JP3862335B2 - 画像信号記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力されたデジタル画像信号を記録媒体に記録する画像信号記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、撮像装置から入力されたデジタル画像信号をメモリ、磁気ディスクなどの記録媒体に記録する画像信号記録装置では、記録時に、記録媒体に対するデジタル画像信号の記録位置を示すアドレスを発生し、該アドレスが示す記録媒体の記録位置にデジタル画像信号を記録する。
【0003】
この記録時に使用される記録媒体として既に他の画像信号が記録されている記録媒体を使用するときには、該記録媒体の既に画像信号が記録されている部分に今回入力されたデジタル信号が上書きされて記録され、既に記録されている画像信号は消去されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような画像信号記録済みの記録媒体を使用するときには、今回入力されたデジタル信号の上書きにより既に記録されている画像信号が消去されるから、既に記録されている画像信号が消去されてもよいか否かを使用前に確認する必要がある。例えば、この画像信号記録済みの記録媒体を一旦再生し、その記録された画像信号が示す情報の要、不要を確認するための作業を行う必要がある。この記録媒体に記録されている情報の全てが不要であれば、該記録媒体を使用して該記録媒体の既に画像信号が今回入力されたデジタル信号の上書きにより消去されても何ら問題は発生しない。
【0005】
しかし、不要な記録情報と必要な記録情報とが混在するような記録媒体を使用するときには、不要な記録情報が記録されている部分から記録を開始するように操作を行うが、誤った操作により記録最中に必要な記録情報が記録されている部分に入り、該部分に今回入力されたデジタル画像信号が上書きされて記録され、必要な記録情報が消去されることがある。
【0006】
本発明の目的は、不要な情報を示すデジタル画像信号と必要な情報を示すデジタル画像信号とが混在して記録されている記録媒体を使用して記録を行うときに、必要な情報を示すデジタル画像信号の記録部分に新たに記録されるデジタル画像信号が上書きされることによる、必要な情報を示すデジタル画像信号の消去を未然に防止することができる画像信号記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明は、入力されたデジタル画像信号を記録媒体に記録する画像信号記録装置において、前記記録媒体に対する前記入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、前記第1のアドレスが示す記録位置に対して前記入力されたデジタル画像信号を記録した所定時間経過後に前記入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、前記第1のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に前記入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と、前記第2のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に既にデジタル画像信号が記録されているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果を通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【0011】
発明は、入力されたデジタル画像信号を記録媒体に記録する画像信号記録装置において、前記記録媒体に対する前記入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、前記第1のアドレスが示す記録位置に対して前記入力されたデジタル画像信号を記録した所定時間経過後に前記入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、前記第1のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に前記入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と、前記第2のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号を再生する再生手段と、前記入力されたデジタル画像信号が示す画像と前記再生手段で再生されたデジタル画像信号が示す画像とを合成して表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0022】
(実施の第1形態)
