JP3861457B2 - 金属蒸着製品の製造方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属蒸着製品の製造方法および装置に関する。
【0002】
金属蒸着製品の製造に当たり、基材への金属蒸着処理を行う前あるいは後において、基材の表面(基材自体の表面、基材に形成された蒸着金属の表面の双方を含む)の所定の部分に、補助物質(マージン用オイル、腐食防止用オイル、表面改質用物質など)を蒸着させることが行われている。
【0003】
本発明は、特に、補助物質の蒸着において改良を加えた金属蒸着製品の製造方法および装置に関する。
【0004】
【従来の技術】
合成樹脂などからなるフィルム(基材)の表面に所望の金属を蒸着した金属蒸着フィルムの代表的なものとして、コンデンサ用金属蒸着フィルムが知られている。これは一般に、真空蒸着機を用いて製造されている。
【0005】
その際、基材に金属が蒸着しない部分(マージン)を形成するために、金属の蒸着処理をする前に、基材の表面の所定の部分にオイルを蒸着することが行われている。例えば、特公平8−26449号公報には、コンデンサ用金属蒸着フィルムの製造に当たり、原反フィルムの表面に細幅のオイル薄膜を蒸着するオイルマージン形成方法が開示されている。
【0006】
また、特開昭59−227115号公報や特公昭63−15735号公報には、金属蒸着膜の腐蝕を防止するために、基材の表面に形成された金属蒸着膜の表面にオイルを蒸着するアフターオイリング方法が提案されている。
【0007】
これらの方法は、マージンの形成、あるいは、腐蝕防止膜の形成という目的には優れた方法である。
【0008】
ここで、オイルマージンの形成の場合を例にとり説明する。一般に、用いられるオイルには、分子量のばらつきがあるため、可能な限り分子量分布の揃ったオイルを用いる配慮がなされている。
【0009】
しかし、いかに高価で分子量分布が揃ったオイルを用いたとしても、オイルは、その製造ロット間で分子量分布が若干異なるため、複数ロットに亘ったオイルを使用してオイルマージンを形成した場合、形成されたマージンの状態に差が出る場合がある。
【0010】
これは、分子量分布が異なると、各オイル分子の蒸気圧も異なることに起因して、蒸着バッチ毎にオイル温度を同じに設定しても、オイルの蒸発量に相違が生じるためである。
【0011】
また、オイル自身の分子量分布のばらつきにより、所定のオイル温度で一定時間蒸発を継続させると、低分子量分が先に蒸発し、まだ多くのオイルが蒸発器(気化器)内に残っているにも拘わらず、所定温度で蒸発する成分が著しく減少してしまうという現象に当面する。
【0012】
この問題を回避するには、すなわち、基材の表面に、一定膜厚のオイル薄膜を連続して形成するためには、常に一定したオイル蒸気量を基材の表面にもたらす必要がある。オイル蒸気量を一定に維持するためには、オイルの蒸発量が一定である必要がある。
【0013】
この問題に対し、従来は、作業者が、数千メートル蒸着する毎に、徐々にオイル温度を上げて、オイル蒸発量ができるだけ一定に保たれるよう作業していた。
しかし、この温度調節は、多分に作業者の長年の経験に基づく勘に頼ったものであり、しかも、オイルの昇温によって、どの程度オイル蒸気が発生し、フィルムへどの程度オイルが付着しているかが、蒸着中に確認できないため、最適オイル量を、1回の蒸着フィルム長さである数万メートルに亘り、常時維持し続けることが困難な状況にあった。よって、1回の蒸着バッチの中でも、オイル膜厚が変化し、マージン形成の度合いにばらつきが発生していた。
【0014】
また、オイル昇温の手動調整も頻繁に行う必要があるため、オペレーションミスによるマージン形成ミスが多発しているのが現状である。
【0015】
また、更に、フィルム上に最適なオイル膜厚を形成するためには、処理するフィルム走行速度の変化に応じて、オイル蒸発量も変化させる必要があるが、従来は、作業者にはこの点の対応がとれず、フィルム速度が変化しても一定のオイル昇温条件のみで蒸着工程の操作を行っていた。
【0016】
これらに起因して、オイル薄膜のオイル量が最適でなくなった場合、オイル量が少ないと、マージンが形成されなかったり、形成されても最終製品においてマージン部分に金属が残ってしまい、金属蒸着ロスを生じていた。
【0017】
