JP4877684B2 - 巻取装置及び巻回素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻取装置及び巻回素子の製造方法にかかり、例えばリチウムイオン電池等の二次電池の製造に際し用いられる巻取装置及び巻回素子の製造方法を含む技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばリチウムイオン電池等の二次電池の電池素子は、正極活物質の塗布されてなるプラス電極箔と、負極活物質の塗布されてなるマイナス電極箔とを備えている。各電極箔にはそれぞれ1本ずつタブが溶接固定されている。各電極箔は、帯状絶縁材たるセパレータを介して重ね合わされた状態で巻回されている。上記電池素子の製造に際しては、セパレータ及び両電極箔を巻き取るための巻取装置が用いられる。
【0003】
従来の巻取装置においては、図11に示すように、巻芯52が回転可能に設けられており、セパレータ53,54並びにプラス電極箔56及びマイナス電極箔57が巻芯52の回転によって巻き取られる。かかる巻取装置を用いた巻取方法について説明すると、まず図11(a)に示すように、1対、すなわち2枚のセパレータ53,54の一端が図示しない引き出し装置(チャック)によって把持されて長手方向(図では下方)に引き出される。また、引き出されたセパレータ53,54に対してスリットを有する巻芯52が(紙面手前方向に)突出させられ、これにより、セパレータ53,54が巻芯52のスリット間に入り込む格好となる。但し、この時点においてセパレータ53,54は、巻芯52から所定量だけはみ出した状態となる。
【0004】
この状態から、図11(b)に示すように、押さえローラ55によってセパレータ53,54が押さえ付けられつつ、巻芯52が270度回転させられる。この時点で、セパレータ53,54の位置ずれが起こりにくくなるため、押さえローラ55による押さえ付けが解除される。また、これとともに、プラス電極箔56の一端が巻芯52の方へと搬送され、巻取途中にある両セパレータ53,54に挟持されるようにして案内される。
【0005】
続いて、図11(c)に示すように、さらに巻芯52が540度回転させられる。この時点で、マイナス電極箔57の一端が巻芯52の方へと搬送され、巻取途中にある両セパレータ53,54に挟持されるようにして案内される。その後、巻芯52がさらに回転させられることでセパレータ53,54並びにプラス及びマイナス電極箔56,57が所定長だけ巻き取られる。このとき、両電極箔56,57はセパレータ53,54によって互いに絶縁状態で巻き取られることとなる。そして、図12に示すように、セパレータ53,54(等)が切断され、さらにテープ58等で外周が固定されることで同図に示すような電池素子59が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようにして得られた電池素子59の巻き中心部分には、電池として不必要で、かつ、何ら機能を果たしていない部分が存在する。より詳しくは、電池素子59のうちセパレータ53,54の中心端部分は、何ら機能を果たしていないにもかかわらず、無駄に長く残ってしまっている。このため、その分だけセパレータ53,54を無駄に消費することとなり、また、得られる電池素子59もその分だけ厚みが増すこととなってしまう。さらに、その分だけ巻芯52を余計に回転させる必要があり、巻取時間の増大を招くおそれもある。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、無駄な部分を極力少なくし、コストの削減、製品のコンパクト化、巻取時間の短縮化等を図ることのできる巻取装置及び巻取方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用効果等についても説明する。
【0009】
手段1.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
一対のセパレータを前記巻芯から第1の所定長だけはみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、一方の電極箔を前記巻芯から前記第1の所定長よりも短い第2の所定長だけはみ出すよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略1回転させた時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第1の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。
【0010】
ここで、第1の所定長、第2の所定長とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータ或いは電極箔が垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータ或いは電極箔とが平行になったときに巻芯からはみ出す長さを指すものである。また、前記第2電極箔案内手段は、前記巻芯が略1回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内するものであってもよいし、前記巻芯が略1回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略半回転されたときから案内を開始する)ものであってもよい。
【0011】
手段1によれば、基本的には、スリットを有する巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られる。このように構成された巻取装置にあって、セパレータ案内手段により、まず一対のセパレータが前記巻芯から第1の所定長だけはみ出すよう案内される。次に、第1電極箔案内手段によって、一方の電極箔が前記一対のセパレータに挟まれた状態で、巻芯から前記第1の所定長よりも短い第2の所定長だけはみ出すよう案内される。さらに、セパレータ及び一方の電極箔が案内された状態から、巻芯が略1回転させられた時点で、第2電極箔案内手段によって、他方の電極箔が第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内される。このため、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる製品のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0012】
また、得られる巻回体が長手方向に延びたものとなり、巻回体の薄肉化が図られる。しかも第1の所定長が巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
また、セパレータ及び一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも巻芯が略1回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段によってセパレータ及び一方の電極箔が巻芯に対し押さえ付けられる。このため、位置的に不安定な期間におけるセパレータや電極箔の位置ずれを防止することが可能となる。
【0013】
手段2.前記第2の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする手段1に記載の巻取装置。
【0014】
手段2によれば、第2の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるため、セパレータや電極箔の巻回枚数の部位における差を少なくでき、ひいては巻回体の厚さの均等化を図ることができる。
【0015】
手段3.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略1回転させた時点で、他方の電極箔を第2の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、前記第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。
【0016】
