JP3860544B2 - 即席中華麺及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、即席中華麺及びその製造方法に関し、より詳しくは、熱水を用いて喫食状態に復元される太い麺線からなる即席中華麺及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、即席中華麺(ラーメン)は、熱水を用いて短時間で喫食状態に復元させて食される。このような即席中華麺に関連して、次のような提案がなされている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−276698号公報(第2−3頁)
【特許文献2】
特開平9−234009号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開2000−295970号公報(第2−8頁)
【特許文献4】
特公平4−69984号公報(第1−3頁)
【特許文献5】
特公平7−106128号公報(第1−3頁)
【0004】
特許文献1(特開平10−276698号公報)は、即席中華麺の製造方法に関して、製麺工程を経た麺類に、温度が60℃以上乃至100℃未満で湿度が60〜100%の熱風を当てて加熱α化処理した後、乾燥する即席麺の製造方法を開示している。また、この公報は、製麺工程では、ドウを2本のロールによって圧延し、幅が1.2〜1.7mm程度に切断して麺線にするのがよいことを開示している。また、この公報は、油揚げにより乾燥することを開示している。
【0005】
特許文献2(特開平9−234009号公報)は、即席中華麺に関して、低温域で喫食するための即席麺を提案している。また、この公報は、幅1.0〜1.5mm程度、厚み0.8〜1.1mm程度の太さに成形された麺線に、澱粉質のα化処理を施した後、熱風乾燥処理を施すことにより、即席中華麺を製造する方法を開示している。
【0006】
特許文献3(特開2000−295970号公報)は、即席中華麺の製造方法に関して、麺線に溝を形成し、蒸煮処理を施した後、温度100〜200℃、風速10〜70m/secの熱風を噴射して膨化乾燥することにより、溝付き即席麺類を製造する方法を開示している。この公報は、この方法により、膨化乾燥する際、麺線に形成した溝が麺の乾燥表面積を広くし、且つ麺線内部の乾燥を促進するので、膨化麺の組織が均一な多孔質を得ることができて、巾の広い麺や太い麺においても復元性が良く、歯ごたえ、粘弾性のある生麺的な食感食味を得ることができると提案している。
【0007】
特許文献4(特公平4−69984号公報)は、押出成形麺(スパゲッティ)に関して、麺線の縦方向に沿った1本の溝を有している押出成形麺を開示している。また、この公報は、内径2.5mmの円形状のダイ穴の縦方向に楔形突起を1個有するダイを装着した押出成形機にデューラム小麦のセモリナと水とを混合して供給して生スパゲッティを得、次いで調湿乾燥して乾燥スパゲッティを製造することを開示している。この公報によれば、この押出成形麺は、加熱調理前は溝を有した形状を呈しているが茹処理等により可食状態とした際は麺が吸水膨潤して溝が閉塞することを特徴としている。
【0008】
特許文献5(特公平7−106128号公報)は、押出成形麺(スパゲッティ、うどん)に関して、麺線が縦方向に沿った2〜4本の溝を有している押出成形麺を開示している。また、この公報は、内径2.4mmの円形状のダイ穴の縦方向に楔形突起を3個有するダイを装着した押出成形機にデューラム小麦のセモリナと水とを混合して供給して生スパゲッティを得、次いで調湿乾燥して乾燥スパゲッティを製造することを開示している。また、これと同様にして乾燥うどんを製造することを開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近時、嗜好の多様化に伴い、弾力のある太い麺線からなる中華麺をつけだれにつけて食べる、いわゆる「つけ麺」が好まれる傾向にあり、つけ麺の専門店が出店されたり、一般のラーメン専門店でもつけ麺を新しいメニューとして加えるなど、中華麺の新しいスタイルとして定着しつつある。ところで、このようなつけ麺に代表される太い麺線からなる中華麺は、即席麺の形態として提供しようとした場合には、麺線が太いため、熱水により短時間で復元させるのが難しいという問題がある。
