JP3862353B2 - ごみ吸引輸送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ貯留容器に貯留したごみをごみ吸引車のごみ収容タンクに吸引輸送するごみ吸引輸送装置に関し、詳しくは、その吸引輸送により収容したごみをごみ収容タンク内で圧縮させるごみ圧縮動作をごみ収容タンク内のごみ量に応じた最適頻度で行えるようにする対策に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開平6−286804号公報に開示されるように、ごみを吸引輸送するごみ吸引輸送装置では、集合住宅などに設置されたごみ貯留容器にごみ吸引車がごみ輸送管を介して接続され、ごみ貯留容器の排出ゲートを開放してごみ吸引車の吸引装置によりごみ貯留容器を所定負圧値まで負圧化させた後、この負圧化したごみ貯留容器内に二次空気を導入することで、ごみ貯留容器内のごみを上記ごみ輸送管を経てごみ吸引車のごみ収容タンクに吸引輸送することが行われている。
【0003】
また、上記のごみ吸引輸送により、ごみがごみ収容タンク内にある程度吸引輸送されると、該ごみ収容タンク内に設けられた圧縮板によりごみ圧縮動作を行って、ごみを効率良くごみ収容タンク内に収容するようにしている。
【0004】
上述のごみ吸引輸送とごみ圧縮動作とは共に制御装置により制御され、ごみ吸引輸送は、ごみ圧縮動作が設定されていないごみ圧縮動作未設定区間において何回かに分けて行われる。一方、ごみ圧縮動作は、ごみ貯留容器の大きさ又はごみ吸引輸送時の吸引パターンに基づいて該ごみ貯留容器からごみ収容タンクに収容したごみ量を演算し、この演算したごみ量がごみ収容タンクの大きさに応じて予め設定したごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値に達する毎に自動的に行われ、ごみ収容タンク内に吸引により導入したごみを順次圧縮することで導入口付近でのごみによる閉塞を防止するようにしている。このごみ圧縮動作を行うに際し、ごみ収容タンクを負圧化したのち該ごみ収容タンクに外気を導入して導入口付近のごみをごみ貯留容器側に一旦戻す逆洗動作が先行して行われる。
【0005】
その場合、吸引輸送したごみによる導入口付近での閉塞は、ごみ収容タンク内に最初に収容したごみ量に比べて、ごみ圧縮動作を挿入する毎に少ないごみ量で起こることが実験的に判明している。
【0006】
このため、上記従来のごみ吸引輸送装置では、図9に示すように、空のごみ収容タンク内に繰り返し収容したごみ量つまり累積容量がごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値に達した時点において、それ以降のごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値を、ごみ圧縮動作を行う毎に順次所定量ずつ減少させて更新し、2回目以降のごみ圧縮動作を、その都度減少更新する圧縮要求値にごみの累積容量が達する毎に挿入して、ごみ圧縮動作の間隔が徐々に漸減するように設定されることになる。具体的には、同じ大きさのごみ貯留容器からごみGを吸引輸送する場合、ごみ圧縮動作の挿入間隔は、5個のごみ貯留容器の個数毎から4個毎、3個毎、2個毎というように漸減する。これにより、ごみ収容タンク内に収容したごみによる導入口付近での閉塞が確実に防止されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ごみ貯留容器内に貯留されるごみの貯留率は常に一定ではなく、例えばゴールデンウイーク中のように各家庭での外出が集中したり、ごみ吸引車による回収間隔が都合により早められたりするなどして、ごみがごみ貯留容器の規定量に満たずに少量しか貯留されないことがある。その場合、ごみ貯留容器内のごみが、制御装置により予め計算した吸引輸送によるごみの収容量よりも遅いペースでごみ収容タンクに収容されることになる。このため、制御装置は、遅いペースでのごみの収容にも拘らず、吸引輸送により収容したごみ収容タンク内のごみの累積容量が圧縮要求値に達したと誤判断してごみ圧縮動作を挿入する。このごみ圧縮動作は、それ以後のごみ圧縮動作についても吸引輸送によるごみの累積容量を誤判断して挿入されることになり、上記従来のごみ吸引輸送装置のように、ごみ圧縮動作が行われる毎に圧縮要求値が所定量ずつ減少して更新されるものでは、そのごみ圧縮動作を挿入する都度減算更新される圧縮要求値にごみの累積容量が達していないにも拘らず、早々にごみ圧縮動作が挿入される。
【0008】
これでは、ごみ収容タンク内にごみを効率良く圧縮して収容できないばかりでなく、ごみの収容量当たりのごみ圧縮動作を行う頻度が増し、そのごみ圧縮動作を行う前に逐次挿入される逆洗動作に引き続き吸引装置が停止することからも、ごみ圧縮動作の頻度が増加すれば、逆洗動作および吸引装置の停止/再可動の回数も自ずと増加してごみの吸引輸送可能な領域(ごみ圧縮動作未設定区間)が短くなり、ごみの収集効率が悪化することになる。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ごみ圧縮動作時のごみの圧縮値を検出し、この圧縮値に基づいてごみ収容タンク内でのごみの収容量を正確に判断することで、ごみ収容量が少ない状態での圧縮要求値の減少更新を抑制し、ごみ収容タンク内にごみを効率良く圧縮して収容するとともに、ごみの収集効率の向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明が講じた解決手段は、ごみ貯留場に設けられた複数のごみ貯留容器の各々の内部に貯留されたごみを順次ごみ吸引車のごみ収容タンクに吸引輸送するとともに、その吸引輸送により収容したごみをごみ収容タンク内で圧縮するようにしたごみ吸引輸送装置を前提とする。
