JP3858288B2 - 薄肉球状黒鉛鋳鉄及びこれを用いた自動車用部品並びに薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は薄肉球状黒鉛鋳鉄及びこれを用いた自動車用部品並びに薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
球状黒鉛鋳鉄は優れた機械的強度を有し、自動車部品や機械部品等を含む種々の用途に広く使われている。この球状黒鉛鋳鉄で、特に部分的に薄肉部を有する鋳物の場合、その薄肉部における冷却速度が速くなりチル化するという問題がある。このため、鋳放しの状態で薄肉球状黒鉛鋳鉄に、引張強さ、伸び及び衝撃値等について優れた機械的性質を持たせるには、基地組織中の黒鉛粒数を増加することによりチル発生を少なくする必要がある。このような目的で従来から、球状黒鉛鋳鉄の組成におけるCE値[炭素当量=(C)+1/3(Si)]を高くする、或は炭化物を安定させる元素を排除する等の調整を行うなど、薄肉部を有する球状黒鉛鋳鉄について種々の開発が行われている。
【0003】
かかる従来例として特開平1−309939号公報には、球状黒鉛鋳鉄でのCE値を3.9〜4.6重量%とし、Biを0.015〜0.008重量%含有することにより、黒鉛粒数が300個/mm2 以上の高靱性の球状黒鉛鋳鉄が得られるとする開示がある。また、特開平2−70015号公報には、球状黒鉛鋳鉄でのCE値を3.9〜4.6重量%とし、Biを0.003〜0.015重量%添加することにより、黒鉛粒数が300個/mm2 以上の高靱性の球状黒鉛鋳鉄が得られるとする開示がある。更に、特開平3−130344号公報には、Sを0.016〜0.030重量%含有させると共に、必要によりランタニド系希土類元素を含有させ、鋳放し肉厚が3mmのとき、2μm以上の粒径を有する黒鉛粒数が1700個/mm2 以上の高靱性の球状黒鉛鋳鉄が得られるとする開示がある。また更に、特公平4−18002号公報には、Sを0.025〜0.18重量%含有する溶湯に、Sの2.0〜7.0倍量の希土類金属または希土類元素を含む合金或いはその添加剤で処理し、引き続きMg系の球状化剤で球状化処理することにより、鋳放しでチルの存在しない健全な薄肉球状黒鉛鋳鉄を得ることができるとする開示がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし各従来技術によっても、まだまだ薄肉球状黒鉛鋳鉄でのチル発生防止を充分に達成することはできず、更に改善の余地がある。特に近年自動車用部品においては、その軽量化の要請が大きく、その要請に伴い薄肉化される傾向があり、その反面強度上の要請も大きく、軽量化と強度確保が同時に存在するという特性がある。従って、薄肉化を進めていくと同時に、チルの発生による強度上の欠陥の発生を防止しなければならないという課題がある。
【0005】
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、鋳放しでの薄肉部位においてもチル発生が極めて少ない薄肉球状黒鉛鋳鉄及びこれを用いた自動車用部品並びに薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を達成するための手段】
本発明者等は以上の課題を達成するために種々検討し、球状黒鉛鋳鉄溶湯の組成をS、Bi、チル化炭素当量(CEc)等に関して適宜に調整し、REMを含む球状化剤で球状化処理を行って残留Mg濃度を調整すると共に球状化処理と同時または球状化処理した後にBiを所定量添加することにより、薄肉部においても有効にチル化防止を図ることができることを知見し本発明に想到した。
【0007】
以上の課題を達成する本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄は、質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とすることを特徴とする。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2
【0008】
また本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄は、質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(2)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とすることを特徴とする。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(2)
但し、1.5≦α≦1.9
このような薄肉球状黒鉛鋳鉄は、3mm以下薄肉部の鋳放しでのチル面積率が2%以下となる。
【0009】
また、以上の課題を達成する本発明の自動車部品は、質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とする薄肉球状黒鉛鋳鉄を用いたことを特徴とする。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2
