JP3862758B2 - 二核白金錯体、その調製方法及びその錯体を含有する医薬組成物 - Google Patents

二核白金錯体、その調製方法及びその錯体を含有する医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、新規の二核白金錯体に関する。本発明は、それらの製造方法にも関する。本発明は、さらに、それらを含有する医薬組成物、および種々のガンの治療におけるそれらの使用にも関する。
シスプラチンおよびオキザリプラチンは、既知のシトスタチック・アンチネオプラスチック剤であり、種々のガンの治療に有益に使用されている。
シスプラチンは特に、精巣ガン、卵巣ガン、類表皮ガンの治療、頭、首などの腫瘍の治療のために、処方される。
オキザリプラチンは、同じ種類のガン、特に卵巣ガン、ならびに結腸ガン、上部気道ガン、および類表皮ガンの治療のために、処方される。
これらのアンチネオプラスチック剤はそれぞれ独自の特異性を有し、その結果、病気の進行段階、患者の状態、またはガンの種類に応じて、医師が該薬剤のどちらか1つを処方することになる。しかし、求められる治療効果が得られないか、または少なくともその最大レベルが得られない場合もある。
他のシトスタチック・アンチネオプラスチック剤、特に、他の白金の有機金属誘導体と同様に、シスプラチンおよびオキザリプラチンは、処方された療法において医師が考慮しなければならない重大な制限要因を構成する内因的毒性を有する。特に、シスプラチンは、かなり重大な腎臓および運動神経毒性を有し、さらに、該毒性が蓄積性であることが証明されている。それは、強い嘔吐をも誘発し、徐脈および骨髄抑制(myelosuppression)を引き起こすこともある。オキザリプラチンは、より少ない程度に、可逆性感覚異常を生じ、その効果は、患者に投与される用量を適切に調節することによって、容易に減少させることができる。しかし、その結果、特に治療手段において、医師が治療的に制限されることなる。
オキザリプラチンは、現在、充分に開発されている白金(II)−トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン錯体の種類に属する。該錯体、または「dach」錯体は、ヨーロッパ、特にフランス、ならびに米国および日本において、臨床的に試験されており、黒色腫、および卵巣、子宮、胃、および腸などの腫瘍に対して特に有効である。
米国特許第4169846号は、そのような錯体、即ち、シスプラチン(II)錯体、および1,2−ジアミノシクロヘキサンの錯体、特に、オキザリプラチンの名称で知られている化合物である[Pt(II)−オキサラト(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]錯体を記述している。
該「dach」錯体が、5−フルオロウラシル(5FU)と組合わされると、それらは胃ガンの治療に特に有効である。
および、5−フルオロウラシルおよびホリニン酸と組合わされると、「dach」錯体は腸ガンの治療に特に有効である。
欧州特許第EP−A−143478号は、酸性水溶液の形態、特に、好ましくは3.2〜3.5のpHを有し、および、溶液を安定化させ、従って加水分解を防ぐために、例えば塩化ナトリウムからの塩化物イオンを含有する塩酸溶液の形態の、シスプラチンの投与方法に関する。
これもまたシスプラチンに関する米国特許第4177263号は、動物におけるガン腫瘍の治療方法を記述しており、この方法は、腫瘍の退行を生じさせるのに有効な量の錯白金剤を、非経口経路によって注入することから成る。
オキザリプラチンとシスプラチンとの組み合わせの使用に関して、フランスで行われた臨床試験は、そのような組み合わせの肝臓ガンにおける顕著な効果を示している。しかし、組み合わせた錯体に関して、安定性の問題が存在することが見い出された。
国際特許出願第WO94/12193号は特に、シスプラチンおよびオキザリプラチンを重量比2:1〜1:2で含有する、凍結乾燥物(lyophilisate)の形態の水性液の添加による、即座再構成(extemporaneous reconstitution)後に、組み合わせとしてのシスプラチンおよびオキザリプラチンの同時投与を意図する、組成物を記述している。
非常に安定であり、抗ガン活性を有する、白金錯体の新規種類は見い出されていない。
本発明の新規錯体は、
一般式(I)または(II)のどちらかを有する:
Figure 0003862758
[式中:
− Y−Yは、式:
*NH2−R1−NH2[式中、R1はC2−C6直鎖または分岐鎖アルキレン基またはo−フェニレン基である。]
で示されるアミン二座配位子;または
*式:
Figure 0003862758
[式中、n=2,3,4又は5、m=0又は1、およびl=0又は1である。]
で示される基であり;
− A1およびA2は、2つの同一アンミン一座配位子、n−またはイソプロピルアミンまたは(C3−C7)シクロアルキルアミンを表すか、あるいは、それらが結合して、式:
*NH2−R1−NH2[式中、R1はC3−C6直鎖または分岐鎖アルキレン基またはo−フェニレン基である。]
で示されるアミン二座配位子;または
*式:
Figure 0003862758
[式中、n=3,4又は5、m=0又は1、およびl=0又は1である。]
で示される基を形成し;
− Xは、Cl、Br、F、およびIから選択される、2つの白金の間の架橋配位子を表し:
− 分離性Ld基は、
*NO3およびR COOH[式中、Rはグルコン酸またはグルコロン酸(glucoronic acid)残基である。]から選択される2つの一座B配位子;または
