JP3863759B2 - 高輝度有機イリジウム錯体を用いた有機エレクトロルミネッセンス材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents
高輝度有機イリジウム錯体を用いた有機エレクトロルミネッセンス材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物に電圧を印加して発光させる有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、更に詳細には、イリジウム錯体を用いることにより高輝度でマルチカラーの発光性を有する高性能の有機エレクトロルミネッセンス材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、エレクトロルミネッセンスを「EL」と略記する)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、EL素子には無機EL素子と有機EL素子がある。無機EL素子は発光に際して交流の高電圧が必要であるため、最近は操作性の良い有機EL素子が開発されつつある。
【0003】
有機EL素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極で挟んだ構成を有している。この有機EL素子は、電圧の印加により薄膜に電子及び正孔を注入して励起子(エキシトン)を生成させ、エキシトンが再結合して基底状態にもどる際に光(蛍光・燐光)を放出する発光素子である。
【0004】
この有機EL素子は、低電圧(数Vから数十V)での発光が可能であるから制御性が高く、また自己発光であるために視野角依存性に富み、同時に視認性が高いと云う特徴を有している。更に、薄膜型に成形可能であるため、省エネルギー、省スペース、携帯性、完全固体素子化等の点で注目を集めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまでに、様々な有機EL素子が報告されている。例えば、Appl. Phys. Lett., Vol. 51(1987) p.913および特開昭63-29569には、有機発光体層に正孔注入層を組み合わせた有機EL素子が開示されている。また、Appl. Phys. Lett., Vol. 75(1999)4には、イリジウムのフェニルピリジン化合物を材料とする緑色素子が報告されている。
【0006】
これらの有機EL素子は高発光効率を示す長所を有しているが、現在のところまだ寿命が短く低輝度であるためにディスプレイ装置としての実用化には到っていない。また、赤色発光や青色発光などの多色化もまだ十分ではない弱点を有している。
【0007】
実際のディスプレイ装置として実用化できるためには、発光輝度が高く、寿命が長いことが必要である。しかも、フルカラー表示が可能であるためには、光の三原色である赤色発光、青色発光及び緑色発光を実現する有機EL素子の開発が急務である。
【0008】
従って、本発明は、高輝度発光を可能にし、しかも赤色発光・青色発光・緑色発光の三原色発光を実現してフルカラーディスプレイを実現できる有機EL材料及び有機EL素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、一般式が[Ir(L1)3]X3又は[Ir(terpy)2]X3で表される単一配位型イリジウム錯体から構成され、電界を印加することにより発光することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス材料である。
【0010】
請求項2の発明は、一般式が[Ir(L1)2(L2)]X3、[Ir(L1)2(L3)2]X3、[Ir(L1)2(X1)2]X、[Ir(terpy)(L3)3]X3又は[Ir(terpy)X3]で表される二種混合配位型イリジウム錯体から構成され、電界を印加することにより発光することを特徴とする有機EL材料である。
【0011】
請求項3の発明は、一般式が[Ir(L1)(terpy)(L3)]X3又は[Ir(L1)(terpy)(X1)]X2で表される三種混合配位型イリジウム錯体から構成され、電界を印加することにより発光することを特徴とする有機EL材料である。
【0012】
請求項4の発明は、前記イリジウム錯体の2分子以上が会合して形成された多量体、この多量体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体、又は前記イリジウム錯体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体を主成分とする請求項1、2又は3に記載の有機EL材料である。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4に記載の有機EL材料を含有する薄膜発光層を陽極と陰極の間に配置し、陽極と陰極間に電圧を印加して電界発光させることを特徴とする有機EL素子である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者は後述するマイクロ波合成法により各種の有機イリジウム錯体を合成することに成功し、この成果を既に特開2001-270893として公開している。この公開公報では、前記有機イリジウム錯体に紫外線を照射すると、各種の波長の蛍光が発光することを確認し、これらの有機イリジウム錯体をフォトルミネッセンス発光体として特許請求したものである。