そして、このような自動車部品は、3mm以下薄肉部の鋳放しでのチル面積率が2%以下となり、懸架装置部品のサスペンションアームや差動歯車装置部品のギャーケース等である。
【0010】
以上の課題を達成する本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法は、 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C及びSiの分量を(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)が7%以上となる様に調製し、REMを含む球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm添加し、Sの含有量を結果として0.006〜0.025%未満に調整することを特徴とする。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2
【0011】
また以上の課題を達成する本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法は、質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C及びSiの分量を(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)が7%以上となる様に調製し、球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm及びREMを添加し、結果として含有量がS:0.006〜0.025%未満、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppmに調整することを特徴とする。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2
【0012】
Sを添加してSの含有量を結果として0.006〜0.025%未満に調整するには、元湯でSを添加してもよく、また、取鍋内でSを添加してもよく、更に、二次接種と同時にSを添加して、元湯で含有するSと併せることもできる。
【0013】
【作用】
以下、本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄及びこれを用いた自動車用部品並びに薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法における各合金元素の組成範囲の限定理由について詳細に説明する。
【0014】
(1)C(炭素):3.0〜4.0%、好ましくは、C:3.6〜4.0%
Cが3.0%未満では黒鉛粒数が減少して、パーライトが多くなりチル化しやすい。一方、Cが4.0%を越えるとキッシュ黒鉛が出やすくなり強度が低下する。このためCは3.0〜4.0%とし、好ましくは、Cは3.6〜4.0%とする。
【0015】
(2)Si(珪素):1.5〜3.0%、好ましくは、Si:2.0〜2.7%
Siが1.5%未満では炭化物が析出しやすくなり衝撃値と伸びが低下する。一方、Siが3.0%を越えるとシリコフェライトの影響で衝撃値や伸びが低下する。このため、Siは1.5〜3.0%とし、好ましくは、Siは2.0〜2.7%とする。
【0016】
(3)Mn(マンガン):0.5%未満、好ましくは、Mn:0.3%未満
Mnが0.5%以上ではパーライトが多くなり衝撃値と伸びが低下する。このため、Mnは0.5%以下とし、好ましくは、Mnは0.3%未満とする。
【0017】
(4)P(リン):0.05%未満、好ましくは、P:0.03%未満
Pが0.05%以上あると基地中に固溶して組織を脆化させる。このためPは0.05%未満とし、好ましくは、Pは0.03%未満とする。
【0018】
(5)S(硫黄):0.006〜0.025%未満、好ましくは、S:0.008〜0.020%、更に好ましくは、S:0.012〜0.018%
Sは通常不純物として認識されるが、本発明では、Sを積極的に含有させ、有用元素として認識する。即ち、Sを適量添加することにより、黒鉛の球状化を阻害せずにチル発生を抑制させる。Sが0.006%未満ではチルが発生する。一方、Sが0.025%を越えると、黒鉛の球状化率が低下して強度が出なくなる。このため、Sは0.006〜0.025%未満、好ましくは、Sは0.008〜0.020、更に好ましくは、Sは0.012〜0.018%とする。Sの添加は、元湯でSを高めにするか、取鍋内に置くか、または二次接種と同時に行うかして行うが、チル抑制には元湯で高S化するのが効果が大きい。図12は、元湯でSの添加量を変化させた場合のチル面積率の関係を示す図である。図12に示すように、S添加量が0.006〜0.025の範囲でチル面積率が2%以下になっていることがわかる。