ここで、「一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する」とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータが垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータとが平行になったときに前記巻芯のほぼ端縁部に至るか又は前記巻芯から若干はみ出す場合が含まれる。また、前記第2電極箔案内手段は、前記巻芯が略1回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内するものであってもよいし、前記巻芯が略1回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略半回転されたときから案内を開始する)ものであってもよい。
【0017】
手段3によれば、基本的には、スリットを有する巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られる。このように構成された巻取装置にあって、折り曲げ手段により、予め一方の電極箔の先端部分が第1の所定長だけ折り曲げられる。次に、セパレータ案内手段によって一対のセパレータが巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は巻芯から若干はみ出すよう案内される。さらに、第1電極箔案内手段によって、前記一方の電極箔が、一対のセパレータに挟まれた状態で、前記折り曲げ部が巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内される。また、セパレータ及び一方の電極箔が案内された状態から、巻芯が略1回転させられた時点で、第2電極箔案内手段によって、他方の電極箔が第2の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内される。このため、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。特に、前記折り曲げに対応する分、両セパレータをさらに短くすることが可能となる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる製品のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0018】
また、得られる巻回体が長手方向に延びたものとなり、巻回体の薄肉化が図られる。しかも第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
また、位置的に不安定な期間におけるセパレータや電極箔の位置ずれを防止することが可能となる。
【0019】
手段4.前記第1の所定長及び第2の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする手段3に記載の巻取装置。
【0020】
手段4によれば、第1の所定長及び第2の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるため、セパレータや電極箔の巻回枚数の部位における差を少なくでき、ひいては巻回体の厚さの均等化を図ることができる。
【0021】
手段5.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略半回転させた時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。
【0022】
ここで、「一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する」とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータが垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータとが平行になったときに前記巻芯のほぼ端縁部に至るか又は前記巻芯から若干はみ出す場合が含まれる。また、前記第2電極箔案内手段は、前記巻芯が略半回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内するものであってもよいし、前記巻芯が略半回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略45度回転されたときから案内を開始する)ものであってもよい。
【0023】
手段5によれば、基本的には、スリットを有する巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られる。このように構成された巻取装置にあって、折り曲げ手段により、予め一方の電極箔の先端部分が第1の所定長だけ折り曲げられ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げられる。次に、セパレータ案内手段によって一対のセパレータが巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は巻芯から若干はみ出すよう案内される。さらに、第1電極箔案内手段によって、前記一方の電極箔が、一対のセパレータに挟まれた状態で、前記2回目の折り曲げ部が巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内される。また、セパレータ及び一方の電極箔が案内された状態から、巻芯が略半回転させられた時点で、第2電極箔案内手段によって、他方の電極箔が第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内される。このため、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。さらには、前記2回の折り曲げに対応する分、両セパレータをさらに短くすることが可能となる。特に、セパレータ及び一方の電極箔が案内された状態から、巻芯が略半回転させられた時点で他方の電極箔が案内されるため、より一層セパレータを短くすることが可能となる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる製品のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0024】
また、得られる巻回体が長手方向に延びたものとなり、巻回体の薄肉化が図られる。しかも第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
また、位置的に不安定な期間におけるセパレータや電極箔の位置ずれを防止することが可能となる。
【0025】
手段6.前記第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする手段5に記載の巻取装置。
【0026】
手段6によれば、第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるため、セパレータや電極箔の巻回枚数の部位における差を少なくでき、ひいては巻回体の厚さの均等化を図ることができる。
【0027】
手段7.スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一枚のセパレータを、その巻取中心が前記巻芯のスリットに対応するよう略直線状に案内するためのセパレータ案内手段と、
前記巻芯を半回転させた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するとともに、前記一方の電極箔とは反対方向から他方の電極箔を、第3の所定長だけ巻取途中の前記セパレータに挟まれるように案内するための電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、前記セパレータを前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。
【0028】
ここで、前記電極箔案内手段は、前記巻芯が半回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、各電極箔を案内するものであってもよいし、前記巻芯が略半回転されるまでの間に、各電極箔を案内する(例えば略45度回転されたときから案内を開始する)ものであってもよい。