【0015】
しかし、紫外線を有機イリジウム錯体に照射して蛍光を発光させる方式では、ディスプレイ装置として応用する場合にどうしても種々の技術的制約が存在する。例えば、励起用の紫外光源と有機イリジウム錯体の幾何学的配置や構成、有機イリジウム錯体の表面をピンポイント的に励起する技術や、励起用紫外光を有機イリジウム錯体表面に対し走査する技術の開発などが必然的に必要となる。
【0016】
そこで、紫外光励起から視点を全く変え、現在のエレクトロニクス技術により有機イリジウム錯体を発光制御する必要性に迫られている。即ち、本発明者は、これらの有機イリジウム錯体が電圧を印加することにより発光するのではないかと着想し本発明を想到するに到ったものである。もし有機イリジウム錯体が電界発光するのであれば、現在のエレクトロニクス技術をそのまま電界制御技術として活用できる道が開ける。
【0017】
本発明者は、この観点から有機イリジウム錯体のEL特性を測定することにした。その結果、有機イリジウム錯体から高輝度の電界発光が観測され、この実験事実に基づいて有機イリジウム錯体を有機EL材料とする本発明を完成したものである。即ち、本発明者が合成に成功した有機イリジウム錯体がEL特性を有するという新規な発見に基づいて、本発明は完成されたものである。
【0018】
本発明に係る有機EL材料は有機配位子ポリピリジンとイリジウム(III)イオンから構成される有機イリジウム錯体であり、構造的には単一配位型有機イリジウム錯体、二種混合配位型有機イリジウム錯体及び三種混合配位型有機イリジウム錯体の3種類から構成される。
【0019】
単一配位型有機イリジウム錯体は、一般式が[Ir(L1)3]X3で表されるトリス単一配位型有機イリジウム錯体と、一般式[Ir(terpy)2]X3で表されるビス単一配位型有機イリジウム錯体から構成される。イリジウムIrは+3価の貴金属元素であり、Xは-1価の陰イオン、そしてL1とterpyは中性の配位子である。
【0020】
具体的には、配位子L1は 4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4'-ジメチル-2,2'-ビピリジン、4,4'-ジフェニル-2,2'-ビピリジン、2, 2'-ビピリジン-3,3'-ジオール、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2'ビピリジン2,2'-ビキノリン又は2,2'-ビキノリン-4,4'-ジカルボン酸から選択されるいずれかの配位子である。また、配位子terpyは2,2':6',2"-テルピリジンを意味し、陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン又はテトラフェニルホウ素イオンから選択されるいずれかのイオンである。
【0021】
二種混合配位型有機イリジウム錯体は、一般式が[Ir(L1)2(L2)]X3、[Ir(L1)2(L3)2]X3、[Ir(L1)2(X1)2]X、[Ir(terpy)(L3)3]X3又は[Ir(terpy)X3]で表される4種類のイリジウム錯体から構成され、Ir原子に2種類の配位子が結合する構造を有している。ここで、イリジウムIrは+3価の貴金属元素であり、XとX1は−1価の陰イオン、そしてL1、L2、L3とterpyは中性の配位子である。
【0022】
具体的には、配位子L1及びL2は4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4'-ジメチル-2,2'-ビピリジン、4,4'-ジフェニル-2,2'-ビピリジン、2, 2'-ビピリジン-3,3'-ジオール、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2'ビピリジン、2,2'-ビキノリン、2,2'-ビキノリン-4,4'-ジカルボン酸から選択されたいずれかの配位子である。また、配位子L3はアンモニア基、ピリジン基、ピリジンカルボン酸基から選択されたいずれかの配位子である。配位子terpyは2,2':6',2"-テルピリジンである。配位子X1は塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオンから選択されたいずれかの配位子である。更に、陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン、テトラフェニルホウ素イオンから選択されたいずれかのイオンである。
【0023】
三種混合配位型有機イリジウム錯体は、一般式[Ir(L1)(terpy)(L3)]X3又は[Ir(L1)(terpy)(X1)]X2で表される2種類のイリジウム錯体から構成され、Ir原子に3種類の配位子が結合する構造を有している。ここで、イリジウムIrは+3価の貴金属元素であり、XとX1は−1価の陰イオン、そしてL1、L3とterpyは中性の配位子である。
