JP3860016B2 - 巻取装置及び巻回素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻取装置及び巻回素子の製造方法に係り、例えばリチウムイオン電池等の二次電池の製造に際し用いられる巻取装置及び巻回素子の製造方法を含む技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばリチウムイオン電池等の二次電池の電池素子は、正極活物質の塗布されてなるプラス電極箔と、負極活物質の塗布されてなるマイナス電極箔とを備えている。各電極箔にはそれぞれ1本ずつタブが溶接固定され、帯状絶縁材たるセパレータを介して重ね合わされた状態で巻回されている。そして、上記電池素子の製造に際しては、セパレータ及び両電極箔を巻き取るための巻取装置が用いられる。
【0003】
従来の巻取装置においては、例えば巻芯が回転可能に設けられており、2枚のセパレータ並びにプラス電極箔及びマイナス電極箔が巻芯の回転によって巻き取られる。より詳しくは、まず2枚のセパレータの先端部分が巻芯に巻付けられた状態で各電極箔が巻芯に向けて案内される。そして、両電極箔はセパレータによって互いに絶縁状態で巻き取られ、その後セパレータが切断され、さらにテープ等で外周が固定されることで電池素子が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の巻取に際しては、巻ズレの発生を防止するために、各電極箔に対し所謂バックテンションがかけられるようになっている。より詳しくは、各電極箔は、その基端部側がチャックにより把持された状態で、巻芯によって先端側から巻き取られる。このとき、前記チャックに対して錘等を設置することで、巻き取られる方向、つまり引っ張られ方向とは逆方向に、バックテンションがかけられる。しかしながら、必要以上にバックテンションがかかってしまうと、巻締まり等が生じることから、得られる電池素子の充放電特性が悪化してしまうおそれがある。そのため、電極箔にかかるバックテンションを比較的小さくした状態で巻取を行いたいという要請があるのも事実である。
【0005】
また、巻取に際してバックテンションにばらつきがあると、電池素子の品質もばらついてしまう。かかるばらつきは、比較的高速で巻取った場合や、非円形状(例えば平板状)の巻芯を用いて巻き取った場合に起こりやすい。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、得られる素子の特性が悪化してしまうのを抑制し、安定した巻取を行うことのできる巻取装置及び巻回素子の製造方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用効果等についても説明する。
【0008】
手段1.短冊状の電極箔を先端側から巻回可能な巻芯と、前記電極箔の基端側を保持する保持手段と、少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与可能なバックテンション付与手段と、前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする巻取装置。
【0009】
手段1によれば、短冊状の電極箔が巻芯によって先端側から巻回され、電極箔の基端側が保持手段によって保持される。少なくとも前記巻回中においては、バックテンション付与手段によって保持手段にバックテンションが付与されることによって、巻ずれ等が防止される。さて、本手段1においては、前記保持手段及びバックテンション付与手段が、前記電極箔の巻取に同期、又はほぼ同期して、移動手段によって巻芯方向へ移動させられる。つまり、電極箔を保持する保持手段等が巻芯の回転に追従して積極移動させられることから、必要以上に電極箔が引っ張られることがない。そのため、電極箔に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる素子の特性悪化を抑制することができる。また、バックテンション付与手段も積極移動させられることから、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0010】
手段2.短冊状の電極箔を先端側から巻回可能な巻芯と、前記電極箔の基端側を保持する保持手段と、少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与することで、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力を付与可能なバックテンション付与手段と、前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ直線状に案内しつつ移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする巻取装置。
【0011】
手段2によれば、短冊状の電極箔が巻芯によって先端側から巻回され、電極箔の基端側が保持手段によって保持される。少なくとも前記巻回中においては、バックテンション付与手段によって保持手段にバックテンションが付与されることによって、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力が付与され、これにより巻ずれ等が防止される。さて、本手段2においては、前記保持手段及びバックテンション付与手段が、前記電極箔の巻取に同期、又はほぼ同期して、移動手段によって巻芯方向へ直線状に案内されつつ移動させられる。つまり、電極箔を保持する保持手段等が巻芯の回転に追従して積極移動させられることから、必要以上に電極箔が引っ張られることがない。そのため、電極箔に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる素子の特性悪化を抑制することができる。また、バックテンション付与手段も積極移動させられることから、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0012】
