JP3858410B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係り、詳しくは冷媒回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の空気調和機の一例を示す冷媒回路図、図4は、従来の空気調和機の一例を示す電気回路図である。
圧縮機4、室外熱交換器5、絞り装置6、2方操作弁1a、及び3方操作弁1bを有する1台の室外機1と、各々直列接続されたキャピラリチューブ9a、9bと開閉弁8a、8bの2対で構成される分流器2、さらに前記各々の開閉弁8a、8bに直列接続される2個の室内熱交換器7a、7bを順次配置接続する。
そして、前記1台の室外機1よりの吐出冷媒を前記分流器2を介して二台の室内機3A、3Bに任意に供給するようにして空気調和機を構成する。
【0003】
一方、従来の空気調和機の電気回路について説明する。
11は圧縮機モータ、12は室外ファンモータ、13はメインリレー、14は第一の室内機用リレー、15は第二の室内機用リレー、16は第一の室内機用開閉弁コイル、17は第二の室内機用開閉弁コイルである。
二台の室内機3A、3Bのどちらかに電源が接続されると、各々に対応する第一の室内機用リレー14、または第二の室内機用リレー15が動作し、そのメーク接点がON状態になる。
すると、交流電源21の一端に接続されたメインリレー13が動作し、そのメーク接点をON状態にする。
同メーク接点は前記交流電源21の一端と圧縮機モータ11、及び室外ファンモータ12の各々の一端に接続され、それらの他端が、前記交流電源21の他端に接続されているため、圧縮機1、室外ファンモータ(図示せず)が駆動される。
同様に、二台の室内機3A、3Bのどちらかに電源が接続されると、各々に対応する第一の室内機用開閉弁コイル16、または第二の室内機用開閉弁コイル17が動作し、その開閉弁8a、または8bが開状態になる。
【0004】
この場合、一台の室内機3A、または3B接続時と、分流器2を取り付け二台の室内機3A、3Bの接続時では、冷媒の封入量が大幅に異なる。
また、二台の室内機3A、3Bの運転時には、前記絞り装置6であるキャピラリチューブの絞りがきつ過ぎる。
そして、配管内容積が増大し、正規冷媒量のままでは冷房能力が低下する。
また、高湿度条件下で室内熱交換器内の冷媒が大幅に加熱し、クロスフローファンに結露してしまう。
そして、二台接続時のみ前記絞り装置6であるキャピラリチューブの絞りを緩くすることはできないため、冷媒の追加のみで高湿度条件下での加熱を抑えなければならない。
従って、多量の冷媒を追加することになり、その結果、過負荷条件下で高圧圧力が上昇し、圧縮機4の許容圧力を超えるおそれがある問題を生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、マルチエアコンの室内機2台を同時冷房運転するときの冷媒状態を最適にし、冷媒の追加充填量を削減し、高圧過昇を抑えた空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、圧縮機、室外熱交換器、絞り装置、2方操作弁及び3方操作弁を有する一台の室外機と、室内熱交換器を有する一台または二台の室内機と、これら室外機と室内機とを接続する、キャピラリチューブと開閉弁を直列接続してなる分流回路を有する分流器とからなり、前記絞り装置と並列に電磁弁と第二の絞り装置を直列接続してなるバイパス回路を設け、前記電磁弁を前記二台の室内機の双方を運転する時のみ開状態に制御する空気調和機において、前記分流器に、前記二台の室内機の夫々の電源が供給されたときに動作するリレーを夫々設け、各リレーのメーク接点を直列に接続してAND回路を形成し、同AND回路を前記電源の一端と前記電磁弁のコイルの一端に直列に接続すると共に、前記電源の他端と前記電磁弁のコイルの他端に接続することにより、前記電磁弁を開状態に駆動するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による空気調和機の一実施例を示す冷媒回路図、図2は、本発明による空気調和機の一実施例を示す電気回路図である。
なお、従来例と同じ部分の符号は同一とする。
【0011】
1は室外機、2は分流機、3Aは第一の室内機、3Bは第二の室内機、4は圧縮機、5は室外熱交換器、6は絞り装置、7aは第一の室内熱交換器、8aは第一の開閉弁、9aは第一のキャピラリチューブ、7bは第二の室内熱交換器、8bは第二の開閉弁、9bは第二のキャピラリチューブ、10はバイパス回路、10aは電磁弁、10bは第二の絞り装置である。
【0012】
この実施例による空気調和機では、1台の室外機で2台の室内機を任意に接続対象とし、絞り装置6としてもキャピラリチューブを用いている。
【0013】
圧縮機4、室外熱交換器5、絞り装置6、2方操作弁1a及び3方操作弁1bを有する一台の室外機1と、室内熱交換器7a、7bを有する室内機3A、3Bと、これら室外機1と室内機3A、3Bとを接続する、キャピラリチューブ9aと開閉弁8aおよびキャピラリチューブ9bと開閉弁8bを直列接続してなる分流回路を有する分流器2とから構成されている。そして、前記一台の室外機1よりの吐出冷媒を前記分流器3を介して前記二台の室内機3A,3Bに任意に供給するようにしている。更に、前記室外機1側の前記絞り装置6と並列に、電磁弁10aと第二の絞り装置10bであるキャピラリチューブを直列接続してなるバイパス回路10が設けられている。
