JP3857475B2 - 円錐ころ軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円錐ころ軸受に関する。ここでの円錐ころ軸受は、例えば自動車のトランスミッション装置の回転軸や自動車のデファレンシャル装置の入・出力軸などの支持軸受として用いられるものが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の円錐ころ軸受は、一般的に、図5に示すように、内輪2の軌道面のコーンセンタと、外輪3の軌道面のコーンセンタと、円錐ころ4のコーンセンタとを、すべて内輪2の中心線O上の一点Qで合致させるような設計になっている。但し、内・外輪および円錐ころにおける製造公差により、僅かなずれはある。
【0003】
このような円錐ころ軸受では、使用対象への組み付け時において、所要のアキシャル荷重を予圧として付与することにより、内輪の軌道面の径大側端縁に設けられる径方向外向きの鍔部に対する円錐ころの大端面の接触形態を管理して、回転トルクを調整するようにしている。
【0004】
なお、通常は、使用対象の種類ごとに要求される回転トルクが異なるので、要求される回転トルクを目標にして予圧を増減調整するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の円錐ころ軸受では、使用対象に組み付けるにあたって、組み付け時の状況に応じて、円錐ころの大端面と内輪の鍔部内面との接触部位における油膜パラメータΛが変化するために、仮に一定の予圧を付与したときでも回転トルクが大幅にばらついてしまうので、組み付け時の状況によっては、要求される回転トルクを得るときの予圧が過剰になったり不足したりする結果になることが判った。ちなみに、予圧を過剰にかけると、円錐ころ軸受の耐焼付性が低下し、また、予圧が不足すると、円錐ころ軸受の剛性が低下することになる。したがって、組み付け時の状況によって円錐ころ軸受の耐焼付性や剛性などの特性が定まらなくなると言える。
【0006】
前述した油膜パラメータΛは、周知のように、Λ=h/σで求められる。hは油膜厚さ、σは合成粗さである。合成粗さσは、内輪の鍔部内面の粗さσ1と円錐ころの大端面の粗さσ2とをそれぞれ二乗して、加算した結果の平方根、つまり、σ=√(σ12+σ22)で求められる。このうち、粗さσ1、σ2は、製造公差を含むものの管理できるが、油膜厚さhは、例えば回転数や温度変化に伴う潤滑油の粘度変化に応じて変化する。
【0007】
つまり、円錐ころ軸受の組み付け時における環境温度に応じて、予圧と回転トルクとの相関関係が変化するので、前述したように要求される回転トルクを得るために必要な予圧に過不足が生じるのである。
【0008】
このような事情に鑑み、本発明は、円錐ころ軸受において、使用対象に対する組み付け時の状況に関係なく、要求される回転トルクを得るときの予圧が過剰になったり不足したりする現象を回避できるようにし、耐焼付性や剛性などの特性を安定的に確保できるようにすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願出願人は、予圧を付与していない自由状態において円錐ころのコーンセンタを内輪軌道面のコーンセンタに対してオフセットさせることを考え、鋭意研究した。このオフセットの形態として、次の2つがある。
【0010】
(a)予圧を付与していない自由状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点の位置を、内輪軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点の位置よりも内輪側に近づけた、負オフセットと呼ぶ形態。この負オフセットでは、円錐ころの公転時に当該円錐ころの大端面側が公転方向に先行した姿勢で内輪の鍔部内面に対して接触する形態となる。
【0011】
(b)予圧を付与していない自由状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点の位置を、内輪軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点の位置よりも内輪側から遠ざけた、正オフセットと呼ぶ形態。この正オフセットでは、円錐ころの公転時に当該円錐ころの小端面側が公転方向に先行した姿勢で円錐ころの大端面が内輪の鍔部内面に対して接触する形態となる。