【0011】
そして、上記ごみ圧縮動作時のごみの圧縮値を検出する圧縮値検出手段と、上記ごみ貯留容器およびごみ収容タンク内を吸引装置の吸引により共に負圧にした状態で、該ごみ貯留容器に二次空気を導入して内部のごみをごみ収容タンクに吸引輸送し、かつ、上記圧縮値検出手段により検出されたごみ圧縮値が、ごみの吸引圧縮サイクルを切り換えるために予め設定した所定圧縮値未満であるときには、上記ごみ貯留容器の大きさ、ごみ貯留容器からのごみ吸引輸送時における吸引パターン、又は二次空気導入後の吸引装置の負荷の変化に基づいて演算されたごみ量の、ごみ圧縮動作を行わない区間ごとの総和がごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値に達する毎に、該圧縮要求値を、ごみ収容タンクの大きさに応じて予め設定した初期圧縮要求値に保持しながら、ごみ収容タンク内のごみを圧縮する第1の吸引圧縮サイクルの制御を行う一方、上記圧縮値検出手段により検出されたごみ圧縮値が上記所定圧縮値以上であるときには、上記演算されたごみ量の、ごみ圧縮動作を行わない区間ごとの総和が上記圧縮要求値に達する毎に、該圧縮要求値を前回の圧縮要求値からごみ収容タンクの大きさに関連した所定量ずつ減少更新させながら、ごみ収容タンク内のごみを圧縮する第2の吸引圧縮サイクルの制御を行う制御装置とを備えていることを特徴とする。
【0012】
これにより、本発明では、たとえばゴールデンウイーク中のように各家庭での外出が集中したり、ごみ吸引車による回収間隔が都合により早められたりするなどして、ごみがごみ貯留容器の規定量に満たずに少量しか貯留されていない場合、ごみ貯留容器内のごみは、制御装置により予め計算した設定ごみ量を下回る少ない量しかごみ収容タンクに収容されないことになる。このとき、ごみ収容タンク内に吸引輸送により収容したごみ量が設定ごみ量を下回る少ない量であるにも拘らず、ごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値に達したと誤判断してごみ圧縮動作が挿入されても、吸引輸送により収容したごみ量が少量であるために、ごみ圧縮動作時に圧縮値検出手段により検出されたごみの圧縮値は、ごみの吸引圧縮サイクルを切り換えるために予め設定した所定圧縮値には到底満たず、制御装置において第1の吸引圧縮サイクルの制御が行われ、ごみ圧縮動作が行われても圧縮要求値は減少更新されずに初期圧縮要求値のままで保持され、少量のごみがごみ圧縮動作によって、導入口付近での閉塞を回避しつつ順次後方に押し込まれることになる。このため、設定ごみ量を下回る少量のごみを押し込む際のごみの圧縮値に基づいてごみ収容タンク内でのごみの収容量が正確に判断されることになり、ごみ圧縮動作の頻度が最小となって、設定ごみ量を下回る少量のごみを押し込む際のごみ圧縮動作を挿入するごとに圧縮要求値を前回の圧縮要求値から所定量ずつ減少更新させてごみ圧縮動作の頻度が増加することが防止され、ごみの吸引輸送可能な領域(ごみ圧縮動作未設定区間)が長く確保されて、ごみ収容タンク内にごみが効率良く圧縮して収容される。
【0013】
しかも、ごみ圧縮動作が行われる前に逆洗動作に引き続き吸引装置が停止することになるが、ごみ圧縮動作の頻度が最小となることから、逆洗動作および吸引装置の停止/再可動の回数も自ずと減少し、ごみの収集効率が高められる。
【0014】
その後、圧縮要求値を初期圧縮要求値に保ちつつ順次後方に押し込んだごみが堆積して、ごみ圧縮動作時に圧縮値検出手段により検出されたごみの圧縮値が所定圧縮値になった際には、制御装置において第2の吸引圧縮サイクルの制御が行われ、それ以降にごみ圧縮動作を挿入する毎に圧縮要求値を前回の圧縮要求値からごみ収容タンクの大きさに関連した所定量ずつ減少させて更新する。これにより、圧縮要求値を初期圧縮要求値のままで保持して行われるごみ圧縮動作によって効率良く押し込んだごみに対して、新たにごみが吸引輸送されると、所定量ずつ減少更新される圧縮要求値に達する毎に挿入されるごみ圧縮動作によってごみが適格に圧縮され、ごみ圧縮動作の間隔が徐々に漸減されて、ごみ収容タンク内に収容したごみによる導入口付近での閉塞が確実に防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係るごみ吸引輸送装置の構成を示し、このごみ吸引輸送装置1は、家庭の厨芥などを袋詰めしたごみGをごみ貯留容器としてのベッセルBに一時貯留し、この貯留したごみGを、ごみ吸引車Vの吸引装置23(後述する)によって吸引することで、後述するごみ収容タンク24内に収容するように構成されてなる。
【0016】
