JP3860362B2 - 縦型回転体用軸受装置 - Google Patents

縦型回転体用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3860362B2
JP3860362B2 JP16220599A JP16220599A JP3860362B2 JP 3860362 B2 JP3860362 B2 JP 3860362B2 JP 16220599 A JP16220599 A JP 16220599A JP 16220599 A JP16220599 A JP 16220599A JP 3860362 B2 JP3860362 B2 JP 3860362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating body
bearing
hydraulic
housing
bearing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16220599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000346073A (ja
Inventor
清 川口
順一 荒井
朝紀 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP16220599A priority Critical patent/JP3860362B2/ja
Publication of JP2000346073A publication Critical patent/JP2000346073A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860362B2 publication Critical patent/JP3860362B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/06Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings
    • F16C32/0681Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load
    • F16C32/0692Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load for axial load only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/55Flywheel systems

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦型回転体用軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道車両の制動時、高速運転から減速していく際に電気ブレーキを使って電力を架線に戻しているが、低速段階から停止までは機械式ブレーキを使っている。近年、地球の温暖化対策の一環として低速段階からの制動エネルギも回生して、エネルギ消費を減らしたいという要求があった。
【0003】
車両の制動エネルギを回生するものとして、発電機を駆動したり、あるいは回転体を高速回転させてエネルギを蓄積する回転エネルギ蓄積装置を用いることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、重量が大きい回転体の軸受構造としてメカニカルべアリング等を用いた場合、摩擦損失が大きく、十分な耐久性を確保することが難しいという問題点があった。
【0005】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、重量の大きい回転体に適用可能な縦型回転体用軸受装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、回転体の回転中心線を略垂直に配置し、回転体と共に回転するタービンブレードを備え、タービンブレードの回転に伴って減圧される減圧室を回転体の上面によって画成し、タービンブレードの回転に伴って加圧される加圧室を回転体の下面によって画成し、回転体の下面から突出する回転軸を形成し、回転軸の下端面を油圧によって浮遊支持する油圧静圧軸受を備えるものとした。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、油圧静圧軸受に連通する油圧源として作動油を吐出する油圧ポンプと、油圧ポンプによって加圧された作動油を蓄圧するアキュムレータとを備え、回転体の回転開始時にアキュムレータに蓄圧された作動油を油圧静圧軸受に導く構成とした。