手段3.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、前記各電極箔の基端側を保持する保持手段と、少なくとも前記各電極箔の巻取中において前記保持手段に対しバックテンションを付与することで巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力を付与可能なバックテンション付与手段と、前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記各電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ直線状に案内しつつ移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする巻取装置。
【0013】
手段3によれば、短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔は帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻芯の回転によって巻き取られる。巻取に際しては電極箔の基端側が保持手段によって保持される。また、少なくとも前記巻取中において、バックテンション付与手段によって保持手段にバックテンションが付与されることで、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力が付与され、これにより巻ずれ等が防止される。さて、本手段3においては、前記保持手段及びバックテンション付与手段が、前記電極箔の巻取に同期、又はほぼ同期して、移動手段によって巻芯方向へ直線状に案内されつつ移動させられる。つまり、電極箔を保持する保持手段等が巻芯の回転に追従して積極移動させられることから、必要以上に電極箔が引っ張られることがない。そのため、電極箔に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる素子の特性悪化を抑制することができる。また、バックテンション付与手段も積極移動させられることから、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0014】
手段4.前記保持手段は、前記移動手段によって移動される移動体に対し前記バックテンション付与手段を介して相対移動可能に支持されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の巻取装置。
【0015】
手段4によれば、電極箔の巻き取られ速度に変動が生じたとしても、保持手段が、移動手段によって移動される移動体に対しバックテンション付与手段を介して相対移動しうるため、バックテンションの変動が該相対移動により吸収される。従って、より一層安定した巻取を行うことが可能となる。
【0016】
手段5.前記バックテンション付与手段は、前記移動体と、前記保持手段との間を連結する伸縮手段によって構成されていることを特徴とする手段4に記載の巻取装置。
【0017】
手段5によれば、電極箔の巻き取られ速度に変動が生じたとしても、保持手段が、移動手段によって移動される移動体に対し伸縮手段を介して相対移動しうる。このため、バックテンションの変動が伸縮手段の伸縮に伴う保持手段の相対移動によって吸収される。従って、より一層安定した巻取を行うことが可能となる。
【0018】
手段6.前記バックテンション付与手段は、前記移動体と前記保持手段との間に設けられた磁気バネ手段によって構成され、該磁気バネ手段が、前記移動体の移動方向に沿って延びるよう固定された軸部材と、前記軸部材よりも大径で、かつ、該軸部材に外挿されることで軸部材に対し相対移動可能に設けられ、少なくとも一部が前記保持手段に連結された筒体とを備え、前記軸部材にはその外周に第1永久磁石が設けられ、前記筒体にはその内周に前記第1永久磁石に対向して第2永久磁石が設けられ、前記第1永久磁石の外周面と前記第2永久磁石の内周面との互いに対向する面が互いに異なる磁極で着磁されたものであることを特徴とする手段4に記載の巻取装置。
【0019】
手段6によれば、電極箔の巻き取られ速度に変動が生じたとしても、保持手段が、移動手段によって移動される移動体に対し磁気バネ手段を介して相対移動しうる。当該磁気バネ手段は、軸部材と筒体とを備え、軸部材外周の第1永久磁石の外周面と筒体の第2永久磁石の内周面との互いに対向する面が互いに異なる磁極で着磁されて構成されているため、保持手段の連結された筒体に対して相対移動方向に荷重がかかると、その荷重方向に引き戻そうとする軸方向の吸引力、すなわち、バネ力が作用する。このバネ力は比較的広いストローク範囲でほぼ一定となる。従って、保持手段が、移動体に対し相対移動しても、一定のバネ力が確保されるため、バックテンションを常にほぼ一定に保持することができる。その結果、より一層安定した巻取を行うことが可能となる。
【0020】
手段7.前記第1永久磁石及び第2永久磁石は、それぞれ非磁性体を挟んで軸方向に複数に分割されて設けられたものであることを特徴とする手段6に記載の巻取装置。
【0021】
