JP3862249B2 - ガスバーナ - Google Patents
ガスバーナ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3862249B2 JP3862249B2 JP19967099A JP19967099A JP3862249B2 JP 3862249 B2 JP3862249 B2 JP 3862249B2 JP 19967099 A JP19967099 A JP 19967099A JP 19967099 A JP19967099 A JP 19967099A JP 3862249 B2 JP3862249 B2 JP 3862249B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame hole
- flame holes
- gas burner
- flame
- side wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Gas Burners (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料用ガスを燃焼させるガスバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ガスバーナは、内部空間を規定するバーナ本体と、このバーナ本体に接続された混合管とを有し、バーナ本体の天壁に複数個の炎孔が設けられている。このようなガスバーナでは、燃料用ガス、例えば都市ガス、LPガス等が混合管を通して内部空間に送給され、かく送給された燃料用ガスは天壁の炎孔から上方に噴出される。このようなガスバーナでは、複数個の炎孔からの燃焼ガスが加熱すべき例えば調理鍋のほぼ中央部に作用し、燃焼ガスによる加熱効率を高めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなガスバーナにおいては、炎孔がバーナ本体の天壁に設けられているので、加熱調理の際に調理鍋から煮汁等が零れると、零れた煮汁等がこれら炎孔内に流れ、この煮汁等によって炎孔が塞がるという問題がある。炎孔が塞がると、燃料用ガスの噴出が行われず、燃焼ガスによる加熱力が低下する。
【0004】
そこで、本出願人は、炎孔の上述した塞がりを防止しながら加熱効率を高めた改良されたガスバーナを提案した(特願平10−246893号、特願平100−246894号)。この改良されたガスバーナでは、内部空間を規定するバーナ本体は実質上垂直に延びる側壁を有し、この側壁に周方向に間隔をおいて複数個の炎孔が形成され、各炎孔は内部空間から外部に向けて上方に傾斜して延びている。
【0005】
この改良されたガスバーナでは、炎孔が実質上垂直な側壁に設けられているので、調理鍋から煮汁等が零れたとしても零れた煮汁等が炎孔内に流入し難くい一方、内部空間からの燃料用ガスは炎孔を通して斜め上方に噴出され、炎孔からの燃焼ガスは側壁の表面に沿って上向きに向けられ(所謂コアンダ効果)、側壁に炎孔を設けているにもかかわらず加熱効率を高めることができる。
【0006】
ところが、改良されたガスバーナのようにバーナ本体の実質上垂直な側壁に炎孔を設けていても、調理鍋から零れた煮汁等がバーナ本体の上記側壁の表面に沿って流下すると、流下する煮汁等が炎孔内に流入するおそれがある。
本発明の目的は、炎孔内への零れた煮汁等の流入を確実に防止することができる優れたガスバーナを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、実質上垂直に延びる側壁によって内部空間の一部を規定するバーナ本体と、このバーナ本体に接続され、前記内部空間に燃料用ガスを送給するための混合管とを具備するガスバーナであって、
前記バーナ本体の前記側壁には前記内部空間内の燃料用ガスを外部に噴出するための複数個の炎孔が形成され、前記側壁の、前記複数個の炎孔のうちの少なくとも一部に対応してそれらの上側部位には、流入防止用突部が設けられており、前記流入防止用突部の上縁は上側に凸となる弧状に形成され、またその水平方向の幅方向中央部の突出量は、幅方向両端部の突出量よりも大きく構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に従えば、バーナ本体の実質上垂直に延びる側壁に複数個の炎孔が形成されているので、バーナ本体の構造上煮汁等のこれら炎孔内への流入を少なくすることができる。また、バーナ本体の側壁の、これら炎孔のうち少なくとも一部に対応してそれらの上側部位には流入防止用突部が設けられ、この流入防止用突部の上縁は上側に凸となる弧状に形成され、またその水平方向の幅方向中央部の突出量は、幅方向両端部の突出量よりも大きく構成されているので、バーナ本体の上記側壁に沿って煮汁等が流下しても、この流下する煮汁等は、流入防止用突部の弧状上面に沿って炎孔の両側に導かれ、炎孔の両側部位を下方に流下し、かくして煮汁等の炎孔内への流入を確実に防止することができる。
