JP2812609B2 - 黒鉛鋳鋼 - Google Patents

黒鉛鋳鋼

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JP2812609B2 JP4176129A JP17612992A JP2812609B2 JP 2812609 B2 JP2812609 B2 JP 2812609B2 JP 4176129 A JP4176129 A JP 4176129A JP 17612992 A JP17612992 A JP 17612992A JP 2812609 B2 JP2812609 B2 JP 2812609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被削性と機械的性質の
優れた黒鉛鋳鋼に関し、特に自動車のディスクブレーキ
用ブレーキキャリパなど形状が複雑であって、鋳造性、
切削性及び剛性が必要とされる部分に用いるのに適した
黒鉛鋳鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、塑性加工、切削加工等の容易
化を図るために鋳物中に球状黒鉛を析出させた黒鉛鋳鋼
が知られている。ここで、周知のように、切削時の潤滑
性を向上すると共に切り粉長を短くして切削性を向上す
るべく、短い間隔で多数の微細な球状黒鉛が均一に分布
していることが望ましい。
【0003】上記鋳鋼中に黒鉛を析出させる方法とし
て、熱処理を施すことにより黒鉛を析出させることが考
えられるが、熱処理に長時間を要し、しかも、析出した
黒鉛が粗大で形状が球状にならないため、所期の目的を
達成することが難しい。
【0004】例えば特開昭63−103049号公報に
は、希土類元素を添加することにより鋳物中に微細な球
状黒鉛を高密度、かつ均一に分布させようとするものが
開示されている。この公報には切削性改善元素として
0.4重量%以下のBiを添加(実施例0.02重量
%、0.05重量%、0.13重量%)することによっ
ても切削性が改善される旨の記載があり、0.4重量%
を超えると黒鉛形状が非球状となって切削性及び機械的
性質が劣化すると記載されている。
【0005】しかしながら、本発明者らは上記技術に於
ても、鋳造時の冷却速度が速い場合には微細黒鉛が分散
するが、製品容量の増加或いは鋳造方式の違いなどに起
因して比較的冷却速度を遅くしなければならない場合、
または同一製品にあっても厚肉部若しくは湯口部などの
ように比較的冷却速度の遅い部分には、後述するよう
に、Biの含有量によっては黒鉛がネットワーク状に連
なった鎖状黒鉛が発生することを発見した。この鎖状黒
鉛が発生すると鋼の強度、伸び、剛性等が低下し、即ち
球状黒鉛が好適に分散している場合に比較して鋼の機械
的性質が著しく劣化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点を解決するためになされたもので、従来の黒鉛
鋳鋼よりも微細な球状黒鉛を鋳鋼中に均一に分布させる
ことにより被削性及び機械的性質の一層の向上を図った
黒鉛鋳鋼を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、炭素
(C)0.45重量%〜1.5重量%、珪素(Si)
1.0重量%〜5.5重量%、REM0.008重量%
〜0.25重量%、カルシウム(Ca)0.002重量
%〜0.020重量%、ビスマス(Bi)0.0005
重量%〜0.0150重量%、アルミニウム(Al)
0.005重量%〜0.080重量%含み、残部が鉄
(Fe)及び不可避的不純物からなり、鎖状黒鉛の晶出
を防止したことを特徴とする自動車用黒鉛鋳鋼を提供す
ることにより達成される。特に、珪素(Si)が2.7
重量%〜5.5重量%であり、REMが0.05重量%
〜0.25重量%であると良い。
【0008】
【作用】以下に本発明に於ける各成分範囲の限定理由を
説明する。
【0009】C:0.45%〜1.5% 黒鉛生成に不可欠な元素であり、下限値0.45重量%
(以下、本実施例では重量%を単に%と表示する。)未
満では球状黒鉛が析出せず、黒鉛による被削性、鋳造性
向上効果が得られない。また、上限値の1.5%を超え
ると黒鉛球化率が70%未満となり、強度、伸びが低下
すると共に黒鉛が粗大化し、更に偏折するために黒鉛間
距離が大きくなり切削性が低下する。
【0010】Si:1.0%〜5.5% Siは黒鉛の析出を促進する効果を有し、下限値1.0
%未満ではこの効果がなく、黒鉛が析出しなくなり、切
削性及び鋳造性が低下する。一方、上限値5.5%を超