図1は本発明の画像信号記録装置の実施の第1形態の構成を示すブロック図、図2は図1の画像信号記録装置の記録媒体における記録パターンを示す図、図3は図1の画像信号記録装置のモニタ画面に表示される表示例を示す図である。
【0023】
画像信号記録装置は、図1に示すように、ビデオカメラなどの撮像装置からのデジタル画像信号が入力される入力端子1を備える。入力端子1に入力されたデジタル画像信号は、記録処理回路2および合成回路12に与えられる。記録処理回路2は、入力されたデジタル画像信号を記録媒体8に適した記録フォーマットのデータに変換した後に、該データに必要に応じてシーンNo.などの付加情報を付加して該データを記録データとして記録媒体8上の指定された記録位置に記録する。この記録媒体8は半導体メモリ、磁気ディスクなどからなり、この記録媒体8へのデータの書込には、該記録媒体8の種類に応じた書込手段(図示せず)が用いられている。
【0024】
この記録媒体8に対する記録データの記録位置は、第1のアドレス発生回路6から発生された第1のアドレスで指定される。第1のアドレス発生回路6は、RECキー3の操作に応じて制御回路5から出される記録指示に基づき第1のアドレスを発生し、STOPキー4の操作に応じて制御回路5から出される記録停止指示に基づき第1のアドレスの発生を停止する。RECキー3およびSTOPキー4は操作部(図示せず)に設けられている。
【0025】
第1のアドレスは、上述したように、記録媒体8に対する入力されたデジタル画像信号の記録位置の指定に用いられるとともに、第2のアドレス回路7に与えられる。第2のアドレス回路7は、第1のアドレスが入力されると、該第1のアドレスに基づき第2のアドレスを発生する。この第2のアドレスは、第1のアドレスが示す記録位置への記録データの記録時点から所定時間経過後に記録される記録データの記録位置を指示するアドレスである。
【0026】
第2のアドレス発生回路7から第2のアドレスが発生されると、読取手段(図示せず)による記録媒体8における第2のアドレスで指示された記録位置へのアクセスが行われ、読取手段によって読み取られたデータは検出回路10および再生処理回路9に送られる。検出回路10は、読取手段によって読み取られたデータに基づき第2のアドレスが示す記録位置における記録データの検出処理を行う。この検出処理では、具体的には、読取手段によって読み取られたデータに付加情報が含まれているときには、第2のアドレスで指示された記録位置に既に記録されているデータがあると判定し、読取手段により読み取られたデータに付加情報が含まれていないときには、第2のアドレスで指示された記録位置にデータが記録されていないと判定し、各判定結果に応じた検出結果信号を合成回路12および表示器11に出力する。
【0027】
再生処理回路9は、読取手段により読み取られたデータをデジタル画像信号に復号するための再生処理を行い、この再生処理によって復号されたデジタル画像信号は合成回路12に出力される。
【0028】
合成回路12は、検出回路10からの検出結果信号に応じて入力端子1に入力されたデジタル画像信号をモニター13に出力する処理と、再生処理回路9からのデジタル画像信号と入力端子1に入力されたデジタル画像信号とを合成してモニター13に出力する処理とのいずれか一方を行う。具体的には、第2のアドレスで指示された記録位置にデータが記録されていないことを示す検出結果信号を検出回路10から受けると、入力端子1に入力されたデジタル画像信号をモニター13に出力する処理が選択、実行される。これに対し、第2のアドレスで指示された記録位置に既に記録されているデータがあることを示す検出結果信号を検出回路10から受けると、再生処理回路9からのデジタル画像信号と入力端子1に入力されたデジタル画像信号とを合成してモニター13に出力する処理が選択、実行される。
【0029】
モニター13は、合成回路13から出力されるデジタル画像信号が示す画像を表示する。
【0030】
表示器11は、検出回路10からの検出結果信号に応じてその検出結果信号の内容に対応する表示を行うLEDからなり、具体的には、第2のアドレスで指示された記録位置に既に記録されているデータがあることを示す検出結果信号を検出回路10から受けると、赤色の点灯を行い、第2のアドレスで指示された記録位置にデータが記録されていないことを示す検出結果信号を検出回路10から受けると、緑色の点灯を行う。
【0031】
制御回路5は、上述したように、RECキー3およびSTOPキー4の操作に応じて第1のアドレス発生回路6への指示を行うとともに、各ブロックに対する制御信号(図示せず)を生成する。
【0032】
次に、本デジタル画像信号記録装置による記録動作について図1ないし図3を参照しながら説明する。本説明では、図2に示すように、アドレス(Address)0〜Nまでの記録容量を有する記録媒体8の使用例を示し、記録媒体8のアドレスK2からNまでの記録部分には既に記録データとしてシーン3が記録されているものとし、アドレス0からK2までの記録部分は無記録部分とする。