【0009】
また、本発明では、前記複数個の炎孔は前記内部空間から外部に向けて上方に傾斜して延び、それらの水平方向の幅はそれらの上下方向の幅よりも大きいことを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、複数個の炎孔は内部空間から外部に向けて上方に傾斜して延びているので、内部空間からの燃料用ガスは斜め上方に向けて噴出し、炎孔からの燃焼ガスは上記壁面に沿って上方に向き、コアンダ効果によって燃焼ガスを上方に向けることができる。また、複数個の炎孔は水平方向の幅が上下方向の幅よりも大きいので、上記側壁に垂直な方向の幅が薄い火炎が水平方向に広く生成され、燃焼ガスによる加熱効率を高めることができる。
【0011】
また、本発明では、前記複数個の炎孔は上下方向に間隔をおいて複数段に配置され、少なくとも最上位に位置する炎孔に関連して流入防止用突部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば最上位に位置する炎孔に関連して流入防止用突部が設けられているので、例えば調理鍋から零れた煮汁がバーナ本体の側壁に沿って流下しても、流下する煮汁等は流入防止用突部によって主として最上位の炎孔の両側に導かれ、かくして煮汁等の炎孔内への流入を防止することができる。
また、本発明では、前記複数個の炎孔の各々に関連して流入防止用突部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、複数個の炎孔の各々に関連して流入防止用突部が設けられているので、各炎孔においての煮汁等の流入を確実に防止することができる。
【0014】
更に、本発明では、前記複数個の炎孔は、加熱燃焼用の複数個の主炎孔と、保温燃焼用の複数個の小炎孔から構成され、前記複数個の小炎孔は前記複数個の主炎孔の下方に配設されていることを特徴とする。
【0015】
本発明では、複数個の炎孔は加熱燃焼用炎孔及び保温燃焼用小炎孔から構成されているので、これら加熱燃焼用炎孔及び保温燃焼用炎孔内への煮汁等の流入を防止することができる。また、保温燃焼用小炎孔から燃料用ガスを噴出させることによって、安定した小さい火炎が生じ、例えば調理鍋を弱い火力でもって加熱調理することができる。一方、加熱燃焼用主炎孔から燃料用ガスを噴出させることによって、大きい火炎が生じ、調理鍋を強い火力でもって加熱調理することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従うガスバーナの実施形態について説明する。
第1の実施形態
図1〜図4は、本発明に従うガスバーナの第1の実施形態を示しており、図1は、第1の実施形態のガスバーナを簡略的に示す斜視図であり、図2は、図1のガスバーナの断面図であり、図3は、図1のガスバーナの一部を展開して示す部分拡大展開図であり、図4は、図1のガスバーナの炎孔及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
【0017】
図1及び図2を参照して、図示のガスバーナは略円筒状のバーナ本体2を備え、このバーナ本体2は円形状の底壁4及び天壁6と、これら底壁4及び天壁6の外周部を接続する周側壁8とを有し、底壁4、天壁6及び周側壁8は燃料用ガス(この形態では、燃料用ガスに一次空気が混合された混合燃料用ガス)が送給される内部空間10を規定する。周側壁8は底壁4から実質上垂直上方に延び、この周側壁8の上端部に周方向に間隔をおいて複数個の炎孔12が形成され、このように実質上垂直な周側壁8に炎孔12を形成することによって、構造上煮汁の流入を少なくすることができる。これら炎孔12及びそれに関連する構成については、後述する。バーナ本体2の周側壁8の下部には混合管14が接続されている。混合管14の一端開口16は燃料ノズル18に対向して位置し、その他端開口(図示せず)はバーナ本体2の内部空間10に開口している。
【0018】