【0024】
具体的には、配位子L1は4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4'-ジメチル-2,2'-ビピリジン、4,4'-ジフェニル-2,2'-ビピリジン、2, 2'-ビピリジン-3,3'-ジオール、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸、2, 2'-ビピリジン-4,4'−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2'ビピリジン2,2'-ビキノリン、2,2'-ビキノリン-4,4'-ジカルボン酸から選択されるいずれの配位子である。また、配位子L3 はアンモニア基、ピリジン基、ピリジンカルボン酸基のいずれかであり、配位子terpyは2,2':6',2"-テルピリジンである。配位子X1は塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオンから選択されたいずれかの配位子である。更に、陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン、テトラフェニルホウ素イオンから選択されるいずれかのイオンである。
【0025】
前述した有機イリジウム錯体において、配位子L1、L2は二座配位子、terpy(テルピリジン)は三座配位子、L3は単座配位子及びX1は単座配位子を構成する。
【0026】
本発明の有機イリジウム錯体からなる有機EL材料は、本発明者によって開発されたマイクロ波合成法により生成することができる。この合成法の一例を示せば、イリジウム供給物質として一般式M3[IrX6](H2O)、M=K、Na或いはNH4、X=Cl、Br、Iで表される6ハロゲン化イリジウム塩を用い、配位子供給物質として各種配位子L1、L2、L3、terpyを用いる。
【0027】
これらの原料物質をエチレングリコール(沸点197.6℃)等の高沸点溶媒に懸濁させて懸濁液を作る。この懸濁液の入った容器を電子レンジの中に配置し、窒素気流下で、マイクロ波照射(600W、2450MHz、15分)により分子加熱すると、懸濁液中に有機イリジウム錯体が合成される。この有機イリジウム錯体を抽出して純物質を得る。この有機イリジウム錯体の製造法の詳細は、特開2001-270893に開示されている。
【0028】
この製造法で合成された有機イリジウム錯体が本発明の有機EL材料となる。本発明の有機EL素子は、一対の電極間に挟持された有機発光層を少なくとも有する素子であればよく、この有機発光層に前記有機イリジウム錯体を含有させて構成される。
【0029】
表1に各種の二座配位子L1・L2の略記号を示す。三座配位子terpyは前記2,2':6',2"-テルピリジンの略記号であることは既に述べた通りである。
【0030】
単座配位子L3の略記号は、アンモニア基(NH3)、ピリジン基(py)、ピリジンカルボン酸基(py-COOH)であり、単座配位子X1の略記号は、塩化物イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)、沃化物イオン(I-)である。
【0031】
また、陰イオンXの略記号は、6フッ化リン酸イオン(PF6 -)、4フッ化ホウ素イオン(BF4 -)、過塩素酸イオン(ClO4 -)、塩化物イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)、硫酸イオン(SO4 2-))、硝酸イオン(NO3 -)、沃化物イオン(I-)である。
【0032】
これらの略記号を用いて、有機EL材料として用いられる有機イリジウム錯体の一例を表2に列挙する。
【0033】
有機EL素子の構成は、陽極/発光層/陰極の3層構造が基本となる。陽極と陰極間に電圧を印加すると発光層から電界発光する構成である。また、これらの3層構造に他の機能層を付加することにより有機EL素子の作用と機能を向上することが可能となる。
【0034】
例えば、正孔注入層又は電子注入層を付加する構成では、(1)陽極/正孔注入層/発光層/陰極、(2)陽極/発光層/電子注入層/陰極、(3)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極といった構造が設計できる。
【0035】
また、有機半導体層、電子障壁層、付着改善層又は正孔輸送層を付加した構成では、(1)陽極/有機半導体層/発光層/陰極、(2)陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極、(3)陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極、(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極などの構造が設計できる。しかし、これらの構成に限定されるものではない。
【0036】
