JP3861207B2 - ダンベル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通常の屋内でのダンベル運動に使用可能であることは勿論、屋外での比較的長時間の走行(ランニング)、歩行(ウォーキング)の運動に、無限的繰返しの速い動作のダンベル運動を取入れ、並行することで、運動量(エネルギー消費)の増大、筋骨の向上および循環器系機能の向上を含む全身的な強化、発達を可能とすべく、確実な安定性、安全性、快適な使用感を有するダンベルの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダンベルに関しては多くの先願があるが、本発明の属する技術分野或は目的に関係するものは見当らない。よって、従来の世に実用化されている周知のダンベルのうち、基本的な構造のものと、改良複雑化された構造のものの類似例について、本発明の目的の見地から順次述べる。
【0003】
イ.先ず、円柱状のグリップ部の両端に球状の重り部または短く直径の大きい円柱状の重り部を備えた周知のダンベル(図10、図12を参照)がある。
これらは、主に屋内の、ほぼ定位置または狭い範囲での、比較的ゆっくりした運動用として作られており、殆んど重力のみを負荷とし、これに対抗し持ち上げる力として軸方向に直交する横方向の力、或はグリップ部を強く握ることに依る手指とグリップ部との摩擦力を働かせる使用方法を前提としている。
走行、歩行と並行する早い多数の繰返しの略円弧状軌道の振幅運動では、重力の他に遠心力や、振幅運動の方向反転時の慣性力をも合わせて負荷とするが、従来のダンベルはこの様な使用を目的としておらず、従ってその為の構造的な考慮もされていない。クッション材に関して言えば、一部の市販品ダンベルには、グリップ部をクッション材(6)で被覆したものが見られるが、重り部の表面に、に重り部のグリップ部側への側面或はグリップ部への近傍部分を積極的に利用した運動を行うことを目的として、手指の保護、使用感の改良の為にクッション材(6)で覆ったものは皆無である。
【0004】
ロ.重り部とグリップ部が略同一形状すなわち本体(1)の全体が一本の棒状でほぼ全面をクッション材で覆ったダンベル(図17を参照)がある。
グリップ部の両端部に板状の合成樹脂製の係止具(26)を備え、この2つの係止具をベルトで連結し、全体としてアーチを形成している。このアーチは、ダンベルの手からの脱落防止を目的としている。係止具は本体(1)にしっかりとは固定されてなく、更に、手指が接触し易い係止具の周辺部やベルトとの接続部は、クッション材で被覆されていない。触れたり連続的或は断続的に押圧すると、大きな不快感がある。また、ベルトの材質が堅いが、クッション材を付設していないので感触は良くない。
尚、図17に示すものと類似したものとして係止具(26)とベルトをゴム材で一体形成しアーチ状のものとしたダンベルがある。この例に於てもアーチ部にはクッション材を付設していない上に、このアーチ部とグリップ部の間の手指をくぐらせる空間は余裕が少ない。感触は、前記の係止具とベルトの組合せの場合と概略同様である。
【0005】
ハ.図18に示すように、本体(1)を概略D字形としたダンベルの例がある。
グリップ部の両端部分の曲率半径(27)が小さくて窮屈であり、手指が大きい場合や、手袋をした場合には更に窮屈となる。グリップ部に施されている波形の凹凸は、構造的にも寸法的にも手指にマッチせず、使用上不快なものである。本体(1)の全表面は非常に滑らかな合成樹脂で被覆されており、表面の立体的構造の複雑性の故か、クッション材は全く使用されていない。
【0006】
ニ.一般的に、長時間連続した持ち上げ保持(ホールディング)運動や、早い多数の繰返し振幅のダンベル運動を行う場合には、従来の各種のダンベルは、いずれも不適切或は使用不可能である。これらの運動に於て、手指が接触する部分にクッション材を付設していない場合には、使用感が良くないことは勿論、長時間の連続負荷或は無限的繰返しの衝撃的負荷の印加により、手指の関節部を損傷し易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来のダンベルの問題点、欠点、および本使用目的としての必要事項を整理し、解決すべき課題として次に記す。