【0012】
そして、上記両形態について油膜パラメータを変化させたときの回転トルクのばらつきを調べた結果、負オフセットの量を大きくするに従い、円錐ころの大端面と内輪の鍔部との接触部位の摩擦係数の絶対値が小さくなるものの、摩擦係数のばらつき幅が広がる傾向を示すが、正オフセットの量を大きくするに従い、摩擦係数の絶対値が大きくなるものの、摩擦係数のばらつき幅が狭くなる傾向を示すことが判った。このことは、実施形態での説明に用いる図3および図4に示されている。
【0013】
このような鋭意研究の結果、正オフセットとしたうえで、その量を適正範囲に規定することが好ましいとの知見を得て、本発明をなし得た。
【0014】
本発明の円錐ころ軸受は、転中心軸線に対して傾斜した軌道面を有する内・外輪間に複数の円錐ころが介入され、かつ使用対象に対する組み付け時に所要のアキシャル荷重が予圧として付与される円錐ころ軸受であって、予圧を付与しない状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Lrを、予圧を付与しない状態において内輪の外径軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Liよりも大きく設定したオフセット構造とされ、かつ、前記オフセット量が、0.06≦(Lr−Li)/{(Lr+Li)/2}≦0.6に管理されている。
また、本発明の円錐ころ軸受は、回転中心軸線に対して傾斜した軌道面を有する内・外輪間に複数の円錐ころが介入され、かつ使用対象に対する組み付け時に所要のアキシャル荷重が予圧として付与される円錐ころ軸受であって、予圧を付与しない状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Lrを、予圧を付与しない状態において内輪の外径軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Liよりも大きく設定したオフセット構造とされ、かつ、円錐ころの大端面と内輪の鍔部の接触状態を強めて接触部位への潤滑油の流入を抑制して油膜の厚さが変化しにくくなるように、前記オフセット量が、0.06≦(Lr−Li)/{(Lr+Li)/2}≦0.6に管理されている。
【0015】
要するに、本発明は、円錐ころの大端面と内輪の鍔部との接触状態を強める傾向としたうえで、その度合いを適正に規定している。これにより、組み付け時に予圧を付与するにあたって、環境温度の高低差などに起因して油膜パラメータが変化した場合でも、回転トルクのばらつき幅が狭くなる。つまり、使用対象に円錐ころ軸受を組み付けるときの状況が変わっても、要求される回転トルクを確保するための予圧の付与度合いが変化しにくくなる。
【0016】
なお、オフセット量の上限値は、円錐ころの大端面と内輪の鍔部との接触部位の摩擦係数の絶対値が著しく大きくならないように選定し、また、下限値は、油膜パラメータの変化に伴う摩擦係数のばらつき幅が著しく広くならないように選定している。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0018】
図1ないし図4に本発明の一実施形態を示している。図1は、円錐ころ軸受を使用対象に組み付けた状態を示す上半分の断面図、図2は、予圧を付与していない自由状態の円錐ころ軸受を示す上半分の断面図、図3は、コーンセンタのオフセット形態と回転トルクとの関係を示す図表、図4は、コーンセンタのオフセット量と摩擦係数との関係を示す図表である。
【0019】
図例の円錐ころ軸受1は、内輪2と、外輪3と、複数の円錐ころ4と、保持器5とを備えており、基本構成は一般的に周知の構成になっている。
【0020】
この円錐ころ軸受1は、図1に示すように、ケース6と回転軸7との間に組み付けられて、所要のアキシャル荷重からなる予圧が付与される。
【0021】
なお、内・外輪2,3および円錐ころ4は、例えばSAE規格5120鋼,4320鋼などの浸炭用鋼や、JIS規格SUJ2(高炭素クロム軸受鋼)などに対して、通常の焼入れ焼き戻し処理の他、浸炭処理または浸炭窒化処理とその後の焼入れおよび焼き戻し処理とを含む硬化処理を適宜施したものとされる。
【0022】