これらの多数の構成があるが、基本構成は陽極/発光層/陰極であるから、以下では発光層と、電極としての陽極・陰極について詳細に説明する。
【0037】
前記発光層に有機イリジウム錯体を含有させて有機EL素子を構成し、この有機EL素子の電極間に数V〜数十Vの電圧を印加すると、発光層から電界発光が生じる。有機イリジウム錯体やその配位子の種類を変えると、その発光色は青色、緑色、黄色、オレンジ色、赤色など、様々に変化する。従って、本発明の有機イリジウム錯体は新規で有望な有機EL材料であることが分かり、フルカラー化を実現する有機EL素子を実現できる。
【0038】
陰陽両電極に電圧を印加すると、陽極又は正孔注入層から発光層に正孔が注入され、同時に陰極又は電子注入層から発光層に電子が注入される。発光層では、注入された電荷(電子と正孔)が電界の力で移動され、電子と正孔が結合してエキシトン(励起子)が形成される。エキシトンが基底状態に落ちると、電子と正孔が再結合して発光する。
【0039】
従って、発光層は電子と正孔を輸送する機能を有する必要があるが、電子と正孔の注入され易さには違いがあってもよい。また、電子と正孔の移動度で表される輸送機能に差があってもよい。
【0040】
本発明の有機EL材料を含有した発光層を形成するには、例えば蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の方法があり、発光層を薄膜化して形成するが、特に分子推積膜であることが好ましい。この分子推積膜とは、化合物の溶融状態又は液相状態から固定化された膜のことである。
【0041】
より具体的には、この発光層は、樹脂などの結着材と共に有機イリジウム錯体を溶剤に溶かして溶液とした後、この溶液をスピンコート法などにより薄膜化して形成する。発光層の膜厚については特に制限はない。
【0042】
本発明に係る有機イリジウム錯体を発光層に配合する割合は、発光強度や発光輝度に大きく依存し、発光層全体に対して30〜100重量%の範囲にあるものが好適であるが、この数値に限定されるものではない。
【0043】
前記発光層には、有機EL材料である有機イリジウム錯体以外に、再結合サイト形成物質も添加される。この再結合サイト形成物質としては、蛍光量子収率が高いものが好ましく、その値が0.3〜1.0であるものが好適である。
【0044】
このような再結合サイト形成物質としては、スチリルアミン系化合物、キナクリドン誘導体、ルブレン誘導体、クマリン誘導体及びピラン誘導体の中から選ばれた一種あるいは二種以上の混合物が挙げられる。また、共役系高分子化合物を用いることもでき、特にポリアリーレンビニレン誘導体や、炭素数1〜50のアルキル基置換あるいはアルコキシ基置換のポリアリーレンやビニレン誘導体などが挙げられる。
【0045】
発光層を挟む陽極及び陰極は、仕事関数の大きい金属・合金・電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極物質から構成される。このような電極物質の具体例としては、Auなどの金属、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)、SnO2、ZnOなどの導電性透明材料が挙げられる。発光層からの発光を透明電極から外部に取り出すために、電極の透明化が必要になる。
【0046】
電極は、電極物質の蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜に形成され、フォトリソグラフィー法を用いて所望の形状にパターン化される。パターン精度をあまり必要としない場合は、前記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望形状のマスクを介してパターン形成する。
【0047】
透明化される電極では、電極の光透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に、膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
【0048】
【実施例】
次に、単一配位型有機イリジウム錯体、二種混合配位型有機イリジウム錯体及び三種混合配位型有機イリジウム錯体の製造方法を述べ、これらの有機イリジウム錯体から有機EL素子を構成したときの電界発光特性について説明する。
【0049】
[実施例1:単一配位型有機イリジウム錯体による有機EL素子]
まず、一般式[Ir(L1)3]X3で表される単一配位型有機イリジウム錯体の製造方法の一例を、[Ir(dph-bpy)3](PF6)3を用いて説明する。
【0050】
丸底フラスコに一般式M3[IrCl6](H2O)、(M = K, Na 或いはNH4 )で表される3価の6塩化イリジウム塩と二座配位子L1 の4,4'-ジフェニル-2,2'-ビピリジンを1:3のモル比で投入して混合し、更に溶媒のエチレングリコ―ルを加える。この懸濁液の入った丸底フラスコを還流管を装備した500Wの電子レンジに取り付ける。
【0051】
電子レンジのスイッチを入れ、窒素ガスを流しながらマイクロ波(振動数2450 MHz、500 W)を照射する。マイクロ波加熱後、約1分で懸濁液は溶解し、溶液は赤褐色を呈する。窒素気流中、マイクロ波照射下で15分還流を行い(以下マイクロ波還流と記す)、その後溶液を放冷する。