【0008】
イ.使用方法、使用目的からして、負荷としてダンベルの重力のみでなく、無限的に繰返し振る運動の中での方向反転時の慣性力、ならびに遠心力を積極的に、かつ安全確実に利用できる構造とすること。
【0009】
ロ.保持(持ち上げて手から離さない状態)を握力のみに依存しなくてもよい構造とすること。
長時間、例えば数10分間、連続に保持し、かつこの間に振幅運動を並行する。そのためには、グリップ部を常時強く握っていることで(当然グリップ部と手指間の摩擦力にも関係する)可能であるが、この強く握るということは、主に握力のための筋肉のみの疲労が進行することとなり、長時間連続させることは非常に困難なことである。大きな運動量、全身的な強化という使用目的にも叶わない。すなわち、5本の指、手、腕の種々の機能、能力を十分に利用、発揮して保持できる構造とすること。
【0010】
ハ.戸外での悪条件下の使用、取扱いに於て、安全性の高い構造とすること。
ダンベルの手からの脱落という危険性の要因としては、1)疲労による握力減少、2)手袋使用時の握力減少、摩擦力減少、3)汗、雨に依る摩擦力減少がある。
【0011】
ニ.使用者の手の大小、手袋の使用に対して、制限、悪影響が無い或は少い構造であること。
【0012】
ホ.快適な使用感、安全性を有する構造であること。
グリップ部をはじめとして、少くとも手指が接触する部分にはクッション材を備えることが必要である。また、ダンベル運動に於て周囲のもの、例えば使用者の腰、大腿の側部、周囲の人との接触、衝突に際し、相手側の損傷を極力小さいものとする構造であること。
【0013】
ヘ.2個のダンベルを同時に片手で安定にホールドできる構造であれば、より好ましい。重力負荷を大きくして、ゆっくりしたダンベル運動が可能となる。
本発明は、これらの課題を解決するために発明されたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するダンベルとして、この発明では次のようなものとした。ダンベルのグリップ部に、ダンベル軸方向での手指の不都合な移動、滑りを防止でき、手指で軸方向に押圧できる突出形状のストッパー(2)を設けたものとした。(図1、図2参照)
【0015】
重量部材(4)の素材としては、比重の大きい鉄、鉛、黄銅等が適切であり、これらの素材を単独で用いてもよいし、外側を管状としてその中に鉛棒や鉛粒を組込むというような複合構造のものとしてもよい。そして重量部材(4)の表面をクッション材(6)で被覆し、本体(1)を形成している。
【0016】
ストッパー(2)は、突片(5)にクッション材(6)を被覆して形成した。また、突片(5)は、その素材として剛性を有した素材や若干の柔軟性を有した素材を使用可能であり、更に、後述する種々の方法にて本体(1)と結合させている。ストッパーは、手指からの軸方向の押圧力を受止めるに十分な強度、耐久性を保有し、その高さ、横方向の幅は、手指の軸方向での移動、滑りを阻止できるサイズであればよい。そして、その軸方向の厚さは、グリップ部を手指で握った時に容易に指と指で挟めるサイズのものとしている。
【0017】
ベルト(3)は、その端を本体(1)やストッパー(2)と種々の方法にて連結し、全体としてアーチ形を形成する。その素材は、柔らかく強靭で耐久性のあるものが適切であり、アーチ形の内側の面にクッション材を備えれば、より好ましい。更に、ベルトはその長さを一定の長さに固定してもよいし、ベルクロ、バックル、その他の種々の接続方法を取入れて、長さを調節可能な構造としてもよい。
尚、ベルト(3)は、本発明にとって絶対に欠くことのできないものということではなく、付設すれば相応の種々の効用を得ることが可能となるというものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
1)図3に、第1指(8)および第2指(9)を上方に、第5指(12)を下方にした状態での実用的なホールド方法8種A、B、C、D、E、F、G、Hを示す。
このうち、A、B、C、D、E、Fの6種のホールド方法に於ては、ダンベルを上方向に持ち上げる力としては、手指とグリップ部の間の上方向の摩擦力の外にストッパー(2)を状方向へ押圧する力(以下押圧力という)があり、作用させることができる。ホールド方法G、Hに於ては、上記の摩擦力の外にベルト(3)を上方向へ押圧力を作用させることができる。