同様の理由により、蒸着金属の腐蝕防止においても機能不十分となり、一方、オイル量が多いと、金属蒸着フィルムをコンデンサ素子に巻回する際、芯抜けと呼ばれる不都合な現象の発生や、プレス性の悪化が生じ、得られるコンデンサのフィルム同士の密着が不十分なものが生じ、これに電圧をかけたとき、コンデンサがうなりを発すると云う不都合な現象が起っていた。
【0018】
また、補助物質が水や有機化合物モノマーである場合も、蒸着中に、蒸着膜厚を測定できないため、連続的に最適膜厚で蒸着することが困難であった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来の問題を解消し、基材における補助物質の蒸着膜の形成が安定して行える金属蒸着製品の製造方法および装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の金属蒸着製品の製造方法および装置の構成は、次の通りである。
【0021】
第1の発明: 金属を蒸発せしめ、蒸発した金属を連続して走行する基材に蒸着する金属蒸着工程と、該基材の走行方向において、該金属蒸着工程の前あるいは後に位置し、気化器に収容された補助物質を気化せしめ、気化した補助物質を前記連続して走行する基材に蒸着する補助物質蒸着工程とからなる金属蒸着製品の製造方法において、前記気化器により気化せしめられた補助物質が存在する雰囲気の圧力を検出し、この検出された圧力に関する情報に基づき、前記気化器における補助物質の気化条件を制御することを特徴とする金属蒸着製品の製造方法。
【0022】
この第1の発明において、基材の形状は、一般的には、連続した長尺のシートあるいはフィルムである。所定の長さを有する枚葉タイプのシートあるいはフィルム等他の形状であっても良い。
【0023】
基材の材質は、一般的には、天然、半合成、合成の樹脂である。合成の樹脂としては、次のものが好ましい。ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂。
【0024】
金属蒸着製品が、コンデンサ用金属蒸着フィルムの場合は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネイト、ポリスチレン樹脂が、機械特性、電気特性の点から、この好ましく用いられる。中でも、ポリプロピレンあるいはポリエチレンテレフタレート樹脂は、交流耐電圧(AC耐電圧)が高い点から、特に好ましく用いられる。
【0025】
蒸着される金属が、導電性を有する金属の場合は、Al、Zn、Cu、Ag、Au、Sn、Si、Ti、Co、Ni、あるいは、これらの合金がある。なお、蒸着製品が、コンデンサ用金属蒸着フィルムの場合は、これらの内、Al、Zn、Cu、Sn、あるいは、これらの合金が、耐コロナ劣化性が少ない点で、好ましく、また、これらの内、Al−Zn合金が、耐湿性、耐コロナ劣化性、自己回復特性の点で、より好ましい。
【0026】
この第1の発明により、従来、作業者が経験に基づく勘で行っていた補助物質蒸着工程における気化器による補助物質の気化条件の調整作業が、実質的に不要となり、かつ、1回のバッチで得られる製品における補助物質の蒸着膜の厚みの変化の問題が、実質的に解消される。
【0027】
コンデンサ用金属蒸着フィルムの製造においては、従来、作業者の勘に頼るがために発生していたマージン形成ミスがなくなり、得られるコンデンサのフィルム同士の密着不良が解消され、極めて良好なコンデンサ製品の製造が可能となる。
【0028】
第2の発明: 第1の発明に云う補助物質が、オイルであることを特徴とする金属蒸着製品の製造方法。
【0029】
この第2の発明は、使用される補助物質が、オイルであることを特定したものである。なお、蒸着製品が、コンデンサ用金属蒸着フィルムの場合は、マージンオイルとしては、電気特性の点から、シリコーンオイルを使用するのが好ましく、この内で、ジメチルポリシロキシサンあるいはメチルフェニルシリコーンオイルがより好ましく、この内で、メチル・フェニル・ジメチルポリシロキシサンオイルが更に好ましく使用される。
【0030】
第3の発明: 第1の発明に云う補助物質が、水であることを特徴とする金属蒸着製品の製造方法。
【0031】
この第3の発明は、使用される補助物質が、水であることを特定したものである。使用する水としては、不純物の含有が少ない可能な限り純水に近いものが好ましい。
【0032】
第4の発明: 第1の発明に云う補助物質が、有機化合物モノマーであることを特徴とする金属蒸着製品の製造方法。