Figure 0003862758
[式中Rは水素、メチル、エチル、フェニル又はベンジル基である]から選択される二座B−B配位子を表し;
− Halは、Cl、Br、F、およびIから選択されるハロゲン原子である。]。
本発明の好ましい化合物の種類は、
式中:
−Y−Yが、エチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、および2−(アミノメチル)シクロヘキシルアミンから選択される二座配位子を表し;
−XがClであり;
−A1およびA2が、2つのアンミン一座配位子を表すか、または、それらが結合して、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、および2−(アミノメチル)シクロヘキシルアミンから選択される二座配位子を形成し;
−Ldが、
*NO3およびRCOOH[式中、Rはグルコン酸またはグルコロン酸残基である。]から選択される2つの一座B配位子;
または
*ジカルボキシレート、SO4、オキサレート、マロネート、1,1−シクロブタンジカルボキシレートから選択される二座B−B配位子であり;
−Halが、Clである;
式(I)または(II)で示される化合物である。
本発明は、新規二核白金錯体の調製方法にも関し、該方法は、一方はジハロゲン化白金錯体C1であり、他方は、前記に定義された、2つの一座B配位子または1つの二座B−B配位子を含んで成る白金錯体C2である、2つの単核白金錯体を、水性溶液中、等モル比で反応させ、2つの錯体間に橋:
Figure 0003862758
[式中、Xは前記と同意義]
を形成することを含んで成ることを特徴とする方法である。
本発明の好ましい実施態様によれば、該方法は、
a)水浴中で加熱することによって、単核白金錯体C1を蒸留水に溶解し;
b)段階a)と同様に、単核白金錯体C2を蒸留水に溶解し;
c)2つの溶液を混合し、反応混合物を80℃で沸騰させ;
d)反応混合物を室温に置き;および
e)段階d)から得られる針状、または羽毛状の淡黄色結晶質沈殿物を、濾過し、温水、次にアルコールで洗浄する;
ことを含んで成る。
段階d)において、使用されるアルコールがエタノールであるのが好都合である。
単核錯体C1およびC2の例は、下記の単核白金錯体である:
錯体C1
・シスプラチン[Pt(II)−シスCl2(NH32]、以後「DDP]、
・錯体[Pt(II)−Cl2(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「d−DC dach」、
・錯体[Pt(II)−Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「l−DC dach」
・錯体[Pt(II)−Cl2(1R),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「シス−DC dach」
・錯体[Pt(IV)−オキサラト トランス Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「l−OHP.Cl」
錯体C2
・オキザリプラチン[Pt(II)−オキサラト(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「l−OHP」、
・錯体[Pt(II)−オキサラト(1R),(1S)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「シス−OHP」、
・錯体[Pt(II)−(NO32(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「l−DN dach」、
・錯体[Pt(II)−(NO32(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「d−DN dach」、
・錯体[Pt(II)−(NO32(1R),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「シス−DN dach」、
・カルボプラチン[Pt(II)−シス−ジアンミン 1,1−シクロブタンジカルボキシレート]、以後「CBDCA」、
・錯体[Pt(IV)−オキサラト トランス Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、以後「l−OHP. Cl」。
単核白金錯体C1およびC2は、オキザリプラチンおよびシスプラチンであるのが好都合である。
式(I)で示される本発明の化合物は、毒性が薬剤としてのそれらの使用と適合性である医薬組成物の、有効成分である。
従って、本発明の他の側面によれば、本発明は、有効成分として式(I)または(II)の二核白金錯体を含有する医薬組成物に関する。
本発明の化合物は、単位用量形態で投与される。単位用量形態は、有効成分が医薬賦形剤と混合された医薬組成物に処方される。
有効成分として本発明の二核白金錯体を含有する医薬組成物は、経口または非経口(筋肉内または静脈内)投与される。
経口投与に関しては、医薬組成物は、錠剤、ゼラチンカプセル、散剤、顆粒剤、または経口投与することができるどのような他の形態であってもよい。医薬組成物は、本発明の化合物と適合性の、医薬的に許容される賦形剤をさらに含有してもよい。
医薬組成物は、非経口(筋肉内、静脈内)投与されるのが好ましい。注射液剤は、少なくとも、塩化物イオンを含有しない医薬的に許容される酸性酸緩衝液、および賦形剤のための中性物質を含有する水性液である。