【0033】
ビデオカメラから出力されたデジタル画像信号を記録するときには、まず、RECキー3が操作され、記録指示が出される。この記録指示を受けた制御回路5は、第1のアドレス発生回路6に対し第1のアドレスの発生を指示し、第1のアドレス発生回路6からは第1のアドレスが発生される。この発生された第1アドレスは第2のアドレス発生回路7に与えられ、第2のアドレス発生回路7からは、第1のアドレスが示す記録位置への記録データの記録時点から所定時間経過後に記録される記録データの記録位置を指示する第2のアドレスが発生される。
【0034】
また、入力端子1に入力されたデジタル画像信号は記録処理回路2に与えられる。記録処理回路2は、入力されたデジタル画像信号を記録媒体8に適した記録フォーマットのデータに変換した後に、該データに付加情報を付加して記録データとして書込手段に出力し、書込手段によって記録データを記録媒体8上の第1のアドレスで指定された記録位置へ記録する記録動作が開始される。
【0035】
この記録動作が開始されると同時に、読取手段による記録媒体8における第2のアドレスで指示された記録位置へのアクセスが行われ、読取手段によって読み取られたデータは検出回路10に送られる。検出回路10は、読取手段によって読み取られたデータに基づき第2のアドレスが示す記録位置における記録データの検出処理を行う。
【0036】
アドレス0の記録位置からシーン1の記録が開始されると、図2(a)に示すように、シーン1の記録媒体8への記録が行われながら検出回路10による検出処理が実行される。アドレス0からK2までの記録部分は無記録部分であるから、検出回路10はこのシーン1の記録途中で第2のアドレスの記録位置に既に記録されているデータがないことを検出し、その検出結果として表示器11による緑色の点灯が行われる。この緑色の点灯によって、シーン1が記録される部分には記録データがないことを確認しながらシーン1の記録が続行される。このシーン1の記録期間中、モニター13には入力されたデジタル画像信号が示す画像のみが表示されることになる。
【0037】
アドレスK1の記録位置でシーン1の記録を終了し、続いてアドレスK1の記録位置からのシーン2の記録を開始すると、同様に、シーン2の記録を行いながら検出回路10による検出処理が実行される。
【0038】
記録媒体8のアドレスK1からK2までの記録部分への記録においては、図2(a),(b)に示すように、第1のアドレスA1に対し第2のアドレス発生回路7から第2のアドレスA2が発生されるが、アドレスK1からK2までの記録部分は無記録部であるから、第1のアドレスA1に対する第2のアドレスA2がアドレスK2に到達するまでは、検出回路10からは第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータがないことを示す検出結果信号が出力され、この検出信号によって緑色に点灯された表示器11を確認しながらシーン2の記録が行われることになる。第2のアドレスA2がアドレスK2に到達するまでのシーン2の記録期間中、モニター13には入力されたデジタル画像信号が示す画像のみが表示されることになる。
【0039】
シーン2の記録がさらに進み、第2のアドレスA2がアドレスK2を超えると、図2(c)に示すように、アドレスK2からNまでの記録部分には既にシーン3が記録されているから、検出回路10は第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータがあることを検出し、この検出結果により表示器11による赤色の点滅が行われる。また、再生処理回路9により第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータ(シーン3)がデジタル画像信号に復号され、この復号されたデジタル画像信号は合成回路12で入力端子1に入力されたデジタル画像信号(シーン2)と合成される。この合成された画像信号はモニター13に出力され、モニター13にはシーン3とシーン2とが表示される。例えば、図3に示すように、モニター13には、シーン2の表示領域と該表示領域内の形成されたシーン3のウインドウとが表示される。
【0040】
このように、表示器11の赤色の点滅によってシーン2の記録位置に記録データ(シーン3)があることをユーザに通知することができ、また、モニター13に表示された画像から既に記録されているデータ(シーン3)の内容をユーザに確認させることができ、ユーザはこのシーン3に対する確認によって該シーン3が必要であるか不要であるかを判断して対応する操作を行う。例えば、シーン3が必要なデータであるならば、シーン3がシーン2に書き換えられる前にSTOPキー4の操作によりシーン2の記録を停止させることができ、また、シーン3が必要なデータでないときには、STOPキー4を操作せずにそのままシーン2の記録を続行させることができる。
【0041】