【0033】
この第4の発明は、使用される補助物質が、有機化合物モノマーであることを特定したものである。使用する有機化合物モノマーとしては、沸点が低すぎず、架橋し易いものが好ましい。
【0034】
第5の発明: (イ)蒸着処理室、(ロ)該蒸着処理室内を減圧にする減圧手段、(ハ)基材を走行せしめる基材走行手段、(ニ)金属蒸着手段、(ホ)加熱手段により収容されている補助物質を加熱し気化せしめる気化器からなる補助物質蒸着手段とからなり、前記蒸着処理室内において、前記基材走行手段により走行せしめられる前記基材に、前記金属蒸着手段により、金属を蒸着せしめ、該金属の蒸着の前あるいは後において、前記基材走行手段により走行せしめられる前記基材に、前記補助物質蒸着手段により、補助物質を蒸着せしめてなる金属蒸着製品の製造装置において、(ヘ)前記気化器の前記加熱手段により気化せしめられた補助物質が存在する雰囲気の圧力を検出する圧力検出手段と、(ト)この検出された圧力に関する情報に基づき、前記加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とが設けられていることを特徴とする金属蒸着製品の製造装置。
【0035】
この第5の発明は、前記第1の方法発明を実施するための一実施装置に関する。気化器は、加熱手段を有し、気化器の内部には、補助物質が収納される。加熱手段により加熱された補助物質は、気化する。気化した補助物質は、気化器の開放口から気化器の外へ放出される。放出された気化した補助物質は、基材に蒸着する。
【0036】
気化した補助物質が存在する雰囲気の圧力、すなわち、気化した補助物質の蒸気圧力が反映されている圧力は、圧力検出手段により検出される。検出された圧力に関する情報に基づき、気化器の加熱手段の温度が制御される。この制御により、基材への補助物質の蒸着の度合いが、実質的に一定に制御される。
【0037】
第6の発明: 第5の発明において、圧力検出手段の検出端が、気化器内の気化した補助物質が存在する雰囲気中に設けられていることを特徴とする金属蒸着製品の製造装置。
【0038】
この第6の発明は、気化器により気化された補助物質の蒸気圧をより的確に把握できるように、圧力検出手段の検出端を、気化器内に設けたものである。
【0039】
第7の発明: 第5の発明において、蒸着処理室内の圧力を検出する処理室圧力検出手段が設けられていることを特徴とする金属蒸着製品の製造装置。
【0040】
この第7の発明は、基材への金属の蒸着を円滑に行うため、蒸着処理室は、減圧手段により、減圧雰囲気(10乃至10-4Pa)に維持されるが、この減圧の度合いが、補助物質の蒸気圧が反映された圧力の検出に、影響する場合があることを考慮し、蒸着処理室内の圧力を検出する処理室圧力検出手段を装備したものである。これにより、蒸着処理室自体の圧力の気化した補助物質の蒸気圧力検出における影響を、補正することが可能となる。
【0041】
第8の発明: 第5の発明において、基材の走行速度を検出する基材速度検出手段が設けられていることを特徴とする金属蒸着製品の製造装置。
【0042】
この第8の発明は、蒸着処理室における基材の走行速度を検出する基材速度検出手段が更に設けられている金属蒸着製品の製造装置に関するものである。これは、基材の走行に応じて、基材への気化した補助物質の蒸着の量が変化する場合があることを考慮した装置である。これにより、従来の作業者の勘による手動調整が殆ど不可能であった基材の走行速度の変化と補助物質の基材への蒸着量の変化との連動性により発生する問題点の解決が、可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を用いて、図面を参照しながら、本発明について、更に、説明する。
【0044】
図1は、本発明の金属蒸着製品の製造装置の一実施例の一部を横断面で示す模式図である。この装置は、連続した長尺の合成樹脂フィルムからなる基材に、先ず、補助物質であるオイルを用いてオイルマージンを形成し、次いで、導電性の金属を用いて金属蒸着膜を形成してなるコンデンサ用金属蒸着フィルムからなる金属蒸着製品を製造するものである。
【0045】
図1において、蒸着処理室1は、側面に開閉自在の扉を有するドラム型筐体2にて形成されている。基材走行手段3は、基材の原反ロール4が回動自在に懸架される軸5と、蒸着が終了した蒸着基材をロール状に巻き取ることにより形成される蒸着製品ロール6が回動自在に懸架される軸7と、これらの間に位置する回動自在に軸8に取り付けられた冷却ロール9とから構成されている。