【0019】
(6)Mg(マグネシウム):0.02〜0.06%
Mgが0.02%未満では黒鉛が球状化せず、一方、Mgが0.06%を越えると、引け巣、炭化物が出やすくなるばかりでなく、経済的にも不利となる。このため、Mgは0.02〜0.06%とする。図1はS及びMgの含有量と球状化率の関係を示す図である。Sは元湯で添加し、球状化率は実際の球状黒鉛鋳鉄での薄肉部を想定した2mm厚さの部分と、Yブロックでの球状黒鉛鋳鉄での厚肉部を想定した25mm厚さの部分で測定した。S添加が0.008%での球状化率は、2mm厚さで87.1%、25mm厚さで83.1%である。これに対して、Sが0.012%での球状化率は2mm厚さで87.8%、25mm厚さで79.1%である。2mmの薄肉部では球状化率が殆ど低下せず、また25mmの厚肉部での球状化率もほぼ80%であり、実際の球状黒鉛鋳鉄にしても問題のない球状化率となっている。図13は、S及びMg含有量と球状黒鉛鋳鉄の黒鉛球状率の関係を示す図である。図13に示すように、黒鉛球状率を80%以上確保するには、S含有量に応じてMgの含有量を0.02〜0.06%で変化させればよいことがわかる。
【0020】
(7)Bi:5〜60ppm、好ましくは、Bi:10〜50ppm
BiはCE値(炭素当量)の広い範囲でチル化を抑止する効果を有し、球状黒鉛鋳鉄の引張強さ、伸び、衝撃値を向上する。薄肉球状黒鉛鋳鉄のチル化を抑止し、引張強さ、伸び、衝撃値を確保するためには、薄肉球状黒鉛鋳鉄のチル面積率は2%以下とする必要があり、このためBiを5ppm以上含有させる必要がある。一方、Biを60ppmを越えて含有すると逆にチルが2%以上発生する。このため、Biは5〜60ppm、好ましくは、Biは10〜50ppmとする。Bi含有量を確保するためには、本発明でのS添加、REMを含む球状化剤での球状化処理との関係から、Biの添加量は20〜150ppmとする。
【0021】
(8)チル化炭素当量(CEc)
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2
本発明において、鋳鉄溶湯の成分組成におけるチル化炭素当量(CEc)を規定するのは、チル化炭素当量(CEc)を設定し、かかるチル化炭素当量(CEc)によって鋳鉄溶湯の冷却過程におけるチル化傾向を評価するようにし、特には前記チル化炭素当量(CEc)をCEc=C%+αSi%(但し、1<α≦2)として算出するようにすることによりチル化傾向を客観的、定量的に精度良く評価することができ最適に性状を調整した溶湯によりチルのない鋳鉄を効率よく生産することが可能となるからである。本出願においてかかるチル化炭素当量(CEc)のαを1<α≦2と規定するのは、αが1未満ではチル化炭素当量(CEc)とチル化傾向との相関が従来の炭素当量と同程度となり、溶湯のチル化傾向を精度良く評価することができないからである。またαが2を越えるとチル化炭素当量(CEc)とチル化傾向との相関が認められなくなる。かかるチル化炭素当量(CEc)のαは1.5≦α≦1.9とするのがより好ましい。αが1.5未満及びαが1.9を越えるとチル化炭素当量(CEc)とチル化傾向との相関がまだ十分ではなく、溶湯のチル化傾向を十分に精度良く評価することができないからである。
【0022】
(9)REM:20〜300ppm
REMを含む球状化剤で球状化処理を行えば、球状化処理により発生した主としてマグネシウム硫化物などにより、球状黒鉛鋳鉄の球状化率が損なわれずにREMが機能する。図14は、REMとして(Ce+La)の含有量とチル面積率の関係を示す図である。図14に示すように、REM(Ce+La)が20ppm〜300ppmの範囲でチル面積率が2%以下になっている。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄及びこれを用いた自動車用部品並びに薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法を実施例により説明する。
(実施例1)
質量比で、Mn:0.3%未満、P:0.03%未満、S:0.009以上とし残部C、Si、Fe及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、Fe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い、残留Mg:0.027〜0.047%とし、更に前記球状化処理した後に、Biを50ppm添加して、Bi含有量が5〜60ppmである場合の、CE値ごとに発生するチル面積率を測定した。その結果を図3に実線で示す。図3には比較例として、Sのみを変え、Sを0.008以下にして含有させた場合のチル面積率を点線として示す。図3に示すように、実施例のSを0.009%以上含有させたものは、CE値全域にわたってチル面積率が2%以下となっている。これに対し、比較例のSが0.008%以下含有では、チル面積率はCE値全域にわたって高く、チル面積率が2%に達する場合もある。