注射液剤のpHを6.8〜7に調節するのが好ましい。
本発明によれば、塩化物イオンを含まない無機または有機酸、およびそれらの医薬的に許容されるアルカリ塩が、酸性緩衝液として使用されるのが好都合である。
特に、酸、または医薬的に許容される対応する有機酸の混合物、およびアルカリ塩が使用される。有機酸として、アスパラギン酸またはグルタミン酸のようなジカルボキシルアミノ酸を使用するのが好ましく、アルカリ塩として、対応するリチウム、ナトリウム、またはカリウム塩が使用される。無機酸として、例えば、酢酸または燐酸を使用してもよい。
好ましい酸緩衝液として、グルタミン酸が、グルタミン酸ナトリウムの存在または不存在下で使用される。
本発明によれば、組成物は一般に、ラクトース、グルコース、マンニトール、またはソルビトール、あるいは類似の化合物のような、賦形剤として作用する中性物質をさらに含む。
従って、必要ならば、本発明の二核白金錯体と物理化学的に相容性である他の細胞増殖抑制剤と一緒に、および抗ガン治療の現在の慣習に従って、該液剤を非経口投与することができる。
本発明の化合物は、L1210のようなラットにおける実験的腫瘍に対して抗腫瘍活性を有し、従って、腫瘍化学療法に特に有効である。
本発明の他の側面によれば、本発明は、種々のガンを治療することを目的とする薬剤の製造における、式(I)の生成物の使用に関する。
薬理試験:抗腫瘍活性
本発明の化合物の抗腫瘍活性が、下記試験によって示された。
実験
生理食塩水懸濁液中のマウスの105白血病細胞L1210を、0日目に、6匹のマウスCDF1のグループに腹膜注射した。被験化合物を、ガン細胞移植後1、3、および5日目に腹膜内投与した。
6匹のマウスの対照グループも構築したが、被験化合物を投与しなかった。
本発明の化合物の治療有効性を、T/C%によって測定した。この比率は、被験化合物を投与されたグループの平均生存時間を、被験化合物を投与されなかった対照グループの平均生存時間で割って、100倍したものである。
結果を下記の表1および表2に示す。
ガン細胞L1210に対する、本発明の錯体:オキザリプラチンおよびシスプラチンの二核白金錯体(l−OHP.DDP)の抗腫瘍活性と、先行技術の化合物:シスプラチン(DDP)、オキザリプラチン(l−OHP)、およびオキザリプラチン/シスプラチン組み合わせ(l−OHP+DDP)の活性との比較。
Figure 0003862758
括弧内の数字は、6匹のマウスのグループ中の治癒したマウスの数を表す。
事前にDDPで処置されたガン細胞L1210に対する、本発明の錯体(l−OHP.DDP)の抗腫瘍活性と、既知の組み合わせl−OHP+DDPの活性との比較。
Figure 0003862758
括弧内の数字は、6匹のマウスのグループ中の治癒したマウスの数を表す。
表1および表2に示される結果は、抗腫瘍剤としての本発明の二核白金錯体の有効性を示す。実際に、3.12mg/kgの有効用量において、オキザリプラチン/シスプラチン組み合わせにおける6匹中2匹、およびオキザリプラチンにおける6匹中1匹に対して、本発明の錯体は6匹中5匹のマウスの回復を可能にし、それより少ない用量は充分ではなく、それより多い用量は毒性であることが理解される(表1)。
さらに、白血病細胞L1210がシスプラチンで予め処置された場合に、本発明の錯体は1.56mg/kgの用量において非常に有効であり、6匹中6匹が回復したが、既知の組み合わせは全く有効でないことが理解される(表2)
安定性
さらに、本発明の二核白金錯体の安定性がペーパークロマトグラフィーによって試験された。
事実上、安定性が特性値Rfによって評価された:
Figure 0003862758
SnCl2をディテクターとして用いて、室温においてペーパークロマトグラフィー(濾紙 Toyo 2×20cm)にかけることによって、Rfが得られる。
結果を下記表3に示す。
本発明の製剤は、発明者によって付されたコード番号NCUによって下記に識別される。
Figure 0003862758
下記の例示的および非制限的実施例によって、本発明を、より詳細に説明する。
本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
実施例1:l−OHPとシスプラチンの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン)(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−l−dach)]ox、以後l−OHP.DDP:以下の化学構造:
Figure 0003862758
のNCU501の合成
シスプラチン(モル質量=299g/モル)0.60g(2mmol)を水浴中で加熱して90mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。l−OHP(モル質量=397g/モル)0.80g(2mmol)を水浴中で加熱して80mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。両溶液を合し、次いで反応混合物を80℃に加熱する。15〜30分後に針状微黄色沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、微黄色結晶錯体0.61g(収率87%)を得る。
この錯体の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
元素分析:C82044Pt2Cl2(モル質量≒697g/モル)