ここで、所定の長さを有する永久磁石は、その端部に磁気の強い部分ができ、その端部間に磁力線が密に発生して永久磁石同士を引きつけようとするバネ力を作用させる傾向にある。この点、手段7によれば、第1永久磁石及び第2永久磁石が、それぞれ非磁性体を挟んで軸方向に複数に分割されて設けられているため、軸方向に上記のような磁力線が密に発生する部分を複数設けることが可能となる。特に分割数を調整することで、バネ力ひいてはバックテンションの調整をも図ることが可能となる。
【0022】
手段8.前記第1永久磁石及び第2永久磁石は、それぞれ円周方向に複数に分割され、N極とS極とが交互に着磁されたものであることを特徴とする手段6又は7に記載の巻取装置。
【0023】
手段8によれば、円周方向に上述したような引きつける吸引力を複数箇所で作用させることが可能となるため、軸部材に対する筒体の相対回転を防止することができる。
【0024】
手段9.前記巻芯は断面非円形状をなしており、さらに、前記電極箔の巻き取られる速度に応じて前記移動手段の移動速度を制御可能な移動速度制御手段を設けたことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の巻取装置。
【0025】
巻芯が断面非円形状をなしていると、巻芯の回転に伴い、巻き取られる電極箔に速度斑が生じる可能性がある。これに対し手段9によれば、前記電極箔の巻き取られる速度に応じて移動手段の移動速度が移動速度制御手段により制御される。このため、たとえ電極箔の巻き取られる速度に斑が生じたとしても、バックテンションの変動を起こりにくくすることが可能となる。その結果、より安定した巻取を行うことができる。
【0026】
手段10.短冊状の電極箔の基端側を保持手段にて保持しつつ、先端側から巻取ることによって巻回素子を製造する方法であって、少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与しつつ、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記保持手段を積極移動させるようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0027】
手段10によれば、短冊状の電極箔の基端側が保持手段にて保持されつつ、先端側から巻取られることによって巻回素子が製造される。そして、少なくとも前記巻回中において、保持手段に対しバックテンションが付与されつつ、電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して保持手段が積極移動される。このため、必要以上に電極箔が引っ張られることがない。従って、電極箔に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる巻回素子の特性悪化を抑制することができる。また、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0028】
手段11.スリットを有する巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔を帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻取ることによって巻回素子を製造する製造方法であって、少なくとも前記各電極箔の巻取中において前記各電極箔の基端側を保持手段にて保持するとともに、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へほぼ一定の張力を付与するべく前記保持手段に対しバックテンションを付与しつつ、前記前記各電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記保持手段を積極移動させるようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0029】
手段11によれば、スリットを有する巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻取られることによって巻回素子が製造される。少なくとも前記各電極箔の巻取中において各電極箔の基端側が保持手段にて保持されるとともに、前記保持手段に対しバックテンションが付与されることで巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へほぼ一定の張力が付与される。そして、保持手段は前記各電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して積極移動される。このため、必要以上に電極箔が引っ張られることがない。従って、電極箔に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる巻回素子の特性悪化を抑制することができる。また、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0030】
手段12.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、前記各電極箔の基端側を保持する保持手段と、少なくとも前記各電極箔の巻取中において移動中の前記保持手段に対しバックテンションを付与することで巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力を付与可能なバックテンション付与手段と
を備え、