上記ベッセルBは、図示しない建物下方のごみ貯留場Xに設けられている。該ベッセルBの上壁には開口5が形成され、該開口5には、建物の各階に亘って垂直方向に延びるシュート6の下端が接続されている。このシュート6には、所用階毎に投入口7(図では1箇所のみ示す)が設けられている。そして、上記開口5には、該開口5を開閉作動する投入ゲート8が設けられ、該投入ゲート8はエアシリンダ9の伸縮動により開閉作動するようになっている。また、上記投入ゲート8の近傍には、該投入ゲート8の開閉作動を検出するリミットスイッチなどの検出器(図示せず)が設けられている。
【0017】
上記ベッセルBの側壁下部には排出口11が形成され、該排出口11は漏斗状の連結部材12を介してごみ輸送管13に接続されている。このごみ輸送管13の排出口11近傍側には、該ごみ輸送管13を開閉作動する排出ゲート14が設けられ、該排出ゲート14はエアシリンダ15の伸縮動により開閉作動するようになっている。上記排出ゲート14の近傍には、該排出ゲート14の開閉作動を検出するリミットスイッチなどの検出器(図示せず)が設けられている。
【0018】
また、上記ベッセルBの側壁下部には二次空気導入口16が形成されている。この二次空気導入口16は導入管17の一端に設けられ、その導入管17の他端はベッセルB内に外気を供給できるように大気に開放している。上記導入管17には該導入管17を開閉作動する二次弁18が介設され、該二次弁18はエアシリンダ19の伸縮動により開閉作動するようになっている。上記二次弁18の近傍には、該二次弁18の開閉作動を検出するリミットスイッチなどの検出器(図示せず)が設けられている。
【0019】
上記ごみ輸送管13はドッキングステーションDに延設され、カップリング21によってごみ吸引車Vから延設された吸引管22と脱着自在に接続されるようになっている。
【0020】
また、上記各エアシリンダ9,15,19は、図示しないエアホースによりごみ吸引車Vに設けられたコンプレッサタンクなどからなるエアー源(図示せず)に上記ドッキングステーションDを経て接続されている。尚、エアー源はベッセルB側に設けられていても良い。
【0021】
ここで、ごみ吸引車Vの構成を図2に基づいて説明する。ごみ吸引車Vは、吸引装置23と、該吸引装置23により吸引したごみGを収容するごみ収容タンク24とを車台Vaの前後にそれぞれ搭載してなる。
【0022】
図6に示すように、上記吸引装置23は、一端が上記ごみ収容タンク24に接続され、かつ他端が大気に開放する吸引通路31を備えている。該吸引通路31にはウォータスクラバ32が介設され、該ウォータスクラバ32よりも大気開放側(他端側)の吸引通路31にはブロワ33が介設されている。該ブロワ33よりも大気開放側の吸引通路31には消音器34が介設されている。そして、上記ブロワ33は、ごみ吸引車Vのエンジン駆動時にそのエンジン回転数に対応する回転数で作動し、ブロワ33の作動によりごみ収容タンク24およびベッセルBを負圧化させるようになっている。
【0023】
上記ウォータスクラバ32よりもごみ収容タンク24側(一端側)の吸引通路31には、一端が大気に開放する開放管35の他端が接続され、この開放管35には該開放管35を開閉作動する大気開放弁36が介設されている。また、上記ウォータスクラバ32とブロワ33との間の吸引通路31には、ブロワ33による負圧値を検出する圧力センサ37が介設されている。さらに、上記ブロワ33よりもごみ収容タンク24側(吸込側)の吸引通路31と、上記ブロワ33よりも大気開放側(吐出側)の吸引通路31との間には、該ブロワ33をバイパスするバイパス管38が設けられている。該バイパス管38にはブロワアンロード弁39が介設され、このブロワアンロード弁39の開閉制御により、後述するごみGの吸引輸送時においてブロワ33の負圧値を所定レベルに保持するようにしている。
【0024】
図2に示すように、上記吸引管22は、上記ごみ収容タンク24の上壁前端部に開口する導入口40に接続されたエルボ状の旋回管41を備え、該旋回管41は鉛直軸回りに回転可能となっている。この旋回管41の先端には、車体前後方向へ延びる格納状態から自在に可撓する第1可撓管42の基端が接続されている。また、この第1可撓管42の先端には車体前後方向へ延びる傾動管43の基端が接続され、該傾動管43は傾動シリンダ47の伸縮動により上下方向に傾動自在となっている。この傾動管43には伸縮管44が内包され、該伸縮管44は、その先端側が傾動管43に対して水平方向に伸縮動するようになっている。この伸縮管44の先端には、上下方向へ延びる格納状態から自在に可撓する第2可撓管45の基端が接続されている。つまり、吸引管22は、旋回管41、第1可撓管42、傾動管43、該伸縮管44および第2可撓管45によって構成されている。
【0025】
そして、上記吸引管22は、ごみ吸引輸送時において、ごみ吸引車Vを上記ドッキングステーションDに寄せて停車させた状態で、上記旋回管41の旋回動作、傾動管43の傾動動作および伸縮管44の伸縮動作等によって吸引管22(第2可撓管45)の先端部がドッキングステーションDに容易に接続され、上記ごみ輸送管13を経てごみ収容タンク24とベッセルBとが連通するようになっている。
【0026】
