物)を溶解させることができ、既設配管の洗浄性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したエンジンヒートポンプの冷媒回路図である。
【図2】 制御装置及び作動装置類の構成を示すブロック図である。
【図3】 オイルセパレータでの制御の第一の実施形態の構成を示す図である。
【図4】 同じく第二の実施形態の構成を示す図である。
【図5】 同じく第三の実施形態の構成を示す図である。
【図6】 冷凍機油の添加装置による回路構成を示す図である。
【図7】 冷凍機油(合成油)と被洗浄物の相溶性を示す図である。
【図8】 冷凍機油の相溶性の大小と、温度の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
2 圧縮機
10 オイルセパレータ
51 オイルセパレータバイパス弁
52 オイルセパレータ流入制御弁
88 オイルセパレータバイパス管

Claims (4)

  1. 圧縮機と、該圧縮機が吐出した冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを備え、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするためのバイパス回路を備えた空調機であって、配管洗浄運転時に、前記パイパス回路により、冷媒が前記オイルセパレータをバイパスするように制御する手段を設けたことを特徴とする空調機。
  2. 請求項1記載の空調機において、一又は複数台のオイルセパレータを備え、バイパス回路の制御手段として、前記各オイルセパレータへの吸入側配管に開閉弁を設け、配管洗浄運転時に、前記各開閉弁を一つ以上、閉鎖することを特徴とする空調機。
  3. 請求項1記載の空調機において、室外機配管を流れる圧縮機吐出後の冷媒に、圧縮機潤滑用の冷凍機油を添加する添加装置を設けたことを特徴とする空調機。
  4. 空調機の施工時において、既設配管の洗浄を行う際の空調機の運転方法であって、既設配管内に新冷媒を通過させるとともに、前記新冷媒が、新冷媒用の冷凍機油を含有した状態で既設配管内を流れるように、吐出冷媒中の冷凍機油を分離するオイルセパレータを、洗浄運転時はバイパスさせることを特徴とする空調機の運転方法。
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