前記バックテンション付与手段は、磁気バネ手段によって構成され、該磁気バネ手段が、前記保持手段の移動方向に沿って延びるよう固定された軸部材と、前記軸部材よりも大径で、かつ、該軸部材に外挿されることで軸部材に対し相対移動可能に設けられ、少なくとも一部が前記保持手段に連結された筒体とを備え、前記軸部材にはその外周に第1永久磁石が設けられ、前記筒体にはその内周に前記第1永久磁石に対向して第2永久磁石が設けられ、前記第1永久磁石の外周面と前記第2永久磁石の内周面との互いに対向する面が互いに異なる磁極で着磁されたものであることを特徴とする巻取装置。
【0031】
手段12によれば、さらに、積極移動及びその制御を行わなくて済み、装置の簡略化を図ることが可能となる。なお、前記軸部材は、各電極箔の半分以上の長さを有しているのが望ましく、4分の3以上の長さを有しているのがより望ましい。さらには各電極箔とほぼ同等の長さを有しているのが一層望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0033】
まず、本実施の形態の巻取装置によって得られるリチウムイオン電池素子の構成について説明する。図2に示すように、巻回素子を構成する電池素子1は、複数枚の帯状体が略長円形状に巻回された巻回体を主として備え、その最外周にテープ2が貼付けられることによって構成されている。帯状体は、2枚のセパレータ3,4と、プラス電極箔5及びマイナス電極箔6とによって構成されている。セパレータ3,4は、異種の電極箔5,6が互いに接触して短絡を起こしてしまうのを防止するべく絶縁体よりなる。
【0034】
プラス電極箔5は、例えば銅箔7と、該銅箔7表面に塗布された活物質たる活性炭8とから構成されている。マイナス電極箔6は、例えばアルミニウム箔9と、該アルミニウム箔9に塗布形成された活物質たる活性炭10とから構成されている。但し、電極箔5,6の巻き中心部分には、活性炭8,10が塗布形成されていない部分があり、該部分に、長板状のリード11,12が取り付けられている。
【0035】
次に、図1,3に従って上記電池素子1を製造するための巻取装置20について説明する。前記巻取装置20は、図3に示すように、サーボモータ21の回転に基づいて回転可能に軸支された巻芯22を備えている。サーボモータ21の回転軸23及び巻芯22には、タイミングベルト24が掛けられており、これにより、サーボモータ21の回転軸23の回転駆動力が巻芯22に伝達されるようになっている。
【0036】
巻芯22は、タイミングベルト24が掛けられている軸部25と、軸部25の先端に設けられた本体部26とを備えている。本体部26は、例えば軸部25の延長線上で2つに分かれた板状体が若干の隙間(スリット)22aを有する形状をなしている。また、巻芯22は、その軸線方向に出没可能となっており、非巻取時には没入状態を、巻取時には突出状態をそれぞれとるようになっている。
【0037】
図1に示すように、プラス電極箔5は、プラス電極箔原反繰出部27においてロール状に巻回されている。前記プラス電極箔5の搬送経路途中には、前記リード11を溶接によって所定のタイミングで取付けるためのリード取付手段28と、プラス電極箔5を短冊状に切断する切断手段29と、短冊状のプラス電極箔5の前後端を挟持して所定位置(巻芯22に対応する位置)に搬送する搬送手段(図示略)と、さらに、前記搬送手段より受け渡された短冊状のプラス電極箔5を挟持してその先端を前記巻芯22の方へ案内するための案内手段30とが設けられている。また、前記案内手段30の下方には、該案内手段30を経路に沿って移動させる移動手段を構成するボールネジ70が、直線状且つ図示しないモータにより回転可能に設けられている。
【0038】
一方、図面の煩雑化を回避するためここでは大部分につき図示を省略しているが、マイナス電極箔6に関しても、前記プラス電極箔5と同様の手段が設けられている。すなわち、マイナス電極箔6もロール状に巻回されており、その搬送経路途中には、リード取付手段、切断手段、搬送手段及び案内手段とが設けられている。但し、案内手段には、短冊状のマイナス電極箔6の端縁に前記テープ2を貼リ付けるための貼付け機構が設けられている。
【0039】
かかる構成の下、ロール状のプラス電極箔原反繰出部27から、帯状のプラス電極箔5がリード取付手段28へと送り出され、該リード取付手段28にて、前記プラス電極箔5にリード11が取り付けられる。さらに、プラス電極箔5は、切断手段29に送られここで短冊状に切断される。より詳しくは、切断手段29はプラス電極箔5の先端部分を引っ張り込む機構を備えており、該機構によってプラス電極箔5が所定長だけ引っ張り込まれた後、切断手段29のカッタによって短冊状に切断される。そして、短冊状のプラス電極箔5は、搬送手段によって所定位置に搬送され案内手段30へと引き渡される。
【0040】
同様に、マイナス電極箔6についても、マイナス電極箔繰出部から、リード取付手段にて、所定タイミングでリード12が取り付けられ、保護テープ貼付機構によって保護テープ13が貼着けされる。さらに、マイナス電極箔6は、切断手段に送られ短冊状に切断され、搬送手段によって所定位置に搬送され、その後案内手段へと引き渡される。案内手段では、貼付け機構によってマイナス電極箔6の端縁にはテープ2が貼り付けられる。これにより、巻回終了時に外周側にテープ2が貼付けられるようになっている。
【0041】
セパレータ3,4は、セパレータ原反繰出部31,32においてロール状に巻回されている。両セパレータ3,4は、その先端側から巻芯22に供給されるようになっており、セパレータ3,4の先端側の部分を把持して引っ張り込むためのセパレータチャック(図示略)等が設けられている。
【0042】