上記ごみ収容タンク24の後端には開口24aが形成され、該開口24aは、その上端縁に支持されて後方に下開きする開閉扉46により開閉自在に構成されている。該開閉扉46は、開閉シリンダ48の伸縮動により開閉作動するようになっている。また、上記開閉扉46には、吸引管22の先端部(第2可撓管45の先端部)を格納状態に保持する保持具46aが設けられている。
【0027】
また、上記ごみ収容タンク24の内部には、圧縮板51が車体前後方向に摺動自在に配設されている。この圧縮板51の前面とごみ収容タンク24の前壁との間には、油圧駆動手段としての伸縮シリンダ52が連結されている。そして、上記圧縮板51は、伸縮シリンダ52の伸縮動により、前方のごみ吸引位置(図2に実線で示す位置)と、後方の排出位置(図2に二点鎖線で示す位置)との間で摺動移動するようになっている。この伸縮シリンダ52には、該圧縮シリンダ52の油圧を検出する圧縮値検出手段としての油圧センサ(図示せず)が設けられ、この油圧センサにより、圧縮板51が後方へ摺動移動してごみGの圧縮動作を行う際の圧縮板51の圧縮値が検出されるようになっている。
【0028】
そして、上記圧縮板51は、その後面上部にシュート部51aを、後面下部に圧縮部51bをそれぞれ備えている。このシュート部51aは、ごみ吸引開始時に圧縮板51をごみ吸引位置に位置付けた際に、吸引管22の基端部(旋回管41の基端部)に導入口40を経て連通することで、吸引管22を経て吸引されてくるごみGをその吸引による慣性力と相俟ってシュート部51aによりごみ収容タンク24内の後方側に飛ばすようにしている。
【0029】
また、図7に示すように、上記ごみ収容タンク24の導入口40近傍の上壁には第1吸引口53が形成されているとともに、その上壁と前壁との角部にもそれぞれ第2および第3吸引口54,55が形成されている。上記第1吸引口53は、ごみ収容タンク24角部の第2,第3吸引口54,55を経て上記吸引通路31のごみ収容タンク24側に連通しており、上記ブロワ33の作動によって、これら吸引口53〜55、導入口40、吸引管22およびごみ輸送管13を経てベッセルB内の空気を吸引し、これによりベッセルBおよびごみ収容タンク24を負圧化するようにしている。
【0030】
上記ごみ収容タンク24上壁の第1吸引口53には、パンチングメタルなどのフィルタ56が設けられており、吸引輸送時においてごみ収容タンク24内に吸引されたごみGが第1吸引口53から吸引通路31側に侵入しないようにしている。また、上記ごみ収容タンク24上壁の上面側にはカバー体57が取り付けられ、このカバー体57によって第1吸引口53と第2吸引口54との間に吸引通路を形成するようにしている。
【0031】
そして、図1および図2に示すように、上記ごみ吸引車Vには制御装置61が設けられている。該制御装置61には、ベッセルBに設けられた各検出器、並びに圧力センサ37および油圧センサなどの検出信号(圧縮値)が入力されるようになっている。上記制御装置61は、これらの検出信号などに基づいて、ベッセルBの投入ゲート8,排出ゲート14および二次弁18を開閉制御し、ベッセルB内のごみGを順次ごみ収容タンク24に吸引輸送するように構成されている。このベッセルBからのごみGは、ベッセルBの大きさに応じて繰り返し行われる吸引パターンによって吸引輸送されるようになっている。
【0032】
この制御装置61では、ごみGの吸引輸送時にベッセルBからのごみ吸引輸送動作(吸引パターン)によりごみ収容タンク24に吸引輸送されるであろう仮想ごみ量Q(図4参照)がそのベッセルの大きさから求められるようになっている。従って、制御装置61では、ごみ吸引輸送動作を行っているベッセルBの大きさを認識することで、そのベッセルBからごみ収容タンク24に収容される仮想ごみ量Qが把握されるようになっている。そして、上記制御装置61では、上記伸縮シリンダ52による圧縮板51のごみ圧縮動作を予め設定した所定のタイミングで行うよう制御されている。このごみ圧縮動作は、圧縮板51をごみ吸引位置からごみ排出位置側に後退移動させて、この圧縮板51の前面によりごみ収容タンク24内のごみGを後方に移動させつつ圧縮させるようにしており、各ごみ圧縮動作未設定区間ごとの上記の仮想ごみ量Qの総和が後述する余裕値Mに達するごとに行われる。そして、上記圧縮板51によるごみ圧縮動作を行うに当たり、まず逆洗動作が行われる。この逆洗動作は、ごみ収容タンク24を負圧化させた後、大気開放弁36を開放することで、開放管35から外気を各吸引口53〜55を経てごみ収容タンク24に導入し、これにより第1吸引口53のフィルタ56に貼り付いた紙、テープなどの付着物を剥がすとともに第1吸引口53付近にあるごみGを除去し、かつ吸引管22内にごみGが留っていればそのごみGをドッキングステーションD側に一旦戻す動作のことである。この場合、単一のベッセルBからの吸引パターンにより吸引輸送した仮想ごみ量Qでは余裕値Mに達しない場合には、複数のベッセルにまたがってごみGを順次吸引輸送することで、その総和によってごみ圧縮動作を必要とする余裕値M(図4参照)とするようにしている。
【0033】
