JP3857070B2 - 導電性樹脂組成物及びこれを用いた接点基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンコーダ等の電子機器に用いられて好適な導電性樹脂組成物、及びこれを用いた接点基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の導電性樹脂組成物は、バインダ樹脂中に銀粉が分散しており、導電性樹脂組成物の導電性は、銀粉により導電性を付与されて、銀粉を鱗片状粒子や樹枝状粒子とすることで、銀粉間の接触面積を増大させ、銀粉間に形成される導電経路の導通抵抗を低下させていた。
【0003】
エンコーダ等、電子機器に搭載される接点基板は、上記導電性樹脂組成物からなる接点が絶縁基板上に形成されて、接点は、銀粉の硫化を防ぐために、表面をカーボンオーバーコートにより覆う必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の導電性樹脂組成物では、銀粉が鱗片状粒子や樹枝状粒子であり、このような複雑な形状の粒子はバインダ樹脂にバインドされにくいので、銀粉の含有率が、最大でも30〜35体積%程度に制限されて、導電性をさらに向上させることが困難であった。また、接点基板において、従来の導電性樹脂組成物からなる接点では、カーボンオーバーコートを必要とするばかりか、このカーボンオーバーコートにより接触子との接触抵抗が増加する問題があった。
本発明は、優れた導電性と、カーボンオーバーコートを必要としない耐硫化性を兼ね備えた導電性樹脂組成物、さらに、耐摩耗性に優れた導電性樹脂組成物、及びこれを用いた接点基板を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の導電性樹脂組成物は、球塊状粒子と樹枝状粒子が混在した銀粉が、バインダ樹脂中に分散され、前記銀粉は、前記球塊状粒子の含有率が前記樹枝状粒子の含有率よりも大きい体積%を占めて形成すると共に、前記球塊状粒子の平均粒子が3乃至6μm、前記樹枝状粒子の平均粒子が1μm以下である。
このような導電性樹脂組成物は、銀粉により操船性を付与されて、バインダ樹脂が銀粉をバインドしている。導電性樹脂組成物中で、銀粉の球塊状粒子により導電経路が形成されて、更に、樹枝状粒子が球塊状粒子間に介在することにより、球塊状粒子間の電気的な接触点が増し、導通抵抗が低下している。また、銀粉は、より単純な形状の球塊状粒子を多く含むので、バインダ樹脂にバインドされやすく、銀粉の含有率を上げることにより、導電性樹脂組成物の耐硫化性を向上させることができる。更に、球塊状粒子の平均粒子が3乃至6μm、樹枝状粒子の平均粒子が1μm以下であるので、樹枝状粒子が球塊状粒子間の隙間を十分に埋めることができる。
【0006】
本発明の導電性樹脂組成物は、前記バインダ樹脂と銀粉とからなり、前記銀粉の含有率が40乃至50体積%である。
このような導電性樹脂組成物では、銀粉の含有率が40体積%以上であるから、十分な導電性を得ることができると共に、銀粉の含有率が50体積%以下であるから、バインダ樹脂の銀粉をバインドする力を維持することができる。
【0007】
本発明の導電性樹脂組成物は、前記銀粉の前記樹枝状粒子の含有率を5乃至18体積%として、前記銀粉の前記球塊状粒子の含有率を、前記樹枝状粒子の含有率の1.5乃至7倍とした。
このような導電性樹脂組成物はでは、樹枝状粒子の含有率が18堆積%以下であるから、バインダ樹脂で銀粉を容易にバインドすることができる。また、球塊状粒子は、樹枝状粒子の1.5乃至7倍の体積を占めて、樹枝状粒子の含有率が5堆積%以上であるから、球塊状粒子の間には、樹枝状粒子が十分に存在して、球塊状粒子間の導電経路の導通抵抗が低下する。
【0009】
本発明の接点基板は、上記いずれかの導電性樹脂組成物からなる接点が、絶縁基板上に形成されている。
このような接点基板では、接点の耐硫化性が優れているので、硫化防止のために接点を覆うカーボンオーバーコートを設ける必要がなく、カーボンオーバーコートによる接触子との接触抵抗の増加がなく、また、微細な接点パターンを形成することができる。また、接点は、導電性が優れているので、接点と接触子との導通抵抗が低く、電子機器に搭載された場合、電子機器の信頼性を向上させることができると共に、耐摩耗性が高いので、長寿命の電子機器とすることができる。
【0010】
本発明の接点基板は、前記接点が、熱プレスされて形成されている。
このような接点基板では、スクリーン印刷時に接点内部にできた空気孔が押しつぶされて、接点は緻密な膜となり、硬度が上昇して、耐摩耗性が向上すると共に、硫化雰囲気が入り込む隙間がないので、耐硫化性が向上し、さらに、銀粉同士が接近して、導電性が向上する。