【0019】
すなわち、押圧力+摩擦力=持ち上げる力(軸方向の力)である。そして、押圧力と摩擦力とは互いにその占有比率をほぼ0%からほぼ100%まで随意に選ぶことが可能である。よって、握力による摩擦力を小さくし、その分ストッパーやベルトへの押圧力を大きくすることができる。しかも、前記の如く多岐にわたるホールド方法を逐次変更することにより、ストッパー押圧力やベルト押圧力を手指の特定の部位に長時間集中負担させるという不都合を回避でき、結果として長時間連続のホールドが可能となる。
【0020】
尚、ホールド方法Dでは、ストッパーを第1指で上方向に押圧することを示しているが、詳しくは、第1指のつけ根部で押圧することがより実用的であり、ベルトが付設してある場合には、ベルトに第1指をくぐらせる形態となる。また、ホールド方法Hに於ける掌部(13)の想像線は、第1指と第2指の間から手の甲を結ぶ線でのダンベル軸方向の断面輪郭を示している。
【0021】
2)図4に、第1指(8)および第2指(9)を下方に第5指(12)を上方にした状態での実用的なホールド方法7種I、J、K、L、M、N、Oを示す。Lを除くI、J、K、M、N、Oの6種の方法に於ては、上方向のストッパー押圧力を作用可能であり、ホールド方法Lに於ては、ベルト押圧力を作用可能である。これら押圧力の有効性、メリットは、前記1)の説明と同様である。
【0022】
3)肘を略直角程度に曲げ、速いサイクルでの振幅運動の場合の使用形態を、図5を参照して説明する。
図5は、肩を中心とし、中心角約60°の円弧状振幅軌道(15)での振幅運動を、簡略化し模擬的に示す。この運動に於いて、振幅の最前部(ダンベルが最高位置)と最後部領域で、急速に方向反転させるために慣性力に抗する大きな力すなわち反慣性力(16)を必要とする。方向反転領域での加速度に比例してであるが、この反慣性力は容易に重力(17)の大きさよりはるかに大きくなり得る。そして、この反慣性力は、ダンベルの略軸方向に作用させることとなり、ストッパーを手指(図5では第2指および第3指)で押圧することで、確実、容易に作用させることができる。この事から、握力に依る摩擦力は非常に小さくてよく、握力維持の疲労は大きく軽減されることとなり、ひいては、この運動に於ける全体的な安全性の向上に寄与する。尚、この運動に於ては、実際上遠心力は相対的に小さなものである。
【0023】
4)肘を略直線的に伸ばして或は僅か曲げてダンベルをぶら提げる状態でホールドし、一般的歩行運動のサイクルで大きい半径の振幅運動をする場合の使用形態を、図6を参照して説明する。
図6は、肩を中心とし、中心角訳45°の円弧状振幅軌道(15)での振幅運動を簡略化し模擬的に示している。また、前腕軸とダンベル軸方向の開き角を略30°と想定している。
【0024】
重力(17)は、振幅の最前部を除く全域で実感される。振幅方向の反転領域での反慣性力(16)および振幅の中間領域での遠心力に対称な反遠心力(18)の必要な力は、当然のことであるが振幅の仕方次第で大きくも小さくもなり、容易に重力(17)の大きさを超えるものとなり得る。重力(17)を含めた負荷となる幾つかの力のダンベル軸方向成分の合成力は、大きなものとなり、この合成力に対抗する力は、この図6のホールド方法では、ストッパーを第4指或は第5指で押圧することにより、逆軸方向に確実、容易に作用させることができる。そして、前1)、3)の説明と同様、握力に対しての負担は大きく軽減され、長時間、安全に使用できることとなる。
【0025】
5)図9には、図7に示す参考例ダンベルの実用的なホールド方法4種P、Q、R、Sを示す。
このダンベル参考例では、2つのストッパー(2,2)を本体(1)の中心から対称等距離に設けている。ホールド方法P、Q、Rでは第1指と第2指を上方に、第5指を下方にしており、ホールド方法Sでは、逆にぶら提げる形態のホールド方法である。ホールド方法Pでは、第1指(8)および第5指(12)でストッパーを押圧できるので、各指への負荷は分散軽減され、ホールドそのものがより安定したものとなる。いずれのホールド方法に於ても、ストッパーに手指から押圧力を作用させることが可能で、握力に対する負担が軽減されることによるメリットは、前1)、3)の説明と同様である。