さらに、図8に示すように、上記吸引装置23のケーシング23aの右側面には、上記制御装置61に指令信号を出力する操作盤60が設けられている。この操作盤60の上部にはモニタ62が配置され、該モニタ62には、吸引装置23によるごみGの吸引状態およびその吸引輸送を行うベッセルBの番号(例えば10号など)が表示されるようになっている。このモニタ62に表示されるベッセルBの番号、正確には後述するベッセル番号Bm の番号は、当該ベッセルBの大きさに応じた所定の吸引パターンを繰り返し行って輸送完了する毎に減算更新され、当該ベッセルBよりも1つ小さいベッセル番号Bm の番号が表示されるようになっている。
【0034】
次に、複数のベッセルBからごみ収容タンク24にごみGを吸引輸送して圧縮する場合の制御装置61による制御を図3のタイムチャート並びに図4および図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0035】
この場合、ごみ収容タンク24は空状態であり、ごみ吸引車Vはごみ貯留場XのドッキングステーションDに寄せて停止し、旋回管41の旋回動作、傾動管43の傾動動作および伸縮管44の伸縮動作等によって吸引管22(第2可撓管45)の先端部をドッキングステーションDに接続させて、ごみ収容タンク24とベッセルBとをごみ輸送管13を経て連通させた状態となっている。また、吸引管22とドッキングステーションDとの接続により、このごみ貯留場XのベッセルBの数および大きさ、前回ごみGを吸引輸送したベッセルの番号、並びに各ベッセルBまでのごみ輸送管13の長さなどのごみ貯留場X側の情報がごみ吸引車Vの制御装置61に入力されるようになっている。さらに、操作装置の各操作スイッチからの操作信号、ベッセルBの各検出器、圧力センサ37および油圧センサなどの検出信号が制御装置61に入力可能な状態となっている。
【0036】
先ず、図4のフローチャートのステップS1において、当該ごみ貯留場XのベッセルBの総数、例えば「70」を、吸引完了するごとに減算更新するカウンタCNTに入力し、操作盤60のモニタ62にはカウンタCNTと同様にベッセルBを吸引完了するごとに減算更新するベッセル番号Bm の最大値を表示する。この場合、モニタ62にはベッセル番号Bmの最大値「第70号」が表示されるが、前回のごみGの吸引輸送の続きを行うときには、ごみ貯留場X側において前回吸引輸送時の続き番号が記憶されており、たとえば前回のごみGの吸引輸送がベッセル番号B32で終了しているときには、今回のごみGの吸引輸送を開始するベッセル番号B31 (今回のベッセル番号の最大値) がモニタ62に表示される。よって、カウンタCNTは、未吸引のベッセル個数をカウントする変数であり、ベッセル番号Bm は吸引対象となるベッセルBを特定する変数であるため、両変数の値が一致するとは限らない。
【0037】
次いで、ステップS2で、ごみGの吸引輸送を開始する当該ベッセルBのみの投入ゲート8を閉じるとともに、排出ゲート14を開放し、ステップS3において、該ベッセルBの大きさからその内部に貯留されているごみ容量を仮想ごみ量Qとして書き込む。その後、ステップS4において、操作盤60の吸引開始操作スイッチ63をON操作し、吸引装置23のブロワ33を作動させる。しかる後、ステップS5で、ブロワ33の負圧が所定の最大負圧値であるか否かを圧力センサ37により判定し、ブロワ33の負圧が所定の最大負圧値となるまでベッセルB内を減圧する。そして、ベッセルB内減圧完了後にステップS6に進む。
【0038】
このステップS6では、後述する圧縮作動ルーチンを起動するための圧縮フラグFLGのチェックを行い、圧縮フラグFLGが「0」であれば、ステップS7に進み、このステップS7において、ベッセルBの二次弁18を開放し、二次空気導入口16より二次空気をベッセルB内に導入する。これによって、ベッセルB内のごみGはタンブリングされながら排出ゲート14よりごみ輸送管13および吸引管22を経てごみ収容タンク24内に吸引輸送され、1サイクルの吸引パターンが行われることになる。
【0039】
その後、ステップS8において、ベッセルBの大きさに応じて再吸引が必要であるか否かを判定し、再吸引が必要であるYESの場合には上記ステップS4に戻って吸引パターンを繰り返す一方(この場合、吸引開始操作スイッチ63のON操作は不要)、不要であればステップS9に進む。このステップS9では、ごみGの吸引輸送が複数のベッセルBにまたがって行われる場合の仮想ごみ量Qの累積容量ΣQと、ごみ収容タンク24内に収容可能な満杯容量(ごみ圧縮動作を行わなければタンク容積に等しいが、ごみ圧縮動作するためそれ以上の容量)とを比較する。この場合、ごみGの吸引輸送が複数のベッセルBにまたがって行われると、ごみGを吸引輸送するごとに仮想ごみ量Qの累積容量ΣQは増加することになる。そして、ステップS9において、累積容量ΣQがごみ収容タンク24の満杯容量を上回った際に、ステップS18に進んで、操作盤60のモニタ62に「満杯」と表示して制御を終了する。この場合、累積容量ΣQは、ごみ収容タンク24内のごみGが排出された際に「0」にクリアされる変数である。
【0040】