【0052】
放冷した溶液に6フッ化リン酸カリウム(KPF6)飽和水溶液を加えると黄色の沈殿が生成する。析出した沈殿を吸引ろ過により捕捉する。得られた沈殿をアセトニトリルに溶かす。アセトニトリル溶液にエーテル(50ml)を沈殿が生じるまで加えると黄色沈殿が析出する。吸引ろ過により黄色沈殿を捕集し、真空乾燥して純物質を得る。その収率は91%で、元素分析値は目的物質である[Ir(dph-bpy)3](PF6)3の理論値と良く一致した。
【0053】
次に、合成された[Ir(dph-bpy)3](PF6)3を用いて、有機EL素子を作製した。酸化インジウムと酸化スズからなるITOを120nm成膜したガラス基板を陽極として用いた。このITO膜上にN,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミンを50nmの膜厚になるように真空蒸着して正孔注入層を形成した。
【0054】
この正孔注入層の上に、合成された有機EL材料である前記[Ir(dph-bpy)3](PF6)3を塗着して、膜厚40nmの発光層を形成した。この発光層の上に、マグネシウムと銀を真空蒸着して陰極を形成して有機EL素子を完成した。
【0055】
この有機EL素子において、ITO透明電極を陽極とし、マグネシウムと銀の混合電極を陰極となるように、5〜20ボルトの直流電圧を印加し、ITO電極を透過してEL光を発光させた。発光波長は多少変動するが、平均波長が600nmの高輝度のオレンジ光が観測された。
【0056】
[実施例2:単一配位型有機イリジウム錯体による有機EL素子]
一般式[Ir(L1)3]X3で表される単一配位型有機イリジウム錯体の第2の例を、[Ir(bqn)3](PF6)3を用いて説明する。
【0057】
丸底フラスコに一般式M3[IrCl6](H2O)、(M = K, Na 或いはNH4 )で表される3価の6塩化イリジウム塩と二座配位子L1 の2,2'-ビキノリンを1:3のモル比で投入して混合し、更に溶媒のエチレングリコ―ルを加える。この懸濁液の入った丸底フラスコを還流管を装備した500Wの電子レンジに取り付ける。その後の処理は実施例1と同様であるから詳細を省略する。
【0058】
最終的に、真空乾燥して目的物質の純物質を得る。その収率は90%で、元素分析値は目的物質である[Ir(bqn)3](PF6)3の理論値と良く一致した。
【0059】
次に、合成された[Ir(bqn)3](PF6)3を用いて、有機EL素子を作製した。有機EL素子の製造手順は全て実施例1と同様であるから、その詳細を省略する。
【0060】
この有機EL素子において、ITO透明電極を陽極とし、マグネシウムと銀の混合電極を陰極となるように、5〜20ボルトの直流電圧を印加し、ITO電極を透過するEL光を観測した。発光波長は多少変動するが、平均波長が700nmの高輝度の赤色光が観測された。
【0061】
[実施例3:二種混合配位型有機イリジウム錯体による有機EL素子]
一般式[Ir(L1)2(X1)2]Xで表される二種混合配位型有機イリジウム錯体の製造方法の一例を、[Ir(dp-phen)2Cl2](PF6)を用いて説明する。
【0062】
丸底フラスコに3価の6塩化イリジウム塩、(一般式:M3[IrX6](H2O)、M= K, Na或いはNH4)と二座配位子L1 の4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリンを1:2のモル比混合物になるように調製し、溶媒のエチレングリコ―ルを加え、マイクロ波還流を行った後溶液を放冷する。
【0063】
放冷した赤褐色溶液に、6フッ化リン酸カリウム(KPF6)飽和水溶液を加えると、黄色の沈殿が生成する。析出した沈殿を吸引ろ過により捕捉し、得られた沈殿物をアセトニトリルに溶かす。アセトニトリル溶液にエーテルを沈殿が生じるまで加えると黄色沈殿が析出する。吸引ろ過により沈殿を捕集し、真空乾燥して純物質を得る。その収率60%で、元素分析値は[Ir(dp-phen)2Cl2](PF6)の理論値と良く一致した。
【0064】
次に、合成された[Ir(dp-phen)2Cl2](PF6)を用いて、有機EL素子を作製した。酸化インジウムと酸化スズからなるITOを120nm成膜したガラス基板を陽極として用いた。このITO膜上にN,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジアミンを50nmの膜厚になるように真空蒸着して正孔注入層を形成した。
【0065】
この正孔注入層の上に、合成された有機EL材料である前記[Ir(dp-phen)2Cl2](PF6)を塗着して、膜厚40nmの発光層を形成した。この発光層の上に、マグネシウムと銀を交互に真空蒸着して陰極を形成し、有機EL素子を完成した。
【0066】
この有機EL素子において、ITO透明電極を陽極とし、マグネシウム・銀の混合電極を陰極となるように、5〜20ボルトの直流電圧を印加し、ITO電極を透過してEL光を発光させた。発光波長は多少変動するが、平均波長が580nmの高輝度の黄色光が観測された。