【0010】
このような問題に対して、特許文献3は、麺線に溝を形成し、膨化乾燥することによって、太い麺線の復元性を改善できることを提案している。しかし、この提案の溝付き即席麺は、膨化乾燥によって麺線内部の組織が多孔質(粗)になっているため、復元させても弾力に欠けて歯応えが弱いという問題がある。
【0011】
一方、特許文献4及び特許文献5に開示の提案を、即席中華麺に適用しようとした場合には、次のような問題が生じることが判明した。すなわち、溝を形成した太い麺線からなる中華麺を調製し、これに特許文献4及び特許文献5に開示のように、調湿乾燥して即席中華麺を製造したところ、この即席中華麺は、物理的な作用によって麺線が溝に沿って裂け易く、搬送時等において麺線が溝に沿って裂けたり、又は裂けて折れたりするなどの問題を含むことが判明した。
【0012】
そこで、本発明の目的は、太くて弾力のある麺線を短時間で喫食状態に復元させることができ、かつ、物理的な作用に耐えることのできる即席中華麺及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明は、厚みが1.0〜1.6mmで、幅が1.6〜3.0mmの太さを有する麺線を含む即席中華麺であって、前記麺線は、長手方向に沿って2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向中心に向かって対向して形成されていると共に、澱粉のα化処理が施され、かつ、収縮乾燥処理が施されていることを特徴とする即席中華麺を提供する。 また、本発明は、厚みが1.1〜1.7mmで、幅が1.6〜3.0mmの太さを有し、かつ、長手方向に沿って2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向中心に向かって対向して形成された麺線に、澱粉のα化処理を施した後、収縮乾燥処理を施すことを特徴とする即席中華麺の製造方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本発明の即席中華麺は、厚みが1.0〜1.6mm、より好ましくは1.1〜1.5mm、更に好ましくは1.1〜1.4mmで、幅が1.6〜3.0mm、より好ましくは1.7〜2.8mm、更に好ましくは1.8〜2.6mmを有する麺線を含む。また、この麺線は、その長手方向に沿って少なくとも1本の溝が形成されていると共に、澱粉のα化処理が施され、かつ、収縮乾燥処理が施されている。この即席中華麺は、従来の即席中華麺には見られない特有の太さを有し、熱水を用いて喫食状態に復元することによって、太くて且つ弾力があり独特の歯応えを有するものとなる。この即席中華麺は、種々の製品形態に適用可能であるが、特に、熱水を用いて復元した後、水切りして、別途用意した調味液体につけて喫食する形態のもの(いわゆる「つけ麺」等)に適用するのが好ましい。
【0015】
前記麺線に形成される溝としては、楔形、U字形、角形等の任意の形状を採用することができる。この溝は、例えば、後述する図1に示すように、麺線の長手方向に対する垂直断面において、幅方向の表面から厚み方向の中心に向かって形成されるのが、即席中華麺を短時間で復元させる観点から好ましい。また、同様の観点から、この溝は麺線に2本形成されるのがよい。より好ましくは、2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向中心に向かって対向して形成されているのがよい。この溝の1本の深さは、麺線の厚みの1/5〜1/3であるのがよい。より具体的には、例えば、0.1〜0.5mm、好ましくは0.15〜0.4mm程度であるのよい。これにより、即席中華麺を短時間(例えば3〜4分間)で良好に復元させることができ、また、物理的な作用によって麺線が溝に沿って裂けることを防止することができる。
【0016】
本発明の即席中華麺の製造方法について説明すると、原料としては、小麦粉等の澱粉質原料、水、かんすい、食塩、天然ガム等の麺質改良剤、色素、調味料等が挙げられる。原料配合に関しては任意であるが、例えば、食塩の配合量を増やすと、即席中華麺をより短時間で復元させることができる。具体的には、例えば、即席中華麺(製品)中における食塩含量が2.0〜6.0質量%、より好ましくは2.0〜5.0質量%となるように配合するのがよい。