一方、上記ステップS9の判定が、ごみ収容タンク24の満杯容量よりも仮想ごみ量Qの累積容量ΣQが下回っているNOである場合には、ステップS10において、ごみ収容タンク24内にごみGを繰り返し行われる吸引パターンにより順次吸引輸送した際に、ごみ圧縮動作なしでもごみ収容タンク24の導入口40付近において閉塞トラブルもなくごみGを吸引できるごみ容量の限界値よりある程度余裕を持たせた余裕値Mから、仮想ごみ量Qを減算する。この場合、余裕値Mは、仮想ごみ量Qの累積容量ΣQと同様にごみ収容タンク24内からごみGが排出された際に所定値に初期化される変数であり、実験により得られた経験値である。
【0041】
それから、ステップS11で、上記ステップS10の減算値(M−Q)の正負判定を行い、仮想ごみ量Qが余裕値Mよりも小さく減算値(M−Q)が正となるNOの場合には、ごみ圧縮動作をしなくても引き続きごみGの吸引輸送が可能であると判断して、ステップS13に進む。
【0042】
一方、仮想ごみ量Qが余裕値Mを上回って減算値(M−Q)が負となるYESの場合には、引き続きごみGの吸引輸送を続けるとごみ収容タンク24の導入口40付近で閉塞原因となると判断して、ステップS12に進む。そして、このステップS12において、上記ステップS6の圧縮フラグFLGを「1」にセットする。この圧縮フラグFLGは、最初に吸引管22をドッキングステーションDに接続した際に「0」に初期化されるものである。
【0043】
しかる後、ステップS13において、カウンタCNTをチェックしてごみ貯留場Xの全てのベッセルB内のごみGを一通り吸引輸送したか否かを判定する。つまり、前回行ったごみGの吸引輸送に引き続いてどのベッセルBから吸引輸送を開始したとしても、カウンタCNTが「1」であればごみ貯留場Xの全てのベッセルBについて一巡したことになる。よって、ステップS13の判定がカウンタCNT=1であるYESの場合には、ステップS19で、操作盤60のモニタ62に「ベッセル吸引終了」と表示し、この表示を視た作業者により操作盤60の停止操作スイッチ65をON操作して、吸引装置23のブロワ33を停止させる。一方、ステップS13の判定がカウンタCNT=1でないNOの場合には、ステップS14でベッセル番号Bm を1つ減算し、ステップS15に進む。
【0044】
このステップS15において、ベッセル番号Bm が「0」以下か否かを判定し、ベッセル番号Bm が「0」以下であるYESの場合には、ステップS16で、ベッセル番号Bm をごみ貯留基地Xのベッセル番号最大値に戻してから、ステップS17に進む。このステップS17では、上記ステップS15の判定がベッセル番号Bm が「0」よりも大きいNOの場合と同様に、カウンタCNTを1つ減算してから上記ステップS3に戻る。
【0045】
一方、上記ステップS6の判定が、圧縮フラグFLG=1であるYESの場合には、ステップS20において逆洗動作を行った後、ステップS21でごみ圧縮動作を行う。この逆洗動作により、ごみ収容タンク24を負圧化させた後、大気開放弁36を開放して、開放管35からの外気を各吸引口53〜55を経てごみ収容タンク24に導入し、第1吸引口53付近の付着物およびごみGを除去し、かつ吸引管22内のごみGをドッキングステーションD側に一旦戻すことが行われる。
【0046】
上記ステップS21でのごみ圧縮動作については後述するが、このごみ圧縮動作終了後、ステップS22において、圧縮フラグFLGを「0」にクリアし、ステップS23に進む。このステップS23では、上記ステップS21でのごみ圧縮動作の間隔を漸減する級数計算を行うか否かを、級数計算フラグKFにより判定する。この級数計算フラグKFは、後述するごみ圧縮動作のルーチンにおいて、ごみ収容タンク24内にある程度ごみGが留った状態を検出したときに「1」となるフラグである。また、級数計算フラグKFは、ごみ収容タンク24内のごみGが排出されたときに「0」にクリアされる。つまり、ステップS23において、級数計算フラグKFが「0」のとき、ごみ収容タンク24内にあまりごみGが留っていないと判断して、ステップS27に進む。
【0047】
そして、ステップS27では、上記ステップS10の余裕値Mの初期値を決定する。具体的には、ごみ収容タンク24の大きさに応じて該ごみ収容タンク24内のごみGが排出されたときに所定値(初期圧縮要求値)にリセットされる圧縮要求値Ct により余裕値Mの初期値を決定する。つまり、圧縮要求値Ct の所定値は、余裕値Mの初期値と同値であり、ごみ圧縮動作を行うべく負の値となった余裕値Mを圧縮要求値Ct の値に戻している。
【0048】
以上のステップS10〜S12およびステップS6並びにステップS23,27により、図3に示すように、第1の吸引圧縮サイクルにおいて、ごみ圧縮動作を行う間隔が設定されることになる。具体的には、同じ大きさのベッセルBからごみGを吸引輸送する場合、圧縮フラグFLGは5個のベッセルBの個数毎に「1」にセットされ、ごみ圧縮動作が定量間隔、つまりベッセル番号B65、B60、B55、B50およびB45でのブロワ33による最大負圧前に行われる。
【0049】