【0046】
軸7には、この軸を積極的に回転駆動する回転駆動源(図示せず)が取り付けられている。なお、軸8および/または軸5にも、必要に応じて、この軸を積極的に回転駆動する回転駆動源(図示せず)、あるいは、制動する制動手段(図示せず)が取り付けられる。
【0047】
原反ロール4から引き出された基材10は、冷却ロール9に至り、その表面の一部に捲回して接触し、次いで、軸7の回動により、蒸着製品ロール6として巻き取られる。
【0048】
原反ロール4と冷却ロール9との間を走行する基材10に対向して、気化器11が設けられ、その内部に、補助物質(オイル)12が収納されている。気化器11には、補助物質(オイル)12を加熱により気化せしめるための加熱手段13が取り付けられている。加熱手段13により加熱され気化した補助物質(オイル粒子)14は、気化器11内の上部空間に充満する。この上部空間は、気化器11の開口部15に連通され、この開口部15は、気化した補助物質(オイル粒子)14を所望の幅をもって基材10の表面に蒸着可能に、基材10に対して、臨んでいる。
【0049】
また、気化器11には、気化した補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧を反映する圧力を検出する圧力検出手段16および補助物質(オイル)12の加熱温度を検出する温度検出手段17が取り付けられている。
【0050】
この実施例では、これら圧力および温度検出手段のそれぞれの検出端は、気化器11内の気化した補助物質(オイル粒子)14が存在する雰囲気内および気化器11内に収納されている補助物質(オイル)12内にそれぞれ臨んでいる。
【0051】
更に、蒸着処理室1には、金属蒸着のため金属18が収納され、それを溶融状態で気化せしめる加熱器19が、装備されている。溶融状態にある金属18の気化による金属蒸気20の生成と基材10への蒸着の促進を図るため、この実施例では、蒸着処理室1を減圧状態にする減圧手段21が蒸着処理室1に係合されている。
【0052】
蒸着処理室1には、蒸着処理室1自体の圧力を検出するための処理室圧力検出手段22と、前記走行する基材10の走行速度を検出する目的で、その速度を実質的に反映している前記冷却ロール9の表面速度を検出する基材速度検出手段23とが、それぞれ設けられている。
【0053】
次に、この実施例における制御系について説明する。前記蒸着処理室1の外に、制御装置24が用意され、そこには、温度計25、第1の圧力計26、第2の圧力計27、速度計28、設定値入力手段29、および、コントローラ30が、それぞれ装備されている。
【0054】
第1の圧力計26は、前記圧力検出手段16が検出した圧力情報を受け取りそれを表示し、かつ、その情報をコントローラ30に伝達する(図において矢印付き点線で示す)関係に、圧力検出手段16とコントローラ30とに電気的に係合されている。
【0055】
温度計25は、前記温度検出手段17が検出した温度情報を受け取りそれを表示し、かつ、その情報をコントローラ30に伝達する(図において矢印付き点線で示す)関係に温度検出手段17とコントローラ30とに電気的に係合されている。
【0056】
第2の圧力計27は、前記処理室圧力検出手段22が検出した圧力情報を受け取りそれを表示し、かつ、その情報をコントローラ30に伝達する(図において矢印付き点線で示す)関係に、処理室圧力検出手段22とコントローラ30とに電気的に係合されている。
【0057】
速度計28は、前記基材速度検出手段23が検出した速度情報を受け取りそれを表示し、かつ、その情報をコントローラ30に伝達する(図において矢印付き点線で示す)関係に、基材速度検出手段23とコントローラ30とに電気的に係合されている。
【0058】
設定値入力手段29は、気化した補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧力の設定値、気化器11の加熱手段13による補助物質(オイル)12の加熱温度の設定値、蒸着処理室1自体の圧力の設定値、基材10の走行速度の設定値が、それぞれそこに入力されるのを受けて、これらの設定値情報をコントローラ30に伝達する(図において矢印付き点線で示す)関係に、コントローラ30に電気的に係合されている。
【0059】