【0008】
第3の発明は、第1または第2の発明において、油圧静圧軸受のシール部として回転軸の側面にラビリンス溝を形成し、油圧静圧軸受の作動油を戻すドレン通路をラビリンス溝の下流側に開口するものとした。
【0009】
第4の発明は、第1から第3のいずれか一つの発明において、油圧静圧軸受の軸受隙間に面して放射状に延びる油溝を形成するものとした。
【0010】
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明において、回転体とこれを収装するハウジングの間にベアリングを介装し、ベアリングが回転体の下面に当接することにより回転体をスラスト方向に支持するとともに回転軸の側面に当接することにより回転体をラジアル方向について支持するものとした。
【0011】
第6の発明は、第1から第5のいずれか一つの発明において、回転軸とこれを収装するハウジングに軸受隙間を挟むようにして永久磁石を固定し、各永久磁石どうしの反発力によって回転軸をスラスト方向とラジアル方向について支持するものとした。
【0012】
第7の発明は、第1から第6のいずれか一つの発明において、回転体の回転に伴って作動油を軸受隙間に循環させる循環回路を備えるものとした。
【0013】
第8の発明は、第1から第7のいずれか一つの発明において、回転軸の下端面に永久磁石を固定し、永久磁石の回転に伴って磁性流体を軸受隙間に循環させる循環回路を備えるものとした。
【0014】
第9の発明は、第1から第8のいずれか一つの発明において、減圧室に空気を供給する空気供給通路と、タービンブレードによって加圧された空気を排出する空気排出通路とを備え、空気供給通路と空気排出通路の少なくとも一方に可変絞り弁を介装するものとした。
【0015】
【発明の作用および効果】
第1の発明において、油圧静圧軸受を構成する回転軸の下端面は回転体から突出形成されているため十分な剛性が確保され、重量の大きい回転体に対しても軸受隙間を均一にして回転体を浮遊支持することが可能となる。
【0016】
回転体と共にタービンブレードが回転することにより、減圧室の圧力が低下するとともに、加圧室の圧力が高められることにより、回転体の下面と上面に作用する圧力差によって油圧静圧軸受に懸かる荷重が減らされ、摩擦損失の低減がはかれる。
【0017】
そして、減圧室の圧力を低下させることにより、回転体の空気に対する摩擦損失を減らし、回転体の運動エネルギを有効に維持することができる。
【0018】
第2の発明において、油圧ポンプから吐出される作動油が油圧静圧軸受に導かれ、回転体が浮遊支持される。回転体の回転開始時にアキュムレータに蓄圧された作動油が油圧静圧軸受へと供給され、回転体が浮遊支持され、摩擦損失の低減がはかれる
第3の発明において、ラビリンス溝は軸受隙間を上昇する作動油の流れに抵抗を付与して、軸受隙間の上部を密封するシール機能を果たす。作動油の一部はラビリンス溝を超えて上昇して回転体の下面を浮遊支持し、ドレン通路を通して戻される。
【0019】
また、油圧静圧軸受への加圧作動油の供給が途絶えてもラビリンス溝に溜まった作動油によって回転軸の摺動部に油膜がつくられて潤滑が維持される。
【0020】
第4の発明において、放射状に延びる各油溝は、回転体の回転に伴って作動油を軸受隙間へと導くポンプ機能を果たす。
【0021】
第5の発明において、ベアリングが回転体の下面に当接することにより回転体をスラスト方向に支持するとともに回転軸の側面に当接することにより回転体をラジアル方向について支持する。
【0022】
回転体が停止状態から回転し始めるとき、回転体の下面はベアリングに当接して、軸受隙間の上部を密封するシール機能を果たして油圧静圧軸受の圧力を高め、回転開始時から回転体が浮遊支持される。
【0023】
第6の発明において、各永久磁石が互いに離れようとする磁力により回転体のスラスト荷重とラジアル荷重が支持され、その分だけ油圧静圧軸受に懸かる荷重が減らされ、摩擦損失の低減がはかれるとともに、回転体のハウジングに対する同心度が維持される。
【0024】
第7の発明において、回転体の回転に伴って作動油が軸受隙間に循環し、軸受隙間に充満する作動油により回転体が浮遊支持される。この場合、循環回路にポンプ等を介装する必要がなく、構造の簡素化がはかれる。
【0025】
第8の発明において、回転体と共に永久磁石が回転するのに伴って、磁性流体が永久磁石の磁力によって軸受隙間へと吸い出され、軸受隙間に充満する磁性流体により回転体が浮遊支持される。この場合、循環回路にポンプ等を介装する必要がなく、構造の簡素化がはかれる。
【0026】
第9の発明において、可変絞り弁を介して空気供給通路を絞ることにより、減圧室の圧力を真空に近い状態に低下させることが可能となり、回転体の空気に対する摩擦損失を減らすことができる。