一方、ステップS23の判定が、級数計算フラグKFが「1」であるとき、つまりごみ収容タンク24内にごみGがある程度留っているときには、ステップS24に進む。このステップS24では、圧縮要求値Ct を一定量Kだけ減算する。その後、ステップS25において、圧縮要求値Ct が下限値(下限値≧一定量K)であるか否かを判定し、圧縮要求値Ct が下限値でないNOの場合には、ステップS27に進む一方、圧縮要求値Ct が下限値であるYESの場合には、ステップS26において、圧縮要求値Ct を下限値に設定する。これにより、級数計算フラグKFが「1」になった後で、例えば同じ大きさのベッセルBからごみGを吸引輸送した場合、圧縮フラグFLGが「1」にセットされる間隔は、ごみ圧縮動作を行う回数に応じて次第に漸減する。よって、上記ステップS10〜S12およびステップS6並びにステップS23〜S27により、図3に示すように、第2の吸引圧縮サイクルにおいて、ごみ圧縮動作を行う毎に圧縮要求値Ct を一定量Kずつ減算してごみ圧縮動作の間隔が漸減設定されることになる。具体的には、第2の吸引圧縮サイクルにおいて同じ大きさのベッセルBからごみGを吸引輸送する場合、圧縮フラグFLGは、ベッセル番号B40,B35,B31,B27,B23,B20,B17,…にて「1」にセットされ、ごみ圧縮動作がベッセル番号B40,B35,B31,B27,B23,B20,B17,…でのブロワ33による最大負圧前に行われる。
【0050】
次に、上記ステップS21の圧縮動作を図5のフローに沿って説明する。先ず、ステップS31においてブロワ33による吸引を一時停止する。次いで、ステップS32において、伸縮シリンダ52を伸長させて圧縮板51を排出位置(図2に示す二点鎖線位置)側へ後退移動させ始めるとともに、ステップS33でタイム計測を開始する。
【0051】
その後、ステップS34において、油圧センサにより伸縮シリンダ52の油圧(圧縮板51の圧縮値)が限界油圧P1 (例えば油圧最大値の約80%)以上であるか否かを判定し、伸縮シリンダ52の油圧が限界油圧P1 以上であるYESの場合には、圧縮板51によるごみ圧縮動作が完了したと判断して、ステップS36に進む。一方、上記ステップS34の判定が、伸縮シリンダ52の油圧が限界油圧P1 未満であるNOの場合には、ステップS35において、上記ステップS33のタイム計測が満了しているか否かを判定する。このステップS35の判定では、圧縮板51が圧縮最大位置に到達するまでの後退移動量を時間で計測しており、圧縮板51を圧縮最大位置に到達するまで後退移動させることで、ごみ圧縮動作を行うようにしている。
【0052】
そして、上記ステップS35の判定が、タイムオーバしていないNOの場合にはタイムオーバするまで待機し、タイムオーバした時点で、ステップS36に進む。このステップS36では、油圧センサによって伸縮シリンダ52の油圧が所定圧縮値としての級数計算開始油圧P2 (P2 <P1 )以上であるか否かを判定する。この級数計算開始油圧P 2 は、第2吸引圧縮サイクルに移行してごみ圧縮動作の間隔を漸減する級数計算を開始するために設定されるもので、ごみの吸引圧縮サイクルを第1吸引圧縮サイクルから第2吸引圧縮サイクルへ切り換えるためのものである。そして、上記ステップS36の判定が、伸縮シリンダ52の油圧が級数計算開始油圧P2 以上であるYESの場合には、ごみ収容タンク24内にある程度ごみGが留っていると判断し、ステップS37において、上記ステップS23の級数計算フラグKFを「1」にセットする。
【0053】
しかる後、上記ステップS36の判定が、伸縮シリンダ52の油圧が級数計算開始油圧P2 未満であるNOの場合と同様に、ステップS38に進み、このステップS38において、伸縮シリンダ52を収縮させて圧縮板51を前進移動させる。その後、ステップS39において、圧縮板51がごみ吸引位置(図2に示す実線位置)に位置付けられるまで待機した後、ごみ圧縮動作を終了し、上記ステップS22に進む。
【0054】
これにより、ステップS10〜S12およびステップS6並びにステップS23,27により、第1の吸引圧縮サイクルにおいてごみ圧縮動作を行う間隔が設定されることになる。具体的には、第1の吸引圧縮サイクルにおいて同じ大きさのベッセルBからごみGを吸引輸送する場合、圧縮フラグFLGは、5個のベッセルBの個数毎に「1」にセットされる。
【0055】
これにより、たとえばゴールデンウイーク中のように各家庭での外出が集中したり、ごみ吸引車Vによる回収間隔が都合により早められたりするなどして、ごみGがベッセルBの規定量に満たずに少量しか貯留されていない場合、ベッセルB内のごみGは、制御装置61により予め計算した設定ごみ量を下回る少ない量のみしかごみ収容タンク24に収容されないことになる。このとき、ごみ収容タンク24内に吸引輸送により収容したごみ量が設定ごみ量を下回る少ない量であるにも拘らず、ごみ圧縮動作未設定区間ごとの仮想ごみ量Qの総和が余裕値Mを上回って減算値(M−Q)が負であると誤判断しても、吸引輸送により収容したごみ量が少量であるために、ごみ圧縮動作時の伸縮シリンダ52の油圧値(油圧センサの検出値)が級数計算開始油圧P2 には到底満たないので、制御装置61は第1の吸引圧縮サイクルに切換えられており、ごみ圧縮動作が行われても圧縮要求値Ct は減少更新されずに初期値(所定値)のままで継続され、少量のごみGが圧縮板51によるごみ圧縮動作によって、導入口40付近での閉塞を回避しつつ順次後方に押し込まれることになる。従って、設定ごみ量を下回る少量のごみGを圧縮板51で押し込む際の伸縮シリンダ52の油圧に基づいて実際に吸引されたごみ容量が正確に判断されることで、ごみ圧縮動作の頻度が最小となり、設定ごみ量を下回る少量のごみGを押し込む際のごみ圧縮動作を挿入するごとに圧縮要求値Ct を一定量Kずつ減少させてごみ圧縮動作の頻度が増加することが防止され、ごみGの吸引輸送可能な領域(ごみ圧縮動作未設定区間)が長く確保されて、ごみ収容タンク24内にごみGを効率良く圧縮して収容することができる。