また、巻取装置20には、前記巻芯22の近傍において、前記セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻芯22に対し押さえつけるための押さえローラや、セパレータ3,4を切断するためのセパレータカッタ(いずれも図示略)等が設けられている。さらに、前記巻取装置20には、巻取によって得られた電池素子1を載置台35まで移送して載置するための移送手段(図示略)が設けられている。
【0043】
なお、本実施の形態では、上述したサーボモータ21や、ボールネジ70を回転させるためのモータ等の各種手段の動作は、図示しない制御装置によって司られるようになっている。すなわち、以下に説明するような巻取等に際しては、基本的には制御装置からの指令に基づいてサーボモータ21や、ボールネジ70を回転させるためのモータをはじめとする各手段が駆動制御される。なお、本実施の形態においては、前記制御装置により、移動速度制御手段が構成されている。
【0044】
ここで、上記案内手段30の具体的構成について説明する。なお、基本的にはプラス電極箔5の案内手段30と、マイナス電極箔6の案内手段とは同じような構成を有しているため、ここでは、便宜上プラス電極箔5の案内手段30の構成について詳述する。
【0045】
案内手段30は、例えば図4に示すように、雄ねじ部を有するボールネジ70に対し設けられる送り部材40と、該送り部材40の上部に固定された移動体としてのブロック部材50と、該ブロック部材50に対し相対移動可能に設けられ前記プラス電極箔5を挟持するための保持手段としてのチャック部材60とが備えられている。
【0046】
前記送り部材40には、雌ねじ部を有するねじ孔が形成されており、ボールネジ70に螺設されている。また、前記ブロック部材50は筺型形状を有している。ブロック部材50の内部には固定軸51が前記巻芯22方向へ向かって(ボールネジ70と平行に)直線状に固定されている。この固定軸51には、支持部材52が外挿されている。支持部材52は、固定軸51に対し相対移動可能となっており、その外周(図では下部)には複数のドグ53a,53b,53cが備えられている。各ドグ53a〜53cに対向するようにしてブロック部材50の内側面には図示しないセンサが設けられており、該センサにより、ドグ53a〜53cの位置、ひいては支持部材52の固定軸51に対する相対移動位置が検出されるようになっている。
【0047】
また、当該支持部材52の上部には、ブラケット55が連結されており、該ブラケット55に対し、前記チャック部材60が取付けられている。つまり、チャック部材60は、ブロック部材50に対し相対移動可能となっており、その相対移動位置が前記センサにより検出可能となっている。チャック部材60は、一対のチャック片60a,60b及びチャックバネ61等を備えており、プラス電極箔5の基端側を挟持するべく、開閉可能に支持されている。
【0048】
なお、ブロック部材50(支持部材52或いはブラケット55でもよい)は、図示しないガイド手段によってボールネジ70に対し傾動不能に支持されている。かかる構成下、前記ボールネジ70がモータによって回転させられることで、ブロック部材50がボールネジ70に沿って巻芯22に対し近接方向及び離間方向へ直線状に移動させられるようになっている。
【0049】
さらに、本実施の形態では、バックテンション付与手段、伸縮手段を構成するコイルバネ54が備えられている。コイルバネ54の各端部は、チャック部材60とブロック部材50の後側の内面との間を連結するようにして設けられている。従って、前記支持部材52(チャック部材60)がブロック部材50に対し相対移動するのに伴って、伸縮するように構成されている。つまり、チャック部材60がブロック部材50に対し前方(図の左方)に相対移動してコイルバネ54が引っ張られると、コイルバネ54が収縮しようとする反発力を持つこととなり、これにより、チャック部材60ひいてはプラス電極箔5には、巻き取られ方向とは反対側への張力、ひいてはバックテンションが作用することとなる。
【0050】
次に、上記のように構成されてなる巻取装置20を用いた巻取方法(電池素子1の製造方法)の一例について説明する。
【0051】
まず、前記セパレータチャックにて、2枚のセパレータ3,4の先端部分を所定位置まで引っ張り込む。続いて、それまで没入状態にあった巻芯22を突出させる。すると、巻芯22のスリットにセパレータ3,4が入り込み、前記巻芯22の本体部26からはみ出した格好となる。さらに、この状態で図示しない押さえローラによってセパレータ3,4を巻芯22に対し押さえ付ける。また、この押さえ付けに合わせて、前記セパレータチャックによる把持を解除する。次いで、この状態から巻芯22を180度回転させる。この時点で、セパレータ3,4が巻芯22に巻き付けられることになるため、位置ずれのおそれがなくなる。従って、この時点で押さえローラによる押さえを解除する。
【0052】
なお、このセパレータ3,4の巻取開始に先だって、案内手段30でもって、プラス電極箔5を所定の待機位置まで案内しておく。すなわち、プラス電極箔5は、前記搬送手段によって案内手段30へと渡され、マイナス電極箔6についても図示しない案内手段へと渡された状態にしておく。
【0053】