【0024】
(実施例2)
図4は、Fe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い残留Mg:0.032〜0.038%とし、S:0.006〜0.010%含有させ、CE値を4.47〜4.50%として、Biを0〜500ppm添加した場合の発生するチル面積率を測定した結果を示す。図4に示すように、Biを20〜150ppm添加することにより、チル面積率を2%以下とすることができる。
【0025】
(実施例3)
図5はFe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い、残留Mg:0.035〜0.044%、S:0.008〜0.009%を含有し、Bi:0〜500ppm添加した鋳放し薄肉球状黒鉛鋳鉄のBi含有量とチル面積率を示す。Bi含有量5〜60ppmの範囲でチル面積率は3%以下となっている。ここで、図12はBi含有量5〜60ppmの範囲のときのS量とチル面積率の関係を示す。Bi含有量5〜60ppmの範囲にあれば、S:0.0010〜0.016%とすることにより、鋳放しで安定してチル面積率2%以下の薄肉球状黒鉛鋳鉄を得ることができる。
【0026】
(実施例4)
図6は、Fe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い残留Mg:0.027〜0.038%とし、Sを0.006〜0.010%含有させた溶湯にBiを50ppm添加し、CE値を変化させた場合のチル面積率を示す図である。図6において実線は実施例のものを示し、破線はBi無添加の比較例のものを示す。図6に示すように、実施例のものではCE値が4.45〜4.75の広範囲にわたってチル面積率が2%以下になっていることがわかる。これに対し、図6の比較例のFe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い、残留Mg:0.027〜0.038%とし、Sを0.006〜0.010%含有させた溶湯でBiを添加しないものは、CE値が4.63を越えればチル面積率が2%以下になるが、それ以下ではチル面積率が2%を大きく越えてる。
【0027】
(実施例5)
図7は、Fe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い、残留Mg:0.035〜0.044%、CE値:4.40〜4.52、Bi:50ppmとし、Sを0.006〜0.025%未満含有させる、添加方法とチル化傾向の関係を調査した結果を示す図である。Sの添加はチル抑制に効果があるが、図7に示す元湯での添加が最も効果が大きく、チル面積率が0.3%となっている。次にチル抑制に効果があるのは、取鍋内に添加して元湯で含有するSと併せ最終Sを0.006〜0.025%未満とする方法である。この場合のチル面積率は0.4%となっている。その次に、二次接種と同時に添加して元湯で含有するSと併せ最終の0.006〜0.025%未満のSとする方法でのチル面積率は図7に示すように0.9%である。
【0028】
(実施例6)
図8は、Fe−Si−Mg−REM−Ca系球状化剤により球状化処理を行い、Biを50ppm、更にSを0.010%以上含有させ、CE値を変化させた場合のチル化傾向を調査した結果を示す図である。図8でBiを50ppm添加したものはCE値4.45〜4.75の全域にわたってチル面積率が2%以下となっている。Bi:50ppmに加え更にS:0.010%以上含有させたものはチル面積率がBiのみより大幅に小さくなっている。一方、図8で示されるBi無添加のものは、REMを90〜100ppm含有する球状化剤で球状化処理を行い、CE値が4.45以上4.60未満、Sが0.008%以下のものであるが、CE値が4.65未満ではチル面積率が2%を越えている。
【0029】
(実施例7)
CE値を4.4〜4.75とし、Biを50ppm添加した溶湯中に、REMを120〜150ppm含有させて球状化処理を行い、Sを0.010%以上添加した溶湯を用いて、クサビ型試験片を鋳造した。このクサビ型試験片の金属組織顕微鏡写真と、この写真により測定した黒鉛粒数とフェライト率の結果を図9に示す。一方、従来の球状黒鉛鋳鉄鋳物を製造する溶湯である、CE値が4.45〜4.60未満、Bi無添加の溶湯中に、REM:90〜100ppm添加して球状化処理を行い、Sを0.008%以下とした溶湯により鋳造したクサビ型試験片の金属組織の顕微鏡写真と、この写真により測定した黒鉛粒数とフェライト率の結果を比較例として図9に示す。図9に示すように、実施例のものでは肉厚15mmでも黒鉛粒数が310個/mm2 、フェライト率が40%であり、健全な球状黒鉛鋳鉄鋳物になっている。これに対し、比較例のものでは、肉厚15mmでの黒鉛粒数が209個/mm2、フェライト率が25%であり、実施例に比較して黒鉛粒数及びフェライト率が少ない。
【0030】
(実施例8)