Figure 0003862758
実施例2:d−OHPとシスプラチンの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン)(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−d−dach)]ox、以後d−OHP.DDP:NCU502の合成
シスプラチン0.60g(2mmol)を水浴中で加熱して90mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。d−OHP0.80g(2mmol)も水浴中で加熱して80mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。両溶液を合し、次いで反応混合物を80℃に加熱する。15〜30分後に、針状微黄色沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された微黄色結晶錯体0.60g(収率86%)を得る。
赤外吸収スペクトルを図2に示す。
元素分析:C82044Pt2Cl2(モル質量=697g/モル)
Figure 0003862758
実施例3:シス−OHPとシスプラチンの二核白金錯体:[(cis−ジアンミン)(R),(S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(シス−dach)]ox、以後シス−OHP.DDP:NCU503の合成
シスプラチン0.60g(2mmol)を水浴中で加熱して90mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。シス−OHP0.80g(2mmol)を水浴中で加熱して80mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。両溶液を合し、次いで再度1時間加熱する。当初容量の1/3〜1/2に溶液を濃縮し、混合物を室温に放置した後に針状微黄色結晶を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、予想した針状微黄色結晶錯体0.61g(収率87%)を得る。
この錯体の赤外吸収スペクトルを図3に示す。
元素分析:C82044Pt2Cl2(モル質量≒696g/モル)
Figure 0003862758
実施例4:l−OHPとl−DCdachの二核白金錯体:[ビス(1R),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−l−dach)]ox、以後l−OHP.DCdach:NCU504の合成
l−OHP0.40g(1mmol)を水浴中で加熱して40mlの蒸留水に溶解し、l−DCdach(モル質量=379g/モル)0.38g(1mmol)も水浴中で加熱して300mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を1時間煮沸する。反応混合物を室温に静置後、針状微黄色結晶を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された針状微黄色結晶錯体0.30g(収率39%)を得る。
元素分析:C142844Pt2Cl2(モル質量≒777g/モル)
Figure 0003862758
実施例5:l−OHPとd−DCdachの二核白金錯体:[(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−d−dach)]ox、以後l−OHP.d−DCdach:NCU505の合成
l−OHP0.40g(1mmol)を水浴中で加熱して40mlの蒸留水に溶解し、d−DCdach(モル質量=379g/モル)0.38g(1mmol)を同様に300mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を1時間煮沸する。反応混合物を室温で静置後に針状微黄色結晶を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、結晶錯体0.30g(収率39%)を得る。
元素分析:C142844Pt2Cl2(モル質量≒777g/モル)
Figure 0003862758
実施例6:l−OHPとシス−DCdachの二核白金錯体:[(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(R),(S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(シス−dach)]ox、以後l−OHP.シスDCdach:NCU506の合成
l−OHP0.40g(1mmol)を水浴中で加熱して40mlの蒸留水に溶解する。シス−DCdach(モル質量=379g/モル)0.38g(1mmol)も同様に300mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を約1時間煮沸する。反応混合物を室温に静置した後、針状微黄色結晶を得る。沈殿をを濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された針状黄色結晶錯体0.28g(収率36%)を得る。
元素分析:C142844Pt2Cl2(モル質量≒777g/モル)
Figure 0003862758
実施例7:シスプラチンとl−DNdachの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−l−dach)](NO32、以後DDP.l−DNdach:NCU507の合成