【0011】
本発明の接点基板は、前記熱プレスが、加熱温度が175乃至185℃、圧力が80乃至200kg/cm2であると共に、前記熱プレスの時間が、15秒乃至3分の範囲で前記接点を形成した。
このような接点基板では、絶縁基板が変形、熱劣化することなく、また、接点表面が平滑であり、電子機器に搭載されたとき、接触子が接点表面の凹凸に乗り上げて生じるノイズがなく、電子機器の信頼性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の導電性樹脂組成物は、バインダ樹脂中に銀粉が分散しており、全体に対する銀粉の含有率が、40〜50体積%である。
【0013】
バインダ樹脂は、銀粉をバインドする役割を果たし、さらに、硬化収縮することにより銀粉間の接触圧を高め、銀粉間の接触抵抗を低下させて、導電性樹脂組成物の導電性を向上させる役割を果たしている。
【0014】
バインダ樹脂に熱硬化性樹脂を用いると、雰囲気温度や摩擦熱による導電性樹脂組成物の軟化を防ぐことができ、特に、バインダ樹脂にフェノール系樹脂を用いると、フェノール系樹脂は、樹脂構造に適当量の水素結合性官能基(水酸基、アミノ基等)が存在するので、基板と導電性樹脂組成物の密着性が向上する。フェノール系樹脂としては、例えば、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、キシレン変性フェノール樹脂、クレゾール変性フェノール樹脂、フラン変性フェノール樹脂、エポキシ−フェノール樹脂、フェノール−メラミン樹脂、フェノール−カルボジイミド樹脂、レゾルシノール変性フェノール樹脂等があり、これらを用いてもよい。
【0015】
銀粉は、導電性樹脂組成物に導電性を付与する役割を果たしている。銀粉には、球塊状粒子と樹枝状粒子が混在しており、球塊状粒子は、平均粒径が3〜6μmの不定形であり、導電性樹脂組成物全体に対する含有率は、25〜43.75体積%、樹枝状粒子は、平均粒径が、1μm以下であり、導電性樹脂組成物全体に対する樹枝状粒子の含有率が、5.63〜15体積%である。
【0016】
銀粉は、球塊状粒子の占める体積%が、樹枝状粒子の占める体積%よりも大きく、球塊状粒子の樹枝状粒子に対する体積比は、1.67〜7倍である。
【0017】
導電性樹脂組成物の導電経路は、銀粉の球塊状粒子間に形成され、球塊状粒子間には樹枝状粒子が介在して、銀粉間の接触点を増やして導電経路の集中接触抵抗を低下させている。
【0018】
銀粉の導電性樹脂組成物全体に対する含有率を、40〜50体積%と高くできるのは、銀粉の球塊状粒子の樹枝状粒子に対する体積比が、1.67〜7倍と高く、球塊状粒子は樹枝状粒子に比べて形状が単純であるため、バインダ樹脂がバインドし易いためである。
【0019】
球塊状粒子の含有量が多いと、導電経路の数が増え、導電性が向上して、さらに、球塊状粒子により形成される導電経路は密で複雑なものになる。また、導電性樹脂組成物全体の導電性に寄与しないループ状の導電経路や、隣接する導電経路に連絡するバイパス的な導電経路、更にはまったく導電性に寄与しない行き止まりの導電経路も複数形成されて、後述する銀粉の硫化防止に寄与している。
【0020】
導電性樹脂組成物が硫化雰囲気に曝された場合、実際に樹脂組成物の導電性に寄与している導電経路中の1つの接触点が絶縁性になることで、樹脂組成物の導電性の低下につながる。球塊状粒子が形成する導電経路においては、導電に寄与する一部分が硫化しても、導電経路が密で複雑であるため、ループ状の導電経路で補償されたり、バイパス的な導電経路が働くことにより、例え導電経路中の1つの接触点が絶縁性になっても導電性樹脂組成物全体の導電性の低下は小さくなる。
【0021】
また、硫化の速度も、まったく導電性に寄与しない行き止まりの導電経路の存在等により遅いものになる。従って、導電性樹脂組成物中により多くの銀粉が存在することは、耐硫化特性を向上させる。
【0022】
また、導電性樹脂組成物中には、バインダ樹脂、銀粉の他に、金属酸化物ウィスカからなる添加剤が添加されていても良い。このような添加剤は、導電性樹脂組成物の印刷工程において、導電インクにチキソトロピックな性質を付与し、スクリーン印刷精度を向上させる役割を果たす。
【0023】
本発明の接点基板は、図4に示すように、上記導電性樹脂組成物からなる接点1が、絶縁基板2上に形成されている。このような接点基板は、エンコーダ等、電子機器に搭載されて、金属からなる接触子3は、接点基板上を摺動して、接点1と接触可能な状態となっている。
【0024】