【0026】
ここに記したホールド方法の外にも多くの実用的なホールド方法をとることが、図3、図4を参考にして容易に類推できる。
尚、図1に類似してベルトを付設すれば、更に種々のホールド方法をとることが可能となり、取扱いも便利となる。
【0027】
6)図11に、図10に示す参考例ダンベルの実用的なホールド方法T、U、Vを示す。
ホールド方法Tでは、第3指と第4指でストッパーを挟み押圧することができる。また、ストッパーから球形重り部までの長さを指3本の太さの合計長より少し短くしているので、ホールド方法U、Vに於ては、重り部球面へも押圧力を作用させることが可能である。
握力に対する負担が軽減されることによるメリットは、前1)、3)の説明と同様である。
【0028】
7)図12に於ては、2つの並立するストッパー(2、2)の間をホールドする方法を示している。手指とストッパーとの隙間を僅少にしているので、軸方向にはストッパーに依り安定し、軸の両方向に押圧力を作用させることができる。また、ストッパーと重り部の間隔を第2指の太さより若干広くしているので、第2指と第3指でストッパーを挟むホールド方法をとることができる。そしてこの場合には、第1指と第2指で重り部のグリップ方向側面を押圧することが可能となる。更に、類似に、第4指と第5指でストッパーを挟むホールド方法をとることも可能である。
【0029】
8)戸外での使用時に起こるグリップ部での摩擦力の減少の要因としては、疲労による握力の減少の外に、手袋の使用および汗、雨に濡れることがあり、これらが重複すれば更に悪影響は大きくなり、危険ですらある。摩擦力の減少は、ダンベル軸方向のみでなく、当然、円周方向にも起こるものである。前記1)〜7)では種々の構造のダンベルの使用形態での有利性を、主に軸方向の力に関して説明している。よってここでは、円周方向での摩擦力の減少への対応について説明する。
【0030】
ストッパーを指2本で挟み、グリップ部を握った場合、該2本の指の先端部(ストッパーに接触する部分より先の部分)の間隔は、ストッパーの厚み幅より狭まり、グリップ部やストッパーが実用的な大きさであれば、この先端部は殆んどの場合、接触する状態となるのである。すなわち、該2本の指はストッパーを挟み、ホールドする作用をする。同時に、負荷に抗してストッパーを押圧することにより、指とストッパーの間には大きな静止摩擦が生ずる。これらの作用は、円周方向での摩擦力の減少を補い対抗するものとして働く。
【0031】
また、ストッパーやベルトを挟まずに片側から押圧する場合に於ても、多くの場合、手指のストッパーやベルトを押圧する部分が、僅かではあるが凹状若しくは鉤形状となり、前述した押圧による手指とストッパー間の静止摩擦力と相まって、円周方向での摩擦力の減少を補うものとして働く。
総じて、前記1)〜7)にて述べた軸方向での効用、および本8)で述べた効用を合せ、戸外での悪条件下での使用に際しても高い安全性を確保できる。
【0032】
9)ベルトの効用としては、図3、図4にベルトを利用した幾つかのホールド方法をとれることを示した。この積極的なベルトの利用は、従来のダンベルに於ては見られない事柄である。
また、別の効用として、一般に取扱上の便利さがある。例えば、片手の指2本程度で2個のダンベルを、ベルトが付設してあれば、容易に持ち運びが可能である。
【0033】
更にここでは、ベルトの別の効用として、図16に片手による2個のダンベルのホールド方法2種EE、FFを示す。ホールド方法EE、FF共に、手指をベルトにくぐらせて2個の棒状ダンベル本体(1)を密着させ略平行にしてホールドしている。ホールド方法EEでは、第1指と第2指でストッパーを挟んでいる。これらのホールド方法によれば、比較的ゆっくりした大きい負荷のダンベル運動を行うことが可能である。
【0034】