シスプラチン0.299g(1mmol)を水浴中で加熱して50mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。l−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)を同様に20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を煮沸する。約30分後に羽毛状微黄色結晶沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、予想した結晶錯体0.30g(収率36%)を得る。
元素分析:C62066Pt2Cl2(モル質量≒829g/モル)
Figure 0003862758
実施例8:シスプラチンとd−DNdachの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−d−dach)](NO32、以後DDP.d−DNdach:NCU508の合成
シスプラチン0.299g(1mmol)を水浴中で加熱して50mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。d−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)も同様に20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を煮沸する。約30分後、羽毛状微黄色結晶沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された結晶錯体0.28g(収率34%)を得る。
元素分析:C62066Pt2Cl2(モル質量≒829g/モル)
Figure 0003862758
実施例9:シスプラチンとシス−DNdachの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン)(R),(S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(シス−dach)](NO32、以後DDP.シス−DNdach:NCU509の合成
シスプラチン0.299g(1mmol)を水浴中で加熱して50mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。シス−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)を同様にして20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を煮沸する。約30分後に羽毛状微黄色結晶沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、予想した結晶錯体0.28g(収率34%)を得る。
元素分析:C62066Pt2Cl2(モル質量≒829g/モル)
Figure 0003862758
実施例10:l−DCdachとl−DNdachの二核白金錯体:[ビス(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−l−dach)](NO32、以後l−DCdach.l−DNdach:NCU510の合成
l−DCdach 0.38g(1mmol)を水浴中で加熱して300mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。l−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)も同様にして20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を煮沸する。約30分後、羽毛状微黄色結晶沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された結晶錯体0.20g(収率25%)を得る。
元素分析:C122866Pt2Cl2(モル質量≒813g/モル)
Figure 0003862758
実施例11:d−DCdachとl−DNdachの二核白金錯体:[(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(トランス−d−dach)](NO32、以後d−DCdach.l−DNdach:NCU511の合成
d−DCdach 0.38g(1mmol)を水浴中で加熱して300mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。l−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)を同様にして20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を煮沸する。約30分後に羽毛状微黄色結晶沈殿を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、予想した結晶錯体0.20g(収率25%)を得る。
元素分析:C122866Pt2Cl2(モル質量≒813g/モル)
Figure 0003862758