かく構成されているので、燃料用ガス、例えば都市ガス(LPガス)は燃料ノズル18から混合管14の一端開口16に向けて噴出され、かく流れる燃料用ガスによって、周囲の空気の一部が上記一端開口16を通して混合管14内に流入し、一次空気が混合された混合燃料用ガスが混合管14を通してバーナ本体2の内部空間10内に送給される。かく送給された燃料用ガスは、内部空間10から炎孔12を通して外部に噴出され、外部にて二次空気が混合されて燃焼し、燃料ガスとなって火炎が生成される。
【0019】
次に、図1及び図2とともに図3及び図4を参照して、炎孔12及びそれに関連する構成について説明すると、各炎孔12は実質上同一の構成であり、内部空間10に開口する内側開口15から外部に開口する外側開口17まで実質上同じ断面形状、この形態では矩形状に形成されている(図3、図4参照)。各炎孔12は、図3に示すように、水平方向の幅Wが上下方向の幅Hよりも大きく、水平方向の幅Wは例えば3〜8mmに設定され、また上下方向の幅Hは例えば0.8〜1.4mmに設定され、この水平方向(周方向)の幅Wは上下方向の幅Hの例えば3〜10倍(3H≦W≦10H)に設定される。炎孔12として、上述したように水平方向に細長い矩形状に形成することによって、燃料用ガスは炎孔12を通して上下方向に狭く、水平方向に広く噴出され、従って、炎孔12からの燃焼ガスは周側壁8の半径方向の幅が薄く、水平方向(周方向)の幅が広く生成され、燃焼ガスに充分な二次空気が供給される。
【0020】
各炎孔12は、また、図2及び図4に示すように、内部空間10から外部に向けて、即ち内側開口15から外側開口17に向けて上方に傾斜して延び、この実施形態では直線状に延びている。各炎孔12の傾斜角度α(図2)は、例えば40〜70度に設定される。このように各炎孔12を上方に傾斜させることによって、燃焼ガスは各炎孔12から斜め上方に生じ、かく燃焼する燃焼ガスはコアンダ効果によってバーナ本体2の周側壁8の表面に沿って上向きになる。従って、燃焼ガスは加熱する例えば調理鍋の中央部に向くようになり、これによって加熱効率を高めることができる。
【0021】
第1の実施形態では、各炎孔12に関連して流入防止用突部20が設けられている。流入防止用突部20は、バーナ本体2の周側壁8の、各炎孔12の上側部位に設けられ、その水平方向(周方向)の幅は各炎孔12の水平方向の幅Wに実質上等しく、又はこれよりも幾分大きく形成され、このように形成することによって、各炎孔12の上側が煮汁流入防止突部20で覆われる。この形態では、上記突部20の下端が炎孔12の上縁を規定し、突部20に続いて炎孔12が設けられているが、各突部20と対応する炎孔12との間に少しの間隔を設けるようにしてもよい。
【0022】
流入防止用突部20の上縁は、上側に凸となる弧状に形成され、その突出量T(周側壁8の表面から半径方向外方に突出する量)(図4)は、水平方向(周方向)の幅方向中央部が上記幅方向両端部よりも大きくなっており、上記幅方向中央部の突出量Tが例えば1〜2mmに設定される。この突出量Tが小さいと、後述する煮汁の流入防止効果が充分に達成されず、一方上記突出量Tが大きくなると、炎孔12からの燃焼ガスが周側壁8から離れ、充分なコアンダ効果が得られず、燃焼ガスが外側に拡がるようになる。尚、流入防止用突部20の上縁は、上側に突出する三角状に形成するようにしてもよい。
【0023】
このように流入防止用突部20を設けたガスバーナでは、例えば調理鍋(図示せず)から煮汁等が零れてバーナ本体2の周側壁8に流れると、流入防止用突部20間を流れる煮汁等はそのまま周側壁8の表面に沿って下方に流れ、また流入防止用突部20に向けて流れる煮汁等は図3に破線矢印で示すように、流入防止用突部20の弧状上面に沿って両側に導かれ、周側壁8の炎孔12の両側部位を下方に流下する。このように零れた煮汁等は、流入防止用突部20の作用によって炎孔12の両側を流下するので、炎孔12内に流入することがなく、煮汁等による炎孔12の詰まりを防止することができる。尚、煮汁等の零れが多いときには、零れた煮汁等の一部は、流入防止用突部20の先端まで流れ、この先端から下方に直接落ちるようになり、それ故に、このときにも煮汁等が炎孔12内に流入することはない。
第2の実施形態
図5及び図6は、本発明に従うガスバーナの第2の実施形態を示しており、図5は、第2の実施形態のガスバーナを簡略的に示す正面図であり、図6は、図5のガスバーナの断面図である。この第2の実施形態では、ガスバーナの炎孔が加熱燃焼用の主炎孔と保温燃焼用の小炎孔から構成されている。
【0024】