【0014】
一方、図2に示す電気回路に付いて説明する。
なお、従来と同じ部分についての説明は省略する。
18は室外機電磁弁用リレー、19は室外機電磁弁用リレー、20は室外機電磁弁コイル、21は、交流電源である。
そして、前記リレー18、リレー19を前記分流器2側に設けている。
【0015】
二台の室内機3A、3Bのどちらかに電源が接続されると、各々に対応する室外機電磁弁用リレー18、室外機電磁弁用リレー19が動作する。
そして、前記二台の室内機3A、3B双方に電源が接続されると、各リレーのメーク接点を直列に接続してAND回路を形成し、同AND回路を前記交流電源21の一端と室外電磁弁コイル20の一端に直列に接続するとともに、前記交流電源21の他端を前記室外電磁弁コイル20の他端にメインリレー13を介し直列に接続しているので、前記電磁弁10aが開状態に駆動される。
この結果、前記電磁弁10aが開状態になるので、前記絞り装置6だけでなく前記バイパス回路10の第二の絞り装置10bのキャピラリチューブを通して吐出冷媒が供給される。
【0016】
なお、図には示さないが、前記第二の絞り装置10bが、電子膨張弁であるようにしてもよい。
【0017】
次いで、前記実施例の作用について説明する。
本発明によれば、前記絞り装置6の端部間に、手動式2方弁10aと第二の絞り装置10bを直列接続しているので、2台の室内機3A、3Bの同時接続時には、前記バイパス回路10の電磁弁10aを開として、冷媒が前記バイパス回路10と前記絞り装置6であるキャピラリチューブの双方を通過するので、全体の絞りが緩くなる。
【0018】
一方、例えば室内機3Aのみの1台運転時には、前記バイパス回路10に冷媒が流れない。
この結果、2台の室内機3A、3Bの同時運転時に、追加する冷媒量が少なくて済む。
さらに、2台の室内機3A、3Bの同時接続時に過負荷条件下においても、高圧圧力が圧縮機4の許容値を超えることを防止することができる。
他方、前記リレー18、リレー19を前記分流器2側に設けているので、室内機3Aのみの1台接続時には、前記分流器2を外して、直接室外機1に接続することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、圧縮機、室外熱交換器、絞り装置、2方操作弁及び3方操作弁を有する一台の室外機と、各々直列接続されたキャピラリチューブと開閉弁の2対で構成される分流器、さらに前記各々の開閉弁に直列接続される室内熱交換器を順次配置接続し、前記一台の室外機よりの吐出冷媒を前記分流器を介して一台または二台の室内機に供給するようにしてなる空気調和機において、前記絞り装置と並列に、電磁弁と第二の絞り装置を直列接続してなるバイパス回路を設け、同電磁弁を前記二台の室内機の双方を運転するときのみ開状態に制御してなるようにした。
【0020】
この結果、マルチエアコンの室内機2台を同時冷房運転するときの冷媒状態を最適にし、冷媒の追加充填量を削減し、高圧過昇を抑えた空気調和機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の一実施例を示す冷媒回路図である。
【図2】本発明による空気調和機の一実施例を示す電気回路図である。
【図3】従来の空気調和機の一例を示す冷媒回路図である。
【図4】従来の空気調和機の一例を示す電気回路図である。
【符号の説明】
1 室外機
2 分流機
3A 第一の室内機
3B 第二の室内機
4 圧縮機
5 室外熱交換器
6 絞り装置
7a 第一の室内熱交換器
8a 第一の開閉弁
9a 第一のキャピラリチューブ
7b 第二の室内熱交換器
8b 第二の開閉弁
9b 第二のキャピラリチューブ
10 バイパス回路
10a 電磁弁
10b キャピラリチューブ
11 圧縮機モータ
12 室外ファンモータ
13 メインリレー
14 第一の室内機用リレー
15 第二の室内機用リレー
16 第一の室内機用開閉弁コイル
17 第二の室内機用開閉弁コイル
18 室外機電磁弁用リレー
19 室外機電磁弁用リレー
20 室外機電磁弁コイル
21 交流電源

Claims (1)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、絞り装置、2方操作弁及び3方操作弁を有する一台の室外機と、室内熱交換器を有する一台または二台の室内機と、これら室外機と室内機とを接続する、キャピラリチューブと開閉弁を直列接続してなる分流回路を有する分流器とからなり、前記絞り装置と並列に電磁弁と第二の絞り装置を直列接続してなるバイパス回路を設け、前記電磁弁を前記二台の室内機の双方を運転する時のみ開状態に制御する空気調和機において、前記分流器に、前記二台の室内機の夫々の電源が供給されたときに動作するリレーを夫々設け、各リレーのメーク接点を直列に接続してAND回路を形成し、同AND回路を前記電源の一端と前記電磁弁のコイルの一端に直列に接続すると共に、前記電源の他端と前記電磁弁のコイルの他端に接続することにより、前記電磁弁を開状態に駆動するようにしてなることを特徴とする空気調和機。
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