一方、従来のダンベル例を該ホールド方法に関し考察する。先ず、球形又は短く直径の大きい円柱状の重り部を備えたダンベル(図10、12参照)では、これらのホールド方法をとることは不可能である。次に、図17に示す従来の例では、ダンベルの全体重量が小さい(約1kg)割に外寸法が大きく、特に重り部のクッション材外径が大きいことにより、2個まとめて該方法でホールドするには安定感が乏しく感触も悪い。また、係止具(26)の形状により、ホールド方法EEを行うと感触が著しく悪い。更に、図18に示す従来例の場合でも、やはり大きな不安定感、感触の悪さがある。総じて、いずれの従来例のダンベルに於ても、該ホールド方法をとることは目的とされておらず、その為の構造上の配慮はされていない。そして該ホールド方法での使用は不適切である。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例および参考例について図面を参照して説明する。
図1は一実施例を示す斜視図である。グリップ部の略中央部を握ったときに、第2指と第3指の間に或は第4指と第5指の間に挟めるようなグリップ部上の位置にストッパー(2)を設けたものである。本体(1)およびストッパーは、表面をクッション材で被覆した構造としている。
また、ベルトは、その一端をストッパーに連結し、他の一端は本体(1)に連結している。そしてその素材は柔らかく強靭なものが好ましく、内側の面クッション材を付設すれば使用感は更に快適なものとなる。
【0036】
図2は、一実施例の要部を示す図1a−a矢視の一部省略図である。突片(5)を重量部材(4)に設けた溝に差し込み、接着、溶接、その他の方法により重量部材(4)と結合している。また、突片(5)にはベルト(3)を通すことのできる細長い穴を設けてあり、該穴にベルトを通し、穴の両側のベルトを結合させ、ベルトを突片と連結した形態としている。そして、突片(5)にクッション材(6)を被覆してストッパー(2)を形成している。
また、ベルトの他の一端と本体(1)の一連結方法を示している。本図の例では、ベルト(3)と重量部材(4)を針金(7)で縛着している。縛着部に接着材を併用すれば、連結はより確実なものとなる。
【0037】
図3、図4には図1の一実施例について、主にストッパーまたはベルトの使用方法、活用の視点から、種々の実用的なホールド方法15種A〜Oを示す。
図3には、第2指(9)を上方に、第5指(12)を下方にした場合のホールド方法8種A〜Hを示す。
図4には、第2指(9)を下方に、第5指(12)を上方にした場合のホールド方法7種I〜Oを示す。
【0038】
図5は、肘を略直線程度に曲げ、肩を中心とする円弧上を中心角略60°の範囲で、速いサイクルで振幅運動する使用形態を、模擬的に示している。
【0039】
図6は、肘を僅か曲げて、或は略直線的に伸ばして、肩を中心とする円弧上を中心角略45°の範囲で、一般的歩行のサイクルでの大きい振幅運動を行う使用形態を、模擬的に示している。
【0040】
図7は、参考例を示す正面図、側面図である。
2つのストッパー(2,2)を本体(1)の中心から対称等距離に設けている。両ストッパーの軸方向間隔は、グリップ部の略中央部分をホールドし、一方のストッパーを第4指と第5指で挟んだ場合に、第1指が他のストッパーの本体(1)の中心側の側面に接する(図9のホールド方法P参照)程度、すなわち第2指、第3指、第4指を合せた幅もしくはそれより若干広めとしている。また、2つのストッパーは本体中心から等距離にあるが、その間隔を変えずに、軸方向に略指1本分の幅程度ずらしても相応の効用がある。
クッション材は、幾つかに分割して被覆するのが好都合である。尚、突片(5)については、次の図8の説明にて述べる。
【0041】
図8は、図7に示す参考例に於て重量部材(4)の外側に嵌合して組込んだ突片(5)を拡大して示す。
重量部材(4)を嵌挿できる管状部(19)と突片(5)を一体形成または結合したものである。素材としては合成樹脂や金属が適当であり、突片部分にベルトとの連結用の穴を設けること、その他の加工は容易である。
管状部(19)の軸方向の長さ、設ける突片数、突片を設ける位置(管状部の一端からの距離、複数ストッパーの間隔や半径方向の相対角度など)については目的に応じて適宜に選択できる。例えば、管状部の長さを重量部材(4)の長さと同じにすることも可能である。
【0042】
図9には、図7に示す参考例の実用的なホールド方法の例4種P、Q、R、Sを示す。
【0043】
図10は、参考例を示す正面図である。