このような円錐ころ軸受1を使用対象に対して組み込むときの手順について簡単に説明する。まず、円錐ころ軸受1の円錐ころ4および内・外輪2,3を各々使用対象となるケース6および回転軸7に組み込む。この後、円錐ころ軸受1に所要のアキシャル荷重をかけた状態で、円錐ころ軸受1の内・外輪2,3を相対回転させることにより、円錐ころ4および内・外輪2,3の接触状態を馴染ませてから、円錐ころ軸受1に要求される回転トルクを目標として、内・外輪2,3を相対回転させながら、付与する予圧を調整する。
【0023】
次に、本発明の特徴を説明する。
【0024】
まず、予圧を付与していない自由状態において内輪2の軌道面のコーンセンタP1と各円錐ころ4の外接円錐のコーンセンタP2とを内輪2の中心線O上に配置するとともに、中心線O上において各円錐ころ4の外接円錐のコーンセンタP2の位置を内輪2の軌道面のコーンセンタP1の位置よりも内輪2側から遠ざけた、正オフセットと呼ぶ形態にする。なお、図中のP3,P4は、円錐ころ4単体のコーンセンタである。
【0025】
詳しくは、正オフセットとは、予圧を付与しない状態において各円錐ころ4の外接円錐のコーンセンタP2から内輪2の大端面に沿う平面Xまでの軸方向直線距離Lrを、内輪2の軌道面のコーンセンタP1から内輪2の大端面に沿う平面Xまでの軸方向直線距離Liよりも大きくすることを言う。つまり、Lr−Li>0の関係である。
【0026】
そして、正オフセットの量について、0.06≦(Lr−Li)/{(Lr+Li)/2}≦0.6に管理する。
【0027】
なお、正オフセットとすれば、円錐ころ4の小端面側が公転方向に先行した姿勢で円錐ころ4の大端面4aが内輪2の鍔部2a内面に対して接触する形態となり、円錐ころ4の大端面4aと内輪2の鍔部2aとの接触状態が強まる傾向となる。この場合、円錐ころ4の大端面4aと内輪2の鍔部2a内面との接触部位に対して潤滑油が必要以上に流入しにくくなるので、前記接触部位における油膜の厚さが変化しにくくなる。
【0028】
次に、上述したように正オフセットとしたうえで、その量を適正範囲に規定することが有利となる理由について、図3および図4に示す実験データに基づいて説明する。
【0029】
まず、図3に、オフセットの形態と回転トルクとの関係を示している。ここでは、試験軸受として、型番M86649R/10で示される円錐ころ軸受において、オフセットしていないもの(Lr−Li=0)と、正オフセットとしたもの(Lr−Li>0)と、負オフセットとしたもの(Lr−Li<0)の3つを用意し、縦型回転トルク測定機で回転トルクを計測した。そして、試験軸受を使用前に防錆油中に浸漬塗布して、予圧(アキシャル荷重)を5.5KNとし、油膜パラメータΛを0.3と0.8の2パターンにした。なお、油膜パラメータΛが0.3のとき、内輪2の回転数を10rpm、0.8のとき、内輪2の回転数を50rpmとする。
【0030】
なお、油膜パラメータΛは、周知のように、Λ=h/σで求められる。hは油膜厚さ、σは合成粗さである。合成粗さσは、内輪2の鍔部2a内面の粗さσ1と円錐ころ4の大端面4aの粗さσ2とをそれぞれ二乗して、加算した結果の平方根、つまり、σ=√(σ12+σ22)で求められる。このうち、合成粗さは、製造公差を含むものの管理できるが、油膜厚さhは、例えば温度変化に伴う潤滑油の粘度変化に応じて変化する。
【0031】
結果は、図3から明らかなように、油膜パラメータΛが0.3のときと0.8のときとでは、オフセットしていないものおよび負オフセットとしたものは回転トルクが大きく変化したが、正オフセットとしたものは回転トルクがごく僅かに変化した程度であった。
【0032】
また、図4に、オフセット量と摩擦係数との関係を示している。ここでは、試験軸受を使用前に防錆油中に浸漬塗布して、予圧(アキシャル荷重)を5.5KNとし、軸受回転数を50rpmとして、環境温度を9℃〜27℃に変化させることにより油膜パラメータΛを種々変化させている。
【0033】
結果は、図4から明らかなように、負オフセットの量を大きくするに従い、円錐ころ4の大端面4aと内輪2の鍔部2aとの接触部位の摩擦係数μの絶対値が小さくなるものの、摩擦係数μのばらつき幅が広がる傾向を示すのに対して、正オフセットの量を大きくするに従い、摩擦係数μの絶対値が大きくなるものの、摩擦係数μのばらつき幅が狭くなる傾向を示すことが判る。
【0034】
このような実験において、まず、図3に示す結果から、正オフセットとすることが油膜パラメータΛの変化に伴う回転トルクのばらつきを抑制するうえで有利となることが判るであろう。