次に、巻芯22を回転させつつ、プラス電極箔5及びマイナス電極箔6を先端側から巻芯22の方向へ案内する。本実施の形態では、まずプラス電極箔5を先に案内してから巻芯22をさらに180度回転させた後、マイナス電極箔6を案内する。これにより、両電極箔5,6がセパレータ3,4で挟まれるように巻き付けられる。その後、巻芯22を高速で回転させることで、セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻き付けていく。そして、所定回転数だけ巻き取った後、仕上げ段階として、セパレータカッタでセパレータ3,4を切断する。さらにその後、プラス電極箔5に貼り付けられているテープ2で帯状体が固定される(固定に際しては再度前記押さえローラにて押さえ付けられ、また、巻取完了に際しては前記チャック部材60による挟持も解除される)。その後、巻芯22が没入状態とさせられることで電池素子1が巻芯22から取り外され、前記移送手段にて載置台35上に移送され載置される。これにより、図2に示すような断面構造を備えた電池素子1が得られることとなる。
【0054】
さて、前記プラス電極箔5及びマイナス電極箔6については、各基端部がチャック部材60に挟持された状態のまま巻取られてゆく。この巻取に際し、コイルバネ54によってチャック部材60にバックテンションが付与されることで、巻き取られる両電極箔5,6に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力が付与され、これにより巻ずれ等が防止される。
【0055】
また、モータ(ひいてはボールネジ70の回転速度)が制御装置によって制御されることで、チャック部材60と、コイルバネ54を搭載したブロック部材50とが、両電極箔5,6の巻取にほぼ同期して、巻芯22の方向へ直線状に案内されつつ移動させられる。つまり、電極箔5,6を保持するチャック部材60等が巻芯22の回転に追従して積極移動させられることから、必要以上に電極箔5,6が引っ張られることがない。そのため、両電極箔5,6に対して必要以上にバックテンションがかかることが抑制され、巻締まり等が生じるのを防止できる。その結果、得られる電池素子1の特性悪化を抑制することができる。
【0056】
さらに、コイルバネ54も積極移動させられることから、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。従って、安定した巻取を行うことが可能となる。
【0057】
ここで、本実施の形態で採用される巻芯22は板形状をなしているため、巻芯22が回転して電極箔5,6が巻取られる際の巻取速度が一定とはならず、電極箔5,6の移動速度に斑が生じることとなる。つまり、図5に示すように、電極箔5が巻き取られる速度(移動速度)は、一定とはならず、速すぎる状態(進みすぎる状態)と、遅すぎる状態(遅れる状態)とが交互に繰り返されることとなる。
【0058】
ここで、前記速すぎる状態の場合は、支持部材52はブロック部材50に対し後方へ相対移動することから、コイルバネ54は収縮されることとなる。この場合、本実施の形態では前記センサドグ53a〜53cに対向して設けられるセンサによって、予め設定されたドグとは異なるドグの通過が検知されると、電極箔5,6の移動速度が速すぎる旨が判断され、制御装置のフィードバック制御によってモータ、ひいてはボールネジ70の回転速度が低下させられる。
【0059】
逆に、遅すぎる状態の場合は、電極箔5,6が巻芯22に引っ張られることとなり、これによって、支持部材52も前方へと引っ張られ、コイルバネ54が伸ばされることとなる。そして、前記センサによって支持部材52が前方へ相対移動したことが検知されると移動速度が遅すぎる旨が判断され制御装置のフィードバック制御によって、モータ、ひいてはボールネジ70の回転速度が増大させられ速められる。
【0060】
従って、電極箔5,6の巻取に際し、バックテンションが大きく変動してしまうことが起こりにくい。その結果、安定した巻取を行うことができ、ひいては、得られる製品の性能も安定したものとなる。
【0061】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。但し、上述した第2の実施の形態と重複する点においてはその説明を省略することとし、以下には相違点を中心として説明することとする。
【0062】
本実施の形態においては、第1の実施の形態の巻取装置20において、案内手段30のバックテンション付与手段として磁気バネ手段を用いた点に特徴を有している。当該特徴部分についてより詳しく説明すると、磁気バネ手段としての磁気バネ装置80は、例えば円柱状の軸部材としての固定軸81(第1の実施の形態の固定軸51に相当)を備えており、その外周に円筒状の筒体としての可動軸82が同軸線上に挿通されている。固定軸81は、前記ブロック部材50に固定されており、可動軸82には、前記ブラケット55(チャック部材60)が連結されている。
【0063】
そして、図6(a)に示すように、前記固定軸81の外周面には第1永久磁石としてのマグネット83が設けられており、可動軸82の内周面には、第2永久磁石としてのマグネット84が前記マグネット83に対し所定の間隔を隔てて対向するように設けられている。これらマグネット83,84は、軸方向の長さが互いに等しくなるよう構成されている。
【0064】
また、図6(b)に示すように、本実施の形態におけるマグネット83,84は、円周方向に4分割され軸方向に沿ってN極とS極とが各々90度の幅で帯状に形成されたN極帯83N,84NとS極帯83S,84Sとから構成されている。かかる構成により、マグネット83,84は、互いに異なる磁極同士が交互に対向するようになっている。しかも、このように磁極を円周方向に分割していることから、これらマグネット83、84が相対回転しないようになっている。
【0065】