図5及び図6を参照して、図示のガスバーナは環状のバーナ本体102を備え、このバーナ本体102は、環状の底壁104及び天壁106と、これら底壁104及び天壁106の内周部及び外周部を接続する内周側壁108及び外周側壁110とを有し、底壁104、天壁106、内周側壁108及び外周側壁110は環状の第1内部空間112を規定する。第1内部空間112の一部には環状仕切壁114が設けられ、外周側壁110の一部と仕切壁114は環状の第2内部空間116を規定する。内周側壁108及び外周側壁110は底壁104から実質上垂直上方に延び、外周側壁110に炎孔,即ち加熱燃焼用の主炎孔118と保温燃焼用の小炎孔120が設けられている。
【0025】
主炎孔118はバーナ本体102の外周側壁110の上端部に周方向に間隔をおいて複数個設けられ、これら主炎孔118は第1内部空間114から外部に向けて斜め上方に傾斜して延び、水平方向(周方向)に細長い矩形状に形成される。かかる主炎孔118は、第1の実施形態の炎孔12と実質上同様に構成される。また、小炎孔120は外周側壁110の、複数個の主炎孔118の下側部位に周方向に間隔をおいて複数個設けられ、これら小炎孔120は第2内部空間116から外部に向けて斜め上方に傾斜して延びている。かかる小炎孔120は主炎孔118よりも小さく、この実施形態では図5に示す通り、小炎孔120の水平方向(周方向)の幅は主炎孔118の水平方向(周方向)の幅とほぼ等しく形成されるが、その上下方向の幅は主炎孔118の上下方向の幅より小さく、上記主炎孔118の上下方向の幅の例えば0.6〜0.8倍に、換言すると例えば0.6〜1.0mmに設定される。このように主炎孔118の開口断面積は大きいので、この主炎孔118を通して噴出する燃料ガスの噴出量が多くなり、それ故に、主炎孔118からの燃焼ガスは火力が強く、加熱燃焼用に用いられる。これに対し、小炎孔120の開口断面積は小さいので、この小炎孔120を通して噴出する燃料ガスの噴出が少なく、それ故に、小炎孔120からの燃焼ガスは火力が弱く、保温加熱用に用いられる。尚、主炎孔118及び小炎孔120の傾斜角度αは、第1の実施形態の炎孔12と同様に、例えば40〜70度に設定される。
【0026】
バーナ本体102の外周側壁110には第1混合管122及び第2混合管124が接続されている。第1混合管122は第1内部空間112に連通され、第1燃料ノズル126から噴出された燃料用ガスは一次空気と混合されて第1混合管122を通して第1内部空間112に送給され、この第1内部空間112から主炎孔118を通して外部に噴出される。また、第2混合管124は第2内部空間116に連通され、第2燃料ノズル128から噴出された燃料用ガスは一次空気と混合されて第2混合管124を通して第2内部空間116に送給され、この第2内部空間116から小炎孔120を通して外部に噴出される。
【0027】
この第2実施形態では、図5に示すように、上側に位置する複数個の主炎孔118と下側に位置する複数個の小炎孔120とは、水平方向(周方向)に実質上同じ幅で且つ実質上同じピッチで上下方向に重なるように設けられている。そして、このことに関連して、流入防止用突部130は、最上位に位置する炎孔、即ち複数個の主炎孔118に関連して設けられている。更に説明すると、各流入防止用突部130は、バーナ本体102の外周側壁110の、各主炎孔118の上側部位に設けられ、その水平方向(周方向)の幅は主炎孔118及び小炎孔120の水平方向の幅に実質上等しく、又はこれらより幾分大きく形成され、このように形成することによって、主炎孔118及び小炎孔120の上側が流入防止用突部130で覆われ、この突部130の下縁が主炎孔118の上縁を規定している。かかる流入防止用突部130は、第1の実施形態における流入防止用突部20と実質上同一の構成でよい。
【0028】
この第2の実施形態のガスバーナにおいて、例えば調理鍋(図示せず)から煮汁等が零れてバーナ本体102の外周側壁110に流れると、流入防止用突部130間を流れる煮汁等は主炎孔118の間及び小炎孔120の間を通って下方に流れ、また流入防止用突部130に向けて流れる煮汁等は、図5に破線矢印で示すように、流入防止用突部130の弧状上面に沿って両側に導かれ、主炎孔118の間及び小炎孔120の間を通って下方に流下する。このように最上位の炎孔、即ち主炎孔118に関連して流入防止用突部130を設けるという簡単な構成でもって、煮汁等の主炎孔118及び小炎孔120への流入を確実に防止することができる。
【0029】