また、コントローラ30は、そこから出力される温度制御情報を前記加熱手段13に伝達し(図において矢印付き点線で示す)、その温度を制御する関係に、加熱手段13に電気的に係合されている。
【0060】
次に、この実施例における装置の作動について、説明する。
【0061】
蒸着処理室1を形成するドラム型筐体2の側面の扉が開けられ、軸5に、基材(合成樹脂フィルム)(以下、フィルムと云う)10の原反ロール4が装着される。次いで、この原反ロール4からフィルム10の端部が引き出され、軸8に回動自在に装着されている冷却ロール9の周面の一部に捲回させた後、フィルム10の端部は、回転駆動される軸7に装着された蒸着製品ロール6に止着される。これにより、フィルム10の基材走行手段3への懸架が完了する。
【0062】
一方において、気化器11内に、補助物質(オイル)12が所定量収容され、また、加熱器19内に、金属18が収容され、ドラム型筐体2の側面の扉が閉じられる。また、一方において、前記各設定値が、設定値入力手段29に入力され、これらがコントローラ30に伝達される。これにより、蒸着処理自体の操業の準備が完了する。
【0063】
次いで、気化器11の加熱手段13が作動し、そこに収容されている補助物質(オイル)12が加熱され、これが気化し、気化した補助物質(オイル粒子)14は、気化器14内の空間に充満し、開口部15から、フィルム10の表面に向かって放出し始める。一方、これと併行して、減圧手段21が作動し、蒸着処理室1内の圧力が真空に向かって低下し、加熱器19に収容された溶融状態にある金属18は、気化し、気化した金属蒸気20となって、フィルム10の表面に向かって移動し始める。
【0064】
ここで、これら気化した補助物質(オイル粒子)14および金属蒸気20の生成と同時に、あるいは、それらに前後して、軸7の回転駆動により、フィルム10の移動が開始され、フィルム10の表面への補助物質(オイル粒子)14の蒸着がなされ、そこに所望のオイルマージンが形成される。次いで、オイルマージンが形成されたフィルム10の表面への金属蒸気20の蒸着(オイルマージンが形成されている部分には、金属の蒸着がなされない)がなされ、所望の金属蒸着膜が形成される。次いで、金属蒸着膜が形成されたフィルム10は、蒸着製品ロール6に巻き取られる。所望の蒸着製品(コンデンサ用金属蒸着フィルム)のロールが製造される。
【0065】
この間、圧力検出手段16により検出される補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧の検出結果は、常時あるいは一定の時間間隔で、第1の圧力計26に表示されるとともに、コントローラ30にて、その設定値との比較がなされる。設定値とのずれが生じている場合は、それが設定値になるように、加熱手段13の温度調整をするための制御信号が、コントローラ30から加熱手段13へ出力される。加熱手段13の補助物質(オイル)12の加熱条件が調整され、結果として、補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧が、設定値にあるいはその近傍に維持される。これにより、フィルム10への所定のオイルマージンの形成が継続される。
【0066】
補助物質(オイル)12の温度は、常時あるいは一定の時間間隔で、温度計25に表示されるとともに、コントローラ30にて、その設定値との比較がなされ、必要に応じて、この情報は、前記気化した補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧の調整に、参照あるいは利用される。
【0067】
一方、このオイルマージンの形成は、蒸着処理室1内の圧力の影響を受ける場合があり、その場合、第2の圧力計27に表示されるとともに、コントローラ30に入力される処理室圧力検出手段22にて検出される蒸着処理室1内の圧力に関する情報が利用される。
【0068】
事前に、蒸着処理室1内の圧力の気化した補助物質(オイル粒子)14の蒸気圧に対する影響係数を把握しておき、それを設定値入力手段29からコントローラ30に入力しておき、前記加熱手段13の温度制御に際し、この影響係数を取り入れて温度制御するのが好ましい。
【0069】