グリップ部の両端に、球状の重り部を備えた周知のダンベルに於て、グリップ部の略中央にストッパー(2)設けたものとした。そして、ストッパー(2)から球状重り部までのグリップの長さは、使用法との関係で、指3本分の幅より少し短く(略2.5本分程度)している。また、グリップ部と球状重り部のグリップ部との近傍部分を、クッション材(6)で被覆している。
【0044】
図11には、図10に示す参考例の実用的なホールド方法の例3種T、U、Vを示す。
【0045】
図12は、参考例を示す正面図である。
グリップ部の両端に、太く短い円柱状の重り部を備えた周知のダンベルに於て、2個のストッパー(2,2)を、第2指から第5指までの4本分の幅より僅か広めまたは略同一の間隔で、グリップ部の中心軸から同一半径方向に並立して設けたものとした。また、グリップ部および重り部のグリップ部側の側面にはクッション材(6)を被覆し、ストッパーと重り部の間隔は第2指の太さより若干広くしている。
図12に於て、想像線で示すホールド方法の外に、ストッパー(2)を第2指と第3指の間に或は第4指と第5指の間に挟むホールド方法をとることができる。
尚、図10と図12に示す形状のダンベルに於て、図1に類似してストッパーやベルトを付設することができ、有効であることは勿論である。
【0046】
図13に、突片の参考例2種W、Xを正面図およびbb矢視断面図にて示す。
参考例Wに於ては、重量部材と結合させる辺を重量部材面に適合するよう円弧状としており、幅はベルト(3)の幅と同程度としている。そして、ベルトは重量部材、突片と縛着、接着、その他の方法で連結することができる。
【0047】
参考例Xに於ては、ベルト(3)と連結するため、ベルト挿通用の細長い穴を設けている。また、下辺は直線としている。
参考例W、X共に、上辺の両端は、安全性向上のため比較的大きな丸み(大きなR)をもたせている。
尚、素材としては、金属、合成樹脂が適切であり、剛性を有したものや若干の柔軟性を有したもの共に使用可能である。
【0048】
図14には、種々の突片(5)と重量部材(4)の実用的な結合方法6種Y、Z、AA、BB、CC、DDを示す。
結合方法Yに於ては、突片は突片連結底板(20)によりコの字形状のものとして、これを重量部材(4)の平面部(22)に縛着、接着、溶接により結合し、2つの突片を一度に結合する形態としている。2つの突片の間隔およびグリップ部上の軸方向結合位置は適宜に選択できる。そして、該結合方法Yは図12に示すストッパー(2,2)の形成に応用できる。
【0049】
結合方法Zに於ては、突片は突片底板(21)を有したL字形状のものとし、これを結合方法Yと同様に平面部(22)に結合する。
尚、結合方法Y、Zに於て、ベルトの結合方法は種々あるが、一例として、突片連結底板(20)や突片底板(21)と平面部(22)との間にベルトを挟んで、3つの部材を重層して結合すれば、ベルトは重量部材(4)と連結される。
【0050】
結合方法AA、BBに於ては、略長方形の突片(5)を夫々溝(23)、穴溝(24)に差し込み、接着、溶接により結合する。
尚、平面部(22)、溝(23)、穴溝(24)は、重量部材(4)を鋳造成形或は切削加工することにより形成できる。
【0051】
結合方法CCに於ては、突片(5)はその下辺を重量部材(4)の外周に適合する形状とし、これを重量部材(4)に接着、溶接により結合させる。
結合方法DDに於ては、重量部材(4)の製造時に突片をも一体的に成形し、一体形成突片(25)としての結合形態としている。
尚、結合方法CC、DDに於ては、重量部材(4)としては棒状のものは勿論、管状のものとすることが可能であり、管状とした場合にはこの中に、比重の大きい金属(例えば鉛)の棒、粒を詰めて重量部材(4)を構成することの展開が図れる。
【0052】
図15は、参考例を示す正面図、cc矢視断面図である。