【0027】
また、可変絞り弁を介して空気排出通路を開くことにより、装置を通過する空気量が増え、装置の冷却効果を高められる。
【0028】
また、各可変絞り弁を介して空気供給通路と空気排出通路の両方を絞ることにより、空気排出通路から外部に排出される空気の吹き出し音を小さくして騒音の低減がはかれる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0030】
図1に示すように、ハウジング20の内部に回転体1が回転可能に収装され、回転体1を回転させて発電するようになっており、例えば鉄道車両の制動エネルギを回生する装置として用いられる。
【0031】
回転体1の回転中心線Oは垂直に配置されるように車両に搭載される。円盤状をした回転体1の上面18の中央部から動力伝達軸11が突出し、動力伝達軸11とハウジング20の間にはベアリング33が介装される。ベアリング33は、ラジアル2重ベアリングで構成され、動力伝達軸11をラジアル方向に支持する。動力伝達軸11はその図示しない上端が車輪の駆動軸に接続されている。車両の制動時に回転体1が発電機として作動することにより、制動エネルギを回収しながら制動が行われる。一方、車両の発進時や加速時に回転体1を電動機として作動させ、その回転力を車輪に伝えることによりエネルギの節約が行われる。
【0032】
なお、動力伝達軸11をクラッチを介して車輪の駆動軸に接続し、回転体1を高速回転させてエネルギを蓄積する回転エネルギ蓄積装置に適用してもよい。この場合、車両の制動時にクラッチを接続して回転体1の回転速度を高めることにより、制動エネルギを蓄積しながら制動が行われる。一方、車両の発進時や加速時にクラッチを接続して回転体1の回転力を車輪に伝えることによりエネルギの節約が行われる。
【0033】
回転体1はその下面17の中央部から回転軸12が突出する段付きピストン形状をしており、回転軸12を浮遊支持する油圧静圧軸受3が設けられる。油圧静圧軸受3は回転軸12の下端面13によって画成される軸受隙間4と、回転軸12の側面14によって画成される軸受隙間5と、軸受隙間4に加圧作動油を供給する作動油供給通路10とを備える。
【0034】
作動油供給通路10は油圧ポンプ7の吐出側に連通する。油圧ポンプ7は回転体1の回転に連動して作動するようになっている。なお、油圧ポンプ7を電動モータによって駆動してもよい。
【0035】
また、油圧ポンプ7から吐出される作動油の一部をベアリング33等や他のころがり軸受に供給してこれらの強制潤滑が行われるように構成してもよい。
【0036】
作動油供給通路10の途中にはチェック弁6が介装され、チェック弁6より下流側に蓄圧用アキュムレータ8が接続される。アキュムレータ8の内部にはガスが封入されており、このガスを圧縮して加圧された作動油が蓄えられる。
【0037】
作動油供給通路10の途中にはアキュムレータ8の接続部より下流側に電磁開閉弁61が介装され、電磁開閉弁61は回転体1の回転停止時に閉弁して作動油を蓄圧し、回転開始時に開弁してアキュムレータ8に蓄圧された作動油を油圧静圧軸受3に導く構成とする。
【0038】
軸受隙間4は回転軸下端面13とハウジング20の第一底面21の間に円盤状の空間として画成され、回転体1のスラスト荷重を支持する。回転軸下端面13とハウジング第一底面21は回転体1の回転中心線Oに対して直交する平面にそれぞれ形成される。
【0039】
ハウジング第一底面21の中央には作動油供給通路10を画成する導入ポート19が開口される。ハウジング第一底面21には導入ポート19から回転体1の回転径方向に延びる例えば4、5本の油溝23が形成される。各油溝23はハウジング第一底面21の中央から放射状に延び、導入ポート19に供給される加圧作動油は油溝23を介して軸受隙間4に導かれる。各油溝23の外周端24
は回転軸下端面13に対峙する位置に形成される。
【0040】
軸受隙間5は回転軸側面14とハウジング20の第一側面22の間に円筒状の空間として画成される。回転軸側面14とハウジング第一側面22はそれぞれ回転体1の回転中心線Oを中心とする円筒面によって形成される。
【0041】
油圧静圧軸受3のシール部として回転軸側面14の途中には複数の環状溝で構成されるラビリンス溝16が形成される。ラビリンス溝16は軸受隙間5を通って上昇する作動油の流れに対して抵抗を付与して、作動油がハウジング20内の上部へと流れることを抑える。
【0042】
ハウジング20と回転体1の間にはベアリング30が設けられ、静圧軸受3の油圧低下時に回転体1がベアリング30を介してハウジング20に回転可能に支持される。ベアリング30のアウターレースはハウジング20に固定される。ベアリング30のインナーレースは回転体1の回転軸側面14および下面17に当接可能に対峙して、回転体1のスラスト荷重とラジアル荷重を支持する。ベアリング30はスラスト2重ベアリングとラジアル2重ベアリングを組み合わせた構造となっている。