実施例12:シス−DCdachとl−DNdachの二核白金錯体:[(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(R),(S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート又は[(トランス−l−dach)Pt(μ−Cl)2Pt(シス−dach)](NO32、以後シス−DCdach.l−DNdach:NCU512の合成
シス−DCdach 0.38g(1mmol)を水浴中で加熱して300mlの蒸留水に溶解する(pH≒5.0)。l−DNdach(モル質量=433g/モル)0.433g(1mmol)も同様にして20mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を30分間煮沸する。溶液を当初容積の50%に濃縮し、混合物を室温に静置する。針状微黄色結晶沈殿を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された結晶錯体0.15g(収率18%)を得る。
元素分析:C122866Pt2Cl2(モル質量≒813g/モル)
Figure 0003862758
実施例13:DDPとCBDCAの二核白金錯体:[ビス(シス−ジアンミン)−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]1.1−シクロブタンジカルボキシレート又は[(NH32Pt(μ−Cl)2Pt(NH32]CBDCA、以後DDP.CBDCA:NCU513の合成
DDP0.30g(1mmol)を煮沸して50mlの蒸留水に溶解する。CBDCA0.37g(1mmol)及び1NHCl1滴を反応媒体に加え、混合物を30分間再度煮沸する。約30分後に針状黄褐色結晶を得る。結晶を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄し、予想した結晶錯体0.50g(収率75%)を得る。
この錯体の赤外吸収スペクトルを図4に示す。
元素分析:C61244Pt2Cl2(モル質量≒671g/モル)
Figure 0003862758
実施例14:l−OHP.ClとDDPの二核白金錯体:[(シス−ジアンミン)(トランス−ジクロロ)(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−Pt(II)−Pt(IV)]オキサレート又は[(NH32Pt(II)(μ−Cl)2Pt(IV)(トランス−Cl2−トランス−l−dach)]ox、以後l−OHP.Cl−DDP:NCU514の合成
l−OHP.Cl(モル質量=469g/モル)0.47g(1mmol)を水浴中で加熱して50mlの蒸留水に溶解し、DDP(モル質量=299g/モル)0.3g(1mmol)も同様にして30mlの蒸留水に溶解する。両溶液を合し、次いで反応混合物を30分間煮沸する。反応が完結した時、微黄色結晶沈殿を得る。沈殿を濾取し、温水、次いでアルコールで洗浄する。予想された結晶錯体0.33g(収率50%)を得る。
赤外吸収スペクトルを図5に示す。
元素分析:C82044Pt2Cl4(モル質量=768g/モル)
Figure 0003862758

Claims (7)

  1. 式(I)または(II):
    Figure 0003862758
    [式中:
    − Y−Yは、式:
    *NH2−R1−NH2[式中、R1はC2−C6直鎖または分岐鎖アルキレン基またはo−フェニレン基である。]
    で示されるアミン二座配位子;または
    *式:
    Figure 0003862758
    [式中、n=2,3,4又は5、m=0又は1、およびl=0又は1である。]
    で示される基であり;
    − A1およびA2は、2つの同一アンミン一座配位子、n−またはイソプロピルアミンまたは(C3−C7)シクロアルキルアミンを表すか、あるいは、それらが結合して、式:
    *NH2−R1−NH2[式中、R1 3 −C6直鎖または分岐鎖アルキレン基またはo−フェニレン基である。]で示されるアミン二座配位子;または
    *式:
    Figure 0003862758
    [式中、n=3,4又は5、m=0又は1、およびl=0又は1である。]
    で示される基を形成し;
    − Xは、Cl、Br、F、およびIから選択される、2つの白金の間の架橋配位子を表し:
    − 分離性Ld基は、
    *NO3およびRCOOH[式中、Rはグルコン酸またはグルコロン酸残基である。]から選択される2つの一座B配位子;または
    Figure 0003862758
    [式中Rは水素、メチル、エチル、フェニル又はベンジル基である]から選択される二座B−B配位子を表し;
    − Halは、Cl、Br、F、およびIから選択されるハロゲン原子である。]
    で示される化合物。
  2. − Y−Yが、エチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、および2−(アミノメチル)シクロヘキシルアミンから選択される二座配位子を表し;
    − XがClであり;
    − A1およびA2が、2つのアンミン一座配位子を表すか、または、それらが結合して、o−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、および2−(アミノメチル)シクロヘキシルアミンから選択される二座配位子を形成し;
    − Ldが、
    *NO3およびRCOOH[式中、Rはグルコン酸またはグルコロン酸残基である。]から選択される2つの一座B配位子;または