【0017】
このような食塩含量の即席中華麺は、特に、熱水を用いて復元した後、水切りして喫食する形態の製品に適用すると、水切りしたときに余分な食塩が除去され、風味上の影響がないのでよい。また、澱粉質原料としては小麦粉、各種澱粉等が挙げられるが、澱粉質原料100質量部に対して水を28〜40質量部用いるのが後述する澱粉のα化を促進する上で望ましい。
【0018】
以上のような原料を混捏処理して生地を得る。この場合の手段は任意であるが、特に混捏処理を減圧下、例えば−26.7〜−86.6キロパスカルで行うことが、弾力のある歯応えを付与する上で望ましい。混捏処理に用いる装置としては、連続ミキサー、縦型ミキサー、横型ミキサー、エクストルーダーが例示される。
【0019】
次に、混捏処理して得られた生地を麺線にする。麺線は生地を数組のロール機により順次圧延して所定の厚みの麺帯にし、これを切出機の切刃で所定の幅に切り出すことにより調製することができる。特に、本発明においては、厚みが1.1〜1.7mm、より好ましくは1.2〜1.6mm、更に好ましくは1.3〜1.5mmで、幅が1.6〜3.0mm、より好ましくは1.7〜2.8mm、更に好ましくは1.8〜2.6mmの太さを有する麺線に調製するのがよい。これにより、従来には見られない特有の太さを有する即席中華麺を製造することができる。切出機で上記範囲の麺線を得る場合、切刃としては10〜19番のものが適当である。
【0020】
本発明において、麺線に溝を形成する方法は任意であるが、例えば、前記麺帯を切出機の切刃で麺線に切り出す前に、麺帯の幅方向に対して所定の間隔で溝付け刃を設けたロール機を用いて麺帯に溝を形成し、次いで、溝が形成された麺帯を切出機の切刃で麺線に切り出すことにより、溝が形成された麺線を好適に調製することができる。この方法によれば、麺線の長手方向に沿って正確に溝を形成することができる。
【0021】
次に、この麺線に澱粉のα化処理を施す。これにより、麺線の組織が強化されて、物理的な作用を受けても麺線が溝に沿って裂けたりすることを防止することができる。この観点から、本発明の即席中華麺は、よう素呈色度が1.0以上、好ましくは1.0〜4.0であるのがよい。尚、よう素呈色度とは、麺における澱粉のα化度の指標であり、即席めん類の日本農林規格第7条に規定されるよう素呈色度の測定方法に基づき測定したものである。澱粉のα化処理としては、蒸煮処理、過熱水蒸気処理、高周波処理等が挙げられる。ここで、例えば、蒸煮処理の場合には、95〜110°C、好ましくは98〜105°Cで、20〜240秒間、好ましくは40〜180秒間の条件で行うのがよい。
【0022】
次に、澱粉のα化処理が施された麺線に収縮乾燥処理を施す。これにより、本発明の即席中華麺を得ることができる。この本発明の即席中華麺は、太い麺線に溝がはっきりと形成され、また、麺線の組織が緻密なものとなる。したがって、熱水により短時間(例えば3〜4分間)で喫食状態に復元させることができ、また、復元した中華麺は、弾力があり独特のコシのある歯応えを有するものとなる。この収縮乾燥処理は、収縮乾燥処理後の麺線の幅と厚みが、収縮乾燥処理前の麺線(澱粉のα化処理が施された麺線)と比較して、それぞれ3〜25%、好ましくは5〜20%程度収縮するように施すのがよい。
【0023】
この収縮乾燥処理は、澱粉のα化処理が施された麺線に100℃未満の温度で、収縮乾燥処理後の水分が8.0〜14.5質量%になるように乾燥処理を施すことによって実施し得るが、独特のコシのある歯応えを得る上で、熱風乾燥処理が好ましい。熱風乾燥処理を施す場合の条件は、例えば、乾燥温度が70〜98°C、好ましくは75〜90°C、乾燥相対湿度が10〜50%、好ましくは20〜40%、風速が0.2〜3.0m/sec、好ましくは0.5〜2.0m/sec、乾燥時間が20〜60分間、好ましくは30〜40分間であるのがよい。乾燥処理後の麺には適宜冷却処理を施すことができる。
【0024】