次に、シーン3が必要なデータでないと判断されてシーン2の記録が続行されると、図2(d)に示すように、シーン3の記録部分にはシーン2が上書きされ、第1のアドレスA1に対する第2のアドレスA2がアドレスNを経て先頭のアドレス0に到達すると、上述した第2のアドレスA2がアドレスK2を超えたときと同様に、検出回路10は第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータがあることを検出し、この検出結果により表示器11による赤色の点滅が行われる。また、モニター13にはシーン1とシーン2とが表示され、ユーザはこのシーン1に対する確認によって該シーン1が必要であるか不要であるかを判断して対応する操作を行う。例えば、ユーザが、シーン1が必要なデータでないと判断してSTOPキー4を操作せずにそのままシーン2の記録を続行させると、図2(e)に示すように、シーン1の記録部分にはシーン2が上書きされる。
【0042】
以上により、入力されたデジタル画像信号に対する記録途中において検出回路10によって第2のアドレスの記録位置に既に記録されているデータがあることを検出すると、表示器11の赤色の点滅によってシーン2の記録位置に記録データがあることをユーザに通知することができるとともに、モニター13に入力されたデジタル画像信号の画像とともに表示された記録データの画像をユーザに確認させることができ、不要な記録データと必要な記録データとが混在して記録されている記録媒体8を使用して記録を行うときに、必要なデータの記録部分に新たに記録されるデータが上書きされることによって該必要なデータが消去されることを未然に防止することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、記録媒体8に付加情報が記録されているか否かを検出することによって、記録媒体8上の記録データの有無を判定しているが、さらに、記録時に予め要、不要を示す付加情報を付加してデータの記録を行い、この不要を示す付加情報を検出したときにはこの付加情報が付加された記録データを記録されていないデータと見做して該データの記録部分を無記録部として処理する方法を用いることも可能である。
【0044】
また、本実施の形態では、第2のアドレスが示す記録媒体8の記録位置に既に記録されているデータが有ることを検出すると、表示器11が赤色に点滅するが、表示器11に代えてその旨を示す警告音を出すブザーなどを用いることもできる。また、第2のアドレスが示す記録媒体8の記録位置に既に記録されているデータが有る旨を示すメッセージをモニター13に表示するようにすることも可能である。
【0045】
(実施の第2形態)
次に、本発明の実施の第2形態について図4および図5を参照しながら説明する。図4は本発明の画像信号記録装置の実施の第2形態の構成を示すブロック図、図5は図4の画像信号記録装置の記録媒体における記録パターンを示す図である。なお、図中、実施の第1形態と同一のブロックには、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
本実施の形態は、図4に示すように、実施の第1形態とほぼ同じ構成を有し、実施の第1形態に対し、記録媒体8に対するデータの記録位置を所定の記録位置へスキップさせるためのSKIPキー14が設けられ、このSKIPキー14の操作に応じてスキップ記録動作を行う点で異なる。
【0047】
具体的には、入力端子1に入力されたデジタル画像信号に対する記録途中において検出回路10によって第2のアドレスの記録位置に既に記録されているデータがあることを検出すると、実施の第1形態と同様に、その旨が表示器11の赤色の点滅によってユーザに通知されるとともに、モニター13には入力されたデジタル画像信号の画像とともに既に記録されているデータの画像が表示される。このモニター13に表示された画像を見てユーザが既に記録されているデータを必要と判断すると、STOPキー4またはSKIPキー14が操作される。STOPキー4が操作されると、実施の第1形態と同様に、記録動作が停止される。
【0048】
これに対し、SKIPキー14が操作されると、制御回路5で、この既に記録されている必要なデータの記録部分を除いた記録領域のアドレスを示す第1のアドレスを発生するように第1のアドレス発生回路6は指示され、その指示に基づき発生された第1のアドレスの記録位置に入力されたデジタル画像信号の記録が行われる、すなわちスキップ記録動作が行われる。このスキップ記録動作により入力されたデジタル画像信号の記録位置が不連続になるから、付加情報に記録位置がスキップしたことを示す情報を含ませることによって、この記録位置の不連続による再生時の不連続を解消することすなわちの再生時の連続性を保つことができる。また、スキップ記録動作が設定されると、第2のアドレス発生回路7は既にデータが記録されているの記録部分を除いた記録領域における第1のアドレスが示す記録位置へのデータの記録から所定時間経過後にデータが記録される記録位置を示す第2のアドレスを発生する。