【0043】
ハウジング20の第二底面25にはドレン通路9が回転体1の下面17に対峙して開口される。ラビリンス溝16を超えて上昇する作動油の一部は回転体1の下面17を浮遊支持し、ドレン通路9を通して戻される。
【0044】
なお、ドレン通路9を分岐させてラビリンス溝16に対峙して開口させてもよい。
【0045】
ハウジング20と回転体1には軸受隙間60を挟んで互いに対峙する永久磁石31,32がそれぞれ固定され、各永久磁石31,32が互いに離れようとする磁力により回転体1をスラスト方向とラジアル方向について支持するようになっている。永久磁石31,32はそれぞれ径の異なる環状に形成され、大径の永久磁石31がハウジング20の第二底面25に埋設される一方、小径の永久磁石32が回転体1の下面17に固定され、各永久磁石31,32の反発力によって回転体1のハウジング20に対する同心度が維持される。
【0046】
動力伝達軸11の途中にはタービンブレード35が結合される。ハウジング20には隔壁26が形成され、隔壁26によって回転体1を収装する減圧室37と、タービンブレード35を収装するタービン室27とが画成される。隔壁26と動力伝達軸11の間には両室37,27を連通する連通路28が画成される。動力伝達軸11が図中矢印で示す方向に回転するのに伴って、減圧室37の空気が図中矢印で示すように連通路28を通ってタービン室27へと吸い出されるようになっている。
【0047】
回転体1の下面17にはその外周部に複数の環状溝で構成されるラビリンス溝29が形成される。ハウジング20の内部空間はラビリンス溝29より内周側に位置する加圧室36と、ラビリンス溝29よって外周側に位置する減圧室37に分けられる。換言すると、タービンブレード35の回転に伴って減圧される減圧室37を回転体1の上面18および側面34によって画成し、タービンブレード35の回転に伴って加圧される加圧室36を回転体1の下面17によって画成している。
【0048】
減圧室37に空気を取り入れる空気供給通路41が設けられる。空気導入通路41の途中には可変絞り弁42が介装される。可変絞り弁42の開度に応じて空気の流入量が調節される。
【0049】
タービン室27から空気を流出させる空気排出通路43が設けられる。空気排出通路43の途中には可変絞り弁44が介装される。可変絞り弁44の開度に応じて空気の流出量が調節される。
【0050】
空気排出通路43の可変絞り弁44より上流側と加圧室36を連通する加圧空気供給通路45が設けられる。加圧室36には加圧空気供給通路45から加圧空気が導かれることにより、回転体1がスラスト方向に浮遊支持される。
【0051】
加圧室36の上部を画成するハウジング20の上壁部47には放熱フィン46が突出形成されるとともに、加圧室36の下部を画成するハウジング20の下壁部48には放熱フィン49が突出形成される。これにより、減圧室37にて回転体1の熱を吸収した空気はタービン室27を通過する過程で放熱フィン46を介して放熱が促されるとともに、加圧室36を通過する過程で放熱フィン49を介して放熱が促される。
【0052】
以上のように構成されて、次に作用について説明する。
【0053】
回転体1が停止状態から回転し始めるとき、回転体1の下面17はベアリング30のインナーレースに当接して、軸受隙間5の上部を密封するシール機能を果たしており、電磁開閉弁61が開弁してアキュムレータ8に蓄圧された作動油が油圧静圧軸受3へと供給され、回転体1が浮遊支持され、摩擦損失の低減がはかれる。
【0054】
ハウジング第一底面21に形成された放射状に延びる各油溝23は、回転軸下端面13の回転に伴って導入ポート19に供給される加圧作動油を軸受隙間4へと導くポンプ機能を果たす。
【0055】
ラビリンス溝16は軸受隙間を上昇する作動油の流れに抵抗を付与して軸受隙間5の上部を密封するシール機能を果たす。作動油の一部はラビリンス溝16を超えて上昇して回転体1の下面17とハウジング第二底面25の間に介在して回転体1を浮遊支持し、ドレン通路9を通して戻される。
【0056】
そして、アキュムレータ8から油圧静圧軸受3への加圧作動油の供給が途絶えてもラビリンス溝16に溜まった作動油によって回転軸12の摺動部に油膜がつくられて潤滑が維持される。
【0057】
減圧室37と油圧静圧軸受3の間には加圧室36が介在しているため、油圧静圧軸受3はその作動油が吸い上げられることなく、回転体1を浮遊支持することができる。
【0058】