【0035】
また、図4に示す結果から、正オフセットとするにあたって、その適正範囲を特定する必要があることが判るであろう。そして、図4に示す結果に基づいて、オフセット量の適正範囲のうち、上限値は、円錐ころ4の大端面4aと内輪2の鍔部2aとの接触部位の摩擦係数μの絶対値が著しく大きくならないように余裕をみて「0.6」を選定し、また、下限値は、摩擦係数μのばらつき幅があまり広くならないように余裕をみて「0.06」を選定している。このオフセット量の好ましい適正範囲としては、例えば0.06〜0.36を選定することができる。
【0036】
以上説明したように、この実施形態での円錐ころ軸受1では、使用対象に対して組み付ける状況が種々変わっても、その状況に関係なく、要求される回転トルクを得るときの予圧が過剰になったり不足したりする現象を回避できるようになる。したがって、組み付け後の円錐ころ軸受1における耐焼付性や剛性などの特性を安定的に確保できるようになるから、使用対象の性能安定化に貢献できるようになる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0038】
(1)上記実施形態において、内・外輪2,3の軌道面あるいは円錐ころ4の外周面に対してクラウニングを施したものも本発明に含まれる。
【0039】
(2)上記実施形態において、内輪2の鍔部2aの内面を球面形状に形成したものも本発明に含まれる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の円錐ころ軸受では、使用対象に対する組み付け時の状況に関係なく、要求される回転トルクを得るときの予圧が過剰になったり不足したりする現象を回避できるようになる。したがって、組み付け後の円錐ころ軸受における耐焼付性や剛性などの特性を安定的に確保できるようになるから、使用対象の性能安定化に貢献できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる円錐ころ軸受を使用対象に組み付けた状態を示す上半分の断面図
【図2】図1の円錐ころ軸受について予圧を付与していない自由状態を示す上半分の断面図
【図3】コーンセンタのオフセット形態と回転トルクとの関係を示す図表
【図4】コーンセンタのオフセット量と摩擦係数との関係を示す図表
【図5】従来例の円錐ころ軸受について予圧を付与していない自由状態を示す上半分の断面図
【符号の説明】
1 円錐ころ軸受
2 内輪
2a 内輪の鍔部
3 外輪
4 円錐ころ
4a 円錐ころの大端面
5 保持器

Claims (2)

  1. 回転中心軸線に対して傾斜した軌道面を有する内・外輪間に複数の円錐ころが介入され、かつ使用対象に対する組み付け時に所要のアキシャル荷重が予圧として付与される円錐ころ軸受であって、
    予圧を付与しない状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Lrを、予圧を付与しない状態において内輪の外径軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Liよりも大きく設定したオフセット構造とされ、かつ、前記オフセット量が、0.06≦(Lr−Li)/{(Lr+Li)/2}≦0.6に管理されている、ことを特徴とする円錐ころ軸受。
  2. 回転中心軸線に対して傾斜した軌道面を有する内・外輪間に複数の円錐ころが介入され、かつ使用対象に対する組み付け時に所要のアキシャル荷重が予圧として付与される円錐ころ軸受であって、
    予圧を付与しない状態において各円錐ころの外接円錐のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Lrを、予圧を付与しない状態において内輪の外径軌道面のコーンセンタと内輪中心線との交点から内輪の大端面に沿う平面までの軸方向直線距離Liよりも大きく設定したオフセット構造とされ、かつ、円錐ころの大端面と内輪の鍔部の接触状態を強めて接触部位への潤滑油の流入を抑制して油膜の厚さが変化しにくくなるように、前記オフセット量が、0.06≦(Lr−Li)/{(Lr+Li)/2}≦0.6に管理されている、ことを特徴とする円錐ころ軸受。
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