【0049】
次に、本デジタル画像信号記録装置による記録動作について図4および図5を参照しながら説明する。本説明では、図5に示すように、アドレス(Address)0〜Nまでの記録容量を有する記録媒体8の使用例を示し、記録媒体8のアドレスK2からNまでの記録部分には既に記録データとしてシーン3が記録されているものとし、アドレス0からK2までの記録部分は無記録部分とする。
【0050】
アドレス0の記録位置からシーン1の記録が開始されると、図5(a)に示すように、シーン1の記録媒体8への記録が行われながら検出回路10による検出処理が実行される。アドレス0からK2までの記録部分は無記録部分であるから、検出回路10はこのシーン1の記録途中で第2のアドレスの記録位置に既に記録されているデータがないことを検出し、その検出結果として表示器11による緑色の点灯が行われる。この緑色の点灯によって、シーン1が記録される部分には記録データがないことを確認しながらシーン1の記録が続行される。このシーン1の記録期間中、モニター13には入力されたデジタル画像信号が示す画像のみが表示されることになる。
【0051】
アドレスK1の記録位置でシーン1の記録を終了し、続いてアドレスK1の記録位置からのシーン2の記録を開始すると、同様に、シーン2の記録が行われながら検出回路10による検出処理が実行される。記録媒体8のアドレスK1からK2までの記録部分への記録においては、図5(a),(b)に示すように、第1のアドレスA1に対し第2のアドレス発生回路7から第2のアドレスA2が発生されるが、アドレスK1からK2までの記録部分は無記録部であるから、第1のアドレスA1に対する第2のアドレスA2がアドレスK2に到達するまでは、検出回路10からは第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータがないことを示す検出結果信号が出力され、この検出信号によって緑色に点灯された表示器11を確認しながらシーン2の記録が行われることになる。第2のアドレスA2がアドレスK2に到達するまでのシーン2の記録期間中、モニター13には入力されたデジタル画像信号が示す画像のみが表示されることになる。
【0052】
シーン2の記録がさらに進み、第2のアドレスA2がアドレスK2を超えると、図5(c)に示すように、アドレスK2からNまでの記録部分には既にシーン3が記録されているから、検出回路10は第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータがあることを検出し、この検出結果により表示器11による赤色の点滅が行われる。また、再生処理回路9により第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータ(シーン3)がデジタル画像信号に復号され、この復号されたデジタル画像信号は合成回路12で入力端子1に入力されたデジタル画像信号(シーン2)と合成される。この合成された画像信号はモニター13に出力され、モニター13にはシーン3とシーン2とが表示される(図3を参照)。
【0053】
このように、ユーザは、表示器11の赤色の点滅によってシーン2の記録位置に記録データ(シーン3)があることを通知されると、モニター13に表示された画像から既に記録されているデータ(シーン3)の内容を確認して該シーン3が必要であるか不要であるかを判断する。シーン3が必要なデータであるならば、シーン3がシーン2に書き換えられる前にSTOPキー4またはSKIPキー14を操作がされ、STOPキー4が操作されると、実施の第1形態と同様に記録動作が停止される。
【0054】
これに対し、SKIPキー14が操作されると、制御回路5によりスキップ記録動作が設定される。第2のアドレス発生回路7が発生する第2のアドレスA2はシーン3の記録部分(アドレスK2からNまでの領域)を除いた記録領域における第1のアドレスA1が示す記録位置へのデータの記録から所定時間経過後にデータが記録される記録位置を示すから、スキップ記録動作の設定に伴いこの第2のアドレスは、図5(c)に示すように、アドレスK2近傍位置を示す第1のアドレスA1(≦K2)に対しアドレス0を指示する。検出回路10は第2のアドレスA2で指示された記録位置に既に記録されているデータ(シーン1)があることを検出し、この検出結果により表示器11による赤色の点滅が行われる。また、モニター13にはシーン1とシーン2とが表示され、ユーザはこのシーン1に対する確認によって該シーン1が必要であるか不要であるかを判断して対応する操作を行う。例えば、ユーザが、シーン1が必要なデータでないと判断してSTOPキー4を操作せずにそのままシーン2の記録を続行させると、図5(c)に示すように、スキップ動作が設定された時点では、第1のアドレスA1がアドレスK2に到達していないから、第1のアドレスA1はアドレスK2まで連続したアドレスとして発生されることになり、アドレスK2までの領域にはシーン2が記録されることになる。