このような接点基板では、接点1の耐硫化性が優れているので、硫化防止のために接点1を覆うカーボンオーバーコートを設ける必要がなく、カーボンオーバーコートによる接触子3と接点1との接触抵抗の増加がなく、また、微細な接点パターンを形成することができる。
【0025】
また、接点1は、導電性が優れているので、接点1と接触子3との導通抵抗が低く、電子機器の信頼性を向上させることができると共に、接点1の耐摩耗性が高いので、長寿命の電子機器とすることができる。
【0026】
次に、本発明の接点基板の製造方法を説明する。フェノール系樹脂をカルビトール等の有機溶剤に溶解させた樹脂溶液中に、球塊状粒子と樹枝状粒子が混在した銀粉を分散させた導電インクを作製する。そして、この導電インクをスクリーン印刷法によって、絶縁基板2上に所定形状に形成する印刷工程を行う。
【0027】
次に、絶縁基板2上に形成した導電インクを乾燥させ、導電インクから有機溶剤を除去して、導電性樹脂組成物からなる接点1を形成する乾燥工程を行い、接点基板が完成する。
【0028】
さらに、接点1の導電性と耐摩耗性、及び耐硫化性を向上させるためには、導電インクの乾燥工程後、接点基板を加熱、加圧する熱プレス工程を行う。
【0029】
熱プレス工程に用いる金型は、一対の鏡面が、互いに対向するように構成されている。熱プレス工程では、接点基板を熱プレス用金型の鏡面間に載置して、金型の鏡面間で、接点基板を加熱しながら加圧する。
【0030】
このような熱プレス工程では、スクリーン印刷時に接点1内部にできた空気孔が押しつぶされて、接点1は緻密な膜となり、硬度が上昇して、耐摩耗性が向上すると共に、硫化雰囲気が入り込む隙間がないので、耐硫化性が向上し、さらに、銀粉同士が接触、あるいは接近して、接点1の導電性が向上する。
【0031】
また、印刷、乾燥工程後において、接点1の表面に球塊状粒子が突出していた場合にも、熱プレス工程により、球塊状粒子が接点1の内部に押し込まれるので、接点1の表面が平滑になる。接点1の表面が平滑であると、接触子3が接点1表面の凹凸に乗り上げて生じるノイズがなく、電子機器の信頼性を向上させることができる。
【0032】
熱プレス工程の条件は、加圧圧力が80〜200kg/cm2、加熱温度が175〜185℃であり、熱プレス時間は、15秒〜3分で、加圧圧力、及び/或いは加熱温度が高いほど、短縮される。
【0033】
熱プレス工程の加熱温度、加圧圧力が高いと、絶縁基板2が変形する可能性があり、加熱温度、加圧圧力が低いと、接点1表面の十分な平滑性が得られない。また、熱プレス時間が長いと、絶縁基板2表面が熱で分解されて、熱プレス時間が短いと、接点1表面の十分な平滑性が得られない。最適と思われる熱プレス工程の条件は、加圧圧力が150kg/cm2、加熱温度が180℃であり、熱プレス時間が1分である。
【0034】
(実施例)
表1に、本発明の実施例1〜7である導電性樹脂組成物について、バインダ樹脂とするレゾール型フェノール樹脂、球塊状の銀粉、樹枝状の銀粉、及び金属酸化物ウィスカからなる添加剤の含有率(体積%)、それぞれの導電性樹脂組成物の比抵抗を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例1〜7は、全体に対する銀粉の含有率が40〜50体積%であり、且つ、銀粉の樹枝状粒子の全体に対する含有率が5〜17体積%であり、球塊状粒子は、樹枝状粒子の1.6〜7倍の体積を占めている。また、実施例2は、金属酸化物ウィスカからなる添加剤を含有している。
【0037】
このような実施例1〜7では、比抵抗が10-4Ω・cmのオーダーであり、優れた導電性を有している。
【0038】
表2に、比較例1〜10である導電性樹脂組成物について、バインダ樹脂とするレゾール型フェノール樹脂、球塊状の銀粉、樹枝状の銀粉の含有率(体積%)、それぞれの導電性樹脂組成物の比抵抗を示す。
【0039】
【表2】
【0040】
比較例1〜6は、銀粉の含有率が40〜50体積%であり、銀粉の樹枝状粒子の全体に対する含有率が18.75〜40体積%である。また、比較例7〜10は、銀粉の含有率が30〜35体積%である。
【0041】
銀粉の樹枝状粒子の全体に対する含有率の体積%が大きい比較例1〜6では、バインダ樹樹脂が銀粉を十分にバインドすることができず、導電インクを形成することができなかった。また、銀粉の含有率の体積%が小さい比較例7〜10では、導電性樹脂組成物の比抵抗が、実施例に比べて高く、10-3Ω・cmのオーダーであった。
【0042】
図1、2のグラフは、それぞれ、(表1)の実施例2、5からなる接点が、熱プレスされて形成され、熱プレスの加圧圧力が150kg/cm2、加熱温度が180℃、熱プレス時間が1分であるとき、硫化雰囲気(硫化水素濃度1ppm、40℃、75%RH)中に放置した接点の比抵抗の経時変化を示している。
【0043】
図1、2のグラフからわかるように、実施例2、5からなる接点は、 熱プレスにより、硫化雰囲気中における比抵抗の経時変化が抑制されて、耐硫化性がより向上していることがわかる。
【0044】
比較例11は、実施例2の組成の球塊状銀粉を鱗片状銀粉としたものであり、バインダ樹脂であるレゾール型フェノール樹脂、樹枝状銀粉、金属酸化物ウィスカからなる添加剤の含有率は、実施例2と同様である。
【0045】
図3のグラフは、比較例11からなる接点が、熱プレスされて形成され、熱プレスの加圧圧力が150kg/cm2、加熱温度が180℃、熱プレス時間が1分であるとき、硫化雰囲気中に放置した接点の比抵抗の経時変化を示している。
【0046】
図3のグラフからわかるように、比較例11からなる接点は、 熱プレスされないとき、数十時間で導電性を失うが、熱プレスにより、100時間以上導電性を保持している。
【0047】
【発明の効果】
本発明の導電性樹脂組成物は、球塊状粒子と樹枝状粒子が混在した銀粉が、バインダ樹脂中に分散され、前記銀粉は、前記球塊状粒子の含有率が前記樹枝状粒子の含有率よりも大きい体積%を占めて形成した。
このような導電性樹脂組成物は、銀粉により導電性を付与されて、バインダ樹脂が銀粉をバインドしている。導電性樹脂組成物中で、銀粉の球塊状粒子により導電経路が形成されて、更に、樹枝状粒子が球塊状粒子間に介在することにより、球塊状粒子間の電気的な接触点が増し、導通抵抗が低下している。また、銀粉は、より単純な形状の球塊状粒子を多く含むので、バインダ樹脂にバインドされやすく、銀粉の含有率を上げることにより、導電性樹脂組成物の耐硫化性を向上させることができる。
【0048】
本発明の接点基板は、上記いずれかの導電性樹脂組成物からなる接点が、絶縁基板上に形成されている。
このような接点基板では、接点の耐硫化性が優れているので、硫化防止のために接点を覆うカーボンオーバーコートを設ける必要がなく、カーボンオーバーコートによる接触子との接触抵抗の増加がなく、また、微細な接点パターンを形成することができる。また、接点は、導電性が優れているので、接点と接触子との導通抵抗が低く、電子機器に搭載された場合、電子機器の信頼性を向上させることができると共に、耐摩耗性が高いので、長寿命の電子機器とすることができる。
【0049】
本発明の接点基板は、前記接点が、熱プレスされて形成されている。
このような接点基板では、スクリーン印刷時に接点内部にできた空気孔が押しつぶされて、接点は緻密な膜となり、硬度が上昇して、耐摩耗性が向上すると共に、硫化雰囲気が入り込む隙間がないので、耐硫化性が向上し、さらに、銀粉同士が接近して、導電性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性樹脂組成物からなる接点の耐硫化性を示すグラフ。
【図2】本発明の導電性樹脂組成物からなる接点の耐硫化性を示すグラフ。
【図3】比較例の導電性樹脂組成物からなる接点の耐硫化性を示すグラフ。
【図4】本発明の接点基板の断面図。
Claims (6)
- 球塊状粒子と樹枝状粒子が混在した銀粉が、バインダ樹脂中に分散され、前記銀粉は、前記球塊状粒子の含有率が前記樹枝状粒子の含有率よりも大きい体積%を占めて形成すると共に、前記球塊状粒子の平均粒子が3乃至6μm、前記樹枝状粒子の平均粒子が1μm以下であることを特徴とする導電性樹脂組成物。
- 前記バインダ樹脂と前記銀粉とからなり、前記銀粉の含有率を40乃至50体積%としたことを特徴とする請求項1記載の導電性樹脂組成物。
- 前記銀粉の前記樹枝状粒子の含有率を5乃至18体積%として、前記銀粉の前記球塊状粒子の含有率を、前記樹枝状粒子の含有率の1.5乃至7倍としたことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性樹脂組成物。
- 前記請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性樹脂組成物からなる接点が、前記基板上に形成されたことを特徴とする接点基板。
- 前記接点は、熱プレスされて形成されたことを特徴とする請求項4記載の接点基板。
- 前記熱プレスは、加熱温度が175乃至185℃、圧力が80乃至200kg/cm 2 であると共に、前記加熱プレスの時間が、15秒乃至3分の範囲で前記接点を形成したことを特徴とする請求項5記載の接点基板。
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