最終化学成分(ただし、残部Fe及び不可避不純物を除く)が表1となるように溶湯を調整し、注湯温度1335℃で、図10にその模型形状を示す自動車用懸架装置部品としてのサスペンションアームを鋳造した。
【0031】
【表1】
【0032】
そして薄肉部の肉厚が2.5mm及び2.8mmの部分における金属組織を観察した。その金属組織写真を図11に示す。図11に示すように、2.5mm及び2.8mmの薄肉部においても組織に先の図1に見られるような羽毛状組織のチル発生は見られず、球状化も図れており、健全な球状黒鉛鋳鉄鋳物となっている。
(実施例9)
C:Xwt%、Si:Ywt%、S:0.012wt%、Mg:0.039〜0.052wt%、Bi:50ppm、残部Fe及び不可避不純物なる組成に調整した溶湯にREM含有球状化材を添加し鋳造して得られた試験片につきチル面積率を測定した。またその場合のチル化炭素当量(CEc)を(3)式から算出した。
CEc=C%+1.7Si%・・・・・・(3)
以上のX,Yとチル面積率及びチル化炭素当量(CEc)の関係を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
また以上の表2におけるチル化炭素当量とチル面積率との関係を図15に示す。図15に示されるようにチル化炭素当量とチル面積率との関係におけるバラツキはr=0.88であった。
【0035】
(比較例)
実施例9の試験片について炭素当量(CE)を従来用いられている下記(4)式から算出した。
CEc=C%+(1/3)Si%・・・・・・(4)
以上のX,Yとチル面積率及び炭素当量(CE)の関係を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
また以上の表3における炭素当量とチル面積率との関係を図16に示す。図16に示されるように炭素当量(CE)とチル面積率との関係におけるバラツキはr=0.41であった。以上の実施例及び比較例に示されるように炭素当量(CE)とチル面積率すなわちチル化傾向との間には十分な相関が認められないのに対し、チル化炭素当量(CEc)とチル面積率すなわちチル化傾向との間には十分な相関が認められる。
【0038】
(実施例10)
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
以上の(1)式におけるαを各種設定してチル化炭素当量(CEc)を算出することとして、実施例1と同様に調整した溶湯にREM含有球状化材を添加し鋳造して得られた試験片につきチル面積率を測定し、チル化炭素当量(CEc)とチル面積率との相関におけるバラツキ(r)を各種設定したα毎に調査した。その結果として、図17にX,Yを各種設定し、各々の溶湯でチル面積率とチル化炭素当量(CEc)の相関におけるバラツキ(r)を各種設定したα毎に調査し、各溶湯で得られる各種設定したα毎のバラツキ(r)をα毎に平均したRを示す。
【0039】
図17に示されるように、αが1.5未満及びαが1.9を越えるとチル化炭素当量(CEc)とチル化傾向との相関におけるバラツキ(R)が大きくなり、αが1.5未満及びαが1.9を越えると溶湯のチル化傾向を十分に精度良く評価することができないことがわかる。
【0040】
(実施例11)
実施例1と同様に調整した溶湯を用い、前述の(1)式におけるαを1.7として、CEcを各種設定してチル臨界冷却速度が14℃/S以下となるCEcの下限値を調査した。その結果を表4に示す。なお、チル臨界冷却速度を14℃/Sと設定するのは球状黒鉛鋳鉄溶湯を用いて板厚2mmの鋳造品を得る場合に、チルの生じない溶湯とするにはチル臨界冷却速度を14℃/S以上とする必要があるからである。
【0041】
【表4】
【0042】
表4に示されるようにチル臨界冷却速度が14℃/S以下となるCEc下限値は7.64%である。
【0043】
(実施例12)
実施例1と同様に調整した溶湯を用い、CE値を4.49と4.43に調製した溶湯につきチル臨界冷却速度を調査した。またそれ等の溶湯につき前述の(1)式におけるαを1.7として、CEcを算出した。その結果を表5に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
表5に示されるようにCE値が4.41〜4.63内に調製されていてもチル臨界冷却速度は5℃/Sまたは2℃/Sであり、チル化傾向が大きい。その夫々についてのCEc値は7.45、7.34であり7.64未満である。以上のことからCE値が4.41〜4.63内に調製されていてもチル化傾向が大きくなる場合があり、チル化傾向の有無についてはCEc値がより明確な指標となる。なお以上の実施例11及び実施例12の結果から、αの設定如何にも依存するが、CEc値は7.6以上が好ましく、7.8以上であるのがより好ましいことが分かる。
【0046】
(実施例13)