回転体1の回転速度がある程度上昇するまでの間、回転体1のスラスト荷重は油圧静圧軸受3とベアリング30とに分担して支持され、回転速度の上昇に伴って回転体1は主として油圧静圧軸受3によって支持される。
【0059】
回転体1の回転が上昇する過程にて、油圧静圧軸受3における潤滑状態が回転速度の上昇に伴って境界潤滑、混合潤滑、流体潤滑へと順に移行する。つまり、軸受隙間4における潤滑領域はいわゆるストライベック線図にしたがって遷移し、回転体1の高速回転時における摩擦損失を小さくし、車両の制動エネルギを有効に回生できる。
【0060】
油圧静圧軸受3を構成する回転軸下端面13は回転体1に一体形成されているため十分な剛性が確保され、重量の大きい回転体1に対しても軸受隙間4の隙間を均一にして回転体1を浮遊支持することが可能となる。
【0061】
各永久磁石31,32が互いに離れようとする磁力により回転体1のスラスト荷重とラジアル荷重が支持され、その分だけ油圧静圧軸受3に懸かる荷重が減らされ、摩擦損失の低減がはかれる。そして、回転体1のハウジング20に対する同心度が維持される。
【0062】
動力伝達軸11の回転に伴ってタービンブレード35が回転することにより、冷却空気として外気が空気供給通路41を通って減圧室37に流入し、減圧室37から連通路28を通ってタービン室27へと吸い出され、タービン室27の圧力が高められる。タービン室27から空気排出通路43へと吐出される加圧空気はその一部が加圧室36に導かれ、残りが空気排出通路43から外部へと排出される。
【0063】
回転体1の高速回転時にタービンブレード35を介して減圧室37の圧力が低下するとともに、加圧室36の圧力が高められることにより、回転体1の下面17と上面18に作用する空気圧力差によって油圧静圧軸受3に懸かる荷重が減らされ、やがて回転体1は空気圧力差と磁気反発力のみによって荷重分が非接触支持され、作動油を介さずに支持されるので摩擦損失の大幅な低減がはかれる。
【0064】
可変絞り弁42を介して空気供給通路41を絞ることにより、減圧室37の圧力を真空に近い状態に低下させることが可能となり、回転体1の空気に対する摩擦損失を減らし、回転体1の運動エネルギを有効に維持することができる。
【0065】
タービン室27の空気が空気排出通路43から外部へと排出されることにより、回転体1およびハウジング20の熱が持ち去られ、装置の冷却が行われる。可変絞り弁42を開くことにより、ハウジング20を流れる空気量が増え、装置の冷却効果を高められる。
【0066】
また、可変絞り弁42と可変絞り弁44をそれぞれ絞ることにより、空気排出通路43から外部に排出される空気の吹き出し音を小さくして騒音の低減がはかれる。
【0067】
次に図2に示す他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
【0068】
ハウジング20の第一底面21の中央には導入穴63が開口される。ハウジング第一底面21には導入ポート19から回転体1の回転径方向に延びる複数の油溝23が放射状に形成される。
【0069】
導入穴63と軸受隙間4を連通する循環回路64が設けられ、循環回路64に作動油が充填される。
【0070】
油圧静圧軸受3のシール部として回転軸側面14の途中には複数の環状溝で構成されるラビリンス溝16が形成される。
【0071】
ハウジング20の第二底面25には循環回路64の取り入れ口が回転体1の下面17に対峙して開口される。ラビリンス溝16を超えて上昇する作動油の一部は回転体1の下面17を浮遊支持し、循環回路64を通して戻される。
【0072】
なお、循環回路64を分岐させてラビリンス溝16に対峙して開口させてもよい。
【0073】
以上のように構成されて、ハウジング第一底面21に形成された放射状の各油溝23は、回転軸下端面13の回転に伴って作動油を導入穴63から軸受隙間4へと送るポンプ機能を果たし、回転軸12が浮遊支持される。
【0074】
この場合、循環回路64にポンプ等を介装する必要がなく、構造の簡素化がはかれる。
【0075】
さらに他の実施の形態として、図3に示すように、回転軸下端面13に円盤状の永久磁石51を埋設し、永久磁石51の回転に伴って磁性流体を軸受隙間4に流入させる構成としてもよい。
【0076】
ハウジング20の第一底面21の中央には導入ポート19が開口される。第一底面21には導入ポート19から回転体1の回転径方向に延びる油溝23が形成される。
【0077】
軸受隙間5は回転軸側面14とハウジング20の第一側面22の間にはシール部52が設けられ、軸受隙間5と加圧室36の密封がはかられる。導入ポート19と軸受隙間4を連通する循環回路53が設けられ、循環回路53に磁性流体が充填される。
【0078】
以上のように構成されて、回転体1と共に永久磁石51が回転するのに伴って、磁性流体が永久磁石51の磁力によって導入ポート19から油溝23を介して軸受隙間4へと吸い出され、軸受隙間4,5に磁性流体が充満し、回転軸12が浮遊支持される。