    *ジカルボキシレート、SO4、オキサレート、マロネート、1,1−シクロブタンジカルボキシレートから選択される二座B−B配位子であり;
    − Halが、Clである;
    ことを特徴とする請求項1に記載の、式(I)または(II)で示される化合物。
  3. 下記化合物:
    [(シス−ジアンミン)(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [(シス−ジアンミン)(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [(シス−ジアンミン)(1R),(1S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [ビス(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(R),(S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]オキサレート、
    [(シス−ジアンミン)(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [(シス−ジアンミン)(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [(シス−ジアンミン)(1R),(1S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [ビス(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン(1R),(1S)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]ニトレート、
    [ビス(シス−ジアンミン)−μ−ジクロロ−ジ−Pt(II)]1,1−シクロブタンジカルボキシレート、
    [(シス−ジアンミン)(トランスジクロロ−(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン−μ−ジクロロ−Pt(II)−Pt(VI)]オキサレート
    から選択されることを特徴とする、式(I)または(II)で示される請求項1に記載の化合物。
  4. 一方はジハロゲン化白金錯体C1であり、他方は、請求項1に定義された、2つの一座B配位子または1つの二座B−B配位子を含んで成る白金錯体C2である、2つの単核白金錯体を、水性溶液中、等モル比で反応させ、2つの錯体間に橋:
    Figure 0003862758
    [式中、Xは請求項1と同意義]
    を形成することを含んで成ることを特徴とする、式(I)または(II)で示される請求項1に記載の化合物の調製方法。
  5. a)水浴中で加熱することによって、単核白金錯体C1を蒸留水に溶解し;
    b)段階a)と同様に、単核白金錯体C2を蒸留水に溶解し;
    c)2つの溶液を混合し、反応混合物を80℃で沸騰させ;
    d)反応混合物を室温に置き;および
    e)段階d)から得られる針状、または鱗状の淡黄色結晶質沈殿物を、濾過し、温水、次にアルコールで洗浄する;
    ことを含んで成ることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 錯体C1が、
    ・シスプラチン[Pt(II)−シスCl2(NH32]、
    ・錯体[Pt(II)−Cl2(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・錯体[Pt(II)−Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・錯体[Pt(II)−Cl2(1R),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]
    ・錯体[Pt(IV)−オキサラト トランス Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]
    から選択され;錯体C2が、
    ・オキザリプラチン[Pt(II)−オキサラト(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]
    ・錯体[Pt(II)−オキサラト(1R),(1S)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・錯体[Pt(II)−(NO32(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・錯体[Pt(II)−(NO32(1S),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・錯体[Pt(II)−(NO32(1R),(2S)−ジアミノシクロヘキサン]、
    ・カルボ−白金[Pt(II)−シス−ジアンミン 1,1−シクロブタンジカルボキシレート]、
    ・錯体[Pt(IV)−オキサラト トランス Cl2(1R),(2R)−ジアミノシクロヘキサン]
    から選択される;
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 有効成分として、請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物を含有する抗腫瘍剤
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