実施例1と同様に調整した溶湯を用い、チル臨界冷却速度を調査した。そのチル臨界冷却速度の調査結果に基づき、実用範囲の溶湯の成分におけるC量及びSi量を調査した。その結果を図18に示す。図18中に斜線で示された領域が実用範囲の溶湯の成分におけるC量及びSi量である。図18にはまた前述の(1)式におけるαを1.7とした場合のCEc値が7.64以上となるC量及びSi量の範囲及びCE値が4.41以上となるC量及びSi量の範囲を示す。図に示されるように実用範囲の溶湯の成分におけるC量及びSi量の範囲がαを1.7とした場合のCEc値が7.64以上となるC量及びSi量の範囲と一致し、チル化傾向の有無についてはCEc値が明確な指標となることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明の通り、本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄は、質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、CE c =C%+αSi%(但し、1<α≦2)で規定されるチル化炭素当量(CE c )が7%以上とするようにしたので、3mm以下の薄肉部の鋳放しでのチル発生を面積率で2%以下に抑制した健全な薄肉球状黒鉛鋳鉄とすることができる。また、本発明の自動車部品は、上記の薄肉球状黒鉛鋳鉄を用いることにより、3mm以下の薄肉部の鋳放しでのチル発生を面積率で2%以下に抑制した健全な自動車部品とすることができ、サスペンションアームなどの懸架装置部品や、ギャーケースなどの差動歯車装置部品としてきわめて有用である。
【0048】
更に、本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法は、(a)質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C,Siの分量をCE c =C%+αSi%(但し、1<α≦2)で規定されるチル化炭素当量(CE c )が7%以上となるように調製し、REMを含む球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm添加し、Sの含有量が結果として0.006〜0.025%未満に調整すること、及び、(b)質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C,Siの分量をチル化炭素当量(CEc)がCEc=C%+αSi%(但し、1<α≦2)となるように調製し、球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm及びREMを添加し、結果として含有量がS:0.006〜0.025%未満、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppmに調整するようにしたので、3mm以下の薄肉部の鋳放しでのチル発生を面積率2%以下に抑制した健全な薄肉球状黒鉛鋳鉄を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Sの含有量(質量%)と球状化率の関係を示す金属組織の顕微鏡写真である。
【図2】CE値(炭素当量)を変化させた場合のチル面積率の変化を示す図である。
【図3】本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法の一実施例と比較例のCE値(炭素当量)とチル面積率の関係を示す図である。
【図4】本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法の一実施例での、Bi添加量とチル面積率の関係を示す図である。
【図5】Bi含有量とチル面積率の関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施例の球状黒鉛鋳鉄のBiを50ppm添加と無添加の場合の、CE値(炭素当量)とチル面積率の関係を示す図である。
【図7】本発明の球状黒鉛鋳鉄の製造方法の一実施例を示し、Sの添加方法とチル面積率の関係を示す図である。
【図8】本発明の球状黒鉛鋳鉄鋳鉄の製造方法の一実施例であるBi添加、Bi添加に加え高S化と、比較例としてBi無添加の場合のCE値(炭素当量)とチル面積率の関係を示す図である。
【図9】本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法の一実施例と比較例の、クサビ型試験での金属組織の顕微鏡写真と、これによる黒鉛粒数とフェライト化率の測定を示す図である。
【図10】本発明の自動車用部品の一実施例としてのサスペンショナームを製造するための模型形状を示す斜視図である。
【図11】本発明の自動車用部品の一実施例としてのサスペンショナームの薄肉部である肉厚2.5mm、2.8mm部の金属組織の顕微鏡写真である。
【図12】元湯でSの含有量を変化させた場合のチル面積率の関係を示す図である。
【図13】S及びMg含有量と球状黒鉛鋳鉄の黒鉛球状率の関係を示す図である。
【図14】REMとして(Ce+La)の含有量とチル面積率の関係を示す図である。
【図15】本発明の実施例におけるチル化炭素当量とチル面積率との関係におけるバラツキを示す図である。