えると黒鉛球化率が70%未満となり、シリコフェライ
トが増加して鋳鋼の硬度が増大し、強度、延性、靭性が
著しく劣化する。
【0011】REM:0.008%〜0.25% REMは黒鉛の折出を促進し、REM無添加材は黒鉛の
析出がほとんど生じない、下限値の0.008%未満で
は黒鉛が析出せず、良好な被削性、鋳造性が得られな
い。一方、上限値の0.25%を超えると、黒鉛が部分
的にしか析出せず、切削性及び鋳造性が低下する。ま
た、鎖状黒鉛が発生し、これにより強度、伸びが低下す
る。
【0012】Ca:0.002%〜0.020% CaはREMと共に添加するとCa快削物質が晶出し、
REMの黒鉛折出促進作用を助けると共に黒鉛微細化を
促進し、切削性向上効果を有するが、0.002%未満
ではその効果が見られず、上限値の0.020%を超え
て添加すると、球状黒鉛が粗大化し、偏析することから
黒鉛間距離が大きくなり切削性が低下する。
【0013】Bi:0.0005%〜0.0150% Biは被削性改善元素であるが、Biを適量含有するこ
とにより鎖状黒鉛の発生を防止することができ、特に鎖
状黒鉛が発生し易くなるC:1.2%以上、或いはS
i:2.5%以上の場合に鎖状黒鉛の発生防止効果が高
くなる。ここで、Biは黒鉛の核として作用する。従っ
て、Biが少ないと核も少なくなる。一方、結晶粒界も
黒鉛析出の核となる。Biが0.0005%未満では主
に結晶粒界が黒鉛析出の核となり、黒鉛粒が粒界に分散
して鎖状化し、鋳鋼の強度、靭性が著しく低下する。B
iを0.0005%以上添加すると、結晶中に黒鉛の核
が増加し、手近なBiによる核にCが優先的に集まるた
め、黒鉛粒が結晶粒界に析出し難くなり、鎖状黒鉛は消
失する。また、0.015%を越えた量のBiを添加す
ると、Bi自体が鉄マトリクス中に固溶し、冷却温度が
十分に遅くない場合には結晶中に於けるCの黒鉛化を阻
害する。即ち、鉄マトリクスに固溶したBiは、Fe 3
C結晶構造のFe原子と置換して、パーライトを安定化
する。従って、鋳鋼の冷却過程に於いて、パーライト反
応温度が上昇し、冷却温度が十分に遅くない場合には結
晶中での黒鉛の発熱反応時間が短縮され、パーライト反
応が促進される。パーライト反応に於いて、Cは黒鉛粒
として鉄原子の結晶構造とは全く別の構造となるより、
そのまま鉄結晶構造中にCとして留まりFe 3 Cとなる
方が容易なので、結晶中のBiは実質的に黒鉛の核とし
ての機能が低下し、Cはその大部分がFe 3 Cに吸収さ
れてしまうが、残部は黒鉛粒として優先的に結晶粒界に
析出し、鎖状黒鉛が発生する。これによりBiが少ない
場合と同様に鋳鋼の強度、靭性が著しく低下する。
【0014】Al:0.005%〜0.080% Alが0.005%未満であると脱酸効果が充分でな
く、REMが酸化して機能しなくなることから黒鉛が晶
出しなくなる。また、組織内にガス欠陥が発生して鋳造
品質が劣化する。一方、0.080%を超えると黒鉛球
化阻止元素として作用し、黒鉛球化率が低下して強度、
伸びが低下する。
【0015】不純物としてはMn、S、Pが挙げられる
が、各々Mn:1.0%以下、S:0.05%以下、
P:0.15%以下の範囲でその含有が許容される。こ
こで、Mnが1.0%を超えると黒鉛の析出を阻害し、
生地が脆くなり、Sが0.05%を超えるとREMと反
応して黒鉛の球状化を阻害する。また、Pが0.15%
を超えるとFe3Pの発生により伸びが低下して脆くな
る。
【0016】
【実施例】以下に本発明の好適実施例について説明す
る。
【0017】表1は、Biの含有率が各々異なる本発明
鋳鋼(No.4〜No.10)及び比較鋳鋼(No.1
〜No.3、No.11、No.12)の組成と、各鋼
の黒鉛の有無、黒鉛球化率、並びに鎖状黒鉛の有無等を
示しており、図1に各鋼(No.1〜No.12)のB
iの含有率と黒鉛球化率との関係をグラフで示す。ま
た、図2に本発明鋳鋼(No.6)の金属組織の顕微鏡
写真、図3に比較鋳鋼(No.1)の金属組織の顕微鏡
写真を示す。各図及び表1により明らかなように、Bi
の含有率が0.0005%〜0.0150%の間では、
黒鉛球状化率が高く(通常、黒鉛球状化率の正常域は7
0%以上)、かつ鋼中に微細な球状黒鉛が均一分布して
おり、この範囲を外れると黒鉛球状化率が極端に下がっ
たり、鎖状黒鉛が発生していることがわかる。
【0018】
【表1】
【0019】表2は、Cの含有率が各々異なる本発明鋳
鋼(No.14〜No.17)及び比較鋳鋼(No.1
3、No.18〜No.20)の組成と、各鋼の黒鉛の
有無、黒鉛球化率、並びに鎖状黒鉛の有無等を示してい
る。この表2により明らかなように、Cの含有率が0.