【0079】
この場合、循環回路53にポンプ等を介装する必要がなく、構造の簡素化がはかれる。
【0080】
さらに他の実施の形態として、永久磁石31,32の互いに対峙する面をそれぞれ円錐面状に形成し、各永久磁石31,32が互いに離れようとする磁力により回転体1をスラスト方向とラジアル方向について支持するようにしてもよい。
【0081】
なお、本発明は例えば水力発電に用いられる縦型回転体の軸受装置等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図。
【図2】他の実施の形態を示す断面図。
【図3】さらに他の実施の形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 回転体
3 油圧静圧軸受
4 軸受隙間
5 軸受隙間
7 油圧ポンプ
8 アキュムレータ
9 ドレン回路
12 回転軸
13 回転軸下端面
14 回転軸側面
16 ラビリンス溝
20 ハウジング
27 タービン室
28 連通路
29 ラビリンス溝
30 ベアリング
31 永久磁石
32 永久磁石
35 タービンブレード
36 加圧室
37 減圧室
41 空気供給通路
42 可変絞り弁
43 空気排出通路
44 可変絞り弁
45 加圧空気供給通路
51 永久磁石
53 循環回路
64 循環回路

Claims (9)

  1. 回転体の回転中心線を略垂直に配置し、
    前記回転体と共に回転するタービンブレードを備え、
    前記タービンブレードの回転に伴って減圧される減圧室を前記回転体の上面によって画成し、
    前記タービンブレードの回転に伴って加圧される加圧室を前記回転体の下面によって画成し、
    前記回転体の下面から突出する回転軸を形成し、
    前記回転軸の下端面を油圧によって浮遊支持する油圧静圧軸受を備えたことを特徴とする縦型回転体用軸受装置。
  2. 前記油圧静圧軸受に連通する油圧源として作動油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプによって加圧された作動油を蓄圧するアキュムレータとを備え、
    前記回転体の回転開始時にアキュムレータに蓄圧された作動油を前記油圧静圧軸受に導く構成としたことを特徴とする請求項1に記載の縦型回転体用軸受装置。
  3. 前記油圧静圧軸受のシール部として前記回転軸の側面にラビリンス溝を形成し、
    前記油圧静圧軸受の作動油を戻すドレン通路を前記ラビリンス溝の下流側に開口したことを特徴とする請求項1または2に記載の縦型回転体用軸受装置。
  4. 前記油圧静圧軸受の軸受隙間に面して放射状に延びる油溝を形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
  5. 前記回転体とこれを収装するハウジングの間にベアリングを介装し、
    前記ベアリングが前記回転体の下面に当接することにより前記回転体をスラスト方向に支持するとともに前記回転軸の側面に当接することにより前記回転体をラジアル方向について支持することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
  6. 前記回転軸とこれを収装するハウジングに前記軸受隙間を挟むようにして永久磁石を固定し、
    前記各永久磁石どうしの反発力によって前記回転軸をスラスト方向とラジアル方向について支持することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
  7. 前記回転体の回転に伴って作動油を前記軸受隙間に循環させる循環回路を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
  8. 前記回転軸の下端面に永久磁石を固定し、
    前記永久磁石の回転に伴って磁性流体を前記軸受隙間に循環させる循環回路を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
  9. 前記減圧室に空気を供給する空気供給通路と、
    前記タービンブレードによって加圧された空気を排出する空気排出通路とを備え、
    前記空気供給通路と前記空気排出通路の少なくとも一方に可変絞り弁を介装したことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の縦型回転体用軸受装置。