【図16】本発明の比較例におけるチル化炭素当量とチル面積率との関係におけるバラツキを示す図である。
【図17】炭素量X,Si量Yを各種設定した溶湯でチル面積率とチル化炭素当量(CEc)の相関におけるバラツキ(r)を各種設定したα毎に調査し、各溶湯で得られる各種設定したα毎のバラツキ(r)をα毎に平均したRと各種設定したαとの関係を示す図。
【図18】実施例1と同様に調整した溶湯を用いチル臨界冷却速度を調査した結果に基づき、実用範囲の溶湯の成分におけるC量及びSi量を調査した結果を示す図。
Claims (12)
- 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とすることを特徴とする薄肉球状黒鉛鋳鉄。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2 - 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(2)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とすることを特徴とする薄肉球状黒鉛鋳鉄。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(2)
但し、1.5≦α≦1.9 - 3mm以下薄肉部の鋳放しでのチル面積率が2%以下である請求項1または請求項2に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄。
- 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、S:0.006〜0.025%未満、Mg:0.02〜0.06%、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppm、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)を7%以上とする薄肉球状黒鉛鋳鉄を用いたことを特徴とする自動車用部品。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2 - 3mm以下薄肉部の鋳放しでのチル面積率が2%以下である請求項4に記載の自動車用部品。
- 自動車用部品が懸架装置部品である請求項4または請求項5に記載の自動車用部品。
- 自動車用部品が差動歯車装置部品である請求項4または請求項5に記載の自動車用部品。
- 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C及びSiの分量を(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)が7%以上となる様に調製し、REMを含む球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm添加し、Sの含有量を結果として0.006〜0.025%未満に調整することを特徴とする薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2 - 質量比で、C:3.0〜4.0%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5%未満、P:0.05%未満、残部Fe、S及び不可避不純物からなる組成を有する溶湯を準備し、C及びSiの分量を(1)式で示されるチル化炭素当量(CEc)が7%以上となる様に調製し、球状化剤で球状化処理を行って残留Mg:0.02〜0.06%とし、更に前記球状化処理と同時または球状化処理した後にBi:20〜150ppm及びREMを添加し、結果として含有量がS:0.006〜0.025%未満、Bi:5〜60ppm、REM:20〜300ppmに調整することを特徴とする薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
CEc=C%+αSi%・・・・・・(1)
但し、1<α≦2 - Sが元湯で添加されてSの含有量が結果として0.006〜0.025%未満に調整する請求項8または請求項9に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
- Sを取鍋ポケット内で添加して、元湯で含有するSと併せSが結果として0.006〜0.025%未満に調整される請求項8または請求項9に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
- Sを二次接種と同時に0.003%添加して、元湯で含有するSと併せSが結果として0.006〜0.025%未満に調整される請求項8または請求項9に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
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