このように構成される磁気バネ装置80においては、固定軸81に対し可動軸82が相対移動することで各マグネット83,84の位置がずれると、両者間には、固定状態にあるマグネット83に対して移動したマグネット84を引き戻そうとする吸引力が働く。この吸引力は、可動軸82の変位に反発するように作用するため、上記した電極箔5,6が引っ張られるときのバックテンションとして作用する。すなわち、磁気バネ装置80のマグネット83,84は、上記第1の実施の形態のコイルバネ54と同様にいわゆるバネ力を発揮する。
【0066】
但し、本実施の形態の磁気バネ装置80においては、マグネット84を元の位置に戻そうとする軸方向に作用する吸引力(推力)が、所定のストローク間でほぼ同じ値を示すようになる。すなわち、マグネット83,84が揃ったストロークほぼゼロの状態から徐々に軸方向に加重を加え、マグネット83,84間の変位を大きくしていくと、可動軸82には逆に引き戻そうとする推力が作用する。これらマグネット83,84による推力は、広いストローク範囲でほぼ一定となる。このように、本実施の形態における磁気バネ装置80は、こうしたマグネット83,84の磁力による吸引力をバネ力として利用し、ストロークに拘わらず一定の推力を得ることを可能としている。
【0067】
従って、モータ(ボールネジ70)の回転速度に関し、第1の実施の形態のような細かなフィードバック制御を行わなくても支障が生じない。すなわち、モータの回転速度をほぼ一定とした場合、巻芯22が回転して電極箔5,6が巻取られる際の巻取速度が一定とはならず、電極箔5,6の移動速度に斑が生じることから、チャック部材60は、ブロック部材50に対し、相対移動(往復動)を繰り返す。しかしながら、第2の実施の形態では、チャック部材60のストローク(相対移動量)に拘わらず、一定の推力が得られるため、電極箔5,6に対し付与されるバックテンションを常にほぼ一定に維持することができる。その結果、第1の実施の形態の作用効果に加えて、細やかな制御を必要としないという点で大いなるメリットがある。
【0068】
なお、実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0069】
(a)巻芯22の断面形状は、上記実施の形態のものに限定されるものではなく、例えば断面略平行四辺形状、断面略正方形状(正多角形状)、断面略菱形状、断面略長円形状、断面略楕円形状、断面略長円形状等をなしていてもよい。また、相対する2枚の板状体によって巻芯を構成してもよい。
【0070】
(b)上記実施の形態では、リチウムイオン電池の電池素子の製造に具体化しているが、他の二次電池、電気二重層コンデンサやアルミ電解コンデンサ等のコンデンサ類を製造する際に用いられる巻取装置や巻回素子の製造方法に具現化することも可能である。
【0071】
(c)電極箔やセパレータの種類や素材や枚数は、上記実施の形態のものに限定されるものではない。
【0072】
(d)上記実施の形態ではボールネジ70を回転させることでチャック部材60等を移動させるように構成しているが、ベルト等の移動手段を用いて移動させてもよい。
【0073】
(e)上記第1及び第2の実施の形態を組み合わせた構成、すなわち、ブロック部材50の移動についてフィードバック制御を行うとともに、バックテンション付与手段として磁気バネ装置80を用いることとしてもよい。
【0074】
(f)マグネット83,84の分割数を更に増大させてもよい。
【0075】
(g)上記第2の実施の形態では特に言及していないが、マグネット83,84を、それぞれ非磁性体を挟んで軸方向に複数に分割して設けてもよい。ここで、所定の長さを有する永久磁石は、その端部に磁気の強い部分ができ、その端部間に磁力線が密に発生して永久磁石同士を引きつけようとするバネ力を作用させる傾向にある。この点、上記構成を採用することで、軸方向に上記のような磁力線が密に発生する部分を複数設けることが可能となる。特に分割数を調整することで、バネ力ひいてはバックテンションの調整をも図ることが可能となる。
【0076】
(h)磁気バネ装置80を非常に長いものとして、移動手段を省略することとしてもよい。かかる場合、積極移動及びその制御を行わなくて済み、装置の簡略化を図ることが可能となる。
【0077】
(i)第1の実施の形態におけるコイルバネ54の代わりに他の伸縮手段(例えば他のバネや、ゴムやスポンジ等)を用いてもよい。
【0078】
(j)第1の実施の形態では、モータをフィードバック制御する構成となっていたが、予め設定されたプログラムデータに基づいてフィードフォワード制御する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における巻取装置の概要を説明するための斜視図である。
【図2】電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【図3】(a)は巻取装置の巻芯部分を中心に示す部分斜視部であり、(b)は(a)のα部分を示す拡大側面図である。
【図4】第1の実施の形態における案内手段の構造を模式的に示す断面図である。
【図5】時間の経過と電極箔の移動速度との関係を模式的に示すグラフである。
【図6】(a),(b)は第2の実施の形態における磁気バネ装置の構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1…巻回素子としての電池素子、3,4…セパレータ、5…プラス電極箔、20…巻取装置、22…巻芯、30…案内手段、40…送り部材、50…移動体を構成するブロック部材、52…支持部材、53a〜53c…ドグ、54a〜54b…バックテンション付与手段を構成するコイルバネ、60…保持手段を構成するチャック部材、70…移動手段を構成するボールネジ、80…バックテンション付与手段を構成する磁気バネ装置、81…軸部材としての固定軸、82…筒体としての可動軸、83…第1永久磁石としてのマグネット、84…第2永久磁石としてのマグネット。