尚、この実施形態では、最上位の炎孔(主炎孔118)に関連して流入防止用突部130を設けているが、各炎孔、即ち各主炎孔118及び各小炎孔120に関連して流入防止用突部130を設けるようにしてもよく、かく構成した場合、主炎孔118及び小炎孔120への煮汁等の流入をより確実に防止することができる。
第3の実施形態
図7は、本発明に従うガスバーナの第3の実施形態のバーナ本体の外周側面を拡大し展開して示す部分拡大展開図である。この第3の実施形態では、ガスバーナの炎孔が主炎孔と小炎孔から構成され、主炎孔が2段に設けられている。
【0030】
図7において、この第3の実施形態のガスバーナでは、バーナ本体202の外周側壁204の上端部に加熱燃焼用の主炎孔206が上下方向に間隔をおいて2段に設けられている。各主炎孔206は、第1の実施形態における炎孔12(第2の実施形態における主炎孔118)と実質上同一の構成であり、上段に位置する複数個の主炎孔206と下段に位置する複数個の主炎孔206とは、周方向に相互に半ピッチずれて配置されている。また、主炎孔206の下側には保温加熱用の小炎孔208が周方向に間隔をおいて複数個設けられている。各小炎孔208は、第2の実施形態における小炎孔120と実質上同一の構成であり、この実施形態では下段に位置する複数個の主炎孔206と周方向に相互に半ピッチずれて配設されている。第3の実施形態のバーナ本体202及びそれに関連するその他の構成は、第2の実施形態と実質上同一であり、第1内部空間内の混合燃料用ガスが上段及び下段の主炎孔206を通して外部に噴出され、第2内部空間内の混合燃料用のガスが小炎孔208を通して外部に噴出される。
【0031】
この第3の実施形態では、上段に位置する主炎孔206、下段に位置する主炎孔206及びそれらの下側に位置する小炎孔208は、周方向に半ピッチずつずれて(所謂千鳥状に)配置されており、このような場合、流入防止用突部210は各炎孔、即ち各主炎孔206及び各小炎孔208に関連して設けられる。最上位の流入防止用突部210は、バーナ本体202の外周側壁204の、上段の主炎孔206の上側部位に設けられ、それら水平方向(周方向)の幅はこれら主炎孔206の水平方向の幅に実質上等しく、又はこれらより幾分大きく形成される。また、中間(又は最下位)の流入防止用突部210は、上記外周側壁204の、下段の主炎孔206(又は小炎孔208)の上側部位に設けられ、それら水平方向(周方向)の幅はこれら主炎孔206(又は小炎孔208)の水平方向の幅に実質上等しく、又はこれらよりも幾分大きく形成される。これら流入防止用突部210の形状は第1の実施形態における流入防止用突部20と実質上同一でよい。
【0032】
この第3の実施形態のガスバーナにおいて、例えば調理鍋(図示せず)から煮汁等が零れてバーナ本体202の外周側壁204に流れると、最上位の流入防止用突部210間を流れる煮汁等は上段の主炎孔206間を通して中間の流入防止用突部210に向けて流下し、また最上位の流入防止用突部210に向けて流れる煮汁等は、図7に破線矢印で示すように、かかる流入防止用突部210の弧状上面に沿って両側に導かれ、上段の主炎孔206の間を通して中間の流入防止用突部210に向けて流下する。そして、このように流下する煮汁等は、中間の流入防止用突部210の弧状上面に沿って両側に導かれ、下段の主炎孔206の間を通して最下位の流入防止用突部210に向けて流下し、更に最下位のこれら突部210の弧状上面に沿って両側に導かれ、小炎孔208の間を通って流下する。このように煮汁等が流下するので、煮汁等の主炎孔206及び小炎孔208への流入を確実に防止することができる。
【0033】
尚、第3の実施形態では、上段の主炎孔206、下段の主炎孔206及び小炎孔208を周方向に半ピッチずれて設けているが、例えば上段の主炎孔206と下段の主炎孔206とを半ピッチずらすが、下段の主炎孔206と小炎孔208とを同一ピッチで上下方向に重なるようにしてもよく、このような場合、小炎孔208に関連して設ける最下位の流入防止用突部210を省略することができる。
【0034】
以上、本発明に従うガスバーナの種々の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明の請求項1のガスバーナによれば、バーナ本体の実質上垂直に延びる側壁に複数個の炎孔が形成されているので、バーナ本体の構造上により煮汁等の炎孔へ流入を少なくすることができる。加えて、複数個の炎孔のうちの少なくとも一部の上側には流入防止用突部が設けられ、この流入防止用突部の上縁は上側に凸となる弧状に形成され、またその水平方向の幅方向中央部の突出量は、幅方向両端部の突出量よりも大きく構成されているので、バーナ本体の上記側壁に沿って煮汁等が流下しても、この流下する煮汁等は、流入防止用突部の弧状上面に沿って炎孔の両側に導かれ、炎孔の両側部位を下方に流下し、かくして煮汁等の炎孔内への流入を確実に防止することができる。