以上のようにして製造した即席中華麺は、例えば、スープやたれを作るための調味材と共に包装袋に包装して袋入り中華麺として市場に供することができる。ここで、調味材としては、ストレートタイプ、水を加えて延ばす希釈タイプ等の任意の形態とすることができ、その性状も液状、粉末状などを問わない。また、この調味材は、中華麺の復元に用いた熱水に溶かして「スープ」としてもよく、或いは、中華麺の復元に用いた熱水とは別に、そのまま若しくは別途用意した熱水に溶かすなどして「つけだれ」とすることもできる。調味材を構成する原料としては、油、食塩、糖類、調味料、醤油、酸味料、香辛料、各種エキス、色素等が挙げられる。これらの原料は製品形態に応じて適宜配合して調製される。
【0025】
【実施例1】
水34.0質量部に食塩3.0質量部、かんすい0.5質量部及び色素0.03質量部を混合して混合物を得た。次に、小麦粉90.0質量部、コーンスターチ10.0質量部、ビタミンE0.03質量部、カルシウム製剤0.36質量部及び上記混合物をミキサーに投入して、これらを減圧下(−39.9キロパスカル)で混捏して生地を得、この生地をロール圧延して厚みが1.4mmの麺帯とした。
【0026】
次に、麺帯の幅方向に対して2.5mm間隔で溝付け刃(高さ1.0mm)を設けた2つのロールを0.4mmの間隔をあけて向い合わせて配置し、この2つのロールの間に上記麺帯を通過させて、この麺帯の表面と裏面とにそれぞれ2.5mm間隔で溝を形成した。次に、この溝が形成された麺帯を角12番の切り刃で切り出して、厚みが1.4mm、幅が2.5mmの麺線とした。この麺線に98〜102℃で90秒間の蒸煮処理により澱粉のα化処理を施し、その後、これを1食分毎の長さにカットして二つ折りにした。尚、この蒸煮処理が施された麺線の太さは、厚みが約1.4mm、幅が約2.8mmであった。
【0027】
次に、蒸煮処理が施された麺線に、乾燥温度が80°C、乾燥相対湿度が40%、風速が0.5m/sec、乾燥時間が45分間の熱風乾燥処理により収縮乾燥処理を施すことにより、本発明の即席中華麺を得た。この即席中華麺は、水分が12.5質量%、食塩含量が2.5量%(電量滴定法)、よう素呈色度が1.5のものであった。
【0028】
図1は、実施例1で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。図1に示すように、この麺線は、2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向の中心に向かって対向してはっきりと形成されている。この麺線の太さは、厚みが約1.25mmで、幅が約2.25mmであった。また、溝一本の深さは、約0.3mmであった。また、図2は、実施例1で得られた即席中華麺の麺線の一部拡大写真である。図2に示すように、この麺線は、長手方向に沿って溝が綺麗に形成されている。
【0029】
【比較例1】
熱風乾燥処理(収縮乾燥処理)に代えて、膨化乾燥処理を施すこと以外は、実施例1と同様にして即席中華麺を製造した。この即席中華麺の水分は、約6.0質量%であった。尚、比較例1の膨化乾燥処理の条件は、乾燥温度が140°C、風速が7m/sec、乾燥時間が50秒間であった。
【0030】
図3は、比較例1で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。図3に示すように、この麺線は膨化しており、そのため溝が殆どなくなっている。尚、この麺線の太さは、厚みが約1.75mmで、幅が約2.35mmであった。
【0031】
【比較例2】
蒸煮処理(澱粉のα化処理)を施さないこと、及び熱風乾燥処理に代えて、調湿乾燥処理(常温乾燥処理)を施すこと以外は、実施例1と同様にして即席中華麺を製造した。この即席中華麺の水分は、約10質量%であった。尚、比較例2の湿乾燥処理の条件は、乾燥温度が25°C、乾燥相対湿度が50%、乾燥時間が14時間であった。
【0032】
図4は、比較例2で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。図4に示すように、この麺線は、実施例1と同様に、2本の溝がはっきりと形成されている。しかし、この麺線は、物理的な作用を受けると溝に沿って容易に裂けてしまう。図5は、比較例2で得られた麺線を指で摘んだ後の一部拡大写真である。図5に示すように、この麺線は、溝に沿って2つに裂けている。尚、実施例1で得られた麺線は、同様に指で摘んでも溝に沿って裂けることはなかった。
【0033】
【比較試験】