【0029】
手段7によれば、基本的には、スリットを有する巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られる。このように構成された巻取装置にあって、折り曲げ手段により、予め一方の電極箔の先端部分が第1の所定長だけ折り曲げられ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げられる。次に、セパレータ案内手段によって一枚のセパレータが、その巻取中心が前記巻芯のスリットに対応するよう、略直線状に案内される。そして、巻芯が半回転させられた状態で、電極箔案内手段によって、前記一方の電極箔が、2回目の折り曲げ部が巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内されるとともに、他方の電極箔が、前記一方の電極箔とは反対方向から第3の所定長だけ巻取途中のセパレータに挟まれるように案内される。このため、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。さらには、前記2回の折り曲げに対応する分、両セパレータをさらに短くすることが可能となる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる製品のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。併せて、複数枚のセパレータが用いられないため、巻取装置におけるセパレータの設置スペース、案内スペースの簡素化を図ることができ、もって巻取装置の簡素化を図ることができる。
【0030】
また、得られる巻回体が長手方向に延びたものとなり、巻回体の薄肉化が図られる。しかも第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
また、第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるため、セパレータや電極箔の巻回枚数の部位における差を少なくでき、ひいては巻回体の厚さの均等化を図ることができる。
【0031】
手段8.前記第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする手段7に記載の巻取装置。
【0032】
手段8によれば、第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるため、セパレータや電極箔の巻回枚数の部位における差を少なくでき、ひいては巻回体の厚さの均等化を図ることができる。
【0033】
手段9.前記案内されるプラス電極箔及びマイナス電極箔が、巻き取られる分だけの長さを有するよう、予め切断しておくための切断手段を備えていることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の巻取装置。
【0034】
手段9によれば、プラス及びマイナス電極箔が巻き取られる分だけの長さを有するよう、切断手段によって予め切断された上で案内される。このため、案内を比較的容易にかつ正確に行うことができる。
【0035】
手段10.前記プラス電極箔及びマイナス電極箔の先端側にそれぞれリードを取付けるためのリード取付手段を備えていることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の巻取装置。
【0036】
手段10によれば、プラス電極箔及びマイナス電極箔の先端側にそれぞれリードが取付けられた巻回体を得るに際し、上述した作用効果が奏される。
【0037】
手段11.前記プラス電極箔及びマイナス電極箔に取付けられたリードのうち少なくとも一方を覆う保護部材を取着するための保護部材取着手段を設けたことを特徴とする手段10に記載の巻取装置。
【0038】
手段11によれば、プラス電極箔及びマイナス電極箔に取付けられたリードのうち少なくとも一方が覆われるようにして保護部材取着手段によって保護部材が取着される。このため、巻取後において、リードのエッジ部分がセパレータ等を損傷させてしまうことによる不具合を起こりにくくすることができる。
【0039】
手段12.スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
一対のセパレータを前記巻芯から第1の所定長だけはみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、一方の電極箔を前記巻芯から前記第1の所定長よりも短い第2の所定長だけはみ出すよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略1回転させる工程と、
前記巻芯が略1回転された時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第1の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0040】
ここで、第1の所定長、第2の所定長とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータ或いは電極箔が垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータ或いは電極箔とが平行になったときに巻芯からはみ出す長さを指すものである。また、前記他方の電極箔の案内に際しては、前記巻芯が略1回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内することとしてもよいし、前記巻芯が略1回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略半回転されたときから案内を開始する)こととしてもよい。
【0041】
手段12によれば、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる巻回素子のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0042】
また、得られる巻回素子が長手方向に延びたものとなり、巻回装置の薄肉化が図られる。しかも第1の所定長が巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
【0043】
手段13.スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を前記折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略1回転させる工程と、
前記巻芯が略1回転された時点で、他方の電極箔を第2の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、前記第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0044】
ここで、「一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する」とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータが垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータとが平行になったときに前記巻芯のほぼ端縁部に至るか又は前記巻芯から若干はみ出す場合が含まれる。また、前記他方の電極箔の案内に際しては、前記巻芯が略1回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内することとしてもよいし、前記巻芯が略1回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略半回転されたときから案内を開始する)こととしてもよい。
【0045】
手段13によれば、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる巻回素子のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0046】
また、得られる巻回素子が長手方向に延びたものとなり、巻回素子の薄肉化が図られる。しかも第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
【0047】
手段14.スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略半回転させる工程と、
前記巻芯が略半回転された時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0048】
ここで、「一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する」とあるのは、巻芯の長手方向に対し、セパレータが垂直或いは斜め方向に案内されるような場合には、巻芯の長手方向とセパレータとが平行になったときに前記巻芯のほぼ端縁部に至るか又は前記巻芯から若干はみ出す場合が含まれる。また、前記他方の電極箔の案内に際しては、前記巻芯が略半回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、他方の電極箔を案内することとしてもよいし、前記巻芯が略半回転されるまでの間に、他方の電極箔を案内する(例えば略45度回転されたときから案内を開始する)こととしてもよい。
【0049】
手段14によれば、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる巻回素子のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0050】
また、得られる巻回素子が長手方向に延びたものとなり、巻回素子の薄肉化が図られる。しかも第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
【0051】
手段15.スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一枚のセパレータを、その巻取中心が前記巻芯のスリットに対応するよう略直線状に案内する工程と、
前記セパレータが案内された状態から、該セパレータの位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略半回転させる工程と、
前記巻芯を半回転させた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するとともに、前記一方の電極箔とは反対方向から他方の電極箔を、第3の所定長だけ巻取途中の前記セパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記両電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータを前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
【0052】
ここで、前記電極箔の案内に際しては、前記巻芯が半回転された後に、巻芯が停止又はほぼ停止された状態で、各電極箔を案内することとしてもよいし、前記巻芯が略半回転されるまでの間に、各電極箔を案内する(例えば略45度回転されたときから案内を開始する)こととしてもよい。
【0053】
手段15によれば、セパレータが位置ずれしない程度にまで巻き取られた後に電極箔が案内されていた従来技術とは異なり、巻き取られたときの中心部分に位置する無駄なセパレータを極力短くすることができる。従って、無駄なセパレータを省略できる分だけコストの削減を図ることができ、巻取によって得られる巻回素子のコンパクト化を図ることができる。さらには、無駄な巻取を行わない分だけ巻取時間の短縮化を図ることもできる。
【0054】
また、得られる巻回素子が長手方向に延びたものとなり、巻回素子の薄肉化が図られる。しかも第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにしたため、プラス及びマイナスの電極箔同士が接触しあうことによる不具合が確実に防止される。
【0055】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0056】
まず、本実施の形態の巻取装置によって得られるリチウムイオン電池素子の構成について説明する。図4に示すように、巻回素子を構成する電池素子1は、複数枚の帯状体が略長円形状に巻回された巻回体を主として備え、その最外周にテープ2が貼付けられることによって構成されている。帯状体は、2枚のセパレータ3,4と、プラス電極箔5及びマイナス電極箔6とによって構成されている。セパレータ3,4は、異種の電極箔5,6が互いに接触して短絡を起こしてしまうのを防止するべく絶縁体よりなる。
【0057】
プラス電極箔5は、例えば銅箔7と、該銅箔7表面に塗布された活物質としての活性炭8とから構成されている。マイナス電極箔6は、例えばアルミニウム箔9と、該アルミニウム箔9に塗布形成された活物質としての活性炭10とから構成されている。但し、電極箔5,6の巻き中心部分には、活性炭8,10が塗布形成されていない部分があり、該部分に、長板状のリード11,12が取り付けられている。より詳しくは、マイナス電極箔6側のリード12は、マイナス電極箔6の巻き中心側の端縁から最初の折り返し部分までの間の内側面(巻き中心側の面)に取付けられている。また、プラス電極箔5のリード11は、前記マイナス電極箔6側のリード12に対し巻き中心のほぼ対象位置(プラス電極箔5の巻き中心側の最初の折り返し部分よりも巻き外側でかつ中心側の端から半周以内の間の位置)の、内側面(巻き中心側の面)に取付けられている。
【0058】
また、本実施の形態ではリード11,12は所定の厚みを有しており、特にマイナス電極箔6側のリード12の角部が対向するセパレータ4を破損させてしまうことによる不具合を防止する措置が講じられている。すなわち、マイナス電極箔6側のリード12は、対向するセパレータ4,3が破損してしまうと直接プラス電極箔5に接触してしまうおそれがあるため、該リード12を覆うようにして保護部材としての保護テープ13が貼り付けられている。なお、プラス電極箔5側のリード11に関しては、仮に対向するセパレータ3が損傷しても、マイナス電極箔6に接触するおそれがないため、本実施の形態ではテープ等による保護は省略されている。もちろん、当該リード11に関しても保護テープを貼り付けることとしても何ら差し支えない。
【0059】
次に、図1,2に従って上記電池素子1を製造するための巻取装置20について説明する。図2に示すように、前記巻取装置20は、回転駆動手段を構成するサーボモータ21の回転に基づいて回転可能に軸支された巻芯22を備えている。サーボモータ21の回転軸23及び巻芯22には、タイミングベルト24が掛けられており、これにより、サーボモータ21の回転軸23の回転駆動力が巻芯22に伝達されるようになっている。
【0060】
巻芯22は、タイミングベルト24が掛けられている軸部25と、軸部25の先端に設けられた本体部26とを備えている。本体部26は、例えば軸部25の延長線上で2つに分かれた板状体が板厚方向にずれて若干の隙間(スリット)を有する形状をなしている。また、巻芯22は、その軸線方向に出没可能となっており、非巻取時には没入状態を、巻取時には突出状態をそれぞれとるようになっている。
【0061】
図1に示すように、プラス電極箔5は、プラス電極箔原反繰出部27においてロール状に巻回されている。前記プラス電極箔5の搬送経路途中には、前記リード11を溶接によって所定のタイミングで取付けるためのリード取付手段28と、プラス電極箔5を短冊状に切断する切断手段29と、短冊状のプラス電極箔5の前後端を挟持して所定位置(巻芯22に対応する位置)に搬送する搬送手段(図示略)と、さらに、前記搬送手段より受け渡された短冊状のプラス電極箔5を挟持してその先端を前記巻芯22の方へ案内するための主として第1電極案内手段等を構成する案内手段30とが設けられている。
【0062】
一方、図面の煩雑化を回避するためここでは大部分につき図示を省略しているが、マイナス電極箔6に関しても、前記プラス電極箔5と同様の手段が設けられている。すなわち、マイナス電極箔6もロール状に巻回されており、その搬送経路途中には、リード取付手段、切断手段、搬送手段及び主として第2電極箔案内手段を構成する案内手段とが設けられている。但し、マイナス電極箔6の搬送経路の途中において、リード取付手段には、前記保護テープ13をリード12の上から貼り付ける保護部材取着手段としての保護テープ貼付機構が設けられているとともに、案内手段には、短冊状のマイナス電極箔6の端縁に前記テープ2を貼リ付けるための貼着機構が設けられている。
【0063】
かかる構成の下、ロール状のプラス電極箔原反繰出部27から、帯状のプラス電極箔5がリード取付手段28へと送り出され、該リード取付手段28にて、前記プラス電極箔5にリード11が取り付けられる。さらに、プラス電極箔5は、切断手段29に送られここで短冊状に切断される。より詳しくは、切断手段29はプラス電極箔5の先端部分を引っ張り込む機構を備えており、該機構によってプラス電極箔5が所定長だけ引っ張り込まれた後、切断手段29のカッタによって短冊状に切断される。そして、短冊状のプラス電極箔5は、搬送手段によって所定位置に搬送され案内手段30へと引き渡される。
【0064】
同様に、マイナス電極箔6についても、マイナス電極箔繰出部から、リード取付手段にて、所定タイミングでリード12が取り付けられ、保護テープ貼付機構によって保護テープ13が貼着される。さらに、マイナス電極箔6は、切断手段に送られ短冊状に切断され、搬送手段によって所定位置に搬送され、その後案内手段へと引き渡される。案内手段では、貼着機構によってマイナス電極箔6の端縁にはテープ2が貼り付けられる。これにより、巻回終了時に外周側にテープ2が貼着されるようになっている。
【0065】
セパレータ3,4は、セパレータ原反繰出部31,32においてロール状に巻回されている。両セパレータ3,4は、その先端側から巻芯22に供給されるようになっており、セパレータ3,4の先端側の部分を把持して引っ張り込むためのセパレータ案内手段を主として構成するセパレータチャック(図示略)等が設けられている。
【0066】
また、巻取装置20には、前記巻芯22の近傍において、前記セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻芯22に対し押さえつけるための押さえローラ33,34(図4参照)や、セパレータ3,4を切断するためのセパレータカッタ(図示略)等が設けられている。
【0067】
なお、巻取装置20には、巻取によって得られた電池素子1を載置台35まで移送して載置するための移送手段(図示略)が設けられている。
【0068】
本実施の形態では、上述したサーボモータ21や、各種手段の動作は、図示しない制御装置によって司られるようになっている。すなわち、以下に説明するような巻取等に際しては、基本的には制御装置からの指令に基づいてサーボモータ21をはじめとする各手段が駆動制御される。
【0069】
次に、上記のように構成されてなる巻取装置20を用いた巻取方法(電池素子1の製造方法)について説明する。
【0070】
まず、図3(a)に示すように、前記セパレータチャックにて、前記2枚のセパレータ3,4の先端部分を所定位置まで引っ張り込む。なお、同図では、セパレータ3,4等は下方へ案内される構成となっているが、これは便宜上そのようになっているだけであって、実際には図1のように略側方へ案内されるものである。勿論、上下方向に案内される構成となっていても何ら差し支えない。さらに、セパレータ3,4には、後述する切断までの間、所定の張力が付与されるよう構成されている。
【0071】
さて、かかるセパレータ3,4の引っ張り込みに合わせて、案内手段30によって短冊状のプラス電極箔5を案内する。より詳しくは、プラス電極箔5は、セパレータ3,4で挟まれるようにして所定位置まで案内される。
【0072】
続いて、それまで没入状態にあった巻芯22を突出させる。すると、巻芯22のスリットにセパレータ3,4及びプラス電極箔5が入り込み、さらにセパレータ3,4及びプラス電極箔5が前記巻芯22の本体部26からはみ出した格好となる。ここで、前記所定位置について言及すると、プラス電極箔5が前記本体部26からはみ出している長さX1(手段3,22等における第2の所定長)は、一対の本体部26の全体の幅(=巻芯22の長手方向の幅:以下、「巻芯幅」と称する)Wのほぼ半分である。また、セパレータ3,4は、プラス電極箔5よりも多くはみ出している。但し、該セパレータ3,4が本体部26からはみ出している長さ(手段3,22等における第1の所定長)は、巻芯幅W以下になるよう設定される。
【0073】
さらに、この状態で押さえローラ33,34によってセパレータ3,4及びプラス電極箔5を巻芯22に対し押さえ付ける。これにより、前記セパレータ3,4及びプラス電極箔5が、位置ずれしたり巻き崩れたりするのが防止される。また、この押さえ付けに合わせて、前記セパレータチャックによる把持を解除する。
【0074】
次に、この状態から、図3(b)に示すように、巻芯22を180度回転させる。この時点で、セパレータ3,4及びプラス電極箔5が巻芯22に巻き付けられることになるため、位置ずれのおそれがなくなる。従って、この時点で押さえローラ33,34による押さえを解除する。
【0075】
さらに、図3(c)に示すように、巻芯22を180度回転させた時点で、案内手段によってマイナス電極箔6を巻取途中のセパレータ3,4で挟まれるように案内する。このとき、案内される(挟まれる)マイナス電極箔6の長さX2(手段3,22等における第3の所定長)は、巻芯幅Wのほぼ半分である。また、この挟まれる長さX2と、前記プラス電極箔5がはみ出す長さX1との合計長さが、巻芯幅Wよりも小さくなるよう設定される。これにより、巻芯22のうち本体部26の一方の板状体側(図の上側)に巻き付けられている帯状体の枚数と、他方の板状体側(図の下側)に巻き付けられている帯状体の枚数とが同じ(共に12枚)となる。従って、最終的に得られる電池素子1の厚さ方向に層をなす帯状体の各部位ごとの枚数の差が、最小限に抑えられることとなり、結果として厚さが不均一になりにくい。
【0076】
その後、巻芯22を高速で回転させることで、セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻き付けていく。そして、所定回転数だけ巻き取った後、仕上げ段階として、セパレータカッタでセパレータ3,4を切断する。さらにその後、プラス電極箔5に貼り付けられているテープ2で帯状体が固定される(固定に際しては再度前記押さえローラ33,34にて押さえ付けられる)。そして、巻芯22が没入状態とさせられることで電池素子1が巻芯22から取り外され、前記移送手段にて載置台35上に移送され載置される。これにより、図4に示すような断面構造を備えた電池素子1が得られることとなる。
【0077】
さて、従来では、まずセパレータを巻芯に巻き付けてから電極箔を案内することとしていたため、セパレータの中心端縁部分の多くが本来のセパレータとしての役割を果たすことなく、無駄な部分となっていた。これに対し、本実施の形態によれば、巻回の前段階において、セパレータ3,4の先端に近い位置までプラス電極箔5を案内することとし、この状態から巻回を開始することとした。このため、セパレータ3,4に関し、機能しない部分を極力少なくすることができ、当該無駄な部分を従来よりも格段に短くすることができる。従って、セパレータ3,4の使用量を削減することができ、低コスト化を図ることができる。また、セパレータ3,4の使用量を削減できる分だけ、電池素子1ひいてはリチウムイオン電池の厚みを薄くでき、コンパクト化を図ることができる。
【0078】
さらに、電極箔について所定の巻取量を確保するに際し、本実施の形態では従来に比べて巻芯22の回転量が少なくて済む。より詳しくは、従来技術において巻芯22を810度回転させたときの(図11(c)参照)電極箔5,6と同じ長さを巻取るために、本実施の形態では、巻芯22を360度回転させればよい(図3(c)参照)。このため、従来技術と比較して、巻芯22の回転数の削減及び巻取時間の短縮を図ることができる。
【0079】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。但し、上述した第1の実施の形態と重複する点においてはその説明を省略することとし、以下には相違点を中心として説明することとする。
【0080】
本実施の形態の巻取装置は、上述した第1の実施の形態の巻取装置20において、プラス電極箔5の先端を折り曲げるための折り曲げ手段が追加されている点に特徴を有している。なお、該折り曲げ手段は、切断手段29によって切断され先端が形成される以降であればどの場所に設けられていてもよく、例えば、切断手段29や搬送手段や案内手段30、或いは、これらの中間位置に設けられていてもよい。
【0081】
本実施の形態における巻取方法の特徴部分について説明すると、まず予め、プラス電極箔5の先端側が、折り曲げ手段によって1回折り曲げられる。このときの折り返し部分の長さ(折り返し長さ)X3は、予め所定長(手段7,25等における第1の所定長)に設定される(図5(a)参照)。
【0082】
次に、図5(a)に示すように、セパレータチャックにて、前記2枚のセパレータ3,4の先端部分を所定位置まで引っ張り込む。かかるセパレータ3,4の引っ張り込みに合わせて、案内手段30によって短冊状のプラス電極箔5を案内する。より詳しくは、プラス電極箔5は、セパレータ3,4で挟まれるようにして所定位置まで案内される。
【0083】
続いて、それまで没入状態にあった巻芯22を突出させる。すると、巻芯22のスリットにセパレータ3,4及びプラス電極箔5が入り込み、さらにセパレータ3,4が前記巻芯22の本体部26から若干はみ出した格好となる。このときのセパレータ3,4のはみ出し量は、巻芯22の回転に伴って折り返される程度に設定されている(プラス電極箔5よりも長ければはみ出さない適度でもよい)。但し、プラス電極箔5の折曲部は、本体部26の端縁とほぼ同じ位置に案内されており、プラス電極箔5は巻芯22の本体部26からはほとんどはみ出さない。
【0084】
さらに、この状態で押さえローラ33,34によってセパレータ3,4及びプラス電極箔5を巻芯22に対し押さえ付ける。これにより、前記セパレータ3,4及びプラス電極箔5が位置ずれしたり、巻き崩れが起こったりするのが防止される。また、この押さえ付けに合わせて、前記セパレータチャックによる把持を解除する。
【0085】
次に、この状態から、図5(b)に示すように、巻芯22を180度回転させる。この時点で、セパレータ3,4及びプラス電極箔5が巻芯22に巻き付けられることになるため、位置ずれのおそれがなくなる。従って、この時点で押さえローラ33,34による押さえを解除する。
【0086】
また、図5(c)に示すように、巻芯22をさらに180度回転させた時点で、案内手段によってマイナス電極箔6を巻取途中のセパレータ3,4で挟まれるように案内する。このとき、案内される(挟まれる)マイナス電極箔6の長さX4(手段7,25等における第2の所定長)は、巻芯幅Wのほぼ半分である。また、この挟まれる長さX4と、折り返し長さX3との合計長さが、巻芯幅Wよりも小さくなるよう設定される。これにより、巻芯22のうち本体部26の一方の板状体側(図の上側)に巻き付けられている帯状体の枚数と、他方の板状体側(図の下側)に巻き付けられている帯状体の枚数とが同じ(共に10枚)となる。従って、最終的に得られる電池素子1の厚さ方向に層をなす帯状体の各部位における枚数の差が最小限に抑えられることとなり、厚さが不均一になりにくい。
【0087】
その後、巻芯22を高速で回転させ、セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻き付け、所定回転数だけ巻き取った後、上記第1の実施の形態と同様、セパレータ3,4を切断し、テープ2で帯状体を固定する。そして、電池素子1が巻芯22から取り外され、載置台35上に移送載置されることで、図6に示すような断面構造を備えた電池素子1が得られることとなる。
【0088】
このように第2の実施の形態によれば、折り曲げ手段によりプラス電極箔5の先端を1回折り曲げることとしたため、第1の実施の形態の場合に比べて、より一層セパレータ3,4の無駄な部分を短くすることができる。従って、セパレータ3,4の使用量を削減することができ、低コスト化及びコンパクト化(薄肉化)を図ることができる。また、巻芯22の回転数のより一層の削減及び巻取時間のさらなる短縮化を図ることができる。
【0089】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態の巻取装置についてもは第2の実施形態と同様、折り曲げ手段を備えている。但し、本実施の形態では、該折り曲げ手段により、プラス電極箔5の先端が、2回折り曲げられる。より詳しくは、1回目の折り返し長さX5(手段11,28等における第1の所定長)が、巻芯幅Wの略1/2倍に設定され、2回目の押し返し長さ(手段11,28等における第2の所定長)が巻芯幅Wとほぼ同等に設定される(図7(a)参照)。
【0090】
本実施の形態における巻取方法について説明すると、まず予めプラス電極箔5の先端側が、折り曲げ手段によって上述したように2回折り曲げられる。次に、図7(a)に示すように、セパレータチャックにて、前記2枚のセパレータ3,4の先端部分を所定位置まで引っ張り込む。かかるセパレータ3,4の引っ張り込みに合わせて、案内手段30によって短冊状のプラス電極箔5を案内する。
【0091】
続いて、それまで没入状態にあった巻芯22を突出させる。すると、巻芯22のスリットにセパレータ3,4及びプラス電極箔5が入り込み、さらにセパレータ3,4が前記巻芯22の本体部26からはみ出した格好となる。このときのセパレータ3,4のはみ出し量は、巻芯22の回転に伴って折り返される程度に設定されている。但し、プラス電極箔5の2回目の折曲部が、本体部26の端縁とほぼ同じ位置に案内されており、プラス電極箔5は巻芯22の本体部26からはほとんどはみ出さない。
【0092】
さらに、この状態で押さえローラ33,34によってセパレータ3,4及びプラス電極箔5を巻芯22に対し押さえ付け、これに合わせて前記セパレータチャックによる把持を解除する。
【0093】
次に、この状態から、図7(b)に示すように、巻芯22を180度回転させる。この時点で、セパレータ3,4及びプラス電極箔5が巻芯22に巻き付けられることになるため、位置ずれのおそれがなくなる。従って、この時点で押さえローラ33,34による押さえを解除する。
【0094】
またこれとともに、案内手段によってマイナス電極箔6を巻取途中のセパレータ3,4で挟まれるように案内する。このとき、案内される(挟まれる)マイナス電極箔6の長さX6(手段11,28等における第3の所定長)は、巻芯幅Wのほぼ半分である。また、この挟まれる長さX6と、1回目の折り返し長さX5との合計長さが、巻芯幅Wよりも小さくなるよう設定される。これにより、巻芯22のうち本体部26の一方の板状体側(図の上側)に巻き付けられている帯状体の枚数と、他方の板状体側(図の下側)に巻き付けられている帯状体の枚数とが同じ(共に8枚)となる。従って、最終的に得られる電池素子1の厚さ方向に層をなす帯状体の各部位ごとの枚数の差が最小限に抑えられることとなり、厚さが不均一になりにくい。
【0095】
その後、巻芯22を高速で回転させ、セパレータ3,4及び電極箔5,6を巻き付け、所定回転数だけ巻き取った後、上記第1、第2の実施の形態と同様、セパレータ3,4を切断し、テープ2で帯状体を固定する。そして、電池素子1が巻芯22から取り外され、載置台35上に移送載置されることで、図8に示すような断面構造を備えた電池素子1が得られることとなる。
【0096】
このように第3の実施の形態によれば、折り曲げ手段によりプラス電極箔5の先端を2回折り曲げることとし、マイナス電極箔6の案内タイミングを第2の実施の形態よりも180度分だけ早めることとしたため、第2の実施の形態の場合に比べて、より一層セパレータ3,4の無駄な部分を短くすることができる。従って、セパレータ3,4の使用量をさらに削減することができ、一層の低コスト化及びコンパクト化(薄肉化)を図ることができる。また、巻芯22のさらなる回転数の削減及び巻取時間の短縮化を図ることができる。
【0097】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の巻取装置は、以下点で第1の実施の形態等と相違する。すなわち、第1〜第3の実施の形態では巻芯22に対し2枚のセパレータ3,4が供給されるようになっているが、本実施の形態では1枚のセパレータ3のみが供給される。また、第1〜第3の実施の形態ではプラス5及びマイナス電極箔6が、セパレータ3,4と同一方向から巻芯22へ案内されるようになっているが、本実施の形態では、プラス電極箔5とマイナス電極箔6とが互いに反対方向から案内される。すなわち、本実施の形態では、プラス電極箔5の案内手段30が、マイナス電極箔6の案内手段とは反対側の位置に設置されている。なお、第3の実施の形態と同様、本実施の形態においても、プラス電極箔5の先端を2回折り曲げるための折り曲げ手段が設けられている。
【0098】
上記のように構成されてなる巻取装置を用いた巻取方法について説明する。
【0099】
まず予めプラス電極箔5の先端側を、折り曲げ手段によって第3の実施の形態と同様、2回折り曲げておく。つまり、1回目の折り返し長さX7(手段15,31等における第1の所定長)を巻芯幅Wの略1/2倍とし、2回目の折り返し長さ(手段15,31等における第2の所定長)を巻芯幅Wとほぼ同じ長さとする。次に、図9(a)に示すように、セパレータチャックにて、前記1枚のセパレータ3の先端部分を所定位置まで引っ張り込む。但し、本実施の形態では、後述する巻芯22の回転に際しても、セパレータチャックによる把持が維持される(所定のテンションが付与された状態でセパレータチャックが巻取に追従させられる)。
【0100】
続いて、それまで没入状態にあった巻芯22を突出させる。すると、巻芯22のスリットにセパレータ3が入り込む。さらに、この状態で押さえローラ33(図では1つしか示していないが、複数の押さえローラを採用してもよい)によってセパレータ3を巻芯22に対し押さえ付ける。
【0101】
次に、この状態から、図9(b)に示すように、巻芯22を180度回転させる。この時点で、セパレータ3が巻芯22に巻き付けられることになるため、押さえローラ33による押さえを解除する。またこれとともに、案内手段30によってプラス電極箔5を、自身が巻取途中のセパレータ3で挟まれるように一方(図では下方)から案内する。このとき、プラス電極箔5は、2回目の折曲部(先端)がセパレータ3の折り返し部にほぼ当たる位置まで案内される。さらに、これとともに、案内手段によってマイナス電極箔6を、自身が巻取途中のセパレータ3で挟まれるように前記プラス電極箔5とは反対方向(図では上方)から案内する。このとき、案内される(挟まれる)マイナス電極箔6の長さX8(手段15,31等における第3の所定長)は、巻芯幅Wのほぼ半分である。また、この挟まれる長さX8と、1回目の折り返し長さX7との合計長さが、巻芯幅Wよりも小さくなるよう設定される。これにより、巻芯22のうち本体部26の一方の板状体側(図の上側)に巻き付けられている帯状体の枚数と、他方の板状体側(図の下側)に巻き付けられている帯状体の枚数とが同じ(共に6枚)となる。従って、最終的に得られる電池素子1の厚さ方向に層をなす帯状体の枚数の差が最小限に抑えられることとなり、厚さが不均一になりにくい。
【0102】
その後、巻芯22を高速で回転させ、セパレータ3及び電極箔5,6を巻き付け、所定回転数だけ巻き取った後、上記各実施の形態と同様、セパレータ3を切断し、テープ2で帯状体を固定する。そして、電池素子1が巻芯22から取り外され、載置台35上に移送載置されることで、図10に示すような断面構造を備えた電池素子1が得られることとなる。
【0103】
このように第4の実施の形態によれば、1枚のセパレータ3のみを用いることとし、折り曲げ手段によりプラス電極箔5の先端を2回折り曲げ、さらに、マイナス電極箔6の案内タイミングをさらに早めることとしたため、上記第1〜第3の実施の形態の場合に比べて、さらに一層セパレータ3の無駄な部分を短くすることができる。従って、セパレータ3の使用量をさらに削減することができ、一層の低コスト化及びコンパクト化(薄肉化)を図ることができる。また、巻芯22のさらなる回転数の削減及び巻取時間の短縮化を図ることができる。
【0104】
特に、本実施の形態では、セパレータ3の搬送経路の単独化を図ることができるため、上記第1〜第3の実施の形態に比べて、巻取装置の著しい省スペース化を図ることができる。
【0105】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0106】
(a)上述した実施の形態では、製造されるものをリチウムイオン電池としているが、他の二次電池、電気二重層コンデンサやアルミ電解コンデンサ等のコンデンサ類を製造する際に用いられる巻取装置や巻回素子の製造方法に具現化することも可能である。
【0107】
(b)タイミングベルト24等を介することなくサーボモータ21の回転軸23に対し、巻芯22を直接連結してもよい。
【0108】
(c)巻芯22の本体部26の形状は、上記実施の形態のものに限定されるものではなく、セパレータ等の帯状体が入り込める隙間が本体部に形成されていればよい。但し、長手方向に延びるスリットを有するべく、略板状(扁平形状)をなしているのが望ましい。
【0109】
(d)帯状体の種類、すなわち、セパレータ3,4や電極箔5,6の素材等は、上記実施の形態のものに限定されるものではない。
【0110】
(e)プラス電極箔5とマイナス電極箔6とを入れ替えて巻取を実施してもよい。
【0111】
(f)上記実施の形態では、リード11,12の取付位置を、電極箔5,6の端部側(巻き中心側)となるよう構成したが、取付位置は特に限定されるものではなく、場合によっては外周側にリードを取り付けるような構成としてもよい。また、前記リード11,12の取着面も巻き内側、巻き外側のどちらでもよい。
【0112】
(g)短絡を防止するための保護テープ13は、適宜追加又は省略してもよい。
【0113】
(h)テープ2は、巻取終了後に別途貼付けることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における巻取装置の概要を説明するための斜視図である。
【図2】(a)は巻取装置の巻芯部分を中心に示す部分斜視部であり、(b)は(a)のα部分を示す拡大側面図であって、本実施の形態のスリット等の概念を説明するものである。
【図3】(a)〜(c)は、巻取手順を説明するための断面模式図である。
【図4】電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、第2の実施の形態における巻取手順を説明するための断面模式図である。
【図6】電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【図7】(a),(b)は、第3の実施の形態における巻取手順を説明するための断面模式図である。
【図8】電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【図9】(a),(b)は、第4の実施の形態における巻取手順を説明するための断面模式図である。
【図10】電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【図11】(a)〜(c)は、従来技術における巻取手順を説明するための断面模式図である。
【図12】従来の電池素子の構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1…巻回素子としての電池素子、2…テープ、3,4…セパレータ、5…プラス電極箔、6…マイナス電極箔、11,12…リード、13…保護部材としての保護テープ、20…巻取装置、22…巻芯、26…本体部、28…リード取付手段、29…切断手段、30…案内手段、33,34…位置ずれ防止手段としての押さえローラ。
Claims (15)
- スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
一対のセパレータを前記巻芯から第1の所定長だけはみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、一方の電極箔を前記巻芯から前記第1の所定長よりも短い第2の所定長だけはみ出すよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略1回転させた時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第1の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。 - 前記第2の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の巻取装置。
- スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略1回転させた時点で、他方の電極箔を第2の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、前記第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。 - 前記第1の所定長及び第2の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の巻取装置。
- スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内するためのセパレータ案内手段と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するための第1電極箔案内手段と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記巻芯を略半回転させた時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内するための第2電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。 - 前記第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の巻取装置。
- スリットを有する巻芯を備え、該巻芯の回転によってプラス電極箔及びマイナス電極箔が帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取られるよう構成された巻取装置であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げる折り曲げ手段と、
一枚のセパレータを、その巻取中心が前記巻芯のスリットに対応するよう略直線状に案内するためのセパレータ案内手段と、
前記巻芯を半回転させた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するとともに、前記一方の電極箔とは反対方向から他方の電極箔を、第3の所定長だけ巻取途中の前記セパレータに挟まれるように案内するための電極箔案内手段と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、前記セパレータを前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けたことを特徴とする巻取装置。 - 前記第1の所定長及び第3の所定長が共に前記巻芯の長手方向の幅の略半分の長さとなるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の巻取装置。
- 前記案内されるプラス電極箔及びマイナス電極箔が、巻き取られる分だけの長さを有するよう、予め切断しておくための切断手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の巻取装置。
- 前記プラス電極箔及びマイナス電極箔の先端側にそれぞれリードを取付けるためのリード取付手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の巻取装置。
- 前記プラス電極箔及びマイナス電極箔に取付けられたリードのうち少なくとも一方を覆う保護部材を取着するための保護部材取着手段を設けたことを特徴とする請求項10に記載の巻取装置。
- スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
一対のセパレータを前記巻芯から第1の所定長だけはみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、一方の電極箔を前記巻芯から前記第1の所定長よりも短い第2の所定長だけはみ出すよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略1回転させる工程と、
前記巻芯が略1回転された時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第1の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第2の所定長と第3の所定長との合計長が第1の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。 - スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を前記折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略1回転させる工程と、
前記巻芯が略1回転された時点で、他方の電極箔を第2の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、前記第1の所定長と第2の所定長との合計長が前記巻芯の長手方向の幅以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略1回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。 - スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一対のセパレータを前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう又は前記巻芯から若干はみ出すよう案内する工程と、
前記一対のセパレータに挟まれた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内する工程と、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、前記セパレータ及び一方の電極箔の位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略半回転させる工程と、
前記巻芯が略半回転された時点で、他方の電極箔を第3の所定長だけ巻取途中の一対のセパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記他方の電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内され、かつ、前記一方の電極箔が案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータ及び一方の電極箔を前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。 - スリットを有する巻芯の回転に基づいてプラス電極箔及びマイナス電極箔を、帯状のセパレータを介して互いに絶縁状態で巻き取ることにより、巻回素子を製造するための方法であって、
予め一方の電極箔の先端部分を第1の所定長だけ折り曲げ、さらに該折り曲げ方向に第2の所定長だけ折り曲げておく工程と、
一枚のセパレータを、その巻取中心が前記巻芯のスリットに対応するよう略直線状に案内する工程と、
前記セパレータが案内された状態から、該セパレータの位置ずれを防止しつつ前記巻芯を略半回転させる工程と、
前記巻芯を半回転させた状態で、前記一方の電極箔を、前記2回目の折り曲げ部が前記巻芯のほぼ端縁部に至るよう案内するとともに、前記一方の電極箔とは反対方向から他方の電極箔を、第3の所定長だけ巻取途中の前記セパレータに挟まれるように案内する工程と、
前記両電極箔を案内した後、前記巻芯を所定数回転させることで一対のセパレータ、並びに、プラス電極箔及びマイナス電極箔を巻き取る工程と、
巻取後、外周端縁を固着する工程と
を備え、
前記巻芯は長手方向に延びる案内用のスリットを有する略板状をなしており、しかも前記第2の所定長が前記巻芯の長手方向の幅とほぼ等しく、かつ、前記第1の所定長と第3の所定長との合計長が第2の所定長以下となるようにし、
前記セパレータが案内された状態から、少なくとも前記巻芯が略半回転させられるまでの間、位置ずれ防止手段により、前記セパレータを前記巻芯に対し押さえ付けることで位置ずれを防止するようにしたことを特徴とする巻回素子の製造方法。
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