また、一方、このオイルマージンの形成は、フィルム10の走行速度の影響を受ける場合があり、その場合、速度計28に表示されるとともに、コントローラ30に入力される基材速度検出手段23にて検出されるフィルム10速度に関する情報が利用される。すなわち、事前に、フィルム10の速度のフィルム10への気化した補助物質(オイル粒子)14の蒸着量に対する影響係数を把握しておき、それを設定値入力手段29からコントローラ30に入力しておき、前記加熱手段13の温度制御に際し、この影響係数を取り入れて温度制御するのが好ましい。
【0070】
なお、気化器11の開口部15は、気化器11の表面の一部に円形あるいは矩形の多数の開口が対応するフィルム10の幅方向に列設されてなる形式のもの、あるいは、連続したスリットからなる開口が対応するフィルム10の幅方向に設けられた形式のものが好適であるが、特に限定はされない。
【0071】
気化器11は、蒸着処理室1の外部に設けられ、そこで得られる気化した蒸着物が、蒸着処理室1の内部のフィルム10の表面近傍に誘導されるようにしても良い。
【0072】
気化器11の加熱手段13は、気化器11の外周に設けた、気化器11自体に埋設した、あるいは、その内部に設けた面状発熱体やテープヒーター、あるいは、気化器11自体を抵抗発熱体としたものが好適であるが、特に限定はされない。これら発熱体は、PID制御できるものが良い。
【0073】
温度検出手段17は、補助物質12の温度自体を検出するものでも、あるいは、気化器11の温度自体を検出するものでも良く、また、そのセンサーは、熱電対や測温抵抗体が好適であるが、特に限定はされない。
【0074】
気化器11は、その内部に補助物質12が所定量収容できる形式のもの、あるいは、空の気化器に外部から逐次補助物質12が供給される形式のものが好適であるが、特に限定はされない。
【0075】
圧力検出手段16は、隔膜式、あるいは、ピラニー式真空計が好適であるが、特に限定はされない。圧力計内で補助物質(オイル粒子)14が凝縮しないものが良い。
【0076】
コントローラ30は、通常のプログラマブルコントローラーで良く、設定値入力手段29は、数値入力に用いる通常のデジタルスイッチで良い。
【0077】
処理室圧力検出手段22は、電離式、隔膜式、あるいは、ピラニー式真空計が好適であるが、特に限定はされない。
【0078】
基材速度検出手段23は、磁気式や光電式のものが好適であるが、特に限定はされない。
【0079】
補助物質12が、有機化合物モノマーである場合は、気化器11の下流側に、モノマーを架橋させるための架橋装置の設置が必要となる。
【0080】
上記実施装置の説明においては、基材10に、補助物質(オイル)12を蒸着した後、金属18を蒸着する例について説明したが、この順序が逆、すなわち、アフターオイルによるオイル膜を形成する場合は、基材10に、金属18を蒸着した後、補助物質(オイル)12を蒸着することになる。この場合は、上記実施装置において、基材10の走行方向における気化器11と加熱器19との設置位置を逆にするか、あるいは、位置はそのままにしておき、基材(フィルム)10の蒸着処理のための走行方向を逆して蒸着処理をすることにすれば良い。
【0081】
基材10に、最初にオイルマージン膜を形成し、次いで、金属膜を形成し、更に、アフターオイルによるオイル膜を形成する場合があるが、この場合は、上記実施装置において、アフターオイルが収容された前記気化器11と同様な別の気化器が、前記冷却ロール9と前記蒸着製品ロール6との間に、設けられる。
【0082】
この別の気化器について、気化器11と同様に、圧力検出手段および温度検出手段が設けられ、かつ、それらから検出される情報をコントローラ30に入力し、これに基づき、この別の気化器による気化した補助物質の蒸気圧力を制御するようにしても良い。
【0083】
また、気化器11、加熱器19、あるいは、別の気化器の設置個数は、1個に限られるものではなく、必要に応じて、複数個設けられる。
【0084】
【実施例】
実施例1および比較例1
この実施例1は、厚さ11μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、事前にZnを、抵抗値6Ω/□、製品幅19mm、マージン幅2mmになるように、蒸着したものを、基材10として用い、図1に示した実施装置の気化器11をアフターオイルのための気化器として用い、この気化器11の性能をテストしたものである。よって、金属を蒸着する加熱器19は、不作動状態とした。
【0085】