【0056】
しかも、ごみ圧縮動作が行われる前に逆洗動作に引き続き吸引装置23が停止することになるが、ごみ圧縮動作の頻度が最小となることから、逆洗動作および吸引装置の停止/再可動の回数も自ずと減少し、ごみGの収集効率の向上を図ることができる。
【0057】
その後、余裕値Mを初期値に保ちつつ順次後方に押し込んだごみGが堆積して、ごみ圧縮動作時の伸縮シリンダ52の油圧値が級数計算開始油圧P2 を超えた際には、制御装置61が第2の吸引圧縮サイクルに切換わり、それ以降にごみ圧縮動作を挿入する毎に圧縮要求値Ct を一定量Kずつ減少させて更新する。これにより、第1の吸引圧縮サイクルにおいて効率良く押し込んだごみGに対して、第2の吸引圧縮サイクルにより新たにごみGが吸引輸送されると、一定量Kずつ減少更新される圧縮要求値Ct に達する毎に挿入されるごみ圧縮動作によってごみGが適格に圧縮され、ごみ圧縮動作の間隔が徐々に漸減されて、ごみ収容タンク24内に収容したごみGによる導入口40付近での閉塞を確実に防止することができる。
【0058】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含するものである。例えば、上記実施の形態では、ベッセルB内の仮想ごみ量QをそのベッセルBの大きさにより算出したが、ベッセルからのごみの吸引輸送時における吸引パターンに基づいてベッセル内の仮想ごみ量が求められたり、二次空気導入後のブロワの負荷の変化率に基づいてベッセル内の仮想ごみ量が求められたりしてもよいのは勿論である。
【0059】
【発明の効果】
以上の如く、本発明におけるごみ吸引輸送装置によれば、ごみ吸引車のごみ収容タンク内において設定ごみ量を下回る少量のごみを、ごみ圧縮動作毎に圧縮要求値を減少更新させずに初期圧縮要求値のままで押し込むことで、その少量のごみ量をごみの圧縮値に基づいて正確に判断してごみ圧縮動作の頻度を最小にし、ごみの吸引輸送可能な領域を長く確保してごみ収容タンク内にごみを効率良く圧縮して収容できるとともに、ごみ圧縮動作を行う前の逆洗動作および吸引装置の停止/再可動の回数も自ずと減少してごみの収集効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るごみ吸引輸送装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】 ごみ吸引車の側面図である。
【図3】 ごみ圧縮動作を行うタイミングを示すタイムチャート図である。
【図4】 制御装置による全体の制御を示すフローチャート図である。
【図5】 制御装置によるごみ圧縮動作での制御を示すフローチャート図である。
【図6】 吸引装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 各吸引口付近で切断したカバー体の断面図である。
【図8】 操作盤の正面図である。
【図9】 従来例に係る図3相当図である。
【符号の説明】
1 ごみ吸引輸送装置
24 ごみ収容タンク
61 制御装置
B ベッセル(ごみ貯留容器)
G ごみ
V ごみ吸引車
X ごみ貯留場
Ct 圧縮要求値
P2 級数計算開始油圧(所定圧縮値)

Claims (1)

  1. ごみ貯留場に設けられた複数のごみ貯留容器の各々の内部に貯留されたごみを順次ごみ吸引車のごみ収容タンクに吸引輸送するとともに、その吸引輸送により収容したごみをごみ収容タンク内で圧縮するようにしたごみ吸引輸送装置であって、
    上記ごみ圧縮動作時のごみの圧縮値を検出する圧縮値検出手段と、
    上記ごみ貯留容器およびごみ収容タンク内を吸引装置の吸引により共に負圧にした状態で、該ごみ貯留容器に二次空気を導入して内部のごみをごみ収容タンクに吸引輸送し、
    かつ
    上記圧縮値検出手段により検出されたごみ圧縮値が、ごみの吸引圧縮サイクルを切り換えるために予め設定した所定圧縮値未満であるときには、上記ごみ貯留容器の大きさ、ごみ貯留容器からのごみ吸引輸送時における吸引パターン、又は二次空気導入後の吸引装置の負荷の変化に基づいて演算されたごみ量の、ごみ圧縮動作を行わない区間ごとの総和がごみ圧縮動作を必要とする圧縮要求値に達する毎に、該圧縮要求値を、ごみ収容タンクの大きさに応じて予め設定した初期圧縮要求値に保持しながら、ごみ収容タンク内のごみを圧縮する第1の吸引圧縮サイクルの制御を行う一方、
    上記圧縮値検出手段により検出されたごみ圧縮値が上記所定圧縮値以上であるときには、上記演算されたごみ量の、ごみ圧縮動作を行わない区間ごとの総和が上記圧縮要求値に達する毎に、該圧縮要求値を前回の圧縮要求値からごみ収容タンクの大きさに関連した所定量ずつ減少更新させながら、ごみ収容タンク内のごみを圧縮する第2の吸引圧縮サイクルの制御を行う制御装置とを備えていることを特徴とするごみ吸引輸送装置。
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