45%〜1.5%の間では、黒鉛球状化率が高いが、こ
の範囲を外れると黒鉛球状化率が極端に下がったり、黒
鉛が晶出しなくなるなどの不具合か生じることがわか
る。
【0020】
【表2】
【0021】表3は、Siの含有率が各々異なる本発明
鋳鋼(No.22〜No.25)及び比較鋳鋼(No.
21、No.26)の組成と、各鋼の黒鉛の有無、黒鉛
球化率、並びに鎖状黒鉛の有無等を示している。この表
3により明らかなように、Siの含有率が1.0%〜
5.5%の間では、黒鉛球状化率が高いが、この範囲を
外れると黒鉛球状化率が極端に下がったり、黒鉛が析出
しなくなるなどの不具合か生じることがわかる。
【0022】
【表3】
【0023】表4は、REMの含有率が各々異なる本発
明鋳鋼(No.28)及び比較鋳鋼(No.27、N
o.29、No.30)の組成と、各鋼の黒鉛の有無、
黒鉛球化率、並びに鎖状黒鉛の有無等を示している。こ
の表4により明らかなように、REMの含有率が0.0
08%〜0.25%の間では、黒鉛球状化率が高いが、
この範囲を外れると鎖状黒鉛が発生したり、黒鉛が析出
しなくなったり、偏析するなどの不具合が生じることが
わかる。
【0024】
【表4】
【0025】一方、所望の硬度、抗張力、伸び特性を調
べるべく、REMの含有率が0.05%以上の一定値と
し、Siの含有率が各々異なる本発明鋳鋼及び770
℃、2hrのフェライト化処理を施した比較鋳鋼のSi
の含有量と硬度、抗張力、伸びの関係を各々図4、図
5、図6に示す。また、上記した所望の硬度、抗張力、
伸び特性得るためにはフェライト化率が95%以上であ
ることが望ましいことから、REMの含有率及びSiの
含有率が各々異なる本発明鋳鋼のフェライト化率を調べ
たグラフを図7に示す。
【0026】上記図4〜図7により明らかなように、S
iの含有率が2.7%以上であって、かつREMの含有
率が0.05%以上の本発明鋳鋼は、熱処理を施さなく
てもフェライト化率が95%以上となり、熱処理を施し
た鋳鋼と同等の硬度、抗張力、伸び特性が得られること
がわかった。
【0027】図8にSiの含有率が3.2%(鋳放し:
A)、3.5%(鋳放し:B)3.5%(熱処理:C)
の本発明鋳鋼及びS48CALS(調質快削鋼)、SC
70(焼準普通鋳鋼)、FCD450からなる比較鋳鋼
に対してドリルによる切削を行い、その切削長とドリル
コーナーの摩耗量との関係を示す。このグラフにより明
らかなように、本発明鋳鋼は従来の普通鋳鋼よりもはる
かに優れた切削性を有すると共にFCD450に比較し
ても同等若しくはそれ以上の切削性を有することがわか
った。
【0028】尚、本発明材に於てSiを2.7%以上含
む場合には図7に示すようにフェライト化率が高くなる
ことから鋳放し品であっても熱処理品と同等の切削性を
有している。
【0029】図9(a)、(b)、(c)及び図10
(a)、(b)、(c)に、本発明鋳鋼を用いた自動車
用ディスクブレーキのキャリパボディ1及びキャリパブ
ラケット2を示す。各図中符号Aで示す部分が切削加工
により形成された面である。このように本発明鋳鋼を自
動車用ディスクブレーキのキャリパボディ及びキャリパ
ブラケットに用いた場合、上記したFCD450と切削
性が同等であり、かつ剛性が高いことからブレーキ効力
が向上した。
【0030】表5は本発明鋳鋼を自動車用エンジンの排
気マニホールドに使用した場合の本発明鋳鋼(No.3
1、No.32)及び比較鋳鋼(No.33、No.3
4)の組成と、抗張力、耐力、伸び、硬度等の機械的性
質のテスト結果と、クラック長、クラック数、酸化減量
等の熱負荷テスト結果とを示す。ここで、熱負荷テスト
は、850℃に加熱後、2分間水冷し、3分間水切りす
るモード1のテストを25サイクル行った後、1000
℃に加熱後、2分間水冷し、3分間水切りするモード2
のテストを10サイクル行い、発生したクラック等につ
いて調べたものである。尚、酸化重量は、(テスト後重
量/テスト前重量)×100(%)により求めている。
【0031】
【表5】
【0032】また、表6、表7、図11、図12に、上
記モード1のテストを25サイクル行った後、モード2
のテストを10サイクル行う際の各鋳鋼(No.31〜
No.34)のクラック長及びクラック数の経時変化を
示す。尚、モード2テストを10サイクル行った時点で
比較鋳鋼には大きな貫通クラックが発生したが、本発明
鋳鋼には軽微なクラックが発生したのみであった。