基材10の原反ロール4を、軸5に取り付け、基材10を、気化器11の開口部15の前面を所定の間隔をもって通過させ、冷却ロール9に所定の接触角にて接触させ通過させ、蒸着製品ロール6にて巻き取るように、蒸着処理室1内に装填した。補助物質12として、シリコーンオイルであるフェニル・メチル・ジメチルポリシロキサンを用いた。
【0086】
加熱手段13として、面状発熱体を、温度検出手段17として、熱電対を、圧力検出手段16として、ピラニー真空計を、速度検出手段23として、磁気式回転速度計を用いた。
【0087】
加熱手段13は、気化器11内の圧力が45Paとなるように、設定・自動制御した。
【0088】
比較例1は、従来の方法である、作業者が、一定蒸着長さ毎に徐々に加熱手段13の温度を上げる手動制御によるものである。
【0089】
実施例1および比較例1により得られた金属(Zn)蒸着フィルムのそれぞれについて、マージン部分の2mm幅をスリットし、得られた19mm幅の金属蒸着フィルム(蒸着製品)のそれぞれについて、蒸着開始部分、中間、蒸着終了部分を切り出し、それぞれを、85℃、85%RHの条件の恒温恒湿槽に3時間入れ、耐湿性を評価するサンプルを作成した。それぞれの評価結果を表1に示す。実施例1のものは、バラツキが小さく安定した耐湿性能を示した。
【0090】
【表1】
次に、これらの蒸着フィルムを2枚重ねて巻回し、120℃、60kgf/cm2の圧力で5分間プレスし、0.3μFの素子を作成した。この素子10個について、プレス性を評価した。その結果を表2に示す。実施例1のものは、安定して良好なプレス性を示した。
【表2】
図2は、これら実施例1および比較例1における蒸着時のオイル温度の変化を示すグラフで、横軸は、蒸着長さ(単位:m)を、縦軸は、この蒸着長さに対応したオイル温度(単位:℃)を示す。
【0091】
従来方式(比較例1)における生産時のオイル温度の変化を示す線31は、作業者が一定蒸着長さ毎に一定幅でオイル温度を昇温させていることを示している。
【0092】
これに対し、本発明に係る金属蒸着製品の製造方法、装置(実施例1)では、蒸気圧力を所定の値に自動的に維持できるため、線32が示すように、蒸着開始当初はゆっくりとしたステップでオイル温度が高くなり、蒸着後半はピッチの早いステップでオイル温度が高くなり、オイルの蒸気圧がほぼ一定に維持されていることが判る。
【0093】
なお、これは、蒸着開始当初ではオイルの低分子量分が活発に蒸発するため、あまりオイル温度を上げる必要がないのに対し、蒸着後半では蒸発しづらい高分子量分が多く残っているため、温度を頻繁に上げて積極的に蒸発させる必要があるためである。実施例1により作成された蒸着フィルムにおいては、従来のオイル温度手動調整で発生していた、マージン部金属残り等の欠点によるフィルムロスが完全に解消された。
【0094】
また、実施例1では、蒸着処理室1内を減圧手段21により、継続的に減圧(真空側)に維持しているため、蒸着後半になるほど徐々に真空度は上がって行くが、この場合でも、蒸着処理室1内の真空度が、処理室圧力検出手段22で検出されているため、オイル蒸気圧力の設定値45Paに対し、コントローラー30でこの圧力設定値の補正を行っているので、運転開始当初のオイル蒸気圧力で得られる蒸着膜厚がその後も維持される。また、蒸着速度を必要に応じて変化させる場合でも、コントローラー30が、この速度の変化に見合って、自動的にオイル蒸気圧力の設定値の補正を行うため、最適蒸着膜厚が一連の蒸着製品製造工程で維持される。また、作業者の手動操作によるオイル温度の変更に頼らないため、オペレーションミスも皆無となった。
【0095】
【発明の効果】
本発明に係る金属蒸着製品の製造方法および装置は、使用される気化した補助物質(オイルなど)の蒸気圧力を検出し、その検出値を用いて補助物質の気化条件を制御するようにしたため、フィルムなど基材の表面に、補助物質を、常に、蒸着処理開始から終了までの間、一定した最適な膜厚で蒸着できる。
【0096】
従来は、補助物質の気化条件は、現場の作業者の経験と勘により調整されていたため、1バッチに亘って、このような一定した最適な膜厚での蒸着を実施することは、期待できなかった。作業者は気化器の温度調整が頻繁にあるため、他の蒸着監視業務がおろそかになり、さらには温度調整の操作ミスを起こしてしまい、製品の生産性に問題を生じていた。この問題は、本発明により解決される。
【0097】