【0036】
また、本発明の請求項2のガスバーナによれば、複数個の炎孔は内部空間から外部に向けて上方に傾斜して延びているので、炎孔からの燃焼ガスはコアンダ効果によって上方に向けられ、燃焼ガスの加熱効率を高めることができる。また、複数個の炎孔は水平方向の幅が上下方向の幅よりも大きいので、上記側壁に垂直な方向の幅が薄い火炎が水平方向に広く生成され、このことによっても燃焼ガスによる加熱効率を高めることができる。
【0037】
また、本発明の請求項3のガスバーナによれば、最上位に位置する炎孔に関連して流入防止用突部が設けられているので、比較的簡単な構成でもって煮汁等の炎孔内への流入を防止することができる。
【0038】
また、本発明の請求項4のガスバーナによれば、複数個の炎孔の各々に関連して流入防止用突部が設けられているので、各炎孔においての煮汁等の流入を確実に防止することができる。
【0039】
更に、本発明の請求項5のガスバーナによれば、加熱燃焼用炎孔及び保温燃焼用炎孔内への煮汁等の流入を防止することができる。また、保温燃焼用小炎孔から燃料用ガスを噴出させることによって弱い火力でもって加熱調理することができ、また加熱燃焼用主炎孔から燃料用ガスを噴出させることによって強い火力でもって加熱調理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うガスバーナの第1の実施形態を簡略的に示す斜視図である。
【図2】図1のガスバーナの断面図である。
【図3】図1のガスバーナの一部を展開して示す部分拡大展開図である。
【図4】図1のガスバーナの炎孔及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明に従うガスバーナの第2の実施形態を簡略的に示す正面図である。
【図6】図5のガスバーナの断面図である。
【図7】本発明に従うガスバーナの第3の実施形態の主炎孔及び小炎孔並びにそれらの近傍を展開して示す部分拡大展開図である。
【符号の説明】
2,102,202 バーナ本体
8,110,204 外周側壁
10 内部空間
12 炎孔
20,130,210 流入防止用突部
112 第1内部空間
116 第2内部空間
118,206 主炎孔
120,208 小炎孔
Claims (5)
- 実質上垂直に延びる側壁によって内部空間の一部を規定するバーナ本体と、このバーナ本体に接続され、前記内部空間に燃料用ガスを送給するための混合管とを具備するガスバーナであって、
前記バーナ本体の前記側壁には前記内部空間内の燃料用ガスを外部に噴出するための複数個の炎孔が形成され、前記側壁の、前記複数個の炎孔のうちの少なくとも一部に対応してそれらの上側部位には、流入防止用突部が設けられており、前記流入防止用突部の上縁は上側に凸となる弧状に形成され、またその水平方向の幅方向中央部の突出量は、幅方向両端部の突出量よりも大きく構成されていることを特徴とするガスバーナ。 - 前記複数個の炎孔は前記内部空間から外部に向けて上方に傾斜して延び、それらの水平方向の幅はそれらの上下方向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のガスバーナ。
- 前記複数個の炎孔は上下方向に間隔をおいて複数段に配置され、少なくとも最上位に位置する炎孔に関連して流入防止用突部が設けられていることを特徴とする請求項2記載のガスバーナ。
- 前記複数個の炎孔の各々に関連して流入防止用突部が設けられていることを特徴とする請求項2記載のガスバーナ。
- 前記複数個の炎孔は、加熱燃焼用の複数個の主炎孔と、保温燃焼用の複数個の小炎孔から構成され、前記複数個の小炎孔は前記複数個の主炎孔の下方に配設されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のガスバーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19967099A JP3862249B2 (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ガスバーナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19967099A JP3862249B2 (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ガスバーナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001027406A JP2001027406A (ja) | 2001-01-30 |