【0055】
第1のアドレスA1がアドレスK2に到達すると、図5(d),(e)に示すように、第1のアドレス発生回路6からはこの既に記録されているシーン3の記録部分(アドレスK2からNまでの領域)を除いた記録領域のアドレス(アドレス0、K1間のアドレス)を示す第1のアドレスA1が発生され、シーン2の記録部分がシーン3をスキップしてシーン1の記録部分へ移行し、シーン1の記録部分にシーン2が上書きされる。このスキップ記録動作によりシーン2の記録位置が不連続になるから、記録位置がスキップしたことを示す情報を含む付加情報が記録される。このシーン2の再生時には前記付加情報によりこのシーン2を連続的に再生することができる。
【0056】
このように、SKIPキー14の操作によりスキップ記録動作を設定することによって、必要なシーン3の記録部分と異なるシーン1への記録部分へシーン2への記録が中断されることなく行われる。
【0057】
なお、本実施の形態では、SKIPキー14の操作によって、必要なデータが記録されている記録部分をスキップするように設定しているが、所定時間経過した後のアドレスに第1のアドレスを移行させることにより、記録部分のスキップを行う方法を用いることもできる。
【0058】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1記載の画像信号記録装置によれば、記録媒体に対する入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、第1のアドレスに基づき記録媒体の記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、第1のアドレスが示す記録媒体の記録位置に入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と、第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有るか否かを検出する検出手段と、検出手段の検出結果を通知する通知手段とを有するから、不要な情報を示すデジタル画像信号と必要な情報を示すデジタル画像信号とが混在して記録されている記録媒体を使用して記録を行うときに、必要な情報を示すデジタル画像信号の記録部分に新たに記録されるデジタル画像信号が上書きされることによる、必要な情報を示すデジタル画像信号の消去を未然に防止することができる。
【0059】
請求項2記載の画像信号記録装置によれば、第2のアドレスが、第1のアドレスが示す記録位置への入力されたデジタル画像信号の記録から所定時間経過後に入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示すから、所定時間前に第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有るか否かを検出することができ、デジタル画像信号の記録部分に新たにデジタル画像信号を記録するか否かを判断する時間として所定時間を確保することができる。
【0060】
請求項3記載の画像信号記録装置によれば、通知手段を、検出手段により第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有ることを検出すると、その旨を示す警告音を出す手段から構成することができる。
【0061】
請求項4記載の画像信号記録装置によれば、通知手段を、検出手段により第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有ることを検出すると、その旨を表示する手段から構成することができる。
【0062】
請求項5記載の画像信号記録装置によれば、記録媒体に対する入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、第1のアドレスに基づき記録媒体の記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、第1のアドレスが示す記録媒体の記録位置に入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と、第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有るか否かを検出する検出手段と、検出手段により第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有ることを検出すると、第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に記録されているデジタル画像信号を再生する再生手段と、入力されたデジタル画像信号が示す画像を表示するとともに、再生手段による再生が行われると、該再生手段で再生されたデジタル画像信号が示す画像を入力されたデジタル画像信号が示す画像と合成して表示する表示手段とを有するから、不要な情報を示すデジタル画像信号と必要な情報を示すデジタル画像信号とが混在して記録されている記録媒体を使用して記録を行うときに、必要な情報を示すデジタル画像信号の記録部分に新たに記録されるデジタル画像信号が上書きされることによる、必要な情報を示すデジタル画像信号の消去を未然に防止することができる。