【0067】
[実施例4:三種混合配位型有機イリジウム錯体による有機EL素子]
一般式[Ir(L1)(terpy)(X1)]X2で表される三種混合配位型有機イリジウム錯体の製造方法の一例を、[Ir(dm-bpy)(terpy)Cl](PF6)2を用いて説明する。
【0068】
丸底フラスコに3価の6塩化イリジウム塩、( 一般式:M3[IrCl6](H2O)、M = K, Na或いはNH4、)と三座配位子のテルピリジンを1:1モル比混合物になるように調製し、溶媒のエチレングリコ―ルを加える。5分間マイクロ波還流を行った後、溶液に二座配位子L1 の4,4'-ジメチル-2,2'-ビピリジンを6塩化イリジウム(■)イオンに対してモル比で1:1になるように加え、マイクロ
波還流を10分間続ける。
【0069】
放冷した赤褐色溶液に6フッ化リン酸カリウム(KPF6)飽和水溶液を加えると黄色の沈殿が生成する。析出した沈殿を吸引ろ過により捕捉し、得られた沈殿をアセトニトリルに溶かす。アセトニトリル溶液にエーテルを沈殿が生じるまで加えると沈殿が析出する。吸引ろ過により、黄色沈殿を捕集し、これを真空乾燥して純物質を得る。その収率は60%で、元素分析値は[Ir(dm-bpy)(terpy)Cl](PF6)2の理論値と良く一致した。
【0070】
次に、合成された[Ir(dp-phen)2Cl2](PF6)を用いて、有機EL素子を作製した。有機EL素子の製造方法は実施例3と同様であるから、その詳細は省略する。
【0071】
この有機EL素子において、ITO透明電極を陽極とし、マグネシウム・銀の混合電極を陰極となるように、5〜20ボルトの直流電圧を印加し、ITO電極を透過してEL光を発光させた。発光波長は多少変動するが、平均波長が550nmの高輝度の緑色光が観測された。
【0072】
実施例1〜実施例4の結果を表3に示す。
<表3>有機イリジウム錯体の電界発光特性
<番号> <有機イリジウム錯体> <平均波長> <平均発光色>
実施例1 [Ir(dph-bpy)3](PF6)3 600nm オレンジ
実施例2 [Ir(bqn)3](PF6)3 700nm 赤色
実施例3 [Ir(dp-phen)2Cl2](PF6) 580nm 黄色
実施例4 [Ir(dm-bpy)(terpy)Cl](PF6)2 550nm 緑色
【0073】
有機EL素子においては、印加電圧は数ボルト〜数十ボルトにまで変化させることができ、上記実施例では5〜20ボルトの範囲で変化された。印加電圧が変化すると、発光波長は約50nmほど変化することも分った。この発光波長の変化は発光色を変化させることになる。表3の発光色は平均波長に対応する発光色を与えるものである。
【0074】
以上のように、本発明の有機イリジウム錯体は有望な有機EL材料であり、この有機EL材料を利用して所望の有機EL素子を実現できることが分かった。これらの錯体は量子収率が0.1以上であるから、高効率のEL発光体として利用できる。しかも、この有機EL材料は赤、緑、青を含む広範囲の可視光を発光できるから、フルカラーのディスプレイを実現できる。
【0075】
本発明は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例や設計変更などもその技術的範囲内に包含される事は云うまでもない。
【0076】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、一般式が[Ir(L1)3]X3又は[Ir(terpy)2]X3で表される単一配位型有機イリジウム錯体から有機EL材料を構成でき、配位子L1や陰イオンXを自在に選択するにより、EL発光色を任意に選択できてフルカラーディスプレイを実現することができる。
【0077】
請求項2の発明によれば、一般式が[Ir(L1)2(L2)]X3、[Ir(L1)2(L3)2]X3、[Ir(L1)2(X1)2]X、[Ir(terpy)(L3)3]X3又は[Ir(terpy)(X1)3]で表される二種混合配位型有機イリジウム錯体から有機EL材料を構成でき、配位子L1、L2、L3、X1及び陰イオンXを自在に選択することにより、EL発光色を任意に選択できてフルカラーディスプレイを実現することができる。
【0078】
請求項3の発明によれば、一般式が[Ir(L1)(terpy)(L3)]X3又は[Ir(L1)(terpy)(X1)]X2で表される三種混合配位型有機イリジウム錯体から有機EL材料を構成でき、配位子L1、L3、X1及び陰イオンXを自在に選択することにより、EL発光色を任意に選択できてフルカラーディスプレイを実現することができる。
【0079】
請求項4の発明によれば、有機イリジウム錯体を会合させた多量体、この多量体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体、また前記イリジウム錯体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体なども有機EL材料として利用でき、有機EL材料の多様性の拡大に貢献できる。
【0080】