本発明の別の態様によれば、蒸着処理室自体の圧力や基材の速度を検出し、これを気化する補助物質の気化条件の制御に併用するため、蒸着開始から終了までの環境変化が気化した補助物質の蒸気圧力に与える影響を極力小さくでき、蒸着処理開始から終了までの間、一定した最適な膜厚で蒸着できる。
【0098】
これによりオイル不足からくるマージン形成不良や、蒸着金属腐食防止の機能不良が解消され、またオイル過多から生じるコンデンサ素子巻回時の芯抜けや、プレス性の悪化といった問題も解消される。さらには、気化器の温度調整が全自動で制御できるため、作業者の作業量は大幅に軽減され、操作ミスも解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の蒸着製品の製造装置の一実施例の一部を断面で示す模式図である。
【図2】図2は、本発明についての実施例と比較例の場合における蒸着長さとオイル温度との関係と説明するグラフである。
【符号の説明】
1:蒸着処理室
2:ドラム型筐体
3:基材走行手段
4:原反ロール
5:軸
6:蒸着製品ロール
7:軸
8:軸
9:冷却ロール
10:基材(フィルム)
11:気化器
12:補助物質(オイル)
13:加熱手段
14:気化した補助物質(オイル粒子)
15:開口部
16:圧力検出手段
17:温度検出手段
18:金属
19:加熱器
20:金属蒸気
21:減圧手段
22:処理室圧力検出手段
23:基材速度検出手段
24:制御装置
25:温度計
26:第1の圧力計
27:第2の圧力計
28:速度計
29:蒸気圧力設定値入力手段
30:コントローラ
31:従来のオイル温度の変化
32:本発明のオイル温度の変化
Claims (8)
- 金属を蒸発せしめ、蒸発した金属を連続して走行する基材に蒸着する金属蒸着工程と、該基材の走行方向において、該金属蒸着工程の前あるいは後に位置し、気化器に収容された補助物質を気化せしめ、気化した補助物質を前記連続して走行する基材に蒸着する補助物質蒸着工程とからなる金属蒸着製品の製造方法において、前記気化器により気化せしめられた補助物質が存在する雰囲気の圧力を検出し、この検出された圧力に関する情報に基づき、前記気化器における補助物質の気化条件を制御することを特徴とする金属蒸着製品の製造方法。
- 前記補助物質が、オイルであることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸着製品の製造方法。
- 前記補助物質が、水であることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸着製品の製造方法。
- 前記補助物質が、有機化合物モノマーであることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸着製品の製造方法。
- (イ)蒸着処理室、(ロ)該蒸着処理室内を減圧にする減圧手段、(ハ)基材を走行せしめる基材走行手段、(ニ)金属蒸着手段、(ホ)加熱手段により収容されている補助物質を加熱し気化せしめる気化器からなる補助物質蒸着手段とからなり、前記蒸着処理室内において、前記基材走行手段により走行せしめられる前記基材に、前記金属蒸着手段により、金属を蒸着せしめ、該金属の蒸着の前あるいは後において、前記基材走行手段により走行せしめられる前記基材に、前記補助物質蒸着手段により、補助物質を蒸着せしめてなる金属蒸着製品の製造装置において、(ヘ)前記気化器の前記加熱手段により気化せしめられた補助物質が存在する雰囲気の圧力を検出する圧力検出手段と、(ト)この検出された圧力に関する情報に基づき、前記加熱手段の加熱温度を制御する温度制御手段とが設けられていることを特徴とする金属蒸着製品の製造装置。
- 前記圧力検出手段の検出端が、前記気化器内の気化した補助物質が存在する雰囲気中に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の金属蒸着製品の製造装置。
- 前記蒸着処理室内の圧力を検出する処理室圧力検出手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の金属蒸着製品の製造装置。
- 前記基材の走行速度を検出する基材速度検出手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の金属蒸着製品の製造装置。
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