【0063】
請求項6記載の画像信号記録装置によれば、第2のアドレスが、第1のアドレスが示す記録位置への入力されたデジタル画像信号の記録から所定時間経過後に入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示すから、所定時間前に第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有るか否かを検出することができ、デジタル画像信号の記録部分に新たにデジタル画像信号を記録するか否かを判断する時間として所定時間を確保することができる。
【0064】
請求項7記載の画像信号記録装置によれば、デジタル画像信号が既に記録されている記録位置と異なる他の記録位置へ入力されたデジタル画像信号を記録するスキップ記録動作を設定するための操作キーが設けられ、検出手段により第2のアドレスが示す記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号が有ることを検出したときに操作キーが操作されると、第1のアドレス発生手段が他の記録位置を示すアドレスを発生するように制御されるから、既に記録されてる必要なデジタル画像信号の記録部分と異なる記録部分へ入力されたデジタル画像信号の記録を中断することなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号記録装置の実施の第1形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像信号記録装置の記録媒体における記録パターンを示す図である。
【図3】図1の画像信号記録装置のモニタ画面に表示される表示例を示す図である。
【図4】本発明の画像信号記録装置の実施の第2形態の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の画像信号記録装置の記録媒体における記録パターンを示す図である。
【符号の説明】
2 記録処理回路
3 RECキー
4 STOPキー
5 制御回路
6 第1のアドレス発生回路
7 第2のアドレス発生回路
8 記録媒体
9 再生処理回路
10 検出回路
11 表示器
12 合成回路
13 モニター

Claims (2)

  1. 入力されたデジタル画像信号を記録媒体に記録する画像信号記録装置において、
    前記記録媒体に対する前記入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、
    前記第1のアドレスが示す記録位置に対して前記入力されたデジタル画像信号を記録した所定時間経過後に前記入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、
    前記第1のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に前記入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と、
    前記第2のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に既にデジタル画像信号が記録されているか否かを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果を通知する通知手段と
    を有することを特徴とする画像信号記録装置。
  2. 入力されたデジタル画像信号を記録媒体に記録する画像信号記録装置において、
    前記記録媒体に対する前記入力されたデジタル画像信号の記録位置を示す第1のアドレスを発生する第1のアドレス発生手段と、
    前記第1のアドレスが示す記録位置に対して前記入力されたデジタル画像信号を記録した所定時間経過後に前記入力されたデジタル画像信号が記録される記録位置を示す第2のアドレスを発生する第2のアドレス発生手段と、
    前記第1のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に前記入力されたデジタル画像信号を記録する記録手段と
    記第2のアドレスが示す前記記録媒体の記録位置に既に記録されているデジタル画像信号を再生する再生手段と、
    前記入力されたデジタル画像信号が示す画像と前記再生手段で再生されたデジタル画像信号が示す画像とを合成して表示する表示手段と
    を有することを特徴とする画像信号記録装置。
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