基本的な構造は図1に示す実施例と類似しており、比較的に小型、軽量(例えば1kg)のものとしている。ストッパーの構成部材としての突片を省略し、ストッパーに相当する部位に於てベルト(3)の内、外面にクッション材(6)を付設することにより、これらがストッパーとして必要な機能を部分的に保有するものとした。ストッパーとしての軸方向の堅固さは既述のストッパーより少いが、ベルトは遊びを少く(短く)していること、グリップ部のクッション材は摩擦力の大きい素材のものとしていること、本体の重量は比較的軽量としていること、図5、図6に示す方向反転に要する反慣性力(16)や、遠心力と重力のダンベル軸方向成分の合成力は小さいことの種々の事由により、全体的にストッパーとしての効用、目的に近似的に適い、実際に使用可能である場合には突片を省略してもよい。
【0053】
図16には、片手による2個の実施例ダンベルのホールド方法2種EE、FFを示す。
【0054】
図17には、従来のダンベルの一例を示す。
重量は約1kg程度で、重り部のクッション材は厚い(外径約50mm)。
【0055】
図18には、略D字形状の従来のダンベル例を示す。
【0056】
【発明の効果】
1.本発明の構造により、ダンベルの重力のみでなく、繰返し振幅運動に於ける慣性力、遠心力を負荷として利用でき、これらに抗する力を安全、確実に作用(印加)させることが可能となった。
2.本発明の構造により、手指の握り機能のみでなく、指、手、腕の種々の機能、能力を利用、発揮してダンベルをホールドでき、負荷を分散させることが可能となった。
3.戸外に於けるような悪条件下でも安全な使用、取扱いが可能となった。
4.使用者の手指の大小、手袋の使用、不使用に殆んど関係なく使用できる。
5.使用感が快適で、安全性の高いものと成し得た。
6.実施例のうち一部のものは、2個を片手で安定にホールドでき、大きい重力負荷でゆっくりしたダンベル運動が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図
【図2】一実施例の要部を示す図1a−a矢視の一部省略図
【図3】一実施例のホールド方法8種A、B、C、D、E、F、G、Hを示す図
【図4】一実施例のホールド方法7種I、J、K、L、M、N、Oを示す図
【図5】一使用形態の振幅運動を示す模擬図
【図6】一使用形態の振幅運動を示す模擬図
【図7】参考例を示す正面図、側面図
【図8】管状部付き突片の参考例を示す正面図、側面図
【図9】参考例のホールド方法4種P、Q、R、Sを示す図
【図10】参考例を示す正面図
【図11】参考例のホールド方法3種T、U、Vを示す図
【図12】参考例を示す正面図
【図13】突片の参考例2種W、Xの正面図、bb矢視断面図
【図14】種々の突片と重量部材の結合方法6種Y、Z、AA、BB、CC、DDを示す図
【図15】参考例を示す正面図、cc矢視断面図
【図16】片手による2個の実施例ダンベルのホールド方法2種EE、FFを示す見取図
【図17】從来の類似の一例を示す正面図、dd矢視断面図
【図18】從来の略D字形状の一例を示す正面図、ee矢視断面図
【符号の説明】
1本体
2ストッパー
3ベルト
4重量部材
5突片
6クッション材
7針金
8第1指
9第2指
10第3指
11第4指
12第5指
13掌部
14振幅中心方向線
15振幅軌道
16反慣性力
17重力
18反遠心力
19管状部
20突片連結底板
21突片底板
22平面部
23溝
24穴溝
25一体形成突片
26係止具
27曲率半径

Claims (1)

  1. ダンベル中央のグリップ部を、その横方向断面の周囲形状を円形とし、その表面をクッション材(6)で被覆した構造のものとし、
    該グリップ部の中央部を握ったときに第2指(人差指)と第3指の間に或いは第4指と第5指(小指)の間に挟めるようなグリップ部上の位置を1箇所特定し、該特定位置にストッパー(2)を突出状に結合してなるダンベルにおいて、
    前記ストッパー(2)を、
    〔イ〕金属又は合成樹脂を素材として剛性又は若干の柔軟性を有する突片(5)に、クッション材(6)を被覆した構造のものとし、
    〔ロ〕グリップ部軸方向への厚さは、グリップ部を手指で握ったときに第2指と第3指或いは第4指と第5指で容易に挟めるサイズのものとし、
    〔ハ〕高さ,横方向幅は、グリップ部を手指で握った状態でストッパーを挟む指でこのストッパーをグリップ部軸方向に押圧できるサイズのものとした、
    ことを特徴とするダンベル。
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