請求項5の発明によれば、上記の有機EL材料を含有する薄膜発光層を陽極と陰極の間に配置し、陽極と陰極間に電圧を印加するだけで、任意の可視光を高効率且つ光輝度に電界発光させることを実現した有機EL素子を提供できる。
Claims (5)
- 電界を印加することにより発光する性質を有した一般式が[Ir(L1)3]X3で表される単一配位型有機イリジウム錯体をマイクロ波加熱法により合成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
(但し、配位子L1は2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、2, 2’-ビピリジン-3,3’-ジオール、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2’ビピリジン又は2,2’-ビキノリン-4,4’-ジカルボン酸のいずれかであり;陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン又はテトラフェニルホウ素イオンのいずれかである) - 電界を印加することにより発光する性質を有した一般式が[Ir(L1)2(L2)]X3、[Ir(L1)2(L3)2]X3、[Ir(L1)2(X1)2]X、[Ir(terpy)(L3)3]X3又は[Ir(terpy)(X1)3]で表される二種混合配位型有機イリジウム錯体をマイクロ波加熱法により合成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
(但し、配位子L1及びL2は4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、2, 2’-ビピリジン-3,3’-ジオール、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2’ビピリジン、2,2’-ビキノリン、2,2’-ビキノリン-4,4’-ジカルボン酸のいずれかであり;配位子L3はアンモニア基、ピリジン基、ピリジンカルボン酸基のいずれかであり;配位子terpyは2,2’:6’,2”-テルピリジンであり;配位子X1は塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオンのいずれかであり;陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン、テトラフェニルホウ素イオンのいずれかである) - 電界を印加することにより発光する性質を有した一般式が[Ir(L1)(terpy)(L3)]X3又は[Ir(L1)(terpy)(X1)]X2で表される三種混合配位型有機イリジウム錯体をマイクロ波加熱法により合成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
(但し、配位子L1は4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-フェニル-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10フェナントロリン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、2, 2’-ビピリジン-3,3’-ジオール、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸、2, 2’-ビピリジン-4,4’−カルボン酸アルカリ塩、ジ(トリフルオロメチル)-2,2’ビピリジン2,2’-ビキノリン、2,2’-ビキノリン-4,4’-ジカルボン酸のいずれかであり;配位子L3 はアンモニア基、ピリジン基、ピリジンカルボン酸基のいずれかであり;配位子terpyは2,2’:6’,2”-テルピリジンであり;配位子X1は塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオンのいずれかであり;陰イオンXは6フッ化リン酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、沃化物イオン、テトラフェニルホウ素イオンのいずれかである) - 前記イリジウム錯体の2分子以上が会合して形成された多量体、この多量体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体、又は前記イリジウム錯体と他の分子とが結合して形成された高分子錯体をマイクロ波加熱法により合成する請求項1、2又は3に記載の有機エレクトロルミネッセンス材料の製造方法。
- 請求項1、2、3又は4に記載の製造方法により前記有機エレクトロルミネッセンス材料を製造し、前記有機エレクトロルミネッセンス材料を含有する薄膜発光層を陽極と陰極の間に配置し、陽極と陰極間に電圧を印加して電界発光させることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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