Claims (11)
- 巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で先端側から巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
前記電極箔の基端側を保持する保持手段と、
少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与可能なバックテンション付与手段と、
前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ移動させる移動手段と
を備えたことを特徴とする巻取装置。 - 巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で先端側から巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
前記電極箔の基端側を保持する保持手段と、
少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与することで、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力を付与可能なバックテンション付与手段と、
前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ直線状に案内しつつ移動させる移動手段と
を備えたことを特徴とする巻取装置。 - スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
前記各電極箔の基端側を保持する保持手段と、
少なくとも前記各電極箔の巻取中において前記保持手段に対しバックテンションを付与することで巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へ張力を付与可能なバックテンション付与手段と、
前記保持手段及びバックテンション付与手段を、前記各電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記巻芯方向へ直線状に案内しつつ移動させる移動手段と
を備えたことを特徴とする巻取装置。 - 前記保持手段は、前記移動手段によって移動される移動体に対し前記バックテンション付与手段を介して相対移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の巻取装置。
- 前記バックテンション付与手段は、前記移動体と、前記保持手段との間を連結する伸縮手段によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の巻取装置。
- 前記バックテンション付与手段は、前記移動体と前記保持手段との間に設けられた磁気バネ手段によって構成され、
該磁気バネ手段が、
前記移動体の移動方向に沿って延びるよう固定された軸部材と、
前記軸部材よりも大径で、かつ、該軸部材に外挿されることで軸部材に対し相対移動可能に設けられ、少なくとも一部が前記保持手段に連結された筒体と
を備え、前記軸部材にはその外周に第1永久磁石が設けられ、前記筒体にはその内周に前記第1永久磁石に対向して第2永久磁石が設けられ、前記第1永久磁石の外周面と前記第2永久磁石の内周面との互いに対向する面が互いに異なる磁極で着磁されたものであることを特徴とする請求項4に記載の巻取装置。 - 前記第1永久磁石及び第2永久磁石は、それぞれ非磁性体を挟んで軸方向に複数に分割されて設けられたものであることを特徴とする請求項6に記載の巻取装置。
- 前記第1永久磁石及び第2永久磁石は、それぞれ円周方向に複数に分割され、N極とS極とが交互に着磁されたものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の巻取装置。
- 前記巻芯は断面非円形状をなしており、さらに、前記電極箔の巻き取られる速度に応じて前記移動手段の移動速度を制御可能な移動速度制御手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の巻取装置。
- 短冊状の電極箔の基端側を保持手段にて保持しつつ、先端側から巻取ることによって巻回素子を製造する方法であって、
少なくとも前記巻回中において前記保持手段に対しバックテンションを付与しつつ、前記電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記保持手段を積極移動させるようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。 - スリットを有する巻芯の回転によって短冊状のプラス電極箔及びマイナス電極箔を帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻取ることによって巻回素子を製造する製造方法であって、
少なくとも前記各電極箔の巻取中において前記各電極箔の基端側を保持手段にて保持するとともに、巻き取られる電極箔に対し巻き取られる方向とは反対方向へほぼ一定の張力を付与するべく前記保持手段に対しバックテンションを付与しつつ、前記前記各電極箔の巻取に同期して又はほぼ同期して前記保持手段を積極移動させるようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
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