実施例1と比較例1、2の即席中華麺を熱湯で4分間湯戻し後水切りし、パネル10名により、それぞれの湯戻り(復元)の状態、麺のコシ(弾力)について官能評価した結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003860544
【0035】
表1に示されるように、実施例1の即席中華麺は、4分間の湯戻しで完全に湯戻りしており、また、湯戻し後の中華麺は、とても弾力があるとの評価が得られている。一方、比較例1の即席中華麺は、4分間の湯戻しで完全に湯戻りしているが、湯戻し後の中華麺は、少し弾力に欠ける。比較例2の即席中華麺は、4分間の湯戻しでは湯戻りが足りず、また、湯戻し後の中華麺も、実施例1の中華麺と比較すると明らかに弾力に欠ける。
【0036】
【実施例2】
(1)即席中華麺
実施例1と同様にして、即席中華麺を製造した。
(2)調味材(つけだれ調味材)
醤油25質量部、食酢5質量部、水20質量部、畜肉エキス25質量部、魚介エキス5質量部、砂糖10質量部、食塩8質量部及びその他調味料2質量部を混合して水系の液体スープを調製した。また、豚脂70質量部、畜肉オイル15質量部及び魚介オイル15質量部を混合して調味オイルを調製した。上記水系の液体スープ20gと調味オイル3gとをそれぞれ包装袋に充填密封して、袋入りつけだれ調味材を製造した。
【0037】
(3)袋入り即席中華麺
上記即席中華麺(1食分(80g))と、上記袋入りつけだれ調味材とを更に別の包装袋に入れて袋入り即席中華麺(つけ麺)とした。
(4)中華麺(つけ麺)の調理
包装袋から即席中華麺を取り出して、熱湯に入れてほぐしながら4分間茹で、次いで、これをザルに取り冷水で洗って水切りした。尚、図6は、水切り後の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。図6に示すように、この麺線には、2本の溝がしっかりと残っている。
【0038】
一方、別途用意した熱湯100mlにつけだれ調味材を溶かして、つけだれを調製した。そして、このつけだれに水切りした麺線をつけて食したところ、麺線につけだれがしっかりと絡んでいて、ほどよい酸味のさっぱりとした味で、かつ、畜肉エキスの旨みと魚介エキスの風味が活かされ、太くて弾力のあるシコシコとした歯応えを有する美味しいものであった。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。
【図2】実施例1で得られた即席中華麺の麺線の一部拡大写真である。
【図3】比較例1で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。
【図4】比較例2で得られた即席中華麺の麺線の長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。
【図5】比較例2で得られた即席中華麺の麺線の一部拡大写真である。
【図6】実施例2で得られた即席中華麺を熱湯で4分間茹で水切りした後の麺線長手方向に対する垂直断面の拡大写真である。

Claims (6)

  1. 厚みが1.0〜1.6mmで、幅が1.6〜3.0mmの太さを有する麺線を含む即席中華麺であって、前記麺線は、長手方向に沿って2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向中心に向かって対向して形成されていると共に、澱粉のα化処理が施され、かつ、収縮乾燥処理が施されていることを特徴とする即席中華麺。
  2. 前記2本の溝の1本の深さが、麺線の厚みの1/5〜1/3である請求項1に記載の即席中華麺。
  3. 前記2本の溝の1本の深さが、0.1〜0.5mmである請求項1又は2に記載の即席中華麺。
  4. 食塩含量が2.0〜6.0質量%である請求項1〜3の何れか1項に記載の即席中華麺。
  5. 熱水を用いて復元した後、水切りして喫食される請求項に記載の即席中華麺。
  6. 厚みが1.1〜1.7mmで、幅が1.6〜3.0mmの太さを有し、かつ、長手方向に沿って2本の溝が麺線の幅方向の表面中央付近から厚み方向中心に向かって対向して形成された麺線に、澱粉のα化処理を施した後、収縮乾燥処理を施すことを特徴とする即席中華麺の製造方法。
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