JP3862249B2 true JP3862249B2 (ja) | 2006-12-27 |
Family
ID=16411678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19967099A Expired - Fee Related JP3862249B2 (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ガスバーナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3862249B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5656927B2 (ja) * | 2012-06-25 | 2015-01-21 | リンナイ株式会社 | コンロバーナー |
-
1999
- 1999-07-13 JP JP19967099A patent/JP3862249B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001027406A (ja) | 2001-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI362473B (en) | Gas burner | |
JP5472431B2 (ja) | ボイラ | |
JP3862249B2 (ja) | ガスバーナ | |
JP2006226619A (ja) | ガスバーナー | |
JP3996721B2 (ja) | ガスコンロ用バーナ | |
CN110360565B (zh) | 一种分体式火盖及应用有该火盖的燃烧器 | |
JP3782589B2 (ja) | ガスバーナ | |
JP2001056108A (ja) | ガスバーナ | |
JP3782587B2 (ja) | ガスバーナ | |
JP2009276020A (ja) | こんろバーナ | |
JP3955519B2 (ja) | こんろバーナの構造 | |
TWI797355B (zh) | 瓦斯爐用燃燒器以及瓦斯爐 | |
JP4176285B2 (ja) | こんろバーナ | |
JP2019158234A (ja) | ガスコンロ | |
JPH08270913A (ja) | コンロ用ガスバーナ | |
CN217356885U (zh) | 燃烧器及包含其的燃气灶具 | |
JPH11118112A (ja) | ガスこんろ用バーナ | |
JP3703593B2 (ja) | 調理用ガスグリルおよびガスバーナ | |
JP2001056107A (ja) | ガスバーナ | |
JP2023072360A (ja) | コンロバーナ、ガスコンロ | |
JP2961683B2 (ja) | 小型ガスコンロ用高負荷バーナ | |
JP7175714B2 (ja) | コンロバーナー | |
JP2001050513A (ja) | ガスバーナ | |
JP4167633B2 (ja) | ガスこんろ用バーナ | |
TW202340651A (zh) | 爐灶燃燒器及燃氣灶 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050304 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060719 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060901 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060925 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060925 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |