JP3859149B2 - ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法に関するもので、特に低消費電力回路への適用を目的とし、微細トランジスタ寸法を有し、信頼性、高周波特性に優れたヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下HBTとする)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
【非特許文献1】
「Hiroshi Yano et al.,IEICE TRANS .ELECTRON.,VOL.E80-C,NO.5,1997,pp.689-694」
HBTはエミッタにベースよりも広いバンドギャップを有する半導体材料を用いることにより、ホモ接合バイポーラトランジスタに較べて、エミッタよりもベースの不純物濃度を高くしても高電流利得が得られること、またベース層の薄層化とベース抵抗低減を同時に実現でき超高速で動作させることができる特徴がある。更にIII−V族化合物半導体を用いると、材料の選択によりへテロ接合の組合せ自由度が広がること、また、電子デバイスのみならず光デバイスとの融合も可能であること等利点が増大する。
【0003】
III−V族化合物半導体HBTでは、特にエミッタ材料にInP、ベース材料にInGaAsを用いたn−p−n型InP/InGaAsHBTおいて、InGaAsの優れた電子輸送特性により、高速性能の指標である電流利得遮断周波数fTおよび最高発振周波数fmaxが300GHzを越えるバイポーラトランジスタの中での最高性能が得られている。加えて、InP/InGaAsHBTはエミッタ/ベース接合のターンオン電圧が低いためICの低消費電力化に有利である。また、プロセス上では、特にエッチング加工においてInGaAsとInPに対して各々完壁な選択ウェットエッチング溶液を用いることができるためエッチングのウエハー面内均一性に優れる。闘値に相当するエミッタ/ベース接合間ターンオン電圧のウエハー面内均一性が優れていることと合わせて、InP/InGaAsHBTは高集積ICを構成するデバイスとして期待できる。
【0004】
これらHBTの製作に関して、通常エピタキシャル成長により積層されたHBT構造を上層側から順にエッチング加工しエミッタ、ベース、コレクタの各電極を形成する製造方法がとられておりメサ型トランジスタ構造となる。InP/InGaAsHBTではInGaAs.InP層の選択エッチングを有効に利用してベース層、コレクタコンタクト層を露出させ、蒸着リフトオフ法によりp型オーミック電極メタルをベース層に、およびn型オーミック電極メタルをエミッタコンタクト層、コレクタコンタクト層に各々形成する。更にエッチングによる素子間分離を行いポリイミド、BCB等のスピンコーティング有機絶緑膜で半導体表面をパシベーションする工程が一般的である。
【0005】
しかしながら、InGaAおよびInPを含むHBTメサ構造に対して有機絶縁膜をパシベーション膜として用いると、例えばポリイミドでは膜中に取り込まれている水分が影響してInPエミッタメサ側壁にリーク電流パスが形成される可能性が懸念される。また水分放出性に優れ膜中には水分を殆ど含まないBCBを用いた場合でも、スピンコーティングで形成された有機膜であるために緻密性に劣り外部から侵入する水分やその他の活性分子種から半導体表面を保護することは難しい。有機絶縁膜よりも緻密性、耐湿性、耐酸性に優れ、水分や活性分子種の侵入から半導体表面を保護する効果が高いのはシリコン窒化膜であることはGaAs系電子デバイスで良く知られており、InP/InGaAsHBTにおいてもこのシリコン窒化膜をパッシベーション膜として用いる方が信頼性に優れたトランジスタを提供できる。ところが、例えば通常のプラズマエンハンストCVD装置でシリコン窒化膜をInP/InGaAsHBT表面に堆積した場合、プラズマダメージがInPエミッタメサ側壁に表面リーク電流を誘起する。更に高濃度ドーピングが可能で拡散係数が小さく信頼性に有利な炭素をベースドーパントに用いた場合、表面に露出している炭素ドープp型InGaAsベース層中のアクセプターが堆積時に侵入する水素により不活性化されベース抵抗増大を引き起こす。このためInP/InGaAsHBTにシリコン窒化膜を堆積させるにはInPエミッタメサ側壁およびInGaAsベース層を露出させないメサ構造が望ましい。
【0006】
シリコン窒化膜を半導体表面パシベーション膜として用いるために、【非特許文献1】に例示されているように、InP/InGaAsHBTにおいてn型InGaAsエミッタコンタクト層をエッチングしInPエミッタ層を露出させた状態でPt/Ti/Pt/Au等のベース電極積層メタルを蒸着リフトオフで形成し、この積層電極メタルを構成する最下層Ptの深さ方向への沈み込みを利用してInP層を突きぬけp型InGaAsベース層領域までPtが到達することによりベース電極として機能させる構造が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このInPエミッタ層上にベース電極メタルを蒸着しオーミック熱処理により最下層のメタルをInGaAsベース層まで均一良く拡散させるためには、少なくともInPエミッタ層の厚さをかなり薄くする必要がある。実際、上記引用文献ではn型InPエミッタ層厚は10nmと薄層化されている。ここで問題となるのはInPエミッタ層を薄くし過ぎるとエミッタベース間容量が増大しエミッタ充電時間が長くなり特に高周波特性fTが低下する点である。また、熱処理により拡散したPtメタルは深さ方向のみならず横方向へも拡がるためベース電極をn型InGaAsオミックコンタクトメサ側壁に近づけることはできない。このため寄生ベース抵抗の増加を招き高周波特性fmaxを低下させることになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法は、
半絶縁性基板上にInPバッファー層、第1導電型であるInPサブコレクタ層、第1導電型ドーパントを高濃度ドーピングしたInGaAsコレクタコンタクト層、InGaAsコレクタ層、第1導電型とは反対の導電性を示す第2導電型ドーパントを高濃度ドーピングしたInGaAsベース層、故意に不純物をドーピングしていないアンドープInPエミッタ層、第1導電ドーバントのドーピング濃度が低い第2InGaAs層と第1導電型ドーパントのドーピング濃度が高い第1InGaAa層から成るエミッタコンタクト層で構成されるメサ型ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、
前記第1InGaAsエミッタコンタタト層上にパタニングしたレジストをエッチングマスクとして、少なくとも前記第1InGaAsエミッタコンタクト層を全てエッチング除去し第2InGaAsエミッタコンタクト層を露出させた状態で、第2導電型不純物を少なくとも第2導電型InGaAsベース層に到達する加速電圧で第2InGaAsエミッタコンタクト層およびInPエミッタ層にイオン注入する工程と、
前記レジストマスクを除去した後、高温活性化アニールを行い第2導電型不純物をイオン注入した第2InGaAsエミッタコンタクト層およびInPエミッタ層を第2導電型領域に反転させる工程と、
上記第2導電型に反転させた第2InGaAsエミッタコンタクト層面にベースオーミック電極を蒸着リフトオフ法で形成し、更に少なくとも前記ベース電極メタルと前記第1InGaAsエミッタコンタクト層とに挟まれた第2導電型に反転した前記第2InGaAsエミッタコンタクト領域をレジストマスクを用いてエッチング除去し、同じく第2導電型に反転したInP層を露出させる工程と、
前記ベースオーミック電極メタルの外側に位置する第2導電型に反転した第2InGaAsエミッタコンタクト層および第2導電型に反転したInP層、第2導電型InGaAsベース層、InGaAsコレクタ層をエッチング除去し、第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層を露出させる工程と、
前記第1InGaAsエミッタコンタクト層および前記第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層上にオーミック電極を蒸着リフトオフ法まで形成する工程と、
前記第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層、第1導電型InPサブコレクタ層、InPバッファ層をエッチングすることで素子間分離を行い、全面にシリコン窒化膜を堆積させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
優れた高周波特性が期待できるInGaAs/InPHBTにおいて、高信頼化のためにプラズマCVDで堆積させた緻密なシリコン窒化膜をパシベーション膜として用いるためには少なくともInGaAsベース層を露出させずにInGaAsエミッタコンタタト層あるいはInPエミッタ層上にベース電極を形成することが不可欠となる。III−V族化合物半導体では、ベース層と同じp型不純物を外部から導入する手段として、Be、Mg、C等のイオン注入と亜鉛(Zn)拡散が良く用いられているが、イオン注入マスクとしてフォトレジストを使える点、イオン注入時のドーズ量、加速電圧でp型不純物領域を深さ方向にコントロールできる点でイオン注入法が優れている。特にイオン注入時のダメージが少なく活性化アニール温度が比較的低い温度でも活性化が可能なBeイオンが適している。Beイオン注入法でp型に反転する場合、例えば、4×1019cm−3まで高濃度ドービングされたn型InGaAsエミッタコンタクト層を高濃度p型層に反転させることは難しいので、p型に反転させるn型InGaAs層のドーピング濃度を下げることが望ましい、しかし、エミッタ電極とエミッタコンタクト層のコンタクト抵抗を考慮すると上層部が高濃度ドーピング、下層部が低濃度ドーピングのn型InGaAsから成るエミッタコンタクト層の構成が有効である。上層部の高濃度InGaAsエミッタコンタクト層を除去した後にBeイオンを低濃度InGaAs層面から打ち込むことにより、容易にn型InGaAs層をp型InGaAsベースコンタクト層に変換できる。低濃度ドーピングn型InGaAs層下のInPエミッタ層は故意にドービングしていないためBeイオン注入により容易にp型層に反転できる。結局、Beイオン注入された低濃度n型inGaAsエミッタコンタクト層とアンドープInPエミッタ層をp型外部ベース層に変換することは容易である。
【0011】
Beイオンを注入したp型InGaAsベースコンタクト領域と隣接するBeイオンを注入していないn型InGaAsエミッタコンタクト層との間にp−n接合が形成されるが、順方向ターンオン電圧が真性エミッタ/ベース接合のターンオン電圧よりも低いためにトランジスタ動作時に過剰なベースリーク電流がこのInGaAsp−n接合ダイオードを通して流れる。これを防ぐためにはBeイオン注入されていない真性n型InGaAsエミッタコンタクト層に隣接するp型InGaAs層をエッチング除去し電気的に絶縁させる必要がある。このエッチングはp型InGaAsベースコンタクト層にベース電極を蒸着リフトオフ法で形成した後、このベース電極に対し真性n型InGaAsエミッタコンタクト層側に位置する内側のp型InGaAsベースコンタクト層領域のみを選択ウェットエッチング法で除去しp型InP層面を露出させる。ベース−コレクタメサエッチングの後エミッタ電極およびコレクタ電極を各々高濃度n型InGaAsエミッタコンタクト層、高濃度n型InGaAsコレクタコンタクト層上に形成する。更に素子間分離エッチングを行った後シリコン窒化膜をプラズマCVD法で堆積しHBTのパッシベーション膜とする。
【0012】
【作用】
上述の製造方法では、InPエミッタミサ側壁および炭素ドープp型InGaAsベース層が露出していない状態でシリコン窒化膜を堆積できるためのInPエタメサ側壁および炭素ドープp型InGaAsベース層ヘプラズマダメージの影響が及ぶことはない。
【0013】
【実施例】
本発明によるInP/InGaAsHBTの製造方法を図1〜図8のHBT断面構造図を用いて説明する。
【0014】
図1は本実施例第1の工程を示すもので、半絶縁性InP基板1上にMOVPE、ガスソースMBE等のエピタキシャル成長法によって、InPおよびInGaAsバッファー層2、高濃度n型不純物をドーピングしたInPサブコレクタ層3、コレクタにオーミック性電極を形成するための高濃度n型ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層4、選択ウェットエッチング時のエッチングストッパー層として働く高濃度n型ドーピングInP層5、故意にドーピングしてない(アンドープ)InGaAsコレクタ層6、炭素を高濃度ドーピングしたp型InGaAsベース層7、故意にドーピングしてない(アンドープ)InPエミッタ層8、n型不純物低濃度ドーピングの第2のInGaAs層領域9と高濃度ドーピングの第1のInGaAs層領域の2層領域10から成るInGaAsエミッタコンタクト層11を順次エピタキシャル成長させたHBTエピ層構造を示している。
【0015】
図2は本実施例第2の工程を示すもので、フォトリソグラフィ技術により微細寸法でパタニングされた膜厚1μm程度のフォトレジスト12をエッチングマスクとして第1のn型InGaAsエミッタコンタクト層10をエッチング除去し第2のn型InGaAsエミッタコンタクト層9を面出しする工程を示している。エッチング方法は塩素ガスをベースとしたECR−RIEあるいはICP−RIEのドライエッチング法を用いて第1のn型InGaAsエミッタコンタクト層10を垂直に加工する。この場合、面出しする第2のn型InGaAs層9の一部が上記ドライエッチングによりオーバーエッチングされても図3以降の工程には支障はない。
【0016】
図3は本実施例第3の工程を示すもので、エッチングマスクとして用いたフォトレジスト12をイオン注入マスクとして上記第2のn型InGaAs層9上からアクセプターとなるBeをイオン注入する工程を示している。Beイオン注入の加速電圧はRp(注入イオンの平均飛程距離)+△Rp(分散)が少なくと上記第2のn型InGaAs層9およびアンドープInPエミッタ層8をp型導電層に変換し、炭素を高濃度ドーピングしたp型InGaAsベース層7までBeイオンが到達できるように選択する。Beイオンの注入ドーズ量は第2のInGaAs層9表面のBe濃度が4x1019/cm3を越えるような高ドーズ量を選択する。例えば、第2のn型InGaAs層9厚が50nm、アンドープInPエミッタ層8厚が100nmの場合加速電圧は40KeV程度を選択する。
【0017】
図4は本実施例第4の工程を示すもので、イオン注入マスクとして用いたフォトレジスト12を酸素プラズマアッシングおよび有機溶剤で除去後、注入したBeイオンを活性化させる600〜700℃程度の高温アニールを実施し、Beイオンを注入した第2のn型InGaAs層9およびアンドープInPエミッタ層8領域をp型導電領域に変換する。このアニールにより反転したp型 InGaAsベースコンタクト層(第2のn型InGaAs層)9上にフォトリソグラフィでパタニングした開口部にオーミック性電極メタルを蒸着・リフトオフしベース電極13を形成する工程を示している。ここでは第1のInGaAsエミッタコンタクト層10側壁とベース電極13の間隔は0.3μmとしている。
【0018】
ここで、ベース電極13はPt/Ti/Pt/Auの積層構造としている。アニール方法は注入されたBeイオンのアクセブター活性化率を高めるためのラピッドサーマルアニール法を用いている。
【0019】
図5は本実施例第5の工程を示すもので、パタニングされたフォトレジストマスク14を用いて上記ベース電極13と第1のInGaAsエミッタコンタクト層10側壁間に位置するp型InGaAsベースコンタクト層9をエッチング除去する工程を示している。エッチング用フォトレジストマスクは少なくとも第1のInGaAsエミッタコンタクト層10全体が覆われるようにパタニングされている。エッチングはクエン酸−過酸化水素混合水溶液を用いた選択ウェットエッチング法により上記p型 InGaAsベースコンタクト層9を選択的にエッチング除去し、p型InP層面を露出させる。
【0020】
第2のInGaAs層9中に形成されるp−n接合ダイオードはトランジスタ動作時にベースリーク電流を発生させるため電気的に絶縁させることが不可欠である。また、ベース電極に隣接するp型InGaAsベースコンタクト層9を除去することで電極メタル形成の蒸着・リフトオフ時に飛散したAu等の金属付着物を完全に取り除くことができ信頼性確保に効果がある。
【0021】
図6は本実施例第6の工程を示すもので、パタニングされたフォトレジストマスク15を用いてp型InGaAsベースコンタクト層9、p型InP層8、炭素ドープp型InGaAsベース層7、アンドープInGaAsコレクタ層6、n型InPエッチングストッパー層5を選択ウェットエッチング法で除去し高濃度ドーピングn型InGaAsコレクタコンタクト層4を露出させる工程を示している。選択ウェットエッチング溶液として、InGaAs層に対してはクエン酸−過酸化水素混合水溶液、InP層に対しては塩酸系溶液を用いる。
【0022】
図7は本実施例第7の工程を示すもので、フォトリソグラフィ技術でパタニングした開口部にオーミック性電極を第1のInGaAsエミッタコンタクト層10およびInGaAsコレクタコンタクト層4に蒸着・リフトオフし、エミッタ電極16、コレクタ電極17を形成する工程を示している。エミッタ電極16、コレクタ電極17ともメタル構成はTi/Pt/Au)としている。
【0023】
図8は本実施例第8の工程を示すもので、n型InGaAsコレクタコンタクト層4、高濃度ドーピングn型InPサブコレクタ層3、InGaAs/InPバッファー層2を選択ウェットエッチングにより除去しInP半絶縁性基板1を露出させた後、プラズマCVDによるシリコン窒化膜18をウェハー全面に堆積する工程を示している。
【0024】
なお、本実施例においては、特にInP/InGaAsHBTの典型的な構造について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、エミッタにInAlAs層を用いたInAlAs/InGaAsHBTあるいはコレクタにInGaAsP層およびInP層を導入し高耐圧化を図ったダブルヘテロHBT構造にも適用可能であることは云うまでもない。また、本実施例ではP型不純物としてBeを採用したが、Mg、C、Zn、Cd等の他のp型不純物のイオン注入を行っても適用可能である。
【0025】
【発明の効果】
本発明により、エミッタベース間容量及びベース抵抗の増大を招くことなくかつInPエミッタメサ側壁表面にリーク電流を発生させることなしに緻密性、耐酸性に優れたシリコン窒化膜をHBT半導体表面に堆積できるので、電流利得、高周波特性、信頼性に優れたトランジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の第1の工程を示す断面構造図である。
【図2】本実施例の第2の工程を示す断面構造図である。
【図3】本実施例の第3の工程を示す断面構造図である。
【図4】本実施例の第4の工程を示す断面構造図である。
【図5】本実施例の第5の工程を示す断面構造図である。
【図6】本実施例の第6の工程を示す断面構造図である。
【図7】本実施例の第7の工程を示す断面構造図である。
【図8】本実施例の第8の工程を示す断面構造図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性InP基板、
2 InPおよびInGaAsバッファー層、
3 高濃度n型不純物をドーピングしたInPサブコレクタ層、
4 高濃度n型ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層、
5 高濃度n型ドーピングInP層、
6 アンドープInGaAsコレクタ層、
7 炭素を高濃度ドーピングしたp型InGaAsベース層、
8 アンドープInPエミッタ層、
9 n型不純物低濃度ドーピングの第2のInGaAs層、
10 高濃度ドーピングの第1のInGaAs層、
11 2層領域から成るInGaAsエミッタコンタクト層、
12 フォトレジスト、
13 ベース電極、
14 フォトレジスト、
15 フォトレジスト、
16 エミッタ電極、
17 コレクタ電極、
18 シリコン窒化膜。
Claims (1)
- 半絶縁性基板上にInPバッファー層、第1導電型であるInPサブコレクタ層、第1導電型ドーパントを高濃度ドーピングしたInGaAsコレクタコンタクト層、InGaAsコレクタ層、第1導電型とは反対の導電性を示す第2導電型ドーパントを高濃度ドーピングしたInGaAsベース層、故意に不純物をドーピングしていないアンドープInPエミッタ層、第1導電ドーバントのドーピング濃度が低い第2InGaAs層と第1導電型ドーパントのドーピング濃度が高い第1InGaAa層から成るエミッタコンタクト層で構成されるメサ型ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、
前記第1InGaAsエミッタコンタタト層上にパタニングしたレジストをエッチングマスクとして、少なくとも前記第1InGaAsエミッタコンタクト層を全てエッチング除去し第2InGaAsエミッタコンタクト層を露出させた状態で、第2導電型不純物を少なくとも第2導電型InGaAsベース層に到達する加速電圧で第2InGaAsエミッタコンタクト層およびInPエミッタ層にイオン注入する工程と、
前記レジストマスクを除去した後、高温活性化アニールを行い第2導電型不純物をイオン注入した第2InGaAsエミッタコンタクト層およびInPエミッタ層を第2導電型領域に反転させる工程と、
上記第2導電型に反転させた第2InGaAsエミッタコンタクト層面にベースオーミック電極を蒸着リフトオフ法で形成し、更に少なくとも前記ベース電極メタルと前記第1InGaAsエミッタコンタクト層とに挟まれた第2導電型に反転した前記第2InGaAsエミッタコンタクト領域をレジストマスクを用いてエッチング除去し、同じく第2導電型に反転したInP層を露出させる工程と、
前記ベースオーミック電極メタルの外側に位置する第2導電型に反転した第2InGaAsエミッタコンタクト層および第2導電型に反転したInP層、第2導電型InGaAsベース層、InGaAsコレクタ層をエッチング除去し、第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層を露出させる工程と、
前記第1InGaAsエミッタコンタクト層および前記第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層上にオーミック電極を蒸着リフトオフ法まで形成する工程と、
前記第1導電型高濃度ドーピングInGaAsコレクタコンタクト層、第1導電型InPサブコレクタ層、InPバッファ層をエッチングすることで素子間分離を行い、全面にシリコン窒化膜を堆積させる工程と、
を有することを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
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