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】各表及びそのグラフにより明らかなよう
に、本発明鋳鋼は炭素量が少なく黒鉛が粗大化しないこ
とから黒鉛化による内部応力が発生し難く、クラックの
発生が抑制されている。従って、本発明鋳鋼を用いれ
ば、クラックタフネスが向上し、排気マニホールド使用
温度の高温化が可能となる。
【0036】一方、本発明鋳鋼(No.35〜No.3
8)に表8に示すようにMo及びCuの一種または二種
を1.0%以下の範囲で添加することにより表8及び図
13に示すような抗張力を向上させることができる。ま
た、本発明鋳鋼に表8に示すような熱処理を施すことに
より、表8及び図13に示すような抗張力を向上させ、
かつ伸びの低下を抑えることができる。
【0037】
【表8】
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の黒鉛鋳鋼
は鋳鋼中のBiを0.0005%〜0.0150%とす
ることにより、鋳物中に微細な球状黒鉛を多数析出させ
ることができ、かつ鎖状黒鉛の発生を防止することがで
きることから、鋳放しのままで被削性及び機械的性質を
改善することができる。また、Siを2.7%〜5.5
%とし、REMを0.05%〜0.25%とすること
で、フェライト化率を95%以上とすることができ、鋳
放しで熱処理を施した鋳鋼と同等の硬度、抗張力、伸び
特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Biの含有率と黒鉛球化率との関係を示すグラ
フである。
【図2】表1に示すNo.6の本発明鋳鋼の金属組織の
顕微鏡写真。
【図3】表1に示すNo.1の比較鋳鋼の金属組織の顕
微鏡写真。
【図4】本発明鋳鋼及びフェライト化処理を施した比較
鋳鋼のSiの含有量と硬度との関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明鋳鋼及びフェライト化処理を施した比較
鋳鋼のSiの含有量と抗張力との関係を示すグラフであ
る。
【図6】本発明鋳鋼及びフェライト化処理を施した比較
鋳鋼のSiの含有量と伸びとの関係を示すグラフであ
る。
【図7】REMの含有率及びSiの含有率が各々異なる
本発明鋳鋼のフェライト化率を示すグラフである。
【図8】本発明鋳鋼及び比較鋳鋼に対してドリルによる
切削を行い、その切削長とドリルコーナーの摩耗量との
関係を示すグラフである。
【図9】(a)部は本発明鋳鋼が適用されたディスクブ
レーキ用キャリパボディの平面図、(b)部は(a)部
のa−a線について見た矢視断面図、(c)部は(b)
部のb−b線について見た矢視断面図である。
【図10】(a)部は本発明鋳鋼が適用されたディスク
ブレーキ用キャリパブラケットの平面図、(b)部は
(a)部の正面図、(c)部は(b)部のc−c線につ
いて見た部分矢視断面図である。
【図11】本発明鋳鋼及び比較鋳鋼の熱負荷テストを行
った際のクラック長の経時変化を示すグラフである。
【図12】本発明鋳鋼及び比較鋳鋼の熱負荷テストを行
った際のクラック数の経時変化を示すグラフである。
【図13】本発明鋳鋼にMo及びCuの一種または二種
を1.0%以下の範囲で添加し、熱処理を施した場合の
抗張力と伸びとを示すグラフである。
【符号の説明】
1 キャリパボディ 2 キャリパブラケット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素(C)0.45重量%〜1.5重
    量%、珪素(Si)1.0重量%〜5.5重量%、RE
    M0.008重量%〜0.25重量%、カルシウム(C
    a)0.002重量%〜0.020重量%、ビスマス
    (Bi)0.0005重量%〜0.0150重量%、ア
    ルミニウム(Al)0.005重量%〜0.080重量
    %含み、残部が鉄(Fe)及び不可避的不純物からな
    り、鎖状黒鉛の晶出を防止したことを特徴とする自動車
    黒鉛鋳鋼。
  2. 【請求項2】 珪素(Si)2.7重量%〜5.5重
    量%、REM0.05重量%〜0.25重量%含み、フ
    ェライト化率を95%以上としたことを特徴とする請求
    項1に記載の自動車用黒鉛鋳鋼。
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