JP16220599A 1999-06-09 1999-06-09 縦型回転体用軸受装置 Expired - Fee Related JP3860362B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16220599A JP3860362B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 縦型回転体用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16220599A JP3860362B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 縦型回転体用軸受装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000346073A JP2000346073A (ja) 2000-12-12
JP3860362B2 true JP3860362B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=15749981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16220599A Expired - Fee Related JP3860362B2 (ja) 1999-06-09 1999-06-09 縦型回転体用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3860362B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2448930B (en) * 2007-05-04 2009-08-19 Flybrid Systems Llp High speed flywheel seal
JP5440792B2 (ja) * 2010-04-13 2014-03-12 株式会社Ihi 縦型バランス計測装置
CN112005022B (zh) * 2018-02-15 2022-06-03 贝甘技术股份公司 用于能量储存的大型飞轮
CN110219992A (zh) * 2019-07-09 2019-09-10 大连保税区华鸿工业技术有限公司 防止密封面损伤的密封装置
CN116292631B (zh) * 2023-05-12 2023-08-08 星玛科领(山东)流体科技有限公司 一种带自加压的空气悬浮轴承

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000346073A (ja) 2000-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4833237B2 (ja) 電動機一体型油圧モータ
JP5056432B2 (ja) 回転シャフト装置および燃料電池システム
CN103863077B (zh) 至少具有一电行驶马达的驱动车桥
CN109458328A (zh) 一种四象限运行液压电机泵
JP3860362B2 (ja) 縦型回転体用軸受装置
US20120288380A1 (en) Pump-motor assembly
JP2020056321A (ja) 遠心圧縮機
CN108233671B (zh) 一种内置泵的电液复合缓速器
CN104471249A (zh) 容积式泵
CN101709700B (zh) 一种汽车用湿式旋片电动真空泵
CN103967802A (zh) 一种内部集成前置泵的柱塞式液压电机泵
US9010100B2 (en) Seal assembly for torque converter
CN211370767U (zh) 离心压缩机及空调设备
CN110500257A (zh) 一种气隙非浸油式轴向柱塞电机泵
CN201215086Y (zh) 真空泵
IT202000021280A1 (it) Pompa a più viti per circuiti di raffreddamento
CN217029661U (zh) 一种轴承
CN101865128A (zh) 一种螺杆式电动燃油泵
JP3849257B2 (ja) ガス循環器
CN219366253U (zh) 一种自增压浸油式电机泵
CN210977784U (zh) 适合高转速工作的液压电机内啮合齿轮泵
CN202228350U (zh) 叶片泵
CN202301053U (zh) 水冷式低磨耗泵
CN112833190B (zh) 一种适用于高密度、高粘度工质的旋转机械密封系统
JP2004357372A (ja) フライホイール蓄電装置及び車両

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060921

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees